JP4701920B2 - 記録裁断複合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録裁断複合装置に関する。より詳細には、媒体に緻密な画像を記録する記録機能と、画像の記録された媒体を当該画像を含む所望の形状に裁断する裁断機能とを兼ね備えた記録裁断複合装置に関する。
紙、布、樹脂シート等のシート状の媒体から所望の形状の部分片を切り出す、カッティング・マシン、カッティング・プロッタ等と呼ばれる装置がある。この種の装置は、例えば、特許文献1に記載されているように、X軸方向に走行するテーブルにより搬送される布地に対して、X軸と直交するY軸方向に往復移動する主軸頭を備え、テーブルによる布地のX方向への搬送と主軸頭のY方向の往復移動とを組み合わせて、主軸頭を布地全体にわたって走査させることができる。従って、主軸頭にナイフ(カッタ)を装着することにより、布地から所望の形状を有する裁断片を切り出すことができる。
また、この種の装置が裁断対象とするのは薄いシート状の媒体なので、刃物の切断抵抗により媒体が浮いたり撓んだりする場合がある。このような場合、裁断形状に狂いが生じ、あるいは、媒体が刃物に纏わり付いて裁断が続行できなくなる。そこで、同文献に記載された装置では、ナイフ(カッタ)の側方に一対の押さえローラを装着して、裁断箇所の直近で布地を押さえつつ裁断している。これにより、裁断により布地がテーブルからずれることがなくなり、所望の形状に従って正確に裁断片を切り出すことができるとされている。
一方、特許文献2には、やはりシート状の記録用紙から所望の裁断片を切り出すことができる作画・カッティング両用プロッタが記載されている。この作画・カッティング両用プロッタも、往復移動する作画ヘッドと、作画ヘッドの往復移動方向に直交する方向に記録用紙を搬送するローラ群とを備え、記録用紙の全面にわたって作画ヘッドを走査させることができる。従って、作画ヘッドに筆記用具を装着した場合は記録用紙上の所望の領域に図形を記録することができ、作画ヘッドに刃物を装着した場合は媒体としての記録用紙から所望の形状の裁断片を切り出すことができる。なお、特許文献2に開示された装置は作画も行うことができ、作画動作時には加圧ローラを持ち上げることが記載されている。
特公平7−90511 特開2001−225297
ところで、記録装置としていわゆるインクジェットプリンタが普及してきている。この種のプリンタは、旧来の銀塩写真に匹敵する高い記録品質を有しており、用途によっては印刷機にとって替わろうとさえしている。そこで、インクジェット方式による記録部と刃物を用いた裁断部とを組み合わせて記録裁断複合装置を形成することが提案され、実行もされている。
ただし、インクジェットプリンタによって記録用紙上に記録された画像、特に写真画像は、隙間なく塗布されたインクによって形成されている。また、この種のプリンタで用いられるインクには水性溶媒を用いたものがあり、乾燥させるためにかなり時間がかかることが判っている。なお、インクジェット方式で画像を記録された媒体は、画像に触れても手が汚れない程度にインクが乾燥していても、浸透したインクの溶媒が媒体内に残っている場合がある。このような場合は媒体の変形強度が一時的に低下しており、刃物の切断抵抗により媒体が容易に変形するので、正確な形状に裁断することが難しい。従って、記録動作と裁断動作との間には十分な乾燥時間をとらなければならず、記録と裁断を連続して実行した場合の処理時間を短縮することは難しかった。
上記課題の解決を目的として、本発明の第1の形態として、シート状の媒体に画像を記録して記録面を形成する記録部と、媒体から画像を含む領域を切り取る裁断部とを備えた記録裁断複合装置であって、記録部から画像を記録された媒体を送り出す記録排出部と、記録排出部から排出された媒体を裁断部に送り込む裁断給送部と、裁断給送部による媒体の給送方向に交差する方向に往復移動する裁断部キャリッジと、往復移動の方向と交差する搬送方向に媒体を搬送して裁断部キャリッジの下方を通過させる裁断搬送部と、裁断部キャリッジに搬送され、媒体を裁断するカッタを含むカッタヘッドと、を備える記録裁断複合装置であって、裁断搬送部が一対のプーリの間に掛け渡された無端ベルトである媒体支持ベルトを備え、カッタの先端を媒体支持ベルトに記録面を支持された前記媒体に対して上方から貫入させて媒体を裁断する記録裁断複合装置が提供される。これにより、記録インクの溶媒の浸透が少なく、溶媒による強度低下のない、記録面の裏面からカッタを貫入させて媒体を裁断できる。従って、媒体の乾燥が不完全な場合でも媒体が変形することがなく、記録動作の後、即座に正確な裁断動作を実行できる。
また、ひとつの実施形態として、上記記録裁断複合装置において、無端ベルトの表面を帯電させることにより、媒体を無端ベルトに吸着させる吸着手段を備える。また、他の実施形態として、上記記録裁断複合装置において、無端ベルトの表面が、媒体を付着させる粘着性を有する材料で形成されている。これらにより、無端ベルトに対して媒体を確実に固定でき、媒体と無端ベルトとの摺動発生を確実に防止できる。
また、他の実施形態として、上記記録裁断複合装置において、無端ベルトが、カッタの先端を貫入させ得る硬さを有して媒体に触れる表面を形成する犠牲裁断層と、犠牲裁断層を支持し且つプーリの間で無端ベルトを水平に張り渡す引っ張り強度を有する抗張力層とを含む。これにより、カッタが無端ベルトを傷つけることがなくなるので、媒体に対してカッタを深く貫入させ、確実に裁断させることができる。
更に、他の実施形態として、上記記録裁断複合装置において、裁断搬送部が、媒体を保持していない区間において、無端ベルトの表面を乾燥させる手段を具備する。これにより、媒体の記録面にける未乾燥の記録インクが媒体から無端ベルトに付着したとしても、それにより次に搬送される媒体が再汚染されることがなくなる。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、ひとつの実施形態に係る記録裁断複合装置10の全体の形状を示す斜視図である。同図に示すように、この記録裁断複合装置10は、記録部100、反転部200および裁断部300をひとつの筐体500に納めて形成されている。また、筐体500の図上の手前側には、記録および裁断に供する媒体402を装入するための装入トレイ110と、記録部100による記録および裁断部300による裁断の済んだ媒体402が排出される排出口306が見えている。また、排出口306からは、後述する媒体支持ベルト330の一部と、それを支持するプーリ320が見えている。この記録裁断複合装置10において、媒体402は、装入トレイ110から装入され、記録部100において画像を記録されて記録面を形成された後、裁断部300において裁断されて、排出口306から排出される。
図2は、図1に示した記録裁断複合装置10の内部構造を縦断面において模式的に示す図である。同図に示すように、この内部構造は、記録部100、反転部200および裁断部300に大別することができる。なお、装入トレイ110から排出口306に至る媒体402の搬送経路400を、図中に点線により示した。
記録部100は、記録部フレーム102の前後(図上では左右)に形成されており、装入トレイ110から媒体402を取り込む給送ローラ120と、回転駆動される搬送ローラ134および搬送ローラ134に媒体402を押し付ける搬送従動ローラ132を含む搬送部130とを備えている。これら給送ローラ120および搬送部130により取り込まれた媒体402は、プラテン160上に送り込まれる。プラテン160は、媒体402を下方から支持して、後述する記録ヘッド152に対する媒体402の高さ方向の位置決めをする。
また、プラテン160の上方には、記録部キャリッジ154が配置されている。記録部キャリッジ154の記録部フレーム102に対面した側には、挿通穴158が形成されている。また、記録部キャリッジ154の上端は、記録部フレーム102を越えて延長され、反対側の面に回り込んでいる。記録部キャリッジ154は、紙面に垂直に配置されたガイド軸140を挿通穴158に挿通されて、紙面に対して垂直に摺動できるように支持されている。また、記録部キャリッジ154は記録部フレーム102にも支持されているので、ガイド軸140の回りに回転することがない。
更に、記録部キャリッジ154は、記録部フレーム102に対面する面に形成された把持部151において、タイミングベルト104を把持している。タイミングベルト104は、記録部フレーム102に配置された一対のプーリ(不図示)の間に張り渡されており、このプーリ間では水平に走行する。従って、タイミングベルト104を把持する記録部キャリッジ154も、記録部フレーム102と平行に且つ水平に往復移動する。
また更に、記録部キャリッジ154は、インクカートリッジ156を搭載すると共に、その下面に液体としてインクを吐出する液体噴射ヘッドである記録ヘッド152を備えている。これらにより、インクカートリッジ156から供給される記録インクを、プラテン160上の媒体402に対して吐出する。従って、搬送部130による媒体402の搬送と、記録部キャリッジ154の往復移動とを組み合わせることにより、媒体402の任意の領域に対して記録インクを吐出して画像を形成できる。このように、記録部100は、シート状の媒体402の上面を記録面として画像を記録する。
反転部200は、反転ガイドローラ250と、反転ガイドローラ250に半周にわたって接する反転ガイドベルト260とを備えている。また、反転ガイドベルト260は、プーリ210、220、230、240に掛け渡されている。
反転ガイドローラ250は、プラテン160の上面と、後述する媒体支持ベルト330上面との間の高低差と同じ直径を有する。また、反転ガイドベルト260は、前記した記録部100とは反対にあたる側を回って、反転ガイドローラ250の上端から下端まで反転ガイドローラ250に触れている。
従って、記録部100においてプラテン160上で画像を記録された媒体402は、反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260の間に挟まれて、記録部100から取り出される。このように、反転部200の上部は、記録部100の記録排出部を兼ねている。また、反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260の間に挟まれた媒体402は、反転ガイドローラ250の回転に従って反転ガイドローラ250の下端まで搬送されて、後述する裁断部300に送り込まれる。
このとき、上記反転部200により搬送された媒体402は、画像を記録された記録面が下側になるように、裁断部300に対して送り出される。また、裁断部300には、記録部100における搬送方向とは逆の方向に送り出される。このように、反転部200の下部は、裁断部300のための裁断給送部を兼ねている。
図3は、上記の反転部200の構造を模式的に示す斜視図である。同図に示すように、反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260は、媒体402の幅に対して非常に狭い幅を有する。また、反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260は、媒体402の側端部近傍の経路上に一対配置されている。従って、反転部200において、媒体402はその側端部近傍を挟まれて、搬送され且つ反転される。ここで、反転部200においては、反転ガイドベルト260および反転ガイドローラ250は、媒体402の側端部にだけ接触するので、媒体402の側端部に画像が記録されていなければ、裁断部300は切り出すべき画像に触れない。従って、この場合には、反転部200において記録された画像は損傷されない。
また、反転ガイドベルト260を支持するプーリ210、220、230、240のうち、記録部100に最も近いプーリ210は、反転ガイドローラ250の上端に接する位置に対して、記録部100にやや近づいた位置に配置されている。従って、反転ガイドベルト260には、プーリ210の下端から反転ガイドローラ250の上端に接しはじめる位置までに、反転ガイドローラ250から離れて水平に走行する区間が形成されている。これにより、記録部100を経過した媒体402の先端を反転ガイドベルト260および反転ガイドローラ250の間に誘導して両者の間に確実に挟み込むことができる。
一方、反転ガイドベルト260を支持するプーリ210、220、230、240のうち、裁断部300に最も近いプーリ240は、反転ガイドローラ250の下端に接するが如くに配置されている。従って、反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260に挟まれて搬送された媒体402は、反転ガイドローラ250の下端において開放される。
なお、図3からも判るように、一対の反転ガイドローラ250の間には広いスペースが形成される。従って、このスペースに、ヒータ、送風機等を配置して、記録部100から裁断部300に向かう間に媒体402を積極的に乾燥させることも好ましい。
再び図2を参照すると、反転部200に続いて、裁断部300が配置されている。裁断部300は、反転部200の直後に配置されたプーリ310と、排出口306を越えて筐体500の外側に配置されたプーリ320との間に掛け渡された無端ベルトである媒体支持ベルト330を備えている。媒体支持ベルト330の少なくとも上面は、反転ガイドローラ250の下端と同じ高さで水平に走行しており、反転部200から開放された媒体402は、媒体支持ベルト330の上面に支持され、搬送される。このように、プーリ310、320および媒体支持ベルト330は、裁断部300において媒体402を搬送する裁断搬送部を形成している。
このとき、媒体402は、媒体支持ベルト330の上面の広い領域全体で支持されるので、媒体402の記録面に局部的な圧力が生じることがない。また、媒体402が媒体支持ベルト330に対して摺動することもないので、記録面の画像が損傷を受けることもない。なお、図2では、搬送経路400についてプーリ240の下流側にプーリ310が配置されているが、反転部200から開放された媒体402は、即座に媒体支持ベルト330に受け渡されることが好ましい。
図4は、上記反転部200における反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260と裁断部300における媒体支持ベルト330の好ましい位置関係を示す模式図である。同図に示すように、媒体402は、反転ガイドローラ250の下端において反転ガイドローラ250および反転ガイドベルト260による把持から開放されると同時に、媒体支持ベルト330の上面の水平部分に支持される。このように、反転部200の終端は、裁断部300に対する裁断給送部を兼ねている。
このとき、反転ガイドベルト260の走行速度と媒体支持ベルト330の走行速度は等しく、媒体402は、媒体支持ベルト330の表面に対して摺動することなく受け渡される。従って、媒体402の記録面が擦過されず、裁断部300における搬送によって媒体402の記録面の画像が損傷されることを防ぐことができる。
また、図6を参照して後述するように、媒体支持ベルト330の表面に粘着性をもたせ、媒体402を付着させつつ支持してもよい。この場合、図中に示すように、押し付けローラ360を設けて、媒体402を媒体支持ベルト330に押し付けることにより、媒体402を確実に付着させることができる。更に、好ましい実施形態のひとつによると、媒体402を媒体支持ベルト330に積極的に吸着させて、媒体402および媒体支持ベルト330の間の摺動をより確実に防止できる。図5に、そのような実施形態の構造を模式的に示す。
図5に示すように、この媒体支持ベルト330は、その表面に接する接点332を介して電源334に結合されている。これにより媒体支持ベルト330は帯電して、媒体402を吸着する。なお、接点332および電源334の間にスイッチを設け、接点332を電源334および接地に選択的に接続することにより、吸着力を適宜断続させることもできる。
裁断部300において上記のように支持された媒体402に対して、筐体500の内部で、媒体支持ベルト330の中程の上方には、裁断部キャリッジ354が配置されている。従って、媒体支持ベルト330に支持された媒体402は、裁断部キャリッジ354の下方を通過する。
裁断部キャリッジ354の裁断部フレーム302に対面した側には、挿通穴358が形成されている。また、裁断部キャリッジ354の上端は、裁断部フレーム302を越えて延長され、反対側の面に回り込んでいる。紙面に垂直に配置されたガイド軸340を挿通穴358に挿通されて、裁断部キャリッジ354は紙面に対して垂直に摺動できるように支持されている。また、裁断部キャリッジ354は、裁断部フレーム302にも支持されているので、ガイド軸340の回りに回転することがない。
更に、裁断部キャリッジ354は、裁断部フレーム302に対面する面に形成された把持部351において、タイミングベルト304を把持している。タイミングベルト304は、裁断部フレーム302に配置された一対のプーリ(不図示)の間に張り渡されており、プーリ間では水平に走行する。従って、このタイミングベルト304を把持する裁断部キャリッジ354も記録部フレーム102と平行に且つ水平に往復移動する。
また、裁断部キャリッジ354の下面には、昇降できるように、且つ、鉛直な軸の回りに回転できるように、カッタヘッド356が装着されている。カッタヘッド356は、カッタ352を保持しており、前記した媒体支持ベルト330上の媒体402に対して上方から、カッタ352の下端を貫入させることができる。前記したように、媒体402において、記録面は媒体支持ベルト330に接した側に形成されている。従って、カッタ352は、記録面の裏面から媒体に貫入される。なお、媒体402の裏面から記録面までカッタ352を貫通させるのに代えて、裏面から媒体402の途中まで切り込むいわゆるハーフカットをしてもよい。
また、カッタ352の下端に形成された刃は水平面に対して傾斜している。従って、カッタヘッド356が降下したときに、カッタ352が媒体402に貫入する位置は、カッタヘッド356の回転の中心を下方に延長した位置からはずれる。このため、このカッタヘッド356には、カッタ352の方向が裁断部キャリッジ354の移動方向に追従するキャスタアクションが生じる。従って、裁断部キャリッジ354および媒体402の相対移動方向に応じて、カッタ352の向きは自律的に変化する。
上記のような裁断部300において、媒体支持ベルト330による媒体402の搬送と、裁断部キャリッジ354の往復移動とを組み合わせることにより、媒体402の任意の場所に対してカッタ352を貫入させ、媒体402を裁断させることができる。裁断後の媒体402は、排出口306を通過して、筐体500の外部に送り出される。
なお、カッタヘッド356に画像センサを装着して、これにより画像を検出して自動的に切り出すように制御部を形成することもできる。また、カッタヘッド356の方向は、裁断部キャリッジ354および媒体402の相対移動方向に応じたキャスタアクションにより自律的に変化する。しかしながら、上記画像センサを利用して画像の輪郭を検出する一方、カッタヘッド356を強制的に回転させる駆動手段を設けて、カッタヘッド356の方向を能動的に制御することもできる。
また、上記のように形成された記録裁断複合装置10では、記録部100において記録された画像を含む媒体402上の領域を、裁断部300において切り出す場合がある。そこで、記録部100における動作で参照した画像データから画像の輪郭データを抽出して、この輪郭データに基づいて裁断部300の動作を制御することができる。これにより、特別な操作なしに、画像を正確に切り出すことができる。
更に、上記裁断部300において媒体402を確実に裁断するためには、カッタ352の先端が媒体402を貫通して、その裏面を越えて貫入されることが好ましい。この場合、媒体402を支持する媒体支持ベルト330にまでカッタ352が貫入することになる。しかしながら、媒体支持ベルト330自体が切断されてはその機能を果たすことができなくなる。また、媒体402を正確に裁断するためには、媒体支持ベルト330の表面性状が平滑に維持されていることが好ましい。そこで、好ましい実施形態のひとつによると、媒体支持ベルト330の表面に犠牲裁断層336を設けることが提案される。
図6は、犠牲裁断層336を備えた媒体支持ベルト330断面構造を示す図である。同図に示すように、この媒体支持ベルト330は、媒体402に接する表面に形成された犠牲裁断層336と、犠牲裁断層336とプーリ310および320との間に位置する抗張力層338の2層を備えている。
犠牲裁断層336は、軟質に調製されたシリコン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、ゴム等により形成されている。この種の材料は柔軟でカッタ352が容易に貫入するが、貫入されたカッタ352が除去された後は自己修復的に切開部を閉じる。従って、カッタ352が浅く貫入しても、表面性状は平滑に維持される。また、この種の材料には粘着性を有するものがあり、媒体402を付着させて滑らせないという点でも好ましい。ただし、このような粘着性を有する媒体支持ベルト330を用いた場合は、排出口306の外側で、媒体402を媒体支持ベルト330から剥がす手段を設けることが好ましい。このような手段は、例えば、媒体支持ベルト330に接して固定され、先端が媒体支持ベルト330および媒体402の間に貫入する分離爪あるいは分離板等として形成できる。
ただし、上記材料は張力に対する変形強度が低い。これに対して、抗張力層338は、張力に対する変形強度が高い材料により形成されている。具体的には、アラミド繊維、ポリイミド繊維、カーボン繊維等によって編まれた布状の材料を例示できるが、これに限定されるものではない。このような材料で形成された抗張力層338を備えた媒体支持ベルト330は、プーリ310、320間で高い張力を印加されて、媒体402を水平に保持することができる。
さらに、裁断部300において、プーリ310、320の下側に、媒体402の搬送方向と反対の方向に走行する媒体支持ベルト330の表面を乾燥させる手段を設けることも好ましい。これにより、媒体402の記録面における未乾燥の記録インクが媒体402から媒体支持ベルト330に転写されたとしても、それにより次に搬送される媒体402が再汚染されることが防止される。
ここまでに説明したように、上記の記録裁断複合装置10は、媒体402の記録面に対して、裏面からカッタ352を貫入させて裁断するという独特の構造を有している。これにより、記録インクの溶媒により強度が低下していない媒体402の裏面から裁断するので、媒体402の乾燥が不完全でも、正確な裁断動作を実行できる。また、記録動作と裁断動作とを連続して実行できるので、記録から裁断に至る一連の動作を短時間で完了できる。
以上、実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。また、上記実施の形態に、多様な変更または改良を加え得ることは当業者に明らかである。更に、その様な変更または改良を加えた形態が本発明の技術的範囲に含まれ得ることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
記録裁断複合装置10の全体の形態を示す斜視図。 図1に示した記録裁断複合装置10の内部構造を模式的に示す図。 記録裁断複合装置10における反転部200の構造を模式的に示す図。 反転ガイドベルト260および媒体支持ベルト330のレイアウトを模式的に示す図。 裁断部300のひとつの実施形態を模式的に示す図。 他の実施形態にかかる媒体支持ベルト330の構造を示す断面図。
符号の説明
10 記録裁断複合装置、100 記録部、102 記録部フレーム、104、304 タイミングベルト、110 装入トレイ、120 給送ローラ、130 搬送部、132 搬送従動ローラ、134 搬送ローラ、140、340 ガイド軸、151、351 把持部、152 記録ヘッド、154 記録部キャリッジ、156 カートリッジ、158、358 挿通穴、160 プラテン、200 反転部、210、220、230、240、310、320 プーリ、250 反転ガイドローラ、260 反転ガイドベルト、300 裁断部、302 裁断部フレーム、306 排出口、330 媒体支持ベルト、332 接点、334 電源、336 犠牲裁断層、338 抗張力層、352 カッタ、354 裁断部キャリッジ、356 カッタヘッド、360 押し付けローラ、400 搬送経路、402 媒体、500 筐体

Claims (5)

  1. シート状の媒体に画像を記録して記録面を形成する記録部と、前記媒体から前記画像を含む領域を切り取る裁断部とを備えた記録裁断複合装置であって、
    前記記録部から前記画像を記録された前記媒体を送り出す記録排出部と、
    前記記録排出部から排出された前記媒体を前記裁断部に送り込む裁断給送部と、
    前記裁断給送部による前記媒体の給送方向に交差する方向に往復移動する裁断部キャリッジと、
    前記往復移動の方向と交差する搬送方向に前記媒体を搬送して前記裁断部キャリッジの下方を通過させる裁断搬送部と、
    前記裁断部キャリッジに搬送され、前記媒体を裁断するカッタを含むカッタヘッドと、を備える記録裁断複合装置であって、
    前記裁断搬送部が一対のプーリの間に掛け渡された無端ベルトである媒体支持ベルトを備え、
    前記カッタの先端を前記媒体支持ベルトに前記記録面を支持された前記媒体に対して上方から貫入させて該媒体を裁断することを特徴とする記録裁断複合装置。
  2. 前記無端ベルトの表面を帯電させることにより、前記媒体を前記無端ベルトに吸着させる吸着手段を備える請求項に記載の記録裁断複合装置。
  3. 前記無端ベルトの表面が、前記媒体を付着させる粘着性を有する材料で形成されている請求項1または2に記載の記録裁断複合装置。
  4. 前記無端ベルトが、前記カッタの先端を貫入させ得る硬さを有して前記媒体に触れる表面を形成する犠牲裁断層と、前記犠牲裁断層を支持し且つ前記プーリの間で前記無端ベルトを水平に張り渡す引っ張り強度を有する抗張力層とを含む請求項1乃至3のいずれか一項に記載の記録裁断複合装置。
  5. 前記裁断搬送部が、前記媒体を保持していない区間において、前記無端ベルトの表面を乾燥させる手段を具備する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の記録裁断複合装置。
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