JP4700371B2 - 加熱塔の除霜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱塔(ヒーティングタワー)の冬期運転時等における熱交換器への着霜に対し、霜を溶かして適切に継続運転可能とする加熱塔の除霜方法に関し、特に、発生した霜を外気の利用で効率よく且つ低コストで除霜可能な除霜方法に関する。
空気調和設備などで循環使用するブラインの加熱を目的として主に屋外に設置される加熱塔には、熱交換器を有して空気とブラインが直接接触しない密閉式加熱塔が一般的に用いられる。こうした密閉式加熱塔では、熱交換器にフィンコイルを用いることが多く、この熱交換器のフィンコイルが、ファンで誘引された外気と接触して熱交換を行うが、フィンコイル内部を流通して外気との熱交換で加熱されるブラインの温度が通常この外気に比べて極めて低いことから、冬期など外気温が低い場合などは、外気中の水分が熱交換器表面で凍結し、霜が発生、付着する場合がある。特に、熱交換器におけるブラインの入口や、通過した外気の出口にあたる部分では、ブラインや外気の温度が他部位よりも低くなっているため、霜の付着が進行しやすく、この霜の付着が進行してフィンコイル表面が覆われた状態になると、外気がフィンコイル表面と接触できないだけにとどまらず、空気流路が塞がれて外気が熱交換器を通過できなくなり、適切に熱交換が行えず加熱塔全体として性能低下をもたらすなど、加熱塔を利用する上での大きな問題となっていた。
このような霜を速やかに取除くために、従来から、着霜した熱交換器に対し所定の操作を行って霜を溶かす除霜方法が種々提案されている。例えば、通常のブラインの循環管路から切離し状態とした除霜対象の熱交換器に対し、別途ヒータや高温蒸気、温水等の熱源を用いた加熱により十分昇温したブラインを流入させ、熱交換器を温めてその外側の霜を溶かしたり、熱交換器外面に外部から供給される温水を散布して霜を溶かしたりする方法などが従来から提案されている。このような従来の加熱塔の除霜機構の一例として、温めたブラインを供給されて除霜を行う仕組みのヒーティングタワーを備えるヒートポンプが、特開平11−6666号公報に記載されている。
前記従来のヒートポンプにおけるヒーティングタワーは、ブラインの膨脹・収縮に伴うその体積変化を吸収するための膨脹タンク、及びこの膨張タンクとヒーティングタワーを接続するデフロストラインを併設されてなり、膨脹タンクに貯溜されるブラインをヒータで温め、このブラインをヒーティングタワーのコイルに供給し、霜を溶かして除霜を実行する仕組みである。
特開平11−6666号公報
従来のヒーティングタワーにおける除霜機構は以上のように構成されており、霜を溶かすためのブラインや温水の加熱にはヒータや熱源等を用いており、熱を発生させるエネルギ分のコストが大きなものになるという課題を有していた。また、高温蒸気、温水等の熱源を用いる場合、加熱塔近傍にブラインを温める機構をコンパクトにまとめることは難しく、除霜機構全体の規模が大きくなる分、設備コストも上昇するという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、熱交換器内部に流通するブラインを外気の熱を用いて効率よく昇温させつつ、同時に熱交換器に着霜した霜をブラインの熱で溶かし、ヒータ等外部の熱源の使用量を抑えて低コストで除霜が行え、加熱塔の熱交換能力を十分確保して性能低下を招かない加熱塔の除霜方法を提供することを目的とする。
本発明に係る加熱塔の除霜方法は、熱交換器内部に流通させたブラインをファンで誘引した外気と熱交換させて昇温させる密閉式の加熱塔で、前記熱交換器のブライン入口とブライン出口との間に配設されるバイパス管路を通じて、昇温させたブラインを前記熱交換器に流通させ、当該熱交換器に生じた霜を除去する加熱塔の除霜方法において、前記熱交換器に接続されるブラインの循環管路における熱交換器入口部分上流側近傍に配設した制御弁の開閉で、前記循環管路から熱交換器へのブライン流入・非流入を切替え可能にし、前記熱交換器への着霜状態検知用のセンサにより熱交換器に対する着霜状態を検知すると、前記制御弁を閉じて前記循環管路を閉止する一方、熱交換器のブライン入口とブライン出口とを連通させている前記バイパス管路中のポンプを作動させ、ブラインの流れを生じさせて熱交換器内に残っているブラインを前記バイパス管路を通じて熱交換器のみへ循環させると共に、前記ファンを少なくとも所定時間は作動状態として熱交換器への外気接触状態を維持し、前記センサによる前記熱交換器への着霜状態検知後に熱交換器のみのブライン循環を行わせる状態で、外気と霜との温度差が十分確保できない外気温条件下では、前記バイパス回路中に配設した加熱手段による加熱で、ブラインを少なくとも外気温以上に昇温可能とし、且つ当該ブラインを外気温以上に昇温させた状況では、前記ファンを短時間作動させた後所定期間停止させるプロセスを、センサで着霜を検知しなくなるまで繰返すものである。
このように本発明によれば、熱交換器のブライン入口に至る管路部分を閉止して通常循環管路から熱交換器を独立させる制御弁と、熱交換器のみにブラインを循環させるためのポンプを含むバイパス管路とを用い、熱交換器への一部着霜を検知した段階で、制御弁を閉状態とすると共にバイパス管路のポンプを作動させ、さらに熱交換器に外気を通すファンを作動状態とすることにより、熱交換器の着霜していない部分においてブラインと外気との熱交換を行わせてブラインを昇温させ、さらにブラインの継続的循環で同じ昇温過程を繰返して、ブラインを少なくとも外気温近くまで昇温させることが可能となり、この熱交換器でのブライン加熱を利用することに伴い、熱交換器の着霜部分で、霜を融解させられる温度域まで昇温したブラインと霜との熱交換を行わせて除霜を実行できるまでの時間を短縮できる。また、ブラインの昇温に熱交換器を使用してヒータ等他の加熱手段を全く使用しないか必要最小限の使用にとどめることができ、除霜の省エネルギ化が図れる上、他の加熱手段を設ける場合にその熱発生容量を小さく抑えることができ、加熱手段の設置に係るコストも抑えられる。
また、外気温が低く外気と霜との温度差が十分確保できない条件下で、熱交換器への一部着霜を検知した場合に、ファンを作動させて熱交換器の着霜していない部分でブラインと外気との熱交換を行わせると共に、ヒータ等の加熱手段でブラインを温め、ブラインの外気温以上への昇温を可能にすることにより、加熱手段を用いたブラインの加熱で確実に除霜を進められる一方、ブラインが少なくとも外気温近くに達するまでは、ブラインの昇温に外気との熱交換で得られる熱を有効利用でき、霜を溶かして除霜を完了させられるまでの時間を加熱手段のみ用いる場合に比べ大幅に短縮できる。
さらに、外気温の低下で外気と霜との温度差が十分確保できず、ブラインの昇温にあたって熱交換器のみでなく他の加熱手段を併用している場合に、所定時間毎にファンを短時間作動させ、それ以外はファンを停止状態にするプロセスを繰返し、加熱塔のファンをほぼ停止状態とすることにより、ブラインが十分に昇温した段階で熱交換器と外気との接触を必要最小限としてブラインから熱を逃さず、加熱手段で発生させた熱を無駄にすることなく有効利用して除霜効率を高められる一方、ファンの短時間の作動中は熱交換器に通常運転状態と同等の外気接触状態を与え、センサによる熱交換器での着霜状態検知を適切に行うことができ、熱交換器が除霜されたか否かを確実に判定可能となる。
また、本発明に係る加熱塔の除霜方法は必要に応じて、一の前記ブライン循環管路に対し、前記熱交換器及びファンの組合わせを複数有する複数セルタイプで、且つ各熱交換器にそれぞれ対応した前記制御弁、バイパス管路、ポンプ及びセンサを複数組有する加熱塔に対して、各熱交換器に霜が生じやすく且つ着霜すれば容易には除霜できない程度に外気温が低下している状況で、所定時間おきに複数の熱交換器のうちいずれか一つを前記制御弁閉止により循環管路から独立させ、且つ前記ポンプの作動に伴うバイパス管路を通じた前記熱交換器のみのブライン循環と前記ファンの作動に伴う前記熱交換器への外気の接触をそれぞれ所定期間継続させて、前記熱交換器を強制除霜動作状態とするものである。
このように本発明によれば、加熱塔が複数セルタイプの場合に、外気温が低くなって熱交換器に外気を接触させるのみでは短時間に除霜が行えない状況で、センサによる着霜検知と関わりなく所定時間おきに順次一つの熱交換器について制御弁を閉じポンプ及び加熱手段を作動させて熱交換器のみのブライン循環状態を得、合わせてファンを作動させて着霜状態検知時と同様の除霜動作状態を所定時間継続して霜の有無に関わりなく強制除霜動作状態とすることにより、一つの熱交換器を確実に霜のない状態に保持して、複数の熱交換器が同時に着霜状態となることを防ぐことができ、いずれかの熱交換器で通常運転状態を維持可能となって、加熱塔を含むブライン循環系統全体が停止してしまうような事態を回避できる。また、各熱交換器におけるセンサで検知できない程度の霜を確実に除去して着霜の進行を着霜の初期段階で抑えられ、着霜に伴って熱交換器が除霜動作へ移行する機会を低減して通常運転状態を最大限継続させられる。
以下、本発明の一実施の形態に係る加熱塔の除霜方法を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る除霜方法を適用する加熱塔の概略構成説明図、図2は本実施の形態に係る除霜方法を適用する加熱塔の一熱交換器対応分の除霜機構模式図、図3は本実施の形態に係る除霜方法による除霜時のブライン温度変化説明図である。
前記各図に示すように、本実施の形態に係る加熱塔の除霜方法に用いる除霜機構は、熱交換器11内部に流通させたブラインをファン12で誘引した外気と熱交換させて昇温させる密閉式の加熱塔10と共に、前記熱交換器11に接続されるブラインの循環管路50における熱交換器11入口部分上流側近傍に配設され、管路を開閉して熱交換器11へのブライン流入・非流入状態を切替える制御弁13と、前記熱交換器11のブライン入口とブライン出口との間に配設され、前記制御弁13による前記循環管路50閉止時に対応させて熱交換器11のブライン入口とブライン出口とを連通させ、熱交換器11内に残っているブラインを循環可能とするバイパス管路14と、このバイパス管路14中に配設され、ブラインの流れを生じさせるポンプ15と、前記熱交換器11への着霜状態を検知するセンサ16と、前記バイパス管路14中に配設されてブラインを加熱する前記加熱手段としてのヒータ17とを備える構成である。
前記加熱塔10は、熱交換媒体として空気調和機器等において熱を放出し、温度を下げたブラインを、循環管路50を通じて受入れ、塔内の熱交換器11で昇温させた後、再び循環管路50を通じて前記空気調和機器等へ向わせる過程を繰返す公知の密閉式加熱塔であり、複数セルタイプとして熱交換器11とファン12の組合わせを複数組有し、各熱交換器11を同一の循環管路50に接続されてなる構成である。複数の熱交換器11に対応させて、前記制御弁13、バイパス管路14、ポンプ15及びセンサ16も複数組配設される。
前記熱交換器11は、フィンコイル型とされ、コイルの内部にブラインを流通させて外気との間で熱交換を行わせる公知の構成であり、詳細な説明を省略する。また、前記ファン12は、その下方で一対の熱交換器11に挟まれた中央の空間を介して誘引通風で各熱交換器11に横方向から外気を通し、熱交換器11を横に通過した排気を上方へ吹出して排出する公知のものであり、詳細な説明を省略する。また、加熱塔10の各熱交換器11近傍には、熱交換器11における着霜を検知するセンサ16が配設され、このセンサ16の検知結果に基づいた制御部(図示を省略)による制御で、前記制御弁13やポンプ15を作動させる仕組みである。センサ16としては着霜に伴う熱交換器11の入口側と出口側の差圧の変化を取得して着霜を検知するものなど、公知の着霜検知可能な各種センサを用いることができる。
さらに、前記パイパス管路14が、各熱交換器11のブライン入口近傍とブライン出口近傍にそれぞれ接続され、熱交換器11のブライン出入口間を連通可能としている。各バイパス管路14には、熱交換器11にブラインを循環させるためのポンプ15と共に、外気温が低い場合にブラインを加熱するヒータ17、及びバイパス管路14でのブライン逆流を防ぐ逆止弁18が配設される。
次に、本実施形態に係る除霜方法に基づく除霜動作について説明する。熱交換媒体としてのブラインは、空気調和機器等で熱を放出し、温度を下げた後、循環管路50を通じて加熱塔10に達し、加熱塔10の熱交換器11で昇温し、再び循環管路50に戻る過程を繰返している。加熱塔10の通常運転時、低温のブラインは熱交換器11で外気により加熱され、入口側より出口側で温度が高くなった状態となっている。従って、霜発生時には、熱交換器11入口側のより低温の部位から着霜し、熱交換器11出口側のより温度が高い部位では霜が少ない状態となっている。
熱交換器11の着霜時には、まずセンサ16がこれを検知し、それに基づいて循環管路50における加熱塔10手前の制御弁13が管路を閉止し、循環経路50から加熱塔10の熱交換器11が切離されて独立した状態となる一方、代ってバイパス管路14が管路の分岐部を通じて熱交換器11のブライン入口及び出口にそれぞれ連通状態となる。ポンプ15を動作させた場合には、熱交換器11中に残っていたブラインがバイパス管路14に入ってこれを通過し、再び熱交換器11に流入して、制御弁13が閉状態の間、同じブラインがバイパス管路14経由で熱交換器11を循環する状態が継続することとなる(図2中、矢Aの向きの流れ)。
外気温が、霜の発生する危険性のある温度帯であるものの、霜よりも十分温度が高く、仮に霜が発生しても外気との熱交換のみで短時間に除霜可能な所定温度範囲(例えば、3℃以上)にある状況では、加熱塔10の所定の熱交換器11でセンサ16により着霜を検知すると、前記手順で熱交換器11をバイパス管路14との連通状態とし、合わせてポンプ15を動作させ、ブラインを熱交換器11のみへの繰返し循環状態とする。この時ファン12は通常運転状態からの継続作動状態に維持しておく。熱交換器11の未着霜部分では、循環するブラインと外気との熱交換が生じてブラインが昇温し、この昇温したブラインはバイパス管路14を経て熱交換器11の着霜部分にも到達することとなる。着霜部分では、内側に昇温したブライン、外側にファン12によって導入された少なくとも霜より温度の高い外気が存在していることから、霜は加熱されて溶ける状態となる。
ブラインの循環を継続すると、熱交換器11に霜のない部分が増えるために外気との熱交換に伴う昇温のペースが速くなり、循環で外気による加熱を繰返されたブラインは短時間で霜を融解させられる温度域まで昇温することとなり、残った霜を効率よく除去できる。
ブラインの循環で除霜が進み、センサ16が着霜を検知しなくなっても、所定の時間内(例えば、5分間)は同じ状態を維持して、熱交換器11において霜の溶けた水滴を確実に流下乾燥させるようにする。この後、ポンプ15を停止させると共に制御弁13を開状態として熱交換器11を通常循環系統の循環管路50に連通させ、通常運転状態に復帰させれば、除霜動作完了となる。
一方、外気温が前記状況より低く、霜が発生すると短時間で除霜できない危険性のある所定温度範囲(例えば、2℃以上3℃未満)に達している状況では、複数の熱交換器11で同時に着霜が生じないよう、所定時間(例えば、30分)おきに、各熱交換器11を一つずつ順に強制除霜動作状態とする。すなわち、各熱交換器11のうち除霜動作対象となる一つについて、前記同様の手順で熱交換器11をバイパス管路14との連通状態とすると共に、一定期間(例えば、10分間)ポンプ15及びファン12を作動状態とし、ブラインを熱交換器11のみへの繰返し循環状態とする。熱交換器11の未着霜部分では循環するブラインと外気との熱交換によりブラインの昇温する過程が繰返され、この昇温したブラインはバイパス管路14を経て熱交換器11の着霜部分にも到達することとなる。着霜部分では、内側に昇温したブラインが存在していることから、霜を加熱して溶かせる状態となる。前記一定期間経過後は、ポンプ15及びファン12を停止させ、さらに前記所定時間後、制御弁13を開状態として熱交換器11を通常循環系統の循環管路50に連通させると共にファン12を作動状態とし、通常運転状態に復帰させ、除霜動作完了とする一方、他の熱交換器11を次の対象として前記同様に除霜動作を開始する。
なお、外気が前記温度範囲にある状態で所定の熱交換器11における着霜がセンサ16により検知された場合の動作は、上記の外気温が霜より十分高い場合と同様である。ただし、この着霜検知の際に、他の熱交換器11で制御弁13を閉状態として強制除霜動作状態としている場合、この除霜動作中の熱交換器11を直ちに通常運転状態に戻し、二つの熱交換器11が同時に停止しないようにする。
さらに、厳冬期等、外気温がより一層低下し、外気温と霜との温度差があまりない所定温度範囲(例えば、2℃未満)に達している状況では、前記同様に複数の熱交換器11で同時に着霜が生じないよう、所定時間(例えば、30分)おきに各熱交換器11を一つずつ順に強制除霜動作状態とする。すなわち、各熱交換器11のうち一つについて、前記同様、制御弁13を閉止して循環経路50から熱交換器11を切離す一方でバイパス管路14を熱交換器11と連通状態とすると共に、一定期間(例えば、10分間)ポンプ15及びファン12を作動状態とし、ブラインを熱交換器11で昇温させながら繰返し循環させる。ただし、前記一定期間経過後は、対応する熱交換器11が次の対象となる熱交換器11に代って通常運転状態へ切替えられるまで、ポンプ15は継続作動させる一方、ファン12は停止状態としておく。
そして、この外気温度範囲で、所定の熱交換器11においてセンサ16で着霜が検知されたら、前記同様、制御弁13を閉止して循環経路50から熱交換器11を切離す一方でバイパス管路14を熱交換器11と連通状態とすると共に、ポンプ15、ヒータ17を動作させ、ブラインをヒータ17で加熱、昇温させつつ熱交換器11への繰返し循環状態とする。この時ファン12は一定時間(例えば、5分間)通常運転状態からの継続作動状態とし、ブラインが外気温近くに達するまでは外気による加熱を併用することで、ブラインを速やかに霜を融解させられる温度域まで到達させられる。その後は通常運転状態に復帰するまで原則としてファン12を停止させ、ヒータ17で温められたブラインが熱交換器11の未着霜部分における外気との熱交換で温度低下を起さないようにする。ただし、ファン12は停止後も所定の時間(例えば、10〜20分)毎に短時間(例えば、1分間)動作させ、前記所定の時間おきにセンサ16による着霜状態の検知を適切に行える状態とする。
主にヒータ17による加熱で昇温したブラインはバイパス管路14を経て繰返し熱交換器11の着霜部分に到達し、着霜部分では、内側に霜を融解させられる高い温度となっているブラインが存在することで霜は加熱されて溶け、熱交換器11表面から除去される。ブラインの循環で除霜が進み、センサ16が着霜を検知しなくなったら、ヒータ17の加熱動作を停止させ、さらに所定時間(例えば、5分)経過し、熱交換器11において霜の溶けた水滴が確実に流下、乾燥した後、ポンプ15を停止させると共に制御弁13を開状態として熱交換器11を循環管路50と連通させ、さらにファン12を作動させて通常運転状態に復帰させれば、除霜動作完了となる。
図3に、熱交換器11出口と連通するポンプ15入口におけるブライン温度変化のグラフを示している。加熱塔10が通常運転状態にある所定の時点をブライン温度測定の開始点とし、30分経過時に、熱交換器11における着霜を検知して制御弁13で循環管路50を閉止すると共にポンプ15を動作させ、ブラインを熱交換器11のみへの繰返し循環状態とし、除霜を開始した状況に対応したものである。除霜開始後もファン12を作動状態に維持した場合(図3の曲線A)、除霜開始後に速やかにブライン温度が上昇しており、外気による加熱を利用することでブラインは霜を融解させる状態(曲線Aの水平部分)に短時間で到達しており、従来同様の除霜開始と同時にファンを停止してヒータのみでブライン加熱を行う場合(図3の曲線B)に比べ、着霜検知時点から実際に霜を融解させられる状態となるまでの時間を大幅に短縮させられることがわかる。そして、除霜完了時期についても、ファン12を作動状態に維持した場合(曲線A)の完了時間T1は、除霜開始と同時にファンを停止した場合(曲線B)の完了時間T2に比べて大幅に早まっており、除霜全体にかかる時間も短縮できることがわかる。
このように、本実施の形態に係る加熱塔の除霜方法では、熱交換器11のブライン入口に至る管路部分を閉止して通常循環管路50から熱交換器11を独立させる制御弁13と、熱交換器11のみにブラインを循環させるためのポンプ15を含むバイパス管路14とを用い、熱交換器11への一部着霜を検知した段階で、制御弁13を閉状態とすると共にバイパス管路14のポンプ15を作動させ、また熱交換器11に外気を通すファン12を作動状態とすることから、熱交換器11の着霜していない部分においてブラインと外気との熱交換を行わせてブラインを昇温させ、さらにブラインの継続的循環で同じ昇温過程を繰返して、ブラインを少なくとも外気温近くまで昇温させることが可能となり、この熱交換器11によるブライン加熱を利用することに伴い、熱交換器11の着霜部分で、霜を融解させられる温度域まで昇温したブラインと霜との熱交換を行わせて除霜を実行できるまでの時間を短縮できる。また、ブラインの昇温に熱交換器11を利用してヒータ17を必要最小限の使用にとどめることができ、除霜の省エネルギ化が図れる上、ヒータ17の熱発生容量を小さく抑えることができ、ヒータ17の設置に係るコストも抑えられる。
なお、前記実施形態に係る加熱塔の除霜機構においては、ブラインの加熱機能のみ備える単機能タイプの加熱塔10に適用する構成としているが、これに限らず、必要に応じてブラインの冷却も行える冷却塔との兼用タイプ、すなわち加熱冷却塔に適用する構成とすることもできる。
本発明の一実施の形態に係る除霜方法を適用する加熱塔の概略構成説明図である。 本発明の一実施の形態に係る除霜方法を適用する加熱塔の一熱交換器対応分の除霜機構模式図である。 本発明の一実施の形態に係る除霜方法による除霜時のブライン温度変化説明図である。
符号の説明
10 加熱塔
11 熱交換器
12 ファン
13 制御弁
14 バイパス管路
15 ポンプ
16 センサ
17 ヒータ
18 逆止弁
50 循環管路

Claims (2)

  1. 熱交換器内部に流通させたブラインをファンで誘引した外気と熱交換させて昇温させる密閉式の加熱塔で、前記熱交換器のブライン入口とブライン出口との間に配設されるバイパス管路を通じて、昇温させたブラインを前記熱交換器に流通させ、当該熱交換器に生じた霜を除去する加熱塔の除霜方法において、
    前記熱交換器に接続されるブラインの循環管路における熱交換器入口部分上流側近傍に配設した制御弁の開閉で、前記循環管路から熱交換器へのブライン流入・非流入を切替え可能にし、
    前記熱交換器への着霜状態検知用のセンサにより熱交換器に対する着霜状態を検知すると、前記制御弁を閉じて前記循環管路を閉止する一方、熱交換器のブライン入口とブライン出口とを連通させている前記バイパス管路中のポンプを作動させ、ブラインの流れを生じさせて熱交換器内に残っているブラインを前記バイパス管路を通じて熱交換器のみへ循環させると共に、前記ファンを少なくとも所定時間は作動状態として熱交換器への外気接触状態を維持し、
    前記センサによる前記熱交換器への着霜状態検知後に熱交換器のみのブライン循環を行わせる状態で、外気と霜との温度差が十分確保できない外気温条件下では、前記バイパス回路中に配設した加熱手段による加熱で、ブラインを少なくとも外気温以上に昇温可能とし、且つ当該ブラインを外気温以上に昇温させた状況では、前記ファンを短時間作動させた後所定期間停止させるプロセスを、センサで着霜を検知しなくなるまで繰返すことを
    特徴とする加熱塔の除霜方法。
  2. 前記請求項1に記載の加熱塔の除霜方法において、
    一の前記ブライン循環管路に対し、前記熱交換器及びファンの組合わせを複数有する複数セルタイプで、且つ各熱交換器にそれぞれ対応した前記制御弁、バイパス管路、ポンプ及びセンサを複数組有する加熱塔に対して、各熱交換器に霜が生じやすく且つ着霜すれば容易には除霜できない程度に外気温が低下している状況で、所定時間おきに複数の熱交換器のうちいずれか一つを前記制御弁閉止により循環管路から独立させ、且つ前記ポンプの作動に伴うバイパス管路を通じた前記熱交換器のみのブライン循環と前記ファンの作動に伴う前記熱交換器への外気の接触をそれぞれ所定期間継続させて、前記熱交換器を強制除霜動作状態とすることを
    特徴とする加熱塔の除霜方法。
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