JP4700365B2 - 基板検査装置 - Google Patents
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Description
この種の基板検査装置は、例えば、特許文献1に開示されているように、所定の傾斜角度に固定支持されたベースと、このベースに対して検査対象となる基板を保持するホルダ本体が上下方向にスライド自在に取り付けられており、ベースの中間にマクロ観察によって検出された欠陥を対物レンズで拡大して接眼レンズにより観察するミクロ観察部が設けられている。また、特許文献2には、基板を保持したホルダ本体を検査者に向けて起き上るように回転させると共に、基板の裏面が検査者側に向くようにホルダ本体を180°回転させるものが開示されている。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大型の基板の外観検査を行うにあたり、装置構成の大型化を防ぐと共に、検査者の負担増加を防止することである。
(第1の実施の形態)
図1に概略構成を示すように、基板検査装置1は、床面に設置される装置本体2を有し、装置本体2の上部には、マクロ照明用光源であるランプ3が設けられている。ランプとしては、例えば、メタルハライドランプやナトリウムランプや蛍光灯などの広視野を照明できるマクロ照明光源が使用されている。この実施の形態では、ランプ3にメタルハライドランプを用いた例が示されている。ランプ3の光軸上には、反射ミラー4が設置されており、ランプ3からの光を下方に配置されたフレネルレンズ5に入射するようになっている。フレネルレンズ5は、ランプ3からの発散光を収束光にするために用いられており、この収束光によって基板ホルダ6上に保持される被検査基板であるガラス基板Wを照明する。なお、装置本体2の前面(図1において左側)には、検査者がガラス基板Wの外観検査を目視でできるように開口部7が形成されている。また、開口部の周縁部には、検査者の操作を受け付ける操作部8が設けられている。
まず、初期状態として、駆動モータ15を駆動してスライダ20,21とホルダ本体23を第1のリニアガイド16,17の初期位置、例えば、略中央に移動させ、反転駆動モータ30を制御してホルダ本体23を表面が上向きになるように回転させると共に、回動モータ12,13を制御して、支持フレーム10,11を水平になるように回転させる。ここに、不図示の搬送用ロボットなどの基板搬送装置により検査対象となるガラス基板Wを搬入し、ホルダ本体23の表面に移載する。ホルダ本体23は、移載されたガラス基板Wを基準ピン34と押し付けピン35とによって位置決めした後に、吸着保持機構32によってガラス基板Wを吸着保持する。マクロ検査を実施にするにあたっては、回動モータ12,13を同期して駆動させ、支持フレーム10,11をその基端部を起点として検査者側にガラス基板Wの表面が向くように起き上がらせる。このとき、ガラス基板Wの傾斜角度は、検査者が開口部7(図1参照)を通してガラス基板Wの目視検査をし易い角度で、例えば、30〜70°、より好ましくは45〜60°とする。支持フレーム10,11とホルダ本体23を所望の傾斜角度に設定した状態で、装置本体2上部に設けられたランプ3からフレネルレンズ5を通して照明光をガラス基板Wの表面に照射する。
検査者から見てガラス基板Wの下部の領域を観察したい場合、検査者はホルダ本体23を上方向に移動させるために操作部8のジョイスティックを上側に押し倒す。このジョイスティックの操作に応じて、制御部33の制御により、駆動モータ15がボールネジ14を正回転させ、スライダ20をY方向上側に移動させる。このときスライダ21も第1のリニアガイド17に沿って従動し、その結果、図3の実線に示すように、ホルダ本体23が所望の角度に傾斜した支持フレーム10,11に沿って上側に移動し、ガラス基板Wの下部が照明される。同様に、ジョイスティックを下側に押し倒すと、このジョイスティックの操作に応じて制御部33の制御により、駆動モータ15がボールネジ14を逆転させ、両スライダ20,21をY方向下側に移動させる。このスライダ20,21の移動により、ホルダ本体23が支持フレーム10,11に沿って下側に移動し、ガラス基板Wの上部が照明される。ホルダ本体23がY方向に移動可能な範囲は、ガラス基板Wの全面に対して照明光が走査されて検査者の視界に入るように設定されているので、ホルダ本体23を上下に移動させるだけで、検査者の目視観察し易い姿勢及び視野で、ガラス基板Wの上部から下部までのマクロ検査を行うことができる。
伸び上がってガラス基板Wの上側を見たりする必要がなくなり、検査者が楽な姿勢で立ったままでホルダ本体23を上下に移動させるだけで、ガラス基板Wの上側から下側まで観察でき、検査者の負担を低減させることができる。また、スライド移動のみでガラス基板Wの全面の外観検査ができるようになるので、基板ホルダ6の構成を簡略化することができる。さらに、ガラス基板WをY方向に移動自在に支持した状態で、ガラス基板Wを反転させる反転駆動モータ30を設けたので、軽量のホルダ本体23を微小な角度範囲で揺動制御することが可能になり、基板ホルダ6全体を揺動させるものに比べて、揺動制御が容易に行え、かつ視線を左右に動かすだけでガラス基板Wの裏面のマクロ観察を行うことができる。そして、ホルダ本体23をY方向に移動させることによりガラス基板Wの全面を一様に照明する照明光学系を構築する必要がなく、ガラス基板Wの一部を照明することでガラス基板Wの全面に対して照明を行うことが可能になるため、照明光学系(照明ユニット)の小型化も同時に図ることができる。基板ホルダ6を一対の支持フレーム10,11で構成することにより、軽量化を図ることができ、支持フレーム10,11の間に配置することにより、基板ホルダ6の横寸法を小さくできる。
図4及び図5に第2の実施の形態に適用される基板ホルダの構成を示す。なお、第1の実施の形態と重複する説明は省略する。
基板ホルダ40は、装置本体2に対して回動自在な2本の支持フレーム10,11を平行に備え、これら支持フレーム10,11の間に、ホルダ本体23を支持する支持部を構成する第1のスライドステージ(第1の支持枠部)41が架け渡されるように設けられている。この第1のスライドステージ41は、ホルダ本体23の外径よりも大きな開口部46を有する矩形状のフレームに形成されている。
第1のスライドステージ41の左側フレームには、支持フレーム10のボールネジ14が噛み合い状態で貫通するネジ孔24を有する伝達部が設けられており、第1のスライドステージ41の裏面には、両支持フレーム10,11の各リニアガイド16,17に嵌合する溝がそれぞれ設けられている。第1のスライドステージ41の表面上部には、支持フレーム10の第1のリニアガイド16と直交する方向に、ボールネジ42が回転自在に支持されている。ボールネジ42の一端部には、駆動モータ43が連結されており、この駆動モータ43は、第1のスライドステージ41に固定されている。さらに、第1のスライドステージ41のY方向上下端部には、ボールネジ42と平行にリニアガイド44,45が配置されている。
ホルダ本体23は、第2のスライドステージ50の開口部56内に反転自在に収容可能である他は、前記と同じ構成になっている。
まず、ガラス基板Wを吸着保持したら、回動モータ12,13を制御して各支持フレーム10,11が起き上がるように回動する。ガラス基板Wの中央が照明され、照明された部分についてのマクロ検査が行われる。このマクロ検査の際、第1の実施の形態と同様に、支持フレーム10,11又はホルダ本体23を前後方向に揺動(例えば、±10°)させることにより、ガラス基板Wの欠陥を良好に目視で観察することができる。
また、ガラス基板Wの右部、又は左部をそれぞれマクロ検査するときには、操作部8のジョイスティックを左右方向に操作し、制御部33の制御により、駆動モータ43がボールネジ42を回転させ、第1のスライドステージ41に対して第2のスライドステージ50を左側、又は右側にそれぞれスライドさせる。その結果、照明光の光路上に、ガラス基板Wの右部、又は左部が移動するので、検査者自身は、移動せずにマクロ検査を行う。さらに、これの動作を組み合わせて実施させることで、両スライドステージ41,50をXY方向に移動させ、検査者の視線位置(視野領域)に対してガラス基板Wを斜め又は左右方向にジグザグに移動させることもできる。
さらに、ガラス基板Wの裏面をマクロ検査するときには、反転駆動モータ30を制御してホルダ本体23を第2のスライドステージ50に対して回転させる。ガラス基板Wの裏面についても、XY方向にスライド移動させつつマクロ観察することができる。
なお、第1のスライドステージ41の下部にも駆動モータ43と、ボールネジ42とを付加しても良い。両駆動モータ43を同期して駆動させることによって第2のスライドステージ50をX方向に移動させることが可能になる。また、ボールネジ42の代わりにリニアモータでホルダ本体23を移動させても良い。
図6及び図7に第2の実施の形態に適用される基板ホルダの構成を示す。なお、前記各実施の形態と重複する説明は省略する。
基板ホルダ60は、第2の実施の形態に対して第2のスライドステージ70のみが異なる構成になっている。すなわち、第2のスライドステージ70は、第1のスライドステージ41に対してX方向にスライド自在に設けられた枠体を有し、枠体の開口部71は、ホルダ本体23を反転自在に収容可能な大きさになっている。さらに、枠体の上部、及び下部のそれぞれには、軸72を回転自在に軸支する軸受け73,74が設けられている。軸72は、ホルダ本体23のX方向の中央からY方向に延びており、Y方向で下側の軸72は、反転駆動モータ75に連結されている。この反転駆動モータ75は、第2のスライドステージ70に固定されている。
例えば、第1、第2のスライドステージ41,50,70の開口部46,56,71の形状は、ホルダ本体23の反転を妨げない大きさ、及び形状であれば、矩形に限定されない。
また、図4及び図6に示す基板ホルダ40,60において、第2のスライドステージ50,70を省略し、ホルダ本体23を第1のスライドステージ(第1の支持部)41に直接に、回転自在に取り付けても良い。この場合には、ホルダ本体23は、第1の実施の形態と同様にY方向のスライド移動のみが可能になる。さらに、ホルダ本体23は、回転機構(例えば、図2の軸26、軸受け27,29、及び反転駆動モータ30)を備えない構成にすることもできる。
また、平行に配置された一方のリニアガイドに、ホルダ本体23が中央にあることを検出するセンサや、X方向、及びY方向の移動限界を検出するセンサを配設し、移動限界にホルダ本体23が達したら制御部33が自動的に各モータ15,43を停止するように構成しても良い。
さらに、基板Wの移動方向や、順番は、制御部33に予めプログラミングされていても良い。
2 装置本体
3 ランプ(マクロ照明光源)
6,40,60 基板ホルダ
9 バックライト光源
10,11 支持フレーム
12,13 回動モータ(回転駆動部)
20,21 スライド支持部
23 ホルダ本体
41 第1のスライドステージ(第1の支持枠部)
50,70 第2のスライドステージ(第2の支持枠部)
72 軸
W ガラス基板(被検査基板)
Claims (7)
- 平行配置された一対の支持フレームを有する基板ホルダと、
前記一対の支持フレームを検査者側に向かって起き上がるように回動させる回転駆動部と、
前記一対の支持フレームの長手方向に沿って設けられたガイドと、
前記ガイドに沿って移動可能に設けられ、基板を保持するホルダ本体と、
前記ホルダ本体に保持された前記基板上に照明光を照射し、この基板面からの反射光を目視観察することにより前記基板上の欠陥を検出するマクロ照明光源と、
を備えたことを特徴とする基板検査装置。 - 前記ホルダ本体は、前記ガイドに沿って直線移動するとともに、前記回転駆動部による前記一対の支持フレームの回動の回転軸と平行な軸回りに回転可能に設けられたことを特徴とする請求項1記載の基板検査装置。
- 前記ホルダ本体は、矩形枠状に形成され、前記回転軸と平行な軸回りに反転又は所定角度範囲内で揺動するように設けられていることを特徴とする請求項2記載の基板検査装置。
- 前記ガイドに沿う一方向(Y方向)に直線移動可能に設けられた矩形枠状の第1の支持枠部と、この第1の支持枠部上に前記一方向(Y方向)と直交する他方向(X方向)に直線移動可能に設けられた矩形枠状の第2の支持枠部とを有する支持部を備え、
前記ホルダ本体は、前記第2の支持枠部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の基板検査装置。 - 前記ホルダ本体は、前記回転駆動部による前記一対の支持フレームの回動の回転軸と平行な軸回りに反転又は所定角度範囲内で揺動するように前記第2の支持枠部に設けられたことを特徴とする請求項4記載の基板検査装置。
- 平行に配置された一対の支持フレームを有する基板ホルダと、
前記一対の支持フレームを水平姿勢から垂直姿勢に回動させる回転駆動部と、
前記一対の支持フレームの長手方向に沿ってに設けられたガイドと、
前記ガイドに沿って移動可能に設けられ、基板を保持するホルダ本体と、
前記基板ホルダを前記回転駆動部により所定角度だけ起き上がらせた状態で前記基板ホルダの上方から前記被検査基板の一部を照明するマクロ照明光源と、
を備えたことを特徴とする基板検査装置。 - 前記一対の支持フレームに沿う一方向(Y方向)に直線移動可能に設けられた矩形枠状の第1の支持枠部と、この第1の支持枠部上に前記一方向(Y方向)と直交する他方向(X方向)に直線移動可能に設けられた矩形枠状の第2の支持枠部とを有する支持部を備え、
前記ホルダ本体は、前記第2の支持枠部の枠内に反転可能に設けられ、
前記基板ホルダを検査者に向けて前記マクロ照明光源により前記被検査基板上の欠陥が目視観察に適した角度に傾斜させて前記第1及び第2の支持枠部を二次元的に移動させて前記基板ホルダに保持された前記被検査基板の表裏面に対して前記マクロ照明光源からの照明光を走査させることを特徴とする請求項6に記載の基板検査装置。
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