JP4700214B2 - 酸素センサ素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸素センサおよびその製造方法に関し、特に自動車等の内燃機関における空気と燃料の比率を制御するための酸素センサ素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、例えば自動車用ガスセンサとして用いられる酸素センサでは、ジルコニア等の酸素イオン導電性を有する有底のセラミック円筒管の内外面に白金からなる一対の基準電極と測定電極を設けた酸素センサが用いられている。このような酸素センサ素子においては、検知部を約700℃付近の作動温度までに加熱する必要があり、そのために、セラミック円筒管の内側には、検知部を作動温度まで加熱するため棒状ヒータが挿入されている。
【0003】
この酸素センサ素子の外側電極は,高温度の排気ガスに晒されるため、排気ガス中の,例えばP、S等により電極の触媒能力が低下する被毒を受ける。このような不具合に対して、その保護のため外側電極の表面にはスピネル等の多孔質の耐熱セラミックの保護層が、溶射などの方法で形成され、酸素センサの長寿命化が図られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年排気ガス規制の強化傾向が強まり、酸素センサ素子の性能劣化の小さな、排気ガスに対して高感度のガス応答性を有する酸素センサ素子の要求が高まりつつある。
本発明は、このような問題を解消するためになされたものであり、排気ガスからの被毒を確実に防止して、長時間にわたり安定した電極性能を維持できる酸素センサ素子とその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ジルコニア等の酸素イオン導電性を有するセラミックの内外面に基準電極と測定電極とを設け、さらに前記測定電極の表面にマグネシア・アルミナ・スピネルからなる多孔質のセラミック保護層を形成するとともに、前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成を理論組成比よりアルミナリッチとすることにより、排気ガスからの被毒を確実に防止して、長時間にわたり安定した電極性能を維持できるという新たな事実を見出し本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の酸素センサ素子は、ジルコニア固体電解質基体の少なくとも内外面の対向する位置に測定電極と基準電極を形成してなるものであって、前記測定電極の表面にマグネシア・アルミナ・スピネルからなる多孔質のセラミック保護層を形成するとともに、前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成を理論組成比よりアルミナリッチとしたことを特徴とする。
【0006】
本来、マグネシア・アルミナ・スピネルの理論組成は、マグネシア28.3重量%、アルミナ71.7重量%であるが、本発明では電極のセラミック保護層であるマグネシア・アルミナ・スピネルの組成を理論組成比よりアルミナリッチとすることにより、以下で述べるように溶射によりセラミック保護層形成の際、セラミック粉末の溶融温度を低下させることができ、その結果電極への溶射のダメッジ、例えば電極の剥離および付着力の低下や、固体電解質表面のマイクロクラック等を小さくすることができる。
【0007】
また、本発明の他の酸素センサ素子は、ジルコニア固体電解質基体の少なくとも内外面の対向する位置に測定電極と基準電極とを形成してなるものであって、前記測定電極の表面にマグネシア・アルミナ・スピネルとマグネシアの複合酸化物からなる多孔質のセラミック保護層を形成するとともに、前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成を理論組成比よりアルミナリッチとしたことを特徴とする。
前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成を理論組成比よりアルミナリッチとし、且つマグネシア・アルミナ・スピネルとマグネシアの複合酸化物からなる多孔質のセラミック保護層を形成することにより、セラミック保護層と測定電極およびジルコニア固体電解質との熱膨張係数の差を小さくすることができ、その結果セラミック保護層の付着力が向上する。これにより、温度サイクルによるセラミック保護層の剥離やクラックの発生を防止することができる。
【0008】
本発明では、前記マグネシア・アルミナ・スピネル組成として、マグネシアとアルミナの比率を重量比でマグネシア28〜20重量%、アルミナ72〜80重量%とすることが望ましい。マグネシアの比率が28重量%を超えると(アルミナの比率が72重量%より少なくなると)、溶射の際、粉末の溶融温度が高くなり、電極へのダメッジが大きくなる。一方、マグネシアの比率が20重量%より少なくなると(アルミナの比率が80重量%を越えると)、セラミック保護層が緻密化してガス応答性が悪くなる傾向がある。マグネシアとアルミナの比率としては、特にマグネシア25〜22重量%、アルミナ75〜78重量%の範囲が優れる。この際、スピネル中のアルミナの過飽和度は、スピネル結晶の格子定数のアルミナ固溶量依存性から容易に求められる。
【0009】
また、本発明では前記セラミック保護層を形成する材料として、平均直径が10〜100μmのマグネシア・アルミナ・スピネルの造粒粉末を用いることが望ましい。平均直径が10〜100μmのマグネシア・アルミナ・スピネルの造粒粉末を用いることにより、アーク電流の大きさを小さくすることができると同時に、溶融温度を低下させることができ、その結果電極へのダメッジを小さくすることができる。造粒粒子の大きさが大きくなると、粉末を溶融させるためのアーク電流が大きくなる傾向があり、電極へのダメッジが大きくなる。マグネシア・アルミナ・スピネルの造粒粉末の大きさとしては、平均直径が10〜60μmのものが特に好ましい。
【0010】
本発明の酸素センサ素子を製造するにあたっては、ジルコニア固体電解質基体の少なくとも内外面の対向する位置に測定電極と基準電極とを形成し、ついで前記測定電極の表面にセラミック保護層を、アーク電流値を550A以下としたプラズマ溶射により形成することにより、電極へのダメッジを小さくすることができる。これに対して、プラズマのアーク電流が550Aを越えると、プラズマ温度が高くなり、その結果溶融物の温度が高くなり電極のダメッジが大きくなる。プラズマのアーク電流としては、530A以下が特に好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
(コップ型酸素センサ)
本発明の一実施形態として、いわゆるコップ型酸素センサ素子を図1に示す。この酸素センサ素子は、ジルコニア固体電解質基体としての円筒管にセンシング部を加熱するためのセラミックヒータが挿入されたものである。
【0012】
図1に示す酸素センサ素子31は、酸素イオン導電性を有するジルコニア固体電解質からなり先端が封止された円筒管32の内面に、第1の電極として、空気などの基準ガスと接触される基準電極33が被着形成され、また円筒管32を挟んで基準電極33と対向する位置に第2の電極として、排気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極34が被着形成されている。
【0013】
さらに、この測定電極34の表面には、プラズマ溶射法により排気ガスの被毒物質から電極を保護するため、理論組成比よりアルミナリッチであるマグネシア・アルミナ・スピネルからなる多孔質のセラミック保護層35が形成されている。このセラミック保護層35の気孔率は、10〜40%、厚みとしては開気孔率にもよるが10〜200μm、特に100〜150μmが好ましい。
【0014】
また、上記セラミック保護層35に代えて、理論組成比よりアルミナリッチのマグネシア・アルミナ・スピネルとマグネシアの複合酸化物からなる多孔質のセラミック保護層を形成してもよい。
コップ型酸素センサにおいては、センシング部を700℃前後まで加熱するためのアルミナまたは窒化珪素からなる絶縁性セラミックからなるセラミックヒータ36が挿入されている。
【0015】
(作製方法)
図1に示すコップ型酸素センサの作製方法について説明する。ジルコニア固体電解質粉末に有機バインダを添加して、油圧プレスや押し出し成形法により一端が封じた円筒状のジルコニア成形体を作製した後、所定の形状に切削加工した後、1400〜1700℃の温度範囲で、1〜10時間大気中で焼成して固体電解質円筒管32を得る。
【0016】
その後、固体電解質円筒管32の内外面に無電解メッキ法にて、それぞれ基準電極33と測定電極34とを形成する。また、電極の他の形成方法として、上記の円筒状焼結体の内外面に白金粉末とジルコニアなどの固体電解質粉末からなるスラリーを用い、スラリーディップや曲面印刷などの方法で、白金からなる基準電極33と測定電極34とを形成した後、円筒状成形体と同時に焼結して形成してもよい。
【0017】
次に、プラズマガンを用いてプラズマ溶射を行って、セラミック保護層35を測定電極34表面に形成する。このプラズマガンは、陰極である中心電極と陽極となるノズルとの間に高電圧を印加し、高周波点火装置により発生させた電極間に流れているアルゴンや窒素の作動ガスを励起し、プラズマ状態とする。
プラズマとなったガスは、急激な温度上昇により体積膨張を起こし、ノズル出口からフレームガス流体となって噴出する。この後、このフレームガス流体中に、マグネシア・アルミナ・スピネル粉末からなる造粒体を、一定速度で供給して溶融.加速させて測定電極4表面に連続的に衝突させ、セラミック保護層35を形成する。この時、上記の固体電解質円筒管32は、形成されるセラミック保護層35の厚みや微細構造の均一性を保持する目的で、この円筒管32の軸を中心に一定速度で回転させる必要がある。
【0018】
本発明において、セラミック保護層をアルミナリッチのマグネシア・アルミナ・スピネルによって形成するには、原料として純度が99.5%以上で平均粒子径が1〜5μmのマグネシア・アルミナ・スピネル粉末を用い、これを平均直径が10〜100μmの大きさに造粒する。なお、この時の原料組成は、マグネシアとアルミナの比が重量比でマグネシア29〜19重量%、アルミナ71〜91重量%の組成の範囲に制御する。そして、これをアーク電流が550A以下の低い電流で溶射処理する。この時の電流値が550Aよりも高いと、アルミナリッチのマグネシア・アルミナ・スピネルが得られにくい。これによって、マグネシア28〜20重量%、アルミナ72〜80重量%のアルミナリッチのマグネシア・アルミナ・スピネルが形成される。
【0019】
また、セラミック保護層が、マグネシア・アルミナ・スピネルとマグネシアの複合酸化物からなる場合、マグネシアは吸湿性や炭酸ガスと反応しやすいので、マグネシアは28重量%以下の比率にする必要がある。
【0020】
本発明において、円筒管32を形成するのに用いられるジルコニア固体電解質は、ZrO2を含有するセラミックスからなり、具体的には、Y23 Yb23、Sc23、Sm23、Nd23、Dy23等の希土類酸化物を酸化物換算で1〜30モル%、好ましくは3〜15モル%含有する部分安定化ZrO2あるいは安定化ZrO2が用いられている。また、ZrO2中のZrを1〜20原子%をCeで置換したZrO2を用いることにより、電子伝導性が大きくなり、応答性がさらに改善されるといった効果がある。
【0021】
さらに、焼結性を改善する目的で、上記ZrO2に対して、Al23やSiO2を添加含有させることができるが、多量に含有させると、高温におけるクリープ特性が悪くなることから、Al23およびSiO2の添加量は総量で5重量%以下、特に3重量%以下であることが望ましい。固体電解質中のNaの含有量としては、固体電解質からセラミック絶縁層6への拡散進入を防止する観点から200ppm以下、特に100ppmが望ましい。
【0022】
また、白金電極に関しては、円筒管32の内面および外面に被着形成される基準電極3、測定電極4は、いずれも白金族金属から選ばれる1種または2種以上の合金が用いられる。ガス応答性の観点からは、白金が最も望ましい。また、白金粒子を用いて電極を形成する場合、センサ動作時の電極中の金属の粒成長を防止する目的と、応答性に係わる金属粒子と固体電解質と気体との、いわゆる3相界面の接点を増大する目的で、金属粒子にさらにジルコニア固体電解質成分を添加して金属成分100体積%に対して、金属粒子内に内在するセラミック成分と添加したセラミック成分の総量で1〜50体積%、特に10〜30体積%の割合で上記電極中に混合してもよい。
【0023】
(ヒータ一体型酸素センサ素子)
本発明は、少なくとも一対の電極対とセラミック絶縁層中に埋設した白金ヒータとを具備し、測定電極4の表面に前記したセラミック保護層を形成したヒータ一体型酸素センサに適応することが望ましい。一対のセンシング部とヒータとが一体化されたヒータ一体型酸素センサでは、急速昇温が可能で、またセンシング温度も高いので、ガス応答性が、従来のコップ型酸素センサに較べて優れる。
【0024】
図2は、本発明の他の実施形態に係るヒータ一体型酸素センサ素子を示す概略斜視図(a)およびそのA−A断面図(b)である。なお、図2(a)では、説明の便宜上、最外層のセラミック保護層13を省略している。
図2の酸素センサ1は、酸素イオン導電性を有するセラミック製のジルコニア固体電解質からなり、先端が封止された円筒管2の内面に、第1の電極として、空気などの基準ガスと接触される基準電極3が被着形成され、また、円筒管2を挟んで基準電極3と対向する位置に第2の電極として、排気ガスなどの被測定ガスと接触する測定電極4が被着形成されている。そして、基準電極3、ジルコニア固体電解質からなる円筒管2および測定電極4によって検知部を形成している。
【0025】
先端が封止された円筒管2の外面には、Al23などのセラミック絶縁層6が被着形成されており、そのセラミック絶縁層6には、測定電極4の一部または全部が露出するように開口部7が形成されている。
また、上記開口部7の周囲のセラミック絶縁層6中には検知部を加熱するためのPt等からなる発熱抵抗体8が埋設されている。また、セラミック絶縁層6の表面には、さらに発熱抵抗体8による加熱効率を高めるために、ジルコニア等からなるセラミック保温層9が積層形成されている。
円筒管2の内面に形成された基準電極3は、円筒管2の内面および開口側の端面を経由して円筒管2の外表面に設けたセンサ用端子部11aに接続されている。
【0026】
測定電極4の表面には、本発明に係るセラミック保護層13が形成されている。このセラミック保護層13は、測定電極4の他、円筒管2の周囲に形成することが望ましい。測定電極4は、セラミック絶縁層6およびセラミック保温層9に形成された開口部7の端面を経由してセラミック保温層9の表面に形成されたリード部10に接続され、さらにセラミック保温層9の表面に形成された端子部11bと接続されている。なお、円筒管2において上記端面に存在するエッジ部はC面取りされ、エッジ部で生じる電気的接続の不良を回避している。
【0027】
また、セラミック保温層9の表面に形成されたリード部10の表面にはさらにZrO2等からなる保護層12が形成されている。この保護層12によって、リード部10を、例えば素子のアッセンブル時の引っかき、あるいは素子の落下時の異物との衝突等の物理的な破壊から保護することができる。この保護層12は固体電解質と同じZrO2で構成することが固体電解質との熱膨張差による応力の発生を防止する上で好ましい。
【0028】
また、センサ用端子部11a、11bには、外部回路との接続のための金属部材14がそれぞれ、例えばAu−Cuロウなどよってロウ付け固定されている。これによって、検知部において発生した検知データがリード部10、センサ用端子部11a、11bおよび金属部材14を経由して外部回路に伝達される。
【0029】
一方、セラミック絶縁層6内に形成された発熱抵抗体8は、図2に示すように開口部7の両側に均一に、対称的にパターン化して配置されている。また、発熱抵抗体8は、セラミック絶縁層6内に形成されたリード部16と、セラミック絶縁層6およびセラミック保温層9を貫通して形成された貫通導体(図示せず)によって、セラミック保温層9の外表面に形成されたヒータ用端子部18と電気的に接続されている。これらのヒータ用端子部18上には発熱用外部電源と接続するための金属部材19がロウ材により固定され、これらを通じて発熱抵抗体8に電流を通ずることにより、発熱抵抗体8が加熱され、測定電極4、円筒管2および基準電極3からなる検知部が所定の温度に急速昇温される。
【0030】
発熱抵抗体8のリード部16は、幅広い1本のラインで形成することも可能であるが、2本以上のラインで形成することによって、リード部16を挟む上下のセラミック絶縁層6との結合性を高め、素子の強度を高めることができる。
【0031】
さらに、酸素センサの全体の大きさとしては、外径が3〜6mm、特に3〜4mmの円筒体によって形成することが、消費電力を低減するとともに、センシング性能を高めることができる。
【0032】
(作製方法)
次に、本発明にかかるヒータ一体型酸素センサ素子の作製方法について、図3をもとに説明する。
【0033】
(1)まず図3(a)に示すような両端が開放された中空の円筒管20を作製する。この円筒管20は、ジルコニア等の酸素イオン伝導性を有するセラミック固体電解質粉末に対して、成形用有機バインダーを添加して押出成形や、静水圧成形(ラバープレス)あるいはプレス形成などの周知の方法により作製される。
【0034】
(2)そして、上記固体電解質からなる円筒管20の内面および外面に、基準電極および測定電極となるパターン21、22を例えば、白金を含有する導電性ペーストを用いてスラリーディップ法、スクリーン印刷、パット印刷、ロール転写等で形成する。この時、円筒管20内面への基準電極パターン22の印刷は、導体ペーストを充填し次いで排出して、内面全面に塗布形成するのが効率がよい。
【0035】
この時に用いる白金ペーストとしては、平均粒径が0.5〜4μm、純度が99%以上、特に99.5%以上の白金粉末、あるいは白金と、ロジウム、パラジウム、ルテニウムおよび金の群から選ばれる1種との合金粉末を金属成分とし、さらにジルコニア粉末を含むことが望ましいが、ジルコニア粉末は、比表面積が30m2/g以上、特に60m2/g以上の超微粒の粉末であることが望ましい。このように、超微粒のジルコニア粉末を配合することによって、結合エネルギーを低減することができる結果、ガス応答性を高めることができる。
【0036】
その後、先端封止材として、ジルコニア材料を石油系溶媒に分散したスラリーを円筒管20の先端側の端部より約3mmの深さまで注入し乾燥する。石油系溶媒を用いる理由は、ジルコニア粉末が分散し易く、内径の小さな円筒管20に注入しやすいことに加えて、スラリーの乾燥が早いことである。この際、石油系溶媒の量としては、ジルコニア材料100重量%に対して、石油系溶媒を5〜25重量%含有するスラリーが好ましい。この際、アクリル系のバインダーをスラリーに1〜5重量%添加すると、この先端封止材と円筒管20内壁との接着力が増加する。この後、円筒管先端を円弧などの所定の形状に加工する。このようにしてセンサ素体Aを作製する。
【0037】
(3)次に、図3(b)に示すようなヒータ素体Bを形成する。まず、上述のジルコニア粉末を含有するスラリーを用いて50〜500μm、特に100〜300μmの厚さのセラミック絶縁層を形成するためのセラミックグリーンシートを作製する。その後、このグリーンシート表面に、アルミナ、スピネル、フォルステライト、ジルコニア、ガラス等のセラミック粉末を用いて、適宜成形用有機バインダーを添加してスラリーを調製し、このスラリーを用いてスクリーン印刷法、パット印刷法、ロール転写法等により印刷した後、その表面に白金などの金属粉末を含む導電性ペーストをスクリーン印刷法、パット印刷法、ロール転写法等により印刷して、本発明のリードパターンを含む発熱抵抗体パターン24を塗布する。そして、再度、絶縁性スラリーを塗布する。その後、開口部25をパンチングなどによって形成することにより、セラミック保温層9となるジルコニア層23と発熱抵抗体24を埋設したセラミック絶縁層26との未焼成の積層体からなるヒータ素体Bが得られる。
【0038】
(4)次に、図3(c)に示すように、上記円筒状のセンサ素体Aの表面に、ヒータ素体Bを巻き付けて円筒状積層体を作製する。この際、ヒータ素体Bをセンサ素体Aに巻き付けるには、ヒータ素体Bとセンサ素体Aとの間にアクリル樹脂や有機溶媒などの接着剤を介在させて接着させたり、あるいはローラ等で圧力を加えながら機械的に接着することができる。この時、巻き付けされたヒータ素体Bの合わせ目は、焼成時の収縮を考慮し、シート端部同志を重ねるか、あるいは所定の間隔をおいて接着してもよい。また、円筒管の先端とヒータ素体Bの巻き付け位置は、焼成後0.5〜2mmになるように調整する。
【0039】
(5)そして、上記の円筒状積層体を、それぞれの構成要素が同時に焼成可能な温度で焼成することにより、センサ素体Aとヒータ素体Bとを一体化することができる。焼成は、例えば、アルゴンガス等の不活性雰囲気中あるいは大気中1300〜1700℃で1〜10時間程度焼成することが適当である。
【0040】
また、本発明によれば、上記の焼成によって白金電極の表面に酸化物や水酸化物が生成されるのを防止するために、上記焼成の際に還元性ガスに酸素センサを暴露することも出来るが、ジルコニア固体電解質が還元されたり、固体電解質中の正方晶が単斜晶に変態し、強度が低下するなどの問題が発生する場合がある。
そこで、本発明によれば、焼成後の酸素センサに対して、白金電極に通電を行い、自己発熱させて、400℃以上、特に600℃の温度で酸素分圧が10-10atmより低いガス雰囲気、例えばH2/N2やCO/CO2雰囲気に、1分から1時間程度暴露することにより、焼成中に形成された白金電極表面の反応生成物を除去することができる。
【0041】
なお、上記の製造方法では、基準電極パターン22および測定電極パターン21を円筒管20形成時に塗布したが、これらの電極の形成は、電極を有しない円筒管20の表面にヒータ素体Bを巻き付けて円筒状積層体を作製した後、円筒状積層体に対して、電極ペーストをスクリーン印刷、パット印刷、ロール転写法あるいは浸漬法によって円筒管20の内面およびヒータ素体Bにおける開口部25内の円筒管20表面に塗布するか、またはスパッタ法やメッキ法にて形成することもできる。
【0042】
さらに、図1のセラミック保護層13を形成するには、焼成後に、アルミナ、スピネル、ジルコニア等の粉末をゾルゲル法、スラリーディップ法、印刷法などによって印刷塗布し、焼き付け処理したり、上記セラミックスをスパッタ法あるいはプラズマ溶射法により被覆して形成するか、または、円筒状積層体を作製する際に予めセラミック保護層13を形成するスラリーを塗布した後に、同時に焼成し形成することも可能である。特に前記したコップ型酸素センサ素子と同様にしてプラズマ溶射法にてセラミック保護層13を形成するのが好ましい。
【0043】
(他の素子構造)
本発明のヒータ一体型酸素センサ素子は、図1,図2の構造のものに限定されるものでなく、種々の酸素センサ素子に適用することができる。
図4は、いわゆるA/Fセンサの例について、その(a)概略斜視図と、(b)横断面図を示している。なお、図4(a)では、説明の便宜上、最外層のセラミック保護層39を省略している。
【0044】
このヒータ一体型空燃比センサは、固体電解質からなり一端が封止された円筒管40の外側に、空間41を介して、さらに拡散孔42aを有する固体電解質層42を設け、前記円筒管40の内外面に基準電極43および測定電極44からなる第1の電極対を形成すると同時に、空間41を介して形成した固体電解質層42の内外面に内側電極45、外側電極46からなる第2の電極対を形成したものである。そして、これらの検知部の周囲に発熱抵抗体37を埋設したセラミック絶縁層48を配置した構造からなる。
【0045】
このような構造の素子においては、排気ガスに直接接する少なくとも外側電極表面に本発明に係るマグネシア・アルミナ・スピネルからなるセラミック保護層39を形成するとよい。図4(b)では、外側電極表面を含む全周にセラミック保護層39を設けている。セラミック保護層39は前記と同様にプラズマ溶射法などにて形成することができる。
【0046】
この空燃比センサにおいては、第2の電極45、46間に電流を流し、空間41内の酸素濃度が一定になるように第1の電極43、44で検知しながら空間41内に酸素ガスを流入させたり、あるいは排出させたりして、排気ガス中の空燃比を測定するものである。
【0047】
また、本発明では、作製した素子は、自己通電などの方法で水素を0.1%以上含むN2あるいはArからなる還元ガス中に、300℃以上の温度で1分から10時間暴露することにより、ガス応答性を改善することができる。処理温度としては、600℃で10分以上行うことが特に好ましい。また、活性化処理は、測定電極の他、基準電極についても行うことが好ましい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、これらの構造に限定されるものではなく、同時焼成により作製された少なくとも内外に対向する一対の多孔性の電極を有する酸素センサであれば、いずれも適応可能であることは言うまでもない。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を説明する。
【0049】
(実施例1)
市販の純度99.8%の5モル%Y23含有のジルコニア粉末にポリビニルアルコール溶液を添加して坏土を作製し、押出成形により焼結後、外径が約5mm、内径が3mmになるように一端が封じた円筒状成形体を作製し、1500℃で2時間大気中で焼成を行い、円筒状焼結体を得た。この後、無電解メッキ法にて、円筒状焼結体の内外面に白金電極を形成した。
その後、粒子径が約1μmで、マグネシア・アルミナ・スピネル粉末の組成として、マグネシアとアルミナの比が重量比でマグネシア30〜16重量%、アルミナ70〜84重量%からなる粉末を造粒して種々の平均粒子径を有する造粒粉末を用いて、種々の溶射条件にて白金電極表面にセラミック保護層を約100μm形成した。また、試料No.9〜14については、アルミナ71重量%、マグネシア29%の造粒粉を用いた。その際、セラミック保護層の組成は、X線回折を行い、アルミナ含有量の異なるスピネル粉末についての格子定数のアルミナ含有量依存性に関する検量線から求めた。マグネシアの存在の有無も、同様にX線回折から求めた。また、造粒粒子の大きさは、走査型電子顕微鏡写真から粒子10個の直径を測定してその平均値とした。
セラミック保護層を形成した電極性能の評価は、作製した酸素センサ素子についてエンジンベンチを使用して実施した。この耐久試験には4気筒1.5lEGI付ガソリンエンジンを使用し、排気ガス温度を500℃で一定に保ち、1000時間行った。この際、応答時間としてエンジンのλ値を外部からの信号により、0.95〜1.05まで変化させ、センサの出力が0.4Vになるまでの時間を耐久試験前後求めた。その結果を表1に示す。ここで、表中のt1は応答時間の初期値、t2は1000時間耐久後の応答時間を、また劣化率は式:(t2−t1)/t1(%)から求めた耐久試験前後の応答時間の劣化率を示す。
【表1】
Figure 0004700214
表1より、スピネルの組成に関して、マグネシアの比率が28.3重量%以上の試料No.1,2では、応答時間が遅く、耐久試験による応答時間の劣化率も悪いことがわかる。
出発原料である溶射用の粉末に関しては、被毒防止の観点から大きさが約10〜100μmの造粒粒子で作製したセラミック保護層が、また溶射装置のアーク電流に関しては、550A以下で生成したセラミック保護層が優れていた。
以上の結果から、本発明のセラミック保護層は被毒に対して電極を保護する効果が著しく優れたものであることが容易に理解できる。
【0050】
【発明の効果】
本発明によれば、測定電極の表面にマグネシア・アルミナ・スピネルからなる多孔質のセラミック保護層を形成するとともに、前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成を理論組成比よりアルミナリッチとすることにより、排気ガスからの被毒を確実に防止して、長時間にわたり安定した電極性能を維持できるというという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるコップ型酸素センサ素子を示す断面図である。
【図2】 (a)は本発明の他の実施形態であるヒータ一体化酸素センサ素子を示す概略斜視図であり、(b)はそのA−A線断面図である。
【図3】図2に示すヒータ一体化酸素センサ素子の製造方法を示す説明図である。
【図4】 (a)は本発明にかかるヒータ一体化酸素センサ素子の他の例を示す断面図、(b)はそのX −X線断面図である。
【符号の説明】
1…ヒータ一体化酸素センサ素子、2…円筒管、3…基準電極、4…測定電極、6…セラミック絶縁層、7…開口部、8…発熱抵抗体、13…セラミック保護層、34…セラミック保護層、39…セラミック保護層

Claims (4)

  1. ジルコニア固体電解質基体の少なくとも内外面の対向する位置に測定電極と基準電極とを形成してなる酸素センサであって、前記測定電極の表面にマグネシア・アルミナ・スピネルからなる多孔質のセラミック保護層を形成するとともに、前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成として、マグネシアとアルミナの比率が重量比でマグネシア28〜20重量%、アルミナ72〜80重量%であることを特徴とする酸素センサ素子。
  2. ジルコニア固体電解質基体の少なくとも内外面の対向する位置に測定電極と基準電極とを形成してなる酸素センサであって、前記測定電極の表面にマグネシア・アルミナ・スピネルとマグネシアの複合酸化物からなる多孔質のセラミック保護層を形成するとともに、前記マグネシア・アルミナ・スピネルの組成として、マグネシアとアルミナの比率が重量比でマグネシア28〜20重量%、アルミナ72〜80重量%であることを特徴とする酸素センサ素子。
  3. 前記セラミック保護層を形成する材料として、平均直径が10〜100μmのマグネシア・アルミナ・スピネルの造粒粉末を用いる請求項1または2記載の酸素センサ素子。
  4. 前記請求項1または2記載の酸素センサ素子の製造方法であって、ジルコニア固体電解質基体の少なくとも内外面の対向する位置に測定電極と基準電極を形成し、ついで前記測定電極の表面にセラミック保護層を、アーク電流値を550A以下としたプラズマ溶射により形成することを特徴とする酸素センサ素子の製造方法。
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