JP4698860B2 - タービンの蒸気制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンの翼環及び燃焼器等の高温部品に排熱回収ボイラからの蒸気または補助経路からの流体を導入して温度制御するタービンの蒸気制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エネルギー資源の有効利用と経済性の観点から、発電設備(発電プラント)では様々な高効率化が図られている。ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたタービン発電プラント(複合発電プラント)もその一つである。複合発電プラントでは、ガスタービンからの高温の排気ガスが排熱回収ボイラに送られ、排熱回収ボイラ内で過熱ユニットを介して蒸気を発生させ、発生した蒸気を蒸気タービンに送って蒸気タービンで仕事をするようになっている。
【0003】
ガスタービンの燃焼器等の高温部品は空気により冷却されていたが、近年の燃焼温度の高温化にともない蒸気により冷却されるようになってきている。複合発電プラントにおいても、燃焼器等の高温部品を蒸気によって冷却するガスタービンを適用し、蒸気タービンと組み合わせて高効率な発電プラントが計画されている。また、近年のガスタービンの高温化に伴い、タービンの翼環部に蒸気を導入して動翼と翼環部のクリアランスを最適に制御することが種々検討されている。つまり、起動時等には動翼と翼環部の接触をなくすと共に、定常運転時には動翼と翼環部のクリアランスを最小に維持し、安全性と高効率とを両立させるように蒸気により温度制御することが計画されている。
【0004】
そして、複合発電プラントにおいては、タービンの翼環部に蒸気を導入して動翼と翼環部のクリアランスを最適に制御すると共に、燃焼器等の高温部品を蒸気により冷却することが検討されてきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
蒸気による動翼と翼環部のクリアランス制御と、蒸気による燃焼器等の高温部品の冷却制御とを行うためには、クリアランス制御では、例えば、起動時には比較的高温の蒸気を導入してクリアランスを大きめに制御し、定常運転時等には低温の蒸気を導入してクリアランスを小さめに制御する必要がある一方、高温部品の冷却制御では低温の蒸気を導入する必要がある。このように、蒸気による動翼と翼環部のクリアランス制御と、蒸気による燃焼器等の高温部品の冷却制御とを実施するためには、両者の要求温度を満足する状態に蒸気量等を制御して蒸気を導入する必要がある。しかし、現在の複合発電プラントでは、異なる温度要求を満足することができる蒸気の制御を行うための十分な技術が確立されていないのが現状である。
【0006】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、蒸気による翼環部のクリアランス制御と蒸気による燃焼器等の高温部品の冷却制御とを両立させることができるタービンの蒸気制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の構成は、ガスタービンの排気ガスによって高圧側蒸気を発生させる高圧ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットを備えた排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラの低圧側ユニットからの低圧側蒸気を蒸気タービンに導入する低圧側蒸気導入路と、排熱回収ボイラの高圧側ユニットからの高圧側蒸気を蒸気タービンに導入する高圧側蒸気導入路と、低圧側蒸気導入路から分岐して設けられ低圧側ユニットからの低圧蒸気をガスタービンの翼環及び高温部品にバイパスする蒸気流路と、高圧側蒸気導入路から分岐して設けられガスタービンの翼環及び高温部品の前側における蒸気流路に合流する高圧蒸気流路と、蒸気流路及び高圧蒸気流路の蒸気を調節することでガスタービンの翼環及び高温部品に流通する蒸気流量及び蒸気温度を調整する流量調整制御手段とを備え、前記流量調整制御手段は、蒸気流路の分岐部の後流側における低圧側蒸気導入路に設けられ蒸気タービンに流通する蒸気量を調整することで蒸気流路の蒸気の流量を制御する第1流量制御弁と、高圧蒸気流路に設けられ高圧側蒸気量を調整することで蒸気流路の蒸気の温度を制御する第2流量制御弁と、高圧蒸気流路の合流部の後流側における蒸気流路の蒸気温度を検出する温度検出手段と、高圧蒸気流路の合流部の後流側における蒸気流路の蒸気圧力状況を検出する圧力検出手段と、温度検出手段及び圧力検出手段の検出状況に基づいて第1流量制御弁及び第2流量制御弁を制御することでガスタービンの翼環及び高温部品に流通する蒸気の温度及び流量を所定状態に維持する制御手段とからなることを特徴とする。
【0008】
そして、高温部品は燃焼器であり、圧力検出手段は、燃焼器の入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差圧を検出する差圧検出手段であり、第2流量制御弁の後流側の高圧蒸気流路には第3流量制御弁を有する補助流体導入路が合流し、補助流体導入路の合流部の後流側の高圧蒸気流路には第2温度検出手段が設けられ、制御手段には、差圧検出手段の検出情報に基づいて第1流量制御弁の開閉を制御すると共に、差圧検出手段及び温度検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御し、更に、第2温度検出手段の検出情報に基づいて第3流量制御弁の開閉を制御し、ガスタービンの出力が高くなるにつれて蒸気流路の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように制御する機能が備えられていることを特徴とする。また、制御手段には、差圧検出手段及び温度検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御するに際し、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令と温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令とを比較し、開度が高い方の指令により第2流量制御弁の開閉を制御する機能が備えられていることを特徴とする。また、制御手段には、第2流量制御弁の開閉が、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令であるか温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令であるかを判断する機能が備えられ、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令である場合における第3流量制御弁の開度を、温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令である場合における第3流量制御弁の開度よりも開側に設定する機能が備えられていることを特徴とする。
【0009】
また、高温部品は燃焼器であり、圧力検出手段は、燃焼器の入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差圧を検出する差圧検出手段であり、第2流量制御弁の後流側の高圧蒸気流路には第3流量制御弁を有する補助流体導入路が合流し、補助流体導入路の合流部の後流側の高圧蒸気流路には第2温度検出手段が設けられ、制御手段には、温度検出手段の検出情報に基づいて第1流量制御弁の開閉を制御すると共に、差圧検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御し、更に、第2温度検出手段の検出情報に基づいて第3流量制御弁の開閉を制御し、ガスタービンの出力が高くなるにつれて蒸気流路の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように制御する機能が備えられていることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するための本発明のガスタービンの蒸気制御装置は、ガスタービンの排気ガスによって高圧側蒸気を発生させる高圧ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットを備えた排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、低圧側ユニットからの低圧側蒸気を蒸気タービンに導入する低圧側蒸気導入路と、高圧側ユニットからの高圧側蒸気を蒸気タービンに導入する高圧側蒸気導入路と、低圧側蒸気導入路から分岐して設けられ低圧側ユニットからの低圧蒸気をガスタービンの翼環及び高温部品にバイパスする蒸気流路と、高圧側蒸気導入路から分岐して設けられガスタービンの翼環及び高温部品の前側における蒸気流路に合流する高圧蒸気流路と、蒸気流路の分岐部の後流側における低圧側蒸気導入路に設けられ蒸気流路に導入される蒸気量を制御する第1流量制御弁と、高圧蒸気流路に設けられた第2流量制御弁と、ガスタービンの翼環及び高温部品を流通した後の蒸気温度を検出する流通後蒸気温度検出手段と、流通後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気流路に流入する蒸気流量を調整するために第1流量制御弁の開閉制御を行うと共に高圧蒸気流路の蒸気流量を調整するために第2流量制御弁の開閉制御を行いガスタービンの翼環及び高温部品を流通する蒸気流量を所定状態に制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
そして、ガスタービンの翼環及び高温部品の後流側における蒸気流路には第4流量制御弁が設けられ、制御手段には、流通後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気流路の流量を制御して蒸気流路の流量を確保するように第4流量制御弁の開閉制御を行なう機能と、流通後蒸気温度検出手段により蒸気温度が上限値を越えたことが検出されたときに第4流量制御弁を全開に制御する機能とが備えられていることを特徴とする。
【0014】
また、制御手段には、流通後蒸気温度検出手段により蒸気温度が上限値を越えたことが検出されたときに蒸気流路の流量が最大となるように第1流量制御弁を全閉状態に制御する機能が備えられていることが好ましい。また、制御手段には、流通後蒸気温度検出手段により蒸気温度が上限値を越えたことが検出されたときに高圧蒸気流路の流量が最大となるように第2流量制御弁を全開状態に制御する機能が備えられていることが好ましい。また、制御手段には、流通後蒸気温度検出手段により蒸気温度が上限値を越えたことが検出されたときに蒸気流路の流量が最大となるように第1流量制御弁を全閉状態に制御すると共に第2流量制御弁を全開状態に制御する機能が備えられていることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1には本発明の第1実施形態例に係るタービンの蒸気制御装置を備えた複合発電プラントの概略系統、図2乃至図4には流量調整手段の制御ブロック、図5にはガスタービン出力と蒸気流量の関係、図6にはガスタービン出力と蒸気設定温度の関係を示してある。
【0016】
図1に示すように、ガスタービン1からの排気ガスが排熱回収ボイラ2に送られるようになっており、排熱回収ボイラ2には、高圧側ユニットである高圧ドラム3及び第1高圧過熱器4、第2高圧過熱器5が備えられていると共に、低圧側ユニットである中圧ドラム6、中圧過熱器7及び再熱器8が備えられている。高圧ドラム3で発生した蒸気(高圧側蒸気)は第1高圧過熱器4、第2高圧過熱器5を経て高圧側蒸気導入路9から高圧蒸気タービン10に送られる。高圧蒸気タービン10の排気蒸気は再熱器8を経て蒸気導入路11から中圧蒸気タービン12に送られる。そして、中圧蒸気タービン12の排気蒸気は低圧蒸気タービン13に送られ、復水器14で復水されて排熱回収ボイラ2側に回収される。一方、中圧ドラム6の蒸気(低圧側蒸気)は低圧側蒸気導入路としての中圧側蒸気導入路15から中圧過熱器7及び再熱器8を順次経て中圧蒸気タービン12に送られる。
【0017】
中圧側蒸気導入路15から分岐して蒸気流路16が設けられ、蒸気流路16はガスタービン1の翼環及び高温部品である燃焼器17を経てバイパスし、中圧蒸気タービン12の入口側における蒸気導入路11に合流している。また、第2高圧過熱器5の後流側の高圧側蒸気導入路9から分岐して高圧蒸気流路18が設けられ、高圧蒸気流路18はガスタービン1の前側における蒸気流路16に合流している。高圧蒸気流路18には中圧給水ポンプからの給水が導入される補助流体流路19が合流している。
【0018】
蒸気流路16の分岐部の後流側における中圧側蒸気導入路15には第1流量制御弁20が設けられ、第1流量制御弁20の開閉により中圧側蒸気導入路15を流通する蒸気量(中圧ドラム6の蒸気圧力)が調整される。また、補助流体流路19の合流部の前流側における高圧蒸気流路18には第2流量制御弁21が設けられ、第2流量制御弁21の開閉により高圧蒸気流路18から蒸気流路16に導入される高圧蒸気の流量が調整される。即ち、蒸気流路16の蒸気の温度が調整される。更に、補助流体流路19には第3流量制御弁22が設けられ、第3流量制御弁22の開閉により高圧蒸気流路18に適宜量の中圧給水が導入されて高圧蒸気流路18内の蒸気が減温され、蒸気流路16に導入される高圧蒸気の温度が所定温度に制御される。
【0019】
高圧蒸気流路18の合流部とガスタービン1との間における蒸気流路16には温度検出手段T1が設けられ、温度検出手段T1によりガスタービン1に導入される蒸気の温度が検出される。蒸気流路16の燃焼器17の入口側と出口側の蒸気圧力差を検出する差圧検出手段P1が設けられ、差圧検出手段P1により燃焼器17を流通する蒸気の差圧、即ち、流量が検出される。また、補助流体流路19の合流部の後流側における高圧蒸気流路18には第2温度検出手段T3が設けられ、第2温度検出手段T3により高圧蒸気流路18の蒸気温度が検出される。尚、図中の符号で、P2は蒸気流路16の燃焼器17の入口側の蒸気圧力を検出する入口圧力検出手段、P3は蒸気流路16の燃焼器17の出口側の蒸気圧力を検出する出口圧力検出手段、T2は蒸気流路16の燃焼器17の出口側の蒸気温度を検出する出口温度検出手段である。
【0020】
温度検出手段T1、差圧検出手段P1及び第2温度検出手段T3の検出情報、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報は制御手段25に入力される。また、制御手段25にはガスタービン1の出力MWが入力される。制御手段25には、第1流量制御弁20に開閉指令を出力する第1出力部31、第2流量制御弁21に開閉指令を出力する第2出力部32及び第3流量制御弁22に開閉指令を出力する第3出力部33が備えられている。
【0021】
差圧検出手段P1の検出情報に応じて(差圧に応じて)第1出力部31により第1流量制御弁20を開閉させることにより、中圧蒸気タービン12側への蒸気の流通が規制されて燃焼器17を流通する蒸気流量が適正に制御される。また、差圧検出手段P1及び温度検出手段T1の検出情報に応じて第2出力部32により第2流量制御弁21を開閉させると共に、第2温度検出手段T3の検出情報に応じて第3出力部により第3流量制御弁22を開閉させることにより、ガスタービン1及び燃焼器17を流通する蒸気温度が、適正流量を保った状態で適正に制御される(流量調整手段)。
【0022】
つまり、第1出力部31では、燃焼器17の必要冷却蒸気量が演算されると共に必要冷却蒸気量に見合った差圧が演算され、差圧検出手段P1の検出値が演算された差圧となるように第1流量制御弁20に開閉指令を出力する(差圧制御)。これにより、燃焼器17には必要冷却蒸気量が供給される。また、第2出力部32では、ガスタービン1の必要蒸気温度が演算されると共に温度検出手段T1の検出値が演算された温度となるように第2流量制御弁21に開閉指令を出力する(温度制御)。このとき、第3出力部33では、蒸気流路16に導入される蒸気温度(第2温度検出手段T3の検出情報)に基づいて第3流量制御弁22に開閉指令が出力され、中圧給水の量が適宜制御されて高圧蒸気流路18の蒸気温度が所定温度に減温される。
【0023】
温度制御により燃焼器17を流通する蒸気流量が増減すると、差圧検出手段P1の検出情報により第1流量制御弁20が開閉制御され、規定の蒸気流量が確保されているが、負荷変動等により中圧蒸気の発生遅れ等が生じ、蒸気流路16を流通する蒸気の絶対流量が不足した場合は、温度制御に優先して、差圧検出手段P1の検出値が演算された差圧となるように第2流量制御弁21が開閉制御され、高圧蒸気を導入することで蒸気流量を確保する(バックアップ制御)。即ち、第2流量制御弁21には差圧制御においても開閉指令が出力され、温度制御による開度指令と、差圧制御による開度指令の高い値を選択して第2流量制御弁21の開度として制御されるようになっている。
【0024】
上述した蒸気制御装置では、温度の低い中圧ドラム6側の発生蒸気と、温度の高い高圧ドラム3の発生蒸気とを混合し、混合した蒸気流量及び蒸気温度を適切に制御してガスタービン1及び燃焼器17に導入している。混合を最適に行うため、中圧側蒸気導入路15に設けられた第1流量制御弁20の開閉により蒸気流量が制御され、高圧蒸気流路18に設けられた第2流量制御弁21の開閉により高圧蒸気流量を調整して蒸気温度が制御されている。また、中圧蒸気が不足した場合には、バックアップ制御により第2流量制御弁21を開閉して高圧蒸気を流量確保のために導入するようにしている。従って、ガスタービン1の翼環に蒸気を導入してクリアランスを適正に保つための蒸気温度調整と、燃焼器17を適正に冷却するための蒸気流量調整という、異なる要求を同時に満たすことができ、蒸気による翼環部のクリアランス制御と蒸気による燃焼器17の冷却制御とを両立させることが可能になる。
【0025】
図2乃至図4に基づいて流量調整手段を詳細に説明する。図2には第1出力部31のブロック構成、図3には第2出力部のブロック構成、図4には第3出力部のブロック構成を示してある。
【0026】
図2に示すように、第1出力部31の演算手段41には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、変換演算手段42にはガスタービン1の出力MWが入力され、変換演算手段42で出力MWが、要求される冷却蒸気流量として変換されて演算手段41に入力される。演算手段41では入力情報を差圧相当値に変換して加算手段43に出力し、加算手段43には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段43では、演算手段41からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段44では求められた差分を開度指令として演算して第1流量制御弁20に出力する。従って、第1流量制御弁20は、差圧検出手段P1の検出情報に基づいて開閉が制御され、蒸気流量が適切に制御される。
【0027】
図3に示すように、第2出力部32の演算手段41には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、第2変換演算手段45にはガスタービン1の出力MWが入力され、第2変換演算手段45では出力MWが、要求されるバックアップ用蒸気流量として変換されて演算手段41に入力される。演算手段41では入力情報が差圧相当値に変換され加算手段43に出力され、加算手段43には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段43では、演算手段41からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段44では求められた差分を開度指令として演算する。
【0028】
一方、ガスタービン1の出力MWが温度設定演算手段46に入力され、温度設定演算手段46では出力MWが要求される蒸気温度相当値として変換される。変換された蒸気温度相当値は第2加算手段47に出力され、第2加算手段47には温度検出手段T1の検出情報が入力される。第2加算手段47では、温度設定演算手段46からの蒸気温度相当値の情報と温度検出手段T1の検出情報との差を求め、第2PI演算手段48では求められた差分を開度指令として演算する。従って、第2流量制御弁21は、温度検出手段T1の検出情報に基づいて開閉が制御され、蒸気温度が適切に制御される。
【0029】
また、PI演算手段44からの開度指令(差圧制御)と、第2PI演算手段48からの開度指令(温度制御)とが高値選択器49で比較され、高値選択器49では高い方の値を開度指令として第2流量制御弁21に出力する。従って、第2流量制御弁21は、温度検出手段T1の検出情報に基づいて温度制御により開閉が制御されると同時に、差圧検出手段P1の検出情報に基づいて差圧制御により開閉が制御され(バックアップ制御)、蒸気温度が適切に制御されると同時に蒸気流量が確保される。つまり、中圧ドラム6側の蒸気流量が不足した場合には、差圧制御が優先されて高圧蒸気が流量確保のために導入される。
【0030】
図4に示すように、第3出力部33の第3変換演算手段51にはガスタービン1の出力MWが入力され、第3変換演算手段51では出力MWが要求される蒸気温度相当値として変換される。この時の温度相当値は、中圧蒸気温度よりも高く設定される。一方、第2温度検出手段T3の検出情報が第3加算手段52に入力され、第3加算手段52には第3変換演算手段51で変換された温度相当値が入力される。第3加算手段52では、第3変換演算手段51からの温度相当値の情報と第2温度検出手段T3の検出情報との差を求め、第3PI演算手段53では求められた差分を開度指令として演算して第3流量制御弁22に出力する。従って、第3流量制御弁22は、第2温度検出手段T3の検出情報に基づいて開閉が制御され、減温するための中圧給水量が適切に制御される。
【0031】
上述した制御を実施する場合の蒸気流量とガスタービン1の出力MWとの関係を図5に示してある。また、上述した制御を実施する場合の蒸気設定温度とガスタービン1の出力MWとの関係を図6に示してある。
【0032】
図5に示すように、ガスタービン1の出力MWが高くなるにしたがって、蒸気流量は多くなるように制御される。そして、第1流量制御弁20の開閉制御による中圧蒸気量(図中実線で示す)が、第2流量制御弁21の開閉制御による高圧蒸気量(高圧蒸気流路からの蒸気量:図中点線で示す)よりも、多くなるように制御されるようになっている。
【0033】
また、図6に示すように、ガスタービン1の出力MWが高くなるにしたがって、第2流量制御弁21及び第3流量制御弁22の開閉の基になる蒸気設定温度が低くなるように設定されている。即ち、ガスタービン1の出力MWが高くなるにしたがって、高圧蒸気流量及び中圧給水流量が減少するように制御され、例えば、ガスタービン1の出力MWが100%のときに高圧蒸気流路18の温度が中圧蒸気温度TIに一致するように第2流量制御弁21及び第3流量制御弁22の開閉が制御されるようになっている。図中、実線が第2流量制御弁21を開閉制御するための蒸気設定温度で、点線が第3流量制御弁22を開閉制御するための蒸気設定温度である。
【0034】
蒸気制御では、中圧蒸気と高圧蒸気を混合してガスタービン1及び燃焼器17に導入する蒸気流量及び蒸気温度を制御している。また、中圧蒸気流量が不足している場合に、高圧蒸気をバックアップとして用いている。しかし、バックアップである高圧蒸気の流量には制限があるため、高圧蒸気はできるだけ少ない蒸気流量とすることが好ましい。
【0035】
中圧蒸気流量が十分に確保されているときは、即ち、温度制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときは、高圧蒸気温度を高くしたほうが(中圧給水量を減らして減温度合いを低下させる)中圧蒸気蒸気量が多くなって高圧蒸気量を減らすことができる。逆に、中圧蒸気流量が不足しているときは、即ち、差圧制御によるバックアップ制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときは、高圧蒸気温度を低くしたほうが(中圧給水量を増やして減温度合いを高める)供給温度が低くなって高圧蒸気量を減らすことができる。そこで、高圧蒸気温度を制御している第3流量制御弁22の設定を、第2流量制御弁21が温度制御によって開閉制御されているか、差圧制御によって開閉制御しているかで切り換えることで、高圧蒸気量を減らすことができる。
【0036】
以下に、第2流量制御弁21が温度制御中の開閉指令で制御されているか、差圧制御中の開閉指令で制御されているかを判断し、差圧制御中である場合の第3流量制御弁22の設定を、温度制御中よりも開側に設定する機能を備えた制御手段の実施形態例を図7、図8に基づいて説明する。図7には第2実施形態例に係る制御手段の第2流量制御弁21の開度指令を出力する第2出力部のブロック構成、図8には第2実施形態例に係る制御手段の第3流量制御弁22の開度指令を出力する第3出力部のブロック構成を示してある。尚、第1流量制御弁20の開度指令を出力する第1出力部31は第2実施形態例の図2と同一であるので、説明は省略してある。
【0037】
図7に示すように、第2出力部37の演算手段41には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、第2変換演算手段45にはガスタービン1の出力MWが入力され、第2変換演算手段45では出力MWが、要求されるバックアップ用蒸気流量として変換されて演算手段41に入力される。演算手段41では入力情報が差圧相当値に変換され加算手段43に出力され、加算手段43には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段43では、演算手段41からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段44では求められた差分を開度指令として演算する。
【0038】
一方、ガスタービン1の出力MWが温度設定演算手段46に入力され、温度設定演算手段46では出力MWが、要求される蒸気温度相当値として変換される。変換された蒸気温度相当値は第2加算手段47及び後述する加算手段501に出力され、第2加算手段47には温度検出手段T1の検出情報が入力される。第2加算手段47では、温度設定演算手段46からの蒸気温度相当値の情報と温度検出手段T1の検出情報との差を求め、第2PI演算手段48では求められた差分を開度指令として演算する。従って、第2流量制御弁21は、温度検出手段T1の検出情報に基づいて開閉が制御され、蒸気温度が適切に制御される。
【0039】
また、PI演算手段44からの開度指令(差圧制御)と、第2PI演算手段48からの開度指令(温度制御)とが高値選択器49で比較され、高値選択器49では高い方の値を開度指令として第2流量制御弁21に出力する。従って、第2流量制御弁21は、温度検出手段T1の検出情報に基づいて温度制御により開閉が制御されると同時に、差圧検出手段P1の検出情報に基づいて差圧制御により開閉が制御され(バックアップ制御)、蒸気温度が適切に制御されると同時に蒸気流量が確保される。つまり、中圧ドラム6側の蒸気流量が不足した場合には、差圧制御が優先されて高圧蒸気が流量確保のために導入される。
【0040】
そして、第2出力部37では、PI演算手段44では求められた差分(差圧制御の指令)と、高値選択器49で選択された差分(差圧制御もしくは温度制御の指令)とが、第4加算手段56に入力されて加算される。PI演算手段44で求められた差分が、例えば、マイナスの値で第4加算手段56に入力され、高値選択器49で選択された差分が、例えば、プラスの値で第4加算手段56に入力される。加算の結果は判定器57に入力され、判定器57では加算の結果が0以下かプラスかが判定される。即ち、加算の結果が0以下である場合、差圧制御により第2流量制御弁21の開閉制御が実施されている状態で、加算の結果がプラスである場合、温度制御により第2流量制御弁21の開閉制御が実施されている状態となる。判定器57による判定結果、即ち、第2流量制御弁21の開閉制御が温度制御によるか差圧制御によるかの判定結果は、図8に示した第3出力部38に送られる。
【0041】
図8に示すように、第3出力部38には、第4変換演算手段61及び第5変換演算手段62が備えられ、第4変換演算手段61及び第5変換演算手段62にはガスタービン1の出力MWが入力される。第4変換演算手段61では、出力MWが、差圧制御時における蒸気温度相当値として変換され、第5変換演算手段62では、出力MWが、温度制御時における蒸気温度相当値として変換される。つまり、差圧制御用である第4変換演算手段61で変換された蒸気温度相当値が、温度制御用である第5変換演算手段62で変換された蒸気温度相当値よりも、低い値に設定されている。第4変換演算手段61及び第5変換演算手段62で変換された蒸気温度相当値は、それぞれ切換器63に入力される。切換器63には、前述した第2出力部37の判定器57からの判定結果が入力され、切換器63では、判定結果に応じて蒸気温度相当値を選択して出力する。即ち、判定結果が0以下である場合、差圧制御用である第4変換演算手段61で変換された蒸気温度相当値を出力し、判定結果がプラスである場合、温度制御用である第5変換演算手段62で変換された蒸気温度相当値を出力する。
【0042】
また、第3出力部38には、関数手段502が備えられ、関数手段502には出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。関数手段502は、温度上昇につれて出力が増大する関数が記憶されている。関数手段502の出力は加算手段503の減算側に入力され、加算手段503の加算側には切換器63からの出力が入力される。加算手段503では、切換器63の出力値から関数手段502の出力値を減算する。一方、前述した温度設定演算手段46で変換された蒸気温度相当値が加算手段501に入力され、加算手段501では所定のバイアス値が加算される。所定のバイアス値が加算された出力値と、加算手段503からの出力値は、高値選択器504に入力されて比較され、高い方の値が出力される。
【0043】
一方、第2温度検出手段T3の検出情報が第3加算手段52に入力され、第3加算手段52には第3変換演算手段51で変換された温度相当値が入力される。第3加算手段52では、高値選択器504からの出力値と第2温度検出手段T3の検出情報との差を求め、第3PI演算手段53では求められた差分を開度指令として演算して第3流量制御弁22に出力する。従って、第3流量制御弁22は、第2温度検出手段T3の検出情報に基づいて開閉が制御され、減温するための中圧給水量が温度制御及び差圧制御それぞれで適切に制御される。
【0044】
つまり、上述した実施形態例では、温度制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときは、中圧給水量が減って蒸気温度が高くなり、結果として中圧蒸気量が増加して(第1流量制御弁20が差圧検出手段P1の検出情報に基づいて開閉制御されている)高圧蒸気量を減らすことができる。また、差圧制御によるバックアップ制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときは、中圧給水量が増えて蒸気温度が低くなり、供給温度が低くなって高圧蒸気量を減らすことができる。この結果、高圧蒸気量を減らすことができ、プラント効率の低下を最小限に抑えることができる。
【0045】
また、切換器63の出力値から関数手段502(温度上昇につれ増大する関数)の出力値を減算して第3加算手段52に入力することにより、第3流量制御弁22の開度が開方向に制御され第2温度検出手段T3で検出される高圧バックアップ蒸気の温度(T3)が下がる。ただし、第3加算手段52に与える蒸気温度相当値(=蒸気温度T3)が蒸気温度(T1+α)より低くなることはないので(高圧と中圧とが混合された後の温度T1は高圧の温度T3より低い)、図7の温度設定演算手段46の出力値(=蒸気温度T1)に所定のバイアス値を加えた値、または、関数手段502の出力値を減算した値の高い方を第3加算手段52に入力している。即ち、燃焼器17出口蒸気温度の上昇にて高圧バックアップ蒸気の温度を下げる(入口蒸気温度設定よりも高い範囲内で第3流量制御弁22の温度設定を下げる)ようにし、第2流量制御弁21が入口蒸気温度制御中には高圧バックアップ流量が増加し、出口蒸気温度を低下させることが可能になる。また、差圧制御で高圧バックアップ蒸気が導入される場合も、供給温度をさらに下げることで出口蒸気温度は低下しやすくなる。
【0046】
上述した制御を実施する場合の蒸気設定温度とガスタービン1の出力MWとの関係を図9に示してある。
【0047】
また、図9に示すように、ガスタービン1の出力MWが高くなるにしたがって、第2流量制御弁21及び第3流量制御弁22の開閉の基になる蒸気設定温度が低くなるように設定されている。即ち、ガスタービン1の出力MWが高くなるにしたがって、高圧蒸気流量及び中圧給水流量が減少するように制御される。図中、実線が第2流量制御弁21を開閉制御するための蒸気設定温度で、点線が温度制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときの第3流量制御弁22を開閉制御するための蒸気設定温度で、一点鎖線が差圧制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときの第3流量制御弁22を開閉制御するための蒸気設定温度である。温度制御によって第2流量制御弁21が開閉制御されているときの第3流量制御弁22を開閉制御するための蒸気設定温度が高くなっているため、第3流量制御弁22は差圧制御のときに比べて閉まり側に制御されて中圧給水量が少なくなる。
【0048】
図10に基づいて本発明の第3実施形態例に係るタービンの蒸気制御装置を説明する。図10には本発明の第3実施形態例に係るタービンの蒸気制御装置を備えた複合発電プラントの概略系統を示してある。尚、図1に示した複合発電プラントと構成部材は同一であるため、同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0049】
図に示すように、中圧蒸気流量を制御する第1流量制御弁20は、温度検出手段T1の検出情報に基づいて開閉制御され、高圧蒸気流量を制御する第2流量制御弁21は差圧検出手段P1の検出情報に基づいて開閉制御される。また、中圧給水量を制御する第3流量制御弁22は、第2温度検出手段T3の検出情報に基づいて制御される。つまり、蒸気流路16の蒸気温度に応じて第1流量制御弁20が開閉制御されて中圧蒸気量が制御され、燃焼器17の出入口圧力の差圧に応じて第2流量制御弁21が開閉制御されて高圧蒸気量が制御される。そして、ガスタービン1の出力が高くなるにつれて蒸気流路16の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように高圧蒸気量と中圧蒸気量が適切に制御される。
【0050】
第3実施形態例の蒸気制御装置でも、前述した実施形態例と同様に、高圧蒸気と中圧蒸気を混合して、適正な温度及び流量に制御することができ、蒸気温度の調節と蒸気流量の確保という2つの異なる要求を同時に満たすことができる。
【0051】
尚、蒸気流路16の圧力状況及び温度状況に基づいて、中圧蒸気側の第1流量制御弁20及び高圧蒸気側の第2流量制御弁21の開閉を制御する構成であれば、各種検出情報は上述した実施形態例の検出手段に限定されるものではなく、検出手段として図示の検出手段のいずれかを省略してガスタービン1の負荷や各ドラムの圧力、ガスタービン1の翼環部のクリアランスを直接または間接に検出する等の手段を加えた構成としたり、各検出手段を必要に応じて適宜組み合わせて用いることが可能である。また、補助流体流路19から導入する流体は、中圧給水に限定されず、高圧蒸気を減温できる流体であればよい。
【0052】
本発明の第4実施形態例を図11乃至図14に基づいて説明する。図11には本発明の第4実施形態例に係るガスタービンの蒸気冷却装置を備えた複合発電プラントの概略構成、図12には第1流量制御弁の制御ブロック、図13には第2流量制御弁の制御ブロック、図14には蒸気量制御弁の制御ブロックを示してある。
【0053】
図11に示すように、ガスタービン101からの排気ガスが排熱回収ボイラ102に送られるようになっており、排熱回収ボイラ102には、高圧側ユニットとして高圧ドラム103及び第1高圧過熱器104、第2高圧過熱器105が備えられていると共に、低圧側ユニットとして中圧ドラム106、中圧過熱器107及び再熱器108が備えられている。高圧ドラム103で発生した蒸気は第1高圧過熱器104、第2高圧過熱器105を経て高圧側蒸気導入路109から高圧蒸気タービン110に送られる。高圧蒸気タービン110の排気蒸気は再熱器108を経て蒸気導入路111から中圧蒸気タービン112に送られる。そして、中圧蒸気タービン112の排気蒸気は低圧蒸気タービン113に送られ、復水器114で復水されて排熱回収ボイラ102側に回収される。一方、中圧ドラム106の蒸気は蒸気導入路としての中圧側蒸気導入路115から中圧過熱器107及び再熱器108を順次経て中圧蒸気タービン112に送られる。
【0054】
中圧側蒸気導入路115から分岐して蒸気流路116が設けられ、蒸気流路116はガスタービン101の翼環及び高温部品である燃焼器117を経てバイパスし、中圧蒸気タービン112の入口側における蒸気導入路111に合流している。燃焼器117の出口側における蒸気流路116には第4流量制御弁201が設けられ、第4流量制御弁201の開閉により蒸気流路116の蒸気量が調整される。尚、第4流量制御弁201は燃焼器117の入口側における蒸気流路116に設けられることもある。また、第2高圧過熱器105の後流側の高圧側蒸気導入路109から分岐して高圧蒸気流路118が設けられ、高圧蒸気流路118はガスタービン101の前側における蒸気流路116に合流している。高圧蒸気流路118には中圧給水ポンプからの給水が導入される補助流体流路119が合流している。
【0055】
蒸気流路116の分岐部の後流側における中圧側蒸気導入路115には第1流量制御弁120が設けられ、第1流量制御弁120の開閉により中圧側蒸気導入路115を流通する蒸気量が調整される。また、補助流体流路119の合流部の前流側における高圧蒸気流路118には第2流量制御弁121が設けられ、第2流量制御弁121の開閉により高圧蒸気流路118から蒸気流路116に導入される高圧蒸気の流量が調整される。即ち、蒸気流路116の蒸気の温度が調整される。更に、補助流体流路119には補助流体圧力制御弁としての第3流量制御弁122が設けられ、第3流量制御弁122の開閉により高圧蒸気流路118に適宜量の中圧給水が導入されて高圧蒸気流路118内の蒸気が減温され、蒸気流路116に導入される高圧蒸気の温度が所定温度に制御される。
【0056】
高圧蒸気流路118の合流部とガスタービン101との間における蒸気流路116には温度検出手段T1が設けられ、温度検出手段T1によりガスタービン101に導入される蒸気の温度が検出される。蒸気流路116の燃焼器117の入口側と出口側の蒸気圧力差を検出する差圧検出手段P1が設けられ、差圧検出手段P1により燃焼器117を流通する蒸気の差圧、即ち、流量が検出される。また、補助流体流路119の合流部の後流側における高圧蒸気流路118には補助蒸気温度検出手段としての第2温度検出手段T3が設けられ、第2温度検出手段T3により高圧蒸気流路118の蒸気温度が検出される。尚、図中の符号で、P2は蒸気流路116の燃焼器117の入口側の蒸気圧力を検出する入口圧力検出手段、P3は蒸気流路116の燃焼器117の出口側の蒸気圧力を検出する出口圧力検出手段、T2は蒸気流路116の燃焼器117の出口側の蒸気温度を検出する冷却後蒸気温度検出手段としての出口温度検出手段である。また、燃焼器117の入口側には燃焼器117の車室圧を検出する車室圧検出手段P4が設けられている。
【0057】
温度検出手段T1、差圧検出手段P1及び第2温度検出手段T3、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3、出口温度検出手段T2及び車室圧検出手段P4の検出情報は制御手段125に入力される。また、制御手段125にはガスタービン101の出力MWが入力される。制御手段125からは、第1流量制御弁120、第2流量制御弁121、第3流量制御弁122及び第4流量制御弁201に開閉指令が出力される。
【0058】
差圧検出手段P1の検出情報に応じて(差圧に応じて)第1流量制御弁120を開閉させることにより、中圧蒸気タービン112側への蒸気の流通が規制されてガスタービン101の翼環及び燃焼器117を流通する蒸気流量が適正に制御される。また、差圧検出手段P1及び温度検出手段T1の検出情報に応じて第2流量制御弁121を開閉させると共に、第2温度検出手段T3の検出情報に応じて第3流量制御弁122を開閉させることにより、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117を流通する蒸気量が適正流量を保った状態で適正に制御される。また、車室圧検出手段P4の検出情報に応じて第4流量制御弁201を開閉させることにより、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117を流通する蒸気流量が適正に制御される。
【0059】
この時、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117を流通する蒸気量が適正を保っているにも拘らず何らかの異常により蒸気温度が上昇した場合、出口温度検出手段T2の検出情報に応じて、第1流量制御弁120、第2流量制御弁121、第3流量制御弁122及び第4流量制御弁201が開閉され、蒸気流路116の蒸気量が増やされてガスタービン101の翼環及び燃焼器117を流通する蒸気温度の過上昇が防止される。
【0060】
つまり、制御手段125では、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117の必要冷却蒸気量が演算されると共に必要冷却蒸気量に見合った差圧が演算され、差圧検出手段P1の検出値が演算された差圧となるように第1流量制御弁120に開閉指令を出力する。これにより、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117には必要冷却蒸気量が供給される。また、制御手段125では、ガスタービン101の必要蒸気温度が演算されると共に温度検出手段T1の検出値が演算された温度となるように第2流量制御弁121に開閉指令を出力する。このとき、制御手段125では、蒸気流路116に導入される蒸気温度(第2温度検出手段T3の検出情報及び温度検出手段T1の検出情報)に基づいて第3流量制御弁122に開閉指令が出力され、中圧給水の量が適宜制御されて高圧蒸気流路118の蒸気温度が所定温度に減温される。また、制御手段125では、燃焼器117の車室圧に応じて第4流量制御弁201に開閉指令を出力する。
【0061】
温度制御によりガスタービン101の翼環及び燃焼器117を流通する蒸気流量が増減すると、差圧検出手段P1の検出情報により第1流量制御弁120が開閉制御され、規定の蒸気流量が確保されているが、負荷変動等により中圧蒸気の発生遅れ等が生じ、蒸気流路116を流通する蒸気の絶対流量が不足した場合は、温度制御に優先して、差圧検出手段P1の検出値が演算された差圧となるように第2流量制御弁121が開閉制御され、高圧蒸気を導入することで蒸気流量を確保する(バックアップ制御)。即ち、第2流量制御弁121には差圧制御においても開閉指令が出力され、温度制御による開度指令と、差圧制御による開度指令の高い値を選択して第2流量制御弁121の開度として制御されるようになっている。
【0062】
上述した蒸気制御装置では、温度の低い中圧ドラム106側の発生蒸気と、温度の高い高圧ドラム103の発生蒸気とを混合し、混合した蒸気流量及び蒸気温度を適切に制御してガスタービン101の翼環及び燃焼器117に導入している。また、混合を最適に行うため、中圧側蒸気導入路115に設けられた第1流量制御弁120の開閉により蒸気流量が制御され、高圧蒸気流路118に設けられた第2流量制御弁121の開閉により高圧蒸気流量を調整して蒸気温度が制御されている。また、中圧蒸気が不足した場合には、バックアップ制御により第2流量制御弁121を開閉して高圧蒸気を流量確保のために導入するようにしている。更に、燃焼器117の車室圧に応じて第4流量制御弁201を開閉して蒸気流路116を流通する蒸気の流量が制御されている。このため、ガスタービン101の翼環に蒸気を導入してクリアランスを適正に保つための蒸気温度調整と、燃焼器117を適正に冷却するための蒸気流量調整という、異なる要求を同時に満たすことができ、蒸気による翼環部のクリアランス制御と蒸気による燃焼器17の冷却制御とを両立させることが可能になる。
【0063】
図12乃至図14に基づいて第1流量制御弁120、第2流量制御弁121及び第4流量制御弁201の制御状況を詳細に説明する。図12には第1流量制御弁120の制御ブロック構成、図13には第2流量制御弁121の制御ブロック構成、図14には第4流量制御弁201の制御ブロック構成を示してある。
【0064】
図12に示すように、制御手段125の演算手段141には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、変換演算手段142にはガスタービン101の出力MWが入力され、変換演算手段142では出力MWが、要求される蒸気流量として変換されて加算手段151に入力される。一方、出口温度検出手段T2の検出情報に基づいて温度に応じたバイアスが関数手段150で演算されて加算手段151で要求される蒸気流量に加算され、演算手段141に入力される。
【0065】
具体的に要求される冷却蒸気流量は、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって多くなるようにバイアス値が設定されている。即ち、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって第1流量制御弁120が閉側に作動されて蒸気流路116に送られる蒸気量が多くなるように制御される。演算手段141では入力情報を差圧相当値に変換して加算手段143に出力し、加算手段143には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段143では、演算手段141からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段144では求められた差分を0側情報の開度指令として、0側情報を選択手段152に送る。選択手段152には全閉指令(最小開度、例えば3%乃至5%の開度)が指令手段153から1側情報として送られている。
【0066】
選択手段152は通常はオフにされ、比較手段154からの指令があった際にオンになる。即ち、選択手段152は、オンになることで0側情報から1側情報に出力指令が切り換えられるようになっており、オフの場合、0側情報の開度指令(ガスタービン101の出力MW及び蒸気流路116の状況に応じた開度指令)が第1流量制御弁120に出力され、オンの場合、1側情報の開度指令(全閉指令)が第1流量制御弁120に出力される。比較手段154には出口温度検出手段T2の検出情報が入力され、比較手段154の結果が選択手段152に送られる。比較手段154で出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えているとされた場合、比較手段154から選択手段152にオン信号が出され、選択手段152が1側情報の開度指令に切り換えられる。
【0067】
従って、第1流量制御弁120は、ガスタービン101の出力MW及び蒸気流路116の状況の検出情報に基づいて蒸気流路116の蒸気量が所定流量となるように開閉が制御されると共に、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度に応じて、燃焼器117の出口側の温度が高くなった際には温度上昇分蒸気流路116の蒸気量が増加するように閉側に制御される。更に、第1流量制御弁120は、出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えた場合には全閉指令(最小開度指令)により全閉状態とされ、中圧ドラム106からの蒸気が蒸気流路116に全量送られる。
【0068】
図13に示すように、制御装置125の演算手段141には、温度検出手段T1、入口圧力検出手段P2、出口圧力検出手段P3及び出口温度検出手段T2の検出情報が入力される。また、第2変換演算手段145にはガスタービン101の出力MWが入力され、第2変換演算手段145では出力MWが、要求されるバックアップ用蒸気流量として変換されて加算手段162に入力される。一方、出口温度検出手段T2の検出情報に基づいて温度に応じたバイアスが関数手段161で演算されて加算手段162で要求されるバックアップ用蒸気流量に加算され、演算手段141に入力される。
【0069】
そして、演算手段141では入力情報が差圧相当値に変換され加算手段143に出力され、加算手段143には差圧検出手段P1の検出情報が入力される。加算手段143では、演算手段141からの差圧相当値の情報と差圧検出手段P1の検出情報との差を求め、PI演算手段144では求められた差分を開度指令として演算する。
【0070】
具体的に要求される冷却蒸気流量は、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって多くなるようにバイアス値が設定されている。即ち、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって第2流量制御弁121が開側に作動されて高圧蒸気流路118から蒸気流路116に送られる蒸気量が多くなるように制御される。
【0071】
一方、温度検出手段T1の検出情報が加算手段601に減算側として入力され、ガスタービン101の出力MWが温度設定演算手段602で蒸気温度相当の値とされ加算手段601に加算側として入力される。加算手段601では、温度設定演算手段602からの蒸気温度相当値の情報と温度検出手段T1の検出情報との差を求め、PI演算手段603では求められた差分を開度指令として演算する。また、PI演算手段603からの開度指令(差圧制御)と、PI演算手段144からの開度指令(温度制御)とが高値選択器604で比較され、高値選択器604では高い方の値を開度指令として第2流量制御弁121に出力する。
【0072】
従って、第2流量制御弁121は、ガスタービン101の出力MW及び蒸気流路116の状況の検出情報に基づいて蒸気流路116の蒸気量が所定流量となるように開閉が制御されると共に、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度に応じて、燃焼器117の出口側の温度が高くなった際には温度上昇分蒸気流路116の蒸気量が増加するように開側に制御される。また、第2流量制御弁121は、温度検出手段T1の検出情報に基づいて温度制御により開閉が制御されると同時に、差圧検出手段P1の検出情報に基づいて差圧制御により開閉が制御され(バックアップ制御)、蒸気温度が適切に制御されると同時に蒸気流量が確保される。つまり、中圧ドラム106側の蒸気流量が不足した場合には、差圧制御が優先されて高圧蒸気が流量確保のために導入される。
【0073】
図14に示すように、制御装置125の加算手段210には指令手段211からの指令情報と車室圧検出手段P4の検出情報が入力される。加算手段210からの情報は加算手段212で出口圧力検出手段P3の検出情報が加算される。これらの情報に基づいてPI演算手段213では第4流量制御弁201の開度指令が演算される。PI演算手段213では求められた開度指令を0側情報として、0側情報を選択手段214に送る。選択手段152には全開指令が指令手段215から1側情報として送られている。
【0074】
選択手段215は通常はオフにされ、比較手段216からの指令があった際にオンになる。即ち、選択手段215は、オンになることで0側情報から1側情報に出力指令が切り換えられるようになっており、オフの場合、0側情報の開度指令(車室圧力及び燃焼器117の出口側圧力に応じた開度指令)が第4流量制御弁201に出力され、オンの場合、1側情報の開度指令(全開指令)が第4流量制御弁201にに出力される。比較手段216には出口温度検出手段T2の検出情報が入力され、比較手段216の結果が選択手段214に送られる。比較手段216で出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えているとされた場合、比較手段216から選択手段215にオン信号が出され、選択手段214が1側情報の開度指令に切り換えられる。
【0075】
従って、燃焼器117の出口側の温度が上昇して出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が所定値(上限値)を越えた場合には、第4流量制御弁201が全開となって冷却用蒸気が増量される。これにより、所定量に冷却蒸気量が制御されているにも拘らず冷却蒸気温度が上昇して所定値(上限値)を越えた場合も、冷却蒸気量が増量されるようになっている。
【0076】
このため、燃焼器117の出口側の温度が高くなった際には、出口温度検出手段T2で検出される蒸気温度が高くになるにしたがって冷却用蒸気が増量されると共に、出口温度検出手段T2の検出情報が所定値(上限値)を越えた場合には、中圧ドラム106からの蒸気が蒸気流路116に全量送られると共に第4流量制御弁201が全開となって冷却用蒸気が増量される。これにより、所定量に冷却蒸気量が制御されているにも拘らず冷却蒸気温度が上昇しても、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117が保護されるようになっている。
【0077】
従って、何らかの異常によりガスタービン101の翼環及び燃焼器117に供給される冷却蒸気の温度が上昇して損傷等の虞が生じた場合に、ガスタービン101の翼環及び燃焼器117に送られる冷却蒸気の流量を増加して翼環及び燃焼器117を保護することが可能になる。従って、燃焼器117の出口側の温度が上昇してもインターロック機能を用いることなくガスタービン101の翼環及び燃焼器117を保護することができる蒸気制御装置となる。
【0078】
このため、ガスタービン101の翼環に蒸気を導入してクリアランスを適正に保つための蒸気温度調整と、燃焼器117を適正に冷却するための蒸気流量調整という、異なる要求を翼環及び燃焼器117を保護した状態で同時に満たすことができ、蒸気による翼環部のクリアランス制御と蒸気による燃焼器117の冷却制御とを高い信頼性で両立させることが可能になる。
【0079】
燃焼器117の出口側の温度が高くなった際における第1流量制御弁120及び第2流量制御弁121の開閉制御は、例えば、第1流量制御弁120の閉動作により中圧ドラム106からの蒸気を蒸気流路116に送り、第1流量制御弁120を全閉状態にしても燃焼器117の出口側の温度が高い場合に第2流量制御弁121を開動作させて高圧蒸気流路118側からの蒸気量を増量するようになっている。そして、燃焼器117の出口側の温度が所定値(上限値)を越えた場合に第4流量制御弁201を全開にして冷却用蒸気を増量する。尚、第1流量制御弁120及び第2流量制御弁121の開閉制御の状況は、設備の能力等により適宜設定され、所定流量の確保と所定温度の確保が両立できるように他の制御弁との開閉と組み合わせて実施される。また、第4流量制御弁201の開閉制御は、燃焼器117の出口側の温度が所定値(上限値)を越える前に上昇した温度に応じて適宜開閉し、所定値(上限値)を越えたときに全開にするようにしてもよい。
【0080】
【発明の効果】
本発明のタービンの蒸気制御装置は、ガスタービンの排気ガスによって高圧側蒸気を発生させる高圧ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットを備えた排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラの低圧側ユニットからの低圧側蒸気を蒸気タービンに導入する低圧側蒸気導入路と、排熱回収ボイラの高圧側ユニットからの高圧側蒸気を蒸気タービンに導入する高圧側蒸気導入路と、低圧側蒸気導入路から分岐して設けられ低圧側ユニットからの低圧蒸気をガスタービンの翼環及び高温部品にバイパスする蒸気流路と、高圧側蒸気導入路から分岐して設けられガスタービンの翼環及び高温部品の前側における蒸気流路に合流する高圧蒸気流路と、蒸気流路及び高圧蒸気流路の蒸気を調節することでガスタービンの翼環及び高温部品に流通する蒸気流量及び蒸気温度を調整する流量調整制御手段とを備え、前記流量調整制御手段は、蒸気流路の分岐部の後流側における低圧側蒸気導入路に設けられ蒸気タービンに流通する蒸気量を調整することで蒸気流路の蒸気の流量を制御する第1流量制御弁と、高圧蒸気流路に設けられ高圧側蒸気量を調整することで蒸気流路の蒸気の温度を制御する第2流量制御弁と、高圧蒸気流路の合流部の後流側における蒸気流路の蒸気温度を検出する温度検出手段と、高圧蒸気流路の合流部の後流側における蒸気流路の蒸気圧力状況を検出する圧力検出手段と、温度検出手段及び圧力検出手段の検出状況に基づいて第1流量制御弁及び第2流量制御弁を制御することでガスタービンの翼環及び高温部品に流通する蒸気の温度及び流量を所定状態に維持する制御手段とからなるので、高圧蒸気と中圧蒸気を混合して、ガスタービンと高温部品側に導入する蒸気を適正な温度及び流量に制御することができ、蒸気温度の調節と蒸気流量の確保という2つの異なる要求を同時に満たすことができる。この結果、蒸気による翼環部のクリアランス制御と蒸気による燃焼器等の高温部品の冷却制御とを両立させることが可能になる。また、高価な検出手段や弁部材を用いることなく蒸気温度の調節と蒸気流量の確保という2つの異なる要求を同時に満たすことができる。
【0082】
また、高温部品は燃焼器であり、圧力検出手段は、燃焼器の入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差圧を検出する差圧検出手段であり、第2流量制御弁の後流側の高圧蒸気流路には第3流量制御弁を有する補助流体導入路が合流し、補助流体導入路の合流部の後流側の高圧蒸気流路には第2温度検出手段が設けられ、制御手段には、差圧検出手段の検出情報に基づいて第1流量制御弁の開閉を制御すると共に、差圧検出手段及び温度検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御し、更に、第2温度検出手段の検出情報に基づいて第3流量制御弁の開閉を制御し、ガスタービンの出力が高くなるにつれて蒸気流路の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように制御する機能が備えられているので、ガスタービンの運転状況に応じて最適に蒸気温度の調節と蒸気流量の確保という2つの異なる要求を同時に満たすことができる。
【0083】
また、制御手段には、差圧検出手段及び温度検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御するに際し、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令と温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令とを比較し、開度が高い方の指令により第1流量制御弁の開閉を制御する機能が備えられているので、高圧側蒸気を流量確保のためのバックアップ蒸気として用いることができる。
【0084】
また、制御手段には、第2流量制御弁の開閉が、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令であるか温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令であるかを判断する機能が備えられ、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令である場合における第3流量制御弁の開度を、温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令である場合における第3流量制御弁の開度よりも開側に設定する機能が備えられているので、高圧側蒸気が適用される制御に応じて高圧側蒸気の温度を変更して高圧側蒸気流量を最小限に抑えることができる。
【0085】
また、高温部品は燃焼器であり、圧力検出手段は、燃焼器の入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差圧を検出する差圧検出手段であり、第2流量制御弁の後流側の高圧蒸気流路には第3流量制御弁を有する補助流体導入路が合流し、補助流体導入路の合流部の後流側の高圧蒸気流路には第2温度検出手段が設けられ、制御手段には、温度検出手段の検出情報に基づいて第1流量制御弁の開閉を制御すると共に、差圧検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御し、更に、第2温度検出手段の検出情報に基づいて第3流量制御弁の開閉を制御し、ガスタービンの出力が高くなるにつれて蒸気流路の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように制御する機能が備えられているので、高圧蒸気と中圧蒸気を混合して、適正な温度及び流量に制御することができ、蒸気温度の調節と蒸気流量の確保という2つの異なる要求を同時に満たすことができる。
【0088】
また、本発明のガスタービンの蒸気制御装置は、ガスタービンの排気ガスによって高圧側蒸気を発生させる高圧ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットを備えた排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、低圧側ユニットからの低圧側蒸気を蒸気タービンに導入する低圧側蒸気導入路と、高圧側ユニットからの高圧側蒸気を蒸気タービンに導入する高圧側蒸気導入路と、低圧側蒸気導入路から分岐して設けられ低圧側ユニットからの低圧蒸気をガスタービンの翼環及び高温部品にバイパスする蒸気流路と、高圧側蒸気導入路から分岐して設けられガスタービンの翼環及び高温部品の前側における蒸気流路に合流する高圧蒸気流路と、蒸気流路の分岐部の後流側における低圧側蒸気導入路に設けられ蒸気流路に導入される蒸気量を制御する第1流量制御弁と、高圧蒸気流路に設けられた第2流量制御弁と、ガスタービンの翼環及び高温部品を流通した後の蒸気温度を検出する流通後蒸気温度検出手段と、流通後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気流路に流入する蒸気流量を調整するために第1流量制御弁の開閉制御を行うと共に高圧蒸気流路の蒸気流量を調整するために第2流量制御弁の開閉制御を行いガスタービンの翼環及び高温部品を流通する蒸気流量を所定状態に制御する制御手段とを備えたので、ガスタービンの翼環と高温部品側に導入する蒸気を適正な温度及び流量に制御することができ、蒸気温度の調節と蒸気流量の確保という2つの異なる要求を同時に満たすことができると共に、温度制御後の蒸気温度が高くなった際にはガスタービンの翼環及び高温部品に導かれる蒸気流量を増量するように第1流量制御弁及び第2流量制御弁を制御することで温度制御用の蒸気量を増量して翼環及び高温部品の保護が可能になる。この結果、蒸気による翼環部のクリアランス制御と蒸気による燃焼器等の高温部品の冷却制御とを高い信頼性で両立させることが可能になると共に、高温部品の出口側の温度が上昇してもインターロック機能を用いることなく翼環部及び高温部品が保護される。
【0089】
そして、ガスタービンの翼環及び高温部品の後流側における蒸気流路には第4流量制御弁が設けられ、制御手段には、流通後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気流路の流量を制御して蒸気流路の流量を確保するように第4流量制御弁の開閉制御を行なう機能と、流通後蒸気温度検出手段により蒸気温度が上限値を越えたことが検出されたときに第4流量制御弁を全開に制御する機能とが備えられているので、蒸気温度が上限値を越えたときには最大量を蒸気流路に通すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係るタービンの蒸気制御装置を備えた複合発電プラントの概略構成図。
【図2】流量調整手段の制御ブロック図。
【図3】流量調整手段の制御ブロック図。
【図4】流量調整手段の制御ブロック図。
【図5】ガスタービン出力と蒸気流量の関係を表すグラフ。
【図6】ガスタービン出力と蒸気設定温度の関係を表すグラフ。
【図7】第2実施形態例に係る制御手段のブロック構成図。
【図8】第2実施形態例に係る制御手段のブロック構成図。
【図9】ガスタービン出力と蒸気設定温度の関係を表すグラフ。
【図10】本発明の第3実施形態例に係るタービンの蒸気制御装置を備えた複合発電プラントの概略構成図。
【図11】本発明の第4実施形態例に係るガスタービンの蒸気冷却装置を備えた複合発電プラントの概略構成図。
【図12】第1流量制御弁の制御ブロック図。
【図13】第2流量制御弁の制御ブロック図。
【図14】蒸気量制御弁の制御ブロック図。
【符号の説明】
1 ガスタービン
2 排熱回収ボイラ
3 高圧ドラム
4 第1高圧過熱器
5 第2高圧過熱器
6 中圧ドラム
7 中圧過熱器
8 再熱器
9 高圧側蒸気導入路
10 高圧蒸気タービン
11 蒸気導入路
12 中圧蒸気タービン
13 低圧蒸気タービン
14 復水器
15 中圧側蒸気導入路
16 蒸気流路
17 燃焼器
18 高圧蒸気流路
19 補助流体流路
20 第1流量制御弁
21 第2流量制御弁
22 第3流量制御弁
25 制御手段
31 第1出力部
32,37 第2出力部
33,38 第3出力部
41 演算手段
42 変換演算器
43 加算手段
44 PI演算手段
45 第2変換演算手段
46 温度設定演算手段
47 第2加算手段
48 第2PI演算手段
49 高値選択器
51 第3変換演算手段
52 第3加算手段
53 第3PI演算手段
56 第4加算手段
57 判定器
61 第4変換演算手段
62 第5変換演算手段
63 切換器

Claims (7)

  1. ガスタービンの排気ガスによって高圧側蒸気を発生させる高圧ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットを備えた排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、排熱回収ボイラの低圧側ユニットからの低圧側蒸気を蒸気タービンに導入する低圧側蒸気導入路と、排熱回収ボイラの高圧側ユニットからの高圧側蒸気を蒸気タービンに導入する高圧側蒸気導入路と、低圧側蒸気導入路から分岐して設けられ低圧側ユニットからの低圧蒸気をガスタービンの翼環及び高温部品にバイパスする蒸気流路と、高圧側蒸気導入路から分岐して設けられガスタービンの翼環及び高温部品の前側における蒸気流路に合流する高圧蒸気流路と、蒸気流路及び高圧蒸気流路の蒸気を調節することでガスタービンの翼環及び高温部品に流通する蒸気流量及び蒸気温度を調整する流量調整制御手段とを備え、
    前記流量調整制御手段は、
    蒸気流路の分岐部の後流側における低圧側蒸気導入路に設けられ蒸気タービンに流通する蒸気量を調整することで蒸気流路の蒸気の流量を制御する第1流量制御弁と、
    高圧蒸気流路に設けられ高圧側蒸気量を調整することで蒸気流路の蒸気の温度を制御する第2流量制御弁と、
    高圧蒸気流路の合流部の後流側における蒸気流路の蒸気温度を検出する温度検出手段と、
    高圧蒸気流路の合流部の後流側における蒸気流路の蒸気圧力状況を検出する圧力検出手段と、
    温度検出手段及び圧力検出手段の検出状況に基づいて第1流量制御弁及び第2流量制御弁を制御することでガスタービンの翼環及び高温部品に流通する蒸気の温度及び流量を所定状態に維持する制御手段と
    からなることを特徴とするタービンの蒸気制御装置。
  2. 請求項において、
    高温部品は燃焼器であり、
    圧力検出手段は、燃焼器の入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差圧を検出する差圧検出手段であり、
    第2流量制御弁の後流側の高圧蒸気流路には第3流量制御弁を有する補助流体導入路が合流し、
    補助流体導入路の合流部の後流側の高圧蒸気流路には第2温度検出手段が設けられ、
    制御手段には、
    差圧検出手段の検出情報に基づいて第1流量制御弁の開閉を制御すると共に、差圧検出手段及び温度検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御し、更に、第2温度検出手段の検出情報に基づいて第3流量制御弁の開閉を制御し、ガスタービンの出力が高くなるにつれて蒸気流路の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように制御する機能が備えられている
    ことを特徴とするタービンの蒸気制御装置。
  3. 請求項において、
    制御手段には、
    差圧検出手段及び温度検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御するに際し、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令と温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令とを比較し、開度が高い方の指令により第2流量制御弁の開閉を制御する機能が備えられている
    ことを特徴とするタービンの蒸気制御装置。
  4. 請求項において、
    制御手段には、
    第2流量制御弁の開閉が、差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令であるか温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令であるかを判断する機能が備えられ、
    差圧検出手段の検出情報に基づく開閉指令である場合における第3流量制御弁の開度を、温度検出手段の検出情報に基づく開閉指令である場合における第3流量制御弁の開度よりも開側に設定する機能が備えられている
    ことを特徴とするタービンの蒸気制御装置。
  5. 請求項において、
    高温部品は燃焼器であり、
    圧力検出手段は、燃焼器の入口蒸気圧力と出口蒸気圧力の差圧を検出する差圧検出手段であり、
    第2流量制御弁の後流側の高圧蒸気流路には第3流量制御弁を有する補助流体導入路が合流し、
    補助流体導入路の合流部の後流側の高圧蒸気流路には第2温度検出手段が設けられ、
    制御手段には、
    温度検出手段の検出情報に基づいて第1流量制御弁の開閉を制御すると共に、差圧検出手段の検出情報に基づいて第2流量制御弁の開閉を制御し、更に、第2温度検出手段の検出情報に基づいて第3流量制御弁の開閉を制御し、ガスタービンの出力が高くなるにつれて蒸気流路の蒸気流量を多くすると共に蒸気温度が所定温度に低下するように制御する機能が備えられている
    ことを特徴とするタービンの蒸気制御装置。
  6. ガスタービンの排気ガスによって高圧側蒸気を発生させる高圧ユニット及び低圧側蒸気を発生させる低圧側ユニットを備えた排熱回収ボイラと、排熱回収ボイラで発生した蒸気により作動する蒸気タービンと、低圧側ユニットからの低圧側蒸気を蒸気タービンに導入する低圧側蒸気導入路と、高圧側ユニットからの高圧側蒸気を蒸気タービンに導入する高圧側蒸気導入路と、低圧側蒸気導入路から分岐して設けられ低圧側ユニットからの低圧蒸気をガスタービンの翼環及び高温部品にバイパスする蒸気流路と、高圧側蒸気導入路から分岐して設けられガスタービンの翼環及び高温部品の前側における蒸気流路に合流する高圧蒸気流路と、蒸気流路の分岐部の後流側における低圧側蒸気導入路に設けられ蒸気流路に導入される蒸気量を制御する第1流量制御弁と、高圧蒸気流路に設けられた第2流量制御弁と、ガスタービンの翼環及び高温部品を流通した後の蒸気温度を検出する流通後蒸気温度検出手段と、流通後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気流路に流入する蒸気流量を調整するために第1流量制御弁の開閉制御を行うと共に高圧蒸気流路の蒸気流量を調整するために第2流量制御弁の開閉制御を行いガスタービンの翼環及び高温部品を流通する蒸気流量を所定状態に制御する制御手段とを備えたことを特徴とするガスタービンの蒸気制御装置。
  7. 請求項において、
    ガスタービンの翼環及び高温部品の後流側における蒸気流路には第4流量制御弁が設けられ、
    制御手段には、流通後蒸気温度検出手段の検出情報に基づいて蒸気流路の流量を制御して蒸気流路の流量を確保するように第4流量制御弁の開閉制御を行なう機能と、流通後蒸気温度検出手段により蒸気温度が上限値を越えたことが検出されたときに第4流量制御弁を全開に制御する機能とが備えられている
    ことを特徴とするガスタービンの蒸気制御装置。
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