JP4697663B2 - 電動機制御装置およびそのフィルタ設定方法 - Google Patents

電動機制御装置およびそのフィルタ設定方法 Download PDF

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Description

本発明は、工作機械などの位置決め装置あるいは産業用ロボットに用いられる電動機制御装置に関し、特に機械系の共振を抑制するフィルタの設定機能を有する電動機制御装置およびそのフィルタ設定方法に関する。
工作機械などの電動機制御装置では、電動機と機械の共振が制御性能に影響があることから、制御装置側でこの共振を吸収するためのフィルタを搭載するようにしている。従来よりこのフィルタの設定方法について色々検討されてきている。
第1の従来例である、工作機械の送り軸パラメータ調整システムでは、機械の動きの測定結果に基づいて、数学モデルを作成し諸定数を同定し、それに基づき、制御系のパラメータを、実際の機械上ではなく、数学モデル上の模擬(シミュレーション)で実施している。(たとえば、特許文献1参照)。
また、第2の従来例である、サーボ系のノッチフィルタ自動調整装置では、最初にデジタルノッチフィルタを切り離した状態で試験動作させ、サーボ系からの動作信号を周波数分析してノッチフィルタ組み込み対象となる中心周波数を決定し、次に係数設定器によりデジタルノッチフィルタの各係数を求めてデジタルノッチフィルタに代入するようにしている。(例えば、特許文献2参照)。
先ず、第1の従来例について説明する。
図9は、第1の従来例の送り軸パラメータ調整システムのブロック図を示す。
ここで、CNC装置101とサーボコントローラ103とモータ104と工作機械10
5からなる工作機械送り駆動系に、主軸とテーブルの相対運動を測定する測定器106が取り付けられ、さらにパラメータ調整システム100(以下調整システム)が装備されている。
図には、調整すべきパラメータのうち、フィードフォワードゲインと位置ループゲインだけを示している。他の3つのパラメータはCNC101の内部での処理に使われる。
調整システム100は、CNCからのサーボ指令と、測定器からの測定データを入力信号とし、CNCのパラメータ変更と運転起動を出力信号とする。
調整システムの内部はフィードフォワード処理部107、位置制御装置108、機械をシミュレートする機械モデル109を持つ。
図10は、第1の従来例の送り軸パラメータ調整システムの調整手順を示す図である。
ステップS1では、実機にて所定の加工プログラムを実行し、主軸とテーブルの相対運動を測定する。
ステップS2では、測定データから、数学モデル(以下、機械モデル)の係数を同定する。
ステップS3では、この機械モデルを用いて、模擬(シミュレーション)を行い、精度が許容値内になるように加減速パラメータを調整する。
ステップS4では、このパラメータを用いて、実機上で精度を確認する。
図11は、第1の従来例の送り軸パラメータ調整システムの機械モデルの説明図である。
モデルAは、2つの周波数を持った数学モデルであり、モデルBのように高次の線形モデルでもよいし、モデルCのような離散系のモデルでもよい。
以下に設定動作について説明する。
まず、ステップS1では、切換スイッチ102を接点aにしておき、所定のプログラムで機械を運転する。運転パラメータは安全な範囲でかつ機械が振動しやすい値にしておく。ここで、機械の運動軌跡を測定器で測定し、パラメータ調整システムに入力する。
パラメータ調整システムでは、その測定データを解析し、機械モデルのパラメータを同定する。
次に、ステップS2では、切換スイッチ102を接点bにしてサーボ指令を調整システムに与え、調整システム内で模擬(シミュレーション)をおこなう。機械モデルを同定したときと同じサーボ指令であれば、同じ運動軌跡が得られる。
ステップS3では、このデータをもとに、所定のアルゴリズムを用いて、パラメータを調整していく。たとえばフィードフォワードゲインをある値に変更し、再度模擬(シミュレーション)をおこない、変更前と比較して、より適切な値に変更するというような方法である。CNC内で使うパラメータを変更する場合には、CNCのパラメータを変更した後、CNCからサーボ指令をもらい、模擬(シミュレーション)をおこなう。
最後のステップS4では、このパラメータを用いて、実機上で精度を確認する。
このように、第1の従来例では、数学モデルに基づく模擬(シミュレーション)を実施しながら、各パラメータの調整をおこなうのである。
次に、第2の従来例について説明する。
図12は、第2の従来例であるノッチフィルタ自動調整装置のブロック図である。
図12において、ノッチフィルタ自動調整装置は、工作機械等の負荷装置を駆動するサーボモータ201、このサーボモータ201を制御するサーボアンプ202から構成される。
速度指令入力部203は、図示していないコントローラからの速度指令信号VCM1 または関数発生器204からの速度指令信号VCM2 をスイッチ205で選択可能に構成されている。
上記の速度指令信号VCM1 又はVCM2 と、速度検出信号VTGとの偏差は速度増幅器206に入力される。
サーボアンプ202には、デジタルノッチフィルタ207が設けられ、スイッチ208の切り替えによってノッチフィルタ207を通過させるか選択できるようにしている。
ノッチフィルタ207のモデルは、図中に示すようにアナログ・ノッチフィルタの伝達関数を双一次変換した離散伝達関数とする。
図13は、第2の従来例であるノッチフィルタ自動調整装置の中心周波数設定器及び係数設定器の構成を示すブロック図である。
中心周波数設定器209は、信号記憶手段209a、周波数分析手段209b、振幅比演算手段209c、振幅比記憶手段209d、最大振幅比検索手段209e、指令周波数カウント手段209f、中心周波数決定手段209gとから構成される。
サーボアンプ202には、中心周波数設定器209、計数発生器210が設けられている。
以下に設定動作について説明する。
最初に、スイッチ208がB端子を選択してノッチフィルタ207を組み込まない状態を選択し、更にスイッチ211及び212をオン状態にすることにより閉ループ構成にして、中心周波数の設定動作を行う。
関数発生器204が周波数の異なる速度指令信号VCM2 を順次出力し、中心周波数設定器209は、関数発生器204からの速度指令信号VCM2 と速度検出信号VTGが入力される。これを周波数分析し、速度ループ応答周波数(カットオフ周波数)帯域外の不要周波数成分を検出してデジタルノッチフィルタの中心周波数fc として決定する。
次に、信号記憶手段209aは、速度検出信号VTGのデータを所定のサンプリング周期に従って記憶する。周波数分析手段209bは、これを周波数分析し、サンプリング毎に速度検出信号VTGの振幅値を測定する。
振幅比演算手段209cは、周波数分析手段209bからのVTGの振幅と速度指令信号VCM2 の振幅との比(振幅比R)を周波数毎に演算する。
この振幅比Rと該当する周波数成分が振幅比記憶手段209dに順次記憶され、最大振幅比検索手段209eはその中から最大振幅比Rc を検索する。
なお、指令周波数カウント手段209fは、速度指令信号VCM2の周波数の変化回数をカウントすることにより、現在の速度指令信号VCM2 の周波数を認識する。
次に、中心周波数決定手段209gは、最大振幅比Rc が基準振幅比Rref より大きいか否かを判定し、最大振幅比Rc が基準振幅比Rref より大きい場合は、最大振幅比Rc に該当する周波数成分をノッチフィルタ207の中心周波数fc と決定して、係数設定器210にその情報を出力する。最大振幅比Rc が基準振幅比Rref以下であれば、係数設定器210への係数の設定を中止する。
中心周波数fc が定まれば、後は尖鋭度を決定することで、ノッチフィルタの係数が決まる。中心周波数fc に基づいて尖鋭度を決定して係数データテーブル210bから係数を決める。
このように、第2の従来例では、ノッチフィルタを外した状態での閉ループ構成での応答信号を分析して、ノッチフィルタの中心周波数と先鋭度を設定するのである。
特許公開2004−188541号公報(図1、図2、図3) 特許2744731号公報(図1、図2)
第1の従来例の送り軸パラメータ調整システムは、初期試験結果に基づき、調整システム内で機械モデルで模擬(シミュレーション)でパラメータを調整するようになっている。
しかしながら、パラメータ調整の段階で実測値を利用することができないので、モデル化できなかった部分を考慮した模擬(シミュレーション)検討ができないという問題があった。
また、モデル化できなかった部分が、装置全体の性能に与える影響が大きい場合は模擬(シミュレーション)検討が無意味となる。
さらに、装置を動作した結果の応答データから機械モデルを求めるのは、熟練有識者の作業が必要となったり、モデル化に時間が掛かるというような問題もあった。
第2の従来例のノッチフィルタ自動調整装置は、測定用速度指令信号を使ってサーボモータを駆動して得た速度検出信号を周波数分析して、ノッチフィルタの中心周波数を決定している。
しかしながら、周波数分析で決定した条件を事前に確認する手段が無いので、決定した条件を実機に設定して評価するしか無いという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、電動機制御装置のフィルタ設定において、パラメータ検討段階で実測値を活用することで最適なフィルタを効率よく設定できるようにすることを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、指令信号を発生する指令器と、前記指令信号を受けて駆動指令を出力する制御器と、前記駆動指令にフィルタ処理を施す駆動力フィルタ部と、前記駆動力フィルタ部の出力を入力として機械に連結された電動機を駆動する電流制御部とを備え、前記機械の動作量を前記制御器にフィードバックするように構成された電動機制御装置において、前記駆動力フィルタ部のパラメータを算出するフィルタ設定部を備え、前記フィルタ設定部が、前記フィードバックを切り前記電流制御部の入力と前記動作量とを計測して、前記電動機と前記機械を含む機械系の実測伝達特性を算出する機械特性算出部と、前記機械系実測伝達特性から前記駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するフィルタ定数推定部と、前記駆動力フィルタ部を数値モデル化し前記パラメータを適用した駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系の実測伝達特性とを使用し、組み合わせ動作特性を模擬する模擬特性算出部と、前記模擬特性算出部で評価されたパラメータを適用して、実機により組み合わせ動作特性を求める実機特性確認部と、を有することを特徴としている。
また、請求項2に記載の発明は、前記フィルタ定数推定部は、前記機械系の実測伝達特性から共振周波数を推定する共振周波数推定部と、前記共振周波数の中から候補を選択すると共にこれを反映した前記パラメータを算出するフィルタ推定部を備えたことを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、前記模擬特性算出部は、前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系の実測伝達特性とを使用して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するフィルタ効果模擬部と、前記制御器を数値モデル化した制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系の実測伝達特性とを使用して、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬する特性演算部とを備えたことを特徴としている。
また、請求項4に記載の発明は、前記実機特性確認部は、前記フィードバックを切り前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部の入力と前記動作量とを計測して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を実機により求めるフィルタ効果算出部と、さらに、前記制御器モデルと、前記フィルタ効果算出部で評価した組み合わせ動作特性を使って、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価する第2の特性演算部とを備えたことを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、前記フィルタ設定部は、さらにフィルタモデル設定部を備え、前記フィルタモデル設定部が、数値演算によって前記機械系の数値モデルである機械系伝達特性モデルを算出する演算部と、前記機械系伝達特性モデルから駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するフィルタモデル推定部と、前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系伝達特性モデルを使用して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬する機械系伝達特性モデルフィルタ効果模擬部と、前記制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系伝達特性モデルとを使用し、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するモデル特性演算部とを備えたことを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項3,4,5において、前記特性演算部(26)と、前記第2の特性演算部と、前記モデル特性演算部は、閉ループ周波数特性の指令応答と、閉ループ周波数特性の外乱応答と、一巡開ループ周波数特性のいずれかひとつを算出することを特徴としている。
また、請求項7に記載の発明は、前記動作量は、前記機械または前記電動機に取り付けられた検出器により検出された位置または速度または加速度であることを特徴としている。
また、請求項8に記載の発明は、前記動作量は、前記機械または前記電動機の複数箇所で検出され、前記複数箇所の機械系実測伝達特性を算出し、前記複数箇所の内少なくとも一つをフィードバックすることを特徴としている。
また、請求項9に記載の発明は、前記動作量は、前記機械から発生する音圧を検出することを特徴としている。
また、請求項10に記載の発明は、前記駆動指令は、前記電動機が回転型モータの時はトルク指令であり、前記電動機が並進型モータの時は前記駆動指令は推力指令であることを特徴としている。
また、請求項11に記載の発明は、前記電動機制御装置が、前記制御器と前記駆動力フィルタ部と前記電流制御部を2つ以上備え、前記フィルタ設定部が2系統以上の機能を有することを特徴としている。
また、請求項12に記載の発明は、前記指令信号は、掃引正弦波、M系列信号、ランダム波のいずれかであることを特徴としている。
また、請求項13に記載の発明は、前記駆動力フィルタ部にパラメータ設定をする入力装置と、前記機械系実測伝達特性や前記組み合わせの動作特性を観察する出力装置と、前記機械系実測伝達特性や前記組み合わせの動作特性を記憶する記憶装置とを、さらに備え、前記出力装置には音圧再生装置が含まれることを特徴としている。
また、請求項14に記載の発明は、指令信号を発生する指令器と、前記指令信号を受けて駆動指令を出力する制御器と、前記駆動指令にフィルタ処理を施す駆動力フィルタ部と、前記駆動力フィルタ部の出力を入力として機械に連結された電動機を駆動する電流制御部とを備え、前記機械の動作量を前記制御器にフィードバックするように構成された電動機制御装置において、前記駆動力フィルタ部のパラメータを算出するときに、前記フィードバックを切り前記電流制御部の入力と前記動作量を計測して、前記電動機と前記機械を含む機械系の実測伝達特性を算出するステップと、前記機械系実測伝達特性から駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するステップと、前記駆動力フィルタ部を数値モデル化した駆動力フィルタ部モデルと前記機械系の実測伝達特性とを使用し、前記パラメータを適用して、模擬により組み合わせ動作特性を評価するステップと、前記模擬により組み合わせ動作特性を評価するステップで評価されたパラメータを適用して、実機により組み合わせ動作特性を評価するステップとを、備えたことを特徴としている。
また、請求項15に記載の発明は、前記パラメータを推定するときは、前記機械系の実測伝達特性から共振周波数を推定し、前記共振周波数の中から候補を選択するとともにこれを反映した前記パラメータを算出することを特徴としている。
また、請求項16に記載の発明は、前記模擬により組み合わせ動作特性を評価するときは、前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系の実測伝達特性を使って、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価し、前記制御器を数値モデル化した制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系の実測伝達特性とを使用して、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価することを特徴としている。
また、請求項17に記載の発明は、前記実機により組み合わせ動作特性を評価するときは、前記フィードバックを切り前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部の入力と前記動作量とを計測して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を実機で評価し、前記制御器モデルと、実機で評価した前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を使って、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価することを特徴としている。
また、請求項18に記載の発明は、数値演算によって前記機械系の数値モデルである機械系伝達特性モデルを算出するステップと、前記機械系伝達特性モデルから駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するステップと、前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系伝達特性モデルを使用して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するステップと、前記制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系伝達特性モデルとを使用して、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するステップとを、さらに備えたことを特徴としている。
また、請求項19に記載の発明は、請求項16,17,18において、前記電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するときは、閉ループ周波数特性の指令応答と、閉ループ周波数特性の外乱応答と、一巡開ループ周波数特性のいずらかひとつを算出することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によると、前記機械特性算出手段で機械系の実測伝達特性を算出し、機械系実測伝達特性から駆動力フィルタ部のパラメータを算出して、駆動力フィルタ部モデルを使って模擬にて組み合わせ動作特性を評価でき、最後に実機で組み合わせ動作特性を評価できるので、駆動力フィルタ部の最適なパラメータを決めることができる。
また、請求項2に記載の発明によると、実測値に基づいて共振周波数を抽出するとともに、これを反映したパラメータを算出できる。
また、請求項3に記載の発明によると、駆動力フィルタ部モデルを使って、駆動力フィルタ部に設定する前に、模擬的に組み合わせ動作特性を評価することで、駆動力フィルタ部のパラメータの妥当性を確認することができる。また、効果を予測しながら駆動力フィルタ部のパラメータを決めることができる。
また、請求項4記載の発明によると、請求項3の模擬評価で確認されたパラメータを実機に適用して評価することで、パラメータの妥当性がさらに向上する。
また、請求項5記載の発明によると、実機がない設計段階で、演算によって機械系伝達特性モデルを算出し、駆動力フィルタ部のパラメータを算出し、駆動力フィルタ部モデルを使って模擬で組み合わせ動作特性の確認を段階的に行い、駆動力フィルタ部の最適なパラメータを決めることができる。
また、請求項6記載の発明によると、模擬または実機で組み合わせ時の各種特性を把握でき、総合的評価ができる。
また、請求項7によると、多種の単位の動作量が利用できるので、多種の構成に活用できる。
また、請求項8記載の発明によると、機械の複数個所の機械系伝達特性を算出することができるので、より詳細な機械系伝達特性を把握できる。
また、請求項9記載の発明によると、音圧を検出できるので、人の耳に頼った曖昧さを排除しデータを活用して科学的かつ定量的に分析できる。
また、請求項10記載の発明によると、前記電動機に回転型モータや並進型モータを利用することができる。これにより、各種状況に応じたモータを利用できる。
また、請求項11記載の発明によると、多軸構成の電動機制御装置の場合も、同様な処理を行うことで、最適なフィルタ設定が可能となる。
また、請求項12記載の発明によると、前記指令信号に、掃引正弦波やM系列信号やランダム波を選択できるので、各種特性の把握に、各種状況に応じた信号を利用できる。
また、請求項13記載の発明によると、出力装置により各種の演算結果を明確に観察することができる。また、音圧再生装置では、物理的な音圧と人の耳で聞いた感覚が一致しない場合にも、音を耳で聞いて確認することができ、人の感覚と物理的なデータを併用してフィルタ効果を確認できる。入力装置では、各種条件やパラメータ設定などを行うことができ、記憶装置により各種条件や設定などを記憶することができ、日時や場所を変えて作業することができる。
また、請求項14に記載の発明によると、機械系の実測伝達特性を算出し、機械系実測伝達特性から駆動力フィルタ部のパラメータを算出し、駆動力フィルタ部モデルを使って模擬で組み合わせ動作特性を評価し、最後に実機で組み合わせ動作特性を評価できるので、駆動力フィルタ部の最適なパラメータを決めることができる。
また、請求項15に記載の発明によると、実測値に基づいて共振周波数を抽出するとともに、これを反映したパラメータを算出できる。
また、請求項16に記載の発明によると、駆動力フィルタ部モデルを使って、駆動力フィルタ部と機械系、制御装置と機械系の組み合わせを模擬することで、駆動力フィルタ部のパラメータの妥当性を確認することができる。また、効果を予測しながら駆動力フィルタ部のパラメータを決めることができる。
また、請求項17記載の発明によると、請求項16で評価されたパラメータを実機に適用して評価することができる。
また、請求項18記載の発明によると、実機がない設計段階で、機械系伝達特性モデルを算出、駆動力フィルタ部のパラメータを算出、駆動力フィルタ部モデルを使って模擬での組み合わせ動作、実機での組み合わせ動作を、段階的に行い、駆動力フィルタ部の最適なパラメータを決めることができる。
また、請求項19記載の発明によると、模擬または実機で組み合わせ時の各種特性を把握でき総合的評価ができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施例を示す電動機制御装置の構成図である。
図1において、3は制御器、4は指令器、6は電流制御部、8は加算器、9はスイッチ、10は駆動力フィルタ部、50はフィルタ設定部であり、これで電動機制御装置が構成されている。
フィルタ設定部50は、フィルタ設定機能の集合であり、機械特性算出部11、フィルタ定数推定部33、模擬動作算出部33、実機動作確認部32から構成されている。
また、フィルタ定数推定部33は、共振周波数推定部24、フィルタ推定部25で構成され、模擬動作算出部33は、特性演算部26、フィルタ効果模擬部13で構成され、実機動作確認部32は、フィルタ効果算出部14、第2の特性演算部27で構成されている。
また、出力装置18、入力装置20、記憶装置19は、フィルタ設定部の付属装置である。
この電動機制御装置で駆動される電動機1が機械5に固定され、機械に検出部2が取り付けられている。ここで、電動機1は並進型のリニアモータとなっている。
本発明と第1従来例および第2従来例と比較すると、機械系の伝達特性を算出する機械特性算出部11は類似しているが実施内容が異なり、計測した機械特性を使って模擬するフィルタ効果模擬部13と特性演算部26と、実機を使って特性を確認するフィルタ効果算出部14と第2の特性演算部27とを備えた点は異なっている。
図2は、本発明の第1の実施例を示す電動機制御装置のフローチャートである。
図2において、各ステップの概要を説明する。
STEP11は、機械系の実測伝達特性を算出するステップであり、電動機1と機械5を含む機械系の実測伝達特性を把握する。
STEP12は、共振周波数を推定するステップであり、STEP11で得た機械系実測伝達特性に含まれる共振周波数を推定する。
STEP13は、駆動力フィルタ部のパラメータを算出するステップであり、共振周波数の候補を選択すると共に、これを反映したパラメータを算出する。
STEP14は、駆動力フィルタ部と機械系の組み合わせ動作を模擬するステップであり、駆動力フィルタ部モデルを使用して、駆動力フィルタ部と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価する。
STEP15は、電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するステップであり、駆動力フィルタ部モデルと、制御器モデルを使って、電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価する。
STEP16は、駆動力フィルタ部と機械系伝達特性の組み合わせを実機で評価するステップであり、上記パラメータを適用して駆動力フィルタ部と機械系の合成特性を算出する。
STEP17は、電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するステップであり、STEP16で得られた駆動力フィルタ部と機械系の合成特性と、制御器モデルを使って、電動機制御装置と機械系の合成特性を算出する。
ここでは、STEP11,14,16の後では、必要に応じて次のステップを飛ばすこともある。
以下順を追って各手順を説明する。
先ず、STEP11は、機械特性算出部11が関わり、電動機と機械を含む機械系の実測伝達特性を算出するステップであり、実際の電動機制御装置を使って電動機1と機械5を含む機械系の実測伝達特性を把握する。
図1において、スイッチ9a,9b,9c、加算器8a,8b、指令器4、電流制御部6、電動機1、検出器2、機械5、機械特性算出部11が関わる。
スイッチ9cによりフィードバックループを切り開ループ化し、スイッチ9aにより指令器4の出力を加算器8a側に切り替えて、スイッチ9bにより駆動力フィルタ部10を使わないように設定する。
指令器4は掃引正弦波Cの指令信号を発生し、制御器3が推力指令を電流制御部6に与えると、電動機1が機械5と共に動作し、検出部2が機械5の動作量rを検出する。
機械特性算出部11は、指令信号と動作量rが入力され、これを演算し電動機1と機械5を含む機械系の伝達特性H(ω)を算出する。
例えば、FFT(Fast Fourier Transform)を利用して、周波数分析しスペクトルを得るが、ここで、オートパワースペクトルとクロススペクトルを演算し、オートパワースペクトルG’CC(ω)とクロススペクトルG’rC(ω)から、式(1)によって、機械系の伝達特性H(ω)が得られる。
実際には、データ取得を繰り返して平均化処理したオートパワースペクトルG’CC(ω)とクロススペクトルG’rC(ω)を使用する。
なお、実測して得られた機械系の伝達特性を、以降機械系の実測伝達特性と呼称する。
ここで、機械系の実測伝達特性Hを記憶装置19に記録しても良いし、さらに出力装置18にて観察しても良い。
ステップSTEP12は、共振周波数推定部24が関わり、機械系実測伝達特性から共振周波数を推定するステップであり、ここではSTEP11で得た機械系実測伝達特性に含まれる共振周波数を推定する。
機械系実測伝達特性には凹凸があるが、凸の頂点は共振であり、その周波数を共振周波数とする。
ステップSTEP13は、フィルタ推定部25が関わり、前記駆動力フィルタ部のパラメータを算出するステップであり、共振周波数の候補を選択すると共にこれを反映したパラメータを算出する。
ここでは、制御器3のパラメータ(ゲイン)と干渉しないように周波数範囲が決められ、かつ、機械系実測伝達特性の凸振幅が大きいものから、共振周波数の候補を選択する。
ステップSTEP14は、フィルタ効果模擬部13が関わり、駆動力フィルタ部と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するステップであり、ここではSTEP11で得られた機械系実測伝達特性と駆動力フィルタ部をモデル化した駆動力フィルタ部モデルとの合成特性を算出する。実際の電動機制御装置では共振周波数の数や設定方法に制限があるので、駆動力フィルタ部モデルを適用するのである。なお、ここで使用する駆動力フィルタ部モデルは、離散化の特徴までも実際の駆動力フィルタ部10を模擬している。
図3は、第1実施例を示す機械系および駆動力フィルタ部の特性の関連を示す図である。 図3において、Cは指令器4が出力する指令信号(掃引正弦波)、fは駆動力フィルタ部10の特性、Hは電動機1と機械5を含む機械系伝達特性である。
駆動力フィルタ部10は、通常、ノッチフィルタやローパスフィルタの機能を持っている。ノッチフィルタの特性f1は式(2)で示され、一次遅れのローパスフィルタの特性f2は式(3)で示される。
ここで、sはラプラス演算子であり、Qは減衰項、ωrはノッチフィルタ対象周波数である。 ノッチフィルタは、周波数ωrの信号の通過を阻止する特性があり、減衰項Q値を大きくするほど、信号の通過を阻止する周波数特性でのくぼみと位相遅れが急峻になる。
ここで、Tfは一次遅れのローパスフィルタ時定数である。
機械系実測伝達特性Hと駆動力フィルタ部モデルとの合成特性H’は、式(4)となる。
H’=H・f1・f 式(4)
また、式(2)、式(3)におけるパラメータを変更して、効果を確認することができる。
図3において、ブロック図の下に各部の周波数特性の例を示す。
機械系の伝達特性では共振を示す凸部が見られるが、次のノッチフィルタの中心周波数がこの共振周波数にあわせて設定され、機械系の伝達特性とノッチフィルタの合成特性では共振を示す凸部がなくなっている様子が示されている。
なお、式(2)、(3)は、オイラー1次近似と双1次近似などで演算してよい。
また、本例では、駆動力フィルタ部モデルの特性をノッチフィルタf1,一次遅れローパスフィルタf2の2つとしたが、ノッチフィルタやローパスフィルタを1つまたは2つ以上備えていても良く、さらに、ローパスフィルタが2次フィルタでも良いし、1次と2次のローパスフィルタを備えても良い。
こうした模擬(シミュレーション)結果は出力装置18にて確認できる。
また、パラメータを変化させた場合の特性変化などを記憶装置19に記録できる。
STEP15は、特性演算部26が関わり、電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬するステップである。
STEP11で得られた機械系実測伝達特性と、駆動力フィルタ部モデルと、制御器の数値モデルである制御器モデルとを使用し、駆動力フィルタ部モデルには、STEP13にて得たパラメータを設定して、電動機制御装置と機械系の合成特性を算出する。
図1において、スイッチ9a,9b,9c、加算器8a,8b、指令器4、制御器3、電流制御部6、電動機1、検出器2、機械5がかかわる処理であるが、駆動力フィルタ部と制御器は数値モデルを用い、機械系はSTEP11で得られた機械系実測伝達特性を用いる。
ここでは、閉ループ周波数特性である指令応答、外乱応答や、一巡開ループ周波数特性を算出する。
閉ループ周波数特性のひとつである指令応答は、図1において、指令器4から、スイッチ9aが指令信号Cを制御器3側に与え、制御器3を経由して、駆動力が働き電動機1から機械5を介し、検出部2からの動作量rを、スイッチ9cを閉じ、制御器3にフィードバックする状態における指令信号Cから動作量rまでの特性Zである。
電動機1と機械5を含む機械系伝達特性をH、制御器3の特性をG,駆動力フィルタ部10をfとおくと、指令応答特性Zrは式(5)となる。
ここで、G:制御器の特性、H:電動機および機械の機械系伝達特性 f;駆動力フィルタ部の特性である。
なお、fは、駆動力フィルタ部の特性fは、複数のフィルタの特性を含み、式(6)となる。
f=f1・f 式(6)
また、閉ループ周波数特性のひとつである外乱応答は、図1において、スイッチ9aが指令信号Cを加算器8aに与え、スイッチ9cを閉じた場合の、外乱としての指令信号Cから応答rまでの特性Zdであり、式(7)となる。
また、一巡開ループ周波数特性Zoは、図1において、指令器4から、スイッチ9aが指令信号Cを制御器3側に与え、制御器3を経由して、駆動力が働き電動機1から機械5を介し、検出部2からの動作量rまで、スイッチ9cを開いた開ループの指令信号Cから応答rまでの特性Zoであり、式(8)となる。
Zo=−G・(f・H) 式(8)
STEP15では、図1の構成を数値モデル化し、機械系実測伝達特性を用いて、式(5)(6)(7)の特性を把握するのである。
ここで、制御器モデルのパラメータを変更すれば制御系のGが変わるので、この影響も事前検討できるのである。
STEP16は、フィルタ効果算出部14が関与し、駆動力フィルタ部と機械系の組み合わせ特性を実機で評価するステップである。
図1において、スイッチ9a,9b,9c、加算器8a,8b、指令器4、電流制御部6、電動機1、検出器2、機械5、駆動力フィルタ部10、フィルタ効果算出部14が関わる。
ここで、STEP15で評価したパラメータを駆動力フィルタ部10に設定し、指令器4の指令信号Cを駆動力フィルタ部に与えるようにし、指令信号Cと検出部2からの動作量rを使って、式(4)と同様に、(9)に示す機械系と駆動力フィルタ部10との合成H”を算出する。
H”=H・f1・f2 式(9)
STEP17は、第2の特性演算部27が関与し、電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬するステップであり、STEP16で得た駆動力フィルタ部10と機械系の合成特性と、制御器モデルとの合成特性を算出する。
この第2の特性演算部27は、STEP15で用いた特性演算部26とほぼ同じ機能を持っている。ここで、STEP15にて示した、式(5)の指令応答Z、式(7)の外乱応答Zd、、式(8)の一巡開ループ周波数特性Zoを算出する。
STEP15と異なる点は、駆動力フィルタ部モデルの代わりに、実際の駆動力フィルタ部10を使う点である。
本実施例では、指令Cに掃引正弦波を使用したが、ランダム波や、M系列信号を用いても良い。
また、記憶装置19にて、機械系実測伝達特性H,機械系実測伝達特性に駆動力フィルタ部モデルが作用した合成特性H’、実際の機械系に駆動力フィルタ部10が作用した合成特性H”を比較して効果を確認できる。
また、駆動力フィルタ部10のパラメータを、入力装置20にて変更しても良い。
また、特性演算部26と第2の特性演算部27は、入力が異なるが同じ機能のため共用しても良い。
スイッチ9bは、駆動力フィルタ部10を使用するか、または使用しないでバイパスする機能を実現するための物である。
この代替として、たとえば、後に第2実施例、第3実施例で示すように、駆動力フィルタ部10の前段にスイッチ9bを設け、駆動力フィルタ部10の出力と駆動力フィルタ部10を使用しないでバイパスした制御器3の出力を加算器8で受け、この出力を電流制御部6に入力するようにしても良い。つまり、駆動力フィルタ部10を使用するか、または使用しないでバイパスする機能を実現できればよい。
以上のように各ステップを実行することで、電動機制御装置において駆動力フィルタ部10の最適なパラメータ設定が可能となるのである。
なお、図2において、必要に応じて途中のステップを省略することもできる。
図4は、本発明の第2の実施例を示す電動機制御装置の構成図である。
図4において、3は制御器、4は指令器、5は機械、6は電流制御部、8は加算器、9はスイッチ、10は駆動力フィルタ部、15は位置制御部、16は速度制御部、17は変換部であり、これで電動機制御装置が構成されている。
1は電動機であり、回転型モータであり、ボールねじを介してテーブルを並進運動させる。2a、2b、2c、2d、・・・2mは検出部であり、回転型モータの動作量を検出する検出部2aと、テーブルの動作量を検出する検出部2bを有したフルクローズド構成になっている。検出部2aの出力は、変換部17を介して、速度制御部16にフィードバックする。
さらに、制御器3にフィードバックしない検出部2c、2d、・・・・、2mが機械5に取り付けられている。検出部2c、・・2mは加速度計であり、音圧検出部29は音圧計である。
50は、フィルタ設定部であり、機械特性算出部11、フィルタ定数推定部33、模擬動作算出部31、実機動作確認部32、フィルタモデル設定部51で構成されている。
フィルタ定数推定部33は、共振周波数推定部24、フィルタ推定部25で構成され、
模擬動作算出部31は、フィルタ効果模擬部13、特性演算部26で構成され、実機動作確認部32は、第2の特性演算部27、フィルタ効果算出部14で構成されている。
フィルタモデル設定部51は、演算部23、フィルタモデル推定部36、機械系伝達特性モデルフィルタ効果模擬部22、モデル特性演算部35で構成される。
また、出力装置18、入力装置20、記憶装置19、音圧再生装置30、フィルタ設定部50の付属装置である。
なお、検出部2a、2b、2c、2d、・・・、2mから機械特性算出部11への線を1本で省略して示したが、各信号は個別に並列接続されている。
図5は、本発明の第2実施例を示す電動機制御装置の構成図において電動機と機械の機械系を伝達関数で表した図である。図5は構成要素を図4より省略し、図4における電動機と機械の機械系を、検出部2a、2b、2c、・・・・、2m、と音圧検出部29に関する機械系伝達特性として、Ha,Hb,Hc,・・・、Hm、Hnで表している。
第1の実施例と異なる部分は、電動機1が回転型モータとなり、検出部2a、2bを備えたフルクローズド構成になり、検出部2aは機械5の位置を検出し、位置制御部15にフィードバックし、検出部2bは電動機1の回転量を検出し、変換部17を介して回転速度と成して、速度制御部17にフィードバックする点である。
また、機械5の他の動作量を検出する検出部2c、・・2mである加速度計と、音圧検出部29の音圧計を備えている点も第1の実施例とは異なる。
さらに、制御器3を位置制御部15、速度制御部16に分解し、変換部17を追加した点も第1の実施例とは異なる。
図6は、第2の実施例を示す電動機制御装置のフィルタ設定のフローチャートである。
第1実施例と異なる部分は、STEP01、STEP02、STEP03,STEP04の手順を備えている部分であり、STEP11からSTEP17は、第1実施例と同様である。
ここで、STEP01は、数値演算により機械系の数値モデルである機械系伝達特性モデルを算出する処理である。
STEP02は、STEP12,13と同様な処理を行い、STEP01で得られた機械系伝達特性モデルから駆動力フィルタ部に適用するパラメータを算出する処理である。
STEP03では、STEP01で得られた機械系伝達特性モデルに駆動力フィルタ部モデルを使用して、駆動力フィルタ部と機械系の組み合わせを模擬する処理である。
STEP04では、STEP01で得られた機械系伝達特性モデルと駆動力フィルタ部モデルを利用して、電動機制御装置と機械系の組み合わせ特性を模擬する処理である。
以下順を追って各手順を説明する。
STEP01から04のステップでは、実際の電動機制御装置が実在していないので、すべて数値モデルを使用する。
STEP01は、数値演算により機械系伝達特性モデルを算出するステップで、演算部23が関係する。
この中には、寸法、機械の物性値を入れて機械をモデルとして組み込み、境界条件など諸々の条件を実機に合わせて定義して解けば、機械の固有振動数や振動モードが得られる。
固有振動数(共振周波数)や振動モードが得られれば、機械のモデルの数値化ができるので、電動機1と機械の機械系伝達特性モデル21を出力できる。
図4のように、音圧検出部29の音圧計を使っている場合にも、有限要素法にて音の特性を数値化できる。
図4のように、複数の検出部2a、2b、2c、・・・・、2mと音圧検出部29を有しているので、実測した場合には、1つの電動機1と検出部2a、2b、2c、・・・・、2mおよび音圧検出部29の間の機械系伝達特性を得る。
図5の破線内の各要素は、実際の電動機1から検出部までの特性に相当する機械系伝達特性Ha、Hb、・・・、Hm、Hnであるが、有限要素法により、機械系伝達特性モデルha,hb、・・・hm、hnを得ることができる。
このように、実機が無い場合にも模擬的な機械系伝達特性が得られることになる。
STEP02は、フィルタモデル推定部36が関与し、前のステップで得られた機械系伝達特性より共振周波数の候補を算出する。
これは、STEP13と同様に、前のステップで得られた機械系伝達特性のモデルから、共振周波数を反映したパラメータを設定する。
STEP03は、機械系伝達特性モデルフィルタ効果模擬部22が関与し、機械系伝達特性モデルに前記駆動力フィルタ部(10)を適用した結果を模擬するステップであり、機械系伝達特性モデルha,hb、・・・hm、hnに対して、駆動力フィルタ部モデルを適用して、事前に状況を検討する処理を行う。
機械系伝達特性モデルフィルタ効果模擬部22の出力は、機械系伝達特性モデルha,hb、・・・hm、hnに駆動力フィルタ部モデル12を適用した結果を模擬した特性h’a、h’b、h’c、・・・、h’m、h’nとなり、前記式(4)と同様の、式(10)となる。
h’k=hk・f1・f2 式(10)
ここで、k=a,b,c,・・・・,n 、f1、f2は駆動力フィルタ部モデルの特性である。
機械系伝達特性モデル(ha、hb、・・・、hn)に対して駆動力フィルタ部10を活用した場合を推定するので、機械全体の状況を事前検討できる。
また、式(2)に示したノッチフィルタの減衰項Qや、式(3)に示した一次遅れのローパスフィルタ時定数Tfなど駆動力フィルタ部モデルのパラメータを変化させて駆動力フィルタ部10の効果を事前検討できる。
なお、本例では有限要素法によって得たが、集中質量とバネのモデルを演算部23で演算しても良いし、モデルから手計算で得た結果を入力したものでも良く、機械系伝達特性を数値化して機械系伝達特性モデルとして表現でき、入力できるものであれば良い。
STEP04は、モデル特性演算部35が関与し、電動機制御装置と機械系の組み合わせ特性を模擬するステップで、機械系伝達特性モデルと駆動力フィルタ部モデルと制御器モデルとの合成特性を算出する。
位置制御部15、速度制御部16、変換部17のそれぞれの特性をG1,G2,bとすれば、検出部2aから得る動作量raの場合、指令応答Zraは式(11)となる。
ここで、C:指令信号、ra:検出部2aの出力、G1:位置制御部特性、G2:速度制御特性、b:変換部特性、ha:電動機から検出部2aまでの機械系伝達特性、hb:電動機から検出部2bまでの機械系伝達特性 である。
検出部2bから得る動作量rbの場合、指令応答Zrbは式(12)となる。
検出部2aから得る動作量raの場合、外乱応答Zdaは、式(13)となる。
検出部2bから得る応答rbの場合、指令応答Zdbは、式(14)となる。
また、一巡開ループ周波数特性Zoは、式(15)となる。
Zo=−{G・(f・hb)+b・(f・ha)}・G2 式(15)
上記式において、数値モデルを適用して電動機制御装置と機械系の合成特性を算出することで、実機が無い設計段階で事前検討できるのである。ここで十分な性能と判断できれば、実機を製作して次のステップに移る。
次に、実機を使ったステップについて説明する。
STEP11は、第1実施例と同様に、実際の電動機制御装置を使って電動機1と機械5を含む機械系の機械系伝達特性を把握する。
第2実施例では、複数の検出部と音圧検出部29を有しているので、複数の機械系伝達特性を得られる。つまり、機械特性算出部11は、指令器4の指令信号である掃引正弦波Cと、検出部2a、2b、2c、・・・・、2mが検出した機械の動作量r1、r2、r3、・・・、rmから、複数の機械系実測伝達特性Ha,Hb,Hc,・・・、Hm,Hnを算出する。
同様に、指令器4の指令信号と、検出部29が検出した音圧rnから、機械5が振動して発生する音の実測特性Hnを算出することができる。
なお、ここではHnも機械系実測伝達特性に含めて説明を続ける。
なお、各動作量r1、r2、r3、・・・、rm、と音圧rnを変換部17を介することで単位系を変えても良く、さらに、機械系実測伝達特性を算出した後に単位系を変換する演算を行っても良い。
STEP12は、第1の実施例と同様に、共振周波数推定部24で、ステップSTEP11で得た機械系実測伝達特性Ha,Hb,Hc,・・・、Hm、Hnから共振周波数を検出する。
機械の振動モードが複雑な場合、1点の機械系伝達特性の計測では共振周波数を判別できない場合があるが、ここでは複数の機械系伝達特性を利用できるので、共振周波数の判別漏れが少なくなる効果もある。また、音の計測も判別に寄与できる。
STEP13では、第1の実施例と同様に、フィルタ推定部25が関与し、前記駆動力フィルタ部10のパラメータを算出するステップであり、STEP12で得た共振周波数から共振周波数の候補を選定しこれを反映したパラメータを算出する。
ここでは、検出部2a,2bのみが制御器3にフィードバックされるが、この検出部2a,2bで検出できていない共振に対してもフィルタ設定候補を算出できる。
STEP14は、第1実施例と同様に、フィルタ効果模擬部13が関与し、ここではSTEP11で得られた機械系伝達特性に、駆動力フィルタ部をモデル化した駆動力フィルタ部モデルを適用した結果を算出する。
ここでは、複数の機械系伝達特性に対して、駆動力フィルタ部10を活用した場合を模擬することができ、1つの機械系伝達特性Hでは得られない様々な箇所における効果を評価できる。
また、その結果を出力装置18にて観察できる。さらに、音の特性を含むHmも他と同様に取り扱うことができ、音に対する駆動力フィルタ部10の効果をも評価できる。
音の特性は、出力装置18にグラフ化して観察しても良いし、音圧再生装置30にて、人の耳で聞き分けて、フィルタ効果を模擬して確認しても良い。
音の時系列データを記憶装置19に記憶させておき、これをフィルタ効果模擬部13に入力して、その出力を音圧再生装置30にて音を再生して、音に対するフィルタの効果を人の耳で確認しても良い。
また、算出した機械系実測伝達特性Ha,Hb,Hc,・・・、Hmを、逆フーリエ変換により、時系列データに変換して、出力装置18にグラフ化しても良い。
STEP15は、第1実施例と同じように、特性演算部26が関与し、STEP11で得られた機械系実測伝達特性と、駆動力フィルタ部モデルと、制御器の数値モデルである制御器モデルを使って、電動機制御装置と機械系の組み合わせを模擬する。
ここでは、ステップSTEP03で示した式(11)、(12)、(13)、(14)、(15)において、機械系伝達特性モデルhを機械系実測伝達特性Hに置き換え、駆動力フィルタ部fには駆動力フィルタ部モデルを適用し、制御器モデルと駆動力フィルタ部モデルと機械系実測伝達特性との合成特性にを算出する。
なお、検出部2c、・・2mと音圧検出部29は、制御器3にフィードバックされないので、制御系の特性とは無関係である。
STEP16は、第1実施例と同様に、フィルタ効果算出部14が関与し、STEP11で得られた機械系実測伝達特性に、駆動力フィルタ部を適用した結果を算出する。
ここで、スイッチ9bを駆動力フィルタ部10が作用するように設定して処理すれば良い。
ここで、フィルタ効果算出部14の出力は出力装置18にて確認できる。
また、記憶装置19にて、STEP14の駆動力フィルタ部モデルを適用した場合と、STEP16の駆動力フィルタ部10を適用した場合を比較して効果を確認することもできる。
音の特性を含むHnについても、駆動力フィルタ部10が作用した特性を出力装置18にて確認できるので、人の耳に頼った曖昧さを排除して、音の低減を把握できる。
また、第1実施例と同様に、駆動力フィルタ部10の設定パラメータを入力装置20にて、駆動力フィルタ部モデルと異なる設定値に変更しても良い。
STEP17は、第2の特性演算部27が関与し、STEP16で得られた駆動力フィルタ部10と機械系伝達特性と、制御器モデルを使って、電動機制御装置と機械系の組み合わせを模擬する。
ここで、STEP16で算出した駆動力フィルタ部10と機械系伝達特性の合成特性を使用し、制御器3の位置制御部15および速度制御部16の特性G2はモデルを用いて、STEP15に示した式(11)、(12)、(13)、(14)、(15)を使用し、指令応答Zra,Zrb、外乱応答Zda,Zdb、一巡開ループ周波数特性Zoを算出する。
このようにして、STEP11から17を実行することで、駆動力フィルタ部10の最適なパラメータを求めることができるのである。
なお、図6において、必要に応じて、途中のステップを省略したり、前のステップに戻るようにすることもできる。
図7は、本発明の第3実施例を示す電動機制御装置の構成図である。
図7において、1a、1bは電動機、2a、2b、2cは検出部、3a、3bは制御器、4は指令器、5は機械、これで電動機制御装置が構成されている。
なお、図7において、図の簡略化のため、制御器3は、第1実施例、第2実施例で示した駆動力フィルタ部10やスイッチ9を内臓した各種機能部を含むハードウエアの外観図として示している。つまり、制御器3としているが、第1実施例、第2実施例で示した制御器3や駆動力フィルタ部10やスイッチ9や加算器を備え、同様に電動機制御装置を構成しているものとする。
50は、フィルタ設定部であり、機械特性算出部11、フィルタ定数推定部33、模擬動作算出部31、実機動作確認部32、フィルタモデル設定部51で構成されている。
フィルタ定数推定部33は、共振周波数推定部24、フィルタ推定部25で構成され、
模擬動作算出部31は、フィルタ効果模擬部13、特性演算部26で構成され、実機動作確認部32は、第2の特性演算部27、フィルタ効果算出部14で構成されている。
フィルタモデル設定部51は、演算部23、フィルタモデル推定部36、機械系伝達特性モデルフィルタ効果模擬部22、モデル特性演算部35で構成される。
また、出力装置18、入力装置20、記憶装置19は、フィルタ設定部50の付属装置である。
また、電動機1a,1bは回転型モータであり、回転型モータはボールねじを介してテーブルを並進移動させる。また、Y軸は、回転型モータ1aの動作量を検出する検出部2aと、テーブルの動作量を検出する検出部2cを有したフルクローズド構成になっている。
X軸は、回転型モータ1bの動作量を検出する検出部2bを持つセミクローズド構成になっている。
図8は図7の第3実施例を示す電動機制御装置の構成図において、電動機と機械の機械系を伝達関数で表した図である。図8は構成要素を図7より省略している。
電動機1a,1bと機械5を含めた機械系伝達特性として、電動機1aの駆動と検出部2aにより得られる機械系伝達特性Ha,a、電動機1aの駆動と検出部2cにより得られるHc,a,電動機1bの駆動と検出部2bにより得られる機械系伝達特性Hb,bに加え、電動機1aの駆動と検出部2bにより得られる機械系伝達特性Hb,aと、電動機1bの駆動と検出部2aにより得られる機械系伝達特性Ha,bと、電動機1bの駆動と検出部2cにより得られる機械系伝達特性Hc,bがある。
第1実施例と異なる部分は、電動機1、制御機3を2つ有し、検出部2を3つ有した多軸構成になっている点である。
また、その1軸は、電動機1が回転型モータを持ち、検出部2a、2cを備えたフルクローズド構成であり、もう1つの軸は、電動機1が回転型モータを持ち、検出部2bを備えたセミクローズド構成である点である。
さらに、制御器3を位置制御部15、速度制御部16に分解し、変換部17を追加した点も第1の実施例とは異なる。
また、機械特性算出部11とフィルタ効果算出部14は、2系統の入力がある。
第2実施例と異なる部分は、電動機1、制御機3を2つ有し、検出部2を3つ有した多軸構成になっている点である。また、その1軸が、フルクローズド構成である点は、第2実施例と同じであるが、もう1つの軸を備え、セミクローズド構成で回転型モータの電動機1と検出部2bを備えた点である。
さらに、制御機3にフィードバックする3つの検出部2以外に、複数の加速度計や音圧検出部29および音圧再生装置30を有していない点も異なる。
加えて、第1実施例の図1と同じ手順としたので、機械系伝達特性モデルで演算するステップSTEP01から04に関連する要素を有していない点が異なる。
以下、各ステップの動作について、順に説明する。
まず、STEP11は、機械特性算出部11が関わり、電動機と機械を含む機械系の機械系実測伝達特性を算出するステップであり、実際の電動機制御装置を使って、機械系伝達特性を把握する。
ここでは、多軸構成なので、3つの検出部2から6つの機械系伝達特性を計測する。
スイッチ9cによりY軸のフィードバックループを切り、開ループ化し、スイッチ9aにより指令器4の出力を加算器8a側に切り替え、加算器8a側のスイッチ9bは、駆動力フィルタ部10を使わないように設定する。
指令器4は掃引正弦波Caを発生し、トルク指令Taとして電流制御部6aに与えると、電動機1aが付加された機械5と共に動作する。動作した電動機1aと機械5の動作量ra,rcを、検出部2a,2cが検出する。
もう1軸も、スイッチ9fによりX軸を開ループ化し、掃引正弦波Cbを受けず電流制御部6bにトルク指令を与えないか、もしくはCb=0を与えておけば、電動機1aが動作したとき、検出部2bでも応答rbを得る。
これにより、機械特性算出部11は、トルク指令Taと動作量ra,rb,rcから、機械系伝達特性Ha,a、Hc,a、Hb,aを得る。
つぎに、動作させる軸を入れ替える。
スイッチ9fによりX軸のフィードバックループを切り、開ループ化し、スイッチ9dにより指令器4の出力を加算器8c側に切り替え、加算器8c側のスイッチ9eは、駆動力フィルタ部10を使わないように設定する。
指令器4は掃引正弦波Cbを発生し、トルク指令Tbとして電流制御部6bに与えると、電動機1bが付加された機械5と共に動作する。動作した電動機1bの動作量rbを検出部2bが検出する。
もう1軸も、スイッチ9cによりYX軸を開ループ化し、掃引正弦波Caを受けず電流制御部6aにトルク指令を与えないか、もしくはCa=0を与えておけば、電動機1bが動作したとき、検出部2a,2cでも応答ra,rcを得る。
これにより、トルク指令Tbと動作量ra,rb,rcから、機械系伝達特性Ha,b、Hc,b、Hb,bを得る。
ここで得られた機械系伝達特性Hを記憶装置19に記録しても良く、さらに、機械系伝達特性Hを出力装置18にて観察しても良い。
次に、STEP12について説明する。
ここは、共振周波数推定部24が関与し、前記機械系伝達特性から共振周波数を推定するステップであり、STEP11で得た電動機1および機械5の機械系実測伝達特性に含まれる共振を検出する処理を行う。
ステップSTEP11で得た機械系実測伝達特性Ha,a、Hc,a、Hb,aとHa,b、Hc,b、Hb,bには、は凹凸が現れ、凸の頂点は共振である。それぞれの機械系実測伝達特性によって共振の大きさ(高さ)が異なるが、それぞれの機械系実測伝達特性Ha,a、Hc,a、Hb,aとHa,b、Hc,b、Hb,bから共振周波数推定部24にて共振周波数を推定できる。
次のSTEP13は、フィルタ推定部25が関与し、前記共振周波数の中から候補を選択し算出し前記駆動力フィルタ部10のパラメータを算出するステップであり、共振周波数の候補を選択すると共にこれを反映したパラメータを算出する。
ここでは、制御器3のパラメータ(ゲイン)と干渉しないように周波数範囲が決められ、かつ、共振周波数の機械系伝達特性の振幅が大きいものを選択する。
次のSTEP14は、フィルタ効果模擬部13が関わり、駆動力フィルタ部と機械系の組み合わせ特性を模擬するステップであり、ここではSTEP11で得られた機械系実測伝達特性に、駆動力フィルタ部をモデル化した駆動力フィルタ部モデルを適用した結果を算出する。ここでは、STEP13で得たパラメータを使って処理を行う。
すなわち、フィルタ効果模擬部13は、機械系実測伝達特性Ha,a、Hc,a、Hb,aとHa,bとHa,b、Hc,b、Hb,bに、STEP13で得たパラメータを駆動力フィルタ部モデルを適用した場合を模擬する。
第1実施例、第2実施例と異なり、機械系実測伝達特性Hb,aとHa,b、Hc,b、も得られているので、X軸の電動機1bが動作したときのY軸の検出部2a,2cへの影響や、Y軸の電動機1aが動作したときのX軸の検出部2bへの影響について、フィルタの有無による効果を事前に検討できる。
このため、軸間干渉の除去に有効な、フィルタの設定を検討できる。
出力装置18にて、算出した結果をグラフ化して比較すれば、単軸の特性あるいはXY軸間の特性に対して、駆動力フィルタ部10がどの程度効果があるかを確認できる。
STEP15は、演算部26が関与し、電動機制御装置と機械系の組み合わせ特性を模擬するステップである。STEP11で得られた機械系伝達特性と、駆動力フィルタ部モデルと、制御器の数値モデルである制御器モデルを使って、合成特性を算出する。
フルクローズド構成のY軸は、第2実施例に示した式(11)、(12)、(13)、(14)、(15)を使用し、セミクローズド構成のX軸は、第1実施例に示した式(5)、(7)、(8)を用いる。式(11)、(12)、(13)、(14)の機械系伝達特性haをHa,aに、hbをHc,aに、検出部2bの応答rbをrcに、置き換えればよい。また、本実施例では、第2実施例と同様に、制御器3の特性Gを位置制御部の特性G1と速度制御部の特性G2に分けて記載したので、式(5)、(7)、(8)は、式(16)(17)(18)に書き直される。
指令応答Zrは式(16)、外乱応答Zdは式(17)、一巡開ループ周波数特性Zoは式(18)となる。



Zo=−(G1+b)・G2・(f・Hb,b) 式(18)
ここで、特性演算部26は、計測した機械系伝達特性Ha,a、Hc,a、Hb,bと、駆動力フィルタ部モデルの特性fと、位置制御部の特性G1と速度制御部の特性G2を用いて、電動機制御装置と機械系実測伝達特性の合成特性を算出する。
STEP16は、フィルタ効果算出部14が関与し、駆動力フィルタ部と機械系伝達特性の組み合わせ特性を確認するステップであり、駆動力フィルタ部を適用して実機で評価する。実際に駆動力フィルタ部10が作用するようにし、STEP13にて決定したパラメータを駆動力フィルタ部10に設定して実施する。
スイッチ9b、9eは、駆動力フィルタ部10a、10bを介して、指令信号C(Ca,Cb)が電流制御部6a、6bに与えられるように設定して、フィルタ効果算出部14が実際に駆動力フィルタ部10が作用した機械系伝達特性H”を算出する。
次のSTEP17は、第2の特性演算部27が関与し、電動機制御装置と機械系の組み合わせ特性を模擬するステップであり、STEP16で得られた駆動力フィルタ部10と機械系実測伝達特性の組み合わせ特性と、制御器モデルを使って、合成特性を算出する。
ここでは、閉ループ周波数特性の指令応答Zr、閉ループ周波数特性の外乱応答Zd、一巡開ループ周波数特性Zoを求めて、実機での動作を評価する。
以上のようにして、駆動力フィルタ部の最適なパラメータが得て、それを模擬および実記で評価して、電動機制御装置のフィルタ設定が実現できるのである。
なお、第3の実施例において、ステップSTEP11では、機械系伝達特性Ha,a、Hc,a、Hb,aとHa,b、Hc,b、Hb,bを計測する際に、電動機1aと1bの一方を動作させて他方を停止させていたが、指令器4の2種類の指令Cが互いに無相関であれば、電動機1aと1bを同時に動作させて計測しても良い。
この方法について、以下に説明する。
たとえば、電動機1aをランダム波Caで動作させ、電動機1bをM系列波Cbで動作させ、3つの検出部2a,2b,2cから応答ra,rb,rcを得て、それそれの機械系伝達特性を算出する。ここで、機械特性算出部11は、FFT(Fast Fourier Transform)を利用して周波数分析し、平均化して得られたオートパワースペクトルとクロススペクトルから機械系伝達特性Hを求められる。
機械系伝達特性Hは、模擬的に示す式(19)の関係である。
左辺の指令信号Ca,Cbの正方行列化して、その逆行列を掛ければ、機械系伝達特性のマトリックスが解けるので、模擬的に示した式(20)からHa,a、Hc,a、Hb,aとHa,b、Hc,b、Hb,bが求まることが判る。
ここで、A*;Aの複素共役
[A]-1;[A]の逆行列 を示す。
つまり、平均化したオートパワースペクトルとクロススペクトルから、式(21)にて機械系伝達特性Hの行列が解ける。
ここで、G’ra,ca;応答raと指令信号Caの平均化したクロススペクトル
G’rb,ca;応答rbと指令信号Caの平均化したクロススペクトル
G’rc,ca;応答rcと指令信号Caの平均化したクロススペクトル
G’ra,cb;応答raと指令信号Cbの平均化したクロススペクトル
G’rb,cb;応答rbと指令信号Cbの平均化したクロススペクトル
G’rc,cb;応答rcと指令信号Cbの平均化したクロススペクトル
G’ca,ca;指令信号Caの平均化したオートパワースペクトル
G’ca,cb;指令信号Caと指令信号Cbの平均化したクロススペクトル
G’cb,ca;指令信号Cbと指令信号Caの平均化したクロススペクトル
G’cb,cb;指令信号Cbの平均化したオートパワースペクトル
を示す。
実機で計測して得た機械系伝達特性からフィルタのパラメータを求め、数値モデルおよび実機での評価することで最適のフィルタ設定が可能となる。これらの機能は電動機制御装置全般に適用可能である。
本発明の第1実施例を示す電動機制御装置の構成図 本発明の第1実施例を示す電動機制御装置のフィルタ設定のフローチャート 本発明の第1実施例を示す機械系および駆動力フィルタ部の特性の関連を示す図 本発明の第2実施例を示す電動機制御装置の構成図 本発明の第2実施例を示す電動機制御装置の構成図において電動機と機械の機械系を伝達関数で表した図 本発明の第2実施例を示す電動機制御装置のフィルタ設定のフローチャート 本発明の第3実施例を示す電動機制御装置の構成図 本発明の第3実施例を示す電動機制御装置の構成図において電動機と機械の機械系を伝達関数で表した図 第1の従来例の送り軸パラメータ調整システムのブロック図 第1の従来例の送り軸パラメータ調整システムの機械モデルの説明図 第1の従来例の工作機械の送り軸パラメータ調整システムの調整手順を示す図 第2の従来例のノッチフィルタ自動調整装置のブロック図 第2の従来例のノッチフィルタ自動調整方法の中心周波数設定器及び係数設定器の構成を示すブロック線図
符号の説明
1 電動機(1a、1b)
2 検出部(2a、2b、2c、・・・、2m)
3 制御器(3a、3b)
4 指令器
5 機械
6 電流制御部(6a、6b)
8 加算器 (8a、8b)
9 スイッチ (9a、9b、9c、9d、9e、9f)
10 駆動力フィルタ部(10a、10b)
11 機械特性算出部
13 フィルタ効果模擬部
14 フィルタ効果算出部
15 位置制御部(15a、15b)
16 速度制御部(16a、16b)
17 変換部(17a、17b)
18 出力装置
19 記憶装置
20 入力装置
22 機械特性モデルフィルタ効果模擬部
23 演算部
24 共振周波数推定部
25 フィルタ推定部
26 特性演算部
27 第2の特性演算部
29 音圧検出部
30 音圧再生装置
31 模擬特性算出部
32 実機特性確認部
33 フィルタ定数推定部
36 フィルタモデル推定部
50 フィルタ設定部
51 フィルタモデル設定部
(従来)
100 パラメータ調整システム
101 CNC装置
102 切換スイッチ
103 サーボコントローラ
104 モータ
105 工作機械
106 測定器
107 フィードフォワード処理部
108 位置制御装置。
109 機械モデル
(従来)
201 サーボモータ
202 サーボアンプ
203 速度指令入力部
204 関数発生器
205 スイッチ
206 速度増幅器
207 デジタルノッチフィルタ
208 スイッチ
209 中心周波数設定器
210 係数設定器
211,212 スイッチ
213 電流指令設定器
214 増幅器

Claims (19)

  1. 指令信号を発生する指令器と、
    前記指令信号を受けて駆動指令を出力する制御器と、
    前記駆動指令にフィルタ処理を施す駆動力フィルタ部と、
    前記駆動力フィルタ部の出力を入力として機械に連結された電動機を駆動する電流制御部とを備え、
    前記機械の動作量を前記制御器にフィードバックするように構成された電動機制御装置において、
    記駆動力フィルタ部のパラメータを算出するフィルタ設定部を備え、
    前記フィルタ設定部が、
    前記フィードバックを切り前記電流制御部の入力と前記動作量とを計測して、前記電動機と前記機械を含む機械系の実測伝達特性を算出する機械特性算出部と、
    前記機械系の実測伝達特性から前記駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するフィルタ定数推定部と、
    前記駆動力フィルタ部を数値モデル化し前記パラメータを適用した駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系の実測伝達特性とを使用し、組み合わせ動作特性を模擬する模擬特性算出部と、
    前記模擬特性算出部で評価されたパラメータを適用して、実機により組み合わせ動作特性を求める実機特性確認部と、
    を有することを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記フィルタ定数推定部は、
    前記機械系の実測伝達特性から共振周波数を推定する共振周波数推定部と、
    前記共振周波数の中から候補を選択すると共にこれを反映した前記パラメータを算出するフィルタ推定部と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  3. 前記模擬特性算出部は、
    前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系の実測伝達特性とを使用して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬するフィルタ効果模擬部と、
    前記制御器を数値モデル化した制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系の実測伝達特性とを使用して、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬する特性演算部と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  4. 前記実機特性確認部は、
    前記フィードバックを切り前記駆動力フィルタ部の入力と前記動作量とを計測して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を実機により求めるフィルタ効果算出部と、
    さらに、前記制御器モデルと、前記フィルタ効果算出部で評価した組み合わせ動作特性を使って、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬する第2の特性演算部と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  5. 前記フィルタ設定部は、さらにフィルタモデル設定部を備え、
    前記フィルタモデル設定部が、
    数値演算によって前記機械系の数値モデルである機械系伝達特性モデルを算出する演算部と、
    前記機械系伝達特性モデルから駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するフィルタモデル推定部と、
    前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系伝達特性モデルを使用して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬する機械特性モデルフィルタ効果模擬部と、
    前記制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系伝達特性モデルとを使用し、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬するモデル特性演算部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  6. 前記特性演算部と、前記第2の特性演算部と、前記モデル特性演算部とは、閉ループ周波数特性の指令応答と、閉ループ周波数特性の外乱応答と、一巡開ループ周波数特性の少なくとも一つを算出することを特徴とする請求項3,4、5のいずれかに記載の電動機制御装置。
  7. 前記動作量は、前記機械または前記電動機に取り付けられた検出器により検出された位置または速度または加速度であることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  8. 前記動作量は、前記機械または前記電動機の複数箇所で検出され、前記複数箇所の機械系実測伝達特性を算出し、前記複数箇所の内少なくとも一つをフィードバックすることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  9. 前記動作量は、前記機械から発生する音圧を検出することを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  10. 前記駆動指令は、前記電動機が回転型モータの時はトルク指令であり、前記電動機が並進型モータの時は推力指令であることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  11. 前記電動機制御装置が、前記制御器と前記駆動力フィルタ部と前記電流制御部とを2つ以上備え、前記フィルタ設定部が2系統以上の機能を有することを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  12. 前記指令信号は、掃引正弦波、M系列信号、ランダム波のいずれかであることを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  13. 前記駆動力フィルタ部にパラメータ設定をする入力装置と、
    前記機械系の実測伝達特性や前記組み合わせ動作特性を観察する出力装置と、
    前記機械系の実測伝達特性や前記組み合わせ動作特性を記憶する記憶装置とを、さらに備え、
    前記出力装置には音圧再生装置が含まれることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  14. 指令信号を発生する指令器と、前記指令信号を受けて駆動指令を出力する制御器と、前記駆動指令にフィルタ処理を施す駆動力フィルタ部と、前記駆動力フィルタ部の出力を入力として機械に連結された電動機を駆動する電流制御部とを備え、前記機械の動作量を前記制御器にフィードバックするように構成された電動機制御装置において、
    前記駆動力フィルタ部のパラメータを算出するときに、
    前記フィードバックを切り前記電流制御部の入力と前記動作量を計測して、前記電動機と前記機械を含む機械系の実測伝達特性を算出するステップと、
    前記機械系の実測伝達特性から駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するステップと、
    前記駆動力フィルタ部を数値モデル化した駆動力フィルタ部モデルと前記機械系の実測伝達特性とを使用し、前記パラメータを適用して、模擬により組み合わせ動作特性を評価するステップと、
    前記模擬により組み合わせ動作特性を評価するステップで評価されたパラメータを適用して、実機により組み合わせ動作特性を評価するステップとを、
    備えたことを特徴とする電動機制御装置のフィルタ設定方法。
  15. 前記パラメータを推定するときは、前記機械系の実測伝達特性から共振周波数を推定し、前記共振周波数の中から候補を選択するとともにこれを反映した前記パラメータを算出することを特徴とする請求項14に記載の電動機制御装置のフィルタ設定方法。
  16. 前記模擬により組み合わせ動作特性を評価するときは、
    前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械系の実測伝達特性を使って、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価し、
    前記制御器を数値モデル化した制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系の実測伝達特性とを使用して、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価することを特徴とする請求項14に記載の電動機制御装置のフィルタ設定方法。
  17. 前記実機により組み合わせ動作特性を評価するときは、前記フィードバックを切り前記駆動力フィルタ部の入力と前記動作量とを計測して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を実機により評価し、
    前記制御器モデルと、実機で評価した前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を使って、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価することを特徴とする請求項14記載の電動機制御装置のフィルタ設定方法。
  18. 数値演算によって前記機械系の数値モデルである機械系の伝達特性モデルを算出するステップと、
    前記機械系伝達特性モデルから駆動力フィルタ部に設定するパラメータを推定するステップと、
    前記パラメータを設定した前記駆動力フィルタ部モデルと前記機械特性モデルを使用して、前記駆動力フィルタ部と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価するステップと、
    前記制御器モデルと、前記駆動力フィルタ部モデルと、前記機械系伝達特性モデルとを使用して、前記電動機制御装置と前記機械系の組み合わせ動作特性を模擬により評価するステップとを、
    さらに備えたことを特徴とする請求項14に記載の電動機制御装置のフィルタ設定方法。
  19. 前記電動機制御装置と機械系の組み合わせ動作特性を模擬にて評価するときは、
    閉ループ周波数特性の指令応答と、閉ループ周波数特性の外乱応答と、一巡開ループ周波数特性の少なくとも一つを算出することを特徴とする請求項16、17、18のいずれかに記載の電動機制御装置のフィルタ設定方法。
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