JP4697112B2 - 洗浄装置 - Google Patents

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Description

本発明は洗浄装置に係り、特に超音波を印加した噴流で大型のガラス基板等を洗浄する洗浄装置に関する。
フォトマスク用のガラス基板は、高い平坦性を確保するため、基板成形後、研磨処理が施される。そして、研磨後のガラス基板は、表面に付着した研磨剤等の汚れを除去するため、洗浄処理が施される。従来、ガラス基板の洗浄は、ディップ方式やスクラブ方式などで行われていた。
ディップ方式は、洗浄液を満たした洗浄槽にガラス基板を浸漬し、超音波による振動などを併用しながら、表面に付着した汚れを除去する(たとえば、特許文献1)。
一方、スクラブ方式は、ガラス基板の表面に洗浄液を供給しながら、回転するブラシを表面に接触させて、表面に付着した汚れを除去する(たとえば、特許文献2)。
特開2001−276759号公報 特開2003−29394号公報
しかしながら、スクラブ方式は、ブラシの擦れにより発塵し、この発塵によりガラス基板が汚れるという欠点がある。
一方、ディップ方式は、このような発塵の問題はないが、処理するガラス基板の大きさに応じた洗浄槽を用意しなければならないという問題がある。このため、処理するガラス基板が大型化すると、それに伴い装置も大型化するという欠点がある。また、装置が大型化すると、洗浄液も大量に必要になるという欠点もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、少ない洗浄液で効率よく被洗浄物を洗浄できる洗浄装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、ほぼ垂直な姿勢で保持された板状の被洗浄物の表面に近接させた噴射口から超音波が印加された洗浄液を前記被洗浄物の表面に向けて噴射して、前記被洗浄物を洗浄する洗浄装置において、前記噴射口を囲うように取り付けられ、前記噴射口から噴射された洗浄液を前記噴射口と前記被洗浄物の表面との間で保持して、前記噴射口と前記被洗浄物の表面との間に洗浄液溜まりを形成する洗浄液保持部材を有し、該洗浄液保持部材は、前記噴射口の下部と両側部を囲うようにU字状に形成されることを特徴とする洗浄装置を提供する。
請求項1に係る発明によれば、噴射口から噴射された洗浄液は、洗浄液保持部材によって噴射口と被洗浄物との間に保持されて、噴射口と被洗浄物との間に洗浄液溜まりを形成する。これにより、被洗浄物の表面まで有効に超音波を伝播させることができ、少ない洗浄液で効率よく被洗浄物を洗浄できる。
請求項2に係る発明は、前記目的を達成するために、前記洗浄液保持部材は、前記被洗浄物の表面に向けて液体を噴射する液体噴射口を有し、該液体噴射口から圧力がかけられた液体が噴射されて、前記被洗浄物との間が非接触に保たれることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置を提供する。
請求項2に係る発明によれば、洗浄液保持部材に設けられた液体噴射口から圧力がかけられた液体が噴射される。これにより、洗浄液保持部材が被洗浄物に対して非接触に保たれ、接触により被洗浄物の表面が傷つくのを防止できる。
請求項3に係る発明は、前記目的を達成するために、前記洗浄液保持部材は、高分子材料で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄装置を提供する。
請求項3に係る発明によれば、洗浄液保持部材が、高分子材料で形成される。これにより、洗浄液保持部材が被洗浄物の表面に接触した場合であっても、被洗浄物の表面が傷つくのを防止することができる。なお、このような作用を目的とすることから、使用する高分子材料には、柔軟性があり、洗浄液保持部材が被洗浄物の表面に接触しても、被洗浄物の表面を傷つけない性質のものが用いられ、また、洗浄液にも溶出しないものが用いられる。たとえば、PTFE(polytetrafluoroethylene:ポリテトラフルオロエチレン)、PEEK(polyetheretherketone:ポリエーテルエーテルケトン)、PVC(polyvinyl chloride:ポリ塩化ビニル)、ウレタン、PET(polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタラート)、合成ゴム、シリコンゴム等が用いられる。
請求項4に係る発明は、前記目的を達成するために、前記液体噴射口から噴出される液体は、前記洗浄液又は純水であることを特徴とする請求項に記載の洗浄装置を提供する。
請求項4に係る発明によれば、洗浄液保持部材に設けられた液体噴射口から洗浄液又は純水(超純水を含む)が噴射されて、被洗浄物と洗浄液保持部材との間が非接触に保たれる。
本発明に係る洗浄装置によれば、少ない洗浄液で効率よく被洗浄物を洗浄することができる。
以下、添付図面に従って本発明に係る洗浄装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1、図2は、それぞれ本発明に係る洗浄装置の一実施形態の構成を示す正面図と側面図である。
この洗浄装置10は、フォトマスク用の大型ガラス基板の洗浄装置として構成されており、ガラス基板Gをほぼ垂直な姿勢で搬送する搬送ユニット12と、その搬送ユニット12によって所定の洗浄位置に搬送されたガラス基板Gの両側から超音波が印加された洗浄液を噴射して洗浄する一対の洗浄ユニット14とで構成されている。
搬送ユニット12は、上下一対のローラ列16A、16Bによって構成されており、ガラス基板Gの上辺部及び下辺部を保持して、ガラス基板Gをほぼ垂直な姿勢(直立姿勢)で水平に搬送する。
各ローラ列16A、16Bは、複数個のガイドローラ18A、18Bを直列配置して構成されている。このローラ列16A、16Bを構成する各ガイドローラ18A、18Bは、それぞれその外周面にV字状のガイド溝18a、18bが形成されており、このガイド溝18a、18bにガラス基板Gの上辺部及び下辺部を係合させて、ガラス基板Gをほぼ垂直な姿勢で保持する。
また、各ガイドローラ18A、18Bは、図示しない搬送モータと連結されており、このモータに駆動されて回転する。そして、この搬送モータに駆動されて、各ガイドローラ18A、18Bが回転することにより、各ガイドローラ18A、18Bに保持されたガラス基板Gが垂直な姿勢を維持したまま水平に搬送される。
洗浄ユニット14は、所定の洗浄位置(図2に示す位置)に搬送されたガラス基板Gに対して超音波が印加された洗浄液をガラス基板Gの表面に近接する位置から横方向に噴射する洗浄ヘッド20と、その洗浄ヘッド20をガラス基板Gに沿って垂直に昇降させる昇降装置60とで構成されており、所定の洗浄位置に搬送されたガラス基板Gを挟んで互いに対向するように設けられている。
図3〜図5は、それぞれ洗浄ヘッドの構成を示す斜視図、断面斜視図、側面断面図である。
同図に示すように、洗浄ヘッド20は、洗浄液の噴射口22を有する中空の外部ヘッド24と、その外部ヘッド内に設けられ、噴射口22から噴射する洗浄液に超音波を印加する内部ヘッド26と、噴射口22から噴射された洗浄液を噴射口22とガラス基板Gとの間で保持して、その洗浄液溜まりを形成する洗浄液保持枠50とで構成されている。
外部ヘッド24は、全体が横方向に細長い矩形の枠状に形成されており、矩形の枠状に形成された角部24Bと、その角部24Bの先端に設けられたテーパ部24Aとで構成されている。
角部24Bは、その基端部にベースプレート24Cが取り付けられており、このベースプレート24Cによって、基端の開口部が密閉されている。
また、テーパ部24Aは、厚さ方向の中心に向かって先細りするように形成されており、その先端部に噴射口22が形成されている。
噴射口22は、テーパ部24Aの先端にスリット状に形成されおり、洗浄するガラス基板Gの幅よりも長く形成されている。
角部24Bの上部には、洗浄液の供給口28が形成されており、この供給口28から外部ヘッド24の内部に洗浄液が供給される。
なお、この供給口28には、洗浄液供給パイプ72を介して図示しない洗浄液供給タンクが接続され、この洗浄液供給タンクから図示しない洗浄液供給ポンプに送液されて、供給口28に洗浄液が供給される。
内部ヘッド26は、外部ヘッド24の内部形状に対応して形成されており、矩形のブロック状に形成された角部26Bと、その角部26Bの先端に設けられたテーパ部26Aとで構成されている。
角部26Bの外周には、矩形の枠状に形成されたスペーサ30が取り付けられている。内部ヘッド26は、このスペーサ30を介して外部ヘッド24の内部に収容されている。そして、このスペーサ30を介して外部ヘッド24の角部24Bの内周を摺動自在に支持されている。
このようにスペーサ30を介して内部ヘッド26が外部ヘッド24の内周部に収容されることにより、内部ヘッド26が外部ヘッド24の内周部の中央に保持されるとともに、内部ヘッド26と外部ヘッド24との間に所定の隙間が形成される。この隙間が供給口28と噴射口22とを結ぶ流路32となり、この流路32を介して供給口28から供給された洗浄液が噴射口22へと導かれる。
また、このスペーサ30をガイドとして内部ヘッド26が外部ヘッド24内を前後移動することにより、外部ヘッド24と内部ヘッド26との間に形成される隙間の間隔が拡縮し、この結果、流路32の断面積が拡縮する。そして、この流路32の断面積が拡縮することにより、噴射口22から噴射される洗浄液の流量が可変する。
したがって、内部ヘッド26を外部ヘッド24に対して前後移動させれば、噴射口22から噴射する洗浄液の流量を所望の流量に調整することができる。
この内部ヘッド26の駆動は、ヘッド駆動モータにより行われる。外部ヘッド24の基端部に取り付けられたベースプレート24Cには、この内部ヘッド26を駆動するためのヘッド駆動モータ36が取り付けられている。このヘッド駆動モータ36の出力軸には、内部ヘッド26の移動方向に沿ってネジ棒38が取り付けられている。一方、内部ヘッド26の基端部には、このネジ棒38に螺合するナット部26Nが形成されている。ヘッド駆動モータ36を駆動すると、ネジ棒38が回転し、そのネジ棒38の回転により、ナット部26Nがネジ棒38に沿って前後移動する。この結果、内部ヘッド26が外部ヘッド24内を前後移動し、噴射口22から噴射される洗浄液の流量が可変する。
なお、スペーサ30の外周部には、パッキン42が取り付けられており、このパッキン42によって、スペーサ30と外部ヘッド24との隙間が密閉されている。
内部ヘッド26は、噴射口22から噴射する洗浄液に超音波を印加するための超音波振動子44を有している。この超音波振動子44は、内部ヘッド26の先端部に形成された凹部46に収容配置されている。
凹部46は、噴射口22に向けて開口して形成されており、その内部形状は、内部ヘッド26の外部形状に沿って形成されている。すなわち、四角い箱状に形成された角部46Bと、その角部46Bの先端に形成されたテーパ状のテーパ部46Aとで構成されている。また、その開口部46Xは、内部ヘッド26のテーパ部26Aの先端にスリット状に形成されている。
超音波振動子44は、凹部46の角部46Bの内部に収容配置されており、その前段には、音響レンズ48が配置されている。この音響レンズ48は、超音波振動子44から発振された超音波を所定の集束点Pに集束させる。
なお、この超音波振動子44を収容する凹部46は、その開口部46Xが、超音波を伝播可能な蓋材49によって密封されており、その内部には、超音波を伝播可能な液体(たとえば、純水や超純水)47が充填されている。このように超音波振動子44を密閉することにより、超音波発振部からのゴミの流出を防止することができ、洗浄度の高い洗浄液を噴射することができるようになる。
洗浄液保持枠50は、U字状に形成されており、噴射口22の下部と両側部を囲うようにして外部ヘッド24の先端に取り付けられている。
この洗浄液保持枠50は、所定の幅をもって形成されており(取り付けた外部ヘッド24の噴射口22から所定量突出するように形成されている)、噴射口22から噴射された洗浄液を噴射口22とガラス基板Gとの間で保持して、噴射口22とガラス基板Gとの間に洗浄液溜まりを形成する。
また、この洗浄液の保持能力を高めるため、その先端部には所定の幅のフランジ部50Aが一体的に形成されている。
洗浄ヘッド20は、走査時において、このフランジ部50Aがガラス基板Gの表面に接触しないように、位置調整して設置される。すなわち、洗浄液保持枠50がガラス基板Gの表面に接触すると、ガラス基板Gの表面が傷ついたり、汚れたりするという問題が発生する一方、洗浄液保持枠50とガラス基板Gとの間隔が空き過ぎると、洗浄液を保持できなくなるので、洗浄液保持枠50がガラス基板Gの表面に接触しない限度で近接させて設置される。たとえば、ガラス基板Gの表面とフランジ部50Aとの間隔が約0.1mmとなるように位置調整して設置される。
これにより、噴射口22とガラス基板Gとの間に洗浄液をためつつ、非接触状態でガラス基板Gの表面を洗浄ヘッド20で走査することができる。
なお、ガラス基板Gの表面に接触した場合であってもガラス基板Gが傷つくことがないように、洗浄液保持枠50は、柔軟性を有する高分子材料を用いて形成することが好ましい。この場合、高分子材料には、洗浄液に溶出しないものを選択する。たとえば、PTFE(polytetrafluoroethylene:ポリテトラフルオロエチレン)、PEEK(polyetheretherketone:ポリエーテルエーテルケトン)、PVC(polyvinyl chloride:ポリ塩化ビニル)、ウレタン、PET(polyethylene terephthalate:ポリエチレンテレフタラート)、合成ゴム、シリコンゴム等を用いることができる。
昇降装置60は、図1及び図2に示すように、垂直に立設された支柱62と、その支柱62に沿って昇降する昇降体64とで構成されている。
支柱62には、図示しないガイドレールが敷設されており、昇降体64は、このガイドレール上を摺動自在に設けられている。昇降体64は、このガイドレール上を摺動することにより、支柱62に沿って垂直に昇降する。
なお、この昇降体64の駆動は、図示しない走査駆動モータにより行われる。この走査駆動モータは、支柱62に設けられており、その出力軸にはネジ棒が連結されている。ネジ棒は、ガイドレールに沿って配設されており、このネジ棒に昇降体64に設けられたナット部材が螺合されている。走査駆動モータを駆動すると、ネジ棒が回転し、そのネジ棒の回転により、ナット部材がネジ棒に沿って移動する。この結果、昇降体64が支柱62に沿って昇降する。
洗浄ヘッド20は、この昇降体64に取り付けられており、昇降体64が昇降することにより、所定の洗浄位置に搬送されたガラス基板Gに沿って昇降し、ガラス基板Gの表面を走査する。
なお、洗浄ヘッド20は、上死点において、所定の洗浄位置に搬送されたガラス基板Gの上方に位置するとともに、下死点において、所定の洗浄位置に搬送されたガラス基板Gの下方に位置するように、移動ストロークが設定されている。すなわち、ガラス基板Gの全面にわたって走査可能に移動ストロークが設定されている。
また、洗浄位置に位置したガラス基板Gの下部には、トレイ70が設置されており、このトレイ70に洗浄液が回収されるように構成されている。
以上のように構成された本実施の形態の洗浄装置10の作用は次のとおりである。
図6は、本実施の形態の洗浄装置10によるガラス基板Gの洗浄手順の概略図である。
洗浄対象のガラス基板Gは、搬送ユニット12を構成する上下のローラ列16A、16Bの間にセットされて、ほぼ垂直な姿勢で保持される。この状態で図示しない搬送モータを駆動すると、ローラ列16A、16Bを構成する個々のガイドローラ18A、18Bが回転し、図6(a)に示すように、ガラス基板Gが垂直な姿勢を保持したまま水平に搬送される。
ガラス基板Gが、所定の洗浄位置まで搬送されると、搬送モータの駆動が停止される。これにより、図6(b)に示すように、ガラス基板Gが、ほぼ垂直な姿勢で洗浄位置に保持される。このとき洗浄ユニット14の洗浄ヘッド20は、上死点に位置している。
ガラス基板Gが洗浄位置に保持されると、図示しない洗浄液供給タンクから各洗浄ヘッド20の供給口28に洗浄液が供給される。供給口28に供給された洗浄液は、内部ヘッド26と外部ヘッド24との間に形成された流路32を通って噴射口22に導かれ、噴射口22から横方向に噴射される。
この場合、噴射口22から噴射する洗浄液の流量の調整は、外部ヘッド24に対して内部ヘッド26を前後移動させることにより行われる。すなわち、外部ヘッド24に対して内部ヘッド26を前後移動させると、内部ヘッド26と外部ヘッド24との間に形成される流路32の断面積が変化するので、これにより、噴射口22から噴射する洗浄液の流量を調整する。
また、この洗浄液の供給と同時に超音波振動子44が駆動され、超音波が発信される。超音波振動子44から発信された超音波は、音響レンズ48によって所定の集束点Pに集束されて、噴射口22から噴射される洗浄液に印加される。
供給口28に洗浄液が供給され、噴射口22から洗浄液の噴射が開始されると、図示しない走査駆動モータが駆動されて、洗浄ヘッド20が下降を開始する。
洗浄ヘッド20は、その噴射口22をガラス基板Gの表面に近接させながら、ガラス基板Gの表面に沿って垂直に下降する。これにより、図6(c)及び(d)に示すように、ガラス基板Gの表面が、洗浄ヘッド20によって走査される。
ガラス基板Gは、洗浄ヘッド20が通過する際、洗浄ヘッド20の噴射口22から噴射された洗浄液が当てられて、表面に付着した汚れが除去される。この洗浄液には、超音波が印加されているので、汚れを効果的に除去することができる。
ところで、このように超音波を印加した洗浄液でガラス基板Gを洗浄する場合、その超音波による洗浄効果を確実なものにするためには、噴射口22とガラス基板Gとの間に洗浄液が十分に満たされていることが必要となる。特に、洗浄液を横方向に噴射する場合、重力で洗浄液が流れ落ちてしまうので、噴射口22とガラス基板Gとの間に洗浄液を十分に満たせず、超音波による洗浄効果を十分に与えられないおそれがある。
この点、本実施の形態の洗浄装置10では、洗浄ヘッド20の先端部に設けられた洗浄液保持枠50によって噴射口22から噴射された洗浄液が、噴射口22とガラス基板Gとの間に保持されるので、常に噴射口22とガラス基板Gとの間を洗浄液で満たすことができ、超音波による洗浄効果を確実なものにすることができる。
すなわち、図7に示すように、本実施の形態の洗浄装置10では、洗浄ヘッド20をガラス基板Gの表面に沿って走査させると、その洗浄ヘッド20の先端に設けられた洗浄液保持枠50によって、噴射口22からガラス基板Gまでの空間の下部と両側部とが囲われることとなる。この結果、噴射口22から洗浄液を噴射すると、この洗浄液保持枠50によって囲われた空間に洗浄液が溜まり、噴射口22とガラス基板Gとの間に常に洗浄液を満たすことができるようになる(噴射された洗浄液は、洗浄液保持枠50の上部と、ガラス基板Gとの僅かな隙間Δdから流れ落ちることとなる)。これにより、超音波振動子44から印加した超音波をガラス基板Gの表面に有効に伝播させることができ、超音波による洗浄効果を有効に作用させることができる。
このように噴射口22とガラス基板Gとの間に洗浄液を満たしつつ洗浄ヘッド20をガラス基板Gに沿って下降させて、ガラス基板Gの表面を洗浄ヘッド20で走査し、ガラス基板Gの表面を洗浄する。
図6(e)に示すように、洗浄ヘッド20が下死点に到達すると、図示しない走査駆動モータの駆動が停止され、洗浄ヘッド20の下降が停止する。これと同時に洗浄液の供給及び超音波振動子44の駆動が停止されて、洗浄が終了する。
洗浄が終了すると、図示しない搬送モータが駆動され、ガイドローラ18A、18Bが回転駆動され、この回転駆動されたガイドローラ18A、18Bによって、図6(f)に示すように、ガラス基板Gが次工程へと搬送される。
以上説明したように、本実施の形態の洗浄装置10では、垂直に保持されたガラス基板Gを洗浄ヘッド20で走査して洗浄する場合において、洗浄ヘッド20の噴射口22とガラス基板Gとの間に常に洗浄液を満たして洗浄ヘッド20を走査させることができるので、超音波による洗浄効果を常に有効に作用させることができる。
また、噴射する流量に関わらず常に洗浄ヘッド20の噴射口22とガラス基板Gとの間に洗浄液を満たすことができるので、必要最小限の洗浄液で洗浄することができる。これにより経済的な運用を行うことができる。
また、大型のガラス基板Gを洗浄する場合であっても、装置構成をコンパクトにすることができる。
図8〜図10は、洗浄ヘッドの他の実施の形態の構成を示す斜視図、断面斜視図、側面断面図である。
同図に示すように、この洗浄ヘッド20Aの洗浄液保持枠50には、フランジ部50Aに一定の間隔で複数の液体噴射口52が形成されており、この液体噴射口52から圧力をかけた液体を噴射して、洗浄液保持枠50がガラス基板Gの表面に接触するのを防止する。
図10に示すように、この液体噴射口52は、フランジ部50Aの裏面から表面に貫通して形成されており、その先端部は絞られて形成されている。また、この液体噴射口52の基端部には、液体供給パイプ54が接続されている。この液体供給パイプ54は、図示しない液体供給タンクに接続されており、この液体供給タンクに貯留された液体が、図示しないポンプに圧送されて、液体噴射口52に供給される。
以上のように構成された洗浄ヘッド20Aによれば、図示しないポンプを駆動して、液体噴射口52に液体を圧送すると、液体噴射口52の先端からガラス基板Gに向けて圧力がかけられた液体が噴射される。これにより、洗浄液保持枠50とガラス基板Gとの間が一定の間隔に保たれ、洗浄液保持枠50がガラス基板に接触するのが防止される。そして、これにより、非接触の状態でガラス基板Gの表面を洗浄ヘッド20Aで走査できるようになり、傷や汚れを防止して、ガラス基板Gの表面を洗浄できるようになる。
なお、液体噴射口52から噴射する液体は、純水(超純水を含む)又は洗浄ヘッド20Aの噴射口22から噴射する洗浄液と同じ液体を用いることが好ましい。
また、液体噴射口52から噴射する液体の圧力によって、ガラス基板Gと洗浄液保持枠50との間隔が変わるので、必要最小限の圧力に設定して噴射することが好ましい。なお、圧力は液体噴射口52の径によっても変わるので、この液体噴射口52の径を変えて噴射圧力を調整するようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、洗浄ヘッドを内部ヘッドと外部ヘッドとで構成し、内部ヘッドを外部ヘッドに対して移動させることにより、流路の断面積を変えて、噴射口から噴射する洗浄液の流量を調整する構成としているが、噴射口から噴射する洗浄液の流量を調整する機構は、これに限定されるものではなく、他の機構を用いて調整するようにしてもよい。
なお、洗浄ヘッドを内部ヘッドと外部ヘッドとで構成する場合は、外部ヘッド側を内部ヘッドに対して移動させて、流路の断面積を変える構成にしてもよい。また、内部ヘッドと外部ヘッドの双方を移動させて、流路の断面積を変える構成としてもよい。
また、本実施の形態の洗浄装置10では、洗浄液に印加する超音波を集束させているが、集束させずに印加してもよい。
しかしながら、本実施の形態の洗浄装置10のように、ガラス基板Gの表面近傍に超音波を集束させることにより、超音波による洗浄効果をより高めることができ、少ない洗浄液で効果的に汚れを除去することができるようになる。すなわち、超音波をガラス基板Gの表面に集束させると、ガラス基板Gの表面に高密度で細かな気泡の気泡群を発生させることができる。この高密度で細かな気泡の気泡群は、崩壊時に強力な衝撃力を発生し、その強力な衝撃力により、表面に付着した微細な粒子や膜状の汚れを効果的に除去することができる。また、その強力な衝撃力により効率的にラジカルを生成することができるので、ラジカルによる化学的な洗浄効果も高めることができる。
なお、本実施の形態では、音響レンズによって超音波振動子から発振した超音波を集束させているが、超音波振動子自身に集束機能を持たせるようにしてもよい。たとえば、超音波の出射面の形状を兼古城にすることにより、出射する超音波を所定の集束点に集束させるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、内部ヘッド26に形成した凹部46内に超音波振動子44を収容し、その凹部46を超音波伝播可能な液体47で満たして、開口部46Xを蓋材49で密封する構成としているが、開口部46Xを開放する構成としてもよい。この場合、凹部46内には、供給口28から供給される洗浄液が満たされる。
なお、本実施の形態のように、超音波振動子44を凹部46に設置して密封する構成とすることにより、超音波の発振源から発生したゴミ等が洗浄液に流入するのを防止できる。
なお、このように超音波振動子44を密封する構成の場合、凹部内に充填する液体を間欠的に交換、あるいは、常時循環させることが好ましい。このため、凹部46内に充填する液体47は、交換あるいは循環させることができるように構成することが好ましい。たとえば、内部ヘッド26に凹部46の内側に連通する供給口と排出口を形成し、この供給口と排出口から凹部内の液体47を常時あるいは間欠的に循環できるように構成する。あるいは、内部ヘッド26に凹部46の内側に連通する供給/排出口を形成し、この供給/排出口から凹部内の液体47を交換できるように構成する。
また、本実施の形態では、使用する洗浄液の種類について、特に言及していないが、洗浄液は洗浄用途に応じたものを使用する。たとえば、フォトマスク用のガラス基板の洗浄工程では、通常、薬液洗浄→リンス→洗剤洗浄→リンス→乾燥という工程で洗浄されるので、各工程で用いる洗浄液を使用する。したがって、たとえば、薬液洗浄工程では、硫酸や硫酸過水等の薬液を洗浄液として使用して洗浄し、リンス工程では、純水や超純水等を洗浄液として使用して洗浄する。また、洗剤洗浄工程では、洗剤液(たとえば、純水に洗剤を添加したもの)を洗浄液として使用して洗浄する。
また、本実施の形態では、スリット状の噴射口を有する洗浄ヘッドによって洗浄液を噴射する構成としているが、多数のノズルを直線上に配置した洗浄ヘッドによって洗浄液を噴射する構成としてもよい。この場合、各ノズルの噴射口の形状は、円形状に形成してもよいし、また、スリット状に形成してもよい。
また、本実施の形態では、被洗浄物としてフォトマスク用の大型ガラス基板を洗浄する場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではなく、この他、液晶用ガラス基板や半導体基板等の基板を洗浄する場合にも同様に適用することができる。
なお、フォトマスク用のガラス基板は、全面においてサブミクロンオーダでの清浄化が要求されることから、少ない洗浄液で効果的に洗浄できる本発明は有効に作用する。特に、近年フォトマスク用のガラス基板は、大型化の傾向にあるので、装置構成もコンパクト化できる本発明は、特に有効に作用する。
本発明に係る洗浄装置の一実施形態の構成を示す正面図 本発明に係る洗浄装置の一実施形態の構成を示す側面図 洗浄ヘッドの構成を示す斜視図 洗浄ヘッドの構成を示す断面斜視図 洗浄ヘッドの構成を示す側面断面図 洗浄装置によるガラス基板Gの洗浄手順の概略図 洗浄ヘッドによる洗浄動作の説明図 洗浄ヘッドの構成を示す斜視図 洗浄ヘッドの構成を示す断面斜視図 洗浄ヘッドの構成を示す側面断面図
符号の説明
G…ガラス基板、10…基板洗浄装置、12…搬送ユニット、14…洗浄ユニット、16A、16B…ローラ列、18A、18B…ガイドローラ、20…洗浄ヘッド、22…噴射口、24…外部ヘッド、26…外部ヘッド、28…供給口、32…流路、36…ヘッド駆動モータ、44…超音波振動子、46…凹部、48…音響レンズ、49…蓋材、60…昇降装置、50…洗浄液保持枠、50A…フランジ部、52…液体噴射口、62…支柱、64…昇降体

Claims (4)

  1. ほぼ垂直な姿勢で保持された板状の被洗浄物の表面に近接させた噴射口から超音波が印加された洗浄液を前記被洗浄物の表面に向けて噴射して、前記被洗浄物を洗浄する洗浄装置において、
    前記噴射口を囲うように取り付けられ、前記噴射口から噴射された洗浄液を前記噴射口と前記被洗浄物の表面との間で保持して、前記噴射口と前記被洗浄物の表面との間に洗浄液溜まりを形成する洗浄液保持部材を有し、該洗浄液保持部材は、前記噴射口の下部と両側部を囲うようにU字状に形成されることを特徴とする洗浄装置。
  2. 前記洗浄液保持部材は、前記被洗浄物の表面に向けて液体を噴射する液体噴射口を有し、該液体噴射口から圧力がかけられた液体が噴射されて、前記被洗浄物との間が非接触に保たれることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記洗浄液保持部材は、高分子材料で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄装置。
  4. 前記液体噴射口から噴出される液体は、前記洗浄液又は純水であることを特徴とする請求項に記載の洗浄装置。
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