JP4694015B2 - 排気ガス浄化装置、排気ガス浄化装置に用いられるフィルタの着脱方法、バス用排気ガス浄化装置 - Google Patents

排気ガス浄化装置、排気ガス浄化装置に用いられるフィルタの着脱方法、バス用排気ガス浄化装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集する排気ガス浄化装置、その排気ガス浄化装置に用いられるフィルタの着脱方法、及びバス用排気ガス浄化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の台数は飛躍的に増加しており、それに比例して自動車の内燃機関から出される排気ガスの量も急激な増加の一途を辿っている。特にディーゼルエンジンの出す排気ガス中に含まれる種々の物質は、汚染を引き起こす原因となるため、現在では世界環境にとって深刻な影響を与えつつある。又、最近では排気ガス中に含まれるスス等のパティキュレート(微粒子)が、ときとしてアレルギー障害や***数の減少を引き起こす原因となるとの研究結果も報告されている。つまり、排気ガス中のパティキュレートを除去する対策を講じることが人類にとって急務の課題であると考えられている。
【0003】
このような事情のもと、多様多種の排気ガス浄化装置が提案されている。図11に示すように、一般的な排気ガス浄化装置では、内燃機関としてのディーゼルエンジン79から延びる排気管80a,80b上に、その上流側から順にインレットユニット81、フィルタユニット82及びアウトレットユニット83が並設されている。各ユニット81〜83同士、上流側にある排気管80a及びインレットユニット81、下流側にある排気管80b及びアウトレットユニット83は、それぞれクリップバンド84により連結されている。各クリップバンド84は、C字状の割リング84aから構成されており、その切り離し部にはネジ85が螺合されている。そして、このネジ85によって各クリップバンド84が締め付けられ、各ユニット81,82,83同士が強固に連結される。
【0004】
前記フィルタユニット82内には、ディーゼルエンジン79から排出されるパティキュレートを捕集するためのハニカムフィルタ86が収容されている。フィルタ86には、格子状のセル壁により複数の貫通孔が区画形成されている。各貫通孔の端部は、封止材により市松模様状に封止されている。そして、排気ガスがフィルタ86を通り抜ける際、そのセル壁によってパティキュレートがトラップされる。
【0005】
このフィルタ86を装着した状態で長期間走行すると、フィルタ86にはスス等のパティキュレートが堆積し、ディーゼルエンジン79の負荷が大きくなる。この不具合を解消するため、フィルタ86に堆積したパティキュレートを除去する必要がある。パティキュレートを除去する方法としては、まずフィルタユニット82を両ユニット81,83から取り外す。次いで、フィルタ86をヒータ等で加熱し、この加熱によって堆積したパティキュレートを除去する。ちなみに、バス等の車両はパティキュレートの堆積量が多いため、頻繁に(1回/日)フィルタユニット82を取り外し、フィルタ86を再生する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の排気ガス浄化装置においては、フィルタユニット82を取り外すのにネジ85を緩めた後、クリップバンド84を取り外すという面倒な作業を行わなければならない。しかも、商用バス等の大型車両ではフィルタユニット82自体の重量が大きいため、上述した方法ではフィルタユニット82の着脱作業性が非常に悪い。又、車両が長時間走行すると、フィルタユニット82は高温になる。そのため、フィルタユニット82を十分に冷却してからでないと取り外すことができず、フィルタの着脱作業にいっそう時間がかかる。
【0007】
更に、バス等の車両においては、そのほとんどが排気ガス浄化装置を装着していないのが現状である。そこで、排気ガス浄化装置を装着していない既存のバスに排気ガス浄化装置を取り付けることが考えられる。しかし、バスのように排気量の大きい大型車両は排気ガスに含まれるパティキュレート量が多いことから、大型の排気ガス浄化装置を装着する必要がある。そのため、排気ガス浄化装置の設置スペースを確保することが難しい。
【0008】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、フィルタの着脱を簡単にすることができる排気ガス浄化装置を提供することにある。又、その他の目的は、排気ガス浄化装置の設置スペースを特別に確保することなく、低コストでかつ簡単に装着することができるバス用排気ガス浄化装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、内燃機関の排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集する排気ガス浄化装置において、外ケーシングと、その外ケーシングの内部に設けられるとともに前記フィルタを収容した内ケーシングとを備え、外ケーシングに対して内ケーシングを着脱可能にし、前記両ケーシングは筒状に形成され、前記内ケーシングは、外ケーシングの軸線方向に沿って移動可能であるとともに、外ケーシングの下流端に設けられた開口部を介して同外ケーシング内に出し入れ自在であり、前記内ケーシングには、その着脱時に把持する把持手段が設けられており、前記内ケーシングを前記外ケーシングに挿入した状態で、前記把持手段が前記外ケーシングの外周面よりも外側に突出して配置されることを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の排気ガス浄化装置において、前記両ケーシングは、前記内燃機関から延びる排気ガス経路の下流端に接続されていることを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2に記載の排気ガス浄化装置において、前記外ケーシングと内ケーシングとの間には、空隙が設けられていることを要旨とする。
【0013】
請求項に記載の発明では、請求項1〜のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、前記外ケーシングに対し内ケーシングを保持可能な保持手段が設けられていることを要旨とする。
【0014】
請求項に記載の発明では、請求項に記載の排気ガス浄化装置において、前記保持手段は、前記フィルタの下流側端面から所定の距離をおいて配置されるとともに、同保持手段は、複数の排気ガス排出孔を有し、開口率が20〜60%に設定されていることを要旨とする。
【0015】
請求項に記載の発明では、請求項1〜のいずれかに記載の排気ガス浄化装置において、前記両ケーシングは、それらの軸線が水平方向に沿って横向きに配置されていることを要旨とする。
【0017】
請求項に記載の発明では、排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集する排気ガス浄化装置であって、その排気ガス浄化装置は、外ケーシングと、その外ケーシング内に設けられるとともに前記フィルタが収容された内ケーシングとを備え、外ケーシングに対して内ケーシングを着脱可能にし、前記両ケーシングは筒状に形成され、前記内ケーシングは、外ケーシングの軸線方向に沿って移動可能であるとともに、外ケーシングの下流端に設けられた開口部を介して同外ケーシング内に出し入れ自在であり、前記内ケーシングには、その着脱時に把持する把持手段が設けられており、前記内ケーシングを前記外ケーシングに挿入した状態で、前記把持手段が前記外ケーシングの外周面よりも外側に突出して配置され、前記外ケーシングに対して前記把持手段を把持しながら、内ケーシングを着脱することにより、前記フィルタの着脱を行うようにしたことを要旨とする。
【0018】
請求項に記載の発明では、バスに搭載された内燃機関の排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集するバス用排気ガス浄化装置において、前記両ケーシングは筒状に形成され、前記内ケーシングは、外ケーシングの軸線方向に沿って移動可能であるとともに、外ケーシングの下流端に設けられた開口部を介して同外ケーシング内に出し入れ自在であり、前記内ケーシングには、その着脱時に把持する把持手段が設けられており、前記内ケーシングを前記外ケーシングに挿入した状態で、前記把持手段が前記外ケーシングの外周面よりも外側に突出して配置され、前記フィルタをバスのトランクルームに設け、そのフィルタに前記内燃機関から延びる排気ガス経路の下流端部を接続したことを要旨とする。
【0019】
以下、本発明の「作用」について説明する。
請求項1又は請求項に記載の発明によれば、外ケーシングから内ケーシングを取り外すことで、排気ガス浄化装置からフィルタを取り出すことができる。又、外ケーシングに内ケーシングを取り付けることで排気ガス浄化装置にフィルタを装着することができる。従って、上述したように作業によって、パティキュレートが捕集されたフィルタを、再生済みフィルタと簡単に交換することができる。また、内ケーシングを外ケーシングの軸線方向に沿って移動させることにより、外ケーシングに対する内ケーシングの着脱がなされる。これにより、フィルタの着脱が更に容易なものとなる。又、内ケーシングを着脱するとき、外ケーシングが内ケーシングの移動をガイドする機能を果たす。この結果、外ケーシングに対する内ケーシングの出し入れをいっそう行いやすくすることが可能になる。さらに、把持手段を持ちながら内ケーシングを移動させることができる。従って、外ケーシングに対する内ケーシングの着脱がいっそう容易になる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、外ケーシングは、排気ガス経路の下流端に接続されている。そのため、既存の車両に排気ガス浄化装置を後付けする場合に、それを排気ガス経路上に接続するよりも、排気ガス経路と排気ガス浄化装置との接続部分を少なくすることができる。従って、排気ガス浄化装置の装着コストを低減することが可能となる。
【0021】
請求項3に記載の発明によれば、車両の走行に伴いフィルタが加熱され、そのフィルタの熱が内ケーシングを介して外ケーシングに伝わりにくくなる。これは、空隙の存在により内ケーシングと外ケーシングとの間に所定の距離があるからである。従って、例えば内ケーシングを外ケーシングに保持する器具が外ケーシングの外周面に設けられている場合には、耐熱性を有する高価な器具を使用せずに済む。この結果、排気ガス浄化装置の製造コストが上昇するのを抑えることができる。
【0023】
請求項に記載の発明によれば、保持手段により外ケーシングに対し内ケーシングを確実に固定することができる。そのため、車両の走行中に生じる振動を受けても内ケーシングはがたつくことがない。この結果、排気ガスの浄化能力が低下するのを防止することが可能になる。
【0024】
請求項に記載の発明によれば、保持手段は、フィルタの下流側端面から所定の距離をおいて配置され、その開口率が20〜60%に設定されている。このことから、保持手段における排気ガス排出孔を除く箇所において、フィルタの熱を輻射させることが可能になる。そのため、フィルタの温度を高くすることができるので、排気ガスの熱だけである程度のパティキュレートを燃焼することができる。
【0025】
請求項に記載の発明によれば、フィルタは横向きに配置されている。そのため、例えばフィルタが斜め上方に配置されている場合と比較して雨水等が侵入しにくくなる。従って、フィルタに悪影響を及ぼすおそれがない。
【0027】
請求項に記載の発明によれば、排気ガス経路の下流端から排出される排気ガスをフィルタに通過させることで、排気ガス中に含まれるパティキュレートが捕集される。このフィルタはバスのトランクルームに配置されている。このことから、既存のバスにフィルタを後付けする際に、フィルタを設置するためのスペースを確保する必要がない。
【0028】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を車両としてのバスに具体化した第1実施形態を、図面に基づき詳細に説明する。
【0029】
図1,図2に示すように、バス11の後方側に設けられた内燃機関としてのディーゼルエンジン12は、図示しない複数の気筒を備えている。各気筒には、排気マニホールド13の分岐部14がそれぞれ連結されている。各分岐部14は1本のマニホールド本体15にそれぞれ接続されている。従って、各気筒から排出された排気ガスは一箇所に集中する。
【0030】
排気マニホールド13の下流側には、第1排気管16及び第2排気管17が配設されている。第1排気管16の上流端は、マニホールド本体15に連結されている。第1排気管16と第2排気管17との間には、マフラー18が配設されている。そして、第1排気管16、マフラー18及び第2排気管17の内部領域が互いに連通し、その中を排気ガスが流れるようになっている。
【0031】
第2排気管17の途中には、排気ガス誘導管19が接続されている。排気ガス誘導管19の下流端は、3つに分岐されるとともに、バス11のエンジンルームの近傍に設けられた収容スペースとしてのトランクルーム21に延びている。バス11のトランクルーム21は、前述した位置に配置されているのが一般的であって、トランクルーム21の内部には通常荷物や工具部品が収容される。
【0032】
トランクルーム21内には、ディーゼルエンジン12から排出される排気ガスを浄化する排気ガス浄化装置22が複数個(3つ)設置されている。本実施形態において、排気ガス浄化装置22及び前記排気ガス誘導管19は、もともと排気ガス浄化装置22が装着されていなかった既存のバス11に装着したものである。つまり、排気ガス浄化装置22及び前記排気ガス誘導管19は、既存のバス11に後付けしたものである。
【0033】
排気ガス浄化装置22の後付けに伴い、第2排気管17の下流端に開口されている排気ガス排出口は、閉塞部材23によって閉塞されている。閉塞した理由は、ディーゼルエンジン12からの排気ガスを、第1排気管16、マフラー18、第2排気管17の上流側部分、排気ガス誘導管19、排気ガス浄化装置22を通過させて大気に放出させるためである。従って、本実施形態では、第1排気管16、第2排気管17の上流側部分、排気ガス誘導管19が排気ガス経路となっている。
【0034】
図1に示すように、バス11の側面には、トランクルーム21を開閉するサイド扉24が設けられている。このサイド扉24の一部には、メッシュ構造からなる排気ガス通過部25が設けられている。そして、排気ガス浄化装置22から排出される排気ガスは、排気ガス通過部25を通って大気に排出される。
【0035】
図3〜図5に示すように、排気ガス浄化装置22は、円筒状の外ケーシング30を備えており、この外ケーシング30は取付座31を介してトランクルーム21の底部に取り付けられている。外ケーシング30の上流部には排気管接続口32が形成され、その排気管接続口32には前記排気ガス誘導管19の下流端が接続されている。そして、この排気管接続口32を介して排気ガスが外ケーシング30内に導入される。
【0036】
外ケーシング30の内部には、円筒状の内ケーシング33が着脱可能に設けられている。この内ケーシング33の径は、外ケーシング30の径よりも小さく設定されている。従って、内ケーシング33を外ケーシング30に挿入した状態では、両ケーシング30,33との間に空隙29が形成されるようになっている。この空隙29の存在により、排気ガスによって加熱された内ケーシング33の熱が外ケーシング30に伝わりにくくなっている。
【0037】
又、内ケーシング33は、外ケーシング30の軸線方向に沿って移動可能となっている。内ケーシング33の軸線方向の長さは、外ケーシング30の軸線方向の長さよりも若干長くなっている。そのため、外ケーシング30に内ケーシング33を収容するとき、その内端面が外ケーシング30に設けられたガスケット28に当接することにより、内ケーシング33の過挿入が規制される。
【0038】
内ケーシング33の上流端外周面には、把持手段としての把手35が2つ設けられている。これらの把手35は、内ケーシング33の径方向において互いに対峙するように配置されている。そして、各把手35は、外ケーシング30の外周面よりも常に外側に突出されている。このように、各把手35を外ケーシング30の外側に張り出すように形成した理由としては、把手35をつかみ易くするためであり、更に把手35の放熱性を高めるためである。
【0039】
外ケーシング30の下流端部には、凹状のボルト支持部材36が複数個(本実施形態では6個)設けられている。それらのボルト支持部材36は、同一円周上において等間隔に配置されている。各ボルト支持部材36に設けられた支軸37には、ボルト38の基端部が回動可能に支持されている。このボルト38の先端部に形成されたネジ部38aには、締付けナット39が進退可能に設けられている。
【0040】
外ケーシング30の下流端部には、内ケーシング33を押さえ付けるための押さえ部材42が設けられている。この押さえ部材42の中心部には1つの排気ガス排出孔42aが形成されている。押さえ部材42は、20〜60%、好ましくは30〜70%の開口率に設定することが望ましい。
【0041】
押さえ部材42の外縁部は、外ケーシング30の外周面に軸受け40を介して取り付けられた軸41に回動可能に支持されている。押さえ部材42の周縁には、複数(本実施形態では6個)の係合凹部43が形成されている。それぞれの係合凹部43は、前記ボルト38と対応する位置に配置されている。各係合凹部43には、それぞれに対応する各ボルト38が係入可能となっている。そして、係合凹部43にボルト38を係入した状態で、締付けナット39を締め付けることにより、押さえ部材42は、前記内ケーシング33の下流端外周に突設された環状フランジ45に対して押圧されるようになっている。従って、本実施形態において、内ケーシング33を保持するための保持手段は、ボルト38、締付けナット39、押さえ部材42、係合凹部43、環状フランジ45等から構成されている。
【0042】
図3〜図5に示すように、内ケーシング33内には、フィルタ49が収容されている。フィルタ49の外周面と内ケーシング33の内周面との間には、断熱材層50が配設されている。断熱材層50はセラミックファイバを含んで形成されたマット状物である。
【0043】
本実施形態において用いられるハニカムフィルタ49は、排気ガス中に含まれるスス等のディーゼルパティキュレートを捕集するものである。そのため、ディーゼルパティキュレートフィルタ(DPF)とも呼ばれる。フィルタ49は、セラミックス焼結体の一種である多孔質炭化珪素(SiC)焼結体製である。炭化珪素以外の焼結体として、例えば窒化珪素、サイアロン、アルミナ、コーディエライト等のセラミック焼結体を選択することができる。又、フィルタ49の形成材料をセラミックではなく金属等にすることもできる。
【0044】
フィルタ49には、断面略正方形状をなす複数の貫通孔52がその軸線方向に沿って規則的に形成されている。各貫通孔52はセル壁53によって互いに隔てられている。各貫通孔52の開口部はフィルタ49の端面側において封止体54(ここでは多孔質炭化珪素焼結体)によって封止され、フィルタ49の端面は全体としては市松模様状になっている。その結果、フィルタ49には、断面四角形状をした多数のセルが形成されている。多数あるセルのうち、約半数のものは上流側端面49aにおいて開口し、残りのものは下流側端面49bにおいて開口している。
【0045】
フィルタ49には、上流側端面49aの側から排気ガスが供給される。排気ガスは、まず上流側端面49aにおいて開口するセル内に流入する。次いで、この排気ガスはセル壁53を通過し、下流側端面49bにおいて開口するセルの内部に到達する。そして、排気ガスは、同セルの開口を介してフィルタ49の下流側端面49bから流出する。しかし、排気ガス中に含まれるスス等のパティキュレートはセル壁53を通過することができず、そこに捕集されてしまう。その結果、浄化された排気ガスのみがフィルタ49の下流側端面49bから排出される。そして、排気ガスは、押さえ部材42の中心部に形成された排気ガス排出孔42a、排気ガス通過部25を介して大気に放出される。
【0046】
次に、上記のように構成された排気ガス浄化装置22に設けられたフィルタ49の着脱方法について説明する。
バス11のサイド扉24を開けた後、各排気ガス浄化装置22の締付けナット39を緩めて係合凹部43に対するボルト38の係合を全部解除する。次いで、押さえ部材42を開放した後、把手35を把持しながら、内ケーシング33を外ケーシング30の軸線方向に沿って外側へ引き出す。これにより、外ケーシング30の外部に内ケーシング33が取り出され、その内ケーシング33を図示しないフィルタ浄化装置に装着する。フィルタ浄化装置に備えられている電気ヒータによってフィルタ49が加熱されると、フィルタ49に付着したパティキュレートが燃焼し、フィルタ49が再生される。フィルタ49の再生を終えた後は、フィルタ浄化装置から内ケーシング33を取り外し、上述した動作と逆の動作でもって内ケーシング33を外ケーシング30に装着する。この装着によって、フィルタ49が再び取り付けられることとなる。
【0047】
従って、本実施形態によれば以下に示す効果を得ることができる。
(1)本実施形態の排気ガス浄化装置22では、外ケーシング30と、フィルタ49を収容した内ケーシング33とが備えられている。そして、外ケーシング30内には、その軸線方向に沿って内ケーシング33が移動可能となっている。よって、外ケーシング30から内ケーシング33を出し入れすることにより、フィルタ49の着脱を簡単に行うことができる。特に、パティキュレートが多い大型路線バス11に用いられるフィルタ49は、頻繁に再生する必要があることから、煩わしさを感じさせることなくフィルタ49を再生することができる。
【0048】
(2)フィルタ49は、排気ガス誘導管19の下流端、つまり排気ガス経路の最下流端に配置されている。そのため、新車納入時に排気ガス浄化装置22を装着していないバス11に、排気ガス浄化装置22を後から装着する場合において、その装着作業に手間がかからない。これは、排気ガス経路上に排気ガス浄化装置22を装着する場合には、排気ガス浄化装置22の上流端部と下流端部とに排気ガス経路の接続箇所がある。これに対して本実施形態の排気ガス浄化装置22では、上流端部のみを排気ガス経路に接続するだけで済むからである。従って、既存のバス11に排気ガス浄化装置22を後付けする際のコスト低減を図ることができる。
【0049】
(3)フィルタ49は、排気ガス経路の下流端に配置されている。そのため、押さえ部材42を閉めた状態でフィルタ49の下流側端面49bを外部から目視することができる。そのため、内ケーシング33を取り外すことなく、フィルタ49に捕集されたパティキュレート量を確実に把握することができる。それとともに、パティキュレート量を検出するセンサを省略することができ、コスト低減に貢献することができる。
【0050】
(4)排気ガス浄化装置22は、トランクルーム21に配置されているため、その排気ガス浄化装置22を既存のバス11に後付けする際にその設置スペースを確保することができる。
【0051】
(5)外ケーシング30の内周面と内ケーシング33の外周面との間には空隙29が存在している。このことから、バス11が長時間走行するのに伴って内ケーシング33が加熱してもその熱が外ケーシング30に伝わり難くなる。この結果、ボルト38及び締付けナット39が加熱されにくくなるので、内ケーシング33を取り外す際に締付けナット39を緩めやすく、又押さえ部材42の係合凹部43からボルト38を外しやすい。要するに、内ケーシング33を取り外す際の作業性が向上する。それとともに、ボルト38のネジ部38aが熱によって溶融するのを防止することができる。更に、それを防止するために耐熱性を有する高価なボルト38を使用しなくてもよいので、排気ガス浄化装置22の製造コストが上昇するのを防止できる。
【0052】
(6)押さえ部材42に形成された各係合凹部43に係合された各ボルト38を締付けナット39で締め付けることにより、外ケーシング30に対して内ケーシング33が強固に保持されるようになっている。従って、バス11が走行中するときに生じる振動によって、フィルタ49が悪影響を受けるのを確実に防止することができる。つまり、フィルタ49の浄化能力が低下するのを防止できる。
【0053】
(7)前記フィルタ49は、その軸線が水平方向に沿って横向きに配置されているため、フィルタ49が斜め上方に向けられている場合と比較して、内ケーシング33内に雨水が侵入することが殆どない。
【0054】
(8)内ケーシング33には、それを移動させる際に把持する把手35が設けられている。そのため、把手35をつかんで内ケーシング33を移動させることができるので、外ケーシング30に対する内ケーシング33の着脱を容易に行うことができる。又、図示しないフィルタ浄化装置に内ケーシング33を簡単に搬送することができる。
【0055】
(第2実施形態)
図6に示すように、押さえ部材42は、多数の排気ガス排出孔55を有するメッシュ状部材としてのパンチングメタルによって構成されている。各排気ガス排出孔55は、円形状に形成され、押さえ部材42全体に点在している。本実施形態において、押さえ部材42は、20〜60%、好ましくは30〜70%の開口率に設定することが望ましい。
【0056】
開口率が20%未満であると、フィルタ49を通過した排気ガスが排出されにくくなり、圧損の増大につながる。ここで「圧損」とは、フィルタ上流側の圧力値から下流側の圧力値を引いたものをいう。排気ガスがフィルタを通過する際に抵抗を受けることが、圧損をもたらす最大の要因である。従って、圧損が増大すると、フィルタ49の耐熱性・機械的強度・捕集効率が低下し、化学的に不安定となる。一方、押さえ部材42の開口率が60%を超えると、熱の輻射率及び赤外線の反射率が低下し、フィルタ49の保温効率が低下するとともに、押さえ部材42の強度が低下しやすくなる。
【0057】
又、押さえ部材42に形成される各排気ガス排出孔55の直径は、2〜10mmであることが望ましい。排気ガス排出孔55の直径が2mm未満であると、排気ガスの流通をスムーズに行うことができなくなるとともに、前記開口率を確保するために非常に多くの排気ガス排出孔55を穿設する必要があり、加工コストが高くなる。一方、排気ガス排出孔55の直径が10mmを超えると、押さえ部材42の強度を確保することが困難になるとともに、フィルタ49の熱の輻射、及び赤外線等の反射量が低下する。
【0058】
押さえ部材42は、フィルタ49の下流側端面49bから下流側へ所定距離をおいて配置されている。本実施形態において、フィルタ49の下流側端面49bと、押さえ部材42の内面(フィルタ49側の面)との間の距離は、2〜30mmの範囲に設定されている。この距離は、5〜15mmの範囲に設定するのがより好ましい。フィルタ49と押さえ部材42との間の距離を上述した範囲に設定する理由として、2mm未満であると排気ガスが排出されにくくなり、圧損が増大する。一方、30mmを超えると、熱の輻射率及び赤外線の反射率が低下し、フィルタ49の保温効率が低下する。
【0059】
押さえ部材42は金属からなるものが望ましい。その理由としては、熱により変形しないように押さえ部材42に耐熱性を持たせる必要があるからである。押さえ部材42は、400〜700℃における輻射率が0.5%以上であることが望ましい。輻射率が0.5%未満であると、押さえ部材42から輻射される熱量が少なくなる。
【0060】
押さえ部材42の厚さは、1.0〜5.0mmであることが望ましい。押さえ部材42の厚さが1.0mm未満であると、押さえ部材42の強度が低下する。一方、押さえ部材42の厚さが5mmを超えると、フィルタ49の熱が吸収されやすくなる。従って、フィルタ49の熱の輻射効果が低減するとともに、排気ガス浄化装置22の重量が重くなる。つまり、排気ガス浄化装置22をバスに組み付けにくくなる。
【0061】
【実施例及び比較例】
(実施例1)
炭化珪素粉末に有機バインダー、水等を加えて混練した後、押し出し成形を行い、直方体状の成形体を乾燥、脱脂及び焼成する。そして、複数の成形体を接着剤で接合し、その接合したものをダイヤモンドカッターにより円柱状のフィルタ49となるように切断する。そして、平均気孔径が5〜20μmで、セル数が31個/cm2で、隔壁の厚さが0.3mmの炭化珪素焼結体からなるフィルタ49を製造する。
【0062】
又、押さえ部材42の素材に既製のステンレス製パンチングメタルを用い、それをプレスによって打ち抜くことで上述した形状を有する押さえ部材42を得る。押さえ部材42に穿孔された各排気ガス排出孔55の直径を8.0mm、開口ピッチを12mmとする。従って、押さえ部材42の開口率を41.9%に設定する。更に、押さえ部材42の厚さを2mm、直径を173.8mm、輻射率を400〜700℃において0.9とする。そして、このような押さえ部材42をフィルタ49の排気ガス流出側の端面49bから5mmの位置に配置する。
【0063】
次に、ディーゼルエンジン12を1500rpm、20N・mにしてパティキュレート捕集試験を3時間行った。その結果、排気ガスの熱が輻射してフィルタ49の温度を上昇させることができ、フィルタ49によって捕集したパティキュレートを燃焼することができた。すなわち、自然着火方式によって捕集したパティキュレートを燃焼させることにより、フィルタ49を再生することができ、その再生率は80%であった。又、上記の条件で、押さえ部材42から1m離れた箇所における音圧を測定したところ、52dbという結果が得られた。
【0064】
(実施例2)
ステンレス製の押さえ部材42に穿孔された各排気ガス排出孔55の直径を2.5mm、開口ピッチを4mmとする。従って、押さえ部材42の開口率を35.0%に設定する。更に、押さえ部材42の厚さを1mm、直径を173.8mm、輻射率を400〜700℃において0.95とする。そして、フィルタ49の排気ガス流出側の端面49bから10mmの位置に配置する。
【0065】
このような排気ガス浄化装置22を、前記実施例1と同条件でパティキュレート捕集試験を行った。その結果、排気ガスの熱が輻射してフィルタ49の温度を上昇させることができ、フィルタ49によって捕集したパティキュレートを燃焼することができた。すなわち、本実施例においても、自然着火方式によって捕集したパティキュレートを燃焼させることによりフィルタ49を再生することができ、その再生率は86%であった。又、実施例1と同条件で、音圧を測定したところ、50dbという結果が得られた。
【0066】
(比較例)
比較例の押さえ部材42は、1つの大きい排気ガス排出孔55が開口されており、この排気ガス排出孔55の直径は、130mmとする。従って、押さえ部材42の開口率を95.0%に設定する。このような排気ガス浄化装置を、前記実施例1と同条件でパティキュレート捕集試験を行った。その結果、排気ガスの熱が輻射されないので、前記実施例1及び実施例2と比較してフィルタ49の温度上昇がみられなかった。つまり、比較例においては、自然着火方式によって捕集したパティキュレートをほとんど燃焼させることができず、その再生率は21%であった。又、前記各実施例と同様に、音圧を測定したところ60dbであった。
【0067】
(試験結果)
実施例1、実施例2及び比較例に示した結果から明らかなように、両実施例に係るフィルタ49では、比較例のそれよりもパティキュレートの再生率が優れたものであった。又、各実施例の音圧レベルは、比較例のそれよりも低かった。ディーゼルエンジン12は同条件で駆動していることから、エンジン12の音は各実施例及び比較例それぞれ音圧レベルは同じである。それにもかかわらず、実施例と比較例において音圧レベルに大きく差が生じるのは、排気ガスの排出音が比較例よりも各実施例の方が低いからであるといえる。
【0068】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)押さえ部材42には多数の排気ガス排出孔55が穿設されていることにより、押さえ部材42の開口率が20〜60%となっている。又、押さえ部材42は、フィルタ49の下流側端面49bから2〜30mm離れた位置に配置されている。そのため、フィルタ49の熱は押さえ部材42によって輻射されやすくなり、フィルタ49の温度を高くすることができる。よって、排気ガスの熱だけである程度のパティキュレートを燃焼させることができる。この結果、排気ガス浄化装置22とは別の箇所に設けられた電気ヒータによりフィルタ49を再生するまでに必要な期間を長くすることができるので、外ケーシング30からフィルタ49を頻繁に取り出して再生するという煩わしさがなくなる。
【0069】
(2)押さえ部材42はパンチングメタルから構成されているため、排気ガスの排出音を低減することができる。従って、バスの走行音を低減することができる。
【0070】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、浄化する排気ガス浄化装置22を複数個設けたが、バスの排気量に応じて排気ガス浄化装置22の数を自由に変更してもよい。
【0071】
・ボルト38の先端部を僅かに潰すか、或いはボルト38に螺刻されたネジ部の先端部分を欠損してもよい。このような構成にすれば、万が一締付けナット39が緩んでも、バス11の走行中にボルト38から締付けナット39が抜け落ちるのを防止することができる。
【0072】
・前記実施形態において、大型路線バス11に排気ガス浄化装置22を後付けによって装着したが、バス11を製造する際に排気ガス浄化装置22を取り付けてもよい。又、ディーゼルエンジン12を搭載した消防自動車、救急車、トラック、普通乗用車に排気ガス浄化装置22を装着してもよい。
【0073】
・把手35の表面に熱伝導率の低い被覆部材を設けてもよい。この構成にすれば、エンジン停止直後に内ケーシング33が高熱をもった状態であっても把手35の表面温度を低く保つことができる。従って、フィルタ49の着脱をいっそう容易にできる。
【0074】
・前記実施形態では、排気ガス浄化装置22を排気ガス経路の下流端に配置したが、排気ガス経路の途中に配置してもよい。この場合、押さえ部材42にはフレキシブルな排気管を着脱可能に接続することが好ましい。この構成を採用した場合には、押さえ部材42からフレキシブル排気管を取り外した後、押さえ部材42を開放すれば外ケーシング30から内ケーシング33を取り外すことができる。
【0075】
・前記実施形態では、フィルタ49を水平方向(フィルタ49の軸線がバス11のサイド扉24に直交する方向)に沿って配置した。これ以外にも、外ケーシング30を傾けて設置することにより、フィルタ49を斜め上方、或いは斜め下方に向けて配置してもよい。フィルタ49を斜め上方に向けて配置した場合には、外ケーシング30に対する内ケーシング33の着脱作業性をいっそう向上することができる。
【0076】
・径の異なる外ケーシング30を複数設けてもよい。この場合には、径の大きい外ケーシング30内に径の小さい外ケーシング30を設ける。そして、径の小さい外ケーシング30の内部に内ケーシング33を設ける。この構成にすれば、内ケーシング33の熱が外側にある外ケーシング30によりいっそう伝わりにくくなる。
【0077】
・前記実施形態において、押さえ部材42の内面(フィルタ49側の面)を鏡面加工してもよい。このようにすれば、赤外線等を良好に反射させることができる。更に、押さえ部材42の内面を粗面加工してもよい。こうすれば、押さえ部材42の伝熱面積を大きくすることができ、輻射率を向上することができる。
【0078】
・第2実施形態の別例として、押さえ部材42の開口率を上述した範囲内であれば、押さえ部材42に穿設された排気ガス排出孔55の形状を任意の形状に変更することが許容される。例えば、図8に示すように、排気ガス排出孔55の形状を正方形にしてもよい。
【0079】
・図10(a)に示すように、五角形状及び四角形状の排気ガス排出孔55を混在してもよい。図10(b)に示すように、排気ガス排出孔55を鱗状にしてもよい。図10(c)に示すように、十字状及び円形状の排気ガス排出孔55を混在してもよい。図10(d)に示すように、六角形状の排気ガス排出孔55にしてもよい。図10(e),(f)に示すように、長孔状の排気ガス排出孔55にしてもよい。特に、(e)は排気ガス排出孔55が千鳥状に配置されているのに対して、(f)は排気ガス排出孔55が同列上に平行配置されている。加えて、図10(g)に示すように、菱形状の排気ガス排出孔55としてもよい。
【0080】
・第2実施形態の別例として、図9に示すように、押さえ部材42の大部分を開口し、その開口部に網材60を設けてもよい。
・第2実施形態において、押さえ部材42をステンレス製のパンチングメタルから構成したが、チタン製又はアルミニウム製等の金属材料に変更してもよい。
【0081】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に示す。
(1) 内燃機関の排気ガス中に含まれるパティキュレートを除去する排気ガス浄化装置を備えた車両であって、内燃機関の近傍において設けられ荷物や備品等を収容するための収容スペースに、請求項1〜のうちいずれかに記載の排気ガス浄化装置を設置した車両。この構成にすれば、内燃機関の近傍に排気ガス浄化装置の設置スペースを新たに確保することなく、排気ガス浄化装置を装着することができる。従って、既存の車両に排気ガス浄化装置を容易に装着でき、コストの低減に貢献できる。
【0083】
) 請求項1において、前記把持手段は、内ケーシングの下流端部に配置されている。この構成にすれば、温度の高い内ケーシングの上流側に把持手段を配置するよりも、温度の低い下流側に配置した方が把持手段に伝わる熱の温度を低く抑えることが可能になる。
【0084】
) 請求項において、前記保持手段は、フィルタの下流側端面からの距離が2〜30mm、又は5〜15mmの範囲に配置されていることを特徴とする排気ガス浄化装置。この構成にすれば、圧損が増大することなく、フィルタの熱の輻射性能を確保することができる。
【0085】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、外ケーシングに対して把持手段を持ちながら内ケーシングを着脱できるので、フィルタの着脱作業をいっそう容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態において排気ガス浄化装置をバスに取り付けた図。
【図2】同じく、排気管の配管経路を示す概略説明図。
【図3】排気ガス浄化装置の斜視図。
【図4】内ケーシングを取り外した排気ガス浄化装置の斜視図。
【図5】排気ガス浄化装置の断面図。
【図6】第2実施形態における排気ガス浄化装置の斜視図。
【図7】(a)は実施例1の押さえ部材を示す正面図、(b)は実施例2の押さえ部材を示す正面図。
【図8】別の実施形態を示す排気ガス浄化装置の斜視図。
【図9】図8とは異なるタイプの押さえ部材を用いた排気ガス浄化装置の斜視図。
【図10】(a)〜(g)は、排気ガス排出孔の形状が異なるパンチングメタルを示す図。
【図11】従来技術における排気ガス浄化装置の概略説明図。
【符号の説明】
11…バス、12…ディーゼルエンジン(内燃機関)、16…第1排気管(排気ガス経路)、17…第2排気管(排気ガス経路)、19…排気ガス誘導管(排気ガス経路)、21…トランクルーム(収容スペース)、30…外ケーシング、33…内ケーシング、38…ボルト(保持手段)、39…締付けナット(保持手段)、42…押さえ部材(保持手段)、43…係合凹部(保持手段)、45…環状フランジ(保持手段)、49…フィルタ、29…空隙。

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集する排気ガス浄化装置において、
    外ケーシングと、その外ケーシングの内部に設けられるとともに前記フィルタを収容した内ケーシングとを備え、外ケーシングに対して内ケーシングを着脱可能にし
    前記両ケーシングは筒状に形成され、前記内ケーシングは、外ケーシングの軸線方向に沿って移動可能であるとともに、外ケーシングの下流端に設けられた開口部を介して同外ケーシング内に出し入れ自在であり、
    前記内ケーシングには、その着脱時に把持する把持手段が設けられており、
    前記内ケーシングを前記外ケーシングに挿入した状態で、前記把持手段が前記外ケーシングの外周面よりも外側に突出して配置されることを特徴とする排気ガス浄化装置。
  2. 前記外ケーシングは、前記内燃機関から延びる排気ガス経路の下流端に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化装置。
  3. 前記外ケーシングと内ケーシングとの間には、空隙が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化装置。
  4. 前記外ケーシングに対し内ケーシングを保持可能な保持手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  5. 前記保持手段は、前記フィルタの下流側端面から所定の距離をおいて配置されるとともに、同保持手段は、複数の排気ガス排出孔を有し、開口率が20〜60%に設定されている請求項4に記載の排気ガス浄化装置。
  6. 前記両ケーシングは、それらの軸線が水平方向に沿って横向きに配置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の排気ガス浄化装置。
  7. 排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集する排気ガス浄化装置であって、その排気ガス浄化装置は、外ケーシングと、その外ケーシング内に設けられるとともに前記フィルタが収容された内ケーシングとを備え、外ケーシングに対して内ケーシングを着脱可能にし、前記両ケーシングは筒状に形成され、前記内ケーシングは、外ケーシングの軸線方向に沿って移動可能であるとともに、外ケーシングの下流端に設けられた開口部を介して同外ケーシング内に出し入れ自在であり、前記内ケーシングには、その着脱時に把持する把持手段が設けられており、前記内ケーシングを前記外ケーシングに挿入した状態で、前記把持手段が前記外ケーシングの外周面よりも外側に突出して配置され、前記外ケーシングに対して前記把持手段を把持しながら、内ケーシングを着脱することにより、前記フィルタの着脱を行うようにした排気ガス浄化装置におけるフィルタの着脱方法。
  8. バスに搭載された内燃機関の排気ガスをフィルタに通過させることにより、排気ガス中に含まれるパティキュレートを捕集するバス用排気ガス浄化装置において、
    前記両ケーシングは筒状に形成され、前記内ケーシングは、外ケーシングの軸線方向に沿って移動可能であるとともに、外ケーシングの下流端に設けられた開口部を介して同外ケーシング内に出し入れ自在であり、
    前記内ケーシングには、その着脱時に把持する把持手段が設けられており、
    前記内ケーシングを前記外ケーシングに挿入した状態で、前記把持手段が前記外ケーシングの外周面よりも外側に突出して配置され、
    前記フィルタをバスのトランクルームに設け、そのフィルタに前記内燃機関から延びる排気ガス経路の下流端部を接続したことを特徴とするバス用排気ガス浄化装置。
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