JP4692427B2 - 多種燃料内燃機関 - Google Patents

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本発明は、別々の燃料タンクに貯留された良好な燃料特性の燃料と当該燃料特性の悪い燃料からなる混合燃料を燃焼室に導いて運転される多種燃料内燃機関に関する。
従来、圧縮着火性の良い燃料と悪い燃料とを夫々に貯留する燃料タンクを備え、その夫々の燃料を所定の設定燃料混合比率で混合した混合燃料を用いて運転される所謂多種燃料内燃機関が知られている。例えば、下記の特許文献1には、圧縮着火性の良い軽油と圧縮着火性の悪いガソリンとを別々の燃料タンクに貯留し、これらの燃料混合比率を運転状態に応じて変化させながら運転される多種燃料内燃機関について記載されている。
尚、下記の特許文献2には、別々の燃料タンクに貯留された複数種類の燃料を切り替えて使用する内燃機関において、運転中に余剰となった燃料を同一種類の燃料が貯留されている燃料タンクへと戻すことが可能な燃料リターン装置について開示されている。
特開平9−68061号公報 特開2002−327658号公報
ところで、上記特許文献1においては言及されていないが、実際には、その多種燃料内燃機関においても燃料リターン装置が配備される。そして、その燃料リターン装置によって余剰分の混合燃料が圧縮着火性の良い軽油用の燃料タンクに戻された場合には、その軽油用の燃料タンクの中に圧縮着火性の悪いガソリンが混入され、この軽油用の燃料タンク内の燃料(軽油とガソリンの混合燃料)の圧縮着火性が低下してしまう。これが為、かかる場合には、その燃料を圧縮空気中に噴射した際に自己着火が不安定になる可能性があり、更に、そのガソリンの混入割合が高くなるにつれて自己着火すらできなくなってしまう可能性もあるので、安定した圧縮自着火拡散燃焼を行えなくなる虞がある。
このように、良好な燃料特性の燃料と当該燃料特性の悪い燃料とが別々の燃料タンクに貯留され、その夫々の燃料からなる混合燃料を使用して運転される多種燃料内燃機関においては、その混合燃料の余剰分が燃料特性の良い燃料の燃料タンクに戻されると、この燃料タンク内の燃料のその燃料特性が悪化してしまい、その燃料特性を活かした燃焼モードでの燃焼状態が悪くなってしまう。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、別々の燃料タンクに貯留された良好な燃料特性の燃料と当該燃料特性の悪い燃料からなる混合燃料の余剰分を戻して再利用させつつも、その燃料特性を活かした燃焼モードで運転する際の燃焼状態を良好な状態に保つことが可能な多種燃料内燃機関を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、燃料特性の良い燃料が給油される第1燃料タンクと、その燃料特性の悪い燃料が給油される第2燃料タンクと、所定の設定燃料混合比率と同じ比率で第1燃料タンクからの燃料と第2燃料タンクからの燃料を混合して当該混合燃料を燃焼室へと導く燃料供給装置と、を備えた多種燃料内燃機関において、その燃料供給装置における余剰分の混合燃料を燃料特性の悪い燃料が貯留された第2燃料タンクに戻すリターン通路を設けている。
この請求項1記載の多種燃料内燃機関においては、第1燃料タンク内における燃料特性の良い燃料の純度を保つ一方、第2燃料タンク内の燃料についてのその燃料特性の悪化を防ぐ(厳密には、その燃料特性を向上させる)ことができる。従って、その第1燃料タンクからの燃料と第2燃料タンクからの燃料を混ぜ合わせた混合燃料におけるその燃料特性は、設定燃料混合比率の混合燃料の燃料特性に対して悪化しなくなる。
また、上記目的を達成する為、請求項2記載の発明では、上記請求項1記載の多種燃料内燃機関において、燃焼室に導かれる混合燃料の実際の燃料混合比率が設定燃料混合比率となるように、第2燃料タンク内における燃料特性の良い燃料の混入割合又は燃焼室に導かれる混合燃料の燃料特性と設定燃料混合比率の混合燃料の燃料特性の差に応じて第1燃料タンクからの燃料と第2燃料タンクからの燃料との間の混合比率が調節されるよう燃料供給装置を構成している。
この請求項2記載の多種燃料内燃機関においては、設定燃料混合比率の混合燃料を用いて運転することができるようになる。
ところで、上述した燃料特性としては、請求項3に記載の発明の如く、圧縮着火性,耐ノック性又は冷間始動性が考えられる。
例えば、圧縮着火性の場合には、圧縮着火性の良い混合燃料が生成されるので、安定した圧縮自着火拡散燃焼モードでの運転を行うことができるようになる。また、耐ノック性の場合には、耐ノック性の良い混合燃料が生成されるので、燃焼時のノッキングの発生を抑えることができるようになる。また、冷間始動性の場合には、冷間始動性の良い混合燃料が生成されるので、機関冷間時の始動を円滑に行うことができるようになる。
本発明に係る多種燃料内燃機関は、燃料特性の善し悪しで分けて燃料タンクに貯留された複数種類の燃料からなる混合燃料の余剰分を戻した後においても、新たに生成する混合燃料のその燃料特性を良好な状態に保つことができるので、その燃料特性を活かした燃焼モードでの燃焼状態の悪化を回避することができる。
以下に、本発明に係る多種燃料内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る多種燃料内燃機関の実施例1を図1及び図2に基づいて説明する。この多種燃料内燃機関とは、性状の異なる少なくとも2種類の燃料からなる混合燃料を燃焼室に導いて運転される内燃機関であって、その運転に使用される複数種類の燃料が少なくともある特定の燃料特性の良い燃料と悪い燃料を含むものである。
この多種燃料内燃機関は、図1に示す電子制御装置(ECU)1によって燃焼制御等の各種制御動作が実行される。その電子制御装置1は、図示しないCPU(中央演算処理装置),所定の制御プログラム等を予め記憶しているROM(Read Only Memory),そのCPUの演算結果を一時記憶するRAM(Random Access Memory),予め用意された情報等を記憶するバックアップRAM等で構成されている。
最初に、ここで例示する多種燃料内燃機関の構成について図1に基づき説明を行う。尚、その図1においては1気筒のみを図示しているが、本発明は、これに限らず、多気筒の多種燃料内燃機関にも適用可能である。本実施例1においては、複数の気筒を具備しているものとして説明する。
この多種燃料内燃機関には、燃焼室CCを形成するシリンダヘッド11,シリンダブロック12及びピストン13が備えられている。ここで、そのシリンダヘッド11とシリンダブロック12は図1に示すヘッドガスケット14を介してボルト等で締結されており、これにより形成されるシリンダヘッド11の下面の凹部11aとシリンダブロック12のシリンダボア12aとの空間内にピストン13が往復移動可能に配置される。そして、上述した燃焼室CCは、そのシリンダヘッド11の凹部11aの壁面とシリンダボア12aの壁面とピストン13の頂面13aとで囲まれた空間によって構成される。
本実施例1の多種燃料内燃機関は、機関回転数や機関負荷等の運転条件及び燃焼モードに従って空気と燃料を燃焼室CCに送り込み、その運転条件等に応じた燃焼制御を実行する。その空気については、図1に示す吸気通路21とシリンダヘッド11の吸気ポート11bを介して外部から吸入される。一方、その燃料については、図1に示す燃料供給装置50を用いて供給される。
先ず、空気の供給経路について説明する。本実施例1の吸気通路21上には、外部から導入した空気に含まれる塵埃等の異物を除去するエアクリーナ22と、外部からの吸入空気量を検出するエアフロメータ23と、が設けられている。この多種燃料内燃機関においては、そのエアフロメータ23の検出信号が電子制御装置1へと送られ、その検出信号に基づいて電子制御装置1が吸入空気量や機関負荷等を算出する。
また、その吸気通路21上におけるエアフロメータ23よりも下流側には、燃焼室CC内への吸入空気量を調節するスロットルバルブ24と、このスロットルバルブ24を開閉駆動するスロットルバルブアクチュエータ25と、が設けられている。本実施例1の電子制御装置1は、そのスロットルバルブアクチュエータ25を運転条件及び燃焼モードに従って駆動制御し、その運転条件等に応じた弁開度(換言すれば、吸入空気量)となるようにスロットルバルブ24の開弁角度を調節させる。例えば、そのスロットルバルブ24は、運転条件や燃焼モードに応じた空燃比を成す為に必要な吸入空気量の空気が燃焼室CCに吸入されるよう調節される。この多種燃料内燃機関においては、そのスロットルバルブ24の弁開度を検出し、その検出信号を電子制御装置1に送信するスロットル開度センサ26が設けられている。
更に、吸気ポート11bはその一端が燃焼室CCに開口しており、その開口部分に当該開口を開閉させる吸気バルブ31が配設されている。その開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に吸気バルブ31が配備される。従って、この多種燃料内燃機関においては、その吸気バルブ31を開弁させることによって吸気ポート11bから燃焼室CC内に空気が吸入される一方、その吸気バルブ31を閉弁させることによって燃焼室CC内への空気の流入が遮断される。
ここで、その吸気バルブ31としては、例えば、図示しない吸気側カムシャフトの回転と弾性部材(弦巻バネ)の弾発力に伴って開閉駆動されるものがある。この種の吸気バルブ31においては、その吸気側カムシャフトとクランクシャフト15の間にチェーンやスプロケット等からなる動力伝達機構を介在させることによってその吸気側カムシャフトをクランクシャフト15の回転に連動させ、予め設定された開閉時期に開閉駆動させる。本実施例1の多種燃料内燃機関においては、このようなクランクシャフト15の回転に同期して開閉駆動される吸気バルブ31を適用する。
但し、この多種燃料内燃機関は、その吸気バルブ31の開閉時期やリフト量を変更可能な所謂可変バルブタイミング&リフト機構等の可変バルブ機構を具備してもよく、これにより、その吸気バルブ31の開閉時期やリフト量を運転条件及び燃焼モードに応じた好適なものへと可変させることができるようになる。更にまた、この多種燃料内燃機関においては、かかる可変バルブ機構と同様の作用効果を得るべく、電磁力を利用して吸気バルブ31を開閉駆動させる所謂電磁駆動弁を利用してもよい。
続いて、燃料供給装置50について説明する。この燃料供給装置50は、個別に貯留された性状の異なる複数種類の燃料を予め所定の設定燃料混合比率で混合して、その混合燃料を燃焼室CC内に導くものである。本実施例1にあっては、第1燃料タンク41Aに貯留された第1燃料F1と第2燃料タンク41Bに貯留された第2燃料F2とを運転条件及び燃焼モードに応じた所定の設定燃料混合比率で混合し、その混合燃料を燃焼室CC内に直接噴射させるべく構成したものについて例示する。
具体的に、本実施例1の燃料供給装置50は、第1燃料F1を第1燃料タンク41Aから吸い上げて第1燃料通路51Aに送出する第1フィードポンプ52Aと、第2燃料F2を第2燃料タンク41Bから吸い上げて第2燃料通路51Bに送出する第2フィードポンプ52Bと、その第1及び第2の燃料通路51A,51Bから各々送られてきた第1及び第2の燃料F1,F2を所定の設定燃料混合比率で混ぜ合わせる燃料混合手段53と、を備える。
この燃料供給装置50においては、その第1フィードポンプ52A,第2フィードポンプ52B及び燃料混合手段53を電子制御装置1の燃料混合制御手段に駆動制御させ、これにより、所定の設定燃料混合比率の混合燃料が燃料混合手段53で生成されるように構成する。例えば、この燃料供給装置50は、その第1フィードポンプ52Aと第2フィードポンプ52Bの夫々の吐出量を電子制御装置1の燃料混合制御手段に加減させることによって混合燃料の実際の燃料混合比率を調節してもよく、その燃料混合制御手段の指示に従って燃料混合手段53に第1及び第2の燃料F1,F2の夫々の混合割合を加減させて混合燃料の実際の燃料混合比率を調節してもよい。ここで、本実施例1においては、運転条件や燃焼モードに応じた最適な設定燃料混合比率が設定される。
また、この燃料供給装置50には、その燃料混合手段53にて生成された混合燃料を燃料送出路54から吸い上げた後に加圧して高圧燃料通路55に圧送する高圧燃料ポンプ56と、その高圧燃料通路55の混合燃料を夫々の気筒に分配するデリバリ通路57と、このデリバリ通路57から燃料分配路58を介して供給された混合燃料を燃焼室CC内に噴射する各気筒の燃料噴射弁59と、が設けられている。
この燃料供給装置50においては、その高圧燃料ポンプ56及び燃料噴射弁59を電子制御装置1の燃料噴射制御手段に駆動制御させ、これにより、所望の燃料噴射量,燃料噴射時期及び燃料噴射期間等の燃料噴射条件で上記の生成された混合燃料が噴射されるように構成する。例えば、その電子制御装置1の燃料噴射制御手段には、その混合燃料を高圧燃料ポンプ56から圧送させ、運転条件や燃焼モードに応じた燃料噴射条件で燃料噴射弁59に噴射を実行させる。
そのようにして燃焼室CCに供給された混合燃料は、上述した空気と相俟って燃焼モードに対応する着火モードの着火動作によって燃焼させられる。そして、その燃焼された後の筒内ガスは、燃焼室CCから図1に示す排気ポート11cへと排出される。ここで、この排気ポート11cには、燃焼室CCとの間の開口を開閉させる排気バルブ61が配設されている。その開口の数量は1つでも複数でもよく、その開口毎に上述した排気バルブ61が配備される。従って、この多種燃料内燃機関においては、その排気バルブ61を開弁させることによって燃焼室CC内から排気ポート11cに燃焼後の筒内ガスが排出され、その排気バルブ61を閉弁させることによって筒内ガスの排気ポート11cへの排出が遮断される。
ここで、その排気バルブ61としては、上述した吸気バルブ31と同様に、動力伝達機構を介在させたもの、所謂可変バルブタイミング&リフト機構等の可変バルブ機構を具備したものや所謂電磁駆動弁を適用することができる。
ところで、内燃機関においては、一般に、拡散燃焼モードと火炎伝播燃焼モードとに燃焼モードが大別され、その夫々に対応する着火モードとして圧縮自着火モードと予混合火花点火モードとが用意される。以下においては、それらを一括して燃焼モードと総称し、各々圧縮自着火拡散燃焼モード、予混合火花点火火炎伝播燃焼モードと称する。
先ず、圧縮自着火拡散燃焼モードとは、圧縮行程の燃焼室CC内で形成された高温の圧縮空気の中に高圧の燃料を噴射することによって燃料の一部を自己着火させ、その燃料と空気を拡散混合させながら燃焼を進行させる燃焼形態のことである。ここで、燃焼室CC内の圧縮空気と燃料は瞬時に混合され難いので、燃料の噴射開始直後においては、所々で空燃比に濃淡が生じてしまう。一方、拡散燃焼させる際には一般的に下記の如き圧縮着火性に優れた燃料を使用することが好ましく、そのような圧縮着火性の良好な燃料は、全噴射量が噴射し終わるのを待つことなく、燃焼に適した空燃比の部分において自ら発火してしまう。これが為、この圧縮自着火拡散燃焼モードにおいては、燃焼に適した空燃比の部分の燃料が先に自己着火し、これにより形成された火炎が残りの燃料と空気を巻き込みながら徐々に燃焼を進行させる。
この圧縮自着火拡散燃焼モードで運転させる為には、通常、発火点が圧縮空気の圧縮熱よりも低い圧縮着火性の良好な燃料が必要とされる。例えば、この圧縮着火性の良い燃料としては、軽油やジメチルエーテルなどが考えられる。更に、近年、軽油の代替燃料としてGTL(Gas To Liquids)燃料が注目されており、このGTL燃料は、所望の性状のものとして生成し易い。これが為、圧縮着火性の良い燃料には、圧縮着火性を高めるべく生成されたGTL燃料を使用することもできる。このような圧縮着火性の良好な燃料は、圧縮自着火拡散燃焼を可能にするだけでなく、圧縮自着火拡散燃焼モードで運転する際にNOxの発生量を減少させ、更に、燃焼時の騒音や振動を抑えることができる。
一方、予混合火花点火火炎伝播燃焼モードとは、燃料と空気を予め混ぜ合わせた燃焼室CC内の予混合気に火花点火にて火種を与え、その火種を中心にして火炎を伝播させながら燃焼を進行させる燃焼形態のことである。ここで、この予混合火花点火火炎伝播燃焼モードには、均質に混ぜ合わされた予混合気に対して点火を行う均質燃焼や、点火手段の周囲に濃度の高い予混合気を形成すると共に更にその周囲に希薄予混合気を形成し、その濃い予混合気に対して点火を行う成層燃焼などの燃焼形態も含む。
この予混合火花点火火炎伝播燃焼モードに適している燃料としては、一般に、ガソリンに代表される蒸発性の高い燃料が考えられる。そして、この蒸発性の高い燃料は、空気と混合され易いので、燃料の過濃領域を減少させ、PMやスモーク、NOxや未燃炭化水素(未燃HC)の抑制に寄与する。このような蒸発性の高い燃料としては、ガソリン以外に、蒸発性の高い性状のものとして生成されたGTL燃料、アルコール燃料やジメチルエーテルなどが知られている。
本実施例1の多種燃料内燃機関においては、その双方の燃焼モードを適宜選択して運転させる。従って、本実施例1の多種燃料内燃機関には、予混合火花点火火炎伝播燃焼モードでの運転を可能にする為、予混合気に対して火花点火させる図1に示す点火プラグ71を配設する。この点火プラグ71は、電子制御装置1の指示に従い、予混合火花点火火炎伝播燃焼モード時の運転条件に応じた点火時期になると火花点火を実行する。
更に、その双方の燃焼モードでの運転を可能にする為に、少なくとも、一方の燃料は圧縮着火性に優れ、他方の燃料は蒸発性に優れていることが好ましい。一方、本実施例1の多種燃料内燃機関は、特定の燃料特性についての優劣を分けた少なくとも2種類の燃料の使用を前提にしている。従って、本実施例1の多種燃料内燃機関では、圧縮着火性の善し悪し又は蒸発性の善し悪しの何れか一方での分別を条件にしつつ双方の燃焼モードでの運転が可能な第1及び第2の燃料F1,F2の選定を行う必要がある。
ここで、圧縮自着火拡散燃焼モードで運転させる為には、通常、圧縮着火性の良好な燃料の使用が必須要件となり、これを考慮せずに選定された燃料では、自己着火させることが不可能になる虞がある。そこで、本実施例1の多種燃料内燃機関においては、圧縮着火性の良い燃料を第1燃料F1として第1燃料タンク41A内に貯留する一方で、圧縮着火性が悪く蒸発性の高い燃料を第2燃料F2として第2燃料タンク41B内に貯留する。例えば、第1及び第2の燃料F1,F2をそのような組み合わせにする為には、第1燃料F1として軽油や圧縮着火性の高いGTL燃料を選定し、第2燃料F2としてガソリンやアルコール燃料、圧縮着火性が悪く蒸発性の高いGTL燃料を選定すればよい。尚、本実施例1は、複数種類の燃料で運転される多種燃料内燃機関について示すものであるので、ジメチルエーテル同士の組み合わせは考慮に入れないものとする。
また、本実施例1の電子制御装置1には、上述した双方の燃焼モードの中から最適なものを選択して設定する燃焼モード設定手段が用意されている。ここで例示する燃焼モード設定手段には、運転条件(機関回転数Ne及び機関負荷Kl)をパラメータにした図2に示す如き燃焼モードマップデータを利用して、運転条件に応じた最適な燃焼モードを選択させる。例えば、この燃焼モードマップデータは、中高負荷・低回転や高負荷・高回転等の運転条件のときに圧縮自着火拡散燃焼モードで運転させ、低負荷・低回転や低中負荷・高回転等の運転条件のときに予混合火花点火火炎伝播燃焼モードで運転させるように、予め実験やシミュレーションに基づき設定されたものである。その機関回転数Neについては、図1に示すクランク角センサ16の検出信号から把握することができる。このクランク角センサ16は、クランクシャフト15の回転角度を検出するセンサである。一方、機関負荷Klについては、上述したエアフロメータ23の検出信号から把握することができる。
本実施例1の多種燃料内燃機関においては、そのようにして選択した燃焼モードにおける運転条件(機関回転数Neや機関負荷Kl)等に従って、電子制御装置1の燃料混合制御手段に第1燃料F1と第2燃料F2の設定燃料混合比率を設定させる。
具体的に、本実施例1の如く圧縮着火性の良い第1燃料F1と蒸発性の高い第2燃料F2からなる混合燃料は、夫々の燃料F1,F2の様々な燃料特性を総合して勘案しなければならないが、一般に、第1燃料F1の燃料混合割合が大きければ圧縮着火性の良好な燃料特性となり、第2燃料F2の燃料混合割合が多ければ蒸発性の良好な燃料特性となる。これが為、圧縮自着火拡散燃焼モードで運転させる際の燃料混合制御手段には、混合燃料が良好な圧縮着火性を有するように第1燃料F1の燃料混合割合の大きい設定燃料混合比率を選択させる。
しかしながら、この混合燃料は、例えば、同程度の圧縮着火性であれば機関回転数Neが低下するにつれて急峻な燃焼を引き起こし易くなり、NOxの発生量の増大や熱効率の悪化を招く可能性がある。そして、この場合には、機関回転数Neの低下に応じて第1燃料F1の燃料混合割合を小さくし、混合燃料の圧縮着火性を低下させればよい。
また、圧縮自着火拡散燃焼モードにおいては、圧縮空気中に燃料が噴射されるので蒸発性の低い燃料を使用した場合には燃料と空気の混合状態が均一になり難く、更に、拡散燃焼期間と後燃え期間で燃焼室CC内の温度と圧力が低下する為に、不完全燃焼を引き起こしてPMやスモークが発生され易くなってしまう。特に、そのPMやスモークの発生量は、燃料の蒸発性が低ければ低いほど増加していく。これが為、この場合には、設定燃料混合比率を調節して高い圧縮着火性だけでなく高い蒸発性も有している混合燃料を生成すればよく、これにより、燃焼室CC内に導かれる燃料の蒸発性が高まって空気との混合が促進されるので、燃料の過濃領域が減少されてPMやスモークの発生量を減少させることができる。
従って、本実施例1においては、機関回転数Ne等の運転条件やエミッション性能等の運転状態に応じた最適な圧縮自着火拡散燃焼を実現させる為に、その運転条件等をパラメータにして圧縮自着火拡散燃焼モード運転時の設定燃料混合比率を求めることが可能なマップデータを用意することが好ましい。また、これと同様の考えに基づいて、予混合火花点火火炎伝播燃焼モード運転時の設定燃料混合比率についても運転条件等をパラメータにしたマップデータを用意することが好ましい。
本実施例1の多種燃料内燃機関においては、そのような考えを基に設定した設定燃料混合比率となるように燃料混合手段53において第1燃料F1と第2燃料F2とが混合された後、その混合燃料が高圧燃料ポンプ56やデリバリ通路57を介して燃料噴射弁59に供給され、運転条件や燃焼モードに応じた燃料噴射量で燃焼室CC内に噴射される。
ところで、内燃機関においては、一般に、燃料噴射弁への燃料供給量が当該燃料噴射弁からの燃料噴射量よりも多いので、その差分だけ燃料が余る。これが為、通常の内燃機関においては、その余剰分の燃料を燃料タンクに戻して再び燃料噴射弁へと送出させる。このことは本実施例1の多種燃料内燃機関においても例外ではなく、これが為、この多種燃料内燃機関には、燃料供給装置50における余剰分の混合燃料を戻す図1に示す燃料リターン装置80が配設されている。例えば、本実施例1の燃料リターン装置80には、燃料噴射弁59で噴射されずに残った混合燃料を導くリターン通路81が設けられている。
また、本実施例1の多種燃料内燃機関においては、デリバリ通路57としてコモンレールを採用する。一般に、このようなコモンレール式の内燃機関においては、そのコモンレール内の圧力を調整する圧力調整弁が配備されており、この圧力調整弁による圧力調節時の余剰分の燃料がコモンレール外に排出されて燃料タンクに戻される。これが為、本実施例1の多種燃料内燃機関においても、デリバリ通路57(コモンレール)内の圧力を調整する圧力調整弁57aと、この圧力調整弁57aから排出された混合燃料を導くリターン通路82と、が配設されている。
以下においては、便宜上、燃料噴射弁59からのリターン通路81を「第1リターン通路81」といい、圧力調整弁57aからのリターン通路82を「第2リターン通路82」という。そして、本実施例1の多種燃料内燃機関においては、その第2リターン通路82を第1リターン通路81に接続し、第1リターン通路81から全ての余剰分の混合燃料が戻されるように構成する。
次に、その余剰分の混合燃料が戻される燃料タンク(第1燃料タンク41A又は第2燃料タンク41B)について説明する。
本実施例1の余剰分の混合燃料は、圧縮着火性の良い第1燃料F1と圧縮着火性の悪い第2燃料F2が混ぜ合わされたものである。これが為、この混合燃料を第1燃料タンク41Aに戻した場合には、圧縮着火性の良い第1燃料F1の中に圧縮着火性の悪い第2燃料F2が混入されるので、この第1燃料タンク41A内の燃料の圧縮着火性が低下する。一方、その余剰分の混合燃料を第2燃料タンク41Bに戻した場合には、圧縮着火性の悪い第2燃料F2の中に圧縮着火性の良い第1燃料F1が混入されるので、この第2燃料タンク41B内の燃料の圧縮着火性が高くなる。このように、余剰分の混合燃料が戻された燃料タンク内においては、混合燃料の混入前に比べて燃料の圧縮着火性が変化する。
ここで、燃料混合制御手段が設定する本実施例1の設定燃料混合比率は、燃焼モードや運転条件に合わせた最適な第1燃料F1と第2燃料F2との間の混合比率を表したものである一方、燃料混合手段53によって生成された混合燃料の実際の燃料混合比率は、第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料との間の混合比率を表したものである。即ち、燃料混合手段53においては、設定燃料混合比率となるようにその比率で第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料が混合される。これが為、余剰分の混合燃料が戻されたことによって燃料タンク内に別の燃料が混入してしまうと、所望の設定燃料混合比率の混合燃料が生成されなくなってしまう。
例えば、余剰分の混合燃料が第1燃料タンク41Aに戻された場合には、この第1燃料タンク41A内の燃料の圧縮着火性の低下に伴って、燃料混合手段53で生成された混合燃料内の圧縮着火性の良い第1燃料F1の燃料混合割合が下がるので、その混合燃料の圧縮着火性についても正確な設定燃料混合比率の混合燃料に比べて低下する。従って、圧縮着火性の悪い第2燃料F2の第1燃料タンク41Aへの混入割合が高くなり過ぎた場合には、生成された混合燃料が圧縮空気中で自己着火できなくなってしまう可能性がある。また、自己着火の不可能な状態にまで至らずとも、生成された混合燃料が所望の圧縮着火性(設定燃料混合比率に応じた圧縮着火性)よりも低下しているので、圧縮自着火拡散燃焼時に急峻な燃焼を引き起こし、NOxの発生量の増大や熱効率の悪化を招いてしまう虞がある。更に、そのような圧縮着火性の低下した混合燃料を用いて圧縮自着火拡散燃焼させた場合には、所謂ディーゼルノックを引き起こして燃焼時の騒音や振動の悪化を招いてしまい、また、着火が不安定になって失火等による激しいトルク変動を引き起こしてしまうので、安定した機関運転が不可能になるときもある。
このようなことから、圧縮自着火拡散燃焼モードでの安定した運転を行う為には、その第1燃料タンク41A内の燃料の圧縮着火性を低下させないようにすることが好ましい。
そこで、本実施例1においては、燃料噴射弁59や圧力調整弁57aから排出された余剰分の混合燃料が第2燃料タンク41Bへと戻されるように第1リターン通路81を第2燃料タンク41Bに接続する。これにより、本実施例1の多種燃料内燃機関においては、その余剰分の混合燃料の第1燃料タンク41Aへの混入が回避されるので、その第1燃料タンク41A内における圧縮着火性の良い第1燃料F1の純度(換言すれば、この第1燃料タンク41A内の燃料の圧縮着火性)を保持し続けることができる。また、この多種燃料内燃機関においては、その余剰分の混合燃料が第2燃料タンク41Bに戻されるので、その混合燃料における第1燃料F1の燃料混合割合や第2燃料タンク41B内の元の貯留量などにより異なるが、その第2燃料タンク41B内の燃料の圧縮着火性を余剰分の混合燃料の混入前と同水準に保つ又は混入前よりも高くすることができる。これが為、本実施例1の燃料混合手段53は、余剰分の混合燃料が戻された後でも所望の圧縮着火性と同等又はそれよりも高い圧縮着火性の混合燃料を生成することができる。
このように、本実施例1の多種燃料内燃機関においては、余剰分の混合燃料が戻された後に燃料混合手段53で新たに生成される混合燃料の圧縮着火性が設定燃料混合比率の混合燃料の圧縮着火性に対して低下しない。従って、この本実施例1の多種燃料内燃機関によれば、余剰分の混合燃料の混入後でも圧縮自着火拡散燃焼モード運転に適した良好な圧縮着火性の混合燃料を用いて燃焼させることができる。また、この多種燃料内燃機関によれば、余剰分の混合燃料の混入後でも圧縮自着火拡散燃焼時に急峻な燃焼が起こらなくなるので、NOxの発生量の増大や熱効率の悪化(燃費の悪化、出力低下)を抑制することができる。更に、この多種燃料内燃機関においては、余剰分の混合燃料の混入後でも圧縮自着火拡散燃焼時のディーゼルノックによる燃焼時の騒音や振動が抑制され、また、その圧縮自着火拡散燃焼時の着火の安定化が図れ、不安定な着火及び燃焼の繰り返しによるトルク変動が抑制される。
次に、本発明に係る多種燃料内燃機関の実施例2を同じく図1及び図2に基づいて説明する。
前述した実施例1の多種燃料内燃機関においては、第2燃料タンク41Bに第1燃料F1が混入されているにも拘わらず、燃料混合手段53に設定燃料混合比率と同じ比率で第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料を混合させている。これが為、この実施例1の多種燃料内燃機関においては、生成された混合燃料の実際の燃料混合比率と設定燃料混合比率との間に違いが生じてしまい、その設定燃料混合比率に対応した最適な圧縮自着火拡散燃焼が行われないことがある。例えば、第2燃料タンク41Bにおける第1燃料F1の混入割合が多く、生成された混合燃料の圧縮着火性が高くなり過ぎた場合には、吸気温の上昇に伴って急峻な燃焼が引き起こされ易くなり、NOxの発生量の増大や熱効率の悪化を招く虞がある。
そこで、本実施例2の多種燃料内燃機関は、前述した実施例1の多種燃料内燃機関において設定燃料混合比率の混合燃料が生成されるように構成する。具体的に、本実施例2においては、第2燃料タンク41Bへの第1燃料F1の混入割合rT2F1に応じて燃料混合手段53での第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料との間の混合比率を調節し、これらの混合燃料における第1燃料F1と第2燃料F2との間の実際の燃料混合比率が設定燃料混合比率となるようにする。
先ず、燃料混合割合rF1の第1燃料F1と燃料混合割合rF2の第2燃料F2との間の設定燃料混合比率を「A:B」とし、その際の混合燃料における第1燃料F1の燃料量を「VF1」、第2燃料F2の燃料量を「VF2」とした場合、その第1燃料F1と第2燃料F2との間の設定燃料混合比αは、下記の式1の関係式で表すことができる。
α=rF1/rF2=VF1/VF2=A/B … (1)
また、その設定燃料混合比率「A:B」の混合燃料を成立させる為の第1燃料タンク41Aの燃料と第2燃料タンク41Bの燃料との間の混合比率を「C:D」とし、その際に生成される混合燃料においての第1燃料タンク41Aからの燃料の燃料混合割合を「rT1」、第2燃料タンク41Bからの燃料の燃料混合割合を「rT2」とする。また、その際の混合燃料における第1燃料タンク41Aからの燃料量を「VT1」とし、第2燃料タンク41Bからの燃料量を「VT2」とする。この場合、生成される混合燃料における第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料との間の混合比βは、下記の式2の関係式で表すことができる。
β=rT1/rT2=VT1/VT2=C/D … (2)
ここで、混合燃料の設定燃料混合比αは燃焼モード等に応じて随時変化するものであるので、第2燃料タンク41Bへの第1燃料F1の混入割合rT2F1が一定の値に定まることはない。即ち、その第2燃料タンク41B内の第1燃料F1と第2燃料F2の混合比γは、余剰分の混合燃料が戻されることによって随時変化していく。この混合比γは、第2燃料タンク41B内の第1燃料F1の燃料量を「VT2F1」とし、第2燃料F2の燃料量を「VT2F2」とすれば、下記の式3の関係式で表すことができる。また、この混合比γは、下記の式3のように、生成された混合燃料における第2燃料タンク41Bからの第1燃料F1の燃料量VT2f1と第2燃料F2の燃料量VT2f2とを用いても表すことができる。
γ=VT2F1/VT2F2=VT2f1/VT2f2 … (3)
尚、生成された混合燃料における第2燃料タンク41Bからの燃料量VT2と第1燃料F1の燃料量VT2f1と第2燃料F2の燃料量VT2f2との間には、下記の式4の関係式が成立する。
T2=VT2f1+VT2f2 … (4)
ところで、生成された混合燃料における第1燃料F1の燃料量VF1は、第1燃料タンク41Aからの第1燃料F1の燃料量VT1と第2燃料タンク41Bからの第1燃料F1の燃料量VT2f1との合算値に相当する(式5)。
F1=VT1+VT2f1 … (5)
この式5は、上記式2の変形式(VT1=βVT2)と上記式3の変形式(VT2f1=γVT2f2)と上記式4を用いて下記の式6の如く変形できる。
F1=β(γVT2f2+VT2f2)+γVT2f2= … (6)
また、生成された混合燃料における第2燃料F2の燃料量VF2は、第2燃料タンク41Bからの第2燃料F2の燃料量VT2f2に相当する(式7)。
F2=VT2f2 … (7)
そして、その式6,7を上記式1に代入することによって、下記の式8の如く、設定燃料混合比率の混合燃料を生成する為に必要な第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料との間の混合比βを表すことができる。
β=(α−γ)/(γ+1) … (8)
ここで、設定燃料混合比αは、燃料混合手段53で混合燃料を生成させる際に設定する設定燃料混合比率から求めることができる。
一方、第2燃料タンク41B内の第1燃料F1と第2燃料F2の混合比γは、例えば、この第2燃料タンク41B内に混入された第1燃料F1の密度を測定可能な密度計等の密度センサ91の検出信号に基づいて求めることができる。この密度センサ91は、例えば、第1燃料F1と第2燃料F2の間の成分の相違を検知して第1燃料F1の密度を測定する。また、その密度センサ91に替えて、第2燃料タンク41Bの第1燃料F1の比重を測定する比重計等の比重センサを利用してもよい。
本実施例2の電子制御装置1の燃料混合制御手段は、自ら求めた設定燃料混合比α及び密度センサ91や比重センサ等の計測手段の検出信号から求めた第2燃料タンク41B内の第1燃料F1と第2燃料F2の混合比γを上記式8に代入し、第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料との間の混合比βを算出する。そして、この燃料混合制御手段は、その混合比βとなるように燃料混合手段53に対して第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料の混合制御を実行させる。即ち、本実施例2においては、生成された混合燃料の実際の燃料混合比率が設定燃料混合比率となるように、第2燃料タンク41Bにおける第1燃料F1の混入割合rT2F1に応じて第1燃料タンク41Aからの燃料と第2燃料タンク41Bからの燃料との間の混合比率が調節される。
これにより、本実施例2の多種燃料内燃機関は、余剰分の混合燃料が戻された第2燃料タンク41B内の第1燃料F1の混入割合rT2F1に影響されることなく、燃焼モードや運転条件に応じて設定された最適な設定燃料混合比率の混合燃料を燃料混合手段53において生成することができるようになる。従って、この本実施例2の多種燃料内燃機関においては、その設定燃料混合比率に対応した最適な圧縮着火性の混合燃料を用いて実施例1よりも安定した圧縮自着火拡散燃焼が行われるようになる。これが為、この本実施例2の多種燃料内燃機関においては、第2燃料タンク41Bへの第1燃料F1の混入割合rT2F1が高くなった場合でも、設定燃料混合比率に従った最適な圧縮着火性の混合燃料が生成されるので、急峻な燃焼に伴うNOxの発生量の増大や熱効率の悪化を抑制することができる。
また、この本実施例2の多種燃料内燃機関においては、上記式8からも明らかなように、第2燃料タンク41Bへの圧縮着火性の良い第1燃料F1の混入割合rT2F1が高くなるにつれて、生成された混合燃料に占める第1燃料タンク41Aからの第1燃料F1の燃料混合割合rT1が下がっていく。即ち、この本実施例2の多種燃料内燃機関においては、第1燃料タンク41Aよりも第2燃料タンク41Bの第1燃料F1を優先的に使って混合燃料が生成されるので、第1燃料タンク41Aにおける第1燃料F1の使用量を節減することができる。これが為、この本実施例2の多種燃料内燃機関によれば、その第1燃料タンク41Aへの第1燃料F1の補給時期を遅らすことができ、利用者の利便性が向上される。
ところで、第1燃料タンク41A内の第1燃料F1の使用量については、以下のようにしても節減することができる。
例えば、実施例1の多種燃料内燃機関と同様に設定燃料混合比率と同じ比率で第1燃料タンク41Aの燃料と第2燃料タンク41Bの燃料を混合させた場合、実際の混合燃料の圧縮着火性は、第2燃料タンク41Bへの第1燃料F1の混入割合rT2F1が高くなるにつれて設定燃料混合比率の混合燃料の圧縮着火性よりも良くなる。これが為、例えば、その実際の混合燃料と設定燃料混合比率の混合燃料の圧縮着火性の差を数値化して明らかにすることができれば、設定燃料混合比率の混合燃料に対して過剰に混合された第1燃料F1の混合量が把握でき、この過剰な混合量分だけ第1燃料タンク41Aの第1燃料F1の使用量を減らすことができる。その際に生成される実際の混合燃料は、その第1燃料F1と第2燃料F2の燃料混合比率が設定燃料混合比率になる。
ここで、燃料の圧縮着火性については、その良否を指数化した指数値(以下、「圧縮着火性指数値」という。)を用いて表すことができる。従って、かかる場合には、混合燃料の圧縮着火性指数値の検出を行う燃料特性検出手段を電子制御装置1に設ければよい。
その圧縮着火性指数値としては、圧縮自着火拡散燃焼モード運転時の着火遅れ期間が利用可能である。この着火遅れ期間については、筒内圧センサ92やクランク角センサ16の検出信号を用いて検出することができる。例えば、燃料特性検出手段は、圧縮自着火拡散燃焼モード運転時に筒内圧センサ92から検出した筒内圧力の変化に基づいて着火遅れ期間を算出する。また、この燃料特性検出手段は、圧縮自着火拡散燃焼モード運転時にクランク角センサ16から検出したクランク角速度の変化に基づいて着火遅れ期間を算出する。また、この着火遅れ期間については、圧縮自着火拡散燃焼モード運転時に着火時期センサとしてのイオンプローブを用いてイオン電流を計測し、これに基づいて算出することもできる。
更に、圧縮着火性指数値としては、圧縮自着火拡散燃焼モード運転時の熱発生率又はこれに準ずる値を利用してもよい。その熱発生率又はこれに準ずる値については、筒内圧センサ92から検出した筒内圧力とクランク角センサ16から検出したクランク角に基づいて求めることができる。
本実施例2の電子制御装置1は、その燃料特性検出手段により検出された実際の混合燃料の圧縮着火性指数値と設定燃料混合比率の混合燃料の圧縮着火性指数値との差を求め、この差に対応する第1燃料F1の量を算出する。ここで、その設定燃料混合比率の混合燃料の圧縮着火性指数値については予め算出して用意しておく。また、圧縮着火性指数値の差に対応する第1燃料F1の量については、圧縮着火性指数値の差と第1燃料F1の量(過剰な混合量)の対応関係を予め求めておいたマップデータを用いて算出する。
そして、本実施例2の電子制御装置1の燃料混合制御手段は、設定燃料混合比率と同じ比率になる第1燃料タンク41Aの燃料量と第2燃料タンク41Bの燃料量を求め、その第1燃料タンク41Aの燃料量から上記の算出量を減らした第1燃料F1とその第2燃料タンク41Bの燃料量の燃料(第1及び第2の燃料F1,F2)を燃料混合手段53にて混合させる。
このように、圧縮着火性を判断材料にしても第1燃料タンク41A内の第1燃料F1の使用量を節減することができるので、この多種燃料内燃機関は、その第1燃料タンク41Aへの第1燃料F1の補給時期を遅らすことができ、利用者の利便性の向上が図れる。
次に、本発明に係る多種燃料内燃機関の実施例3を図3に基づいて説明する。
前述した実施例1の多種燃料内燃機関においては、圧縮着火性の悪い第2燃料F2の貯留タンクたる第2燃料タンク41Bに余剰分の混合燃料が戻されて圧縮着火性の良い第1燃料F1が混入される。これが為、その第2燃料タンク41B内の燃料については、圧縮着火性が良くなる一方で、圧縮着火性の悪い第2燃料F2の有する他の燃料特性を悪化させてしまう。例えば、その実施例1の多種燃料内燃機関において、圧縮着火性が良く蒸発性の悪い軽油等を第1燃料F1として使用し、圧縮着火性が悪く蒸発性の高いガソリン等を第2燃料F2として使用した場合には、余剰分の混合燃料が戻されることによって第2燃料タンク41B内の燃料の蒸発性が悪化してしまう。従って、この実施例1の多種燃料内燃機関においては、生成された混合燃料の蒸発性が設定燃料混合比率の混合燃料の蒸発性よりも低下してしまうので、予混合火花点火火炎伝播燃焼モード運転時に蒸発性の低い混合燃料が空気と混合され難くなり、PMやスモーク、NOxや未燃HCの発生量を増加させる虞がある。
そこで、本実施例3においては、夫々の燃料F1,F2の有益な燃料特性を活かした運転を可能にする多種燃料内燃機関を構成する。
具体的に、この本実施例3の多種燃料内燃機関は、前述した実施例1の多種燃料内燃機関において燃料リターン装置80を図3に示す燃料リターン装置180に置き換え、余剰分の混合燃料を専用の燃料タンク(以下、「余剰混合燃料用タンク」という。)183に貯留させるべく構成したものである。
本実施例3の燃料リターン装置180は、実施例1の第1及び第2のリターン通路81,82と同様の第1及び第2のリターン通路181,182と、その第1リターン通路181に接続された余剰混合燃料用タンク183と、を備えて構成する。これにより、本実施例3においては、燃料噴射弁59や圧力調整弁57aから排出された余剰分の混合燃料が第1リターン通路181を介して余剰混合燃料用タンク183に貯留される。
従って、本実施例3においては、第1燃料タンク41A内における圧縮着火性の良い第1燃料F1の純度(第1燃料タンク41A内の燃料の圧縮着火性)だけでなく、第2燃料タンク41B内における圧縮着火性の悪い第2燃料F2の純度(第2燃料タンク41B内の燃料の蒸発性)をも保つことができるようになる。そして、これにより、燃料混合手段53においては、燃焼モードや運転条件に応じた最適な圧縮着火性になるよう設定された設定燃料混合比率の混合燃料を生成することができるようになる。これが為、本実施例3の多種燃料内燃機関においては、実施例1よりも最適な圧縮着火性の混合燃料を用いて安定した圧縮自着火拡散燃焼を行わせることができるので、その燃焼時におけるNOx発生量の増大や熱効率の悪化(燃費の悪化、出力低下)の抑制、燃焼時の騒音や振動の抑制、更に、着火の安定化に伴うトルク変動の抑制が可能になる。また、本実施例3の多種燃料内燃機関においては、実施例1よりも最適な蒸発性の混合燃料を用いて安定した予混合火花点火火炎伝播燃焼を行わせることができるので、その混合燃料が空気と混合され易くなって燃料の過濃領域が減少され、PMやスモーク、NOxや未燃HCの発生が抑制される。
このように、本実施例3の多種燃料内燃機関によれば、第1及び第2の燃料タンク41A,41B内への異種燃料の混入を防ぐことによって、夫々に貯留された第1及び第2の燃料F1,F2の固有の燃料特性(圧縮着火性及び蒸発性)を活かした最適な燃料特性の混合燃料を生成することができるようになる。これが為、この多種燃料内燃機関においては、燃焼モードや運転条件に応じた最適な燃料特性の混合燃料の生成が可能になり、燃焼の安定化を図ることができる。
ここで、本実施例3においては、貯留された混合燃料を余剰混合燃料用タンク183から吸い上げて燃料通路151に送出するフィードポンプ152を配備し、その余剰混合燃料用タンク183に貯留された混合燃料を優先的に燃料噴射弁59へと送ることが好ましい。ここでは、その燃料通路151を燃料送出路54(燃料混合手段53よりも燃料噴射弁59側)に接続し、この燃料送出路54に混合燃料を供給する。これにより、第1及び第2の燃料タンク41A,41Bへの第1及び第2の燃料F1,F2の補給時期を遅らすことができ、利用者の利便性が向上される。また、その貯留された混合燃料を優先して消費させるので、余剰混合燃料用タンク183内に大量の混合燃料を貯留させる必要が無くなり、その余剰混合燃料用タンク183の容量を小さくすることができ、車輌への搭載性の向上が可能になる。
また、余剰混合燃料用タンク183に貯留された混合燃料の燃料混合比率が設定燃料混合比率と同じ場合には、その余剰混合燃料用タンク183の混合燃料のみを燃料噴射弁59に送ってもよく、これによっても同様の効果を奏することができる。従って、その余剰混合燃料用タンク183には、余剰混合燃料用タンク183内の第1燃料F1と第2燃料F2の燃料混合比率(混合比δ)を計測可能な密度センサ91等の計測手段が配備されている。
ところで、上述した各実施例1〜3の多種燃料内燃機関においては、圧縮着火性の善し悪しで異なる第1及び第2の燃料F1,F2を例示したが、その第1及び第2の燃料F1,F2にて善し悪しが分かれる燃料特性としては耐ノック性や冷間始動性等の他のものを適用してもよい。そして、そのような別の燃料特性の善し悪しで分別された第1及び第2の燃料F1,F2の場合であっても、実施例1,2の多種燃料内燃機関を基にするのであれば、余剰分の混合燃料は、燃料特性の悪い燃料の燃料タンクへと戻す。
例えば、プレミアムガソリン等の耐ノック性の良い第1燃料F1とレギュラーガソリン等の相対的に耐ノック性の悪い第2燃料F2を各々第1及び第2の燃料タンク41A,41Bに貯留する。この場合、実施例1,2と同等の多種燃料内燃機関においては、余剰分の混合燃料が第2燃料タンク41Bへと戻された際に、第1燃料タンク41A内の第1燃料F1の純度(耐ノック性)が保たれる一方で、第2燃料タンク41B内の燃料の耐ノック性が向上する。これが為、この多種燃料内燃機関においては、燃料混合手段53にて生成される混合燃料の耐ノック性を良好な状態に保つことができるので、燃焼時のノッキングの発生を抑えることができるようになる。
また、ガソリン等の冷間始動性の良い第1燃料F1とアルコール燃料等の相対的に冷間始動性の悪い第2燃料F2を各々第1及び第2の燃料タンク41A,41Bに貯留する。この場合、実施例1,2と同等の多種燃料内燃機関においては、余剰分の混合燃料が第2燃料タンク41Bへと戻された際に、第1燃料タンク41A内の第1燃料F1の純度(冷間始動性)が保たれる一方で、第2燃料タンク41B内の燃料の冷間始動性が向上する。これが為、この多種燃料内燃機関においては、燃料混合手段53にて生成される混合燃料の冷間始動性を良好な状態に保つことができるので、機関冷間時の始動を円滑に行うことができるようになる。
以上のように、本発明に係る多種燃料内燃機関は、別々の燃料タンクに貯留された良好な燃料特性の燃料と当該燃料特性の悪い燃料とからなる混合燃料の余剰分が戻されて再利用される場合の技術として有用であり、余剰分の混合燃料が戻された後においても新たに生成される混合燃料のその燃料特性を良好な状態に保ち、その燃料特性を活かした燃焼モードでの運転時の燃焼状態を良好にさせる技術に適している。
本発明に係る多種燃料内燃機関の実施例1,2の構成について示す図である。 燃焼モードを設定する際に用いる燃焼モードマップデータの一例を示す図である。 本発明に係る多種燃料内燃機関の実施例3の構成について示す図である。
符号の説明
1 電子制御装置
41A 第1燃料タンク
41B 第2燃料タンク
50 燃料供給装置
53 燃料混合手段
80,180 燃料リターン装置
81,181 第1リターン通路
82,182 第2リターン通路
91 密度センサ
92 筒内圧センサ
151 燃料通路
152 フィードポンプ
183 余剰混合燃料用タンク
CC 燃焼室
F1 第1燃料
F2 第2燃料

Claims (3)

  1. 燃料特性の良い燃料が給油される第1燃料タンクと、該燃料特性の悪い燃料が給油される第2燃料タンクと、所定の設定燃料混合比率と同じ比率で前記第1燃料タンクからの燃料と前記第2燃料タンクからの燃料を混合して当該混合燃料を燃焼室へと導く燃料供給装置と、を備えた多種燃料内燃機関において、
    前記燃料供給装置における余剰分の混合燃料を前記燃料特性の悪い燃料が貯留された第2燃料タンクに戻すリターン通路を設けたことを特徴とする多種燃料内燃機関。
  2. 前記燃料供給装置は、前記燃焼室に導かれる混合燃料の実際の燃料混合比率が前記設定燃料混合比率となるように、前記第2燃料タンク内における燃料特性の良い燃料の混入割合又は前記燃焼室に導かれる混合燃料の燃料特性と前記設定燃料混合比率の混合燃料の燃料特性の差に応じて前記第1燃料タンクからの燃料と前記第2燃料タンクからの燃料との間の混合比率が調節されるよう構成したことを特徴とする請求項1記載の多種燃料内燃機関。
  3. 前記燃料特性は、圧縮着火性,耐ノック性又は冷間始動性であることを特徴とする請求項1又は2に記載の多種燃料内燃機関。
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