JP4692026B2 - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ Download PDF

Info

Publication number
JP4692026B2
JP4692026B2 JP2005063294A JP2005063294A JP4692026B2 JP 4692026 B2 JP4692026 B2 JP 4692026B2 JP 2005063294 A JP2005063294 A JP 2005063294A JP 2005063294 A JP2005063294 A JP 2005063294A JP 4692026 B2 JP4692026 B2 JP 4692026B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
voltage
heating element
gas sensor
ratio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005063294A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006250535A (ja
Inventor
真樹 多田
理人 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2005063294A priority Critical patent/JP4692026B2/ja
Priority to EP06728708A priority patent/EP1857814A4/en
Priority to PCT/JP2006/304339 priority patent/WO2006095719A1/ja
Priority to US11/578,106 priority patent/US7631537B2/en
Publication of JP2006250535A publication Critical patent/JP2006250535A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4692026B2 publication Critical patent/JP4692026B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/04Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance
    • G01N27/14Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of an electrically-heated body in dependence upon change of temperature
    • G01N27/18Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating resistance of an electrically-heated body in dependence upon change of temperature caused by changes in the thermal conductivity of a surrounding material to be tested
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0004Gaseous mixtures, e.g. polluted air
    • G01N33/0009General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment
    • G01N33/0027General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment concerning the detector
    • G01N33/0036General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment concerning the detector specially adapted to detect a particular component
    • G01N33/005H2
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/0004Gaseous mixtures, e.g. polluted air
    • G01N33/0009General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment
    • G01N33/0027General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment concerning the detector
    • G01N33/0036General constructional details of gas analysers, e.g. portable test equipment concerning the detector specially adapted to detect a particular component
    • G01N33/0059Avoiding interference of a gas with the gas to be measured
    • G01N33/006Avoiding interference of water vapour with the gas to be measured

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は湿気を含む大気と混合した被検出ガスの濃度を検出するためのガスセンサに関するものである。
エネルギー、環境問題解決の切り札として期待されている燃料電池が、近年、盛んに開発されてきている。特に、固体高分子膜を電解質に用いた燃料電池は動作温度が80℃程度と低く扱いやすいため、現在燃料電池開発の主流をなしている。しかし、これは燃料に水素を用いるため、その漏洩に対する安全対策として水素検出用ガスセンサが必要になってくる。
このようなガスセンサとして、従来、水素の熱伝導率が他のガスに比べ極めて大きいことを利用し、水素の存在による熱伝導率の変化を発熱素子の温度変化として検出する原理のものが提案されていた。これは、例えば空気中に水素が存在すると、発熱素子から奪われる熱量が空気のみの時より多くなり、これにより発熱素子の温度が水素濃度に応じて変化する。この温度変化を温度検出素子の抵抗値の変化として電気的に検出するものである。
このガスセンサに使用される発熱素子(温度検出素子と兼用)として、白金薄膜抵抗体が用いられている。これは薄膜であるがゆえに半導体微細加工技術(マイクロマシン技術)を応用して製造することが可能であり、極微小な発熱素子を形成できるため、高速応答、低消費電力化が図れるという特長を有している。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平8−101156号公報
このようなガスセンサを水素漏洩検知に用いる場合、被検出ガス(水素)中の湿気の存在が問題となる。すなわち、湿気がなければ発熱素子の抵抗値は水素濃度に応じて変化するが、湿気があるとそれによっても抵抗値が変化してしまい、水素による変化なのか湿気による変化なのかあるいは両者が共存して変化したのかを区別することができない。
これに対し、前記従来例では、白金薄膜抵抗体からなる発熱素子に流す電流を可変することにより発熱素子の出力電圧が反応度合いに応じて変化することを利用して、各電流を流した時の発熱素子の両端電圧をあらかじめ求めた推定式に代入かつ連立させることにより、その推定式の解から大気ガスの量すなわち各ガスの濃度を求めている。
基本的にはこのような解法で複数成分のガス濃度を求めることができるのであるが、課題となるのは燃料電池からの漏洩検知のように、80℃近い水蒸気がほぼ飽和で含有された状態の水素が大気中に漏洩する場合である。すなわち、各ガス成分の熱伝導率の変化が従来例にあるように1次式で表される、もしくは、1次式とみなせる範囲内でしか検出しない用途であれば、チェビシェフの直交多項式を用いて計算できるが、上記のように水素に比べ水蒸気が多量にある場合が想定される系での検出においては、それらの混合系の熱伝導率は湿度とともに一旦上昇しピークを持って下降する非線形(二次以上の次数を必ず持つ)な特性を示す。従って、単に推定式を連立させて解くだけでは計算が煩雑になるうえ、湿度に対する解が複数個存在し湿度を一義的に決定できず、ゆえに水素濃度も一義的に決定できないという課題があった。
この課題に対して、発明者らは発熱素子の発熱温度を違え、それぞれの温度での発熱素子の出力差が湿度に1対1で対応することを利用して湿度補正を可能とする技術を発明した(特開2004−354219号公報)。この湿度補正方式に基づいて特許文献1に記載されているような複数の定電流源を切り替える方式でガスセンサを動作させたところ、精度は±0.5%H2(%H2は水素濃度を表す。以下同様)であり、水素漏洩検知のように%オーダーの水素濃度を検知するには極めて悪い精度であった。
この理由は湿度補正を行うことにより水素感度が約1桁以上小さくなり、S/N比が悪化するためである。従って、特許文献1に記載されているような定電流源を切り替える方式ではS/N比が大きくなりセンサ精度が悪化するという課題があった。
以上のことから本発明は更に高精度なガスセンサを提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のガスセンサは湿気を含む大気と混合した被検出ガスに接触する発熱素子と、この発熱素子と並列に接続された基準抵抗と、前記発熱素子と前記基準抵抗のどちらかを選択するためのスイッチと、このスイッチを介して前記発熱素子または前記基準抵抗に電流を供給する電源装置と、前記発熱素子または前記基準抵抗の両端電圧を測定する電圧計と、前記スイッチ、前記電源装置および前記電圧計が接続された演算部とを有し、この演算部は前記電源装置からの電流供給先が前記基準抵抗となるように前記スイッチを切り替え、前記基準抵抗の両端電圧から、あらかじめ前記発熱素子に少なくとも3段階以上の電流を流すための前記電源装置の制御条件を決定した後、所定のタイミングで前記スイッチを前記基準抵抗から前記発熱素子に切り替え、前記発熱素子に少なくとも3段階以上の電流をステップ状に既定時間連続して流し、それぞれの電流値に対する前記発熱素子の既定時間経過後の両端電圧を前記演算部に取り込み、被検出ガス濃度を演算して出力する動作を行うものである。本構成によって測定の都度、基準抵抗で発熱素子に流す電流を調整することが可能となる。
本発明のガスセンサによれば、回路の部品ばらつきや経時変化あるいは温度による変化などの外乱因子があっても、それらの影響を含めて一定電流値になるように調整できるため、常に発熱素子に正確な電流が供給されて高精度な検出が可能なガスセンサを構成することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるガスセンサの回路構成図である。図2は本発明の実施の形態におけるガスセンサの発熱素子への電流供給パターンを示す波形図である。図3は本発明の実施の形態におけるガスセンサのメイン動作を表すフローチャートである。図4は本発明の実施の形態におけるガスセンサのサブ動作を表すフローチャートである。
図1において、湿気を含む大気と混合した被検出ガスに接触して被検出ガスの濃度を検出する発熱素子1は、従来の構成と同様にマイクロマシン技術によって作製された白金薄膜抵抗体からなる。
なお、被検出ガスは湿気を含む大気に対して濃度4%までの水素とした。この場合の水素による熱伝導率の変化は燃料電池の動作温度である80℃での湿度(水蒸気濃度)による熱伝導率の変化と同程度であるため、両者を区別して精度よく濃度を検出するにあたり従来の構成に比べ本実施の形態が最も効果を発揮できるので、特に前記に示す水素濃度領域とした。以下、被検出ガスは前記水素濃度領域として説明する。
発熱素子1には、その一方の端子に並列に基準抵抗2が接続されている。基準抵抗2は後述する発熱素子1への供給電流調整時の基準となるので、高精度品(温度特性5ppm/℃)を用いた。
発熱素子1と基準抵抗2のもう一方の端子には、両者のどちらかを選択するための第1スイッチ3が設けられている。なお、本実施の形態ではスイッチが2個必要なので、以下、第1スイッチ、第2スイッチと呼び両者を区別する。
ここで、第1スイッチ3にはフォトスイッチを用いた。これにより、発熱素子1と基準抵抗2を電気的に絶縁できるため、両者の相互影響が低減され高精度化が実現できる。
第1スイッチ3には第1スイッチ3を介して発熱素子1または基準抵抗2に電流を供給する電源装置4が接続されている。
さらに、第1スイッチ3には発熱素子1または基準抵抗2のどちらかの両端電圧を測定するための電圧計5が接続されている。なお、電圧計5は後述する水素濃度演算を高精度に行うために電圧取り込み精度が19ビットのADコンバータを用いてデジタル出力に換算している。
第1スイッチ3、電源装置4および電圧計5にはそれぞれ演算部6が接続されている。なお、第1スイッチ3と演算部6との接続は、第1スイッチ3に直接接続した回路(図1に実線で表記)とは別系統であるので、両者を区別する上で図1に点線で示した。
また、演算部6は内部演算処理機能力が16ビットのマイクロコンピュータを用いた、これにより演算の有効桁数が上がるので、ガスセンサの高濃度化が実現できる。なお、16ビット以上であれば十分な演算精度が得られるので、それ以上の能力のマイクロコンピュータを用いてもよい。
ここで、電源装置4の詳細を以下に述べる。
電源装置4は演算部6からの信号(パルス電圧)の1周期内のオン時間の比(以下デューティー比と略す)を直流電圧に変換し、電流電圧に応じて定電流を作り出し発熱素子1または基準抵抗2に供給する役割を有する。ここで、電源装置4が定電流をデューティー比から作り出す理由は、パルス電圧のオン時間とオフ時間の時間管理だけで電流制御ができ、単純な回路構成で高精度な電流制御が可能となるためである。
定電流を作り出す回路動作手順を以下に説明する。
まず演算部6からの信号(パルス電圧)は振幅圧縮回路7に入力され、そこであらかじめパルス電圧の振幅が所定の比率で圧縮される。圧縮することにより、定電流を作り出す際に電流調整幅(ダイナミックレンジ)は小さくなるが、その分、信号の分解能が上がり電流の微調整が可能となるため、高精度に電流制御が可能となる。
次に圧縮された信号は積分器8に入力され、パルス電圧を直流電圧に変換する。これにより、パルス電圧に含まれるノイズ成分が直流化されるため、さらに電流制御の精度が向上する。
このようにして、演算部6からの信号に基づいて電流の微調整を行うための直流電圧が得られる。
これに対して、供給したい電流の大まかな値は基準電圧発生回路9の電圧値としてあらかじめ決定されている。具体的には流したい電流値に近い電圧を出力するように電源電圧を抵抗分割して決定している。
本実施の形態では後述するように発熱素子1に3段階の電流を流すので、それぞれの電流を作り出すのに必要な大まかな直流電圧値が得られるように3つの基準電圧発生回路9すなわち低い電流値に相当するものから順に第1基準電圧発生回路91、第2基準電圧発生回路92および第3の基準電圧発生回路93が設けられている。
基準電圧発生回路9の3種類の電圧は第2スイッチ10により切り替えられる。これにより流したい電流値に対応した大まかな電圧値が得られ、流したい電流の粗調整が可能となる。なお、第2スイッチ10は図1の点線で示したように演算部6に接続されているため、演算部6で制御することができる。また、第2のスイッチ10は第1スイッチ3と同じ理由でフォトスイッチを用いた。
以上の回路を通して演算部6の信号により基準電圧発生回路9の粗調整用電圧と積分器8の微調整用電圧が得られるので、両者を加算した合成直流電圧が定電流供給回路11に入力される。このように、粗調整と微調整を行うことでデューティー比の分解能が小さいマイクロコンピュータでも十分に高精度に電流調整が可能となる。
定電流供給回路11は入力された合成直流電圧に対応した定電流を発熱素子1または基準抵抗2に供給する。このような構成で発熱素子1に流す電流を制御する電源装置4が形成されている。
次に動作について説明する。
本実施の形態で測定対称とする水素は湿気を含む大気中に存在するので、湿度および周囲温度を補正する必要がある。そのため、周囲温度出力と発熱素子1の発熱温度を違えた状態での出力の3つの出力を測定する必要がある。
発熱素子1はマイクロマシン技術で作成された白金薄膜抵抗体からなるため、極めて熱容量が小さい。従って、発熱温度を違えるためには発熱素子1に流す電流を違えればよい。これにより数10ミリ秒で所望の温度に到達させることが可能となる。さらにほとんど発熱しない範囲で電流を流せば、白金の持つ抵抗温度係数に応じた周囲温度を反映した出力が得られる。
これらのことから、1つの発熱素子1に対し、最初にほとんど発熱しない電流を流してその両端電圧から周囲温度に比例した出力を得、次に低発熱温度となる電流を流すことで低温時の出力を得、さらに高発熱温度となる電流を流すことで高温時の出力を得ることができる。これら3つの出力から所定の演算を行うことで水素濃度のみの出力を得ることが可能となる。
よって、発熱素子1には順次電流が大きくなるパルス電流を流す動作となる。この波形図を図2に示す。横軸は時間、縦軸は発熱素子1への供給電流を示す。図2より、3段階の電流を順次流した後、電流をオフにすることで発熱素子1を周囲温度まで冷却する。発熱素子1の両端電圧は、各電流を流してから既定時間経過後にそれぞれ電圧計5に取り込む。これらの動作を繰り返すことでパルス電流の周期毎に水素濃度が得られることになる。
ここで、発熱素子1に流す3段階の電流値は低い電流から高い電流に順次与えているが、これは発熱素子1の特性として昇温速度が降温速度より速いためである。従って、発熱素子1の発熱温度が段階的に高くなるようにすれば、所望の温度にそれぞれ早く到達できるため、パルス電流の周期を短くすることができる。ゆえに、センサ出力の応答性が早くなり、濃度変化に即応した高精度な出力が得られる。
なお、本実施の形態では、発熱素子1に流す最も電流の小さい時の電流値を1mAとした。この電流値は発熱素子1がほとんど発熱しない範囲内であることを確認している。これにより、発熱素子1近傍のガス雰囲気による熱伝導率の変化をほとんど検知しなくなるため、白金の持つ抵抗温度係数により周囲温度を反映した出力のみが高精度に得られる。
また、発熱素子1に流す低発熱温度となる電流は7mA、高発熱温度となる電流は7.5mAとした。電流を流す時間はそれぞれ0.2秒、電流をオフにする時間は1.4秒とした。なお、電流オフを1.4秒とした場合に発熱素子1の温度が室温まで十分下がることを確認している。
従って、本実施の形態では1周期2秒のパルス電流が発熱素子1に供給されることになる。また、電流オフの間に水素濃度を演算するため、2秒に1回の間隔で水素濃度の出力が更新される。以上のような基本動作によって水素濃度を出力している。
次に、本実施の形態のガスセンサの具体的な詳細動作について図3および図4に示すフローチャートを用いて説明する。
ガスセンサの電源が投入されると図3に示すメインルーチンが起動する。それにより、起動直後であることを示すスタートフラグSFを1にする(S1)。
次に電源回路4が1mAの電流値を流すための調整を行う。具体的には、まず電源装置4からの電流供給先が基準抵抗2となるよう第1スイッチ3を切り替える(S2)とともに、粗調整用の第1基準電圧発生回路91を選択するように第2スイッチ10を切り替える(S3)。
次にこれから調整する電流iが1mAであるので、i=1を代入して(S4)、図4に示すデューティー比Di調整サブルーチンを実行する(S5)。
ここで、前記サブルーチンについて具体的な動作を説明する。
前記サブルーチンが実行されると、まずスタートフラグSFの状態を調べ(S101)、SFが1ならば(S101のYes)電源投入直後であるので前回デューティー比がないため、あらかじめ演算部6に記憶された暫定の初期デューティー比Dsを現在のデューティー比Diとして設定する(S102)。
一方、スタートフラグSFが1でなければ(S101のNo)、前回デューティー比DoiをDiとして設定する(S103)。このように設定することにより、Diは最初から真値に近いので収束が早くなり、その分高精度に調整することが可能となる。
S102,S103いずれの場合も次にカウンターnを0にする(S104)。次にnを1加算する(S105)。
次にnが20になったか否かを判定する(S106)。もし、まだnが20になっていなければ(S106のNo)、現在設定されているデューティー比Diのパルス電圧を演算部6から電源装置4に供給する。その結果、電源装置4は供給されたパルス電圧から得られた直流電圧と、粗調整用の基準電圧発生回路9の電圧を合成した電圧に応じた定電流を出力する(S107)。
第1スイッチ3は基準抵抗2に切り替えられているので、電源装置4の定電流出力は基準抵抗2に流れる。その結果、基準抵抗2には定電流出力値に応じた両端電圧Vsがかかる。このVsを電圧計5で読み取る(S108)。
得られたVsから次の手順で次回デューティー比をDiとして設定する(S109)。
まず、あらかじめ発熱素子1に流したい目標電流(本実施の形態では1,7,7.5mAの3種類)を基準抵抗2に流したときの基準抵抗2の両端にかかる電圧値を基準電圧値Vi(i=1,7,7.5)として演算部6に記憶しておく。この場合、基準抵抗2は温度係数の極めて小さな高精度品を用いているので、周囲温度に拘わらず目標電流値に対応した基準電圧Viはほぼ一定となる。
次に、現在の任意環境下での基準抵抗2にかかる両端電圧値Vsと演算部6に記憶させた基準電圧値Viとの差の絶対値A=|Vs−Vi|を求める。
次に、Aを小さくするために、Diを可変調整することで変化する基準抵抗2の両端電圧値Vs1の変化量絶対値をB(=|Vs−Vs1|)としたとき、後者が前者より小さく(A>B)、かつ、Aが小さくなるような次回デューティー比をDiとして設定する。
このように設定することにより、Diの可変調整による変化幅Bが目標値との差Aより常に小さくなるので微調整が可能となり、Aより大きな調整変化幅Bとしたときに起こりうる、かえって目標値から外れてなかなか目標値に収束しなくなるという現象を避けることができる。従って、この調整を繰り返すことにより高精度なDiの設定が可能となる。
S109でDiを設定したら、配列Din(n=1〜20)にDiを記憶した後(S110)、S105に戻りDiの調整を繰り返す。
なお、繰り返し回数は本実施の形態では20回とした。これは多いほど高精度になるが、演算部6の処理速度の関係から処理可能な最大回数が20回であったので、その回数を採用した。また、後述するように20回の繰り返しでもガスセンサトータルの高精度化は十分達成できることを確認している。
また、20回繰り返すうちにAはほとんど0に近づき、基準抵抗2にかかる両端電圧値Vsは基準電圧Viにほぼ一致してくる。従って、Aがほぼ0になった時点で繰り返しを終了して、そのときのDiを次回のデューティー比として決定すればよいと考えられるが、これは、以下の理由によって精度的に不十分となる。
発明者らがAとDiの関係を詳しく調査したところ、確かに20回も繰り返さないうちにAは0に近づいた。しかし、その後の繰り返し調整により得られたDiはAが0近傍であるにも拘わらず、ばらつきを有することがわかった。これは回路全体の微視的なノイズの影響のため、Aが0近傍となるDiは調整の都度、ある程度の範囲で変動していることを示す。従って、Aが0に近づいた際の最初のDiだけで次回のデューティー比を決定すると、最終的なセンサ出力がばらつくことになり精度が悪くなった。
これらのことから、たとえAがほぼ0になっても既定回数(20回)分はDiの調整を繰り返し、後述するように各々のDiを平均して次回Diとすることで高精度を確保した。
S106でカウンターnが20になり、20回の調整が終了したら(S106のYes)、まず配列Din(複数のデューティー比)の後半(n=11〜20)を平均して次回Diとして設定する(S111)。
次に、スタートフラグSFの状態を調べる(S112)。
もし、SFが1なら(S112のYes)、電源投入直後であるのでS116へジャンプする。なお、この場合のDiの初期値Dsは暫定であるので、調整初期は目標からかけ離れた値となり、この調整初期のDinも含めて平均化するとDiの真値からずれてしまい、誤差が大きくなる。これを避けるためにS111にて変化の大きい前半のDinは無視し、後半のみで平均化して次回Diとしている。
一方、SFが1でなければ、前回決定した最も電流の少ないとき(1mA)のデューティー比Do1(Doiにおいて、i=1mA)と、次回発熱素子1に供給するために決定した最も電流の少ないときのデューティー比D1(Diにおいて、i=1mA)との差の絶対値、すなわち前回との変化幅が0.0025未満の既定範囲内であるかを判断する(S113)。もし、既定範囲内でなければ(S113のNo)、S116にジャンプする。
既定範囲内であれば(S113のYes)、S103でこれから決定しようとしている次回Diに近い前回Doiを初期値として用いているので、その後調整した複数のデューティー比Dinは全て真値に近い値をとる。ゆえに、ここで改めてDinの全数(n=1〜20)を平均化して次回Diと決定することにより、安定した高精度な電流供給が可能となる(S114)。
さらに、上記のようにDinの全数を平均した場合はS114で求めた次回Diに対し前回決定したDoiも平均を取り、これを改めて次回のDiとして決定する(S115)。これにより、前回値Doiを反映したDiが決定できるため、外乱ノイズ等によるDoiからの急変化を吸収することができ、さらなる高精度化が可能となる。
なお、S113でDo1とD1の差の絶対値が既定範囲内かを判断しているが、これは既定範囲内であれば周囲温度に大きな変化がなかったことになるので、上記の通りDinの全数を平均し、さらにDoiとDiを平均することで外乱ノイズの影響を低減できる。
しかし、既定範囲内でなければ、燃料電池の起動直後時のように周囲温度が急変して基準抵抗2の抵抗値が変化していることになるので、DinやDoiは変化の途上にあるためDinの全数で平均を取りさらにDoiと平均を取ると、かえってDiに誤差が含まれてしまう。
従って、Do1とD1の差の絶対値が既定範囲内でなければ、S111にてDinの後半の安定部分のみを平均化して次回Diとするようにしている。
また、本実施の形態における様々な実測の結果、既定範囲としてDo1とD1の差の絶対値が具体的に0.0025未満であれば最終のセンサ出力精度に影響を及ぼさないことを確認している。
次にDoiに決定したDiを代入することでDoiを更新する(S116)。
以上の動作により、目標電流に対するデューティー比Diを決定し、メインルーチンに戻る。
S5によって1mA用のデューティー比D1が決定されたので、引き続き同様の手順で7,7.5mA用のデューティー比を決定していく。
まず、7mA用のデューティー比D7を決定するため、粗調整用の第2基準電圧発生回路92を選択するように第2スイッチ10を切り替える(S6)。
次にこれから調整する電流iが7mAであるので、i=7を代入して(S7)、図4に示すデューティー比Di調整サブルーチンを実行する(S8)。これによりD7が決定される。
次に、7.5mA用のデューティー比D7.5を決定するため、粗調整用の第3基準電圧発生回路93を選択するように第2スイッチ10を切り替える(S9)。
次にこれから調整する電流iが7.5mAであるので、i=7.5を代入して(S10)、図4に示すデューティー比Di調整サブルーチンを実行する(S11)。これによりD7.5が決定される。
このようにして電源装置4の制御条件である各Diが決定できたので、次にスタートフラグSFを0にする(S12)。これは、この時点では電源投入直後であっても既に最初のDiが決定されており、もはや電源投入直後ではないためである。
以下、決定したDiで発熱素子1に電流を流す動作を行う。
まず、発熱素子1に電流を流すタイミングを図2で説明したように2秒毎に合わせるため既定時間待つ(S13)。
次に、第1スイッチ3を発熱素子1側に切り替える(S14)。
さらに、第2スイッチ10を第1基準電圧発生回路91に切り替える(S15)。
次に、S5で決定したD1を電源装置4に出力することにより発熱素子1に1mAの電流を流す(S16)。
次に規定時間待つ(S17)。これは、発熱素子1に電流を流してもすぐに所望の温度には到達しないためである。本実施の形態では素子温度の安定時間として0.05秒を待ち時間とした。
次に発熱素子1の両端電圧Tを電圧計5で取り込む(S18)。なお、取り込みのタイミングは各電流の供給時間がそれぞれ0.2秒で、S17の待ち時間が0.05秒なので、差し引き0.15秒の間に取り込んでいる。
以上の動作で1mAを発熱素子1に流したときの両端電圧Tを取り込むことができた。以下、同様に7,7.5mAについても両端電圧L,Hの取り込みを行う。
まず、第2スイッチ10を第2基準電圧発生回路92に切り替える(S19)。
次に、S8で決定したD7を電源装置4に出力することにより発熱素子1に7mAの電流を流す(S20)。
次に規定時間待った後(S21)、発熱素子1の両端電圧Lを電圧計5で取り込む(S22)。
次に、第2スイッチ10を第3基準電圧発生回路93に切り替える(S23)。
次に、S11で決定したD7.5を電源装置4に出力することにより発熱素子1に7.5mAの電流を流す(S24)。
次に規定時間待った後(S25)、発熱素子1の両端電圧Hを電圧計5で取り込む(S26)。
以上のようにして、3段階の電流をステップ状に規定時間連続して流し、印加電流1,7,7.5mAにおけるそれぞれの発熱素子1の両端電圧T,L,Hを取り込んでいる。
その後、発熱素子1への電流をオフにする(S27)。
次に、取り込んだT,L,Hから以下の手順に従って水素濃度の演算を行う。なお、いずれの取り込み値も電圧計5が精度19ビットのADコンバータであるので、6桁の正の整数となる。これらの値に対しての演算手法を以下に述べる。
まず、温度による0点補正演算を行う(S28)。0点補正演算は次の(1)から(4)式の0点補正式により行う。
L0=1197153×10^−14×T^3−771880×10^−9×T^2
+217824×10^−4×T+923398×10^−1 ……(1)
H0=1050739×10^−14×T^3−646937×10^−9×T^2
+187822×10^−4×T+691799×10^−1 ……(2)
ZL=L−L0 ……(3)
ZH=H−H0 ……(4)
ここで、(1)式は低発熱(7mA)時の発熱素子1両端電圧Lの周囲温度出力T(Tは周囲温度を反映した値なので周囲温度出力として扱う)による0点の変化を表す式で、あらかじめ湿気、水素ともに存在しない状態(=濃度既知の被検出ガス)で周囲温度を変えたときのTとLとの相関を最小二乗法で3次近似することによって求めた。ここで、3次近似としたのはTとLの相関を高精度に表すことができたからである。
従って、L0は任意の出力Lのうち純粋に周囲温度によってのみ変化する量を表す。ゆえに(3)式に示すようにL−L0(=ZL)を求めると、任意の周囲温度下でTによるLへの影響を補正することができる。
なお、(1)式の係数は有効数字6桁の指数表示とし、内部演算は全て有効数字6桁で行った。これは、様々な有効桁数で演算した結果、6桁がガスセンサ出力として必要十分な演算精度が得られたためである。
同様に、(2)式は高発熱(7.5mA)時の発熱素子1両端電圧Hの周囲温度出力Tによる0点の変化を表す式で、あらかじめ近似式を求めてある。ゆえに、(4)式から任意の周囲温度下でTによるHへの影響を補正できる。
このようにして最も電流の少ないときの発熱素子1両端電圧Tから、その他の電流を流したときの発熱素子1両端電圧L,Hの値を補正することで、温度による0点補正演算を行っている。
次に、上記結果(ZL,ZH)を用いて(5)から(8)式の感度補正式により温度による感度補正演算を行う(S29)。
ZL1=1119330×10^−11×T^2−353411×10^−6×T
−219967×10^−2 ……(5)
ZH1=632817×10^−11×T^2−206821×10^−6×T
−220734×10^−2 ……(6)
KL=ZL/ZL1 ……(7)
KH=ZH/ZH1 ……(8)
ここで、(5)式は低発熱(7mA)時のZLの周囲温度出力Tによる1%水素感度の変化を表す式で、あらかじめ湿気がない状態で水素を1%含む空気(=濃度既知の被検出ガス)をガスセンサに流したときのTによるZLとの相関を最小二乗法で2次近似することによって求めた。ここで、2次近似としたのは3次近似までしなくてもTとZLの相関を高精度に表すことができたからである。
従って、ZL1は周囲温度における1%水素出力を表すので、(7)式に示すように任意の出力ZLをZL1で割ることで規格化すると、任意の周囲温度下でTによるZLへの影響(感度の影響)を補正することができる。なお、(7)式により補正後出力KLは単位が%H2の規格化出力となる。
同様に、(6)式は高発熱(7.5mA)時のZHの周囲温度出力Tによる1%水素感度の変化を表す式で、あらかじめ近似式を求めてある。ゆえに、(8)式から任意の周囲温度下でTによるZHへの感度の影響を補正できる。
このようにして温度による感度補正演算を行い、規格化出力KL,KHを各々求めている。
次に、湿度を補正して水素濃度のみの演算を行う(S30)。これは、具体的には以下に示した湿度補正式(9)〜(13)式を用いて行う。
まず、(9)式よりKHとKLの差Humを求める。
Hum=KH−KL ……(9)
ここで、任意のKHは水素濃度出力に湿度出力が加算されているので、あらかじめ水素が存在しない湿気を含む空気(=濃度既知の被検出ガス)中におけるKHとHumの相関を求めておく。その結果、(9)式よりHumを求めればKHに含まれる湿度出力Off(Offは湿度を反映した値なので湿度出力として扱う)が得られる。なお、発明者らはHumが湿度に対し1対1対応をすることを発見したので、その性質によりHumからOffを一義的に求めることができる。
Offは(10)式により求められる。なお、基本的にはHumとの相関でOffを求めることができるが、高精度化のためにはHum以外に僅かに存在する周囲温度Tの影響も加味する必要がある。この観点から発明者らは様々な検討を行った結果、HumとTに対してHum×T^3の値とOffの相関が最も精度が良いことを発見した。従って、(10)式ではHum×T^3に対するOffの関係式を表した。
Off=878551×10^−53×(Hum×T^3)^3
−193304×10^−36×(Hum×T^3)^2
+140458×10^−20×Hum×T^3
+482210×10^−7 ……(10)
(10)式よりHumとTを代入することにより、KHに含まれる湿度出力Offが求められるため、(11)式に示すようにKHからOffを差し引くことにより水素出力Outが求められる。
Out=KH−Off ……(11)
次に、Outの湿度による水素感度変化を補正する。これは、本来はOutで水素のみの出力が得られるが、Tはできるだけ発熱しない電流条件で測定しているものの実際には電流が流れるため、僅かに発熱することによる水素や湿度の感度が重畳されており、その結果湿度による水素感度変化が表れる。従って、高精度な出力を得るためにはこの補正も必要である。
補正方法としては、まず、あらかじめ各湿度に対する水素感度補正値HumK(=Outの傾き)を求め、前記したTの影響を加味した湿度に相当するHum×T^3との相関関係を求めておく。結果を(12)式に示す。
HumK=−646500×10^−54×(Hum×T^3)^3
+763511×10^−38×(Hum×T^3)^2
−698337×10^−22×Hum×T^3
+100255×10^−5 ……(12)
(12)式にHumとTを代入することにより、HumKが得られるので、これを(13)式に代入することで最終水素濃度出力H2が得られる。
H2=Out/HumK ……(13)
こうして規格化出力KHを湿度補正式(9)〜(13)式で補正することで得られたH2を水素濃度として出力する(S31)。
以上の行程を1サイクルとして、S2に戻って繰り返すことで水素濃度を出力し続ける。なお、水素濃度の出力は2秒に1回の周期で得られるので、次の水素濃度が求められるまでは現在の水素濃度を出力し続けるようにしている。これにより、どのタイミングでも水素濃度を知ることができる。
このような構成、動作のガスセンサを実際に試作、評価したところ、ガスセンサトータルの精度は±0.2%H2であった。これは従来に比べ半分以下の精度幅であり、水素漏洩検知用に適することを確認した。
以上の構成、動作により、高精度なガスセンサが得られた。
なお、本実施の形態では水素濃度のみを出力しているが、(9)式で得られたHumは湿度に相関のある出力なので、あらかじめHumと湿度の相関式を求めておくことで湿度出力を得ることもできる。さらに、必要に応じてTの値から周囲温度を出力するようにしてもよい。
本実施の形態では水素を検出するために発熱素子1に3段階のステップ状電流を流したが、他にも測定したいガスが共存する場合は4段階以上のステップ状電流を流すことで、同様の手法によりガス濃度を出力することができる。
また、本実施の形態で述べた具体的な数値は一例であり、特許請求の範囲で限定した数値以外は本実施の形態の数値に限定されるものではない。
本発明にかかるガスセンサは、測定の都度、基準抵抗で発熱素子に流す電流をあらかじめ調整することにより、高精度な出力を得ることが可能になるので、湿気を含む大気と混合した被検出ガスの濃度や湿度を検出するためのガスセンサ等への適用に有用である。
本発明の実施の形態におけるガスセンサの回路構成図 同実施の形態におけるガスセンサの発熱素子への電流供給パターンを示す波形図 同実施の形態におけるガスセンサのメイン動作を表すフローチャート 同実施の形態におけるガスセンサのサブ動作を表すフローチャート
符号の説明
1 発熱素子
2 基準抵抗
3 第1スイッチ
4 電源装置
5 電圧計
6 演算部
7 振幅圧縮回路
8 積分器
9 基準電圧発生回路
10 第2スイッチ
11 定電流供給回路
91 第1基準電圧発生回路
92 第2基準電圧発生回路
93 第3基準電圧発生回路

Claims (14)

  1. 湿気を含む大気と混合した被検出ガスに接触する発熱素子と、
    この発熱素子と並列に接続された基準抵抗と、
    前記発熱素子と前記基準抵抗のどちらかを選択するためのスイッチと、
    このスイッチを介して前記発熱素子または前記基準抵抗に電流を供給する電源装置と、
    前記発熱素子または前記基準抵抗の両端電圧を測定する電圧計と、
    前記スイッチ、前記電源装置および前記電圧計が接続された演算部とを有し、
    この演算部は前記電源装置からの電流供給先が前記基準抵抗となるように前記スイッチを切り替え、
    前記基準抵抗の両端電圧から、あらかじめ前記発熱素子に少なくとも3段階以上の電流を流すための前記電源装置の制御条件を決定した後、
    所定のタイミングで前記スイッチを前記基準抵抗から前記発熱素子に切り替え、
    前記発熱素子に少なくとも3段階以上の電流をステップ状に既定時間連続して流し、
    それぞれの電流値に対する前記発熱素子の既定時間経過後の両端電圧を前記演算部に取り込み、最も電流の少ない時の前記発熱素子の両端電圧と濃度既知の被検出ガスであらかじめ求めた0点および感度の補正式とから、その他の電流を流したときの前記発熱素子の両端電圧値を補正することで規格化出力をそれぞれ求め、
    この規格化出力の差と濃度既知の被検出ガスであらかじめ求めた湿度補正式とから前記規格化出力を補正することで被検出ガスの濃度を求める行程を1サイクルとして繰り返すことで被検出ガスの濃度を出力するように構成したガスセンサ。
  2. 被検出ガスが濃度4%までの水素である請求項1に記載のガスセンサ。
  3. スイッチはフォトスイッチからなる請求項1に記載のガスセンサ。
  4. 発熱素子に流す最も電流の小さい時の電流値は発熱素子がほとんど発熱しない範囲内で与えられるようにした請求項1に記載のガスセンサ。
  5. 発熱素子に流す少なくとも3段階以上の電流値は低い電流から高い電流に順次与えられるようにした請求項1に記載のガスセンサ。
  6. 演算部は少なくとも16ビット以上の内部演算処理能力を有するマイクロコンピュータである請求項1に記載のガスセンサ。
  7. 電源装置は演算部から出力されるパルス電圧の1周期内のオン時間の比により前記発熱素子に流す電流を制御するようにした請求項1に記載のガスセンサ。
  8. 演算部から出力されるパルス電圧を積分器により直流電圧に変換し、
    この電流電圧により発熱素子に流す電流を制御するようにした請求項7に記載のガスセンサ。
  9. 演算部から出力されるパルス電圧の振幅をあらかじめ圧縮してから積分器により直流電圧に変換するようにした請求項8に記載のガスセンサ。
  10. 積分器で変換された直流電圧と、
    基準電圧発生回路により作り出した直流電圧とを加算した合成直流電圧により、
    発熱素子に流す電流を制御するようにした請求項9に記載のガスセンサ。
  11. あらかじめ発熱素子に流したい目標電流を基準抵抗に流したときの前記基準抵抗の両端にかかる電圧値を基準電圧値として演算部に記憶しておき、
    任意の環境下でパルス電圧の1周期内のオン時間の比に応じた電流を前記基準抵抗に流した時の両端電圧値と前記基準電圧値の差の絶対値が小さくなるように前記比を可変するフィードバック調整を既定回数繰り返し、
    得られた既定回数分の複数の前記比のうち後半を平均して前記目標電流に対する次回の前記比として設定した後、
    電源投入直後以外で、かつ前回の最も電流が少ない時の前記比と、次回の最も電流が少ない時の前記比との差の絶対値が既定範囲内であれば、
    複数の前記比の全数を平均して改めて次回の前記比として決定するようにした請求項7に記載のガスセンサ。
  12. パルス電圧の1周期内のオン時間の比を調整する際に、
    任意の環境下での基準抵抗にかかる両端電圧値と演算部に記憶させた基準電圧値との差の絶対値よりも前記差の絶対値を小さくするために前記比を調整することで、変化する前記基準抵抗の両端電圧値の変化量絶対値が小さくなるように前記比を設定するようにした請求項11に記載のガスセンサ。
  13. パルス電圧の1周期内のオン時間の比を調整する際に、
    前記比の初期値は前回決定した前記比を採用するようにした請求項11に記載のガスセンサ。
  14. パルス電圧の1周期内のオン時間の比の調整において、
    既定回数分のフィードバック調整による複数の前記比の全数を平均した場合は、
    さらに前回決定した前記比を平均して次回の前記比を決定するようにした請求項11に記載のガスセンサ。
JP2005063294A 2005-03-08 2005-03-08 ガスセンサ Expired - Fee Related JP4692026B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005063294A JP4692026B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 ガスセンサ
EP06728708A EP1857814A4 (en) 2005-03-08 2006-03-07 GAS SENSOR
PCT/JP2006/304339 WO2006095719A1 (ja) 2005-03-08 2006-03-07 ガスセンサ
US11/578,106 US7631537B2 (en) 2005-03-08 2006-03-07 Gas sensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005063294A JP4692026B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 ガスセンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006250535A JP2006250535A (ja) 2006-09-21
JP4692026B2 true JP4692026B2 (ja) 2011-06-01

Family

ID=36953313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005063294A Expired - Fee Related JP4692026B2 (ja) 2005-03-08 2005-03-08 ガスセンサ

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7631537B2 (ja)
EP (1) EP1857814A4 (ja)
JP (1) JP4692026B2 (ja)
WO (1) WO2006095719A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7954365B2 (en) * 2008-12-23 2011-06-07 GM Global Technology Operations LLC Closed loop control with bias voltage toggle
US8662955B1 (en) 2009-10-09 2014-03-04 Mattel, Inc. Toy figures having multiple cam-actuated moving parts
US8555701B1 (en) 2011-08-05 2013-10-15 Cps Products, Inc. Enhanced metal oxide gas sensor
US8265881B1 (en) * 2011-10-07 2012-09-11 H2Scan Corporation Techniques for calculating gas concentrations in a fluid environment
EP2609820A1 (en) * 2011-12-30 2013-07-03 Philip Morris Products S.A. Detection of aerosol-forming substrate in an aerosol generating device
US20150180383A1 (en) * 2012-07-27 2015-06-25 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Air blower equipped with brushless dc motor
US10197519B2 (en) * 2013-03-15 2019-02-05 H2Scan Corporation Gas sensing systems and methods
JP6330492B2 (ja) * 2014-06-02 2018-05-30 Tdk株式会社 ガスセンサ素子
US9835574B2 (en) 2014-07-02 2017-12-05 Stmicroelectronics S.R.L. Gas measurement device and measurement method thereof
US9835575B2 (en) * 2014-10-16 2017-12-05 Ams International Ag Ratiometric device
DE102015222064A1 (de) * 2015-11-10 2017-05-11 Robert Bosch Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Detektieren einer Gaskomponente
US11567025B2 (en) * 2018-08-10 2023-01-31 Tdk Corporation Gas sensor
US11703473B2 (en) * 2019-12-11 2023-07-18 Msa Technology, Llc Operation of combustible gas sensor in a dynamic mode with a constant resistance setpoint

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03219855A (ja) * 1990-01-23 1991-09-27 Toppan Printing Co Ltd 高圧処理方法
JPH0453574Y2 (ja) * 1987-06-29 1992-12-16
JPH08101156A (ja) * 1994-10-03 1996-04-16 Ricoh Seiki Co Ltd 大気ガス検出装置
JP2000088674A (ja) * 1998-09-17 2000-03-31 Canon Inc 環境測定装置および方法
JP2004170294A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス検出器とそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004191164A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004354210A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4313338A (en) * 1978-08-18 1982-02-02 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Gas sensing device
US4896143A (en) * 1987-04-24 1990-01-23 Quantum Group, Inc. Gas concentration sensor with dose monitoring
JPH01299452A (ja) * 1988-05-27 1989-12-04 Ricoh Co Ltd 4端子検出型ガス検出装置
GB8922126D0 (en) * 1989-10-02 1989-11-15 Normalair Garrett Ltd Oxygen monitoring method and apparatus
JPH07108B2 (ja) 1990-06-21 1995-01-11 高圧瓦斯工業株式会社 粉末消火設備の消火ノズル
JP3219855B2 (ja) * 1992-06-24 2001-10-15 株式会社リコー ガス測定方法及びガス測定装置
US5551283A (en) * 1993-08-10 1996-09-03 Ricoh Seiki Company, Ltd. Atmosphere measuring device and flow sensor
KR960029785A (ko) * 1995-01-24 1996-08-17 구자홍 가스센서
US5637786A (en) * 1995-07-05 1997-06-10 Ford Motor Company Series parallel heated oxygen sensor heater control
US6055849A (en) * 1997-09-03 2000-05-02 Figaro Engineering Inc. Gas detector and its adjusting method
US6326880B1 (en) * 1998-09-30 2001-12-04 Pittway Corporation Detector with control switch
US7481915B2 (en) * 2001-02-08 2009-01-27 Ford Global Technologies, Llc Exhaust gas temperature measurement utilizing an exhaust gas sensor
US6532792B2 (en) * 2001-07-26 2003-03-18 Avista Laboratories, Inc. Method of compensating a MOS gas sensor, method of manufacturing a MOS gas sensor, MOS gas sensor, and fuel cell system
US6838287B2 (en) * 2001-12-20 2005-01-04 Honeywell International Inc. Fluid mixture composition sensor
US6742382B2 (en) * 2002-02-28 2004-06-01 Industrial Scientific Corporation Combustible gas detector and method for its operation
US6916664B2 (en) * 2002-06-14 2005-07-12 Honeywell International Inc. Flammable vapor sensor
US7104113B2 (en) * 2003-11-21 2006-09-12 General Electric Company Miniaturized multi-gas and vapor sensor devices and associated methods of fabrication
JP4474980B2 (ja) * 2004-04-15 2010-06-09 パナソニック株式会社 ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0453574Y2 (ja) * 1987-06-29 1992-12-16
JPH03219855A (ja) * 1990-01-23 1991-09-27 Toppan Printing Co Ltd 高圧処理方法
JPH08101156A (ja) * 1994-10-03 1996-04-16 Ricoh Seiki Co Ltd 大気ガス検出装置
JP2000088674A (ja) * 1998-09-17 2000-03-31 Canon Inc 環境測定装置および方法
JP2004170294A (ja) * 2002-11-21 2004-06-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガス検出器とそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004191164A (ja) * 2002-12-11 2004-07-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
JP2004354210A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車

Also Published As

Publication number Publication date
US7631537B2 (en) 2009-12-15
US20090133472A1 (en) 2009-05-28
JP2006250535A (ja) 2006-09-21
EP1857814A1 (en) 2007-11-21
EP1857814A4 (en) 2011-09-14
WO2006095719A1 (ja) 2006-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4692026B2 (ja) ガスセンサ
ES2705433T3 (es) Método para la compensación de deriva de temperatura de dispositivo de medición de temperatura que usa termopar
US9244032B2 (en) Gas detecting apparatus and gas detecting method
US20140053631A1 (en) Gas detection apparatus and gas detection method
JP2005300452A (ja) ガスセンサとそれを用いた燃料電池システムおよび自動車
US20120290222A1 (en) Electrochemical gas detection device
US7028530B2 (en) Gas detector
JP2020125928A (ja) 酸素計測装置および酸素計測方法
JP2015121466A (ja) センサ制御装置およびガス検知システム
JP7068943B2 (ja) 亜酸化窒素濃度検出装置
JP2004138595A (ja) ガス流量測定装置及びガス流量測定方法
JP6931259B2 (ja) 金属酸化物半導体ガスセンサを用いるガス検出装置とガス検出方法
JP4861065B2 (ja) 温度補償回路および温度補償方法
JP2020139873A (ja) 酸素濃度測定装置及び酸素濃度測定方法
US8166800B2 (en) Gas concentration detection apparatus and gas concentration detection system
JP7169294B2 (ja) 目標物の電力値を測定するための装置および方法
JP2019056673A (ja) センサ制御装置
US20170131250A1 (en) Device and method for detecting a gas component
JP6636797B2 (ja) ガス検出器およびプログラム
JP2006053163A (ja) ガス検出装置
JP2012181184A (ja) 演算制御装置
JP2020030137A (ja) 水素センサ
JP2013221862A (ja) ガス検出装置
JP2001242114A (ja) 燃料電池用ガス検知装置用補償素子、気体熱伝導式ガス検知装置及び燃料電池用ガス供給装置
JP3301015B2 (ja) 水蒸気濃度測定方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080212

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20080312

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091120

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110125

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110207

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140304

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees