JP4690557B2 - トナーの調製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半連続式乳化重合法と、非イオン性界面活性剤を用いない乳化重合によりラテックスを生成する、トナー粒子の調製法に関するものである。前述のトナーは、画像形成法、特に、通常高いトナー転写効率を要する電子写真法、例えば小型設計の装置や、優れた解像度、SN比、画像均一性を備えた高品質のカラー画像が得られるよう設計された装置などに特に有用である。
【0002】
【従来の技術】
当該技術においては、バッチ式又は半連続式乳化重合により生成したラテックスポリマーと着色料とを凝集させてトナーとする方法が知られている。例えば、本件に引用して援用する、米国特許第5,853,943号は、種ポリマーの生成後にラテックスを調製する、半連続式乳化重合法に関するものである。より詳細には、米国特許第5,853,943号は、次の工程を含む製法を述べている。(i)モノマー類と、連鎖移動剤と、ジスルホン酸界面活性剤(類)と、必要に応じてであるが、望ましくは開始剤との、重合試薬類の乳化を含む、予備反応モノマー乳化を行う工程。このとき、乳化は低い温度、例えば約5〜約40℃で行う。(ii)(i)で調製したモノマーエマルションの約0.5〜約50重量%、望ましくは約3〜約25重量%のモノマーエマルション部分(a)と、ラテックスポリマーの調製に用いる全開始剤の約0.5〜約100重量%、望ましくは約3〜約100重量%の遊離基開始剤(b)とを含む混合物を、約35〜約125℃の温度で水性乳化重合して、種粒子ラテックスを調製する工程。このとき、遊離基開始剤とモノマーとの反応により、界面活性剤によって粒子が安定化したラテックス樹脂を含む、種ラテックスが生成する。(iii)生成した種粒子を、約35〜約125℃の温度に加熱し、(i)で調製したモノマーエマルションの約50〜約99.5重量%、望ましくは約75〜約97重量%の残りのモノマーエマルションと、必要に応じて、ラテックスポリマーの調製に用いる全開始剤の約0〜約99.5重量%、望ましくは約0〜約97重量%の遊離基開始剤とを加える工程。(iv)上記の反応器中の内容物を、約35〜約125℃の温度で、ラテックスポリマーの生成に効果的な時間、例えば約0.5〜約8時間、望ましくは約1.5〜約6時間保持した後、放冷する工程。
【0003】
更に、米国特許第5,853,943号では、大部分、例えば約50%以上、より詳細には約50〜約95%のスルホン化乳化剤/界面活性剤を、種ポリマーの生成に用いるモノマー部分、例えば共重合体樹脂の調製に用いる全モノマーの約0.5〜約50重量%、望ましくは約3〜約25重量%に加える、現場での種ポリマーの形成を開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
既知の乳化重合法では、乳化重合の間にエマルションを安定化するため界面活性剤(すなわち乳化剤)を用いる。乳化重合過程の安定化には適切な界面活性剤の存在が重要である。一般に界面活性剤には、イオン性及び非イオン性界面活性剤の両方が含まれる。しかし、乳化重合工程において有用な界面活性剤が、最終的なトナーの性能や製造に悪影響を及ぼす場合がある。つまり、界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤があると、フィルターの目詰まりや、過度に分散した粒子、分解されにくいエマルション、更に重大なことには最終的なトナーが相対湿度に影響され易い、低い摩擦帯電、誘電損失、劣化、トナーの流れが悪いなどの望ましくない性質となる、等の問題を生じるおそれがある。
【0005】
最近のエマルション凝集法には、摩擦帯電が環境変化に非常に影響され易いという欠点がある。特に、高温高湿度環境中において摩擦帯電の低下が見られる。一般に、高い相対湿度におけるエマルション凝集トナー粒子の摩擦帯電は、粒子表面に界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤が存在しないようにすることによって制御できる。また他の欠点としては、粒子上に界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤があると、高い相対湿度でトナー粒子と被印刷体との接着性が悪くなる。
【0006】
これらのことから、有用な摩擦電気特性とするには、エマルション凝集乳化重合過程で使用した界面活性剤を、洗浄によって粒子から除去しなければならない。しかし、乳化重合で用いる界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤は、カルボン酸と水素結合錯体を形成することが知られ、このため特にアクリル酸を含む粒子表面からの除去は困難である。更に、界面活性剤の除去は平衡過程であり、コストを抑えるには促進する必要があるため、エマルション凝集粒子からのこのような界面活性剤、特に非イオン性界面活性剤の除去は、しばしば非常に煩雑で、資源を浪費するものである。
【0007】
米国特許第5,853,943号では、それに開示のラテックス生成法において、非イオン性界面活性剤は、必要に応じてと示されているだけであるが、記載の詳細な実施の形態の殆どで非イオン性界面活性剤を用いている。非イオン性界面活性剤を用いない実施の形態では、約33重量%のアニオン性界面活性剤を用いてモノマーエマルションを生成する。次に、約5重量%のモノマーエマルションと開始剤溶液とを、残り(約67重量%)のアニオン性界面活性剤を含む水相に加え、種ポリマーを生成する。その後、モノマーエマルションを4時間以上に亘り連続的に水相に加え、重合を完了する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、非イオン性界面活性剤を使用せず、アニオン性界面活性剤の使用を最適とした乳化重合法による、トナーの調製法に関するものである。この方法により、特に高温高湿環境中でも摩擦帯電安定性の良好なエマルション凝集トナーが得られる。更に、実施の形態ではラテックス粒子に非イオン性界面活性剤が残らないため、トナーの摩擦帯電は環境変化に影響されない。更にまた、本発明の方法で、固体負荷の高い、例えば約40重量%である非イオン性界面活性剤を含まないエマルションが得られる。さらに、トナーの調製法は、ラテックスポリマーと着色剤とを凝集させ凝集体粒子を生成する工程と、凝集体粒子を合一又は融合させてトナー粒子を調製する工程と、を含み、前記アニオン性界面活性剤は、ジフェニルオキシドジスルホン酸塩である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の製法は、ラテックスポリマーの生成に用いるアニオン性界面活性剤の、全量の20重量%以下の量のアニオン性界面活性剤を含む水相の生成を含む。望ましい実施の形態では、水相は非イオン性界面活性剤を含まない。最初の水相中のアニオン性界面活性剤の量を最少とすることにより、電気的及び粒径特性のより良いトナーが得られる。
【0010】
本発明の製法は更に、前述の水相とは別の、モノマーの水性エマルションの調製を含む。このモノマーエマルションはアニオン性界面活性剤を含み、通常非イオン性界面活性剤を含まない。エマルションを生成するには通常、モノマーとアニオン性界面活性剤とを水に加え、攪拌してエマルションとする。このモノマーエマルションには、遊離基開始剤を加えても良い。
【0011】
モノマーエマルションが生成したら、モノマーエマルションの25重量%以下の部分と遊離基開始剤とを、水相に加えて混合し、所望の反応温度で種重合を開始する。この工程における開始剤は遊離基開始剤であり、種ポリマーに結合してポリマー上にイオン性、親水性の末端基を形成する遊離基開始剤であっても、またそうでなくても良い。遊離基開始剤は、モノマーエマルションとは別に先に、又はその添加の間、あるいはモノマーエマルションと同時に、若しくはモノマーエマルションの一部として加えても良い。
【0012】
種粒子の生成後、この組成物にモノマーエマルションからモノマーを追加し、規定の温度で所望の時間、重合を続けて重合を完了し、ラテックスポリマーを生成する。この間、開始剤を追加しても良い。追加する場合、この開始剤は遊離基開始剤であることが望ましい。ポリマーに結合してポリマー上にイオン性、親水性末端基を形成する遊離基開始剤であっても良いが、必ずしもそうである必要はない。
【0013】
ラテックスポリマーが生成したら、望ましくは着色料分散液の形状である着色料と、このラテックスとを凝集させて凝集体粒子とし、次にこれを合体又は融合させてトナー粒子とする。
【0014】
ラテックスの生成において、この組成物には非イオン性界面活性剤を加えないことが望ましい。しかし、好ましくないにも関わらず、着色料分散液中に非イオン性界面活性剤が存在したり、加えられることがある。このため、ラテックスポリマーの生成に非イオン性界面活性剤を用いなくとも、生成するトナー中に非イオン性界面活性剤が存在することがある。しかしラテックスポリマーの生成に非イオン性界面活性剤を用いないエマルション凝集法ならば、界面活性剤のより少ないトナーが得られる。つまり、典型的なトナー中の界面活性剤の大部分は、着色料分散液よりもラテックスに由来し、またラテックスの生成に用いる界面活性剤の相当量は通常、非イオン性界面活性剤であるため、エマルション凝集トナーで非イオン性界面活性剤を含まないラテックスを用いると、通常50%以上の界面活性剤を減らすことができる。このようなエマルション凝集トナー粒子は、最大の摩擦帯電レベルとするために必要な洗浄が、非イオン性界面活性剤を含むラテックスの場合より著しく少なく、その摩擦帯電レベルは湿度や温度の変化に影響されにくい。
【0015】
本発明ではラテックスポリマーの生成に1種以上のモノマーを使用する。適当であればどのようなモノマーも使用できる。本発明の非イオン性界面活性剤を用いない製法に特に有用なモノマー類は、アクリル酸及びメタクリル酸エステル類、スチレン、脂肪酸のビニルエステル類、エチレン性不飽和カルボン酸類、既知の架橋剤などであるが、これらに限るものではない。適当なエチレン性不飽和カルボン酸は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリル酸2−カルボキシエチル(βCEA)等である。望ましくは2種以上のモノマーを使用する。より詳細には、スチレン、アクリル酸n−ブチル、及び/又はβCEAを含むモノマー類が望ましい。
【0016】
生成するラテックスポリマーは架橋していてもあるいはしていなくても良い。適当であればどのような架橋剤も使用できる。適当な架橋剤としては、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジアクリル酸エステル類、ジメチルアクリル酸エステル類、等が挙げられるが、これらに限るものではない。
【0017】
これらのモノマー類を水とアニオン性界面活性剤と混合してエマルションとする。乳化は一般に、約5〜約40℃の温度で行うが、より高い温度でもエマルションは生成する。エマルションを生成するため、通常この混合物を、適当な混合装置、例えば1基又は複数基のインペラを持つ攪拌機を備えた容器、ホモジナイザなどの高速攪拌機を含む容器、あるいはインライン混合装置を含む外部ループを取り付けた容器などを用いて攪拌する。エマルションの生成に必要な混合速度は、使用する装置の種類によって決まる。エマルションの生成に要する時間は通常、混合物をより高い速度で攪拌すれば短くなる。
【0018】
モノマーエマルションの生成に用いるアニオン性界面活性剤は、所望の乳化及びラテックスを生じ、かつ、トナーの性能に悪影響を及ぼさなければどのようなアニオン性界面活性剤でも良い。使用されるアニオン性界面活性剤としては、ジフェニルオキシドジスルホン酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類及び硫酸塩類、等、及びそれらの混合物が挙げられるが、これらに限るものではない。実施の形態において、ラテックスの生成と、トナーの調製と特性に対する性能の組み合わせが最も良かったことから、望ましいアニオン性界面活性剤の種類は、ジフェニルオキシドジスルホン酸塩類である。本発明の望ましい実施の形態で用いる界面活性剤は、ダウ・ケミカル(DowChemical)より入手可能な、ダウファクス(DOWFAX)シリーズなどの、市販のジフェニルオキシドジスルホン酸塩類である。本発明の別の望ましい実施の形態では、モノマーエマルション中のアニオン性界面活性剤の量は、ラテックスポリマーの生成に用いるアニオン性界面活性剤の全量の80重量%以上、望ましくは90重量%以上である。ラテックスポリマーの生成に用いるアニオン性界面活性剤の全量は、ラテックスポリマーの生成に使用するモノマーの全量の0.5〜10重量%、望ましくは1〜4重量%である。
【0019】
更に、生成するポリマーの分子量を調整するため、モノマーエマルションに連鎖移動剤を加えることが望ましい。本発明で用いる連鎖移動剤としては、ドデカンチオール、ブタンチオール、3−メルカプトプロピオン酸イソオクチル(IOMP)、2−メチル−5−tert−ブチルチオフェノール、四塩化炭素、四臭化炭素、等が挙げられるが、これらに限るものではない。連鎖移動剤は効果的な量、例えばモノマーエマルション中のモノマーの約0.1〜約10重量%を用いる。
【0020】
種ポリマーを生成するため、モノマーエマルションの一部を水相に加える。水相に含まれるアニオン性界面活性剤は、ラテックスポリマーの生成に用いるアニオン性界面活性剤の全量の20重量%以下である。望ましくは、水相に含まれるのは、ラテックスポリマーの生成に用いるアニオン性界面活性剤の全量の0.5〜10重量%である。更に望ましい実施の形態では、水相に含まれるアニオン性界面活性剤は3重量%以下である。水相には、上記のものなど、どのようなアニオン性界面活性剤を用いても良く、水相中のアニオン性界面活性剤は、モノマーエマルションの生成に用いるアニオン性界面活性剤と同じでも、あるいは異なるものでも良い。
【0021】
種ポリマーの生成に用いるモノマー部分は通常、ラテックスポリマーの調製に用いるモノマーの全量の約0.25〜約25重量%である。望ましくは、種ポリマーの生成に用いるモノマー量は、ラテックスポリマーの生成に用いるモノマーの全量の約0.5〜10重量%、より望ましくは約0.5〜3重量%である。
【0022】
種ポリマーを生成するため、必要に応じてモノマーエマルションに混合し、又は別に水相に加える重合開始剤は、遊離基開始剤であり、ポリマーに結合してポリマー上にイオン性、親水性末端基を形成する遊離基開始剤であっても、あるいはそうでなくても良い。このイオン性、親水性末端基がポリマー上にあることによりラテックスが安定化する。この安定性は、あるラテックス粒子上の荷電基と、他の粒子上の荷電基との間の静電斥力によるものである。適当な開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過亜硫酸アンモニウム、過亜硫酸カリウム、過亜硫酸ナトリウム、重硫酸アンモニウム、重硫酸ナトリウム、1,1’−アゾビス(1−メチルブチロニトリル−3−スルホン酸ナトリウム)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などが挙げられるが、これらに限るものではない。望ましい開始剤は、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等の、過硫酸開始剤である。開始剤は通常、水溶液として加える。
【0023】
ラテックスポリマーの生成に用いる開始剤の量は通常、重合すべきモノマーの約0.1〜約10重量%である。ラテックスポリマーの調製に用いる開始剤の全量の5〜100重量%、望ましくは30〜100重量%を、種重合段階で加える。
【0024】
種ポリマーの生成では、通常約35〜約150℃、望ましくは約50〜約95℃の温度で乳化重合を行う。系の安定性を保つため、開始剤は通常、ごくゆっくりとエマルションに加える。例えば、望ましくは5分以上、より望ましくは10分以上かけて開始剤を加える。
【0025】
次に、種ポリマーにモノマーを追加して重合を完了する。追加モノマーはモノマーエマルションの形状である。実施の形態では、追加モノマーは種ポリマーの生成に一部を使用したモノマーエマルションの残りである。乳化重合は通常約35〜約150℃、望ましくは約50〜約95℃の温度で行う。追加モノマーは通常、効果的な時間、例えば0.5〜8時間、望ましくは2〜6時間かけてこの組成物に加える。
【0026】
更に、種重合の後に開始剤を追加しても良い。反応のこの段階で開始剤を追加する場合、開始剤は、種ポリマーの生成で加えたものと同じ種類でも、あるいはそうでなくても良い。製法のこの工程で有用な開始剤は、前述の開始剤類の他、過酸化水素、tert−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、p−メタンヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルペルオキシド、クミルペルオキシド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビスイソブチルアミド二水和物、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩などが挙げられるが、これらに限るものではない。
【0027】
本発明の製法で生成するラテックスポリマーの具体例としては、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸メチル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸エチル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸プロピル−ブタジエン)、ポリ(メタクリル酸ブチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸メチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸エチル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸プロピル−ブタジエン)、ポリ(アクリル酸ブチル−ブタジエン)、ポリ(スチレン−イソプレン)、ポリ(メチルスチレン−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸メチル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸エチル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸プロピル−イソプレン)、ポリ(メタクリル酸ブチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸メチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸エチル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸プロピル−イソプレン)、ポリ(アクリル酸ブチル−イソプレン)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル)、ポリ(スチレン−メタクリル酸ブチル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−イソプレン−アクリル酸)、ポリ(スチレン−メタクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸ブチル−アクリル酸ブチル)、ポリ(メタクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−アクリル酸)、ポリ(アクリロニトリル−アクリル酸ブチル−アクリル酸)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(スチレン−ブタジエン−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(スチレン−イソプレン−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(スチレン−メタクリル酸ブチル−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(メタクリル酸ブチル−アクリル酸ブチル−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(メタクリル酸ブチル−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(スチレン−アクリル酸ブチル−アクリロニトリル−アクリル酸2−カルボキシエチル)、ポリ(アクリロニトリル−アクリル酸ブチル−アクリル酸2−カルボキシエチル)、上記の分枝/部分架橋共重合体、等の既知のポリマー類が挙げられるが、これらに限るものではない。
【0028】
実施の形態において、本発明は次の工程を含むトナー調製法に関する。着色料、望ましくは着色料分散液、更に望ましくはカーボンブラック、フタロシアニン、キナクリドン、又はローダミン(RHODAMINE) B(登録商標)などの顔料を含むものを、本件に述べる方法で調製したラテックスポリマーと、必要に応じて凝集剤及び/又は電荷添加剤及び/又は他の添加剤と混合する工程と、得られた混合物をラテックスポリマーのTgより低い温度、望ましくはラテックスポリマーのTgより約25〜約1℃低い温度で、効果的な時間、例えば0.5〜約2時間加熱して、トナー大の凝集体を生成する工程と、次に、凝集体懸濁液を、ラテックスポリマーのTg又はそれより高い温度、例えば約60〜約120℃に加熱して合体又は融合させ、トナー粒子とする工程と、ろ過などによりトナー生成物を取り出し、次に必要に応じてトナー粒子を洗浄し、更にオーブン、流動床乾燥器、凍結乾燥器、スプレー乾燥器などで乾燥する工程。
【0029】
ラテックスポリマーは通常、トナー組成物中に様々な効果的な量、例えばトナーの約75〜約98重量%存在する。本発明の製法に適したラテックスポリマーの大きさは、例えば、ブルックヘブンナノサイズ粒子分析計で測定した体積平均粒径で、約0.05〜約1μmである。実施の形態では、これ以外の大きさや効果的な量のラテックスポリマーを用いることもできる。
【0030】
着色料は、顔料、染料、顔料と染料との混合物などである。着色料は通常、トナー中に効果的な量、例えばトナーの約1〜約15重量%、望ましくは約3〜約10重量%存在する。
【0031】
本発明の製法で使用する、顔料などの着色料の具体例としては、リーガル(REGAL) 330(登録商標)などのカーボンブラックや、モベイ(Mobay) マグネタイト、MO8029(登録商標)、MO8060(登録商標);コロンビアン(Columbian) マグネタイト、マピコブラックス(MAPICO BLACKS)(登録商標)及び表面処理マグネタイト;ファイザー(Pfizer) マグネタイト、CB4799(登録商標)、CB5300(登録商標)、CB5600(登録商標)、MCX6369(登録商標);バイエル(Bayer) マグネタイト、ベイフェロックス(BAYFERROX) 8600(登録商標)、8610(登録商標);ノーザーン ピグメンツ(Northern Pigments) マグネタイト、NP−604(登録商標)、NP−608(登録商標);マグノックス(Magnox) マグネタイト、TMB−100(登録商標)、又はTMB−104(登録商標)などのマグネタイト類、等が挙げられるが、これらに限るものではない。シアン、マゼンタ、黄、赤、緑、茶、青及び/又はこれらの混合物などの着色顔料や染料も使用できる。通常、シアン、マゼンタ、又は黄色の顔料若しくは染料、あるいはそれらの混合物を用いる。
【0032】
顔料の特定例としては、フタロシアニン、ポール・ウーリッチ社(Paul Uhlich & Company,Inc.)製の、ヘリオゲン(HELIOGEN) ブルー L6900(登録商標)、D6840(登録商標)、D7080(登録商標)、D7020(登録商標)、パイラム(PYLAM) オイルブルー(登録商標)、パイラム オイル イエロー(登録商標)、ピグメントブルー 1(登録商標);オンタリオ州トロント、ドミニオン・カラー社(Dominion Color Corporation,Ltd.)製の、ピグメント バイオレット 1(登録商標)、ピグメント レッド 48(登録商標)、レモン クローム イエロー DCC1026(登録商標)、E.D.トルイジン レッド(登録商標)、ボン レッド C(登録商標);ヘキスト(Hoechst)製の、ノバパーム(NOVAPERM) イエロー FGL(登録商標)、ホスタパーム(HOSTAPERM) ピンク E(登録商標);E.I.デュポン・ド・ヌムール社(E.I.duPont de Nemours& Company)製の、チンカシア(CINQUASIA) マゼンタ(登録商標)、等が挙げられるが、これらに限るものではない。マゼンタの例としては、2,9−ジメチル置換キナクリドン、カラーインデックスにCI60710、CI ディスパーズ レッド 15と記載されているアントラキノン染料、カラーインデックスにCI26050、CI ソルベント レッド 19と記載されているジアゾ染料などが挙げられる。シアンの具体的な例は、銅=テトラ(オクタデシルスルホンアミド)フタロシアニン、カラーインデックスにCI74160、CI ピグメント ブルーとして挙げられているx−銅フタロシアニン顔料、カラーインデックスにCI69810、スペシャル ブルー X−2137と記載されているアントラトレン(Anthrathrene) ブルー等であり、黄色の具体例は、ジアリール化イエロー、3,3−ジクロロベンジジン アセトアセトアニリド、カラーインデックスにCI12700、CI ソルベント イエロー 16と記載されているモノアゾ顔料、カラーインデックスにホロン(Foron) イエロー SE/GLN、CI ディスパーズ イエロー 33と記載されているニトロフェニルアミンスルホンアミド、2,5−ジメトキシ−4−スルホンアニリドフェニルアゾ−4’−クロロ−2,5−ジメトキシアセトアセトアニリド、パーマネント イエロー FGLなどである。マピコブラック(登録商標)とシアン成分との混合物などの着色マグネタイトも、本発明の製法の顔料として使用できる。
【0033】
凝集剤は効果的な量、例えばトナーの約0.01〜約10重量%を用いる。使用する凝集剤としては、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、(ジアルキル)フェニルアルキルアンモニウム=クロリド、ラウリルトリメチルアンモニウム=クロリド、(アルキルベンジル)メチルアンモニウム=クロリド、(アルキル)(ベンジル)ジメチルアンモニウム=ブロミド、塩化ベンザルコニウム、セチルピリジニウム=ブロミド、C12、C15、C17トリメチルアンモニウム=ブロミド類、4級化ポリオキシエチレンアルキルアミン類のハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウム=クロリド、アルカリル・ケミカル社(Alkaril Chemical Company)より入手可能な、ミラポール(MIRAPOL)(登録商標)及びアルカクワット(ALKAQUAT)(登録商標)、花王化学(Kao Chemicals)より入手可能なサニゾール(SANIZOL)(登録商標)(塩化ベンザルコニウム)、等が挙げられるが、これらに限るものではない。
【0034】
電荷添加剤も適当な効果的な量、例えばトナーの0.1〜5重量%を使用する。適当な電荷添加剤としては、アルキルピリジニウムハロゲン化物類、重硫酸塩類、ジステアリルジメチルアンモニウム=メチル硫酸塩電荷添加剤を用いるトナーについて述べた、米国特許第3,944,493号、米国特許第4,007,293号、米国特許第4,079,014号、米国特許第4,394,430号、米国特許第4,560,635号(その内容は全て本件に引用して援用する)の電荷調整剤類、アルミニウム錯体のような陰電荷増強剤、等が挙げられるが、これらに限るものではない。
【0035】
使用する他の添加剤としては、離型剤として働くワックス類などが挙げられるが、これに限るものではない。
【0036】
次の実施例は、本発明の詳細な実施の形態を示すものである。当業者には、特定の製品特性とするために、必要に応じて適当な試薬、成分比/濃度とすることは理解されよう。特に記載のない限り、部及び%は全て重量比である。
【0037】
【実施例】
実施例1.
アニオン性界面活性剤の添加量を調節した非イオン性界面活性剤を含まないラテックスの合成(1)
アニオン性界面活性剤としてテトラプロピルジフェニルオキシドジスルホン酸ナトリウム(ダウファクス 2A1(登録商標))、開始剤として過硫酸アンモニウム、架橋剤としてジアクリル酸デカンジオール(A−DOD(登録商標))、電荷調整剤としてドデカンチオールを用いた、非イオン性界面活性剤を用いない乳化重合法により、組成比77.5/22.5/3の、スチレン/アクリル酸n−ブチル/βCEA共重合体を含む、非イオン性界面活性剤を含まないラテックスを合成した。
【0038】
35rpmに設定した攪拌機(2基の4枚傾斜羽根のインペラ)を取り付けた、300ガロン(1363.8リットル)のジャケット付きステンレススチール製反応器に、387kgの脱イオン水と、694gのダウファクス 2A1とを入れ、温度を75℃に上げた。攪拌機を取り付けた別の150ガロン(681.9リットル)の容器中で、モノマー混合物(315.70kgのスチレンと、91.66kgのアクリル酸n−ブチルと、12.21kgのアクリル酸2−カルボキシエチル(βCEA)と、1.426kgのジアクリル酸デカンジオール(A−DOD)と、総量6.95kgの1−ドデカンチオール)と、193kgの脱イオン水に7.982kgのダウファクス 2A1を加えたものとを、室温で30分間混合して、モノマーエマルションを調製した。攪拌しながらこのモノマーエマルションから6.278kgの種用モノマーエマルションを取り、75℃に保って窒素でパージしながらポンプで反応器に入れた。10分後、6.11kgの過硫酸アンモニウムを30.20kgの脱イオン水に溶解して調製した開始剤溶液を、20分以上かけて加えた。更に20分間攪拌を続け、種粒子を生成させた。残りのモノマーエマルションを180分以上かけて反応器に加えた。モノマー添加後、この組成物を75℃で180分間後加熱して反応を完了し、放冷した。反応の間、反応系には窒素気流を流し、脱酸素化した。
【0039】
Mw35,000、Mn10,400、オンセットTg51.1℃の固体を41.9%含むラテックスが得られた。ラテックス中の残留モノマー(スチレン及びアクリル酸ブチル)は、各々100ppm以下であった。このラテックスは非常に安定で、殆ど沈降物がなかった。このラテックスを3ヶ月間静置した後も沈降物は見られなかった。
【0040】
実施例2.
アニオン性界面活性剤の添加量を調節した非イオン性界面活性剤を含まないラテックスの合成(2)
ダウファクス 2A1の使用量を、水相の調製では434g、モノマーエマルションの調製では8.242kg、使用するドデカンチオールの総量を7.129kgとする以外は、実施例1と同様にして合成を繰り返した。使用した種用モノマーエマルションの量は6.3kgであった。
【0041】
Mw39,200、Mn10,700、オンセットTg51.1℃の固体を約40%含むラテックスが得られた。このラテックスは非常に安定で、殆ど沈降物がなかった。このラテックスを2ヶ月間静置した後も沈降物は見られなかった。
【0042】
比較例1.
アニオン性界面活性剤を用いたラテックスの合成
スチレン/アクリル酸共重合体に適したアニオン性界面活性剤系を用いた乳化重合法により、組成比77/23/1.5の、スチレン/アクリル酸ブチル/アクリル酸共重合体を含む、ラテックスを合成した。界面活性剤系は、ローディア(Rhodia)よりエイベックス(ABEX) 2010(登録商標)(活性固形分30%)の商標名で入手できるアニオン性の一般用市販品である。
【0043】
100rpmに設定した攪拌機(1基の4枚傾斜羽根のインペラ)を取り付けた、5ガロン(22.73リットル)のジャケット付きステンレススチール製反応器に、7.910kgの脱イオン水と、427.14gのエイベックス 2010とを入れ、温度を80℃に上げた。攪拌機を取り付けた別の5ガロン(22.73リットル)の容器中で、6577.96gのスチレンと、1964.85gのアクリル酸n−ブチルと、128.14gのアクリル酸と、更に58.09gのA−DODと、59.8gのドデカンチオールとのモノマー混合物と、3638.6gの脱イオン水に427.14gのエイベックス 2010を加えたものとを、室温で30分間混合して、モノマーエマルションを調製した。128gの過硫酸アンモニウムを640.78gの脱イオン水に溶解して調製した開始剤溶液を、反応器中の水相に、窒素でパージしながら80℃で37分以上かけて加えた。反応器の温度を80℃に保ち、180分以上かけてモノマーエマルションを反応器に加えた。モノマー添加後、この組成物を80℃で120分間後加熱して放冷した。反応の間、反応系には窒素気流を流し、脱酸素化した。
【0044】
Mw75,700、Mn14,300、オンセットTg53.5℃の固体を約40%含むラテックスが得られた。このラテックスは非常に安定で、殆ど沈降物がなかった。このラテックスを3ヶ月間静置した後も沈降物は見られなかった。
【0045】
比較例2.
非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とを用いたラテックスの合成
アニオン性及び非イオン性界面活性剤の両方を用いた乳化重合法により、組成比80/20/1.5の、スチレン/アクリル酸ブチル/アクリル酸共重合体を含んだ、非イオン性及びアニオン性界面活性剤を含むラテックスを合成した。アニオン性界面活性剤は、20%活性のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(花王製、ネオゲン(NEOGEN) RK(登録商標))であり、非イオン性界面活性剤は、70%活性のポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(ローディア製、アンタロクス(ANTAROX) CA89(登録商標))である。
【0046】
70rpmに設定した攪拌機(2基の4枚傾斜羽根のインペラ)を取り付けた、300ガロン(1363.8リットル)のジャケット付きステンレススチール製反応器に、室温で、495.4kgの脱イオン水と、8.11kgのネオゲンRKと、7.75kgのアンタロクス CA89とを入れた。3.60kgの過硫酸アンモニウム(開始剤)を、窒素パージしながら反応器中の水相に加えた。モノマー類と連鎖調整剤とを含む有機相は、攪拌機を取り付けた150ガロン(681.9リットル)の容器中で、288.9kgのスチレンと、72.2kgのアクリル酸ブチルと、5.40kgのアクリル酸と、4.70kgのドデカンチオールと、3.60kgの四臭化炭素とを混合して調製した。
【0047】
反応器を室温に保ち、20分以上かけて有機相を反応器に加えた。有機相モノマーの添加後、70rpmで攪拌を続け、制御しながら90分間かけて、反応器を70℃の反応温度まで加熱した。95分間重合を続けた後、温度を再び上げ、組成物を85℃で60分間後加熱して放冷した。反応の間、反応系には窒素気流を流し、脱酸素化した。
【0048】
Mw33,900、Mn11,600、オンセットTg58.1℃の固体を約42.5%含むラテックスが得られた。ラテックス中の残留モノマー(スチレン及びアクリル酸ブチル)は、各々100ppm以下であった。2日間置いたところ、低いMwと低いTgのポリマー粒子を含む沈降物が観察された。3000Gの力で180秒間遠心分離にかけたところ、沈降物の量は全ラテックスの4.0%であった。後のトナー粒子の調製での使用に先立ち、直径14インチ(35.56cm)の傾瀉遠心機を用いて、全てのバッチのラテックス沈降物を除去した。
【0049】
実施例1及び実施例2は、本発明に述べる、アニオン性界面活性剤を使用し、その20%以下を水相の調製に用いる乳化重合法を示す。比較例1は、アニオン性界面活性剤系の20%以上を水相で用いる乳化重合法を、比較例2は、アニオン性及び非イオン性界面活性剤の両方を用いる乳化重合法を示す。
【0050】
同じ条件で凝集、合体、洗浄、乾燥を行う、凝集/合体処理により、実施例1、比較例1、比較例2で得たラテックスから、平均粒径5.5μmのトナー粒子を調製した。トナー粒子は、平均6%のカーボンブラックと、平均10%のワックスとを含む。凝集/合体処理は、高剪断ホモジナイザを用いてラテックスと脱イオン水とをホモジナイズし、次に30%のワックス(ポリエチレン P725ワックス)水分散液と、カーボンブラック(リーガル 330(登録商標)カーボンブラック)水分散液とを加え、ホモジナイズを続けるものである。このホモジナイズしたラテックス/顔料/ワックス混合物に、調節した量の10%のポリ塩化アルミニウム溶液とHNO3とを加えて、フロキュレーションさせた。クリーム状の混合物を、攪拌しながら反応器中で55〜60℃に加熱し、粒子の成長を観察した。粒径が5.0μm(体積平均粒径)に達したら、ラテックス(全量の28%)を追加して殻(shell)を生成した。1%のNaOHを用いてスラリーのpHを5.5に調整し、反応器の温度を93〜95℃に上げた。この温度で6時間置いた後、混合物を放冷し、pHを10に調整してからろ過して粒子を取り出し、再スラリー洗浄とろ過を行って繰り返し脱イオン水で洗い、乾燥した。
【0051】
クールター計数器で、トナーの粒径(D50、体積平均粒径)と粒度分布(GSDv(体積)及びGSDn(数))を測定した。走査型電子顕微鏡で見たトナーの形は球状であった。
【0052】
1.25重量%の、カーボンブラックを含むポリメタクリル酸メチルの被覆で覆われたフェライトコアを持つ、35μmのキャリアを用いて現像剤を調製した。この現像剤を、28℃、相対湿度85%(Aゾーン)及び、10℃、相対湿度15%(Cゾーン)で状態調節し、2分間混合して帯電させた。電荷分光器(CSG)を用い、100V/cmでトナーの摩擦帯電を測定し、ゼロ点位置(ゼロ電界)からの変位をmmで示した。湿度と温度に対する感度は、2つのゾーンにおける摩擦帯電の比(A/C)で示される。
【0053】
次の表1に示されるように、本発明に従って調製したラテックス(実施例1)より得られたトナー粒子は、他のものと比べ、特にAゾーン(高湿度かつ高温)において、著しく高い摩擦帯電であった。つまり、高いA/C比(0.79)が示すように、その摩擦帯電は、湿度や温度の変化に影響されにくい。
【0054】
【表1】
Claims (1)
- トナーの調製法であって、
(i)ラテックスポリマーの生成に用いるアニオン性界面活性剤の全量の20重量%以下の量のアニオン性界面活性剤を含む水相を調製する工程と、
(ii)アニオン性界面活性剤を用いてモノマー類の水性エマルションを調製する工程と、
(iii)前記モノマーエマルションの一部を前記水相に加え、種重合を開始して種ポリマーを生成する工程であって、前記モノマーエマルションの一部に含まれるモノマーは、ラテックスポリマーの生成に用いるモノマーの全量の25重量%以下であり、前記水相には更に、種ポリマーの形成の間、遊離基開始剤が含まれる工程と、
(iv)前記工程(iii)で生成した組成物に前記モノマーエマルションを追加して乳化重合を完了し、ラテックスポリマーを生成する工程と、
(v)ラテックスポリマーと着色剤とを凝集させ凝集体粒子を生成する工程と、
(vi)凝集体粒子を合一又は融合させてトナー粒子を調製する工程と、
を含み、
非イオン性界面活性剤を使用せず、
前記アニオン性界面活性剤は、ジフェニルオキシドジスルホン酸塩であることを特徴とするトナーの調製法。
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