JP4689542B2 - 膜スチフネス測定装置及び測定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、コンデンサマイクロフォン等の静電型電気音響変換器における振動板の硬さ(スチフネス:stiffness)を測定する測定方法と、その測定装置に関し、特に、再現性の高い膜スチフネス測定方法を提供するものである。
静電型電気音響変換器は、静電エネルギを仲介として、音を電気信号に変換したり、逆に、電気信号を音に変換したりする電気音響変換器である。エレクトレットコンデンサマイクロフォン(ECM)やエレクトレットコンデンサスピーカは、この静電型電気音響変換器に分類される。
ECMは、小型化が可能であり、携帯電話に広く用いられている。従来のECMは、図6(b)に示すように、音孔15を有するケース17内に、金属導体等の振動板11と、エレクトレット膜13が形成された固定電極12と、回路素子が搭載されたプリント基板18とが配置されており、振動板11と固定電極12との間隔がスペーサ14で保持され、また、固定電極12とプリント基板18との間に背気室16が形成されている。
エレクトレット膜は、通常、FEP(フッ化エチレンプロピレン樹脂)を用いて形成され、与えられた電荷を保持し続ける。このECMでは、振動板11が音圧によって振動すると、振動板11と固定電極12とで構成される平板コンデンサの静電容量が変化し、電圧変化に変換されてECMから出力される。
高分子フィルムであるFEPは、半永久的に電荷を保持する特性を持つが、高温に晒されると電荷保持特性が失われる。そのため、ECMは、半田のリフローでの実装を行うことが困難である。
近年、リフロー可能な耐熱ECMを実現するため、シリコン基板に半導体プロセスで用いられている超精密加工技術を適用して、超小型のMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)マイクロホンを製造する技術が開発されている。
図6(a)は、MEMSマイクロホン20の一例を示している。シリコン基板上には、半導体製造技術を用いて多数のマイクロホンチップが同時に作られ、最終的に個々に分割される。図6(a)は、分割された1つのマイクロホンチップの側面図を示している。このMEMSマイクロホン20は、シリコン基板21上に、第1の絶縁層22を介して、振動膜電極23とエレクトレット膜24とを有しており、また、その上に、第2の絶縁層25を介して、音孔27が形成された固定電極26を有している。また、振動膜電極23の背面には、シリコン基板21をエッチングして、背気室28が形成されている。
振動膜電極23は、導電性のポリシリコンで形成され、エレクトレット膜24は、窒化シリコン膜やシリコン酸化膜で形成され、また、固定電極26は、導電性のポリシリコンとシリコン酸化膜やシリコン窒化膜とを積層して形成されている。
このMEMSマイクロホン20では、振動膜電極23が音圧によって振動すると、振動膜電極23と固定電極26とで構成される平板コンデンサの静電容量が変化し、電圧変化として取り出される。
ところで、マイクロホンやスピーカの製造現場では、製品の良、不良を識別するために振動膜の膜強さ(スチフネス)の測定が行われている。従来は、振動膜を振動させて、その変位の共振周波数を光干渉計で測定し、その値を次式(数1)に代入して膜スチフネスを算出している。
Figure 0004689542
ここで、
f0:振動膜の共振周波数 [Hz]
s0:膜強さ(スチフネス) [N/m]
m0:振動膜の質量 [kg]
である。
質量m0は、振動膜の構造が決定されていれば一意的に導出することができる。そのため、膜スチフネスは、光干渉計で共振周波数f0を測定することにより、(数1)から算出することができる(非特許文献1、2参照)。
optonor社カタログ micromap5000 振動・変位測定及び表面形状測定装置 早坂寿雄 他 音響工学概論 日刊工業新聞社
しかし、従来の膜スチフネス測定方法で使用する光干渉計は、きわめて高価であり、この方法の測定装置を一式揃えるために多くの費用が掛かる。
また、MEMSマイクロホンは、振動板がシリコンで構成されており、従来のマイクロフォンに比べて振動板の膜スチフネスが高く、振動し難い。そのため、従来の方式(振動板を振動させて、その動きから振動板の共振点を求める方式)を適用してMEMSマイクロホンの膜スチフネスを測定する場合は、測定装置を調整して測定結果を得るまでに多くの時間が取られ、また、再現性のある測定結果を得ることが難しい。
本発明は、こうした事情を考慮して創案したものであり、静電型電気音響変換器の振動板のスチフネスを、安価に、且つ、簡単に測定することができる膜スチフネス測定方法を提供し、また、その方法を実施する測定装置を提供することを目的としている。
本発明では、膜スチフネス測定装置に、真空中に静電型電気音響変換器を保持する真空容器と、真空中に保持された静電型電気音響変換器のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、インピーダンス測定部が測定したインピーダンスから共振周波数を求め、その共振周波数から静電型電気音響変換器の振動板の膜スチフネスを算出するスチフネス算出部とを設けている。
この膜スチフネス測定装置では、直接的な振動変位を検出するかわりに、インピーダンスから膜スチフネスを求めている。また、真空中でインピーダンスを測定しているため、振動板の周囲の空気によるインピーダンスへの影響を受けない。
また、本発明の膜スチフネス測定装置では、インピーダンス測定部が、インピーダンスの絶対値|Z|と位相角度∠θとを測定する。
そのため、正確な測定結果を得ることができる。
また、本発明の膜スチフネス測定装置では、インピーダンス測定部が、静電型電気音響変換器に対して、交流電圧とともに直流電圧を印加する。
直流バイアスの印加により、インピーダンスの値を適切な大きさに設定することができる。
また、本発明の膜スチフネス測定装置では、インピーダンス測定部が、所定の周波数帯域の各周波数におけるインピーダンスを測定し、スチフネス算出部が、インピーダンス測定部の測定結果に基づく周波数−インピーダンス曲線から共振周波数を求めるようにしている。
共振周波数は、周波数−インピーダンス曲線上でインピーダンスの絶対値及び位相角度の変曲点として現れる。
また、本発明の膜スチフネス測定装置では、さらに、表示部を備えており、この表示部に周波数−インピーダンス曲線が表示される。
また、本発明の膜スチフネス測定装置では、真空容器の内部が、10−1〜10−2Torrの真空度に保持される。
この真空度はあまり高くないため、短時間で目標の真空状態に設定することができる。
また、本発明の膜スチフネス測定方法は、静電型電気音響変換器を真空中に保持する第1のステップと、この静電型電気音響変換器に交流電圧を印加して、所定の周波数帯域の各周波数におけるインピーダンスを測定する第2のステップと、第2のステップの測定結果からインピーダンスの絶対値と位相角度とが変曲する周波数を抽出する第3のステップと、第3のステップで抽出した周波数から静電型電気音響変換器の振動板の膜スチフネスを算出する第4のステップとを備えている。
この測定方法では、直接的な振動変位を検出するかわりに、インピーダンスから膜スチフネスを求めている。また、真空中でインピーダンスを測定しているため、振動板の周囲の空気によるインピーダンスへの影響を受けない。
本発明の測定方法及び測定装置は、静電型電気音響変換器の振動板のスチフネスを、高価な計測器を使わずに、安価に測定することが可能である。また、直接的な振動変位検出なしに、膜スチフネスを測定しているため、MEMSマイクロホンのように振動板が硬いものでも、再現性のある測定結果を短時間で得ることができる。
図1は、本発明の実施形態における膜スチフネス測定装置の構成を概略的に表した図であり、図2は、この膜スチフネス測定装置のインピーダンス測定回路を具体的に示した図である。
この膜スチフネス測定装置は、測定対象が例えばMEMSマイクロホンの振動板である場合、図1に示すように、MEMSマイクロホン20を収容する真空容器30と、測定周波数を変えながら真空中に置かれたMEMSマイクロホン20のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部40と、周波数−インピーダンス曲線から振動板の共振周波数を求めてMEMSマイクロホン20の膜スチフネスを算出するスチフネス算出部51と、周波数−インピーダンス曲線などを表示する表示部52とを備えている。
真空容器30は、内部にMEMSマイクロホン20をセットする載置台を備え、また、真空容器外部からMEMSマイクロホン20への通電を可能にする端子機構を備えている。MEMSマイクロホン20は、振動膜電極及び固定電極のそれぞれから導出された導電部が露出した状態で載置台にセットされ、前記端子機構は、各導電部に通電できるように接続される。
また、真空容器30は、インピーダンス測定時に、真空ポンプにより10−1Torr以下の真空状態(10−2Torr程度、即ち、音が伝達しない程度の真空状態)に維持される。この真空度は、あまり高くないため、真空ポンプを起動してから約30秒で、その状態に到達することができる。
インピーダンス測定部40は、測定周波数を掃引しながら真空中のMEMSマイクロホン20のインピーダンスを測定する。
スチフネス算出部51は、インピーダンス測定部40が測定した周波数−インピーダンス曲線から振動板の共振周波数を求め、この共振周波数を(数1)に代入してMEMSマイクロホン20の振動板のスチフネスを算出する。
このように、この測定装置では、(数1)に代入するための共振周波数を、MEMSマイクロホン20のインピーダンスの測定結果から求めている。
インピーダンスの測定を実行するインピーダンス測定部40は、図2に示すように、MEMSマイクロホン20の励振源である交流電圧源61及び直流電圧源62と、反転増幅器を構成するオペアンプ63及び帰還抵抗(Rs)64と、励振交流電圧を0度成分及び90度成分に分解する位相検波器65と、オペアンプ63の出力電圧と励振交流電圧との比を出力する複素レイショーデテクター66と、複素レイショーデテクター66の出力を量子化してスチフネス算出部51に出力する量子化器67とを備えている。なお、直流電圧源62は、必要に応じて設置する。
真空容器30の中に配置されたMEMSマイクロホン20は、図6(a)に示したように、固定電極26と振動板(振動膜電極23+エレクトレット膜24)とから成るコンデンサ部を有している。このMEMSマイクロホン20には、交流電圧源61の交流電圧V1と直流電圧源6の直流電圧Ebとが印加され、交流電圧V1に基づく電流Isがコンデンサ部に流れる。
オペアンプ63を使った反転増幅器は、負帰還の作用により、常に−側の入力電圧がゼロ(仮想零点)になるように動作する。そのため、コンデンサ部に流れた電流Isは、この反転増幅器の仮想零点に流れ込み、その全てが帰還抵抗Rs64に流れる。その結果、コンデンサ部に加わる電圧は、励振源の電圧(V1+Eb)と同じになり、反転増幅器の出力電圧V0は、次の(数2)に示すように、コンデンサ部を流れる電流Isと帰還抵抗Rsとの積になる。
Figure 0004689542
(但し、Zmはコンデンサ部のインピーダンス)
(数2)から、
Figure 0004689542
となり、Rsは既知であるから、V0とV1との比を検出すれば、インピーダンスZmが求まることになる。
複素レイショーデテクター66は、位相検波器65から出力される励振源の位相情報を利用して、V0とV1とを複素数として求め、V0/V1(=Vy)を出力する。
このVyは、0度成分(Vy∠0度)と90度成分(Vy∠90度)との和として表される複素数である。このVyは、(数4)に示すように、MEMSマイクロホン20のインピーダンスの逆数(1/Zm)、即ち、アドミタンス(Ym)に比例している。
Figure 0004689542
次に、このインピーダンス及びアドミタンスがMEMSマイクロホン20の振動板自身のインピーダンス及びアドミタンスによるものであることを説明する。
MEMSマイクロホン20の音響系の機械インピーダンスは、図3に示す電気的な等価回路で表すことができる。
ここで、Aは、図6(a)に示すMEMSマイクロホン20の固定電極26と振動膜電極23との間の気室の機械インピーダンスであり、r1は前記気室に存在する空気の機械抵抗、m1は前記空気の質量、c1(=1/s1)は前記空気のコンプライアンス(即ち、スチフネスの逆数)である。また、Bは、振動板(振動膜電極23+エレクトレット膜24)の機械インピーダンスであり、m0は振動板の質量、c0(=1/s0)は振動板のコンプライアンス、r0は振動板の機械抵抗である。また、Cは、振動膜電極23の背面の背気室28の機械インピーダンスであり、r2は背気室28に存在する空気の機械抵抗、m2は前記空気の質量、c2(=1/s2)は前記空気のコンプライアンスである。
このように、空気中にあるMEMSマイクロホン20は、振動板の機械インピーダンスの他に、空気による機械インピーダンスを有しているため、MEMSマイクロホン20を空気中で測定する場合は、振動板そのものの機械インピーダンスを測定することが極めて困難である。
この振動板の前部気室や背気室28の空気に起因するコンプライアンスc1、c2は、次の(数5)で表される。
Figure 0004689542
C:音響コンプライアンス[m/N]
γ:空気の体積比熱 [J/m3K]
V:気室の容積 [m3]
P0:気圧 [N/m2]
である。
この測定装置では、MEMSマイクロホン20が真空中に配置されているから、C(=c1、c2)の値は極めて大きい値となり、短絡状態となる。従って、真空容器内のコンデンサ部の等価回路は、振動板自身の機械インピーダンスのみで代表されることになる。
このコンデンサ部の可逆式は、次式(数6)(数7)のように表される(川村雅恭著「電気音響工学概論」株式会社昭晃堂発行、参照)。
Figure 0004689542
Figure 0004689542
Zm : 被測定振動板の機械インピーダンス
: 励振源の直流電圧 [V]
A : 力係数
ε0 : 真空の誘電率 8.85E-12[F/m]
S : コンデンサ部の面積 [m2]
Cm : コンデンサ部の電気容量 [F]
d0 : エアギャップ間隔 [m]
V : 振動板の速度 [m/sec]
sn : 負スチフネス [N/m]
ここで、被測定振動板の機械インピーダンスは、
Figure 0004689542
また、力係数は、
Figure 0004689542
また、コンデンサ部の容量は、
Figure 0004689542
で表される。
また、負スチフネスは、
Figure 0004689542
で表される。
この(数6)は、振動板の機械的な力の関係に着目した式であり、(数7)は、振動板の電気的な関係に着目した式である。
この測定装置では、MEMSマイクロホン20の振動板を励振源で駆動しているため、外力Fは0であり、(数6)は(数12)のように表される。
Figure 0004689542
そのため、(数7)は、(数12)を用いて次式(数13)のように変形できる。
Figure 0004689542
従って、インピーダンス及びアドミタンスは、次式(数14)のようになる。
Figure 0004689542
このインピーダンス及びアドミタンスは、図4に示すように、電気容量Cmと振動板機械インピーダンスとが並列に配置された等価回路のインピーダンス及びアドミタンスに相当している。
図2の測定回路では、複素レイショーデテクター66で検出されたVyをスチフネス算出部51でスケーリングすることにより、この図4の等価回路のインピーダンス及びアドミタンスと同じものが得られることになる。
また、図2の測定回路において、交流電圧V1の周波数を所定の周波数帯域の各周波数に順次切り替えながら測定することにより、図5Aに示す周波数−インピーダンス曲線や、図5Bに示す周波数−位相曲線が得られる。これは、図4の等価回路の交流電圧V1の周波数を掃引したときに得られる周波数−インピーダンス曲線と同じものである。
例えば、図5Aに示した周波数−インピーダンス曲線は、表示部52に表示される。
スチフネス算出部51は、この曲線から、***振点の周波数と共振点の周波数とをサーチし、2周波数の平均を取ることにより共振周波数f0を求め、この値を(数1)に代入してMEMSマイクロホン20の振動板のスチフネスを算出する。
あるいは、スチフネス算出部51は、周波数−インピーダンス曲線の共振−***振部の曲線部分と、周波数−電気インピーダンス(1/wCm)の曲線との交点を求め、その値を(数1)に代入して振動板のスチフネスを算出する。
また、例えば、図5Bに示した周波数−位相曲線が表示部52に示される。スチフネス算出部51は、この曲線のピークを共振周波数f0として求め、この値を(数1)に代入してMEMSマイクロホン20の振動板のスチフネスを算出する。
このように、この膜スチフネス測定方法では、コンデンサ構造を有する振動板のインピーダンスから共振周波数を求めているため、安価に測定することができる。また、MEMSマイクロホンのようにスチフネスの高い振動板が対象である場合でも、再現性の有る測定結果を短時間で得ることができる。
また、測定対象物を真空中に配置してインピーダンスの測定を行っているため、振動板の周囲の空気による影響を排除することができ、振動板のみのインピーダンスを正確に測定することができる。
このときの真空レベルは、10−1〜10−2Torr程度で良く、真空ポンプにより短時間で設定することができる。
また、この測定装置では、インピーダンス測定部が、インピーダンスの絶対値|Z|と位相角度とを測定しているため、図4の等価回路での測定と同等の、正確な測定結果を得ることができる。
また、この測定装置では、直流電圧源62から供給される直流電圧Ebを調整することにより、(数14)の力係数Aを変えて、インピーダンス及びアドミタンスの値を適切な大きさに設定することができる。
また、インピーダンスの測定は、市販のインピーダンスアナライザを用いても行っても良い。
また、表示部52及びスチフネス算出部51は、パーソナルコンピュータ(PC)の機能を用いて実現することができる。この場合、PCからインピーダンス測定部40に測定周波数の帯域を指定し、インピーダンス測定部40が指定された周波数帯域を走査してインピーダンス測定結果をPCに出力すると、PCの画面にインピーダンスの絶対値|Z|と位相角度とが表示されるようにすることができる。
ここでは、MEMSマイクロホンの振動板のスチフネスを測定する場合について説明したが、本発明は、その他の静電型電気音響変換器を測定対象とすることも可能である。
本発明の膜スチフネス測定方法及び測定装置は、製造した静電型電気音響変換器が良品か不良品かを区別したり、新たに開発した製品の特性を調べたりするときに利用することができ、MEMSマイクロホンやエレクトレットコンデンサマイクロフォン、エレクトレットコンデンサスピーカ等、各種の静電型電気音響変換器の検査に広く用いることができる。
本発明の実施形態における膜スチフネス測定装置の概要を示す図 本発明の実施形態におけるインピーダンス測定部の構成を示す図 MEMSマイクロホンの機械インピーダンスの等価回路を示す図 本発明の実施形態における膜スチフネス測定回路の等価回路を示す図 本発明の実施形態における膜スチフネス測定方法で測定される周波数−インピーダンス曲線を示す図 本発明の実施形態における膜スチフネス測定方法で測定される周波数−位相曲線を示す図 (a)MEMSマイクロホンの構成を示す図(b)エレクトレットコンデンサマイクロフォンの構成を示す図
符号の説明
11 振動板
12 固定電極
13 エレクトレット膜
14 スペーサ
15 音孔
16 背気室
17 ケース
18 プリント基板
20 MEMSマイクロホン
21 シリコン基板
22 絶縁層
23 振動膜電極
24 エレクトレット膜
25 第2の絶縁層
26 固定電極
27 音孔
28 背気室
30 真空容器
40 インピーダンス測定部
51 スチフネス算出部
52 表示部
61 交流電圧源
62 直流電圧源
63 オペアンプ
64 帰還抵抗
65 位相検波器
66 複素レイショーデテクター
67 量子化器

Claims (7)

  1. 真空中に静電型電気音響変換器を保持する真空容器と、
    真空中に保持された前記静電型電気音響変換器のインピーダンスを測定するインピーダンス測定部と、
    前記インピーダンス測定部が測定したインピーダンスから共振周波数を求め、前記共振周波数から前記静電型電気音響変換器の振動板の膜スチフネスを算出するスチフネス算出部と
    を備えることを特徴とする膜スチフネス測定装置。
  2. 請求項1に記載の膜スチフネス測定装置であって、前記インピーダンス測定部が、インピーダンスの絶対値と位相角度とを測定することを特徴とする膜スチフネス測定装置。
  3. 請求項1に記載の膜スチフネス測定装置であって、前記インピーダンス測定部が、前記静電型電気音響変換器に対して、交流電圧とともに直流電圧を印加することを特徴とする膜スチフネス測定装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の膜スチフネス測定装置であって、前記インピーダンス測定部が、所定の周波数帯域の各周波数におけるインピーダンスを測定し、前記スチフネス算出部が、前記インピーダンス測定部の測定結果に基づく周波数−インピーダンス曲線から前記共振周波数を求めることを特徴とする膜スチフネス測定装置。
  5. 請求項4に記載の膜スチフネス測定装置であって、さらに、表示部を備え、前記表示部に前記周波数−インピーダンス曲線が表示されることを特徴とする膜スチフネス測定装置。
  6. 請求項1に記載の膜スチフネス測定装置であって、前記真空容器の内部が、10−1〜10−2Torrの真空度に保持されることを特徴とする膜スチフネス測定装置。
  7. 静電型電気音響変換器を真空中に保持する第1のステップと、
    前記静電型電気音響変換器に交流電圧を印加して、所定の周波数帯域の各周波数におけるインピーダンスを測定する第2のステップと、
    第2のステップの測定結果からインピーダンスの絶対値と位相角度とが変曲する周波数を抽出する第3のステップと、
    第3のステップで抽出した前記周波数から前記静電型電気音響変換器の振動板の膜スチフネスを算出する第4のステップと
    を備えることを特徴とする膜スチフネス測定方法。
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