JP4688667B2 - 標本画像化用走査型イメージャ及び画像化方法 - Google Patents

標本画像化用走査型イメージャ及び画像化方法 Download PDF

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Description

本発明は画像化技術に関する。本発明は様々な画像化システムにて利用できるが、その主たる用途は、血液塗抹標本、生体試料等における低密度/高密度細胞検知、位置特定及び識別である。そこで、本願では本発明をこの用途に適用した例を説明することとするが、本発明にはこれ以外にも用途があることを理解されたい。本発明は、印刷工学、電子工学、医学等の科学技術分野において、例えば半導体ウェハ画像の取得、液体や固体薄膜の中に入り込んだ汚濁微粒子の撮影等、略平坦面乃至試料上に存する様々な低密度/高密度物体の画像化、位置特定及び識別に利用できる。
特殊細胞(rare cell:RC)研究に固有の問題としては、血液その他の体液内におけるRC濃度は低いのが普通だ、という問題がある。RC研究においては、通常、まず体液例えば血液を処理してその中の不要細胞を取り除き、更に抗体に付着する蛍光物質を加えて、その抗体をRC表面やRCタンパク質に選択的に付着させる。付着先のRCタンパク質は膜タンパク質や細胞内タンパク質、例えば細胞質タンパク質であり、この抗体はそのRC内の他の分子やDNAにも付着する。
付加する蛍光物質は、例えば蛍光マーカ染料等、注目細胞を識別可能とする物質であればよい。また、例えば血液やその構成要素を含む塗抹標本に含まれる細胞の中から目的とする種類のRC細胞を識別する際には、上述のやり方で処理した後に、その塗抹標本を光学的に解析すればよい。その際、統計的に正確な解析結果を得る上で大切なことは、解析プロセスにて必要とされる個数以上の個数の細胞を取得することであるが、それには困難がつきものである。例えば、細胞100万個当たりに1個含まれるRCを対象とするRC研究において、統計的正確性を得るため最低10個のRCを識別する必要があるなら、最低でも1000万個の細胞をサンプリングしなければならないが、1000万個以上の細胞を含む血液塗抹標本の面積は普通は100cm2にもなる。ご理解頂けるであろうが、ここで示した所要細胞数は一例に過ぎず、試験乃至研究の種類によってはこの例より多数の細胞を得なければ統計的正確性を達成できないこともあるし、100万細胞当たり1個のRCという濃度という数値も観察できるRCの稀覯性を示すための一例に過ぎず、これより濃度が低い場合もある。なお、本願で説明する発明は、所要細胞数がこの例より多い場合や少ない場合にも、また細胞濃度がこの濃度例より高い場合や低い場合にも適用でき、更には、血液塗抹標本内細胞識別に限らず量子ドットやナノ粒子プローブを識別手段として用いる既知の又は今後開発される細胞識別手法にて実施することもできる。
米国特許第4600951号明細書 米国特許第4849645号明細書 米国特許第4875780号明細書 米国特許第4941309号明細書 米国特許第5017798号明細書 米国特許第5216485号明細書 米国特許第5471066号明細書 米国特許第5627365号明細書 米国特許第5640246号明細書 米国特許第5798831号明細書 米国特許出願公開第2002/186368号明細書(A1) 米国特許第6545334号明細書(B2) 米国特許第5892577号明細書 米国特許第4721851号明細書 米国特許第4010364号明細書 米国特許第4002829号明細書 米国特許第5732162号明細書 米国特許出願公開第2004/71330号明細書(A1) 米国特許出願公開第2004/71332号明細書(A1) 米国特許出願公開第2004/131241号明細書(A1) 英国特許第1579188号明細書 特開平4−296642号公報 特開平6−148085号公報 特開平9−145631号公報 Diana W. Bianchi et al., "Fetomaternal Cellular and Plasma DNA Trafficking", The Yin and The Yang, Annals New York Academy of Sciences, pp.119-131 Josh Wolfe, "A Thousand Dots of Light", Forbes/Wolfe Nanotech Report, May 29, 2002, [online] Internet URL: http://www.forbes.com/ Barbara M. D. Pertl et al., "Fetal DNA in Maternal Plasma: Emerging Clinical Applications", The American College of Obstetricians and Gynecologists, Published by Elsevier Science Inc., Vol.98, No.3, September 2001, pp.483-490 Kenneth D. Bauer et al., "Reliable and Sensitive Analysis of Occult Bone Marrow Metastases Using Automated Cellular Imaging", Clinical Cancer Research, Vol.6, pp.3352-3359, September 2000 Thomas E. Witzig et al., "Detection of Circulating Cytokeratin-positive Cells in the Blood of Breast Cancer Patients Using Immunomagnetic Enrichment and Digital Microscopy", Clinical Cancer Research, Vol.8, pp.1085-1091, May 2002 R. A. Ghossein et al., "Molecular Detection and Characterisation of Circulating Tumour Cells and Micrometastases in Solid Tumours", European Journal of Cancer, 36 (2000), pp.1681-1694, March 2000, Elsevier Science Ltd. Kjersti Flatmark et al., "Immunomagnetic Detection of Micrometastatic Cells in Bone Marrow of Colorectal Cancer Patients", Clinical Cancer Research, Vol.8, pp.449-449, February 2002 G<bor Mihes et al., "Quantitative Analysis of Disseminated Tumor Cells in the Bone Marrow by Automated Fluorescence Image Analysis", Cytometry (Communications in Clinical Cytometry), 42:357-362, 2000, Wiley-Liss, Inc. M. Werther et al., "The Use of the CELLection Kit in the Isolation of Carcinoma Cells from Mononuculear Cell Suspensions", Journal of Immunological Methods, 238(2000), pp.133-141, 2000 Elsevier Science B. V. S. A. Burchill et al., "Comparison of the RNA-Amplification Based Methods RT-PCR and NASBA for the Detection of Circulating Tumour Cells", 2002 Cancer Research Campaign, British Journal of Cancer (2002) 86, pp.102-109
従って、供試プロセスのスループットを向上させる上で鍵となる大量細胞高速走査を実現すること、即ち細胞検知システム乃至プロセスにおける細胞検知速度を高められるシステム(より好ましくは更に細胞検知処理の信頼性(正確性)を高めコストを低められるシステム)を提供することが、求められているといえる。
そうした要請に応じるため、これまでにも、多数の細胞検知技術が提案されている。例えば、FISH(fluorescence in situ hybridization)、フローサイトメトリ、LSC(laser scanning cytometry)等である。
これらのシステムは、何れも走査速度を向上させることを目指して開発されたシステムではあるが、そのFOV(field of view)が顕微鏡程度とやや狭いことがネックとなって、目指す走査速度を実現するには至っていない。
この参照を以てその全内容が本願に繰り入れられるところの米国特許出願第10/271347号においては、こういった問題点に鑑み、FAST(fiber array scanning technology)なる技術を提案している。FASTは、標本を走査する速度ひいてはRCらしき細胞を検知する速度を高めることができ、従って大きな標本を調べることを可能にする技術である。また、上掲の米国出願に記載の技術による速度向上効果は、適当な手段を講ずることによって増強できる。例えば、光源及び信号検知器を複数組設ければよい。より具体的には、互いに異なる波長又は波長域の励起光(より一般的には励起場乃至輻射ビーム。以下同様)を発する複数個の光源(より一般的には輻射源。以下同様)例えばレーザ光源を設けると共に、対応する光源からの励起光の照射により標本から発せられる蛍光を検知できるよう調整乃至校正が施された複数個の信号検知器を設け、それら複数組(N組)の光源及び信号検知器を同時動作させる、という手段である。この構成を実施する際、検知すべき対応する蛍光のみが光信号として検知捕捉されるよう、各信号検知器にフィルタを設けることもできよう。このような構成を採れば、1回の走査で検知できる情報の量が基本的にN倍になる。
しかしながら、この構成にもなお問題点がある。第1に、或る光源からの励起光により誘導放射された蛍光信号と、他の光源からの励起光により誘導放射される蛍光信号とが、波長的にかなりの部分でかなり重なり合うことがある。この問題は、確かに波長選択的にフィルタリングを行えば軽減することができる。しかしそのフィルタリングによって抑圧される波長域は、本来であれば検知対象に含めることができたはずの有用な波長域であり、そのような波長域が抑圧されてしまうのは不利益である。第2に、上述の構成を実施する際には、輻射された蛍光信号の光路上にビームスプリッタ又はダイクロイックミラーを配置し、その蛍光信号中の所望成分の伝搬先を所望元の信号検知器に向ける構成とするのが妥当であろうが、こうした構成を採ると検知される蛍光信号強度が更に低くなってしまう。
本発明の一実施形態に係る標本画像化用走査型イメージャは、標本を支持するイメージャステージと、イメージャステージ上の標本をその視野内に捕らえるよう標本に近接配置された入射側開口及びそこから離れた場所にある出射側開口を有する光路と、入射側開口を基準として複数に分かれて配置され且つそれぞれ輻射ビームを発する複数個の輻射源と、2以上の反射面を持ち、各反射面は、各反射面に対応する各輻射源から入射する輻射ビームを反射して各輻射を標本の選択された領域の上に走する回転式ポリゴンスキャナと、
標本に対する輻射ビームの作用によって生じ、入射側開口にて受光され、光路を介して出射側開口に伝送され、出射側開口から出射される光信号を各輻射源に対応づけて受光検知する光検知器システムと、光検知器システムにより検知された光信号を各輻射源に対応づけて処理するプロセッサと、を備える標本画像化用走査型イメージャであって、各輻射源は、各輻射源に対応する回転式ポリゴンスキャナの各反射面によって反射される輻射ビームを発し、反射された各輻射ビームが各輻射ビームの走査方向と直角方向にずれた標本の位置を各輻射ビームの標本に対する作用時間をずらして順番に走査することができ、回転式ポリゴンスキャナの一回転あたりの標本のスキャン数を増加させるような回転式ポリゴンミラーへの入射角となるように回転式ポリゴンミラーと所定の位置関係で配置されていること、を特徴とする。
以下、本発明の好適な実施形態に関し図面を参照しつつ説明する。なお、本発明は様々なコンポーネント乃至ステップを様々に組み合わせることにより実施できるものであり、以下説明する実施形態の構成要素及びその組合せ方は、説明のため示した一例に過ぎない。
図1に、本発明の実施形態について理解する土台とするため、まず画像化装置乃至イメージャの一例を示す。本願では、まずこのイメージャについて一通り説明した上で、本発明の様々な実施形態、それらによる走査速度向上、並びにそれらにおける上述した問題点の解決手法について、説明することとする。図1に示したイメージャ10は、ガルバノメータによりレーザ光走査を実行するタイプのイメージャであり、備えているレーザ光源の個数は1個(62)、また信号検知器の個数も1個(90)である。図示の如く、このイメージャ10は、例えば、スライド16の(一部)表面上に生体塗抹14等を付した標本12を調べるために使用されるイメージャである。即ち、後に拡大して示すように、微小な又は微視的な物体を検知できるよう設計されている。
本件技術分野において知られているように、細胞研究向けの標本12例えばセルモノレイヤを作成する際には、被検体から血液やその成分等といった体液標本を抜き取り、抜き取った体液標本をマーカ染料等の蛍光物質により処置するのが望ましい。蛍光物質として用いる物質は、細胞の表面又は内部に存するタンパク質、核酸等各種の生体分子に選択的に被着する物質である。本件技術分野においては、臨床的関心が持たれている各種の細胞、例えば検討の余地ある或る種の癌細胞、芽細胞等に好適にマーキングできる蛍光物質が、何種か知られており、また、脳細胞、肝細胞、細菌細胞等、多種多様な細胞用のマーキング物質を開発する努力も払われている。マーキングに使用される蛍光物質は、所期の励起輻射(所定波長乃至所定スペクトル分布を有する光、X線、電子ビーム等の輻射)を受けると、特徴光例えば蛍光や燐光を放射する。この特徴発光は、通常、固有の波長を有しているか或いは固有の波長域に亘るスペクトル分布を有している。なお、染料によるマーキングは代表的なタグ付けプロセスであるが、量子ドット、DNAナノ粒子プローブ等として知られるマーカを用いる手法も存在している。
スライド16上に塗抹14を付して作成された標本12は移送用イメージャステージ(スライドホルダ)20上に装着される。図1においてはステージ20のうちの一部しか示していないが、このステージ20はトラック22及びモータ24を備えている。トラック22は直線移動させることが可能なトラックであって、標本12はこのトラック22によって支持される。また、モータ24はギア26を介してトラック22に連結されており、このモータ24を動作させると、トラック22及びそれによって支持されている標本12が、図中矢印28で示されているy方向及び図中矢印29で示されているx方向に沿って移送されることとなる。なお、図1中では直線移送型のトラック22を回転型のモータ24によって駆動しているが、他種の駆動機構を使用してもよい。更に、直線的移動に代え又はこれに加えて、標本12を回転させるといった他種の運動をさせてもよい。
図1〜図3に示されているように、イメージャ10は、入射側開口48から出射側開口52へと光信号を伝送する光路として、第1端部42及び第2端部44を有する光ファイバ束40を備えている。ファイバ束第1端部42は標本12に近い場所にあり、ファイバ束第2端部44は標本12から離れた場所にある。図3から最もよく判読できるように、ファイバ束第1端部42には複数本のファイバ個々の第1端部46が現れており、これら複数個の個別ファイバ第1端部46は互いにほぼ平行に、また略直線的或いは高アスペクト比方形と称し得る形状に並んで、x方向に長い入射側開口48を形成している。標本12に平行な入射側開口48を形成している個別ファイバ第1端部46の個数、即ちファイバの本数は例えば数千本以上と多くするのが望ましい。例えば、その直径が約50μmのファイバを40000本使用し、40本×1000本のアレイ状に並べるとよい。これによって形成される入射側開口48は、その長軸方向寸法が約5cm、短軸方向寸法が約0.2cm、従ってそのアスペクト比が25:1という形状・寸法になる。個別ファイバ第1端部46の配置は図3に示すように規則的なパターンとするとよいが、不規則配置することもまた非周期パターンでアレイ状に配置することも可能である。ファイバの太さは50μmより太くても細くてもよい。また、図示したファイバはその端部46が略円形のファイバであるが、卵形、四角形、六角形等といった他種断面形状を有するファイバを用いてもかまわない。何れにせよ、個別ファイバ第1端部46は、塗抹14がその視野内に入るよう、塗抹14が付されている略平坦な面に対しできるだけ直交方向に近い方向に向け、塗抹14に対向させる。
図2から最もよく判読できるように、光ファイバ束40には整形が施されている。即ち、光ファイバ束40の断面直径及び断面形状は、その第1端部42から第2端部44にかけて変化している。ファイバ束第2端部44には複数本のファイバの第2端部50が現れているが、整形に伴いこれら個別ファイバ第2端部50はこじんまりとまとまって、略円形の出射側開口52を形成している。個別ファイバ第1端部46と個別ファイバ第2端部50は同じ個別ファイバの両端であるからそれらの間には1対1の対応関係があり、またある第1端部46とこれに対応する第2端部50とを接続しているファイバは他の第1端部46とこれに対応する第2端部50とを接続しているファイバとは別体のファイバである。各ファイバは、個別に自分用の導波クラッディングを有するファイバとするのが望ましいが、光伝送性のファイバコアを有するのみでクラッディングを有しておらず大気とコアとの界面に光導波機能を果たさせるようなファイバを使用してもよい。また、これら以外の種類の光ファイバ、例えば本件技術分野において周知のファイバを使用することもできる。典型的には、押出成形によって製造されガラス、プラスチックその他の光透過性素材から形成される各種のファイバを挙げることができよう。図2中、破線で示されているのは2個の別々なファイバ56及び58の通り道である。この図に示されている光ファイバ束40は、広がったほぼ直線状の第1端部42からまとまったほぼ円形の第2端部44へと収束するように整形されている。例えば、先に示したように直径50μmのファイバを40000本用いる例では、出射側開口52が直径約1.3cmの円形になる。こうした整形は、光ファイバ束40内のファイバ同士(例えば56と58)の空間的位置関係を連続的に変化させることによって、好適に実現できる。
特記すべきことに、個別ファイバ第1端部46と個別ファイバ第2端部50との空間的関係は概略任意に定めることができる。図2に例示されているファイバ56及び58は入射側開口48内のほぼ同じ場所から発しているが、ファイバ56が出射側開口52のほぼ天辺で終端しているのに対しファイバ58はほぼ真ん中で終端している。ファイバ配置上の都合を考えると、入射側開口48内における個別ファイバ第1端部46の位置と、出射側開口52内における個別ファイバ第2端部50の位置との間に、所定の対応関係があるのが望ましいが、それら端部46及び50の位置間にきちんとした対応関係がなく全般的に任意な位置関係となるようにしてもかまわない。なお、整形光ファイバ束40と似通った整形光ファイバ束は既知であり、光技術の分野において他の用途で使用されている。例えば、合焦した光を直線状の照射パターンに変換する用途や、光ビームを分光器や分光計の直線スリットに導入する用途である。
入射側開口48から出射側開口52までの光信号伝送効率を良好なものにするためには、光ファイバ束40におけるファイバ結束密度を高くすること、例えば約0.80以上の係数とすることが望ましい。光信号伝送効率に影響する要素としては、この光ファイバ結束密度の他に、個別ファイバ第1端部46及び第2端部50の先端研磨状態乃至光伝達特性、ファイバ(56,58等)の単位長当たり吸収率、ファイバ(56,58等)の全長等がある。また、ファイバ曲げ損失については、図1及び図2に示すように光ファイバ束40の曲がり方が急峻にならないようにすること、即ち光ファイバ束40を徐々に曲げていくことによって、うまく抑えることができる。このように徐々に曲げていくことによって、同図中にあるように入射側開口48と出射側開口52の開口方向を違わせること等もできる。
そして、ここでは光ファイバ束40という捕捉光伝送形態を示したが、良好な特性が得られるものである限り、既知の又は今後開発される様々な光伝送素子、光路乃至光パイプを光路乃至光パイプとして使用可能であることは、ご理解頂けるであろう。
図1〜図3に示されているように、この参考例においては、走査型輻射源60として、レーザ光源62により構成された走査型光源を用いている。このレーザ光源62は、所定波長乃至波長域にて輻射ビームたる励起光64を発生させる。その波長乃至波長域は、塗抹14へのマーキングに使用されている物質を励起可能な波長乃至波長域に設定されている。また、輻射ビーム64によって交差方向から標本12上を角度走査するための手段として、ガルバノメータ66が設けられている。ガルバノメータ66は反射面を有しており、この反射面は、ガルバノメータ66への電気入力に応じ、図中矢印付曲線68で示されているように回転する。更に、この角度走査されている輻射ビーム64を標本12上、中でも塗抹14上に合焦させるため、合焦レンズセット70を設けてもよい。合焦レンズセット70があってもなくても、ガルバノメータ66の反射面を反復的に回転させると輻射ビーム64の向きが反復的に変化し、図中矢印付直線72で示されているように、塗抹14が入射側開口48の下にある直線軌跡74に沿い交差方向から輻射ビーム64によって直線掃引乃至高速走査されることとなる。走査型光源60及び光ファイバ束40は、この直線軌跡74が入射側開口48の直下になるよう、また当該入射側開口48の長軸方向に平行となるよう、構成乃至配置する。即ち、図1に示した座標系でいえば、直線軌跡74の向きがx方向になるようにする。塗抹14が入射側開口48の下方約1mmに位置するようにし、塗抹14のうち入射側開口48の直下にある部分に直線軌跡74が生じるようにするのが、好ましい例といえるであろう。無論、この概念的構成をどのような装置でまたどのような環境にて実施するかにより、直線軌跡(走査軸)74に対する入射側開口48の距離好適値(位置ずれ)は、また別のものになる。
細胞研究に使用する場合、励起用の輻射ビーム64によって塗抹14上に形成される照射スポットの大きさは、細胞の大きさにほぼ相応する大きさになるようにするのが望ましい。照射スポット乃至細胞の大きさは場合によって異なるけれども、通常は約1〜30μmである。このように狭い領域に合焦させるには、合焦レンズセット70を用いてビームを合焦させるのがよいであろう。
図1〜図3に示されているプロセッサたる電子制御ユニット80は、ガルバノメータ66や移送用イメージャステージ20(のモータ等)に対し信号を供給しまたこれら(に設けたセンサ類)から信号を受け取る動作を通じ、輻射ビーム64による直線軌跡74沿いの掃引乃至走査動作(72)と、標本12の移送動作とを協調させ、それによって標本12上の所定エリアに対する横断的ラスタ走査を実行させる。このとき、x方向走査幅は直線軌跡74の長さと入射側開口42の長軸方向寸法のうち短い方によって制限、規定されるので、直線軌跡74の長さを入射側開口42の長軸方向寸法に合わせておくとよい。
励起用の輻射ビーム64は、入射側開口42への集光角θより大きな角度で斜め方向から、塗抹14上に入射させる。集光角θは、入射側開口42の短軸方向寸法、入射側開口42と塗抹14との距離、並びに個別ファイバ第1端部46の集光特性により変わり得る。最後に掲げた集光特性を好適に表す特性値としては、その個別ファイバ第1端部46の開口数がある。本件技術分野において知られているように、細胞からの弱い特徴発光を集光するには普通は集光角θを大きく採るのが有益であり、そのため端部開口数が大きな光ファイバを用いるのが普通である。集光角θを大きく採る場合標本12への輻射ビーム64の入射角も大きくする必要があるので、例えば30〜90°とする。輻射ビーム64を標本12上に約90°で入射できるようにする手段としては、例えば、この参照を以て本願にその全内容を繰り入れるところの米国出願第11/017440号及びこれに対応し本願とほぼ同時に提出される日本出願に開示されている構成、特に輻射ビームの走査により形成される軌跡の両側で集光を行える分岐部付の光路がある。
輻射ビーム64の入射角を入射側開口42による集光角θより大きくするのは、一つには、鏡面で反射された輻射ビーム64光が入射側開口42により集光されないようにするためである。それでいて特徴発光のかなりの部分が入射側開口42により集光されるのは、まずマーキング処理が施されている細胞が通常は空間的に等方的に特徴発光を放射する点光源として動作すること、入射側開口42が輻射ビーム64により塗抹14上に形成される軌跡74に沿って且つそれに密接して配置されていること、並びに個別ファイバ第1端部46の開口数が大きいことによる。細胞からの特徴発光は、こうして入射側開口42内の個別ファイバ第1端部46に入り集光された後、その個別ファイバ第1端部46に対応する個別のファイバ(例えば図2中の56や58)を伝い光信号として伝送され、そのファイバに係る個別ファイバ第2端部50に至り、そこで光ファイバ束40から出射される。
また、ご理解頂けるように、多数ある個別ファイバ第1端部46全て或いはその大部分によって、或る特定の細胞から発せられた特徴発光を収集するのではない。通常は、その細胞の極近傍にある1個又は数個の個別ファイバ第1端部46が集光する。例えば、検知したい細胞の寸法に応じ、形成される照射スポットのサイズがそれと同程度の寸法例えば10〜15μmとなるよう、輻射ビーム64を照射する。これに対して、個別ファイバ第1端部46の直径は例えば約50μmであるから、掃引される輻射ビーム64に応じて随所の細胞で発生する特徴発光を視野内に捕らえ集光するのには、細胞1個当たり1本又は数本のファイバしか必要としない。
他方で、光ファイバ束40の第2端部44においては、個別ファイバ第2端部50は、こじんまりとした出力側開口52を形成するよう配置されている。従って、個別ファイバ第1端部46によって集光された特徴発光は、特徴発光を集光したのがどの個別ファイバ第1端部46であっても、その個別ファイバ第1端部46に対応する小さな空間領域から出射される。入射側開口42の直下に且つ入射側開口42に対し平行に形成される直線軌跡74を辿って輻射ビーム64が掃引されるにつれ、またこれに伴い特徴発光を発する細胞が別の細胞に変わるにつれ、特徴発光を集光する役目は、それまでの特徴発光発生細胞に近いところにある1個又は数個の個別ファイバ第1端部46から、次の特徴発光発生細胞に近いところにある1個又は数個の個別ファイバ第1端部46へと、引き継がれていく。そうして集光された特徴発光は光ファイバ束40によってそのコンパクトな出射側開口52へと伝送される。
光信号として出射側開口52に伝送された特徴発光は出射側開口52から出射され、信号検知器90に入射される。信号検知器90は、出射側開口52近傍に設けられ出射側開口52からの光を平行化する第1レンズ92に加え、第1レンズ92と第2レンズ96との間に配置された遮光フィルタ94を有している。この遮光フィルタ94は、走査型輻射源60からの光が光検知器セット98に入射されないように、例えば、その反射率ピーク波長が輻射ビーム64の中心波長と一致している干渉フィルタにするとよい。本件技術分野において知られているように、光学的な干渉フィルタによる不要光除去比は、光の入射角に強く依存している。例えば、本構成を実際に製作してみた際に使用した干渉フィルタは、直交方向に対する入射方向のずれ角が±14°以内であるときの除去比が106:1以上のものであった。また、これに対応するため、第1レンズ92として、出射側開口52から出射されてくる光を±10°以内の発散角に抑えて平行化するレンズ群を使用した。なお、こうしたレンズ群は、従来から知られている光学設計法を用いて、設計することができる。
図1に示すように、信号検知器90は、第1レンズ92により平行化された光を光検知器セット98上に合焦させる第2レンズ96を有している。コンパクトな出射側開口52にこれらの合焦用光学系(92及び96)を付設して信号検知器90の光検知器セット98上に合焦させているため、入射側開口42が直線的に広い空間に広がっているにもかかわらず、その入射側開口42に入射してきた特徴発光について光検知器セット98により信号検知結果を得ることができ、またこの光検知器セット98を例えばただの1個の光検知器により実現することができる。また、マーキング等の処理が施された細胞にて発生する特徴発光の強度は低く、それらを集光して得られる光の強度もまだ低いものであるため、それを検知して結果を出力する光検知器(光検知器セット98又はその一部)は、光電子増倍管とするのが望ましい。本件技術分野において知られているように、光電子増倍管は、カソード群に印加する多段階の高電圧により電子流をカスケード増幅し信号ゲインを実増させる管である。信号対雑音比を更に改善するには、信号検知器90内の光路を外部から遮断(例えば容器収納)し、漏洩光による雑音を実質低減させるとよい。信号検知器90による検知結果は伝送先の電子制御ユニット80により処理されてディスプレイ100により適宜表示される。
本件技術分野における習熟者(いわゆる当業者)であれば、その構成要素の追加、除去乃至置換によって、特定の画像化環境乃至用途に適するよう信号検知器90を変形することができるであろう。例えば、実現したい信号対雑音比特性が上掲のものと異なる場合は、光検知器セット98をフォトダイオードによって実現することもできる。同様に、上掲の例では、光検知器セット98を1個と合焦用光学系92及び96を一組用いて出射側開口52からの出射光を光検知器セット98上に集めているが、光検知器セット98をアレイ化して用いて出射側開口52の開口面を面積的にカバーすることとしてもよい。その場合、合焦用光学系は不要になる。
また、以上説明した構成では、標本12の上側に入射側開口48を配置して誘導放射を集光するようにしているが、例えば図4に示すようにファイバ束第1端部42’を配置し、標本12’をその下側から入射側開口48’の視野内に捕らえるようにすること、即ちスライド16’表面のうち塗抹14’側とは逆側の表面を介して捕らえるようにことも、可能である。この場合、入射側開口48’がスライド16’を介し塗抹14’をその視野内(集光角θの範囲内)に捕らえるため、スライド16’としては細胞からの特徴発光(破線82’のうち下側に向かっているもの)を透過させ得るものを用いる。また、スライド16’特にその塗抹14’下の面を覆うよう、レーザ光等の輻射ビーム64を吸収するバンドパスフィルタ等の遮光フィルタ110を設ければ、輻射ビーム64がスライド16’下方に伝送され入射側開口48’に入射される現象を抑えられる。図4に示した構成においては、付随的な部材として更に部分円筒状反射器112も設けられている。部分円筒状の反射器により反射される光は一般にある直線上に合焦するものでありこの反射器112もまたそのような合焦ラインを有している。この反射器112の特徴の一つは、輻射ビーム64によって塗抹14’上に形成される直線軌跡74’と略一致する合焦ラインを有していることである。このような合焦ラインを有する部分円筒状反射器112を用いて画像化を行うことによって、特徴発光82’のうち上方に向かったものの幾分かを直線軌跡74’方向に反射させられるため、特徴発光集光量を増大させることができ、従って信号対雑音比を向上させることができる。なお、この部分円筒状反射器112と同様の反射器を図1に示した構成でも使用できることは、認められよう。
上述した構成において、細胞の修飾に使用され直接の走査対象となるプローブ例えば蛍光プローブとして、互いに他のプローブと異なる波長で発光する(例えば蛍光を発する)複数種類のプローブを用いるのが、有益なことが多い。複数種類のプローブをうまく用いれば、例えば、細胞が有している複数種類の特性を同時に計測することができようし、雑音や偽像を識別して除去することも可能になる。効率のよい励起を行う上でとりあえず望ましいのは、プローブ種類毎に輻射源例えばレーザ光源を設けること、特にその輻射源からの輻射ビーム例えばレーザ光の波長をその輻射ビームに対応するプローブの吸収域に適合した波長とすることである。同一の輻射源によって複数種類のプローブを励起し、それらプローブからの誘導放射を計測する、といった構成も、好適に採用できる。
励起用の輻射源を複数個使用することは、細胞に複数種類の標識が付してある場合に生じ得るプローブ間アグリゲーション偽像を抑えるのに役立つ。例えばここに、実質的に異なる波長で誘導放射を発する二種類のプローブ、即ちより短波長の誘導放射を発する短波長放射プローブ及びより長波長の誘導放射を発する長波長放射プローブがあるとする。誘導放射の波長が実質的に異なる、とは、短波長放射プローブからの放射及び長波長放射プローブからの放射が混ざり合っている細胞群からの誘導放射をプローブ種類に対応づけて分離する処理を、その誘導放射を従来型の放射フィルタに通すことで実施できる、という意味である。細胞にこのような標識を付す場合に特に問題となるのは、励起用の輻射源例えばレーザ光源として短波長誘導放射に近い波長の輻射源を1個用いるのみだと、その輻射源の波長に近い短波長放射プローブによる誘導放射は効率的に引き起こせるが、長波長放射プローブによる誘導放射を効率的に引き起こせないことである。誘導放射の波長にもっと近い波長の輻射源を用いれば、そうした誘導放射もより効率的に引き起こせるであろう。無論、単一輻射源によって複数種類のプローブを励起する構成下において好適な励起対放射比で誘導放射を起こさせることも可能であるが、そのためには、長波長放射プローブを短波長放射プローブよりも高濃度で混ぜ入れる必要があろう。プローブを高濃度にすると励起対放射比がばらつき更にアグリゲーションが発生し得ることとなる。低濃度であっても励起効率を上げればよいのであるから、プローブ毎に別々の輻射源例えばレーザ光源を用いることが有意義であろう。
図5に、上掲の問題との関わりで、二種類のプローブを含む標本を2個のレーザ光源を用いて調べる例を示す。この図は、注目すべき波長域について波長132に対する伝達関数値(%)130の関係を表している。図中、縦方向の直線134により表されている波長は、使用している2個のレーザ光源のうち第1レーザ光源の波長であり、この例では488nmとされている。また、この例においては、第1プローブとして、その蛍光放射特性136における放射強度ピーク波長が図示の如く約520nmのFITC(Fluoresceinisothiocyanate isomer-I)プローブを用いている。第1レーザ波長134と、第1プローブ放射特性136上の強度ピーク波長との差は、本件技術分野においてストークスシフトとして知られている偏差に一致乃至適合している。従って、波長=488nmであるこのレーザ光によって、このFITCプローブを好適に励起することができる。なお、ストークスシフトとは、吸収された量子の波長と放射される量子の波長との間の差分のことをいう。エネルギ保存則があるので、この図のように出射波長≧入射波長となり、入射波長と出射波長との差は熱エネルギとしてその物質の原子格子内に吸収される。また、図中の曲線138は第1レーザ光源に対応して設ける第1放射フィルタの特性の好適例である。この第1放射フィルタ特性138は、第1レーザ光源から発せられた光のうち標本により反射されて信号検知器に到来する不要光等や各種の不要周波数成分を除去乃至抑圧できるよう、且つ目的とする第1プローブから放射される光例えば蛍光を実質的に透過させるよう、設計されており、図示の例ではその通過域が約505〜545nmの範囲となっている。
このとき、FITCプローブたる第1プローブと併用する第2プローブとして、そのプローブ放射特性140における強度ピーク波長が576nmであるR−PE(R-Phycoerythrin)プローブを用いることとすると、幾つかの問題が生じるであろう。まず、第1プローブ放射特性136と第2プローブ放射特性140は約550〜600nmの波長域にてかなりの程度重なり合っている。そのため信号クロストークが発生することから、第1プローブからの放射と第2プローブからの放射とを峻別するのが難しい。この問題を緩和するには、この図に示す如き特性142即ち約575〜640nmの波長域に亘る通過域を有する特性の第2放射フィルタを用いればよい。これによって、第1プローブからの放射の大部分が信号検知器手前で阻止されるため、信号クロストークの問題は部分的に緩和される。しかしながら、こうした放射フィルタを用いてもなお、かなりの量のクロストークが残存するため引き続き同種の問題が残る。即ち、第1プローブ放射特性136の裾野が第2放射フィルタ特性142の通過域内にかなり入り込んでいるため、その分はシステムの感度及び信号対雑音比が低くなる。
ここに、先に述べた信号損失が顕著になる原因の一つは、システム内に1個だけしか輻射源例えばレーザ光源を設けていないことである。即ち、第2プローブにより誘導放射を起こさせるのに適した波長に対して第1レーザ光源の波長が大きく相違しているため、第2プローブによる誘導放射は第1プローブによる誘導放射に比べ不効率にしか発生しない。第2プローブによる誘導放射をより効率的に引き起こすには、例えば図5の例でいえばその輻射波長144が約532nmの第2レーザ光源を、波長134に係る第1レーザ光源と同時使用すればよい。しかし、そうした場合、克服困難な問題が新たに発生する。即ち、第2レーザ光源の約532nmという波長144が第1放射フィルタ特性138上の通過域内にあるため、第2レーザ光源からのレーザ光が標本等により反射されるとその反射光が第1プローブからの誘導放射であるかのように誤検知されかねない。
図6に、本発明の第1参考例に係る装置の構成を示す。この図に示す装置は信号検知器及びレーザ光源を共に複数個備えており、それらレーザ光源の時分割多重(time-multiplexed)動作によって、先に述べた問題点即ち複数個のプローブを用いる際に発生する問題点をなくしている装置である。本参考例においても複数通りのレーザ波長によって標本からの誘導放出を引き起こすようにしているが、本実施形態においては、先に述べた例の如くそれら複数通りのレーザ波長について同時に誘導放出を起こさせるのではなく、順番に或いは交互に起こさせるようにしている。従って、或るプローブの放射スペクトル範囲と別のプローブに係る励起用輻射源の波長との重なりによる問題は生じない。また、例えば第1プローブに誘導放出を起こさせるレーザ光は第2プローブによる誘導放出をほとんど引き起こさないため、第1プローブから誘導放出される光と第2プローブから誘導放出される光とが峻別不能に受光検知及び処理される現象、即ち信号クロストークが抑えられる。対比するに、レーザ光源の動作を時分割多重にしていない先の例では、誘導による第1プローブからの放出(図5中の特性136)と誘導による第2プローブからの放出(同140)とを分離識別するために、通常、図5中に曲線146で示す如き伝達特性を有するダイクロイックミラーが用いられていた。図5から看取できるように、このダイクロイックミラーの伝達特性146の通過域内、例えば約520nmより長波長側には、第1プローブ放射特性136のうちのかなりの部分が不要にも入り込んでいる。
理解促進のためやや簡略化して図6に示した本参考例においては、輻射源として、例えば488nmのレーザ光64’を出射する第1レーザ光源62’、並びに532nmのレーザ光64’’を出射する第2レーザ光源62’’を設けている。第1ダイクロイックミラー150は、これらレーザ光64’及び64’’を受光し、波長選択的に励起用の輻射ビーム64として出射する。レーザ光源62’及び62’’と第1ダイクロイックミラー150の間にはそれぞれレーザ光源に対応してシャッタ148’及び148’’が設けられており、レーザ光64’及び64’’即ち励起用の信号はシャッタ148’及び148’’のうち対応するものを通って第1ダイクロイックミラー150に入射される。シャッタ148’及び148’’は、第1ダイクロイックミラー150から出射される輻射ビーム64が常に何れかのレーザ光源62’又は62’’からのレーザ光64’又は64’’のみを含むものになるよう、協調動作する。輻射ビーム64は反射装置152によってガルバノメータ66に向け反射される。ガルバノメータ66は、反射されてきた輻射ビーム64によって標本12上を走査させる。ガルバノメータ66と標本12との間には合焦レンズセット70を設けるとよい。ガルバノメータ66及び合焦レンズセット70は先に図1に基づき説明したものと概ね同様に動作する。
標本12内の第1及び第2プローブから誘導放出された蛍光は、光路154により受光され、この光路154を介して第1レンズ92へと伝送される。光路154は整形されているため光はこの伝送によりビーム状に収束、集光される。第1レンズ92により平行化された収束光は、第2ダイクロイックミラー156によって適宜、波長選択的にスプリットされ、スプリットされた光はそれぞれ光検知器セット98’及び98’’のうち対応するものにより受光される。この図の例では、光検知器セット98’の前段には遮光フィルタ94’及び第2レンズセット96’が、また光検知器セット98’’の前段には遮光フィルタ94’’及び第2レンズセット96’’が、それぞれ配置されている。遮光フィルタ及び第2レンズセットの機能は先に述べたものと概略同様である。これらを介して各プローブから到来する蛍光は、光検知器セット98’及び98’’のうち対応するものによって検知され、光検知器セット98’及び98’’は、対応する輻射ビーム64’又は64’’に係る光信号を受光して検知したその強度レベルを制御ユニット80に知らせ、制御ユニット80は、標本12の少なくとも一部を表す画素アレイが得られるよう輻射源及びスキャナによる走査、モータによる標本移動並びに光検知器セットによる検知を協調させつつ例えば輻射ビームに対応づけてこの検知結果を処理する。標本移動はビーム軌跡に直交する方向への直線移動(図1参照)としてもよく、また標本12の表面に直交する軸の周りでの回転を伴う移動でもよい。前者の場合入射側開口をビーム軌跡に対し略平行に配置し、後者の場合半径方向に対し略平行に配置する。更に、光検知器セット98’及び98’’に代えて単一の光検知器セットを設けてもよい。そのようにする場合は、例えば、光検知器セット別に設けていた遮光フィルタ94’及び94’’に代え、単一の回転ディスク内に遮光フィルタ94’及び94’’を組み込んで光検知器セットに前置し、そのディスクをレーザ光用のシャッタ148’及び148’’の動作に同期させて回転させればよい。即ち、第1レーザ光源62’に係る蛍光が到来するときにはその蛍光が遮光フィルタ94’を通り、また第2レーザ光源62’’に係る蛍光が到来するときにはその蛍光が遮光フィルタ94’’を通るよう、ディスクを対シャッタ同期動作させればよい。
図7に本発明の第2参考例に係る装置の構成を示す。この図に示す装置も第1参考例同様に前述の問題点を解消した装置である。この装置においては、更に、合計走査時間を短縮することができる。即ち、本参考例においても、標本12における誘導放出を全輻射ビーム同時ではなく輻射ビーム毎に順番又は交互に起こさせているため、前述の問題点を解消できる。また、本参考例においては、これを、回転ポリゴンスキャナセット160を用いて実現しているため、高速走査が可能である。回転ポリゴンスキャナセット160は、この図に示すように、多面体ミラー160a、これを回転させるモータ160b、並びにフライホイール160cを有している。モータ160b及びフライホイール160cは、多面体ミラー160aを滑らかに回転させることができるよう、即ち反射面の逆方向微動による光信号ジッタが生じないよう選択及び配置されている。ガルバノメータと違い、高速回転させても逆方向微動が生じにくく、従ってジッタが生じにくい。また、図示の如く、この回転ポリゴンスキャナセット160は、レーザ等の輻射ビーム64によって標本12の表面を走査させる。即ち、第1レーザ光源62’からのレーザ光64’が輻射ビーム64として回転ポリゴンスキャナセット160に到来すると、この輻射ビーム64は多面体ミラー160aの或る面により角度走査され、標本12の表面に入射していく。また、第2レーザ光源62’’からのレーザ光64’’が輻射ビーム64として回転ポリゴンスキャナセット160に到来すると、この輻射ビーム64は多面体ミラー160aのまた別の面により角度走査され、標本12の表面に入射していく。従って、本参考例によれば、或るレーザ光源からのレーザ光によって全プローブに誘導放出を起こさせそれらの誘導放出をレーザ干渉無しで検知するという検知手法も、実施することができる。例えば二種類のプローブを用いる場合、第1レーザ光源62’からのレーザ光64’を輻射ビーム64として照射するときにはその輻射ビーム64によって第1及び第2プローブ双方に誘導放出を起こさせそれらを検知する一方、第2レーザ光源62’’からのレーザ光64’’を輻射ビーム64として照射するときにはその輻射ビーム64によって第1及び第2プローブのうち所定の一方のみに誘導放出を起こさせそれを検知する、といった具合である。なお、本参考例においては、光検知器及びこれに関連する部材を図示の如く1個ずつ(92、94、96及び98)しか設けていない。この構成下で時分割多重検知を実施するには、例えば、シャッタ148’及び148’’と同期して挿入され又は特性が切り替わる(例えばフィルタ素子が入れ替わる)時分割多重動作フィルタ162を設ければよい。但し、時分割多重フィルタ162を用いる構成は一例構成に過ぎず、従って図7に示す構成において光検知器を複数個にした構成も本発明の技術的範囲に含まれるものである。
図8に本発明の実施形態に係る装置の構成を示す。この図に示す装置も第1及び第2参考例同様に前述の問題点を解消した装置である。本実施形態においても、標本12における誘導放出を全輻射ビーム同時ではなく輻射ビーム毎に順番又は交互に起こさせているため、前述の問題点を解消できる。また、本実施形態においても、標本12の表面をレーザ光等の輻射ビームで走査させる手段として回転ポリゴンスキャナセット160を用いており、この回転ポリゴンスキャナセット160の回転による輻射ビームの走査という原理は図7に示した参考例と同様である。しかしながら、本実施形態においては、一方の輻射源(例えばレーザ光源62’)からの輻射ビームにより形成される走査線間に、他方の輻射源(例えばレーザ光源62’’)からの輻射ビームにより形成される走査線が自動的に挿入されるため、回転ポリゴンスキャナセット160の回転速度を高めること無しに、図7に示した参考例に比べ走査速度を倍にすることができる。即ち、本実施形態においては、レーザ光源62’及び62’’から回転ポリゴンスキャナセット160への入射角を適宜設定することによって、その回転ポリゴンスキャナセット160に、順序乃至交互走査に加え走査線挿入を自動的に行わせている。しかも、レーザ光源62’及び62’’の何れにおいてもシャッタを使用する必要がない。より具体的には、レーザ光源62’及び62’’を入射側開口を基準として所定の位置関係で適切に配置することによって、回転ポリゴンスキャナセット160の図中矢印方向への回転に伴い、第1レーザ光源62’からの輻射ビームが回転ポリゴンスキャナセット160の各面反射によって角度走査され、これを追いかけるように第2レーザ光源62’’からの輻射ビームが回転ポリゴンスキャナセット160の各面反射によって角度走査されるようにしてある。こうした回転ポリゴンスキャナセット160各面による走査によって走査線が挿入されるため、走査線本数が効率的に二倍化される。注記すべきことに、走査線が挿入されるよう各レーザ光源を適宜配置するというこの発想は、レーザ光源を何個に増やした構成でも採用できる。また、回転ポリゴンスキャナセット160を何面にするかは望みに応じて定めることができる。
図8に示した実施形態の有用性が特に高いのは、走査効率が50%未満の場合、即ち走査線自動挿入による効率倍化の余地があるである。このシステム乃至手法の利点の一つは、回転ポリゴンスキャナセット160の回転速度を増すこともまた全体の処理速度を低下させることも無しに、走査線を追加挿入できることである。これに加えて、先に述べた参考例にて使用しているガルバノメータ66ではややもするとその振動によりジッタが発生するのに対し、回転ポリゴンスキャナセット160ではそうしたジッタがほとんど発生しない、という事実による利点もある。更に、図8に示した実施形態は、他の参考例であれば1回の走査に費やされる時間内で二倍の量の情報を検知する能力を有しているため、走査に要する合計時間が顕著に短くなる。認められるべきことに、図8中におけるコンポーネント配置及び順序は一例に過ぎず、従ってそれらに変更を加えた参考例も本発明の技術的範囲に包含される。
図6〜図8に示した参考例、実施形態の何れにおいても、レーザ周波数との重複による蛍光信号の劣化という問題は基本的に解消されている。更に、目的とするプローブによる放射効率を最大化でき且つクロストーク原因たる他のプローブによる放射効率が低くなるようなレーザ周波数にて、各プローブからの誘導放出を起こさせているため、信号クロストークを減少させることができる。また、何れの参考例、実施形態においても、フィルタリングシステムのコストを顕著に抑えることができるだけでなく、複数プローブ複数レーザ蛍光検知システムにおけるフィルタリング能力を格段と向上させることができる。そして、図8に示した実施形態によれば、図7に示した参考例に比べ走査線本数を二倍にすることができ、しかもそれを回転ポリゴンスキャナセット160の回転速度乃至走査速度を増すこと無しに達成することができる。
また、各参考例、実施形態における時分割多重走査による効果としては、自己蛍光周波数との関連による効果もある。自己蛍光による雑音は、励起光波長近傍では高レベルであるのに対し、励起光波長から遠い波長例えば誘導放出波長ではより低レベルになる。第1プローブ例えばFITCプローブと第2プローブ例えばR−PEプローブとを同時に励起して蛍光させる構成においては、図5に示したように、第2プローブからの蛍光によるクロストークがフィルタリングによって除去されるよう第1放射フィルタ特性138を設計する必要があった。それによって第1プローブに係る誘導放射136のうち長波長側のかなりの成分が阻止されるにもかかわらず、第2輻射源からの輻射ビームにより第1プローブからの誘導放出のピーク近傍に生じる自己蛍光による雑音は、抑圧できなかった。これに対して、時分割多重走査を行う構成では基本的にクロストークが発生しないため、或るプローブからの誘導放射の長波長成分を阻止すること無しに信号対雑音比を向上させることができ、これは画像フィルタリング処理との関わりでいえば有益なことである。
以上、本発明の参考例、実施形態について、特に細胞識別への適用例により説明を行ったが、本発明に係る思想はそうした用途以外の用途にも適用できる。例えば、図6〜図8に示した構成を有するイメージャ乃至画像化装置は、識別乃至位置決定の対象となる物体が存在する多様な画像化分野において、好適に使用できる。使用可能な分野の一例としては生物医学の分野がある。特に、その内部に10〜10000個のDNA分子を配列したアレイ、即ち本件技術分野においてDNAチップとして知られるアレイを対象として、好適に使用できる。DNAチップを対象として本発明を実施する場合、例えば、そのうちの分子群に対し選択的に蛍光タグが組み込まれるよう処理された多数のDNA分子の集団を内蔵しているDNAチップ内から、タグが挿入されているDNA分子を識別する際に、本発明の実施形態に係る装置を公的に使用できる。このような分野において本発明を実施すれば、従前の技術で実現できる速度の数倍の速度で標本にアクセス可能な画像化装置が得られる。
本発明の実施形態に係る装置を組み込むのに適した画像化装置を示す斜視図である。 図1に示した画像化装置を構成する整形光ファイバ束と標本との関係を示す拡大斜視図である。 図1に示した画像化装置を構成する整形光ファイバ束、特に入射側開口を形成する第1端部の一形態を示す拡大端面図である。 図1に示した画像化装置を構成する整形光ファイバ束、特に入射側開口を形成する第1端部の他の形態を示す拡大端面図である。 励起光及びそれによって生じた誘導放射をプロットした図である。 本発明の第1参考例における装置構成及び配置を示す模式図である。 本発明の第2参考例における装置構成及び配置を示す模式図である。 本発明の実施形態における装置構成及び配置を示す模式図である。
符号の説明
12,12’ 標本、14,14’ 生体塗抹、20 イメージャステージ、62’,62’’ 輻射源(レーザ光源)、64,64’,64’’ 輻射ビーム(レーザ光/励起光/励起場)、80 プロセッサ(電子制御ユニット)、98,98’,98’’ 信号検知器の光検知器、154 光路。

Claims (4)

  1. 標本を支持するイメージャステージと、
    イメージャステージ上の標本をその視野内に捕らえるよう標本に近接配置された入射側開口及びそこから離れた場所にある出射側開口を有する光路と、
    射側開口を基準として複数に分かれて配置され且つそれぞれ輻射ビームを発する複数個の輻射源と、
    2以上の反射面を持ち、各反射面は、各反射面に対応する各輻射源から入射する輻射ビームを反射して各輻射を標本の選択された領域の上に走する回転式ポリゴンスキャナと、
    標本に対する輻射ビームの作用によって生じ、入射側開口にて受光され、光路を介して出射側開口に伝送され、出射側開口から出射される光信号を各輻射源に対応づけて受光検知する光検知器システムと、
    光検知器システムにより検知された光信号を各輻射源に対応づけて処理するプロセッサと、
    を備える標本画像化用走査型イメージャであって、
    各輻射源は、各輻射源に対応する回転式ポリゴンスキャナの各反射面によって反射される輻射ビームを発し、反射された各輻射ビームが各輻射ビームの走査方向と直角方向にずれた標本の位置を各輻射ビームの標本に対する作用時間をずらして順番に走査することができ、回転式ポリゴンスキャナの一回転あたりの標本のスキャン数を増加させるような回転式ポリゴンミラーへの入射角となるように回転式ポリゴンミラーと所定の位置関係で配置されていること、
    を特徴とする標本画像化用走査型イメージャ
  2. 請求項1記載の標本画像化用走査型イメージャにおいて、光信号の発生元が、別々の波長で蛍光を発する複数種類の蛍光プローブである標本画像化用走査型イメージャ。
  3. 請求項2記載の標本画像化用走査型イメージャにおいて、蛍光プローブにて発生する複数通りの光信号を、互いに他の光信号と干渉しない非干渉性光信号として光検知器システムにより受光検知させる標本画像化用走査型イメージャ。
  4. 標本を支持するイメージャステージと、イメージャステージ上の標本をその視野内に捕らえるよう標本に近接配置された入射側開口及びそこから離れた場所にある出射側開口を有する光路と、入射側開口を基準として複数に分かれて配置され且つそれぞれ輻射ビームを発する複数個の輻射源と、2以上の反射面を持ち、各反射面は、各反射面に対応する各輻射源から入射する輻射ビームを反射して各輻射を標本の選択された領域の上に走査する回転式ポリゴンスキャナと、標本に対する輻射ビームの作用によって生じ、入射側開口にて受光され、光路を介して出射側開口に伝送され、出射側開口から出射される光信号を各輻射源に対応づけて受光検知する光検知器システムと、光検知器システムにより検知された光信号を各輻射源に対応づけて処理するプロセッサと、を備える標本画像化用走査型イメージャであって、各輻射源は、各輻射源に対応する回転式ポリゴンスキャナの各反射面によって反射され、各輻射ビームが各輻射ビームの走査方向と直角方向にずれた標本の位置を各輻射ビームの標本に対する作用時間をずらして順番に走査することができ、回転式ポリゴンスキャナの一回転あたりの標本のスキャン数を増加させるような回転式ポリゴンミラーへの入射角となるように回転式ポリゴンミラーと所定の位置関係で配置されている標本画像化用走査型イメージャを準備するステップと、
    複数の輻射ビームからの輻射を各輻射源に対応する回転式ポリゴンスキャナの各反射面で反射させて、回転式ポリゴンスキャナの一回転あたりのスキャン数を増加させるステップと、
    標本上を直線経路に沿って、それぞれが異なる輻射波長を持つ反射された複数の輻射ビームを各輻射ビームの走査方向と直角方向にずれた標本の位置を各輻射ビームの標本に対する作用時間をずらして順番に掃引するステップと、
    標本に対する各輻射ビームの作用により発生した光を集めるステップと、
    集めた光を光路により所定の出射場所まで伝送させるステップと、
    その出射場所にて且つ輻射ビームに対応づけてその集まった光を検知するステップと、
    輻射ビームによる掃引と協調させつつ輻射ビームによる直線掃引経路に対し略直交する方向へと標本を移動させることにより複数の輻射ビームで順番に標本の掃引をラスタ的に行わせるステップと、
    これら掃引動作、移動動作及び検知動作を協調させることによって標本の少なくとも一部を表す画素アレイを輻射ビームに対応づけて発生させるステップと、
    を有する画像化方法。
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