JP4688527B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明はリチウム二次電池に係り、特に、正極活物質が正極集電体に塗着された正極板と、負極板とが配置された電極群を備えたリチウム二次電池に関する。
従来、再充電可能な二次電池の分野では、鉛電池、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池等の水溶液系電池が主流であった。しかしながら、電気機器の小型化、軽量化が進むにつれ、高エネルギー密度を有する非水溶液系のリチウム二次電池が着目され、その研究、開発及び商品化が急速に進められた結果、現在では、携帯電話やノートパソコン向けに小型民生用リチウム二次電池が広く普及している。
一方、地球温暖化や燃料枯渇の問題から電気自動車(EV)や駆動の一部を電気モータで補助するハイブリッド電気自動車(HEV)が各自動車メーカで開発され、その電源には、より高容量で高出力な二次電池が求められるようになってきた。このような要求に合致する電源として、高電圧を有するリチウム二次電池が注目されている。ところが、HEVを駆動するモータは高出力であり、通常、モータの最大負荷時の電流が単電池の定格容量に対する1時間率放電電流値の5倍以上となる。このため、高電圧を特徴とするリチウム二次電池であっても、大電流充放電時に電池内での抵抗が増大して容量が極端に減少することとなる。小型民生用リチウム二次電池の発展がもたらした技術革新により、高容量化の技術は進んでいるが、大電流充放電に関する技術開発は遅れている状況であり、このことがHEV用リチウム二次電池開発の問題となっている。
また、リチウム二次電池では、使用される非水電解液の誘電率が、鉛電池やニッケル・カドミウム電池に使用される水溶液系電解液に比べ低いため、大電流充放電時に非水電解液からのリチウムイオンの供給が間に合わず抵抗となり、いわゆるIRドロップ(放電では電圧低下、充電では電圧上昇する現象)が生じる。このため、同一電圧範囲を低電流で放電したときに比べ容量が極端に減少する。この現象を防止するため、正極板及び負極板を大面積化しているが、HEV用の電池等で大電流充放電を効率よく行うにはさらに大面積化、すなわち薄型化することが効果的である。また、大電流充放電時に正極板及び負極板での抵抗を抑制するためには、正負極活物質をそれぞれ塗着する正極集電体、負極集電体が大電流充放電時に円滑に集電ないし放電可能な十分な断面積を有していることも重要である。
大電流充放電時の容量低下を抑制するために、例えば、複数の集電タブを有するリチウム二次電池で集電タブあたりの正極面積を制限する技術が開示されている(特許文献1参照)。また、正負極板を捲回/積層した電極群を有するリチウム二次電池で正極板の捲回/積層ピッチに対して正極集電体の厚さを制限する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−30744号公報 特開2004−253252号公報
しかしながら、特許文献1、特許文献2の技術では、集電タブあたりの正極面積や捲回/積層ピッチに対する正極集電体の厚さを制限しても、大電流充放電時に正負極板と正負極外部端子とをそれぞれ接続する接続部材等での抵抗のため、IRドロップが生じて容量低下を招く。大電流充放電時の容量を確保するためには、正極板及び負極板のみならず、正極板から正極外部端子までの正極リードや負極板から負極外部端子までの負極リードの接続部材等の電池内通電経路も大電流充放電時の抵抗を抑制することが重要である。リチウム二次電池を大電流充放電時の容量を確保可能とすることで、HEV用電源として利用できるため、HEVの普及も期待できる。
本発明は、上記事案に鑑み、大電流充放電時でも容量低下を抑制することができるリチウム二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、正極活物質が正極集電体に塗着された正極板と、負極板とが配置された電極群を備えたリチウム二次電池において、前記電極群から正負極外部端子までの電池内通電経路の許容電流値が定格容量に対する1時間率放電電流値の5倍以上であり、前記正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める前記正極集電体の重量が13重量部以上であるとともに、前記定格容量をC(Ah)とし、前記正極板の前記正極活物質が塗着された面積をS(m )としたときに、比C/Sが25.0(Ah/m )以下であることを特徴とする。
本発明では、正極板と負極板とが配置された電極群から正負極外部端子までの電池内通電経路の許容電流値が定格容量に対する1時間率放電電流値の5倍以上のため、電池内通電経路で大電流通電が許容され抵抗が抑制されると共に、正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める正極集電体の重量が13重量部以上、比C/Sが25.0以下のため、正極板の単位面積あたりで容量あたりの正極集電体の重量が大きくなり、大電流充放電時に正極集電体を介して円滑に集電ないし放電され正極板での抵抗が抑制されるので、電池内通電経路及び正極板でのIRドロップが低下して大電流充放電時でも容量低下を抑制することができる。
この場合において、正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める正極集電体の重量を20重量部以上としてもよい。このとき、比C/Sを18.6(Ah/m)以下とすることが好ましい。
本発明によれば、電極群から正負極外部端子までの電池内通電経路の許容電流値が定格容量に対する1時間率放電電流値の5倍以上のため、電池内通電経路で大電流通電が許容され抵抗が抑制されると共に、正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める正極集電体の重量が13重量部以上、比C/Sが25.0以下のため、正極板の単位面積あたりで容量あたりの正極集電体の重量が大きくなり、大電流充放電時に正極集電体を介して円滑に集電ないし放電され正極板での抵抗が抑制されるので、電池内通電経路及び正極板でのIRドロップが低下して大電流充放電時でも容量低下を抑制することができる、という効果を得ることができる。
以下、図面を参照して、本発明を円筒型リチウムイオン二次電池に適用した実施の形態について説明する。
本実施形態の円筒型リチウムイオン二次電池20は、図1に示すように、電池容器となるニッケルメッキを施されたスチール製で有底円筒状の電池缶7及びポリプロピレン製で中空円筒状の軸芯1の周囲に帯状の正負極板がセパレータW5を介して断面渦巻状に捲回された捲回群6を有している。
捲回群6の上側には、軸芯1のほぼ延長線上に正極板からの電位を集電するための正極集電リング4が配置されている。正極集電リング4は、軸芯1の上端部に固定されている。正極集電リング4の周囲から一体に張り出している鍔部周縁には、正極板から導出された正極リード片2の端部が超音波溶接で接合されている。正極集電リング4の上方には、正極外部端子となる円盤状の電池蓋18が配置されている。電池蓋18は、蓋ケース12と、蓋キャップ13と、気密を保つ弁押え14と、開裂弁11とで構成されており、これらが積層されて蓋ケース12の周縁をカシメることによって組立てられている。正極集電リング4の上部には、複数枚のアルミニウム製リボンを重ね合わせて構成した2本のリードをつなぎ合わせた正極リード9の一端が溶接で接合されている。正極リード9の他端は、電池蓋18の下面に溶接で接合されている。
一方、捲回群6の下側には、負極板からの電位を集電するための負極集電リング5が配置されている。負極集電リング5は、軸芯1の下端部に固定されている。負極集電リング5の外周縁には、負極板から導出された負極リード片3の端部が超音波溶接で接合されている。負極集電リング5の下部には負極リード板8が溶接で接合されており、負極リード板8は負極外部端子を兼ねる電池缶7の内底部に溶接で接合されている。
正極板から正極外部端子(電池蓋18)までの正極通電経路となる正極集電リング4及び正極リード9、並びに、負極板から負極外部端子(電池缶7)までの負極通電経路となる負極集電リング5及び負極リード板8は、リチウムイオン二次電池20の定格容量に対する1時間率放電電流の5倍以上の電流での通電を許容する断面積を有している。換言すれば、正極通電経路及び負極通電経路の許容電流値が、定格容量に対する1時間率放電電流値の5倍以上に設定されている。
また、電池缶7内には図示を省略した非水電解液が注液されており、捲回群6はこの非水電解液に浸潤されている。非水電解液には、本例ではエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとを体積比1:2の割合で混合した混合溶媒中へ六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル/リットルの濃度で溶解させたものが使用されている。電池缶7の上部には、電池蓋18が電気絶縁性及び耐熱性のEPDM樹脂製ガスケット10を介してカシメ固定されている。このため、正極リード9は折りたたまれて電池缶7内に収容されており、リチウムイオン二次電池20が密封されている。リチウムイオン二次電池20は、定格容量Cが3.0〜9.0Ahに設定されている。
捲回群6は、正極板と負極板とがこれら両極板が直接接触しないように、微多孔質ポリエチレン製のセパレータW5を介して軸芯1の周囲に捲回されている。セパレータW5は、本例では幅90mm、厚さ40μmに設定されている。正極リード片2及び負極リード片3は、それぞれ捲回群6の互いに反対側の両端面から導出されている。捲回群6及び正極集電リング4の鍔部周面全周には、ポリイミド製の基材を用いた粘着テープで絶縁被覆が施されている。
捲回群6を構成する正極板は、正極集電体としてのアルミニウム箔W1を有している。アルミニウム箔W1の厚さは本例では20μmに設定されている。アルミニウム箔W1の両面には、正極活物質としてリチウム含有複酸化物粉末を含む正極合剤が略均等に塗着されて正極合剤層W2が形成されている。正極合剤には、例えば、正極活物質の85重量部に対して、導電剤として鱗片状黒鉛の10重量部及びバインダ(結着材)としてポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと略記する。)の5重量部が配合されている。正極合剤をアルミニウム箔W1に塗布するときは、粘度調整溶媒としてN−メチルピロリドン(以下、NMPと略記する。)が使用される。正極板は、乾燥後、厚さ90〜250μmにプレスされ、幅80mm、所定長さに裁断される。アルミニウム箔W1の長寸方向一側の側縁には、正極合剤の未塗着部が形成されている。この未塗着部は櫛状に切り欠かれており、切り欠き残部で正極リード片2が形成されている。
正極合剤の塗着量は、正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占めるアルミニウム箔W1の重量(以下、アルミニウム箔比率という。)が13重量部以上(13%以上)となるように調整されている。このとき、正極合剤層W2の厚さを小さくして正極合剤の塗着量を小さくすることで、アルミニウム箔比率が大きくなる。正極合剤の塗着量を小さくすると正極板の単位面積あたりの容量が小さくなるため、上述したリチウムイオン二次電池20の定格容量を得るには、正極板の長さを大きくして正極板の面積を大きくする。正極板の長さ(面積)は、正極板の活物質塗工面の面積S(m)に対する定格容量C(Ah)の比C/Sが25.0(Ah/m)以下となるように調整されている。
一方、負極板は、負極集電体として圧延銅箔W3を有している。圧延銅箔W3の厚さは本例では10μmに設定されている。圧延銅箔W3の両面には、負極活物質として非晶質炭素粉末を含む負極合剤が塗着されて負極合剤層W4が形成されている。負極合剤には、例えば、負極活物質の90重量部に対して、バインダとしてPVDFの10重量部が配合されている。負極合剤を圧延銅箔W3に塗布するときは、粘度調整溶媒としてNMPが使用される。負極合剤の塗着量は、捲回群6内でセパレータW5を介して対向する正極板及び負極板の単位面積あたりの容量がほぼ同じとなるように調整されている。負極板は、乾燥後、厚さ90〜150μmにプレスされ、幅85mm、所定長さに裁断される。圧延銅箔W3の長寸方向一側の側縁には、正極板と同様に負極合剤の未塗着部が形成されており、負極リード片3が形成されている。
(作用等)
以下、本実施形態のリチウムイオン二次電池20の作用等について説明する。
本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、正極接続部材の正極集電リング4及び正極リード9、並びに、負極接続部材の負極集電リング5及び負極リード板8が、リチウムイオン二次電池20の定格容量C(3.0〜9.0Ah)に対する1時間率放電電流値の5倍以上の電流値での通電を許容する十分な断面積を有している。このため、正極接続部材及び負極接続部材の許容電流値までの大電流で充放電が行われても、内部抵抗が小さいことから、捲回群6(正極板及び負極板)から正負極外部端子までの電池内通電経路で生じるIRドロップが減少する。従って、大電流充放電時に容量の低下を抑制して十分な充放電性能を発揮することができる。
また、本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、正極合剤の塗着量は、アルミニウム箔比率が13%以上となるように調整されている。このため、正極板の単位面積あたりのアルミニウム箔W1の重量が大きくなる。また、本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、正極板の面積は、比C/Sが25.0(Ah/m)以下となるように調整されている。このため、正極板の単位面積あたりの容量が小さくなる。これにより、正極板の単位面積あたりで容量あたりのアルミニウム箔W1の重量が大きくなることから、アルミニウム箔W1の断面積が大きくなる。従って、定格容量Cに対する1時間率放電電流値の5倍以上の大電流通電時でもアルミニウム箔W1を介して円滑に集電ないし放電されてIRドロップが減少するので、容量の低下を抑制して十分な充放電性能を発揮することができる。
更に、本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、正極活物質にリチウム含有複酸化物粉末が使用され、負極活物質に非晶質炭素粉末が使用されている。単位重量あたりの容量は正極活物質より負極活物質が大きく、対向する正負極板の単位面積あたりの容量をほぼ同一としたリチウムイオン二次電池20では、正極活物質重量が負極活物質重量に比べ大きくなる。アルミニウム箔W1、圧延銅箔W3の厚さはいずれも8〜20μm程度に設定されているため、対向する正負極板において、負極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める圧延銅箔W3の重量(圧延銅箔比率)がアルミニウム箔比率より大きくなる。従って、アルミニウム箔比率を13%以上に設定すれば、圧延銅箔比率も13%以上となり圧延銅箔W3の断面積が確保されることから、負極板においても大電流通電時の集電ないし放電を円滑にすることができる。
また更に、本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、正極リード片2及び負極リード片3はそれぞれアルミニウム箔W1及び圧延銅箔W3の切り欠き残部で形成されている。このため、正極リード片2及び負極リード片3がそれぞれアルミニウム箔W1及び圧延銅箔W3と一体なので、正極リード片2及び負極リード片3でも大電流通電時の集電ないし放電を円滑にすることができる。
従来リチウムイオン二次電池では、非水電解液を使用しているため、鉛電池等に使用される水溶液系電解液に比べ誘電率が低い。誘電率が低い電解液では大電流充放電時に電解液からのリチウムイオンの供給が間に合わずIRドロップ(放電では電圧低下、充電では電圧上昇する現象)が生じるため、同一電圧範囲を低電流で放電したときに比べ容量が極端に減少する。この現象を防止するため、正極板及び負極板を大面積化しているが、HEVに使用する電池では、HEV用モータの最大負荷時に定格容量に対する1時間率放電電流の5倍以上の大電流で通電されることから、さらなる大面積化が求められる。また、正極集電体、負極集電体も、大電流通電に十分な断面積を有している必要がある。正負極集電タブあたりの正極面積や正極集電体の厚さのみを制限しても、正負極接続部材等での抵抗のため、IRドロップが増大して容量低下を招く。大電流充放電をするためには、電極群のみならず電池内通電経路も大電流充放電可能な状態でなければならない。本実施形態のリチウムイオン二次電池20は、これらの問題を解決するものである。
なお、本実施形態では、正負極板を捲回して有底円筒状の電池缶に収容した円筒型リチウムイオン二次電池20を例示したが、本発明は電池の形状、構造やサイズ等に制限されるものではない。例えば、電池形状を角型、その他の多角形状等としてもよく、正極板及び負極板を捲回することなく積層した積層タイプの電池に適用することもできる。また、本発明の適用可能な電池の構造としては、例えば、正負極外部端子が電池蓋を貫通し電池容器内で捲き芯を介して押し合っている構造の電池を挙げることができる。
また、本実施形態では、正極集電体にアルミニウム箔W1、負極集電体に圧延銅箔W3をそれぞれ例示したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、通常リチウムイオン二次電池に使用される材質、例えば、Al、Cu、Fe、Ni等の金属を主体とした正負極集電体を使用してもよい。また、正負極集電体の長寸方向一側の側縁に正極リード片2、負極リード片3をそれぞれ形成する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、正負極集電体とそれぞれ同じ材質でリボン状の集電タブを別に作製して正負極集電体にそれぞれ溶接するようにしてもよい。この場合は、集電タブの断面積を、大電流通電を許容する大きさに設定しておくことが望ましい。
更に、本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、正極活物質にリチウム含有複酸化物を例示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、通常リチウム二次電池に使用される正極活物質を使用してもよい。本実施形態以外で使用可能なリチウム含有複酸化物としては、リチウムを挿入・脱離可能な材料であり、予め十分な量のリチウムが挿入されていればよく、例えば、スピネル結晶構造や層状結晶構造のリチウムマンガン複酸化物や、結晶中のマンガンやリチウムの一部をそれら以外のFe、Co、Ni、Cr、A1、Mg、等の元素で置換又はドープした材料、結晶中の酸素の一部をS、P等の元素で置換又はドープした材料を挙げることができる。また、リチウムマンガン複酸化物以外に、マンガンに代えてコバルトやニッケルを複合したリチウムコバルト複酸化物やリチウムニッケル複酸化物を用いても本発明の効果に変わりはない。
また更に、本実施形態のリチウムイオン二次電池20では、負極活物質に非晶質炭素を例示したが、本発明はこれに制限されるものではなく、通常リチウム二次電池に使用される負極活物質を使用してもよい。本実施形態以外で使用可能な負極活物質としては、例えば、天然黒鉛や、人造の各種黒鉛材、コークス、等の炭素質材料を挙げることができ、その形状についても、鱗片状、球状、繊維状、塊状等、特に制限されるものではない。
更にまた、本実施形態では、結着剤にPVDFを例示したが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種ラテックス、アクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、フッ化プロピレン、フッ化クロロプレン等の重合体及びこれらの混合体等を使用してもよい。
また、本実施形態では、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネートの混合溶媒中にLiPFを溶解させた非水電解液を例示したが、一般的なリチウム塩を電解質とし、これを有機溶媒に溶解した非水電解液を用いてもよく、本発明は用いられるリチウム塩や有機溶媒には特に制限されない。例えば、電解質としては、LiClO、LiAsF、LiBF、LiB(C、CHSOLi、CFSOLi等やこれらの混合物を用いることができる。また、有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトニル等またはこれらの2種以上の混合溶媒を用いることができ、混合配合比についても限定されるものではない。
次に、本実施形態に従い作製したリチウムイオン二次電池20の実施例について説明する。なお、以下に説明する実施例のうち、実施例1は参考として示したものである。また、比較のために作製した比較例の電池についても併記する。
<実施例1>
実施例1では、下表1に示すように、正極板の長さを2.85m、厚さを150μmに調整してアルミニウム箔比率を13.0%とした。電池の定格容量Cは6.8Ahであった。正極面積Sが0.228mのため、比C/Sが29.8Ah/mとなる。なお、表1において、正極板単位面積あたりの正極集電体重量部はアルミニウム箔比率を示している。
Figure 0004688527
<実施例2>
実施例2では、表1に示すように、正極板の長さを3.30m、厚さを133μmに調整してアルミニウム箔比率を15.0%とした。電池の定格容量Cは6.6Ahであった。正極面積Sが0.264mのため、比C/Sが25.0Ah/mとなる。
<実施例3>
実施例3では、表1に示すように、正極板の長さを3.35m、厚さを124μmに調整してアルミニウム箔比率を16.1%とした。電池の定格容量Cは6.4Ahであった。正極面積Sが0.268mのため、比C/Sが23.9Ah/mとなる。
<実施例4>
実施例4では、表1に示すように、正極板の長さを3.65m、厚さを112μmに調整してアルミニウム箔比率を17.9%とした。電池の定格容量Cは6.2Ahであった。正極面積Sが0.292mのため、比C/Sが21.2Ah/mとなる。
<実施例5>
実施例5では、表1に示すように、正極板の長さを4.02m、厚さを100μmに調整してアルミニウム箔比率を20.0%とした。電池の定格容量Cは6.0Ahであった。正極面積Sが0.322mのため、比C/Sが18.6Ah/mとなる。
<実施例6>
実施例6では、表1に示すように、正極板の長さを4.2m、厚さを95μmに調整してアルミニウム箔比率を21.0%とした。電池の定格容量Cは5.8Ahであった。正極面積Sが0.336mのため、比C/Sが17.3Ah/mとなる。
<比較例1>
比較例1では、表1に示すように、正極板の長さを1.85m、厚さを240μmに調整してアルミニウム箔比率を8.0%とした。電池の定格容量Cは7.5Ahであった。正極面積Sが0.148mのため、比C/Sが50.7Ah/mとなる。
<試験・評価>
作製した実施例及び比較例の各電池について、次のような高率放電試験を実施した。各電池を満充電状態とし、満充電状態から定格容量に対する1時間率放電電流値(1C)で完全放電した。次に再度満充電状態とし、満充電状態から定格容量に対する1時間率放電電流値の3倍の電流値(3C)で完全放電した。その後同様に、各電池を満充電状態から、1時間率放電電流値の5倍の電流値(5C)、1時間率放電電流値の10倍の電流値(10C)、1時間率放電電流値の20倍の電流値(20C)でそれぞれ完全放電した。各電流値での放電容量の1C放電時容量を基準(100%)とする相対値を容量維持率として求めた。高率放電試験の結果を図2に示す。
図2に示すように、アルミニウム箔比率を13%未満とした比較例1のリチウムイオン二次電池では、3C放電時の容量維持率が85%以下、5C放電時の容量維持率が20%となり大電流放電時に容量が極端に低下した。これに対して、アルミニウム箔比率を13%以上とした実施例1〜実施例6のリチウムイオン二次電池20では、5C放電時の容量維持率が95%以上を示した。また、正極板の活物質塗工面の面積S(m)に対する定格容量C(Ah)の比C/Sが25.0(Ah/m)以下の実施例2〜実施例5のリチウムイオン二次電池20では、10C放電時の容量維持率が85%以上を示した。更に、アルミニウム箔比率を20%以上とし、比C/Sが18.6(Ah/m)以下の実施例5、実施例6のリチウムイオン二次電池20では、20C放電時の容量維持率が80%以上を示し、大電流放電時に極めて優れた性能を示すことが確認できた。
以上のことから、リチウムイオン二次電池の定格容量Cに対する1時間率放電電流値の5倍以上となるような大電流充放電の場合は、正負極板、特に正極板のアルミニウム箔比率を13%以上とすることで容量の低下を抑制することができることが判った。更に、比C/Sを25.0(Ah/m)以下とすることで大電流充放電を効率よく行うことができることが判った。中でも、アルミニウム箔比率20%以上、比C/S18.6以上が好ましいことが判明した。
本発明は大電流充放電時でも容量低下を抑制することができるリチウム二次電池を提供するため、リチウム二次電池の製造、販売に寄与するため、産業上の利用可能性を有する。
本発明が適用可能な実施形態の円筒型リチウムイオン二次電池の断面図である。 リチウムイオン二次電池を電流値を変えて高率放電させたときの容量維持率の変化を示すグラフである。
符号の説明
4 正極集電リング
5 負極集電リング
6 捲回群(電極群)
7 電池缶(負極外部端子)
8 負極リード板
9 正極リード
18 電池蓋(正極外部端子)
20 円筒型リチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)

Claims (3)

  1. 正極活物質が正極集電体に塗着された正極板と、負極板とが配置された電極群を備えたリチウム二次電池において、前記電極群から正負極外部端子までの電池内通電経路の許容電流値が定格容量に対する1時間率放電電流値の5倍以上であり、前記正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める前記正極集電体の重量が13重量部以上であるとともに、前記定格容量をC(Ah)とし、前記正極板の前記正極活物質が塗着された面積をS(m )としたときに、比C/Sが25.0(Ah/m )以下であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記正極板の単位面積あたりの重量の100重量部に占める前記正極集電体の重量が20重量部以上であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記比C/Sが18.6(Ah/m)以下であることを特徴とする請求項2に記載のリチウム二次電池。
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