JP4687431B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関する。
吸蔵還元型NOx触媒(以下、単にNOx触媒とする。)に吸蔵されているNOxを還
元するときには、該吸蔵還元型NOx触媒に流入する排気の空燃比を比較的短い周期でスパイク的(短時間)にリッチとする、所謂リッチスパイク制御が実行される。このリッチスパイク制御は、たとえば排気通路に燃料添加弁を取り付けて、該燃料添加弁より燃料を噴射させて行われる。ところで、燃料添加弁により噴射された燃料は、排気通路の壁面に付着した後に蒸発してNOx触媒に到達する場合や、排気通路の壁面に付着しないまま排気の流れに乗ってNOx触媒に到達する場合がある。これらの燃料がNOx触媒に到達するまでの時間は、排気の流量や排気通路の壁面温度等により変わる。燃料がNOx触媒に到達するまでの時間が長くなると、燃料が排気中を拡散して排気の空燃比が大きくなってしまう。そのため、NOx触媒における排気の空燃比も排気の流量や排気通路の壁面温度等によって変わってしまう。そして、NOx触媒における排気の空燃比が高くなると、NOx触媒においてNOxの還元が困難となる。
これに対し、排気の温度、排気通路の壁面温度、および排気の流量に応じて燃料蒸発量を推定しつつ燃料供給量を補正する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−38939号公報 特開2002−122019号公報 特開2004−278462号公報
しかし、排気の空燃比が高くなった場合に、燃料添加量を増量補正すると燃費が悪化する。また、燃料添加する位置によっては、添加された燃料がNOx触媒に到達するまでに時間がかかり、空燃比の制御が困難となるおそれがある。
本発明は、上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、内燃機関の排気浄化装置において、吸蔵還元型NOx触媒への燃料の到達時間をより短くすることにより、該吸蔵還元型NOx触媒における空燃比の制御性を向上させることができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために本発明による内燃機関の排気浄化装置は、以下の手段を採用した。すなわち、本発明による内燃機関の排気浄化装置は、
排気通路中へ燃料を添加する燃料添加手段と、
吸蔵していたNOxが前記燃料添加手段により添加される燃料により還元される吸蔵還元型NOx触媒と、
前記燃料添加手段により添加された燃料が前記吸蔵還元型NOx触媒に到達するまでの時間に基づいて、前記排気通路の壁面に付着させる燃料量を可変制御する燃料付着量可変制御手段と、
を備えることを特徴とする。
内燃機関の排気通路へ燃料を添加した場合、燃料が吸蔵還元型NOx触媒へ到達するまでには、一旦排気通路の壁面に付着した後に蒸発して排気と共に流れる場合と、排気通路
の壁面には付着せずにそのまま排気と共に流れる場合とがある。排気通路の壁面に付着した燃料は、排気通路の壁面温度が高いほど早く蒸発して、吸蔵還元型NOx触媒までの到達時間が短くなる。また、排気の流速が速いほど燃料が排気の流れに乗りやすく、吸蔵還元型NOx触媒までの到達時間が短くなる。そして、添加された燃料が吸蔵還元型NOx触媒に到達するまでの時間が短いほど該吸蔵還元型NOx触媒における空燃比の制御がしやすい。
ここで、たとえば排気の流量が少なく、且つ排気通路の壁面温度が高い場合には、燃料を排気通路の壁面に付着するように添加して気化を促進させたほうが、排気通路の壁面に付着させずに液体のまま排気の流れに乗せるよりも、燃料が早く吸蔵還元型NOx触媒に到達する。そして、燃料付着量可変制御手段は、このような条件から燃料が吸蔵還元型NOx触媒に到達するまでの時間がたとえば一番短くなるように排気通路の壁面に付着させる燃料量を決定する。
すなわち、本発明においては、前記燃料付着量可変制御手段は、排気通路の壁面に付着する燃料量、この付着した燃料の蒸発量、および排気の流量に基づいて、前記吸蔵還元型NOx触媒に燃料が到達するまでの時間が一番短くなるように、燃料を主に排気通路に付着させるか、または主に排気の流れに乗せるかを決定することができる。
燃料が吸蔵還元型NOx触媒へ到達するまでの時間が一番短くなるように、燃料を噴射させることにより、該吸蔵還元型NOx触媒における空燃比制御を容易に行うことができる。
また、本発明においては、前記燃料添加手段は複数の噴射口を備え、この噴射口は夫々異なる方向に開口し、前記燃料付着量可変制御手段は、何れかの噴射口から燃料を噴射させることにより前記排気通路の壁面に付着させる燃料量を可変制御することができる。
たとえば排気通路の壁面に向かって燃料を噴射する噴射口と、排気通路を流れる排気の流通方向に向かって燃料を噴射する噴射口と、を備えている燃料添加手段によれば、何れかの噴射口を選択して燃料を噴射することにより、壁面に付着する燃料量を可変とすることができる。
本発明においては、前記燃料添加手段は複数の燃料添加弁からなり、この燃料添加弁は夫々異なる方向に燃料が噴射され、前記燃料付着量可変制御手段は、何れかの燃料添加弁から燃料を噴射させることにより前記排気通路の壁面に付着する燃料量を可変制御することができる。
たとえば排気通路の壁面に向かって燃料を噴射する燃料添加弁と、排気通路を流れる排気の流通方向に向かって燃料を噴射する燃料添加弁と、を備えている燃料添加手段によれば、何れかの燃料添加弁を選択して燃料を噴射することにより、壁面に付着する燃料量を可変とすることができる。
本発明においては、前記燃料添加手段は燃料噴射圧を調整可能な燃料添加弁を備え、前記燃料付着量可変制御手段は、燃料添加弁の燃料噴射圧を変更することにより前記排気通路の壁面に付着させる燃料量を可変制御することができる。
たとえば燃料噴射圧を大きくすることにより燃料が排気通路の壁面に到達し、燃料噴射圧を小さくすることにより燃料が排気通路を流れる排気の流れに乗るように、燃料の噴射方向を設定しておくことで、燃料の噴射圧を変更することにより、壁面に付着する燃料量を可変とすることができる。
なお、本発明における「排気通路」には、排気ポート、排気マニホールド、排気管、およびターボチャージャを含む。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、吸蔵還元型NOx触媒への燃料の到達時間をより短くすることにより、該吸蔵還元型NOx触媒における空燃比の制御性を向上させることができる。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化装置の具体的な実施態様について図面に基づいて説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関1とその吸・排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4サイクル・ディーゼルエンジンである。
内燃機関1には、燃焼室へ通じる吸気通路2が接続されている。この吸気通路2の途中には、内燃機関1の吸入空気量を測定するエアフローメータ3が取り付けられている
また、内燃機関1には、燃焼室へ通じる排気通路4が接続されている。この排気通路4の途中には、吸蔵還元型NOx触媒5(以下、NOx触媒5という。)が設けられている。NOx触媒5は、流入する排気の酸素濃度が高いときは排気中のNOxを吸蔵し、流入する排気の酸素濃度が低く且つ還元剤が存在するときは吸蔵していたNOxを還元する機能を有する。
NOx触媒5よりも上流の排気通路4には、該排気通路4を流通する排気中に還元剤たる燃料(軽油)を添加する燃料添加装置6を備えている。燃料添加装置は、排気通路4の壁面に向かって燃料を噴射する第1燃料添加弁61および排気の流れの下流方向に向かって燃料を噴射する第2燃料添加弁62を備えて構成されている。第1燃料添加弁61および第2燃料添加弁62は、後述するECU10からの信号により開弁して燃料を噴射する。第1燃料添加弁61から排気通路4内へ噴射された燃料は、主に排気通路4の壁面に付着する。その後蒸発して排気の流れに乗る。また、第2燃料添加弁62から排気通路4内へ噴射された燃料は、主に排気の流れに乗って下流へと流れる。第1燃料添加弁61または第2燃料添加弁62から噴射された燃料は、排気通路4の上流から流れてきた排気の空燃比をリッチにする。そして、NOx還元時には、NOx触媒5に流入する排気の空燃比を比較的に短い周期でスパイク的(短時間)にリッチとする、所謂リッチスパイク制御を実行する。なお、本実施例においては、燃料添加装置6が、本発明における燃料添加手段に相当する。
また、第1燃料添加弁61から噴射された燃料が付着する付近の排気通路4の壁面には、該排気通路4の壁面温度に応じた信号を出力する壁面温度センサ91が取り付けられている。なお、排気通路4の壁面温度は、内燃機関1の運転状態と排気通路4の熱容量とに基づいて算出してもよい。また、NOx触媒5よりも上流の排気通路4には、排気の温度
に応じた信号を出力する排気温度センサ92が取り付けられている。この排気温度センサ92により排気の温度を検出することができる。なお、排気の温度は、内燃機関の運転状態から推定してもよい。
以上述べたように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御
ユニットであるECU10が併設されている。このECU10は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御するユニットである。ECU10には、エアフローメータ3および壁面温度センサ91のほか、運転者がアクセルを踏み込んだ量に応じた電気信号を出力し車両の負荷状態を検出可能なアクセル開度センサ93、内燃機関1の回転数を検出するクランクポジションセンサ94が電気配線を介して接続され、これらセンサの出力信号が入力されるようになっている。一方、ECU10には、第1燃料添加弁61および第2燃料添加弁62が電気配線を介して接続され、これら第1燃料添加弁61および第2燃料添加弁62はECU10により制御される。
ところで、第1燃料添加弁61または第2燃料添加弁62から添加された燃料は、直ちに蒸発もしくは微粒化して排気と共にNOx触媒5へ到達するものもあれば、排気通路4に液体のまま付着しNOx触媒5へ到達するものもある。それゆえ、NOx触媒5に到達する燃料量を適切な量にして当該触媒に流入する排気の空燃比を適切な値に制御するためには、添加された燃料の排気通路への付着、蒸発を考慮することが必要となる。
そこで、本実施例においては、簡易的に、第1燃料添加弁61または第2燃料添加弁62から添加された燃料が、排気通路4にのみ付着するものとして以下のようなモデルを考える。
図2に示すように、今回の燃料添加時から次回の燃料添加時までにNOx触媒5に至る燃料量(到達燃料量)Qとしては、今回の燃料添加により添加された燃料の内、排気通路4に付着せずに通過してNOx触媒5に至る分と、今回の燃料添加時より前に排気通路4に付着して堆積していた燃料が蒸発してこの期間内にNOx触媒5に至る分を加算した量であるとする。
より具体的には、今回の燃料添加により、添加される燃料量をM、排気通路4に付着する量(排気通路付着量)をMexとする。また、今回の燃料添加時から次回の燃料添加時までに、排気通路4から蒸発する量(排気通路蒸発量)をOexとし、この間に蒸発した燃料は全てNOx触媒5に到達すると仮定する。
かかる場合、今回の燃料添加により添加される燃料の内、排気通路4に付着せずにこれらを通過してNOx触媒5に到達する量(直達量)をNとすると、N=M−Mexであり、到達燃料量Qは、Q=N+Oexとなる。
排気通路付着量Mexは、排気通路4に到達した燃料のうち排気通路4に付着する割合を示す値である排気通路付着率をXexとすると、このモデルでは今回添加された燃料全てが排気通路4に到達するので、Mex=Xex×Mとなる。
排気通路蒸発量Oexは、今回の燃料添加時に排気通路4に堆積している燃料量Pexの内この期間内に蒸発する割合を示す値である排気通路蒸発率をYexとすると、Oex=Yex×Pexとなる。なお、Pexは、前回の燃料添加時に排気通路に堆積していた燃料量P´exに、前回の燃料添加により排気通路に付着した量M´exを加算し、前回の燃料添加時から今回の燃料添加時までに排気通路4から蒸発した量O´exを減算した値、つまり、Pex=P´ex+M´ex−O´exとなる。
燃料添加を長時間実施すると、排気通路4の付着量と蒸発量が釣り合い、定常状態となる。このときの、排気通路4の蒸発量から排気通路4の付着量を求めることができ、マッチングなどで付着率を求めることができる。
また、付着率および蒸発率に及ぼす因子の影響を多変量解析により調査した。試験、解
析の結果により、排気通路付着率Xex、排気温度および排気流量との間には図3に示すような相関関係があることを導き出すことができた。これにより、ある時点における排気温度および排気流量からその時点の排気通路付着率Xexを推定することができる。
また、排気通路蒸発率Yex、排気通路壁面温度および排気流量との間には図4に示すような相関関係があることを導き出すことができたので、ある時点における排気通路壁面温度および排気流量からその時点の排気通路蒸発率Yexを推定することができる。
以下、具体的に燃料添加量を算出する制御ルーチンについて図5に示すフローチャートに沿って説明する。この制御ルーチンは、予めECU10に記憶されているルーチンである。
本制御ルーチンでは、ECU10は、先ず、ステップS101において添加燃料量である燃料添加量Mを算出する。この燃料添加量Mは、ECU10により決定されるNOx触媒5に到達させる燃料量の目標値(目標到達燃料量)であり、以下のようにして決定する。つまり、ECU10は、先ず、記憶されている機関回転数、アクセル開度センサ93の出力信号(アクセル開度)、吸入空気量、燃焼室内への燃料噴射量等を読み出す。その後、ECU10は、前記した機関回転数とアクセル開度と吸入空気量と燃料噴射量とをパラメータとして燃料添加量制御マップへアクセスし、排気の空燃比を予め設定された目標のリッチ空燃比あるいは理論空燃比とする上で必要となる燃料量を算出する。そして、算出した燃料量を、燃料添加量Mとする。
その後S102へ進み、S101にて決定した燃料添加量Mの燃料を添加した場合に、排気通路に付着する燃料の量である排気通路付着量Mexを推定する。これは、まず、その時点の排気温度、排気流量および図3に示したマップに基づいて排気通路付着率Xexを推定する。なお、本実施例では、排気流量はエアフローメータ3の検出値に基づいて演算される吸入空気量と同じであるとする。
その後、上述したように、式「Mex=Xex×M」に、燃料添加量Mと排気通路付着率Xexを代入することにより排気通路付着量Mexを算出するものである。
その後S103へ進み、排気通路蒸発量Oexを推定する。これは、まず、その時点の排気通路壁面温度、排気流量および図4に示したマップに基づいて排気通路蒸発率Yexを推定する。その後、上述したように、式「Pex=P´ex+M´ex−O´ex」に基づいて、今回の燃料添加時に排気通路に堆積している燃料量Pexを算出する。P´ex,M´ex,O´exの値は、それぞれ、前回のルーチンで、前回の燃料添加量を決定するにあたって算出していた値を用いるものである。そして、式「Oex=Yex×Pex」に、YexとPexを代入することにより排気通路蒸発量Oexを算出するものである。
その後S106へ進み、燃料添加量Mの内、排気通路4に付着せずに通過し、NOx触媒5に到達する量である直達量Nを推定する。この直達量Nは、NOx触媒5に到達する
燃料量(M−Mex)として求めることができる。ゆえに、式「N=M−Mex」に、S102で推定したMexを代入することにより推定する。
その後S107へ進み、到達燃料量Qを、式「Q=N+Oex」に、S103およびS106で推定した排気通路蒸発量Oexおよび直達量Nを代入することにより推定する。つまり、本ステップでは、S106にて推定されたNOx触媒5へ到達する燃料量(直達
量N)に、S103にて推定された排気通路4から蒸発する燃料量を加算することにより到達燃料量Qを算出するものである。
このようにして、NOx触媒5へ到達する燃料量を第1燃料添加弁61および第2燃料
添加弁62の夫々について求めることができる。かかる場合には、予め、排気温度、排気流量などの、排気通路4の付着率および蒸発率に及ぼす因子の影響を解析し、図3および図4に示すような相関関係を第1燃料添加弁61および第2燃料添加弁62の夫々について導き出しておく。
そして、本実施例においては、NOx触媒5に対して燃料を添加する場合には、燃料添加装置6から添加される燃料がNOx触媒5へ到達するまでの時間をより短くするように、第1燃料添加弁61または第2燃料添加弁62の何れか一方を選択して燃料を添加させる。なお、第1燃料添加弁61または第2燃料添加弁62から夫々単独で燃料を添加した場合に、単位時間当たりの到達燃料量Qが多いほうがNOx触媒5へ到達するまでの時間
がより短いとしている。
次に図6は、本実施例における燃料添加弁を選択するためのフローを示したフローチャートである。本ルーチンは、NOx触媒5への燃料添加時において所定時間ごとに繰り返し実行される。
ステップS201では、吸入空気量、排気通路4の壁面温度、および燃料添加量等が読み込まれる。
ステップS202では、第1燃料添加弁61から燃料を添加する場合において単位時間当たりにNOx触媒5に流入する燃料量が算出される。ここでは、第1燃料添加弁61から燃料を添加した場合の単位時間当たりの前記到達燃料量Qが単位時間当たりにNOx触媒5に流入する燃料量とされる。
ステップS203では、第2燃料添加弁62から燃料を添加する場合において単位時間当たりにNOx触媒5に流入する燃料量が算出される。ここでは、第2燃料添加弁62から燃料を添加した場合の単位時間当たりの前記到達燃料量Qが単位時間当たりにNOx触媒5に流入する燃料量とされる。
ステップS204では、単位時間当たりにNOx触媒5に流入する燃料量が、第1燃料添加弁61から燃料を噴射させるほうが第2燃料添加弁62から燃料を噴射させるよりも多いか否か判定される。なお、本実施例におけるステップS204を実行するECU10は、本発明における燃料付着量可変制御手段に相当する。そして、ステップS204で肯定判定がなされた場合にはステップS205へ進み、一方否定判定がなされた場合にはステップS106へ進む。
ステップS205では、第1燃料添加弁61により燃料添加が行われる。
ステップS206では、第2燃料添加弁62により燃料添加が行われる。
このようにして、添加された燃料がより早くNOx触媒5に到達するほうの燃料添加弁が選択されて燃料添加が行われるので、燃料添加時の空燃比の制御性が向上する。そのため、NOxの浄化率を向上させることができる。
図7は、本実施例による噴射口を複数有する燃料添加弁11の概略構成図である。燃料添加弁11は、第1ニードル12、第2ニードル13、およびノズルホルダ14を備えて構成されている。第1ニードル12は、円柱形状で且つ先端が円錐形状に尖っておりノズ
ルホルダ14の中心軸上に備わる。第1ニードル12の先端の円錐面はノズルホルダ14の内壁に接している。第2ニードル13は、円筒形状で第1ニードル12よりも大きく、内部に第1ニードル12を摺動可能に格納している。第2ニードル13も先端は円錐形状となっているが中心軸周りに第1ニードル12を収める穴が開けられている。第2ニードル13の先端の円錐面は、ノズルホルダ14の内壁に接している。そして、第1ニードル12と第2ニードル13とは別々に作動可能である。また、第1ニードル12と第2ニードル13との間、および第2ニードル13とノズルホルダ14との間には、加圧された燃料が供給されている。
さらに、ノズルホルダ14の第1ニードル12の円錐面が接する部分には、第1噴射口15が複数設けられている。同様に第2ニードル13の円錐面が接する部分には第2噴射口16が複数設けられている。第1噴射口15と第2噴射口16とはノズルホルダ14の中心軸に対する開口角度が異なり、第1噴射口15はノズルホルダ14の中心軸に対する角度が第2噴射口16よりも小さい。
このように構成された燃料添加弁11では、第1ニードル12を作動させることにより、ノズルホルダ14の中心軸に対して角度の小さな向きに燃料を噴射させることができる。また、第2ニードル13を作動させることにより、ノズルホルダ14の中心軸に対して角度の大きな向きに燃料を噴射させることができる。そして、燃料添加弁11を排気通路4へ取り付けるときに、例えば第1噴射口15が該排気通路4の壁面に向くように且つ第2噴射口16が排気の流れの下流方向に向くようにする。これにより、第1噴射口15が前記第1燃料添加弁61の役割を果たし、第2噴射口16が前記第2燃料添加弁62の役割を果たすことになる。すなわち、本実施例においては、燃料添加弁11が、本発明における燃料添加手段に相当する。
そして、第1噴射口15および第2噴射口16の夫々について前記到達燃料量Qを算出し、比較することにより、NOx触媒5へ燃料がより早く到達する噴射口を選択すること
ができる。
図8は、本実施例に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関1とその吸・排気系の概略構成を示す図である。図1とは燃料添加装置17が異なる。
本実施例に係る燃料添加装置17は、燃料添加弁18、燃料供給管19、レギュレータ20、および燃料ポンプ21を備えて構成されている。燃料添加弁18とレギュレータ20とは、燃料供給管19により接続されている。また、レギュレータ20と燃料ポンプ21とは、燃料供給管19により接続されている。燃料ポンプ21は一定の圧力で燃料を吐出する。燃料ポンプ21から吐出された燃料は、燃料供給管19を流れてレギュレータ20に流入する。レギュレータ20は、ECU10と電気的に接続されており、該ECU10からの信号により燃料の圧力を調整する。圧力を調整された後の燃料は、燃料供給管19を流れて燃料添加弁18に到達する。ECU10が燃料添加弁を開弁すると、レギュレータ20にて設定された圧力で排気通路4内へ燃料が噴射される。
そして、圧力の高い燃料が噴射された場合には、排気通路4の壁面により多くの燃料が到達する。一方、圧力の低い燃料が噴射された場合には、排気通路4の壁面に到達する前に排気の流れに乗って下流へと流される燃料がより多くなる。これにより、レギュレータ20が燃料の圧力を高くしたときには前記第1燃料添加弁61の役割を果たし、燃料の圧力を低くしたときには前記第2燃料添加弁62の役割を果たすことになる。すなわち、本実施例においては、燃料添加装置17が、本発明における燃料添加手段に相当する。
そして、燃料の圧力を高くしたときおよび低くしたときの夫々について前記到達燃料量Qを算出し、比較することにより、NOx触媒5へ燃料がより早く到達する燃料圧力を選
択することができる。なお、燃料圧力を複数設定できるようにして、その中で燃料がより早くNOx触媒5へ到達するものを選択するようにしてもよい。
実施例1に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその吸・排気系の概略構成を示す図である。 燃料添加からNOx触媒に燃料が到達するまでのモデルを簡易的に表したものである。 排気流量、排気温度および排気通路付着率の関係を示す図である。 排気流量、排気通路壁面温度および排気通路蒸発率の関係を示す図である。 燃料添加量を算出する制御ルーチンのフローチャートである。 実施例2における燃料添加弁を選択するためのフローを示したフローチャートである。 実施例2に係る燃料添加弁の概略構成を示す図である。 実施例3に係る内燃機関の排気浄化装置を適用する内燃機関とその吸・排気系の概略構成を示す図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 吸気通路
3 エアフローメータ
4 排気通路
5 吸蔵還元型NOx触媒
6 燃料添加装置
10 ECU
11 燃料添加弁
12 第1ニードル
13 第2ニードル
14 ノズルホルダ
15 第1噴射口
16 第2噴射口
17 燃料添加装置
18 燃料添加弁
19 燃料供給管
20 レギュレータ
21 燃料ポンプ
61 第1燃料添加弁
62 第2燃料添加弁
91 壁面温度センサ
92 排気温度センサ
93 アクセル開度センサ
94 クランクポジションセンサ

Claims (5)

  1. 排気通路中へ燃料を添加する燃料添加手段と、
    吸蔵していたNOxが前記燃料添加手段により添加される燃料により還元される吸蔵還元型NOx触媒と、
    前記燃料添加手段により添加された燃料が前記吸蔵還元型NOx触媒に到達するまでの時間に基づいて、前記排気通路の壁面に付着させる燃料量を可変制御する燃料付着量可変制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記燃料付着量可変制御手段は、排気通路の壁面に付着する燃料量、この付着した燃料の蒸発量、および排気の流量に基づいて、前記吸蔵還元型NOx触媒に燃料が到達するまでの時間が一番短くなるように、燃料を主に排気通路に付着させるか、または主に排気の流れに乗せるかを決定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記燃料添加手段は複数の噴射口を備え、この噴射口は夫々異なる方向に開口し、前記燃料付着量可変制御手段は、何れかの噴射口から燃料を噴射させることにより前記排気通路の壁面に付着させる燃料量を可変制御することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記燃料添加手段は複数の燃料添加弁からなり、この燃料添加弁は夫々異なる方向に燃料が噴射され、前記燃料付着量可変制御手段は、何れかの燃料添加弁から燃料を噴射させることにより前記排気通路の壁面に付着する燃料量を可変制御することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記燃料添加手段は燃料噴射圧を調整可能な燃料添加弁を備え、前記燃料付着量可変制御手段は、燃料添加弁の燃料噴射圧を変更することにより前記排気通路の壁面に付着させる燃料量を可変制御することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化装置。
JP2005353533A 2005-12-07 2005-12-07 内燃機関の排気浄化装置 Expired - Fee Related JP4687431B2 (ja)

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