JP4685178B2 - 裏座ぐり切削工具 - Google Patents

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Description

本発明は、工作機械のホルダに装着される切削工具に関し、特に、ワークの下孔に挿入後、刃具を出没させて下孔の裏面側に座ぐり切削を施す裏座ぐり切削工具に関する。
裏座ぐり切削は、NC加工機などで工作物の表裏面を貫通する下孔を予め形成しておき、工作機械のホルダに取り付けた裏座ぐりアーバを表面側から工作物の下孔に挿入して裏座ぐりアーバの先端を工作物の裏面から突き出し、裏座ぐりアーバの先端から刃具を径方向に拡張突出して裏面に座ぐりを施すものである。裏座ぐり切削終了後、刃具を裏座ぐりアーバの先端に没入して、下孔から裏座ぐりアーバを引き抜く。
かかる裏座ぐり切削において刃具の出没を自動で実施する技術としては従来種々のものがあるが、例えば、特開平11−156612号公報(特許文献1)の図11に表された押し付けタイプの裏座ぐりアーバが周知技術としてよく知られている。この押し付けタイプは、裏座ぐりアーバの先端を工作物の下孔に貫通させ、裏座ぐりアーバの後端側に位置して先端部よりも大きな外径を有するアーバ本体の端面を、工作物の表面に押し付ける。そして、アーバ本体端面が押し付けられることにより、アーバ先端部から刃具が径方向外側へ突出して工作物の裏面に座ぐりを施す。次に、もう1回アーバ本体端面を工作物の表面に押し付けることにより、刃具がアーバ先端部に没入して下孔から裏座ぐりアーバを引き抜くというものである。
かかる押し付けタイプの裏座ぐりアーバは、アーバ本体端面が工作物表面に当接するまで、アーバ先端部を深く挿入しなければならないことから、最小限のワーク奥行きが必要であり、工作物の奥行きが短い場合には、刃具の突出および没入が不可能であった。
そこで特許文献1は、押し付けタイプの裏座ぐりアーバに代わる自動裏座ぐり切削として、クーラント液の圧力を駆動源として刃具を径方向に出没する技術を、開示している。
特開平11−156612号公報(図2)
しかし、上記従来のようにクーラント液の圧力を用いて刃具を出入する裏座ぐりアーバは、工具内部に液圧を導くシリンダ室と、液圧を直線運動に変換するピストンと、ピストンと刃具とを連結して刃具を動作せしめるロッド等が必要であるため、構造が複雑になり、コストアップである。
また、クーラント液の圧力で裏座ぐりアーバの刃具を自動的に動作させるため、手動で刃具を動作させることができなかった。
本発明は、上述の実情に鑑み、シンプルな構造で、最低奥行き長さを必要とせず、しかも手動で刃具を径方向に出没させることができる裏座ぐり切削工具を提供することを目的とする。
この目的のため本発明による裏座ぐり切削工具は、軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダに装着可能な差し込み形状であるメインシャフトと、メインシャフトの軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフトに沿って倒れる収納位置と、メインシャフトに対して起立する突出位置とにされる刃具と、刃具を回動起立させて突出位置に付勢する付勢部材と、メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓を有し、軸線方向後端側位置で刃具を覆うことにより刃具を収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で窓から刃具を露出させることにより刃具を窓から径方向外側に突出させて突出位置にするガイドスリーブとを備える。
かかる本発明によれば、メインシャフトの外周に沿って軸線方向に摺動するガイドスリーブが刃具を出没させることから、複雑なシリンダ機構を解消することができ、コスト上有利である。
さらに、軸線方向に摺動するガイドスリーブが刃具を出没させることから、従来の押し付けタイプのように、最低奥行き長さを必要せず、様々な形状の工作物に裏座ぐり切削を施すことができる。
しかも、ガイドスリーブが軸線方向に摺動して、窓を刃具の位置に一致させ、あるいは窓を刃具の位置からずらし、これにより刃具を径方向に出没させることから、手動でガイドスリーブを動作させて刃具を径方向に出没させることができる。
このように本発明は、軸線方向摺動可能なガイドスリーブによって、メインシャフトに取り付けられた刃具を出没させることから、複雑なシリンダ機構を解消することができてコスト上有利であるばかりでなく、従来の押し付けタイプのように最低奥行き長さを必要とせず様々な形状の工作物に裏座ぐり切削を施すことができる。しかも手動でガイドスリーブを軸線方向先端側および後端側へ摺動させることにより刃具を径方向に出没させることが可能になる。
本発明の1実施例になる裏座ぐりアーバを示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバを下孔に挿通させた状態を示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバの刃具が収納位置から回動起立して突出位置へ向かう様子を示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバの刃具が突出位置にある状態を示す要部側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバを正回転させて裏座ぐり切削を施す様子を示す要部側面図である。 図1および図2に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 図3に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 図4および図5に対応する条溝および突起の位置関係を示す拡大図である。 ワーク奥行きが少ない工作物の一例を示す斜視図である。 図9に示す工作物に裏座ぐり切削を施す様子を示す側面図である。 同実施例になる裏座ぐりアーバの切削液通路を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例になる裏座ぐり切削工具を一部断面にして示す要部側面図であり、刃具を工具本体に没入させた状態を示す。
裏座ぐり切削工具になる裏座ぐりアーバ11は、図1に一点鎖線で示す回転軸線に沿って延びる長尺な円柱形状のメインシャフト12を工具本体とする。そして、メインシャフト12は、軸線方向先端部に径方向出没可能な刃具13を有するとともに軸線方向後端部にシャンク部14が形成される。シャンク部14は円筒形状であり、図1に仮想線で示す工作機械のホルダ101の先端に差し込まれて装着される。なおシャンク部14は、多種多様なホルダ101にチャッキング可能である。
メインシャフト12の軸線方向中央よりも後端寄りの軸線方向位置には刃具操作部材としてのクランプリング15が設けられている。クランプリング15は円筒形状であって、メインシャフト12の外周に回動可能に取り付けられる。クランプリング15の先端側は、ボルト24を介して、刃具案内部材としてのガイドスリーブ16と相対回動可能に連結する。また、クランプリング15の後端は、フランジ部17と当接する。フランジ部17とクランプリング15との間にはスプリング27が縮設され、スプリング27はクランプリング15を軸線方向先端側へ付勢する。
ボルト24は、クランプリング15の外周面から径方向内側へ捩じ込まれ、ボルト24の頭部側がクランプリング15に固定される。クランプリング15の内周面から内径側へ突出するボルト24の先端24tは、ガイドスリーブ16に形成された周方向に延びる長孔31に挿通されて、メインシャフト12の外周面に刻設された条溝25と係合する。
フランジ部17は、シャンク部14およびメインシャフト12よりも大径となるよう、シャンク部14の先端側に形成されて、裏座ぐりアーバ11の装着時にホルダ101と当接する。
ガイドスリーブ16は、円筒形状であって、メインシャフト12の軸線方向中央部から先端部にまたがって設けられる。ガイドスリーブ16の先端部側面には窓18が形成される。ガイドスリーブ16には軸線方向に延びる長孔28が形成される。またメインシャフト12の外周面には、キー29が取り付け固定される。キー29は長孔28に係合してガイドスリーブ16を軸線方向に案内する。これによりガイドスリーブ16はメインシャフト12の外周を軸線方向に摺動可能である。
メインシャフト12の先端部側面には、軸線直角方向に窪んだ凹部19を形成する。凹部19を挟んで対向する1対の先端内壁12bには枢軸21が架設されており、刃具13は枢軸21に回動可能に支持されている。これにより刃具13は、図1に示すようにメインシャフト12に沿って倒れる収納位置と、後述のようにメインシャフト12に対して起立する突出位置とに回動する。
凹部19の後端側には、軸線と斜めに交差する直線状の傾斜面19sが形成されている。傾斜面19sと刃具13との間にはばね22が縮設されている。ばね22は、凹部19から径方向外側へ突出するよう刃具13を付勢する。枢軸21に回動支持された刃具13は、ばね22に付勢されて回動起立することができるが、図1に示すように軸線方向後端側位置にされたガイドスリーブ16に覆われて凹部19に収納されている。具体的には、刃具13は窓18よりも先端側に位置するガイドスリーブ16の内周面16mに起立を阻止されて、凹部19内の収納位置に保持されている。
本実施例の裏座ぐり切削工具を用いた裏座ぐり切削につき、初めに主な動作概略を図1から図5に沿って順次説明し、次に動作詳細を図6から図8に沿って説明する。
まず操作者は、図1に示すように、裏座ぐりアーバ11を、工作物201の下孔202の手前に移動させる。この状態では、刃具13がメインシャフト12の内部に収納されている(収納位置)。ガイドスリーブ16は軸線方向後端側位置にある。
次に図2に示すように、メインシャフト12の先端部を表面203から下孔202に差し込み、裏面204からメインシャフト12の先端部を突き出させる。ガイドスリーブ16は未だ軸線方向後端側位置にあり、刃具13は収納位置に保持されている。
次に図3に示すように、裏座ぐりアーバ11の刃具13をメインシャフト12の側面から突出させる。すなわち、操作者がメインシャフト12を非回転にしてクランプリング15を図3に矢印Sで示す向きに正回転させると、ガイドスリーブ16がメインシャフト12に対して軸線方向に摺動し、軸線方向後端側位置から軸線方向先端側へ前進する。これにより、ガイドスリーブ16の窓18から刃具13が露出し、刃具13は回動起立して窓18から径方向外側へ突出する。
続けてクランプリング15を正回転させると、ガイドスリーブ16は図4に示すように軸線方向先端側位置にされて、刃具13は裏座ぐり切削を施すための突出位置にセットされる。
突出位置にされた刃具13は、径方向外側に向かって起立し、かかる突出位置で刃具13の軸線方向後端側に位置して工作物201を切削する刃部13hと、刃具13の軸線方向先端側に位置しての背部13bとを有する。図4に示すように、刃部13hは軸線直角方向に延びるのに対し、背部13bの径方向外側は、刃具13が径方向外側へ向かって先細形状となるよう、斜めに延びる。ただし背部13bの径方向内側は、軸線直角方向に延びる。
ここで付言すると、メインシャフト12の先端には、刃具13の回動角度を調整するアジャスタねじ23が設けられている。刃具13よりも軸線方向先端側に位置するアジャスタねじ23は、刃具13に向かってねじ先端を繰り出され、突出位置の刃具13と当接する。この繰り出し量を調整することにより、突出位置の刃具13の角度を所望の角度に調整することができる。繰り出し量が最小値のとき、刃具13は軸線直角方向に保持される
。これに対し、軸線方向後端側へ繰り出し量を増大させると、刃具13の背部13bと当接するアジャスタねじ23の先端が刃具13をメインシャフト12に若干沿わせるよう傾けて、突出位置における刃具13の回動角度を収納位置に近づける。したがって裏座ぐりアーバ11の操作者は、アジャスタ機構になるアジャスタねじ23の繰り出し量を適宜調整することにより、突出位置にある刃具13を所望の回動角度に保持することができる。
次に図5に示すようにホルダ101を矢印Sで示す向きに正回転させながら裏座ぐりアーバ11を後方移動させて刃具13を裏面204に押し当て、工作物201に裏座ぐり切削を施す。裏面204には、裏座ぐり切削によって拡径された座ぐり孔205が切削形成される。
以上の説明が、裏座ぐりアーバ11による裏座ぐり切削の動作概略である。
次に裏座ぐりアーバ11の動作詳細につき説明する。本実施例では、以下に説明するように、操作者がクランプリング15を回動することによって、ガイドスリーブ16が軸線方向に摺動する機構を備える。
図6から図8は、裏座ぐりアーバ11外周の拡大図であり、図6は図1および図2に対応し、図7は図3に対応し、図8は図4および図5に対応する。メインシャフト12の外周面には、図6から図8に示すように一点鎖線で示す軸線方向および一点鎖線の周方向と交差するよう螺旋方向に延びる条溝25が形成される。かかる条溝25は軸線方向先端側で向きを変えて周方向に延びる条溝先端部25fを有し、条溝25の一方端25tが先端部25fから軸線方向先端側にわずかに延びている。また、条溝25は軸線方向後端側でも向きを変えて周方向に延びる条溝後端部25bを有し、条溝25の他方端25kが後端部25bから軸線方向先端側にわずかに延びている。
ボルト24の先端24tは、条溝25と係合し、条溝25に沿って案内される。クランプリング15はスプリング27によって軸線方向先端側に付勢されることから、クランプリング15に固定されるボルト24の先端24tは、軸線方向後端側に位置するときに図6に示すように軸線方向先端側に付勢されて条溝後端側の他方端25kに嵌り込み、クランプリング15は回動困難に保持される。これにより、ガイドスリーブ16が軸線方向後端側に位置するとき刃具13は収納位置に保持される。
軸線方向移動不能かつ回動不能に保持されたメインシャフト12に対し、操作者がスプリング27に抗してクランプリング15を軸線方向後端側へ僅かに引き込み、矢印Sの正回転方向に手動で回動させる。そうすると、クランプリング15の内周面に固設されたボルト先端24tが、条溝25に案内されて、図7に示すように条溝の他方端25kから後端部25bを経て螺旋方向に延びる条溝25を移動する。かかるボルト先端24tおよび螺旋方向条溝25は、クランプリング15の周方向回動運動を軸線方向の運動に変換するものであり、これによりガイドスリーブ16は仮想線に示すように軸線方向に摺動するのである。
なおボルト24は、ガイドスリーブ16に形成される周方向に延びる長孔31に挿通されることから、ボルト先端24tが条溝25に案内される間、ボルト24は長孔31に沿って周方向に移動する一方で、ガイドスリーブ16は共連れて回動することなく軸線方向のみ摺動する。
またスプリング27の付勢力により、ボルト先端24tが螺旋方向に延びる条溝25に沿って案内されることから、操作者はクランプリング15を僅かなトルクで矢印Sの正回転方向へ容易に回転させることができる。
ひき続き操作者がクランプリング15を矢印Sの正回転方向に手動で回動させると、ボルト先端24tが条溝25の先端部25fに沿って案内され、軸線方向先端側に付勢されて図8に示すように条溝先端側の一方端25tに嵌り込み、クランプリング15は回動困難に保持される。これにより、ガイドスリーブ16が軸線方向先端側に位置するとき刃具13は突出位置に保持される。
図5に示す裏座ぐり切削が完了すると、刃具13をメインシャフト12内部に収納して裏座ぐりアーバ11を下孔202から引き抜く。この手順は上述とは反対の手順で図5から図1に示すように順次行われる。
この引き抜き手順につき以下に説明すると、操作者は、まずホルダ101の正回転を停止して、裏座ぐりアーバ11を図4に示すように前方移動させる。図5および図4において、クランプリング15は正回転方向Sに完全に回動されてガイドスリーブ16は軸線方向先端側位置にある。このときボルト先端24tは図8に示すように条溝25の一方端25tに保持される。
次に操作者は、メインシャフト12を移動不能かつ回動不能に保持し、スプリング27に抗してクランプリング15を手前側へ僅かに引き込み、次に図3の矢印Sとは逆回転方向に手動で回動させる。そうすると、クランプリング15の内周面に固設されたボルト先端24tが、条溝25に案内されて、図7に示すように条溝の一方端25tから先端部25fを経て螺旋方向に延びる条溝25を移動する。これによりガイドスリーブ16は軸線方向後端側へ摺動する。
ガイドスリーブ16が軸線方向先端側位置から軸線方向後端へ摺動する際、窓18の縁部のうち軸線方向先端側の縁部18fが、刃具13の背部13bに当接し、刃具13を突出位置から回動させて収納位置まで倒す。
続いてクランプリング15を矢印Sとは逆回転方向に手動で回動させると、ボルト先端24tが条溝後端部25bに沿って移動する。そして図6に示すように、スプリング27に付勢されて条溝の他方端25kに嵌り込み、回動困難に保持される。これにより、ガイドスリーブ16はメインシャフト12の外周面上を軸線方向後端側へ摺動して、図2に示すように刃具13を収納位置に保持する。
次に、裏座ぐりアーバ11を軸線方向後端側に向かって移動することにより、図1に示すように、裏座ぐりアーバ11は下孔202から引き抜かれる。これで引き抜き操作が完了する。
以上の説明および図6から図8から明らかなように、螺旋方向に延び、先端部25f、後端部25b、一方端25t、および他方端25kを有する特殊形状の条溝25と、突起状のボルト先端24tと、スプリング27によれば、クランプリング15は軸線方向先端へ向かうよう付勢力を受けて、操作者は少ないトルクでクランプリング15を矢印Sの正回転方向へ容易に回動させることができる。また、窓18を的確な位置に軸線方向移動して刃具13を露出させることができる。さらに、ボルト先端24tが刃具突出位置に対応する条溝一方端25tに保持され、刃具13を図4および図5に示す突出位置に安定保持することができる。
反対に、操作者が大きなトルクでクランプリング15を逆回転方向(図3に示す矢印Sとは逆方向)に手動で回動させると、ボルト先端24tが条溝25に案内されて軸線方向後端側へ相対移動し、刃具収納位置に対応する条溝他方端25kに保持され、刃具13を図1および図2に示す収納位置に安定保持することができる。
本実施例の裏座ぐりアーバ11によれば、ガイドスリーブ16を摺動させて刃具13を出没させることから、ワーク奥行きが短い工作物であっても裏座ぐり切削が可能なる。例えば図9の斜視図および図10の側面図に示すように、対向する一対のフランジ201aおよびフランジ201bを備える工作物201に裏座ぐり切削を施す場合、フランジ201a、フランジ201b間の距離L、すなわちワーク奥行きL、が短い工作物であっても、図10に示すように、何ら支障なく裏座ぐり切削が可能である。
図11は、裏座ぐりアーバ11の切削液通路を示す側面図である。メインシャフト12は、シャンク部14の後端から軸線方向先端側に向かって延びる切削液通路32を有する。切削液通路32は、メインシャフト12の内部に設けられ、その先端部32fが先端内壁12b(図1)の内部で90度向きを変えて軸線と直角方向に延びる。かかる切削液通路先端部32fは、窓18から露出して突出位置における刃具13へ指向する。切削液通路32は、裏座ぐり切削中にホルダ101から切削液を供給されて、矢の向きに刃具13へ切削液を噴出する。これにより刃具13は裏座ぐり切削中に冷却される。
ところで本発明の1実施例になる裏座ぐりアーバ11は、軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダ101に装着可能なシャンク部14の形状であるメインシャフト12と、メインシャフト12の軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフト12に沿って倒れる収納位置と、メインシャフト12に対して起立する突出位置とにされる刃具13と、刃具13を回動起立させて突出位置に付勢するばね22と、メインシャフト12の外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓18を有し、軸線方向後端側位置で刃具13を覆うことにより刃具13を収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で窓18から刃具13を露出させることにより刃具13を窓18から径方向外側に突出させて突出位置にするガイドスリーブ16とを備える。
かかる本発明によれば、メインシャフト12の外周に沿って軸線方向に摺動するガイドスリーブ16が刃具13を出没させることから、複雑なシリンダ機構を解消することができ、コスト上有利である。
さらに、軸線方向に摺動するガイドスリーブ16が刃具13を出没させることから、従来の押し付けタイプのように、最低奥行き長さL(図10)を必要せず、様々な形状の工作物に裏座ぐり切削を施すことができる。
しかも、ガイドスリーブ16が軸線方向に摺動して、窓18を刃具13の位置に一致させ、あるいは窓18を刃具13の位置からずらし、これにより刃具13を径方向に出没させることから、手動操作によりガイドスリーブ16を摺動させて刃具を径方向に出没させることができる。
また本実施例によれば、裏座ぐりアーバ11が、ガイドスリーブ16よりも軸線方向後端側でメインシャフト12の外周に回動可能に取り付けられ、周方向の回動運動を軸線方向運動に変換してガイドスリーブ16に伝達するクランプリング15をさらに備える。かかる本実施例によれば、回動可能なクランプリング15をさらに備えることから、操作者はガイドスリーブ16を容易に摺動させることができる。なお図示はしなかったが、ガイドスリーブ16は、操作者によって軸線方向へ摺動するよう直接操作されても良い。
また本実施例によれば、クランプリング15の内周面またはメインシャフト12の外周面の一方には、軸線方向および周方向と交差するよう螺旋方向に延びる条溝25が形成され、クランプリング15の内周面またはメインシャフト12の外周面の他方には、条溝25と係合する突起24tが形成されることから、クランプリング15が回動しながら軸線方向に摺動することが可能になり、操作性が向上する。なおクランプリング15とメインシャフト12との係合は本実施例に限定されるものではなく、例えばカム機構などいかなるものであってもよい。
また本実施例によれば、メインシャフト12が突出位置における刃具13の回動角度を調整するアジャスタ機構23を有する。かかる実施形態によれば、刃具13の回動角度を所望の位置に調整することが可能になり、様々な態様で裏座ぐり切削を施すことができる。したがって、裏座ぐり切削において、裏面の面取り切削が可能になる。
また本実施例によれば、メインシャフト12の軸線方向後端部の差し込み形状は円筒形状のシャンク部14である。かかる実施例によれば、メインシャフト12を多種多様な工作機械のホルダ101にチャッキングすることが可能になり、裏座ぐり切削工具の汎用性を高くすることができる。
また本実施例によれば、メインシャフト12が、軸線方向後端部から先端側に向かって延び突出位置における刃具13へ切削液を噴出する切削液通路32を有することから、切削中の刃具13を好適に冷却することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になる裏座ぐり切削工具は、工作機械において有利に利用される。
11 裏座ぐりアーバ、12 メインシャフト、13 刃具、14 シャンク部、15 クランプリング、16 ガイドスリーブ、17 フランジ部、18 窓、19 凹部、21 枢軸、22 ばね、23 アジャスタねじ、24 ボルト、24t ボルト先端、25 条溝、25b 条溝後端部、25f 条溝先端部、25k 条溝他方端、25t 条溝一方端、27 スプリング、28 長孔、29 キー、31 長孔、32 切削液通路、101 ホルダ、201 工作物、202 下孔、203 表面、204 裏面、205 座ぐり孔。

Claims (6)

  1. 軸線に沿って延び、軸線方向後端部が工作機械のホルダに装着可能な差し込み形状であるメインシャフトと、
    前記メインシャフトの軸線方向先端部に回動可能に支持され、メインシャフトに沿って倒れる収納位置と、メインシャフトに対して起立する突出位置とにされる刃具と、
    前記刃具を回動起立させて前記突出位置に付勢する付勢部材と、
    メインシャフトの外周に軸線方向摺動可能に設けられた筒状体であって、側面に窓を有し、軸線方向後端側位置で前記刃具を覆うことにより刃具を前記収納位置に保持し、軸線方向先端側位置で前記窓から前記刃具を露出させることにより刃具を窓から径方向外側に突出させて前記突出位置にするガイドスリーブとを備える、裏座ぐり切削工具。
  2. 前記ガイドスリーブよりも軸線方向後端側で前記メインシャフトの外周に回動可能に取り付けられ、周方向の前記回動運動を軸線方向運動に変換して前記ガイドスリーブに伝達するクランプリングをさらに備える、請求項1に記載の裏座ぐり切削工具。
  3. 前記クランプリングの内周面または前記メインシャフトの外周面の一方には、軸線方向および周方向と交差するよう螺旋方向に延びる条溝が形成され、
    前記クランプリングの内周面または前記メインシャフトの外周面の他方には、前記条溝と係合する突起が形成される、請求項2に記載の裏座ぐり切削工具。
  4. 前記メインシャフトは、前記突出位置における前記刃具の回動角度を調整するアジャスタ機構を有する、請求項1〜3の何れかに記載の裏座ぐり切削工具。
  5. 前記差し込み形状は、円筒形状のシャンクである、請求項1〜4の何れかに記載の裏座ぐり切削工具。
  6. 前記メインシャフトは、軸線方向後端部から先端側に向かって延び前記突出位置における前記刃具へ切削液を噴出する切削液通路を有する、請求項1〜5の何れかに記載の裏座ぐり切削工具。
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