JP4680528B2 - 熱成形用エチレン系樹脂発泡シート、成形品及び熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法 - Google Patents

熱成形用エチレン系樹脂発泡シート、成形品及び熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱成形用エチレン系樹脂発泡シート、成形品及び熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法に関する。
高密度ポリエチレンは、耐熱性、耐寒性、機械的強度及び耐薬品性に優れていることから、種々の用途に用いられており、断熱性、柔軟性及び緩衝性を付与するために発泡させたものが一部実用化されている。
ここで、エチレン系樹脂は結晶性高分子であることから、その物理的特性は融点を境に顕著に変化する。具体的には、エチレン系樹脂を融点未満の温度から加熱していくと、エチレン系樹脂は、融点よりも高い温度で急激に溶融粘度が低下し、発泡に要する溶融粘度が得られにくい反面、エチレン系樹脂を融点を超えた温度から冷却していくと、融点未満の温度で急激に結晶化を生じて流動しなくなることから、エチレン系樹脂を発泡に適した溶融粘度とするためには、エチレン系樹脂の融点付近の狭い温度領域にてエチレン系樹脂の温度を調整しなければならない。
このような特性を有するエチレン系樹脂のうち、低密度ポリエチレンは、その分子鎖に適度な長さの長鎖分岐を有していることから、分子鎖同士の絡み合いによって溶融時の溶融粘度が比較的高いと共に、融点付近における結晶性の変化についても他のエチレン系樹脂に比して緩やかであり、上述のように融点付近での狭い温度領域の調整が必要ではあるが、他のエチレン系樹脂に比して比較的容易に発泡させることができる。
これに対して、高密度ポリエチレンは、その分子鎖に分岐が少ないために溶融時における溶融粘度が非常に低い上に、結晶性が高く、結晶化する速度も速いために、発泡に適した溶融粘度とするためには、更に狭い温度領域の調整が必要となり、よって、高密度ポリエチレンを発泡化させて独立気泡率の高い発泡体を製造することは非常に困難なものであった。
又、高密度ポリエチレンの溶融粘度を向上させるために、高密度ポリエチレンの分子量を大きくすることが考えられるものの、高密度ポリエチレンの分子量を大きくすると、押出機のモータに大きな負担をかけることとなり、押出ができなくなったり或いは押出機内の樹脂温度を大幅に上昇させなければならないといった問題点があった。
そして、特許文献1には、見掛け比重が0.012〜0.10と高発泡倍率である高密度ポリエチレン発泡体が提案されている。しかしながら、このような高発泡倍率の高密度ポリエチレン発泡体は、その製造に際して多量の発泡剤を使用していることから、発泡時に発泡剤の蒸発潜熱による溶融樹脂の冷却効果を利用することができ、見掛け比重が0.10を超えた高密度ポリエチレン発泡体よりも製造が容易であるが、高発泡倍率の高密度ポリエチレン発泡体は機械的強度に劣り熱成形ができないといった問題点があった。
特開昭58−208328号
本発明者は、上述のように、所定の見掛け密度を有するエチレン系樹脂発泡シートの製造が難しい状況下において、エチレン系樹脂の溶融樹脂特性として、メルトマスフローレート、溶融張力及び破断伸びを、又、エチレン系樹脂の結晶特性として樹脂密度を指標として研究を進めた。
しかしながら、上記エチレン系樹脂の指標は、エチレン系樹脂の発泡性や発泡シートの成形性との関係が低く、上記指標を調整しても良好な発泡シートを安定的に得ることができず、得られた発泡シートは、表面平滑性や熱成形性に劣るものであった。
そこで、本発明者らは、溶融樹脂特性のうち溶融弾性特性に主眼をおき、この溶融弾性特性の指標の一つであるダイスェルに着目して鋭意研究した結果、このダイスェルを特定値以上とすることによって、得られるエチレン系樹脂発泡シートが、均一で微細な独立気泡を有し且つ外観性及び熱成形性に優れたものとなることを見出したものである。
本発明は、均一で微細な独立気泡を有し且つ外観性及び熱成形性に優れた熱成形用エチレン系樹脂発泡シート及びその製造方法を提供する。
本発明の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートは、密度が0.945〜0.970g/cm 3 の高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂からなると共に、見掛け密度が0.11〜0.80g/cm3 、厚みが0.5〜5.0mm、連続気泡率が50%以下であることを特徴とする。
本発明の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを構成するエチレン系樹脂は、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂からなる。
本発明においてエチレン系樹脂とは、エチレンの単独重合体、エチレンと1−オレフィン単量体との共重合体、及び、エチレンと官能基に炭素、酸素及び水素原子だけをもつ非オレフィン単量体との共重合体をいい、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ここで、1−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられ、官能基に炭素、酸素及び水素原子だけをもつ非オレフィン単量体としては、例えば、酢酸ビニル、ビニルアルコール、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレートなどが挙げられる。なお、エチレンと1−オレフィン単量体との共重合体、及び、エチレンと官能基に炭素、酸素及び水素原子だけをもつ非オレフィン単量体との共重合体において、エチレン含有量は70モル%以上が好ましく、80〜97モル%がより好ましい。
そして、本発明において高密度ポリエチレンとは、上記エチレン系樹脂のうち、密度が0.942g/cm3 以上のものをいう。なお、エチレン系樹脂の密度は、JIS K7112:1999「プラスチック−非発泡プラスチックの密度及び比重の測定方法」にて規定されたA法(水中置換法)を用いて測定されたものをいう。
次に、本発明の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートが、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂からなる場合について説明する。
エチレン系樹脂中における高密度ポリエチレンの含有量は、少ないと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの機械的強度及び耐熱性が低下する一方、多いと、高密度ポリエチレン以外のエチレン系樹脂を含有させて、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造時における押出性及び熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの熱成形性を向上させようとした効果が発現しないので、7085重量%に限定され
そして、高密度ポリエチレンの密度は、低いと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの機械的強度や耐熱性が低下することがあり、例えば、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを食品容器に熱成形して用いた場合には、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度を大きくする必要があるために熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの軽量性が低下したり、或いは、電子レンジにて加熱した際に熱成形用エチレン系樹脂発泡シートが変形することがあるので、0.945g/cm3 以上に限定され、0.950g/cm3 以上が好ましいが、大きいと、エチレン系樹脂の発泡性や得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの熱成形性が低下することがあるので、0.970g/cm3 以下に限定され、0.965g/cm3 以下が好ましい
又、エチレン系樹脂としては、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレン7085重量%と、密度が0.915〜0.930g/cm3 のエチレン系樹脂1530重量%とからなることが好ましく、0.950〜0.970g/cm3 高密度ポリエチレン70〜85重量%と、0.915〜0.925g/cm3 のエチレン系樹脂15〜30重量%とからなることが好ましい。
これは、高密度ポリエチレンは、機械的強度及び耐熱性に優れている反面、発泡性に劣る一方、密度が低いエチレン系樹脂は、押出発泡性及び熱成形性に優れている反面、機械的強度及び耐熱性に劣ることから、高密度ポリエチレンと、密度が所定範囲内にある低密度なエチレン系樹脂とを併用することによって、互いの欠点を補完しつつ両者の有する特性を効果的に発現させることができるからである。
そして、高密度ポリエチレンを60〜95重量%含有するエチレン系樹脂の190℃におけるダイスェルは1.55以上に限定され、1.65以上が好ましく、1.70以上がより好ましい。これは、エチレン系樹脂の190℃におけるダイスェルが小さいと、押出発泡時の気泡安定性が低下して破泡が生じ、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの独立気泡率が低下したり、或いは、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面平滑性が低下するからであり、更に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造する際に、サーキュラダイとマンドレルとの間で発泡シートが垂れ下がったり或いは切断し易くなり、幅の広い発泡シートへの対応が困難となるからである。加えて、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの熱成形時の温度範囲が狭くなり、伸び不良などが原因となって良好な成形品を得ることができないからである。
しかしながら、エチレン系樹脂の190℃におけるダイスェルは、大きすぎると、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの熱成形時の収縮が大きいと共に伸びが低くなるために所望形状への熱成形が安定的に且つ正確に行なうことができないことがあるので、1.90以下に限定され、1.80以下が好ましい。
なお、エチレン系樹脂の190℃におけるダイスェルは、JIS K7199:1999「プラスチック−キャピラリーレオメータ及びスリットダイレオメーターによるプラスチックの流れ特性試験方法」に記載の方法によって測定されたものをいう。なお、エチレン系樹脂の190℃におけるダイスェルは、東洋精機製作所社から商品名「PMD−C」で販売されているキャピログラフを用いて測定することができる。具体的には、キャピログラフのシリンダ中に測定試料となるエチレン系樹脂を供給して190℃に加熱溶融し、この加熱溶融されたエチレン系樹脂をキャピラリーダイ(内径:2.095mm、長さ:8mm、流入角度:90°)からピストン降下速度10mm/分の一定速度で紐状に押出す。そして、この紐状物の直径を190℃にて測定し、下記式に基づいてエチレン系樹脂の190℃におけるダイスェルを算出する。
エチレン系樹脂の190℃におけるダイスェル
=紐状物の直径(mm)/キャピラリーダイの内径(mm)
そして、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度は、小さいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの機械的強度が低下する一方、大きいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの断熱性、軽量性及び柔軟性が低下するので、0.10〜0.80g/cm3 に限定され、0.15〜0.60g/cm3 が好ましく、0.20〜0.50g/cm3 がより好ましく、0.20〜0.45g/cm3 が特に好ましい。
なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度は、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの任意の部分から該発泡シートをその厚み方向の全長に亘って切り込むことによって、一辺が100mmの平面正方形状の試験片を3個、切り出し、各試験片の体積及び重量を測定する。そして、各試験片の重量を体積で除すことによって各試験片の密度を算出し、各試験片の密度の相加平均値を熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度とする。
又、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの厚みは、薄いと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの機械的強度及び断熱性が低下する一方、厚いと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの成形性が低下するので、0.5〜5.0mmに限定され、0.6〜3.0mmが好ましい。
更に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率は、50%以下に限定され、30%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。これは、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率が高いと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの機械的強度や表面平滑性が低下すると共に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを熱成形した際に熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面に凹凸が発生して表面平滑性が低下する虞れがある上に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの伸びが低下して破れが発生する虞れがあるからである。
なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率は、ASTM D−2856−87に準拠して1−1/2−1気圧法にて測定されたものをいう。具体的には、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを一辺25mmの平面正方形状に切断し、この切断片を厚み方向に複数枚重ね合わせて厚みが約25mmの試験片を作製する。この要領で5個の試験片を作製し、各試験片の連続気泡率を空気比較式比重計(東京サイエンス社製 商品名「1000型」)を用いて、1−1/2−1気圧法により測定し、その相加平均値を熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率とする。
又、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの中心線表面粗さ(Ra)は、大きいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの外観が低下すると共に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを熱成形して食品容器として用いた後にこの食品容器を再利用する際に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面に形成された凹部に汚れが進入して洗浄が困難となることがあるので、8μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
ここで、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの中心線表面粗さ(Ra)は下記の要領で測定されたものをいう。即ち、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表裏面の表面粗さをそれぞれ、表面粗さ測定器を用いて、カットオフ値2.5μm、測定長さ12.5mmの条件下にて測定し、これら測定値から熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表裏面の中心線表面粗さ(Ra)をそれぞれ算出した。そして、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表裏面の中心線表面粗さ(Ra)のうち、大きい方の中心線表面粗さ(Ra)を熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの中心線表面粗さ(Ra)とする。なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの中心線表面粗さ(Ra)は、例えば、東京精密社から商品名「ハンディサーフE−30A」で市販されている測定装置を用いて測定することができる。
更に、上記熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの少なくとも一面に熱可塑性樹脂フィルムを積層一体化させてることによって、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面平滑性の向上を図ってもよい。
このような熱可塑性樹脂フィルムとしては、例えば、上記エチレン系樹脂からなるフィルム、プロピレンの単独重合体やプロピレンと1−オレフィン単量体との共重合体などのプロピレン系樹脂からなるフィルムなどのオレフィン系樹脂フィルムが挙げられ、エチレン系樹脂フィルムが好ましい。なお、1−オレフィン単量体としては、エチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテンなどが挙げられる。
続いて、上記熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法を説明する。この熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法としては、1)密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ所定範囲内のダイスェルを有するエチレン系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機に取り付けたサーキュラダイから押出発泡させて円筒状の発泡成形体を製造し、この発泡成形体を径方向に拡径させつつマンドレルに供給して冷却し、しかる後、発泡成形体を押出方向に連続的に切断、展開して熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造する方法、2)密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ所定範囲内のダイスェルを有するエチレン系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機に取り付けたTダイからシート状に押出発泡させて熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造する方法などが挙げられる。
上記1)2)の何れの方法にあっても、押出機から吐出された直後のエチレン系樹脂は、発泡すると共に樹脂自体も膨張することから、円筒状発泡成形体の周方向或いはシートの幅方向にコルゲーションと称される波打ち現象が見られ、このコルゲーションが熱成形用エチレン系樹脂発泡シートに残存したままであると、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの品質が不均一となったり或いは熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの用途が制限される虞れがあるので、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートからコルゲーションを除去することが好ましい。
そして、上記1)の製造方法は、円筒状発泡成形体を径方向に拡径させて発泡成形体の周方向に延伸させていることから、発泡成形体に発生したコルゲーションを除去し易い。従って、上記1)の製造方法は、コルゲーションが発生し易い、高発泡倍率の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造に適しており、具体的には、見掛け密度が0.11〜0.50g/cm3 熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造に適しており、見掛け密度が0.11〜0.35g/cm3 熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造に更に適している。
又、押出機に取り付けたサーキュラダイのリップ部における内ダイの外径と、マンドレルの押出機側先端の外径との比は、小さいと、円筒状発泡成形体に発生したコルゲーションを除去することができないことがある一方、大きいと、発泡成形体が破断することがあるので、2.00以上が好ましく、2.25以上がより好ましく、2.50以上が特に好ましく、大きすぎると、円筒状発泡成形体が裂けたり或いはちぎれたりすることがあるので、4.0以下が好ましく、3.5以下がより好ましい。
そして、上記1)の製造方法において、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径が0.20〜1.00mmとなるように調整することが好ましく、0.25〜0.80mmとなるように調整することがより好ましく、0.25〜0.60mmとなるように調整することが特に好ましい。なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、後述する物理型発泡剤と、気泡核剤としての作用も奏する後述の熱分解型発泡剤とを併用したり、或いは、気泡核剤の添加によって制御することができ、具体的には、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造時、エチレン系樹脂100重量部に対して気泡核剤0.5〜3.0重量部添加するのが好ましい。このような気泡核剤としては、例えば、タルク、マイカなどが挙げられる。
これは、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径が小さいと、気泡膜が薄くなり、円筒状発泡成形体を径方向に拡径させる際に気泡破れが発生するなどして熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面平滑性の低下を生じることがある一方、大きいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面平滑性が低下することがあるからである。
更に、上記1)の製造方法において、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおける押出方向(MD)の平均気泡径と、平均気泡径との比(MDの平均気泡径/平均気泡径)が0.70〜1.60となるように調整することが好ましい。
一方、上記1)の製造方法において、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおける発泡シート表面に沿い且つ押出方向に直交する方向(TD)の平均気泡径と、平均気泡径との比(TDの平均気泡径/平均気泡径)が1.10〜2.00となるように調整することが好ましい。
これは、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおけるMD又はTDの平均気泡径と、平均気泡径との比(MD又はTDの平均気泡径/平均気泡径)は、小さいと、円筒状の発泡成形体の延伸が不充分となって発泡成形体に発生したコルゲーションを除去することができないことがある一方、大きいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造時に破泡して熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率が大きくなることがあるからである。なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおけるMD又はTDの平均気泡径と、平均気泡径との比(MD又はTDの平均気泡径/平均気泡径)は、サーキュラダイのリップ部における内ダイの外径と、マンドレルの押出機側先端の外径との比や、サーキュラダイのスリットクリアランスを調整することによって制御することができる。
なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、下記の要領で測定されたものをいう。即ち、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定された平均弦長に基づいて算出されたものをいう。具体的には、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを、平均気泡径を測定したい方向に沿った面で切断し、その切断面のうちの外周部を除いた中央部分を任意に4箇所、走査型電子顕微鏡を用いて拡大して電子顕微鏡写真を撮影する。
次に、撮影した各写真に写真上長さ60mmの直線を、平均気泡径を測定したい方向に描き、この直線上にある気泡数から、気泡の平均弦長tを下記式1に基づいて算出する。直線は各写真毎に6本づつ描き、各直線ごとに平均弦長tを算出し、各写真毎に平均弦長tの相加平均を算出し、この相加平均値を気泡の平均弦長tとする。なお、直線上に長さ60mmの直線を描けない場合には、長さ20mm或いは30mmの直線を写真上に描き、この直線上にある気泡数を測定し、長さ60mmの直線上にある気泡数に比例換算する。
平均弦長t=60/(気泡数×写真の倍率)・・・式1
そして、下記式2により気泡径Dを算出し、各写真の気泡径Dの相加平均を熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの所望方向の平均気泡径とする。
気泡径D=平均弦長t/0.616・・・式2
なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、上述の要領で、MDの平均気泡径、TDの平均気泡径、及び、MD及びTDに直交する方向(VD)の平均気泡径をそれぞれ測定し、MD、TD及びVDの平均気泡径を相加平均することによって算出することができる。
又、上記1)の製造方法で用いられる発泡剤としては、従来から発泡シートの製造に用いられているものであれば、特に限定されないが、熱分解型発泡剤のみを発泡剤として用いると、低い見掛け密度に発泡させにくく、しかも、熱分解型発泡剤は気泡核剤としても作用することから、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの気泡が微細化し易くなり、気泡が微細化して気泡膜が薄くなると、円筒状発泡成形体を径方向に拡径させる際に気泡破れが発生したり或いは樹脂の伸び不良が原因となって、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面平滑性の低下を生じることがある。従って、上記1)の製造方法で用いられる発泡剤としては、物理型発泡剤が好ましく、物理型発泡剤と熱分解型発泡剤とを併用することがより好ましい。
このような物理型発泡剤としては、例えば、ブタン、ペンタンなどの炭化水素又はこれらのハロゲン化物、ジメチルエーテルなどのエーテル類、アルコール、ケトン、窒素、二酸化炭素などの無機ガスなどが挙げられる。なお、物理型発泡剤の添加量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.05〜3.0重量部が好ましい。
そして、熱分解型発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、重曹とクエン酸との混合物などが挙げられ、アゾジカルボンアミド、重曹とクエン酸との混合物が好ましい。なお、熱分解型発泡剤の添加量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.05〜2重量部が好ましい。
一方、上記2)の製造方法は、押出機に取り付けたTダイから押出発泡させるものであるので、Tダイから吐出させた発泡シートを幅方向に大きく延伸させることができないので、発泡シートにコルゲーションを発生させないように、低発泡倍率の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造に適しており、具体的には、見掛け密度が0.30〜0.80g/cm3 熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造に適しており、見掛け密度が0.40〜0.80g/cm3 熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造に更に適している。
そして、上記2)の製造方法では、上記1)の製造方法に比較して押出機から吐出した発泡シートの延伸度合いが低いので、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの破泡などに起因した表面平滑性の低下などの問題を生じにくく、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径を小さくすることができる。
具体的には、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径が0.10〜0.50mmとなるように調整することが好ましく、0.15〜0.40mmとなるように調整することがより好ましい。なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径は、用いられる発泡剤の種類などを調整することによって制御することができる。
これは、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径が小さいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造時に連続気泡となり易くなる一方、大きいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの表面平滑性が低下することがあるからである。
更に、上記2)の製造方法において、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおける押出方向(MD)の平均気泡径と、平均気泡径との比(MDの平均気泡径/平均気泡径)が1.10〜2.00となるように調整することが好ましい。
一方、上記2)の製造方法において、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおける発泡シート表面に沿い且つ押出方向に直交する方向(TD)の平均気泡径と、平均気泡径との比(TDの平均気泡径/平均気泡径)が0.70〜1.10となるように調整することが好ましい。
これは、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートにおけるMD又はTDの平均気泡径と、平均気泡径との比(MD又はTDの平均気泡径/平均気泡径)は、独立気泡率の高い熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを得るための目安となるものであり、(MD又はTDの平均気泡径/平均気泡径)が小さいと、コルゲーションが発生することがある一方、大きいと、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの連続気泡率が大きくなることがあるからである。
なお、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの平均気泡径及び所望方向における平均気泡径の測定方法は、上述した要領と同様であるのでその説明を省略する。
そして、上記2)の製造方法に用いられる発泡剤としては、従来から発泡シートの製造に用いられているものであれば、特に限定されないが、気泡核剤としても作用し、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの気泡が微細となるので、上述の熱分解型発泡剤が好ましい。なお、熱分解型発泡剤の添加量は、エチレン系樹脂100重量部に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。
又、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの一面に熱可塑性樹脂フィルムを積層一体化させる方法としては、汎用の方法が用いられ、共押出法、熱ラミネート法、接着剤を用いる方法などが挙げられるが、生産効率が高いことから共押出法が好ましい。
具体的には、上記共押出法とは、一の押出機から発泡シートを構成する発泡剤含有エチレン系樹脂を押出すと共に、他の押出機から熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂を押出し、これらの樹脂を合流ダイに供給して、発泡剤含有エチレン系樹脂の表裏面或いは内外面に熱可塑性樹脂フィルムが積層された積層樹脂とした上で、この積層樹脂を合流ダイ又は合流ダイに連結されたダイから押出発泡させる方法である。
上記共押出法では合流ダイ内において樹脂の流れを安定化させるために、発泡剤含有エチレン系樹脂と熱可塑性樹脂との溶融粘度をできるだけ近づける必要がある。そして、発泡剤含有エチレン系樹脂は押出機内において発泡に適した温度に冷却された上で合流ダイに供給されるが、この発泡適正温度では熱可塑性樹脂の溶融粘度が高すぎることから、熱可塑性樹脂の温度を高く設定して、発泡剤含有エチレン系樹脂と熱可塑性樹脂との溶融粘度を近づける必要がある。
そのようにすると、従来のエチレン系樹脂では、熱可塑性樹脂との界面の温度が高くなり過ぎて破泡を誘発するといった問題点を生じ、従来のエチレン系樹脂では、エチレン系樹脂発泡シートの一面に共押出法によって熱可塑性樹脂フィルムを積層一体化させるのは困難とされていた。
そこで、本発明では、上述のように、ダイスェルが所定値以上である高密度ポリエチレンのみからなるエチレン系樹脂、或いは、高密度ポリエチレンを所定量含有し且つダイスェルが所定値以上であるエチレン系樹脂を用いることによって、発泡工程における気泡の安定性が向上しており、上述のように、熱可塑性樹脂の温度を高く設定しても、高密度ポリエチレン或いは高密度ポリエチレンを所定量含有するエチレン系樹脂の発泡中に破泡が生じるのを効果的に抑制して良好な発泡性を維持することができ、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの気泡を均一で微細なものとしつつ、この熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの一面に熱可塑性樹脂フィルムを効率良く積層一体化することができる。
上述のようにして得られた熱成形用エチレン系樹脂発泡シートは、真空成形法、圧空成形法、真空・圧空成形法などの汎用の熱成形方法を用いて熱成形されて成形品とされるが、真空成形法によって熱成形されることが好ましい。
そして、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを熱成形して得られた成形品は、多種多様の用途に用いることができ、例えば、食品用容器、工業部品用容器などの各種容器、これら容器内を仕切る仕切材などに用いることができる。
本発明の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートは、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂からなると共に、見掛け密度が0.10〜0.80g/cm3 、厚みが0.5〜5.0mm、連続気泡率が50%以下であることを特徴とするので、均一で微細な独立気泡を有していると共に熱成形性に優れている。
つまり、溶融弾性の特性の指標の一つであるエチレン系樹脂のダイスェルを所定範囲に限定することによって、エチレン系樹脂の溶融時における弾性的性質を向上させ、この弾性的性質の向上によって、エチレン系樹脂の発泡工程におけるエチレン系樹脂の局所的な伸長を緩和して破泡を抑制しており、その結果、得られる熱成形用エチレン系樹脂発泡シートは、その気泡が均一にして微細で独立気泡率の高いものとなっており、表面平滑性に優れたものとなっている。
更に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの熱成形時においても、上述のようにエチレン系樹脂の溶融時における弾性的性質が高いことから、熱成形時に熱成形用エチレン系樹脂発泡シートに加えられる圧縮応力や延伸応力などの応力を効果的に分散、緩和することができ、本発明の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートによれば、熱成形時に破断したり或いは破泡したりするのを防止して、外観性に優れ且つ複雑な形状を有する成形品を正確に熱成形することができる。
そして、エチレン系樹脂が、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレン7085重量%と、密度が0.915〜0.930g/cm3 のエチレン系樹脂5〜40重量%とからなる場合には、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンの有する優れた機械的強度及び耐熱性と、密度が0.915〜0.930g/cm3 のエチレン系樹脂が有する押出安定性とを相乗的に発揮させることができ、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートは、更に均一で微細な独立気泡を有していると共に外観性及び熱成形性に更に優れている。
更に、上記熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの一面に熱可塑性樹脂フィルムを積層一体化させている場合には、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートは、その表面平滑性及び機械的強度に更に優れている。
又、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂を押出機に供給して物理型発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機から押出発泡させて円筒状の発泡成形体を製造し、この発泡成形体を径方向に拡径させた後に該発泡成形体をシート状に展開して熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造する場合には、ダイスェルが所定値以上を有し、溶融時における弾性的性質が高いエチレン系樹脂を用いていることから、エチレン系樹脂の発泡工程におけるエチレン系樹脂の局所的な伸長を緩和して破泡を抑制することができる。
しかも、発泡剤として物理型発泡剤を用いて、発泡成形体中に生じる気泡径が微細になり過ぎないようにして、その後の発泡成形体の拡径工程において破泡が生じないように制御しており、気泡が均一にして微細で独立気泡率が高いと共に表面平滑性及び熱成形性に優れた熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造することができる。
更に、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂を押出機に供給して熱分解型発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機からシート状に押出発泡させて熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造する場合には、ダイスェルが所定値以上を有し、溶融時における弾性的性質が高いエチレン系樹脂を用いていることから、エチレン系樹脂の発泡工程におけるエチレン系樹脂の局所的な伸長を緩和して破泡を抑制することができ、しかも、発泡剤として熱分解型発泡剤を用いて、押出機から押出発泡させた発泡体中の気泡を微細なものとしており、気泡が均一にして微細で独立気泡率が高いと共に表面平滑性及び熱成形性に優れた熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを製造することができる。
(実施例
密度が0.963g/cm3 の高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン社製 商品名「KM490K」、MFR:4.0g/10分、融点:135℃)75重量部と、密度が0.922g/cm3 のエチレン系樹脂(日本ポリオレフィン社製 商品名「JF120N」、MFR:0.3g/10分、融点:111℃)25重量部を押出機に供給して200℃にて溶融混練して直径が5mmのストランド状に押出し水冷した後に所定長さ毎に切断してエチレン系樹脂ペレットを作製した。このエチレン系樹脂ペレットは、そのダイスェルが1.74、密度が0.953g/cm3 、MFRが2.1g/10分、融点:134℃であった。
エチレン系ペレット100重量部と、熱分解型発泡剤として、重曹とクエン酸との混合物のマスターバッチ(クラリアント社製 商品名「ハイドロセロールCF40E」、重曹とクエン酸との混合物:40重量%、エチレン系樹脂:60重量%)0.3重量部を第一押出機に供給して溶融混練すると共に、第一押出機に物理型発泡剤としてブタンガス1.2重量部を圧入して溶融混練した後、上記第一押出機の先端に接続した第二押出機に溶融樹脂を連続的に供給して樹脂温度が144℃となるように調整した上で、第二押出機の先端に取り付けたサーキュラダイ(温度:144℃)から円筒状に押出量25kg/時間にて押出発泡した。なお、サーキュラダイの内ダイの外径は80mm、スリットクリアランスは0.68mmであった。そして、この円筒状発泡成形体を徐々に拡径した上で冷却マンドレルに供給して該マンドレルの外周面に円筒状発泡成形体の内周面を摺接させることによって円筒状発泡成形体を冷却した後、この円筒状発泡体をその押出方向に連続的に内外面間に亘って切断、展開して熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを得た。なお、冷却マンドレルは、外径が206mmで且つ長さが200mmの円筒状に形成されていた。
(実施例
密度が0.963g/cm3 の高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン社製 商品名「KM490K」、MFR:4.0g/10分、融点:135℃)75重量部と、密度が0.922g/cm3 のエチレン系樹脂(日本ポリオレフィン社製 商品名「JK401N」、MFR:2.0g/10分、融点:110℃)25重量部を押出機に供給して200℃にて溶融混練して直径が5mmのストランド状に押出し水冷した後に所定長さ毎に切断してエチレン系樹脂ペレットを作製した。このエチレン系樹脂ペレットは、そのダイスェルが1.72、密度が0.952g/cm3 、MFRが3.4g/10分、融点:133℃であった。
高密度ポリエチレンの代わりに上記エチレン系樹脂ペレットを用いたこと、第二押出機にて樹脂温度142℃に調整した上で142℃に保持されたサーキュラダイから押出発泡させたこと以外は実施例1と同様にして熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを得た。
(比較例1)
高密度ポリエチレンとして、密度が0.963g/cm3 で且つ190℃におけるダイスェルが1.42である高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン社製 商品名「KM490K」、MFR:4.0g/10分、融点:135℃)を用いたこと以外は実施例1と同様にして熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを得た。
(比較例2)
高密度ポリエチレンとして、密度が0.946g/cm3 で且つ190℃におけるダイスェルが1.46である高密度ポリエチレン(日本ポリオレフィン社製 商品名「KB145N」、MFR:0.25g/10分、融点:130℃)を用いたこと、熱分解型発泡剤を0.3重量部の代わりに1.0重量部用いたこと以外は実施例1と同様にして熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを得た。
得られた熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの見掛け密度、厚み、連続気泡率、中心線表面粗さ(Ra)、平均気泡径、MDの平均気泡径、TDの平均気泡径及びVDの平均気泡径を上述の要領で測定し、更に、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを構成しているエチレン系樹脂のMFR、破断時の溶融張力及び溶融破断伸び、並びに、熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの熱成形性及びこの熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを成形して得られる成形品の外観性を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
(MFR)
熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを構成しているエチレン系樹脂のMFRは、JIS K7210:1999「プラスチック−熱可塑性プラスチックのメルトマスフローレート(MFR)及びメルトボリュームフローレイト(MVR)の試験方法」のB法に記載の方法に基づいて測定した。
具体的には、測定装置(東洋精機製作所社製 商品名「セミオートメルトインデクサー」)のシリンダーに測定試料を3〜8g充填し、この測定試料を充填棒を用いて、試験温度190℃、試験荷重21.18N、予熱時間4分の条件下にてMFRを測定した。なお、測定試料を3個用意し、各測定試料のMFRの相加平均値をエチレン系樹脂のMFRとした。
(破断時の溶融張力及び溶融破断伸び)
熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを構成しているエチレン系樹脂の破断時の溶融張力及び溶融破断伸びは、下記の要領で測定した。即ち、測定試料を190℃に加熱した上でキャピログラフ(東洋精機製作所社製 商品名「PMD−C」)のシリンダー内に充填し、ピストンを降下速度10mm/分の一定速度にて降下させてシリンダー内の測定試料をシリンダーのノズル(口径:2.095mm、長さ:8mm、流入角度:90°)から紐状に垂直下方に押出した。
そして、上記シリンダーのノズルから押出した紐状物を、シリンダーのノズルの下端から垂直下方35mmの位置に配設させた張力検出のためのプーリーに通過させた後に巻取りロールに巻取り速度を約66m/min2 の加速度にて上昇させつつ巻取り、紐状物が切断した時点における張力を破断時の溶融張力とし、紐状物が切断した時点における巻取り速度を溶融破断伸びとした。なお、巻取り速度150m/minで紐状物が破断しない場合には、巻取り速度150m/minにおける紐状物の張力を破断時の溶融張力とした。
(熱成形性及び外観性)
熱成形用エチレン系樹脂発泡シートから一辺300mmの平面正方形状の試験片を切り出した。この試験片をプレス成形法を用いて、底面が縦180mm×横100mmの平面長方形状で深さが28mmの皿状の成形品に成形した。なお、プレス成形は、125℃、130℃、135℃のそれぞれの温度にて18秒間に亘って加熱することにより行った。そして、下記基準に基づいて熱成形性を目視観察にて判断し、外観性の指標として、成形品表面に、破泡や樹脂の伸び不良に起因した凹凸が形成されているか否かを目視観察により判断した。なお、表1では、凹凸がある場合を「あり」、凹凸がない場合を「なし」と表記した。
〔熱成形性〕
○・・・成形品の角部が正確に成形されており、破断も見られなかった。
×・・・成形品の角部が正確に成形されておらず、破断も見られた。
Figure 0004680528

Claims (6)

  1. 密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂からなると共に、見掛け密度が0.10〜0.80g/cm3 、厚みが0.5〜5.0mm、連続気泡率が50%以下であることを特徴とする熱成形用エチレン系樹脂発泡シート。
  2. エチレン系樹脂が、密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレン7085重量%と、密度が0.915〜0.930g/cm3 のエチレン系樹脂1530重量%とからなることを特徴とする請求項に記載の熱成形用エチレン系樹脂発泡シート。
  3. 請求項1又は請求項に記載のエチレン系樹脂発泡シートの一面に熱可塑性樹脂フィルムが積層一体化されていることを特徴とする熱成形用エチレン系樹脂発泡シート。
  4. 請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の熱成形用エチレン系樹脂発泡シートを熱成形してなることを特徴とする成形品。
  5. 密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂を押出機に供給して物理型発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機から押出発泡させて円筒状の発泡成形体を製造し、この発泡成形体を径方向に拡径させた後に該発泡成形体をシート状に展開することを特徴とする熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
  6. 密度が0.945〜0.970g/cm 3 高密度ポリエチレンを7085重量%含有し且つ190℃におけるダイスェルが1.55〜1.90であるエチレン系樹脂を押出機に供給して熱分解型発泡剤の存在下にて溶融混練し、押出機からシート状に押出発泡させることを特徴とする熱成形用エチレン系樹脂発泡シートの製造方法。
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