JP4680334B2 - 発光装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紫外線により蛍光体を励起して可視光を発光する発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、紫外線により蛍光体を励起して可視光を発光する発光装置として蛍光灯が周知である。また、例えば特開平10−12925号公報に記載されているように、紫外線発光ダイオードの表面に蛍光体を塗布し、紫外線により蛍光体を励起して可視光に変換することが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
蛍光灯の場合、一般に、使用済みの蛍光灯は粉砕され、そのまま産業廃棄物として埋め立てられているので、貴重な希土類元素はほとんどリサイクルされていなかった。
【0004】
一方、発光ダイオードの場合、発光ダイオードチップは主としてエポキシ樹脂中に封入されているが、エポキシ樹脂が紫外線を吸収するため、発光ダイオードの発光強度が低下するという問題を有していた。また、エポキシ樹脂は紫外線を吸収して劣化するため、紫外線発光ダイオードの寿命は、可視光発光ダイオードの寿命よりも短い傾向にあるという問題を有していた。また、発光ダイオードの発光面は曲面であるが、曲面に蛍光体を均一に塗布することは困難であり、見る方向によって発光強度が異なって見える場合があるという問題を有していた。
【0005】
また、上記蛍光灯や発光ダイオードの場合、蛍光体はガラス管の内側や素子の表面に塗布されているので、一旦蛍光体が塗布されると、その後自由に発光色を変更することはできなかった。
【0006】
さらに、蛍光体の塗布厚には一定の限界があり、かつ上記のように厚さが不均一になる場合もあるので、蛍光体によって紫外線の全てを吸収することはできず、若干紫外線が漏れる可能性がある。その場合、漏れた紫外線により人体に悪影響を与えるおそれがあるという問題を有していた。
【0007】
本発明は、上記従来例の問題点を解決するためになされたものであり、紫外線により蛍光体を励起して可視光を発光する発光装置において、蛍光体(希土類元素)のリサイクルが可能であり、紫外線による劣化が少なく、長期間にわたって安定して発光が可能であり、かつ比較的容易に発光色の変更が可能であり、さらに、紫外線が外部に漏れることが抑制された発光装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の発光装置は、紫外線発光ダイオードチップをシリコーン樹脂成型体中に封入してなる紫外線を発生する紫外線発光ダイオードと、前記紫外線発光ダイオードからの出射光を受けて蛍光を発光する前記紫外線発光ダイオードに被せられるキャップ型蛍光部材と、前記キャップ型蛍光部材の光出射面に対向するように配置された紫外線吸収層とを具備し、前記キャップ型蛍光部材は、シリコーン樹脂中に少なくとも1種類の蛍光体を分散したものの成型体であることを特徴とする。
【0009】
また、前記キャップ型蛍光部材は、シリコーン樹脂中にそれぞれ異なる蛍光体を分散した層の積層体であることが好ましい
【0010】
また、前記キャップ型蛍光部材は、さらに少なくとも1種類の顔料を混合分散したものの成型体であることが好ましい。
【0011】
また、前記キャップ型蛍光部材は、シリコーン樹脂中に少なくとも1種類の蛍光体を分散した層と少なくとも1種類の顔料を分散した層との積層体であることが好ましい。
【0018】
さらに、前記紫外線吸収部材を、シリコーン樹脂中に紫外線吸収剤を分散したものの成型体としても良い。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
本発明の発光装置の第1の実施形態である発光ダイオード10の構成を図1に示す。紫外線を発光する発光ダイオードチップ11は、ベース部材12のほぼ中央に設けられたステム13上に載置されており、シリコーン樹脂成型体14中に封入されている。シリコーン樹脂成型体14中には、希土類元素等の蛍光体15が分散されている。
【0020】
発光ダイオードチップ11から出射された紫外線は、蛍光体15により吸収され、蛍光体15が励起される。蛍光体15が励起されると、その性質に応じて所定の分光スペクトル分布を有する蛍光を発光する。その結果、発光ダイオード10から可視光が出力される。
【0021】
第1の実施形態では、従来使用されていたエポキシ樹脂の代わりに、紫外線に対して安定な性質を有するシリコーン樹脂を用いたものであり、紫外線による劣化が小さいので、長期間にわたって安定して発光することができる。また、シリコーン樹脂自体は紫外線をほとんど吸収しないので、発光ダイオードチップ11から出射された紫外線は、そのほとんどが蛍光体に吸収される。その結果、発光ダイオード10自体の発光効率が高くなる。
【0022】
このように、紫外線を利用して蛍光体を励起することにより、通常の可視光発光ダイオードでは得られないような色(分光スペクトル分布)を得ることが可能となる。蛍光体15としては、単一種類でも良いし、あるいは2種類以上の蛍光体を混合しても良い。特に、蛍光体15として複数種類の蛍光体を混合分散させることにより、任意の分光スペクトル分布、例えば白色光を得ることも可能である。さらに、蛍光体と顔料を混合し、シリコーン樹脂中に分散しても良い。その場合、顔料により特定波長の光が吸収されるので、発光ダイオード10自体の発光効率は若干低下するが、より所望する色に近い発光ダイオードが得られるという効果を有する。
【0023】
なお、発光ダイオードチップ11から出射された紫外線が全て蛍光体15に吸収されることはほとんどあり得ず、一部は発光ダイオード10からの出射光に含まれる。そこで、図2に示すように、シリコン樹脂成型体14の外側に、紫外線吸収剤を含む樹脂製の紫外線吸収部材16を設けても良い。紫外線吸収剤としては、2−(2−ハイドロキシ−3.5−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等を用いることができる。このように紫外線吸収部材16を用いることにより、発光ダイオード10から紫外線が出射されることはほとんどないので、人体に悪影響を及ぼす可能性がきわめて小さくなる。
【0024】
なお、使用済みの発光ダイオード10をリサイクルする際、シリコーン樹脂成型体14を粉砕し、蛍光体を含む樹脂ペレットとして再利用することができる。また、上記のように紫外線吸収部材16を別部材とすることにより、蛍光体と紫外線吸収部材の混合を防止することができる。
【0025】
(第2の実施形態)
本発明の発光装置の第2の実施形態である発光ダイオード20の構成を図3に示す。紫外線を発光する発光ダイオードチップ21は、ベース部材22のほぼ中央に設けられたステム23上に載置されており、シリコーン樹脂成型体24中に封入されている。第1の実施形態の場合と異なり、シリコーン樹脂成型体24中には、希土類元素等の蛍光体は分散されていない。一方、シリコン樹脂成型体24の外側には、蛍光体25を含む樹脂製の蛍光部材26が設けられている。蛍光部材の材料としても、紫外線に対して安定な性質を有するシリコーン系樹脂を用いることが好ましい。
【0026】
発光ダイオードチップ21から出射された紫外線は、蛍光体25により吸収され、蛍光体25が励起される。蛍光体25が励起されると、その性質に応じて所定の分光スペクトル分布を有する蛍光を発光する。その結果、発光ダイオード20の蛍光部材26から可視光が出力される。
【0027】
第2の実施形態は、実質的に紫外線発光ダイオードにキャップとなる蛍光部材26を被せたのと同様である。すなわち、蛍光体を含む蛍光部材26をシリコーン樹脂成型体24とは別部材とし、それぞれ蛍光体の種類、蛍光体の密度、厚さ等が異なる複数種類の蛍光部材26を用意しておき、適宜交換することにより、単一種類の紫外線発光ダイオードをベースとして、任意の分光スペクトル分布を有する可視光発光ダイオードを得ることが可能となる。
【0028】
また、蛍光部材26は成型体であるので、従来例のように蛍光体を塗布する場合と比較して、その厚さを均一にし又その厚さをコントロールすることが容易である。さらに、蛍光部材26をキャップ状にすることにより、発光ダイオードの指向性を緩和することが可能となる。すなわち、発光ダイオードチップ21から出射された紫外線は蛍光部材26に入射するが、全ての光が直接蛍光部材26に入射するのではなく、一部の光は蛍光部材26の表面で反射されてシリコーン樹脂成型体24側に戻る。シリコーン樹脂成型体24側に反射された光はシリコーン樹脂成型体24の表面で再反射されて、蛍光部材26側に向かう。蛍光部材26の表面では上記と同じ現象が繰り返されるので、このような反射を無限に繰り返すことにより、発光ダイオードチップ21から出射された紫外線は散乱され、蛍光部材26のほぼ全体に入射する。蛍光部材26にはほぼ均一に蛍光体が含まれているので、蛍光部材26のほぼ全体が光源となり、発光すると考えられる。
【0029】
使用済みの発光ダイオード20をリサイクルする際、蛍光部材26を取り外してそのまま再利用したり、粉砕して蛍光体を含む樹脂ペレットとして再利用することができる。
【0030】
さらに、図2に示す第1の実施形態の変形例と同様に、蛍光部材26の外側に、紫外線吸収剤を含む樹脂製の紫外線吸収部材(自明につき図示せず)を設けても良い。なお、蛍光体25に関しては、第1の実施形態における蛍光体15と同様であるため、その説明を省略する。
【0031】
(第3の実施形態)
本発明の発光装置の第3の実施形態である照明装置30の構成を図4に示す。照明装置30は、例えば紙面に垂直な方向に配列された複数の紫外線発光ダイオード31と、発光ダイオード31からの出射光を所定方向に反射する反射板32と、反射板32の開口部に設けられた蛍光部材33等で構成されている。
【0032】
発光ダイオード31として、公知の紫外線発光ダイオードを用いても良いが、第2の実施形態のようにエポキシ樹脂の代わりにシリコーン樹脂を用いたものが好ましい。また、発光ダイオード31自体に蛍光体が含まれている必要はない。
【0033】
蛍光部材33は、シリコーン樹脂中に蛍光体を分散したものを板状又はフィルム状に成型したものであり、単層であっても良いし、あるいは積層体であっても良い。蛍光体34に関しては、第1の実施形態における蛍光体15と同様であり、単一種類でも良いし、あるいは2種類以上の蛍光体を混合しても良い。蛍光体34として複数種類の蛍光体を混合分散させたり、あるいは異なった種類の蛍光体を含む層を積層することにより、任意の分光スペクトル分布を有する光を発光させることも可能である。特に、照明装置30としては、白色、昼光色又は電球色等が好ましい。さらに、図2に示す第1の実施形態の変形例と同様に、蛍光部材33の外側に、紫外線吸収剤を含む樹脂製の紫外線吸収部材(自明につき図示せず)を設けても良い。
【0034】
照明装置30を廃棄処分する際、容易に蛍光部材33を他の部分から分離することができるので、蛍光部材33を取り外してそのまま再利用したり、粉砕して蛍光体を含む樹脂ペレットとして再利用することができる。
【0035】
(蛍光体の具体例)
次に、上記各実施形態で用いる蛍光部材を試作し、色度、輝度分光スペクトル分布を測定したので、その結果を示す。測定は図5に示す方法で行い、蛍光部材を所定厚さの平行平面板状に成型し、紫外線光源としてブラックライト(スタンレー社製)を用い、紫外線を蛍光部材に照射し、発光面を分光放射温度計PR−704(Photo Research社製)で測定した。
【0036】
【実施例1】
シリコーンゴムに無機蛍光体であるYS−A(根元特殊化学社製)を2重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.5mmのシート状の蛍光部材を成型した。この蛍光部材に紫外線を照射した。その結果、色度はx=0.5249、y=0.2711の赤色で、輝度は158.1Cd/m2であった。この時の発光の分光スペクトル分布を図6に示す。図6中、横軸は波長、縦軸は放射輝度をあらわす(以下の実施例でも同様である)。
【0037】
【実施例2】
シリコーンゴムに無機蛍光体であるSPE−A(根元特殊化学社製)を2重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.5mmのシート状の蛍光部材を成型した。この蛍光部材に紫外線を照射した。その結果、色度はx=0.1543、y=0.0372の青色で、輝度は54.4Cd/m2であった。この時の発光の分光スペクトル分布を図7に示す。
【0038】
【実施例3】
シリコーンゴムに有機蛍光体であるSINLOIHI COLOR FZ-5005(シンロイヒ社製)を1重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.5mmのシート状の蛍光部材を成型した。この蛍光部材に紫外線を照射した。その結果、色度はx=0.2462、y=0.5370の緑色で、輝度は260.8Cd/m2であった。この時の発光の分光スペクトル分布を図8に示す。
【0039】
【実施例4】
シリコーンゴムに有機蛍光体であるNKP-8303(日本蛍光化学社製)を1重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.5mmのシート状の蛍光部材を成型した。この蛍光部材に紫外線を照射した。その結果、色度はx=0.5325、y=0.3080の赤色で、輝度は175.8Cd/m2であった。この時の発光の分光スペクトル分布を図9に示す。
【0040】
【実施例5】
第1蛍光体層として、シリコーンゴムに有機蛍光体であるSINLOIHI COLOR FZ-5005(シンロイヒ社製)を1重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.25mmのシート状の蛍光部材を成型した。第2蛍光体層として、シリコーンゴムに無機蛍光体であるSPE−A(根元特殊化学社製)を2重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.5mmのシート状の蛍光部材を成型した。第3蛍光体層として、シリコーンゴムに無機蛍光体であるYS−A(根元特殊化学社製)を2重量部分散させ、加熱プレスして厚さ0.5mmのシート状の蛍光部材を成型した。これら第1〜第3蛍光体層を積層して蛍光部材とし、この蛍光部材に紫外線を照射した。その結果、色度はx=0.3282,y=0.3165の白色で、輝度は263.4Cd/m2であった。この時の発光の分光スペクトル分布を図10に示す。
【0041】
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、リサイクル性を考慮して、シリコーン樹脂中に蛍光体を分散させたものを材料として用い、シリコーン樹脂成型体や蛍光部材を成型するように構成したが、これに限定されるものではなく、リサイクル性は劣るが、紫外線発光ダイオード等の紫外線光源の光出射面に蛍光体を塗布しても良い。同様に、上記各実施形態では、シリコーン樹脂中に紫外線吸収剤を分散させて多ものを材料として用い、紫外線吸収部材を成型するように構成したが、これに限定されるものではなく、シリコーン樹脂成型体や蛍光部材の発光面に紫外線吸収剤を塗布しても良い。さらに、発光装置としての発光強度は低下するが、シリコーン樹脂中に蛍光体及び紫外線吸収剤を混合分散したものを用いて、シリコーン樹脂成型体や蛍光部材を成型するように構成しても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の発光装置によれば、紫外線を発生する紫外線光源と、紫外線光源からの出射光を受けて蛍光を発光する蛍光部材とを具備し、蛍光部材は、紫外線に対して安定な材料中に少なくとも1種類の蛍光体を分散したものの成型体であることを特徴とするので、紫外線光源と蛍光体を含む蛍光部材とが別体となり、発光装置の廃棄処理の際、紫外線光源と蛍光部材とを分離することができ、蛍光体(希土類元素)の回収及びリサイクルが可能、かつ容易となる。また、蛍光部材を成型体とするので、その厚さを均一にしたり、厚さを制御することが容易になり、方向依存性の少ない発光装置を得ることが可能となる。
【0043】
また、本発明の別の発光装置によれば、紫外線を発生する紫外線光源と、紫外線光源からの出射光を受けて蛍光を発光する蛍光部材とを具備し、蛍光部材は、紫外線に対して安定な材料中にそれぞれ異なる蛍光体を分散したものの積層体であることを特徴とするので、同様に、発光装置の廃棄処理の際、紫外線光源と蛍光部材とを分離することができ、蛍光体の回収及びリサイクルが可能、かつ容易となる。また、蛍光部材を、例えばフィルムの積層体とするので、その厚さを均一にしたり、厚さを制御することが容易になり、方向依存性の少ない発光装置を得ることが可能となる。
【0044】
また、本発明のさらに別の発光装置によれば、紫外線を発生する紫外線光源と、紫外線光源からの出射光を受けて蛍光を発光する蛍光部材とを具備し、蛍光部材は、紫外線に対して安定な材料中に少なくとも一種類の蛍光体と少なくとも1種類の顔料を混合分散したものの成型体であることを特徴とするので、同様に、発光装置の廃棄処理の際、紫外線光源と蛍光部材とを分離することができ、蛍光体の回収及びリサイクルが可能、かつ容易となる。また、蛍光部材を成型体とするので、その厚さを均一にしたり、厚さを制御することが容易になり、方向依存性の少ない発光装置を得ることが可能となる。
【0045】
また、本発明のさらに別の発光装置によれば、紫外線を発生する紫外線光源と、紫外線光源からの出射光を受けて蛍光を発光する蛍光部材とを具備し、蛍光部材は、紫外線に対して安定な材料中に少なくとも1種類の蛍光体を分散したものと少なくとも1種類の顔料を分散したものの積層体であることを特徴とするので、同様に、発光装置の廃棄処理の際、紫外線光源と蛍光部材とを分離することでき、蛍光体の回収及びリサイクルが可能、かつ容易となる。また、蛍光部材を、例えばフィルムの積層体とするので、その厚さを均一にしたり、厚さを制御することが容易になり、方向依存性の少ない発光装置を得ることが可能となる。
【0046】
また、蛍光部材を構成する紫外線に対して安定な材料(例えばシリコーン樹脂等)はほとんど紫外線を吸収せず、そのまま透過させるので、蛍光部材は紫外線によってほとんど劣化せず、また蛍光体により可視光に変換される紫外線の割合が多くなる。その結果、発光装置自体の発光強度も高くなる。
【0047】
さらに、2種以上の蛍光体を組み合わせることにより、任意の分光スペクトル分布を得ることが可能となり、発光装置としての自由度が高くなる。あるいは、蛍光体の種類、蛍光体の密度、厚さ等の異なる複数の蛍光部材を用意しておき、適宜蛍光部材を交換することにより、発光装置の発光色を変更することが可能となる。
【0048】
また、蛍光部材の光出射面に対向するように紫外線吸収層を設けることにより、蛍光体で吸収されなかった紫外線を紫外線吸収層により除去することができ、発光装置から外部に紫外線が漏れることはほとんどなくなる。その結果、紫外線により人体に悪影響を与えるおそれはほとんどなくなる。
【0049】
また、本発明のさらに別の発光装置によれば、紫外線発光ダイオードチップを、少なくとも1種類の蛍光体を分散させたシリコーン樹脂成型体中に封入したことを特徴とするので、発光装置に廃棄処理の際、シリコーン樹脂成型体を他の部分と分離することにより、その中に含まれている蛍光体のリサイクルが可能となる。また、シリコーン樹脂は紫外線による劣化が少ないので、長期間にわたって安定して可視光を発光することが可能となる。
【0050】
また、シリコーン樹脂成型体の光出射面に対向するように紫外線吸収部材を設けることにより、発光装置からの紫外線の漏れをほとんどなくすることができる。
【0051】
また、本発明のさらに別の発光装置によれば、紫外線発光ダイオードチップをシリコーン樹脂成型体中に封入し、シリコーン樹脂成型体の光出射面に対向するように、シリコーン樹脂中に少なくとも1種類の蛍光体を分散したものの成型体である蛍光部材を設けたことを特徴とするので、発光装置に廃棄処理の際、蛍光部材を他の部分と分離することにより、その中に含まれている蛍光体のリサイクルが可能となる。また、シリコーン樹脂は紫外線による劣化が少ないので、長期間にわたって安定して可視光を発光することが可能となる。
【0052】
また、2種以上の蛍光体を組み合わせることにより、任意の分光スペクトル分布を得ることが可能となり、発光装置としての自由度が高くなる。あるいは、蛍光体の種類、蛍光体の密度、厚さ等の異なる複数の蛍光部材を複数用意しておき、適宜蛍光部材を交換することにより、発光装置の発光色を変更することが可能となる。
【0053】
また、蛍光部材の光出射面に対向するように紫外線吸収部材を設けることにより、発光装置からの紫外線の漏れをほとんどなくすることができる。
【0054】
さらに、紫外線吸収部材として、シリコーン樹脂中に紫外線吸収剤を分散したものの成型体を用いることにより、発光装置の廃棄処理の際蛍光体を含む部分と紫外線吸収剤を含む部分とを分離することができ、リサイクル材料の分別が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の発光装置の第1の実施形態である発光ダイオードの構成を示す図である。
【図2】 第1の実施形態の変形例の構成を示す図である。
【図3】 本発明の発光装置の第2の実施形態である発光ダイオードの構成を示す図である。
【図4】 本発明の発光装置の第3の実施形態である照明装置の構成を示す図である。
【図5】 試作した蛍光部材の色度、輝度分光スペクトル分布の測定方法を示す図である。
【図6】 蛍光部材の実施例1による発光の分光スペクトル分布を示す図である。
【図7】 蛍光部材の実施例2による発光の分光スペクトル分布を示す図である。
【図8】 蛍光部材の実施例3による発光の分光スペクトル分布を示す図である。
【図9】 蛍光部材の実施例4による発光の分光スペクトル分布を示す図である。
【図10】 蛍光部材の実施例5による発光の分光スペクトル分布を示す図である。
【符号の説明】
10:発光ダイオード
11:発光ダイオードチップ
14:シリコーン樹脂成型体
15:蛍光体
16:紫外線吸収部材
20:発光ダイオード
21:発光ダイオードチップ
24:シリコーン樹脂成型体
25:蛍光体
26:蛍光部材
30:照明装置
31:発光ダイオード
32:反射板
33:蛍光部材
34:蛍光体

Claims (5)

  1. 紫外線発光ダイオードチップをシリコーン樹脂成型体中に封入してなる紫外線を発生する紫外線発光ダイオードと前記紫外線発光ダイオードからの出射光を受けて蛍光を発光する前記紫外線発光ダイオードに被せられるキャップ型蛍光部材と、前記キャップ型蛍光部材の光出射面に対向するように配置された紫外線吸収層とを具備し、記キャップ型蛍光部材は、シリコーン樹脂中に少なくとも1種類の蛍光体を分散したものの成型体であることを特徴とする発光装置。
  2. 記キャップ型蛍光部材は、シリコーン樹脂中にそれぞれ異なる蛍光体を分散した層の積層体である請求項1に記載の発光装置。
  3. 記キャップ型蛍光部材は、さらに少なくとも1種類の顔料を混合分散したものの成型体である請求項1に記載の発光装置。
  4. 記キャップ型蛍光部材は、シリコーン樹脂中に少なくとも1種類の蛍光体を分散した層と少なくとも1種類の顔料を分散した層との積層体である請求項1に記載の発光装置。
  5. 前記紫外線吸収層は、シリコーン樹脂中に紫外線吸収剤を分散したものの成型体であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
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