JP4677453B2 - 道路利用料課金用データを収集し処理するための方法、コンピュータプログラム、およびシステム - Google Patents

Description

本発明は、交通管理システムの分野に関し、具体的には、道路使用料課金用データを収集し処理するための方法およびシステムに関する。

英国およびその他の国々の内では、道路利用者価格の設定の便法が多数の政府文書で設定されてきた。通行料や年間道路税や燃料税に代わって、道路利用者価格の設定は、交通渋滞および環境汚染を減らし、公平性を増し、道路をより安全にし、インフラ資源をより良く使用する可能性を秘めている。

道路利用者価格の設定は、プライバシーと公平性の問題が解決されれば、全体的な支援を得られるであろう。プライバシーは、運転者が識別されることなく行路に適正価格の支払いを選択することができることに関連している。公平性は、不正な運転者が、発覚せずに支払いを逃れるという難題に関連している。費用および環境的配慮、特に沿道の設備の費用および環境影響がまた問題になり得る。

周知の解決策では概して、プライバシー、公平性、費用、および環境の問題に満足に取り組むことができない。通常は、このような問題の解決策は、普通は幹線道路機関またはその代行機関が発行するスマートカードを中心とする、各車両が進んだ行程を記録する不正防止設備を各車両に導入することによるものである。沿道の設備が搭載設備と相互に作用して、搭載設備が適切に作動しているかを点検する。運転者は、スマートカードの情報をアップロードして請求書を受ける。

上記の手法の欠点は、ａ）車両の利用者の制御で車両から収集されたデータを記憶することが望ましくないこと、ｂ）搭載ユニットの不正防止ができなければ、不正な記録や報告の遅延に至ることになることである。高額になると思って後払いしようとした運転者が、搭載ユニットのスマートカードを「紛失」することがある。当該カード紛失に掛かる手数料を、起こり得る最大の通行料金よりも大きくすれば、本当の紛失／損傷が不当に罰せられることになる。

前払い式の搭載ユニットのスマートカードは、使い過ぎても知る術がないので、前払い式カードの預け入れは一様に大きくしなければならないが、所定の期間後、またはいったん特定距離が記録されると、電源を切ることができる。

車両の動きに関連するデータをデータセンタ内の課金アルゴリズムによって処理する必要性から、プライバシー保護技術の恩典は厳しく制限されている。前払い方法も後払い方法も影響を受ける。

実施には高価で煩わしい沿道の設備が必要である。設備は、試験計画が始めまる前に広範囲に配備しなければならない。回避を検出する場合、この方法では効果に限界がある。

第１の態様から見ると、本発明は、道路利用料課金機関が使用する、複数の車両からデータを収集する方法であって、車両とその車両の位置とを示すデータを、前記車両の近傍にいる他の車両が検出するように定期的に送信するステップと、前記車両の近傍にいる他の車両を示すデータを検出するステップと、記録を作成し前記記録が、前記送信するステップと前記検出するステップとから収集されたデータであって、定期的にコントローラに送信され前記車両と交信した他の車両からの記録が前記コントローラに送信されているかどうかに関して判断が行われるデータを、有するステップと、を含む方法を提供する。

本発明は、道路利用料課金機関が、課金料金を課して、車両交信を記録することを奨励し、十分な割合の車両が忠実に交信を記録することを想定している。

課金機関は、支払われるべき料金を計算し、車両の所有者から料金を徴収し、その手数料をとって、収益の残余を幹線道路機関に回す。割引によって、早期アップロード／支払いが促進される。また、課金システムは、アップロードされた交信記録を実施システムに渡す。本発明は、設定価格の割引があれば忠実な早期アップロードが促進される程度に、独立執行力がある。

好ましくは、本発明は、前記車両を示すデータが、搭載スマートカードユニットと通信することにより決定される方法を提供する。

好ましくは、本発明は、位置データが、場所決定装置と通信することにより決定される方法を提供する。

好ましくは、本発明は、収集されたデータが、登録詳細記述、車両の交信の位置データと時刻、ならびに交信可能な範囲内の他の車両の登録詳細記述とを有する方法を提供する。

好ましくは、本発明は、送信されたデータがデジタル署名を有する方法を提供する。

第２の態様から見ると、本発明は、道路利用料課金機関が、複数の車両から収集されたデータから異常を検出する方法であって、前記方法が、車両から記録を受信し、前記記録が前記車両とその位置を示すデータと、その車両の近傍領域内で前記車両と交信した他の車両を示すデータとを含む、ステップと、その車両と交信した他の車両からの記録がコントローラに受信されているかどうかを判断するステップと、を含む方法を提供する。

好ましくは、本発明は、前記車両と交信した他の車両からの記録がコントローラに受信されたと判断すると、前記車両の記録と他の車両の記録とがデータ記憶装置から削除される方法を提供する。

好ましくは、本発明は、前記車両と交信した他の車両からの記録がコントローラに受信されたと判断すると、前記車両の記録と他の車両の記録が課金処理から削除される方法を提供する。

好ましくは、本発明は、判断するステップが、前記車両と交信した他の車両からの記録がコントローラに受信されなかった場合に、前記車両の記録を第２のデータ記憶装置に記憶するステップをさらに含む方法を提供する。

好ましくは、本発明は、交信に関わったがその記録がコントローラに受信されていない前記他の車両に関連する情報を獲得するために、前記第２のデータ記憶装置に記憶された前記車両の記録を分析するステップをさらに含む方法を提供する。

好ましくは、本発明は、或る時間が経過した後、識別するステップが実行される方法を提供する。

好ましくは、本発明は、識別された情報が前記他の車両の登録詳細記述を含む方法を提供する。

好ましくは、本発明は、前記他の車両の登録詳細記述により判断される前記他の車両の実体に通知書が通信される方法を提供する。

第３の態様から見ると、本発明は、デジタルコンピュータの内部メモリにロード可能なコンピュータプログラム製品であって、前記製品があるコンピュータ上で作動する場合に、請求項１〜１３に記載の本発明を実施するソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム製品を提供する。

第４の態様から見ると、本発明は、複数の車両から収集されたデータの異常を検出するための道路利用料課金サービスであって、車両から記録を受信し、前記記録が、前記車両とその位置を示すデータと、前記車両の近傍領域内で前記車両と交信したと主張する他の車両を示すデータとを含むステップと、前記車両と交信した他の車両からの記録がコントローラに受信されたかどうかを判断するステップと、他の車両から受信されていない記録が検出されると、前記検出された車両に対して課金を行使するステップとを含むサービスを提供する。

好ましくは、本発明は、請求行使された料金が、検出された車両にとっては高めの料金であり、記録が受信された車両にとっては安めの料金であるサービスを提供する。

第５の態様から見ると、本発明は、道路利用料課金機関が使用するための、複数の車両からデータを収集するシステムであって、前記システムは、前記車両と前記車両の位置とを示すデータを、前記車両の近傍にいる他の車両による検出のために定期的に送信する送信要素と、前記車両の近傍にいる他の車両を示すデータを検出するための検出器要素と、記録を作成するための作成器であって、前記記録が、前記送信するステップと前記検出するステップとから収集されたデータであって、定期的にコントローラに送信され、前記車両と交信した他の車両からの記録が前記コントローラに送信されているかどうかに関して判断が行われる、データを含む作成器とを含むシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、前記車両を示すデータが、搭載スマートカードユニットと通信する手段により決定されるシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、位置データが、場所決定装置と通信することによって決定されるシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、前記収集されたデータが、登録詳細記述、車両の交信の位置データと時刻、ならびに前記他の車両の登録詳細記述とを有するシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、前記送信されたデータがデジタル署名を含むシステムを提供する。

第６の態様から見ると、本発明は、課金機関により、複数の車両から収集されたデータの異常を検出するシステムであって、車両から記録を受信するための受信器で、前記記録が前記車両とその位置とを示すデータと、前記車両の近傍領域内で前記車両と交信したと主張する他の車両を示すデータとを有する受信器と、前記車両と交信した他の車両からの記録が前記コントローラに受信されているかどうかを判断するための判断器とを含む、システムを提供する。

好ましくは、本発明は、前記判断器が、前記車両と交信した他の車両からの記録が前記コントローラに受信されているかどうかを判断すると、前記車両の記録と前記他の車両の記録とがデータ記憶装置から削除される手段を有するシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、前記判断器が、前記車両と交信した他の車両からの前記記録が前記コントローラに受信されていない場合に、前記車両の記録を第２のデータ記憶装置に記憶するための手段をさらに有するシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、交信に関わったが、その記録が前記コントローラに受信されていない前記他の車両に関わる情報を引き出すために、第２のデータ記憶装置に記憶された前記車両の記録を分析するステップをさらに含む、システムを提供する。

好ましくは、本発明は、或る時間が経過した後、識別するステップが実行されるシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、識別された情報が他の車両の登録詳細記述を有するシステムを提供する。

好ましくは、本発明は、通知書が前記他の車両の登録詳細記述により判断される前記他の車両の責任のある実体に通信されるシステムを提供する。

本発明の実施形態を、添付の図面を参照して、例示のみで以下詳細に説明する。

図１および図２は、多くの先行技術の道路課金機構を示す。図１では、２つの車両１００、１０５が、道路１２０を車両渋滞領域の方へ移動している。車両が車両渋滞領域へ進入すると、道路の側面に沿ってカメラ１２５が配置されていて、車両１００、１０５のナンバープレートの写真を撮る。写真を受理すると、ナンバープレートの細部が引き出されてデータベース内でクエリが実行され、車両１００、１０５の登録所有者を特定する。いったん登録所有者が特定されると、登録所有者に、渋滞料金額の請求書が送信される。別法として、車両１００、１０５の所有者は課金機関に前払いをすることができる。車両１００、１０５が渋滞課金領域に進入する都度、渋滞料金額が、前払いされた金額から課金機関へ引き落とされる。

図２は、道路１２０を料金所１３０へ移動する２つの車両１１０、１１５を示す。料金所１３０は多くの場合、課金機関が道路の使用に対して課金するのに適切だと考える道路に設置されている。これは、課金機関が道路１２０を建設するのに費やした資金を取り戻そうと望むからか、あるいは、道路１２０の使用に対して課金することによって交通渋滞を緩和したい場合である。料金所には、道路１２０を移動する車両１１０、１１５を、料金の支払いが完了するまで停止させておくために、道路１２０を横切って何らかの構造物を配置することが必要になる。

上記の事例の各々において、前記課金機関は、車両の登録所有者に関わる情報のプライバシーについては、いかなる条件も設定していない。さらに、特に図１を参照すれば、車両の所有者は、自分の個人詳細記述、例えば情報の使用に対していかなる個人的制御もできずに把握され、記憶され、使用される、特定時刻における自分の車両の場所等についての詳細記述にひどく不満で、用心深くなっている。

図３に、道路利用料課金のための方法およびシステムを提供する課金システム２００を示す。図３に示すように、課金システム２００は、好ましくは、スマートカードを除き、沿道の設備または不正防止用搭載設備のいかなる導入も必要としない。

図３に示すように、各車両１００〜１１５は、例えば短距離無線により、その位置および登録詳細記述を定期的に送信（２０５）することが必要である。好ましくは、前記送信は、デジタル署名によって車両の運転者または所有者を確実に識別できるように、送信にデジタル方式で署名する、デジタル署名で構成される。

車両１１０〜１１５は、その車両自体を示す他の情報、例えば、車両の速度、方向、およびその日の時刻、を送信（２０５）することができる。別法として、道路利用料課金環境において作動すると、課金バンドを送信（２０５）することもできる。課金バンドは、排出タイプに応じて区分されている車両１００〜１１５から構成される。

車両１００〜１１５の位置、速度、方位、および時刻を決定するために、車載処理装置、例えばスマートカードがＧＰＳシステムと通信して、車両１００〜１１５の速度、日付および時刻を決定する。

道路利用料課金システム２００は、或る所定の時間の間無線信号を送信（２０５）することができる。どの時間の間に、いつ無線信号が送信できるのかは、車両が移動する距離、どのくらいの間前記車両が移動しているのか、あるいは、代わりに前記車両がいつ或る地域に移動するのかによって、決定することができる。例えば、或る地理的範囲を、各々が例えば２００平方メートルの大きさの領域に分けることができる。車両が或る地域に進入する際、車両はそのデータを送信することができる。車両が１つの地域を離れて、別の地域へ移動してくると、車両は再度そのデータを送信することができる。

正しい情報を送信（２０５）しないか、あるいは、まったく送信（２０５）しない車両１００〜１１５、は、警察あるいは他の車両１００〜１１５による探知、または結果として起こる道路交通法違反または脱税罪の告発の可能性により、阻止されることになる。

各車両１１０〜１１５は、情報を送信（２０５）するとともに、他の車両から送信（２０５）される情報を検出し受信することが必要となる。各車両１００〜１１５は、送信された情報（２０５）を定期的に検出し受信することが必要となる。好ましくは、各車両１１０〜１１５は、その近傍領域内で他の車両１１０〜１１５と交信することが必要となる。好ましくは、交信を定着させるために、車両は、その直前に送信する前記車両とその近傍で「対になる」。

前記近傍は、課金機関により、例えば課金領域を意味するグリッド検索を使用することによって決めることができる。各車両１１０〜１１５は、近くの車両１１０〜１１５と折衝して「交信」を確立する。この相互関係に参加しないこと、あるいは参加しようとしないことは、道路交通法違反または脱税罪と見なされる。車両１１０〜１１５は、その位置座標に信憑性のない別の車両（例えば自分の車両から数十メートルの範囲内にいない別の車両）１１０〜１１５との交信を確立するのを拒むことができる。いったん交信が決定されると、好ましくは、記録が作成される。記録は、課金機関２００へアップロードされるまで、幾日も、幾週間も、あるいは数ヶ月間も記憶することができる。記録は、送信されたデータおよび他の車両から受信されたデータから構成され、課金機関２１０に伝送することができる。いったんデータを受領すると、課金機関２００は、データがアップロードされた前記車両の道路利用料金を計算して、その車両に関する旅程情報を蓄積し（アップロードする前記車両は、自らもそのうちに課金されるよう、交信したと主張する）、アップロードされた記録の異常を検出する。例えば、車両Ａは車両Ｂとの交信を設定することができる。車両Ａは、車両Ａが課金されるとともに、車両Ｂも課金されるように、その記録をアップロードする。

記録は、旅程、時刻、または或る地域の全体を通して記録された一連の交信を示すデータ、あるいは別法として１つの交信のみを示すデータから構成されていてもよい。記録の一部はアップロードすることができ、例えば、数件の交信を示すデータまたは記録をすべてアップロードすることもできる。記録は、車両の所有者、運転者、または他の誰でもがアップロードすることができる。記録はスマートカードを介してアップロードすることができる。

図４に進むと、車両１００〜１１５内部に設置された課金システム２００を形成する構成要素が示される。これらの構成要素は、車両１００の位置、速度、方向、および課金バンド等を示す情報を送信する送信要素３０５と、他の車両１０５、１１０、１１５から送信（２０５）された情報を車両１００の近傍で検出するための検出器要素３１０と、２つの車両１１０と１１５間の交信記録を処理する処理要素３１５と、交信に関わる記録を作成する作成器要素３２０とから構成される。

送信要素３０５は、車両の位置と例えば、その速度、方向、課金バンド、デジタル署名等を示す情報を送信する。送信された情報は、課金機関２１０が公平な課金手段を確保するのに必要となる任意の情報となる。送信要素３０５は、車両（１００）の速度および位置に関連する１組のＧＰＳ座標を受信するＧＰＳシステムから、データを受信する。送信要素３０５はさらに、車両のＧＰＳシステムと通信して、現在の日付と時刻に関する情報を要求し受信する。いったん情報が収集されると、送信要素３０５は、受信された情報をひとまとめにしてペイロードにし、電波機構を介して送信して、その近傍の別の車両１０５、１１０、１１５が受信するようにする。検出器要素３１０は、その近傍領域内の他の車両１０５、１１０、１１５からその他のペイロードを検出する。検出器要素３１０は、別の車両１０５、１１０、１１５からペイロードを受信すると、処理要素３１５に通信して、ペイロード（交信を知らせる）が受信されたことを信号で通知する。

作成器要素３２０は、車両１１０と１１５の双方の交信時刻、位置座標、および他の車両１１０の登録詳細記述またはデジタル署名、あるいはその両方を記録する。別の実施形態において、他の車両１１０の課金バンド、ならびに車両１１０と１１５の双方の速度および方位をも記録することができる。

都合の良いときには、例えば車両１００が給油している時に、車両の運転者は交信記録を課金システムにアップロードする。例えば燃料補給所で現金で支払う場合には、このようなアップロードは無記名であってもよい。交信記録はすべてアップロードすることができ、あるいは、交信記録の一部のみをアップロードすることもできる。

課金機関２１０はアップロードされた交信記録を受信し、各交信記録を処理して異常を検出する。これらのステップを、課金機関２１０の課金システムの個々の要素を示す図５を参照しながら説明する。アップロードされた交信記録を受信器要素４００が受信し、点検を実行して、アップロードされた交信記録が正しい情報を確実に有するようにする。例えばその位置座標は有効な座標である等。アップロードされた交信記録が照合器要素４０５に通信され、待ち行列に入れられて記録器要素４１５に通信され、一時データ記憶装置４２０で記憶される。判断器要素４１０が各交信記録を検査する。

判断器要素４１０は、各交信に関して、別の車両１１０がその適切な交信記録を既にアップロードしたかどうかを判断する。適切な交信記録が既にアップロードされたと判断された場合、プライバシーを保護するために、対応する交信記録が課金処理から除かれ、好ましくは取消不能に削除される。判断器要素４１０が、対応する交信記録がそれまでにアップロードされていないと判断した場合、交信記録は一時データベース４２０に記憶される。プライバシー特性は、一時データベースのデータが一時的性質であること、およびエントリの削除が取消不能であることから派生する。

当業者なら、上記の要素はどんな順序でも機能させることができ、前記順序は上で開示した順序に限定されるものではないことを理解するであろう。

指定された或る期間の後、判断器要素４１０は一時データベース４２０でクエリを実行し、１組の記録が前記指定期間の間、アップロードされた対応交信記録、すなわち先払いのアップロードされた送信を持っていないと判断する。例えば、車両１００からの交信記録Ａが課金機関２１０にアップロードされる。交信記録は、車両Ｂ１１０との間で交信が記録されたことを記載している。前記交信記録を使用すれば、車両Ｂ１１０の運転者または登録所有者を識別できるので、彼らと連絡をとることができる。前記判断器要素４１０は、或る期間の後、車両Ｂ１１０に関して、交信記録がアップロードされなかったと判断する。別の実施形態において、自らの交信記録を即座にアップロードする車両１１０〜１１５の所有者は、道路料金の割引率が与えられることにより報われる。逆に、自らの交信記録をアップロードすることに励まない車両の所有者は、割引率なしで課金されることにより罰せられてもよい。

次に、図６、図７を参照して課金システムの操作ステップを説明する。

車両１１０がルート１２０を移動する際、送信要素３０５は、車両およびその位置を示す情報を収集する。ステップ５００で、送信要素３０５は、所定の期間の間その近傍領域内の他の車両１０５、１１０、１１５に情報を送信（２０５）する。ステップ５０５で、検出器要素３１０は、車両１００の近傍領域内で情報を送信（２０５）する他の車両１０５、１１０、１１５を検出する。ステップ５１０で、検出器要素３１０は、検出された車両に関連する送信情報を受信し、処理要素３１５に信号で通知して交信記録を処理する。

交信記録の一例は以下のとおりである。

交信記録は、自身についての情報を送信している２つの車両１００、１１０に関連するデータから構成されている。交信記録の１行目は、交信記録を作成した車両１００に関連するデータを含む。これは、常に、自分自身を示す情報を送信し、それに応答して他の車両１１０から送信されたデータを検出した車両１００である。交信記録は、適切な場合、車両１００と車両１１０との間の交信の日付および時刻、車両１００の位置座標、ならびに車両１００の課金バンドから構成することができる。これらの詳細記述に続き、別の車両１１０（この例では車両Ｂ１１０）から前記詳細記述が送信される。車両Ｂ１１０に関連する詳細記述は、前記交信の日時、前記交信の日時での車両の位置座標、ならびに車両Ｂの送信データのデジタル署名から構成されてもよい。当業者なら、その他の情報が交信記録に記録されてもよいことを理解するであろう。

交信記録は課金機関２１０にアップロードされる。図７を参照すると、ステップ６００で、受信器要素４００は交信記録を受信し、交信記録を照合器要素４０５に回してその情報が正しいかどうかを適切な形式で点検し、道路利用料を課金すべき実体（Entity）についての詳細記述を引き出す。制御はステップ６１０に移動して、判断器要素４１０が、対応する交信記録が一時データ記憶装置４２０に記憶されたかどうかを判断する。判断が肯定的である場合（すなわち交信記録が位置入力されていた場合）、制御はステップ６１５に移動し、交信記録は課金処理から除外されるか、一時データ記憶装置４２０から削除されるかのいずれかとなる。判断が否定的である場合（すなわち交信記録が位置入力されていなかった場合）、制御はステップ６２０に移動し、交信記録が一時データ記憶装置４２０に記憶される。

所定の時間経過の後、判断要素４１０は一時データ記憶装置４２０でクエリを実行し、ステップ６２５で、どの交信記録が、課金機関２１０にアップロードされた対応交信記録を持っていないかを識別する。

多数の先行技術の道路利用料課金機構を示す。 多数の先行技術の道路利用料課金機構を示す。 本発明の道路利用料課金システムを示す。 車両内部に配置された道路利用料課金システムの従属要素を示す。 課金機関の道路利用料課金システムの従属要素を示す。 車両内部に配置された道路利用料課金システムの操作ステップを示す。 課金機関の道路利用料課金システムの操作ステップを示す。

Claims (7)

1. 道路利用料課金機関が使用するための、複数の車両からのデータ収集方法であって、前記方法は、
   車両が、前記車両と前記車両の位置とを示すデータを、前記車両の近傍の他の車両により検出させるために、定期的に送信するステップと、
   前記車両が、前記車両の近傍の他の車両を示すデータを検出するステップと、
   前記車両が、前記道路利用料課金機関において前記車両および前記他の車両に対する課金処理で使用される記録であって、前記送信するステップで送信したデータおよび前記検出するステップで検出したデータを有する記録を作成するステップと、
   を含む方法。
2. 前記車両を示す前記データが、車載処理装置と通信することによって決定される、請求項１に記載の方法。
3. 前記位置データが、場所決定装置と通信することによって決定される、請求項１に記載の方法。
4. 道路利用料課金機関が、複数の車両から収集したデータの異常を検出する方法であって、前記方法は、
   前記道路利用料課金機関のコントローラが、車両とその位置とを示すデータと、前記車両の近傍域内で前記車両と交信した他の車両を示すデータとを含む記録を前記車両から受信するステップと、
   前記コントローラが、前記記録に対応する、前記車両と交信した他の車両からの記録が前記道路利用料課金機関のデータ記憶装置に記憶されているかどうかを判断するステップと、
   前記他の車両からの記録が前記データ記憶装置に記憶されていた場合に、前記コントローラが、前記車両および前記他の車両に対する課金処理から前記記録を除外するステップと、
   前記他の車両からの記録が前記データ記憶装置に記憶されていなかった場合に、前記コントローラが、前記車両から受信した記録を前記データ記憶装置に記憶するステップと、
   を含む方法。
5. デジタルコンピュータの内部メモリにロード可能なコンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムがあるコンピュータ上で作動する場合に、請求項１〜４のいずれかに記載の方法を実施するように機能させるコンピュータプログラム。
6. 道路利用料課金機関が使用するための、複数の車両からデータを収集するシステムであって、
   車両と前記車両の位置とを示すデータを、前記車両の近傍にいる他の車両による検出のために定期的に送信する送信要素と、
   前記車両の近傍にいる他の車両を示すデータを検出するための検出器要素と、
   前記道路利用料課金機関において前記車両および前記他の車両に対する課金処理で使用される記録であって、前記送信要素が送信したデータおよび前記検出器要素が検出したデータを有する記録を作成する作成器と、
   を含むシステム。
7. 課金機関により、複数の車両から収集されたデータの異常を検出するシステムであって、
   車両とその位置を示すデータと、前記車両の近傍領域内で前記車両と交信した他の車両を示すデータとを有する記録を前記車両から受信する受信器と、
   前記記録に対応する、前記車両と交信した他の車両からの記録が前記課金機関のデータ記憶装置に記憶されているかどうかを判断するための判断器とを含み、
   前記判断器は、前記他の車両からの記録が前記データ記憶装置に記憶されていた場合に、前記車両および前記他の車両に対する課金処理から前記記録を除外し、前記他の車両からの記録が前記データ記憶装置に記憶されていなかった場合に、前記車両から受信した記録を前記データ記憶装置に記憶する、システム。

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