JP4677246B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents
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また、本発明は、インクジェット記録装置であって、記録媒体に液体を塗布するための塗布ローラと、前記塗布ローラに当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布ローラを回転させることにより前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布ローラを介して前記記録媒体に塗布する塗布手段と、前記塗布手段により液体が塗布された記録媒体に対して記録ヘッドからインクを吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、前記液体を貯蔵する貯蔵手段と、前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記貯蔵手段から前記液体保持空間へ前記液体を供給するための第1の経路と、前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収するための第2の経路と、前記貯蔵手段と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第1状態にするか、大気と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第2状態にするかを切換える切換手段と、前記第1の経路、前記液体保持空間および前記第2の経路を含む流路において前記液体の流れを発生させるための液体移動手段とを備え、前記切換手段により前記第2状態とし且つ前記液体移動手段を動作させることにより、前記流路内へ前記第1の経路から大気を取り込み、前記流路から前記第2の経路を介して前記貯蔵手段へ前記液体を回収することが可能であることを特徴とする。
また、本発明は、インクジェット記録装置であって、インクと反応する液体を記録媒体に塗布するための塗布ローラと、前記塗布ローラに当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布ローラを回転させることにより前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布ローラを介して前記記録媒体に塗布する塗布手段と、前記塗布手段により液体が塗布された記録媒体に対して記録ヘッドからインクを吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、前記液体を貯蔵する貯蔵手段と、前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記貯蔵手段から前記液体保持空間へ前記液体を供給するための第1の経路と、前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収するための第2の経路と、前記貯蔵手段と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第1状態と、大気と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第2状態とを切換え可能な切換手段と、前記第1の経路、前記液体保持空間および前記第2の経路を含む流路において前記液体の流れを発生させるための、前記第2の経路に配置されたポンプとを備え、前記ポンプを動作させて前記流路内に液体の流れを発生させた後に、前記切換手段により前記第2状態として前記第1の経路に大気を取り込むことで、前記流路から前記貯蔵手段へ前記液体を回収することが可能であることを特徴とする。
(第1の実施形態)
本実施形態は、塗布動作を行わない場合に、塗布ローラと液体保持部材との間に形成され液体を保持する液体保持空間から液体を回収するものである。
液体塗布手段は、円筒状の塗布ローラ1001、この塗布ローラ1001に対向して配置された円筒状のカウンターローラ(媒体支持部材)1002、および塗布ローラ1001を駆動するローラ駆動機構1003などを有する。このローラ駆動機構1003は、ローラ駆動モータ1004と、このローラ駆動モータ1004の駆動力を塗布ローラ1001に伝達するギアトレインなどを有する動力伝達機構1005とによって構成されている。
硝酸カルシウム・4水和物 10%
グリセリン 42%
界面活性剤 1%
水 残量
また、前記塗布液の粘度は25℃で5〜6cP(センチポアズ)である。
なお、本発明の適用において、塗布液は上記のものに限られないことは勿論である。例えば、別の塗布液として、染料を不溶化あるいは凝集させる成分を含有する液体を用いることも可能である。
図2は、塗布ローラ1001、カウンターローラ1002および液体保持部材2001などの配置の一例を示す説明縦断側面図である。
カウンターローラ1002は、不図示の付勢手段によって塗布ローラ1001の周面に向けて付勢されている。塗布ローラ1001を図中、時計方向に回転させることにより、両ローラの間に塗布液を塗布すべき塗布媒体Pを挟持し得ると共に、塗布媒体Pを図中の矢印方向に搬送し得るようになっている。
図3に示すように、液体保持部材2001は、空間形成基材2002と、この空間形成基材2002の一方の面に設けられた環状の当接部材2009とを有して構成されている。空間形成基材2002には、その中央部分における長手方向に沿って、底部の断面形が円弧状をなす凹部2003が形成される。そして、当接部材2009は、その直線部分がこの凹部2003の上縁部に沿って固着され、また、円周部分が上記上縁部から底部を経て反対側の上縁部に至るように固着される。これにより、液体保持部材2001の当接部2009が塗布ローラ1001に当接したとき、塗布ローラの周面形状に沿った当接が可能となる。よって、均一な圧力の当接を実現することができる。
図11は、前記塗布液供給手段の液体保持部材2001に連結される液体流路3000の概略構成を示す説明図である。
この液体流路3000は、液体保持部材2001を構成する空間形成基材2002の液体供給口2004と塗布液を貯蔵する貯蔵タンク3003とを連結する第1流路3001と、空間形成基材2002の液体回収口2005と前記貯蔵タンク3003とを連結する第2流路3002とを有する。この貯蔵タンク3003には、大気連通口3004が設けられている。また、この大気連通口には、大気との連通、遮断を切換える大気連通弁3005が設けられる。なお、大気連通口3004は、蒸発を抑制するために迷路構造であることが望ましい。また、第1流路3001内には切換弁3006が設けられている。この切換弁3006によって第1流路3001と大気との連通、遮断が切換え可能となっている。さらに第2流路3002内には、本液体流路3000内で塗布液および空気を所望の方向へと強制的に流動させるためのポンプ3007が連結されている。ここでは、液体保持空間Sを介して第1流路3001から第2流路3002へ向かう方向の液体の流れを発生させる。
図12は、本実施形態の液体塗布装置における制御系の概略構成を示すブロック図である。
図12において、制御部4000は液体塗布装置全体を制御する制御手段としての制御部である。この制御部4000は、種々の演算、制御、判別などの処理動作を実行するCPU4001と、このCPU4001によって実行される、図13にて後述される処理などの制御プログラムなどを格納するROM4002と、CPU4001の処理動作中のデータや入力データなどを一時的に格納するRAM4003などを有する。
図13は、本実施形態の液体塗布装置の液体塗布に係わる処理手順を示すフローチャートである。以下、このフローチャートを参照して、液体塗布にかかる各工程を説明する。
ステップS1では、前記液体保持空間Sに対する塗布液の充填工程を実行する。この充填工程では、まず、貯蔵タンク3003の大気連通弁3005を大気に開放させると共に、切換弁(三方弁)3006を切換えて図19の状態にすることによりチューブ3011とチューブ3012とを連通させ、ポンプ3007を一定時間駆動する。これによりポンプ3007から貯蔵タンク3003へと空気および/または塗布液の流れが生じる。よって、液体保持空間Sおよび各流路3001,3002内に塗布液が充填されていない場合には、ポンプによって内部の空気が貯留タンク3003へと送られて大気へと排出されると共に各部に塗布液が充填される。また、既に各部に塗布液が充填されている場合には、各部の塗布液が流動して適正な濃度および粘度の塗布液が供給される。この初期動作によって、塗布ローラ1001に対し塗布液が供給された状態となり、塗布媒体への塗布が可能となる。
ここで、塗布開始指令が入力されると(ステップS2)、再びポンプ3007が作動を開始すると共に(ステップS3)、塗布ローラ1001が図1の矢印に示すように、時計周りに回転を開始する(ステップS4)。この塗布ローラ1001の回転により、液体保持空間Sに充填された塗布液Lは、塗布ローラ1001に対する液体保持部材2001の当接部材2009の押圧力に抗して、塗布ローラ1001と当接部材2009の下縁部2011との間を摺り抜け、塗布ローラ1001の外周に層状態となって付着する。塗布ローラ1001に付着した塗布液Lは、塗布ローラ1001とカウンターローラ1002との当接部に送られる。
上記のようにして、塗布媒体への塗布動作が実行されると、次に塗布工程を終了して良いか否かの判断を行う(ステップS6)。塗布工程を終了しない場合は、ステップS5に戻り、塗布媒体の塗布が必要な部分全体に塗布工程を終了するまで塗布動作を繰り返す。塗布工程を終了すると、塗布ローラ1001を停止させ(ステップS7)、さらに、ポンプ3007の駆動を停止させる(ステップS8)。この後、ステップS2へ移行し、所定期間の経過前に塗布開始指令が入力されていれば、前述のステップS2〜S8の動作を繰り返す。所定期間の経過後であっても塗布開始指令が入力されていなければ、液体保持空間Sおよび液体流路内の塗布液を回収する回収動作などの後処理を行い(ステップS9)、塗布にかかる処理を終了する。
本実施形態は、第1の実施形態で説明した塗布装置において、切換弁(三方弁)3006の代わりに開閉弁を用いて、塗布動作を行わない場合に、塗布ローラと液体保持部材との間に形成され液体を保持する液体保持空間から液体を回収するものである。
本実施形態において、液体塗布装置の液体塗布に係わる処理手順は、図13に示した処理手順について、ステップS1およびステップS9を除いて同様であるので、これらのステップについての説明は省略する。以下、本実施形態に係るステップS1およびステップS9について詳細に説明する。
本実施形態は、貯蔵タンクと液体保持部材とを連結する流路の一部を貯蔵タンク内の最大液面より水頭の高い位置に設定し、その水頭の高い部分と大気との連通、遮断を切り換えることによって、液体保持部材に対する液体の供給、回収を切り換えるようにしたものである。
図14は、上述の液体塗布装置とほぼ同様の構成を有した塗布機構を備えたインクジェット記録装置1の概略構成を示す図である。
上述の各実施形態において、図13および図17に示した液体塗布動作シーケンスを実行する際に、図13ではステップS2および図17ではステップS102にて、塗布開始指令が入力されていないと判断して、図13ではステップS9および図17ではステップS110の後処理に進む前に、液体塗布装置またはインクジェット記録装置の待機モードが所定時間経過したか否か判断するようにしても良い。
2002 空間形成基材
2004 液体供給口
2005 液体回収口
3001 第1流路
3002 第2流路
3003 貯蔵タンク
3004、3013 大気連通口
3005 大気連通弁
3006 切換弁
3007 ポンプ
3011 貯蔵タンク側チューブ
3012 液体塗布部材側チューブ
Claims (13)
- 記録媒体に液体を塗布するための塗布部材と、前記塗布部材に当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布部材を回転させることにより前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布部材を介して前記記録媒体に塗布する塗布手段と、
前記塗布手段により液体が塗布された記録媒体に対して記録ヘッドからインクを吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、
前記液体を貯蔵する貯蔵手段と、
前記貯蔵手段から前記液体保持空間へ前記液体を供給するための第1の経路と、
前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収するための第2の経路と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第1状態にするか、大気に連通した大気連通口と前記保持部材とを前記第1の経路の一部を介して連通し且つ前記貯蔵手段と前記保持部材との連通を遮断した第2状態にするかを切換える切換手段と、
前記第2の経路もしくは前記切換手段よりも前記液体保持空間に近い側の前記第1の経路に設けられ、前記第1の経路から前記第2の経路に向かって前記液体の流れを発生させるための液体移動手段とを備え、
前記切換手段により前記第2状態にし且つ前記液体移動手段を動作させることにより、前記大気連通口から前記第1の経路内に大気を取り込み、前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収することが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 記録手段による記録が終了してから所定期間経過しても記録命令がない場合、前記液体の回収を開始することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 前記液体保持空間内の液体の有無に関する情報に基づいて前記液体移動手段の動作を停止することにより、前記液体の回収を終了することを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
- 前記液体移動手段はチューブポンプであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 記録媒体に液体を塗布するための塗布部材と、前記塗布部材に当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布部材を回転させることにより前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布部材を介して前記記録媒体に塗布する塗布手段と、
前記塗布手段により液体が塗布された記録媒体に対して記録ヘッドからインクを吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、
前記液体を貯蔵する貯蔵手段と、
前記貯蔵手段から前記液体保持空間へ前記液体を供給するための第1の経路と、
前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収するための第2の経路と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第1状態にするか、大気に連通した大気連通口と前記保持部材とを前記第1の経路の一部を介して連通した第2状態にするかを切換える、前記第1の経路に設けられた切換手段と、
前記第1の経路、前記液体保持空間および前記第2の経路を含む経路において前記液体の流れを発生させるための、前記第2の経路に設けられた液体移動手段とを備え、
前記切換手段により前記第2状態にし且つ前記液体移動手段を動作させることにより、前記大気連通口から前記第1の経路内に大気を取り込み、前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収することが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記貯蔵手段は前記大気連通口の開放および遮断を切換える手段を備え、前記液体の回収が終了すると前記大気連通口を遮断することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記塗布手段で前記記録媒体に塗布する際には、前記切換手段により前記第1状態として且つ前記液体移動手段を動作させることにより、前記貯蔵手段と前記液体保持空間との間で前記液体を循環させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 前記切換手段は、前記貯蔵手段に最大量の液体を貯蔵した際の液面より低い水頭の位置に配置されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- 記録媒体に液体を塗布するための塗布ローラと、前記塗布ローラに当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布ローラを回転させることにより前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布ローラを介して前記記録媒体に塗布する塗布手段と、
前記塗布手段により液体が塗布された記録媒体に対して記録ヘッドからインクを吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、
前記液体を貯蔵する貯蔵手段と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記貯蔵手段から前記液体保持空間へ前記液体を供給するための第1の経路と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収するための第2の経路と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第1状態にするか、大気と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第2状態にするかを切換える切換手段と、
前記第1の経路、前記液体保持空間および前記第2の経路を含む流路において前記液体の流れを発生させるための液体移動手段とを備え、
前記切換手段により前記第2状態とし且つ前記液体移動手段を動作させることにより、前記流路内へ前記第1の経路から大気を取り込み、前記流路から前記第2の経路を介して前記貯蔵手段へ前記液体を回収することが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記切換手段は前記第1の経路に配置され、
前記液体移動手段は前記第2の経路に配置されることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。 - 前記液体の回収は、前記液体移動手段を動作させた後に前記切換手段によって大気と保持部材とを連通させることで実行されることを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
- 前記液体は、前記インクの色材を凝集あるいは不溶化させるための液体であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
- インクと反応する液体を記録媒体に塗布するための塗布ローラと、前記塗布ローラに当接して形成される液体保持空間に液体を保持するための保持部材とを備え、前記塗布ローラを回転させることにより前記液体保持空間に保持される液体を前記塗布ローラを介して前記記録媒体に塗布する塗布手段と、
前記塗布手段により液体が塗布された記録媒体に対して記録ヘッドからインクを吐出させることにより前記記録媒体に画像を記録する記録手段と、
前記液体を貯蔵する貯蔵手段と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記貯蔵手段から前記液体保持空間へ前記液体を供給するための第1の経路と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを連通し、前記液体保持空間から前記貯蔵手段へ前記液体を回収するための第2の経路と、
前記貯蔵手段と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第1状態と、大気と前記保持部材とを前記第1の経路を介して連通した第2状態とを切換え可能な切換手段と、
前記第1の経路、前記液体保持空間および前記第2の経路を含む流路において前記液体の流れを発生させるための、前記第2の経路に配置されたポンプとを備え、
前記ポンプを動作させて前記流路内に液体の流れを発生させた後に、前記切換手段により前記第2状態として前記第1の経路に大気を取り込むことで、前記流路から前記貯蔵手段へ前記液体を回収することが可能であることを特徴とするインクジェット記録装置。
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