JP4675873B2 - ヘッド制御装置、記憶装置、および上限パワー決定方法 - Google Patents

ヘッド制御装置、記憶装置、および上限パワー決定方法 Download PDF

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Description

本発明は、記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置をヒーターによる熱膨張によって制御するヘッド制御装置、記憶装置、および上限パワー決定方法に関し、特に、ヒーターパワーを適切に制御し、装置の損傷を防止することができるヘッド制御装置、記憶装置、および上限パワー決定方法に関する。
従来、例えば磁気ディスク装置や光磁気ディスク装置など、ディスク媒体にデータを記憶する記憶装置においては、ディスク媒体に非接触に設けられるヘッドがディスク媒体に記憶されたデータを読み出したりディスク媒体へデータを書き込んだりするのが一般的である。ヘッドは、ディスク媒体のデータを読み出す際に磁気やレーザー光の反射などの信号を感知するため、ヘッドとディスク媒体が近接するほど信号に対する感度が向上し、データの精度が高くなる。近年では、ディスク媒体の面密度の上昇に伴って、ヘッドとディスク媒体の距離を示す浮上量が例えば10nm(ナノメートル)以下と非常に小さくなっている。
このような浮上量の微小化に伴い、環境変化などによる浮上量の変動をより厳密に監視することが要求されるため、例えば特許文献1においては、ヘッドによって再生される信号波形の振幅値やジッタ量を用いて浮上量の変動を監視する技術が開示されている。
また、ヘッド先端部の位置を正確に制御し、ヘッド先端部とディスク媒体表面の距離(以下「スペーシング」という)を一定に保つことが益々重要になるため、例えば特許文献2には、ヘッド内部に発熱コイルおよび熱膨張体を設け、発熱コイルへの通電により熱膨張体の膨張を制御し、ヘッドの磁気ディスクに対向する面を磁気ディスク方向へ突き出させて、スペーシングを調整することが記載されている。すなわち、例えば図11に示すように、ヘッド100に内蔵された発熱コイルなどのヒーターを発熱させ、データの記録再生素子101が設けられたヘッド先端部102を磁気ディスク200側へ膨張させることにより、スペーシングが調整される。
特開平11−45436号公報 特開2003−272335号公報
しかしながら、ヒーターを発熱させてスペーシングを調整する際、ヒーターパワーが過剰になると、ヘッド先端部がディスク媒体表面に接触(以下「タッチダウン」という)して、ヘッド先端部やディスク媒体の表面が磨耗したりディスク媒体の回転が妨げられたりするという問題がある。すなわち、ヒーターのヒーターパワーを上昇させると、例えば図12に示すように、ヘッド先端部102が磁気ディスク200の表面にタッチダウンする。そして、タッチダウン発生後もヒーターのヒーターパワーを上昇させ続けると、磁気ディスク200の表面には、微視的には凹凸が存在することから、磁気ディスク200の回転に伴って、磁気ディスク200の表面およびヘッド先端部102が磨耗したり損傷したりする。
特に、ヒーターパワーを調節してスペーシングを制御する場合には、ヒーターパワーとスペーシングとの対応関係を取得するために、あらかじめキャリブレーションを行っておく必要がある。このとき、ヒーターパワーを通常の運用時よりも大きくすることがあるが、過度にヒーターパワーを上昇させてしまうと、通常の運用時にはヘッド先端部やディスク媒体が損傷してしまい、ディスク媒体への信号の記録再生に支障が生じる虞がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ヒーターパワーを適切に制御し、装置の損傷を防止することができるヘッド制御装置、記憶装置、および上限パワー決定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置をヒーターによる熱膨張によって制御するヘッド制御装置であって、前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる制御部と、前記制御部によって制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得部と、ヒーターパワーが直前のヒーターパワーに上昇するまでに前記取得部によって取得されたサンプルから、現在のヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定部と、前記決定部によって決定された判定用関数を用いて現在のヒーターパワーに対応する比較値を算出する算出部と、前記算出部によって算出された比較値と現在のヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、現在のヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定部とを有する構成を採る。
この構成によれば、直前のヒーターパワーまでの上昇時に取得されたサンプルから決定される判定用関数を用いて、現在のヒーターパワーにおいてヘッド先端部と記憶媒体が接触すると判断される信号レベルの指標値を比較値として算出し、算出された比較値と実際の信号レベルの指標値との比較により上限パワーを決定することができる。このため、ヘッド先端部と磁気ディスク表面が接触し続けないようにヒーターパワーを適切に制御し、ヘッド先端部や磁気ディスク表面の損傷を防止することができる。
また、本発明は、上記構成において、前記決定部は、ヒーターパワーと信号レベルの指標値とを座標軸とする二次元座標において、前記取得部によって取得された複数のサンプルを近似する近似直線を決定する近似直線決定部と、前記近似直線決定部によって決定された近似直線を移動させる直線移動部とを含み、前記直線移動部によって移動されて得られた直線で表現される関数を判定用関数と決定する構成を採る。
この構成によれば、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加が直線の移動分に対応する基準まで低下したことを判定用関数から検出することができ、ヘッド先端部と記憶媒体が接触することによりヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加率が所定基準まで低下するヒーターパワーを上限パワーとすることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記直線移動部は、近似直線上の信号レベルの指標値を所定割合だけ増加または減少させる構成を採る。
この構成によれば、信号レベルの絶対的な値を反映する指標値がサンプルとされる場合に、適切に直線を移動させることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記直線移動部は、近似直線上の信号レベルの指標値に所定値を加算または減算する構成を採る。
この構成によれば、信号レベルの相対的な値を反映する指標値がサンプルとされる場合に、適切に直線を移動させることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記決定部は、ヒーターパワーと信号レベルの指標値とを座標軸とする二次元座標において、前記取得手段によって取得された複数のサンプルの座標位置を移動させるサンプル移動部と、前記サンプル移動部によって移動されて得られた複数の座標点を近似する近似直線を決定する近似直線決定部とを含み、前記近似直線決定部によって決定された近似直線で表現される関数を判定用関数と決定する構成を採る。
この構成によれば、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加がサンプルの移動分に対応する基準まで低下したことを判定用関数から検出することができ、ヘッド先端部と記憶媒体が接触することによりヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加率が所定基準まで低下するヒーターパワーを上限パワーとすることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記サンプル移動部は、サンプルの信号レベルの指標値を所定割合だけ増加または減少させる構成を採る。
この構成によれば、信号レベルの絶対的な値を反映する指標値がサンプルとされる場合に、適切にサンプルを移動させることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記サンプル移動部は、サンプルの信号レベルの指標値に所定値を加算または減算する構成を採る。
この構成によれば、信号レベルの相対的な値を反映する指標値がサンプルとされる場合に、適切にサンプルを移動させることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記取得部は、前記記憶媒体から読み出される信号レベルそのものを指標値としてサンプルを取得する構成を採る。
この構成によれば、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加を正確に指標するサンプルを得ることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記判定部は、比較値が現在のヒーターパワーにおける指標値以上である場合に、現在のヒーターパワーが上限であると判定する構成を採る。
この構成によれば、信号レベルの増加率が低下し、比較値よりも実際の信号レベルが小さくなった時点のヒーターパワーを上限パワーとすることができ、容易な大小比較処理によって上限パワーを決定することができる。
また、本発明は、上記構成において、前記取得部は、前記記憶媒体から読み出される信号レベルを一定レベルに増幅するゲインを指標値としてサンプルを取得する構成を採る。
この構成によれば、ゲインが例えば負帰還制御されている場合に、この制御におけるゲインをそのまま流用してサンプルを得ることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記判定部は、比較値が現在のヒーターパワーにおける指標値未満である場合に、現在のヒーターパワーが上限であると判定する構成を採る。
この構成によれば、ゲインの減少率が変化し、比較値よりも実際のゲインが大きくなった時点のヒーターパワーを上限パワーとすることができ、容易な大小比較処理によって上限パワーを決定することができる。
また、本発明は、上記構成において、前記取得部は、前記記憶媒体を構成する複数のセクタにおける信号レベルのばらつきを含む指標値のサンプルを取得する構成を採る。
この構成によれば、信号レベルやゲインのみをサンプルとするよりも明確にヘッド先端部と記憶媒体の接触に反応するサンプルを取得することができ、さらに正確にヘッド先端部と記憶媒体が接触するヒーターパワーを検出して上限パワーとすることができる。
また、本発明は、上記構成において、前記取得部は、前記制御部による制御の結果、ヒーターパワーが所定の初期値以上となった場合にサンプルを取得する構成を採る。
この構成によれば、ヒーターパワーに対する信号レベルの出力が不安定な範囲をサンプルから除外することができ、より信頼性の高い判定用関数を決定することができる。
また、本発明は、記憶媒体にデータを記憶する記憶装置であって、前記記憶媒体に対向して信号の読み出しおよび書き込みを行う記録再生部と、前記記録再生部の位置を熱膨張によって調節するヒーターと、前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる制御部と、前記制御部によって制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得部と、ヒーターパワーが直前のヒーターパワーに上昇するまでに前記取得部によって取得されたサンプルから、現在のヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定部と、前記決定部によって決定された判定用関数を用いて現在のヒーターパワーに対応する比較値を算出する算出部と、前記算出部によって算出された比較値と現在のヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、現在のヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定部とを有する構成を採る。
また、本発明は、記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置を熱膨張によって制御するヒーターの上限パワーを決定する上限パワー決定方法であって、前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる第1制御工程と、前記第1制御工程にて制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得工程と、前記取得工程にて取得されたサンプルからヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定工程と、前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅だけさらに上昇させる第2制御工程と、前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーに対応する比較値を前記決定部によって決定された判定用関数を用いて算出する算出工程と、前記算出工程にて算出された比較値と前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定工程とを有するようにした。
本発明によれば、ヒーターパワーを適切に制御し、ヘッドや記憶媒体の損傷を防止することができ、結果として、装置の信頼性および耐用期間を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、記憶装置として磁気ディスク装置を例に挙げながら説明する。ただし、本発明は、磁気ディスク装置以外にも例えば光磁気ディスク装置や光ディスク装置などの記憶媒体に記憶されたデータをヘッドが読み出す記憶装置やヘッドの位置を固定してヘッドの特性を測定・解析するヘッドテスタなどにも適用することが可能である。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る磁気ディスク装置1の概略構成を示すブロック図である。同図に示す磁気ディスク装置1は、ホストインタフェース制御部(以下「ホストIF制御部」と略記する)2、バッファ制御部3、バッファメモリ4、フォーマット制御部5、リードチャネル部6、ヘッドIC7、MPU(Micro Processing Unit)8、メモリ9、不揮発メモリ10、サーボ制御部11、ボイスコイルモータ(Voice Coil Motor:以下「VCM」と略記する)12、スピンドルモータ(SPindle Motor:以下「SPM」と略記する)13、ヘッド14、磁気ディスク15、および共有バス16を有している。
ホストIF制御部2は、磁気ディスク装置1の上位装置であるホストに接続され、ホストとの間の通信を制御する。バッファ制御部3は、バッファメモリ4を制御する。バッファメモリ4は、ホストと磁気ディスク装置1との間でやり取りされる情報などを一時的に記憶する。
フォーマット制御部5は、データの読み出しを制御し、例えば読み出されたデータのエラーチェックなどを行う。リードチャネル部6は、データの読み出し時に、ヘッドIC7から出力されるデータ信号を増幅し、AD変換および復調などの所定の処理を施す。ヘッドIC7は、図示しないプリアンプを備えており、データの読み出し時に、ヘッド14によって読み出されたデータ信号を前置増幅する。
MPU8は、所定の制御プログラム(ファームウェアプログラム)により磁気ディスク装置1の主制御を行う。すなわち、MPU8は、ホストからのコマンドを解読して各処理部を制御し、磁気ディスク15のデータの読み書きを統括制御する。また、本実施の形態においては、MPU8は、ヘッド14の先端部の位置を決定するヒーターパワーの上限を決定したり、決定された上限の下でヘッド14に内蔵されるヒーターを制御してヘッド14の先端部と磁気ディスク15の表面との距離(スペーシング)を調整したりする。MPU8によるヒーターパワーの上限の決定については、後に詳述する。
メモリ9および不揮発メモリ10は、MPU8において動作するファームウェアプログラムや種々の制御用のデータを格納する。サーボ制御部11は、VCM12およびSPM13の動作状態を確認しながら、これらのモータを駆動させる。VCM12は、ヘッド14の位置を調節する。SPM13は、磁気ディスク15を回転させ、ヘッド14によるデータの読み出し位置を調節する。
ヘッド14は、磁気ディスク15に接近する先端部に図示しない記録素子および再生素子を備えており、磁気ディスク15にデータ信号を書き込んだり、磁気ディスク15に記録されたデータ信号を読み出したりする。また、ヘッド14は、先端部と磁気ディスク15の表面との距離(スペーシング)を調整するための図示しないヒーターを備えており、ヒーターによって先端部が熱膨張するとスペーシングが小さくなるようになっている。磁気ディスク15は、磁性体を備えた記憶媒体であり、磁性体の磁化状態を変化させることにより、データを磁気記録する。共有バス16は、磁気ディスク装置1内の各処理部を接続し、処理部間における種々の情報の受け渡しを行う。
図2は、本実施の形態に係る磁気ディスク装置1のリードチャネル部6およびMPU8の内部構成を示すブロック図である。同図に示すように、リードチャネル部6は、可変利得アンプ部601、可変イコライザ部602、AD変換部603、復調部604、およびレジスタ部605を有している。
可変利得アンプ部601は、ゲインを変更することが可能な可変利得アンプを備えており、AD変換部603からフィードバックされるゲイン信号に応じて可変利得アンプのゲインを設定し、ヘッドIC7から出力されるデータ信号を増幅する。このとき、可変利得アンプ部601は、増幅後のデータ信号のレベルが一定値になるようにゲインを設定する。換言すれば、可変利得アンプ部601、可変イコライザ部602、およびAD変換部603によりAGC(Auto Gain Control:自動利得制御)ループが形成されている。
可変イコライザ部602は、可変利得アンプ部601による増幅後のデータ信号の周波数特性を調整し、得られたデータ信号をAD変換部603へ出力する。
AD変換部603は、可変イコライザ部602から出力されるデータ信号をAD変換し、得られたデジタルデータ信号を復調部604へ出力する。また、AD変換部603は、可変イコライザ部602から出力されるデータ信号のレベルから可変利得アンプ部601のゲインを制御するためのゲイン信号を生成し、可変利得アンプ部601へフィードバックするとともに、レジスタ部605へ出力する。
復調部604は、AD変換後のデジタルデータ信号を復調し、得られた復調信号をデータのエラーチェックなどを行うフォーマット制御部5へ出力する。
レジスタ部605は、AD変換部603から出力されるゲイン信号を一時的に保持し、MPU8へ供給する。レジスタ部605が保持するゲイン信号は、可変利得アンプ部601に入力されるデータ信号のレベルを一定値に増幅するためのゲインを示しており、ヘッド14によって読み出される信号のレベルが小さければゲインは大きくなり、ヘッド14によって読み出される信号のレベルが大きければゲインは小さくなる。したがって、レジスタ部605によって保持されるゲイン信号からヘッド14によって読み出されるデータ信号の信号レベルを取得することが可能である。
また、図2に示すように、MPU8は、ヒーター制御部801、信号レベル算出部802、サンプル生成部803、近似直線決定部804、直線移動部805、比較値算出部806、および上限判定部807を有している。
ヒーター制御部801は、ヘッド14に内蔵されたヒーター14aのヒーターパワーを制御する。具体的には、ヒーター制御部801は、ヒーターパワーとスペーシングの対応関係を取得するキャリブレーション実行時には、ヒーターパワーを0から所定の制御幅ずつ徐々に上昇させながら、ヒーターパワーをサンプル生成部803および比較値算出部806へ通知する。そして、ヒーター制御部801は、ヒーターパワーが上限(以下「上限パワー」という)に達したことが上限判定部807から通知されると、ヒーターパワーの上昇を停止させる。また、ヒーター制御部801は、通常運用時には、上限パワーを超過しない範囲でスペーシングが所望量となるようにヒーターパワーを制御する。
本実施の形態においては、ヒーター制御部801によってヘッド14に内蔵されたヒーター14aのヒーターパワーが制御されることにより、ヘッド先端部14bが磁気ディスク15の方向へ熱膨張してスペーシングが調整される。そして、ヘッド先端部14bに備えられた図示しない記録再生素子によって磁気ディスク15におけるデータ信号の読み書きが行われる。
信号レベル算出部802は、リードチャネル部6のレジスタ部605から供給されるゲイン信号に基づいてヘッド14のヘッド先端部14bにおいて読み出された信号レベルを算出する。すなわち、信号レベル算出部802は、リードチャネル部6において一定レベルにされる前の信号レベルをゲイン信号から算出し、サンプル生成部803および上限判定部807へ出力する。
サンプル生成部803は、ヒーター制御部801から通知されるヒーターパワーと信号レベル算出部802から出力される信号レベルとを対応付け、上限パワーを決定する処理のためのサンプルを生成する。このとき、サンプル生成部803は、ヒーターパワーが0に近い範囲では、ヒーターパワーに対する信号レベルの出力が不安定であるため、ヒーターパワーが所定の初期値以上となった場合にのみサンプルを生成しても良い。具体的には、サンプル生成部803は、ヒーターパワーが例えば8mW(ミリワット)程度になってからサンプルを生成しても良い。サンプル生成部803は、生成したサンプルをメモリ9に記憶させる。
近似直線決定部804は、メモリ9からサンプルを読み出し、ヒーターパワーと信号レベルを座標軸とした二次元座標においてサンプルを近似する近似直線を決定する。具体的には、近似直線決定部804は、各ヒーターパワーにおける信号レベルに対して例えば最小二乗法を用い、すべてのサンプルからの距離の合計が最も小さくなる近似直線を決定する。
直線移動部805は、近似直線決定部804によって決定された近似直線を移動させ、ヒーターパワーが一段階上昇した際の信号レベルを判定する判定用の直線を求める。すなわち、直線移動部805は、近似直線決定部804によって決定された近似直線における各ヒーターパワーに対する信号レベルを所定割合だけ減少させるように近似直線を移動させる。具体的には、直線移動部805は、各ヒーターパワーに対する信号レベルを例えば4%減少させるように近似直線を移動させる。したがって、yを信号レベル、xをヒーターパワーとした場合に、近似直線が以下の式(1)の近似関数で表現されるとき、直線移動部805は、近似直線を例えば4%移動させて以下の式(2)の判定用関数で表現される直線を求める。
y=ax+b (ただし、a、bは近似直線のパラメータ) ・・・(1)
y=0.96ax+0.96b ・・・(2)
比較値算出部806は、直線移動部805によって求められた直線を用いて、現在のヒーターパワーに対応する信号レベルと比較する比較値を算出する。すなわち、比較値算出部806は、現在のヒーターパワーを例えば上式(2)のような判定用関数に代入して比較値を算出する。このとき、比較値算出部806は、ヒーターパワーが現在のヒーターパワーよりも一制御幅分だけ小さい時までに得られたサンプルから求めた直線を用いて比較値を算出する。したがって、比較値算出部806は、比較値を算出する際に、現在のヒーターパワーに対応するサンプル生成や近似直線の決定などの他の処理部による処理を待機する必要はない。
上限判定部807は、比較値算出部806によって算出された比較値と信号レベル算出部802によって算出された信号レベルとを比較し、ヒーターパワーが上限パワーに達しているか否かを判定する。ここで、上限パワーとは、ヘッド先端部14bが磁気ディスク15にタッチダウンし、それ以上上昇させ続けるとヘッド先端部14bおよび磁気ディスク15の表面が磨耗するヒーターパワーのことである。したがって、上限判定部807は、信号レベルが比較値以上であれば、ヒーターパワーの上昇に対して信号レベルが所定基準以上の増加率を示しており、ヘッド先端部14bが磁気ディスク15にタッチダウンしていないものと判断し、ヒーターパワーが上限パワーに達していないと判定する。また、上限判定部807は、信号レベルが比較値未満であれば、ヒーターパワーの上昇に対して信号レベルが所定基準未満の増加率しか示しておらず、ヘッド先端部14bが磁気ディスク15にタッチダウンしたものと判断し、ヒーターパワーが上限パワーに達したと判定する。
タッチダウンとは、ヘッド先端部14bと磁気ディスク15の表面とが接触することであるため、このときのヒーターパワー以上にヒーターパワーを上昇させてヘッド先端部14bを熱膨張させても、スペーシングをさらに小さくすることはできず、信号レベルの増大は見込めない。このため、本実施の形態においては、信号レベルが比較値未満となった時点で信号レベルが増大する増加率が収束したものとし、タッチダウンが発生したと判断する。そして、タッチダウンが発生するヒーターパワー(タッチダウンポイント)を上限パワーとすることにより、ヘッド先端部14bおよび磁気ディスク15の表面の損傷を防止する。
次いで、上記のように構成された磁気ディスク装置1における上限パワー設定動作について、図3に示すフロー図を参照しつつ、具体的に例を挙げながら説明する。
まず、ヒーター制御部801によって、ヘッド14に内蔵されたヒーター14aのヒーターパワーが所定の制御幅で上昇される(ステップS101)。このときのヒーターパワーは、サンプル生成部803へ通知される。また、ヒーターパワーが上昇すると、ヘッド先端部14bが熱膨張し、記録再生素子が磁気ディスク15の表面に近づく。そして、この記録再生素子によって磁気ディスク15からデータ信号が読み出され、読み出されるデータ信号の信号レベルが信号レベル算出部802によって算出される(ステップS102)。
すなわち、ヒーターパワーが上昇した後、熱膨張したヘッド先端部14bに備えられた記録再生素子によって読み出されたデータ信号がヘッドIC7を介してリードチャネル部6へ入力され、リードチャネル部6内のAGCループにおけるゲイン信号がレジスタ部605から信号レベル算出部802へ供給され、信号レベル算出部802によって、ゲイン信号から信号レベルが算出される。そして、現在のヒーターパワーが所定の初期値以上となっていれば、サンプル生成部803によって、ヒーターパワーと信号レベルが対応付けられ、サンプルが生成される(ステップS103)。具体的には、現在のヒーターパワーが例えば8mW以上となっていれば、ヒーターパワーに対する信号レベルの出力が安定すると考えられるため、サンプル生成部803によってサンプルが生成される。生成されたサンプルは、メモリ9に記憶される(ステップS104)。
このように記憶されたサンプルは、例えば図4(a)に示すように、ヒーターパワーと信号レベルを座標軸とする二次元座標において、ほぼ一直線上に位置することになる。ただし、ヒーターパワーがタッチダウンポイントに近くなると、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加率が低下し、サンプルは一直線上に位置しなくなる。図4(a)においては、ヒーターパワーが40mWまでのサンプルを示しており、通常、40mW程度ではヘッド先端部14bが磁気ディスク15の表面から完全に離間しているため、これらのサンプルはほぼ一直線上に並ぶ。
そして、近似直線決定部804によって、メモリ9からサンプルが読み出され、例えば最小二乗法が用いられることにより、サンプルを近似する近似直線が決定される(ステップS105)。この近似直線は、上述した式(1)の近似関数で表現される。近似直線は、ヒーター制御部801によって制御されるヒーターパワーが現在のヒーターパワーまで上昇する際の信号レベルの平均的な増加率を示しており、例えば図4(b)に示すような直線である。図4(b)においては、現在のヒーターパワーが40mWである場合の近似直線を示している。
近似直線決定部804によって近似直線が決定されると、直線移動部805によって、近似直線が移動される(ステップS106)。具体的には、直線移動部805によって、近似直線上の各点の信号レベルを所定割合だけ減少させる位置に近似直線が移動される。例えば近似直線上の各点の信号レベルを4%減少させる場合には、式(1)の近似関数で表現される近似直線が上述した式(2)の判定用関数で表現される直線に移動される。こうして得られた判定用の直線は、比較値算出部806へ出力される。
一方、ヒーター制御部801は、ヒーター14aのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させている(ステップS107)。ここでは、例えば40mWであったヒーターパワーが4mWの制御幅で上昇し、44mWになったものとする。このときのヒーターパワーは、サンプル生成部803および比較値算出部806へ通知される。また、ヒーターパワーが上昇すると、ヘッド先端部14bがより熱膨張し、記録再生素子が磁気ディスク15の表面にさらに近づく。そして、この記録再生素子によって磁気ディスク15からデータ信号が読み出され、読み出されるデータ信号の信号レベルが信号レベル算出部802によって算出される(ステップS108)。
信号レベルの算出後、ヒーターパワーが40mWの時点で既に求められている判定用の直線により、44mWのヒーターパワーが上限パワーであるか否かが判定される。すなわち、ヒーター制御部801から比較値算出部806へヒーターパワーが通知されると、比較値算出部806によって、現在のヒーターパワーと比較するための比較値が算出される(ステップS109)。具体的には、ヒーターパワーが40mWの時点で求められた判定用の直線において、ヒーターパワーを44mWとした場合の信号レベルが比較値として算出される。したがって、現在のヒーターパワーが上式(2)のxに代入され、yが比較値として算出される。
図4(c)においては、近似直線を一点鎖線で示すとともに、判定用の直線を実線で示し、ヒーターパワーが44mWのときの比較値Thが算出される様子を示している。算出された比較値Thは、現在のヒーターパワー44mWにおいてタッチダウンが発生したと判断される信号レベルである。
そこで、上限判定部807によって、信号レベル算出部802によって算出された信号レベルと比較値算出部806によって算出された比較値とが比較され、信号レベルと比較値の大小が判定される(ステップS110)。この結果、例えば図4(c)に示すように、信号レベルが比較値以上であれば(ステップS110No)、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加率がまだ所定基準まで低下していないことからタッチダウンが発生していないと判断され、上述した処理と同様に、ヒーターパワーが44mWの時点におけるサンプルが生成され、改めて近似直線および判定用の直線が求められる。
また、上限判定部807における比較の結果、例えば図5に示すように、信号レベルが比較値未満であれば(ステップS110Yes)、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加率が所定基準まで低下していることからタッチダウンが発生したと判断され、現在のヒーターパワーが上限パワー(図中「Max」と示す)と決定される。決定された上限パワーは、ヒーター制御部801に設定され(ステップS111)、以降、ヒーター制御部801は、ヒーターパワーの上昇を停止し、通常運用時もヒーターパワーが上限パワーを超過する制御は行わない。
これにより、ヘッド先端部14bと磁気ディスク15の表面とが接触するタッチダウンポイントを超過してヒーターパワーが上昇することがなく、ヘッド先端部14bおよび磁気ディスク15の表面の磨耗や損傷を防止することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、ヒーターパワーを所定の制御幅で上昇させながら得られる信号レベルのサンプルから近似直線を決定し、近似直線を移動させて判定用の直線を求め、現在のヒーターパワーにおける信号レベルが直前のヒーターパワーの時点で求められた判定用の直線から得られる比較値未満となると現在のヒーターパワーを上限パワーと決定する。このため、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの増加率が所定基準まで低下してタッチダウンが発生するときのヒーターパワーを上限パワーとすることができ、ヘッド先端部と磁気ディスク表面が接触し続けないようにヒーターパワーを適切に制御し、ヘッド先端部や磁気ディスク表面の損傷を防止することができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2の特徴は、信号レベルの代わりにゲインとゲインのばらつきとから得られるサンプル値を用いるとともに、各サンプル値をオフセットさせてから近似直線を求める点である。
本実施の形態に係る磁気ディスク装置の概略構成は、図1に示す磁気ディスク装置1と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、MPU8の内部構成が実施の形態1(図2)とは異なっている。
図6は、本実施の形態に係る磁気ディスク装置のリードチャネル部6およびMPU8の内部構成を示すブロック図である。同図において、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図6に示すように、本実施の形態に係るMPU8は、ヒーター制御部801、サンプル値算出部851、サンプル生成部852、サンプル値移動部853、近似直線決定部854、比較値算出部806、および上限判定部807を有している。
サンプル値算出部851は、リードチャネル部6のレジスタ部605から供給されるゲイン信号によって示されるゲインと磁気ディスク15が回転した際のセクタごとのゲインのばらつき(以下「シグマ」という)とを合成してヒーターパワーに対するサンプル値を算出する。サンプル値算出部851は、算出したサンプル値をサンプル生成部852および上限判定部807へ出力する。
ここで、ゲインは、磁気ディスク15から読み出されるデータ信号の信号レベルが小さければ小さいほど大きく、信号レベルが大きければ大きいほど小さいため、ゲインの変化によってもタッチダウンが発生したか否かを判定することができる。また、磁気ディスク15を円周方向に複数のセクタに分割すると、タッチダウンが発生していない状態では、各セクタから読み出されるデータ信号に対するゲイン(または信号レベル)は同程度であると考えられるため、シグマは小さくなる。一方、タッチダウンが発生した状態では、各セクタから読み出されるデータ信号に対するゲイン(または信号レベル)にばらつきが生じ、シグマは大きくなる。したがって、シグマの変化によってもタッチダウンが発生したか否かを判定することができる。本実施の形態においては、ゲインとシグマを合成するため、タッチダウンの発生に対してより感度良く反応するサンプル値を得ることができる。
サンプル生成部852は、ヒーター制御部801から通知されるヒーターパワーとサンプル値算出部851から出力されるサンプル値とを対応付け、上限パワーを決定する処理のためのサンプルを生成する。このとき、サンプル生成部852は、ヒーターパワーが0に近い範囲では、ヒーターパワーに対する信号レベルの出力が不安定でサンプル値も安定しないため、ヒーターパワーが所定の初期値以上となった場合にのみサンプルを生成しても良い。具体的には、サンプル生成部852は、ヒーターパワーが例えば8mW程度になってからサンプルを生成しても良い。サンプル生成部852は、生成したサンプルをメモリ9に記憶させる。
サンプル値移動部853は、メモリ9からサンプルを読み出し、各サンプルにおけるサンプル値を所定幅だけ増加させるように移動させる。すなわち、サンプル値移動部853は、各サンプルのサンプル値に所定値を加算する。そして、サンプル値移動部853は、ヒーターパワーと移動後のサンプル値とからなるサンプルを近似直線決定部854へ出力する。
近似直線決定部854は、ヒーターパワーとサンプル値を座標軸とした二次元座標において移動後のサンプル値を近似する近似直線を決定する。具体的には、近似直線決定部854は、各ヒーターパワーにおける移動後のサンプル値に対して例えば最小二乗法を用い、すべてのサンプルからの距離の合計が最も小さくなる近似直線を決定する。
次いで、上記のように構成された磁気ディスク装置における上限パワー設定動作について、図7に示すフロー図を参照しつつ、具体的に例を挙げながら説明する。なお、図7において、図3と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
まず、ヒーター制御部801によって、ヘッド14に内蔵されたヒーター14aのヒーターパワーが所定の制御幅で上昇される(ステップS101)。このときのヒーターパワーは、サンプル生成部852へ通知される。また、ヒーターパワーが上昇すると、磁気ディスク15から読み出されるデータ信号の信号レベルが増大するため、リードチャネル部6において信号レベルを一定にするためのゲインは小さくなる。すなわち、ゲインは、例えば図8(a)に示すように、ヒーターパワーが上昇すればするほど減少し、タッチダウンが発生すると、それ以上減少しなくなる。
リードチャネル部6におけるゲイン信号は、サンプル値算出部851によって取得されるとともに(ステップS201)、セクタごとのゲインのばらつきであるシグマが算出され、ゲインとシグマが合成されてサンプル値が算出される(ステップS202)。シグマは、セクタごとのゲインのばらつきであるため、図8(b)に示すように、ヒーターパワーが上昇してもタッチダウンが発生していない状態ではほぼ一定であるのに対し、タッチダウンが発生すると大きくなる。これらのゲインおよびシグマは、一方だけを用いてもタッチダウンの発生を検出することができるが、サンプル値算出部851によってゲインとシグマが合成されることにより、例えば図8(c)に示すようなサンプル値が得られ、よりタッチダウンの発生を正確に検出することが可能となる。
そして、現在のヒーターパワーが所定の初期値以上となっていれば、サンプル生成部852によって、ヒーターパワーとサンプル値が対応付けられ、サンプルが生成される(ステップS203)。具体的には、現在のヒーターパワーが例えば8mW以上となっていれば、ヒーターパワーに対する信号レベルの出力が安定しサンプル値も安定すると考えられるため、サンプル生成部852によってサンプルが生成される。生成されたサンプルは、メモリ9に記憶される(ステップS104)。
そして、サンプル値移動部853によって、メモリ9からサンプルが読み出され、各サンプルのサンプル値が所定幅だけ増加するように移動される(ステップS204)。換言すれば、各サンプルのサンプル値に所定値が加算される。ここで、本実施の形態においては、信号レベルの指標として信号レベルの相対的な値を反映するゲインを用いているため、各サンプル値に所定値を加算するが、信号レベルの絶対的な値を反映する信号レベルそのものを用いる場合には、各サンプルの信号レベルが所定割合(例えば4%)だけ減少するように移動させる。このようにしてサンプル値が移動された後のサンプルは、近似直線決定部854へ出力される。
サンプル値が移動されると、近似直線決定部854によって、例えば最小二乗法が用いられることにより、移動後のサンプルを近似する近似直線が決定される(ステップS205)。この近似直線は、ヒーターパワーを一段階上昇させたときにタッチダウンが発生するか否かを判定する判定用の直線であり、比較値算出部806へ出力される。
一方、ヒーター制御部801は、ヒーター14aのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させている(ステップS107)。このときのヒーターパワーは、サンプル生成部852および比較値算出部806へ通知される。また、ヒーターパワーが上昇すると、リードチャネル部6におけるゲインが小さくなり、このゲインを示すゲイン信号がサンプル値算出部851によって取得されるとともに(ステップS206)、シグマが算出され、ゲインとシグマが合成されてサンプル値が算出される(ステップS207)。
サンプル値の算出後、ヒーターパワーの上昇前に既に求められている判定用の直線により、上昇後の現在のヒーターパワーが上限パワーであるか否かが判定される。すなわち、ヒーター制御部801から比較値算出部806へヒーターパワーが通知されると、比較値算出部806によって、現在のヒーターパワーと比較するための比較値が算出される(ステップS208)。具体的には、ヒーターパワーの上昇前に求められた判定用の直線において、ヒーターパワーを上昇後のヒーターパワーとした場合のサンプル値が比較値として算出される。例えば図9においては、判定用の近似直線を実線で示し、近似直線上の比較値(図中黒点で示す)をThとしている。この比較値Thは、現在のヒーターパワーにおいてタッチダウンが発生したと判断されるサンプル値である。
そこで、上限判定部807によって、サンプル値算出部851によって算出されたサンプル値と比較値算出部806によって算出された比較値とが比較され、サンプル値と比較値の大小が判定される(ステップS209)。この結果、サンプル値が比較値未満であれば(ステップS209No)、ヒーターパワーの上昇に対するゲインの減少率がまだ所定基準を満たしていることからタッチダウンが発生していないと判断され、上述した処理と同様に、上昇後の現在のヒーターパワーにおけるサンプルが生成され、改めてサンプル値の移動と判定用の近似直線決定が行われる。
また、上限判定部807における比較の結果、例えば図9に示したように、サンプル値が比較値以上であれば(ステップS209Yes)、ヒーターパワーの上昇に対する信号レベルの減少率が所定基準を満たさないことからタッチダウンが発生したと判断され、現在のヒーターパワーが上限パワー(図中「Max」と示す)と決定される。決定された上限パワーは、ヒーター制御部801に設定され(ステップS111)、以降、ヒーター制御部801は、ヒーターパワーの上昇を停止し、通常運用時もヒーターパワーが上限パワーを超過する制御は行わない。
これにより、ヘッド先端部14bと磁気ディスク15の表面とが接触するタッチダウンポイントを超過してヒーターパワーが上昇することがなく、ヘッド先端部14bおよび磁気ディスク15の表面の磨耗や損傷を防止することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、ヒーターパワーを所定の制御幅で上昇させながら得られるゲインおよびシグマからなるサンプル値を所定幅だけ増加させ、移動後のサンプル値の近似直線を決定し、現在のヒーターパワーにおけるサンプル値が直前のヒーターパワーの時点で決定された近似直線から得られる比較値以上となると現在のヒーターパワーを上限パワーと決定する。このため、ヒーターパワーの上昇に対するサンプル値の減少率が所定基準を満たさなくなってタッチダウンが発生するときのヒーターパワーを上限パワーとすることができ、さらに適切にヒーターパワーを制御することができる。
なお、上記各実施の形態におけるサンプルと判定用関数の決定方法との組み合わせは入れ替えることも可能である。すなわち、上記実施の形態1においては、サンプルを信号レベルとし、近似直線を決定した後に近似直線を移動させて判定用関数を決定したのに対し、上記実施の形態2においては、サンプルをゲインおよびシグマの合成値とし、サンプルを移動させた後に近似直線を決定して判定用関数を決定した。しかし、例えばサンプルを信号レベルとし、信号レベルを移動させた後に近似直線を決定して判定用関数を決定するなどとしても良い。また、サンプルとしては、信号レベルおよびゲインを単独で用いても良く、これらにシグマを合成して用いても良い。
さらに、上記一実施の形態に係るキャリブレーションは、磁気ディスク装置1の外部から導入されるプログラムがMPU8において実行されることにより処理されるようにしても良い。この場合、磁気ディスク装置1においてプログラムが実行されるのは、MPU8以外にも、例えばCPU(Central Processing Unit)やMCU(Micro Controller Unit)などであっても良い。
上記各実施の形態においては、サンプルから得られる近似直線そのものではなく、サンプルまたは近似直線を移動させて判定用関数を求めた。ここでは、この判定用関数によってタッチダウンポイントを検出した場合と、一般的に知られている方法によってタッチダウンポイントを検出した場合との検出結果について例示しておく。
図10(a)は、例えばアコースティックエミッションセンサ(AEセンサ)などを用いた一般的なタッチダウンポイント検出におけるヒストグラムを示している。この方法では、タッチダウンポイントが128mWを超えると検出が不可能となっている。また、最も多く見られるタッチダウンポイントは104〜112mW程度となっている。
一方、図10(b)は、本発明の方法によるタッチダウンポイント検出におけるヒストグラムを示している。この方法では、128mWを超えるタッチダウンポイントも検出可能であるとともに、上記の方法とほぼ同様のヒストグラム形状を得ることができる。これは、本発明の方法によって正確にタッチダウンポイントを検出することが可能であることを示しており、結果として、適切にヒーターパワーの上限を決定することができる。
(付記1)記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置をヒーターによる熱膨張によって制御するヘッド制御装置であって、
前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる制御部と、
前記制御部によって制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得部と、
ヒーターパワーが直前のヒーターパワーに上昇するまでに前記取得部によって取得されたサンプルから、現在のヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された判定用関数を用いて現在のヒーターパワーに対応する比較値を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された比較値と現在のヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、現在のヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定部と
を有することを特徴とするヘッド制御装置。
(付記2)前記決定部は、
ヒーターパワーと信号レベルの指標値とを座標軸とする二次元座標において、前記取得部によって取得された複数のサンプルを近似する近似直線を決定する近似直線決定部と、
前記近似直線決定部によって決定された近似直線を移動させる直線移動部とを含み、
前記直線移動部によって移動されて得られた直線で表現される関数を判定用関数と決定することを特徴とする付記1記載のヘッド制御装置。
(付記3)前記直線移動部は、
近似直線上の信号レベルの指標値を所定割合だけ増加または減少させることを特徴とする付記2記載のヘッド制御装置。
(付記4)前記直線移動部は、
近似直線上の信号レベルの指標値に所定値を加算または減算することを特徴とする付記2記載のヘッド制御装置。
(付記5)前記決定部は、
ヒーターパワーと信号レベルの指標値とを座標軸とする二次元座標において、前記取得手段によって取得された複数のサンプルの座標位置を移動させるサンプル移動部と、
前記サンプル移動部によって移動されて得られた複数の座標点を近似する近似直線を決定する近似直線決定部とを含み、
前記近似直線決定部によって決定された近似直線で表現される関数を判定用関数と決定することを特徴とする付記1記載のヘッド制御装置。
(付記6)前記サンプル移動部は、
サンプルの信号レベルの指標値を所定割合だけ増加または減少させることを特徴とする付記5記載のヘッド制御装置。
(付記7)前記サンプル移動部は、
サンプルの信号レベルの指標値に所定値を加算または減算することを特徴とする付記5記載のヘッド制御装置。
(付記8)前記取得部は、
前記記憶媒体から読み出される信号レベルそのものを指標値としてサンプルを取得することを特徴とする付記1記載のヘッド制御装置。
(付記9)前記判定部は、
比較値が現在のヒーターパワーにおける指標値以上である場合に、現在のヒーターパワーが上限であると判定することを特徴とする付記8記載のヘッド制御装置。
(付記10)前記取得部は、
前記記憶媒体から読み出される信号レベルを一定レベルに増幅するゲインを指標値としてサンプルを取得することを特徴とする付記1記載のヘッド制御装置。
(付記11)前記判定部は、
比較値が現在のヒーターパワーにおける指標値未満である場合に、現在のヒーターパワーが上限であると判定することを特徴とする付記10記載のヘッド制御装置。
(付記12)前記取得部は、
前記記憶媒体を構成する複数のセクタにおける信号レベルのばらつきを含む指標値のサンプルを取得することを特徴とする付記1記載のヘッド制御装置。
(付記13)前記取得部は、
前記制御部による制御の結果、ヒーターパワーが所定の初期値以上となった場合にサンプルを取得することを特徴とする付記1記載のヘッド制御装置。
(付記14)記憶媒体にデータを記憶する記憶装置であって、
前記記憶媒体に対向して信号の読み出しおよび書き込みを行う記録再生部と、
前記記録再生部の位置を熱膨張によって調節するヒーターと、
前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる制御部と、
前記制御部によって制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得部と、
ヒーターパワーが直前のヒーターパワーに上昇するまでに前記取得部によって取得されたサンプルから、現在のヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定部と、
前記決定部によって決定された判定用関数を用いて現在のヒーターパワーに対応する比較値を算出する算出部と、
前記算出部によって算出された比較値と現在のヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、現在のヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定部と
を有することを特徴とする記憶装置。
(付記15)記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置を熱膨張によって制御するヒーターの上限パワーを決定する上限パワー決定方法であって、
前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる第1制御工程と、
前記第1制御工程にて制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得工程と、
前記取得工程にて取得されたサンプルからヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定工程と、
前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅だけさらに上昇させる第2制御工程と、
前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーに対応する比較値を前記決定部によって決定された判定用関数を用いて算出する算出工程と、
前記算出工程にて算出された比較値と前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定工程と
を有することを特徴とする上限パワー決定方法。
本発明は、ヒーターパワーを適切に制御し、装置の損傷を防止する場合に適用することができる。
実施の形態1に係る磁気ディスク装置の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る磁気ディスク装置の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る上限パワー設定動作を示すフロー図である。 実施の形態1に係る信号レベル判定の手順を示す図である。 実施の形態1に係る上限パワー決定の例を示す図である。 実施の形態2に係る磁気ディスク装置の要部構成を示すブロック図である。 実施の形態2に係る上限パワー設定動作を示すフロー図である。 実施の形態2に係るサンプル値を説明する図である。 実施の形態2に係る上限パワー決定の例を示す図である。 タッチダウンポイント検出結果の具体例を示す図である。 ヘッドと磁気ディスク表面を拡大して示す模式図である。 タッチダウン発生の様子を示す図である。
符号の説明
801 ヒーター制御部
802 信号レベル算出部
803、852 サンプル生成部
804、854 近似直線決定部
805 直線移動部
806 比較値算出部
807 上限判定部
851 サンプル値算出部
853 サンプル値移動部

Claims (7)

  1. 記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置をヒーターによる熱膨張によって制御するヘッド制御装置であって、
    前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる制御部と、
    前記制御部によって制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得部と、
    ヒーターパワーが直前のヒーターパワーに上昇するまでに前記取得部によって取得されたサンプルから、現在のヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された判定用関数を用いて現在のヒーターパワーに対応する比較値を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された比較値と現在のヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、現在のヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定部と
    を有することを特徴とするヘッド制御装置。
  2. 前記決定部は、
    ヒーターパワーと信号レベルの指標値とを座標軸とする二次元座標において、前記取得部によって取得された複数のサンプルを近似する近似直線を決定する近似直線決定部と、
    前記近似直線決定部によって決定された近似直線を移動させる直線移動部とを含み、
    前記直線移動部によって移動されて得られた直線で表現される関数を判定用関数と決定することを特徴とする請求項1記載のヘッド制御装置。
  3. 前記決定部は、
    ヒーターパワーと信号レベルの指標値とを座標軸とする二次元座標において、前記取得手段によって取得された複数のサンプルの座標位置を移動させるサンプル移動部と、
    前記サンプル移動部によって移動されて得られた複数の座標点を近似する近似直線を決定する近似直線決定部とを含み、
    前記近似直線決定部によって決定された近似直線で表現される関数を判定用関数と決定することを特徴とする請求項1記載のヘッド制御装置。
  4. 前記取得部は、
    前記記憶媒体から読み出される信号レベルそのものを指標値としてサンプルを取得することを特徴とする請求項1記載のヘッド制御装置。
  5. 前記判定部は、
    比較値が現在のヒーターパワーにおける指標値以上である場合に、現在のヒーターパワーが上限であると判定することを特徴とする請求項4記載のヘッド制御装置。
  6. 記憶媒体にデータを記憶する記憶装置であって、
    前記記憶媒体に対向して信号の読み出しおよび書き込みを行う記録再生部と、
    前記記録再生部の位置を熱膨張によって調節するヒーターと、
    前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる制御部と、
    前記制御部によって制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得部と、
    ヒーターパワーが直前のヒーターパワーに上昇するまでに前記取得部によって取得されたサンプルから、現在のヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定部と、
    前記決定部によって決定された判定用関数を用いて現在のヒーターパワーに対応する比較値を算出する算出部と、
    前記算出部によって算出された比較値と現在のヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、現在のヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定部と
    を有することを特徴とする記憶装置。
  7. 記憶媒体に対向して信号の読み出しを行うヘッド先端部の位置を熱膨張によって制御するヒーターの上限パワーを決定する上限パワー決定方法であって、
    前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅ずつ上昇させる第1制御工程と、
    前記第1制御工程にて制御されたヒーターパワーごとに前記記憶媒体から読み出される信号レベルの指標値のサンプルを取得する取得工程と、
    前記取得工程にて取得されたサンプルからヒーターパワーを判定する判定用関数を決定する決定工程と、
    前記ヒーターのヒーターパワーを所定の制御幅だけさらに上昇させる第2制御工程と、
    前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーに対応する比較値を前記決定部によって決定された判定用関数を用いて算出する算出工程と、
    前記算出工程にて算出された比較値と前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーにおける信号レベルの指標値とを比較して、前記第2制御工程にて制御されたヒーターパワーが上限であるか否かを判定する判定工程と
    を有することを特徴とする上限パワー決定方法。
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