JP4674875B2 - 質量分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザー光を試料に照射してイオン化を行うイオン源を備える質量分析装置を用いた質量分析方法に関する。
生化学、医療、ゲノム創薬などの分野においては、生体組織や細胞内のタンパク質などの固体状の試料を顕微観察しながらその観察部分の組織成分の構造解析を行いたいという要求が高い。こうした要求に応えるものとして、顕微鏡と質量分析装置との機能を兼ね備えた、いわゆる顕微質量分析装置の開発が進められている。顕微質量分析装置は、試料を顕微鏡で拡大観察しながら、微小径のレーザーを2次元的に走査するように試料に照射し、その試料に分布する生体分子をイオン化し、発生したイオンの質量を分析して2次元物質分布画像として表示するものである(非特許文献1など参照)。
こうした質量分析装置では分析を行うために試料を何らかの方法でイオン化する必要があるが、試料が生体試料であることを考えると、イオン化時の試料に与えるダメージを極力小さくすることが望ましい。また、分析対象のイオンが開裂しないような、いわゆるソフトなイオン化を行う必要がある。そうした点から、イオン化法としては、マトリクス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)や2次イオン質量分析法(SIMS)の利用が考えられるが、一般にSIMSでは高い空間分解能が得られるもののイオン化可能な質量(厳密には質量電荷比m/z)たかだか1000程度であり、プロテオミクスなど分子量が大きな生体試料を対象とする分析では利用しにくい。
一方、MALDIは、レーザー光を吸収しにくい試料やタンパク質などレーザー光で損傷を受けやすい試料を分析するために、レーザー光を吸収し易く対象物質をイオン化させ易い物質をマトリクスとして試料に予め混合しておき、これにレーザー光を照射することで試料をイオン化するものである。しかしながら、MALDIを用いて顕微質量分析を行う場合には次のような問題がある。
一般に、マトリクスは液体状態で滴下或いは噴射されることで試料上に塗布され、試料上の分析対象対象物質を取り込む。そして、乾燥されると分析対象物質を含んだ結晶粒が形成される。このとき効率良くイオンを発生させるためのマトリクスの結晶粒のサイズは一般に50μm程度以上である。分析対象物質はこのマトリクスの結晶粒のに分散しているため、イオン化のためのレーザー光の照射径を小さくしても、このマトリクスの結晶粒径よりも高い空間分解能を得ることはできない。例えば人間の細胞内のタンパク質の分布を調べたいような場合、細胞の大きさは小さいものでは20〜30μm程度であるため、数μm程度の空間分解能が得られないと十分な結果を得ることができない。これに対し、MALDIにおいてマトリクスの結晶粒を小さくしてゆくことも技術的には可能であるが、そうするとイオン化効率が極端に低下し、有効な質量分析を行うことができなくなる。このため、MALDIを利用して顕微質量分析装置を実現しても、その用途はかなり限られたものとなる。
米国特許第6288390号明細書 内藤康秀、「生体試料を対象にした質量顕微鏡」、 J. Mass Spectrom. Soc. Jpn., Vol. 53, No. 3, 2005, pp.125-132. 荒川、ほか2名、「ソフトレーザー脱離イオン化質量分析法(LDI−MS)の最近の進歩」、J. Mass. Spectrom. Soc. Jpn.、Vol.52、No.1、2004, pp.33-38 森谷、ほか2名、「レーザー脱離イオン化におけるアモルファスカーボン基板の有用性」、日本分析化学会第54年会講演要旨集、平成17年8月31日、pp.149 清野、ほか4名「ナノドット構造体をイオン化基板に利用した新規ソフトレーザー脱離イオン化−質量分析法の開発」、第53回質量分析総合討論会講演予稿集、平成17年5月1日、pp.272-273
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、高い空間分解能で以て試料の2次元物質分布測定を行うことができる質量分析方法を提供することにある。
MALDIは、上記マトリクスの結晶粒のサイズの問題とは別に、マトリクスがバックグランドノイズとなるため、検出信号のS/N比を高くするのが難しいという問題を有しており、これを解消するためにマトリクスを利用しないレーザー脱離イオン化法が提案されている。例えば、特許文献1には多孔質シリコン(ポーラスシリコン)を基板としたDIOS(Desorption/ionization on silicon)と呼ばれるイオン化法が開発されている。この方法は、基板表面のナノレベルの微細な凹凸構造がイオン化に寄与していると考えられている。さらに、同様の凹凸構造を利用したレーザー脱離イオン化法として、多孔質シリコンの代わりに、アモルファスカーボン、Si/Geドットプレートなどを利用する方法も提案されている(例えば非特許文献2〜4など参照)。
上記のようなナノレベルの凹凸構造を利用したレーザー脱離イオン化法は、もともとマトリクス分子由来の妨害がマススペクトルに現れることを回避するために考え出されたものである。これに対し本願発明者は、上記のようなナノレベルの凹凸構造を利用することで、マトリクス結晶粒のように空間分解能の制約が実質的になくなる(少なくとも現在目標としている1μm以上程度の空間分解能においては)ことに着目し、本発明を得るに至った。
即ち、上記課題を解決するために成された本発明に係る質量分析方法は、
a)ナノレベルの微細な凹凸面を有する基板と、
b)レーザー光源と、該レーザー光源により出射されたレーザー光を50μm以下の径に集光可能な集光光学系と、を含み、前記基板上の試料に対し前記集光したレーザー光を照射するレーザー照射手段と、
c)前記レーザー照射により前記試料から発生したイオンを質量分離して検出する質量分析手段と、
を備える質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
分析対象である試料を前記基板の微細凹凸面に転写により付着させ、その付着された試料に対して前記レーザー照射手段より集光したレーザ光を照射し、発生したイオンを前記質量分析手段により分析することを特徴としている。
ここで、「ナノレベルの微細な凹凸面」は、例えば多孔質シリコン、シリコンナノワイヤ、カーボンナノチューブ、金属ナノ粒子(ナノドットとも呼ばれる)、アモルファスカーボンなどを利用して形成されたものである。また、ナノレベルの窪み(細孔)の内部を適宜に化学修飾した構造としてもよい。いずれにしても、ここではマトリクスを用いずに、その表面に薄く付着された試料をレーザー光のエネルギーによりイオン化する。また、このレーザー光は試料上での照射径が50μm以下になるように集光光学系により調整される。実際には、分析対象の試料が細胞であるような場合には、レーザー光の照射径を10μm以下に、例えば数μm程度まで絞ることが望ましい。
本発明に係る質量分析方法では、基板の凹凸面上に付着された試料に微小径のレーザー光が当たると、基板の凹凸面がレーザー光を吸収し、その凹凸面と試料との相互作用により試料分子をイオン化させる。イオン化の範囲はレーザー光が当たった範囲のみ(或いはそのレーザー光の熱による影響を受ける周囲のごく近傍の範囲)であるから、非常に小さい面積である。したがって、この質量分析方法によれば、1回の質量分析できわめて微小な範囲の質量分析を実行することができ、その微小範囲に存在する物質を調べることができる。
また本発明に係る質量分析方法に用いられる置は
d)前記レーザー照射手段による前記試料上のレーザー照射位置を2次元的に走査するための走査手段と、
e)該走査手段によりレーザー照射位置を移動させる毎にレーザー光を照射するべく前記レーザー照射手段を制御する制御手段と、
f)前記2次元的な走査に伴って前記質量分析手段により得られる検出信号に基づいて、2次元的な物質分布画像を作成するデータ処理手段と、
を備える構成とすることができる。
この構成では、試料上でレーザー照射位置が2次元的に走査され、その走査毎に微小範囲の質量分析情報を得ることができる。前述のように微小範囲は非常に小さいため、走査のステップ幅を小さくして密に質量分析を実行することで、高い空間分解能で以て2次元物質分布画像を得ることができる。
なお、レーザー光の照射位置を試料上で走査するにはレーザー照射手段と基板との相対位置関係を変化させればよいが、一般的には、前記走査手段は、基板をその基板の延展方向に移動させる移動手段とするのがよい。これによれば、精密な光学素子を移動させる必要がなく、構成が簡単になる。
また、本発明に係る質量分析方法に用いられる装置は、さらに、前記基板上の試料を拡大観察可能な顕微手段と、該顕微手段で得られた2次元観察画像を表示する表示手段と、該表示手段に表示されている2次元観察画像上で質量分析位置又はその範囲を設定するための設定手段と、を備える構成とするのがよい。
この構成によれば、分析者はまず試料の2次元観察画像を表示手段の画面上で確認し、例えば色などの形態に特徴を有する部分に絞って質量分析を行う範囲を設定することができる。それによって、分析者が本当に見たい部分の2次元物質分布を得ることができ、測定に要する時間も節約することができる。
以上のように本発明に係る質量分析方法では、試料調製にマトリクスを使用せず且つレーザー照射径を絞ったので、試料上の非常に小さな範囲の質量分析を実行することができる。また、これを2次元物質分布の測定に用いることにより、従来のMALDIでは実現できなかった、高い空間分解能での2次元物質分布を得ることができる。これにより、生体細胞の中の特定微小部位の分析なども可能となり、特に生命科学の分野において有用な情報を収集することができる。さらに、マトリクスを使用しないことで、検出信号のS/N比や感度が向上し、目的物質の検出の精度を高めることもできる。
本発明で用いられる質量分析装置の一実施例による顕微質量分析装置の全体構成図。 本実施例の顕微質量分析装置で使用される試料プレートの一例を示す図。 本実施例の顕微質量分析装置における2次元観察画像の一例を示す図。
以下、本発明で用いられる質量分析装置の一実施例による顕微質量分析装置について説明する。図1はこの顕微質量分析装置の全体構成図である。
図示しない真空ポンプにより真空排気される真空チャンバ10の内部には、試料ステージ13、イオン輸送光学系16、質量分析器17、検出器18等が配設され、真空チャンバ10の外側には、レーザー照射部20、レーザー集光光学系22、CCDカメラ23、観察用光学系24などが配置されている。イオン輸送光学系16は例えば、静電レンズや多極型の高周波イオンガイド、或いはそれらの組み合わせなどが用いられる。質量分析器17は例えば四重極型質量分析器や飛行時間型質量分析器、イオントラップ型質量分析器、磁場セクター型質量分析器などが用いられる。
分析対象である試料15は試料プレート14の上面に薄く付着されており、試料プレート14は試料ステージ13上に載置されている。この試料ステージ13は、互いに直交するx軸、y軸の二軸方向、つまりは試料15が延展する2次元面内で、ステージ駆動部32により移動可能である。具体的には、ステージ駆動部32はx軸、y軸方向に試料ステージ13を駆動するステッピングモータを含み、走査制御部31が各ステッピングモータにそれぞれ制御パルスを送ることで試料ステージ13は高い精度で移動する。
レーザー照射部20から出射されたイオン化用のレーザー光21はレーザー集光光学系22により絞られ、真空チャンバ10の側面に設けられた照射用窓11を通して試料15に向けて照射される。レーザー集光光学系22はレーザー光を数μm程度以下の照射径に絞ることが可能となっている。このレーザー光の照射位置は固定されているから、ステージ駆動部32により試料ステージ13がx−y面内で移動されると、試料15上でレーザー光21が当たる位置、つまり試料15上で質量分析の実行対象となる微小測定領域15aは移動する。これにより、試料15上で質量分析が実行される位置の走査が行われる。
一方、CCDカメラ23は真空チャンバ10の側面に設けられた観察用窓12及び観察用光学系24を介して試料プレート14上の所定の範囲を撮像し、ここで得られた画像信号は画像処理部35に送られて2次元観察画像が構成される。中央制御部30は本装置の全体的な動作の制御を司るものであり、具体的には、走査制御部31を介してステージ駆動部32による移動量や移動方向を制御し、照射制御部33を介してレーザー照射部20でのレーザー光21の出射/停止やレーザー光強度などを制御する。また、図1では繁雑さを避けるために信号線の記載を省略しているが、中央制御部30はイオン輸送光学系16、質量分析器17、検出器18などの動作も制御する。
検出器18による検出信号、つまりイオン強度信号は質量分析データ処理部34に入力され、ここで適宜のデータ処理が実行されて、例えば或る質量を持つ物質に着目した2次元物質分布画像が作成される。また、中央制御部30には分析者の操作により空間分解能や測定対象領域などの分析条件を設定するための操作部36が接続され、さらに試料15の2次元観察画像や2次元物質分布画像などを表示するための表示部37も接続されている。
図2(a)は試料プレート14の斜視図である。試料プレート14は多孔質シリコン(ポーラスシリコン)を材料とする板状部材であり、少なくともその上面はナノレベルの細孔を多数有する微細凹凸構造面14aとなっている。分析対象の試料15はこの微細凹凸構造面14aの上に付着される。その付着方法は試料の種類にもよるが、ここでは生体組織や細胞などである試料に対し、従来から行われている転写により微細凹凸構造面14a上に付着させる(図2(b)参照)
なお、試料プレート14として多孔質シリコンを用いる以外に、同様のナノレベルの凹凸が形成されている材料を利用することができる。例えば、多孔質シリコンの代わりに、シリコンナノワイヤ、アモルファスカーボン、金属ナノ粒子、などを用いることができる。また、多孔質シリコンは酸化などにより表面劣化が起こり易いことが知られており、そうした劣化を防止するために表面を修飾する試みが行われているが、多孔質シリコンに限らず、上記のような各種微細凹凸構造に表面修飾を施したものでもよい。いずれの場合でも、マトリクスを用いずに試料を表面に付着させ、それにレーザー光を照射することで試料の含有物質をイオン化することができる。
本実施例の顕微質量分析装置を用いた、質量が既知である目的物質の2次元物質分布画像の取得のための動作を次に説明する。
まず分析者(オペレータ)は試料15上のどの箇所を分析するのかを決める。そのために、CCDカメラ23により真空チャンバ10の側面に設けられた観察用窓12及び観察用光学系24を介して試料15の2次元観察画像を取得し、画像処理部35で画像を再現して表示部37の画面上に表示させる。いま、例えば図3に示すような2次元観察画像40が得られたものとする。分析者はその中で質量分析を行う範囲を決めて操作部36により分析範囲枠41を設定することにより分析範囲を指示する。そして、目的物質の質量を設定した上で分析開始を指示する。
分析が開始されると、レーザー照射部20から出射したレーザー光21がレーザー集光光学系22で集光され、真空チャンバ10の側面に設けられた照射用窓11を通して試料15上に数μm程度の照射径で以て照射される。試料15上のレーザー光が当たった範囲(微小測定領域15a)では、レーザー光と微細な微細凹凸構造面14aと試料15との相互作用により、試料15に含まれる分子がイオン化され、主として試料15表面に略直交する方向つまり真上に放出される(図2(c)参照)。このときには、MALDIと同様に比較的ソフトなイオン化が行われるため、大きな質量のイオンも開裂を生じずに飛び出す。
こうして発生したイオンはイオン輸送光学系16で収束されて質量分析器17に導入され、質量分析器17により目的物質の質量を持つイオンのみが分離されて検出器18に到達する。検出器18は到達したイオンの個数に応じた電流を検出信号として出力する。データ処理部34はこの検出信号を受け取って、試料15上のレーザー照射位置(微小測定領域15a)に対応する目的物質の強度を求める。ここではMALDIと異なりマトリクスによる妨害がないので、比較的低い質量の場合でも高いS/N比、及び高い感度で目的物質を検出することができる。
走査制御部31は試料15上に設定された分析範囲の中で、レーザー光21が照射される微小測定領域15aが順次移動するようにステージ駆動部32を制御し、試料ステージ13をステップ状に移動させる。そして、試料ステージ13が微小距離移動して停止する毎に、上述したようにレーザー光21をパルス的に照射して、その微小測定領域15aに対応する目的物質の強度を求める。このようにして、初めに設定された分析範囲の全体に亘って質量分析を行い、これに基づいて2次元物質分布画像を作成して表示部37の画面上に表示する。
詳細な2次元物質画像を作成したい場合には、上記走査のステップ幅をレーザー照射径と同じか、これよりも小さく設定しておく。これにより、試料15上の分析範囲内を殆ど漏れなく走査し、高い空間分解能で以て2次元物質分布を得ることができる。
なお、上記実施例は本発明の一例であり、本発明の趣旨の範囲で適宜に変更、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。

Claims (5)

  1. a)ナノレベルの微細な凹凸面を有する基板と、
    b)レーザー光源と、該レーザー光源により出射されたレーザー光を50μm以下の径に集光可能な集光光学系と、を含み、前記基板上の試料に対し前記集光したレーザー光を照射するレーザー照射手段と、
    c)前記レーザー照射により前記試料から発生したイオンを質量分離して検出する質量分析手段と、
    を備える質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
    分析対象である試料を前記基板の微細凹凸面に転写により付着させ、その付着された試料に対して前記レーザー照射手段より集光したレーザ光を照射し、発生したイオンを前記質量分析手段により分析することを特徴とする質量分析方法。
  2. 前記質量分析装置は、
    d)前記レーザー照射手段による前記試料上のレーザー照射位置を2次元的に走査するための走査手段と、
    e)該走査手段によりレーザー照射位置を移動させる毎にレーザー光を照射するべく前記レーザー照射手段を制御する制御手段と、
    f)前記2次元的な走査に伴って前記質量分析手段により得られる検出信号に基づいて、2次元的な物質分布画像を作成するデータ処理手段と、
    さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の質量分析方法
  3. 前記走査手段は、前記基板をその基板の延展方向に移動させる移動手段であることを特徴とする請求項2に記載の質量分析方法
  4. 前記集光光学系によるレーザー光の集光径を10μm以下としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の質量分析方法
  5. 前記質量分析装置は、前記基板上の試料を拡大観察可能な顕微手段と、該顕微手段で得られた2次元観察画像を表示する表示手段と、該表示手段に表示されている2次元観察画像上で質量分析位置又はその範囲を設定するための設定手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の質量分析方法
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