JP4667450B2 - ビタミンd類似体の立体選択的合成 - Google Patents

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Description

本発明は、カルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物を、立体選択的還元によって製造する方法に関する。本発明は、さらに、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物の製造に有用な新規中間体、および該中間体の合成法も提供する。
カルシポトリオールまたはカルシポトリエン(構造I)[CAS 112965-21-6]は、表皮ケラチノサイトの望ましくない増殖の阻害に強い活性を示す[F.A.C.M. Castelijins, M.J. Gerritsen, I.M.J.J. van Vlijmen-Willems, P.J. van Erp, P.C.M. van de Kerkhof;Acta Derm. Venereol. 79, 11, 1999]。乾癬の治療における、カルシポトリオールおよびカルシポトリオール一水化物(II)の有効性が、多くの臨床試験において示されており[D.M. Ashcroftら;Brit. Med. J. 320, 963-67, 2000]、カルシポトリオールは、現在、いくつかの市販医薬製剤に使用されている。
Figure 0004667450
カルシポトリオールの製造において、C-24におけるヒドロキシル基の特定立体化学が、生物学的活性の充分な発現に必要である。現在の方法において、必要とされる立体化学は、下記の方法の1つによって導入される:
(i) C-24ケト−トリエンの非ジアステレオ選択的還元、次に、得られたC-24ヒドロキシルエピマーのジアステレオマー混合物のクロマトグラフィーによる分離(WO 87/00834およびM.J. Calverley; Tetrahedron, 43(20), 4609-19, 1987);
(ii) エナンチオ純粋C-24−ヒドロキシル置換側鎖の、ビタミンD骨格への結合(M.J. Calverley, Synlett, 157-59, 1990);
(iii) C-24ヒドロキシルエピマーの1つの選択的酵素エステル化、次に、クロマトグラフィー分離(WO 03/060094)。
C-24ケト−トリエンの非ジアステレオ選択的還元、次に、エピマー混合物のクロマトグラフィー分離(i)は、所望エピマーを得るために最も広く行われている方法である。この還元法は、非所望C-24エピマーアルコール(一般に、約60%の非所望24-Rエピマー)を主に生じ、製造規模においてクロマトグラフィーによってそのような混合物から所望S−エピマーを分離することは困難である。
立体選択的合成(ii)は、その多段階性およびコスト、ならびに毒性中間体が使用されることにより、やはりスケールアップに好ましい方法ではない。酵素エステル化法(iii)は、使用される酵素が高コストであることに加えて、酵素の選択性に依存して1〜2つの付加的反応工程を要し、これがこの方法のコストをさらに増加させるという欠点を有する。
C-24ケトンの所望C-24ヒドロキシルエピマーへの直接的な立体選択的還元は、例えば、コレステロール誘導体に関してWO 98/24800およびM. Ishiguroら、J. C. S. Chem. Comm., 115-117, 1981に記載されている。S-alpine boraneを使用する、非保護トリエン系を有するカルシポトリオールの側鎖三重結合類似体の立体選択的還元が、M. J. Calverlyら、Bioorg. Med. Chem. Lett., 1841-1844, 3(9), 1993に記載されている。
カルシポトリオールの合成に立体選択的還元法を用いることについての主要な技術的問題は、カルシポトリオールの合成に関してこれまでに既知の中間体の不飽和トリエン系が、例えばルイス酸条件に対して、化学的に不安定であること、それらが比較的容易に酸化されること、かつ、それらが、使用される典型的還元反応条件に一般に適合性でないことである。これは、特に大規模において、収量の減少、不純生成物、および時間のかかるワークアップ手順をもたらす。
本発明の課題は、前記の種々の問題および不利点の1つまたはそれ以上を克服しうる、カルシポトリオールの合成の代替法を提供することである。
本発明は、立体選択的還元工程を含む新規合成経路を使用して、ジアステレオマー豊富なカルシポトリオール誘導体C-24ヒドロキシルエピマーを製造する新規方法を提供する。本発明はさらに、不安定トリエン系が二酸化硫黄付加物として保護されている化学的により安定な新規中間体も提供する。ジアステレオマー豊富なカルシポトリオール誘導体のC-24ヒドロキシルエピマーを製造することによって、続いて行う所望C-24 S−ヒドロキシルエピマー分離の収量および効率をかなり向上しうる。
式III:
Figure 0004667450
[式中、
Xは、水素またはOR2を表し;
R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
で示される化合物を、不活性溶媒中、還元剤、またはキラル助剤存在下の還元剤で還元して、式IVaおよびIVb:
Figure 0004667450
[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
で示される化合物の、IVaに富む混合物が得られることが意外にも見出された。
第一の局面において、本発明は、カルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物を製造する方法に関し、該方法は下記の工程を含んで成る:
(a) 式III[式中、XはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]で示される化合物を、不活性溶媒中で、還元剤、またはキラル助剤存在下の還元剤で還元して、式IVaおよびIVb[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物のIVa豊富混合物を得る工程;
(b) 式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物を、塩基の存在下に反応させて、式VaおよびVb:
Figure 0004667450
[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
で示される化合物のVa豊富混合物を得る工程;
(c) 式Vaで示される化合物を、式VaおよびVb[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物のVa豊富混合物から分離する工程;
(d) 式Vaで示される化合物を、式VIa:
Figure 0004667450
[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
で示される化合物に異性化する工程;および
(e) R1および/またはR2が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1および/またはR2を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
他の局面において、本発明は、前記の工程(a)および(b)ならびに下記工程を含んで成るカルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物の製造法に関する:
(f) 式VaおよびVb[式中、X、R1およびR2は、請求項2に記載のように定義される]で示される化合物のVa豊富混合物を、式VIaおよびVIb:
Figure 0004667450
[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
で示される化合物のVIa豊富混合物に異性化する工程;
(g) 式VIaで示される化合物を、式VIaおよびVIb[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物のVIa豊富混合物から分離する工程;
(h) R1および/またはR2が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1および/またはR2を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
さらに他の局面において、本発明は、下記の工程を含んで成るカルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物の製造法に関する:
(j) 式III[式中、Xは水素を表し、R1は、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]で示される化合物を、不活性溶媒中で、還元剤、またはキラル助剤存在下の還元剤で還元して、式IVaおよびIVb[式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示される化合物のIVa豊富混合物を得る工程;
(k) 式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物を、塩基の存在下に反応させて、式VaおよびVb[式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示される化合物のVa豊富混合物を得る工程;
(l) 式Vaで示される化合物を、式VaおよびVb[式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示されるVa豊富混合物から分離する工程:
(m) 式Va[式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示される化合物を、好適なヒドロキシル化剤でヒドロキシル化して、式Va[式中、XはOR2を表し、R2は水素を表し、R1は前記のように定義される]で示される化合物を得る工程;
(o) 式Vaで示される化合物を、式VIa[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物に異性化する工程;および
(p) R1が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
さらに他の局面において、本発明は、請求項4に記載の工程(j)〜(l)および下記工程を含んで成るカルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物の製造法に関する:
(q) 式Va [式中、Xは水素を表し、R1は、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]で示される化合物のC-24ヒドロキシ基を、ヒドロキシ保護基で保護する工程;
(r) 式Va [式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示されるC-24ヒドロキシ保護化合物を、好適なヒドロキシル化剤でヒドロキシル化して、式Va[式中、XはOR2を表し、R2は水素を表し、R1は前記のように定義される]で示されるC-24ヒドロキシ保護化合物を得る工程;
(s) 式Vaで示される化合物のC-24ヒドロキシ保護基を除去する工程;
(t) 式Vaで示される化合物を、式VIa[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物に異性化する工程;
(u) R1が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
さらに他の局面において、本発明は、式III[式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なっていてよく、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]で示される化合物の製造法であって、式VIIまたはVIII:
Figure 0004667450
[式中、R1およびR2は、前記のように定義される]
で示される化合物を、二酸化硫黄と反応させることによる製造法に関する。
さらに他の局面において、本発明は、式IVaおよびIVb[式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なっていてよく、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]で示される化合物のIVa豊富混合物を、塩基の存在下に反応させて、式VaおよびVb[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物のVa豊富混合物を得る方法に関する。
さらに他の局面において、本発明は、前記の方法のいずれか1つを含んで成るカルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物の製造法に関する。
さらに他の局面において、本発明は、式IIIaまたはIIIb:
Figure 0004667450
[式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なっていてよく、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
で示される化合物またはそれらの混合物に関する。
さらに他の局面において、本発明は、式IVaa、IVab、IVba、IVbb、IVb:
Figure 0004667450
[式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なっていてよく、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
で示される化合物またはそれらの混合物に関する。
さらに他の局面において、本発明は、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物の製造における中間体としての、式IIIa、IIIb、IVaa、IVba、IVab、IVbbで示される化合物の使用に関する。
〔発明の詳細な説明〕
定義
本明細書において使用する「ヒドロキシ保護基」は、目的とする反応に安定な誘導体を形成する任意の基であって、該ヒドロキシ保護基は、再生ヒドロキシ基を攻撃しない試薬によって選択的に除去することができる。該誘導体は、ヒドロキシ保護剤とヒドロキシ基との選択的反応によって得ることができる。シリル誘導体、例えばtert−ブチルジメチルシリル形成シリルエーテルは、ヒドロキシ保護基の例である。シリルクロリド、例えば、tert−ブチルジメチルシリルクロリド(TBSCl)、トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリド、ジフェニルメチルシリルクロリド、トリイソプロピルシリルクロリド、およびtert−ブチルジフェニルシリルクロリドは、ヒドロキシ保護剤の例である。弗化水素、例えば、アセトニトリル中の水性HF、またはテトラn−ブチルアンモニウムフロリドは、シリル基を除去することができる試薬の例である。他のヒドロキシ保護基は、エーテル、例えば、テトラヒドロピラニル(THP)エーテル、アルコキシアルキルエーテル(アセタール)、例えばメトキシメチル(MOM)エーテル、またはエステル、例えば、クロロアセテートエステル、トリメチルアセテート、アセテートまたはベンゾエートエステルを包含する。全て本発明の範囲に含まれるヒドロキシ保護基ならびに保護および除去の方法の非限定的な例は、例えば「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、T. W. Greene & P. G. M. Wuts編、John Wiley 1999および「Protecting Groups」、第1版、P. J. Kocienski, G. Thieme 2000に見出すことができる。
本明細書において使用する「アルキル」は、炭素原子1〜20個、好ましくは1〜7個を有し、環式または非環式であってよい直鎖または分岐鎖アルキル基を意味するものとする。メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ペンチル基、ヘキシル基およびtert−ブチルジメチル基は、アルキル基の非限定的な例である。
本明細書において使用する「還元剤」は、式IIIで示される化合物のC-24ケト基を還元して(エナンチオ選択的またはジアステレオ選択的に還元することを含む)、式IVで示される化合物を生成することができる任意の物質を意味するものとする。1つの態様において、還元剤は、キラル助剤なしに式IIIの化合物のC-24ケト基を還元して、所望エピマーIVaに富む式IVの化合物の混合物を生成しうる(好ましくは、24-S異性体を生成)。他の態様において、還元剤は、キラル助剤の存在下に、式IIIの化合物のC-24ケト基を還元して、所望エピマーIVaに富む式IVの化合物の混合物を生成しうる(好ましくは、24-S異性体を生成)。還元剤は、キラルまたは非キラルであってよい。還元剤の例は、ボラン還元剤、金属水素化物、例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化硼素ナトリウムまたはAlH3(任意に、ランタニド塩、例えば、LaCl3、CeBr3、CeCl3の存在下)、またはNaBH3(OAc)、Zn(BH42、およびEt3SiHであるが、それらに限定されない。他の還元剤は、白金またはルテニウムのような触媒の存在下の水素、エタノール中のナトリウム、イソプロピルアルコールおよびアルミニウムイソプロポキシド、ならびに水またはアルコール中の亜鉛粉末を包含するが、それらに限定されない。
本明細書において使用する「ボラン還元剤」は、ボランまたは任意のボラン誘導体、例えば、アミンまたはエーテルとのボラン複合体を包含する。ボラン還元剤の非限定的な例は、N,N−ジエチルアニリン−ボラン、ボラン−テトラヒドロフラン、9−ボラビシクロノナン(9-BBN)またはボランジメチルスルフィドである。
本明細書において使用する「キラル助剤」は、任意のキラル化合物または光学活性触媒、例えば、不斉置換炭素原子を有する化合物または軸性キラル化合物、またはキラル化合物および/または光学活性触媒の混合物であって、式IIIの化合物の前記還元剤での還元において、式IVaの化合物の収量をそのエピマーに関して増加させうる(IVa:IVbモル比を増加させる)物質を意味する。即ち、キラル助剤は、式IIIの化合物の還元反応において、キラル助剤の不存在または不関与におけるIVaの収量または立体選択性と比較して、立体選択性を増加させることができるあらゆる化合物でありうる。
キラル助剤の非限定的な例は、キラル1,2−アミノ−アルコール、例えば、キラルシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体、例えば(1S,2R)−(−)−シス−1−アミノ−2−インダノール、またはシス−1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−オール、例えば(1S,2R)−シス−1−アミノ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−オールである。他の例は、ビナフチル誘導体、例えば、(R)−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル−ルテニウムアセテート2,2'−ジヒドロキシ−1,1'ビナフチル誘導体である。他の例は、(R)−(+)−α,α−ジフェニル−2−ピロリジンメタノール、(R)−(+)−2−アミノ−4−メチル−1,1−ジフェニル−1−ペンタノール、(R)−(−)−2−アミノ−3−メチル−1,1−ジフェニル−1−ブタノール、(R)−(+)−2−アミノ−1,1,3−トリフェニル−1−プロパノール、および(1R,2S)−(−)−2−アミノ−1,2−ジフェニルエタノールであるが、それらに限定されない。
本明細書において使用する「不活性溶媒」は、使用する反応条件下に前記の還元剤と適合する任意の有機溶媒またはそのような溶媒の混合物を意味する。そのような溶媒の選択は、使用する特定の還元剤に依存しうる。不活性溶媒の非限定的な例は、炭化水素、例えばトルエン、およびエーテル、例えばtert−ブチルメチルエーテルまたはテトラヒドロフランである。
式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物は、他の化合物または溶媒を場合によっては含有し、IVa/IVbのモル比(ジアステレオマー比)が1(50:50)または1より大であり、従って、少なくとも50%の式IVaの化合物を含有する(50%またはそれ以下の式IVbの化合物を含有する)混合物を意味する。
式VaおよびVbで示されるVa化合物の豊富混合物は、他の化合物または溶媒を場合によっては含有し、Va/Vbのモル比(ジアステレオマー比)が1(50:50)または1より大であり、従って、少なくとも50%の式Vaの化合物を含有する(50%またはそれ以下の式Vbの化合物を含有する)混合物を意味する。
式VIaおよびVIbで示される化合物のVIa豊富混合物は、他の化合物または溶媒を場合によっては含有し、VIa/VIbのモル比(ジアステレオマー比)が1(50:50)または1より大であり、従って、少なくとも50%の式VIaの化合物を含有する(50%またはそれ以下の式VIbの化合物を含有する)混合物を意味する。
本明細書において使用する「化合物を分離する」は、例えば、少なくとも90%の純度、例えば少なくとも95%の純度、例えば97%の純度、98%の純度または99%の純度に、化合物を精製および/または単離すること意味する。「化合物を分離する」という語句は、溶媒を場合によっては含有する化合物混合物における該化合物の濃度を増加させ、それによって、該分離後に、混合物が、所望のまたは好ましい化合物または異性体(例えばエピマー)にさらに富むようにすることも意味する。
態様
本発明の現在最も好ましい態様において、XはOR2を表す。
本発明の現在好ましい態様において、R1および/またはR2は、アルキルシリル、例えば、tert−ブチルジメチルシリルを表し、最も好ましくはR1およびR2は同じである。
本発明の他の態様において、R1およびR2は水素を表す。
本発明の現在好ましい態様において、還元剤は、ボラン還元剤、例えば、N,N−ジエチルアニリン−ボラン、ボラン−テトラヒドロフランまたはボランジメチルスルフィドである。
本発明の現在好ましい態様において、還元工程は、キラル還元剤を使用するか、またはキラル助剤の存在下に行う。
本発明の現在好ましい態様において、キラル助剤は、キラル1,2−アミノ−アルコール、例えばキラルシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体、例えば、(1S,2R)−(−)−シス−1−アミノ−2−インダノールである。
本発明の現在好ましい態様において、還元工程は、10〜20℃、特に15〜20℃の温度で行う。
本発明の他の態様において、式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物のモル比(ジアステレオマー比IVa/IVb)は、55:45より大、例えば56:44、例えば57:43、例えば59:41、例えば60:40、例えば63:37、例えば65:35、例えば68:32、例えば70:30、例えば72:28、例えば73:27、例えば74:26、例えば75:25、例えば76:24、例えば77:23、例えば78:22、例えば79:21、例えば80:20である。
本発明の他の態様において、式VaおよびVbで示される化合物のVa豊富混合物のモル比(ジアステレオマー比Va/Vb)は、55:45より大、例えば56:44、例えば57:43、例えば59:41、例えば60:40、例えば63:37、例えば65:35、例えば68:32、例えば70:30、例えば72:28、例えば73:27、例えば74:26、例えば75:25、例えば76:24、例えば77:23、例えば78:22、例えば79:21、例えば80:20である。
本発明の他の態様において、式VIaおよびVIbで示される化合物のVIa豊富混合物のモル比(ジアステレオマー比VIa/VIb)は、55:45より大、例えば56:44、例えば57:43、例えば59:41、例えば60:40、例えば63:37、例えば65:35、例えば68:32、例えば70:30、例えば72:28、例えば73:27、例えば74:26、例えば75:25、例えば76:24、例えば77:23、例えば78:22、例えば79:21、例えば80:20である。
本発明の1つの態様において、式Vaで示される化合物を、例えばクロマトグラフィーによって、式VaおよびVbで示される化合物のVa豊富混合物から分離する[ここで、X、R1およびR2は、前記(工程(c))のように定義される]。
本発明の他の態様において、式VIaで示される化合物を、クロマトグラフィーによって、式VIaおよびVIbで示される化合物のVIa豊富混合物から分離する[ここで、X、R1およびR2は、前記(工程(g))のように定義される]。
合成方法
式IIIの化合物は、例えば、ディールス−アルダー反応によって、式VIIまたはVIIIの化合物を二酸化硫黄で処理することによって合成することができる。使用する二酸化硫黄は、液体または気体であるか、または好適な溶媒に溶解させることができる。ディールス−アルダー反応に好適な溶媒は、反応条件に適合性のあらゆる溶媒、例えばアルカン、例えばヘキサンまたはヘプタン、炭化水素、例えば、キシレン、トルエン、エーテル、例えばジエチルエーテルまたはメチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)、アセテート、例えばエチルアセテートまたは2−プロピルアセテート、ハロゲン化溶媒、例えばジクロロメタン、またはそれらの溶媒の混合物である。好ましい態様において、溶媒はトルエンである。他の好ましい態様において、溶媒は、トルエンと水のような、水非混和性溶媒と水との混合物である。反応は、溶媒を使用せずに正味の二酸化硫黄中で行うこともできる。
該方法の好適な反応温度は、-50℃〜60℃、例えば-30℃〜50℃、例えば-15℃〜40℃、例えば-5℃〜30℃、例えば0℃〜35℃、例えば5℃〜30℃、例えば10℃〜25℃、例えば15℃〜20℃である。1つの態様において、二酸化硫黄を、過剰(mol/mol)、例えば5〜100モル過剰、例えば7〜30モル過剰、例えば10〜15モル過剰で使用する。過剰の未反応二酸化硫黄があれば、例えば、水酸化ナトリウム水溶液のような水性塩基での洗浄によるか、または、場合により減圧下に、場合により溶媒と一緒に、二酸化硫黄を留去することによって、反応混合物から除去しうる。式IIIの化合物は、それらのエピマーIIIaおよびIIIbの混合物として通例得られる。
Figure 0004667450
ディールス−アルダー反応において得られるエピマーの混合物のモル比IIIa/IIIbは、基X、R1およびR2、ならびに使用する反応条件に依存する。本発明は、あらゆる可能な組成(モル比IIIa/IIIb)の混合物を包含する:例えば1:99、例えば2:98、例えば3:97、例えば4:96、例えば5:95、例えば10:90、例えば85:15、例えば80:20、例えば75:25、例えば30:70、例えば35:65、例えば40:60、例えば45:55、例えば50:50、例えば55:45、例えば60:40、例えば65:35、例えば70:30、例えば75:25、例えば80:20、例えば85:10、例えば90:10、例えば95:5、例えば96:4、例えば97:3、例えば98:2、例えば99:1。
式IIIは、前記のようなあらゆる可能な組成(モル比IIIa/IIIb)の混合物を包含する。本発明の1つの態様において、化合物IIIaおよびIIIbを、次の還元工程において、式IIIで示される混合物として使用する。IIIaおよびIIIbの混合物は、例えばクロマトグラフィーまたは結晶化によって、任意に精製または分離してよい。他の態様において、化合物IIIaを次の還元工程に使用する。さらに他の態様において、化合物IIIbを次の還元工程に使用する。
式VIIの化合物は、例えば、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No. 20, p.4609-4619, 1987またはWO 87/00834およびそれに引用されている文献に記載されている方法によって合成しうる。例えば、これらの文献に記載されている化合物VII[ここで、XはOR2であり、R1およびR2の両方はtert−ブチルジメチルシリルである]をアセトニトリル中において弗化水素酸水溶液で脱保護して、XがOR2であり、R1またはR2のどちらかが水素である化合物の混合物を得るか、またはXがOR2であり、R1およびR2の両方が水素である化合物を得ることができる。この化合物混合物は、例えば、本明細書に一般的に記載されているように、クロマトグラフィーによって分離するか、または結晶化することができる。R1および/またはR2が水素である式VIIの化合物を、好適な保護剤と反応させることによって、新しい基R1および/またはR2を導入することができる。使用する保護剤の化学量論および反応条件に依存して、非保護、モノ保護およびジ保護化合物の混合物が得られる。次に、XがOR2であり、R1またはR2の一方が水素である混合物中の任意中間体を、クロマトグラフィーによって分離し、初めに使用した保護剤と異なる好適な保護剤と反応させて、XがOR2であり、R1がR2と異なる式VIIの化合物を得ることができる。
Xが水素であり、R1が水素またはヒドロキシ保護基である式VIIの化合物は、例えば、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No. 20, p.4610, 1987に記載されている化合物7aおよび/または7bから出発し、前記の、また前記引用文献に記載のものと同様の手順および一般的合成法に従って生成することができる。
本発明の還元方法は、例えば、式IIIのプロキラルケトンを、キラルボラン還元剤、またはキラル助剤存在下のボラン還元剤と反応させることによって行うことができる。この工程は、プロキラルケトンのエナンチオ選択的/ジアステレオ選択的還元をもたらし、それによって、2つの可能なエピマーIVaまたはIVbの一方が、対応するエピマーに優先して形成される。エナンチオ選択性/ジアステレオ選択性の程度は、使用する還元剤、キラル助剤および反応条件に依存しうる。
式IIIの化合物の還元反応は、-80℃〜70℃、例えば-40℃〜60℃、例えば-15℃〜50℃、例えば-5℃〜40℃、例えば0℃〜5℃または5℃〜35℃の範囲の温度で通例行う。1つの態様において、温度範囲は、10℃〜30℃、例えば15℃〜25℃、例えば15℃〜20℃である。最適温度は、特定の反応条件および使用する試薬に依存しうる。本発明の1つの態様において、副生成物の形成を防止するために、反応混合物を、反応終了後すぐに0〜10℃に冷却する。N,N−ジエチルアニリンを還元剤として使用する場合、形成されたN,N−ジエチルアニリンは、塩酸水溶液での抽出によって反応混合物から容易に除去することができる。抽出される塩基に対して1モル当量の1M塩酸が好ましい。
不活性溶媒に任意に溶解または混合した還元剤を、例えば窒素のような不活性雰囲気下に、不活性溶媒に任意に溶解または混合した式IIIの化合物に添加してよい。または、不活性溶媒に任意に溶解または混合した式IIIの化合物を、不活性溶媒に任意に溶解または混合した還元剤に添加してもよい(逆の順序)。
本発明の1つの態様において、還元剤を、式IIIの化合物に対して等モル量またはモル過剰で使用する。本発明の特定の態様において、還元剤/式IIIの化合物のモル比は1.0〜5.0である。現在好ましい態様において、還元剤/式IIIの化合物のモル比は1.8〜3.0、例えば2.3〜2.9、例えば2.5〜2.7である。
還元前にキラル助剤を還元剤と反応させてin situでキラル還元剤を形成しうるか、またはキラル助剤を、例えば、還元剤との錯体におけるキラルリガンドとして作用させて、即ち、例えば、キラル還元剤を生じうる。本発明は、式IIIの化合物の還元に使用する前に、別に調製され分離されたそのようなキラル還元剤またはキラルリガンド−還元剤錯体の使用を包含する。
従って、「キラル助剤存在下の還元剤」という語句は、任意のキラル還元剤を包含する。例えば、in situで還元前にキラル助剤がボラン還元剤と反応してキラルボラン還元剤を形成しうるか、または、キラル助剤がボラン錯体におけるキラルリガンドとして作用しうる。そのようなキラルボラン還元剤の例は、キラルオキサボロリジンまたはオキサザボロリジン、例えば、(1R,2S)−シス−1−アミノ−2−インダノール、(1S,2R)−シス−1−アミノ−2−インダノール、(S)−プロリノール、(R)−プロリノールから誘導されるキラルオキサザボロリジン試薬、またはB−(3−ピナニル)−9−ボラビシクロ[3.3.2]ノナン(alpine-borane)、または、例えば、5,5−ジフェニル−2−メチル−3,4−プロパノ−1,3,2−オキサザボロリジン、(S)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジン、(R)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジンである。従って、本発明は、式IIIの化合物の還元に使用する前に調製され分離された、そのようなキラル還元剤、例えばキラルボラン還元剤、またはキラルリガンド−還元剤錯体、例えばキラルリガンド−ボラン錯体の使用を含む。
還元剤との錯体におけるキラルリガンドの他の例は、LiAlH4および2,2'−ジヒドロキシ−1,1'ビナフチルの錯体である。
還元剤/キラル助剤のモル比は、通例、0.1〜20.0、例えば0.4〜10.0、例えば0.3〜5.0、例えば0.5〜4.5、例えば1.0〜4.0、例えば1.9〜3.1、例えば2.1〜2.9、例えば2.3〜2.7、例えば、10.8、5.4、2.6、2.5または1.6である。
キラル助剤は、式IIIの化合物または還元剤に対して、触媒量、例えば、亜化学量論量、または等モルまたはモル過剰で存在しうる。例えば、キラル助剤/化合物IIIの比は、0.25〜2.5、例えば0.5〜2.0、例えば0.8〜1.3、例えば0.9〜1.2、例えば1.0〜1.1であってよい。
キラル助剤の特定エナンチオマーの選択は、C-24に関して、式IVの化合物のヒドロキシ基の立体選択的配向を決定しうる。C-24におけるS配置を主として生じるキラル助剤が好ましい。
ボラン触媒反応は、例えば、DelouxおよびSrebnik[Chem. Rev. 93, 763, 1993]によって記載されている。キラル改質ボランに基づく有効な触媒の例は、例えば、[A. Hirao, J. Chem. Soc. Chem. Commun. 315, 1981;E. J. Corey, J. Am. Chem. Soc. 109, 7925, 1987]に見出すことができる。
ボランでの立体選択的還元における、例えば1,2−および1,3−アミノアルコールの合成および/または使用の例は、例えば、[E. Didierら;Tetrahedron 47, 4941-4958, 1991;C. H. Senanayakeら、Tetrahedron Letters, 36(42), 7615-18, 1995、EP 0698028、EP 0640089、EP 0305180、WO 93/23408、WO 94/26751]に見出すことができる。ボラン還元におけるキラルシス−1−アミノ−2−インダノール誘導体の合成および/または使用は、例えば、[C. H. Senanayake, Aldrichimica Acta, 31(1), 1-15, 1998;A. K. Ghoshら、Synthesis, 937-961, 1998;Y. Hongら、Tetrahedron Letters, 35(36), 6631-34, 1994;B. Di Simone, Tetrahedron Asymmetry, 6(1)301-06, 1995;Y. Hongら、Tetrahedron Letters, 36(36), 6631-34, 1994;R. Hettら、Org. Process Res. & Dev., 2, 96-99, 1998;またはEP 0763005]、およびそれらに引用されている参考文献に見出すことができる。
本明細書に記載するカルシポトリオールの製造法は、1つまたはそれ以上の反応工程を省くか、または反応手順の任意の段階で付加的精製または反応工程を導入することによって、反応工程の順序に関して変更を加えうる。本発明は、全てのそのような変更を含む。
本明細書に記載するカルシポトリオールの製造法は、R1および/またはR2が水素でない化合物または中間体のヒドロキシ保護基R1および/またはR2を、反応手順の任意段階で除去するさらなる全ての変異形態を包含する。R1および/またはR2が水素である化合物または中間体は、反応手順の任意段階で、保護剤(反応手順においてより早い段階で除去された保護基以外の保護基を生じる保護剤を包含する)によって保護しうる。
本発明の化合物および中間体は、不斉置換(キラル)炭素原子、および炭素−炭素二重結合を有し得、それによって、異性体、例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび幾何異性体が存在しうる。
エピマーとは、複数の立体中心を有する分子(例えば本発明に係るビタミンD類似体)中の複数の四面体立体中心の1つだけにおいて反対配置(RまたはS)を有するジアステレオマーとして知られる。
従って、一対のエナンチオマーのエピマー中心として、例えばC-24を指定するとき、該エナンチオマー対の他の立体中心における配置が同じであることを意味する。
本発明は、純粋形態かまたは混合物としてのエピマーのような、あらゆる異性体形態に関する。
本発明の化合物または中間体の式または名称における特定の配座または配置の表示は、この特定の配座または配置が、本発明の好ましい態様であることを示す。本発明の化合物または中間体の式または名称における特定の配座または配置の表示は、特に表示した以外のあらゆる他の異性体(純粋形態かまたは混合物として)を、本発明のさらなる態様として含む。
本発明の化合物または中間体の式または名称における不特定の配座または配置の表示は、これらの特定の配座または配置の混合物が本発明の好ましい態様であることを示す。例えば、式IIIの化合物は、式IIIaおよびIIIbのエピマーの混合物である。
本発明の化合物または中間体の式または名称または番号付けにおける不特定の配座または配置の表示は、純粋形態で特に示されていないあらゆる特定の異性体を、例えば本発明のさらなる態様として含む。
例えば、式IVaの化合物は、下記の2つのエピマーIVaaおよびIVabを包含する:
Figure 0004667450
従って、式IIIの化合物は、エピマーIIIaおよびIIIbを包含する。
本発明の化合物および中間体の純粋な立体異性体は、当分野で既知の方法を適用して、例えば、クロマトグラフィーもしくは結晶化によるかまたは立体選択的合成によって、得られる。
本発明の分離、単離および精製法は、クロマトグラフィー、例えば、吸着クロマトグラフィー(カラムクロマトグラフィーおよび擬似移動床法(SMB)を含む)、結晶化および蒸留を包含するが、それらに限定されない。分離、単離および精製法は、順次に、および組み合わせて使用してよい。
本発明のビタミンD類似体の分離に有用なカラムクロマトグラフィーは、薬化学の分野において周知である。該方法は、固定相、例えば、前処理シリカのようなシリカを充填したカラムを使用し、該固定相上に分離すべき試料を導入する。次に、試料を、好適な溶離剤で溶離する。溶離は、定組成であるか、またはいわゆる溶剤プログラム式(勾配)であることができ、その場合、溶離剤の組成を、定期的(例えば、直線的)または不定期的(例えば、経時段階的)に変化させる。クロマトグラフィーの分野において周知の前処理シリカゲルは、好適な固定相である。ヘキサンまたはヘプタン中5%(v:v)の酢酸エチル、次に、正味の酢酸エチルでの溶離は、所望の分離を生じる溶離プログラムの一例である。他の好適な溶離剤は、ルーチンな開発法によって、例えば、好適な極性のヘプタンおよび酢酸エチルの混合物の使用によって、当業者が導き出しうる。
クロマトグラフィー工程に関して、C-24エピマーの混合物を分離することができる固定相(充填物)と溶離剤との任意の組合せを使用しうる。そのような組合せは、ルーチンな実験により、当業者が容易に決定しうる。好ましい固定相の例は、シリカ、例えば処理シリカである。
式VaおよびVbで示される化合物のVa豊富混合物[ここで、X、R1およびR2は前記のように定義される]を得るための、塩基の存在下の式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物の逆(retro)ディールス−アルダー反応は、反応条件に適合性のあらゆる溶媒、例えば、アルカン、例えば、ヘキサンまたはへプタン、炭化水素、例えば、キシレン、トルエン、エーテル、例えばジエチルエーテルまたはメチル−tert−ブチルエーテル(MTBE)、アセテート、例えば、エチルアセテートまたは2−プロピルアセテート、ハロゲン化溶媒、例えばジクロロメタン、水、またはそれらの溶媒の混合物中で行うことができる。
この逆ディールス−アルダー反応の方法は、ビタミンD合成の分野において周知である(例えば、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987またはWO 87/00834参照)。
好ましい溶媒は、トルエン、tert−ブチルメチルエーテル、水またはそれらの混合物である。逆ディールス−アルダー反応に使用するのに好適な塩基は、NaHCO3、KHCO3、Na2CO3およびK2CO3を包含するが、それらに限定されない。本発明の1つの態様において、塩基はNaHCO3水溶液であり、かつ/または、逆ディールス−アルダー反応は、60℃より高い温度、例えば70℃より高い温度、例えば70℃〜120℃、例えば74℃〜79℃、例えば72℃〜78℃で行う。
本発明の1つの態様において、逆ディールス−アルダー反応の終了後の、反応ワークアップの間の抽出および相分離の温度範囲は、約30℃〜40℃である。
式VIIIの化合物は、式VIIの化合物の異性化によって得ることができる。
式Vaおよび/またはVbの化合物をVIaおよび/またはVIbへ、またはVIIをVIIIへ異性化する方法は、ビタミンD合成の分野において周知である。反応条件は、例えば、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987、またはWO 87/00834およびそれに引用されている文献に見出すことができる。本発明の好ましい態様において、異性化は、例えばアントラセンまたは9−アセチルアントラセンのような三重項増感剤の存在下に紫外線を使用する、光異性化である。
Xが水素である式III、IV、V、VIまたはVIIの化合物を、好適なヒドロキシル化剤でヒドロキシル化して[例えばセレナイト媒介アリルヒドロキシル化によって、Hesseによって開発された条件下に、例えば、還流メタノールおよび/またはジクロロメタン中でSeO2およびN−メチルモルホリンN−オキシドを使用するか[D.R. Andrewsら、J. Org. Chem. 1986, 51, 1637]、またはM. J. Calverley, Tetrahedron 第43巻, No.20, 4609-4619, 1987またはWO 87/00834に記載されているよう行う]、Xがヒドロキシである(X=OR2およびR2=水素)式III、IV、V、VIまたはVIIの化合物を得ることができる。出発物質のヒドロキシ基は、先に定義したような好適な保護基によって、前記のような方法で保護して、例えば該ヒドロキシ基の好ましくない酸化を避けることができる。
カルシポトリオール水化物は、水性溶媒からのカルシポトリオールの結晶化によって、例えば、WO 94/15912に開示されている方法によって得られる。
〔実施例〕
一般
全ての化学物質は、他に記載がなければ、市販品に由来する。全ての融点は補正されていない。1H核磁気共鳴(NMR)スペクトル(300MHz)および13C NMR(75.6 MHz)化学シフト値(δ)(ppm)は、他に特定しなければ、下記に関して記載される:内部テトラメチルシラン(δ=0.00)またはクロロホルム(δ=7.26)またはジュウテリオクロロホルム(13C NMRに関してδ=76.81)標準に対するジュウテリオクロロホルム溶液。特定された(二重線(d)、三重線(t)、四重線(q))または特定されていない(m)多重線の値は、範囲を示していない場合はおよその中間点を記載する。使用した全ての有機溶媒は、工業用級であった。クロマトグラフィーは、場合によりフラッシュ法を使用して、シリカゲル上で行った。シリカゲルで被覆されたTLCプレートはMerck KGaAから得た。好ましくは、クロマトグラフィーに使用したシリカは、Merck KGaA Germanyから得た:LiChroprep(登録商標)Si60(15〜25μm)。他に記載しなければ、酢酸エチル、ジクロロメタン、ヘキサン、n−ヘキサン、ヘプタン、または酢酸エチル、ジクロロメタン、メタノールおよび石油エーテル(40〜60)、ヘキサンもしくはヘプタンの適切な混合物を溶離剤として使用した。全ての反応は、窒素雰囲気下のような、不活性雰囲気下に行うのが好都合でありうる。
式IIIの化合物
実施例1
III: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル
1(S),3(R)−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
20(R),1(S),3(R)−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987に記載の方法によって製造)(20.0g)を、トルエン(210mL)に20℃で溶解させ、次に、水(40mL)およびSO2(20mL)を撹拌しながら添加した。通常2〜2.5時間後に、HPLC(MerckからのColumn LiChrosorb Si 60 5μm 250x4mm、流速2mL/分、270nmでの検出および質量検出、ヘキサン/酢酸エチル 9:1(v:v))によって反応が終了したことが確認されたら、水酸化ナトリウム(27.7%、60mL)および水(80mL)の混合物を、反応混合物のpHが6になるまで、10〜18℃で添加した。トルエン相を分離し、溶媒を加熱せずに(好ましくは30℃未満)真空除去して、2つのエピマーSO2付加物IIIaおよびIIIbを、TLCでの確認によりIIIaを主に含有する固体混合物として得た。2つのエピマーSO2付加物IIIaおよびIIIbを、クロマトグラフィーによって分離することができた。さらに、固体混合物をメタノールと共にトリチュレートすることによって、IIIaの結晶を得ることができた。
1H NMR(CDCl3)IIIa/X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル=6.73(dd, 1H), 6.14(d, 1H), 4.69(d, 1H), 4.62(d, 1H), 4.35(s, 1H), 4.17(m, 1H), 3.92(d, 1H), 3.58(d, 1H), 2.61(m, 1H), 2.29(m, 1H), 2.2-1.2(m, 16H), 1.11(d, 3H), 1.05(m, 2H), 0.90(m, 2H), 0.87(s, 9H), 0.85(s, 9H), 0.68(s, 3H), 0.06(s, 3H), 0.05(s, 3H), 0.04(s, 3H), 0.02(s, 3H)ppm
製造例1
VII: X=OR2、R1、R2=水素
1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン
20(R),1(S),3(R)−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4614-4619, 1987に記載の方法によって得た)を、アセトニトリルに溶解させた。弗化水素酸水溶液(40%)を添加し、混合物を室温で約1時間撹拌した。酢酸エチルを溶離剤として使用するTLCによって、反応の進行を好都合に確認できた。酢酸エチルを反応混合物に添加し、混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、濃縮した。形成された結晶(白色針状結晶)を濾過によって取り、酢酸エチルで洗浄し、真空乾燥して、標記化合物VII(X=OR2、R1、R2=水素)を得た。
1H NMR(CDCl3)VII/X=OR2、R1、R2=水素=6.77(dd, 1H), 6.57(d, 1H), 6.15(d, 1H), 5.88(dd, 1H), 5.13(dd, 1H), 4.98(s, 1H), 4.50(m, 1H), 4.23(m, 1H), 2.86(m, 2H), 2.29(m, 2H), 2.14-1.20(m, 16H), 1.14(d, 3H), 1.08(m, 2H), 0.89(m, 2H), 0.61(s, 3H)ppm
実施例2
III: X=OR2、R1、R2=水素
1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質が、製造例1からの1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンであった以外は、実施例1と同じ方法。
1H NMR(CDCl3)III/X=OR2、R1、R2=水素 δ=6.80(dd, 1H), 6.15(d, 1H), 4.75(m, 2H), 4.5-3.9(m, 4H), 3.70(d, 1H), 2.60(m, 1H), 2.5-0.8(m, 25H), 0.68(s, 3H) ppm;13C NMR(CDCl3)III/X=OR2、R1、R2=水素 δ=201.0, 152.1, 151.0, 133.7, 129.2, 128.3, 108.8, 67.3, 65.1, 63.6, 56.1, 55.9, 55.5, 46.5, 40.1, 39.9, 33.9, 29.8, 27.4, 23.9, 22.1, 19.5, 18.9, 12.2, 11.2 ppm
製造例2
VII: X=OR2、R1=水素、R2=tert−ブチルジメチルシリル
1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−ヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン
20(R),1(S),3(R)−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンを、製造例1で使用したのと同じ脱保護条件を使用して部分的に脱保護して、未反応出発物質、2つの部分的に脱保護された中間体および製造例1の化合物の混合物を得た。クロマトグラフィーによって精製して、純粋な標記化合物を得た。1H NMRは構造と一致していることが見出された。
1H NMR(CDCl3)VII/X=OR2、R1=水素、R2=tert−ブチルジメチルシリル δ=6.75(dd, 1H), 6.50(d, 1H), 6.14(d, 1H), 5.84(d, 1H), 5.00(s, 1H), 4.92(s, 1H), 4.47(t, 1H), 4.22(m, 1H), 2.85(dd, 1H), 2.62(dd, 1H), 2.43(dd, 1H), 2.29(m, 1H), 2.15-1.15(m, 15H), 1.11(d, 3H), 1.06(m, 2H), 0.87(s, 9H), 0.86(m, 2H), 0.59(s, 3H), 0.06(s, 3H), 0.04(s, 3H)ppm
実施例3
III: X=OR2、R1=水素、R2=tert−ブチルジメチルシリル
1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−ヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質が、製造例2からの1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−ヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンであった以外は、実施例1と同じ方法。
13C NMR(CDCl3)III/X=OR2、R1=水素、R2=tert−ブチルジメチルシリル δ=200.3, 151.5, 150.4, 132.0, 129.5, 128.0, 108.5, 66.8, 65.5, 63.8, 56.1, 55.9, 55.2, 46.2, 39.8, 33.6, 29.5, 27.2, 25.4, 23.7, 21.8, 19.2, 18.5, 17.7, 11.8, 10.7, -4.7, -5.2ppm;1H NMR(CDCl3)IIIb/X=OR2、R1=水素、R2=tert−ブチルジメチルシリル δ=6.75(dd, 1H), 6.14(d, 1H), 4.80(d, 1H), 4.65(d, 1H), 4.43(m, 1H), 4.25(m, 1H), 3.92(d, 1H), 3.63(dd, 1H), 2.60(d, 1H), 2.5-1.2(m, 18H), 1.12(d, 3H), 1.06(m, 2H), 0.88(s, 9H), 0.87(m, 2H), 0.59(s, 3H), 0.09(s, 3H), 0.07(s, 3H)ppm
製造例3
VII: X=OR2、R1=COCMe3、R2=tert−ブチルジメチルシリル
1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン
製造例2からの1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−ヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンを、ジクロロメタン中で、トリエチルアミンの存在下に、トリメチル酢酸塩化物と反応させうる。得られた粗生成物をクロマトグラフィーによって精製して、純粋な標記化合物が得られる。
製造例4
VII: X=OR2、R1=COCMe3、R2=水素
1(S)−ヒドロキシ−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン
1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンを、製造例1で使用したのと同じ脱保護条件を使用して、脱保護しうる。得られた粗生成物をクロマトグラフィーによって精製して、純粋な標記化合物が得られる。
実施例4
III: X=OR2、R1=COCMe3、R2=水素
1(S)−ヒドロキシ−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質が、製造例4からの1(S)−ヒドロキシ−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンであった以外は、実施例1と同じ方法。
13C NMR(CDCl3)IIIa/X=OR2、R1=COCMe3、R2=水素 δ=200.4, 177.6, 151.6, 150.9, 132.8, 129.3, 128.1, 108.8, 66.9, 66.3, 64.6, 55.8, 55.5, 55.3, 46.3, 39.9, 38.5, 36.3, 30.2, 29.6, 27.2, 26.9, 23.7, 21.8, 19.3, 18.6, 11.9, 10.8ppm
実施例5
III: X=OR2、R1=COCMe3、R2=tert−ブチルジメチルシリル
1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質が、例えば製造例3から得られる1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−トリメチルアセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンであった以外は、実施例1と同じ方法。
製造例5
VII: X=OR2、R1=COMe、R2=水素
1(S)−ヒドロキシ−3(R)−アセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン
製造例1からの1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(VII:X=OR2、R1、R2=水素)を、トリエチルアミンの存在下に、1当量の塩化アセチルと反応させうる。生成物の混合物を、シリカ上でのクロマトグラフィーによって精製して、純粋な標記化合物が得られる。
実施例6
III: X=OR2、R1=COMe、R2=水素
1(S)−ヒドロキシ−3(R)−アセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質が、製造例5から得られる1(S)−ヒドロキシ−3(R)−アセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(VII: X=OR2、R1=COMe、R2=水素)であった以外は、実施例1と同じ方法。
13C NMR(CDCl3)IIIa/X=OR2、R1=COMe、R2=水素 δ=200.5, 170.3, 151.6, 150.9, 132.8, 129.2, 128.1, 108.3, 66.8, 66.4, 64.6, 55.9, 55.7, 55.3, 46.3, 39.9, 36.4, 30.4, 29.6, 27.2, 23.7, 21.8, 21.0, 19.3, 18.6, 11.9, 10.8
実施例7
III: X=OR2、R1=COMe、R2=tert−ブチルジメチルシリル
1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−アセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質が1(S)−tert−ブチルジメチルシリル−3(R)−アセトキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンであった以外は、実施例1と同じ方法。
1H NMR(CDCl3)IIIa/X=OR2、R1=COMe、R2=tert−ブチルジメチルシリル δ=6.75(dd, 1H), 6.16(d, 1H), 5.20(m, 1H), 4.71(s, 2H), 4.33(s, 1H), 3.95(d, 1H), 3.60(d, 1H), 2.61(m, 1H), 2.31(m, 2H), 2.15-1.2(m, 15H), 2.03(s, 3H), 1.11(d, 3H), 1.07(m, 2H), 0.89(m, 2H), 0.88(s, 9H), 0.68(s, 3H), 0.08(s, 3H), 0.07(s, 3H)ppm
実施例8
III: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル
3(R)−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物
出発物質VII(X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)(M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987に記載の方法によって製造)(38.5g)を、トルエン(550mL)に20℃で溶解させ、次に、水(105mL)およびSO2(53mL)を撹拌しながら添加した。通常2〜2.5時間後に、HPLC(MerckからのColumn LiChrosorb Si 60 5μm 250x4mm、流速2mL/分、270nmでの検出および質量検出、ヘキサン/酢酸エチル 9:1(v:v))によって反応が終了したことが確認されたら、水酸化ナトリウム(27.7%、150mL)および水(480mL)の混合物を、反応混合物のpHが6になるまで、10〜18℃で添加した。トルエン相を分離し、溶媒を加熱せずに(好ましくは30℃未満)真空除去して、2つのエピマーSO2付加物IIIaおよびIIIb(X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)を、TLCでの確認によりIIIaを主に含有する固体混合物として得た。2つのエピマーSO2付加物を、クロマトグラフィーによって分離することができた。さらに、固体混合物をメタノールと共にトリチュレートすることによって、IIIaの結晶を得ることができた。
13C NMR(CDCl3)(III: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル、異性体IIIaおよびIIIbの混合物):200.3, 151.6, 151.4, 149.8, 149.2, 130.5, 130.1, 128.3, 128.1, 126.6, 126.3, 110.5, 110.0, 67.4, 66.7, 66.6, 66.3, 58.0, 57.9, 55.8, 55.6, 55.3, 55.2, 46.3, 45.5, 39.9, 39.7, 34.4, 34.1, 33.9, 31.4, 30.8, 30.5, 29.6, 29.1, 27.3, 27.1, 26.7, 25.6, 25.1, 24.4, 24.1, 23.6, 23.2, 22.4, 21.9, 21.9, 19.4, 19.3, 18.6, 18.4, 17.9, 17.9, 13.9, 12.2, 11.9, 10.8, -5.0
式IVの化合物
実施例9
1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVa: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)および
1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVb: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)
(1S,2R)−(−)−シス−1−アミノ−2−インダノール(5.0g)を、窒素雰囲気下に15〜25℃でMTBE(160mL)と混合し、次に、N,N−ジエチルアニリン−ボラン(16.0mL)をその温度で添加した。混合物を、水素の発生が観察されなくなるまで撹拌した。実施例1で得た1(S),3(R)−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物の混合物(III: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)を、トルエン(160mL)およびMTBE(80mL)に溶解させた。この溶液を、ボラン含有混合物に15〜25℃で滴下した。添加の終了後、混合物を約30〜60分間撹拌し、次に、NaHCO3飽和水溶液(110mL)を使用して10〜15℃で反応停止した。有機相を分離し、1M塩酸(100mL)を使用して0〜10℃で洗浄し、次に、NaHCO3飽和水溶液(100mL)で洗浄した。有機相は、逆ディールス−アルダー反応後のアリコートのHPLC分析および実施例10に記載の方法による分析によって確認したところ、1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVa: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)および1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVb: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)を、モル比72〜78:22〜28(IVa:IVb)で含有していた。化合物IVaaをシリカ上でのクロマトグライフィーによって分離した。
13C NMR(CDCl3) IVa/X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル δ=150.6, 137.6, 132.3, 129.3, 128.8, 109.0, 76.9, 67.3, 65.8, 64.5, 56.2, 56.1, 55.9, 46.0, 40.5, 40.0, 39.6, 34.1, 29.6, 27.4, 25.6, 25.5, 23.8, 21.8, 20.3, 17.8, 17.7, 17.4, 11.8, 2.8, 1.7, -4.7, -5.0, -5.0, -5.2ppm
実施例10
3(R)−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVa: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)および
3(R)−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVb: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)
(1S,2R)−(−)−シス−1−アミノ−2−インダノール(1.22g、1.08当量)を、窒素雰囲気下に15〜25℃でMTBE(36mL)と混合し、次に、N,N−ジエチルアニリン−ボラン(3.6mL、2.7当量)をその温度で添加した。混合物を、水素の発生が観察されなくなるまで撹拌した。実施例8で得た3(R)−tert−ブチルジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物の混合物(III: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)(4.32g)を、MTBE(18mL)およびトルエン(36mL)の混合物に室温で溶解させ、次に、ボラン含有混合物に15〜25℃で15分間にわたって滴下した。添加の終了後、混合物を約60分間撹拌し、次に、NaHCO3飽和水溶液(25mL)で反応を停止した。有機相を分離し、1M塩酸(25mL)を使用して0〜10℃で洗浄し、次に、NaHCO3飽和水溶液(25mL)を使用して10〜20℃で洗浄した。有機相は、3(R)−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVa: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)、および3(R)−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンのSO2付加物(IVb: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)を含有していた。
式Vの化合物
実施例11
1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Va: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)および
1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Vb: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)
IVa(X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)およびIVb(X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)のSO2付加物を含有する実施例9の有機相を、NaHCO3飽和水溶液(110mL)と共に勢いよく撹拌し、次に、加熱し(浴温度:約90℃)、MTBEを留去した。逆ディールス−アルダー反応をHPLC(MerckからのColumn LiChrosorb Si 60 250x4mm、流速1mL/分、270nmで検出、ヘキサン/酢酸エチル 9:1.5(v:v))によって好都合に確認することができた。終了後(通例2〜2.5時間)、反応混合物を30〜40℃に冷却し、有機相を分離し、NaHCO3飽和水溶液(110mL)および水(100mL)で洗浄した。溶媒を真空除去し、得られた油状物(29g)をヘキサン(200mL)に溶解させた。有機混合物を約-15℃に冷却し、シリカのショートパスで濾過し、残留物をヘキサン(約100mL)で洗浄した。ヘキサン相を、メタノールおよび水(1:2)の混合物で洗浄し、有機溶媒を真空除去した。HPLC(MerckからのColumn LiChrosorb Si 60 5μm 250x4mm、流速1mL/分、270nmで検出、n−ヘプタン/2−プロパノール 100:0.25(v:v):RT Va 約14.3分、Vb 11.9分;または、ヘキサン/酢酸エチル 90:15(v:v):RT Va 約7.6分、Vb 6.4分)によって確認したところ、残留油状物は、モル比範囲72〜78:22〜28(Va:Vb)で、1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Va: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)および1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Vb: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)の混合物を含有した。その残留油状物を、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987またはWO 87/00834に先に記載されたようにクロマトグラフィーによって精製して、ヘキサンおよびメタノールおよび少量のトリエチルアミンの混合物からの結晶化(ヘキサンをゆっくり蒸発させ、次に-15℃に冷却することによる)後に、10.9g(98.9%HPLC純度)のVa/X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリルを得た。これは、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4617, 1987において化合物22に関して記載されているデータと充分に一致していた。
13C NMR(CDCl3)Va/X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル δ=153.4, 142.9、137.9、135.2、128.7、121.5、116.3、106.4、77.1、70.0、67.0、56.2、55.8、45.7、43.7、40.2、39.8、36.3、28.7、27.5、25.6、25.6、23.3、22.0、20.3、18.0、17.9、17.4、12.1、2.9、1.6、-5.0、-5.0、-5.1;Vb/X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル、δ=153.5, 142.9、137.6、135.3、128.7、121.5、116.3、106.4、76.8、70.0、67.0、56.2、56.0、45.7、43.8、40.2、39.7、36.4、28.7、27.6、25.7、25.6、23.3、22.0、20.3、18.0、17.9、17.3、12.1、2.8、1.6、-5.0、-5.1、-5.1ppm
実施例12
3(R)−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Va: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)および
3(R)−tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(R)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Vb: X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)
IVa(X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)およびIVb(X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)のSO2付加物を含有する実施例10の有機溶液を、NaHCO3飽和水溶液(25mL)と共に勢いよく撹拌し、次に、加熱し(浴温度:約90℃)、MTBEを留去した。逆ディールス−アルダー反応をHPLC(MerckからのColumn LiChrosorb Si 60 250x4mm、流速1mL/分、270nmで検出、ヘキサン/酢酸エチル 9:1.5(v:v))によって好都合に確認することができた。終了後(約2時間)、反応混合物を15〜25℃に冷却し、有機相を分離し、水(25mL)で洗浄し、HPLC(MerckからのColumn LiChrosorb Si 60 5μm 250x4mm、流速1mL/分、270nmで検出、ヘキサン/酢酸エチル 90:15(v:v);RT Vb 約6.1分、RT Va 約7.4分)によって確認したところモル比75:25のVa:Vb(X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル)の混合物を含有していた。
1H NMR(CDCl3)Va/X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル δ=6.45(d, 1H), 5.84(d, 1H), 5.46(m, 2H), 4.92(s, 1H), 4.63(s, 1H), 3.84(m, 1H), 3.42(m, 1H), 2.85(d, 1H), 2.64(d, 1H), 2.45(m, 1H), 2.32-1.18(m, 17H), 1.04(d, 3H), 0.98(m, 1H), 0.87(s, 9H), 0.56(s, 3H), 0.51(m, 2H), 0.32(m, 1H), 0.22(m, 1H), 0.05(s, 3H), 0.04(s, 3H); Vb/X=水素、R1=tert−ブチルジメチルシリル δ=6.45(d, 1H), 5.83(d, 1H), 5.47(m, 2H), 4.90(s, 1H), 4.62(s, 1H), 3.83(m, 1H), 3.45(m, 1H), 2.83(d, 1H), 2.62(d, 1H), 2.44(m, 1H), 2.24(m, 1H), 2.18-1.17(m, 16H), 1.03(d, 3H), 0.96(m, 1H), 0.86(s, 9H), 0.55(s, 3H), 0.50(m, 2H), 0.30(m, 1H), 0.20(m, 1H), 0.05(s, 3H), 0.04(s, 3H)
式VIの化合物
実施例13
1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン(VIa:X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)
実施例11で得た1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエン(Va:X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)を、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987またはWO 87/00834に先に記載されたように(但し、アントラセンの代わりに9−アセチルアントラセンを使用)、トルエン中において高圧紫外線ランプを使用して20℃で光異性化して、クロマトグラフィー後に、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4618, 1987に化合物28に関して記載されているデータと充分に一致する1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン(VIa: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)を得た。
カルシポトリオール
実施例14
1(S),3(R)−ジヒドロキシ−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン
実施例13で得た1(S),3(R)−ビス(tert−ブチル−ジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'(S)−ヒドロキシプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(Z),7(E),10(19)−トリエン(VIa: X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル)を、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4609-4619, 1987またはWO 87/00834に先に記載されたように、テトラヒドロフラン中60℃でテトラブチルアンモニウムフロリドを使用して、脱保護し、次いでクロマトグラフィーに付した。数滴のトリエチルアミンを含有する酢酸エチル/ヘキサンからの結晶化によって、M. J. Calverley, Tetrahedron, 第43巻, No.20, p.4618, 1987に化合物4に関して記載されているデータと充分に一致するカルシポトリオールを得た。
カルシポトリオール一水化物
実施例15
実施例14で得たカルシポトリオールを、WO 94/15912に記載されているように、酢酸エチル/水から結晶化して、該特許に記載されている特性データと充分に一致するカルシポトリオール一水化物を得た。
種々の還元条件下のジアステレオ選択的還元
実施例16:
Figure 0004667450
表1
X=OR2およびR1、R2=tert−ブチルジメチルシリルである式IIIの化合物[実施例1の1(S),3(R)−ビス(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−20(R)−(3'−シクロプロピル−3'−オキソプロパ−1'(E)−エニル)−9,10−セコプレグナ−5(E),7(E),10(19)−トリエンSO2付加物の混合物]を実施例9と類似の方法でジアステレオ選択的還元し、次に、実施例11と同様の手順で二酸化硫黄のキレトロピー脱離に付して、Va:X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリル、およびVb:X=OR2、R1、R2=tert−ブチルジメチルシリルの化合物を、種々の条件下に得た(eq.=IIIに対するモル当量;MTBE=tert−ブチルメチルエーテル;DEANB=N,N−ジエチルアニリンボラン)。

Claims (29)

  1. 式III:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物を、不活性溶媒中で、キラル還元剤、またはキラル助剤存在下の還元剤で還元して、式IVaおよびIVb:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物のIVa豊富混合物を製造する方法。
  2. カルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物を製造する方法であって、下記の工程を含んで成る方法:
    (a) 式III:
    Figure 0004667450
    [式中、XはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物を、不活性溶媒中で、キラル還元剤、またはキラル助剤存在下の還元剤で還元して、式IVaおよびIVb:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物のIVa豊富混合物を得る工程;
    (b) 式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物を、塩基の存在下に反応させて、式VaおよびVb:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物のVa豊富混合物を得る工程;
    (c) 式Vaで示される化合物を、式VaおよびVb[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物のVa豊富混合物から分離する工程;
    (d) 式Vaで示される化合物を、式VIa:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物に異性化する工程;および
    (e) R1および/またはR2が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1および/またはR2を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
  3. カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を製造する方法であって、請求項2に記載の工程(a)および(b)ならびに下記工程を含んで成る方法:
    (f) 式VaおよびVb[式中、X、R1およびR2は、請求項2に記載のように定義される]で示される化合物のVa豊富混合物を、式VIaおよびVIb:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物のVIa豊富混合物に異性化する工程;
    (g) 式VIaで示される化合物を、式VIaおよびVIb[式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]で示される化合物のVIa豊富混合物から分離する工程;
    (h) R1および/またはR2が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1および/またはR2を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
  4. カルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物を製造する方法であって、下記工程を含んで成る方法:
    (j) 式III:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは水素を表し、R1は、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物を、不活性溶媒中で、キラル還元剤、またはキラル助剤存在下の還元剤で還元して、式IVaおよびIVb:
    Figure 0004667450
    [式中、XおよびR1は、前記のように定義される]
    で示される化合物のIVa豊富混合物を得る工程;
    (k) 式IVaおよびIVbで示される化合物のIVa豊富混合物を、塩基の存在下に反応させて、式VaおよびVb:
    Figure 0004667450
    [式中、XおよびR1は、前記のように定義される]
    で示される化合物のVa豊富混合物を得る工程;
    (l) 式Vaで示される化合物を、式VaおよびVb[式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示されるVa豊富混合物から分離する工程:
    (m) 式Va[式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示される化合物を、好適なヒドロキシル化剤でヒドロキシル化して、式Va[式中、XはOR2を表し、R2は水素を表し、R1は前記のように定義される]で示される化合物を得る工程;
    (o) 式Vaで示される化合物を、式VIa:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物に異性化する工程;および
    (p) R1が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
  5. カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を製造する方法であって、請求項4に記載の工程(j)〜(l)および下記工程を含んで成る方法:
    (q) 式Va:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは水素を表し、R1は、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物のC-24ヒドロキシ基を、ヒドロキシ保護基で保護する工程;
    (r) 式Va [式中、XおよびR1は、前記のように定義される]で示されるC-24ヒドロキシ保護化合物を、好適なヒドロキシル化剤でヒドロキシル化して、式Va[式中、XはOR2を表し、R2は水素を表し、R1は前記のように定義される]で示されるC-24ヒドロキシ保護化合物を得る工程;
    (s) 式Vaで示される化合物のC-24ヒドロキシ保護基を除去する工程;
    (t) 式Vaで示される化合物を、式VIa:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物に異性化する工程;
    (u) R1が水素でない場合、式VIaで示される化合物のヒドロキシ保護基R1を除去して、カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物を得る工程。
  6. 還元工程をキラル助剤の存在下に還元剤で行う請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 還元剤がボラン誘導体である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 還元剤がN,N-ジエチルアニリン-ボラン、ボラン-テトラヒドロフランまたはボランジメチルスルフィドである請求項に記載の方法。
  9. キラル助剤がキラル1,2-アミノ-アルコールである請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. キラル助剤がキラルシス-1-アミノ-2-インダノール誘導体である請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  11. キラル助剤が(1S,2R)-(-)-シス-1-アミノ-2-インダノールである請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  12. 不活性溶媒が、トルエン、tert-ブチルメチルエーテル、テトラヒドロフランまたはそれらの混合物である請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 式IIIで示される化合物の還元によって得られる式IVaおよびIVbで示される化合物の混合物において、IVa:IVbのモル比が少なくとも56:44である請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 還元工程を10〜20℃の温度で行う請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 式III:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物を製造する方法であって、式VIIまたはVIII:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物を、二酸化硫黄と反応させることによる方法。
  16. 式IIIで示される化合物が、式IIIa:
    Figure 0004667450
    で示されるエピマーである請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 式IIIで示される化合物が、式IIIb:
    Figure 0004667450
    で示されるエピマーである請求項1〜15のいずれかに記載の方法。
  18. 式IVaおよびIVb:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物のIVa豊富混合物を、塩基の存在下に反応させて、式VaおよびVb:
    Figure 0004667450
    [式中、X、R1およびR2は、前記のように定義される]
    で示される化合物のVa豊富混合物を製造する方法。
  19. XがOR2を表す請求項1〜3、15および18のいずれかに記載の方法。
  20. R1および/またはR2がアルキルシリルを表す請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
  21. R1および/またはR2がtert-ブチルジメチルシリルを表す請求項20に記載の方法。
  22. カルシポトリオール{(5Z,7E,22E,24S)−24−シクロプロピル−9,10−セココラ−5,7,10(19),22−テトラエン−1α−3β−24−トリオール}またはカルシポトリオール一水化物を製造する方法であって、請求項1〜21のいずれかに記載の方法を含んで成る方法。
  23. 式IIIaまたはIIIb:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物またはそれらの混合物。
  24. 式IVaa、IVab、IVba、IVbb、IVb:
    Figure 0004667450
    [式中、Xは、水素またはOR2を表し、R1およびR2は、同じかまたは異なり、水素、またはヒドロキシ保護基を表す]
    で示される化合物またはそれらの混合物。
  25. XがOR2を表す請求項23または24に記載の化合物。
  26. R1およびR2がアルキルシリルを表す請求項23〜25のいずれかに記載の化合物。
  27. R1およびR2がtert-ブチルジメチルシリルを表す請求項26に記載の化合物。
  28. R1およびR2が水素を表す請求項23〜25のいずれかに記載の化合物。
  29. カルシポトリオールまたはカルシポトリオール一水化物の製造の中間体としての、請求項23〜28のいずれかに記載の化合物の使用。
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