JP4667181B2 - ガーゼボールおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば外科手術の際に組織を剥離したり、血液や体液を吸収したりするために使用するガーゼボールおよびその製造方法に関する。
従来、外科手術において、血液や体液の吸収、さらには体内組織の剥離を目的として、手術用ガーゼを丸めて使用したり、あるいは予め球状に形成したガーゼボールが使用されたりしている。
このようなガーゼボールは、体内に置き忘れることを未然に防止するために、X線造影糸を織り込んだガーゼ本体を折り畳んで丸めて成形されることが多い。そして、このように成形されたガーゼボールは、ガーゼ本体に織り込まれているX線造影糸自体が一般に用いられるガーゼ糸と比較して太くて柔軟性が小さくかつ硬いため、ガーゼボールの表面に硬い凸部が形成され、この凸部が体内組織に接触してこの体内組織を損傷させてしまうおそれがある。
そこで、このような問題を解決するために、X線造影糸をガーゼボール表面に露出させないガーゼボールおよびその製造方法が知られている。この製造方法では、緯糸方向あるいは経糸方向に沿って配設されたX線造影糸を有する略正方形状のガーゼ本体を、その対角線を折り目として三角形状に折り畳み、この対角線近傍を丸めるように折り畳んで折り畳み部を形成し、この折り畳み部の両側部を近づけて絡み合わせ、X線造影糸が内側となるように筒状に丸めた後、ガーゼ本体の他の部分を折り畳み部の絡み合わせ部を巻き込むようにボール状に折り畳むことで、折り畳み部が折り畳み帯状凸部となるガーゼボールが完成される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−159271号公報(第2−3頁、図1−8)
上述の特許文献1記載のガーゼボールでは、X線造影糸が外部に露出しないことにより、X線造影糸が直に体内組織と接触する不具合は解消される。
一方で、X線造影糸が位置している部分は、X線造影糸がガーゼ糸によって覆い隠されていても、段差あるいは硬い部分が多少残ってしまうため、体内組織に接触する可能性が高い部分にX線造影糸が位置していることは、基本的に望ましくない。
しかしながら、上述の特許文献1記載のガーゼボールにおいては、X線造影糸が縦方向(上下方向)に位置するため、折り畳み帯状凸部の近傍をピンセットなどで挟んで摘み、ガーゼボール本体の表面を体内組織などに接触させる場合、X線造影糸による段差および硬い部分を避けて体内組織に接触できる部分は、このX線造影糸にて両側に分断されてしまい、必ずしも広くない。この特許文献1記載のガーゼボールでのX線造影糸の傾きは、ガーゼ本体に織り込まれているX線造影糸のガーゼ本体の端部からの位置によって変わるが、基本的に縦方向に位置することには変わりがない。
これは、特許文献1記載のガーゼボールにおいて、ガーゼ本体を最初に折り畳む向きに関係がある。すなわち、ガーゼ本体の対角線に沿って最初に折り畳むので、緯糸方向あるいは経糸方向に沿って配設されたX線造影糸では、この対角線に対して斜め方向となり、この対角線に折り畳み帯状凸部となる折り畳み部を形成することから、この対角線に対するX線造影糸の向きが完成時のガーゼボールに位置するX線造影糸の傾きとなるためである。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、体内組織に損傷を与えることなく使用できる部分を広く確保できるガーゼボールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
請求項1記載のガーゼボールは、複数の緯糸と複数の経糸とが交互に交差するとともに、これら緯糸と縦糸とのいずれか一方とX線造影糸とが交互に交差して平織りされたガーゼ本体をボール状に折り畳んで成形したガーゼボールであって、ボール状のガーゼボール本体と、前記ガーゼ本体の折り畳みにより前記ガーゼボール本体の上部に沿って形成された折り畳み帯状凸部とを具備し、前記X線造影糸は、両端部が略等しい高さに配設され、正面視で前記ガーゼボール本体の横方向に配設され、かつ、仮想多等分線により上下に略多等分された前記ガーゼボール本体の最上方部分に配設されているものである。
請求項2記載のガーゼボールは、請求項1記載のガーゼボールにおいて、X線造影糸は、仮想二等分線により上下に略二等分されたガーゼボール本体の上方部分に配設されているものである。
請求項3記載のガーゼボールは、請求項1記載のガーゼボールにおいて、X線造影糸は、仮想三等分線により上下に略三等分されたガーゼボール本体の最上方部分に配設されているものである。
請求項4記載のガーゼボールは、請求項1ないし3いずれか一記載のガーゼボールにおいて、X線造影糸は、外部に露出せずにガーゼボール本体の内部に収容されているものである。
請求項5記載のガーゼボールは、請求項1ないし4いずれか一記載のガーゼボールにおいて、X線造影糸は、折り畳み帯状凸部に配設されているものである。
請求項6記載のガーゼボールの製造方法は、複数の緯糸と複数の経糸とが交互に交差するとともに、これら緯糸と縦糸とのいずれか一方とX線造影糸とが交互に交差して平織りされた四角形状のガーゼ本体をボール状に折り畳んで成形されたボール状のガーゼボール本体と、前記ガーゼ本体の折り畳みにより前記ガーゼボール本体の上部に沿って形成された折り畳み帯状凸部とを具備し、前記X線造影糸は、両端部が略等しい高さに配設され、正面視で前記ガーゼボール本体の横方向に配設され、かつ、仮想多等分線により上下に略多等分された前記ガーゼボール本体の最上方部分に配設されているガーゼボールの製造方法であって、前記ガーゼ本体を、前記X線造影糸に平行な中心線に沿って二つ折りして長方形状とする二つ折り工程と、この二つ折りしたガーゼ本体の前記中心線側の部分を複数の山折り線により丸めるように順次折り畳むことにより折り畳み部を有する帯状とする折り畳み工程と、この帯状としたガーゼ本体を、前記X線造影糸が位置している面を上向きとして両端を絡めて縛ることにより、絡み合わせ部、および、この絡み合わせ部からそれぞれ突出する突出端部を形成する縛り工程と、前記絡み合わせ部の袋状の中央部に、この絡み合わせ部とともに前記各突出端部をそれぞれ繰り込む繰り込み工程と、前記中央部を包み込むように前記折り畳み部を捲り返すことによりガーゼボール本体の外面部分を露出させ、さらに前記折り畳み部をX線造影糸の近傍まで折り返して折り畳み帯状凸部とする捲り返し工程とを有しているものである。
請求項7記載のガーゼボールの製造方法は、請求項6記載のガーゼボールの製造方法であって、前記X線造影糸を、仮想三等分線により上下に略三等分された前記ガーゼボール本体の最上方部分と前記折り畳み帯状凸部とのいずれか一方に配設するものである。
請求項1記載の発明によれば、ガーゼ本体の緯糸方向と経糸方向とのいずれか一方に沿って配設されたX線造影糸を、折り畳み帯状凸部が上部に沿って配設され仮想多等分線により上下に略多等分されたボール状のガーゼボール本体の最上方部分に、両端部が略等しい高さで、かつ、正面視で前記ガーゼボール本体の横方向に配設することで、ガーゼボール本体のX線造影糸の影響を受ける硬い部分などが折り畳み帯状凸部の近傍に位置し、ガーゼボール本体の体内組織に損傷を与えることなく使用できる部分を広く確保できる。
請求項2記載の発明によれば、X線造影糸を、仮想二等分線により上下に略二等分されたガーゼボール本体の上方部分に配設することで、X線造影糸の長さを充分に確保できる。
請求項3記載の発明によれば、X線造影糸を、仮想三等分線により上下に略三等分されたガーゼボール本体の最上方部分に配設することで、ガーゼボール本体の体内組織に損傷を与えることなく使用できる部分を、より広く確保できる。
請求項4記載の発明によれば、X線造影糸を、外部に露出させずにガーゼボール本体の内部に収容することで、X線造影糸が配設されている部分のガーゼボール本体の段差を抑制し、仮にX線造影糸が配設されている部分のガーゼボール本体の表面が体内組織に接触した場合でも、その損傷を抑制できる。
請求項5記載の発明によれば、X線造影糸を、折り畳み帯状凸部に配設することで、X線造影糸を体内組織と最も接触し難い位置に配設できる。
請求項6記載の発明によれば、ガーゼ本体を折り畳む方向をX線造影糸がガーゼ本体に織り込まれた方向に合わせることで、ガーゼボール本体の外部から見えるX線造影糸の両端部を略等しい高さに配設でき、X線造影糸ガーゼボール本体に対して横方向に配設できるため、ガーゼボール本体の体内組織に損傷を与えることなく使用できる部分をX線造影糸の下側に広く確保できる。
請求項7記載の発明によれば、X線造影糸を、仮想三等分線により上下に略三等分されたガーゼボール本体の最上方部分とガーゼボール本体の上部に沿って設けられた折り畳み帯状凸部とのいずれか一方に配設することで、ガーゼボール本体のX線造影糸の影響を受ける硬い部分などが折り畳み帯状凸部の近傍、あるいは折り畳み帯状凸部自体に位置し、ガーゼボール本体の体内組織に損傷を与えることなく使用できる部分を広く確保できる。
以下、本発明の一関連技術のガーゼボールの構成を図1ないし図3を参照して説明する。
図1ないし図3において、1はガーゼボールを示し、このガーゼボール1は、ボール状のガーゼボール本体2と、このガーゼボール本体2の上部に沿って配設された折り畳み帯状凸部3とを備えている。そして、このガーゼボール1は、緯糸と経糸とが交互に交差するとともに、緯糸と縦糸とのいずれか一方(本関連技術では経糸)と交互に交差してX線造影糸5が平織りされた略正方形状のガーゼ本体6を折り畳んで形成されている。
ガーゼボール本体2は、例えば外科手術などの手術用や医療用として、被術者に接触させて血液あるいは体液などを吸収させるために使用される部分であり、小さくまとめたガーゼ本体6を折り畳んで丸めて成形されている。
折り畳み帯状凸部3は、体内組織との接触を避けガーゼボール本体2のみを体内組織との接触面として使用するために、使用者がピンセットなどにより挟んで摘む部分であり、ガーゼ本体6を折り畳んで形成され、ガーゼボール本体2を仮想多等分線としての仮想二等分線DL1により上方部分11と下方部分12と上下に略二等分した状態で、両側部13,14および中央部15のそれぞれが上方部分11内に位置して下方部分12には位置しないように形成されている。
ガーゼ本体6の緯糸および経糸のそれぞれは、例えば木綿や、レーヨンなどのセルロース繊維あるいはセルロース繊維とポリプロピレンあるいはポリエステルなどのプラスチック繊維との混合体などの素材で直線状に紡がれた糸状物に形成されている。
X線造影糸5は、例えばX線造影剤とプラスチック樹脂とにより連続した一本の糸状に形成された糸状物であるとともに、レントゲン撮影時に確認されやすいように、ある程度の太さを有し、ガーゼ本体6の長手方向に沿って配設され、緯糸と上下に交互に交差している。
ここで、X線造影剤としては、硫酸バリウムなどが素材として用いられている。また、プラスチック樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレンあるいはシリコーンなどが用いられている。
このため、X線造影糸5は、ガーゼ本体6の緯糸および経糸よりも太く、柔軟性がなく硬く形成され、また、これら緯糸および経糸と異なる色などとなっており、ガーゼ本体6において、このガーゼ本体6の一辺から所定の距離L1分、内側に入った位置にこの一辺と略平行に配設されている。
また、このX線造影糸5は、ガーゼボール本体2の外部から見て、例えば一端側が折り畳み帯状凸部3の側部13の近傍に位置し、他端側が中央部15と側部14との略中間部に位置するように配設されている。すなわち、このX線造影糸5は、前記上方部分11に位置し、図1に示す左右方向に長手状となっている。
したがって、ガーゼボール本体2は、本関連技術では、図2に示す右半分と左下半分とが、被術者の体内組織と安全に接触できる部分である。
次に、上記一関連技術の作用を説明する。
ガーゼボール1を成形する際には、ガーゼ本体6を適宜折り畳んで丸め、ボール状のガーゼボール本体2と、このガーゼボール本体2の上側に沿って折り畳み帯状凸部3とを形成する。
そして、使用する際には、折り畳み帯状凸部3をピンセットなどで挟み、ガーゼボール本体2側を被術者の体内組織などに接触させ、組織を剥離したり、血液あるいは体液などを吸収したりする。
このとき、折り畳み帯状凸部3の近傍にX線造影糸5を配設して仮想二等分線DL1よりも下側にX線造影糸5が存在しないことにより、X線造影糸5が存在していない部分、換言すれば体内組織と安全に接触できる部分の面積を広く確保できる。
すなわち、X線造影糸5は、緯糸および経糸に比べて太く柔軟性がなくて硬いため、X線造影糸5が被術者の体内組織に接触すると、この体内組織を損傷させてしまうおそれがあるので、ガーゼボール1のX線造影糸5を、予め体内組織と接触するおそれが少ない位置、すなわち折り畳み帯状凸部3の近傍である上方部分11に配設することにより、体内組織に損傷を与える心配を抑制してガーゼボール1により組織の剥離、さらには血液や体液の吸収が可能になる。
この結果、使用者がX線造影糸5の位置を使用中に過剰に注意する必要がなくなり、かつ、体内組織と安全に接触できるガーゼボール本体2の部分の面積の増加に伴いガーゼボール1の1つ当たりの血液や体液の吸収量が増加するため、使用するガーゼボール1の個数、あるいは、手術中にガーゼボール1を交換する回数などを減らすことができ、手術の作業性が向上する。
また、仮想多等分線を仮想二等分線DL1とすることにより、ガーゼボール1の外部から見えるX線造影糸5の長さを確保でき、ガーゼボール1の被術者の体内への置き忘れを、より確実に防止できる。
さらに、X線造影糸5をガーゼボール本体2の外部に露出させることで、使用者がX線造影糸5を容易に視認できる。
次に、第の実施の形態を図4および図5を参照して説明する。なお、上記一関連技術と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第の実施の形態のガーゼボール1は、仮想多等分線としての仮想三等分線DL2,DL2によりガーゼボール本体2を上方部分21と、中間部分22と、下方部分23とに上下に略三等分した状態で、折り畳み帯状凸部3の両側部13,14が中間部分22に位置するとともに、折り畳み帯状凸部3の中央部15とX線造影糸5とが上方部分21に位置しているものである。
そして、このように構成することで、X線造影糸5が折り畳み帯状凸部3にさらに近い部分に位置するため、体内組織に損傷を与えることなく目的とする血液や体液の吸収に使用できる部分をさらに広い範囲とすることができる。
なお、上記第1の実施の形態において、X線造影糸5は、仮想四等分線以上の仮想多等分線にて分割されたガーゼボール本体2の最上方部分に配設することも可能である。この場合には、仮想多等分線が多くなると、ガーゼボール本体2の体内組織に損傷を与えることなく目的とする血液や体液の吸収に使用できる部分の広さが大きくなる一方で、ガーゼボール本体2の外部から見えるX線造影糸5の長さが短くなるため、必要なX線造影糸5の長さと、ガーゼボール本体2の体内組織に損傷を与えることなく目的とする血液や体液の吸収に使用できる部分の広さとのバランスを考慮して仮想多等分線を適宜設定する。
次に、第の実施の形態を図6を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第の実施の形態のガーゼボール1は、X線造影糸5をガーゼボール本体2の外部に露出させずに内部に収容するように構成したものである。
また、このガーゼボール1では、X線造影糸5の両端部が、それぞれ略等しい高さ位置に位置している。
次に、上記第の実施の形態のガーゼボールの製造方法を図7ないし図14を参照して説明する。
まず、図7に示すように、四角形状のガーゼ本体6を、X線造影糸5に平行な中心線である山折り線31に沿って二つ折りとし、図8に示す長方形状とする(二つ折り工程)。
次いで、図9に示すように、ガーゼ本体6の山折り線31側の部分を複数の山折り線32によりガーゼ本体6の裏側へと丸めるように順次折り畳むことで、図10(a)および図10(b)に示すように、ガーゼ本体6を、裏側に折り畳み部33を形成した帯状とする(折り畳み工程)。
さらに、このガーゼ本体6を、X線造影糸5がある面を上向きとして左右両端を図11に示すように絡め合わせて縛り、絡み合わせ部35と、この絡み合わせ部35からそれぞれ突出する突出端部36,37とを形成する(縛り工程)。
この後、図12および図13に示すように、絡み合わせ部35の袋状の中央部38内に、この絡み合わせ部35とともに突出端部36,37を繰り込む(繰り込み工程)。このとき、突出端部36,37は、X線造影糸5が見えなくなるように小さくまとめ、X線造影糸5がガーゼボール本体2の予期しない位置に現れることを防止するようにすることが好ましい。
そして、図14に示すように、中央部38を包み込みつつ折り畳み部33を捲り返すことでガーゼボール本体2の外面部分が現れ、さらに折り畳み部33を想像線に示すようにX線造影糸5の近傍まで捲り返して折り畳み帯状凸部3とし(捲り返し工程)、図5に示すように、X線造影糸5が横方向に沿い、両端部の高さ位置が略等しく、その中間部の位置が両端部よりも低いガーゼボール1を完成する。
すなわち、ガーゼボール1を正面から見てX線造影糸5が横方向に位置していれば、それよりも下方にはX線造影糸が存在しないため、ガーゼボール本体2の体内組織に接触可能な部分が広くなるから、上記第の実施の形態では、ガーゼ本体6を折り畳む方向をX線造影糸5がガーゼ本体6に織り込まれた方向に合わせることで、X線造影糸5の両端部を略等しい高さに配設し、ガーゼボール1を正面から見て、X線造影糸5をガーゼボール本体2の横方向に配設して、ガーゼボール本体2のX線造影糸5よりも下側にて体内組織に接触可能な部分を広く形成できる。
また、X線造影糸5がガーゼボール本体2の外部に露出している場合には、被術者の体内組織と接触する可能性が低い位置に配設されている場合でも、万一X線造影糸5が直に体内組織に接触した場合には、体内組織を損傷するおそれがあるので、上記のようにX線造影糸5を外部に露出させずにガーゼボール本体2の内部に収容することで、X線造影糸5が位置する部分のガーゼボール本体2の段差を抑制し、仮にX線造影糸5が位置する部分のガーゼボール本体2表面が体内組織に接触した場合でも、その損傷を抑制できる。
なお、上記第の実施の形態のガーゼボールの製造方法において、折り畳み工程にて山折り線31側の部分を複数の山折り線32によりガーゼ本体6の表側へと丸めるように順次折り畳み、縛り工程にてX線造影糸5がある面を下向きとして左右両端部を絡め合わせて縛ることで、第1の実施の形態のガーゼボール1のようにX線造影糸5がガーゼボール本体2の外部に露出するものにもそれぞれ対応して製造できる。
また、X線造影糸5の両端部の位置を略等しい高さにすれば、図15に示すように、その中間部の位置が両端部よりも高くなっていてもよい。このようなX線造影糸5の中間部の高さは、ガーゼボール1の製造の際に、捲り返し工程での折り畳み部33の捲り返し強度によって違いが生じるものであり、製造手順が異なって生じるものではない。
次に、第の実施の形態のガーゼボールの製造方法を図16および図17を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第の実施の形態のガーゼボール1は、X線造影糸5を、仮想三等分線DL2,DL2によるガーゼボール本体2の上方部分21、あるいは、折り畳み帯状凸部3のいずれかに配設するものであり、図16は、X線造影糸5を折り畳み帯状凸部3に配設した構成を示している。
このように、X線造影糸5の左右両端部の高さが、ガーゼボール1を正面から見て異なるように配設される場合には、図14に示すように、ガーゼ本体6に織り込まれるX線造影糸5の位置を適切に設定することで、従来のガーゼボールの製造方法を用いてもX線造影糸5をガーゼボール本体2の上側に位置させることが可能であるものの、上方部分21、あるいは折り畳み帯状凸部3の内部にX線造影糸5を配設するためには、X線造影糸5をガーゼボール本体2に対して横方向に配設しなければ、成形が容易でない。
ガーゼ本体6にX線造影糸5を配設する位置に対応するガーゼボール1におけるX線造影糸5の位置は、ガーゼ本体6の一辺からX線造影糸5までの距離をL1、ガーゼ本体6の一辺の長さをL2とした場合に、L1/L2=20%〜45%の範囲で異なる位置としたガーゼ本体を用いて上記第の実施の形態のガーゼボールの製造方法と同様にガーゼボール1を成形して調べた下記の表1に示される。
Figure 0004667181
すなわち、L1/L2=45%の位置にX線造影糸5を織り込んだガーゼ本体6を用いると、X線造影糸5が、ガーゼボール1において折り畳み帯状凸部3に位置する。また、L1/L2=25%〜40%の位置にX線造影糸5を織り込んだガーゼ本体6を用いると、X線造影糸5が、仮想三等分線DL2により分割した状態でのガーゼボール本体2の最も折り畳み帯状凸部3側、すなわち上方部分21に位置する。さらに、L1/L2=20%の位置にX線造影糸5を織り込んだガーゼ本体6を用いると、X線造影糸5が、仮想二等分線DL1(図1)により分割した状態でのガーゼボール本体2の最も折り畳み帯状凸部3側、すなわち上方部分11(図1)に位置する。
この結果、X線造影糸5を上方部分21、あるいは折り畳み帯状凸部3に配設するためには、X線造影糸5を、L1/L2=25〜45%の範囲に織り込んだガーゼ本体6を用いて製造する必要がある。
そして、このようにX線造影糸5を折り畳み帯状凸部3、あるいは上方部分21に配設することで、X線造影糸5が被術者の体内組織と、より接触し難くなり、体内組織に損傷を与えることなく目的とする血液や体液の吸収に使用できる部分をより広い範囲とすることができ、手術の作業性をより向上できる。
特に、折り畳み帯状凸部3の内部にX線造影糸5を配設することで、X線造影糸5が被術者の体内組織と最も接触し難い位置に配設される。
なお、ガーゼボールの製造方法としては、上記各実施の形態に示す製造方法以外にも任意に適用できる。
本発明の一関連技術のガーゼボールを示す正面図である。 同上ガーゼボールを示す側面図である。 同上ガーゼボールのガーゼ本体を示す説明平面図である。 本発明の第の実施の形態のガーゼボールを示す正面図である。 同上ガーゼボールを示す側面図である。 本発明の第の実施の形態のガーゼボールを示す正面図である。 同上ガーゼボールの製造方法のガーゼ本体を示す説明平面図である。 同上ガーゼボールの製造方法の二つ折り工程を示す説明平面図である。 同上ガーゼボールの製造方法の折り畳み工程を示す説明平面図である。 (a)は同上ガーゼボールの製造方法の折り畳まれたガーゼ本体の表側を示す平面図、(b)は同上ガーゼボールの製造方法の折り畳まれたガーゼ本体の裏側を示す平面図である。 同上ガーゼボールの製造方法の縛り工程を示す説明斜視図である。 同上ガーゼボールの製造方法の繰り込み工程の一部を示す説明斜視図である。 同上ガーゼボールの繰り込み工程の他の一部を示す説明斜視図である。 同上製造方法の捲り返し工程を示す説明斜視図である。 同上ガーゼボールの他の実施の形態を示す正面図である。 本発明の第の実施の形態のガーゼボールの製造方法を示す正面図である。 同上ガーゼボールの製造方法のガーゼ本体を示す説明平面図である。
符号の説明
1 ガーゼボール
2 ガーゼボール本体
3 折り畳み帯状凸部
5 X線造影糸
6 ガーゼ本体
31 中心線である山折り線
32 山折り線
33 折り畳み部
35 絡み合わせ部
36,37 突出端部
38 中央部
DL1 仮想多等分線としての仮想二等分線
DL2 仮想多等分線としての仮想三等分線

Claims (7)

  1. 複数の緯糸と複数の経糸とが交互に交差するとともに、これら緯糸と縦糸とのいずれか一方とX線造影糸とが交互に交差して平織りされたガーゼ本体をボール状に折り畳んで成形したガーゼボールであって、
    ボール状のガーゼボール本体と、
    前記ガーゼ本体の折り畳みにより前記ガーゼボール本体の上部に沿って形成された折り畳み帯状凸部とを具備し、
    前記X線造影糸は、両端部が略等しい高さに配設され、正面視で前記ガーゼボール本体の横方向に配設され、かつ、仮想多等分線により上下に略多等分された前記ガーゼボール本体の最上方部分に配設されている
    ことを特徴としたガーゼボール。
  2. X線造影糸は、仮想二等分線により上下に略二等分されたガーゼボール本体の上方部分に配設されている
    ことを特徴とした請求項1記載のガーゼボール。
  3. X線造影糸は、仮想三等分線により上下に略三等分されたガーゼボール本体の最上方部分に配設されている
    ことを特徴とした請求項1記載のガーゼボール。
  4. X線造影糸は、外部に露出せずにガーゼボール本体の内部に収容されている
    ことを特徴とした請求項1ないし3いずれか一記載のガーゼボール。
  5. X線造影糸は、折り畳み帯状凸部に配設されている
    ことを特徴とした請求項1ないし4いずれか一記載のガーゼボール。
  6. 複数の緯糸と複数の経糸とが交互に交差するとともに、これら緯糸と縦糸とのいずれか一方とX線造影糸とが交互に交差して平織りされた四角形状のガーゼ本体をボール状に折り畳んで成形されたボール状のガーゼボール本体と、前記ガーゼ本体の折り畳みにより前記ガーゼボール本体の上部に沿って形成された折り畳み帯状凸部とを具備し、前記X線造影糸は、両端部が略等しい高さに配設され、正面視で前記ガーゼボール本体の横方向に配設され、かつ、仮想多等分線により上下に略多等分された前記ガーゼボール本体の最上方部分に配設されているガーゼボールの製造方法であって、
    前記ガーゼ本体を、前記X線造影糸に平行な中心線に沿って二つ折りして長方形状とする二つ折り工程と、
    この二つ折りしたガーゼ本体の前記中心線側の部分を複数の山折り線により丸めるように順次折り畳むことにより折り畳み部を有する帯状とする折り畳み工程と、
    この帯状としたガーゼ本体を、前記X線造影糸が位置している面を上向きとして両端を絡めて縛ることにより、絡み合わせ部、および、この絡み合わせ部からそれぞれ突出する突出端部を形成する縛り工程と、
    前記絡み合わせ部の袋状の中央部に、この絡み合わせ部とともに前記各突出端部をそれぞれ繰り込む繰り込み工程と、
    前記中央部を包み込むように前記折り畳み部を捲り返すことによりガーゼボール本体の外面部分を露出させ、さらに前記折り畳み部をX線造影糸の近傍まで折り返して折り畳み帯状凸部とする捲り返し工程とを有している
    ことを特徴としたガーゼボールの製造方法。
  7. ガーゼ本体は、一辺からX線造影糸までの距離をL1とし、一辺の長さをL2としたとき、前記X線造影糸がL1/L2=25〜45%の範囲に折り込まれ、
    前記X線造影糸を、仮想三等分線により上下に略三等分された前記ガーゼボール本体の最上方部分と前記折り畳み帯状凸部とのいずれか一方に配設する
    ことを特徴とした請求項6記載のガーゼボールの製造方法。
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