JP4665759B2 - 光学素子保持装置、鏡筒、露光装置、及びデバイスの製造方法 - Google Patents

光学素子保持装置、鏡筒、露光装置、及びデバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学素子を保持する光学素子保持装置、その保持装置を備えた鏡筒及び露光装置、及びその露光装置を用いたデバイスの製造方法に関する。
図17及び図18は、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド、レチクル、フォトマスク等の製造プロセスにおけるリソグラフィ工程で使用される露光装置に設けられる光学素子保持装置を示す。従来の光学素子保持装置は、円環状の枠体302と、3つのクランプ部材306とを備える。枠体302の内周面には、レンズ等の光学素子301を支持するための3つの座面(突起)304が等角度間隔おきに形成されている。枠体302の上面において、3つの座面304と対応した位置に3つのネジ孔305が形成されている。クランプ部材306がボルト307によりネジ孔305に取り付けられる。
ボルト307の締め付けにより、光学素子301の外縁301aがクランプ部材306と座面304との間に保持される。
半導体素子の高度集積化に伴って、より微細なパターンを露光可能な露光装置が要求されている。具体的には、波面収差やディストーションの極めて少ない投影光学系を備えた露光装置が要求されている。この要求に応じるためには、光学素子301の光軸を厳密に位置決めして、投影光学系内に光学素子301を装着する必要ある。
従来では、光学素子301の位置決めは次のように行われている。まず、光学素子301を枠体302に保持させる。その枠体302の外周面と底面とを、鏡筒の内周と受け部とにそれぞれ係合させて、枠対302を鏡筒に装着する。これにより、光学素子301の光軸は位置決めされる。枠体302を鏡筒に装着する際の自由度はほとんどなく、枠体302を鏡筒に装着する作業は、細心の注意を要する煩雑な作業であった。
光学素子301はクランプ部材306と座面304とにより狭持され、ほとんど自由度のない状態で枠体302に保持される。もし枠体302が鏡筒に対してわずかに傾いて装着された場合には、枠体302は過剰な荷重を受けて歪むおそれがある。枠体302が歪むと、その歪みに起因した予測不能な応力が光学素子301に作用し、光学素子301の光学面の精度を低下させるおそれがあった。
近年の半導体製造用の露光装置は、より微細なパターンを高精度で露光するために、より短波長の露光光を使用する。例えば、i線(λ=365nm)といった紫外光、KrFエキシマレーザ(λ=248nm)、ArFエキシマレーザ(λ=193nm)の遠紫外光、さらに短波長のFレーザ(λ=157nm)が使用される。このような波長の短い露光光を用いる露光装置において、露光光の短波長化による結像性能を最大限に発揮するためには、鏡筒内の光学素子の位置調整が必要である。例えば、枠体302に対する光学素子301の姿勢を細かく調整することのできる光学素子保持装置が要求されている。
本発明の目的は、光学素子の位置決めを容易かつ精度よく行うことができるとともに、光学素子の姿勢を細かく調整することのできる光学素子保持装置を提供することにある。また、本発明のその他の目的は、露光精度の向上可能な露光装置を提供することにある。さらに、本発明のその上の目的は、高集積度のデバイスを歩留まりよく生産することのできるデバイスの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、枠部材と、前記枠部材の内側に設けられ、光学素子を保持する保持部材と、前記枠部材と前記保持部材との間に設けられ、前記保持部材を動かして、前記枠部材に対する前記光学素子の姿勢を6つの自由度をもって調整する姿勢調整機構とを備える光学素子保持装置を提供する。
本発明の第2の態様は、枠部材と、前記枠部材の内側に設けられ、光学素子を保持する保持部材と、前記枠部材に設けられ、第1の変位方向に第1の変位量で変位する変位部材と、前記枠部材と前記保持部材との間に設けられ、前記変位部材の変位を受けて、前記第1の変位方向と交差する第2の変位方向に、前記第1の変位量より小さい第2の変位量で変位するリンク機構とを備える光学素子保持装置を提供する。
本発明の第3の態様は、光軸を有する光学素子の位置と前記光軸の向きとを微調整可能な光学素子保持装置を提供する。その保持装置は光学素子を支持するインナリング部と、前記インナリング部の外側のアウタリング部と、前記インナリング部と前記アウタリング部とを連結する少なくとも3つのリンク機構と、前記アウタリング部に取り付けられ、前記各リンク機構の変位量を調整する調整機構とを備え、前記少なくとも3つのリンク機構は、前記インナリング部が前記アウタリング部に対して6つの自由度で移動するのを許容するように変位可能であり、前記インナリング部、前記アウタリング、及び前記少なくとも3つのリンク機構は一つの剛体に一体形成されている。
本発明の第4の態様は、少なくとも1つの光学素子を保持する光学素子保持装置を備える鏡筒を提供する。
本発明の第5の態様は、所定のパターンの像の形成されたマスクと、前記像を前記基板上に転写する投影光学系とを備える露光装置において、前記投影光学系が、少なくとも1つの光学素子を保持する光学素子保持装置を備えている露光装置を提供する。
本発明の第6の態様は、前記露光装置を用いた露光を含むリソグラフィ工程を備えるデバイスの製造方法を提供する。
[図1]本発明の一実施形態の露光装置の概略図。
[図2]図1の光学素子保持装置の斜視図。
[図3]Aは図1の光学素子保持装置の平面図、Bは図3Aの部分拡大図。
[図4]図3の4−4線に沿った断面図。
[図5]図2の枠部材のアームの拡大平面図。
[図6]図5の部分拡大図。
[図7]図5の7−7線に沿った断面図。
[図8]光学素子の光軸と直交する平面における図2の枠部材の断面図。
[図9]図2の各リンク機構の模式的斜視図。
[図10]図9の第1のリンク機構を拡大して示す平面図
[図11]図2のインナリング及びアームの模式的斜視図。
[図12]Aは図2のインナリング及びアームの模式的平面図、Bは図12Aの部分拡大図。
[図13]図2のインナリング及びアームの模式的側面図。
[図14]変更例の変位モジュールの断面図。
[図15]デバイスの製造工程のフローチャート。
[図16]図15の基板処理工程の詳細なフローチャート。
[図17]従来の光学素子保持装置の分解斜視図。
[図18]図17の光学素子保持装置の断面図。
以下に、本発明の一実施形態に従う露光装置、鏡筒及び光学素子保持装置について説明する。
図1は、半導体素子製造用の露光装置31の概略図である。露光装置31は、光源32と、照明光学系33と、マスクとしてのレチクルRtを保持するレチクルステージ34と、投影光学系35と、基板としてのウエハWを保持するウエハステージ36とを備える。
光源32は、例えば波長193nmのArFエキシマレーザや波長157nmのFレーザを発振する。照明光学系33は、図示しないフライアイレンズやロッドレンズ等のオプティカルインテグレータ、リレーレンズ、コンデンサレンズ等の各種レンズ系及び開口絞りを備える。光源32から出射されたレーザは照明光学系33を通過することにより、レチクルRt上のパターンを均一に照明する露光光ELに調整される。
レチクルステージ34は、その上にレチクルRtが載置される載置面を有する。レチクルステージ34は、照明光学系33の射出側、すなわち、投影光学系35の物体面側(露光光ELの入射側)において、載置面が投影光学系35の光軸とほぼ直交するように配置される。
投影光学系35は、光軸が揃えられた複数の光学素子37を備える。複数の光学素子37は、複数の鏡筒モジュール39aを積層して組み立てられた分割構造の鏡筒39内に収容される。各光学素子37は光学素子保持装置38によってほぼ水平に保持される。各鏡筒モジュール39aに光学素子保持装置38が設けられている。本実施形態では、鏡筒モジュール39aと光学素子保持装置38とが一体形成されている。
ウエハステージ36は、その上にレチクルRtが載置される載置面を有する。ウエハステージ36の載置面は、投影光学系35の像面側(露光光ELの射出側)において、投影光学系35の光軸と交差する。露光光ELにて照明されたレチクルRt上のパターンの像は、投影光学系35を通過することによって所定の縮小倍率に縮小されて、ウエハステージ36上のウエハWに投影され、転写される。
次に、光学素子保持装置38について説明する。図2は、光学素子保持装置38の斜視図であり、図3Aは光学素子保持装置38の平面図であり、図3Bは図3Aの部分拡大図であり、図4は図3Aの4−4線における断面図である。図4に示すように、光学素子37は合成石英、蛍石等の所定以上の破壊強度を有する硝材で形成される。光学素子37の周縁部にフランジ部37aが形成されている。図2に示すように、光学素子保持装置38は、他の光学素子保持装置(鏡筒モジュール)と連結される締結部40を有する枠部材41と、支持部材42を介して光学素子37を保持するレンズ枠体43とを備える。
図2及び図3Aに示すように、枠部材41とレンズ枠体43とは、ともに略円環状である。図4に示すように、レンズ枠体43は、枠部材41の内側に配置され、枠部材41の内周面上に形成された段部44に対し複数のボルト45により固定されている。図3Aに示すように、レンズ枠体43上には、等角度間隔をおいて3つの支持部材42が配設されている。
支持部材42としては、周知の光学素子の支持部材、例えば特開2002−162549号公報に記載の光学素子保持装置を使用することができる。支持部材42は基台部材46(図4参照)とクランプ部材47とを有し、基台部材46とクランプ部材47とによって、光学素子37のフランジ部37aが挟持される。基台部材46は、支持部材42の外部から支持部材42に伝達され、光学素子37の光学面の状態に影響を与える要因(例えば露光装置31の本体、枠部材41の締結部40等の微小な表面荒れ、表面うねり等)を吸収するためのフレクシャ構造を備える。そのフレクシャ構造により、光学素子37が支持部材42、レンズ枠体43、及び枠部材41を介して外部の装置に装着された状態において、光学素子37の光学面を良好な状態に保たれる。
枠部材41は、保持部材及び内側枠部材をなすインナリング51と、アウタリング52と、第1リンク部をなすアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2と、第2リンク部をなすレバー54と、第3リンク部をなす支持リンク55とを備える。アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54は、インナリング51の姿勢を調整して光学素子37の姿勢を調節する姿勢調整機構50をなしている。インナリング51、アウタリング52、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2、レバー54及び支持リンク55は、例えばワイヤカット及び放電加工により、一つの構造体(剛体)からなる枠部材41に形成される。インナリング51とアウタリング52は、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54を介して、またはアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54と支持リンク55を介して、相対移動可能に連結されている。
図3Aに示すように、アーム53a1とアーム53a2の対が第1のリンク機構53aを構成し、アーム53b1とアーム53b2の対が第2のリンク機構53bを構成し、アーム53c1とアーム53c2の対が第3のリンク機構53cを構成する。第1〜第3のリンク機構53a,53b,53cは、光学素子37の光軸AXを中心に持つ円上に、等角度間隔をおいて配置される。
以下、図5〜7を参照して、第1のリンク機構53aについて説明する。第2及び第3のリンク機構53b,53cは第1のリンク機構53aと同様の構造である。図5は、図3の一対のアーム53a1,53a2の近傍の拡大図である。図6は、アーム53a1の拡大図である。図7は、図5の7−7線に沿った断面図である。図5及び図6に示すように、各アーム53a1,53a2の第1端部及び第2端部に、素子側ピボット(第1首部)58と枠側ピボット(第2首部)59がそれぞれ形成されている。各ピボット58、59は、一対の貫通孔56の間に形成される。また、各アーム53a1,53a2は、一対の貫通孔56と、各貫通孔56から延びるスリット57とにより区画される。素子側ピボット58は関連するアーム53a1,53a2をインナリング51に対して回転可能に連結する。枠側ピボット59は関連するアーム53a1,53a2をレバー54に対して回転可能に連結する。
図7に示すように、枠部材41は、光学素子37の光軸AXに対して略直交する第1面60と第2面63とを有する。第1面60には、素子側ピボット58を中心に有する小開口凹部61aと、枠側ピボット59を中心に有する大開口凹部(肉取部)62aとが形成されている。大開口凹部62aは、小開口凹部61aの開口より大きな開口を有するとともに、小開口凹部61aより深く掘り込まれている。小開口凹部61aおよび大開口凹部62aは、例えば放電加工により第1面60を掘り込むことで形成される。第2面63は第1面60と平行で第1面60の反対側にある。第2面63には、素子側ピボット58を中心に有する大開口凹部62bと、枠側ピボット59を中心に有する小開口凹部61bとが形成されている。小開口凹部61b及び大開口凹部62bは小開口凹部61a及び大開口凹部62aとそれぞれ同様である。
小開口凹部61a,61bの深さが浅いのに対し、大開口凹部62a,62bの深さは深い。素子側ピボット58は第1面60の近傍に形成され、枠側ピボット59は第2面63の近傍に形成される。この構造のため、各アーム53a1,53a2は、枠部材41の厚さの範囲内において、光学素子37の光軸AXに対して傾斜した状態で配置された剛体と等価である。
図11に示すように、各アーム53a1,53a2において、素子側ピボット58と枠側ピボット59とを結ぶ仮想直線が、光軸AXを中心とする円の接線を含む接平面(第1平面)Pt内に配置される。アーム53a1の仮想直線とアーム53a2の仮想直線は、光学素子37の光軸AXを含み、接平面Ptと直交する平面、つまり光学素子37の径方向に延びる放射平面(第2平面)Prに対して略対称である。
図3Aに示すように、レバー54は、第1〜第3のリンク機構53a,53b,53cの間に配置されており、各々が長細い形状を有している。図5に示すように、レバー54の第1端部において、枠部材41の内周側に近い一部は、枠側ピボット59を介して各アーム53a1,53a2の第2端部に回転可能に連結されている。また、レバー54の第1端部において、枠部材41の外周側に近い一部は、支点ピボット66を介してアウタリング52に回転可能に連結されている。支点ピボット66は、枠部材41を厚さ方向に貫通する一対の貫通孔67の間に形成される。また、レバー54は一対の貫通孔67と、各貫通孔67から延びるとともに枠部材41を厚さ方向に貫通する一対のスリット68とにより区画される。また、支点ピボット66は、その支点ピボット66と枠側ピボット59とを結ぶ直線が枠側ピボット59と素子側ピボット58とを結ぶ直線と直交するように配置されている。
図8に示すように、レバー54の第2端部の近傍には、支持リンク55が設けられている。支持リンク55は、第1支持リンク69と第2支持リンク70とから構成されている。第1及び第2支持リンク69,70は、枠部材41を厚さ方向に貫通する一対の貫通孔71と、各貫通孔71から延びるとともに枠部材41を厚さ方向に貫通する一対のスリット72とにより区画される。
第1支持リンク69の第1端部は、先端側支持ピボット73を介して、レバー54の第2端部の近傍に回転可能に連結されている。また、第1支持リンク69の第2端部において、中間支持ピボット74を介して、第2支持リンク70の第1端部に回転可能に連結されている。中間支持ピボット74は第2支持リンク70と第1支持リンク69とを直角に連結する。先端側支持ピボット73、中間支持ピボット74、及びレバー54の支点ピボット66は一直線上に配置される。
第2支持リンク70の第2端部は、基端側支持ピボット75を介して、枠部材41に回転可能に連結されている。基端側支持ピボット75は、先端側支持ピボット73及び中間支持ピボット74に比べて肉厚である。各支持ピボット73、74、75は、貫通孔71の間に形成される。
図3Bに示すように、枠部材41の第1面60において、レバー54の第2端部の近傍に、ばね収容凹部76が設けられている。各ばね収容凹部76内には一対の付勢ばね77が配置される。各付勢ばね77は、レバー54とアウタリング52との間に掛け渡されており、レバー54の第2端部をアウタリング52に向けて付勢する。尚、枠部材41の第2面63にもばね収容凹部76及び一対の付勢ばね77を配置してもよい。
図2に示すように、アウタリング52の締結部40には、他の鏡筒モジュール39aと締結するために使用される複数のボルト孔80が形成されている。枠部材41の第1面60には、締結部40に沿って延びる環状溝81が形成されている。環状溝81には、複数の鏡筒モジュール39aが積層された状態で鏡筒39の内部と外部を気密に保つためのOリング(図示略)が収容される。
図2及び図8に示すように、アウタリング52の側面には、付勢ばね77の付勢方向とほぼ同じ方向に形成された変位モジュール取付孔83に、変位部材をなす変位モジュール82が収容されている。変位モジュール82は、当接部としての変位ロッド84と、調整ワッシャ85と、調整ボタン86と、調整ベース板87とを備える。調整ワッシャ85と調整ボタン86の少なくとも1つが変更部材として機能する。変位モジュール取付孔83には、変位ロッドハウジング89がはめ込まれている。変位ロッド84は、変位ロッドハウジング89内で摺動可能に挿入されている。変位ロッドハウジング89の外面に取り付けられた2つのOリング88と、変位ロッド84と変位ロッドハウジング89との間のOリング90とにより、枠部材41の内部と外部とが気密に保たれる。変位ロッド84は、両端面の平らな略円柱状である。変位ロッド84の一端面は、レバー54の第2端部の近傍にスタッドボルト91を介して取着された球面ボス92に当接する。
支持ボルト93が調整ベース板87の中央を貫通して螺着されている。支持ボルト93の先端に調整ワッシャ85及び調整ボタン86は取付られている。調整ボタン86の先端は略球面状である。調整ベース板87が位置決めピン94により枠部材41に取着された状態では、調整ボタン86の先端は変位ロッド84の基端面に当接する。
調整ワッシャ85は、厚さが1μm単位で異なる複数のワッシャから選択された一つであり、調整ボタン86は、高さが0.1mm単位で異なる複数のボタンから選択された一つである。調整ワッシャ85の厚さと調整ボタン86の高さに応じて、変位ロッド84の変位量は変わる。すなわち、異なる厚さの調整ワッシャ85と異なる高さの調整ボタン86を選択することにより、変位ロッド84がレバー54に加える変位力(駆動力F)を変更することができる。変位力とは、既に装着されている調整ワッシャ85及び調整ボタン86を別の調整ワッシャ85及び調整ボタン86に交換したときに発生する力であり、「駆動力F」と呼ぶ。また、調整ボタン86と調整ワッシャ85は、駆動力Fの粗調整と微調整にそれぞれ使用される。
図8に示すように、アウタリング52の側面において、変位モジュール取付孔83に隣接して形成されたジャッキアップモジュール取付孔98に、調整部材としてのジャッキアップモジュール97が収容されている。ジャッキアップモジュール97は、ジャッキアップロッド99と、ジャッキアップハウジング100と、位置調整ねじ101とを備える。
ジャッキアップロッド99は、ジャッキアップモジュール取付孔98内に摺動可能に挿通されている。ジャッキアップロッド99とジャッキアップモジュール取付孔98との間に設けられたOリング102により、枠部材41の内部と外部とが気密に保たれる。ジャッキアップロッド99の先端は球面状であり、他端は平面(以下、基端面)である。ジャッキアップロッド99がレバー54側に移動された時に、ジャッキアップロッド99の先端はレバー54の側面に当接する。ジャッキアップロッド99の基端面には、ジャッキアップロッド99の長手軸に沿って延びるねじ孔103が形成されている。ジャッキアップロッド99の他端には、ジャッキアップモジュール取付孔98の内周面に係合してジャッキアップロッド99の回転を阻止する回り止め部104が形成されている。
ジャッキアップハウジング100は、ジャッキアップロッド99のねじ孔103に螺合する位置調整ねじ101を保持する保持板105と、位置調整ねじ101の脱落を阻止する止め板106とを含む。保持板105の中央部には、段付きの収容孔107が形成されている。位置調整ねじ101は保持板105に回転可能に挿通され、位置調整ねじ101の頭部101aは収容孔107の段部108に係合される。また、位置調整ねじ101の頭部101aには、六角レンチ等のジグが係合されるレンチ孔101bが形成されている。止め板106の中央部に形成された透孔110は、止め板106と保持板105とが接合されてボルト109により枠部材41に固定された状態において、位置調整ねじ101のレンチ孔101bにジグを挿入するのを許容する。透孔110の開口径は位置調整ねじ101の頭部101aの直径より小さい。止め板106を保持板105に接合した状態で枠部材41に固定することにより、位置調整ねじ101の脱落が阻止される。
次に、光学素子保持装置38の動作について、図9〜図13に示すモデルに従って説明する。図9には、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が6本の剛体軸で示され、インナリング51、アウタリング52及び各レバー54が単純な形状で示されている。図10は、図9の第1のリンク機構53aの拡大図である。
図9に示すように、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2はインナリング51に対して回転可能に連結され、また、レバー54の第1端部に対して回転可能に連結されている。更に、レバー54はアウタリング52に回転可能に連結されている。これにより、インナリング51の姿勢はアウタリング52に対して6つの自由度をもって調整可能である。言い換えると、インナリング51は、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54とにより、アウタリング52に対してキネマティックに支持される。
各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第2端部がレバー54に連結される。変位ロッド84を変位ロッドハウジング89内で変位させると、レバー54が変位し、その変位はインナリング51に伝達され、バックラッシュやヒステリシスは生じない。6本のアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の協働作用により、インナリング51の姿勢が、バックラッシュやヒステリシスを生じることなく変化する。各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の傾き角の変化量に応じて、インナリング51の姿勢は変化する。また、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の傾き角が変化しても、インナリング51に予測不能な歪みは生じない。従って、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の変位量からインナリング51の姿勢を計算可能である。
光学素子保持装置38では、光学素子37が支持部材42を介してインナリング51に保持される。インナリング51の姿勢を調整することで、光学素子37の姿勢が調整される。光学素子37に予測不能な歪みを生じさせないためには、インナリング51の姿勢を変更する際に、インナリング51に歪みを生じさせないことが重要である。また、バックラッシュやヒステリシスを伴うことなくインナリング51の姿勢を調整できることは、光学素子37の姿勢を高精度に調整する上で不可欠である。
次に、インナリング51の姿勢調整について、より具体的に説明する。図11には、インナリング51及びアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が模式的に示されている。図12Aは、図11の平面図である。
図12Aに示すように、6本のアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2によって構成される3つのリンク機構53a,53b,53cは、光学素子37の光軸AXを中心とする円上に、等角度間隔をおいて配置される。図11に示すように、アーム53a1と53a2、53b1と53b2、53c1と53c2の各対は、光軸AXに平行でかつ前記円の接線を含む接平面Pt上に配置される。つまり、2本のアーム53a1と53a2、53b1と53b2、53c1と53c2は、ねじれの位置に配置されることはなく、アーム53a1(53b1、53c1)の延長線とアーム53a2(53b2、53c2)の延長線が、関連する接平面Pt内において必ず交差する。さらに、アーム53a1と53a2、53b1と53b2、53c1と53c2の各々は、光軸AXを含みかつ接平面Ptに直交する放射平面Prに対して対称である。
図11に示すように、2つのアーム53a1と53a2(53b1と53b2,53c1と53c2)の枠側ピボット59を通り光学素子37の光軸AXに直交する平面と、接平面Ptとの交線を、駆動ラインL1と規定している。各枠側ピボット59が駆動ラインL1上を移動することにより、インナリング51は変位する。
図11に示すように、第1のリンク機構53aの両アーム53a1,53a2の延長線の交点を第1仮想ピボットPVaとする。第2のリンク機構53bの両アーム53b1,53b2の延長線の交点を、第2仮想ピボットPVbとする。第3のリンク機構53cの両アーム53c1,53c2の延長線の交点を、第3仮想ピボットPVcとする。そして、3つの仮想ピボットPVa,PVb,PVcを含む平面を、ピボタル平面Ppvとする。ピボタル平面Ppvは、図11から明らかなように、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の各枠側ピボット59に変位を与えない状態(基準状態)では、光学素子37の光軸AXに直交する。ピボタル平面Ppv上で、3つの仮想ピボットPVa,PVb,PVcを通る円の中心を観測点Cとする。観測点Cは、基準状態では、光学素子37の光軸AX上に位置する。
以下の直交座標系を定義する。図12A,12Bの破線は基準状態を示す。基準状態における観測点Cの位置を原点とし、第1のリンク機構53aに対応する接平面Ptの法線の方向をY軸とする。原点から接平面Ptに向かう向きを正の方向とする。X軸はピボタル平面Ppv上でY軸に直交する。光学素子37の光軸AXをZ軸とする。Z軸において上向きを正の方向とする。
アウタリング52に対するインナリング51の姿勢調整における6つの自由度は、直交座標系において、各軸に沿った平行移動(シフト移動)の3つの自由度、各軸周りの回転の3つの自由度からなる。尚、Z軸周りの回転はピボタル平面Ppvの回転であるが、X軸周りの回転とY軸周りの回転は、ピボタル平面Ppvのチルトに関連する。
各枠側ピボット59が変位すると、インナリング51の姿勢が変化し、観測点Cが変位する。各軸方向に沿った観測点Cの変位成分をdx,dy,dzとする。投影光学系35の収差制御を行うための光学素子37の姿勢調整は、極めて微小に各光学素子37を変位させることで行われる。このように、変位が極めて微小な場合には、インナリング51の姿勢変化は、X,Y,Zの各軸周りの回転量dθx,dθy,dθzとして線形分解して考えることができる。各座標軸周りの回転における符号は、各座標軸の正の向きに対して右ねじの法則に従うものとする。すなわち、各座標軸の正の方向を見て右回り(時計回り)の回転を正とする。以上の定義から、インナリング51の姿勢変化ベクトルΔIは、(1)式のように表すことができる。
Figure 0004665759
添え字のTは、6×1行列を1行に記載するために転置したことを示している。
これに対して、各アームの傾き角の変化に伴って生じる各枠側ピボット59の変位は、駆動ラインL1に沿った直線移動のみが可能であり、その自由度は1である。6つの枠側ピボット59の変位量をそれぞれδ1〜δ6と定めると、インナリング51に対する入力変位ベクトルΔpは、(2)式のように表すことができる。
Figure 0004665759
そして、前述のように、各枠側ピボット59に与えられた変位が直線的に、バックラッシュやヒステリシスを生じることなくインナリング51に伝達されるため、入力変位ベクトルΔpに対して、インナリング51の姿勢変化ベクトルΔIが1:1で対応する。これにより、入力変位ベクトルΔpと姿勢変化ベクトルΔIとの関係を一次変換と考えることができ、変換行列をA(6×6行列)とすれば、姿勢変化ベクトルΔIは、(3)式で表すことができる。
Figure 0004665759
変換行列Aは(4)式で表される。
Figure 0004665759
Figure 0004665759
なお、
Figure 0004665759
Figure 0004665759
RはZ軸周りの120°回転行列、θは各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2と駆動ラインL1とのなす角の角度を、rは光学素子37の光軸AXを中心とした仮想ピボットPVa,PVb,PVcの配列円の半径である。また、角度θ及び120°回転行列Rを適宜定めることにより、インナリング51の姿勢調整精度、分解能及び可動範囲を最適化することができる。
変換行列Aは、幾何学的考察により容易に定式化が可能であり、変換行列Aには逆行列が存在する。従って、(3)式は(7)式のように変形が可能である。
Figure 0004665759
このように、光学素子保持装置38では、投影光学系35の光学調整の観点から決まる光学素子37の姿勢変化ベクトルΔIを達成するための各枠側ピボット59の駆動量、つまり入力変位ベクトルΔpを簡単な計算によって求めることができる。
次に、各枠側ピボット59の駆動方法について説明する。
図9及び図10に示すように、アウタリング52の内側には、それぞれ支点ピボット66を介して、6つのレバー54が接続されている。各レバー54は、光学素子37の光軸AXと直交する平面内において、関連する支点ピボット66を支点として回転可能である。各レバー54において、支点ピボット66に連結された一端部には、枠側ピボット59を介して、関連するアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が連結されている。レバー54は、枠側ピボット59が、関連する接平面Pt内で変位するように配置されている。レバー54の長手方向において、支点ピボット66に連結された一端部とは異なる端部(他端部、枠側ピボット59の対角位置)は、レバー54の力点PFである。力点PFに外部から駆動力Fが加えられると、レバー54は支点ピボット66を中心に回転する。
図10に示すように、レバー54は、台形と等価な幾何学的平面形状を有している。支点ピボット66と枠側ピボット59との間の斜辺111は、接平面Ptに対してほぼ直角である。レバー54のアウタリング52側の辺112の長さ、すなわち、支点ピボット66と力点PFとの間の距離をα、斜辺111の長さをβとする。力点PFに駆動変位ΔLを加えたときに、枠側ピボット59に生じる変位量δLは、β/α×ΔLとなる。つまり、力点PFに加えられた駆動変位ΔLは、レバー54の形状により、常にβ/α倍に縮小されて伝達される。このように、外部から加えられる変位は縮小して各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2、そしてインナリング51に伝達されるため、光学素子37の高精度、高分解能での姿勢調整が可能である。レバー54は、駆動力Fによる光学素子37の径方向の変位を、光学素子37の接線方向の変位へと変換する。
もし、レバー54が支点ピボット66のみによりアウタリング52に支持されると、その支持剛性が不十分になるおそれがある。図8に示すように、本実施形態では、レバー54は、レバー54の長手方向において、支点ピボット66に連結された一端部とは反対側の他端部が、支持リンク55を介してアウタリング52に支持されている。このように、レバー54は、アウタリング52に対して両持ち状態であり、十分な剛性で安定に支持される。
支持リンク55の第1支持リンク69は、支点ピボット66と先端側支持ピボット73とを結ぶ直線の延長線上に配置されている。このため、力点PFに駆動力Fが与えられ、レバー54の一端部が支点ピボット66を中心に回動する場合、支持リンク55の変位により、レバー54が安定して回転しりことができる。そして、第2支持リンク70をアウタリング52に支持する基端側支持ピボット75を、支持リンク55の他の支持ピボット73,74より肉厚にすることで、レバー54の回転性能に影響を及ぼすことなく、レバー54の支持剛性をさらに向上させることができる。
次に、光学素子37の姿勢を調整する操作について説明する。
まず、ジャッキアップモジュール97の位置調整ねじ101のレンチ孔にジグを係合する。ジグを操作して、ジャッキアップロッド99の先端がレバー54に当接するまで位置調整ねじ101を回転させる。その後、変位モジュール82における調整ベース板87を枠部材41から取り外す。これにより、変位ロッド84から球面ボス92に加えられていた押圧力が消失し、レバー54の力点PFの駆動変位ΔLが解除される。このため、レバー54は、付勢ばね77の付勢力によりアウタリング52側に回転しようとする。しかしながら、レバー54はジャッキアップロッド99と当接しているため、レバー54はアウタリング52の内周面に当接することなく、所定の位置に配置される。
この状態で、調整ベース板87とともに調整ワッシャ85及び調整ボタン86を枠部材41から取り外す。なお、調整ワッシャ85及び調整ボタン86を取り外した状態でも、変位ロッド84は変位ロッドハウジング89を介して、変位モジュール取付孔83内に留まっている。変位ロッド84と変位ロッドハウジング89との間、及び変位ロッドハウジング89と変位モジュール取付孔83の内周面との間には、それぞれOリング88,90が介装されている。このため、調整ワッシャ85及び調整ボタン86を取り外した状態においても、光学素子保持装置38の内外の気密性が保たれる。
調整ワッシャ85及び調整ボタン86を適切な厚さのものに交換し、調整ベース板87を枠部材41に装着する。調整ワッシャ85及び調整ボタン86の厚さに応じて、変位モジュール取付孔83での変位ロッド84の位置が変更される。変位ロッド84の変位により、球面ボス92の位置が変化し、レバー54の力点PFに対する押圧力が変化し、レバー54に駆動変位ΔLが加えられる。駆動変位ΔLだけレバー54が回転することにより、各アーム53a1,53a2、53b1,53b2,53c1,53c2の各枠側ピボット59が関連する駆動ラインL1に沿って変位する。
この際、変位モジュール82により加えられた駆動変位ΔLは、所定の倍率で縮小され、各枠側ピボット59に伝達される。各アーム53a1,53a2、53b1,53b2,53c1,53c2の変位は、各素子側ピボット58を介してインナリング51において合成される。これにより、インナリング51の姿勢は、例えば図12A及び図13に破線で示す上面が光学素子37の光軸と直交する平面上にある姿勢から、実線で示す上面が光軸AXに対して傾いた姿勢へと変更される。そして、インナリング51の姿勢変化に伴って、光学素子37の姿勢が調整される。
インナリング51の姿勢変更を、各アーム53a1,53a2、53b1,53b2,53c1,53c2の変位と関連付けて簡単に説明する。
例えば、各リンク機構53a,53b,53cにおいて、対をなす各アーム53a1と53a2、53b1と53b2、53c1と53c2の枠側ピボット59を、互いに接近するように同じ変位量だけ変位させると、インナリング51は、素子側ピボット58を介して光学素子37の光軸AXに沿って上方へと平行移動される。逆に、対をなす各アーム53a1と53a2、53b1と53b2、53c1と53c2の各枠側ピボット59を、互いに離間するように同じ変位量だけ変位させると、インナリング51は、素子側ピボット58を介して光学素子37の光軸方向下方へと平行移動される。また、対をなす各アーム53a1と53a2、53b1と53b2、53c1と53c2の各枠側ピボット59を、ともに同方向に同じ変位量だけ変位させると、インナリング51は、素子側ピボット58を介して光学素子37の光軸AXと直交する平面内で回転する。さらに、複数のリンク機構53a,53b,53cで、各枠側ピボット59の変位量を異ならせることにより、素子側ピボット58を介して、インナリング51を光学素子37の光軸AXに対して所望の角度で傾けることができる。
このように、6本のアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の各枠側ピボット59の変位量を各々設定することによって光学素子37を任意の姿勢に調整することができる。各枠側ピボット59の変位量は、枠側ピボット59にレバー54を介して係合する変位モジュール82において加えられる駆動変位ΔL応じて決まる。駆動変位ΔLは、変位モジュール82に内包される調整ワッシャ85及び調整ボタン86の厚さを変更することによって、容易に調整することができる。
本実施形態によれば、以下の利点が得られる。
(1)光学素子保持装置38は、枠部材41と、枠部材41の内側に光学素子37を保持する支持部材42とを備える。枠部材41と支持部材42との間に、枠部材41に対し、支持部材42の姿勢と光学素子37の姿勢を6つの自由度をもって調整可能な姿勢調整機構50が設けられている。光学素子37を鏡筒39内に装着した状態で、光学素子37の姿勢の調整が可能である。また、光学素子37の位置決めを容易かつ精度よく行うことができる。鏡筒モジュール39aを積層して鏡筒39を形成する際にも、枠部材41の締結部40の面精度によらず、光学素子37の光学面を良好な状態に調整することができる。また、枠部材41を鏡筒内に収容する場合には、枠部材41が取着される鏡筒の内周面の形状に関係なく、光学素子37の光学面を良好な状態に保つことができる。光学素子37を鏡筒39内に収容した状態で、各光学素子37の相対位置を細かく調整することができる。従って、光学素子保持装置38は、投影光学系35の光学性能を向上させることができる。
(2)光学素子37の取着されたレンズ枠体43を保持するインナリング51と、固定側のアウタリング52と、両リング51,52の間に配備される姿勢調整機構50とが一つの構造体に一体に形成されている。このため、部品点数の増大や装置の大型化を招くことなく、光学素子37の姿勢調整を行うことができる。姿勢調整機構50が一つの構造体で形成されていることから、その作動時にバックラッシュやヒステリシスを生じることがない。従って、光学素子保持装置38は、光学素子37の姿勢調整を、高精度に行うことができる。
(3)姿勢調整機構50は各々がインナリング51に対し回転可能に連結された第1端部を有する6つのアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2を含む。各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第2端部は、レバー54の回転により変位する。レバー54に駆動力が加えられると、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第2端部が変位し、この変位に応じて光学素子37の姿勢が調整される。6つのアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2をそれぞれ連動させることで、光学素子37がキネマティックに保持される。これにより、光学素子37の姿勢を自在にかつ高精度で調整することができる。
(4)6つのアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が、3つのリンク機構53a、53b、53cを形成する。各リンク機構53a,53b,53cは、光学素子37の光軸AXを中心とする円上に所定間隔で、かつ光軸AXを中心とする円の接線を含む接平面Pt内に配置されている。各リンク機構53a,53b,53cの2つのアーム53a1と53a2(53b1と53b2,53c1と53c2)は、光軸AXを含みかつ接平面Ptと直交する放射平面Prに対して略対称である。このため、簡素な構成をもって、光学素子37をキネマティックに保持することができる。
(5)枠部材41は、光学素子37の光軸AXに対して略直交する第1面60と第1面60と略平行な第2面63とを有している。各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2は、素子側ピボット58と、枠側ピボット59とを備えている。素子側ピボット58は、第1面60から掘り込み加工された小開口凹部61aによって形成され、インナリング51に連結されている。枠側ピボット59は、第2面63から掘込み加工された小開口凹部61bによって形成されている。このため、レンズ枠体43を保持するインナリング51と、インナリング51をキネマティックに保持するアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とを、容易に一つの構造体(枠部材41)に形成することができる。
(6)姿勢調整機構50が枠部材41に設けられ、駆動力Fによって変位する変位モジュール82と、第1端部がアウタリング52に回転可能に取り付けられ、第2端部が変位モジュール82に係合するレバー54とを有している。そして、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第2端部が、レバー54に回転可能に連結されている。変位モジュール82を変位させることにより、レバー54がアウタリング52に対して回転され、レバー54の回転によりアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第2端部が変位する。これにより、変位モジュール82により与えられた変位を、レバー54を介して所定の変位に変換した上で、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2に伝達することができる。従って、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2における設計の自由度を向上させることができる。
(7)レバー54とアウタリング52との取付部である支点ピボット66が、レバー54の厚さ方向に延びる一対の貫通孔56の間に形成される。このため、簡単な構成でレバー54をアウタリング52に対して回転可能に連結することができる。
(8)変位モジュール82は、レバー54に当接する変位ロッド84と、駆動力Fによってレバー54に与える変位量を変更する調整ボタン86及び調整ワッシャ85とを有している。このため、変位モジュール82から加えられる所定の駆動力Fが、変位ロッド84を介してレバー54に伝達される。そして、伝達された駆動変位ΔLによりレバー54が回転され、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の傾き角が変化することにより、インナリング51の姿勢を調整できる。レバー54に伝達される駆動変位ΔLが調整ワッシャ85及び調整ボタン86によって任意に変更することができるため、インナリング51すなわち光学素子37の姿勢を高精度に調整することができる。
(9)光学素子保持装置38では、枠部材41に変位モジュール82が設けられている。そして、枠部材41のアウタリング52とインナリング51との間には、レバー54及び第1〜第3のリンク機構53a,53b,53cが設けられている。これらレバー54及び第1〜第3のリンク機構53a,53b,53cは、変位モジュール82からの変位量を縮小し、かつ変位モジュール82の変位方向に対して交差する方向に変位する。
このため、光学素子37を鏡筒39内に装着した状態で、光学素子37を、変位モジュール82の変位により、レバー54、各リンク機構53a,53b,53c及びインナリング51を介して、任意の姿勢に調整することができる。これにより、光学素子37の位置決めを容易かつ精度よく行うことができるとともに、枠部材41の面精度によらず、光学素子37の光学面を良好な状態に調整することができる。また、枠部材41を鏡筒39内に収容するような場合であっても、枠部材41が取着される鏡筒39の内周面の形状に関係なく、光学素子37の光学面を良好な状態に調整することができる。
変位モジュール82の変位に基づく駆動力Fは、レバー54及び各リンク機構53a,53b,53cを介して縮小されてインナリング51に伝達される。このため、光学素子37が所望の姿勢となるように細かく調整することができる。従って、光学素子37を鏡筒39内に収容した状態で、各光学素子37の相対位置を細かく制御することができる。
(10)光学素子保持装置38では、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第1端部がインナリング51に回転可能に取り付けられている。また、レバー54は、第1端部がアウタリング52に回転可能に取り付けられ、かつ第2端部が変位モジュール82に係合している。そしてアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第2端部が、レバー54に回転可能に連結されている。このため、変位モジュール82の変位によりレバー54に加えられる駆動力Fを、レバー54の回転により方向変換を行いつつ、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2を介してインナリング51に伝達することができる。そして、駆動力Fにより光学素子37の姿勢を調整する際に、駆動力Fの伝達構成における設計の自由度を増大させることができる。駆動力Fの伝達構成は、簡素なものである。
(11)変位モジュール82の変位によりレバー54の第2端部に光学素子37の径方向の駆動力Fを与える。そして、変位モジュール82からの駆動変位ΔLにより、レバー54を介してアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の枠側ピボット59が、光学素子37の接平面Pt内で移動する。このように、駆動力Fをレバー54に対して光学素子37の径方向から加えることで、枠部材41内に駆動力Fを加えるための開口部(ここでは変位モジュール取付孔83)の開口面積を、駆動力を光学素子37の周方向に加える場合に比べて小さくすることができる。このため、駆動力Fを伝達するための変位ロッド84及び変位モジュール82周りの気密性を得るためのシール構成の簡素化を図ることができる。そして、変位モジュール82周りの設計の自由度を向上させることができる。
(12)レンズ枠体43を保持するインナリング51が、枠部材41の内側に設けられている。そして、アウタリング52とインナリング51と、インナリング51へ変位モジュール82の変位を伝達するレバー54及びアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とが、枠部材41に一体形成されている。このため、部品点数は増大せず、光学素子保持装置38は大型化せず、そのうえ、(1)〜(10)の効果が得られる。特に、アウタリング52とインナリング51とレバー54とアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とが、一つの構造体に形成されていることにより、変位モジュール82の変位が、バックラッシュやヒステリシスを生じたりすることなく、インナリング51に伝達される。これにより、光学素子37の姿勢を精度よく制御することができる。
(13)インナリング51の上面が、アウタリング52の第1面と略同一平面内に配置されている。このため、光学素子保持装置38の鏡筒モジュール39aを積層して鏡筒39を構成させたときにおける光学素子37の光軸方向への大型化を抑制することができ、露光装置31の大型化を抑制することができる。
(14)光学素子保持装置38は、レバー54をアウタリング52側に付勢する付勢ばね77と、付勢ばね77の付勢力を調整するジャッキアップモジュール97とを有している。このため、変位モジュール82の変位の伝達による駆動力Fが解除された状態において、付勢ばね77の付勢力によりレバー54がアウタリング52側に変位される。そして、ジャッキアップモジュール97により、付勢ばね77の付勢力を調整することにより、レバー54を変位モジュール82からの駆動力Fが解除された状態で所定の位置に保持しておくことができる。このため、レバー54を変位モジュール82からの駆動力が解除された状態で所定の位置に保持しておくことができる。
ジャッキアップモジュール97を使用することなく、変位モジュール82から再び駆動力Fをレバー54に対して与えようとする場合、次のようなことが懸念される。すなわち、変位モジュール82からの駆動力Fが解除された状態(本実施形態では調整ベース板87が取り外された状態)においても、変位モジュール82内の調整ワッシャ85、調整ボタン86、変位ロッド84及びレバー54側の球面ボス92の間に付勢ばね77の付勢力が作用する。レバー54は、付勢ばね77の付勢力によりアウタリング52側に当接された状態となる。この状態で、調整ワッシャ85及び調整ボタン86を既に装着されているものから別のものに交換する。そして、再度レバー54に駆動力Fを加えるべく、付勢ばね77の付勢力に抗して、調整ベース板87を枠部材41に取着すると、調整ワッシャ85、調整ボタン86、変位ロッド84及び球面ボス92が互いに押圧しあう状態で摺動する。このため、これら調整ワッシャ85、調整ボタン86、変位ロッド84及び球面ボス92の接触面に微小な変形が生じるおそれがある。
これに対して、光学素子保持装置38を用いると、次のような手順でレバー54に対する駆動力Fの復帰作業を行う。すなわち、ジャッキアップモジュール97を使用してレバー54を所定位置に保持した状態で、調整ワッシャ85及び調整ボタン86の交換と、調整ベース板87の取り付けを行う。そして、ジャッキアップモジュール97によるレバー54の保持を解除して、付勢ばね77の付勢力によりレバー54側の球面ボス92と変位モジュール82の変位ロッド84とを当接させる。このようにすることで、レバー54に対する駆動力Fの調整に伴って、変位モジュール82内の調整ワッシャ85、調整ボタン86、変位ロッド84及びレバー54側の球面ボス92の接触面が影響されることを抑制することができる。これにより、レバー54に加えられる駆動変位ΔLをより正確に設定することができ、光学素子37の姿勢の制御精度を向上することができる。
一連の駆動力Fの調整作業を、付勢ばね77の付勢力を解除した状態で行うことができるため、調整ベース板87の脱着が容易なものとなり、変位モジュール82における駆動力Fの調整作業を容易に行うことができる。
(15)アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が、光学素子37の光軸AXに対して傾斜して形成されている。このため、光学素子37を、簡単な構成で、光学素子37の光軸AXと直交する面内だけにとどまらず、光軸AXと所定の角度をもって交差する面上へも変位させることができる。従って、簡単な構成で、光学素子37を任意の姿勢に調整することができ、光学素子37の変位の自由度を増すことができる。
(16)枠部材41の第2面63側には、素子側ピボット58を中心とするように第1面60側の小開口凹部61aよりも大きな開口面積を有する大開口凹部62bが形成されている。一方、枠部材41において、枠側ピボット59を中心とするように、第1面60側には大開口凹部62aが、第2面63側には小開口凹部61bが開口されている。これにより、素子側ピボット58及び枠側ピボット59における大開口凹部62a,62bの底面に対応する部分が段部を有することなく形成されるため、各ピボット58,59の近傍における剛性の過剰な低下を抑制することができる。
(17)レバー54が、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2に連結される枠側ピボット59の変位方向を規制する役割も担っている。従って、枠側ピボット59を、常に所定の方向に変位させることができて、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2を安定に変位させることができる。
(18)各レバー54は長細い形状を有し、第1端部における一方の角部で支点ピボット66を介してアウタリング52に対し回転可能に取り付けられ、他方の角部の近傍で枠側ピボット59を介してアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第1端部に対し回転可能に連結されている。レバー54の第2端部が、アウタリング52との取付部をなす支点ピボット66を中心として回動可能に形成されている。従って、第2端部における駆動力Fの加えられる力点PFと支点ピボット66との距離αと、支点ピボット66と枠側ピボット59との距離βとの比に応じて、変位モジュール82から加えられアーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2に伝達される駆動力Fの縮小することができる。そして、レバー54は、簡単な構成である。
(19)光学素子保持装置38は、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2とレバー54とを有している。そして、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の軸線と、レバー54における支点ピボット66と枠側ピボット59との間の斜辺部112とが、ほぼ直交するように配置されている。このため、レバー54の回転により、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2を、光学素子37の光軸AXを中心とする円の接平面Pt上で変位させることができる。従って、レバー54の第2端部において光学素子37の径方向に加えられた駆動変位ΔLを、簡単な構成でもって光学素子37の接線方向の変位に変換することができる。
(20)レバー54における支点ピボット66を介してアウタリング52に連結される第1端部とは反対側の第2端部が、光学素子37の光軸方向に所定の厚さを有するL字状の支持リンク55を介してアウタリング52に支持されている。このため、レバー54をその両端部においてアウタリング52で支持することができ、レバー54の光学素子37の光軸方向における支持剛性が高められる。これにより、レバー54の回転動作を、より安定したものとすることができる。
(21)支持リンク55が、レバー54における支点ピボット66と先端側支持ピボット73とを結ぶ直線の延長線上に配置される第1支持リンク69と、第1支持リンク69に対して直交するように配置された第2支持リンク70とからなっている。レバー54が回転されると、支持リンク55側では、主として第1支持リンク69が先端側支持ピボット73と中間支持ピボット74との間で変位される。そして、アウタリング52に連結される第2支持リンク70は、第1支持リンク69の変位に伴う余弦誤差を吸収する。この余弦誤差は第2支持リンク70がわずかに変位することで吸収できる程度に小さいものである。このため、第2支持リンク70におけるレバー54の変位に伴う変位量を小さく設定することができ、固定状態で非可動のアウタリング52に対する第2支持リンク70の相対変位量を小さくすることができる。従って、アウタリング52と第2支持リンク70との間の基端側支持ピボット75において、レバー54の回転により生じる歪み量を小さくすることができる。
(22)支持リンク55における第1支持リンク69の両端の先端側支持ピボット73及び中間支持ピボット74よりも、第2支持リンク70とアウタリング52との間の基端側支持ピボット75が厚い。このため、レバー54をより高い剛性を持ってアウタリング52に支持することができる。特に、(21)に記載した構成の下では、基端側支持ピボット75の肉厚を大きくしたとしても、第2支持リンク70自体の変位量が小さいため、第1支持リンク69及びレバー54の変位に支障を来すことはない。逆に、レバー54の回転動作を、さらに安定したものとすることができる。
(23)変位モジュール82における調整ベース板87、調整ワッシャ85及び調整ボタン86が、枠部材41に対し着脱可能に取着されている。このため、変位モジュール82により駆動力Fを変更する際に、変位モジュール82の一部を枠部材41から取り外した状態で作業することができて、作業性の向上を図ることができる。
(24)鏡筒39の光学素子37は、(1)〜(23)に記載の優れた効果を有する光学素子保持装置38により保持される。このため、鏡筒39内に保持した光学素子37の姿勢を細かく制御することができて、光学素子37を含む投影光学系35の結像性能を向上させることができる。これにより、レチクルRt上のパターンの像を、ウエハW上により高精度に転写露光することができ、露光装置31の露光精度を向上することができる。
(変更例)
本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
一実施形態では、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が、光学素子37の光軸AXを中心とする円の接平面Pt上に配置され、枠側ピボット59の駆動ラインL1が接平面Pt上に設定されている。これに対して、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2を、接平面Ptから外れた位置に配置してもよい。
特に、枠部材41の外径に対して、小径の光学素子を保持する場合には、接平面Ptにおける第160または第2面63側を光学素子37の光軸AXに接近させることで傾けた平面上に配置してもよい。このように構成することで、小径の光学素子37を保持する場合に、大型のレンズ枠体43を使用することなく、小型のレンズ枠体43で光学素子37を保持することができる。この結果、駆動される光学素子37周りの重量の増大を避けることができて、光学素子37の姿勢調整が容易なものとなる。
枠側ピボット59の駆動ラインL1が、接平面Pt上から外れてもよい。各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2が2本で対をなさず、少なくとも1本が他のアームと独立して配置されてもよい。
一実施形態では、各リンク機構53a,53b,53cの2つのアーム53a1と53a2(53b1と53b2,53c1と53c2)が放射平面Prに対して対称である。これに対して、2つのアーム53a1と53a2(53b1と53b2,53c1と53c2)は、放射平面Prに対して非対称であってもよい。
各リンク機構53a,53b,53cは光学素子37の光軸AXを中心とした円上に等角度間隔で配置されなくてもよい。要は、光学素子保持装置38が、保持する光学素子37の姿勢を6自由度を持って調整可能な機構を有していればよい。より具体的には、固定部側の枠部材41と、光学素子37を支持する支持部材42とに対して回転可能に連結される6本のアームを備え、6本のアームを各アームの延長線が1点で交わらないように配置した光学素子保持装置であればよい。
実施形態では、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の両端の素子側ピボット58と枠側ピボット59とを結ぶ直線と、レバー54の一端の枠側ピボット59と支点ピボット66とを結ぶ直線との2つの直線を規定している。そして、これら2つの直線が直交するように、素子側ピボット58と枠側ピボット59と支点ピボット66とが配置されている。これに対して、2つの直線が直交しないように、各ピボット58,59,66を配置してもよい。2つの直線が直交しないような配置としたときには、2つの直線のなす角が直角から外れるに従って、レバー54の力点PFに加えられる駆動力Fをさらに縮小して、各アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2に伝達させることができる。
実施形態では、変位モジュール82における駆動力Fの調整を、複数の調整ワッシャ85及び調整ボタン86の中から適宜選択して交換することで、変位ロッド84を変位させることにより行っている。これに対して、変位モジュール82内に、例えばマイクロメータを装備して、そのマイクロメータの進退により変位ロッド84を変位させる構成としてもよい。このようにした場合、駆動力Fの調整作業が容易なものとなるとともに、微調整も容易である。
図14に示すように、変位モジュール121内に、ピエゾ素子122のようなアクチュエータを装備して、ピエゾ素子122の駆動により変位ロッド84を変位させてもよい。遠隔操作可能なピエゾ素子122を用いれば、光学素子37の姿勢制御を離れた位置で行うことができる。また、例えば露光装置31の稼働中に得られる収差情報、光学素子37の照射履歴、露光装置31の配置される環境条件の変化、照明条件等の露光条件の変化等に基いて生成された制御信号に従って、光学素子37の姿勢を制御すれば、収差の補正をより細かくまたリアルタイムに行うことができる。これにより、露光装置31における露光精度の向上と、ダウンタイムの短縮によるスループットの向上を図ることができる。ピエゾ素子122の代わりに、流体圧アクチュエータを使用してもよい。
光学素子37の姿勢を検出するセンサを設けてもよい。このようにした場合、光学素子37のより正確な姿勢制御ができる。特に、鏡筒39内の気密性を確保する必要がある場合には、枠部材41の外周面上に光学窓を設け、その光学窓介して光学素子37またはレンズ枠体43に取着したスケールを、鏡筒39外に配置したヘッドで読みとる光学エンコーダ式、または、静電容量式等のセンサが好ましい。この場合、センサに接続されるコードやセンサの基板等を鏡筒39内に配置する必要がなくなり、鏡筒39内を清浄に保つことができる。
締結部40の接合面が高精度に加工及び仕上げ可能な場合、Oリングを省略して、2つの枠部材41の締結部40を直接に締結してもよい。
締結部40の接合面間にガスケットを介装するとともに、締結部40の接合部分をカバーで覆い、そのカバーと締結部40の外周面との間にOリングを配置してもよい。
変形しやすい中空構造のOリングを挟んで鏡筒モジュール39aを積み重ねれば、鏡筒モジュール39aの芯出し作業を容易に行うことができる。
実施形態において、レンズ枠体43を省略して、アーム53a1,53a2,53b1,53b2,53c1,53c2の第1端部を、素子側ピボット58を介して支持部材42に直接連結してもよい。
第1支持リンク69と第2支持リンク70とは、90度より小さい角度や90度より大きい角度で交差してもよい。また、支持リンク55を省略してもよい。また、支持リンク55に代えて、例えばL字状の板ばねを設けてもよい。この場合、板ばねは、枠部材41と同一に構造物にワイヤカット及び放電加工により区画形成してもよい。さらに、実施形態では、第1支持リンク69を、レバー54両端の支点ピボット66と先端側支持ピボット73を結ぶ直線の延長線上に延びるように設けたが、第1支持リンク69を直線の延長線から外れるように配置してもよい。
実施形態では、変位モジュール82における変位ロッド84の外周面と変位ロッドハウジング89との間、及び変位ロッドハウジング89の外周面と変位モジュール取付孔83の内周面との間にOリング90,88が介装されている。Oリング90,88に代えて、例えば磁性流体シールを用いてもよい。このようにした場合、ヒステリシス要素が排除されるため、露光装置31の動作中に光学素子37の姿勢を制御するような構成において、特に有効である。
実施形態では、変位ロッド84を変位ロッドハウジング89内に収容した状態で枠部材41の変位モジュール取付孔83内に収容したが、変位ロッドハウジング89を省略して、変位ロッド84を直接変位モジュール取付孔83内に装着してもよい。
実施形態では、変位ロッド84の光学素子37の径方向への移動(並進運動)により、レバー54に駆動力Fを与える構成とした。これに対して、例えば変位ロッド84を、回転させること、または光軸方向またはその他の方向に移動させること、または枠部材41の周方向に回動させることにより、レバー54に駆動力を与えるような構成としてもよい。
実施形態では、素子側ピボット58が第1面60からの小開口凹部61aと、第2面63からの大開口凹部62bとにより区画される。また、枠側ピボット59が第2面63からの小開口凹部61bと、第1面60からの大開口凹部62aとにより区画される。これに対して、素子側ピボット58及び枠側ピボット59の少なくとも一方は、小開口凹部61a,61bと、大開口凹部62a,62bの底部に形成される別の小開口凹部とによって区画されてもよい。この場合、枠部材41の第1面60または第2面63からの掘り込み量が大きくなる側の凹部では、所定の深さまで切削加工により大開口凹部62a,62bを形成する。そして、その底部から放電加工により別の小開口凹部61a,61bを形成することで、各ピボット58,59の両側に小開口凹部61a,61bを容易に形成することができる。このため、各ピボット58,59の両側に小開口凹部61a,61bを形成する場合であっても、加工時間の短縮を図ることができる。
このように構成した場合、各ピボット58,59における首部の両側の一対の小開口凹部61a,61bを同一の掘り込み加工で形成することで、各ピボット58,59に予測不能な歪みが残ることを抑制することができる。従って、光学素子保持装置38における光学素子37の姿勢制御の精度をさらに向上させることができる。
実施形態では、光学素子37としてレンズが例示されているが、光学素子37は平行平板、ミラー、ハーフミラー等の他の光学素子であってもよい。
この発明の光学素子保持装置38は、実施形態の露光装置31の投影光学系35における横置きタイプの光学素子37の保持構成に限定されることなく、例えば露光装置31の照明光学系33における光学素子の保持構成、縦置きタイプの光学素子37の保持構成に具体化してもよい。さらに、他の光学機械、例えば顕微鏡、干渉計等の光学系における光学素子の保持構成に具体化してもよい。
露光装置として、投影光学系を用いることなく、マスクと基板とを密接させてマスクのパターンを露光するコンタクト露光装置、マスクと基板とを近接させてマスクのパターンを露光するプロキシミティ露光装置の光学系にも適用することができる。また、投影光学系としては、全屈折タイプに限らず、反射屈折タイプであってもよい。
さらに、本発明の露光装置は、縮小露光型の露光装置に限定されるものではなく、例えば等倍露光型、拡大露光型の露光装置であってもよい。
半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては、石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、または水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置などでは、透過型マスク(ステンシルマスク、メンバレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。もちろん、半導体素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置にも、本発明を適用することができる。また、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などにも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、マスクと基板とが相対移動した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるスキャニング・ステッパに適用することができる。また、本発明は、マスクと基板とが静止した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式のステッパにも適用することができる。
露光装置の光源としては、実施形態に記載のArFエキシマレーザ(193nm)、Fレーザ(157nm)の他、例えばg線(436nm)、i線(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、Krレーザ(146nm)、Arレーザ(126nm)等を用いてもよい。また、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
実施形態の露光装置31は、例えば次のように製造される。すなわち、まず、照明光学系33、投影光学系35を構成する複数のレンズまたはミラー等の光学素子37の少なくとも一部を実施形態または各変形例の光学素子保持装置38で保持し、照明光学系33及び投影光学系35を露光装置31の本体に組み込み、光学調整を行う。次いで、多数の機械部品からなるウエハステージ36(スキャンタイプの露光装置の場合は、レチクルステージ34も含む)を露光装置31の本体に取り付けて配線を接続する。そして、露光光の光路内にガスを供給するガス供給配管を接続した上で、さらに総合調整(電気調整、動作確認など)を行う。
光学素子保持装置38を構成する各部品は、超音波洗浄などにより、加工油や、金属物質などの不純物を落としたうえで、組み上げられる。なお、露光装置31の製造は、温度、湿度や気圧が制御され、かつクリーン度が調整されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
実施形態における硝材として、蛍石、石英などを例に説明したが、フッ化リチウム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウム、リチウム−カルシウム−アルミニウム−フロオライド、及びリチウム−ストロンチウム−アルミニウム−フロオライド等の結晶や、ジルコニウム−バリウム−ランタン−アルミニウムからなるフッ化ガラスや、フッ素をドープした石英ガラス、フッ素に加えて水素もドープされた石英ガラス、OH基を含有させた石英ガラス、フッ素に加えてOH基を含有した石英ガラス等の改良石英を用いた場合にも、実施形態の光学素子保持装置38を適用することができる。
次に、上述した露光装置31をリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図15は、デバイス(ICやLSI等の半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートである。図15に示すように、まず、ステップS201(設計ステップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS202(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクルRt等)を製作する。一方、ステップS203(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラスプレート等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハWとなる。)を製造する。
次に、ステップS204(基板処理ステップ)において、ステップS201〜S203で用意したマスクと基板を使用して、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS205(デバイス組立ステップ)において、ステップS204で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。ステップS205には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入等)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS206(検査ステップ)において、ステップS205で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図16は、半導体デバイスの場合における、図15のステップS204の詳細なフローの一例を示す。図16において、ステップS211(酸化ステップ)では、ウエハWの表面を酸化させる。ステップS212(CVDステップ)では、ウエハW表面に絶縁膜を形成する。ステップS213(電極形成ステップ)では、ウエハW上に電極を蒸着によって形成する。ステップS214(イオン打込みステップ)では、ウエハWにイオンを打ち込む。以上のステップS211〜S214のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。後処理工程では、まず、ステップS215(レジスト形成ステップ)において、ウエハWに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS216(露光ステップ)において、先に説明したリソグラフィシステム(露光装置31)によってマスク(レチクルRt)の回路パターンをウエハW上に転写する。次に、ステップS217(現像ステップ)では露光されたウエハWを現像し、ステップS218(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS219(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハW上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法を用いれば、露光工程(ステップS216)において上記の露光装置31が用いられ、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、しかも露光量制御を高精度に行うことができる。従って、結果的に最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく生産することができる。

Claims (25)

  1. 枠部材と、
    前記枠部材の内側に設けられ、光学素子を保持する保持部材と、
    記保持部材に保持された前記光学素子の姿勢を6つの自由度をもって調整する姿勢調整機構と、
    前記枠部材の側面に形成された取付孔に収容されると共に、前記姿勢調整機構に当接し、前記枠部材に対して前記姿勢調整機構を介して前記保持部材を変位させる変位部材とを備え
    前記姿勢調整機構は、前記保持部材に回転可能に取り付けられる第1端部を有する第1リンク部と、前記枠部材に回転可能に取り付けられる第1端部及び前記変位部材に係合する第2端部とを有する第2リンク部とを含み、前記第1リンク部は、前記第2リンク部に回転可能に取り付けられる第2端部を有することを特徴とする光学素子保持装置。
  2. 前記姿勢調整機構は、前記光学素子の姿勢を、前記光学素子の光軸と平行な方向及びその光軸と交差する方向に調整する請求項1に記載の光学素子保持装置。
  3. 前記枠部材の取付孔と前記変位部材との間に設けられたシール部材とを有する請求項1に記載の光学素子保持装置。
  4. 前記姿勢調整機構は、6つの第1リンク部と、6つの第2リンク部とを含む請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  5. 前記6つの第1リンク部は、各々が2つの第1リンク部からなる第1、第2、及び第3のリンク機構を有し、前記第1、第2、及び第3のリンク機構は、前記光学素子の光軸の周りに等角度間隔をおいて配置されている請求項4に記載の光学素子保持装置。
  6. 各リンク機構を形成する2つの第1リンク部は、前記光軸に平行でかつ前記光軸を中心とする円の接線を含む第1平面内に配置され、かつ、前記光軸を含みかつ前記第1平面と直交する第2平面に対して互いに略対称である請求項5に記載の光学素子保持装置。
  7. 前記枠部材と前記保持部材と前記姿勢調整機構の一部とが一つの構造体で一体形成され、
    前記一つの構造体は、
    前記光学素子の光軸と略直交する第1面と、
    前記第1面と略平行な第2面とを含み、少なくとも一つの第1リンク部は、前記第1面に第1凹部を掘り込むことによって形成された第1首部と、前記第2面に第2凹部を掘り込むことによって形成された第2首部とを備え、前記少なくとも一つの第1リンク部は、前記第1首部において前記保持部に連結される請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  8. 前記第2リンク部は、前記第2リンク部の厚さ方向に延びる一対の貫通孔と、各貫通孔から延びる一対のスリットとによって区画されるピボットを備え、前記ピボットは前記第2リンク部を前記枠部材に対して回転可能に連結する請求項1〜請求項7のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  9. 前記変位部材は、前記第2リンク部に当接する当接部と、前記第2リンク部に与える変位量を変更する変更部材とを有する請求項1〜請求項8のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  10. 前記変更部材は、制御信号に従って前記第2リンク部に与える変位量を変更するアクチュエータを含む請求項に記載の光学素子保持装置。
  11. 前記第1面において前記第2首部と対応する位置に形成され、前記第2凹部の開口面積よりも大きな開口面積を有する第1の肉取部と、
    前記第2面において前記第1首部と対応する位置に形成され、前記第1凹部の開口面積よりも大きな開口面積を有する第2の肉取部とを更に備える請求項7に記載の光学素子保持装置。
  12. 前記第2リンク部が前記第1リンク部の第1端部の変位方向を規制する請求項1〜請求項11のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  13. 更に、前記ピボットとは異なる位置に設けられ、前記第2リンク部と前記枠部材を連結するL字状の第3リンク部を備える請求項に記載の光学素子保持装置。
  14. 前記第3リンク部は、
    前記第2リンク部と前記第3リンク部との連結部と、前記ピボットとを結ぶ直線の延長線上に配置される第1支持リンクと、
    前記その第1支持リンクに対して直交するように配置された第2支持リンクとを含む請求項13に記載の光学素子保持装置。
  15. 前記変位部材は、前記枠部材から取り外し可能である請求項1〜請求項14のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  16. 前記変位部材は、前記枠部材の径方向に沿った第1の変位方向に第1の変位量で変位し、
    前記姿勢調整機構は、
    記変位部材の変位を受けて、前記第1の変位方向と交差する第2の変位方向に、前記第1の変位量より小さい第2の変位量で前記保持部材を変位させる請求項1〜請求項15のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  17. 前記変位部材は、前記第2リンク部の第2端部を前記光学素子の径方向に変位させ、前記第2リンク部と前記第1リンク部との連結部は、前記光学素子の接線を含む面と略平行な面内で移動する請求項1〜請求項16のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  18. 前記保持部材は、前記枠部材の内側に設けられる内側枠部材であり、前記枠部材と前記内側枠部材と前記第1リンク部と第2リンク部とは、一つの構造体に一体形成される請求項〜請求項のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  19. 前記光学素子の光軸に対して略直交する前記枠部材の一面と、前記光軸に対して略直交する前記内側枠部材の一面は、略同一平面内に配置される請求項18に記載の光学素子保持装置。
  20. 前記第2リンク部と前記枠部材との間に掛け渡され、前記第2リンク部を前記枠部材に向けて付勢する付勢部材と、
    前記枠部材の側面のうち、前記変位部材とは異なる位置に取り付けられ、前記付勢部材の付勢力を調整することによって、前記第2リンク部と前記枠部材との接触を制限する請求項〜請求項19のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  21. 前記第1リンク部は、前記光学素子の光軸に対して傾斜している請求項〜請求項20のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置。
  22. 少なくとも1つの光学素子と、
    前記少なくとも1つの光学素子を保持する、請求項1〜請求項21のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置とを備える鏡筒。
  23. 前記光学素子は、マスク上に形成された所定のパターンの像を基板上に投影する投影光学系を構成する複数の光学素子の一つである請求項22に記載の鏡筒。
  24. 所定のパターンの像を基板上に露光する露光装置において、
    前記所定のパターンの像の形成されたマスクと、
    前記像を前記基板上に転写する投影光学系とを備え、前記投影光学系が、少なくとも1つの光学素子と、前記少なくとも1つの光学素子を保持する請求項1〜請求項21のうちいずれか一項に記載の光学素子保持装置とを備える露光装置。
  25. 請求項24に記載の露光装置を用いた露光を含むリソグラフィ工程を備えるデバイスの製造方法
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