JP4662384B2 - 有機エレクトロルミネッセンス材料およびそれを用いた素子 - Google Patents

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Description

本発明は、アントラセン誘導体からなる新規青色発光材料およびそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という)に関する。
有機EL素子は、有機化合物を発光材料とする自己発光型素子であり、高速度での発光が可能であるため、動画の表示に好適であり、また、素子構造が簡単で、ディスプレイパネルの薄型化が可能である等の特性を有している。このような優れた特性を有していることから、有機EL素子は、携帯電話や車載用ディスプレイとして、日常生活において普及しつつある。
また、LEDと異なり、面発光が可能であり、薄型で軽量であるという特性を活かして、照明パネル光源としての技術開発も進められている。
前記有機EL素子は、ホスト中に微量の発光材料をドープすることにより、発光の高効率化が図られている。このため、発光の根幹をなす発光材料は、高効率の有機EL素子を得る上で、重要な材料である。
特に、演色性の高い白色発光素子を得るためには、赤・緑・青の光の3原色のそれぞれについて、色純度の高い発光材料が必要不可欠である。
これらの発光材料のうち、青色系については、例えば、下記(化1)〜(化3)に示すようなアントラセン誘導体、下記(化4)に示すようなジスチリルアリーレン誘導体、下記(化5)に示すようなナフタレン誘導体等が知られている(例えば、特許文献1〜3、非特許文献1参照)。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
特開平11−312588号公報 特開2005−222948号公報 特開平2−247278号公報 J.Shi, et al., Applied Physics Letters, 80(17), p.3201
しかしながら、上記特許文献1〜3、非特許文献1に記載されている材料は、青緑色、淡青色に発光するものであり、有機EL素子の発光材料として用いた場合、高演色性の白色発光素子において求められるような色純度の高い青色発光を得ることは困難であった。
本発明は、上記技術的課題を解決するためになされたものであり、色純度に優れた青色発光を呈する新規の有機EL材料およびこれを用いた有機EL素子を提供することを目的とするものである。
本発明に係る有機EL材料は、下記一般式(1)で表される。
Figure 0004662384
前記一般式(1)において、R1〜R7は、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基およびアリールオキシ基の中から選ばれ、同一でも、それぞれ異なる基であってもよい。また、A1〜A3は、置換または無置換のフェニル基、5または6員環の置換または無置換の複素環基の中から選ばれ、同一でも、それぞれ異なる基であってもよい。
このような化合物を有機EL材料として用いることにより、発光域として有用であり、色純度に優れた青色発光を得ることができる。
また、本発明に係る有機EL素子は、一対の電極間に発光層を含む1層または複数層の有機層を備えた有機EL素子において、前記有機層の少なくとも1層が、前記有機EL材料を単独または混合物として含有していることを特徴とする。
上記の本発明に係る有機EL材料を用いることにより、色純度に優れた青色発光を呈する素子を構成することができる。
前記有機EL素子においては、前記有機層の少なくとも1層が、ゲスト材料としての前記有機EL材料と、ホスト材料とを含む発光層であることが好ましい。
また、前記電極は、透明基板上に透明導電性薄膜が形成されたものであることが好ましい。
上述したとおり、本発明に係る有機EL材料によれば、色純度に優れた青色発光が得られるため、これを用いることにより、高演色性の高効率白色発光素子を提供することが可能となる。
したがって、本発明に係る有機EL素子は、近年、より優れた色再現性が求められるOAコンピュータ用や壁掛けテレビ用のフラットパネル・ディスプレイ、さらに、照明機器、複写機の光源、液晶ディスプレイや計器類のバックライト光源等の面発光体としての特徴を活かした光源、表示板、標識灯への応用が期待される。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明に係る有機EL材料は、前記一般式(1)で表される化合物である。
このようなアントラセン誘導体は、色純度に優れた青色発光を呈する新規化合物であり、これを用いれば、高演色性の白色発光素子を提供することができる。
前記一般式(1)において、R1〜R7は、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基およびアリールオキシ基の中から選ばれ、同一でも、それぞれ異なる基であってもよい。また、A1〜A3は、置換または無置換のフェニル基、5または6員環の置換または無置換の複素環基の中から選ばれ、同一でも、それぞれ異なる基であってもよい。
上記置換基のうち、アルキル基とは、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の飽和脂肪族炭化水素基を示すものであり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
シクロアルキル基とは、例えば、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の飽和脂環式炭化水素基を示しており、無置換であっても置換されていてもよい。
アルコキシ基とは、例えば、メトキシ基等のエーテル結合を介した飽和脂肪族炭化水素基を示しており、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。
シクロアルコキシ基とは、例えば、シクロヘキシル基等のエーテル結合を介した環状飽和脂肪族炭化水素基を示しており、無置換であっても置換されていてもよい。
アリールオキシ基とは、例えば、フェノキシ基等のエーテル結合を介した芳香族炭化水素基を示しており、芳香族炭化水素基は、無置換であっても置換されていてもよい。
置換のフェニル基は、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキシ基で置換されたフェニル基を示す。
複素環基は、炭素以外に、窒素、硫黄または酸素のいずれかを環構成元素として含む基を示す。例えば、オキサゾール、オキサジアゾール、チアゾール、チアジアゾール、フラン、フラザン、チオフェン、ピラン、チオピラン、ピロール、ピラゾール、イミダゾリン、イミダゾール、ピラジン、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、トリアゾール、トリアジン等が挙げられ、無置換であっても置換されていてもよい。
以下、前記一般式(1)で表される化合物のうち、A1〜A3のいずれかに結合する置換基の具体例を挙げる。なお、下記(化7)に示す置換または無置換のフェニル基、5または6員環の置換または無置換の複素環基において、Xはアントラセン環との結合位置、すなわち、A1〜A3における結合位置を表す。
Figure 0004662384
さらに、前記一般式(1)で表される化合物のうち、具体的な化合物の構造を以下に例示する。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
上記(化8)〜(化10)に例示した化合物のうち、特に、下記(化11)に示す2,7,10−トリフェニルアントラセン(以下、TPAと略称する)が代表として挙げられる。
Figure 0004662384
前記一般式(1)で表される化合物は、従来の既知の合成反応により合成することができる。
例えば、まず、4−ハロゲン化フタル酸無水物を原料とし、まず、ハロゲン化ベンゼンとのフリーデルクラフトアシル化反応により、所定のベンゾイル安息香酸を得る。次に、このベンゾイル安息香酸を、五酸化リン、ポリリン酸、硫酸等(好ましくは、ポリリン酸)の脱水縮合剤を用いて、脱水縮合閉環させ、ハロゲン化アントラキノンを合成する。
そして、ハロゲン化アントラキノンを、硫酸酸性中、金属粉末(好ましくは、アルミニウム粉末)にて還元し、ハロゲン化アントロンとする。得られたハロゲン化アントロンとアリールマグネシウムブロマイド、アリールリチウム等の求核反応剤とを反応させ、塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸等の有機酸で酸性化させた後、2,7−ジハロゲン化−10−アリールアントラセンに誘導する。この2,7−ジハロゲン化−10−アリールアントラセンと対応するクロスカップリング剤とのNi、Pd等の遷移金属触媒を用いたカップリング反応により、前記一般式(1)で表されるアントラセン誘導体が合成される。
上記反応工程において、フリーデルクラフトアシル化反応時のハロゲン基を選択することにより、Ni、Pd等の遷移金属触媒を用いたカップリング反応の際の反応選択性が得られ、非対称の前記一般式(1)で表される化合物を合成することができる。また、求核反応時の求核剤を選択することによっても、非対称の前記一般式(1)で表される化合物を合成することができる。
さらに、前記ハロゲン基と前記求核剤とをそれぞれ独立に選択することにより、2,7,10位をそれぞれ独立した置換基とすることもできる、
また、ディールス−アルダー反応を用いて、前記一般式(1)で表される化合物を合成することもできる。
上記のような色純度に優れた青色発光を呈する有機EL材料を含む層を備えた本発明に係る有機EL素子は、電極間に1層または複数層の有機層を積層した構造であり、具体的には、第1の電極/発光層/第2の電極、第1の電極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/第2の電極、第1の電極/正孔輸送層/発光層/第2の電極、第1の電極/発光層/電子輸送層/第2の電極等の構造が挙げられる。
さらに、正孔注入層、正孔輸送発光層、電子注入層、電子輸送発光層等をも含む公知の積層構造とすることもできる。
本発明に係る有機EL素子の電極は、透明基板上に透明導電性薄膜が形成されたものであることが好ましい。
前記基板は、有機EL素子の支持体となるものであり、基板側が発光面となる場合、可視光において透光性を有する透明基板を用いることが好ましい。光透過率は80%以上であることが好ましく、85%以上であることが好ましい。より好ましくは、90%以上である。
前記透明基板としては、一般に、BK7、BaK1、F2等の光学ガラス、石英ガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラス等のガラス基板、PMMA等のアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホネート、ポリスチレン、ポリオレフィン、エポキシ樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル等のポリマー基板が用いられる。
前記基板の厚さは、通常、0.1〜10mm程度のものが用いられるが、機械的強度、重量等を考慮して、0.3〜5mmであることが好ましく、0.5〜2mmであることがより好ましい。
また、本発明においては、前記基板上に、第1の電極が設けられることが好ましい。この第1の電極は、通常、陽極であり、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、導電性化合物等により構成されるが、前記透明基板上に透明電極として形成されることが好ましい。
この透明電極には、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛、酸化亜鉛等の金属酸化物が一般的に用いられ、特に、透明性や導電性等の観点から、ITOが好適に用いられる。
この透明電極の膜厚は、透明性および導電性の確保のため、80〜400nmであることが好ましく、100〜200nmであることがより好ましい。
陽極の形成は、通常、スパッタリング法、真空蒸着法等により行われ、透明導電性薄膜として形成されることが好ましい。
一方、前記陽極が第1の電極である場合、これに対向する第2の電極の陰極は、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、導電性化合物により構成される。例えば、アルミニウム、アルミニウム−リチウム合金、マグネシウム−銀合金等が挙げられる。
前記陰極の膜厚は、10〜500nmであることが好ましく、50〜200nmであることがより好ましい。
前記陽極および陰極は、スパッタリング法やイオンプレーティング法、蒸着法等の通常用いられる方法で成膜することにより形成することができる。
前記正孔注入層、正孔輸送層、正孔輸送性発光層に用いられる材料は、特に限定されるものではなく、公知のものから適宜選択して用いることができる。
具体的には、ビス(ジ(p−トリル)アミノフェニル)−1,1−シクロヘキサン(通称:TAPc)、Spiro−TPD(化12)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(通称:TPD)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(通称:α−NPD)、TPTE(化13)、スターバーストアミン類(化14)、スチリルアミン類(化15)等のアリールアミン誘導体が挙げられる。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
また、ビス(N−アリールカルバゾール)(化16)、ビス(N−アルケニルカルバゾール)、ビス(N−アルキルカルバゾール)等のカルバゾール誘導体、ピラゾリン誘導体、(化17)、(化18)、(化19)等のスチリル化合物およびその誘導体も用いることができる。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
あるいはまた、アントラセン、トリフェニレン、ペリレン、ナフタレン(化20)、(化21)、ピレン、コロネン、クリセン、ナフタセン、テトラセン、フェナントレン等の縮合多環芳香族炭化水素化合物およびそれらの誘導体、パラテルフェニル、クアテルフェニル、m−フェニレン(化22)、(化23)等の多環化合物およびそれらの誘導体を用いることもできる。
Figure 0004662384
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Figure 0004662384
Figure 0004662384
さらに、正孔注入層、正孔輸送層、正孔輸送性発光層として、上記有機化合物をポリマー、オリゴマーまたはデンドリマー中に分散したものや、ポリマー化、オリゴマー化またはデンドリマー化したものを用いることもできる。
また、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレンやその誘導体等のいわゆるπ共役ポリマー、ポリ(N−ビニルカルバゾール)に代表されるホール輸送性非共役ポリマー、ポリシラン類に代表されるσ共役ポリマー等も用いることができる。さらに、フルオレンオリゴマーやその誘導体等のいわゆる共役系オリゴマー等も用いることができる。
また、正孔注入層としては、上記材料の他、金属フタロシアニン類および無金属フタロシアニン類、カーボン膜、フロロカーボン膜、ポリスチレンスルホン酸(PEDOT−PSS)、ポリアニリン等の導電性ポリマーも用いることができる。
さらに、上記有機化合物に、テトラシアノキノジメタン、トリニトロフルオレノン等の有機系酸化性ドーパント、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化アルミニウム等の無機系酸化性ドーパントを作用させ、ラジカルカチオンを形成させて、正孔注入輸送層として用いることもできる。この正孔注入輸送層中の酸化性ドーパント濃度は、特に限定されないが、0.1〜99重量%程度であることが好ましい。
また、電子注入層、電子輸送層、電子輸送性発光層に用いられる材料も、特に限定されるものではなく、公知のものから適宜選択して用いることができる。
具体的には、パラテルフェニル、クアテルフェニル、m−フェニレン(化22)、(化23)等の多環化合物およびそれらの誘導体、(化17)、(化18)、(化19)等のスチリル化合物およびその誘導体が挙げられる。
また、アントラセン、トリフェニレン、ペリレン、ナフタレン(化20)、(化21)、ピレン、コロネン、クリセン、ナフタセン、テトラセン、フェナントレン等の縮合多環芳香族炭化水素化合物およびそれらの誘導体、フェナントロリン、バソフェナントロリン、バソクプロイン、フェナントリジン、アクリジン、キノリン、キノキサリン、ピリジン(化24)、ピリミジン、ピロール、ピラゾール、ピリダジン、ピラジン、フタラジン、ナフチリジン、キナゾリン、シンノリン、チアゾール、オキサジアゾール、オキサゾール、トリアジン、フェナジン、イミダゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、ポルフィリン等の縮合複素環化合物およびそれらの誘導体を用いることもできる。
Figure 0004662384
また、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、イリジウム錯体、プラチナ錯体等、中心金属にAl、Zn、Be、Ir、Pt、Tb、Eu等を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、キノリン構造を有する金属キレート錯体材料も用いることができる。
シロール、シロキサン等の有機珪素化合物およびそれらの誘導体、トリアリールホウ素等の有機ホウ素化合物およびそれらの誘導体、トリアリールフォスフォキサイド等の五価のリン化合物およびその誘導体等も用いることができる。
さらに、電子注入層、電子輸送層、電子輸送性発光層として、上記有機化合物をポリマー、オリゴマーまたはデンドリマー中に分散したものや、ポリマー化、オリゴマー化またはデンドリマー化したものも用いることができる。
また、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレンやその誘導体等のいわゆるπ共役ポリマー、ポリビニルオキサジアゾールに代表される電子輸送性非共役ポリマー等も用いることができる。さらに、フルオレンオリゴマーやその誘導体等のいわゆる共役系オリゴマー等も用いることができる。
電子注入層の構成材料としては、上記有機化合物の他に、Ba、Ca、Li、Cs、Mg、Sr、W等の金属の単体、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物、アルミリチウム合金等の金属の合金、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化アルミニウム等の金属酸化物、ポリメチルメタクリレートポリスチレンスルホン酸ナトリウム等の金属の有機錯体も用いることができる。
さらに、上記有機化合物に、8−ヒドロキシキノリン系Cs、Li有機金属錯体等の有機系還元性ドーパントを作用させ、ラジカルアニオンを形成させて、電子注入輸送層として用いることもできる。
また、Ba、Ca、Li、Cs、Mg、Sr、W等の金属の単体、酸化マグネシウム、酸化ストロンチウム、酸化アルミニウム等の金属酸化物、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウム、フッ化リチウム、フッ化セシウム、塩化セシウム、塩化ストロンチウム等の金属塩、無機系還元性ドーパントを混合または分散し、ラジカルアニオンを形成させて、電子注入輸送層として用いることもできる。
上記のような電子注入輸送層中の還元性ドーパント濃度は、特に限定されないが、0.1〜99重量%程度であることが好ましい。
また、本発明に係る有機EL素子の有機層は、パイボーラ材料を用いて構成してもよい。バイポーラ材料とは、正孔および電子のいずれをも輸送することができ、それ自体も発光し得る材料である。
バイポーラ輸送層、バイポーラ性発光層に用いられる材料は、特に限定されるものではない。
例えば、(化17)、(化18)、(化19)等のスチリル化合物およびその誘導体、パラテルフェニル、クアテルフェニル、m−フェニレン(化22)、(化23)等の多環状芳香族化合物およびその誘導体、アントラセン、トリフェニレン、ペリレン、ナフタレン(化20)、(化21)、ピレン、コロネン、クリセン、ナフタセン、テトラセン、フェナントレン等の縮合多環芳香族炭化水素化合物およびそれらの誘導体、ビス(N−アリールカルバゾール)、ビス(N−アルケニルカルバゾール)、ビス(N−アルキルカルバゾール)等のカルバゾール誘導体(化16)、チオフェン等の縮合複素環化合物が挙げられる。
また、これらの誘導体等以外の具体例としては、4,4−ビス(2,2−ジフェニル−エテン−1−イル)ジフェニル(DPVBi)(化25)、spiro6(化26)、2,2’,7,7’−テトラキス(カルバゾール−9−イル)−9,9’−スピロ−ビフルオレン(化27)、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)−2’,3’,5’,6’−テトラフェニル−p−ターフェニル(化28)、1,3−ビス(カルバゾール)−9−イル)−ベンゼン(化29)、3−tert−ブチル−9,10−ジ(ナフタ−2−イル)アントラセン(通称:TBADN)(化30)が挙げられる。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
Figure 0004662384
バイポーラ材料として、上記有機化合物をポリマー、オリゴマーまたはデンドリマー中に分散したものや、ポリマー化、オリゴマー化またはデンドリマー化したものも用いることができる。
また、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレンやその誘導体等のいわゆるπ共役ポリマー、ポリビニルカルバゾールに代表される非共役ポリマー等も用いることができる。さらに、フルオレンオリゴマーやその誘導体等のいわゆる共役系オリゴマー等も用いることができる。
また、ホール輸送性機能、電子輸送性機能を持つモノマーの同一分子内に存在させたポリ(ビニルトリアリールアミンビニルオキサジアゾール)等の共重合体、デンドリマーを用いることもできる。
さらに、上記のバイポーラ材料に、上述したような酸化性ドーパントまたは還元性ドーパントを作用させたものを用いて、正孔注入層または電子注入層を形成してもよい。酸化性ドーパントは、特に、酸化モリブデン、酸化バナジウムが好ましい。
前記一般式(1)で表される有機EL材料は、単独で発光層に用いることができるが、それ以外の正孔輸送材料、発光材料、電子輸送材料等とともに分散したり、ドープしたりして、上記のいずれかの有機層と組み合わせて用いることもできる。
本発明に係る有機EL素子においては、特に、前記青色発光材料をゲスト材料として用い、他のホスト材料とともに含まれる発光層を形成していることが好ましい。この場合の前記一般式(1)で表される有機EL材料の濃度は、0.1〜99重量%とすることが好ましい。また、他の2種類以上のホスト材料と組み合わせて用いてもよい。
前記ホスト材料としては、前記一般式(1)で表される有機EL材料を発光可能な材料であればよく、蛍光または燐光性発光材料であってもよい。
例えば、パラテルフェニル、クアテルフェニル、m−フェニレン(化22)、(化23)等の多環化合物およびそれらの誘導体、(化17)、(化18)、(化19)等のスチリル化合物およびその誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、ピラゾリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、クマリン誘導体、ジアリールケトン等のケトン化合物およびその誘導体、アントラセン、トリフェニレン、ペリレン、ナフタレン(化20)、(化21)、ピレン、コロネン、クリセン、ナフタセン、テトラセン、フェナントレンなどの縮合多環芳香族炭化水素化合物およびそれらの誘導体、ビス(N−アリールカルバゾール)(化16)、ビス(N−アルケニルカルバゾール)、ビス(N−アルキルカルバゾール)等のカルバゾール誘導体等が挙げられる。
また、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、テルビウム錯体、イリジウム錯体、プラチナ錯体等、中心金属にAl、Zn、Be、Ir、Pt、Tb、Eu等を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、キノリン構造を有する金属キレート錯体材料も用いることができる。具体的には、Ir(ppz)3(化31)、FIrpic(化32)に代表される金属キレート錯体およびその誘導体が挙げられる。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
前記ホスト材料として、上記有機化合物をポリマー、オリゴマーまたはデンドリマー中に分散したものや、ポリマー化、オリゴマー化またはデンドリマー化したものも用いることができる。
また、ポリパラフェニレンビニレン、ポリフルオレンやその誘導体等のいわゆるπ共役ポリマー、ポリビニルカルバゾールに代表される非共役ポリマー等も用いることができる。さらに、フルオレンオリゴマーやその誘導体等のいわゆる共役系オリゴマー等も用いることができる。
なお、発光層は、上述したようなバイポーラ材料により構成されていてもよい。バイポーラ材料により形成した層内に、前記一般式(1)で表される有機EL材料を単独または混合物として含有させることにより、青色発光を取り出すこともできる。
この発光層に用いられるバイポーラ材料は、それ自体が蛍光または燐光発光する材料であってもよい。
上記各有機層の形成は、真空蒸着法、スパッタリング法等などの乾式法、インクジェット法、キャスティング法、ディップコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等の湿式法により行うことができる。好ましくは、真空蒸着により膜形成を行う。
また、前記各層の膜厚は、各層同士の適応性や求められる全体の層厚さ等を考慮して、適宜状況に応じて定められるが、通常、5nm〜5μmの範囲内であることが好ましい。
前記一般式(1)で表される有機EL材料を単独または混合物として含有する層を備えた有機EL素子においては、前記一般式(1)で表される有機EL材料により得られる高色純度の青色発光と、緑色および赤色発光とを組み合わせることにより、演色性の高い白色発光を得ることができる。
具体的に高演色性の白色発光を得る方法としては、前記一般式(1)で表される有機EL材料による青色発光に、緑色発光および黄色から橙色発光を補色として加える方法や、前記一般式(1)で表される材料を含む各青色、緑色、赤色発光材料を独立に発光させる方法等がある。
前記緑色発光材料または赤色発光材料は、蛍光または燐光性発光材料であってもよい。
例えば、キナクリドン誘導体、スクアリリウム誘導体、ポルフィリン誘導体、クマリン誘導体、ジシアノピラン誘導体、アントラセンジアミン等のアリールアミン化合物およびそれらの誘導体、ペリレン、ルブレン、テトラセン、デカシクレン等の縮合多環芳香族炭化水素化合物およびそれらの誘導体、フェノキサゾン、キノサリン誘導体、カルバゾール誘導体、フルオレン誘導体が挙げられる。
また、例えば、アルミキノリノール錯体、ベンゾオキサゾール亜鉛錯体、ベンゾチアゾール亜鉛錯体、アゾメチン亜鉛錯体、ユーロピウム錯体、テルビウム錯体、イリジウム錯体、プラチナ錯体等、中心金属にAl、Zn、Be、Ir、Pt、Tb、Eu等を有し、配位子にオキサジアゾール、チアジアゾール、フェニルピリジン、キノリン構造を有する金属キレート錯体材料を用いることもできる。具体的には、Ir(ppy)3(化33)、Irpiq3(化34)に代表される金属キレート錯体およびその誘導体が挙げられる。
Figure 0004662384
Figure 0004662384
以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例により制限されるものではない。
[実施例1]
(TPAの合成)
下記に示す合成スキームに従って、TPAを合成した。
Figure 0004662384
まず、4−ブロモフタル酸無水物35.0g(154.2mmol)、ブロモベンゼン175g(1.11mol)、塩化アルミニウム51.4g(385.5mmol)を、90℃で6時間反応させた。
この反応液に水を加え、濃塩酸で酸処理した後、クロロホルムで抽出し、水で2回洗浄した。クロロホルムを回収し、粗製物を得た。
この粗製物をトルエンで分散洗浄し、ろ過した後、乾燥した。
得られた精製物は、白色粉末状であり、1H−NMRによる分析の結果、目的物である5−ブロモ−2−(4−ブロモベンゾイル)安息香酸が含まれていることが確認された。混合物としての収量は42.1g(収率71.1%)であった。
上記において得られた5−ブロモ−2−(4−ブロモベンゾイル)安息香酸を含む混合物41.0g(106.8mmol(5−ブロモ−2−(4−ブロモベンゾイル)安息香酸基準))と、ポリリン酸403gを、窒素雰囲気下、125℃で、12時間反応させた。
この反応液に水を加え、析出した結晶をろ別し、乾燥させた後、クロロホルムで分散洗浄を2回繰り返した。
得られた結晶は、微黄白色粉末状であり、MS、1H−NMRによる分析の結果、目的物である2,7−ジブロモアントラキノンが含まれていることが確認された。収量は5.1g(収率13.1%)であった。
上記において得られた2,7−ジブロモアントラキノン5.1g(10.00mmol)と、硫酸、Al粉1.1g(41.79mmol)を順次仕込み、窒素雰囲気下、25℃で4時間反応させた。
この硫酸溶液中に氷を入れ、析出した結晶をろ別し、乾燥させた。
得られた粗製物を、クロロホルム/n−ヘキサン混合溶媒を展開溶媒としたシリカゲルカラムにて精製した。
得られた精製物は、白色粉末状であり、MS、1H−NMRによる分析の結果、目的物である−ジブロモアントロンと確認された。収量は1.9g(収率39.4%)であった。
上記において得られた−ジブロモアントロン2.0g(5.681mmol)と、テトラヒドロフランを順次仕込み、室温にてフェニルマグネシウムブロミドの2M THF溶液9ml(17.04mmol)を加え、室温で4時間、その後、40℃で30分間反応させた。
この反応液に、室温にて塩酸20mlを加え、30分間反応させた後、クロロホルムで抽出し、水で2回洗浄した。クロロホルムを回収し、粗製物を得た。
この粗製物を、クロロホルム/n−ヘキサン混合溶媒を展開溶媒としたシリカゲルカラムにて精製した。
得られた精製物は、白色結晶であり、1H−NMR、MSによる分析の結果、目的物である2,7−ジブロモ−10−フェニルアントラセンと確認された。収量は1.8g(収率78.3%)であった。
上記において得られた2,7−ジブロモ−10−フェニルアントラセン1.9g(4.610mmol)と、フェニルホウ酸1.7g(13.83mmol)、トルエン、エタノールを順次仕込み、水7mlに炭酸ナトリウム1.5g(13.83mmol)を溶解した水溶液、Pd(PPh340.37g(0.323mmol)を加え、窒素雰囲気下、73℃で24時間反応させた。
この反応液を、トルエンで抽出し、水で1回洗浄した。トルエンを回収し、粗製物を得た。
この粗製物を、クロロホルム/n−ヘキサン混合溶媒を展開溶媒としたシリカゲルカラムにて精製した。
得られた精製物は、淡黄色粉末状であり、1H−NMR、MSによる分析の結果、目的物であるTPAと同定された。収量は1.57g(収率84.0%)であった。
以下においては、これを、さらに、195℃、3.5×10-4Paで昇華精製したTPAを用いた。
上記により合成されたTPAを、蛍光分析用クロロホルムに溶解し、濃度10-5mo/lの溶液で蛍光分析を行った。
この蛍光スペクトルを図1に示す。
[比較例1]
前記(化3)に示す化合物(TBP)についても、実施例1と同様にして、蛍光分析を行った。
この蛍光スペクトルを図2に示す。
上記の蛍光分析の結果、図1,2から分かるように、TPAは、TBPに比べて、短波長側に蛍光極大波長を示し、高色純度青色発光材料として有用であることが認められた。
[実施例2]
前記(化21)に示す1,3,5,7−テトラ(3−メチルフェニル)ナフタレン(以下、TMN1357と略称する)をホスト材料とし、TPAをドープした発光層を有し、有機EL材料として前記(化19)に示す化合物(DTVPF)を用いた、図3に示すような層構成からなる有機EL素子を、以下の方法により作製した。
(第1の電極)
まず、パターニング済みの透明導電膜(ITO)が厚さ150nmで成膜されたガラス基板を、純水と界面活性剤による超音波洗浄、純水による流水洗浄、純水とイソプロピルアルコールの1:1混合溶液による超音波洗浄、イソプロピルアルコールによる煮沸洗浄の順で洗浄処理した。この基板を沸騰中のイソプロピルアルコールからゆっくり引き上げ、イソプロピルアルコール蒸気中で乾燥させ、最後に、紫外線オゾン洗浄を行った。
この基板を陽極1とし、真空チャンバ内に配置し、1×10-6Torrまで真空排気し、該真空チャンバ内には、蒸着材料をそれぞれ充填した各モリブデン製ボートと、所定のパターンで成膜するための蒸着用マスクを設置しておき、前記ボートの通電加熱し、蒸着材料を蒸発させることにより、順次、各有機層の成膜を行った。
(正孔注入輸送層)
正孔輸送性材料として前記(化19)に示す化合物(DTVPF)を用い、三酸化モリブデン(MoO3)とともに、各ボートを同時に通電加熱して、共蒸着した。DTVPF:MoO3=67:33の正孔注入層2を膜厚10nmで形成した。
次に、DTVPFのみからなる正孔輸送層3を膜厚56nmで形成した。
(発光層)
TMN1357:TPA=98:2の発光層4を膜厚20nmで形成した。
(電子注入輸送層)
DTVPFからなる電子輸送層5を膜厚15nmで形成した。
その上に、電子輸送性材料としてDTVPF:Liq=50:50の電子注入層6を膜厚10nmで形成した。
(第2の電極)
真空チャンバを真空に保ったまま、マスクを交換し、陰極蒸着用のマスクを設置し、アルミニウム(Al)層を膜厚100nmで形成し、陰極7とした。
真空チャンバを大気圧に戻し、上記により各層を蒸着させた基板を取り出し、窒素置換されたグローブボックスに移し、UV硬化樹脂を用いて、別のガラス板により封止し、有機EL素子を得た。
この素子の層構成を簡略化して示すと、ITO(150nm)/DTVPF:MoO3(10nm,67:33)/DTVPF(56nm)/TMN1357:TPA(20nm,98:2)/DTVPF(15nm)/DTVPF:Liq(10nm,50:50)/Al(100nm)である。
この有機EL素子に1000A/m2の直流電流を印加した際の発光スペクトルを図4に示す。
図4に示すように、TPA由来の純青色発光が得られた。
また、この発光色の色度は、CIE座標(1000A/m2)において、(x,y)=(0.165,0.083)であり、色純度の高い青色発光であることが認められた。
[比較例2]
前記(化30)に示す化合物(TBADN)をホスト材料とし、前記(化3)に示す化合物(TBP)をドープした発光層を有する有機EL素子を、実施例2と同様にして作製した。
この素子の層構成を簡略化して示すと、ITO(150nm)/CuPc(20nm)/NPD(40nm)/TBADN:TBP(35nm,99.15:0.85)/BAlq(12nm)/Alq(20nm)/LiF/Al(100nm)である。
この有機EL素子に1000A/m2の直流電流を印加した際の発光スペクトルを図5に示す。
図5に示すように、TBP由来の淡青色発光が得られた。
また、この発光色の色度は、CIE座標(1000A/m2)において、(x,y)=(0.15,0.19)であり、TPAを用いた素子に比べ、色純度は低いものであった。
上記実施例2、比較例2から、TPAは、TBPに比べて、色純度に優れた青色発光材料であることが認められた。
以上から、本発明に係る一般式(1)で表される有機EL材料は、色純度の高い青色発光が得られ、実用性が高いことが認められ、高い色純度が求められる光源や表示装置への応用が期待される。
TPAの蛍光スペクトルを示した図である。 TBPの蛍光スペクトルを示した図である。 実施例2に係る有機EL素子の層構成を模式的に示した断面図である。 実施例2に係る有機EL素子の発光スペクトルを示したグラフである。 比較例2に係る有機EL素子の発光スペクトルを示したグラフである。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)で表される有機エレクトロルミネッセンス材料。
    Figure 0004662384
    (ここで、R1〜R7は、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基およびアリールオキシ基の中から選ばれ、同一でも、それぞれ異なる基であってもよい。A1〜A3は、置換または無置換のフェニル基、5または6員環の置換または無置換の複素環基の中から選ばれ、同一でも、それぞれ異なる基であってもよい。)
  2. 一対の電極間に発光層を含む1層または複数層の有機層を備えた有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機層の少なくとも1層が、請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス材料を単独または混合物として含有していることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  3. 前記有機層の少なくとも1層が、ゲスト材料としての請求項1記載の有機エレクトロルミネッセンス材料と、ホスト材料とを含む発光層であることを特徴とする請求項2記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
  4. 前記電極が、透明基板上に透明導電性薄膜が形成されたものであることを特徴とする請求項2または3記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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