JP4661388B2 - 無機粉体含有樹脂組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル用部材の製造方法 - Google Patents
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Description
(A)無機粉体、
(B)下記式(1)で表される構成単位を有する重合体、
(C)多官能性(メタ)アクリレート、および
(D)光重合開始剤
を含有することを特徴とする。
本発明に係るPDP用部材の製造方法は、上記転写フィルムを用いて、該転写フィルムを構成する無機粉体含有樹脂層を基板上に転写する工程、該無機粉体含有樹脂層を露光処理してパターンの潜像を形成する工程、該無機粉体含有樹脂層を現像処理してパターンを形成する工程および該パターンを焼成処理する工程を含むことを特徴とする。
上記樹脂組成物から形成された感光性樹脂層を有する本発明の転写フィルムは転写性に優れており、該転写フィルムを用いることにより、パターン形状に優れたPDP用部材を形成することができる。
<無機粉体含有樹脂組成物>
本発明の無機粉体含有樹脂組成物は、(A)無機粉体、(B)特定の構成単位を有する
重合体、(C)多官能性(メタ)アクリレートおよび(D)光重合開始剤を含有してなるペースト状の組成物である。
本発明の無機粉体含有樹脂組成物に用いられる無機粉体(A)は、形成する構成部材の種類によって異なるが、いずれも金属および/または金属酸化物を含有する無機粉体である。
(1)酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化カルシウム系(PbO−B2O3−SiO2
−CaO 系)、
(2)酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(ZnO−B2O3−SiO2系)、
(3)酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム系(PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系)、
(4)酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(PbO−ZnO−B2O3−SiO2系)、
(5)酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化チタン系(PbO−ZnO−B2O3−SiO2−TiO2系)、
(6)酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化ケイ素系(Bi2O3−B2O3−SiO2系)、
(7)酸化亜鉛、酸化リン、酸化ケイ素系(ZnO−P2O5−SiO2系)、
(8)酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化カリウム系(ZnO−B2O3−K2O系)、
(9)酸化リン、酸化ホウ素、酸化アルミニウム系(P2O5−B2O3−Al2O3系)、
(10)酸化亜鉛、酸化リン、酸化チタン系(ZnO−P2O5−TiO2系)混合物
などが挙げられる。
上記ガラス粉末は、他の構成部材、例えば電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスを形成するための組成物中に含有(併用)されていてもよい。本発明の樹脂組成物に上記ガラス粉末と該ガラス粉末以外の無機粉体とを併用する場合、該ガラス粉末は、無機粉体全量に対して、通常90質量%以下の量で用いられる。
PDPを構成する「蛍光体」を形成するための組成物に用いられる無機粉体としては、Y2O3:Eu3+、Y2SiO5:Eu3+、Y3Al5O12:Eu3+、YVO4:Eu3+、(Y
,Gd)BO3:Eu3+、Zn3(PO4)2:Mnなどの組成を有する赤色用蛍光物質;
Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4:
(Ce,Tb)、Y3(Al,Ga)5O12:Tbなどの組成を有する緑色用蛍光物質;
Y2SiO5:Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4)6C12:Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどの組成を有する青色用蛍光物質などからなる無機粉体が挙げられる。
(B)重合体
本発明で用いられる重合体(B)は、下記式(1)で表される構成単位(以下「構成単位(1)」ともいう)を有する水溶性重合体であり、結着樹脂としての役割を有する。なお、本発明における「水溶性」とは、後述する本発明のPDP用部材の製造方法における現像工程によって、目的とする現像処理が遂行される程度に溶解性を有する性質をいう。
上記構成単位(1)を有する重合体(B)は、下記式(2)で表される化合物を(共)重合させることにより得られる。
メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(m=2、b=0)、
メトキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート(m=3、b=0)、
メトキシポリブチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(m=4、b=0)、
メトキシポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート(m=2、n=3)、および
メトキシポリ(プロピレングリコール−ブチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート(m=3、n=4)などが挙げられる。これらの中では、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類;
o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等のフェノール性水酸基含有モノマー類などのアクリレート類;
(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N,N-ジエチルアクリルアミド、N-イソプロピルアクリルアミド、
アクリロイルモルホリンなどのアミド基含有モノマー類;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルフェニルアセテートなどが挙げられる。
に優れ、水現像性、パターン密着性およびフィルムの保存安定性が良好な転写フィルムを得ることができる。
(C)多官能性(メタ)アクリレート
本発明の組成物を構成する多官能性(メタ)アクリレート(C)は、露光により重合化されて、露光部分が現像液に不溶性または難溶性になる性質を有する。
−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などが挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記多官能性(メタ)アクリレート(C)の分子量は100〜2,000であることが好ましい。
本発明の組成物を構成する光重合開始剤(D)としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイドなどのカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体などを挙げることができる。
本発明の組成物は、後述する現像液への十分な溶解性を発現させる目的で、溶解促進剤(E)を含有することが好ましい。溶解促進剤(E)としては、界面活性剤が好ましく用いられる。このような界面活性剤としては、たとえば、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤などが挙げられる。
アクリル酸系共重合体ポリフローNo.57」、「同No.90」などを挙げることができる。
1〜5の整数であり、sは1〜5の整数、好ましくは2であり、tは1〜100の整数、好ましくは10〜20の整数である。
本発明の組成物には、通常、適当な流動性または可塑性および良好な膜形成性を付与するために溶剤が含有される。本発明で用いられる溶剤としては、無機粉体との親和性および結着樹脂の溶解性が良好であり、本組成物に適度な粘性を付与することができるとともに、乾燥により容易に蒸発除去できる溶剤であることが好ましい。
、例えば、エーテル類、エステル類、エーテルエステル類、ケトン類、ケトンエステル類、アミド類、アミドエステル類、ラクタム類、ラクトン類、スルホキシド類、スルホン類、炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類などが挙げられる。
本発明の組成物には、さらに、紫外線吸収剤が含有されていることが好ましい。紫外線吸収剤としては、焼成後の部材中に残存せず部材特性を低下させないことから、有機系染料からなるものが好ましく、中でも400〜500nmの波長範囲で高UV吸収係数を有する有機系染料が好ましく用いられる。
本発明の転写フィルムは、支持フィルム上に、本発明の無機粉体含有樹脂組成物からなる層が形成されてなる。前記無機粉体含有樹脂層(以下、単に「樹脂層」または「感光性樹脂層」ともいう)は、前記組成物を支持フィルム状に塗布して塗膜を形成し、該塗膜を
乾燥することにより得られる。
なお、樹脂層の表面に設けられることのある保護フィルム層としては、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどが挙げられる。
本発明の製造方法は、PDP構成部材の製造に用いることが好ましい。これらの部材は、本発明の無機粉体含有樹脂組成物または本発明の転写フィルムを用いて無機粉体含有樹脂層を基板上に形成し、該樹脂層を露光処理してパターンの潜像を形成し、該樹脂層を現像処理してパターン層を形成し、該パターン層を焼成処理することにより形成される。
無機粉体含有樹脂層は、本発明の無機粉体含有樹脂組成物を基板上に塗布するか、本発明の転写フィルムを用いて該転写フィルムの無機粉体含有樹脂層を転写することによって形成することができる。
ある。また、基板は予熱されていてもよく、予熱温度は、例えば40〜140℃である。
無機粉体含有樹脂層の表面に、露光用マスクを介して、紫外線などの放射線を選択的に照射(露光)して、樹脂層にパターンの潜像を形成する。露光の際に用いられる放射線照射装置としては、特に限定されないが、フォトリソグラフィー法で一般的に使用されている紫外線照射装置、半導体または液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置などが挙げられる。
(iii)現像工程
露光された樹脂層を現像して、樹脂層のパターンを形成する。現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法など)および現像処理条件(例えば、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度など)などは、無機粉体含有樹脂層の種類に応じて適宜選択、設定すればよい。
現像後の樹脂層残留部における有機物質を焼失させるために、形成された樹脂層のパターンを焼成処理する。焼成処理条件は、無機粉体含有樹脂層(残留部)中の有機物質が焼失されることが必要であり、通常、焼成温度が400〜600℃、焼成時間が10〜90分間である。
(基板)
本発明で用いられる基板材料としては、例えば、ガラス、シリコーン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族アミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの絶縁性材料からなる板状部材が挙げられる。この板状部材の表面には、必要に応じて、シランカップリング剤などによる薬品処理;プラズマ処理;イオンプレーティング法、スパッタリング法、気相反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成処理などの前処理が施されていてもよい。
(露光用マスク)
本発明の製造方法における露光工程で用いられる露光用マスクの露光パターンとしては、材料によって異なるが、一般的に10〜500μm幅のストライプである。
本発明の製造方法における現像工程で用いられる現像液としては、水、特に超純水が好適に用いられる。上記無機粉体含有樹脂層に含まれる無機粉体は、結着樹脂により均一に分散されているため、結着樹脂を構成する重合体(B)を上記現像液で溶解させ、洗浄することにより、無機粉体も同時に除去される。また、現像液としては、アルカリ現像液を用いてもよい。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下において「部」は「重量部」を示し、重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて以下の条件で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量であり、得られた組成物の保存安定性の評価方法は下記のとおりである。
GPC測定装置:東ソー株式会社製HLC−8220GPC
GPCカラム:東ソー株式会社製TSKgelSuperHZN−M
測定溶媒:テトラヒドロフラン
測定温度:40℃
(保存安定性)
まず、調製直後の組成物の粘度を、回転式粘度計(東京計器製EMD−R型)を用いて25℃で測定し、これを初期粘度とした。次に、該組成物を5℃、遮光の条件下で保存しながら、定期的に粘度を測定し、粘度が初期粘度より50%増加するまでの日数により、保存安定性を評価した。
メトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート(日本油脂(株)製「ブレンマーPME−100」 式(2)で表されるm=2、a=2、b=0の化合物)80mol、メチルメタクリレート10mol、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート10molおよびN,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.5部を、攪拌機付きオートクレーブに仕
込み、窒素雰囲気下において室温で均一になるまで攪拌した。攪拌後、70℃で3時間重合させ、さらにN,N’−アゾビスイソブチロニトリル0.25部を加えて1時間重合し、70℃で1時間重合反応を継続させた後、室温まで冷却してポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液は、重合率が100%であり、このポリマー溶液から析出した共重合体〔樹脂(1)〕のMwは160,000であった。
合成例1におけるモノマー組成を下記表1に示すモノマー組成に変更したこと以外は、合成例1と同様にして共重合体〔樹脂(2)〜(10)〕を得た。なお、表1中、HPMAは2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、MMAはメチルメタクリレート、ACMOはアクリロイルモルホリン、MAmはメタクリルアミド、DMAAはN,N−ジメチルアクリルアミドである。
合成例1にけるモノマー組成を、メチル−2−エチルヘキシルメタクリレート40部、メタクリル酸20部、n−ブチルメタクリレート30部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート10部に変更したこと以外は、合成例1と同様にしてMwが100,000の共重合体〔樹脂(11)〕を得た。
(1)無機粉体含有樹脂組成物の調製
無機粉体(A)として、ZnO−B2O3−SiO2系低融点ガラスフリット(不定形、軟
化点570℃)100部、
水溶性樹脂(B)として、合成例1で得られた樹脂(1)35部、
多官能性(メタ)アクリレート化合物(C)として、エチレンオキシド変成トリメチロールプロパントリアクリレート(東亞合成(株)製「アロニクスM−360」)7部、
光重合開始剤(D)として、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン1.5部、
溶剤として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40部、
分散剤として、ノルマルデシルトリメトキシシラン1.5部、
溶解促進剤(界面活性剤)(E)として、花王(株)製「エマルゲンA-60」2部、
紫外線吸収剤として、1−フェニル−3−メチル−4−(4−メチルフェニルアゾ)−5−オキシピラゾール0.1部
をビーズミルで混練りした後、ステンレスメッシュ(400メッシュ、38μm径)でフィルタリングすることにより、無機粉体含有樹脂組成物を調製した。得られた組成物について保存安定性の評価を行ったところ、90日以上の保存安定性が得られた。
得られた無機粉体含有樹脂組成物をPETフィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にブレードコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去することにより、平均膜厚46μmの無機粉体含有感光性樹脂層を形成した。次いで、前記樹脂層上に、予め離型処理したPETフィルムよりなる保護フィルムを熱圧着し、支持フィルム、無機粉体含有感光性樹脂層および保護フィルムがこの順に積層された転写フィルムを作製した。
(i) 無機粉体含有樹脂層の転写工程
得られた転写フィルムの保護フィルムを剥離除去した後、6インチパネル用ガラス基板の表面に形成された誘電体層(膜厚20μm)に、転写フィルムを樹脂層表面が当接するように重ね合わせ、この転写フィルムを加熱ローラにより熱圧着した。このときの圧着条件は、加熱ローラの表面温度を90℃、ロール圧を2kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。これにより、ガラス基板の表面に無機粉体を含有する感光性樹脂層が転写されて密着した状態となった。
上記のようにして形成された感光性樹脂層に対して、露光用マスク(400μm幅のストライプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射量100mJ/cm2で照射した。
誘電体層上に樹脂層パターンが形成されたガラス基板を、焼成炉内で580℃の温度雰囲気下で50分間にわたり焼成処理を行った。得られたパネル材料における隔壁の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定したところ、底面の幅400μm、高さが15μmであり、良好な形状の焼成パターンが得られた。これにより、誘電体層上に隔壁が形成されてなるパネル材料が得られた。
アルカリ可溶性樹脂(B)を表1に示すものに変更したこと以外は、実施例1と同様にして無機粉体含有樹脂組成物を調製し、保存安定性を評価した。次いで、該組成物を用いて転写フィルムを製造し、その転写フィルムを用いて現像時間を表1に示す通りに変更したこと以外は実施例1と同様にしてパネル材料を作製して、現像性およびパターン形状の評価を行った。結果を表1に示す。なお、現像性およびパターン形状の評価方法および評
価基準は以下のとおりである。
評価方法:シャワー法により、30〜180秒間の範囲で水現像を行った。
評価基準:良好なものをAA、未露光部の溶け残りがあるものをBB、未露光部が不溶のものをCCとした。
評価方法:電子顕微鏡を用いてパターンの断面形状を観察した。
評価基準:良好なもの(断面が台形状、順テーパー形状のもの)をAA、サイドエッジがある逆テーパー形状のものをBBとした。
102 ガラス基板
103 背面隔壁
104 透明電極
105 バス電極
106 アドレス電極
107 蛍光体
108 誘電体層
109 誘電体層
110 保護膜
111 前面隔壁
Claims (8)
- (A)無機粉体、
(B)下記式(1)で表される構成単位と、アミド基含有モノマー由来の構成単位および水酸基含有モノマー由来の構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種の構成単位とを有し、前記水酸基含有モノマーが(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルおよび(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルからなる群より選ばれる重合体、
(C)多官能性(メタ)アクリレート、および
(D)光重合開始剤
を含有することを特徴とする無機粉体含有樹脂組成物。 - 前記重合体(B)が、前記式(1)で表される構成単位と、アミド基含有モノマー由来の構成単位と、水酸基含有モノマー由来の構成単位とを有し、前記水酸基含有モノマーが(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルおよび(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルからなる群より選ばれることを特徴とする請求項1に記載の無機粉体含有樹脂組成物。
- さらに(E)溶解促進剤を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の無機粉体含有樹脂組成物。
- 前記溶解促進剤(E)がポリオキシエチレンアリールエーテル類であることを特徴とする請求項3に記載の無機粉体含有樹脂組成物。
- 前記無機粉体(A)が400〜650℃の軟化点を有するガラス粉末であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の無機粉体含有樹脂組成物を用いて形成された無機粉体含有樹脂層を有することを特徴とする転写フィルム。
- 請求項6に記載の転写フィルムを用いて、該転写フィルムを構成する無機粉体含有樹脂層を基板上に転写する工程、
該無機粉体含有樹脂層を露光処理してパターンの潜像を形成する工程、
該無機粉体含有樹脂層を現像処理してパターンを形成する工程、および
該パターンを焼成処理する工程
を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用部材の製造方法。 - 前記プラズマディスプレイパネル用部材が、隔壁、電極、抵抗体、誘電体、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる少なくとも1種の部材であることを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイパネル用部材の製造方法。
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