JP4660502B2 - 手摺支柱の補修工法 - Google Patents

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本発明は腐蝕した手摺支柱を原形に復旧する手摺支柱の補修工法に関する。この手摺支柱は、例えば、既設のマンションや住宅のベランダに設置する手摺支柱又は橋梁の手摺支柱に適応する。
一般にマンションや集合住宅にはベランダが設置され、ベランダには危険防止のために手摺支柱が配置されている。図1に示すように、手摺支柱1は、通常、ベランダの床面(パラペット)2から立設されている角筒状や円筒状の本体支柱3と、本体支柱3から水平方向に延設する手摺7及び下部梁部材8を有して形成されている。この手摺支柱1は、屋外に設置されるものであるから、雨水による影響、強風による疲労等により老化して腐蝕しやすくなる。腐蝕する箇所としては本体支柱3の根元部から上方にかけた部位に多く発生している。
近年、マンションや集合住宅等で設備の安全性が問われることが多く、マンションの手摺支柱についても調査が行われている。これによると、その根元部から腐蝕している本体支柱は約35〜40%にも達しているとのことである。本体支柱を補修する場合、全面的に取り替えることは費用がかかりすぎるために、廉価で短期間で補修できる補修方法が望まれていた。
従来においては、廉価で短期間に補修できる補修工法が特許文献1に示されている。これによると、手摺支柱は中空部材の管体で形成され、長年、風雨に晒されているために老化して腐蝕されることが多い。その腐蝕部から雨水が浸入して管内に溜まってしまうと、さらに腐蝕が進行してしまう。従って、特許文献1においては、中空支柱の根元部に所定の大きさの孔を穿設し、管内の水を抜き取った後で、穿設した孔から硬化性樹脂を注入して補強するようにしている。これによって、廉価で短期間での補修工事を行うことができていた。
特開2005−213740公報
しかし、特許文献1に示されている補修工法は、管体内に硬化性樹脂を注入して補強を施しているものの、中空部材の腐蝕した部位を除去するものではない。腐蝕の度合いが大きいものは、補修後に再び雨水に晒された腐食部位がさらに腐蝕を進行させて、補強していない他の部位まで進行させる虞れが生じていた。そのために、補修後の耐久性にも影響を及ぼすこととなっていた。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、腐蝕の度合いの大きいものでは腐蝕部位を完全に取り除いて長寿命化させるとともに廉価な費用で短期間に補修できる手摺支柱の補修工法を提供することを目的とし、そのために、以下のように行うものである。すなわち、
請求項1記載の発明では、一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に埋設されたベースプレートとを溶接接合する鉄筋部材と、二分割された連結プレートとを設置し、二分割されたそれぞれの連結プレートには、溶接接合した介添え板を内嵌し、それぞれの介添え板を、それぞれの連結プレートから前記上部支柱に突出して配置するとともに、一方の介添え板を、他方の連結プレート側に突出して配置し、それぞれの連結プレートを前記切断部位に挿入した状態で、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明では、一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に打ち込まれたコンクリートアンカーとを接合するねじ切り異形鉄筋と、前記上部支柱の下方に挿入する2分割された連結プレートとを設置し、二分割されたそれぞれの連結プレートには、溶接接合した介添え板を内嵌し、それぞれの介添え板を、それぞれの連結プレートから前記上部支柱に突出して配置するとともに、一方の介添え板を、他方の連結プレート側に突出して配置し、それぞれの連結プレートを前記切断部位に挿入した状態で、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明では、一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に埋設されたベースプレートとを溶接接合する鉄筋部材と、二分割された連結プレートとを設置し、それぞれの連結プレートを前記切断部位に挿入した状態で、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とする事を特徴とするものである。
請求項4記載の発明では、一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に打ち込まれたコンクリートアンカーとを接合するねじ切り異形鉄筋と、前記上部支柱の下方に挿入する2分割された連結プレートとを設置し、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明では、前記支柱が角筒状に形成され、前記連結プレートがコ字状に形成されていることを特徴としている。
請求項6記載の発明では、前記支柱の一部に、前記支柱にかかる断面二次モーメントの中立軸の位置に孔を穿設して、前記孔から液状の強化材を注入することを特徴としている。
請求項7記載の発明では、前記連結プレートの下端部には丸棒状の鉄筋を巻き付けて全周にわたって溶接を行うことを特徴としている。
本願発明によれば、腐蝕された部位を切断するとともに切断部位に補強部材及び二分割に形成された連結プレートを設置する。ベースプレートが地盤に埋設されている場合には、補強部材としての鉄筋がベースプレートと本体支柱の上部支柱とを接合し、それぞれの連結プレート同士及び連結プレートと上部支柱と溶接にて接合することによって、それぞれの介添え板は上部支柱と接合するとともに二分割された連結プレート同士を強固に接合することとなる。これによって、補修された支柱は新築時の強度を保持することができる。
また、地盤にベースプレートが埋設されていない場合には、補強部材としてのねじ切り異形鉄筋が地盤に打ち込まれたコンクリートアンカーと本体支柱の上部支柱とを接合し、それぞれの連結プレート同士及び連結プレートと上部支柱と溶接にて接合することによって、それぞれの介添え板は上部支柱と接合するとともに二分割された連結プレート同士を強固に接合することとなる。これによって、補修された支柱は新築時の強度を保持することができる。
また、切断された部位に補強部材と連結プレートとを接合することによって手摺支柱を全面的に交換する必要がなく廉価に短期間で補修できる。
なお、この手摺支柱が角筒状に形成されていても、円筒状に形成されていてもよい。
さらに、本願発明においては、前述の介添え板を削除して、切断部位に二分割された連結プレートを挿入してその周りを溶接にて接合するようにしてもよい。
次に、本発明の手摺支柱の補修工法の一形態を図面に基づいて説明する。以下においては、手摺支柱は、マンション等の集合住宅のベランダで使用しているものを対象に説明するものであるが、これに限定するものではなく、例えば、橋梁の手摺支柱でも適応できるものである。
図1は、一般的な手摺支柱を示すものであり、図1で示すように、手摺支柱1は、地盤として形成されるベランダのパラペット2から立設する角筒状の本体支柱3と、本体支柱3から支持部5を介して上部で水平方向に延設する手摺7と下部横梁部材8とを備えている。手摺7と下部横梁部材8との間には、通常、縦梁部材9が複数本配置されて、落下防止の役目をしている。この本体支柱3の下部には根元部から有間隔で上方の部位まで腐蝕された腐蝕部3aが形成されている。この腐蝕部3aは、腐蝕度合いが進行して危険度が高くなっている。
図2〜3は、第1の形態の補修工法を斜視図で示してわかりやすく説明したものであり、図4〜6はその各面を示したものである。第1の形態の補修工法は、本体支柱3の腐蝕部3aを切断して補強部材を配置し、さらに連結プレート15を装着して溶接にて原形に復旧させようとするものである。
まず、パラペット2における本体支柱3の根元部周りを斫りして斫り部2aを形成すると、斫り部2aには図示しない埋め込みボックスが現れる。次に、本体支柱3の根元部から腐蝕部3aの上端より上方の位置で本体支柱3を切断する。この状態では、本体支柱3は、上部に除去されない本体支柱(以下、上部支柱という。)3bと下部に埋め込まれた本体支柱(以下、埋設支柱という。)3cとが残される。上部支柱3bは手摺7と下部横梁部材8に支持された状態にある。
本体支柱3内には長年にわたって載積された錆がたまっていることから、埋設支柱3c内の錆を叩きながら掃除機で除去する。
パラペット2内にベースプレート11が存在している場合、L字状の2本の鉄筋12、12を埋設支柱3c内に挿通してベースプレート11の上面から上部支柱3b内に延設するように立設する。2本の鉄筋12、12を結ぶ線の両外寸法を、後述の連結プレート16、17を上部支柱3b内に内嵌した後、介添え板18、19の内幅寸法より小さく形成する(図6参照)ことによって連結プレート16、17を容易に装着することができる。L字状の鉄筋12は水平部分をベースプレート11に隣接した上、ベースプレート11と全周溶接で接合する。
一方、図7〜8に示すように、本体支柱3の切断した腐蝕部3aに挿入する連結プレート15は、第1の連結プレート16、第2の連結プレート17との二分割に形成され、いずれも開口部を内側にしたコ字状に形成され、内部に介添え板18、19がそれぞれの連結プレート16、17と全周溶接にて接合されている。第1の連結プレート16に内嵌する第1の介添え板18は、コ字状に形成されて第1の連結プレート16に対して上方と側方(開口部側)に突出した状態で、第1の連結プレート16に全周溶接又は点溶接にて接合されている。第2の介添え板19は、第2の連結プレート17より側面長さが小幅に形成され上方に突出した状態で、第2の連結プレート17に全周溶接又は点溶接にて接合されている。
そして、この一対の連結プレート15を、本体支柱3の切断部位に装着する。この際、それぞれの介添え板18、19で2本の鉄筋12、12を覆うようにして、第1の連結プレート16、第2の連結プレート17のそれぞれの開口部側をお互いに合わせるようにして組付ける。この状態でそれぞれの連結プレート16、17の上面と上部支柱3bとの合わせ面、それぞれの連結プレート16、17同士の合わせ面を全周溶接することによって、図3に示すように、本体支柱3は、上部支柱3bと埋設支柱3cとが連結プレート15で連結されて1本の本体支柱3を新たに形成することになる。
なお、連結プレート15と埋設支柱3cとの合わせ面には、鉄筋12より小径の丸棒状鉄筋20を全周に巻き付けて全周溶接を行う。
次に、一体となった本体支柱3の溶接部を、薄くならない程度にサンダー等で研磨して表面を平滑上に仕上げる。
さらに、上部支柱3bにおける連結プレート15の上方の位置において、図4に示すように、上部支柱3bの長手方向の面の中央位置辺りで孔21を1箇所穿設する。この孔21の位置は、上部支柱3bにかかる二次モーメントの中立軸となる位置に形成することが望ましい。
孔21の穿設後、孔21から液状の強化材としてセメント系無収縮モルタル、例えば、プレユーロックス(太平洋マテリアル(株)製)を注入し、本体支柱3内に充填する。これによって、新たな本体支柱3は、新築時の本体支柱と略同様な強度を保持することができる。この新たな本体支柱3の強度は計算結果で立証されている。
強化材を充填した後、孔21には、金属パテを充填して孔21を塞ぎ、本体支柱3全体に錆止め塗装及び仕上げ塗装を行う。
最後に本体支柱3の根元部に形成した斫り部2aにモルタル充填して形状を復旧する。
上述のように、手摺支柱の補修工法による第1の形態では、本体支柱3の腐蝕部3aを腐蝕部3aの上端より上方の位置及び下端位置の下方の位置から切断して、切断部に補強用の一対の鉄筋12、12及び連結プレート15を装着して溶接にて接合するから、本体支柱3全体を取り替える必要がなく、廉価に短期間で補修工事を行うことができる。また、連結プレート15を装着する際に、二分割したそれぞれの連結プレート16、17に、本体支柱3の上部支柱3bと接合する介添え板18、19を介在することによって、上部支柱3b、連結プレート15、鉄筋12、12、ベースプレート11を介するパラペット2、とを強固に接合できるから、新築時の本体支柱と同様な強度を保持することができる。しかも、連結プレート15と埋設支柱3cとの間とを、丸棒状鉄筋20を巻きつけて溶接で接合し、本体支柱3内には強化材を充填するから、さらに手摺支柱の強度を向上することができる。
なお、上述の形態では本体支柱3は角筒状に形成されているが円筒状のものであってもよい。この場合、連結プレート15は、本体支柱3と同形に形成することになるから、二分割された半円筒状のものを製作することとなる。従って、介添え板も半円筒状に形成されることとなる。また、第1の形態の場合、介添え板をコ字状ではなく平板状に形成してもよい。
さらに、1対の鉄筋は、埋設支柱3c内で並列に配置してもよく、対向する角部に一対配置してもよい。なお、図2〜3の斜視図においては、鉄筋を真直状に表しているが、真直状でもよくL字状に形成しているものでもよい。
次に、第2の形態について、図9〜12に基いて説明する。
第2の形態は、パラペット2内にベースプレートが埋設されていないベランダの手摺支柱1を補修する場合である。この場合、第1の形態で使用する鉄筋12、12の代わりに、コンクリートアンカー25をパラペット2内に打込み、さらにねじ切り異形鉄筋26を締め付けることによって行なわれることとなる。なお、以下の説明にあたって、第1の形態と同一の部位については、第1の形態と同一の符号を付記するものとする。また、第2の形態の補修工法は、鉄筋12をコンクリートアンカー及びねじ切り異形鉄筋に変えたものであるから、その他の手順は、原則的に第1の形態に従うものとする。
第1の形態と同様、パラペット2に斫り部2aを形成した後、図9〜10に示すように、本体支柱3の腐蝕部3aをその上端より上方位置及びその下端より下方位置において切断して除去する。本体支柱3には、上部支柱3bと埋設支柱3cが残されるから、埋設支柱3c内から地盤の下方に向かって、2本のコンクリートアンカー25、25を挿入して上方から打込む。打込まれたコンクリートアンカー25、25に、上部を上部支柱3b内に挿入し下部にねじを形成したねじ切り異形鉄筋26、26を締め込む。ねじ切り異形鉄筋26、26は、埋設支柱3c及び上部支柱3b内で溶接にて接合する。
その後、第1の形態と同様の工程を行い、第1の形態と同様の介添え板18、19を内嵌した第1の連結プレート16、第2の連結プレート17を、本体支柱3の切断部位に装着する。そして、それぞれの連結プレート16、17と上部支柱3b及びそれぞれの連結プレート16、17との合わせ面を溶接にて接合する。そして、連結プレート15の下端部と埋設支柱3cとの連接部位に丸棒状鉄筋20を連結プレート15の全周面に沿って巻きつけて全周溶接を行う。さらに、上部支柱3bにおける連結プレート15との接合部より上方の位置で、つまり上部支柱3bの長手方向における二次モーメントの中立軸の位置で孔21を穿設して、強化材を注入する。
上述のように、第2の形態においても、廉価でしかも短期間で行えるとともに強度は新築時の本体支柱と同様に保持されることとなる。また、第2の形態の場合においても介添え板をコ字状ではなく平板状に形成してもよい。
次に、第3の形態による手摺支柱の補修工法を、図13〜14に基づいて説明する。
第3の形態は、本体支柱3に発生した腐蝕部3aが軽度な場合である。この場合、腐蝕部3aを切断して除去する必要はないことから、丸棒状鉄筋を溶接するものである。
まず、第1の形態及び第2の形態と同様、パラペット2における本体支柱3の根元部あたりを斫りして斫り部2aを形成する。
次に、腐蝕部3aの周りの錆を落とした後、第1の形態又は第2の形態で使用した丸棒状鉄筋20を本体支柱3の根元部の周りに巻き付けて全周溶接を行う。
次に、腐蝕部3aの上方の位置で、本体支柱3の長手方向の面の中央部、つまり本体支柱3にかかる断面二次モーメントの中立軸の位置に孔21を穿設する。そして、本体支柱3を叩きながら本体支柱3内の錆を除去してプレユーロックスを注入し、本体支柱3内に充填する。
その後、孔21に金属パテを充填して孔21を塞いだ後、本体支柱3の前面に錆止め塗装を行った後、仕上げ塗装を行う。
さらに、パラペット2の斫り部2aに補修用モルタルを充填してパラペットを元の形状に復旧する。
上記のように、腐食の程度が軽度な場合は、鉄筋を溶接するだけであるから、極めて廉価で短期間に工事を終了することができる。
次に第4の形態について図15〜18に基づいて説明する。
この形態の手摺支柱の補修工法は、第1の形態及び第2の形態で使用する介添え板18、19を取り除いて行うものである。つまり、図15〜17に示すように、パラペット2内にベースプレート11が存在している場合、L字状の2本の鉄筋12、12を埋設支柱3c内に挿通してベースプレート11の上面から上部支柱3b内に立設する。2本の鉄筋12、12を結ぶ線の両外寸法は、連結プレート16、17を上部支柱3b内に内嵌した後、連結プレート16、17の内幅寸法より小さく形成する(図17参照)ことによって連結プレート16、17を容易に装着することができる。L字状の鉄筋12は水平部分をベースプレート11に隣接した上、ベースプレート11と全周溶接で接合する。
連結プレート16、17は接続部位に挿入した後、それぞれの合わせ面で溶接するとともに、連結プレート16、17の上面を全周にわたって上部支柱3bとの合わせ面で溶接し、連結プレート16、17の下端部と埋設支柱3cとの連接部位に丸棒状鉄筋20を連結プレート16、17の全周面に沿って巻きつけて全周溶接を行う。
また、パラペット2内にベースプレートが埋設されていないベランダの手摺支柱1を補修する場合は図18に示すとおりである。鉄筋12、12の代わりに、コンクリートアンカー25をパラペット2内に打込み、さらにねじ切り異形鉄筋26を締め付けることによって行なわれることとなる。
打込まれたコンクリートアンカー25、25に、上部を上部支柱3b内に挿入し下部にねじを形成したねじ切り異形鉄筋26、26を締め込む。ねじ切り異形鉄筋26、26は、埋設支柱3c及び上部支柱3b内で溶接にて接合する。
そして、連結プレート16、17は接続部位に挿入した後、それぞれの合わせ面で溶接するとともに、連結プレート16、17の上面を全周にわたって上部支柱3bとの合わせ面で溶接し、連結プレート16、17の下端部と埋設支柱3cとの連接部位に丸棒状鉄筋20を連結プレート16、17の全周面に沿って巻きつけて全周溶接を行う。
この第4の形態によるいずれの補修工法においても、第1の形態及び第2の形態における介添え板18、19を取り除いたものであるから、その他の手順は、原則的に第1の形態又は第2の形態に従うものとする。
この形態においても、本体支柱3の腐蝕部3aを腐蝕部3aの上端より上方の位置及び下端位置の下方の位置から切断して、切断部に補強用の一対の鉄筋12、12又は一対のねじ切り異形鉄筋26、26及び連結プレート15を装着して溶接にて接合するから、本体支柱3全体を取り替える必要がなく、廉価に短期間で補修工事を行うことができる。
なお、図16に示すように、本体支柱3(上部支柱3a)には、第1の形態及び第2の形態と同様に、連結プレート16、17の上方の位置で長手方向の面の中央部、つまり本体支柱3にかかる断面二次モーメントの中立軸の位置に孔21を穿設してプレユーロックスを注入し、本体支柱3内に充填可能にしている。
ベランダに設置された手摺支柱を示す正面図である。 第1の形態による補修工法を示す斜視図である。 図2における本体支柱に連結プレートを接合した状態を示す斜視図である。 図3における側面図である。 同正面図である。 図4におけるVI−VI断面図である。 図2における介添え板を内嵌した連結プレートを示す平面断面図である。 同斜視図である。 第2の形態による補修工法を示す斜視図である。 図9における本体支柱に連結プレートを接合した状態を示す斜視図である。 図10における側面図である。 同正面図である。 第3の形態による補修工法を示す本体支柱の側面図である。 同平面断面図である。 第4の形態による補修工法を示す斜視図である。 図15における側面図である。 同平面断面図である。 第4の形態の別の形態を示す斜視図である。
符号の説明
1、手摺支柱
2、パラペット(地盤)
2a、斫り部
3、本体支柱
3a、腐蝕部
3b、上部支柱
3c、埋設支柱
7、手摺
11、ベースプレート
12、鉄筋
15、連結プレート
16、第1の連結プレート
17、第2の連結プレート
18、第1の介添え板
19、第2の介添え板
20、丸棒状鉄筋
21、孔
25、コンクリートアンカー
26、ねじ切り異形鉄筋

Claims (7)

  1. 一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、
    前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に埋設されたベースプレートとを溶接接合する鉄筋部材と、二分割された連結プレートとを設置し、
    二分割されたそれぞれの連結プレートには、溶接接合した介添え板を内嵌し、それぞれの介添え板を、それぞれの連結プレートから前記上部支柱に突出して配置するとともに、一方の介添え板を、他方の連結プレート側に突出して配置し、それぞれの連結プレートを前記切断部位に挿入した状態で、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とする手摺支柱の補修工法。
  2. 一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、
    前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に打ち込まれたコンクリートアンカーとを接合するねじ切り異形鉄筋と、前記上部支柱の下方に挿入する2分割された連結プレートとを設置し、
    二分割されたそれぞれの連結プレートには、溶接接合した介添え板を内嵌し、それぞれの介添え板を、それぞれの連結プレートから前記上部支柱に突出して配置するとともに、一方の介添え板を、他方の連結プレート側に突出して配置し、それぞれの連結プレートを前記切断部位に挿入した状態で、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とする手摺支柱の補修工法。
  3. 一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、
    前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に埋設されたベースプレートとを溶接接合する鉄筋部材と、二分割された連結プレートとを設置し、
    それぞれの連結プレートを前記切断部位に挿入した状態で、それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とする手摺支柱の補修工法。
  4. 一部が腐蝕した既設の手摺の支柱を補修する手摺支柱の補修工法であって、
    前記支柱の腐蝕部を切断して除去するとともに、切断部位には、除去されていない上部支柱と地盤に打ち込まれたコンクリートアンカーとを接合するねじ切り異形鉄筋と、前記上部支柱の下方に挿入する2分割された連結プレートとを設置し、
    それぞれの連結プレートの合わせ面、それぞれの連結プレートと前記上部支柱との間、及びそれぞれの連結プレートと前記地盤との間、を溶接接合することによって、新築時の支柱と同様の強度を保持可能とすることを特徴とする手摺支柱の補修工法。
  5. 前記支柱が角筒状に形成され、前記連結プレートがコ字状に形成されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4のいずれかに記載の手摺支柱の補修工法。
  6. 前記支柱の一部に、前記支柱にかかる断面二次モーメントの中立軸の位置に孔を穿設して、前記孔から液状の強化材を注入することを特徴とする請求項1,2,3,4又は5のいずれかに記載の手摺支柱の補修工法。
  7. 前記連結プレートの下端部には丸棒状の鉄筋を巻き付けて全周にわたって溶接を行うことを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6のいずれかに記載の手摺支柱の補修工法。
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