JP4659912B2 - 湿式集塵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、含塵空気を吸引して装置内の水に接触させ、それによって集塵する湿式集塵装置の構造に関する。
従来この種の湿式集塵装置として、例えば特許文献1から4に記載されたものが知られている。特許文献1のものは、水溜めを備え、集塵ヘッドからの吸引空気を案内する案内管の端部に設けられ吸引空気を水中に誘導する開口部に装着された破泡フィルターで吸引された空気流の大きい泡を細かい泡に砕くようになっている。特許文献2のものは、吸込ダクトを本体部の内周壁と接しない位置まで内方へ突設して吸込ダクトの先端部を四方が集塵用水で囲まれる水面下へ水没させ、この吸込ダクトの先端部の周囲で水面に近い水面下に含塵空気の気泡が通過する穴明板を水没配設した構造となっている。特許文献3のものは、吸引された特殊ごみを気泡内に閉じ込める気泡化手段と、気泡を強制的に破壊して特殊ごみを水分に付着させて分離除去する分離手段が装備された構造となっている。特許文献4のものは、沈澱槽内で発生した泡を隣接の循環槽へ流入させこの循環槽内へ落下する水によって消泡させる構造となっている。
特開平10−128033 特開2000−325725 特開平10−272430 特開平5−337377
ところで、含塵空気を吸引して水中に放出すると含塵空気は気泡になって水中を上昇して水面から大気中に放散される。この気泡と水との接触が行われるときに気泡表面の塵が含水もしくは親水化するので水中に拡散して集塵することができる。この集塵が進行すると水の濁度が高くなって粘性も高まり消泡されにくくなり、水面では大小さまざまの「水泡」が発生する(なお以下、水中のみに存在する空気の粒を気泡、水面等に存在し水被膜を備えた粒を水泡、と呼ぶこととする)。この水泡の発生量は濁度に比例して発生するのでこの種の装置にあっては消泡が課題となっている。
特許文献1のものは、水面で発生した水泡が徐々に多くなると塊状になって水しぶき防止フィルターを通過して紙パックフィルターにまで到達しフィルター機能が低下してしまう問題がある。特許文献2のものは、水面で発生した水泡が徐々に多くなると塊状になって本体内を上昇し、一部の水泡が塊から離脱して排気流に乗って排風装置に吸い込まれ、汚れの付着や漏電事故などを起こす問題がある。特許文献3のものは、発生した水泡を遠心分離機で消泡できるが装置が大型化してしまう問題がある。特許文献4のものは、循環槽の水面に浮遊する水泡を落下する水で消泡するものであるが、水泡は水面で遊動しているので落下する水が当たっても逃げてしまい円滑な消泡ができない問題がある。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、低コストで小型軽量でありながら、水泡発生に起因する諸問題が一掃された湿式集塵装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、水を貯留する容器と、該容器の上面開口を覆う排気ユニットと、該排気ユニットに固定され該容器内に垂下して水面下に開口させた吸込パイプと、該吸込パイプに介在させ吸引力を発生させる吸引力発生装置と、該吸込パイプの外周に通水路を形成するために配置され下端開口を該吸込パイプの下端開口よりも延出させるとともに水面上に排水口を設けた筒体と、該排水口の上方で該筒体に固定された遮蔽板と、を備え、該筒体に設けた該排水口と該容器内の水面との間に水泡捕捉手段が配設されている構成とした。
即ち本発明装置は、水を貯留する容器、排気ユニット、吸込パイプ、吸引力発生装置、筒体、遮蔽板、及び水泡捕捉手段、を備えるものであって、吸引力発生装置を駆動させると、吸込パイプを経て容器内に貯留された水中に含塵空気が吐出され、水泡が筒体内を上昇し、水面よりも高い位置に設けられた排水口から放出され、この水泡が水面に落ちる前に一旦水泡捕捉手段に捕捉され、ここで水泡を消失させて塵埃混じりの水として落水させることで空気の浄化を図るものである。
そのため「筒体」は、吸込パイプの外周に配置される。また、吸込パイプ外周面と筒体内周面との間には、通水路が形成される。更に、筒体の下端開口は、吸込パイプの下端開口よりも下方まで延出させる。そして筒体上部の水面よりも高い位置には排水口が放射方向に刻設されている。
「遮蔽板」は、吸込パイプを経由し排水口から吐出された空気が排気ユニット下面に直接衝突するのを防止するための部材であり、排水口と排気ユニットの間に設けられる。形状については特に限定するものではなく、平板状であっても他の形状であっても良い。但し本発明者が試作実験したところ、遮蔽板が平板状であるものと、上方に凸(下方に開く)の湾曲面状(例えば半円球状)のものとを比較すると、汚れによる排気ユニットの清掃頻度に大きな違いがあるので、こうした湾曲面状(例えば半円球状)のものはより好ましいと言える。
湾曲させた方が排気ユニットの清掃頻度を少なくできることの理由或いはその理論に関して、本発明者は次のように想像する。
遮蔽板が平板状であると、排水口から通風路内に吐出された空気は、ほぼ層流状態となって水平方向外側に移動し、遮蔽板外縁と容器内壁面との間隙を上方向に移動する。この時排水口から空気と共に吐出された水の一部が、遮蔽板の下面に衝突して落水する。この落滴状態は不均一であり、落滴が含塵空気と効果的に接触するということにならず、塵埃が除去されないまま排気ユニットに達する空気量が多くなってしまう。
これに対し、遮蔽板が上方に凸(下方に開く)の湾曲面状(例えば半円球状)である場合、遮蔽板の内壁面に衝突した水は、湾曲内壁面を伝って遮蔽板外縁全周から落水する。この落滴状態は、水量が多い場合には水膜状、少ない場合でも水滴カーテン状となり、水と接触する含塵空気量は格段に増加することとなる。従って排気ユニットに達した段階では空気中の塵埃除去が進んでおり、結果排気ユニットの清掃頻度が少なくなる。
「水泡捕捉手段」は、容器の内部であって、且つ、容器に貯留される水の水面よりも上方位置に配置される構造部分である。筒体の排水口から放出される水泡混じりの水を受け止めると共に、個々の水泡を一旦把持したら容易には移動させないという機能を具備している。この機能を具備するための具体的な構造については特に限定するものではなく、例えば金網、パンチングメタル、といった多孔体構造が典型的なものである。この多孔体の表面が、水泡を積極的に捕捉する粗面形状、水泡を消失させる針状の微細突起、などにより構成されていれば、多孔体構造のみで十分機能する。
しかし、筒体から放出された水と水泡のうち、水は通過させ水泡は付着保持する、スポンジ状のフィルターを付帯させるようにすると、より好ましい。このフィルターによって移動が規制された塵埃混じりの水泡は、筒体の排水口から放出される水の直撃を受けて消泡(破裂)し、内部の塵埃が空気と共に周囲に飛散することで消失する。そのときに飛散した塵埃は、一部が落水に直接接触し、他は一旦、フィルターに付着して捕捉されたのち落水によって洗い流され容器の水中に移動する。
容器内の水中に吐出された含塵空気は、水泡となって筒体内の通水路を上昇し、水面から離れた位置にある水泡捕捉手段に放出され、ここで水泡が壊れ、水泡内の塵埃は水噴霧された状態となる。こうして水泡捕捉手段で水泡を捕捉保持し、次にこの水泡を消失させることで、塵埃を吸着した水を下方に落とすことになる。
従って本発明に係る湿式集塵装置は、容器内に貯留された水に気泡を吐出させることで気水接触させて集塵を図る従来の方法とは異なり、
(1) 気泡を細分化させる必要がない。
(2) 気泡を細分化しなくて済むため、発生した水泡が壊れにくいという問題が生じにくい。
という特徴を有している。
また、水中に吐出された空気は、筒体内の通水路を伝って上昇するので、大きい塵や重量のある塵は水中に残すこととなるが、水質悪化の原因となる微細な塵に関しては、水泡に閉じ込められたままで、水面から離れた水泡捕捉手段上に放出されることになる。よって、
(3) 容器内に貯留する水の汚濁速度が小さくなるため、汚濁水廃棄の頻度が小さくなる。
更に本発明装置の場合には、駆動源と容器以外の全部材、即ち、排気ユニット、吸込パイプ、筒体、遮蔽板、水泡捕捉手段を、縦積みされた一体構造としやすいので、貯留水やフィルターの交換、塵埃の除去といったメンテナンスのための分離作業を容易にしやすいこと、小型化・軽量化が図りやすい、といった副次的な効果も期待できる極めて高度な発明である。
本発明の一実施形態に係る湿式集塵装置の内部構造を示す概略断面図 2分割された状態の概略断面図 運転開始時の状態の概略断面図 集塵作業の終了間近の状態の概略断面図 吸込みパイプユニットの斜視図 排気ユニットの斜視図 筒体ユニットの斜視図 容器の斜視図 本発明の他の実施形態に係る湿式集塵装置の内部構造を示す概略断面図
以下本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
図1乃至図8は、本発明の実施例の一つを示すものである。
図1および図8に示す如く、上面開口の円柱状の容器10の上面開口に、同形状の底部を有する排気ユニット11が装着されている。容器10と排気ユニット11とは、図示しない金具によって締着されている。排気ユニット11は、図6に示すごとく金属板製の蓋12と内部に着脱自在に装着される不織繊維やウレタンなどを素材としたドーナツ形状のフィルター13とから構成されている。蓋12は、上面板12Aと側面板12B、および底面板12Cからなり、側面板12Bには多数の通風穴12Dが、底面板12Cの中心には大径の底穴12Eがそれぞれ穿設されている。フィルター13は伸縮自在であって底穴12Eから着脱される。上面板12Aには、吸込パイプ14を嵌挿するためのリング金具15が金具15A、15Bで構成されて締付け固定されている。金具15Bの貫通孔の内径寸法は、吸込パイプ14の外径寸法よりも僅かに大きく(例えば0.2から0.3mm位大きく)するのがよい。
また、上面板12Aには、金具15Bの貫通孔と同心軸で開けた穴12Fにボルト16で取り付けられた筒体17が垂下している。図7に示す如く筒体17は、円筒状で上方端部にはフランジ17Aが形成されボルト16で固定されるようになっている。
筒体17の全長は、上面板12Aから容器10の開口端までの寸法と、容器10の開口端よりも所定寸法L1下方に設定した水面L0のレベルより下方位置で水深の略中間レベルL2とを合算した寸法に設定されている。また、水面L0の上方L3のレベルを中心軸にして全方位に排水口17Cが穿設されている。排水口17Cの上端付近には、遮蔽板18が筒体17の外壁に固定されている。遮蔽板18は、円盤状で容器10の内径よりも小径であり、図示しないが下面には下方に延びるリブが外方向に幾重にも形成されていて、排水口17Cから噴射した水が接触すると下方に落とせるようになっている。排水口17Cの下端付近には、水泡捕捉手段19が配設されている 。
水泡捕捉手段19は、円盤状で容器10の内径よりも僅かに小径の多孔板19Aと同径でポリ塩化ビニリデン繊維を立体的に交錯させ交点を強固に点接着させた濾材フィルター19B(武蔵野技研株式会社 商品名;クレハロンロック 厚さ約50mm)で構成されている。多孔板19Aは筒体17の外壁に固定され、濾材フィルター19Bは筒体17の外壁に固定された保持具20でもって支持されている。濾材フィルター19Bは、ドーナツ形状であって中穴を拡げて装着でき汚れた場合に交換できるようになっている。
吸込パイプ14は、図5に示す如くL字状のパイプで、垂直に延びる部分が筒体17内に挿入されるものであって、筒体17の内径よりも小径寸法に設定され、この間隙は通水路24を形成している。また、垂直部の下端開口14Aは開放されており、小石や金属片等の比較的大きな塵が吸込まれたときに直接水中に放出できるようになっている。また、下端開口14Aから所定寸法上方位置L5には、全方位かつ複数段に亘って小径の孔14Bが穿設されている。この複数の孔14Bは、吸込まれた含塵空気を水中水平方向に放出するためのものである(以下、下端開口14Aと複数の孔14Bを総称して下端開口部14Cと記述する)。また、垂直部の上方には、位置決め部材であるストッパ14Dが吸込パイプ14の外径を内径寸法とするドーナツ状で形成され固着されている。ストッパ14Dの固着位置は、筒体17の下端開口17Bから所定寸法上方位置L4に下端開口14Aが臨むようにされている。ストッパ14Dの下端面には、図示はしないがOリングが装着されており、金具15Bに当接して水漏れを防ぐようになっている。
吸込パイプ14の水平部には、吸込パイプ14に含塵空気を吸込ませるための吸引力発生装置21が介在されている。吸引力発生装置21には、空気量調整バルブ22が介在された高圧空気管23が接続されており、高圧空気管23から高圧空気が吸引力発生装置21に供給されると、内部に設けられた細口から吸込パイプ14の下端開口14A側に向かって空気が噴射され、ベンチェリー効果によって負圧が発生して吸込パイプ14に吸引力が付与される。ここで吸引力発生装置21の上流側には負圧が発生するが、下流側には高圧空気が供給されているので大気圧よりも高い圧力となって下端開口14Aから放出される。従って、含塵空気が排気ユニット11から排気されるまでの通風路は大気圧よりも高い圧力状態となっている。
吸込パイプ14がL字状に形成されているのは、金具15Bの貫通孔に挿入し、この貫通孔との微小なクリアランスを利用して360度の回転を可能にさせ、接続口14Eに接続されるホース(図示省略)を引き回して使用できるようにするためである。
続いて、運転の作動を説明する。
図2に示す如く排気ユニット11には、筒体17と水泡捕捉手段19、及び遮蔽板18が組み付けられた上に吸込パイプ14が装着されているので、排気ユニット11を持ち上げれば一つのユニットとして容器10から分離できる。この状態で、容器10に刻設されている標準水位線まで水を入れた後、排気ユニット11を容器10内に入れ、図示しない締め付け金具で排気ユニット11と容器10を締着する。
次に、空気量調整バルブ22で調整された高圧空気を高圧空気管23から吸引力発生装置21に供給すると、負圧が発生して吸込パイプ14に吸引力が付与される。即ち、吸引力発生装置21の上流側の吸込パイプ14および図示しないホースには負圧が発生し、下流側には高圧空気の噴射によって大気圧よりも高い空気流が発生する。そのときの状態図を図3に示す。
図3において吸込パイプ14に吸込まれた含塵空気は、吸込パイプ14の下端開口部14Cから通水路24の水中に吐出される。下端開口部14Cの複数の孔14Bから吐出された含塵空気は、一旦は下降するが浮力によって上昇する。その際、筒体17の下端開口17Bは吸込パイプ14の下端開口部14Cよりも水中深い位置にあるので、含塵空気の大部分が、筒体17の中に残ったままということになる。従って、多数の水泡となって通水路24内を上昇することになる。含塵空気の吐出は連続的になされるので、通水路24内は多数の水泡で満たされることになり、後続の水泡に押される形で上方の水泡は、やがて排水口17Cから放出されることになる。
下端開口部14Cから吐出された水泡は、排水口17Cから出た段階でおおかたは破れるが、一部は被膜を維持したまま(即ち水泡のまま)放出される。
排水口17Cから通風路25内に吐出された空気には、塵が含まれている。しかし、含塵空気は全て、直前まで水泡被膜に閉じ込められていたわけであるので、自身又は後続の水泡が破れる際に放射される微細な水滴がミスト化し、塵を核にミストが凝集して水滴となり、自重で水泡捕捉手段19に落ちる。こうして含塵空気は、矢印で示すように遮蔽板18と水泡捕捉手段19との間を水平方向に移動し、遮蔽板18と容器10との間に形成された間隙を通る過程でほとんど清浄化され、排気ユニット11のフィルター13で微細な塵が全て除去され通風穴12Dから清浄な空気となって放出される。
一方、排水口17Cから通風路25に吐出された含塵水は、勢いのある一部が遮蔽板18に衝突して落水し、他は大矢印の如く水泡捕捉手段19上に散水される。
水泡捕捉手段19上に放出される水の一部は、通水路24内で発生した水泡が排水口17Cから吐出されるときに破裂されないままであるが、この水泡は、多孔板19Aの孔や濾材フィルター19Bの網目に捕捉されている。水泡の大きさは、吐き出されたのちに幾つかの水泡が合体して大きくなったものや吐き出されたときと同じで小さなものもある。小さな水泡で多孔板19Aの孔を通過したものは濾材フィルター19Bの網目に捕捉されている。また、含塵水には、紙屑や塗膜片および樹脂片などの比重の軽いゴミも含まれている場合があり、これらのゴミの中で多孔板19Aの孔を通過できないものは多孔板19A上に載置されたまま残ることになるが、除去しやすく保守は容易である。
破裂せず水泡捕捉手段19に捕捉される水泡の量は、容器10内の水の汚れに比例して多くなる。水の汚れは、含塵空気が気水接触することで汚濁成分が水側に移動することで促進されるわけであるが、本発明装置の場合には、水中に多数の気泡を放出させるという手法を採用せず、水中に吐出される空気を、素早く筒体17の通水路24内に導入させ、この通水路24内に存在する水で気水接触されるもののこの水は水泡となって排水口17Cから放出される。従って最も汚濁する通水路24内の水の大部分は、容器10内の水に混じることなく排出される(厳密には排出されるのではなく、濾材フィルター19Bを通過して容器10内に還り、循環する)ので、水の汚濁速度は小さい。故に、破裂せず水泡捕捉手段19に捕捉される水泡の量は、容器10内の水の汚れに比例して多くなるとはいえ、汚れにくいものとなっている。またこの水泡捕捉手段19によって移動が規制された塵埃混じりの水泡は、筒体17の排水口17Cから放出される水の直撃を受けて消泡(破裂)し、内部の塵埃が空気と共に周囲に飛散して消失する。そのときに飛散した塵埃は、一部が落水に直接接触し、他は一旦、濾材フィルター19Bに付着して捕捉されたのち落水によって洗い流され容器10の水中に移動する。
集塵が継続されると、容器10の底部には塵が汚泥となって堆積し、その体積増加に伴って水位も上昇する。この水位上昇や汚泥の堆積状態を図示しない水位センサや覗き窓で検知して集塵作業を中止し、図2に示すように排気ユニット11その他を容器10から分離して、それぞれの清掃を行う。この清掃作業は、容器10に関しては本例の場合、凝集剤を投入して攪拌して上層水は排水し、凝固汚泥は産廃処理をするようにしたが、水全量を一旦取り出し、本発明装置外の水処理設備にその処理を任せるようにしても良い。また排気ユニット11その他については、水泡捕捉手段に捕捉されている大きなゴミは、刷毛などで取り除き水洗いし、フィルター13と濾材フィルター19Bは交換或いは洗浄することになる。
以上説明した如く本実施形態によれば、吸い込まれた含塵空気が容器内の貯留水を直接攪拌することなく水泡となって通水路24を上昇し、その過程で塵を通水路24内の水に接触して濁水とし、濁水被膜となった水泡を水面上で捕捉させ、濾材フィルター19Bで濾過させ、水面に落下させることとなる。
実施例1として説明してきた本発明装置にあっても、初期の目的は十分に達せられるものであるが、試作実験段階においてメンテナンス面で多少の問題を抱えていることが判明した。即ち、実施例1の本発明装置では、空気中に微細な塵埃を多く含む場合、排気ユニット11が汚れて詰まりやすくなり、頻繁な掃除の必要が生じてしまったのである。そこで図9の如く、遮蔽板18の形状を下方に開く半円球状に変更したところ、排気ユニット11の目詰まりが減少した。減少の理由については恐らく既述の通りではないかと思われるが真偽は定かでない。
本発明は実施例1或いは2に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる(これらを実施例3として列挙する)。勿論、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)吸込みパイプと筒体の2重管で通水路を例示したが、1つの通路を仕切り板で区切った対面路を形成して、吸込み路と通水路を構成してもよい。
(2)通水路の中間には排水口を設けただけであるが、更に排水口の上方の通水路を遮断するための部材を配置してもよい。
(3)筒体の下端開口から水が吸込まれるようにしたが、下端開口を閉鎖して下端側部を開口させても良い。
(4)吸引力発生装置は、エアーコンプレッサーに限らず、電動式ファンで吸引力を発生させるものを用いてもよい。
(5)濾材フィルター19Bの上面のみに多孔板Aを配置したもので説明してきたが、図9の如く上下双方に多孔板19Aを配置するようにしても良い。清掃その他の際に排気ユニット11が組み付けられたユニットを床などに置く場合、濾材フィルター19Bの下面に多孔板19Aが存在していると、濾材フィルター19B自体には強度がないために生じる変形を防止でき、下面に塵埃が汚泥状に付着しているという外観をある程度隠すことができ、好適である。なおこの時下方に配置される多孔板19Aは、主として水泡捕捉手段の形状保持を目的とするものであり、上側の多孔板19Aに求められる気泡の捕捉といった機能が求められるものではない。従って、図では部材数(種類数)を少なくするという意味で同一部材を用いているが、落水能力を損なわない、保形強度がある、というものであれば良く、上下の多孔板19Aを同部材とする特段の必要があるわけではない。
10 容器
11 排気ユニット
12 蓋
13 フィルター
14 吸込パイプ
15 リング金具
16 ボルト
17 筒体
18 遮蔽板
19 水泡捕捉手段
20 保持具
21 吸引力発生装置
22 空気量調整バルブ
23 高圧空気管
24 通水路
25 通風路

Claims (2)

  1. 水を貯留する容器と、
    該容器の上面開口を覆う排気ユニットと、
    該排気ユニットに固定され該容器内に垂下して水面下に開口させた吸込パイプと、
    該吸込パイプに介在させ吸引力を発生させる吸引力発生装置と、
    該吸込パイプの外周に通水路を形成するために配置され下端開口を該吸込パイプの下端開口よりも延出させるとともに水面上に排水口を設けた筒体と、
    該排水口の上方で該筒体に固定された遮蔽板と、
    を備え、該筒体に設けた該排水口と該容器内の水面との間には、該容器内径よりも僅かに小径であって水面とほぼ平行な金網又はパンチングメタル製の多孔板を有する水泡捕捉手段が配置されていることを特徴とする湿式集塵装置。
  2. 該遮蔽板は、下方に開く湾曲内壁面にて構成されるものである請求項1記載の湿式集塵装置。
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