JP4657838B2 - イオン濃度測定用複合電極及びイオン濃度モニター - Google Patents

イオン濃度測定用複合電極及びイオン濃度モニター Download PDF

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Description

この発明は、イオン選択性電極と比較電極とを備えたイオン濃度測定用複合電極及びそれを備えたイオン濃度モニターに関するものである。
水質汚濁防止法は、工場又は事業場から公共用水域に排出される水の排出及び地下に浸透する水の浸透を規制する法律であり、工場及び事業場から排出される汚水及び廃液によって、人の健康に被害が生じた場合には、当該事業場等は損害賠償の責任を負うこととなる。水質汚濁防止法では、種々の物質が有害物質として規制され、廃液中における濃度が制限されている。近時、環境に対する関心の高まりとともに、各種事業場から排出される廃液に対して更に厳しい監視の目が向けられるようになり、水質汚濁防止法で規制される有害物質に、2001年7月1日から新たに「ホウ素及びその化合物」、「フッ素及びその化合物」、「アンモニア、アンモニウム化合物、亜硝酸化合物及び硝酸化合物」が加わった。このうち、例えば、フッ素に関しては、フッ化物イオンを選択的に測定するフッ化物イオン選択性電極を備えたフッ化物イオン測定装置が開発され、各種事業場で使用されている。
フッ化物イオンは、試料溶液中に多価金属イオンが共存すると、それらと錯体を形成する。従って、試料溶液のフッ化物イオン濃度を測定するに際して、フッ化物イオンと多価金属イオンからなる錯体を解離させる必要がある。このため、従来の自動フッ化物イオン測定装置は、採取してきた試料溶液に一定量の全イオン強度調整剤(Total−Ionic Strength Adjustment Buffer;以下、TISABとする)を外部から試料溶液に添加して、フッ化物イオンとAl3+やFe3+等の多価金属イオンからなる錯体を解離させてから、試料溶液をフッ化物イオン選択性電極の設置された測定セル部に注入して、フッ化物イオン濃度を測定するよう構成してある。
このため、従来の自動フッ化物イオン測定装置は、図6に示すように、TISABを収容するためのタンク113や、一定量のTISABを添加するためのポンプ102bや、それらを機能させるための複雑な配管系204等を備えている大型なものであり、実験室内に据え置いて使用されている。より詳細には、従来の自動フッ化物イオン測定装置100の流路系は、試料溶液をイオン電極104に導く主流路201と、各種試薬を流通させる副流路202、203、204、205とからなる。主流路201には試料溶液導入口から順に三方向電磁弁101a、101b、ポンプ102a、気泡抜き103、三方向電磁弁101c、測定槽107が配置されており、測定槽107には攪拌器108、イオン電極104、比較電極105、温度補償電極106が備わっている。なお、比較電極106にはヘッドタンク109から副流路205を介して内部液が補充される。そして、ポンプ102aにより一定量の試料溶液が自動フッ化物イオン測定装置100内に導入され測定槽107に送られ、フッ化物イオン濃度が測定され、測定後、排水槽110に排出される。自動フッ化物イオン測定装置100に導入された試料溶液には、副流路204を介してTISAB用タンク(20L)113からTISABが添加される。また、必要に応じて、副流路202を介して洗浄液タンク(20L)111から電極洗浄剤が添加され、副流路203を介して校正液タンク(20L)112から校正液が添加される。なお、副流路204にはポンプ102b、キャッチバルブ114、及び三方切換コック115が配置されており、ポンプ102aにより試料溶液に添加されるTISABが一定量になるよう調整されている。
しかしながら、従来のイオン選択性電極を用いた測定では採取した試料溶液を一旦実験室に持ち帰って測定しなければならないのはわずらわしく、排出流路から採取した廃液のイオン濃度の測定を、その場で直ちに行いたいという要求が高い。
そこで本発明は、コンパクトな構成で、持ち運び可能なイオン濃度モニター及びそれに用いるイオン濃度測定用複合電極を提供すべく図ったものである。
すなわち本発明に係るイオン濃度測定用複合電極は、イオン選択性電極と比較電極とを備えているものであって、前記比較電極の内部液が、前記比較電極の先端に設けた液絡部を介して、前記イオン選択性電極の応答膜近傍に漏出するように構成してあり、前記内部液が、測定妨害物質用マスキング剤、測定対象イオンの錯体に対する錯体解離剤、電極洗浄剤、及びpH調整剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の試料溶液調整剤を含有していることを特徴とする。
本発明に係るイオン濃度測定用複合電極は、比較電極の内部液に錯体の解離剤等の試料溶液調整剤が含まれているので、例えばこれを備えたフッ化物イオン濃度モニターは、従来の自動フッ化物イオン濃度測定装置が備えていたTISABを収容するための容器や、一定量のTISABを試料溶液に添加するための定量機器や、それらを機能させるための複雑な配管系等が不要である。このため、本イオン濃度測定用複合電極を備えたイオン濃度モニターは、コンパクトな構成とすることができ、小型で、持ち運びが可能となり、実験室において使用するだけでなく、廃液の排出流路等に携帯又は現場に設置して、その場で直ちに測定対象のイオンの濃度測定を行うことを可能とする。
なお、本発明に係るイオン濃度測定用複合電極を備えたイオン濃度モニターとしては、例えば、当該イオン濃度測定用複合電極を、イオン濃度計本体と無線又は有線で接続したものが挙げられる。
本発明に係るイオン濃度測定用複合電極が測定対象とするイオン種としては特に限定されないが、例えば、フッ化物イオン、アンモニウムイオン、硝酸イオン等の水質汚濁防止法において有害物質として規制されているものや、カルシウムイオン、塩化物イオン、カリウムイオン等の水質環境を把握する上で有用な指標となるもの等が挙げられる。
前記内部液には試料溶液調整剤とともに、イオン強度調整剤が共存していてもよい。
更に、前記比較電極が、その基端部を収容するホルダーを備えているものであって、前記ホルダーと前記比較電極の基端部との間隙に液体を収容することが可能なように構成してあり、前記間隙と前記比較電極内部とが連絡していることが好ましい。
このようなものであれば、前記ホルダーと前記比較電極の基端部との間隙に補給用の比較電極内部液を収容し、その内部液を前記比較電極内へ補給することが可能である。また、前記間隙に補給用の内部液を注入することによって、比較電極内の内部液にヘッド圧をかけることができるので、このヘッド圧により液絡部から漏出する内部液の液量を容易に調整することができる。更に、比較電極内の内部液が減少すれば補給用の内部液が自動的に比較電極内に流入するので、従来の自動フッ化物イオン濃度測定装置のように頻繁に比較電極へ内部液を補給する必要もなくなり、比較電極の内部液補給用のタンクを別途備える必要もなくなるのでコンパクトな構成にすることが可能となる。
更に、本発明に係るイオン濃度測定用複合電極は、前記比較電極の液絡部と前記イオン選択性電極の応答膜を囲む遮断壁を備えていてもよい。
このようなものであれば、前記液絡部から漏出した比較電極の内部液が過度に拡散して希釈されるのを防ぐことができ、例えば、事業場の排出流路を流れる廃液中に、本発明に係るイオン濃度測定用複合電極を直接浸漬して、イオン濃度モニターによりその廃液のイオン濃度を測定する場合等に、前記比較電極の液絡部から漏出した内部液が廃液中に拡散することにより、試料溶液調整剤が希釈され適切に作用しなくなる事態を防ぐことができる。
このように本発明によれば、イオン濃度モニターをコンパクトで簡便な構成とすることができるので、小型で持ち運び可能なものとすることができ、実験室内だけでなく、携帯先でイオン濃度の測定を行うことができる。また、比較電極基端部に設置したホルダーに補給用内部液を備えることにより、比較電極内の内部液にヘッド圧を生じさせ、当該ヘッド圧により液絡部からの内部液の漏出量の調整しえるとともに、自動的に比較電極に内部液を補給することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るイオン濃度モニターを図面を参照して説明する。
本実施形態にかかるイオン濃度モニター1は、図1に示すように、試料溶液に接触させるプローブ2と、そのプローブ2に無線又は有線ケーブルCLで接続された本体3とを備えたもので、前記試料溶液のイオン濃度を測定して前記本体3に設けたディスプレイ35にその測定値を表示するものである。本実施形態では、プローブ2としてイオン濃度測定用プローブを用い、それを本体3に接続して使用するように構成している。
このイオン濃度測定用プローブ2は、イオン選択性電極4と比較電極5とを一体化して備えたいわゆるイオン濃度測定用複合電極と称されるものであり、先端部に前記イオン選択性電極4及び比較電極5を表出させ、これを試料溶液に接触させ得るように構成したものである。なお、イオン濃度測定用プローブ2は、図1に示す形態に限られたものではなく先端の尖ったニードル形のものであってもよいし、その他の種々のタイプのプローブでも構わないのは言うまでもない。
本実施形態のイオン濃度測定用プローブ2は、例えば、図2に示すように、イオン選択性電極4が複合電極の中央に配置され、このイオン選択性電極4を断面同心円状に取り巻くように比較電極5が設けてある。なお、本実施形態とは逆に複合電極の中央に前記比較電極5が設けられ、この比較電極5を取り巻くようにイオン選択性電極4が設けてあってもよい。
前記イオン選択性電極4は、その内部に内部液42及び当該内部液42に浸漬した内部電極41を備え、その先端には応答膜43を備えている。
前記イオン選択性電極4が測定対象とするイオン種としては特に限定されないが、例えば、水質汚濁防止法により廃液中の濃度が規制されるフッ化物イオン、アンモニウムイオン、硝酸イオンや、水質環境を把握する上で有用な指標となるカルシウムイオン、塩化物イオン、カリウムイオン等が挙げられる。
また、前記イオン選択性電極4は、試料溶液の状態によっては錯体形成の可能性のある鉛、銅、水銀等の重金属イオンや、濃度測定時にpH調整が必要なナトリウムイオンを測定対象とするものであってもよい。
例えば、測定対象のイオンがフッ化物イオンである場合は、イオン選択性電極4として応答膜43がフッ化ランタン(LaF)等からなるフッ化物イオン濃度測定用複合電極を使用する。そしてこの場合、内部液42としては、例えば、1〜3.33mol/L KCl、0.05mol/L ホウ酸ナトリウム、及び、1×10−2〜1×10−4mol/L フッ化ナトリウム又はフッ化カリウムからなるものを使用する。
前記比較電極5は、その内部に内部液52及び当該内部液52に浸漬した内部電極51を備え、その先端には液絡部53を備えている。
前記内部電極51は、Ag/AgClからなるものであり、前記内部液52は、KCl溶液(1〜3.33M KCl)に試料溶液調整剤が添加されてなるものである。
前記試料溶液調整剤としては、測定対象イオンに応じて適宜選択すればよく、特に限定されないが、例えば、測定物質妨害用マスキング剤、測定対象イオンの錯体に対する錯体形成解離剤、電極洗浄剤、pH調整剤等が挙げられる。この際、前記内部液にはイオン強度調整剤が共存していてもよい。
前記電極洗浄剤には、洗剤、抗菌剤、滅菌剤が含まれ、例えば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、銀イオン、水溶性キトサン等が例示される。
前記液絡部53はセラミック等の多孔質材からなるものであり、内部液52が液絡部53から漏出するように構成してある。液絡部53はイオン選択性電極4の応答膜43に近接して配置してあり、液絡部53から漏出した比較電極5の内部液52はイオン選択性電極4の応答膜43近傍に拡散する。
例えば、測定対象のイオンがフッ化物イオンである場合は、比較電極5の内部液52としては錯体の解離剤及びイオン強度調整剤であるTISABを含有するものを使用する。フッ化物イオンはAl3+やFe3+等の多価金属イオンが共存すると、これらと錯体を形成するが、当該錯体にTISABが作用すると、フッ化物イオンと多価金属イオンとに解離する。
TISABは、pHを5.2に調整するための酢酸/酢酸ナトリウム、錯体の解離剤であるクエン酸又はクエン酸水素ナトリウム、及び、イオン強度を調整するための塩化カリウムからなるものである。なお、クエン酸又はクエン酸水素ナトリウムの代わりにEDTA等のキレート剤を用いてもよいし、pHを調整するために酢酸/酢酸ナトリウム系バッファーの代わりにリン酸塩系バッファー等の弱酸塩を含む緩衝液を用いてよい。
このようなTISABを含有する比較電極5の内部液52としては、例えば、1〜3.33mol/L KCl、0.1mol/L クエン酸水素ナトリウム、及び、0.05〜0.5mol/L リン酸塩からなるものが挙げられる。
TISABを含有する比較電極5の内部液52が液絡部53から漏出すると、その内部液52は前記イオン選択性電極4の応答膜43近傍に拡散する。このため、応答膜43近傍に形成された錯体はフッ化物イオンと多価金属イオンとに解離し、また、応答膜43近傍での前記錯体の形成が抑制され、試料溶液中のフッ化物イオンの濃度を高い精度で測定することができる。
前記比較電極5の基端部には、当該基端部を収容するように例えば軸直断面が円形でありホルダー6が設けてある。ホルダー6の基端はOリング7により封止されており、ホルダー6と比較電極5との間隙54に補給用の比較電極内部液を収容することが可能なように構成してある。また、間隙54と比較電極5の内部とは連通孔Vを介して連絡しており、間隙54に収容した補給用の比較電極内部液は比較電極5内の内部液52が減少すると自動的に比較電極5内に流入する。
しかして、間隙54に補給用の比較電極内部液を注入すると、比較電極5内の内部液52にはヘッド圧がかかり、間隙54内の補給用の比較電極内部液の液量を変えることにより、当該ヘッド圧を変化させることができる。このため、間隙54内の補給用の比較電極内部液の液量を変えることにより液絡部53から漏出する内部液52の液量を調整することができる。また、間隙54に補給用の比較電極内部液を収容させておくことにより、比較電極5内の内部液52が減少しても、自動的に補給することができる。
イオン選択性電極4の内部電極41及び比較電極5の内部電極51には、それぞれリード線81が接続してあり、これらリード線81はケーブル束8としてイオン濃度測定用プローブ2の基端部から外部に延出し本体3に接続されるようにしてある。そして、イオン選択性電極4及び比較電極5で発生した電位差は、プローブ出力信号として本体3に出力するように構成してある。
本体3は、図3に示すように、ハードウェア構成として、CPU31、A/D変換器32、記憶装置33、入力手段34、ディスプレイ35等を一体的に備えた専用のものである。そして前記CPU31や必要に応じてその周辺機器が、前記記憶装置33に格納したプログラムに基づいて動作することにより、測定データ算出部、測定データ格納部等としての機能を発揮する。
したがって、このように構成した本実施形態に係るイオン濃度モニター1は、試料溶液調整剤を収容するための容器や、一定量の試料溶液調整剤を試料溶液に添加するための定量機器や、複雑な配管系等が不要である。従って、コンパクトな構成となり、小型で、持ち運びが可能なものとすることができる。また、間隙54に補給用の比較電極内部液を収容することにより、比較電極5内の内部液52に対してヘッド圧がかかり、当該ヘッド圧により液絡部53からの内部液52の漏出量を調整することが可能になる。加えて、漏出により減少した内部液52の補給を自動的に行うことができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではない。
測定対象イオンがアンモニウムイオンである場合は、揮発性アミン化合物が測定妨害物質となり、この場合比較電極5の内部液52としては測定物質妨害用マスキング剤として過酸化水素、二酸化マンガン、キノン等の酸化剤を含有するリン酸緩衝液や酢酸緩衝液等の弱酸性緩衝液を使用する。
測定対象イオンが硝酸イオンである場合は、塩化物イオン等のハロゲンイオンが測定妨害物質となり、この場合比較電極5の内部液52としては測定物質妨害用マスキング剤として硫酸銀を含有するリン酸緩衝液や酢酸緩衝液等の弱酸性緩衝液を使用する。
測定対象イオンがカルシウムイオンである場合は、2価及び3価の鉄イオン等の重金属イオンが測定妨害物質となり、この場合比較電極5の内部液52としてはトリスが測定物質妨害用マスキング剤及び錯体形成解離剤として機能する弱酸性のトリス緩衝液を使用する。
測定対象イオンが塩化物イオンである場合は、臭化物イオンが測定妨害物質となり、この場合比較電極5の内部液52としては測定物質妨害用マスキング剤として塩化銀を含有し、錯体形成解離剤としてEDTA等のキレート剤を含有するリン酸緩衝液や酢酸緩衝液等の弱酸性緩衝液を使用する。
測定対象イオンがカリウムイオンである場合は、比較電極5の内部液52としてはリン酸緩衝液や酢酸緩衝液等の弱酸性緩衝液を使用する。
例えば、図4に示すように、比較電極5の液絡部53とイオン選択性電極4の応答膜43を囲む遮断壁9を備えていてもよい。具体的には、遮断壁9はホルダー6と軸直断面の外径が等しい円筒形状をなすものであり、その先端にめねじ部91が設けてある。一方、ホルダー6の基端には遮断壁9のめねじ部91に螺合するおねじ部61が設けてある。そして、遮断壁9のめねじ部91をホルダー6のおねじ部61に螺合させることにより、遮断壁9はホルダー6に締結され、イオン選択性電極4の応答膜43と比較電極5の液絡部53とを包囲する。
しかして、遮断壁9により、比較電極5の液絡部53より漏出した内部液52が過度に拡散し希釈されて、応答膜43近傍で試料溶液調整剤が適切に作用しない事態を防ぐことができる。このような遮断壁9は、例えば、事業場の排出流路中を流れる廃液中に、前記イオン濃度測定用プローブ2を直接浸漬して、その廃液のイオン濃度を測定する場合等に特に有効である。また、遮断壁9が設けてあることにより、比較電極5の液絡部53と前記イオン選択性電極4の応答膜43とを破損から保護することもできる。
また、図5に示すように、比較電極5の液絡部53が屈曲しイオン選択性電極4の応答膜43と対向するように設けられていてもよい。このような構成とすることにより、より確実に、応答膜43近傍の試料溶液中で試料溶液調整剤を作用させることができる。
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
本発明によって、イオン濃度モニターを小型で持ち運びが可能なものとすることができ、実験室において使用するだけでなく、排水流路、河川、湖沼、海等に携帯又は現場に設置して、その場で直ちに測定対象のイオンの濃度測定を行うことを可能とする。
本発明の一実施形態におけるイオン濃度モニターを示す外観斜視図。 同実施形態におけるイオン濃度測定用プローブの構成を概略的に示す模式的断面図。 同実施形態におけるイオン濃度モニター本体のハードウェア構成を示すハードウェア構成図。 他の実施形態におけるイオン濃度測定用プローブの構成を概略的に示す模式的断面図。 更に他の実施形態におけるイオン濃度測定用プローブの先端の構成を概略的に示す模式的部分断面図。 従来の自動フッ化物イオン測定装置の構成を示す液体流路図。
符号の説明
2…イオン濃度測定用複合電極
4…イオン選択性電極
43…イオン選択性電極の応答膜
5…比較電極
52…比較電極の内部液
53…比較電極の液絡部

Claims (6)

  1. イオン選択性電極と比較電極とを備えているイオン濃度測定用複合電極であって、
    前記比較電極の内部液が、前記比較電極の先端に設けた液絡部を介して、前記イオン選択性電極の応答膜近傍に漏出するように構成してあるものであり、
    前記内部液が、測定妨害物質用マスキング剤、測定対象イオンの錯体に対する錯体解離剤、電極洗浄剤、及びpH調整剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の試料溶液調整剤を含有していることを特徴とするイオン濃度測定用複合電極。
  2. 前記イオン選択性電極が、フッ化物イオン、アンモニウムイオン、硝酸イオン、カルシウムイオン、塩化物イオン、及びカリウムイオンからなる群より選ばれる少なくとも1種のイオンを選択的に測定するものである請求項1記載のイオン濃度測定用複合電極。
  3. 前記内部液が、イオン強度調整剤を含有している請求項1又は2記載のイオン濃度測定用複合電極。
  4. 前記比較電極が、その基端部を収容するホルダーを備えているものであって、
    前記ホルダーと前記比較電極の基端部との間隙に補給用の比較電極内部液を収容することが可能なように構成してあり、
    前記間隙と前記比較電極内部とが連絡している請求項1、2又は3記載のイオン濃度測定用複合電極。
  5. 前記比較電極の液絡部と前記イオン選択性電極の応答膜とを囲む遮断壁を備えている請求項1、2、3又は4記載のイオン濃度測定用複合電極。
  6. プローブと、そのプローブに無線又は有線で接続されたイオン濃度計本体とを備えているものであって、
    前記プローブが、請求項1、2、3、4又は5記載のイオン濃度測定用複合電極であることを特徴とするイオン濃度モニター。
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