JP4656961B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、ベルト層の一部である最内側ベルトプライの幅方向側端部を幅方向内側に折り返した空気入りタイヤに関する。
従来の空気入りタイヤとしては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開平6−316202号公報
このものは、幅方向両端部がビードコアの回りに折り返され略トロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤道に対して逆方向に傾斜したベルトコードが内部に埋設されている2枚のベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記ベルトプライのうち、最内側ベルトプライはベルトコードが有機繊維から構成されるとともに、幅方向両側端部が幅方向内側に向かって折り返される一方、残ベルトプライは前記最内側ベルトプライの本体部より幅狭でこれより半径方向外側に配置されたものである。
そして、このものは、前述のように最内側ベルトプライの幅方向両側端部を幅方向内側に向かって折り返すことで、高速走行時の遠心力によるトレッド部の径成長、特に多量のゴムが配置されているトレッド端部の径成長を抑制し、これにより、ベルト層の幅方向外側端に発生する歪みを低減させるとともに、ベルト層の幅方向外側端におけるコード切断端の露出を防止して高速耐久性を向上させるようにしている。
しかしながら、このような従来の空気入りタイヤにあっては、折返し部が存在するベルト層の幅方向両側端部では周方向剛性が高いため、空気入りタイヤの高速走行時におけるトレッド端部の径成長は効果的に抑制されるが、折返し部間のトレッド中央部は周方向剛性がトレッド端部に比較して低いため、径成長が大きくなり、タイヤ赤道に接近するに従い外径が大となるよう凸状に変形する。しかも、空気入りタイヤのトレッド外表面は、通常クラウンアールが設けられているため、前述と同様の凸状を呈している。
ここで、空気入りタイヤが高速で駆動走行しているとき、接地領域のトレッドは路面とベルト層との間で大きくせん断変形するが、このとき、前述のようにトレッド中央部がトレッド端部より大径となっているため、トレッド中央部の外表面には駆動方向の力が、一方、トレッド両端部の外表面には制動方向の力が発生する。この結果、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布が不均一となり、トレッドの幅方向両端部が前記制動方向の滑りにより早期に摩耗して偏摩耗が発生するという課題があった。
この発明は、耐偏摩耗性を効果的に向上させることができる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
このような目的は、幅方向両端部がビードコアの回りに折り返され略トロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤道に対して逆方向に傾斜したベルトコードが内部に埋設されている少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記ベルトプライのうち、最内側ベルトプライはベルトコードが有機繊維から構成されるとともに、少なくとも幅方向片側端部が幅方向内側に向かって折り返される一方、残ベルトプライは前記最内側ベルトプライの本体部より幅狭でこれより半径方向外側に配置された空気入りタイヤにおいて、前記残ベルトプライとトレッドとの間に、内部にタイヤ赤道に対して45〜90度の範囲で傾斜した非伸張性補強コードが埋設されている補強層を配置するとともに、前記残ベルトプライと補強層との間に薄肉の緩衝ゴム層を配置することにより、達成することができる。
空気入りタイヤの高速走行時に路面とベルト層との間で発生する周方向のせん断変形は、ベルト層の残ベルトプライとトレッドとの間に配置されている補強層を変形させるが、この補強層内にはタイヤ赤道に対して45〜90度の範囲で傾斜した非伸張性補強コードが全幅に亘って埋設されているため、これら補強コードが前記変形に対して抵抗体として機能し、トレッド部における周方向剛性の幅方向分布が均一化する。
これにより、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布が均一化し、トレッドの幅方向両端部における早期摩耗が抑制される。ここで、前記補強コードのタイヤ赤道に対する傾斜角が45度未満であると、補強層の周方向面外曲げ剛性が大きくなって、必要な駆動力を発生するのに充分な接地長が得られなくなるため、このような理由からも前記傾斜角は45度以上でなければならない。
また、前記周方向せん断変形は、途中に介装されている緩衝ゴム層が変形することにより、その一部を吸収されるため、トレッドにおける周方向せん断変形が緩和され、これにより、前記滑りの幅方向分布がさらに均一化される。
さらに、請求項に記載のように構成すれば、高速走行時の遠心力による径成長を強力に抑制することができる。
さらに、請求項に記載のように構成すれば、高速走行時における遠心力の増加を抑制しながら、路面とベルト層との間で発生する周方向せん断変形を充分に吸収することができる。
以下、この発明の実施形態1を図面に基づいて説明する。
図1、2において、11は高速走行が可能な乗用車用空気入りラジアルタイヤであり、この空気入りタイヤ11はビードコア12がそれぞれ埋設された一対のビード部13と、これらビード部13から略半径方向外側に向かってそれぞれ延びるサイドウォール部14と、これらサイドウォール部14の半径方向外端同士を連結する略円筒状のトレッド部15とを備えている。
そして、この空気入りタイヤ11は前記ビードコア12間を略トロイダル状を呈しながら延びてサイドウォール部14、トレッド部15を補強するカーカス層18を有し、このカーカス層18の幅方向両端部は前記ビードコア12の回りを軸方向内側から軸方向外側に向かって折り返されている。前記カーカス層18は少なくとも1枚、ここでは2枚のカーカスプライ19から構成され、これらカーカスプライ19内にはラジアル方向(子午線方向)に延びる多数本のカーカスコード20が埋設されている。ここで、前記カーカスコード20はナイロンから構成されているが、スチールあるいは芳香族ポリアミドから構成してもよい。
23はカーカス層18の半径方向外側に配置されたベルト層であり、このベルト層23は少なくとも2枚(ここでは2枚)のベルトプライ24、25を積層することで構成され、これらベルトプライ24、25内にはタイヤ赤道Sに対して10〜70度の範囲内で傾斜するとともに、タイヤ赤道Sに対し逆方向に傾斜しすることで互いに交差するベルトコード26、27がそれぞれ埋設されている。そして、前記ベルトプライ24、25のうち、半径方向最内側に配置されている最内側ベルトプライ24内のベルトコード26はナイロン等の有機繊維、ここでは芳香族ポリアミドから、一方、ベルトプライ24、25のうち、残りのベルトプライ25内のベルトコード27は非伸張性材料、ここではスチールから構成されている。
また、前記最内側ベルトプライ24は少なくとも幅方向片側端部、ここでは幅方向両側端部が幅方向内側に向かって折り返されており、これにより、該最内側ベルトプライ24は、折返し点間の本体部24aと、本体部24aの幅方向両端部でその半径方向外側に重ね合わされた折返し部24bとから構成されることになる。
そして、これら折返し部24bは折り返されることで内部のベルトコード26の傾斜方向が本体部24a内のベルトコード26の傾斜方向と逆方向となり、これにより、折返し部24bと本体部24aとが重なり合っている領域ではたが効果を発揮する。この結果、空気入りタイヤ11が高速走行を行ったとき、該折返し部24bによって遠心力による径成長が抑制され、ベルト層23の幅方向外側端に発生する歪みが低減されて、従来のタイヤと比較しても耐久性、操縦安定性の低下は殆どない。
一方、前記残ベルトプライ25は本体部24aより幅狭で、該本体部24aの半径方向外側に密着配置されるとともに、その幅方向両端部が本体部24a、折返し部24bにより包み込まれており、これにより、該残ベルトプライ25の幅方向外側端における亀裂発生が効果的に抑制される。28は前記カーカス層18、ベルト層23の半径方向外側に配置されたトレッドであり、このトレッド28の外表面(接地面)には幅広で周方向に連続して延びる複数本、ここでは4本の主溝29が形成されている。また、図示していないがトレッド28の外表面には幅広で幅方向に延びる多数本の横溝が形成されることもある。
そして、前述したようなカーカス層18、ベルト層23を備えた空気入りタイヤ11を高速で駆動走行させると、接地領域のトレッド28は路面とベルト層23との間で大きくせん断変形するが、このとき、周方向剛性の低いトレッド中央部は、トレッド端部より大きく径成長するとともに、クラウンアールによりトレッド端部より大径となっているため、トレッド中央部の外表面には駆動方向の力が、一方、トレッド両端部の外表面には制動方向の力が発生する。この結果、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布が不均一となってしまう。
このため、この実施形態においては、残ベルトプライ25とトレッド28との間のトレッド部15に、少なくとも1枚(ここでは1枚)の補強プライ32からなる補強層33を配置したのである。この結果、空気入りタイヤ11の高速走行時に路面とベルト層23との間で発生する周方向のせん断変形は、前述の位置に配置された補強層33を変形させるが、この補強層33(補強プライ32)内にはタイヤ赤道Sに対して45〜90度の範囲で傾斜した非伸張性補強コード34が全幅に亘って埋設されているため、これら補強コード34が前記変形に対して抵抗体として機能し、トレッド部15における周方向剛性の幅方向分布が均一化する。これにより、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布が均一化し、トレッド28の幅方向両端部における早期摩耗が抑制される。
ここで、前記補強コード34のタイヤ赤道Sに対する傾斜角Aが45度未満であると、補強層33の周方向面外曲げ剛性が大きくなって、必要な駆動力を発生するのに充分な接地長が得られなくなるため、このような理由からも前記傾斜角Aは45度以上でなければならない。なお、前記傾斜角Aが90度を超えると、補強コード34がタイヤ赤道Sに対して逆方向に傾斜することになるだけであるため、前記傾斜角Aの最大値は90度となる。
また、この実施形態では補強層33の幅を前記残ベルトプライ25の幅とほぼ同一幅としたが、トレッド幅Wの0.3倍〜1.1倍の範囲内が好ましい。その理由は、トレッド幅Wの 0.3倍以上とすると、トレッド部15における剛性分布が比較的均一化して、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布を効果的に均一化することができるからであり、一方、トレッド幅Wの 1.1倍以下であると、補強層33の幅方向外側端での亀裂発生を効果的に抑制することができるからである。
そして、前記補強コード34をスチールから構成すれば、曲げ剛性の高い補強コード34が抵抗体として強力に機能し、接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布を強力に均一化させることができるため、前記補強コード34はスチールから構成することが好ましい。このとき、前記補強コード34として複数本のスチールフィラメントを撚ることで構成した撚りコードを用いると、曲げ剛性が高いため、前記抵抗体としての大きな効果を期待することができ、一方、スチールモノフィラメントを用いた場合には、小径となるため、補強層33の幅方向外側端での亀裂発生を効果的に抑制することができる。
37は前記ベルト層23とトレッド28との間、ここでは補強層33とトレッド28との間のトレッド部15に配置され、通常レイヤーと呼ばれるベルト強化層であり、このベルト強化層37は前記ベルト層23の折返し部24bより若干幅広で該折返し部24bの全幅に重なり合っている。ここで、このベルト強化層37は少なくとも1枚(ここでは1枚)の強化プライ38から構成され、該強化プライ38の内部にはタイヤ赤道Sと実質上平行に延びる補強素子39が埋設されている。
そして、前記補強素子39は有機繊維、例えば、ナイロン、芳香族ポリアミドの撚りコード、あるいは前記ナイロンと芳香族ポリアミドとを撚り合わせたハイブリッドコードから構成することができる。なお、前述のベルト強化層37はベルト層23の全幅に重なり合っていてもよく、この場合には通常キャップと呼ばれている。
このようなベルト強化層37をトレッド部15に配置すると、該ベルト強化層37に重なり合っている部位のトレッド部15は、空気入りタイヤ11が高速走行を行ったとき、該ベルト強化層37によって遠心力による径成長が強力に抑制される。これにより、ベルト層23の幅方向外側端に発生する歪みが低減され、従来のタイヤと比較しても耐久性、操縦安定性の低下は殆どない。ここで、前述のベルト強化層37は、例えば、補強素子39を1本または少数本並べてゴム被覆したリボン状体を螺旋状に巻き付けることで成形することができる。
43は前記残ベルトプライ25と補強層33との間、ここでは残ベルトプライ25および折返し部24bと補強層33との間に配置された薄肉の緩衝ゴム層であり、この緩衝ゴム層43は前記折返し部24bの幅方向内端間距離より幅広であるがトレッド幅Wより幅狭である。そして、このような位置に緩衝ゴム層43を配置すると、空気入りタイヤ11の高速走行時に路面とベルト層23との間で発生する周方向のせん断変形は、これらの途中に介装されている緩衝ゴム層43が変形することで接地領域おいてその一部が吸収される。
このため、トレッド28における周方向せん断変形が前記吸収分だけ緩和され、これにより、前述した接地領域内におけるトレッド外表面と路面との間での滑りの幅方向分布が均一化される。なお、この緩衝ゴム層43を構成するゴムのJIS硬度は前記トレッド28を構成するゴムのJIS硬度より低いことが、緩衝作用を効果的に発揮するためには好ましく、また、その幅は前記緩衝作用を効果的に発揮させるためにトレッド幅Wの 0.3倍以上であることが好ましい。
ここで、前記緩衝ゴム層43の肉厚tは0.5〜3.0mmの範囲内であることが好ましい。その理由は、前記肉厚tが 0.5mm未満であると、路面とベルト層23との間に発生する周方向せん断変形を充分に吸収することができないからであり、一方、 3.0mmを超えると、高速走行時のトレッド部15における遠心力が増加して周方向せん断変形が増大してしまうからである。
図3はこの発明の実施形態2を示す図である。この実施形態においては、ベルト強化層37を、補強層33とトレッド28との間ではなく、ベルト層23の折返し部24bと緩衝ゴム層43との間に配置している。ここで、前述のような位置にベルト強化層37を配置すれば、緩衝ゴム層43は、ベルト強化層37と、該ベルト強化層37の半径方向外側に配置された補強層33との間に配置されることになり、ベルト強化層37からすれば、該ベルト補強層37は補強層33および緩衝ゴム層43の半径方向内側に配置されることになる。なお、他の構成、作用は前記実施形態1と同様である。
図4はこの発明の実施形態3を示す図である。この実施形態においては、ベルト強化層37をベルト層23とほぼ等幅とし、該ベルト層23のほぼ全幅において重なり合うようにしている。このようにすれば、高速走行時におけるトレッド部15全体の径成長をベルト強化層37によって強力に抑制することができる。なお、他の構成、作用は前記実施形態2と同様である。
図5はこの発明の実施形態4を示す図である。この実施形態においては、ベルト層23とほぼ等幅で、該ベルト層23にほぼ全幅において重なり合うベルト強化層(キャップ)46をベルト層23の折返し部24bと緩衝ゴム層43との間に追加している。このようにすれば、高速走行時におけるトレッド部15全体の径成長をベルト強化層37、46によってさらに強力に抑制することができる。なお、他の構成、作用は前記実施形態1と同様である。
図6はこの発明の実施形態5を示す図である。この実施形態においては、最内側ベルトプライ24の本体部24aと折返し部24bとにより残ベルトプライ25、緩衝ゴム層43、補強層33の幅方向両端部を包み込むようにしている。このようにすれば、補強層33の幅方向外側端における亀裂発生も効果的に抑制することができる。なお、この場合には、ベルト強化層37は折返し部24bとトレッド28との間に配置されることになる。なお、他の構成、作用は前記実施形態1と同様である。
次に、試験例1について説明する。この試験に当たっては、幅方向両側端部が折り返された最内側ベルトプライおよび残ベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の幅方向両端部でその半径方向外側に配置されたベルト強化層(レイヤー)とを有する従来タイヤ1と、幅方向両側端部が折り返された最内側ベルトプライおよび残ベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されベルト層のほぼ全幅に重なり合うベルト強化層(キャップ)とを有する従来タイヤ2と、ベルト層、ベルト強化層の他に緩衝ゴム層、補強層を有する前記実施形態1で説明した実施タイヤ1と、ベルト層、ベルト強化層の他に緩衝ゴム層、補強層を有する前記実施形態2で説明した実施タイヤ2と、ベルト層、ベルト強化層の他に緩衝ゴム層、補強層を有する前記実施形態3で説明した実施タイヤ3と、ベルト層、ベルト強化層の他に緩衝ゴム層、補強層、ベルト強化層を有する前記実施形態4で説明した実施タイヤ4と、ベルト層、ベルト強化層の他に緩衝ゴム層、補強層を有する前記実施形態5で説明した実施タイヤ5とを準備した。
ここで、前述の各タイヤは高性能乗用車用タイヤで、サイズが225/50R16であった。また、これらタイヤの骨格構造は、タイヤ赤道Sに対して90度で交差するナイロンコードが埋設された2枚のカーカスプライからなるカーカス層と、タイヤ赤道Sに対して右上がり30度のベルトコードが埋設された最内側ベルトプライおよび左上がり30度のベルトコードが埋設された残ベルトプライの2枚のベルトプライを積層することで構成したベルト層と、タイヤ赤道Sに実質上平行に延びる芳香族ポリアミドからなる補強素子が埋設されたベルト強化層とを備えたものである。
そして、前記最内側ベルトプライ内には芳香族ポリアミドフィラメントを撚った直径が 0.9mmのベルトコードを打ち込み間隔 1.5mmで埋設し、また、残ベルトプライ内には0.28mmのスチールフィラメントを3本撚り合わせて構成したベルトコードを打ち込み間隔 1.2mmで埋設している。さらに、前記最内側ベルトプライの本体部の幅は 215mm、折返し部の幅は30mmであり、残ベルトプライの幅は 210mmであった。また、前記ベルト強化層の幅は、ベルト層の幅方向両端部に重なり合っているレイヤーの場合には、40mm、ベルト層のほぼ全幅に重なり合っているキャップの場合には、 220mmであった。
一方、前記緩衝ゴム層は、その肉厚tが 2.0mm、幅が 200mmであった。また、補強層は幅が 200mmであるとともに、内部にタイヤ赤道Sに対して90度で傾斜した多数本の補強コードが埋設されているが、これら補強コードは線径が0.28mmのスチールフィラメントを3本撚り合わせて構成したものを用いた。
次に、前述の各タイヤを国産乗用車に装着した後、高速道路、市街地路、山坂路等を組み合わせた実地を走行し、それぞれ3200、9600、 16000kmだけ走行したときの各タイヤのタイヤ赤道S上での摩耗量、トレッド端部での摩耗量を測定した。これら測定結果の摩耗比M、即ち、タイヤ赤道S上での摩耗量/トレッド端部での摩耗量の値を、偏摩耗の評価指数として以下の表1に示す。この表1から明らかなようにいずれの実施タイヤも耐偏摩耗性が大幅に向上していた。
Figure 0004656961
なお、前述の実施形態においては、ベルト層23を、幅方向両側端部が折り返された最内側ベルトプライ24と、残ベルトプライ25の2枚のベルトプライから構成したが、この発明においては、残ベルトプライを2枚とし、ベルト層を3枚のベルトプライから構成するようにしてもよい。また、前述の実施形態においては、最内側ベルトプライ24の幅方向両側端部を折り返すようにしたが、この発明においては、幅方向片側端部のみを折り返すようにしてもよく、この場合には、ベルト強化層を該折返し部の半径方向外側に配置すればよい。
この発明は、空気入りタイヤの産業分野に適用できる。
この発明の実施形態1を示す子午線断面図である。 そのトレッド部の一部破断平面図である。 この発明の実施形態2を示す子午線断面図である。 この発明の実施形態3を示す子午線断面図である。 この発明の実施形態4を示す子午線断面図である。 この発明の実施形態5を示す子午線断面図である。
11…空気入りタイヤ 12…ビードコア
18…カーカス層 23…ベルト層
24…最内側ベルトプライ 24a…本体部
25…残ベルトプライ 26、27…ベルトコード
28…トレッド 33…補強層
34…補強コード 37…ベルト強化層
39…補強素子 43…緩衝ゴム層
W…トレッド幅 S…タイヤ赤道
t…肉厚

Claims (3)

  1. 幅方向両端部がビードコアの回りに折り返され略トロイダル状に延びるカーカス層と、カーカス層の半径方向外側に配置され、タイヤ赤道に対して逆方向に傾斜したベルトコードが内部に埋設されている少なくとも2枚のベルトプライからなるベルト層と、該ベルト層の半径方向外側に配置されたトレッドとを備え、前記ベルトプライのうち、最内側ベルトプライはベルトコードが有機繊維から構成されるとともに、少なくとも幅方向片側端部が幅方向内側に向かって折り返される一方、残ベルトプライは前記最内側ベルトプライの本体部より幅狭でこれより半径方向外側に配置された空気入りタイヤにおいて、前記残ベルトプライとトレッドとの間に、内部にタイヤ赤道に対して45〜90度の範囲で傾斜した非伸張性補強コードが埋設されている補強層を配置するとともに、前記残ベルトプライと補強層との間に薄肉の緩衝ゴム層を配置したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルト層とトレッドとの間で前記補強層および緩衝ゴム層の半径方向内側に、内部にタイヤ赤道と実質上平行に延びる有機繊維からなる補強素子が埋設されているベルト強化層を設けた請求項記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記緩衝ゴム層の肉厚を0.5〜3.0mmの範囲内とした請求項または記載の空気入りタイヤ。
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