JP4652300B2 - 送信機、受信機、プログラム及び通信方法 - Google Patents

送信機、受信機、プログラム及び通信方法 Download PDF

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Description

本発明は、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信する送信機等に関する。
電文(パケットの意。鉄道の分野では「電文」という用語が一般的であるため、以下「電文」という。)には、当該電文の送信元や送信先を識別するための識別符号(ID)が格納されて伝送されるのが一般的である。これは、鉄道システム、例えばATSやATCの伝送システムにおいても同様である。
但し、鉄道システム等においては、近接通信や軌道回路を用いた通信による電文の送受を確実に行うこと、機器の故障が潜在化するのを防止すること、等を目的として、同じ内容の電文を繰り返し伝送し続ける。そして、電文内容が変更された場合には、その変更された内容の電文を繰り返し伝送する。
具体的には、自動列車制御(ATC)システム(例えば、特許文献1。)では、閉塞区間毎に設けられた軌道回路に、当該軌道回路の識別符号や、先行列車が在線する閉塞区間までの開通区間数等の情報を格納した電文が繰り返し伝送される。
そして、列車は、閉塞区間を通過する間に当該閉塞区間の軌道回路から電文を受信し、受信した電文に基づいて発生したブレーキパターンに従ってブレーキを動作制御することで、車両の速度制御を実現する。
特開2004−80912号公報
自動列車制御システムに代表される伝送システムにおいては、鉄道の安全な運行を実現するため、伝送のより高い確実性が求められる。これには、ノイズ等の影響によってビット誤りが発生した電文(以下、「誤り電文」と呼ぶ。)をいかにして検証し、誤り電文を採用しないようにするかといった、誤り電文に対する検証能力の向上が不可避な課題である。
しかし、従来の伝送システムでは、電文に格納される識別符号は電文毎に変化しないため、電文毎に変化するビット数が少なく、各電文間のハミング距離が小さくなる傾向があった。このため、発生したビット誤りによっては、正しい電文とも解釈できるため、電文の正誤が判別できない、いわゆる機器の「なりすまし」に類似した事象(以下、「電文なりすまし」と呼ぶ。)が発生する可能性があり、誤り電文に対する検証能力の向上を図る上での大きな障壁となっていた。
本発明は上述した課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、電文なりすましが発生する可能性を低減させることで、誤り電文に対する検証能力を向上させることにある。
以上の課題を解決するための第1の発明は、
ID部(例えば、図18の送信元ID部)とデータ部(例えば、図18のデータ部)とを有するパケット(例えば、図18の電文)であり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信する送信機(例えば、図17の信号扱所制御装置70)であって、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段(例えば、図17の記憶部720;動作指令別巡回数列データ723)と、
前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段(例えば、図17の処理部700;図22のステップC9)と、
前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値を、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択していく数値選択手段(例えば、図17の処理部700;図22のステップC11、C13)と、
パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される数値を前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段(例えば、図17の処理部700;図22のステップC15)と、
を備えた送信機である。
また、他の発明として、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信させるためのプログラムであって、
前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段、
前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値を、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択していく数値選択手段、
パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される数値を前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(例えば、図17の信号扱所処理プログラム721)を構成しても良い。
この第1の発明等によれば、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列が記憶されており、複数のIDの中から択一的に選択されたIDに対応する数値列を構成する数値が、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択される。そして、新たに選択される数値がID部に格納され、同一内容の送信データがデータ部に格納されたパケットが繰り返し送信される。
各ID毎にそれぞれ固有の数値列が定義されているため、繰り返し送信されるパケットのID部に格納される数値の順番は、各ID毎に独自のルールで変化することになる。また、ID部に格納される数値はパケット毎に変化するため、各パケット間のハミング距離が大きくなる。従って、電文なりすましが発生する可能性が低減され、誤り電文に対する検証能力を向上させることができる。
また、第2の発明として、
ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信する送信機であって、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と、
前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段と、
前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値を、パケットを送信する度に新たに選択する数値選択手段と、
パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される前記所定数の数値を該選択順に前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段と、
を備えた送信機を構成しても良い。
また、他の発明として、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信させるためのプログラムであって、
前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段、
前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値を、パケットを送信する度に新たに選択する数値選択手段、
パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される前記所定数の数値を該選択順に前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第2の発明等によれば、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列が記憶されており、複数のIDの中から択一的に選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値が、パケットを送信する度に新たに選択される。そして、新たに選択される所定数の数値が該選択順にID部に格納され、同一内容の送信データがデータ部に格納されたパケットが繰り返し送信される。
従って、第1の発明と同様の効果が発揮されると共に、2つ以上の数値が選択されてパケットのID部に格納された場合は、受信側は1回のパケットの受信でIDを特定するといったことが可能となる。
また、第3の発明として、第2の発明の送信機であって、
前記数値選択手段が、前記ID選択手段により選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列を構成する数値の順に、所定数ずつ、パケットを送信する度に新たに選択する送信機を構成しても良い。
この第3の発明によれば、選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列を構成する数値の順に、所定数ずつ、パケットを送信する度に新たに数値が選択される。従って、決められた個数の数値がID部に格納されたパケットが、繰り返し送信されることになる。
また、第4の発明として、第3の発明の送信機であって、
前記数値選択手段が、前回選択した所定数の数値の一部の数値を今回も重複して選択するように、数値を選択していく送信機を構成しても良い。
この第4の発明によれば、前回選択された所定数の数値の一部の数値が今回も重複するように、数値が選択されることになる。
また、第5の発明として、
ID部(例えば、図18の送信元ID部)とデータ部(例えば、図18のデータ部)とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケット(例えば、図18の送信元ID部)を受信する受信機(例えば、図17の信号制御装置80)であって、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段(例えば、図17の記憶部820;動作指令別巡回数列データ723)と、
連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段(例えば、図17の制御部800;図23のステップD33)と、
を備えた受信機を構成しても良い。
また、他の発明として
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信させるためのプログラムであって、
連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム(例えば、図17の信号制御プログラム821)を構成しても良い。
この第5の発明等によれば、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列が記憶されており、連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番が、記憶されている複数の数値列それぞれと照査されることで、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDが特定される。従って、連続する2つ以上のパケットの受信でIDを特定することが可能となる。
また、第6の発明として、
ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信する受信機であって、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と、
受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段と、
を備えた受信機を構成しても良い。
また、他の発明として、
連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信させるためのプログラムであって、
受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラムを構成しても良い。
この第6の発明等によれば、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列が記憶されており、受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番が、記憶されている複数の数値列それぞれと照査されることで、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDが特定される。従って、1回のパケットの受信でIDを特定するといったことが可能となる。
また、第7の発明として、第6の発明の受信機であって、
連続して受信したパケットそれぞれに基づいて前記ID特定手段により特定されたそれぞれのIDが同一のIDである場合に、受信した当該パケットのデータ部に格納されている送信データに対する所定の処理を実行するデータ処理手段(例えば、図17の制御部800;図23のステップD35)と、
を備えた受信機を構成しても良い。
この第7の発明によれば、連続して受信したパケットそれぞれに基づいて特定されたそれぞれのIDが同一のIDである場合に、受信した当該パケットのデータ部に格納されている送信データに対する所定の処理が実行される。
また、第12の発明として、
送信機が、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットの繰り返し送信を行い、受信機が、前記送信されたパケットの受信を行う通信方法であって、
送信機が、予め定められた複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択ステップと、
送信機が、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な前記複数のIDそれぞれに定義された数値列のうちの、前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値を、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択していく数値選択ステップと、
送信機が、パケットの送信の度に前記数値選択ステップにより新たに選択される数値を前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信ステップと、
受信機が、連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番を、前記定義された複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定ステップと、
を含む通信方法を構成しても良い。
この第12の発明によれば、送信機により、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な複数のIDそれぞれに定義された数値列のうちの、択一的に選択されたIDに対応する数値列を構成する数値が、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択される。そして、新たに選択される数値がID部に格納され、同一内容の送信データがデータ部に格納されたパケットが繰り返し送信される。
また、受信機により、連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番が、予め定義された複数の数値列それぞれと照査されることで、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDが特定される。
また、第13の発明として、
送信機が、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットの繰り返し送信を行い、受信機が、前記送信されたパケットの受信を行う通信方法であって、
送信機が、予め定められた複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択ステップと、
送信機が、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な前記複数のIDそれぞれに定義された数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値を、パケットを送信する度に新たに選択する数値選択ステップと、
送信機が、パケットの送信の度に前記数値選択ステップにより新たに選択される前記所定数の数値を該選択順に前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信ステップと、
受信機が、受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番を、前記定義された複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定ステップと、
を含む通信方法を構成しても良い。
この第13の発明によれば、送信機により、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な複数のIDそれぞれに定義された数値列のうちの、択一的に選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値が、パケットを送信する度に新たに選択される。そして、新たに選択される所定数の数値が該選択順にID部に格納され、同一内容の送信データがデータ部に格納されたパケットが繰り返し送信される。
また、受信機により、受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番が、予め定義された複数の数値列それぞれと照査されることで、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDが特定される。
本発明によれば、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列が記憶されており、複数のIDの中から択一的に選択されたIDに対応する数値列を構成する数値が、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択される。そして、新たに選択される数値がID部に格納され、同一内容の送信データがデータ部に格納されたパケットが繰り返し送信される。
各ID毎にそれぞれ固有の数値列が定義されているため、繰り返し送信されるパケットのID部に格納される数値の順番は、各ID毎に独自のルールで変化することになる。また、ID部に格納される数値はパケット毎に変化するため、各パケット間のハミング距離が大きくなる。従って、電文なりすましが発生する可能性が低減され、誤り電文に対する検証能力を向上させることができる。
1.原理
先ず、原理について説明する。以下、伝送路を流れるデータの単位を「電文」と呼ぶ。但し、通信プロトコルの階層は何であってもよく、例えば第2層(レイヤ2)の通信で使用される「フレーム」や、第3層(レイヤ3)の通信で使用される「パケット」でも良い。特許請求の範囲に記載した「パケット」の用語は、これらの代表として用いたものであり、「電文」や「フレーム」も同義(少なくとも均等)である。
図1は、電文のデータ構成の一例を示す図である。電文は、ヘッダ部(H)と、ID部(ID)と、データ部(D)とを備えて構成される。
ヘッダ部(H)は、電文の先頭に設けられ、電文のデータ長やプロトコル識別子等の制御用情報が格納される部分である。ID部(ID)は、送信元・送信先の機器の識別符号や、電文の識別符号等の各種IDが格納される部分である。また、データ部(D)は、伝送内容の情報が格納される部分である。
図2は、従来における電文の伝送方法と、ID特定の原理を示す図である。同図において、横軸は時間軸を表しており、同一内容の電文が左方向に繰り返し伝送される様子を示している。
例えば、IDが「1」である送信機が電文を送信する場合、送信機は、ID部(ID)にID「1」を格納した電文を送信する。そして、受信機は、受信した電文(以下、「受信電文」と呼ぶ。)のID部(ID)を参照することで、当該受信電文がID「1」の送信機から送信されたものであることを知る。即ち、受信機は、1電文で送信機のIDを特定する。
本実施形態では、ID部(ID)にIDを格納する代わりに、各IDそれぞれに予め設定した巡回する数列(以下、「巡回数列」と呼ぶ。)を構成する1つの項の数値を、「巡回数値」として格納する。巡回数列は、連続する2つの項の数値が、全てのIDについて互いにユニークとなるように設定する。
今、簡単のため、「1」〜「8」の8個のIDに巡回数列を設定する場合を考える。これは、8台の送信機が存在し、それぞれに「1」〜「8」のIDが割り当てられているような場合に相当する。
巡回数列は種々の手法を用いて作成することが可能であるが、「線形合同法」と呼ばれる乱数生成アルゴリズムを用いることで簡便に作成することができる。
線形合同法では、以下の漸化式(1)に従って乱数「X」を生成する。
n+1=mod(aXn+c,M) ・・・(1)
但し、「mod(x,y)」は、「x」を「y」で割ったときの余りである。
ここで、「a」及び「c」は、「0≦a<M」、「0≦c<M」を満たす整数であり、それぞれ乗数及び増分と呼ばれる。また、「M」は、法と呼ばれる整数である。
式(1)により生成される乱数「X」は、各パラメータの値を適切に選択することで、周期「M」の一様乱数となることが知られている。従って、例えばこの周期「M」の一様乱数をN個に分割することで、連続する2項の数値が互いにユニークとなるN個の巡回数列を作成することができる。
実際に、(i)「M=16,a=13,c=1」の場合と、(ii)「M=16,a=13,c=3」の場合とで、乱数「X1」〜「X16」の組を2組生成し、それぞれの組を4個に分割することで8個の巡回数列を作成した。そして、作成した8個の巡回数列をID「1」〜「8」に割り当てた結果を図3に示す。但し、各巡回数列に含まれる4個の数字は巡回しており、例えばID「1」の巡回数列における「12」の次は「1」である。
この結果を見ると、巡回数列の連続する2項の数値が、全てのIDについて互いにユニークとなっていることがわかる。例えば、項が「1」、「14」と続くのは、ID「1」の巡回数列だけであり、項が「4」、「9」と続くのは、IDが「5」の巡回数列だけである。
図4は、本実施形態おける電文の伝送方法と、ID判別の原理を示す図である。
電文のID部には、対応するIDに設定されている巡回数列の1つの項の数値が当該巡回数列の順番通りに選択されて、巡回数値として格納される。例えば、ID「1」の送信機が電文を送信する場合、第1電文のID部には「1」、第2電文のID部には「14」、第3電文のID部には「7」といった順序で巡回数値を選択して格納する。
そして、受信機は、連続する2つの電文のID部に格納されている巡回数値とその順序(例えば、「14」→「7」)から、受信電文がID「1」の送信機から送信されたものであることを知る。具体的には、連続して受信した電文のID部に格納されている巡回数値及び受信した順番を、IDに設定されている巡回数列(図3参照)それぞれと照査することで、当該順番に当該巡回数値を含む巡回数列に対応するIDを特定する。即ち、受信機は、連続する複数の電文で送信機のIDを特定する。
各ID毎にそれぞれ固有の巡回数列が設定されているため、繰り返し送信される電文のID部(ID)に格納される巡回数値の順番は、各ID毎に独自のルールで変化することになる。また、ID部(ID)に格納される巡回数値は電文毎に異なるため、各電文間のハミング距離が大きくなる。従って、電文なりすましが発生する可能性が低減され、誤り電文に対する検証能力を向上させることができる。
2.変形例
2−1.巡回数列
上述した例では、巡回数列として、連続する2つの項の数値が全てのIDについて互いにユニークとなるような数列を設定する場合について説明したが、連続する2つの項の数値ではユニークとはならないが、連続する3つ以上の項の数値でユニークとなるような数列を巡回数列として設定することにしても良い。
2−2.連続する3以上の巡回数値に基づくIDの特定
上述した例において、例えばID「1」の送信機が送信した第2電文に含まれる巡回数値が本来は「14」であったのに、ノイズの影響によって「0」に変化したとする。この場合、巡回数値が「1」、「0」と続くのは、ID「6」の巡回数列だけであるため(図3参照)、受信機は、受信電文がID「6」の送信機から送信されたものであると誤って判断してしまう。
かかる事態を防止するため、連続する2つの電文でIDを特定するのではなく、連続する3つ以上の電文でIDを特定することにしても良い。例えば、第2電文に含まれる巡回数値が「0」であったとしても、第1電文に含まれる巡回数値が「1」、第3電文に含まれる巡回数値が「7」であれば、巡回数値が「1」、「0」、「7」と続く巡回数列は存在しないため(図3参照)、受信機は、この3つの電文の何れかに誤り電文が含まれていると判断し、これらの電文を廃棄する。
2−3.1電文に複数の巡回数値を格納
また、1つの電文に1つの巡回数値しか格納しない場合、IDを特定するためには、同一の送信機から必ず2つ以上の電文を受信しなければならない。しかし、受信時の時間的制約から1つの電文しか受信しない(できない)場合もあり、この場合はIDを特定することができないことになる。そこで、1つの電文に2以上の巡回数値を格納することにしても良い。
図5及び図6は、1つの電文に2つの巡回数値が格納された電文の伝送方法と、ID特定の原理を示す図である。
図5では、第1電文のID部には「1」及び「14」、第2電文のID部には「14」及び「7」、第3電文のID部には「7」及び「12」が巡回数値として格納されている。即ち、連続する2つの電文の巡回数値の一部が重複するように、巡回数値が2つずつ選択されて格納されている。
また、図6では、第1電文のID部には「1」及び「14」、第2電文のID部には「7」及び「12」、第3電文のID部には「1」及び「14」が巡回数値として格納されている。即ち、連続する2つの電文の巡回数値が重複しないように、巡回数値が2つずつ選択されて格納されている。
受信機は、受信した各電文のID部に格納されている巡回数値とその順序(例えば、「7」→「12」)から、受信電文がID「1」の送信機から送信されたものであることを知る。具体的には、受信した電文のID部に格納されている複数の数値及びその順番を、IDに設定されている巡回数列(図3参照)それぞれと照査することで、当該順番に当該数値を含む巡回数列に対応するIDを特定する。即ち、受信機は、1電文でIDを特定することができる。
尚、説明を省略するが、1つの電文に3つ以上の巡回数値を格納する場合も同様である。また、第1電文には「2つ」の巡回数値を格納し、第2電文には「3つ」の巡回数値を格納するといった具合に、格納する巡回数値の個数を電文毎に可変することにしても良い。
2−4.データのID化
電文のデータ部(D)に格納されるデータをID化し、同様の原理でIDを特定することによって、データの内容(種類)を判別することにしても良い。具体的には、データ部(D)に格納され得るデータの内容(種類)それぞれにデータIDを割り当てておき、各データID毎に巡回数列を予め設定しておく。
そして、送信機は、データ部(D)に巡回数値を格納した電文を送信し、受信機は、受信電文のデータ部(D)に格納されている巡回数値に基づいてデータIDを特定することで、データの内容(種類)を判別するようにする。
3.第1実施例
次に、本発明を自動列車制御(ATC)システムに適用した場合の実施例について説明する。
3−1.システム構成
先ず、システム構成について説明する。
図7は、本実施例における自動列車制御システム1の概略構成を示す図である。
列車の走行する軌道rは、複数の閉塞区間(例えば、H1〜H5)に区分されており、各閉塞区間には軌道回路が敷設されている。そして、各軌道回路は、ATC機器室に接続されている。
ATC機器室は、軌道回路毎に列車の在線を検知する。具体的には、列車が在線する閉塞区間では、列車の車軸により軌道回路が短絡されるため、この軌道回路の短絡を判別することで、列車の在線を検知する。
例えば、同図においては、閉塞区間H1及びH5に列車が在線しており、それぞれの閉塞区間に対応する軌道回路が短絡される。これにより、ATC機器室は、閉塞区間H1及びH5に列車が在線していることを検知する。
また、ATC機器室は、軌道回路毎に列車の速度制御用の電文を作成し、作成した電文を対応する軌道回路に伝送する。そして、列車は、閉塞区間を通過する際に、当該閉塞区間に対応する軌道回路から電文を受信する。但し、従来のATCシステムと同様、列車の最高速度と閉塞区間の長さとの関係から、列車は、1つの閉塞区間で最低3回の電文が受信可能なように設計されているとする。
ATC機器室から軌道回路に伝送される電文のデータ構成例を、図8に示す。
電文には、各軌道回路に割り当てられたID(以下、「軌道回路ID」と呼ぶ。)が格納される軌道回路ID部と、先行列車が在線する閉塞区間までの区間数(以下、「開通区間数」と呼ぶ。)等のデータが格納されるデータ部とが設けられている。
また、電文の先頭には、ヘッダとしてのフラグ部が設けられ、末尾には、CRC(Cyclic Redundancy Check)等のチェック符号が格納されるチェック符号部が設けられている。
本実施例では、ATC機器室は、電文の軌道回路ID部に軌道回路IDを格納するのではなく、当該軌道回路IDを特定するための巡回数値を格納する。具体的には、ATC機器室は、軌道回路ID毎に巡回数列が設定された軌道回路別巡回数列データを記憶しており、軌道回路に伝送する電文の軌道回路ID部には、当該軌道回路の軌道回路IDに設定されている巡回数列の巡回数値をその順番通りに選択して格納する。
尚、軌道回路ID部に格納する巡回数値の個数はいくつであっても良いが、列車が1つの軌道回路から電文を受信可能な回数は限られているため、1つの電文に連続する2つ以上の巡回数値を格納することが望ましい。
車上側は、軌道回路ID毎に始点・終点キロ程、開通区間数と距離との関係、線路の曲線制限、勾配等が定められた線路データと、ATC機器室(地上側)が有している巡回数列データと同じ軌道回路別巡回数列データとを記憶している。
そして、軌道回路から電文を受信した際に、軌道回路別巡回数列データを参照して、受信電文の軌道回路ID部に格納されている巡回数値に基づいて軌道回路IDを特定する。具体的には、受信した電文の軌道回路ID部に格納されている巡回数値及びその順番を、軌道回路別巡回数列データに記憶されている巡回数列それぞれと照査し、当該順番に当該巡回数値を含む巡回数列に対応する軌道回路IDを特定する。
そして、線路データを参照し、特定した軌道回路IDと、受信電文のデータ部に格納されているデータとに基づいて、当該列車から先行列車までの距離を算出する。そして、算出した距離に基づいてブレーキパターンを発生し、発生したブレーキパターンに従ってブレーキを動作制御することで車両の速度制御を行う。尚、ブレーキパターンの発生に係る処理及び速度制御は公知であるため、説明を省略する。
例えば、図7において、列車T1は、在線している閉塞区間H5の軌道回路から電文を受信する。そして、特定した閉塞区間H5の軌道回路のIDと、受信電文に含まれる開通区間数等のデータに基づいて、閉塞区間H1に在線している先行列車T2までの距離を算出する。そして、算出した距離に基づいて、閉塞区間H1の手前で車両を停止させるようなブレーキパターンBPを発生し、当該ブレーキパターンBPに従って車両の速度を制御する。
3−2.機能構成
次に、機能構成について説明する。
図9は、列車が有する本実施例に関わる機能構成を示すブロック図である。列車は、車上装置10と、車内表示器20と、受電器30とを備えている。
車上装置10は、ブレーキパターンを発生して車両の速度制御を行う装置であり、制御部100と、記憶部120とを備えて構成されるコンピュータである。制御部100は、CPU等の演算装置であり、記憶部120の速度制御プログラム121を実行することで速度制御処理を行う。この速度制御処理を行う機能部を、便宜的に速度制御部101と呼ぶ。
記憶部120は、例えばハードディスクや、ROM、RAM等によって実現され、制御部100を速度制御部101として機能させるための速度制御プログラム121と、線路データ122と、軌道回路別巡回数列データ123と、受信電文蓄積データ124と、走行データ125と、ブレーキパターンデータ126とを記憶している。
線路データ122は、軌道回路毎に始点・終点キロ程、開通区間数と距離との関係、線路の曲線制限、勾配等が当該軌道回路の軌道回路IDと対応付けられたデータである。
軌道回路別巡回数列データ123は、軌道回路毎に巡回数列が設定されたデータであり、そのデータ構成例を図10に示す。軌道回路別巡回数列データ123には、軌道回路ID1231と、巡回数列1232とが対応付けて記憶されている。但し、同図では、巡回数列の具体的な内容については図示を省略している。
受信電文蓄積データ124は、軌道回路から受信した電文が記憶されて蓄積されたデータである。この受信電文蓄積データ124は、新たに電文が受信されることで随時追加・更新される。
走行データ125は、列車の走行速度、走行位置(キロ程)等の走行情報が記憶されたデータである。この走行データ125は、走行中、随時更新される。
ブレーキパターンデータ126は、ブレーキパターンが記憶されたデータである。このブレーキパターンデータ126は、新たにブレーキパターンが発生されることで随時更新される。
車内表示器20は、車上装置10から入力される表示信号に基づいた各種表示を行う表示装置であり、例えばCRT、LCD等のハードウェアによって実現される。この車内表示器20は、運転台に設けられ、制御部100により発生されたブレーキパターン等が表示される。
受電器30は、軌道回路の電流(レール電流)を測定して受信電文を受信するものである。受電器30で受信された受信電文は、車上装置10で処理される。
3−3.処理の流れ
次に、処理の流れについて説明する。
図11は、速度制御プログラム121が読み出されて実行されることで車上装置10において実行される速度制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、速度制御部101は、現在の車両の走行速度、走行位置等の走行情報を算出し(ステップA1)、記憶部120の走行データ125を更新する。
そして、速度制御部101は、走行データ125に記憶されている走行情報及びブレーキパターンデータ126に記憶されているブレーキパターンに従って、制動制御を行う(ステップA3)。
次いで、速度制御部101は、軌道回路から電文を受信したか否かを判定し(ステップA5)、受信しなかったと判定した場合は(ステップA5;No)、ステップA1に戻る。一方、電文を受信したと判定した場合は(ステップA5;Yes)、受信電文を記憶部120の受信電文蓄積データ124に格納する。
そして、速度制御部101は、当該受信電文の軌道回路IDの特定を行う(ステップA7)。具体的には、受信電文蓄積データ124に格納されている直近の電文及び今回受信した電文の軌道回路ID部に格納されている巡回数値及びその順番を、軌道回路別巡回数列データに記憶されている巡回数列それぞれと照査することで、軌道回路IDを特定する。
ステップA7において軌道回路IDを特定することができた場合は(ステップA7;OK)、速度制御部101は、受信電文のデータ部に格納されているデータを判別する(ステップA9)。
そして、データを判別することができた場合は(ステップA9;OK)、速度制御部101は、記憶部120の線路データ122を参照し、ステップA7で特定した軌道回路IDと、ステップA9で特定したデータとに基づいて、当該列車から先行列車までの距離を算出する(ステップA11)。
次いで、速度制御部101は、ステップA11で算出した先行列車までの距離に基づいて、ブレーキパターンを発生する(ステップA13)。そして、速度制御部101は、発生したブレーキパターンで記憶部120のブレーキパターンデータ126を更新して(ステップA15)、ステップA1に戻り、ステップA1〜A15の処理を繰り返す。
一方、ステップA7において軌道回路IDを特定することができなかった場合(ステップA7;NG)、又はステップA9においてデータを判別することができなかった場合は(ステップA9;NG)、速度制御部101は、ステップA1に戻る。
3−4.作用効果
本実施例によれば、各軌道回路毎に巡回数列が予め設定されており、軌道回路ID部に軌道回路IDを特定するための巡回数値が格納された電文が、ATC機器室から軌道回路に伝送される。そして、列車は、閉塞区間を通過する際に、当該閉塞区間の軌道回路から電文を受信し、受信電文の軌道回路ID部に格納されている巡回数値に基づいて特定した軌道回路IDと、受信電文のデータ部に格納されているデータとに基づいてブレーキパターンを発生する。そして、発生したブレーキパターンに従って制動制御を行うことで、車両の速度を制御する。
各軌道回路ID毎にそれぞれ固有の巡回数列が設定されているため、軌道回路に繰り返し伝送される電文の軌道回路ID部に格納される巡回数値の順番は、各軌道回路ID毎に独自のルールで変化することになる。また、軌道回路ID部に格納される巡回数値は電文毎に変化するため、各電文間のハミング距離が大きくなる。従って、電文なりすましが発生する可能性が低減され、誤り電文に対する検証能力を向上させることができる。
3−5.変形例
「2−4.データのID化」で説明したように、軌道回路に伝送される電文のデータ部に格納されるデータをID化することにしても良い。具体的には、データ部に格納され得る開通区間数毎にID(以下、「開通区間数ID」と呼ぶ。)を割り当て、巡回数列を予め設定しておく。
地上側(ATC機器室)及び車上側(列車)は、各開通区間数ID毎に設定された巡回数列のデータを開通区間数別巡回数列データとして記憶しておき、地上側(ATC機器室)は、データ部に巡回数値を格納した電文を軌道回路に伝送する。そして、車上側(列車)は、軌道回路から受信した電文のデータ部に格納されている巡回数値に基づいて開通区間数IDを特定することで、開通区間数を判別する。
4.第2実施例
次に、本発明を、自動列車停止(ATS)システムに適用した場合の実施例について説明する。
4−1.システム構成
先ず、システム構成について説明する。
図12は、本実施例における自動列車停止システム3の概略構成を示す図である。
列車の走行する軌道rは、複数の閉塞区間(例えば、H1〜H3)に区分され、各閉塞区間それぞれに対応して閉塞信号機(例えば、S1〜S3)が設置されている。以下、この閉塞信号機のことを、適宜「信号」と呼ぶ。
また、軌道rには、各信号(例えば、S1〜S3)に対応して地上子(例えば、b1〜b3)が敷設され、地上子は、当該地上子上を通過する列車に備えられている車上子とデータ通信を行う。具体的には、車上子は、地上子から、対応する信号の現示情報を含む電文を受信する。但し、従来のATSシステムと同様、列車の最高速度と、車上子/地上子間の通信可能距離との関係から、列車の1回の通過に伴う車上子/地上子間の近接通信で、最低3回の電文受信が可能なように設計されているとする。
地上子から車上子に送信される電文のデータ構成例を、図13に示す。
電文には、各地上子に割り当てられたIDである「地上子ID」が格納される地上子ID部と、当該地上子に対応する信号の現示情報が格納される現示データ部と、進行方向直近で停止現示を示している信号(停止信号)までの距離情報が格納される停止信号距離データ部とが設けられている。また、電文の先頭には、ヘッダとしてのフラグ部が設けられ、末尾には、CRC等のチェック符号が格納されるチェック符号部が設けられている。
本実施例では、電文の現示データ部に現示情報を格納するのではなく、当該現示を判別するための巡回数値を格納する。具体的には、地上子を制御する地上装置(不図示)が、各信号現示に割り当てられたID(以下、「現示ID」と呼ぶ。)毎に巡回数列が設定された現示別巡回数列データを記憶している。そして、地上子から送信させる電文の現示データ部には、当該地上子に対応する信号の現示の現示IDに設定されている巡回数列の巡回数値をその順番通りに選択して格納する。
尚、現示データ部に格納する巡回数値の個数はいくつであっても良いが、列車が1つの地上子から電文を受信可能な回数は限られているため、1つの電文に連続する2つ以上の巡回数値を格納することが望ましい。
車上側は、地上装置と同一の現示別巡回数列データを記憶している。そして、地上子から電文を受信した際に、現示別巡回数列データを参照して、受信電文の現示データ部に格納されている巡回数値に基づいて現在IDを特定する。具体的には、受信した電文の現示データ部に格納されている巡回数値及びその順番を、現示別巡回数列データに記憶されている巡回数列それぞれと照査し、当該順番に当該巡回数値を含む巡回数列に対応する現示IDを特定する。
そして、特定した現示IDと、受信電文の停止信号距離データ部に格納されている停止信号までの距離データとに基づいて、停止信号までに車両を停止させる速度照査パターンを発生し、発生した速度照査パターンに従って制動制御を行うことで車両の速度制御を実行する。
例えば、図12において、列車T1は、在線している閉塞区間H4の1つ前の閉塞区間H3に対応する地上子b3から電文を受信する。地上子b3は、閉塞区間H3への進入可否を知らせる信号S3に対応する。そこで、地上子b3から受信した電文から、信号S3の現示を特定する。また、進行方向直近の停止現示を示している信号までの距離d1の情報を、受信した電文の停止信号距離データ部から取得する。
そして、停止信号までの距離データに基づいて、停止信号の手前で車両を停止させるような速度照査パターンVPを発生し、当該速度照査パターンVPに従って車両の速度を制御する。図12においては、列車T1の直近の停止信号は信号S2であるため、この信号S2の手前で停止させる速度照査パターンVPが発生される。尚、速度照査パターンの発生に係る処理及び制動制御は公知であるため、説明を省略する。
4−2.機能構成
次に、機能構成について説明する。
図14は、列車が有する本実施例に関わる機能構成を示すブロック図である。列車は、車上装置40と、車内表示器50と、車上子60とを備えている。
車上装置40は、速度照査パターンを発生して車両の速度制御を行う装置であり、制御部400と、記憶部420とを備えて構成されるコンピュータである。制御部400は、CPU等の演算装置であり、記憶部420の第2速度制御プログラム421に従って第2速度制御処理を行う。この第2速度制御処理を行う機能部を、便宜的に第2速度制御部401と呼ぶ。
記憶部420は、例えばハードディスクや、ROM、RAM等によって実現され、制御部400を第2速度制御部401として機能させるための第2速度制御プログラム421と、線路データ422と、現示別巡回数列データ423と、受信電文蓄積データ424と、走行データ425と、速度照査パターンデータ426とを記憶している。
線路データ422は、軌道回路毎に始点・終点キロ程、開通区間数と距離との関係、線路の曲線制限、勾配等が当該軌道回路の軌道回路IDと対応付けられたデータである。
軌道回路別巡回数列データ423は、信号現示毎に巡回数列が設定されたデータであり、そのデータ構成例を図15に示す。現示別巡回数列データ423には、種別4231と、現示4232と、現示ID4233と、巡回数列4244とが対応付けて記憶されている。但し、同図では、巡回数列の具体的な内容については図示を省略している。
種別4231は、信号の種類であり、「3現示」、「4現示」、「5現示」等が記憶されている。現示4232は、現示の種類であり、「停止」、「警戒」、「注意」、「減速」、「進行」等が記憶されている。現示ID4233は、各現示4232に割り当てられたIDである。巡回数列4244は、各現示ID4233を一意に特定するための巡回数列4244である。
受信電文蓄積データ424は、軌道回路から受信した電文が記憶されて蓄積されたデータである。この受信電文蓄積データ424は、新たに電文が受信されることで随時追加・更新される。
走行データ425は、列車の走行速度、走行位置(キロ程)等の走行情報が記憶されたデータである。この走行データ425は、走行中、随時更新される。
速度照査パターンデータ426は、速度照査パターンが記憶されたデータである。この速度照査パターンデータ426は、新たに速度照査パターンが発生されることで随時更新される。
車内表示器50は、車上装置40から入力される表示信号に基づいた各種表示を行う表示装置であり、例えばCRT、LCD等のハードウェアによって実現される。この車内表示器50は、運転台に設けられ、制御部400により発生された速度照査パターン等が表示される。
車上子60は、地上子から電文を受信する受信機であり、受信した電文を車上装置40に出力する。
4−3.処理の流れ
次に、処理の流れについて説明する。
図16は、第2速度制御プログラム521が読み出されて実行されることで車上装置40において実行される第2速度制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、第2速度制御部401は、現在の車両の走行速度、走行位置等の走行情報を算出し(ステップB1)、記憶部420の走行データ425を更新する。
そして、第2速度制御部401は、走行データ425に記憶されている走行情報及び速度照査パターンデータ426に記憶されている速度照査パターンに従って、制動制御を行う(ステップB3)。
次いで、第2速度制御部401は、地上子から電文を受信したか否かを判定し(ステップB5)、受信しなかったと判定した場合は(ステップB5;No)、ステップB1に戻る。一方、電文を受信したと判定した場合は(ステップB5;Yes)、受信電文を記憶部420の受信電文蓄積データ424に格納する。
そして、第2速度制御部401は、当該受信電文の地上子IDの判別を行い(ステップB7)、判別することができた場合は(ステップB7;OK)、現示IDの特定を行う(ステップB9)。
具体的には、受信電文蓄積データ424に格納されている直近の電文及び今回受信した電文の現示データ部に格納されている巡回数値及びその順番を、現示別巡回数列データに記憶されている巡回数列それぞれと照査することで、現示IDを特定する。
ステップB9において現示IDを特定することができた場合は(ステップB9;OK)、第2速度制御部401は、受信電文の停止信号距離データ部に格納されている距離データを判別する(ステップB11)。
そして、距離データを判別することができた場合は(ステップB11;OK)、第2速度制御部401は、記憶部420の線路データ422と、ステップB9で特定した現示IDと、ステップB11で特定した距離データとに基づいて、速度照査パターンを発生する(ステップB13)。
次いで、第2速度制御部401は、発生した速度照査パターンで記憶部420の速度照査パターンデータ426を更新して(ステップB15)、ステップB1に戻り、ステップB1〜B15の処理を繰り返す。
一方、ステップB7において地上子IDを判別することができなかった場合(ステップB7;NG)、又はステップB9において現示IDを特定することができなかった場合は(ステップB9;NG)、第2速度制御部401は、ステップB1に戻る。また、ステップB11において距離データを判別することができなかった場合も(ステップB11;NG)、第2速度制御部401は、ステップB1に戻る。
4−4.作用効果
本実施例によれば、各現示毎に巡回数列が設定されており、現示データ部に当該現示を特定するための巡回数値が格納された電文が、地上子から車上子に送信される。そして、列車は、受信電文の現示データ部に格納されている巡回数値に基づいて特定した現示と、受信電文の停止信号距離データ部に格納されている直近の停止信号までの距離情報とに基づいて速度照査パターンを発生し、発生した速度照査パターンに従って制動制御を行うことで、車両の速度制御を実現する。
各現示毎にそれぞれ固有の巡回数列が設定されているため、繰り返し送信される電文の現示データ部に格納される巡回数値の順番は、各現示毎に独自のルールで変化することになる。また、現示データ部に格納される巡回数値は電文毎に変化するため、各電文間のハミング距離が大きくなる。従って、電文なりすましが発生する可能性が低減され、誤り電文に対する検証能力を向上させることができる。
4−5.変形例
地上子から車上子に伝送される電文の地上子ID部に格納される地上子IDを、巡回数値に基づいて特定することにしても良い。
具体的には、各地上子毎に巡回数列を予め設定しておく。地上子及び列車は、この各地上子毎に巡回数列が設定されたデータを地上子別巡回数列データとして記憶しておき、地上子は、地上子ID部に巡回数値を格納した電文を車上子に送信する。そして、列車は、地上子から受信した電文の地上子ID部に格納されている巡回数値に基づいて、地上子を特定する。
5.第3実施例
次に、本発明を信号保安システムに適用した場合の実施例について説明する。
5−1.システム構成
先ず、システム構成について説明する。
図17は、本実施例における信号保安システム5の概略構成を示す図である。
信号保安システム5は、信号扱所に設置される信号扱所制御装置70と、複数の信号制御装置80とがネットワークNを介して接続されるネットワークシステムである。また、信号制御装置80は、それぞれが制御の対象とする信号S(以下、「制御対象信号」と呼ぶ。)と接続されている。尚、本実施例では、簡単のため、信号Sは全て3現示であるものとして説明する。
信号扱所制御装置70は、それぞれの信号制御装置80からネットワークNを介して伝送された、当該信号制御装置80の制御対象信号の現示情報が格納された電文(以下、「現示電文」と呼ぶ。)を受信することで、全ての信号Sの現示を監視する。また、信号扱所制御装置70は、信号制御装置80が制御対象信号の現示をどのように変化させるかを指示する動作指令を格納した電文(以下、「動作指令電文」と呼ぶ。)を作成し、ネットワークNに送出する。
信号制御装置80は、信号扱所制御装置70から伝送された動作指令電文を受信することで、制御対象信号の現示を制御する。また、現示電文を作成して、ネットワークNに送出する。
図18に、信号保安システム5においてネットワークNに伝送される電文のデータ構成例を示す。
電文には、送信元の装置のIDである「送信元ID」が格納される送信元ID部と、送信先の装置のIDである「送信先ID」が格納される送信先ID部と、制御対象信号のIDである「制御対象信号ID」が格納される制御対象信号ID部と、データ部とが設けられている。信号扱所制御装置70から伝送される動作指令電文のデータ部には、制御対象信号の動作指令が格納され、信号制御装置80から伝送される現示電文のデータ部には、制御対象信号の現示情報が格納される。また、電文の先頭には、ヘッダとしてのフラグ部が設けられ、末尾には、CRC等のチェック符号が格納されるチェック符号部が設けられている。
本実施例では、電文のデータ部に動作指令や現示情報を格納するのではなく、当該動作指令や現示情報を判別するための巡回数値を格納する。具体的には、動作指令毎にID(以下、「動作指令ID」と呼ぶ。)を割り当てておき、同様に現示毎にID(以下、「現示ID」と呼ぶ。)を割り当てておく。また、各動作指令ID毎、各現示ID毎に巡回数列を予め設定しておく。
そして、信号扱所制御装置70は、動作指令電文のデータ部に、制御対象信号の動作指令に対応する動作指令IDに設定されている巡回数列の巡回数値をその順番通りに選択して格納する。また、信号制御装置80は、現示電文のデータ部に、制御対象信号の現示に対応する現示IDに設定されている巡回数列の巡回数値をその順番通りに選択して格納する。
尚、動作指令電文及び現示電文のデータ部に格納する巡回数値の個数はいくつであっても良い。
5−2.機能構成
次に、信号扱所制御装置70及び信号制御装置80の機能構成について説明する。
信号扱所制御装置70は、処理部700と、記憶部720とを備えて構成されるコンピュータである。処理部700は、記憶部720に記憶されている信号扱所処理プログラム721に従って信号扱所処理を行う。この信号扱所処理を行う機能部を、便宜的に信号扱所処理部701と呼ぶ。
記憶部720は、処理部700を信号扱所処理部701として機能させるための信号扱所処理プログラム721と、IDデータ722と、動作指令別巡回数列データ723と、現示別巡回数列データ724と、受信電文蓄積データ725とを記憶している。
IDデータ722には、信号扱所制御装置70のIDと、各信号制御装置80それぞれのIDと、各信号SそれぞれのIDとが記憶されている。
動作指令別巡回数列データ723は、各動作指令毎に巡回数列が設定されたデータであり、そのデータ構成例を図19に示す。動作指令別巡回数列データ723には、動作指令7231と、動作指令ID7232と、巡回数列7233とが対応付けて記憶されている。但し、同図では、巡回数列の具体的な内容については図示を省略している。
現示別巡回数列データ724は、各現示毎に巡回数列が設定されたデータであり、そのデータ構成例を図20に示す。現示別巡回数列データ724には、現示7241と、現示ID7242と、巡回数列72432とが対応付けて記憶されている。但し、同図では、巡回数列の具体的な内容については図示を省略している。
受信電文蓄積データ725は、受信電文が蓄積されたデータであり、そのデータ構成例を図21に示す。受信電文蓄積データ725には、当該受信電文を受信した日時を示す受信日時7251と、当該受信電文のデータである受信電文データ7252と、処理判別フラグ7253とが対応付けて記憶されている。
処理判別フラグ7253は、当該受信電文の処理状況を示すフラグであり、当該受信電文が未処理である場合は「未」、処理済みである場合は「済」、廃棄が決定された場合は「廃」がそれぞれ設定される。
信号制御装置80は、制御部800と、記憶部820とを備えて構成されるコンピュータである。制御部800は、記憶部820に記憶されている信号制御プログラム821に従って信号制御処理を行う。この信号制御処理を行う機能部を、便宜的に信号制御部801と呼ぶ。
記憶部820は、制御部800を信号制御部801として機能させるための信号制御プログラム821と、IDデータ722と、動作指令別巡回数列データ723と、現示別巡回数列データ724と、受信電文蓄積データ725とを記憶している。
5−3.処理の流れ
次に、処理の流れについて説明する。
図22は、信号扱所処理プログラム721が読み出されて実行されることで信号扱所制御装置70において実行される信号扱所処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、信号扱所処理部701は、各信号S毎にループAの処理を行う(ステップC1〜C17)。ループAでは、信号扱所処理部701は、記憶部720のIDデータ722を参照し、動作指令電文の送信元ID部に格納する送信元IDとして、信号扱所制御装置70のIDを設定する(ステップC3)。
また、信号扱所処理部701は、動作指令電文の送信先ID部に格納する送信先IDとして、送信先の信号制御装置80のIDを設定し(ステップC5)、制御対象信号ID部に格納する制御対象信号IDとして、当該信号SのIDを設定する(ステップC7)。
次いで、信号扱所処理部701は、動作指令を変更するか否かを判定し(ステップC9)、変更すると判定した場合は(ステップC9;Yes)、記憶部720の動作指令別巡回数列データ723を参照し、動作指令電文のデータ部に格納する巡回数値として、新たな動作指令7231に対応付けられている巡回数列7233の項の数値を設定する(ステップC11)。
また、動作指令を変更しないと判定した場合は(ステップC9;No)、信号扱所処理部701は、動作指令電文のデータ部に格納する巡回数値として、前回と同じ動作指令7231に対応付けられている巡回数列7233の項の数値を設定する(ステップC13)。
そして、信号扱所処理部701は、動作指令電文を送信して(ステップC15)、ループAの処理を終了する。
ループAの処理を終了すると、信号扱所処理部701は、電文を受信したか否かを判定し(ステップC19)、受信しなかったと判定した場合は(ステップC19;No)、ステップC1に戻る。
一方、電文を受信したと判定した場合は(ステップC19;Yes)、信号扱所処理部701は、記憶部720の受信電文蓄積データ725に当該受信電文を蓄積する(ステップC21)。具体的には、受信日時7251と、当該受信電文の受信電文データ7252と、処理判別フラグ7253とを対応付けて格納し、処理判別フラグ7253には「未」を設定する。
次いで、信号扱所処理部701は、受信電文蓄積データ725の処理判別フラグ7253が「未」の受信電文データ7252を、受信日時7251が新しい順にループBの処理を行う(ステップC23〜C41)。
ループBでは、信号扱所処理部701は、記憶部720のIDデータ722を参照することで、ステップC25〜C31の判別を行う。具体的には、信号扱所処理部701は、当該受信電文の送信元ID部に格納されている送信元IDを判別し(ステップC25)、判別することができた場合は(ステップC25;OK)、当該受信電文の送信先ID部に格納されている送信先IDを判別する(ステップC27)。
そして、送信先IDを判別することができた場合は(ステップC27;OK)、信号扱所処理部701は、判別した送信先IDが信号扱所制御装置70のIDであるか否かを判定することで、当該受信電文が信号扱所宛であるか否かを判定する(ステップC29)。
そして、信号扱所宛であると判定した場合は(ステップC29;Yes)、信号扱所処理部701は、当該受信電文の制御対象信号ID部に格納されている制御対象信号IDを判別する(ステップC31)。
そして、制御対象信号IDを判別することができた場合は(ステップC31;OK)、信号扱所処理部701は、記憶部720の現示別巡回数列データ724を参照することで、当該受信電文のデータ部に格納されている現示情報を判別する(ステップC33)。
そして、現示情報を判別することができた場合は(ステップC33;OK)、信号扱所処理部701は、信号状態監視処理を行う(ステップC35)。具体的には、各信号Sの現示を監視した上で、各信号Sの現示を次にどのように変化させるかを演算する。
そして、信号扱所処理部701は、記憶部720の受信電文蓄積データ725の当該受信電文の受信電文データ7252に対応付けられている処理判別フラグ7253を「済」に設定し(ステップC37)、ループBの処理を終了する。
一方、ステップC25において送信元IDを判別することができなかった場合(ステップC25;NG)、又はステップC27において送信先IDを判別することができなかった場合には(ステップC27;No)、信号扱所処理部701は、記憶部720の受信電文蓄積データ725の当該受信電文の受信電文データ7252に対応付けられている処理判別フラグ7253を「廃」に設定し(ステップC39)、ループBの処理を終了する。
また、ステップC29において受信電文が信号扱所宛ではないと判定した場合(ステップC29;No)、ステップC31において制御対象信号IDを判別することができなかった場合(ステップC31;No)、又はステップC33において現示情報を判別することができなかった場合にも(ステップC33;NG)、信号扱所処理部701は、ステップC39へと処理を移行する。
図23は、信号制御プログラム821が読み出されて実行されることで信号制御装置80において実行される信号制御処理の流れを示すフローチャートである。
先ず、信号制御部801は、各信号S毎にループCの処理を行う(ステップD1〜D17)。ループCでは、信号制御部801は、記憶部820のIDデータ722を参照し、現示電文の送信元ID部に格納する送信元IDとして、当該信号制御装置80のIDを設定する(ステップD3)。
また、信号制御部801は、現示電文の送信先ID部に格納する送信先IDとして、信号扱所制御装置70のIDを設定し(ステップD5)、制御対象信号ID部に格納する制御対象信号IDとして、当該信号SのIDを設定する(ステップD7)。
次いで、信号制御部801は、現示を変更するか否かを判定し(ステップD9)、変更すると判定した場合は(ステップD9;Yes)、記憶部820の現示別巡回数列データ724を参照し、現示電文のデータ部に格納する巡回数値として、新たな現示7241に対応付けられている巡回数列7243の項の数値を設定する(ステップD11)。
また、現示を変更しないと判定した場合は(ステップD9;No)、信号制御部801は、現示電文のデータ部に格納する巡回数値として、前回と同じ現示7241に対応付けられている巡回数列7243の項の数値を設定する(ステップD13)。
そして、信号制御部801は、現示電文を送信して(ステップD15)、ループCの処理を終了する。
ループCの処理を終了すると、信号制御部801は、電文を受信したか否かを判定し(ステップD19)、受信しなかったと判定した場合は(ステップD19;No)、ステップD1に戻る。
一方、電文を受信したと判定した場合は(ステップD19;Yes)、信号制御部801は、記憶部820の受信電文蓄積データ725に当該受信電文を蓄積する(ステップD21)。具体的には、受信日時7251と、当該受信電文の受信電文データ7252と、処理判別フラグ7253とを対応付けて格納し、処理判別フラグ7253には「未」を設定する。
次いで、信号制御部801は、受信電文蓄積データ725の処理判別フラグ7253が「未」の受信電文データ7252を、受信日時7251が新しい順にループDの処理を行う(ステップD23〜D41)。
ループDでは、信号制御部801は、記憶部820のIDデータ722を参照することで、ステップD25〜D31の判別を行う。具体的には、信号制御部801は、当該受信電文の送信元ID部に格納されている送信元IDを判別し(ステップD25)、判別することができた場合は(ステップD25;OK)、当該受信電文の送信先ID部に格納されている送信先IDを判別する(ステップD27)。
そして、送信先IDを判別することができた場合は(ステップD27;OK)、信号制御部801は、判別した送信先IDが当該信号制御装置80のIDであるか否かを判定することで、当該受信電文が自装置宛であるか否かを判定する(ステップD29)。
そして、自装置宛であると判定した場合は(ステップD29;Yes)、信号制御部801は、当該受信電文の制御対象信号ID部に格納されている制御対象信号IDを判別する(ステップD31)。
そして、制御対象信号IDを判別することができた場合は(ステップD31;OK)、信号制御部801は、記憶部820の動作指令別巡回数列データ723を参照することで、当該受信電文のデータ部に格納されている動作指令を判別する(ステップD33)。
そして、動作指令を判別することができた場合は(ステップD33;OK)、信号制御部801は、現示変更処理を行う(ステップD35)。具体的には、判別した動作指令に基づいて、ステップD31で判別した制御対象信号IDの制御対象信号の現示を変更する。
そして、信号制御部801は、記憶部820の受信電文蓄積データ725の当該受信電文の受信電文データ7252に対応付けられている処理判別フラグ7253を「済」に設定し(ステップD37)、ループDの処理を終了する。
一方、ステップD25において送信元IDを判別することができなかった場合(ステップD25;NG)、又はステップD27において送信先IDを判別することができなかった場合には(ステップD27;No)、信号制御部801は、記憶部820の受信電文蓄積データ725の当該受信電文の受信電文データ7252に対応付けられている処理判別フラグ7253を「廃」に設定し(ステップD39)、ループDの処理を終了する。
また、ステップD29において受信電文が自装置宛ではないと判定した場合(ステップD29;No)、ステップD31において制御対象信号IDを判別することができなかった場合(ステップD31;No)、又はステップD33において動作指令を判別することができなかった場合にも(ステップD33;NG)、信号制御部801は、ステップD39へと処理を移行する。
5−4.作用効果
本実施例によれば、信号に対する各動作指令毎、及び各現示毎に巡回数列が設定されており、データ部に動作指令を特定するための巡回数値が格納された動作指令電文が、信号扱所制御装置70から信号制御装置80に送信される。そして、信号制御装置80は、受信した動作指令電文のデータ部に格納されている巡回数値に基づいて動作指令を特定し、特定した動作指令に基づいて、制御対象信号の現示を制御する。
また、データ部に現示を特定するための巡回数値が格納された現示電文が、信号制御装置80から信号扱所制御装置70に送信される。そして、信号扱所制御装置70は、受信した現示電文のデータ部に格納されている巡回数値に基づいて現示を特定することで、各信号の現示を監視する。
各動作指令毎、各現示毎にそれぞれ固有の巡回数列が設定されているため、繰り返し伝送される電文のデータ部に格納される巡回数値の順番は、各動作指令毎、各現示毎に独自のルールで変化することになる。また、データ部に格納される巡回数値は電文毎に変化するため、各電文間のハミング距離が大きくなる。従って、電文なりすましが発生する可能性が低減され、誤り電文に対する検証能力を向上させることができる。
5−5.変形例
ネットワークNに伝送される電文の送信元ID部に格納される送信元ID、送信先ID部に格納される送信先ID、制御対象信号ID部に格納される制御対象信号IDを、巡回数値に基づいて特定することにしても良い。
具体的には、それぞれのIDに巡回数列を予め設定しておき、信号扱所制御装置70及び各信号制御装置80それぞれに、ID別巡回数列データを記憶させておく。そして、信号扱所制御装置70は、送信元ID部、送信先ID部及び制御対象信号ID部にそれぞれ巡回数値を格納した動作指令電文を送信し、信号制御装置80は、ID別巡回数列データを参照することで、送信元ID、送信先ID及び制御対象信号IDを特定する。
また、信号制御装置80は、送信元ID部、送信先ID部及び制御対象信号ID部にそれぞれ巡回数値を格納した現示電文を送信し、信号扱所制御装置70は、ID別巡回数列データを参照することで、送信元ID、送信先ID及び制御対象信号IDを特定する。
6.その他
本発明を適用可能なシステムは上述した実施例に限定されるわけではなく、同一内容の送信データを格納した電文を繰り返し伝送するシステムであれば適用可能である。
電文のデータ構成例を示す図。 従来の電文の伝送方法及びID特定の原理の説明図。 IDに設定された巡回数列の一例を示す図。 本発明における電文の伝送方法及びID特定の原理の説明図。 変形例における電文の伝送方法及びID特定の原理の説明図。 本発明における電文の伝送方法及びID特定の原理の説明図。 自動列車制御システムの概略構成図。 自動列車制御システムにおいて伝送される電文のデータ構成例を示す図。 機能構成を示すブロック図。 軌道回路別巡回数列データのデータ構成例を示す図。 速度制御処理の流れを示すフローチャート。 自動列車停止システムの概略構成図。 自動列車停止システムにおいて伝送される電文のデータ構成例を示す図。 機能構成を示すブロック図。 現示別巡回数列データのデータ構成例を示す図。 第2速度制御処理の流れを示すフローチャート。 信号保安システムの概略構成図。 信号保安システムにおいて伝送される電文のデータ構成例を示す図。 動作指令別巡回数列データのデータ構成例を示す図。 現示別巡回数列データのデータ構成例を示す図。 受信電文蓄積データのデータ構成例を示す図。 信号扱所処理の流れを示すフローチャート。 信号制御処理の流れを示すフローチャート。
符号の説明
1 自動列車制御システム
10 車上装置
20 車内表示器
30 受電器
100 制御部
101 速度制御部
120 記憶部
121 速度制御プログラム
122 線路データ
123 軌道回路別巡回数列データ
124 受信電文蓄積データ
125 走行データ
126 ブレーキパターンデータ

Claims (13)

  1. ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信する送信機であって、
    連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と、
    前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段と、
    前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値を、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択していく数値選択手段と、
    パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される数値を前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段と、
    を備えた送信機。
  2. ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信する送信機であって、
    連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と、
    前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段と、
    前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値を、パケットを送信する度に新たに選択する数値選択手段と、
    パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される前記所定数の数値を該選択順に前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段と、
    を備えた送信機。
  3. 前記数値選択手段が、前記ID選択手段により選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列を構成する数値の順に、所定数ずつ、パケットを送信する度に新たに選択する請求項2に記載の送信機。
  4. 前記数値選択手段が、前回選択した所定数の数値の一部の数値を今回も重複して選択するように、数値を選択していく請求項3に記載の送信機。
  5. ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信する受信機であって、
    連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と、
    連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段と、
    を備えた受信機。
  6. ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信する受信機であって、
    連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と、
    受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段と、
    を備えた受信機。
  7. 連続して受信したパケットそれぞれに基づいて前記ID特定手段により特定されたそれぞれのIDが同一のIDである場合に、受信した当該パケットのデータ部に格納されている送信データに対する所定の処理を実行するデータ処理手段と、
    を備えた請求項6に記載の受信機。
  8. 連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信させるためのプログラムであって、
    前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段、
    前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値を、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択していく数値選択手段、
    パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される数値を前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  9. 連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットを繰り返し送信させるためのプログラムであって、
    前記複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択手段、
    前記記憶手段に記憶されている数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値を、パケットを送信する度に新たに選択する数値選択手段、
    パケットの送信の度に前記数値選択手段により新たに選択される前記所定数の数値を該選択順に前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信手段、
    として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  10. 連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信させるためのプログラムであって、
    連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  11. 連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な各ID毎に定義された数値列を記憶する記憶手段と通信手段とを備えたコンピュータに、ID部とデータ部とを有し、前記データ部に同一内容の送信データが格納されて繰り返し送信されるパケットを受信させるためのプログラムであって、
    受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番を、前記記憶手段に記憶されている複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定手段として前記コンピュータを機能させるためのプログラム。
  12. 送信機が、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットの繰り返し送信を行い、受信機が、前記送信されたパケットの受信を行う通信方法であって、
    送信機が、予め定められた複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択ステップと、
    送信機が、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な前記複数のIDそれぞれに定義された数値列のうちの、前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値を、該数値列の順番通りに、パケットを送信する度に新たに選択していく数値選択ステップと、
    送信機が、パケットの送信の度に前記数値選択ステップにより新たに選択される数値を前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信ステップと、
    受信機が、連続して受信したパケットのID部に格納されている数値及び受信した順番を、前記定義された複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定ステップと、
    を含む通信方法。
  13. 送信機が、ID部とデータ部とを有するパケットであり、前記データ部に同一内容の送信データを格納したパケットの繰り返し送信を行い、受信機が、前記送信されたパケットの受信を行う通信方法であって、
    送信機が、予め定められた複数のIDの中から択一的にIDを選択するID選択ステップと、
    送信機が、連続する2つ以上の数値でIDを識別することが可能な前記複数のIDそれぞれに定義された数値列のうちの前記選択されたIDに対応する数値列を構成する数値の中から、該数値列の順に連続する所定数の数値を、パケットを送信する度に新たに選択する数値選択ステップと、
    送信機が、パケットの送信の度に前記数値選択ステップにより新たに選択される前記所定数の数値を該選択順に前記ID部に格納し、同一内容の送信データを前記データ部に格納したパケットを繰り返し送信する送信ステップと、
    受信機が、受信したパケットのID部に格納されている複数の数値及びその順番を、前記定義された複数の数値列それぞれと照査して、当該順番に当該数値を含む数値列に対応するIDを特定するID特定ステップと、
    を含む通信方法。
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