JP4652082B2 - 生分解性防湿材料およびその製造方法 - Google Patents

生分解性防湿材料およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4652082B2
JP4652082B2 JP2005053425A JP2005053425A JP4652082B2 JP 4652082 B2 JP4652082 B2 JP 4652082B2 JP 2005053425 A JP2005053425 A JP 2005053425A JP 2005053425 A JP2005053425 A JP 2005053425A JP 4652082 B2 JP4652082 B2 JP 4652082B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biodegradable
moisture
proof
polylactic acid
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005053425A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006231859A (ja
Inventor
昌司 岡本
昌文 山田
一恵 上田
文夫 松岡
達也 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP2005053425A priority Critical patent/JP4652082B2/ja
Publication of JP2006231859A publication Critical patent/JP2006231859A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4652082B2 publication Critical patent/JP4652082B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

本発明は、生分解性を有し、防湿性に優れた生分解性材料、特に生分解性防湿発泡シートに関するものである。
従来より、各種食品、薬品、雑貨等の包装用資材、農業用資材、建築用資材など幅広い用途において、強度や耐久性、コスト等の優れた性能を有したプラスチック成形体が、袋や熱成形された容器、発泡体として使用されている。現在、これらの用途に使用されているプラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等がある。しかし、上記のようなプラスチックからなる成形体は、石油資源からなり、廃棄の際に埋設処理された場合は自然環境中に残存し、焼却処理された場合は有害なガスを生じたり焼却炉を劣化させたりするという問題がある。
近年、これらの問題を解決するために、水分や微生物などにより分解可能であり、コンポスト中での堆肥化処理が可能であるポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラクトン、ポリブチレンテレフタレートアジペート等の生分解性を有する樹脂からなる成形体が要求されている。これらの中でも、特に、ポリ乳酸は、各種でんぷんや糖類などを発酵して得られる乳酸を重合した植物由来の原料で、最終的には再び炭酸ガスと水になり、地球的規模で環境リサイクルされる理想的なポリマーとして、各種用途に利用され始めている。
たとえば特許文献1には生分解性の発泡体についての記載がある。特許文献2および3には生分解性の発泡体に、生分解性の非発泡層を積層した生分解性積層体についての記載がある。さらに、特許文献4には生分解性発泡体、紙、生分解性フィルムをこの順に積層した断熱性紙カップについて記載されている。
しかし、これらの生分解性樹脂は水蒸気透過性が高く、湿気を嫌う製品や水分を多く含む製品等を包装する際には、吸湿や放湿が問題となって、実質的に使用することが困難であった。
これらの問題を解決するために、例えば、特許文献5には、脂肪族ポリエステル5重量%以上80重量%以下及びポリオレフィンワックス20重量%以上95重量%以下含有する組成物からなる、土中での分解性制御が可能な低透湿性フィルムが開示され、また、特許文献6には、二つの生分解性樹脂層の間に生分解性のワックスを主成分とする防湿層を備えている生分解性フィルムが開示されている。
しかし、前者では、非生分解性組成物であるポリオレフィンワックスを20重量%以上含むため、生分解性フィルムとは認められず、後者では、ワックスを主成分とするために防湿層が硬くもろくなったり、十分な防湿性を得るために防湿層を非常に厚くする必要があるために、このフィルムを他の材料に積層して、その材料に防湿性を付与することはできなかった。
特開平5−139435号公報 特開平6−287347号公報 特開平9−263651号公報 特開2000−109045号公報 特開平9−194706号公報 特開2003−311868号公報
本発明は、上記問題点を解決し、防湿性に優れた生分解性材料、特に防湿性に優れた生分解性発泡シートを提供することを目的とする。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリ乳酸系重合体からなる生分解性フィルム上に、生分解性樹脂と天然ワックスとからなる防湿層を積層した生分解性防湿フィルムを作製し、さらにこの生分解性防湿フィルムと生分解性発泡シートを熱圧着して貼り合わして得られる材料が、上記課題を解決することを見出し、本発明に到達した。すなわち本発明の要旨は下記の通りである。
(1) 生分解性フィルム、生分解性防湿層、生分解性材料の順に積層された生分解性防湿材料であって、生分解性フィルムがポリ乳酸系重合体からなり、生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とからなり、生分解性材料がポリ乳酸からなる発泡体であって、40℃、100%RHにおける水蒸気透過度が、50g/m 2 ・day以下であることを特徴とする生分解性防湿材料。
(2) 生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とを含有する水性分散体をコートし、80℃以上、220℃以下で乾燥及び熱処理して得られる層であることを特徴とする(1)記載の生分解性防湿材料。
(3) 生分解性防湿層を構成する天然ワックスがキャンデリラワックスまたはパラフィンワックスであることを特徴とする(1)又は(2)記載の生分解性防湿材料。
(4) 厚みが0.01〜10mmのシート状であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の生分解性防湿材料。
(5) 請求項(1)〜(4)のいずれかに記載の生分解性防湿材料からなる成形体。
(6) ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とからなる生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体からなる生分解性フィルムの少なくとも片面に積層されてなる生分解性防湿フィルムと、ポリ乳酸からなる発泡体とを熱圧着して貼り合わせることを特徴とする生分解性防湿材料の製造方法。
(7) ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とからなる生分解性防湿層が、ポリ乳酸からなる発泡体の少なくとも片面に積層されてなる生分解性防湿発泡シートと、ポリ乳酸系重合体からなる生分解性フィルムとを熱圧着して貼り合わせることを特徴とする生分解性防湿材料の製造方法。
(8) 生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とを含有する水性分散体をコートし、80℃以上、220℃以下で乾燥及び熱処理して得られる層であることを特徴とする(6)または(7)に記載の生分解性防湿材料の製造方法。
(9) 熱圧着の温度が70℃以上、160℃以下であることを特徴とする(6)〜(8)のいずれかに記載の生分解性防湿材料の製造方法。
本発明の生分解性防湿材料は、水蒸気透過性が高い生分解性材料に優れた防湿性を付与し、湿気を避ける必要がある製品や、逆に水分を保持する必要のある製品の包装容器として好適に使用できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる生分解性フィルムは、生分解性樹脂からなる。生分解性樹脂としては、生分解性を有する樹脂であればよく、例えば、脂肪族ポリエステル、脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、ポリエステルカーボネート等が挙げられる。
生分解性樹脂として用いられる脂肪族ポリエステルとしては、例えば、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシカプロン酸等のヒドロキシカルボン酸類、カプロラクトン、ブチロラクトン、ラクチド、グリコリド等の環状ラクトン類、エチレングリコール、ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビス−ヒドロキシメチルベンゼン、トルエンジオール等のジオール類、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸類、環状酸無水物類、オキシラン類を成分とした脂肪族ポリエステル重合体等が挙げられる。その中でも、ポリ乳酸系重合体、ポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペートが好適に用いられる。また、生分解に影響を与えない範囲で、ウレタン結合、アミド結合、エーテル結合等を導入することもできる。
例えば生分解性フィルムがポリ乳酸系重合体の延伸フィルムの場合、ポリ乳酸のL−乳酸とD−乳酸との割合は、(L−乳酸)/(D−乳酸)=100/0〜92/8(モル%)であることが好ましい。ポリ乳酸に占めるD−乳酸の含有量が8モル%を超えると結晶性が低下し、延伸時の厚み精度が悪化したり、延伸後の熱セットによる配向結晶化が進行せず、機械的強度の不足や熱収縮率のコントロールが困難になるという問題が生じる。また、L−乳酸を単独で使用してもよいが、D−乳酸が配合されている方が、結晶性が緩和され、製膜性が良い。従って、本発明においては、L−乳酸とD−乳酸とが、(L−乳酸)/(D−乳酸)=99/1〜95/5(モル%)の範囲で配合されていることが、より好ましい。なお、上記の割合で配合されていれば、共重合体であってもブレンド体であってもかまわない。
また、ポリ乳酸系重合体の数平均分子量は、5万〜30万の範囲にあることが好ましく、より好ましくは8万〜15万である。数平均分子量が5万未満であると、得られるフィルムは機械的強度に劣るものとなり、延伸工程や巻き取り工程での切断も頻繁に起こり、操業性の低下を招く。一方、数平均分子量が30万を超えると、加熱溶融時の流動性が乏しくなって製膜性が低下する。
生分解性樹脂として用いられる脂肪族−芳香族共重合ポリエステルとしては、脂肪族成分及び芳香族成分を有するポリエステルであればよく、例えば、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシカプロン酸等のヒドロキシカルボン酸類、カプロラクトン、ブチロラクトン、ラクチド、グリコリド等の環状ラクトン類、エチレングリコール、ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビス−ヒドロキシメチルベンゼン、トルエンジオール等のジオール類、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸類、環状酸無水物類、オキシラン類を成分とし、脂肪族成分と芳香族成分を有する共重合体等が挙げられる。その中でも、脂肪族成分として1,4−ブタンジオールとアジピン酸、芳香族成分としてテレフタル酸を有する共重合ポリエステルが好ましい。また、生分解に影響を与えない範囲で、ウレタン結合、アミド結合、エーテル結合等を導入することもできる。上記脂肪族−芳香族共重合ポリエステルは、耐熱性、強度等の物理的性質、及び操業性の点から、結晶性を有することが好ましい。
生分解性樹脂として用いられるポリエステルカーボネートとしては、ジヒドロキシ化合物とジカルボン酸又はそのアルキルエステル、あるいはジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステルを反応させることにより得られるものを用いることができる。
ジヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ブロピレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トルエンジオール、ビス−ヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられ、中でも1,4−ブタンジオールを成分の1種として用いることが好ましい。
ジカルボン酸としては、例えば、マロン酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等を適宜併用することができる。中でも、コハク酸を成分の1種として用いることが好ましい。
なお、ジヒドロキシ化合物及びジカルボン酸は、これらのエステルあるいは酸無水物であってもよい。また、ジヒドロキシ化合物及びジカルボン酸は、それぞれ単独あるいは混合物として用いることができ、所望の組合せが可能であるが、本発明においては適度の生分解性を有し、かつ実用的な耐熱性を実現し得る程度の高い融点のものが好ましい。また、ジヒドロキシ化合物としては、1,4−ブタンジオール、ジカルボン酸としてコハク酸を含むことが好ましい。
炭酸ジエステルとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジイソプロピルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジフェニルカーボネート、ジトリールカーボネート、ビス(クロロフェニル)カーボネート、m−クレジルカーボネートなどを挙げることができ、中でも特にジフェニルカーボネートが好ましい。
本発明に用いられる生分解性フィルムは、延伸フィルムでも未延伸フィルムでもよく、延伸フィルムの場合には同時二軸延伸されたフィルム、逐次二軸延伸されたフィルム、一軸方向にのみ延伸されたフィルムのいずれでも用いることができるが、成形加工が容易な未延伸フィルムが特に好ましい。
本発明において、生分解性フィルムを製造する方法は特に限定されないが、例えば、原料を十分に乾燥し水分を除去した後、組成に適した溶融温度で、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等から所定の厚みに押出したシート状物または円筒状物を、冷却ロールや水、圧空等により冷却、固化させて未延伸の生分解性フィルムを得ることができる。なお、原料の樹脂組成物は、混合を十分にするために、予め溶融混練したものを用いてもよい。その後、ロール法、テンター法、チューブラー法等により一軸又は二軸延伸を施してもよい。二軸延伸方法としては、同時二軸延伸法、逐次二軸延伸法のいずれでもよい。延伸する場合は、延伸温度は50℃〜110℃の範囲で、延伸倍率は縦、横方向、それぞれ1.1〜10倍の範囲で延伸する。好ましい延伸倍率は、それぞれ2.0倍以上であり、かつ面倍率が6倍以上である。延伸倍率が1.1倍未満であると、十分な機械的強力が得られず、実用性に劣るものとなる。また、延伸倍率の上限は特に限定されるものではないが、10倍を超えるとフィルム破れが発生しやすくなる。また、延伸後、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法、ヒートロール上に接触させる等により熱処理を施してもよい。均一に精度よく加熱できる点で、熱風を吹き付ける方法が好ましく、70℃〜170℃の範囲で1秒以上の熱処理、またはリラックス率2〜8%の条件下で弛緩熱処理を行ってもよい。
本発明における生分解性防湿層は生分解性樹脂と天然ワックスとを含有する。生分解性防湿層に用いられる生分解性樹脂としては、生分解性を有する樹脂であればよく、上記生分解性フィルムに例示した脂肪族ポリエステル、脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、ポリエステルカーボネート等が挙げられる。
本発明において、生分解性防湿層に用いられる天然ワックスとしては、例えば、キャンデリラワックス、カルナバワックス、ライスワックス、木ろうなどの植物ワックス、セラックワックス、ラノリンワックスなどの動物ワックス、モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油ワックスが挙げられる。その中でもキャンデリラワックス、カルナバワックス、パラフィンワックスが適度な生分解性を有し、かつ生分解性樹脂と混合することで優れた防湿性を発現することから好ましく、特に、キャンデリラワックスが好ましい。
生分解性防湿層における生分解性樹脂と天然ワックスの含有量は、生分解性樹脂が50〜99質量%、天然ワックスが1〜50質量%であることが必要であり、生分解性樹脂が55〜98質量%、天然ワックスが2〜45質量%であることが好ましく、生分解性樹脂が60〜97質量%、天然ワックスが3〜40質量%であることがさらに好ましい。生分解性樹脂の含有量が50%未満であると、防湿層の透明性および強度を維持し、熱圧着性を発現することができない。一方、天然ワックスが1質量%未満では防湿性が充分に発現されない場合がある。また、天然ワックス成分は、その量が多くなるほど防湿性が向上する傾向にあるが、50質量%を超えて用いても防湿性能はほとんど向上しなくなるだけでなく、防湿組成物層が白濁したり、もろくなるうえに、基材との密着性が低下する場合がある。
また、本発明において、生分解性防湿層を構成する生分解性樹脂と天然ワックスとは充分に混ざり合っていることが防湿性発現のために重要である。生分解性樹脂と天然ワックスとの混合方法は特に限定されないが、原料を同一の押出機で溶融混合する方法、各々別々の押出機で溶融させた後に混合する方法等が挙げられる。分散性を向上させるために、生分解性樹脂を解重合し、分子量を低下させてもよい。その際の数平均分子量としては、2万以下が好ましく、より好ましくは1万以下である。
本発明において、生分解性防湿層の厚みは、防湿性を充分高め、熱圧着性を発現するためには少なくとも1μmより厚くすることが望ましく、2〜100μmが好ましく、3〜50μmがより好ましい。
本発明における生分解性材料としては特に制限はないが、紙、生分解性樹脂からなるフィルムや発泡体、天然繊維からなる不織布、布帛、などが挙げられる。フィルムや発泡体を構成する生分解性樹脂としては、生分解性を有する樹脂であればよく、前述の生分解性フィルムや生分解性防湿層に例示した脂肪族ポリエステル、脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、ポリエステルカーボネート等が挙げられる。
これらの生分解性材料の形状はシート状でも容器などの成形体でもかまわないが、紙や生分解性発泡シートが生分解性フィルムと生分解性防湿層を積層しやすいので好ましい。
本発明の生分解性防湿材料は、生分解性フィルムと、生分解性防湿層と、生分解性材料が積層されていればその順序はどのようになっていてもよく、それぞれの間には接着層や印刷層が積層されていてもよい。しかしながら、コーティングにより形成される生分解性防湿層は薄く、これを最外層にして使用すると傷付きや剥がれなどによって本来の防湿性能を損なう恐れがあるため、生分解性フィルム、生分解性防湿層、生分解性材料の順に積層されていることが好ましい。
本発明において生分解性フィルムと、生分解性防湿層と、生分解性材料とを積層する方法としてはどの様な方法でもよいが、生分解性フィルムに生分解性防湿層を積層してから生分解性材料を積層する方法、生分解性材料に生分解性防湿層を積層してから生分解性フィルムを積層する方法のいずれでもよい。
生分解性フィルムまたは生分解性材料に生分解性防湿層を積層する方法としては特に限定されないが、それぞれを構成する原料を、複数の押出機で溶融、混練した後、ダイ内あるいはそれ以前のフィードブロック内等で積層し共押出する方法、巻き出した生分解性フィルム上または生分解性材料上にコーティングする方法、生分解性フィルムまたは生分解性材料と防湿層とをロールやプレス機などで熱圧着する方法、あるいは、接着剤を用いて貼り合わせる方法等が挙げられる。
中でも生分解性フィルム上または生分解性材料上にコーティングして生分解性防湿層を形成する方法が簡便にかつ非常に薄い防湿層を形成できるので好ましい。具体的には防湿層を形成する生分解性樹脂と天然ワックスとを液状媒体に溶解させたり分散させて、生分解性フィルム上または生分解性材料上にコーティングする方法が挙げられる。このような防湿層を形成するコート剤の液状媒体としては有機溶剤や水が挙げられるが、環境面を考えて水が好ましく、コート液としては生分解性樹脂と天然ワックスが微粒子となって水中に分散した水分散体が特に好ましい。
生分解性樹脂および天然ワックスの水分散体の製造方法としては特に制限がなく、一般に水分散体を製造する方法を用いることができる。たとえば生分解性樹脂または天然ワックスを溶剤に溶解し、これに水と界面活性剤などの分散安定剤を加えて十分に攪拌してから加熱、減圧などを施して溶剤を除去する転送乳化法を用いることができる。
生分解性樹脂の水分散体を製造する方法としては、たとえば生分解性樹脂、塩基性化合物、水性媒体、分散安定剤を、容器中で加熱、攪拌する方法によって得られる。
製造装置としては、固/液撹拌装置や乳化機として広く当業者に知られているものを使用することができ、0.1MPa以上の加圧が可能な装置を使用することが好ましい。撹拌の方法、撹拌の回転速度は特に限定されないが、樹脂が媒体中で浮遊状態となる程度の低速の撹拌でよい。したがって、高速撹拌(例えば1000rpm以上)は必須ではなく、簡便な装置でも分散体の製造が可能である。
この装置に、生分解性樹脂、塩基性化合物、水性媒体、分散安定剤等の原料を投入し、次いで、加温し(例えば40〜200℃)、好ましくは粗大粒子が無くなるまで(例えば、5〜120分間)撹拌を続けることにより生分解性樹脂を充分に水性化させ、その後、好ましくは撹拌下で40℃以下に冷却することにより、生分解性樹脂の水性分散体を得ることができる。
水分散体の製造において使用する塩基性化合物としては、塗膜形成時に揮発する化合物が好ましく、中でも沸点が30〜250℃、より好ましくは50〜200℃の有機アミン化合物が好ましい。沸点が30℃未満の場合は、樹脂の水性化時に揮発する割合が多くなり、水性化が完全に進行しない場合がある。沸点が250℃を超えると樹脂被膜から乾燥によって有機アミン化合物を飛散させることが困難になり、被膜の耐水性が悪化する場合がある。
有機アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。
また、水分散体の製造において使用する水性媒体としては、20℃における水に対する溶解性が5g/L以上の有機溶剤が好ましく、溶解性が10g/L以上である有機溶剤がさらに好ましい。
有機溶剤の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−エチル−1−プロパノール、2−メチル−1−ブタノール、n−ヘキサノール、シクロヘキサノール等のアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸−sec−ブ
チル、酢酸−3−メトキシブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等のエステル類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート等のグリコール誘導体、さらには、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−メトキシブタノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチル等が挙げられ、中でも沸点が30〜250℃のものが好ましく、50〜200℃のものが特に好ましい。これらの有機溶剤は2種以上を混合して使用してもよい。なお、有機溶剤の沸点が30℃未満の場合は、樹脂の水性化時に揮発する割合が多くなり、水性化の効率が十分に高まらない場合がある。沸点が250℃を超える有機溶剤は樹脂被膜から乾燥によって飛散させることが困難であり、被膜の耐水性が悪化する場合がある。
上記の有機溶剤の中でも、樹脂の水性化促進に効果が高く、しかも水性媒体中から有機溶剤を除去し易いという点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルが好ましく、特にテトラヒドロフランが好ましい。
水分散体の製造において使用する分散安定剤としては、特に界面活性剤が好ましく挙げられる。界面活性剤としては、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性(非イオン性)界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤、反応性界面活性剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、乳化剤類も含まれる。例えば、アニオン性界面活性剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸およびその塩、アルキルベンゼンスルホン酸およびその塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられる。ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体等のポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のソルビタン誘導体等が挙げられる。両性界面活性剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。反応性界面活性剤としては、アルキルプロペニルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩、アリルジアルキルフェノールポリエチレンオキサイド付加物やこれらの硫酸エステル塩等の反応性2重結合を有する化合物が挙げられる。
なお、本発明の生分解性防湿材料における防湿性を高めるために、水との親和性が高い界面活性剤など沸点が185℃以上の分散安定剤は水分散体としての性能を維持する範囲でなるべく少ない方が好ましい。
一方、天然ワックスの水分散体は、例えば天然ワックス、塩基性化合物、水性媒体を、密閉可能な容器中で加熱、攪拌することで調製することができる。この方法によれば、ホモジナイザーやホモミキサーのような高速撹拌装置を必要とせず、しかも沸点185℃以上の分散安定剤を特に添加する必要なしに、安定な水性分散体を得ることができる。
具体的には、上記の生分解性樹脂の水分散体製造に用いられるのと同じ装置に、天然ワックス、塩基性化合物、水性媒体などの原料を投入し、次いで、槽内の温度を45〜200℃、好ましくは60〜150℃、さらに好ましくは80〜120℃の温度に保ちつつ、好ましくは粗大粒子が無くなるまで(例えば、5〜120分間)攪拌を続けることによりワックスを十分に分散化させ、その後、好ましくは攪拌下で40℃以下に冷却することにより、分散体を得ることができる。槽内の温度が45℃未満の場合は、ワックスの分散化が困難になる。槽内の温度が200℃を超える反応は不経済なので好ましくない。
特に、上記方法で天然ワックスを水性分散化する際には、その酸価を5〜50mgKOH/gとすることが好ましく、より好ましくは10〜50mgKOH/g、特に15〜50mgKOH/gとすることが好ましい。
また、天然ワックスのケン化価は5〜250mgKOH/gとすることが好ましく、より好ましくは30〜250mgKOH/g、特に50〜250mgKOH/gとすることが好ましい。
酸価が5未満またはケン化価が5未満では、ワックスを水性分散化するのが困難になる。一方、酸価が50を超えるまたはケン化価が250を超える天然ワックスは一般的でなく、酸価が50を超える値にするかまたはケン化価が250を超える値にする場合には、新たに官能基を導入するなどの特別な操作が必要となり、不経済である。
上記のようにして得られた生分解性樹脂水性分散体および天然ワックス水性分散体は、水性媒体を留去したり、水性媒体により希釈したりすることより、所望の固形分濃度となるように、固形分濃度を調整することができる。生分解性樹脂、天然ワックスの水性分散体の固形分濃度は、いずれも、粘度等によって適宜変更されるものであるが、5〜60質量%の範囲とすることが好ましい。そして、これら生分解性樹脂水性分散体と天然ワックス水性分散体を、すでに記述した通りの組成比になるように混ぜ合わせることで、生分解性防湿層を形成するコート剤を得ることができる。
このコート剤を生分解性フィルム上または生分解性材料上にコートし、乾燥、熱処理することで、生分解性防湿層が積層された生分解性フィルムまたは生分解性材料が得られる。この時、高い防湿性を発現させるためには、乾燥および熱処理において80℃以上にすることが好ましい。より高い防湿性を発現させるためには100℃以上にすることが好ましく、120℃以上にすることがさらに好ましい。80℃より低い温度では十分な防湿性が発現しない。また、あまり高温で熱処理を行うと基材である生分解性フィルムや生分解性材料、および防湿層の分解や変形が起こるために好ましくない。このため熱処理温度は220℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましく、180℃以下がさらに好ましい。
生分解性フィルムと、生分解性防湿層と、生分解性材料とを貼り合わせる方法としては特に制限がない。これらを貼り合わせる際には接着剤を用いてもよいが、防湿層が熱圧着性を有している場合には接着剤を用いずに直接貼り合わせることもできる。
接着剤としては、ビニル系、アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ゴム系、ウレタン系等を用いることができるが、生分解性の点から、でんぷん、アミロース、アミロペクチン等の多糖類や、膠、ゼラチン、カゼイン、ゼイン、コラーゲン等のタンパク質類やポリペプチド類、未加硫天然ゴム等の天然材料、脂肪族系ポリエステル、脂肪族−芳香族共重合ポリエステル、脂肪族系ポリエステルウレタン、脂肪族系ポリエステル変性ポリビニルアルコール酢酸ビニル共重合等が好ましい。
熱圧着する場合には、生分解性フィルムと、生分解性防湿層と、生分解性材料のうちの少なくとも一つ、好ましくは全てを加熱し、これらを積層してプレスすることで目的の生分解性防湿材料が得られる。このプレスの際に容器などの形に成形することで、貼り合わせと成形を同時に行うことも可能である。プレス時の温度は用いられる材料によって調整されるが、十分な接着性を発現させるためには材料のTg以上の温度にすることが好ましい。しかし、材料の融点を大幅に超えるような高温では材料の機械的物性が変化することがあるので好ましくない。一般的な生分解性樹脂の場合、熱プレスの温度は70℃以上が好ましく、80℃以上がより好ましく、90℃以上がさらに好ましい。また熱プレスの温度は160℃以下が好ましく、150℃以下がより好ましく、140℃以下がさらに好ましい。熱プレス時の圧力も、使用する材料によって適宜調整されるべきであるが、連続的にプレスする場合の線圧は1kg/cm以上が好ましく、5kg/cm以上がより好ましく、10kg/cm以上がさらに好ましい。1kg/cmより低い圧力では十分に接着した積層体がえられない。また、熱プレス時の圧力の上限としては150kg/cm以下が好ましく、100kg/cm以下がより好ましく、50kg/cm以下が最も好ましい。150kg/cmより高い圧力をかけても積層体の接着性に大きな変化はなく、発泡体ではその形状を維持できなくなるので好ましくない。
このようにして積層された本発明の生分解性防湿材料は、最終的には厚さ0.01〜10mmのシート状であることが好ましい。このようなシート状であれば、さらにプレス成形、カット、打ち抜き、真空成形などを行って成形体にすることができる。このような成形体としては例えば食品用トレー、食品容器、ランチボックス、農水産物箱、家電、精密機械、玩具等の緩衝材などが挙げられる。
本発明の生分解性防湿材料は、40℃、100%RHにおける水蒸気透過度が、50g/m・day以下であることが好ましく、40g/m・day以下であることがより好ましく30g/m・day以下であることがさらに好ましい。水蒸気透過度が、50g/m・dayを超えると、生分解性防湿材料で包装した製品が吸湿することがあり、また水分を多く含む製品からは放湿することがある。生分解性防湿材料の水蒸気透過度を50g/m・day以下にするには、防湿層の厚みと、防湿層における天然ワックスの含有量をそれぞれ適宜選択すればよい。
本発明の生分解性防湿材料には、本発明の効果を阻害しない範囲において、生分解性防湿材料の物性や加工性を調整する目的で、可塑剤、滑剤、無機フィラー、紫外線吸収剤等の添加剤、改質剤、架橋剤あるいは、他の高分子材料等を添加することも可能である。
可塑剤としては、特に限定されないが、本発明で使用する重合体との相溶性に優れたものが好ましく、具体的には、脂肪族多価カルボン酸エステル誘導体、脂肪族多価アルコールエステル誘導体、脂肪族オキシ酸エステル誘導体、脂肪族ポリエーテル誘導体、脂肪族ポリエーテル多価カルボン酸エステル誘導体等から選ばれた単一または複数の混合物が挙げられる。
滑剤としては、特に限定されないが、脂肪族カルボン酸アミドが好ましい。このような脂肪族カルボン酸アミドとしては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、ベヘニン酸アミド等が挙げられる。
無機フィラーとしては、特に限定されないが、天然または合成珪酸塩化合物、酸化チタン、硫酸バリウム、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸ソーダ等が好ましい。珪酸塩化合物としては、カオリナイト、ハロイサイト、ハイドロタルサイト、モンモリロナイト、タルク、スメクタイト、バーミキュライト、マイカ等の層状珪酸塩が挙げられる。これらの層状珪酸塩は膨潤性であっても非膨潤性であってもよく、また、表面処理が施されていてもよい。
次に実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、必ずしもこれに限定されるものではない。なお、本発明における生分解性防湿材料の評価方法は以下の通りである。
(1)水蒸気透過度
モコン社製の透湿度測定器(PERMATRAN−W3/31MW)を用いて、40℃×100%RHにおける水蒸気透過度を測定した。
(2)接着性
コートされた生分解性フィルムと生分解性材料を手で剥離した時に感じる抵抗で接着性を以下のように評価した。
○:剥離の際に抵抗があり、剥離が困難。
×:剥離の際にほとんど抵抗を感じないか、全く抵抗を感じない。
(3)外観
生分解性防湿材料の外観を目視により以下のように評価した。
○:外観に問題がない。
×:基材のそり等の変形や、貼りつけたフィルムの縮みなどが見られた。
製造例1(未延伸生分解性フィルムの製造)
ポリ乳酸(カーギル・ダウ・ポリマー社製、D体=1%、数平均分子量100000)を用い、210℃で溶融しTダイより押出し、130μmの未延伸フィルムを得た。
製造例2(二軸延伸生分解性フィルムの製造)
製造例1で得られたポリ乳酸の未延伸フィルムを100℃で、縦方向3倍×横方向3倍の延伸倍率で同時二軸延伸を行い、リラックス率4%、130℃で熱処理し、15μmの二軸延伸フィルムを得た。
製造例3(生分解性樹脂水性分散体の製造)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、100.0gのポリ乳酸樹脂(カーギル・ダウ社製、6300D、酸価:1.7630mgKOH/g)、10.0gの界面活性剤(三洋化成社製、ニューポール PE−75、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体)、4.8g(樹脂中のカルボキシル基に対して15倍当量)のトリエチルアミン(ナカライテスク社製)、100.0gのテトラヒドロフラン(ナカライテスク社製)及び285.2gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を600rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、ヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を85℃に保って45分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度600rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリ乳酸樹脂水性分散体を得た。得られた水性分散体からTHFを除去するため、ロータリーエバポレーターを用い、浴温40℃で溶媒留去し、乳白色の均一なポリ乳酸樹脂水性分散体を得た。固形分濃度は30.0質量%であった。
製造例4(天然ワックス水性分散体の製造)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、40.0gのキャンデリラワックス(東亜化成社製、酸価:15.8、ケン化価:55.4)、8.6g(ワックスの完全ケン化に必要な量の2.5倍当量)のモルホリン(ナカライテスク社製)及び151.4gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を400rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を100℃に保ってさらに10分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度600rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、淡黄色の均一であり、沸点が185℃以上の分散安定剤を含有しないワックス水性分散体を得た。固形分濃度は20.0質量%、数平均粒子径は0.27μmであった。
製造例5(コート剤の調製)
製造例3で得られたポリ乳酸の水分散体と、製造例4で得られたキャンデリラワックスの水分散体を、ポリ乳酸とキャンデリラワックスが固形分で所定の質量比になるように混合し、十分に攪拌して防湿層を形成するコート剤を調製した。
製造例6(コート剤の調製)
製造例3で得られたポリ乳酸の水分散体と、ワックス分散体としてパラフィンワックス水分散体(日本精鑞社製、EMUSTAR−0135、アニオン性界面活性剤含有)を、ポリ乳酸とパラフィンワックスが固形分で所定の質量比になるように混合し、十分に攪拌して防湿層を形成するコート剤を調製した。
製造例7(生分解性材料(発泡シート)の製造)
ポリ乳酸(カーギル・ダウ・ポリマー社製、D体=1%、数平均分子量70000)に平均粒径2.5μmのタルクを1.0質量%ドライブレンドしたのち、連続押し出し発泡シート化装置(二軸混練機PCM−45(池貝社製)、サークルダイのリップ巾0.7mm、リング径65mm)を用い、押し出し温度200℃、冷却ゾーン温度150℃、ダイ温度160℃、吐出量20kg/hrの条件で、発泡ガスの炭酸ガス濃度は樹脂の1.1質量%添加し、シート化を行った。押出し機機初より、エチレングリコールジメタクリレート、ジ−t−ブチルパーオキサイド及びアセチルトリブチルクエン酸を質量比1/2/5とした液を、液体定量ポンプにて樹脂の1.2質量%注入して発泡適性を付与した。得られた発泡シートは厚さ2.0mm、発泡倍率7倍、平均セル径300μmであった。
実施例1〜
製造例1で得られたポリ乳酸の未延伸フィルムを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。このフィルムにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が70/30、60/40なるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、それぞれマイヤーバー#10でコートし、熱風乾燥機を用いて100℃で2分間乾燥した後に120℃で30秒間熱処理を行った。こうして得られた防湿層を積層した生分解性フィルムを製造例7で得られた生分解性発泡シートに、コート面が接するように積層し、130℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着し、生分解性防湿発泡シートを得た。これらのシートの物性を実施例1〜として表1に示した。
実施例4〜
コート剤としてポリ乳酸とパラフィンワックスの質量比が70/30、60/40なるように製造例6に記載の方法で調製されたコート剤を使用した以外は実施例1〜と同様にして生分解性防湿発泡シートを得た。これらのシートの物性を実施例4〜として表1に示した。
実施例7
製造例2で得られたポリ乳酸の二軸延伸フィルムを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。このフィルムにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が70/30となるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、マイヤーバー#10でコートし、熱風乾燥機を用いて100℃で2分間乾燥した後に140℃で30秒間熱処理を行った。こうして得られた防湿層を積層した生分解性フィルムを製造例7で得られた生分解性発泡シートに、コート面が接するように積層し、140℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着し、生分解性防湿発泡シートを得た。このシートの物性を実施例7として表1に示した。
参考例1
製造例7で得られた生分解性発泡シートの代わりに、クラフト紙を使用した以外は実施例7と同様の手順で生分解性フィルム、生分解性防湿層、クラフト紙を積層し、生分解性防湿材料を得た。この材料の物性を参考例1として表1に示した。
実施例9
製造例1で得られたポリ乳酸の未延伸フィルムを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。このフィルムにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が70/30となるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、マイヤーバー#10でコートし、熱風乾燥機を用いて100℃で2分間乾燥した後に120℃で30秒間熱処理を行った。こうして得られた防湿層を積層した生分解性フィルムを製造例7で得られた生分解性発泡シートに、コート面が接するように積層し、80℃で40kg/cmの線圧力で熱圧着し、生分解性防湿発泡シートを得た。このシートの物性を実施例9として表1に示した。
実施例10
製造例7で得られた生分解性発泡シートを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。この発泡シートにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が70/30となるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、マイヤーバー#20でコートし、熱風乾燥機を用いて100℃で2分間乾燥した後に120℃で30秒間熱処理を行った。こうして得られた防湿層を積層した生分解性発泡シートを製造例1で得られたポリ乳酸の未延伸フィルムに、コート面が接するように積層し、130℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着し、生分解性防湿発泡シートを得た。このシートの物性を実施例10として表1に示した。
比較例1
製造例1で得られたポリ乳酸の未延伸フィルムを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。このフィルムにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が70/30となるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、マイヤーバー#10でコートし、熱風乾燥機を用いて70℃で2分間乾燥した。こうして得られた生分解性フィルムを製造例7で得られた生分解性発泡シートに、コート面が接するように積層し、80℃で40kg/cmの線圧力で熱圧着した。得られたシートの物性を比較例1として表2に示した。
比較例2
製造例1で得られたポリ乳酸の未延伸フィルムを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。このフィルムにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が30/70となるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、マイヤーバー#10でコートし、熱風乾燥機を用いて100℃で2分間乾燥した後に120℃で30秒間熱処理を行った。こうして得られた生分解性フィルムを製造例7で得られた生分解性発泡シートに、コート面が接するように積層し、130℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着した。得られたシートの物性を比較例2として表2に示した。
比較例3
ポリ乳酸とパラフィンワックスの質量比が30/70となるように製造例6に記載の方法で調製されたコート剤を用いた以外は比較例2と同様の方法でシートを得た。得られたシートの物性を比較例3として表2に示した。
比較例4
コート剤として製造例3で得られたポリ乳酸を用いた以外は実施例1と同様の方法で生分解性フィルム、ポリ乳酸、生分解性発泡シートの順で積層し、130℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着した。得られたシートの物性を比較例4として表2に示した。
比較例5
コート剤として製造例4で得られたキャンデリラワックスを用いた以外は実施例1と同様の方法で生分解性フィルム、キャンデリラワックス、生分解性発泡シートの順で積層し、130℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着した。得られたシートの物性を比較例5として表2に示した。
比較例6
製造例2で得られたポリ乳酸の二軸延伸フィルムを1辺が約30cmの四角形に切り出し、この4辺を金枠で固定した。このフィルムにポリ乳酸とキャンデリラワックスの質量比が30/70となるように製造例5に記載の方法で調製されたコート剤を、マイヤーバー#10でコートし、熱風乾燥機を用いて100℃で2分間乾燥した後に140℃で30秒間熱処理を行った。こうして得られた生分解性フィルムを製造例7で得られた生分解性発泡シートに、コート面が接するように積層し、130℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着した。得られたシートの物性を比較例6として表2に示した。
比較例7
防湿層を積層した生分解性フィルムと生分解性発泡シートの貼り合わせを、60℃で40kg/cmの線圧力で熱圧着した以外は実施例1と同様の方法でシートを得た。得られたシートの物性を実施例7として表2に示した。
比較例8
防湿層を積層した生分解性フィルムと生分解性発泡シートの貼り合わせを、180℃で25kg/cmの線圧力で熱圧着した以外は実施例1と同様の方法でシートを得た。得られたシートの物性を実施例8として表2に示した。
比較例1では乾燥、熱処理時の温度が低かったため十分な防湿性が発現しなかった。比較例2、3、6では生分解性防湿層の天然ワックス比率が高かったためポリ乳酸発泡シートとの接着性が十分ではなかった。比較例4では生分解性防湿層に天然ワックスを含有しなかったために水蒸気透過度が高く、防湿性が発現しなかった。比較例5では生分解性防湿層にポリ乳酸樹脂を含有していなかったため、接着性が十分ではなかった。比較例7では防湿層を積層した生分解性フィルムと生分解性発泡シートの貼り合わせ時の温度が低かったために接着性が十分ではなかった。比較例8では防湿層を積層した生分解性フィルムと生分解性発泡シートの貼り合わせ時の温度が高すぎたために基材の発泡シートが変形し、水蒸気透過度も測定できないほどであった。

Claims (9)

  1. 生分解性フィルム、生分解性防湿層、生分解性材料の順に積層された生分解性防湿材料であって、生分解性フィルムがポリ乳酸系重合体からなり、生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とからなり、生分解性材料がポリ乳酸からなる発泡体であって、40℃、100%RHにおける水蒸気透過度が、50g/m 2 ・day以下であることを特徴とする生分解性防湿材料。
  2. 生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とを含有する水性分散体をコートし、80℃以上、220℃以下で乾燥及び熱処理して得られる層であることを特徴とする請求項1記載の生分解性防湿材料。
  3. 生分解性防湿層を構成する天然ワックスがキャンデリラワックスまたはパラフィンワックスであることを特徴とする請求項1又は2記載の生分解性防湿材料。
  4. 厚みが0.01〜10mmのシート状であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の生分解性防湿材料。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の生分解性防湿材料からなる成形体。
  6. ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とからなる生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体からなる生分解性フィルムの少なくとも片面に積層されてなる生分解性防湿フィルムと、ポリ乳酸からなる発泡体とを熱圧着して貼り合わせることを特徴とする生分解性防湿材料の製造方法。
  7. ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とからなる生分解性防湿層が、ポリ乳酸からなる発泡体の少なくとも片面に積層されてなる生分解性防湿発泡シートと、ポリ乳酸系重合体からなる生分解性フィルムとを熱圧着して貼り合わせることを特徴とする生分解性防湿材料の製造方法。
  8. 生分解性防湿層が、ポリ乳酸系重合体60〜97質量%と天然ワックス3〜40質量%とを含有する水性分散体をコートし、80℃以上、220℃以下で乾燥及び熱処理して得られる層であることを特徴とする請求項またはに記載の生分解性防湿材料の製造方法。
  9. 熱圧着の温度が70℃以上、160℃以下であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の生分解性防湿材料の製造方法。
JP2005053425A 2005-02-28 2005-02-28 生分解性防湿材料およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4652082B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005053425A JP4652082B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 生分解性防湿材料およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005053425A JP4652082B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 生分解性防湿材料およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006231859A JP2006231859A (ja) 2006-09-07
JP4652082B2 true JP4652082B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=37040023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005053425A Expired - Fee Related JP4652082B2 (ja) 2005-02-28 2005-02-28 生分解性防湿材料およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4652082B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007052543A1 (ja) 2005-11-04 2007-05-10 Unitika Ltd. 生分解性樹脂発泡シート、生分解性樹脂発泡体および生分解性樹脂成形容器
KR100689270B1 (ko) 2005-12-28 2007-03-08 (주)지앤씨코리아 친환경 생분해성 발포시트와 그 제조방법
JP4696306B2 (ja) * 2006-07-21 2011-06-08 独立行政法人産業技術総合研究所 生分解性ポリエステル及びその製造方法
DE102007015554A1 (de) * 2007-03-29 2008-10-02 Hans Adler Ohg Mehrschichtige Folie und Verpackung aus dieser Folie
CA2963325A1 (en) 2014-10-30 2016-05-06 F. Hoffmann-La Roche Ag Syringe and method of preparing a syringe
WO2021049637A1 (ja) * 2019-09-13 2021-03-18 三菱ケミカル株式会社 生分解性積層シート、容器形成用シート及び生分解性容器

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003175570A (ja) * 2001-10-05 2003-06-24 Oji Paper Co Ltd 防湿紙の製造方法
JP2003311868A (ja) * 2002-02-21 2003-11-06 Kao Corp 生分解性フィルム
JP2004181821A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Unitika Ltd 耐熱性を有する生分解性軽量パネル

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003175570A (ja) * 2001-10-05 2003-06-24 Oji Paper Co Ltd 防湿紙の製造方法
JP2003311868A (ja) * 2002-02-21 2003-11-06 Kao Corp 生分解性フィルム
JP2004181821A (ja) * 2002-12-04 2004-07-02 Unitika Ltd 耐熱性を有する生分解性軽量パネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006231859A (ja) 2006-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI265950B (en) A ternary mixture of biodegradable polyesters and products obtained therefrom
JP5867084B2 (ja) ポリ乳酸系フィルム
TW201241083A (en) Polylactic acid based film
JP4652082B2 (ja) 生分解性防湿材料およびその製造方法
WO2012023465A1 (ja) 多孔性フィルム
JP2005281677A (ja) 脂肪族ポリエステル系樹脂組成物及びその成形体
JP2002327107A (ja) ポリ乳酸系フィルムおよびその製造方法
JP5076287B2 (ja) ポリ乳酸フィルム
WO2013038770A1 (ja) フィルム
JP2008031457A (ja) 脂肪族芳香族ポリエステル及び樹脂組成物
JP2004315659A (ja) 生分解性ポリエステル系フィルムおよびその製造方法
JP2004099671A (ja) 生分解性フィルムおよびその製造方法
JP4167107B2 (ja) ポリ乳酸系二軸延伸積層フィルム
JPH11241008A (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物
JP2005329557A (ja) 多層フィルム
JP2003082140A (ja) 生分解性を有する多孔性フィルム及びその製造方法
JP2004149679A (ja) 生分解性を有する多孔性フィルムおよびその製造方法
JP3797868B2 (ja) 生分解性熱成形用シート状物および容器
JP6102315B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物及び該ポリエステル樹脂組成物を成形してなるフィルム
JPH11241009A (ja) ポリ乳酸系樹脂組成物
JP3535468B2 (ja) 生分解性積層フィルム
JP2004237625A (ja) 生分解性樹脂からなる多層フィルム及びその製造方法
JP2002060605A (ja) 乳酸系ポリマー成形物
JP4460381B2 (ja) ポリ乳酸系防湿コート二軸延伸フィルム
JP2002292721A (ja) 乳酸系ポリマーシートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100512

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100615

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees