JP4652029B2 - 帯電ローラ用のクリーニングローラ及びその製造方法 - Google Patents

帯電ローラ用のクリーニングローラ及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば複写機(コピー機)、プリンタ、ファクシミリ等の、電子写真の原理を利用して記録用紙に画像又は文字を印刷する画像形成装置に用いられる帯電ローラ用のクリーニングローラ及びその製造方法に関するものである。さらに詳しくは、この種の画像形成装置において、電子写真感光体の表面電位を一定の電位に帯電させる接触型の帯電ローラにつき、トナーやトナー外添剤等の付着性成分から、帯電ローラの表面を清浄に保つために設置される帯電ローラ用のクリーニングローラ及びその製造方法に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、感光体(像担持体)の表面を、帯電装置でコロナ放電により一定電位に帯電させた上で、これに対して記録されるべき画像や文字に対応するパターンがレーザー発振器やLEDで光照射することにより静電潜像として形成される。得られた静電潜像が、現像装置の現像ローラから供給されるトナー(現像剤)により現像され、可視化される。さらに、そのトナー像が記録用紙に転写され、定着されることにより印刷が行われる。
帯電装置はコロナ放電により感光体の表面を帯電させるが、帯電ローラ表面に絶縁物が付着すると、その部分で放電が起こらず、画像不良を起こすため、帯電ローラの表面は設計寿命に到るまで清浄に保たれる必要がある。ところが、帯電ローラが放電すべき相手である感光体は下流の工程で常時トナーに接触するため、帯電ローラはトナーやトナーの流動性及び帯電性を制御するために用いられている外添剤、或いは紙粉等の固体の微粒子に晒される。帯電ローラ自体は感光体にある程度の力で押し付けられており、さらにコロナ放電により発生する吸湿性の窒素酸化物の濃度も高い環境であるため、帯電ローラの表面には、上記絶縁性の微粒子等の異物に晒されている。従って、帯電ローラ表面を清掃する何らかの部材がなければ、印刷を繰り返して印刷枚数を重ねるにつれて、帯電ローラ表面にこれらを主成分とする絶縁物が蓄積され、放電を起こさない部分が成長して、その部分が点状、さらにはスジ状に、意図しないパターンが印刷されてしまう。
従来、帯電ローラを含む接触帯電部材表面のクリーニング部材としては、ブラシ、ブラシローラ、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド(PI)等の硬質樹脂のフィルム(のエッジ)等が使用されてきた。汚れを除去する作用は2つに大別される。1つは接触帯電部材に付着したトナー等を回収するために、スポンジや微細繊維等の柔らかくて捕集性の高いメラミン樹脂発泡体等のパッド部材を用いる方式である(例えば、特許文献1、2及び3を参照)。特許文献3には、クリーニング部材として外周部を多孔性スポンジ部材で構成したクリーニングローラが開示されている。このクリーニングローラは、帯電ローラが感光体の表面から離間されたときに帯電ローラに接触して回転しながら帯電ローラ表面のクリーニングを行うように構成されている。
もう1つは接触帯電部材に付着したトナーと摺接することでトナーを正規極性に帯電し直して感光体面上に吐出する方式である(例えば、特許文献4を参照)。その場合、ポリイミド等からなる可撓性を持つ有機高分子化合物のフィルムを用いることができる。
特開平5−19596号公報(第2頁及び第3頁) 特開2003−66807号公報(第2頁及び第4頁) 特開平7―261518号公報(第2頁及び第5頁) 特開平10―319702号公報(第2頁及び第5頁)
近年、カラープリンタやカラー複写機が電子写真機器の主流となってきており、印刷一枚あたりのトナー消費量が増大している。消費エネルギー抑制とトナーの保存性の向上の両立を図るため、特にカラー用トナーにおいてはトナーを構成する樹脂に低温で容易に溶融する樹脂を使用し、さらにシリカやチタニアのようなトナーよりも粒子径の小さい外添剤を大量に使用するようになってきている。このため、従来よりもトナー自体が壊れやすいうえ、トナーよりも細かい微粒子に帯電ローラが晒される頻度が増してきている。それに対して、例えば特許文献3に記載の技術では、外周部に多孔性スポンジ部材を有するクリーニングローラを設け、帯電ローラに面接触させてクリーニング効果を向上させているが、物理的作用によるクリーニングには限度があった。さらに、特許文献3にはそのクリーニングローラにトナーとは逆極性の電位を与える高圧電源を設けることも開示されているが、帯電ローラを感光体表面から離間させたときに用いられるものであり、帯電ローラの作動時における帯電ローラ表面の微粒子の付着を十分に抑制できるものではなかった。
一方、感光体自体の性能を向上させることにより、感光体等の交換部品が交換に到るまでの寿命を長くして、消耗品による印刷コストを引き下げるような設計がなされるようになってきている。このように、帯電ローラが微粒子よりなる異物に晒される頻度の増大と部品交換までの印刷枚数の増大の両方に対処するためには、これまで使用されてきたブラシ、ブラシローラ、フィルムのエッジのいずれを取っても十分ではなく、トナーや特に外添剤が帯電ローラ表面上に固着して帯電不良を起こすことが目立って問題となってきている。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、帯電ローラ表面における異物の付着を抑制し、異物に晒される頻度の増大と部品交換までの印刷枚数の増大に十分に対応できる耐久性を発揮することができる帯電ローラ用のクリーニングローラ及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラは、回転する電子写真感光体に接触する帯電ローラにより電子写真感光体の表面を帯電させた後、露光部で露光して静電潜像を形成し、その静電潜像に現像部よりトナーを供給し現像してトナー像を形成し、そのトナー像を記録用紙に転写するように構成した画像形成装置の前記帯電ローラに接触し、トナーを含む異物を除去するためのクリーニングローラにおいて、内周部にポリウレタン発泡体層が設けられ、その外周部にメラミン樹脂発泡体層が一体的に設けられていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラは、請求項1に係る発明において、前記メラミン樹脂発泡体層を構成するメラミン樹脂発泡体は、JIS K6400に基づく平均セル径が5〜100μmのものであることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法は、請求項1又は請求項2に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法であって、ポリウレタン発泡体を筒状に成形した後、その外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合物を付着させて発泡させ、ポリウレタン発泡体層の外周部にメラミン樹脂発泡体層を一体的に設けることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法は、請求項3に係る発明において、前記メラミン樹脂発泡体の原料配合物は水を含む分散液であり、ポリウレタン発泡体層の外周面に前記分散液を塗布した後、100℃以上に加熱して水を気化させて発泡させることを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラは、内周部にポリウレタン発泡体層が設けられ、その外周部にメラミン樹脂発泡体層が一体的に設けられて構成されている。このような積層構成においては、表面に位置するメラミン樹脂発泡体層がその微細なセル構造により帯電ローラ表面の異物に対する良好な研掃性と摩擦性とを発現する。しかも、そのメラミン樹脂発泡体層が内周部に位置する柔軟性及び弾力性のあるポリウレタン発泡体層に支持されていることから、メラミン樹脂発泡体のみの場合に比べて帯電ローラとの接触面積が大きくなるとともに、特に高温高湿下での歪み量が小さく安定しているものと推測される。従って、帯電ローラ表面に対する研掃性及び摩擦性が十分に発現され、帯電ローラの表面に付着しているトナー、その外添剤、紙粉等の異物が除去されるものと考えられる。その結果、帯電ローラ表面における異物の付着を抑制し、異物に晒される頻度の増大と部品交換までの印刷枚数の増大に十分に対応できる耐久性を発揮することができる。
請求項2に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラは、メラミン樹脂発泡体層を構成するメラミン樹脂発泡体のJIS K6400に基づく平均セル径が5〜100μmで、適切な微細セル構造が形成されることから、請求項1に係る発明の効果を向上させることができる。
請求項3に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法は、ポリウレタン発泡体を筒状に成形した後、その外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合物を付着させて発泡させ、ポリウレタン発泡体層の外周部にメラミン樹脂発泡体層を一体的に設けるものである。このような製造方法を採ることにより、ポリウレタン発泡体層の外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合物を付着させて発泡させるという簡単な操作で、容易にクリーニングローラを得ることができ、得られたクリーニングローラは請求項1又は請求項2に係る発明の効果を発揮することができる。
請求項4に記載の発明の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法は、請求項3に係る発明の効果に加え、メラミン樹脂発泡体の原料配合物は水を含む分散液で粘性をもたせることができ、ポリウレタン発泡体層の外周面への塗布を容易にでき、クリーニングローラの製作を効率良く行うことができる。
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
まず、画像形成装置について説明する。図3に示すように、円筒状をなす電子写真感光体(以下、単に感光体ともいう)11は一定方向(図3では時計方向)に回転するように構成されている。感光体11の上方位置には帯電ローラ12を備えた帯電部13が設けられ、帯電ローラ12は一定圧力で感光体11に押圧された状態で回転するように構成され、感光体11の表面をコロナ放電により一定電位に帯電させるようになっている。感光体11の回転方向において、帯電部13の隣接位置には露光部14が設けられ、その露光部14において記録されるべき画像や文字に対応するパターンがレーザー発振器やLED(発光ダイオード)にて光照射されて静電潜像として形成されるように構成されている。
感光体11の回転方向において、露光部14の隣接位置には現像ローラ15及びトナーカートリッジ16を備えた現像部17が設けられ、トナーカートリッジ16内の現像剤としてのトナー18が現像ローラ15によって感光体11上に供給されるようになっている。そして、感光体11上の静電潜像が、現像ローラ15から供給されるトナー18により現像され、そのトナー像により可視化される。感光体11の下方位置には反時計方向に回転する転写ローラ19を備えた転写部20が設けられ、感光体11と転写ローラ19との間には記録用紙21が挟着された状態で図中右から左へ送られるようになっている。そして、感光体11上のトナー像が記録用紙21に転写される。転写部20より記録用紙21の進行方向には定着部22が設けられ、その定着部22を構成するヒートローラ23及び加圧ローラ24が記録用紙21を挟んで上下位置に配設され、記録用紙21に転写されたトナー像を定着し、印刷を完了するように構成されている。感光体11の回転方向において、転写部20より進行方向側にはトナー除去部25が配置され、そのトナー除去部25を構成する除去用ブレード26によって掻き取られたトナー18が廃トナーボックス27に収容されるようになっている。
前記帯電部13の帯電ローラ12は回転軸体12aを中心にして図3の時計方向に回転するようになっている。帯電ローラ12に対向する位置にはクリーニングローラ28がその回転軸28aを中心にして図3の反時計方向に回転可能に配設されている。図2に示すように、そのクリーニングローラ28は帯電ローラ12より直径が小さく、長さがほぼ同じになるように構成され、帯電ローラ12に接触して従動回転(共回り)するようになっている。帯電部13はコロナ放電により感光体11の表面を帯電させるが、帯電ローラ12表面に絶縁物が付着すると、その部分で放電が起こらず、画像不良を起こすため、帯電ローラ12の表面は設計寿命に到るまで清浄に保たれる必要がある。ところが、帯電ローラ12が放電すべき相手である感光体11は下流の工程で常時トナー18に接触するため、帯電ローラ12はトナー18やトナー18の流動性及び帯電性を制御するために用いられている二酸化珪素(SiO2)、二酸化チタン(TiO2)等の外添剤、或いは紙粉等の固体の微粒子を含む異物に晒されている。帯電ローラ12自体は感光体11にある程度の力で押し付けられており、さらにコロナ放電により発生する吸湿性の窒素酸化物の濃度も高い環境であるため、帯電ローラ12の表面には、上記絶縁性の異物(ダスト成分)等に晒されている。
クリーニングローラ28は、帯電ローラ12に常時接触することにより、そのような異物を取り除き、帯電ローラ12の機能を長時間安定して発揮させるためのものである。そのために、クリーニングローラ28には次のような特性が要求される。
1)帯電ローラ12表面に付着されているトナー18、外添剤等の異物を連続的に除去して、ある程度の大きさ以上の塊に成長させない、十分な研掃性を持つこと。
2)帯電ローラ12表面には、帯電ローラ12全体の電気抵抗値を制御したり、帯電ローラ12を構成するゴム弾力性層中に含まれる可塑剤や加硫剤等の成分のブリードやブルームを抑制し、トナー18や外添剤が表面から容易に離れるようにするため、薄いコーティング層が形成されている場合が多い。このコーティング層を削らないような適度な摩擦性(摩擦力)を維持すること。
3)クリーニングローラ28から感光体11を汚染するような低分子成分を放出しないこと。
係るクリーニングローラ28は、図1に示すように、円筒状をなすポリウレタン発泡体層29の外周部にメラミン樹脂発泡体層30が所定の厚みで一体的に設けられて構成されている。このポリウレタン発泡体層29は、柔軟性及び弾力性に優れているとともに、高温、高湿下における歪み量が小さいという特性を有している。ポリウレタン発泡体層29を形成するポリウレタン発泡体は、ポリオール類、ポリイソシアネート類、触媒及び発泡剤を含むポリウレタン発泡体の原料を反応させ、発泡及び硬化させることにより得られる。
ポリオール類としては、ポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールが用いられるが、ポリエーテルポリオールはポリエステルポリオールに比べ、ポリイソシアネート類との反応性が良く、得られるポリウレタン発泡体の歪みが小さく、かつ加水分解しにくいことから、ポリエーテルポリオールを用いることが好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、多価アルコールにプロピレンオキシドを付加重合させた重合体、エチレンオキシドを付加重合させた重合体、プロピレンオキシドとエチレンオキシドとを付加重合させた重合体、或いはそれらの変性体等が用いられる。変性体としては、前記ポリエーテルポリオールにアクリロニトリル又はスチレンを付加させたもの、或はアクリロニトリルとスチレンの双方を付加させたもの等が挙げられる。ここで、多価アルコールは1分子中にヒドロキシル基を複数個有する化合物であり、例えばグリセリン、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
これらのポリエーテルポリオールは、末端に第1級のヒドロキシル基を有していることから、ポリイソシアネート類との反応性が高い。ポリエーテルポリオールの平均分子量は2000〜6000であることが好ましい。この平均分子量が2000未満の場合には得られるポリウレタンの発泡体の成形時における安定性が低下し、6000を越える場合にはポリウレタン発泡体の反発性能が著しく大きくなり、クッション性が低下し、帯電ローラ12への接触圧が高くなり過ぎる傾向を示す。このポリエーテルポリオールは、原料成分の種類、分子量、縮合度等を調整することによって、ヒドロキシル基の官能基数やヒドロキシル基価を変えることができる。
上記のポリオール類と反応させるポリイソシアネート類はイソシアネート基を複数有する化合物であって、具体的にはトリレンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族ポリイソシアネート類、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート類、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等の脂肪族ポリイソシアネート類、又はこれらとポリオールとの反応による遊離イソシアネートプレポリマー類、カルボジイミド変性ポリイソシアネート類等の変性ポリイソシアネート類、さらにはこれらの混合ポリイソシアネート等が用いられる。これらのうち、トリレンジイソシアネート及びその誘導体、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート及びその誘導体が好ましく、これらを混合して使用することもできる。
ポリイソシアネート類のイソシアネートインデックスは100以下又は100を越えてもよいが、ポリウレタン発泡体の柔軟性をクリーニングローラ28に適するようにするために、100〜110の範囲であることが好ましい。イソシアネートインデックスが100未満の場合、ポリウレタン発泡体が柔らかくなって帯電ローラ12表面のトナー18等の異物に対する研掃性が低下する。一方、イソシアネートインデックスが110を越える場合、ポリウレタン発泡体が硬くなる傾向を示し、帯電ローラ12の表面を傷付けるおそれがでてくる。ここで、イソシアネートインデックスは、ポリオール類のヒドロキシル基及び発泡剤としての水(ヒドロキシル基として計算)に対するポリイソシアネート類のイソシアネート基の当量比を百分率で表したものである。
次に、触媒はポリオール類とポリイソシアネート類とのウレタン化反応(樹脂化反応)、ポリイソシアネート類と水との泡化反応、尿素化合物とポリイソシアネート類との硬化反応(架橋反応)等の各反応を促進させるためのものである。係る触媒として具体的にはトリエチレンジアミン(TEDA)、ジメチルエタノールアミン、N,N´,N´−トリメチルアミノエチルピペラジン等の3級アミン、オクチル酸スズ(スズオクトエート)等の有機金属化合物、酢酸塩、アルカリ金属アルコラート等が用いられる。また、その他の触媒として、発泡体表面における硬化性を向上させるために、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等のモルホリン系の触媒を用いることもできる。触媒の配合量は、ポリオール類100質量部当たり0.05〜0.5質量部程度である。
発泡剤は、ポリウレタンを発泡させてポリウレタン発泡体を得るためのもので、代表的には化学的発泡剤としての水が挙げられる。水は主にポリイソシアネート類と反応(泡化反応)して炭酸ガスを発生する。発泡剤としては、水以外にその他の化学的発泡剤又は物理的(機械的)発泡剤を用いることができる。化学的発泡剤としては、有機酸、硼酸等の無機酸類、炭酸アルカリ金属塩、環状カーボネート類、ジアルキルカーボネート等が挙げられる。これらの化学的発泡剤は、ポリウレタン発泡体の原料成分との反応又は加熱による分解によってガスを発生する。一方、物理的発泡剤としては、ペンタン、シクロペンタン等の炭化水素類、HCFC−22、141b等のハイドロクロロフルオロカーボン類、HFC−245類、356類等のハイドロフルオロカーボン類、空気、窒素ガス、炭酸ガス(二酸化炭素)等のガスが挙げられる。
発泡剤としての水の配合量は、ポリオール類100質量部当たり1〜7質量部程度であることが好ましい。水の配合量が1質量部未満の場合には泡化反応が不十分となって発泡体のクッション性が損なわれやすくなり、7質量部を越える場合には泡化反応が過剰になって発泡体が柔らかくなり過ぎ、帯電ローラ12表面の異物に対する研掃性や摩擦性が低下する。
整泡剤はポリウレタン発泡体の原料に通常配合されるもののいずれも使用することができるが、例えばオルガノシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、シリコーン−グリース共重合体等の非イオン系界面活性剤、又はそれらの混合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、フェノール系化合物等が挙げられる。整泡剤の配合量は、ポリオール類100質量部当たり0.1〜2.0質量部程度であることが好ましい。その他ポリウレタンの原料には、ポリアルキレンオキシドポリオール等のセルオープナー、縮合リン酸エステル等の難燃剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、着色剤等を用いることができる。
前記ポリオール類とポリイソシアネート類とのウレタン化反応を行なう場合には、成形用金型を用いるモールド成形法、ポリウレタン発泡体の原料をベルトコンベア上に吐出し、常温、大気圧下で自然発泡し、硬化させるスラブ成形法等のいずれも採用される。また、ウレタン化反応の際には、ワンショット法又はプレポリマー法が採用される。ワンショット法は、ポリオール類とポリイソシアネート類とを直接反応させる方法である。プレポリマー法は、ポリオール類とポリイソシアネート類との各一部を事前に反応させて末端にイソシアネート基又はヒドロキシル基を有するプレポリマーを得、それにポリオール又はポリイソシアネートを反応させる方法である。
このようにして得られるポリウレタン発泡体は、骨格が三次元に網目状に延び、その間には多数のセルが形成され、セルが三次元的に連続して延びる三次元の連通構造を有している。また、ポリウレタン発泡体は、ハードセグメントとソフトセグメントとにより構成されるポリウレタンの性質に基づいて一定の強度と所要の弾力性を有し、良好な歪み性(復元性)を発揮することができる。ポリウレタン発泡体のJIS K6400に基づく平均セル径は100〜700μmであることが好ましく、400〜600μmであることがより好ましい。平均セル径が10μm未満のときには骨格部分が多くなり、クリーニングローラ28が帯電ローラ12の表面を傷付ける傾向を示し、700μmを越えるときにはセルが大きくなって空間部分が増え、トナー18等の異物に対する研掃性が低下するとともに、クリーニングローラ28の強度が低下して耐久性が不足する。
また、ポリウレタン発泡体のJIS K6400に基づく密度は20〜300kg/m3であることが好ましい。密度が20kg/m3未満の場合にはセルを形成する骨格部分が少なくなって帯電ローラ12表面のトナー18等の異物に対する研掃性が低下するとともに、セルが大きくなってクリーニングローラ28の強度が低下する。一方、密度が300kg/m3を越える場合には、セルを形成する骨格部分が多くなってクリーニングローラ28が帯電ローラ12を傷付けるおそれがある。さらに、ポリウレタン発泡体の平均セル数は、20〜250個/25mmであることが好ましい。平均セル数が20個/25mm未満のときには、セルを形成する骨格部分が少なくなって帯電ローラ12表面の異物に対する研掃性が低下し、またセルが大きくなってクリーニングローラ28の強度が低下する。一方、250個/25mmを越えるときには、セルを形成する骨格部分が多くなってクリーニングローラ28が帯電ローラ12を傷付けるおそれがある。
図1に示すように、上記のようにして得られるポリウレタン発泡体は円筒状に形成されてポリウレタン発泡体層29となり、その中心部の孔28bには前記クリーニングローラ28の回転軸28aが挿入されるようになっている。得られたポリウレタン発泡体層29は、その厚みを1〜8mmとすることが好ましい。この厚みが1mm未満の場合には、クリーニングローラ28に十分な弾力性が得られず、帯電ローラ12表面に対する接触面積を十分に確保できないおそれがある。一方、8mmを越える場合には、ポリウレタン発泡体層29の厚みが厚くなり過ぎて弾力性が大きくなり、帯電ローラ12表面の異物に対する研掃性や摩擦性が低下する。
次に、上記のポリウレタン発泡体層29の外周部にはメラミン樹脂発泡体層30が一体的に形成される。係るメラミン樹脂発泡体層30は、三次元状に延びる硬い骨格間に微細なセルが形成された構造を有する発泡体であり、帯電ローラ12表面の異物に対して良好な研掃性や摩擦性を発現する機能を備えている。メラミン樹脂発泡体層30を構成するメラミン樹脂発泡体のJIS K6400に基づく平均セル径は、5〜100μmであることが好ましい。この平均セル径が5μm未満の場合には、メラミン樹脂発泡体層30表面の発泡体を構成する骨格部分が密になり、帯電ローラ12表面の異物に対する研掃性や摩擦性が強く作用し過ぎる傾向を示す。一方、100μmを越える場合には、発泡体を構成する骨格部分が粗になり、帯電ローラ12表面の異物に対する研掃性や摩擦性が低下する傾向を示す。
そのようなメラミン樹脂発泡体層30は、メラミン樹脂発泡体の原料配合物をポリウレタン発泡体層29の外周面に塗布し、発泡させることによって形成される。メラミン樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドとを付加反応(メチロール化反応)、次いで縮合反応を行うことにより得られる。メラミン樹脂発泡体の原料配合物は、常法に従って調製されるが、主原料としては例えばメラミンとホルムアルデヒドとの混合物、メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物等が用いられる。その他の原料成分としては、発熱用成分としてのカーボンブラックの水分散液、分散剤としての界面活性剤、pH調整剤としての蟻酸等のカルボン酸、発泡剤としてのハイドロフルオロエーテル及び増粘性成分としての水等が用いられる。メラミン樹脂発泡体の原料配合物は、通常液状で使用される。
メラミン樹脂発泡体層30の厚みは、前記ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/30〜1/2の範囲であることが好ましい。この場合、メラミン樹脂発泡体層30とポリウレタン発泡体層29との相乗効果を良好に発揮することができる。メラミン樹脂発泡体層30の厚みがポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/30未満の場合には、ポリウレタン発泡体層29の機能に比べてメラミン樹脂発泡体層30の機能を十分に発揮することができなくなる。これに対し、1/2を越える場合には、メラミン樹脂発泡体層30の厚みが厚くなり過ぎて、内層のポリウレタン発泡体層29に基づく効果を十分に発揮することができなくなる。メラミン樹脂発泡体層30の厚みは、通常50〜500μm程度である。
次に、クリーニングローラ28の製造方法について説明する。
まず、ポリウレタン発泡体を製造する。例えばポリオール類としてポリエーテルポリオールを用い、それに発泡剤としての水、触媒としてのトリエチレンジアミン及びオクタン酸スズを加えて混合した後、ポリイソシアネート類としてのトリレンジイソシアネートを配合し、発泡させてポリウレタン発泡体を調製する。得られたポリウレタン発泡体を板状に裁断し、クリーニングローラ28の回転軸28aを挿入するための孔28bをあける。そして、その孔28bにクリーニングローラ28の回転軸28aを挿入して固着し、その外周面を研磨することにより円筒状のポリウレタン発泡体層29を作製する。続いて、そのポリウレタン発泡体層29の外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合液を塗布し、加熱して発泡させることによって、ポリウレタン発泡体層29上にメラミン樹脂発泡体層30が一定の厚みをもって形成される。メラミン樹脂発泡体の原料配合液の塗布方法としては、ロールコータ等によるコーティング法、浸漬法、スプレー法等のいずれも採用される。
さて、作製されたクリーニングローラ28を使用する場合には、クリーニングローラ28を画像形成装置の帯電ローラ12に対向、接触させて配置し、帯電ローラ12の回転に伴なって従動回転するように配設する。そして、帯電ローラ12により感光体11の表面が帯電され、露光部14で露光されて静電潜像が形成される。続いて、現像部17で静電潜像がトナー18により現像されてトナー像が形成され、そのトナー像が転写部20で記録用紙21に記録され、定着部22で定着される。転写部20でトナー像が記録用紙21に転写された後、感光体11表面にはわずかなトナー18、トナー外添剤、紙粉等の異物が残存するが、そのような異物は除去用ブレード26によって掻き取られる。その後、感光体11は回転して帯電部13に戻るが、その表面には微量の異物が存在し、帯電ローラ12に付着する。
このとき、帯電ローラ12にはクリーニングローラ28が接触して従動回転している。このクリーニングローラ28は、前記ポリウレタン発泡体層29の外周部にメラミン樹脂発泡体層30が一体化されて積層形成されている。従って、メラミン樹脂発泡体層30を形成する発泡体の微細なセル構造、すなわち微細なセルを形成する骨格部分が帯電ローラ12表面の異物に対して帯電ローラ12表面から払うように作用し、異物が凝結することを阻止する。しかも、そのメラミン樹脂発泡体層30を下から支えるポリウレタン発泡体層29が十分な柔らかさを持ち、メラミン樹脂発泡体層30表面が帯電ローラ12表面により十分かつ均一に接触することができると推測される。従って、クリーニングローラ28は、メラミン樹脂発泡体のみの場合に比べて帯電ローラ12との接触面積が大きくなるとともに、特に高温高湿下での歪み量が小さく安定しているものと推測される。その結果、帯電ローラ12表面に存在する異物が帯電ローラ12表面から取り除かれるものと考えられる。
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
・ 本実施形態における帯電ローラ12用のクリーニングローラ28は、ポリウレタン発泡体層29の外周部にメラミン樹脂発泡体層30が一体的に設けられて構成されている。このような積層構成においては、表面に位置するメラミン樹脂発泡体層30がその微細なセル構造により帯電ローラ12表面の異物に対する良好な研掃性と摩擦性とを発現する。さらに、そのメラミン樹脂発泡体層30は、内周部に位置する柔軟性及び弾力性のあるポリウレタン発泡体層29に支持されていることから、帯電ローラ12表面に対する研掃性及び摩擦性が十分に発現され、帯電ローラ12表面に付着している異物が除去されるものと考えられる。このように、メラミン樹脂発泡体層30とポリウレタン発泡体層29との相乗効果により、帯電ローラ12表面における異物の付着を抑制し、異物に晒される頻度の増大と部品交換までの印刷枚数の増大に十分に対応できる耐久性を発揮することができる。
・ さらに、メラミン樹脂発泡体層30を構成するメラミン樹脂発泡体のJIS K6400に基づく平均セル径を5〜100μmとすることにより、メラミン樹脂発泡体層30が適切な微細セル構造を有することから、上記の効果を向上させることができる。
・ 前記メラミン樹脂発泡体層30の厚みをポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/30〜1/2の範囲に設定することにより、クリーニングローラ28外周部のメラミン樹脂発泡体層30とそれを支える内周部のポリウレタン発泡体層29との相乗効果を良好に発揮することができる。
・ また、クリーニングローラ28は、ポリウレタン発泡体層29を円筒状に成形した後、その外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合液を付着させて発泡させ、ポリウレタン発泡体層29の外周部にメラミン樹脂発泡体層30を一体化させることによって製造される。このような製造方法を採ることにより、ポリウレタン発泡体層29の外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合液を付着させて発泡させるという簡単な操作で、容易にクリーニングローラ28を得ることができる。
・ 加えて、メラミン樹脂発泡体の原料配合液として、水を含む分散液で粘性をもたせることにより、ポリウレタン発泡体層29の外周面へのメラミン樹脂発泡体の原料配合液の塗布を容易にでき、クリーニングローラ28の製作を効率良く行うことができる。
・ しかも、ポリウレタン発泡体層29を構成するポリウレタン及びメラミン樹脂発泡体層30を構成するメラミン樹脂はいずれも熱硬化性樹脂であるため、クリーニングローラ28から感光体11を汚染するような低分子成分を放出するおそれはない。
以下に、実施例及び比較例を挙げて、前記実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエーテル系のポリウレタン発泡体(JIS K6400に基づく密度が50kg/m3及び平均セル数が50個/25mm)に、クリーニングローラ28の回転軸28aを挿入するための孔28bとして直径4mmの孔28bをあけた。一方、無電解ニッケルメッキ処理が施された鋼鉄(SUM23L)製の回転軸28aを用意し、その表面にエチレン−酢酸ビニル(EVA)共重合体よりなるホットメルト接着剤を塗布した。この回転軸28aを前記ポリウレタン発泡体の孔に挿入し、誘導加熱後冷却し、回転軸28aをポリウレタン発泡体内に固定した。そして、ポリウレタン発泡体の外表面を研磨し、外径10mm、長さ315mmのポリウレタン発泡体層29よりなるローラを作製した。ポリウレタン発泡体層29の厚みは2mmであった。
このローラの外周面に下記に示すメラミン樹脂発泡体の原料配合液を湿潤(ウェット)状態で約10μmの厚さとなるようにロールコータで塗布した。
(メラミン樹脂発泡体の原料配合液の組成)
メラミン−ホルムアルデヒド初期縮合物 100質量部、水 10質量部、カーボンブラックの水分散液(山陽色素(株)製、EMACOL BLACK) 15質量部、界面活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(関東化学(株)製) 20質量部、蟻酸(関東化学(株)製) 5質量部、発泡剤としてハイドロフルオロエーテル(住友スリーエム(株)製) 5質量部。
その後、誘導加熱装置にて200℃で140秒間加熱し、発泡させてメラミン樹脂発泡体を成形した。そして、メラミン樹脂発泡体の外表面を研磨し、外径10mm、長さ315mmのクリーニングローラ28を作製した。メラミン樹脂発泡体層30はクリーニングローラ28の外周面からおよそ100μmの厚みで形成されていた(ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/20)。また、メラミン樹脂発泡体の平均セル径は約10μmであった。
(比較例1)
メラミン樹脂発泡体(BASF社製)をクリーニングローラに加工したものを使用した。
(比較例2)
実施例1において、ポリウレタン発泡体層29の表面にメラミン樹脂発泡体層30を形成することなく、ポリウレタン発泡体層29のみを用いてクリーニングローラを製作した。
(実施例2)
スラブ成形法によるポリエーテル系のポリウレタン発泡体(JIS K6400に基づく密度が70kg/m3及び平均粒セル数が70個/25mm)に実施例1と同様に、直径4mmの孔28bをあけた。その孔28bに、予めエチレン−酢酸ビニル(EVA)共重合体よりなるホットメルト接着剤を塗布した直径5mmの鋼鉄製(SUM23Lに無電解ニッケルメッキを5μmの厚みで施したもの)の回転軸28aを挿入した。そして、回転軸28aを加熱、冷却することで接着し、外径を研磨して直径10.5mmのローラに加工した。
このローラに、実施例1と同じメラミン樹脂発泡体の原料配合液を湿潤状態の厚みが約200μmとなるようにロールコータで塗布し(粘稠な配合物をウレタンフォームローラに押し込むようにして)、そのまま誘導加熱装置に140秒入れて発泡させ、メラミン樹脂発泡体層30を形成した。その後、もう一度外周を研磨して外径が10mm、ローラ部の長さ315mmのクリーニングローラ28を得た。メラミン樹脂発泡体層30はクリーニングローラ28の外周面からおよそ100μmの厚みで形成されていた(ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/20)。
(実施例3)
メラミン樹脂発泡体の原料配合液の塗布厚みを湿潤状態の厚み約500μmとする以外は実施例2と同様に実施してクリーニングローラ28を作製した。得られたクリーニングローラ28には、メラミン樹脂発泡体層30がクリーニングローラ28の外周面からおよそ500μmの厚みで形成されていた(ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/4)。
(実施例4)
スラブ成形法によるポリエーテル系のポリウレタン発泡体を、JIS K6400に基づく密度が30kg/m3及び平均粒セル数が35個/25mmのものに代え、メラミン樹脂発泡体の原料配合液の塗布厚みを湿潤状態の厚みで約200μmとする以外は実施例2と同様に実施してクリーニングローラ28を作製した。得られたクリーニングローラ28には、メラミン樹脂発泡体層30がクリーニングローラ28の外周面からおよそ100μmの厚みで形成されていた(ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/20)。
(実施例5)
メラミン樹脂発泡体の原料配合液の塗布厚みを湿潤状態の厚みで約500μmとする以外は実施例4と同様に実施してクリーニングローラ28を作製した。得られたクリーニングローラ28には、メラミン樹脂発泡体層30がクリーニングローラ28の外周面からおよそ500μmの厚みで形成されていた(ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/4)。
(実施例6)
物理的発泡剤を用いて得られたポリウレタン発泡体(株式会社 イノアックコーポレーション製、商品名ENDUR、JIS K6400に基づく密度が250kg/m3及び平均粒セル数が200個/25mm)を用いて直径10mm、ローラ部の長さ315mmのローラを作製した。得られたローラの表面に、実施例1のメラミン樹脂発泡体の原料配合液を湿潤状態の厚みが約50μmとなるようにロールコータで塗布した。そして、誘導加熱装置に140秒入れて発泡させ、メラミン樹脂発泡体層30を形成した。その後、もう一度外周面を軽く研磨し、直径10mmのクリーニングローラ28を得た。メラミン樹脂発泡体層30はクリーニングローラ28の外周面から平均して約70μmの厚みで形成されていた(ポリウレタン発泡体層29の厚みに対して1/28.6)。
<評価方法>
市販のプリンタ〔IPSiO9000、(株)リコー製〕のドラムカートリッジ(耐久寿命6万枚)に、実施例1〜6及び比較例1、2のクリーニングローラを組み込み、40℃、95%RH(相対湿度)の環境下に7日保管後、10℃、15%RHの環境において、被覆率(印字濃度)5%の文字パターンを連続して印刷した。そして、印刷枚数5千枚ごとに帯電ローラ12の表面状態を観察し、マゼンタ25%ベタ濃度のテストパターンを印刷し、最終的にはこのカートリッジの設計寿命である6万枚までの帯電ローラ12の表面状態と、画像の状態とを観察した。それらの結果を表1に示した。
Figure 0004652029
表1に示したように、実施例1〜6においては、高温高湿下での保管後における評価結果として、帯電ローラ12の表面が均一に白っぽく見える部分が認められたが、全体として良好であり、クリーニングローラの表面にトナーの侵入が少し見られるが良好であり、かつ画像の状態についてはいずれも異常が認められなかった。
これに対し、メラミン樹脂発泡体を用いた比較例1では、画像の状態には異常が認められなかったが、帯電ローラ12の表面には全体に白っぽさが実施例1よりも強く現れ、クリーニングローラの表面には軸方向に0.5mm程度の深さの窪みが走っていた。実施例1のポリウレタン発泡体層29のみを用いた比較例2では、帯電ローラ12の表面には所々白く濃い筋状に異物の付着が認められ、クリーニングローラの表面にはトナーの侵入がわずかに見られ、かつ画像の状態についても点状の異常が次第に筋状の異常となり、その筋は帯電ローラ12の白い筋に対応していた。
なお、本実施形態は、次のように変更して実施することも可能である。
・ メラミン樹脂発泡体層30を、例えば表面硬度が異なる複数のメラミン樹脂発泡体を用いて複数層で構成することも可能である。
・ ポリウレタン発泡体層29を、例えば柔軟性及び弾力性が異なる複数のポリウレタン発泡体を用いて複数層で構成することも可能である。
・ メラミン樹脂発泡体層30に、トナー18の帯電性及び流動性を調整する外添剤、例えばシリカ、アルミナ等を含有させ、帯電ローラ12表面の異物に対して親和性を持たせてその異物を除去するように構成することもできる。
・ クリーニングローラ28を複数備え、それぞれ帯電ローラ12に接触させるように構成することも可能である。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1) 前記メラミン樹脂発泡体層の厚みは、ポリウレタン発泡体層の厚みに対して1/30〜1/2であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラ。このように構成した場合、メラミン樹脂発泡体層とポリウレタン発泡体層との相乗効果を良好に発揮することができる。
(2) 前記メラミン樹脂発泡体層の厚みは、50〜500μmであることを特徴とする上記の技術的思想(1)に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラ。このように構成した場合、帯電ローラ表面の異物に対する研掃性や摩擦性を良好に発揮させることができる。
(3) 前記ポリウレタン発泡体層を形成するポリウレタン発泡体は、JIS K6400に基づく平均セル径が100〜700μmであることを特徴とする上記の技術的思想(1)又は技術的思想(2)に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラ。このように構成した場合、ポリウレタン発泡体の強度を維持し、帯電ローラ表面の異物に対する研掃性や摩擦性を向上させることができる。
(4) 前記ポリウレタン発泡体層を形成するポリウレタン発泡体は、ポリエーテルポリオールを用いて得られるポリエーテル系ポリウレタン発泡体であることを特徴とする技術的思想(1)から技術的思想(3)のいずれか一項に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラ。このように構成した場合、ポリウレタン発泡体の製造時における反応性が良く、得られるポリウレタン発泡体の歪みを良好にでき、かつ加水分解を抑制することができる。
(5) 前記ポリウレタン発泡体層を形成するポリウレタン発泡体のセルは三次元の連通構造を有することを特徴とする技術的思想(1)から技術的思想(4)のいずれか一項に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラ。このように構成した場合、帯電ローラに対する研掃性や摩擦性を向上させることができるとともに、弾力性を高めて歪み性を向上させることができる。
実施形態におけるクリーニングローラを示す拡大断面図。 帯電ローラ及びクリーニングローラを示す斜視図。 画像形成装置を示す概略説明図。
符号の説明
11…電子写真感光体、12…帯電ローラ、14…露光部、17…現像部、18…トナー、21…記録用紙、28…クリーニングローラ、29…ポリウレタン発泡体層、30…メラミン樹脂発泡体層。

Claims (4)

  1. 回転する電子写真感光体に接触する帯電ローラにより電子写真感光体の表面を帯電させた後、露光部で露光して静電潜像を形成し、その静電潜像に現像部よりトナーを供給し現像してトナー像を形成し、そのトナー像を記録用紙に転写するように構成した画像形成装置の前記帯電ローラに接触し、トナーを含む異物を除去するためのクリーニングローラにおいて、
    内周部にポリウレタン発泡体層が設けられ、その外周部にメラミン樹脂発泡体層が一体的に設けられていることを特徴とする帯電ローラ用のクリーニングローラ。
  2. 前記メラミン樹脂発泡体層を構成するメラミン樹脂発泡体は、JIS K6400に基づく平均セル径が5〜100μmのものであることを特徴とする請求項1に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法であって、ポリウレタン発泡体を筒状に成形した後、その外周面にメラミン樹脂発泡体の原料配合物を付着させて発泡させ、ポリウレタン発泡体層の外周部にメラミン樹脂発泡体層を一体的に設けることを特徴とする帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法。
  4. 前記メラミン樹脂発泡体の原料配合物は水を含む分散液であり、ポリウレタン発泡体層の外周面に前記分散液を塗布した後、100℃以上に加熱して水を気化させて発泡させることを特徴とする請求項3に記載の帯電ローラ用のクリーニングローラの製造方法。
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