JP4649348B2 - 核医学診断装置 - Google Patents

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Description

本発明は、核医学診断装置に関し、特に、データ処理の単純化により回路の小規模化を図ることができるとともに、データの数え落としの減少により感度向上を図ることができる、PET装置やSPECT装置などの核医学診断装置に関する。
PET(positron emission tomography;陽電子放出断層撮影)装置は、被検体(例えば、被検診者)の特定の部位(例えば、がん病巣)に集積しやすい物質(例えば、ブドウ糖、アミノ酸等)を陽電子放出核種で標識した放射性薬剤(radiopharmaceutical)、すなわちPET用薬剤を、被検体へ投与した後(または、投与しながら)、被検体から放出されるγ線を検出してPET用薬剤の集散状態を示す断層像を再構成するものである。陽電子放出核種としては、例えば、酸素-15(15O),窒素-13(13N),炭素-11(11C),フッ素-18(18F)などが用いられる。代表的なPET用薬剤としては、がん病巣に集積する18F-フルオロデオキシグルコース(18FDG)が知られている。
がん病巣に集積されたPET用薬剤に含まれる陽電子放出核種は、陽電子を放出する。この陽電子は近傍に存在する電子との相互作用により消滅する。このとき、511keVのエネルギーを有する一対のγ線(消滅γ線対)が、それぞれ、被検体内からほぼ180°反対方向に放出される。したがって、ほぼ同時に検出された各々約511keVのエネルギーを有する2個のγ線は、単一の事象(陽電子−電子の対消滅)によって生じた消滅γ線対である蓋然性が高い。したがって、これらの条件(同時性及びエネルギー)を満たす2つのγ線を別々検出した2つの放射線検出器(検出器対)の位置を基に、それらのγ線の各飛跡を推定できる。
同様に、多数のγ線対の飛跡情報を収集し、これらの飛跡情報を基に、フィルタ逆投影法(Filtered Backprojection; FBP)に代表される画像再構成を行えば、陽電子放出核種に起因する体内放射能濃度分布を表す断層像が得られる。
なお、良好なPET画像を生成するには、事象ごとの消滅γ線対に対応する一対の検出データを特定する必要がある。このため、PET装置では、同時計数回路が、実質的に同時に検出されたγ線対に対応する一対の検出データを、特定している。こうして、消滅γ線のペアが的確に認識されて断層像の生成に用いられ、散乱γ線や、消滅γ線であっても一方しか検出できなかった検出データなどが取り除かれる。
同時計数回路は、所定の時間窓内の時刻情報を有する2つの検出データが入力されたとき、実質的に同時とみなし、同時計数を行う。時間窓は、例えば10[ns]の幅であり、偶発同時計数を避けるため、消滅γ線対の2個のγ線の飛翔時間差や、装置の信号処理系などの時間精度の限界を考慮したうえで、なるべく短く設定される。
偶発同時計数とは、たまたま同種の事象(例えば、γ線の放出)が複数同時に発生したために、別個の事象に起因する観測結果を、単一の事象に起因する観測結果として、誤認識してしまうことである。例えば、同時に2つの陽電子が体内で消滅し、これらの消滅に起因するγ線が1つずつ検出された場合、これが偶発同時計数によるものであると判断するのは困難である問題点がある。
SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography: 単一光子放射型コンピュータ断層撮影)検査は、生体の特定の部位に集積しやすい物質をシングルフォトン放出核種で標識した放射性薬剤(SPECT用薬剤)を被検体へ投与した後(または、投与しながら)、被検体から放出されるγ線を検出してSPECT用薬剤の集散状態を示す断層像を再構成する検査である。
シングルフォトン放出核種は、電子捕獲(Electron Capture; EC)などを生じて固有の確率で壊変し、γ線の単光子を放出する。この核種には、テクネチウム-99m(99mTc)やガリウム-68(68Ga)、タリウム-201(201Tl)などがある。これらの核種の半減期は、一般に、PET検査に用いる陽電子放出核種の半減期より長く、例えば、6.0日(99mTcの場合)、3.3日(67Gaの場合)または73日(201Tlの場合)などである。SPECT検査では、放射線検出器にコリメータを付設してγ線の入射角を限定することにより、γ線の飛跡を推定している。これらのシングルフォトン放出核種は、100keVオーダのエネルギーのγ線を放出する。
PET装置などの核医学診断装置は、例えば、30ユニットから100ユニット程度の検出器ユニットを具備している(特許文献1参照)。この検出器ユニットは、放射線検出器を、数百個から数千個程度ごとの所定数ごとにまとめたものである。
すべての検出器ユニットの組み合わせを確認するのに原理上、必要な同時計数回路の個数Xは、検出器ユニットの数をNとすると、 X= により求めることができる。したがって、例えば、核医学診断装置が具備する検出器ユニットが100ユニットであれば、この個数Xの演算結果は、約5000個となる。しかし、実際の核医学診断装置では、これの約半数程度の同時計数回路があればよい。なぜなら、2つの検出器ユニットの幾何学的な相対位置により、これらの検出器ユニットを結ぶ線分が被検体を通り得ない組み合わせが相当数あるからである。
従来、同時判定はアナログ回路を用いて行われてきた。この方法では、回路規模が小さくて済むが、時間ばらつきが多く、調整が困難であった。そこで、同時判定をデジタル回路で行う方法が実用化された。この方法では、放射線検出信号が入力されたタイミングを基に、検出時間をデジタル変換して検出時間データを生成し、生成した検出時間データ同士を比較して同時判定を行う。この方法では、同時計数に係る時間窓の幅を容易に設定でき、より精度の高い同時計数を行える。しかし、この方法では、同時判定回路の回路規模が膨大となる。
そこで、従来、デジタル化された各検出器ユニットからの時刻信号をシフトレジスタに保存し、すべての組み合わせについて、それぞれのコンパレータ回路で比較することにより同時判定を行う「PET装置用同時検出器(Coincidence Detector for a PET Scanner)」が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−106644号公報 米国特許第5241181号明細書
従来の「PET装置用同時検出器」(特許文献2記載)では、各ユニットからの信号を時分割で同時判定することにより、回路数の減少を図り、各検出器ユニットからの時刻信号データをシフトレジスタに保存して、位置で制限されるすべての組み合わせについて比較を行っている。
しかしながら、この「PET装置用同時検出器」は、タイムフレーム内の1つのイベントしか処理できない。このため、ユニット数を増やすには、大量のデータを処理するために、タイムフレームを短くするか、または、1つのユニットに収容する放射線検出器の数を少なくし、ユニットあたりのイベント数を減らす必要がある。しかし、タイムフレームを短くすると、タイムフレームを跨ぐデータの組の割合が増加し、画像生成に用いられずに捨てられるデータの割合も増加する。つまり、データの数え落としが増え、装置の感度が低下する。また、1つのユニットに収容する放射線検出器の数を少なくすると、同一の性能を得るためにユニット数を増加させる必要があるため、必要となる同時判定回路も増加し、回路規模が増大する。
また、近年、解像度を向上させるため、放射線検出器を配置する集積度が高くなる傾向にある。放射線検出器の集積度を高くした装置では、1個の放射線が散乱して、複数の放射線検出器で散乱線として検出される確率が増えることとなる。そこで、従来、エネルギーが所定値に満たないものとして捨てられていた散乱線のデータを利用して、装置の感度を向上させる技術が望まれていた。
本発明の目的は、データの数え落としの減少により感度向上を図ることができる核医学診断装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明の核医学診断装置は、複数の放射線検出器から出力される検出信号を基に放射線に係る検出時刻データを含む検出データを生成する複数のデータ生成部と、前記検出データを検出時刻データの順番に従いデータを並べて出力する第1、及び第2のデータソート部、及び、前記データソート部に接続された第1、及び第2の散乱線処理部を含む複数の検出器ユニットを有する。
そして、各検出器ユニットは、その内部において、「前記第1のデータソート部の後段に前記第1の散乱線処理部が、その後段に前記第2のデータソート部が、さらにその後段に前記第2の散乱線処理部が接続され」、「前記第1のデータソート部は、当該検出器ユニットに対応した複数のデータ生成部に接続され、前記第2のデータソート部は、当該検出器ユニット、及び隣接する検出器ユニットの第1の散乱線処理部に接続される」ことを特徴とした。
前記課題を解決するため、本発明の核医学診断装置は、さらに、各検出器ユニットは、自身に備わる第2の散乱線処理部の後段側に、前記検出データを検出時刻データの順番に従いデータを並べて出力する散乱線データ処理部を有し、当該散乱線データ処理部は、当該検出器ユニット、及び隣接する検出器ユニットの第2の散乱線処理部に接続されていることを特徴とした請求項1に記載の核医学診断装置である。請求項3については、記載を省略する。
本発明の核医学診断装置によれば、データの数え落としを減らすことによって、感度向上を図ることができる。
(第1実施形態)
次に、添付した図面を参照し、本発明による実施形態について詳細に説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る核医学診断装置100は、PET装置(陽電子放出断層撮影装置)であって、撮像装置10、収集コンソール4、及び被検体Pを支持するベッド11を具備している。
撮像装置10は、被検体Pを載せたベッド11が挿入可能な貫通孔部Bを形成しており、この貫通孔部Bを囲んで環状に配置された多数の検出器ユニット1、複数の補助データ収集ユニット2、及びデータ収集ユニット3を具備する。隣接する検出器ユニット1は所定個数ごとにまとめられて1つの補助データ収集ユニット2に各々接続されている。複数の補助データ収集ユニット2は、データ収集ユニット3に接続されている。
なお、本実施形態では、データ収集ユニット3が1個、補助データ収集ユニット2が4個、検出器ユニット1が24個である場合について説明する。しかし、これらの個数は、これより増やしたり減らしたりできる。例えば、これらの個数を減らして回路規模の縮小を図ったり、検出器ユニット1の数を増やして解像度の向上を図ったり、補助データ収集ユニット2の数を増やしてデータ処理を分散化しそれぞれの回路の小規模化を図ったりできる。
また、本実施形態は、検出器ユニット1、補助データ収集ユニット2及びデータ収集ユニット3の順で信号線が収束する階層構造となっている。しかしながら、例えば、第2の補助データ収集ユニット(図示せず)を有する階層を設け、検出器ユニット1、補助データ収集ユニット2、第2の補助データ収集ユニット(図示せず)及びデータ収集ユニット3の順で接続して多階層化し、分散処理化及び回路の小規模化を図ることもできる。
収集コンソール4は、データ収集ユニット3からデータ受信して処理する収集ワークステーション5、収集ワークステーション5にデータや指令などを入力するための操作部8、収集ワークステーション5によって生成した画像などを表示する表示装置6、及びこの収集ワークステーション5が受信または処理を行ったデータを蓄積するデータストレージ7を具備している。
図2に示すように、検出器ユニット1は、複数の放射線検出器(以下、検出器という)24、複数のアナログASIC22、複数のデータ取得IC21、及びデータ統合IC20を具備している。
検出器24は半導体放射線検出器である。半導体放射線検出器は、例えばテルル化カドミウム、及びテルル化亜鉛カドミウム等の半導体部材、この半導体部材の一面に設けられた陽電極、及び半導体部材の他面に設けられた陰を含んでいる。半導体部材は、陽電極と陰電極との間に配置される。陽電極と陰電極との間には高電圧が印加されている。検出器24にγ線が入射されると、半導体部材とγ線との作用によって半導体部材内で電子−正孔対が発生する。発生した電子及び正孔は、それぞれ陽電極及び陰電極に収集され、電気信号であるγ線検出信号となって検出器24から出力される。検出器24として、放射線シンチレーション放射線検出器を用いることも可能である。シンチレーション放射線検出器は、放射線との作用により励起して蛍光を発生するシンチレータ、及びこの蛍光を受光して電気信号に変換する光電子増倍管(またはフォトダイオード)を含んでいる。
アナログASIC22は、検出器24から出力されたγ線検出信号を入力する。データ取得IC21は、アナログASIC22から出力された信号及びデータ(情報)を入力する。データ統合IC20は、データ取得IC21から出力されたデータを統合し、そのデータを補助データ収集ユニット2に出力する。
1つのアナログASIC22は、複数の信号処理回路(信号処理装置)33を備えている。1つの検出器24の出力端子は、1つの信号処理回路33の入力端子に接続されている。すなわち、1つの信号処理回路33は、1つの検出器24から出力されたγ線検出信号を入力し、このγ線検出信号を処理する。信号処理回路33は、検出器24に接続されている前置増幅器36、及びこの前置増幅器36に接続されているタイミング信号生成回路35及び波高値信号生成回路34を具備している。
データ取得IC21は、複数のASIC制御ブロック37、及びデータ統合回路30を具備している。1つのアナログASIC22に対して1つのASIC制御ブロック37が設けられている。また、複数のASIC制御ブロック37は、1つのデータ統合回路30に接続される。ASIC制御ブロック37は、複数の到達時刻計測回路32、及びこれらの到達時刻計測回路32が接続される1つの波高値計測回路31を具備している。1つのアナログASIC22内の1つの信号処理回路33のタイミング信号生成回路35は、ASIC制御ブロック37の1つの到達時刻計測回路32に接続されている。1つのアナログASIC22内の各信号処理回路33の波高値信号生成回路34は、1つのASIC制御ブロック37の波高値計測回路31に接続される。データ取得IC21は、例えば、FPGA(Field Programmable Gate Array)によって実現される。
図3に示すように、データ収集ユニット3は、データソート部50及び同時判定部(同時計数装置)51を具備している。データソート部50は、データ収集ユニット3の入力側に位置し、同時判定部51は、データ収集ユニット3の出力側に位置する。同時判定部51は、ペア確認部52及びペア生成部53を具備している。
図4に示すように、データソート部50は、4つの切替スイッチ60、61、4つのユニットデータバッファ65、ユニットソート回路66、切替スイッチ62、63、ディレイドデータバッファ67、及びディレイドデータソート回路68を具備している。なお、本実施形態では、補助データ収集ユニット2(図1参照)が4つである場合について説明したが、補助データ収集ユニット2の個数は4つ以外にしてもよい。この場合には、切替スイッチ60、61及びユニットデータバッファ65の各個数は、いずれも、補助データ収集ユニット2の個数と同じにする。
各ユニットデータバッファ65は、2つのバッファ、すなわち第1バッファ65a及び第2バッファ65bを含んでいる。また、ディレイドデータバッファ67は、3つのバッファ、すなわち第1バッファ67a、第2バッファ67b及び第3バッファ67cを含んでいる。
各切替スイッチ60は、それぞれ、1つのユニットデータバッファ65の第1バッファ65a及び第2バッファ65bの一方の入力端にそれぞれ接続される。各切替スイッチ61は、それぞれ、1つのユニットデータバッファ65の第1バッファ65a及び第2バッファ65bの出力端に接続される。1つの補助データ収集ユニット2は、該当する切替スイッチ60の切替操作によって1つのユニットデータバッファ65の第1バッファ65a及び第2バッファ65bの一方に接続される。ユニットソート回路66は、該当する切替スイッチ61の切替操作によって1つのユニットデータバッファ65の第1バッファ65a及び第2バッファ65bの一方に接続される。
ユニットソート回路66は、切替スイッチ62の切替操作によって、第1バッファ67a、第2バッファ67b及び第3バッファ67cのうちの2つのバッファに接続される。そして、第1バッファ67a、第2バッファ67b及び第3バッファ67cのうちの2つのバッファは、切替スイッチ63の切替操作によってディレイドデータソート回路68に接続される。
図5に示すように、ペア確認部52は、直列に接続されたレジスタ70a〜70eを含む比較データレジスタ70、比較器75a〜75dを含む比較器75、及び同時計数判定回路76を具備している。比較データレジスタ70は、同時判定部51の入力端(レジスタ70a)から同時判定部51の出力端(レジスタ72e)に向かって(すなわち、順方向に)レジスタ70a〜70eを直列接続したシフトレジスタであって、1クロックごとに、レジスタ70a〜70eに格納しているデータを順方向で隣のレジスタにシフトさせる。レジスタ70aは、データソート部50の出力端、すなわち、ディレイドデータソート回路68に接続される。また、比較器75aは、レジスタ70a,70eに接続されている。同様に、比較器75bはレジスタ70b,70eに接続され、比較器75cはレジスタ70c,70eに接続され、比較器75dはレジスタ70d,70eに接続されている。また、同時計数判定回路76は、図6に示すように、第1判定部(同時計数部)74a〜74d及び第2判定部73を有する。第1判定部74aは比較器75aに、第1判定部74bは比較器75bに、第1判定部74cは比較器75cに、第1判定部74dは比較器75dにそれぞれ接続される。第2判定部73は、出力端がレジスタ70a〜70eに、入力端が第1判定部74a〜74dにそれぞれ接続されている。
ペア生成部53は、直列に接続されたレジスタ72a〜72eを含むペアデータレジスタ72、複数のセレクタ77a〜77dを含むデータセレクタ77、及びペアデータ生成回路78を具備している。ペアデータレジスタ72は、シフトレジスタであって、1クロックごとに、レジスタ72a〜72eに格納しているデータを順方向で隣のレジスタにシフトさせる。ペアデータレジスタ72の入力端に位置するレジスタ72aは、ペア確認部52の出力端に位置するレジスタ70eに接続されている。ペアデータレジスタ72の出力端に位置するレジスタ72eが、ペアデータ生成回路78に接続されている。レジスタ72aに接続されたデータセレクタ77a、レジスタ72bに接続されたデータセレクタ77b、レジスタ72cに接続されたデータセレクタ77c、及びレジスタ72dに接続されたデータセレクタ77dは、ペアデータ生成回路78に接続されている。ペアデータ生成回路78が、収集ワークステーション5に接続される。
図1に戻り、核医学診断装置100を用いてPET検査を行うには、事前にPET用薬剤が投与された被検体Pを保持しているベッド11を貫通孔部B内に挿入する。半減期のごく短い陽電子放出核種(例えば、15O)で標識されたPET用薬剤を使用する場合は、PET用薬剤を投与しながら検査を行う。
被検体Pが貫通孔部B内に挿入された後、医師(または放射線技師)が操作部8から検査開始指令を入力する。操作部8から出力された検査開始指令によって開閉器(図示せず)が投入され、電源(図示せず)から、検出器24、及びアナログASIC22、複数のデータ取得IC21及びデータ統合IC20に含まれた各回路に電圧が印加される。被検体Pが貫通孔部B内に挿入される前に、操作部8からの検査開始指令の入力によって、上記した検出器24等に電圧を印加してもよい。各検出器24は、がん病巣に集積されたPET用薬剤に起因して被検体Pから放出されたγ線を検出し、γ線検出信号を出力する。検出器24から出力されたγ線検出信号は、対応する前置増幅器36へ入力される。
前置増幅器36は、γ線検出信号を増幅する。検出器24から出力されるγ線検出信号は極めて微弱であるため、前置増幅器36は、例えば低ノイズ電荷積分型のものを用いる。前置増幅器36は、増幅したγ線検出信号を、波高値信号生成回路34及びタイミング信号生成回路35へ出力する。
波高値信号生成回路34は、増幅されたγ線検出信号を基に、検出器24で検出したγ線のエネルギーを表す波高値信号を生成し、出力するものである。この波高値信号は、検出した放射線のエネルギーを、アナログの値(例えば、この信号の電位など)で表す信号である。波高値信号生成回路34は、バンドパスフィルタ(図示せず)を含み、入力された電気信号を濾波(filtering)することにより、ノイズ及び帯域外成分を除去して、この信号のS/N比を向上させる。波高値信号生成回路34は、さらに、ピークホールド回路またはサンプルアンドホールド回路(いずれも図示せず)を含み、濾波後の信号波形の最大値を保持することにより、捕捉したγ線のエネルギーに応じた電圧の信号を生成し、出力する。
タイミング信号生成回路35は、増幅されたγ線検出信号が入力されると、直ちに所定の矩形波パルスであるタイミング信号を出力する。到達時刻計測回路32は、タイミング信号生成回路35からのタイミング信号を基に、検出時刻データを生成して出力するものである。より詳細には、到達時刻計測回路32は、核医学診断装置100内の共通クロック信号発生器(図示せず)からのクロック信号に基づいて入力したタイミング信号に対する検出時刻データを生成する。
波高値計測回路31は、1つのγ線検出信号に対する、γ線検出信号の検出時刻データ、検出されたγ線検出信号のエネルギーを示す波高値データ、及びそのγ線検出信号を出力した及び検出器24の識別子を含むデータパケット(検出データ)を生成する回路である。
波高値計測回路31は、A−D(Analog to Digital)変換器(図示せず)を含み、波高値信号生成回路34からの波高値信号をA−D変換して、波高値データを生成する。そして、波高値計測回路31は、この波高値データに、到達時刻計測回路32で生成された検出時刻データ、及び当該γ線検出信号を出力した検出器24の識別子の各情報を付加して、上記のデータパケットを生成し、データ統合回路30へ出力する。
データ統合回路30は、複数の入力系統をひとつの出力系統にまとめる入出力統合機能と、入力されたデータパケットを一時的に記憶し、後段の構成要素の処理速度に応じて出力するバッファメモリ機能とを有している。データ統合回路30は、各波高値計測回路31からデータパケットを入力すると、必要に応じてバッファリングし、データ統合IC20へ出力する。各データ取得IC21のデータ統合回路30は、さらに、バッファリングした複数のデータパケットを並べ替えて、検出時刻データ順に出力するソート機能を有する。これらのデータ統合回路30によってソート処理(複数のデータパケットを検出時刻データ順に並べ替える処理、すなわち、検出時間順に並べ替える処理)を分散して行うことにより、1つのデータ統合回路への負荷の集中を回避でき、データ統合回路30の回路単位を小規模化できる。このため、データ統合回路30の実装が容易にできる。また、このソート処理は、所定のタイムフレームごとにまとめたデータパケットごとに行うため、さらに処理負荷が軽減される。
データ統合IC20は、複数のデータ取得IC21からのデータパケットを一旦受け入れるバッファ機能と、バッファリングしたデータパケットを検出時刻データ順に並び替えるソート機能とを有している。これらのデータパケットは、検出時刻データ順に検出器ユニット1から補助データ収集ユニット2に出力される。データ統合IC20は、複数のバッファメモリ素子(図示せず)を有し、所定のタイムフレーム(例えば、16[μs])の間、入力されたデータパケットを一方のバッファメモリ素子に蓄積(store)するとともに、他方のバッファメモリ素子に蓄積されたデータを処理する。データ統合IC20は、次のタイムフレームでは、一方のバッファメモリ素子に蓄積されたデータパケットを処理するとともに、他方のバッファメモリ素子の内容をこのタイムフレームの開始時に全消去した後、入力されたデータパケットを蓄積する。このような手順を繰り返すことにより、並び替えに要する負荷を減少させ、制御を簡素化できる。なお、さらに処理速度の速さや回路規模の小ささを追求する場合は、検出時刻データの上位ビットを用いて処理を行う構成とする。また、データ統合IC20は、FIFO(First-In First-Out)バッファを備え、入力されたデータパケットを順次処理することにより、データパケットの統合と並び替えを行うようにしてもよい。
データ統合IC20の上記したソート機能を以下のように替えてもよい。すなわち、データ統合IC20は、複数のデータ取得IC21が保持している先頭のデータパケットのうち、検出時刻データの最も早いデータパケットを順次取り出して検出時刻データ順に並べ、検出時刻データ順に並んだ所定個数のデータパケットをまとめて補助データ収集ユニット2へ出力する構成としてもよい。
なお、データ統合IC20、補助データ収集ユニット2及びデータ収集ユニット3は、処理能力や回路規模が異なるが、これらの構成要素では、複数のデータパケットを検出時刻データ順に並べて出力する機構(以下、検出時刻順出力機構という)は、基本的に同一の原理に従っている。このため、データ統合IC20、補助データ収集ユニット2、及びデータ収集ユニット3は、同一の基本的概念に基づく回路構成をとることができる。これらの構成要素における検出時刻順出力機構の具体例については、データ収集ユニット3内の構成を詳述することにより、後で例示的に説明を行う。
図1に戻り、本実施形態は、4つの補助データ収集ユニット2が設けられているため、撮像装置10に設けられた全検出器ユニット1のうちの1/4の検出器ユニット1の各データ統合IC20が1つの補助データ収集ユニット2に接続される。補助データ収集ユニット2は、複数の検出器ユニット1からのデータパケットを検出時刻データ順に並べて、データ収集ユニット3へ出力する。すべての検出器ユニット1の出力を、直接的にデータ収集ユニット3へ入力せず、複数の補助データ収集ユニット2を介在させる構成して、複数段階を踏んで複数のデータパケットを検出時刻データ順にまとめるようにしたことにより、データ伝送線路を分散して配線の集中を避けることができるとともに、データ処理系の設計の柔軟性を向上させることができる。さらに、複数の検出器ユニット1からのデータパケットが、複数の補助データ収集ユニット2によって、いったん分散処理されることになるため、補助データ収集ユニット2及びデータ収集ユニット3の処理負荷は比較的小さくなり、両ユニットの回路規模が小さくて済むため、回路の実装が容易になる。
データ収集ユニット3(図3参照)において、データソート部50は、複数の補助データ収集ユニット2から入力した複数のデータパケットを検出時刻データ順に出力する。同時判定部51は、この検出時刻データ順に並べられたデータパケットから同一事象により生じたγ線対に係るもの(すなわち、同時計数に係るもの)を判定する。具体的には、ペア確認部52は、データソート部50から出力された複数のデータパケットを、同時計数に係るものと、そうでないものとに分別する。ペア生成部53は、同時計数に係るデータパケットのペアを組み合わせる。
データソート部50の機能を、図4を用いて以下に具体的に説明する。ユニットデータバッファ65は、データパケットを入力順に格納する機能と、格納したデータパケットを入力順に出力する機能と、格納したデータパケットを一括して消去する機能とを有する緩衝記憶装置である。
切替スイッチ60は、タイムフレームごとに、次の(a1)、(a2)の切替え操作を反復し、補助データ収集ユニット2に接続されるバッファを切替える。
(a1)切替スイッチ60は、あるタイムフレームでは、補助データ収集ユニット2と第1バッファ65aを接続する。このとき、その補助データ収集ユニット2は第2バッファ65bに接続されていない。
(a2)切替スイッチ60は、次のタイムフレームでは、補助データ収集ユニット2と第2バッファ65bを接続する。このとき、その補助データ収集ユニット2は第1バッファ65aに接続されていない。
切替スイッチ61は、タイムフレームごとに、次の(b1)、(b2)の動作を反復し、ユニットソート回路66に接続されるバッファを切替える。
(b1)あるタイムフレームにおいて、切替スイッチ60が補助データ収集ユニット2と第1バッファ65aを接続している間、切替スイッチ61は、第2バッファ65bとユニットソート回路66を接続する。このとき、第1バッファ65aとユニットソート回路66は接続されない。
(b2)次のタイムフレームにおいて、切替スイッチ60が補助データ収集ユニット2と第2バッファ65bを接続している間、切替スイッチ61は、第1バッファ65aとユニットソート回路66を接続する。このとき、第2バッファ65bとユニットソート回路66は接続されない。
したがって、第1バッファ65aが、補助データ収集ユニット2からのデータパケットを格納している間、第2バッファ65bは、格納したデータパケットをユニットソート回路66へ出力する。反対に、第2バッファ65bが、補助データ収集ユニット2からのデータパケットを格納している期間では、第1バッファ65aは、格納したデータパケットをユニットソート回路66へ出力する。このように切り替えが行われるため、タイムフレームごとにデータ処理を行っても、複数のデータパケットは連続して処理される。
なお、格納したデータパケットを出力していた第1バッファ65a(または第2バッファ65b)は、次のタイムフレームに変わった時点で、新たなデータパケットを格納するため、既に格納していたデータパケットを一括して消去する。第1バッファ65a及び第2バッファ65bは、補助データ収集ユニット2から1タイムフレームの間に出力が見込まれるデータパケットを格納するのに充分な容量を有することが好ましい。しかしながら、第1バッファ65a(または第2バッファ65b)に、容量を超えるデータパケットが1タイムフレームの期間に入力された場合には、容量を超過した分のデータパケットが廃棄される。このように、第1バッファ65a及び第2バッファ65bが、実用上十分な容量を有すればよいことにより、回路規模の縮小を図ることができる。
ユニットソート回路66は、第1バッファ65a(または第2バッファ65b)から、格納されているデータパケットを読み出す場合には、複数の第1バッファ65a(または複数の第2バッファ65b)からデータパケットを検出時刻データ順に順次出力させる機能を有する。具体的には、ユニットソート回路66は、4つの第1バッファ65a(または4つの第2バッファ65b)のそれぞれの、まだ読み出されていなくて最も出力端側に位置する各データパケットのうち、最も早い検出時刻データを含むデータパケットを検索して読み出す。ユニットソート回路66は、読み出したデータパケットを出力予定のデータパケット列の最後尾に付加する。このデータパケット列は、検出時刻データ順に並べられた複数のデータパケットを含んでいる。ユニットソート回路66は、上記したように、最も早い検出時刻データを含むデータパケットの取り出し、及びデータパケット列の最後尾への付加を反復する。なお、第1バッファ65a(または第2バッファ65b)において、取り出されたデータパケットには、取り出されたことを示すフラグが立てられる。
第1バッファ65a及び第2バッファ65bは、最も出力端側に位置するデータパケットが読み出されると、このデータパケットを消去し、格納されている残りのデータパケットを、1つずつ出力端側へシフトさせるように、構成してもよい。あるいは、既読または未読のデータアドレスを保持しておき、読み出されていない先頭のデータパケットが判別できるようにしておいてもよい。
ユニットソート回路66は、上記のように検出時刻データ順(検出時間順)に読み出されたデータパケットを、この順序で所定個数まとめて、切替スイッチ62へ出力する。ユニットソート回路66は、このように、あらかじめ検出時刻順に並べられた複数のデータパケットをまとめて出力するため、多数のデータパケットをまとめてソートする場合と比較すると、処理負荷が小さくて済み、回路規模の小規模化または処理速度の高速化を図ることができる。
ディレイドデータバッファ67は、データパケットを入力順に格納する機能と、格納したデータパケットを入力順に出力する機能と、格納したデータパケットを一括して消去する機能とを有する緩衝記憶装置である。なお、ディレイドデータバッファ67の各バッファ(67a〜67c)は、後記する一括消去動作を行うまでは、データパケットの出力を行っても、その記憶内容を保持する。したがって、各バッファ(67a〜67c)は、同一の記憶内容を、2回ずつ読み出されることとなる。
切替スイッチ62は、タイムフレームごとに、次の(c1)〜(c3)の動作を反復し、ユニットソート回路66に接続されるバッファを切替える。
(c1)切替スイッチ62は、あるタイムフレームでは、ユニットソート回路66と第1バッファ67aを接続する。このとき、ユニットソート回路66は第2バッファ67b及び第3バッファ67cに接続されていない。
(c2)切替スイッチ62は、次のタイムフレームでは、ユニットソート回路66と第2バッファ67bを接続する。このとき、ユニットソート回路66は第1バッファ67a及び第3バッファ67cに接続されていない。
(c3)切替スイッチ62は、さらに次のタイムフレームでは、ユニットソート回路66と第3バッファ67cを接続する。このとき、ユニットソート回路66は第1バッファ67a及び第2バッファ67bに接続されていない。
切替スイッチ63は、タイムフレームごとに、次の(d1)〜(d3)の動作を反復し、ディレイドデータソート回路68に接続されるバッファを切替える。
(d1)あるタイムフレームにおいて、切替スイッチ62がユニットソート回路66と第1バッファ67aを接続している間、切替スイッチ63は、第2バッファ67b及び第3バッファ67cとディレイドデータソート回路68とを接続する。このとき、ディレイドデータソート回路68は第1バッファ67aに接続されていない。
(d2)次のタイムフレームにおいて、切替スイッチ62がユニットソート回路66と第2バッファ67bを接続している間、切替スイッチ63は、第1バッファ67a及び第3バッファ67cとディレイドデータソート回路68とを接続する。このとき、ディレイドデータソート回路68は第2バッファ67bに接続されていない。
(d3)さらに次のタイムフレームにおいて、切替スイッチ62がユニットソート回路66と第3バッファ67cを接続している間、切替スイッチ63は、第1バッファ67a及び第2バッファ67bとディレイドデータソート回路68とを接続する。このとき、ディレイドデータソート回路68は第3バッファ67cに接続されていない。
したがって、第1バッファ67aが、補助データ収集ユニット2からのデータパケットを格納している間、第2バッファ67b及び第3バッファ67cは、格納されているデータパケットをユニットソート回路66へ出力する。同様に、別のタイムフレームでは、それぞれのバッファ(67a〜67c)の入力端及び出力端の接続先が切替えられて、同様な動作が行われる。
なお、格納されているデータパケットを出力していたバッファ(67a〜67cのいずれか)は、2回のデータパケットの出力に係るタイムフレームが終了した時点で、新たなデータパケットを格納するため、格納されているデータパケットを一括して消去する。すべてのバッファ(67a〜67c)は、すべての補助データ収集ユニット2から1タイムフレームの間に出力されるデータパケットを格納するのに充分な容量を有することが好ましいが、格納しきれないデータパケットが入力された場合は、バッファ65a、65bと同様に、これを廃棄する。
ディレイドデータソート回路68は、ディレイドデータバッファ67に格納されている各データパケットを検出時刻データ順に所定個数をまとめて出力する機能を有する。この場合の検出時刻データ順とは、タイムフレームの開始時を最小値とし、このタイムフレームの終了時を最大値として巡回する値をとる相対時刻の順であることを意味する。つまり、新たなタイムフレームの開始ごとに、この相対時刻の基準時刻は初期化されるので、複数のタイムフレームに係るデータパケットをこの相対時刻順に並べると、異なるタイムフレームに係るデータパケットが混在し、相前後して並ぶことになる。
ディレイドデータソート回路68は、バッファ67a,67b,67cのうち、切替スイッチ63によって接続された2つのバッファのそれぞれの、まだ読み出されていなく最も出力端側に位置する各データパケットのうち、最も早い検出時刻データを含むデータパケットを検索して読み出す。ディレイドデータソート回路68は、読み出したデータパケットを出力予定のデータパケット列の最後尾に付加する。ディレイドデータソート回路68は、上記したように、最も早い検出時刻データを含むデータパケットの読み出し、及びデータパケット列の最後尾への付加を反復する。なお、バッファ67a,67b,67cにおいて、読み出されたデータパケットには、読み出されたことを示すフラグが立てられる。
上記した2つのバッファから各データパケットを読み出す際に、ディレイドデータソート回路68は、2つのバッファ(67a〜67cのいずれか2つ)のうちで、後にデータパケットを格納したバッファから読み出した各データパケット(新しいデータパケット)に、'p'(prompt)フラグを立てる。また、ディレイドデータソート回路68は、それらの2つのバッファのうちで、先にデータパケットを格納したバッファから読み出した各データパケット(古いデータパケット)に、'd'(delayed)フラグを立てる。絶対時間を基準とした場合、'd'フラグを立てる古いデータパケットは、'p'フラグを立てる新しいデータパケットよりも1つ前のタイムフレームにおけるデータパケットである。
つまり、ディレイドデータバッファ67の各バッファは、タイムフレームごとに、切替スイッチ62,63の切替えによって次の(e1)〜(e3)の手順を反復する。
(e1)第1バッファ67a:ユニットソート回路66からのデータパケットを格納する。
第2バッファ67b:ディレイドデータソート回路68へデータパケットを出力する。このデータパケットには、ディレイドデータソート回路68によって、'd'フラグが立てられる。
第3バッファ67c:ディレイドデータソート回路68へデータパケットを出力する。このデータパケットには、ディレイドデータソート回路68によって、'p'フラグが立てられる。
(e2)第1バッファ67a:ディレイドデータソート回路68へデータパケットを出力する。このデータパケットには、ディレイドデータソート回路68によって、'p'フラグが立てられる。
第2バッファ67b:ユニットソート回路66からのデータパケットを格納する。
第3バッファ67c:ディレイドデータソート回路68へデータパケットを出力する。このデータパケットには、ディレイドデータソート回路68によって、'd'フラグが立てられる。
(e3)第1バッファ67a:ディレイドデータソート回路68へデータパケットを出力する。このデータパケットには、ディレイドデータソート回路68によって、'd'フラグが立てられる。
第2バッファ67b:ディレイドデータソート回路68へデータパケットを出力する。このデータパケットには、ディレイドデータソート回路68によって、'p'フラグが立てられる。
第3バッファ67c:ユニットソート回路66からのデータパケットを格納する。
バッファ(67a〜67c)は、未読の先頭のデータアドレスのポインタを保持していて、先頭のデータパケットが1つ読み出されると、このポインタを次のデータパケットのアドレスへシフトする。したがって、このポインタを参照して、未読の先頭のデータパケットを読み出せる。バッファ(67a〜67c)は、同一内容の格納データが2回読み出されるため、タイムフレームの開始時に先頭のデータアドレスを示すポインタの位置を復元するが、その間、格納しているデータパケットは消去しない。そして、新たなデータパケットを格納するタイムフレームの開始時になってから、格納してあるデータパケットを全消去する。
ディレイドデータソート回路68は、このように処理された、検出時刻データ順に所定個数をまとめられた複数のデータパケットを、同時判定部51へ出力する。ディレイドデータソート回路68は、このように、あらかじめ検出時刻順に並べられた所定個数のデータパケットをまとめて出力するため、処理負荷が小さくて済み、回路規模を小さくしたり、処理速度を高速化したりできる。
図5に示すように、ペア確認部52は、データソート部50から送られてきたデータパケットを順次比較し、データに同時計数のペアが存在するかを調べ、同時計数のペアに同時計数フラグを立て、遅延同時計数のペアに遅延同時係数フラグを立てる機能を有する。
同時判定部51のペア確認部52に入力される各データパケットは、検出器24の識別子、検出時刻データ及び波高値データ以外に、前述した'p'または'd'の値をとるディレイフラグを含んでいる。ペア確認部52は、データパケットを入力すると、後記する各フラグを書き込むためのフラグ領域をさらに付加したデータパケットを、ペア生成部53へ出力する。
ペア確認部52において上記フラグ領域に設定されるフラグは、同時計数フラグ、同時計数位置フラグ、遅延同時計数フラグ、及び遅延同時計数位置フラグである。同時計数フラグ及び遅延同時計数フラグは、'なし'、'あり'(有効)及び'データ無効'の3値をとる。同時計数位置フラグ及び遅延同時計数位置フラグは、自身のデータパケットに後続するデータパケットにペアが存在する場合は、ペアとなるデータパケットまでの距離(例えば、レジスタの段数)を値としてとり、それ以外の場合は、値'0'をとる。これらのフラグの初期値は'0'である。
ペア確認部52の比較データレジスタ70は、入力端に位置するレジスタ70aに、ディレイドデータソート回路68から出力されたデータパケットを検出時刻データ順に順次入力し、各データパケットを1クロックごとに出力端に位置するレジスタ70eに向かって途中のレジスタを1段ずつシフトさせる。比較データレジスタ70は、レジスタ70a〜70eに1つずつ、合計5つのデータパケットを記憶する。
比較器75a〜75dそれぞれは、レジスタ70eに記憶されているデータパケットと、レジスタ70a〜70dのうち該当する1つのレジスタに記憶されているデータパケットとの比較を行う。比較器75a〜75dは、比較対象となる2つのデータパケットの検出時刻データの差(検出時間差という)が、所定の同時判定許容時間(時間窓)内に入るか否かを判定する(検出時間差の判定)とともに、これらの2つのデータパケットの検出器24の識別子を基に、これらの検出器24の位置が、同時事象としてあり得る範囲内であるか否かを判定する(検出位置の判定)。
同時計数判定回路76は、比較器75a〜75dの各出力に基づいて、同時計数または遅延同時計数となり得るデータパケットのペアを見出す機能を有する。第1判定部74aは、比較器75aから2つの判定情報(時間窓に対する判定情報及び検出器位置に対する判定情報)を入力し、検出時間差が時間窓内に入り2つの検出器位置が同時事象としてあり得る範囲内であり、比較器75aに入力された2つのデータパケットのディレイフラグが共に'p'である場合、同時計数を判定する。また、第1判定部74aは、2つの判定情報が上記のように満たされ、それらデータパケットのディレイフラグが、'p'と'd'、あるいは、'd'と'p'の組み合わせである場合、遅延同時計数を判定する。なお、2つのデータパケットのディレイフラグが共に'd'である場合は、同時計数及び遅延同時計数の判定を行わない。他の第1判定部74b〜74dも、該当する比較器75b〜75dから入力した2つの判定情報を基に第1判定部74aと同様な判定処理を行う。
同時計数判定回路76の第2判定部73は、第1判定部74a〜74dが、1つの同時計数を判定した場合、有効なデータパケットのペアであると判定し、このデータパケットのペアの同時計数フラグを'あり'(有効)にし、基準となるレジスタ70e内のデータパケットの同時計数位置フラグに、ペアとなるデータパケットが位置するレジスタ(70a〜70dのいずれか)までの距離(段数)を書き込む。
同時計数判定されたデータパケットのペアが、2組以上存在する場合は、どのデータパケットのペアが正しいものか判断できない。このため、第2判定部73は、レジスタ70e内のそれらのデータパケットの同時計数フラグの'あり'(有効)を全て'データ無効'に変更する。比較データレジスタ70内に格納された5つのデータパケットのうちで同時係数のペアが存在する場合、そのペアは必ず1組となるべきである。
本実施形態では、1タイムフレーム分ずれた2組のデータパケットを混ぜて処理を行っている。
遅延同時計数判定されたデータパケットのペアが、2組以上存在する場合は、どのデータパケットのペアが正しいものか判断できない。このため、第2判定部73は、レジスタ70e内のそれらのデータパケットの遅延同時計数フラグの'あり'(有効)を全て'データ無効'に変更する。同時計数と同様に、比較データレジスタ70内に格納された5つのデータパケットのうちで遅延同時係数のペア存在する場合、そのペアは必ず1組となるべきである。
また、データパケットの比較、同時計数または遅延同時計数の集計、各レジスタに格納されているデータパケットのフラグ立てなどを、パイプライン処理により行うように構成してもよい。これらの処理を、同一のクロックを基準に行うことにより、回路を簡素化できるとともに、スループットを向上させることができる。この場合、ペア確認部52とペア生成部53と間に、パイプライン処理によるディレイ分のデータレジスタ(図示せず)を挿入する。
ペア生成部53は、同時計数フラグ及び遅延同時計数を参照して、同時計数または遅延同時計数に係るデータパケットのペアを選び出し、これらの2個のデータパケットを統合し、1個の同時計数または遅延同時計数に係るデータパケットを生成して、収集コンソール4の収集ワークステーション5へ出力する機能を有する。ペアデータレジスタ72は、上記した順方向に、レジスタ72a〜72eを直列接続したシフトレジスタであり、1タイムフレームごとに格納したデータパケットを1段ずつシフトするとともに、入力端及び出力端で、データパケットを入出力する。
ペアデータ生成回路78は、レジスタ72eのデータパケットを確認し、このデータパケットの同時計数フラグまたは遅延同時計数フラグが'あり'(有効)であるとき、データセレクタ77のセレクタ77a〜77dを制御し、ペアとなるデータパケットを取り出す。両方のデータが有効であれば2つのデータパケットをまとめ、1つのパケットデータとして出力する。なお、データパケットには通常の同時計数に係るものと遅延同時計数に係るものが存在するため、それぞれ別個にペアとなるデータを取り出す。
図7及び図8を参照し、同時計数判定回路76、具体的には第2判定部73で行われる同時計数判定処理について説明する。
まず、第2判定部73は、比較データレジスタ70においてレジスタ70eに新たなデータパケットがシフトされるまで待つ(ステップ101)。
第2判定部73は、レジスタ70eに新たなデータパケットが格納された後に、第7図に示すステップ103〜111(同時計数に係る処理)及び第8図に示すステップ121〜129(遅延同時計数に係る処理)の処理を実行する。レジスタ70eに新たなデータパケットが格納されたとき、第2判定部73は、まず、比較器75a〜75dからの出力情報に基づいて以下の同時計数に係る処理を実行する。すなわち、ディレイフラグが'p'と'p'との組み合わせで、一致と判断されたデータパケットが0個であるかを判定する(ステップ103)。「Yes」の場合には後述のステップ121の処理を実行する。その判定が「No」の場合には、第2判定部73は、それらの出力情報を用いて、ディレイフラグが'p'と'p'との組み合わせで、一致と判断されたデータパケットが1個であるかを判定する(ステップ104)。この判定が「No」の場合には、一致と判断されたすべてのデータパケットの同時計数フラグを'データ無効'とし(ステップ105)、ステップ121の処理へ進む。また、ステップ104の判定が「Yes」の場合には、レジスタ70eに格納された基準となるデータパケットに同時計数フラグがすでに立っているかを判定する(ステップ106)。ステップ106の判定が「Yes」のとき、この基準となるデータパケットの同時計数フラグを'データ無効'に変更し(ステップ107)、ステップ109の処理へと移る。ステップ106の判定が「No」のとき、基準となるデータパケットに、同時計数フラグを立てると共に、ペアとなるデータパケットとの相対位置を書き込む(ステップ108)。次に、ペアの相手側のデータパケットに同時計数フラグがすでに立っているかを判定する(ステップ109)。この判定が「Yes」の場合には、ペアの相手側のデータパケットの同時計数フラグを'データ無効'に変更(ステップ110)し、ステップ121の処理に移る。ステップ109の判定が「No」の場合には、ペアの相手側のデータパケットに、同時計数フラグを立ると共に、ペアとなるデータパケットとの相対位置(逆側なので'0')を書き込む(ステップ111)。
以上に述べた同時計数に係る処理が終了した後、第2判定部73は、比較器75a〜75dからの出力情報に基づいて、図8に示す、遅延同時計数に係る処理を実行する。すなわち、ディレイフラグが'p'と'd'、あるいは、'd'と'p'との組み合わせで、かつ、一致と判断されたデータパケットが0個であるかを判定する(ステップ121)。この判定が「Yes」の場合には、同時計数判定処理は終了であり、ステップ101に戻って次の基準となるデータパケット(レジスタ70dに格納されたデータパケット)が、レジスタ70eにシフトされるのを待つ。その新たな、基準となるデータパケットがレジスタ70eにシフトされた後、ステップ103〜111及びステップ121〜129の処理が繰り返される。
ステップ121の判定が「Yes」の場合には、ディレイフラグが'p'と'd'、あるいは、'd'と'p'との組み合わせで、かつ、一致と判断されたデータパケットが1個であるかを判定する(ステップ122)。この判定が「Yes」の場合には、一致と判断されたすべてのデータパケットの遅延同時計数フラグを'データ無効'とし(ステップ123)、上記したようにステップ101に戻って所定の処理を繰り返す。ステップ122の判定が「Yes」の場合には、レジスタ70eに格納された基準となるデータパケットに遅延同時計数フラグがすでに立っているかを判定する(ステップ124)。ステップ124の判定が「Yes」のとき、この基準となるデータパケットの遅延同時計数フラグを'データ無効'に変更し(ステップ125)、その後、ステップ127の処理を実行する。ステップ124の判定が「No」の場合には、基準となるデータパケットに遅延同時計数フラグを立て、組み合わせのペアとなるデータパケットとの相対位置を書き込む(ステップ126)。次に、ペアの相手側のデータパケットに遅延同時計数フラグがすでに立っているかを判定する(ステップ127)。この判定が「Yes」のとき、ペアの相手側のデータパケットの遅延同時計数フラグを'データ無効'に変更し(ステップ128)、上記したようにステップ101に戻って所定の処理を繰り返す。ステップ127の判定が「No」の場合には、ペアの相手側のデータパケットに同時計数フラグを立て、ペアとなるデータパケットとの相対位置(逆側なので'0')を書き込む(ステップ129)。その後、ステップ101に戻って、所定の処理を繰り返す。
図9を参照し、同時判定部51内のペア生成部53、具体的にはペアデータ生成回路78で実行されるペアデータ生成処理について説明する。
まず、ペアデータ生成回路78は、ペアデータレジスタ72においてレジスタ72eに新たなデータパケットがシフトされるまで待つ(ステップ201)。
ペアデータ生成回路78は、レジスタ72eに新たなデータパケットが格納された後に、第9図に示すステップ203〜205(同時計数に係る処理)及びステップ206〜208(遅延同時計数に係る処理)の処理を実行する。レジスタ70eに新たなデータパケットが格納されたとき、ペアデータ生成回路78は、まず、セレクタ77a〜77dからの出力情報に基づいて以下の同時計数に係る処理を実行する。すなわち、基準となるデータパケットの同時計数フラグが'有効'であるかを判定する(ステップ203)。この判定が「No」のとき、ステップ206の処理を実行する。その判定が「Yes」の場合には、ペアの相手側のデータパケットの同時計数フラグが'前方一致'であるかを判定する(ステップ204)。この判定が「No」の場合には、ステップ206の処理を実行する。その判定が「Yes」の場合には、基準になるデータパケットと、同時計数に係る相手側のデータパケットをまとめて1個のデータパケットとし、収集ワークステーション5へ送信する(ステップ205)。
次に、ペアデータ生成回路78は、セレクタ77a〜77dからの出力情報に基づいて、遅延同時計数に係る処理を実行する。すなわち、基準となるデータパケットの遅延同時計数フラグが'有効'であるかを判定する(ステップ206)。ステップ206の判定が「No」の場合、上記したようにステップ101に戻って所定の処理を繰り返す。その判定が「Yes」のとき、ペアの相手側のデータパケットの遅延同時計数フラグが'前方一致'であるかを判定する(ステップ207)。この判定が「No」のとき、ステップ201に戻って、所定の処理を繰り返す。その判定が「Yes」のとき、基準になるデータパケットと、遅延同時計数に係る相手側のデータパケットをまとめて1個のデータパケットとし、収集ワークステーション5へ送信する(ステップ208)。そして、ステップ201に戻って所定の処理を繰り返す。
なお、同時計数判定処理(図7及び図8参照)及びペアデータ生成処理(図9参照)は、複数のデータパケットについて、1クロックの間に並行して実行される。
図10を参照し、データパケットを同時判定及び遅延同時判定する例について説明する。図10(a)に示すデータパケット列は、図10(b)に示すように、同時判定部51へ順次入力されると、ペア確認部52及びペア生成部53において前述した図7〜図9に示す処理手順等により処理され、同時判定部51から収集ワークステーション5へ順次出力される。
まず、初期状態(図示せず)では、レジスタ70a〜70e及び72a〜72eのいずれにもデータパケットが格納されていない。各フェーズの時間間隔は1クロックの時間幅と同じである。したがって、1クロック分の時間が経過するごとに、フェーズ番号がひとつ進む。フェーズ番号がひとつ進むごとに、レジスタ70a〜70e及び72a〜72eに格納されている各データパケットが、前述の順方向において隣のレジスタへとひとつずつシフトされる。
フェーズp1では、ペア確認部52にデータパケットk1が入力され、レジスタ70aに格納される。データパケットに含まれる各情報をデータパケットk1を例にとって説明する。それらの情報は、検出時間データ(t1)、検出器24の識別子(pos1)、1タイムフレーム遅れたデータであるか否かを示すディレイフラグ('p'または'd')、及び同時計数処理で得られるフラグ情報が入るフラグ領域を含んでいる。フラグ領域の初期値はすべて'0'(NULL)である。
フェーズp1では、レジスタ70eには、データパケットが格納されていない。このため、フェーズp1では、同時判定は行われない。フェーズp2〜フェーズp4では、新たなデータパケットk2〜k4が順次入力されるため、入力またはシフトにより、データパケットがレジスタ70a〜70dに順次格納される。しかし、先頭のレジスタ70eにデータパケットが格納されていないため、同時判定は行われない。
フェーズp5では、データパケットk1が最終段のレジスタ70eに格納される。比較器75a〜75dは、レジスタ70eに格納されている基準となるデータパケットk1と、レジスタ70a〜70dに格納されているデータパケットk2〜k5のそれぞれとを比較処理する。具体的には、比較器75a〜75dのそれぞれは、データパケットk1とデータパケットk2〜k5のうちで該当する1つのパケットデータとを用いて、前述のように、検出時間差が時間窓内に入るか否かと、2つの検出位置が同時計数または遅延同時計数としてあり得る位置か否かを判定する。同時計数判定回路76は、比較器75a〜75dのそれらの判定情報に基づいて、これらの2つの要件を満たしたデータパケットのペアを、同時計数または遅延同時計数と判定する(第1判定部74a〜74d)。この例では、データパケットk1とデータパケットk2とが、同時計数たる要件を満たしているが、他の組み合わせは、同時計数たる要件を満たしていないものとする。この場合、同時計数判定回路76は、そのようなデータパケットk1及びk2のディレイフラグが共に'p'であるので、同時計数のペアであると判定する。
同時計数判定回路76は、同時計数判定が行われると、基準となるデータパケットには同時計数のペアが存在することを示す同時計数フラグを'あり'(具体的には'c'(coincidence))にし、ペアとなるデータパケットが基準となるデータパケットからどれだけ遅れているかを示す値(レジスタの段数)を同時計数位置フラグに書き込む(第2判定部73)。この例では、'c'及びデータパケットk2のデータパケットk1に対する相対位置'1'を示す'c1'が、データパケットk1のフラグ領域に同時計数フラグ及び同時計数位置フラグ(以後、両フラグを意味する同時計数(位置)フラグで表記)として立てられる。そして、ペアとなるデータパケットk2のフラグ領域には、同時計数のペアが存在することを示す'c'及びペアを作るデータパケットが自分より前に存在することを示す位置情報'0'を意味する'c0'が同時計数(位置)フラグとして立てられる。前述の検出時間差の判定及び検出位置の判定が共に「否」である場合、または同時判定する2つのデータパケットのディレイフラグが共に'd'である場合には、該当するデータパケットのフラグ領域の値は、初期値のままである。
フェーズp6では、データパケットk1がレジスタ72aに格納され、データパケットk2がレジスタ70eに格納される。このため、データパケットk2を基準に同時判定が行われる。データパケットk2と後続のデータパケットk3〜データパケットk6のそれぞれでは、検出時間差及び検出位置の各判定が「否」となる。このため、同時計数判定回路76はフラグ領域の値を変更しない。また、フェーズp6では、同時計数(位置)フラグを立てられたデータパケットk1が、ペア生成部53のレジスタ72aに格納される。しかし、レジスタ72eにデータパケットが格納されていないためペアデータ生成回路78はペアデータ生成処理を行わない。
フェーズp7では、データパケットk3がレジスタ70eに格納される。フェーズp7では、データパケットk3と、データパケットk4及びk5のそれぞれとが比較される。この結果、データパケットk3、k4は、いずれもディレイフラグが共に'p'であるので、同時計数データであると判定される。また、データパケットk3とデータパケットk5は、前者のディレイフラグが'p'及び後者のディレイフラグが'd'であるため、遅延同時計数であると判定される。このため、データパケットk3には同時計数であり一つ後ろのデータパケットk4とペアを取ることを示す値'c1'が同時計数(位置)フラグとして立てられるとともに、遅延同時計数であり2つ後ろのデータパケットk5とペアとなることを示す値'd2'が遅延同時計数(位置)フラグとして立てられる。データパケットk4には同時計数(位置)フラグとして'c0'が、データパケットk5には遅延同時計数(位置)フラグとして'd0'が立てられる。
フェーズp8及びp9では、同時計数または遅延同時計数に該当するペアが見出せないので、データパケットk1〜k8が順方向にシフトされる。フェーズp10では、データパケットk6とデータパケットk7とが一致しているので、データパケットk6に同時計数(位置)フラグとして'c1'が立てられ、データパケットk7に同時計数(位置)フラグとして'c0'が立てられる。
フェーズp11では、データパケットk7とデータパケットk8とが一致していて、データパケットk7及びデータパケットk8に同時計数(位置)フラグが立てられるが、データパケットk7についてはすでに同時計数フラグが立てられている。フラグがすでに立っているということは、2組以上の一致に係るペアが存在することを示している。すでにフラグが立っているデータパケットk7に、さらにフラグを立てるべきこととなったときは、同時計数のペアが確定できない。このため、同時計数(位置)フラグとして、'データ無効'であることを示す'c-'を立てる。これは、同時に2以上の一致を比較器75a〜75dで判定した場合も同様である。
フェーズp10では、レジスタ72eにデータパケットk1が格納されたので、ペアデータ生成回路78は、ペアデータ生成処理を行う。ペアデータ生成回路78は、レジスタ72eに格納されているデータパケットk1の同時計数フラグ(または遅延同時計数フラグ)を参照し、ペアとなるデータパケットの有無を判定する。データパケットk1の同時計数(位置)フラグの値は、'c1'であるから、同時判定のペアとなるデータパケットが1段、後ろに存在していることが分かる。そこで、データパケットk2の同時計数(位置)フラグを参照してこのデータパケットk2が有効であることを確認し、データパケットk1とデータパケットk2とがとられて一個の同時計数のデータパケットとして、収集ワークステーション5へ送信される。仮に、データパケットk2が、後続するデータパケットk3〜k8のいずれかと、さらにペアとなりうる条件のとき、同時計数判定回路76は、データパケットk2の同時計数(位置)フラグを'データ無効'にする。これにより、誤った同時判定を防ぐことができる。
フェーズp11では、データパケットk2に、同時計数を示す同時計数(位置)フラグ'c'が立っているが、ペアとなるデータパケットは前方に存在するためペアデータは生成されない。
フェーズp12では、データパケットk3に対し、データパケットk4が同時計数と判定され、データパケットk5が遅延同時計数と判定されているため、ペアデータ生成回路78は、データパケットk3とデータパケットk4とをまとめて一個とした同時計数のデータパケット、及びデータパケットk3とデータパケットk5とをまとめて一個とした遅延同時計数のデータパケットのそれぞれを収集ワークステーション5へ送信する。
このように、同時判定部51では、同時計数判定及び遅延同時計数判定に係るフラグ処理は、同種の回路で独立して行えるため、回路を簡素化できる。さらに、比較器75a〜75eは、同時計数処理及び遅延同時計数処理で共用しているため、回路規模を縮小できる。
また、データパケットにフラグを付してこれを参照し、データパケット同士の比較を、基準となるデータパケットと、このデータパケットに後続するデータパケットとに限って行っているため、処理負荷が少なくて済み、回路規模が縮小される。比較処理は、データパケットにフラグが立っているか否かに関係なく行えるため、比較器75a〜75dを連携して動作させ、データパケットをパイプライン処理することが可能である。これにより、ペア確認部52のスループットを増大させ、同時判定部51の処理能力を高められる。
収集ワークステーション5は、データ収集ユニット3から入力した、同時計数のデータパケットに基づいてデータ処理を行い、PETデータ(断層像情報)を生成する。データストレージ(記憶装置)7は生成された断層像情報を記憶する。表示装置6は、データストレージから読み出した断層像情報を表示する。核医学診断装置100が、収集ワークステーション5を1台具備する構成について図示したが、処理の内容や処理負荷などにより、さらなる収集ワークステーション5(図示せず)を備えてもよい。
第1バッファ65a及び第2バッファ65bに格納されているデータパケットの消去は、以下のようにしてもよい。すなわち、第1バッファ65a及び第2バッファ65bは、最も出力端側に位置する先頭のデータパケットが読み出されると、このデータパケットを消去し、格納されている残りのデータパケットを、1つずつ出力端側へシフトさせる。あるいは、既読または未読のデータアドレスを保持しておき、読み出されていない先頭のデータパケットが判別できるようにしてもよい。
本実施形態の核医学診断装置100によれば、次の効果が得られる。
1個の検出器ユニットから出てくるデータをタイムフレーム内に1イベント分のみとし、各検出器ユニット間で同時判定する同時計数回路では、ユニット数が増大するとユニット数の自乗に比例して同時判定回路の数も増大するが、本実施形態の核医学診断装置100,100Bでは、タイムフレーム内の複数のイベントを、タイムフレームごとに処理しているので、同時判定回路の数が少なくて済み、回路規模を縮小化できる。
検出器ユニットからのデータを直接、同時計数回路に入力する構成と異なり、本実施形態では、検出器ユニット1,1Bから1タイムフレーム間に出力されるデータパケットを、一方のバッファ(例えば、第1バッファ65a)に格納している間、他方のバッファ(例えば、第2バッファ65b)に格納されたデータを利用して、後段の処理を行っている。このため、
(a)データパケットの格納及び出力を、2つのバッファ(65a,65b)で交互に分担しているので、タイムフレーム内に多数のイベントが発生しても処理可能になる。このため、タイムフレームを長く設定でき、タイムフレームを跨ぐ検出データの数え落しを減少できる。
(b)また、あらかじめデータパケットを、検出時刻を基準に並べているので、同時計数判定の対象となるデータパケットの数が制限され、処理負荷が小さくなり、動作の高速化や、回路規模の小規模化を図ることができる。
(c)本実施形態は、遅延同時計数の判定回路を同時計数の判定回路と共用しているため、PET装置における構成、特に、回路構成を単純化することができる。遅延同時計数における遅延時間がタイムフレームの時間と同じであり、大きな時間遅れを発声させることが可能であり、遅延同時計数における正常なデータからの混入を防ぐことができる。必要に応じ、遅延量を増加させたデータを更に使用することで、遅延同時計数のカウント数を増加させることができる。
(d)遅延同時計数を行なっているため、断層像作成装置である収集ワークステーション5に入力される同時計数されたパケットデータ(同時計数フラグを有する)のうち間違っているパケットデータの推定を容易に行うことができる具体的には、遅延同時計数されたパケットデータ(遅延同時計数フラグを有する)の、同時計数されたパケットデータに対する割合で、同時計数されたパケットデータに間違ったパケットデータが混じっていると推定する。その割合のパケットデータを同時計数されたパケットデータから差し引き、残りのパケットデータを用いて断層像を作成することによって、得られる断層像を鮮明なものにすることができる。これによって、小さいがんに対する診断精度が向上する。
(第2実施形態)
図11に示すように、本発明の第2実施形態である核医学診断装置100Bは、PET装置であって、第1実施形態の核医学診断装置100において検出器ユニット1を検出器ユニット1Bに替えた構成を有する。核医学診断装置100Bは、散乱線処理のため、隣接する検出器ユニット1B同士をデータ伝送可能に接続した構成を有する。したがって核医学診断装置100Bの上記以外の構成は、前記した核医学診断装置100と同様である。本実施形態における散乱線処理に係る技術は、PET装置のほか、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography: 単一光子放射型コンピュータ断層撮影)装置にも、同様に適用可能である。
図11及び図2を参照し、散乱線処理の概要について説明すると、被検体P内から放射されたγ線などの放射線は、その一部が、被検体Pの周囲に配置された検出器ユニット1B内の検出器24で捕捉され、検出される。1個のγ線は、最初に入射した1個の検出器24において、その全エネルギーを電気エネルギーとして開放することが、検出を行う上で好都合である。
しかし、現実には、1個のγ線のエネルギーの一部がある検出器24で解放され、残りのエネルギーが他の検出器24で解放されることにより、同一のγ線が2つもしくは3つ以上の検出器24で検出されることがある。従来は、このような散乱線の検出結果は、単に捨てられていた。そこで、本実施形態では、散乱線処理を行い、1個のγ線に起因する複数の検出データを統合してこのγ線のデータを再現し、後段の処理で利用できるようにした。これにより、核医学診断装置100Bのγ線の検出感度を向上させ、撮像時間、すなわち検査時間を短縮できる。また、検出器24の配置を細密化できるので、解像度の向上を図ることができる。
図12に示すように、検出器ユニット1Bは、検出器ユニット1においてデータ統合IC20の代わりにデータ統合IC20Bを具備している。
データ統合IC20Bは、散乱線処理を行う機能を有し、第1データソート部80、第1散乱線処理部81、第2データソート部82、第2散乱線処理部83及び散乱線データ処理部84を備えている。第1データソート部80、第1散乱線処理部81、第2データソート部82、第2散乱線処理部83及び散乱線データ処理部84は、この順序に接続されている。複数のデータ取得IC21が第1データソート部80に接続されている。また、検出器ユニット1Bを有する撮像装置の周方向(貫通孔部Bの周方向)において隣り合う第1、第2の検出器ユニット1Bにおいて、第1の検出器ユニット1Bの第1散乱線処理部81が第2の検出器ユニット1Bの第2データソート部82に接続されている。第2の検出器ユニット1Bの第2散乱線処理部83が第1の検出器ユニット1Bの散乱線データ処理部84に接続されている。換言すれば、第1の検出器ユニット1Bの第1散乱線処理部81の出力を入力する第2の検出器ユニット1B、及び第1の検出器ユニット1Bの第2散乱線処理部83を入力する第3の検出器ユニット1Bは、上記周方向において、第1の検出器ユニット1Bを間に挟むように配置される。
第1データソート部80は、複数のデータ取得IC21の出力を入力とするほかは、データ収集ユニット3内のデータソート部50と同様の構成を有し、同様の原理で動作する。第1データソート部80は、複数のデータ取得IC21から入力した複数のデータパケットを、検出時刻データ順に並べて併合して第1散乱線処理部81に出力する。
第1散乱線処理部81は、後記するように、入力されたデータパケットについて散乱線処理を行い、一個のγ線に起因する複数のデータパケットをまとめる機能を有する。散乱線処理の一例は、特開2003−255048号公報に記載されている。第1散乱線処理部81の出力は、この検出器ユニット1B内の第2データソート部82と、隣接する検出器ユニット1B内の第2データソート部82とに入力される。一個のγ線に起因する複数の散乱γ線は、同一の検出器ユニット1内の検出器24で検出されるとは限られず、隣接する検出器ユニット1B内の検出器24でも検出される場合がある。このため、第1散乱線処理部81で散乱線処理を行った後、データパケットを隣接する検出器ユニット1B内の第2データソート部82へも転送するのである。
第1の検出器ユニット1Bの第1散乱線処理部81は、第1の検出器ユニット1B内で第2の検出器ユニット1Bに近い領域に位置する一部の検出器(好ましくは、第1の検出器ユニット1B内の領域を周方向において二等分した一方の領域で、第2の検出器ユニット1Bに近い領域内に位置する全検出器(第1の検出器ユニット1B内の1/2の検出器))24のγ線検出信号に起因した各データパケットを、第2の検出器ユニット1Bの第2データソート部82に出力する。
第2データソート部82は、データパケットの入力元が異なるほかは、第1データソート部80と同様の構成を有し、同様の原理で動作する。第2の検出器ユニット1Bの第2データソート部82は、第2の検出器ユニット1Bの第1散乱線処理部81、及び周方向においてその検出器ユニット1Bと隣り合う第2の検出器ユニット1Bの第1散乱線処理部81からそれぞれ入力した各データパケットを合わせた状態でそれらのデータパケットを検出時刻データ順に並べて第2散乱線処理部83に出力する。
上記したように、各第2データソート部82は、自身が属する検出器ユニット1Bと、これに隣接する検出器ユニット1Bから集められたデータパケットを、検出時刻データ(検出時間)順に出力する。ここで、第2データソート部82へ入力される2本のデータパケット列は、すでに検出時間順に並んでいる。このため、データパケット列の先頭から検出時刻データの早いものを選び、1列に併合するだけで、それらのデータパケットを検出時間順に並べることができる。このため、回路規模を縮小し、かつ高速で処理することができる。
第2散乱線処理部83は、第1散乱線処理部81と同様の構成を有し、同様の原理で動作する。第2散乱線処理部83は、入力されたデータパケットを用いて散乱線処理を行い、一個のγ線に起因する複数のデータパケットのうち最初にγ線が入射された検出器24のγ線検出信号に基づいたデータパケットを把握する機能を有する。第2散乱線処理部83の出力は、この検出器ユニット1B内の散乱線データ処理部84と、隣接する検出器ユニット1B内の散乱線データ処理部84とに入力される。すなわち、第2散乱線処理部83は、散乱線処理後のデータパケットが自身の属する検出器ユニット(例えば、第2の検出器ユニット)1Bのものであればそのデータパケットを自身の属する検出器ユニット(例えば、第2の検出器ユニット)1B内の散乱線データ処理部84に、それが隣接する検出器ユニット(例えば、第1の検出器ユニット)1Bのデータパケットであればそのデータパケットを隣接する検出器ユニット(例えば、第1の検出器ユニット)1B内の散乱線データ処理部84にそれぞれ出力する。
散乱線データ処理部84は、第1データソート部80と同様の構成及び機能を有する。散乱線データ処理部84は、自身が属する検出器ユニット(例えば、第1の検出器ユニット)1B内の第2散乱線処理部83からの各データパケットと、隣接する検出器ユニット(例えば、第2の検出器ユニット)1Bからの各データパケットと入力された各データパケットの、それぞれの第2散乱線処理部83での処理結果に基づいて、散乱線処理を行い、一個のγ線に起因する複数のデータパケットのうち最初にγ線が入射された検出器24のγ線検出信号に基づいたデータパケットを、補助データ収集ユニット2へ出力する。散乱線データ処理部84は、補助データ収集ユニット2に出力する各データパケットを検出時刻データ順に並べる。
図13に示すように、第1散乱線処理部81は、ペア確認部85及びペア生成部86を具備している。第1散乱線処理部81の構成及び動作は、第1実施形態で説明した同時判定部51に準じるものであり、ペア確認部85は、ペア確認部52に相当し、ペア生成部86は、ペア生成部53に相当する。ペア確認部85は、レジスタ90a〜90eを含む比較データレジスタ90、比較器95a〜95dを含む比較器95、及び散乱線判定回路96を具備している。ペア生成部86は、レジスタ92a〜92eを含むペアデータレジスタ92、セレクタ97a〜97dを含むデータセレクタ97、及びペアデータ生成回路98を具備している。
第1データソート部80からのデータパケットは、比較データレジスタ90のレジスタ90aに入力される。比較データレジスタ90は、レジスタ90a〜90eを直列に接続したシフトレジスタであり、クロックに同期して、1タイムスロットごとに、データパケットを順方向へ(レジスタ90eに向かって)シフトさせる。
比較器95は、比較器95a〜95dを含んでいる。比較器95aは、レジスタ90a,90eに接続されている。同様に、比較器95bはレジスタ90b,90eに接続され、比較器95cはレジスタ90c,970eに接続され、比較器95dはレジスタ90d,90eに接続されている。散乱線判定回路96は、入力端が比較器95a〜95dに、出力端がレジスタ90a〜90eにそれぞれ接続されている。
比較器95a〜95dのそれぞれは、レジスタ90a〜90dのうち対応する1つのレジスタ、及びレジスタ90eに格納されている各データパケットを入力し、これらのデータパケットが1個のγ線に起因するものであるか否かを判定する。具体的には、比較器95a〜95dのそれぞれは、上記の対応するレジスタ及びレジスタ90e内のそれぞれのデータパケットから、各検出器24の識別子(放射線の検出位置を意味する)及び各検出時刻データを読み取り、2個のデータパケットが所定の時間窓内のものであり、散乱γ線としてあり得る検出位置関係にあるか否かを判定する。さらに、比較器95a〜95dは、比較対象の2個のデータパケットに含まれる2つのエネルギーの和が、被検体Pから放出されたγ線のエネルギーと等しいか否かを判定する。そのγ線のエネルギーは、核医学診断装置100BがPET装置であるため、陽電子−電子対の対消滅によって生じる消滅γ線のエネルギーである511keVである。核医学診断装置100BがSPECT装置である場合は、SPECT用薬剤を標識している放射性同位元素が放出するγ線のエネルギー(例えば、140keV)である。
散乱線判定回路96は、比較器95a〜95dのそれぞれの判定結果を入力し、上記の3つの判定条件を満足したデータパケットのペアが1組であるか否かを判定する。散乱線判定回路96は、データパケットのペアが1組である場合に、レジスタ90a〜90dのうちで該当する1つのレジスタ、及びレジスタ90eに格納されている各データパケットに散乱線フラグを立て(値を'有効'にし)、また、そのペアが複数組ある場合(複数イベントが検出された場合)は、散乱線フラグを'無効'にする(無効フラグを立てる)。これらの処理は第1実施形態における同時計数と同様である。
また、散乱線判定回路96は、検出時刻が所定窓内であり、検出位置関係が散乱線である旨の条件を満たしているデータパケットについて、エネルギーの総和を求め、511keVであれば、該当する複数のデータパケットを、1個のγ線に起因する散乱線のデータパケットであると判定する。なぜなら、前記したように、1個のγ線が、3つ以上の検出器24で検出されることがあり得るからである。このような判定がなされた場合、該当するデータパケットの各々に散乱線フラグを立てる。
散乱線処理を行う場合、複数の組み合わせにおいて、前記した散乱線の条件を満たす場合がある。散乱線処理では、これらの組み合わせに係るデータパケットを無効とせず、組み合わせの条件を比較し、検出位置間の距離及び検出時間間隔を勘案し、3個以上のデータパケットを組み合わせる。比較器95は、距離条件及び検出時刻条件により優先順位を定めてフラグ付加し、散乱線判定回路96は、最も優先度の高い組み合わせのデータパケットを選択し、その他の組み合わせに係るデータパケットは、無視する。
ペア確認部85からのデータパケットは、ペア生成部86のペアデータレジスタ92のレジスタ92aに入力される。ペアデータレジスタ92は、レジスタ92a〜92eを直列に接続したシフトレジスタであり、クロックに同期して、1タイムスロットごとに、データパケットを順方向へ(レジスタ92eに向かって)シフトさせる。データセレクタ97は、セレクタ97a〜97dを含んでいる。セレクタ97aはレジスタ92aに、セレクタ97bはレジスタ92bに、セレクタ97cはレジスタ92cに、及びセレクタ97dはレジスタ92dに、それぞれ接続されている。セレクタ97a〜97dは、それぞれレジスタ92a〜92dに接続されているとともに、セレクタ97a〜97dは、ペアデータ生成回路98に接続されている。
ペアデータ生成回路98は、レジスタ92e入力されたデータパケットの散乱線フラグを読み取る。そして、ペアデータ生成回路98は、そのデータパケットに散乱線フラグが立っていれば、データセレクタ97(セレクタ97a〜97d)を制御し、ペアとなるデータパケットをレジスタ70a〜70dから探し出す。ペアデータ生成回路98は、ペアとなるパケットデータが存在する場合には、これらのペアとなるデータパケットのうち最初にγ線が入射された検出器24のγ線検出信号に基づいたデータパケットを、一個のγ線に起因するデータパケットとして出力する。この際、出力されるそのデータパケットは、エネルギー情報としてペアとなるデータパケットに係るエネルギーの合計値を、検出位置及び検出時刻の各情報として代表データパケット(レジスタ92eに格納されているデータパケット)のそれらの情報を含んでいる。
前記したように、第2散乱線処理部83は、入力元及び出力先が異なるほかは、第1散乱線処理部81と同様の構成を有し、同様の散乱線処理を行う。このため、第1散乱線処理部81を例にあげて、図14を参照し、散乱線判定回路96で実行される散乱線判定処理の手順について説明する。
まず、散乱線判定回路96は、比較データレジスタ90においてレジスタ90eに新たなパケットデータがシフトされるまで待つ(ステップ301)。散乱線判定回路96は、レジスタ90eに新たなパケットデータが格納された後、ステップ303〜310の各処理(散乱線判定処理)を実行する。レジスタ90eに新たなパケットデータが格納されたとき、散乱線判定回路96は、まず、比較器95a〜95dからの出力情報に基づいて、基準となるデータパケット(レジスタ90eに格納されているデータパケット)と一致と判断されたデータパケットが0個であるかを判定する(ステップ303)。「Yes」の場合、散乱線判定処理を終了し、ステップ301に戻って、それ以降の各処理を繰り返す。その判定が「No」の場合には、比較器95a〜95dからの出力情報が、その一致と判断されたデータパケットが1個以上であるかを判定する(ステップ303)。「No」の場合、基準となるデータパケットと、一致と判断されたすべてのデータパケットとについて、エネルギーの総和を求め(ステップ307)該当するすべてのデータパケットに係るエネルギーの総和が、所定のエネルギー窓内であるかを判定する(ステップ308)。この判定が、「No」であるときにステップ301の処理に戻り、「Yes」であるときにステップ309の処理が行われる。
る。
ステップ304の判定が「Yes」であるとき、基準となるデータパケットと、一致と判断されたデータパケットとについて、エネルギーの総和を求める(ステップ305)。該当するすべてのデータパケットに係るエネルギーの総和が、所定のエネルギー窓内であるかを判定する(ステップ306)。この判定が「No」であればステップ301の処理に戻る。ステップ306の判定が、「Yes」であれば、基準となるデータパケットに基準散乱線フラグを立てる。ただし、散乱線フラグがすでに立っている場合は、無効フラグを立てる(散乱線フラグを'無効'にする)(ステップ309)。そして、基準となるデータパケットとペアとなるデータパケットに散乱線フラグを立てる。ただし、散乱線フラグがすでに立っている場合には、無効フラグを立てる(散乱線フラグを'無効'にし)(ステップ310)。ステップ310の処理が終了後に、ステップ301の処理が実行される。
図15を参照し、ペア生成部86のペアデータ生成回路98で実行されるペアデータ生成処理について説明する。第2散乱線処理部83も同様なペアデータ生成処理を行う。まず、ペアデータ生成回路98は、ペアデータレジスタ92においてレジスタ92eに新たなパケットデータがシフトされるまで待つ(ステップ401)。次に、基準となるデータパケット(レジスタ92eに格納されているデータパケット)の散乱線フラグが'有効'であるかを判定する(ステップ403)。この判定が「No」であるときにはステップ401の処理を行う。その判定が「Yes」のとき、ペアの相手側のデータパケットの散乱線フラグが'前方一致'であるかを判定する(ステップ404)。この判定が「No」であるときにはステップ401の処理を行う。その判定が「Yes」のとき、基準になるデータパケットと、相手側のデータパケット(レジスタ92e以外のレジスタに格納されているデータパケット)とをまとめ、基準になるデータパケットを一個のγ線に起因する1個のデータパケットとして出力する(ステップ405)。その後は、ステップ401〜405の各処理が繰り返される。出力されるそのデータパケットは、前述したように、エネルギー情報としてペアとなるデータパケットに係るエネルギーの合計値を含んでいる。
なお、散乱線判定処理(図13参照)及びペアデータ生成処理(図14参照)は、複数のデータパケットについて、1クロックの間に並行して実行される。
本実施形態の核医学診断装置100Bによれば、第1実施形態で得られる(a)、(b)の効果が得られる。更に、本実施形態は、以下の(e)、(f)の効果を得ることができる。
(e)散乱線処理も、同時計数処理と同様に、データパケットを検出時刻順に並べて行っているので、散乱線処理の対象となるデータパケットの数が制限され、処理負荷が小さくなり、動作の高速化や、回路規模の小規模化を図ることができるとともに、より複雑な散乱線処理論理を採用することにより、取りこぼす検出データをさらに減らして、核医学診断装置100Bの感度の向上を図ることもできる。
(f)本実施形態は、ある検出器ユニットと、この検出器ユニットに隣り合う他の検出器ユニットにおいて、両検出ユニット内のそれぞれの一部である複数の検出器24からの各γ線検出信号に基づいて得られた検出データにより散乱線処理を行なっている。このため、ある検出器ユニット内の検出器24に入射したγ線が散乱により隣の検出器ユニットの検出器24で検出された場合において、それらの検出器24から出力される各γ線検出信号のエネルギーの総和が511kevになるとき、その2つの検出器24のうち最初にγ線を入射した検出器24のγ線検出信号に基づく検出データを、断層像作成に利用することが得きる。このため、γ線の検出感度がより向上し、検査時間をより短縮することができる。
本発明の第1実施形態に係る核医学診断装置を示す構成図である。 検出器ユニットを詳細に示す構成ブロック図である。 データ収集ユニットを詳細に示す構成ブロック図である。 データソート部を詳細に示す構成ブロック図である。 同時判定部を詳細に示す構成ブロック図である。 同時計数判定回路を詳細に示すブロック図である。 同時計数判定処理を示すフローチャート(第1面)である。 同時計数判定処理を示すフローチャート(第2面)である。 同時計数処理におけるペアデータ生成処理を示すフローチャートである。 同時判定部におけるデータパケットの処理例を示すダイアグラムである。 本発明の第2実施形態に係る核医学診断装置を示す構成図である。 検出器ユニットを詳細に示す構成ブロック図である。 第1散乱線処理部を詳細に示す構成ブロック図である。 散乱線判定処理を示すフローチャートである。 散乱線処理におけるペアデータ生成処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1,1B 検出器ユニット
3 データ収集ユニット(マージ手段、終段マージ手段)
4 収集コンソール
10 撮像装置
20 データ統合IC
21 データ取得IC
22 アナログASIC
24 放射線検出器
31 波高値計測回路
32 到達時刻計測回路
33 信号処理回路(データ生成部)
34 波高値信号生成回路
35 タイミング信号生成回路
37 ASIC制御ブロック(データ生成部)
47,77,97,98 データセレクタ
48 ペアデータ生成回路
50 データソート部(検出データ出力部)
51 同時判定部(同時計数装置、同時判定部、遅延同時判定部)
52,85 ペア確認部
53,86 ペア生成部
65 ユニットデータバッファ
(第1の検出データ列生成手段、第2の検出データ列生成手段)
65a,65b,67a〜67c バッファ
66 ユニットソート回路(遅延検出データ生成手段)
70,90 比較データレジスタ
70a〜70e,72a〜72e,90a〜90e,92a〜92e レジスタ
92e レジスタ
72,92 ペアデータレジスタ
75,75a〜75d,95,95a〜95d 比較器
76 同時計数判定回路
77a〜77d、97a〜97d セレクタ
78 ペアデータ生成回路
80 第1データソート部
81 第1散乱線処理部(散乱線処理部)
82 第2データソート部
83 第2散乱線処理部(散乱線処理部)
84 散乱線データ処理部
96 散乱線判定回路
100,100B 核医学診断装置

Claims (3)

  1. 複数の放射線検出器から出力される検出信号を基に放射線に係る検出時刻データを含む検出データを生成する複数のデータ生成部と、
    前記検出データを検出時刻データの順番に従いデータを並べて出力する第1、及び第2のデータソート部、及び、前記データソート部に接続された第1、及び第2の散乱線処理部を含む複数の検出器ユニットを有し、
    各検出器ユニットは、
    その内部において、前記第1のデータソート部の後段に前記第1の散乱線処理部が、その後段に前記第2のデータソート部が、さらにその後段に前記第2の散乱線処理部が接続され、
    前記第1のデータソート部は、当該検出器ユニットに対応した複数のデータ生成部に接続され、前記第2のデータソート部は、当該検出器ユニット、及び隣接する検出器ユニットの第1の散乱線処理部に接続されることを特徴とした核医学診断装置。
  2. さらに、各検出器ユニットは、自身に備わる第2の散乱線処理部の後段側に、前記検出データを検出時刻データの順番に従いデータを並べて出力する散乱線データ処理部を有し、
    当該散乱線データ処理部は、当該検出器ユニット、及び隣接する検出器ユニットの第2の散乱線処理部に接続されていることを特徴とした請求項1に記載の核医学診断装置。
  3. 複数の前記検出器ユニットは、被検体を支持するベッドの周りを取り囲んで環状に配置され、
    各検出器ユニットにおける前記接続は、
    当該検出器ユニットに備わる前記第2のデータソート部が、環状に配置された一方の側に隣接する隣の検出器ユニットに備わる前記第1の散乱線処理部にも接続され、
    当該検出器ユニットに備わる前記散乱線データ処理部が、環状に配置された他方の側に隣接する隣の検出器ユニットに備わる前記第2の散乱線処理部にも接続されているものであることを特徴とした請求項2に記載の核医学診断装置。
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