JP4646587B2 - ゴム組成物及びそれを用いた航空機用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物及び該ゴム組成物を用いた航空機用空気入りラジアルタイヤに関し、特にビード部のリムフランジと接触する部分の耐熱老化性に優れ、クラックが発生し難く、安全性が大幅に改善された航空機用空気入りラジアルタイヤに関するものである。
航空機やリニアモーターカー等に用いられる航空機用空気入りラジアルタイヤは、離陸及び着陸の際、トラック・バス用タイヤに比べて著しく高速で回転し且つ高い荷重を負担する。そのため、航空機用空気入りラジアルタイヤには、通常のトラック・バス用タイヤに比べて、遥かに高速回転で且つ高荷重を負担してもバースト等の故障が発生しないことが求められる。また、航空機用空気入りラジアルタイヤは、経済性の理由から、一般に地面に接地するトレッドゴムを更生(以下、リトレッド)して、再使用される。そのため、航空機用空気入りラジアルタイヤにおいては、初期の安全性だけでなく、走行後の熱老化現象に起因するビード部の表面クラック等が問題となっている。特に、故障した場合、重大な事故に繋がりかねないタイヤのケース部やビード部の周辺に適用されるゴム組成物には、高速・高荷重(大変形)を受けても高強度であることが要求されている。
また、航空機用空気入りラジアルタイヤは、従来のバイアス構造のタイヤに比べ、カーカスプライの枚数を減少させることが可能で、軽量化が可能である反面、高速・高荷重条件下での走行時の熱老化によって、ビード部周辺、特にビード部の表面部にゴムクラック故障が発生することが問題となっており、ビード部内部のカーカスへの影響が懸念されている。
これに対し、特開2003−320820号公報(特許文献1)には、ビード部のリムフランジと接触する部分に、高弾性のゴム組成物を適用して表面の変形を防止し、熱老化前の切断時伸びが大きいゴム組成物を適用してクラックの発生を防止する対策が提案されている。
特開2003−320820号公報
しかしながら、特開2003−320820号公報に記載のタイヤであっても、依然として走行後及び更生回数が進むにつれ、リムフランジと接触する部分に用いたゴム組成物が熱による老化現象を受け、クラック故障が発生している。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、ビード部のリムフランジと接触する部分が耐熱老化性に優れており、クラックが発生し難く、安全性が大幅に改善された航空機用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。また、本発明の他の目的は、かかる航空機用空気入りラジアルタイヤのリムフランジと接触する部材に適用されるゴム組成物を提供することある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、航空機用空気入りラジアルタイヤのリムフランジと接触する特定の部位に、特定のゴム成分にHAF級のカーボンブラックを特定量配合したゴム組成物を適用することにより、該部位の耐熱老化性を向上させて、クラックの発生を抑制することができ、その結果、航空機用空気入りラジアルタイヤの安全性を大幅に改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明のゴム組成物は、航空機用空気入りラジアルタイヤのリムフランジと接触する部材に適用されるゴム組成物であって、天然ゴム及び/又は合成ポリイソプレンゴム30〜50質量%とシス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴム70〜50質量%とからなるゴム成分100質量部に対して、HAF級のカーボンブラック45〜60質量部を配合してなることを特徴とする。
本発明のゴム組成物において、前記ポリブタジエンゴムは、重合触媒としてコバルト化合物又はネオジウム化合物を用いて1,3-ブタジエンを重合させて得た重合体であって、且つ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表わされる多分散度(Mw/Mn)が4.3以下であることが好ましい。
また、本発明のゴム組成物は、145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムとしての100%伸長時の引張応力が2.4MPa以上であることが好ましく、2.5〜3.5MPaであることが更に好ましく、且つ145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムとしての100℃で48時間熱老化させた後の切断時伸びが300%以上であることが好ましい。
ここで、ゴム組成物の100%伸長時の引張応力は、該ゴム組成物を145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムの熱老化前の値であり、一方、ゴム組成物の切断時伸びは、前記加硫ゴムを100℃で48時間熱老化させた後の値であり、これらの値は、前記加硫ゴムからなるJIS#3号型試験片を熱老化処理の前及び後に、JIS K 6251に準拠して引張試験を行って測定した値である。
また、本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤは、左右一対のビード部間に複数のカーカスプライを配置した航空機用空気入りラジアルタイヤにおいて、標準リムに装着して規定内圧を充填した状態でのビードベース位置を基準としてリムフランジ高さをHとした時、少なくとも0.5H〜1.5Hの範囲に、タイヤ外側に露出する表面ゴム層と、該表面ゴム層の裏側に位置する下地ゴム層とを配設し、前記表面ゴム層に上記ゴム組成物を適用したことを特徴とする。
本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤの好適例においては、前記下地ゴム層に100%伸長時の引張応力が2.9MPa以上のゴム組成物を適用する。この場合、前記表面ゴム層が相対的に硬くなるのを避けて、下地ゴム層での耐熱破壊を防止することができる。なお、下地ゴム層に用いるゴム組成物の100%伸長時の引張応力の値は、145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムを熱老化させることなく、JIS K 6251に準拠して引張試験を行って測定した値である。
本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤにおいては、前記表面ゴム層の最大厚さが2.0mm以上且つ4.5mm未満であることが好ましく、2.5mm以上且つ3.5mm以下であることが更に好ましい。この場合、表面ゴム層の耐クラック性を十分に向上させつつ、表面ゴム層の変形を十分に抑制することができる。
本発明によれば、リムフランジと接触する部位に、特定のゴム成分にHAF級のカーボンブラックを特定量配合したゴム組成物を適用することにより、該部位の耐熱老化性を向上させてクラックの発生を抑制した、安全性に非常に優れた航空機用空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
以下に、本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤを図を参照しながら詳細に説明する。図1は、本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤのビード部の一例を示す部分断面図である。図示例のタイヤは、左右一対のビード部1(左側は図示せず)間に複数のカーカスプライからなるカーカス2が配置されており、ビード部1内に埋設されたビードコア3のタイヤ半径方向外側には、ビードフィラー4が配設されている。なお、図示例のカーカス2は、ビードコア3の周りでタイヤ幅方向内側から外側に向けて巻上げた構造を有するが、カーカス2の構造は、これに限られるものではない。また、カーカス2は、複数のカーカスプライからなるが、その枚数は複数である限り、特に限定されるものではない。
また、ビード部1のタイヤ半径方向最内側で標準リムRのリムベースと接触する部分には、リムベース部ゴム5が配置されており、更に、標準リムRに装着して規定内圧を充填した状態でのビードベース位置Aを基準として標準リムRのリムフランジ高さをHとした場合のタイヤの少なくとも0.5H〜1.5Hの範囲には、タイヤ外側に露出する表面ゴム層6が配置され、該表面ゴム層6の裏側(タイヤ幅方向内側)でカーカス2のタイヤ幅方向外側には、下地ゴム層7が配置されており、これら表面ゴム層6と下地ゴム層7とでリムクッションゴム層8を形成している。
ここで、標準リムとは、米国タイヤ・リム規格協会(The Tire and Rim Association, Inc.)のイヤーブック(2001年度版)に記載されているものであり、また、ビードベース位置Aとは、ビードベースを搭載するリムのビードシートの延長線とリムフランジの延長線(標準リム幅の寸法線)との交点にて特定される位置である。
また、リムクッションゴム層8のタイヤ半径方向外側には、サイドゴム9が配置されており、該サイドゴム9はカーカス2等と共にタイヤのサイドウォール部(図示せず)を形成し、該サイドウォール部は、更に、トレッド部(図示せず)に連なる。本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤにおいて、これらサイドウォール部及びトレッド部の構造及び使用部材は、特に限定されるものではない。
本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤにおいては、少なくとも0.5H〜1.5Hの範囲に、タイヤ外側に露出する表面ゴム層6を配置することを要する。ここで、表面ゴム層6の配置位置を0.5H〜1.5Hの範囲よりも狭くした場合、タイヤとリムフランジとの接触部にゴムの境界部が位置するため、製造時にクラックが発生することがある。
そして、上記表面ゴム層6には、天然ゴム及び/又は合成ポリイソプレンゴム30〜50質量%とシス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴム70〜50質量%とからなるゴム成分100質量部に対して、HAF級のカーボンブラック45〜60質量部を配合してなるゴム組成物が適用される。この配合のゴム組成物は、熱老化前の引張応力が十分に高く、熱老化後の切断時伸びが十分に大きいため、該ゴム組成物を上記表面ゴム層6に適用することで、表面ゴム層6の耐熱老化性を向上させてクラックの発生を抑制し、航空機用空気入りラジアルタイヤの安全性を大幅に向上させることができる。
上記表面ゴム層6用ゴム組成物のゴム成分は、天然ゴム(NR)及び/又は合成ポリイソプレンゴム(IR)30〜50質量%とシス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴム(BR)70〜50質量%とからなることを要する。ゴム成分中の天然ゴム及び/又は合成ポリイソプレンゴムの割合が30質量%未満、即ち、シス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴムの割合が70質量%を超えると、切断時伸びが低下してしまう。一方、ゴム成分中のシス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴムの割合が50質量%未満、即ち、天然ゴム及び/又は合成ポリイソプレンゴムの割合が50質量%を超えると、ビード部表面ゴムの摩耗が促進されてしまう。
また、上記ゴム組成物に使用するポリブタジエンゴムは、シス-1,4結合含量が94%以上であることを要する。使用するポリブタジエンゴムのシス-1,4結合含量が94%未満では、耐クラック性が低下する。なお、ポリブタジエンゴムのシス-1,4結合含量は、例えば、赤外法(モレロ法)で測定することができる。
上記シス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴムは、公知の方法で製造でき、市販品を利用することもできるが、重合触媒としてコバルト(Co)化合物又はネオジウム(Nd)化合物を用いて1,3-ブタジエンを重合させて得た重合体を使用することが好ましい。ここで、上記コバルト化合物としては、特に限定されるものではないが、コバルトオクトエート、コバルトナフテナート、コバルトベンゾエート、コバルトアセチルアセトナート、コバルトアセト酢酸エステル錯体等が挙げられ、また、上記ネオジウム化合物としては、特に限定されるものではないが、ネオジウムトリ-2-エチルヘキサノエート、ネオジウムトリネオデカノエート、及びこれらとアセチルアセトンとの錯化合物、並びにネオジウムトリn-ブトキシド等が挙げられる。
また、上記高シスのポリブタジエンゴムとしては、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表わされる多分散度(Mw/Mn)が4.3以下である重合体を用いることが好ましい。なお、多分散度(Mw/Mn)は、分子量分布のシャープ度を示し、ポリブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、例えば、GPCを用い、ポリスチレン換算の値として求めることができる。
上記表面ゴム層6用ゴム組成物は、補強性充填剤として、HAF級のカーボンブラックを上記ゴム成分100質量部に対して45〜60質量部含有する。HAF級カーボンブラックの配合量が、上記ゴム成分100質量部に対して45質量部未満では、ゴム組成物の切断時伸びが向上するものの剛性が低下してしまうため、加硫後の100%伸長時の引張応力が低下し、表面ゴム層6の変形を防止することができず、一方、60質量部を超えると、ゴム組成物の剛性が向上するものの熱老化後の切断時伸びが低下してしまうため、表面ゴム層6のクラックの発生を十分に抑制することができなくなる。ここで、HAF級のカーボンブラックとしては、N330、N339等が挙げられる。
上記表面ゴム層6用ゴム組成物は、上記ゴム成分、HAF級カーボンブラックの他に、ゴム工業界で通常使用される配合剤、例えば、ステアリン酸、亜鉛華、老化防止剤、加硫促進剤、加硫促進助剤、加硫剤等を、本発明の目的を害しない範囲内で適宜選択して配合することができ、これら配合剤としては、市販品を利用することができる。なお、上記ゴム組成物は、ゴム成分に、HAF級カーボンブラックと必要に応じて適宜選択した各種配合剤とを配合して、混練り、熱入れ、押出等することにより製造することができる。
上記表面ゴム層6用ゴム組成物は、145℃で30分間加硫して加硫ゴムとし、該加硫ゴムを100℃で48時間熱老化させた後の切断時伸びが300%以上であることが好ましい。熱老化後の切断時伸びが300%未満のゴム組成物を表面ゴム層6に用いると、表面ゴム層6のクラックの発生を十分に抑制することができなくなる。
また、上記表面ゴム層6用ゴム組成物は、145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムとしての100%伸長時の引張応力が2.4MPa以上であることが好ましく、2.5〜3.5MPaであることが更に好ましい。熱老化前の100%伸長時の引張応力が2.4MPa未満のゴム組成物を表面ゴム層6に用いると、表面ゴム層6の変形を防止することができなくなる。
上記表面ゴム層6は、最大厚さが2.0mm以上且つ4.5mm未満であることが好ましく、2.5mm以上且つ3.5mm以下であることが更に好ましい。表面ゴム層6の最大厚さが2.0mm未満では、表面ゴム層6の耐クラック性を向上させる効果が不十分となり、一方、4.5mm以上では、ゴムの変形が顕著になる。
一方、上記リムクッションゴム層8の下地ゴム層7には、100%伸長時の引張応力が2.9MPa以上のゴム組成物を適用することが好ましい。下地ゴム層7に適用するゴム組成物の100%伸長時の引張応力が2.9MPa未満では、表面ゴム層6が相対的に硬くなり、下地ゴム層7で耐熱破壊が発生してしまう。
本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤは、上述のゴム組成物を表面ゴム層6に用いる以外特に制限は無く、常法に従って製造することができる。また、該航空機用空気入りラジアルタイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。なお、本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤは、航空機の他、リニアモーターカーにも使用することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
表1に示す配合処方に従ってゴム組成物を調製し、該ゴム組成物を145℃で30分間加硫してJIS#3号型試験片を作製した。次に、該試験片に対してJIS K 6251に準拠して引張試験を行い、熱老化前の100%伸長時の引張応力を測定した。また、上記と同様の試験片を100℃で48時間熱老化させた後、JIS K 6251に準拠して引張試験を行い、熱老化後の切断時伸びを測定した。結果を表1に示す。
次に、上記ゴム組成物を表面ゴム層6に適用して、図1に示す構造のビード部を有する航空機用空気入りラジアルタイヤを試作した。なお、試作したタイヤのサイズは、APR 50×20.0R22 32PRであり、表面ゴム層の配設位置は、リムフランジ高さHに対して0.5H〜1.5Hの範囲であり、表面ゴム層の最大厚さは、3.0mmであり、また、下地ゴム層7には、100%伸長時の引張応力が3.0MPaのゴム組成物を適用した。得られたタイヤを100℃の保温庫中で48時間保管した後、ドラム試験機に取り付け、標準内圧220psi(1520kPa)の条件下、アメリカ航空管理局(FAA: US. Federal Aviation Administration)の承認試験「TSO−C62 d」を1サイクル実施し、試験後のビード部の表面ゴムのクラック個数とゴムの変形状態を目視で判定し、更に、下地ゴム層の破壊の有無を調べた。結果を表1に示す。
Figure 0004646587
*1 RSS#3
*2 宇部興産製, BR150L, コバルト触媒使用, シス-1,4結合含量=95%, Mw/Mn=3.3
*3 JSR製, BR01, ニッケル触媒使用, シス-1,4結合含量=94%, Mw/Mn=4.2
*4 N339
*5 大内新興化学工業(株)製, ノクラック6C, N-(1,3-ジメチルブチル)-N'-フェニル-p-フェニレンジアミン
*6 大内新興化学工業(株)製, ノクセラーNS, N-t-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
表1から明らかなように、比較例1及び比較例2のゴム組成物は、カーボンブラックの配合量が多すぎ、比較例3のゴム組成物は、ポリブタジエンゴムの割合が高すぎる(即ち、天然ゴムの割合が低すぎる)ため、熱老化後の切断時伸びが不足しており、これらのゴム組成物を表面ゴム層に適用した比較例1〜比較例3のタイヤは、ビード部表面にクラックが発生していた。また、比較例1のタイヤにおいては、下地ゴム層の破壊も見られた。更に、比較例4のゴム組成物は、熱老化後の切断時伸びが十分に大きいものの、カーボンブラックの配合量が少なすぎるため、100%伸長時の引張応力が小さく、そのため、該ゴム組成物を表面ゴム層に適用した比較例4のタイヤは、ビード部に変形が見られた。
これに対し、実施例1〜実施例3のゴム組成物は、本発明で規定する配合のゴム組成物であるため、十分な100%伸長時の引張応力(熱老化前)及び切断時伸び(熱老化後)を有しており、これらのゴム組成物を表面ゴム層に適用した実施例1〜実施例3のタイヤは、ビード部表面のクラックの発生が防止されており、且つビード部の変形も防止されていた。
本発明の航空機用空気入りラジアルタイヤのビード部の一例を示す部分断面図である。
符号の説明
1 ビード部
2 カーカス
3 ビードコア
4 ビードフィラー
5 リムベース部ゴム
6 表面ゴム層
7 下地ゴム層
8 リムクッションゴム層
9 サイドゴム
R 標準リム
A ビードベース位置
H リムフランジ高さ

Claims (7)

  1. 左右一対のビード部間に複数のカーカスプライを配置した航空機用空気入りラジアルタイヤにおいて、標準リムに装着して規定内圧を充填した状態でのビードベース位置を基準としてリムフランジ高さをHとした時、少なくとも0.5H〜1.5Hの範囲に、タイヤ外側に露出する表面ゴム層と、該表面ゴム層の裏側に位置する下地ゴム層とを配設し、前記表面ゴム層に
    天然ゴム及び/又は合成ポリイソプレンゴム30〜50質量%とシス-1,4結合含量が94%以上のポリブタジエンゴム70〜50質量%とからなるゴム成分100質量部に対して、ASTM D1765-01による加硫速度が標準であり、かつ、平均窒素表面積が70〜99m 2 /g
    のカーボンブラック45〜60質量部を配合してなることを特徴とし、
    145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムの100%伸長時の引張応力が2.4MPa以上3.4MPaであることを特徴としたゴム組成物を適用したことを特徴とする航空機用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記ポリブタジエンゴムは、重合触媒としてコバルト化合物又はネオジウム化合物を用いて1,3-ブタジエンを重合させて得た重合体であって、且つ重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比で表わされる多分散度(Mw/Mn)が4 .3以下であることを特
    徴とする請求項1に記載の航空機用空気入りラジアルタイヤ。
  3. 145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムの100%伸長時の引張応力が2.4MPa以上であって、且つ145℃で30分間加硫して得た加硫ゴムを100℃で48時間熱老化させた後の切断時伸びが300%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の航空機用空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記下地ゴム層に100%伸長時の引張応力が2.9MPa以上のゴム組成物を適用したことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の航空機用空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記表面ゴム層の最大厚さが2.0mm以上且つ4.5mm未満であることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の航空機用空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記表面ゴム層の最大厚さが2.5mm以上且つ3.5mm以下であることを特徴とする請求項5に記載の航空機用空気入りラジアルタイヤ。
  7. 前記ASTM D1765-01による加硫速度が標準であり、かつ、平均窒素表面積が70〜99m 2 /gのカーボンブラックがN330、N339のいずれかであることを特徴とする請求項1〜6に記載の航空機用空気入りラジアルタイヤ。
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