JP4645107B2 - 静電霧化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、周囲にナノサイズの帯電した微粒子ミストを噴霧させるための静電霧化装置に関するものである。
従来より、ミストを発生させる霧化装置として静電霧化装置が知られている(例えば特許文献1参照)。これは、水を収容した水タンクと、水タンク内の水を毛細管現象で吸い上げて先端の針状霧化部に導く吸水体と、吸水体の針状霧化部に対向する対向電極と、水タンク内の水に印加電極を介して高電圧を印加する高圧発生回路とからなり、対向電極との間の放電箇所となる吸水体の針状霧化部に存在する水にレイリー***を起こさせて静電霧化させることで、ナノサイズの帯電微粒子水のミストを発生させるものである。
特許第3260150号公報
このような静電霧化装置で水をレイリー***によって静電霧化をさせるためには、水が針状霧化部に存在している必要がある。特許文献1、特願2003−160020号明細書にあっては、針状霧化部に水を搬送する手段について記載されている。
静電霧化装置においては、レイリー***を継続して起こしてナノサイズの帯電微粒子水を効率良く発生させるのが好ましく、このためには針状霧化部に水を常に保持させておく必要がある。しかしながら針状霧化部の尖先部のような極めて小さい範囲に水を存在させ続けることは困難であるため、霧化部の先端部をフラットにしたものが考えられた。
しかしながら、霧化部の先端部をフラットにすると、放電の起点がなくなることになり、放電を行うためには極めて高い電圧を印加する必要が生じてしまうものであった。
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、霧化部において水を保持し易くするとともに放電の起点をなくしてしまうことのない静電霧化装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために請求項1に係る静電霧化装置にあっては、霧化させるための液体を収容する液溜め部1と、前記液体Lに電圧を印加する印加電極2と、前記液体Lに接触しているとともに先端に霧化部5を備えている搬送体3と、搬送体3の前記霧化部5に対向している対向電極4とを備えて、搬送体3が液溜め部1から吸い上げた液体Lを搬送体3の霧化部5にて静電霧化させる静電霧化装置において、搬送体3の霧化部5の表面部51を凸曲面状の金属で形成し、前記表面部51は、略全面に亘って吸い上げた液体Lを保持して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、霧化部5の表面部51の凸曲面の広い範囲内で選択的に放電が起こるとともに、この広範囲の凸曲面に大量の液体Lが保持されることとなって、液体Lが静電霧化されても液体Lがすぐに補充されるため、単位時間当たりの静電霧化量を多くすることが可能となり、これにあたって表面部51を金属で形成したことで、霧化部に金属放電が起こり易い尖先部を形成しなくても放電を容易に起こすことができる。
また、請求項2の発明は、霧化させるための液体Lを収容する液溜め部1と、前記液体Lに電圧を印加する印加電極2と、前記液体Lに接触しているとともに先端に霧化部5を備えている搬送体3と、搬送体3の前記霧化部5に対向している対向電極4とを備えて、搬送体3が液溜め部1から吸い上げた液体Lを搬送体3の霧化部5にて静電霧化させる静電霧化装置において、搬送体3の霧化部5の表面部51をその中央部が該搬送体の長手方向に略直交する平面となると共にその周囲が凸曲面状となる金属で形成し、前記平面及び凸曲面形状の表面部51は、略全面に亘って吸い上げた液体Lを保持して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、霧化部5の表面部51の平面及び凸曲面の広い範囲内で選択的に放電が起こるとともに、この広範囲の平面及び凸曲面に大量の液体Lが保持されることとなって、液体Lが静電霧化されても液体Lがすぐに補充されるため、単位時間当たりの静電霧化量を多くすることが可能となり、これにあたって表面部51を金属で形成したことで、霧化部に金属放電が起こり易い尖先部を形成しなくても放電を容易に起こすことができる。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、搬送体3を霧化部5となる先端部材50と、該先端部材50の下側に位置して液溜め部1の液体Lを前記霧化部5に搬送供給する搬送供給体6とで構成し、前記搬送供給体6に先端部材50へ至る直線状の孔又はスリットからなる搬送経路61を設けて成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、効率良く液体Lを搬送することが可能となる。
また、請求項4の発明は、請求項3の発明において、搬送体を別体である先端部材50と搬送供給体6とで構成し、搬送供給体6の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S2を介して先端部材50固定用の固定部材7を配設し、先端部材50を固定部材7に固定して該先端部材50と搬送供給体6との間に搬送供給体6にて搬送供給された液体Lが毛細管現象で移動する隙間S1を形成して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、液体Lを搬送する隙間S2を形成することができてより一層効率良く液体Lを搬送することが可能となる。
また、請求項5の発明は、請求項3の発明において、搬送体を別体である先端部材50と搬送供給体6とで構成し、搬送供給体6の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S3を介して隙間形成部材8を配設するとともに、該隙間形成部材8の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S2を介して先端部材50固定用の固定部材7を配設し、先端部材50を固定部材7に固定して該先端部材50と搬送供給体6との間に搬送供給体6にて搬送供給された液体Lが毛細管現象で移動する隙間S1を形成して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、液体Lを搬送する隙間S2及び隙間S3を形成することができてより一層効率良く液体Lを搬送することが可能となる。
また、請求項6の発明は、請求項3の発明において、搬送体を別体である先端部材50と搬送供給体6とで構成し、搬送供給体6の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S3を介して先端部材50保持用の保持部材9を配設するとともに、該保持部材9の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S2を介して先端部材50固定用の固定部材7を配設し、先端部材50を保持部材9の先端部91と固定部材7の先端部71との間に可動となるように挿入して成ることを特徴とするものである。このような構成とすることで、液体Lを搬送する隙間S2及び隙間S3を形成することができてより一層効率良く液体Lを搬送することが可能となるうえに、先端部材50と固定部材7や保持部材9や搬送供給体6との間の隙間に溜まったごみを除去し易くなり、メンテナンスがし易くなるものである。
本発明にあっては、霧化部の表面部の凸曲面の広い範囲内で選択的に放電が起こるとともに、この広範囲の凸曲面に大量の液体が保持されることとなって、液体が静電霧化されても液体がすぐに補充されるため、単位時間当たりの静電霧化量を多くすることが可能となり、これにあたって表面部を金属で形成したことで、霧化部に金属放電が起こり易い尖先部を形成しなくても放電を容易に起こすことができる。
以下、本発明を添付図面に基いて説明する。まず、静電霧化装置の全体構成について説明する。
静電霧化装置は、図3に示すように、静電霧化させるための液体Lを溜める液溜め部1と、前記液体Lに電圧を印加する印加電極2と、前記液体Lに接触しているとともに先端に霧化部5を設けている搬送体3と、搬送体3の前記霧化部5に対向している対向電極4とを備えたもので、印加電極2と対向電極4との間に高電圧を印加することで、搬送体3が液溜め部1から吸い上げた液体Lを霧化部5において静電霧化してナノメータサイズの帯電微粒子のミストを生成するものである。
搬送体3は、図1等に示すように略棒状をしたもので、先端(上端)に設けられる霧化部5と、この霧化部5の下側に位置して液体Lを搬送供給する搬送供給体6とからなるものである。なお、本発明はこの搬送体3の霧化部5に特徴があるものであるが、これについては後で詳述する。搬送体3の霧化部5と搬送供給体6とは、一体形成してあっても別部材であってもよい。搬送供給体6は、その下端部から吸い上げた液体Lを毛細管現象によって上端部に搬送して霧化部5の上面に液体Lを供給するもので、従来より強度及び液搬送性の観点から望ましいとされているセラミック又は金属又は樹脂(プラスチック)で形成された多孔体か、毛細管現象を起こす隙間や穴を有する樹脂又は金属等で形成されたキャピラリー、フェルトのような繊維等、毛細管現象により液体Lを吸い上げるものであればよい。前記のような多孔体で形成する場合は、粒径が2〜500μmの粒子で毛細管現象により液体Lを吸い上げる搬送経路61(図4参照)の径又は幅が1〜250μmとなるように成形したものが好ましい。また、搬送体3に用いる金属としては、SUS304、SUS316といったステンレスのような耐食性、耐摩耗性、耐薬品性に優れたものや、チタンに白金をコーティングしたもの、鉄にチタンをコーティングしたもの等が挙げられるが、特にこれらに限定されない。
この搬送体3は、少なくとも下端部(通常は下半部)が液溜め部1となるタンクT中の液体Lに浸漬され、上端部の霧化部5へと液体Lを毛細管現象によって搬送する。
対向電極2と印加電極4は、共にカーボンのような導電材を混入した合成樹脂やステンレスのような金属で形成されることで導電性を有しているものである。対向電極4は図1に示すように、エッジとなる内端縁41が平面視で搬送体3の周囲を囲む円状となるように形成してある。なお内端縁41が円弧状であればその孤の長さはいくらでもよい。この対向電極4は接地してあり、高電圧電源Dによって印加電極2に負の高電圧を印加するのであるが、搬送体3が毛細管現象により液溜め部1の液体Lを吸い上げている時に搬送体3の上端部に設けてある霧化部5が実質的な電極として機能する。対向電極4と霧化部5との間に高電圧を印加する高電圧電源Dは、500V/mm以上の電界強度を与えられるものが好ましい。
高電圧電源Dにより搬送体3の霧化部5と対向電極4との間に高電圧を印加することで、霧化部5の上面の液体Lが高電圧により大きなエネルギーを受けて表面張力を超えて***を繰り返すといういわゆるレイリー***を起こしてナノサイズの粒子径のマイナスイオンのミストを発生させる静電霧化がなされ、この時反応性に富む活性種が生成される。液体Lとしては通常は水道水を使用するが、この他に地下水、電解水、pH調整水、結露水といった水や、ミネラルウォーター、あるいは、ビタミンCやアミノ酸等の有用成分・アロマオイル・芳香剤・消臭剤等が入った液体L等が想定され、特に限定されないものである。
以下、本発明の主要部である搬送体3の霧化部5の第一の実施例について図1に基いて説明する。
搬送体3の霧化部5は上述したように、搬送供給体6の上端部に設けられるもので、搬送供給体6と一体形成してあっても別部材であってもよいが、図1に示す本実施例では搬送供給体6及び霧化部5は金属製の多孔体で一体に形成してある。霧化部5は、上部の表面部51が上方に凸となる凸曲面状に形成されるもので、図1に示す本実施例では半球面状に形成してある。具体的には、対向電極4との間で放電を起こさせるために、対向電極4の放電する内端縁41の内径がφ5〜20mm(好ましくはφ12mm)、前記内端縁41と霧化部5の頂部との間の放電距離が2〜10mm(好ましくは3mm)、霧化部5の表面部51の半球面の直径はφ1〜5mm(好ましくはφ3mm)とするのがよい。霧化部5の表面部51の半球面の直径がφ5mmより大きくなると、霧化部5の表面部51の頂部近傍に電荷が集中しないので極めて高い電圧を印加しないと放電が起こらない。搬送体3は複数本又は1本(図1に示す本実施例では1本)が設けられ、この搬送体3は中間部に印加電極2が取り付けられるとともに、下部、少なくとも下端部は液溜め部1のタンクTの液体L中に突出している。
本実施例において放電する場合について説明する。搬送供給体6および霧化部5自体が多孔体で形成してあるため、液体L(本実施例では水道水)は毛細管現象によって搬送経路61を通って霧化部5の表面部51の半球状をした凸曲面に搬送され、この凸曲面の略全面に亘って液体Lが付着して保持されることとなる。そして、霧化部5と搬送供給体6間に掛けられる電界によって、霧化部5の表面部51へ向かって下方から上方に向けて液体Lが移動するとともに、霧化部5と搬送供給体6間に放電が起こって霧化部5の表面部51に保持される液体Lが静電霧化される。
この時、霧化部5の上部の表面部51を凸曲面状とすることで、従来のように針状霧化部の尖先部のみで放電が起こるものと比べて、表面部51の凸曲面の広い範囲で容易に放電可能が起こるようになるとともにこの広範囲の凸曲面に大量の液体Lを保持することが可能となり、これによって、霧化部5の表面部51の凸曲面の広い範囲内で選択的に放電が起こってもこの広範囲の凸曲面には大量の液体Lが保持されているので、液体Lが静電霧化されても液体Lがすぐに補充されることとなって、単位時間当たりの静電霧化量を多くすることが可能となる。そして、これにあたって表面部51を金属で形成したことで、従来の針状霧化部のように尖先部を形成しなくても放電を容易に起こすことができて(むしろ尖先部があると金属放電が起こって好ましくない)、前述した広範囲で放電および大量の液体L保持が可能な凸曲面状とすることができる。
また本実施例のものにあっては、平面視において、対向電極4の円状をした内端縁41の中心が霧化部5の中心から若干ずれても、霧化部5の外周内であれば霧化部5の表面部51の液面に放電して液体Lを静電霧化させることができる。
また図2に示す第二の実施例のように、霧化部5の表面部51を、その中央部が搬送体3の長手方向に略直交する平面となると共に、その周囲が凸曲面状となるように金属で形成してもよく、この場合も上述した図1に示す第一の実施例と同様の効果が得られる。
次に、第三の実施例について図4乃至図7に基いて説明する。本実施例のものは、搬送体3を霧化部5となる先端部材50と、先端部材50とは別体で該先端部材50の下側に位置して液溜め部1の液体Lを前記霧化部5に搬送供給する搬送供給体6とで構成される。
搬送供給体6は、セラミック又は金属又は樹脂で形成された多孔体、毛細管現象を起こす隙間や穴を有する樹脂又は金属等で形成されたキャピラリー、フェルトのような繊維等、毛細管現象により液体Lを吸い上げるものであれば何でもよいが、本実施例では図4、図6(a)に示すように、樹脂製のキャピラリーで構成される。この搬送供給体6は、外径がφ0.8mmで、内部に底面から先端まで毛細管現象で液体Lを搬送供給するためのφ0.05mmの搬送経路61が一本又は複数本貫通形成してある。
霧化部5となる先端部材50は、図4、図6(b)に示すように、下方に開口する略有蓋筒状をしたステンレス等の金属製で、その内径はφ0.85mmとなるように形成すると共に、図7に示すように上記搬送供給体6の先端に被嵌されて搬送体3が構成される。この時、先端部材50をかしめて搬送供給体6の凹部30に折曲することで両者の固定がなされる。なお、搬送供給体6の外径<先端部材50の内径となるように形成され、その差が0.05〜02mmであればよい。先端部材50を搬送供給体6に被嵌した際の両者の隙間が0.1mm以下となるようにすることで、毛細管現象にて液体Lが前記隙間を移動可能となる。霧化部5の上部の表面部51は凸曲面状(本実施例では図4に示すように半球面状)に形成されるとともに、表面部51に表裏に貫通する貫通孔52a、52bが形成される。貫通孔52a、52bは霧化部5と搬送供給体6との間の液体Lを表面部51の表側に搬送させるためのもので、図5(a)(b)に示すようにφ0.2mmの円形状の貫通孔52aとしたり、図5(c)に示すように幅0.5mmのスリット状の貫通孔52bとしてもよい。なお、貫通孔52aの径又は貫通孔52bの幅は0.01〜0.2mm、表面部51の肉厚0.01〜0.2mmであれば、毛細管現象および電界の静電気力によって液体Lを表面部51の表側に供給することが可能である。
本実施例において放電する場合、搬送供給体6の搬送経路61を通って搬送供給体6の上端部まで液体Lが搬送されて霧化部5と搬送供給体6との間に液体Lが位置し、前記液体Lが霧化部5と搬送供給体6間に掛けられる電界によって貫通孔52a、52bを介して表面部51の表側に向かって移動してその表面に保持される。そして、霧化部5と搬送供給体6間の放電によって前記表面部51に保持されている液体Lが静電霧化される。
この第三の実施例のものにあっても、霧化部5の上部の表面部51を凸曲面状とすることで、上記第一及び第二の実施例のものと同様に、従来の針状霧化部の尖先部のみで放電が起こるものと比べて、表面部51の凸曲面の広い範囲で容易に放電可能が起こるようになるとともにこの広範囲の凸曲面に大量の液体Lを保持することが可能となり、これによって、霧化部5の表面部51の凸曲面の広い範囲内で選択的に放電が起こってもこの広範囲の凸曲面には大量の液体Lが保持されているので、液体Lが静電霧化されても液体Lがすぐに補充されることとなって、単位時間当たりの静電霧化量を多くすることが可能となる。そして、表面部51を金属で形成したことで、従来の針状霧化部のように尖先部を形成しなくても放電を容易に起こすことができて、前述した広範囲で放電および大量の液体Lの保持が可能な凸曲面状とすることができる。
また図8に示す第四の実施例のように、先端部材50の霧化部5の表面部51を、その中央部が搬送体3の長手方向に略直交する平面となると共に、その周囲が凸曲面状となるように金属で形成してもよく、この場合も上述した図4に示す上記第三の実施例と同様の効果が得られる。
次に、第五の実施例について図9に基いて説明する。本実施例のものは、霧化部5となる先端部材50を略球状体で形成し、搬送供給体6の上端面が先端部材50の下面に沿うように形成してあって、搬送供給体6の上端面と先端部材50の下面との間の隙間S1が0.1mm以下となるようにすることで、毛細管現象にて液体Lが前記隙間S1を移動可能となる。
更に本実施例においては、搬送供給体6の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S2を介して先端部材50固定用の略筒状をした固定部材7を配設してある。固定部材は、金属や導電性樹脂のような導電体でも、セラミックや樹脂などの不導体でもよいが、導電体の場合は図9のように金属放電を防止するためにエッジが形成されないよう先端部を中心側に曲げるものである。
霧化部5となる略球状体の先端部材50は、例えばステンレスのような耐食性や耐摩耗性、耐薬性に優れた金属や、チタンに白金をコーティングした金属が挙げられるが、特に限定されない。霧化部5は、対向電極4との間で放電を起こすために、対向電極4の放電する内端縁41の直径がφ5〜20mmで、前記内端縁41と霧化部5の先端中心の放電部との放電距離が2〜10mmのとき、霧化部5の径はφ1〜5mm位が望ましく、それ以上と電荷が集中しないので放電が困難となる。そしてこの霧化部5は、搬送供給体6との間に上記隙間S1が形成されるように固定部材7に溶接やかしめによって固定される固定部70にて固定される。
本実施例において放電する場合、搬送供給体6の搬送経路61を通って搬送供給体6の上端部まで液体Lが搬送され、霧化部5と搬送供給体6との隙間S1を毛細管現象にて液体Lが移動して満たされる。そして、前記液体Lが霧化部5と搬送供給体6間に掛けられる電界によって固定部材7の先端71と先端部材50との間の隙間から先端部材50の上部の表面部51に移動して保持され、霧化部5と搬送供給体6間の放電によって前記表面部51に保持されている液体Lが静電霧化される。
この第五の実施例のものにあっても、霧化部5の上部の表面部51を凸曲面状とすることで、上記第一乃至第四の実施例のものと同様に、従来の針状霧化部の尖先部のみで放電が起こるものと比べて、霧化部の表面部の凸曲面の広い範囲で容易に放電可能が起こるようになるとともにこの広範囲の凸曲面に大量の液体Lを保持することが可能となり、これによって、霧化部5の表面部の凸曲面の広い範囲内で選択的に放電が起こってもこの広範囲の凸曲面には大量の液体Lが保持されているので、液体Lが静電霧化されても液体Lがすぐに補充されることとなって、単位時間当たりの静電霧化量を多くすることが可能となる。そして、霧化部5を金属で形成したことで、従来の針状霧化部のように尖先部を形成しなくても放電を容易に起こすことができて、前述した広範囲で放電および大量の液体Lの保持が可能な凸曲面状とすることができる。
次に、第六の実施例について図10に基いて説明する。以下の説明において図9に示す第五の実施例のものと同様の説明は省略し、主に異なる部分について説明する。本実施例のものは、図9に示す第五の実施例に加えて、略筒状の固定部材7と搬送供給体6との間に略筒状をした隙間形成部材8を配設するものである。
すなわち、搬送供給体6の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S3を介して略筒状をした隙間形成部材8を配設するとともに、該隙間形成部材8の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S2を介して先端部材50固定用の固定部材7を配設し、先端部材50を固定部材7に固定して該先端部材50と搬送供給体6との間に搬送供給体6にて搬送供給された液体Lが毛細管現象で移動する隙間S1を構成するものである。
本実施例においては、図9に示す第五の実施例のものの効果に加えて、毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S3が形成されるため、液体Lの搬送をより多く効率良く行うことが可能となる。
次に、第七の実施例について図11に基いて説明する。以下の説明において図9に示す第五の実施例のものと同様の説明は省略し、主に異なる部分について説明する。本実施例のものは、図9に示す第五の実施例と比較して、固定部材7と先端部材50との固定と、保持部材9を設ける点が異なるものである。
本実施例においては、搬送供給体6の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S3を介して保持部材9を配設するとともに、該保持部材9の周囲に毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S2を介して先端部材50固定用の固定部材7を配設し、先端部材50を固定部材7に固定して該先端部材50と搬送供給体6との間に搬送供給体6にて搬送供給された液体Lが毛細管現象で移動する隙間S1を構成するとともに、先端部材50を固定部材7の先端部71と保持部材9の先端部91にてこの間で可動となるように挿入して保持するものである。
本実施例においては、図9に示す第五の実施例のものの効果に加えて、毛細管現象で液体Lを搬送する隙間S3が形成されるため、液体Lの搬送をより多く効率良く行うことが可能となるうえに、先端部材50が可動、特に回転可能となって、先端部材50と固定部材7や保持部材9や搬送供給体6との間の隙間に溜まったごみを除去し易くなり、メンテナンスがし易くなるものである。
本発明の第一の実施例の要部を示し、(a)は平面図であり、(b)は側断面図である。 本発明の第二の実施例の要部の側断面図である。 静電霧化装置の全体説明図である。 本発明の第三の実施例の搬送体の上端部付近の搬送供給体及び霧化部を示し、(a)は側断面図であり、(b)は平面断面図である。 (a)(b)(c)は同上の霧化部の平面図である。 同上の搬送体を構成する搬送供給体と霧化部を示し、(a)は搬送供給体の側面図であり、(b)は霧化部の側断面図である。 同上の霧化部を搬送供給体に固定して構成した搬送体の側断面図である。 本発明の第四の実施例の搬送体の上端部付近の搬送供給体及び霧化部の側断面図である。 本発明の第五の実施例の搬送体の上端部付近を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明の第六の実施例の搬送体の上端部付近を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。 本発明の第七の実施例の搬送体の上端部付近を示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A断面図である。
符号の説明
1 液溜め部
2 印加電極
3 搬送体
4 対向電極
5 霧化部
51 表面部
L 液体L

Claims (6)

  1. 霧化させるための液体を収容する液溜め部と、前記液体に電圧を印加する印加電極と、前記液体に接触しているとともに先端に霧化部を備えている搬送体と、搬送体の前記霧化部に対向している対向電極とを備えて、搬送体が液溜め部から吸い上げた液体を搬送体の霧化部にて静電霧化させる静電霧化装置において、搬送体の霧化部の表面部を凸曲面状の金属で形成し、前記凸曲面形状の表面部は、略全面に亘って吸い上げた液体を保持して成ることを特徴とする静電霧化装置。
  2. 霧化させるための液体を収容する液溜め部と、前記液体に電圧を印加する印加電極と、前記液体に接触しているとともに先端に霧化部を備えている搬送体と、搬送体の前記霧化部に対向している対向電極とを備えて、搬送体が液溜め部から吸い上げた液体を搬送体の霧化部にて静電霧化させる静電霧化装置において、搬送体の霧化部の表面部をその中央部が該搬送体の長手方向に略直交する平面となると共にその周囲が凸曲面状となる金属で形成し、前記平面及び凸曲面形状の表面部は、略全面に亘って吸い上げた液体を保持して成ることを特徴とする静電霧化装置。
  3. 搬送体を霧化部となる先端部材と、該先端部材の下側に位置して液溜め部の液体を前記霧化部に搬送供給する搬送供給体とで構成し、前記搬送供給体に先端部材へ至る直線状の孔又はスリットからなる搬送経路を設けて成ることを特徴とする請求項1又は2記載の静電霧化装置。
  4. 搬送体を別体である先端部材と搬送供給体とで構成し、搬送供給体の周囲に毛細管現象で液体を搬送する隙間を介して先端部材固定用の固定部材を配設し、先端部材を固定部材に固定して該先端部材と搬送供給体との間に搬送供給体にて搬送供給された液体が毛細管現象で移動する隙間を形成して成ることを特徴とする請求項3記載の静電霧化装置。
  5. 搬送体を別体である先端部材と搬送供給体とで構成し、搬送供給体の周囲に毛細管現象で液体を搬送する隙間を介して隙間形成部材を配設するとともに、該隙間形成部材の周囲に毛細管現象で液体を搬送する隙間を介して先端部材固定用の固定部材を配設し、先端部材を固定部材に固定して該先端部材と搬送供給体との間に搬送供給体にて搬送供給された液体が毛細管現象で移動する隙間を形成して成ることを特徴とする請求項3記載の静電霧化装置。
  6. 搬送体を別体である先端部材と搬送供給体とで構成し、搬送供給体の周囲に毛細管現象で液体を搬送する隙間を介して先端部材保持用の保持部材を配設するとともに、該保持部材の周囲に毛細管現象で液体を搬送する隙間を介して先端部材固定用の固定部材を配設し、先端部材を保持部材の先端部と固定部材の先端部との間に可動となるように挿入して成ることを特徴とする請求項3記載の静電霧化装置。
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