JP4644944B2 - 標的核酸検出法およびそのための試薬 - Google Patents

標的核酸検出法およびそのための試薬 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生物学的および臨床的試料中の特定の核酸配列(DNAまたはRNA)を高感度で検出する標的核酸検出方法およびそのための試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、試料中の標的核酸配列の検出は、医学的分野における感染症の診断、微生物の同定あるいは遺伝性疾患の診断などのほか、生物種の同定、生物の進化図の作成、遺伝子の機能解析、食物の検査など、種々の分野で利用されている。
目下、試料中の標的核酸配列を含む核酸を2種の核酸プライマーおよび耐熱性DNAポリメラーゼなどを使用して、指数関数的に核酸を増幅させる方法(PCR法など)が主に用いられている。増幅した核酸に標的核酸配列を認識する相補的な標識核酸プローブを反応させ、増幅した核酸配列と相補的な標識核酸プローブを1:1でハイブリッドさせ、結合した標識核酸プローブの標識をもとに標的核酸を検出する方法が実用化されている。
【0003】
しかし、上記標的核酸配列と検出される標識核酸プローブは1:1であるため検出感度上、前以て核酸の多数の増幅を必要としている。また、プローブの特異性が低く、核酸の非特異的検出を抑えるためにも、標的核酸を増幅し、非特異的検出を希釈しておく必要があった。
【0004】
このような核酸の増幅工程を必要とせず、試料核酸から直接的に標的核酸配列を検出できる方法として、相補的な核酸プローブの開裂を利用し、標的核酸配列を複数回、相補的な核酸プローブとハイブリッド結合させることにより、開裂した核酸プローブを検出して標的核酸配列の有無を検出する方法(特許2856804号)が提案されている。この方法を具体的に実現する手段として、サイクリング・プローブ・テクノロジー法(CPT法)(特許第2839608号)およびインベーダー法(米国特許第5846717号)が報告されている。
【0005】
CPT法は、相補的な核酸プローブとしてDNAとRNAからなるキメラプローブを使用し、該プローブのRNA部分をリボヌクレアーゼHで切断することを特徴としている。CPT法においては、核酸プローブのRNA部分が標的核酸のDNAと二本鎖を形成した場合にのみ、リボヌクレアーゼHの消化を受ける。標的核酸がRNAの場合には、プローブと結合した標的自身がリボヌクレアーゼHにより切断され、その後の反応に利用できなくなるため、CPT法により直接検出を行うことはできない。このためCPT法の対象となる核酸は基本的にはDNAであり、RNAの検出を行う場合には、事前にRNAから逆転写を行ったcDNAを準備しておく必要がある。
【0006】
また、CPT法を用いて一塩基多型(Single Nucleotide Polymorphism:以下、SNPとよぶ)のような1塩基のみ異なる核酸配列を選択的に検出する場合には、作成するプローブのRNA部分を短くする必要がある。なぜなら、CPT法では、プローブのRNA部分とSNPにおける置換塩基部分(以下、SNP部位とよぶ)が対になるようプローブをデザインするが、プローブのRNA部分と標的DNAがハイブリッドした場合に、リボヌクレアーゼが不特定の開始位置からRNAを消化するため、プローブのRNA部分が長いと、SNP部位以外でDNA:RNA二本鎖が形成されてしまい、SNPの区別なくリボヌクレアーゼHがRNAを消化してしまうからである。
【0007】
また、インベーダー法は、標的核酸(A)に、該標的核酸の一部と相補的な部分を持つ核酸プローブ(B)と該標的核酸の他の部分に相補的であり、一部プローブ(B)と重複する核酸プローブ(C)(以下インベーダープローブと呼ぶ)を反応させ、部分的に3本鎖核酸を形成した場合にのみ、その部分が酵素Cleavaseによって消化され、前記核酸プローブ(B)が開裂することを特徴としている。核酸プローブ(B)が開裂し、生成した核酸配列を、続く2段階目反応のインベーダープローブ(D)として、標識されたプローブ(E)を開裂し、プローブEの標識を基に検出を行う。該方法は、複数のSNPを同時に解析するなどの用途に適しているが、1つの目的核酸配列に複数のプローブ(B、CおよびE)を必要とし、また該反応のために見いだされた特別な酵素Cleavaseを利用するため、汎用性が低く、簡便に実施できる方法ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる事情を背景になされたものであって、その課題はSNPのような1塩基しか異ならない核酸配列の存在下においても、高い感度でもって標的核酸配列を検出でき、かつ、複数の標的核酸配列を効率よく検出でき、さらに、一連の検出反応の条件設定を簡便に行える方法および標的核酸検出試薬を提供することにある。また、本発明の課題は、対象となる核酸がDNAに限らず、RNAであっても前処理を必要とせずに検出できる方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記事情に鑑み、種々鋭意検討したところ、特定のエキソデオキシリボヌクレアーゼ(以下、エキソデオキシリボヌクレアーゼと呼ぶ)が核酸の二本鎖に特異的に反応して、DNA部分を3’側または5’側から消化することに着目し、該酵素を用いて、標的核酸配列にハイブリッド結合した相補的な核酸プローブ(DNAおよびRNAからなる)のうち、DNA部分を消化し、次いで、消化後の核酸プローブの非消化部分(RNAを含む部分)を遊離させ、もとの標的核酸を得て、複数回、上記反応を繰り返して非消化部分を蓄積し、該非消化部分を検出することにより、標的核酸を検出することを見出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は標的核酸配列(DNAまたはRNA)をDNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブとハイブリダイズさせ(工程1)、次いで、エキソデオキシリボヌクレアーゼを作用させて、該キメラ核酸プローブ中のDNA部分を消化させ(工程2)、次いで、ハイブリダイズしたキメラ核酸プローブの非消化部分を遊離させ(工程3)、該遊離した非消化部分を検出する(工程4)ことを特徴とする標的核酸検出方法である。
【0011】
また、本発明は下記工程1、2および3を複数回繰り返し、遊離したキメラ核酸プローブの非消化部分を検出することを特徴とする標的核酸検出方法である。
工程1:標的核酸配列(DNAまたはRNA)をDNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブとハイブリダイズさせる;
工程2:エキソデオキシリボヌクレアーゼを作用させて、該キメラ核酸プローブ中のDNA部分を消化させる;
工程3:ハイブリダイズしたキメラ核酸プローブ中の非消化部分を遊離させて、標的核酸配列(DNAまたはRNA)を検出する。
【0012】
さらに、本発明はDNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブおよびエキソデオキシリボヌクレアーゼを含む標的核酸検出用試薬である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明において、エキソデオキシリボヌクレアーゼとは、DNA:DNAもしくはDNA:RNAからなる二本鎖核酸のDNA部分の3’末端または5’末端の塩基から順に塩基を消化する酵素である。このため、例えば、一本鎖核酸とその一部と相補的なプローブが、該一本鎖核酸の両端以外にハイブリッドした場合には、プローブのみが消化され、一本鎖核酸部分は消化されない。また、該酵素は標的核酸配列の3’または5’末端以外の核酸配列を消化するエンドヌクレアーゼ活性をほとんど有しないものである。該酵素の一例を挙げるならば、エキソヌクレアーゼIII、ラムダエキソヌクレアーゼなどであり、同様の活性を有する他の酵素であっても使用可能である。
【0014】
また、本発明において、DNAとRNAからなるキメラ核酸プローブとは、エキソデオキシリボヌクレアーゼ活性が二本鎖の5’末端に対して作用する場合、該プローブの5’側はDNA部分であり、同活性が3’末端に対して作用する場合、3’側はDNA部分である。該DNA部分の長さは約1〜20塩基であり、そこに続く部分に任意な長さを有するRNA部分が存在する。キメラ核酸プローブ全体の長さは約10〜100塩基であることが好ましく、DNA部分およびRNA部分を繰り返して有していてもよい。具体例としては、エキソヌクレアーゼIIIを用いる場合、3'側には5'-RNA(1塩基以上)-DNA(1〜20塩基)-3'の配列を有していればよく、5'-RNAより上流の塩基配列はDNAまたはRNAのいずれでも良い。ラムダエキソヌクレアーゼを用いる場合、5'-DNA(1〜20塩基)-RNA(1塩基以上)-3'の配列を有していれば、3'−RNAより下流の塩基配列はDNAまたはRNAのいずれであっても良い。
【0015】
本発明において標識とは、放射性、螢光性、電気化学的、発光性若しくは酵素性の標識、又は他のリポーター指示基などを含む核酸の標識に利用可能なあらゆる物質を意味する。核酸の標識に利用可能な物質としては、色素や蛍光色素のような直接検出可能なもの、アルカリフォスファターゼなど基質を与えることで検出可能な酵素などの他、ビオチン、ジゴキシゲニンの様に特定の物質と高い結合性を有したものを用いて、間接的に検出可能なものを含む。
【0016】
本発明の検出方法は下記工程1〜4を含む。なお、図1は本発明の下記工程1〜3を具体的に示す。図1においてキメラ核酸プローブは、DNA−RNA−DNAであり、エキソデオキシリボヌクレアーゼは二本鎖DNAを3’末端から消化するエキソヌクレアーゼIIIを示す。エキソヌクレアーゼIIIに代えて、ラムダエキソヌクレアーゼを使用してもよい。
【0017】
工程1:標的核酸配列(DNAまたはRNA)(図1中、▲1▼)をDNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブとハイブリダイズさせる(図1中、▲2▼)。
試料となる標的核酸は、採取した試料から常法に従い、精製し、好ましくは100〜500μg/mLになるようTE緩衝液(pH7〜8)もしくは精製水に溶解する。
試料核酸は緩衝液、プローブと共に90〜95℃、3〜10分加温し、一本鎖核酸に変性する。この際の試料核酸を好ましくは5〜150μg/mL、プローブを好ましくは10〜500nmol/mLになるように調製する。
ハイブリダイゼーション条件は、用いるエキソデオキシリボヌクレアーゼの至適条件および用いるプローブのTmにあわせる。一例としてエキソヌクレアーゼIIIを用いる場合50mM Tris−HCl緩衝液(1mM MgCl2を含む)pH7.6、温度はプローブのTmの上下10℃以内とする。
【0018】
工程2:エキソデオキシリボヌクレアーゼを作用させて、該キメラ核酸プローブ中のDNA部分を消化させる(図1中、▲3▼)。
消化は、ハイブリダイゼーション条件下の反応液にエキソデオキシリボヌクレアーゼを加えることで起こる。加える酵素量は1〜100単位/μLの範囲で、反応温度と酵素の至適温度との差が大きい場合は10〜100単位/μLの範囲が望ましい。
【0019】
工程3:ハイブリダイズしたキメラ核酸プローブ中の非消化部分を遊離させる(図1中、▲4▼)。
遊離はプローブのDNA部分が消化されることによりプローブのTm(融解温度)が下がるために起こる。従って、ハイブリダイズあるいは消化の条件を維持すれば良い。
【0020】
工程4:該遊離した非消化部分を検出する。
検出には、電気泳動、核酸染色または標識核酸プローブにより検出する。 標識核酸プローブは、ラテックス、ポリスチレン、架橋結合を有するデキストランまたはガラスビーズ、セルロース、あるいはテフロンまたはナイロンの膜に固相してもよい。
【0021】
本発明方法は、さらに、上記工程1、2および3を実施して、キメラ核酸プローブの非消化部分が遊離した後の標的核酸を、工程1の標的核酸配列として複数回、使用することができる。工程1、2および3を繰り返して実施することにより、検出すべきキメラ核酸プローブの非消化部分が多数、蓄積されるため、高い検出感度が得られる。
【0022】
本発明の工程に用いる酵素は、容易に入手可能な市販のエキソデオキシリボヌクレアーゼであり、標的核酸を一本鎖に変成する工程および酵素を失活する工程を除き、一定温度で検出反応が進み、比較的、緩慢な温度制御でよいため、簡便で汎用的な検出方法である。
【0023】
本発明の標的核酸検出用試薬は、キメラ核酸プローブおよび緩衝液、エキソデオキシリボヌクレアーゼ、必要によりコントロールDNAを含む。さらに、検出のために必要な電気泳動用ゲルなどを含む
【0024】
【実施例】
次に、実施例により本発明を詳細に説明する。
なお、対象となる核酸、核酸プローブ配列、使用される酵素および反応条件などは、適宜必要により変更できるものであり、本発明はこれらの実施例で限定されるものではない。
【0025】
本発明を用いて、SNP解析を行う場合、 SNP箇所とプローブの3'又は5'末端に位置するDNAとが相補的となるように、プローブの合成が行われる。このとき、SNP箇所に対応するプローブの塩基が、エキソデオキシリボヌクレアーゼの消化開始部位から約5塩基以内に位置していれば、SNP特異的な検出が可能である。なぜなら、標的核酸以外のSNPに対して、このようなプローブのエキソデオキシリボヌクレアーゼ消化開始部位は2本鎖を形成しないため、エキソデオキシリボヌクレアーゼによる消化が起こらないからである。
【0026】
このため、プローブのDNA部分の長さは特に制限されず、使用目的に応じたプローブ選択を行うことができる。疾患との関連調査や体質決定因子の検索などの複数の検査目的で行われる実際のSNP解析においては、約100〜約1000種のSNPを同時に検出する必要があり、検出する複数の核酸配列に対し、ほぼ同じ温度で特異的に反応するプローブを設計する必要がある。このような場合には、プローブ選択の自由度が高いことは、プローブ設計を容易にする。
【0027】
なお、SNPとは一塩基多型を意味し、例えば、骨粗鬆症診断におけるビタミンD受容体(以下、VDR)をコードする遺伝子において、制限酵素BsmIにて消化される部位、gaatgcgを有する遺伝子および該遺伝子を有さない遺伝子が存在し、通常、b型およびB型と呼ばれている。
【0028】
実施例1
ヒト血液由来DNA中のVDR遺伝子において、イントロンに存在する制限酵素BsmIで切断される型(b型)および切断されない型(B型)、2種のタイプがあるSNP分析を実施した。
(キメラ核酸プローブの調製)
使用したプローブ1および2の配列は、以下の通りである。
プローブ1 「 5’-gcccacagac aggcctgcg-3’ 」
プローブ2 「 5’-gggccacaga caggcctgca-3’ 」
(下線部はRNAを表す。)
プローブ1はVDR遺伝子b型とハイブリッドし(B型の遺伝子にはハイブリッドしない)、プローブ2はVDR遺伝子B型とハイブリッドする(b型の遺伝子にはハイブリッドしない)。
【0029】
(反応溶液の調製)
下記3種類の溶液を調製した。
Figure 0004644944
【0030】
(試料の調製)
ヒト血液から核酸抽出キット(GFX Genomic Blood DNAPurification Kit、AmershamPharmaciaBiotech製)を用い抽出した試料をPCR−RFLP法と呼ばれる、従来のPCR法(試料1μL、トリス−塩酸緩衝液 10mM、プライマー1:5’-gtc agg cga ttc ggt agg g-3’ 0.5μM、プライマー2:5'-cca gcg gaa gag gtc aag gg-3’ 0.5μM、塩化マグネシウム 1.5mM、dNTPs各200μM、耐熱性DNAポリメラーゼ(東洋紡製、Taq Polymerase 5単位/μL)0.2μLを全量25μLとし、95℃ 5分、[95℃ 30秒、55℃ 20秒、72℃ 20秒]40回繰り返し、72℃ 5分)で増幅し、次いで、増幅核酸(DNA)15μLを37℃にて、制限酵素BsmI1単位/μLを含む緩衝液5μLで処理し、得られた試料をポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)にかけた。該電気泳動の結果、制限酵素断片のバンドが見られ、前記遺伝子はVDR遺伝子B型を有するものと確認した。
【0031】
上記ヒト血液から採取した遺伝子(VDR遺伝子B型を有するヒト血液由来DNA)1μL、上記緩衝溶液1μLおよび1μLのプローブ溶液1に精製水5μLを加えた反応液A8μLを用意した。また、同じヒト血液由来DNA 1μL、上記▲1▼緩衝溶液1μLおよび▲3▼1μLのプローブ溶液2に精製水5μLを加えた反応液B8μLを用意した。
上記反応液Aおよび反応液Bをそれぞれ95℃で5分間加温の後、62℃まで温度を下げた。62℃まで温度が下がったところで、エキソヌクレアーゼIII(東洋紡製、200単位/μL)2μLをそれぞれの反応液に加え、そのままの温度で2時間放置した後、該酵素の失活のため、再度、反応液を95℃まで加温し、5分間おき、そのまま4℃に冷却した。
【0032】
冷却後の2つの反応液を、核酸が高次構造を持たないように尿素が入ったポリアクリルアミドゲルで電気泳動を行い、臭化エチジウムで可視化した。その結果を図2に示す。レーンAは反応液Aを示し、レーンBは反応液Bを示す。
図2から、使用した標的核酸はプローブ1と反応せず、プローブ2と反応することが明らかである。つまり、イントロン部分に存在するVDR遺伝子型はB型であることが確認された。
【0033】
【発明の効果】
本発明の標的核酸検出法および標的核酸検出用試薬により、DNAだけでなくRNAも、cDNAを作成することなく、直接的に検出することができる。また、SNPなどの1〜数塩基しか異ならない標的核酸の存在下においても、特異性の高く、かつ簡便で汎用的な検出方法が提供される。
【0034】
【配列表】
<110> 株式会社ニッショー
<120> 標的核酸検出法およびそのための試薬
<130> 13−000
<160> 4
【0035】
<210> 1
<211> 19
<212> DNA
<213> Artificial Sequence
<220> DNA/RNA結合分子
<223> VDR遺伝子b型とハイブリッドする(B型の遺伝子にはハイブリッドしない)プローブ
<400> gcccacagac aggcctgcg 19
【0036】
<210> 2
<211> 20
<213> DNA
<213> Artificial Sequence
<220> DNA/RNA結合分子
<223> VDR遺伝子B型とハイブリッドする(b型の遺伝子にはハイブリッドしない)プローブ
<400> gggccacaga caggcctgca 20
【0037】
<210> 3
<211> 19
<214> DNA
<213> Artificial Sequence
<223> PCR法による核酸増幅プライマー
<400> gtcaggcgat tcggtaggg 19
【0038】
<210> 4
<211> 20
<214> DNA
<213> Artificial Sequence
<223> PCR法による核酸増幅プライマー
<400> ccagcggaag aggtcaaggg 20
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の標的核酸検出方法の概略図である。
【図2】本発明方法を用いたVDR遺伝子BsmIのSNPを検出する電気泳動図である。

Claims (6)

  1. 標的核酸配列(DNAまたはRNA)をDNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブとハイブリダイズさせ(工程1)、次いで、エキソデオキシリボヌクレアーゼを作用させて、ハイブリダイズした該キメラ核酸プローブ中のDNA部分を消化させ(工程2)、次いで、ハイブリダイズしたキメラ核酸プローブ中の非消化部分を遊離させ(工程3)、該遊離した非消化部分を検出する(工程4)ことを特徴とする標的核酸検出方法(ここで、前記エキソデオキシリボヌクレアーゼとしてエキソヌクレアーゼIIIを用いる場合、DNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブは3’側がDNAであり、前記エキソデオキシリボヌクレアーゼとしてラムダエキソヌクレアーゼを用いる場合、DNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブは5’側がDNAである)
  2. 下記工程1、2および3を複数回繰り返し、遊離したキメラ核酸プローブの非消化部分を検出することを特徴とする標的核酸検出方法。
    工程1:標的核酸配列(DNAまたはRNA)をDNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブとハイブリダイズさせる;
    工程2:エキソデオキシリボヌクレアーゼを作用させて、該キメラ核酸プローブ中のDNA部分を消化させる;
    工程3:ハイブリダイズしたキメラ核酸プローブ中の非消化部分を遊離させて、標的核酸配列(DNAまたはRNA)を検出する。
    (ここで、前記エキソデオキシリボヌクレアーゼとしてエキソヌクレアーゼIIIを用いる場合、DNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブは3’側がDNAであり、前記エキソデオキシリボヌクレアーゼとしてラムダエキソヌクレアーゼを用いる場合、DNAおよびRNAからなるキメラ核酸プローブは5’側がDNAである)
  3. 前記ハイブリダイズしたキメラ核酸プローブの非消化部分を遊離させ、電気泳動、核酸染色または標識核酸プローブにより検出する、請求項1または2記載の標的核酸検出方法。
  4. 前記標識核酸プローブの標識は、放射性、螢光性、電気化学的、発光性若しくは酵素性の標識、又は他のリポーター指示基である、請求項記載の標的核酸検出方法。
  5. 前記標識核酸プローブは、膜に固定化してなる、請求項記載の標的核酸検出方法。
  6. 前記標識キメラ核酸プローブは、エキソデオキシリボヌクレアーゼ開裂反応後、または該開裂反応中に、膜に固定化してなる、請求項記載の標的核酸検出方法。
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