JP4643921B2 - 流路における流体の通過を検出する方法および流体の流れを制御する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流路を流れる流体の通過を検出する方法、通過を検出することにより流路を流れる複数種の流体の流れを制御する方法、ならびにそのためのデバイスに関する。
半導体製品に伴う微細加工技術の進歩を土台に、近年、μ-TAS(Micro Total Analytical System)や、Lab. on a Chip(チップ上の研究施設)と言われるような、数cm四方の平板の基板上に種々の薬液の微小流路や微小分析器を配置し、その基板上で種々の化学合成や物理化学分析を行う試みが盛んに行われている。このような、指の先と同寸法のチップ上に前記の化学合成および分析を集積化する利点として、従来のいわゆる化学実験室のように広い空間や大規模かつ高価な測定装置を必要としないこと、チップ自体が可搬であるとともに使用する薬液量や分析に必要とされる電力量が著しく少ないことなどが挙げられる。このような集積化チップは、ゲノム解析、ポストゲノム解析、薬剤スクリーニングおよびその他の臨床応用において極めて有効であると期待されている。
上記のように反応工程および分析工程を集積化する場合、異なる種類の物質またはそれを含む試料を選別し、それぞれ特定の反応工程および分析工程に送ることが、要素技術として必須である。
異なる種類の細胞を分離する技術、即ちセルソータの研究としては、例えば、蛍光標識した細胞に由来する蛍光により分離する方法(非特許文献1)、磁石を担持させた細胞を分離する方法(非特許文献2)、二本のレーザビームで細胞を捕獲して分離する方法(非特許文献3)などが報告されている。しかし、コストがかかることや微少空間での使用が難しいといった欠点があった。
一方、生物学や医療の現場では、細胞分離装置として、フローサイトメータが広く用いられている。これは、細胞の表面や内部を蛍光標識し、光源レーザからの光束中を1個ずつ通過する細胞に由来する散乱光および蛍光などを測定し、蛍光陽性細胞を自動的に算定する装置である。この細胞分離のための代表的な装置として、米Beckmann Coulted社のEPICS ALTRAが広く使用され、該装置は3万個/秒の分離能力がある。しかしこれは大規模かつ高価な装置である。しかも、細胞を蛍光標識し、それに強いレーザ光を照射し、目的の細胞集団を分取するためには、細胞を含んだ試料溶液を数千ボルトの電界で荷電させ、更に数千ボルトの電界で偏向することが必要である。このような外界からの光照射や電界に曝された細胞は本来の特性を失うことが懸念される。
また、1つのチップ上で細胞を分離・分取するセルソータチップの研究・開発も盛んである。例えば、マイクロ流路内に導いた蛍光標識した細胞に光を照射して生じた蛍光を検出して細胞を水圧により分離し、所望の細胞を並べた小さな容器内に容器を動かし分取する方法(非特許文献4)、細胞が通るマイクロ流路の左右にシースフローと呼ばれる流路を並べ、細胞の分取点に電極を設け、各流路に圧力を印加するとともに電界の印加を制御することにより目的の細胞のみを分取する方法(非特許文献5)などが報告されている。特に後者は極めて巧妙な仕組みを有しているが、細胞の分取に電界を用いるため細胞が損傷する可能性があること、シースフロー用流路が必要なため、細胞を更に選別したり、後続の流路に送り込むことが困難であった。
N. Gorth, et al., Biotechn. & Bioeng., 71(4), pp. 266-273, (2001) S. Milteny, et al., Hematopoietic stem cells: the millhouse manual, Dyson: Alpha Med Press, pp. 201-213, (1994) S.C. Grover, et al., J. of Biomed. Optics, 61(1), pp. 14-22, (2001) A. Tripathi, et al., Proc. of theμ-TAS 2001 Symp., Monterey, CA, USA, 21-25 Oct., 2001, pp. 307-308, (2001) T. Ichiki, et. Al., Proc. of theμ-TAS 2001 Symp., Monterey, CA, USA, 21-25 Oct., 2001, pp. 271-272, (2001)
本発明の課題は、試料に含まれる物質に損傷を与えることなく、流路を流れる試料液の通過を検出する方法、それに基づいて流れを制御する方法およびそのためのデバイスであって、微少な領域に集積化可能なものを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、互いに界面を有するため混ざり合うことがなくかつ電気抵抗の異なる流体を流路に流し、電気抵抗の異なる流体が検出部を通過したときの電気抵抗の変化を検出することにより、該流体の通過を検出できること、電気抵抗の変化に基づいて流体を特定の分岐流路にふりわけて送ることにより上記課題を解決できることを見いだし、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の発明を包含する。
(1)媒体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する試料を流すための微少流体デバイスであって、少なくとも2つ以上の区画と、区画間を接続する流路と、その流路を通じて試料を区画間で移動させるための駆動装置とを備え、区画と区画の間に、少なくとも1つ以上の試料の通過検出器と、通過検出器からの信号に基づいて該駆動装置を制御する制御器とを備え、駆動装置の動作や停止のタイミングを通過検出器からの信号に基づいて算出し、自動的に区画間の試料の移動または停止を行うことを特徴とする該微小流体デバイス。
(2)媒体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する試料を流すための微少流体デバイスであって、試料に対して、測定、試薬の混合、または光もしくは電界の印加の操作を行うための、少なくとも1つ以上の測定器、混合器、光もしくは電界の印加装置またはその組み合わせを備え、その操作点の上流または下流に試料の通過検出器を備え、該操作を行うタイミングを通過検出器からの信号に基づいて算出し、個々の試料に対し正確な操作を実現することを特徴とする該微小流体デバイス。
(3)1つの塊状の試料が移動しうる流路および区画内に、通過検出器が2個以上存在する(1)または(2)記載の微小流体デバイス。
(4)通過検出器が、流路に曝露されたまたは流路に近接して設置された電極であり、サンプルの通過によって生じる電極近傍での流路内の物質の直流または交流の電気抵抗変化を感知することにより通過を検出する通過検出器であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の微小流体デバイス。
(5)1つの通過検出器に用いられる電極が、2つ以上の近接した電極群であることを特徴とする(4)記載の微小流体デバイス。
(6)1つの塊状の試料が移動しうる流路および区画内に、通過検出器が2個以上存在し、かつ1つの検出器を構成する電極群の電極間の距離が、最も近い他の通過検出器との距離の10分の1以下であることを特徴とする(5)記載の微小流体デバイス。
(7)流路の断面積が通過検出器の中で10%以上変化することを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の微小流体デバイス。
(8)試料が断面積の異なる部位を通過することにより、通過に伴う電気抵抗変化をさらに変調し、試料の大きさまたは試料の電気伝導度特性または試料の通過速度に関する情報を得、これによって目的とする試料の通過とそれ以外の物質の通過を区別し、目的とする試料の通過をより正確に判断する通過検出器を備えていることを特徴とする微小流体デバイス。
(9)試料が媒体となる流体と界面を有し、電気抵抗が異なる流体であることを特徴とする(1)〜(8)のいずれかに記載の微小流体デバイス。
(10)試料が細胞またはビーズに固定された物質または高分子であることを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記載の微小流体デバイス。
(11)流路における流体の通過を検出する方法であって、互いに界面を有しかつ異なる電気抵抗を有する2種以上の流体を流路に流し、流路における検出部において流体の電気抵抗を測定し、該電気抵抗の変化を検出することにより、流体が該検出部を通過したことを検出する、前記通過検出方法。
(12)検出部に設置された電極によって電気抵抗を測定する(11)記載の方法。
(13)分岐を有する流路において該流路を流れる2種以上の流体を特定の分岐流路に送る方法であって、流路内で接する流体が互いに界面を有しかつ異なる電気抵抗を有するように2種以上の流体を流路に流し、分岐の上流の検出部において流路内の電気抵抗を測定して出力し、出力された電気抵抗の変化に基づいて、検出部を通過した流体を特定の分岐流路へ送る、前記方法。
(14)流体の少なくとも1種が水性液体である、(13)記載の方法。
(15)流路における検出部に設置された電極によって電気抵抗を測定し、分岐流路に設置された弁および/またはポンプにより検出部を通過した流体を特定の分岐流路に送る、(13)または(14)記載の方法。
(16)分岐を有する流路において該流路を流れる水性液体を特定の流路に送液する方法であって、水性液体と水性液体の間に該水性液体と界面を有しかつ該水性液体と電気抵抗の異なる流体を流し、分岐の上流の検出部において流路内の電気抵抗を測定して出力し、出力された電気抵抗の変化に基づいて各分岐流路への水性液体の送液を行う、前記方法。
(17)該水性液体と界面を有しかつ該水性液体と電気抵抗の異なる流体が、油性液体および/または水難溶性ガスである、(16)記載の方法。
(18)流路における検出部に設置された電極によって電気抵抗を測定し、分岐流路に設置された弁および/またはポンプにより水性液体を特定の分岐流路に送る、(16)または(17)記載の方法。
(19)流路を流れる液体中の粒子の通過を検出する方法であって、流路における検出部において流体の電気抵抗を測定し、該電気抵抗の変化を検出することにより、流体が該検出部を通過したことを検出する、前記通過検出方法。
(20)分岐を有する流路において該流路を流れる液体中の粒子を特定の分岐流路に送る方法であって、分岐の上流の検出部において流路内の電気抵抗を測定して出力し、出力された電気抵抗の変化に基づいて各分岐流路へ粒子を送る、前記方法。
(21)分岐を有する流路と、該分岐の上流に設置された電気抵抗測定装置と、各分岐から分かれる分岐流路入口に設置され該電気抵抗測定装置から出力された信号に応じて開閉する弁および/または分岐流路に設置され該電気抵抗測定装置から出力された信号に応じて作動するポンプを有する、デバイス。
(22)(21)記載のデバイスを有する、マイクロ流体デバイス。
本発明により、試料に含まれる物質に損傷を与えることなく試料および該試料に含まれる物質を所望の流路にふりわけることができる。また、本発明は、反応工程や分析工程を微少な領域に集積化するための要素技術して利用できる。
本発明において流体には、液体および気体の双方が包含される。界面とは、2つの相が接するとき、その2つの相の間にできる境界面をいい、本発明においては、気/液界面、液/液界面のような巨視的な界面をいう。従って、本発明において互いに界面を有する流体とは、互いに接したときに、流体同士の間に界面が生じ、互いに混ざり合わないことを意味する。
従って、本発明において、互いに界面を有しかつ電気抵抗の異なる流体の組み合わせとしては、例えば、水性液体/油性液体、水性液体/水難溶性ガス、および油性液体/油難溶性ガスなどが挙げられる。
水性液体は、水を主成分とする液体であれば特に制限されず、水分散液も包含される。水性液体としては、生体由来の試料液、例えば、細胞破砕物、血液、血漿、汗、尿および唾液などの体液などが挙げられる。本発明において生体由来の試料を流す場合、該試料液は、通常、水性液体に該当する。油性液体は、油を主成分とする液体であれば特に制限されず、油分散液も包含される。油性液体としては、例えば、炭化水素類、エステル類、動植物性油脂類、ワックス類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン系物質、ステロール類、樹脂類等、これらを酵素的処理(加水分解、エステル交換等)や化学的処理(エステル交換、水素添加等)したもの等を使用できる。水難溶性ガスおよび油難溶性ガスとは、それぞれ水または油に対する溶解度が低いガスを意味し、具体的には、窒素ガス、空気、酸素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス等が挙げられる。
以下に本発明の実施態様について説明する。
本発明の第1実施態様は、媒体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する試料を流すための微少流体デバイスであって、少なくとも2つ以上の区画と、区画間を接続する流路と、その流路を通じて試料を区画間で移動させるための駆動装置とを備え、区画と区画の間に、少なくとも1つ以上の試料の通過検出器と、通過検出器からの信号に基づいて該駆動装置を制御する制御器とを備え、駆動装置の動作や停止のタイミングを通過検出器からの信号に基づいて算出し、自動的に区画間の試料の移動または停止を行うことを特徴とする該微小流体デバイスに関する。
本発明の第2実施態様は、媒体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する試料を流すための微少流体デバイスであって、試料に対して、測定、試薬の混合、または光もしくは電界の印加の操作を行うための、少なくとも1つ以上の測定器、混合器、光もしくは電界の印加装置またはその組み合わせを備え、その操作点の上流または下流に試料の通過検出器を備え、該操作を行うタイミングを通過検出器からの信号に基づいて算出し、個々の試料に対し正確な操作を実現することを特徴とする該微小流体デバイスに関する。
第1および第2実施態様において、流路は、通常、一定の幅を有するチャネル構造または管構造を有する。流路の幅は、特に制限されないが、通常1〜500μm、好ましくは10〜300μm、より好ましくは30〜300μmである。
第1および第2実施態様において、駆動装置としては、当技術分野で通常用いられるものを使用でき、例えばポンプ等が挙げられる。第1および第2実施態様において、通過検出器としては、当技術分野で通常用いられるものを使用でき、例えば、蛍光標識した試料を光学的に検出する光検出器、流路における検出部において電気抵抗の変化を検出するための電極等が挙げられる。
本明細書において電気抵抗とは、交流回路におけるインピーダンスを包含するものとする。
第1および第2実施態様において、通過検出器は2個以上、好ましくは2〜50個、より好ましくは5〜10個存在する。複数の通過検出器を設けることにより、デバイス中の試料の位置を確認したり、試料の輸送を制御することができる。
第1および第2実施態様において、通過検出器は、流路に曝露されたまたは流路に近接して設置された電極であり、サンプルの通過によって生じる電極近傍での流路内の物質の直流または交流の電気抵抗変化を感知することにより通過を検出する。そして、1つの通過検出器に用いられる電極は、好ましくは2つ以上の近接した電極群、より好ましくは1組の電極である。この場合、電極間の距離は、好ましくは1000μm以下、より好ましくは10〜500μm、さらに好ましくは50〜300μmである。
電極としては、特に制限なく使用できるが、溶液に浸食されにくく、表面積が大きいものが望ましい。具体的には、Au/Cr電極、Pt/Cr電極、カーボン電極、白金黒電極、銀電極、Au/Al電極、Pt/Al電極等が好ましい。
通過検出器として電極を用いる場合、該電極は、好ましくは流路に暴露された、すなわち挿入された、または近接して設置された電極群、好ましくは1組の電極である。好ましくは、電極が挿入された流路において、電極と電極との間で、流路の断面積が10%以上、好ましくは30〜90%、より好ましくは50〜80%変化する。断面積が変化するとは、例えば、流路において、その断面積が10%以上、好ましくは30〜90%、より好ましくは50〜80%小さい部分が存在することを意味する。そのような断面積の小さい部分の流路長さは、通常、1〜500μm、好ましくは5〜100μm、より好ましくは10〜50μmである。
電極間の距離はできる限り狭い方が好ましく、通過検出部における流路幅に対する電極間距離の比は、通常3倍以下、好ましくは2倍以下、より好ましくは0.1〜1倍である。
電極は電圧印加装置と接続され、電極間に電圧を印加することができる。印加する電圧は、好ましくは1〜200mV、好ましくは5〜100mV、より好ましくは5〜50mVである。電気抵抗変化の測定は、交流で行っても直流で行ってもよい。交流の場合の周波数は、通常0.1〜1000kHz、好ましくは1k〜200kHz、より好ましくは10〜100kHzである。
上記のような1組の電極を用いた通過検出器の一態様を図1に示す。図1は電極を用いた通過検出器の上面図を表し、図1の通過検出器における流路深さは、通常1〜500μm、好ましくは10〜100μmである。図1において、101は電極間の距離を表し、好ましくは5〜500μm、より好ましくは10〜300μmである。102は電極の幅を表し、好ましくは2〜200μm、より好ましくは10〜150μmである。103は断面積が小さい部分の流路長さを表し、通常10〜300μm、好ましくは20〜150μmである。104は、断面積が小さい部分の流路幅を表し、通常5〜500μm、好ましくは10〜300μmである。105は、通過検出部における流路幅を表し、通常10〜500μm、好ましくは10〜300μm、より好ましくは50〜300μmである。106は、通常2〜300μm、好ましくは3〜200μm、より好ましくは10〜100μmである。107は角度を表し、通常10〜90度、好ましくは30〜80度、より好ましくは45〜80度である。108は電極を表す。
本発明の第3実施態様は、流路における流体の通過を検出する方法であって、互いに界面を有しかつ異なる電気抵抗を有する2種以上の流体を流路に流し、流路における検出部において流体の電気抵抗を測定し、該電気抵抗の変化を検出することにより、流体が該検出部を通過したことを検出する通過検出方法に関する。
上記態様において流体を流す流路は、通常、一定の幅を有するチャネル構造または管構造を有する。流路の幅は、特に制限されないが、通常1〜500μm、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜100μmである。
該流路は、流体の電気抵抗を測定するための検出部を有する。電気抵抗の測定は、当技術分野において通常用いられる方法によって測定すればよく、特に制限されない。例えば、流路内の検出部に1組の電極を設け、この電極間の電気抵抗を測定することによって、検出部に流れてきた流体の電気抵抗を測定することができる。
例えば、電極が空気に接しているときと水溶液に接しているときでは、電極間の電気抵抗は大きく異なるため、電気抵抗の変化を検出することにより、異なる種類の流体が検出部を通過したことを検出できる。
本発明において電気抵抗の異なる流体は、流体の有する電気抵抗値の比が、通常1:2以上、好ましくは1:10以上、より好ましくは1:100以上であることを意味する。
微少な流路に電極を設ける方法は、当技術分野で公知である。例えば、基板上に形成された微少流路中に電極を設ける場合は、まず基板上に光リソグラフィー法を用いて電極のパターンを転写し、HF等により電極部分をエッチングし、そこへスパッタ装置を用いて金属膜を成膜し、リフトオフすることにより電極を設置できる。そして、絶縁膜をコートした後、再び光リソグラフィーとHFエッチングにより、電極部だけを露出させる。その後、同様に光リソグラフィー等によって形成したチャネル構造の流路を有する別の基板を圧着させ、管状の流路を形成する。
電極および電極間の流路の構造ならびに印加電圧等については、第1および第2実施態様において通過検出器に電極を用いた場合と同様のものを使用できる。
本発明においては、電気抵抗を測定する検出部を、流路中に複数設けてそれぞれ通過検出を行うことにより、目的の流体の流路における位置を把握することができる。
本発明の第4実施態様は、分岐を有する流路において該流路を流れる2種以上の流体を特定の分岐流路に送る方法であって、流路内で接する流体が互いに界面を有しかつ異なる電気抵抗を有するように2種以上の流体を流路に流し、分岐の上流の検出部において流路内の電気抵抗を測定して出力し、出力された電気抵抗の変化に基づいて、検出部を通過した流体を特定の分岐流路へ送る方法に関する。
第4実施態様において、流路、電気抵抗を測定する方法、および電気抵抗測定手段については、第3実施態様と同様である。また、電気抵抗を測定するための電極および電極間の流路の構造ならびに印加電圧等については、第1および第2実施態様において通過検出器に電極を用いた場合と同様のものを使用できる。
第4実施態様において、流路は分岐を有する。分岐流路は、流体の電気抵抗を測定する検出部の下流に存在し、検出部を通過した流体は、検出部で測定され出力された電気抵抗の変化に基づいて、分岐からわかれる特定の分岐流路に送られる。
ここで2種以上の流体を流すとは、互いに界面を有しかつ電気抵抗の異なる流体を2種以上流すことを意味する。
本実施態様においては、例えば、電気抵抗に差のない第1および第3流体の間に、該流体と界面を有し、すなわち混ざり合わず、かつ該流体と電気抵抗が異なる第2流体を挟んで流し、まず検出部を通過した第1流体を第1分岐流路に送り、続いて第2流体が検出部を通過したときに生じる電気抵抗の変化に基づいて第2流体を第2分岐流路に送り、その後第2流体の後ろを流れる第3流体が検出部を通過したときに生じる電気抵抗の変化により、該流体を第3分岐流路に送る。結果として、3種の流体を3つの分岐流路に送ることができる。
上記において、第1および第3流体が電気抵抗に差のない同種の流体であっても、それらの間に第1および第3流体と混ざり合わず、かつ電気抵抗の異なる第2流体を挟んで流路に流すことによって、第1および第3流体の通過を個別に検出し、それぞれ別の分岐流路に送ることが可能になる。
第4実施態様において、流体の少なくとも1種は水性液体であることが好ましい。その場合、水性液体と接する別種の流体は、好ましくは油性液体または水難溶性ガスであり、より好ましくは水難溶性ガスである。
本発明において生体由来の試料液を流路に流す場合、生体由来の試料液は通常水性液体であるため、別種の物質を含む試料液をそれぞれ別の流路にふりわけたい場合であっても、これらを流路に連続して流すと互いに混ざり合ってしまい分取することができない。しかし、本発明の方法により、2種以上の試料液の間に、油性液体や水難溶性ガスを流すことにより、上記のように2種の試料液を1つの流路から別々の分岐流路にふりわけて送ることが可能になる。
第4実施態様において、検出部で測定され出力された電気抵抗の変化に基づき、流体を特定の分岐流路に送る手段としては、特に制限されないが、弁および/またはポンプを利用することができる。
弁を利用する場合は、各分岐流路の入口に、検出部で測定され出力された電気抵抗の変化によって開閉する弁をそれぞれ設置し、流体の界面が検出部を通過することによって電気抵抗の変化が測定されたら、特定の分岐流路の弁のみを開き、他の弁を閉じることによって、特定の分岐流路に流体を送ることができる。
分岐流路に設置する弁としては、当技術分野において通常用いられるものを使用でき、特に制限されない。
ポンプを利用する場合は、各分岐流路に、検出部で測定され出力された電気抵抗の変化によって作動するポンプをそれぞれ設置し、流体の界面が検出部を通過することによって電気抵抗の変化が測定されたら、特定の分岐流路に設置されたポンプのみを作動させて、流れてきた流体を流路に引き込むことより、特定の分岐流路に流体を送ることができる。
ポンプとしては、当技術分野において通常用いられるものを使用でき、特に制限されない。例えば、チューブポンプ、シリンジポンプ、プランジャポンプ、ダイアフラムポンプ、マグネットポンプおよび電気浸透流ポンプ等が挙げられ、電気浸透流ポンプを使用するのが好ましい。電気浸透流ポンプとは、細い流路の内部に水溶液等の液体を入れ、その流路の両端に電圧を印加すると、液体と流路内壁との間にできる電気二重層に力が加わり、液体が移動する現象を利用して送液するポンプである。
本発明においては、ポンプと弁とを併用して用いてもよく、併用することにより、より効果的に流体を各分岐流路に送ることができる。
本発明の第5実施態様は、分岐を有する流路において該流路を流れる水性液体を特定の流路に送液する方法であって、水性液体と水性液体の間に該水性液体と界面を有しかつ該水性液体と電気抵抗の異なる流体を流し、分岐の上流の検出部において流路内の電気抵抗を測定して出力し、出力された電気抵抗の変化に基づいて各分岐流路への水性液体の送液を行う方法に関する。
第5実施態様は、第4実施態様において、流体のうち少なくとも2種以上が水性液体であり、水性液体同士の間に該水性液体と界面を有し、すなわち混ざり合わず、かつ該水性液体と電気抵抗の異なる流体を流すものである。
ここで2種以上の水性液体とは、水性液体同士が界面を有したり、異なる電気抵抗を有することを意味するものではなく、水性液体に対して界面を有する別の流体によって隔てられた水性液体が2つ以上存在することを意味する。
例えば、異なる分岐流路にふりわけたい水性液体同士の間に、水性液体と界面を有し、かつ該水性液体と電気抵抗の異なる媒体流体、好ましくは水難溶性ガスおよび/または油性液体を流し、水性液体の後に媒体流体が検出部を通過したときに検出される電気抵抗の変化により、媒体流体の前後の水性液体の通過を別々に検出し、それにより、複数種の水性液体を特定の分岐流路に振りわけることができる。
本発明により、様々な物質を含む様々な試料液、例えば、種類の異なる細胞や生体分子を含む複数の試料液を試料ごとに所望の分岐流路に送り、目的とする分析工程および反応工程に付すことができる。生体分子を含む試料液としては、DNAおよびRNAなどの核酸を含む試料液、ならびに、アミノ酸、ペプチド、オリゴペプチド、タンパク質等を含む試料が挙げられる。また、反応や分析に必要な試薬を所望の分岐流路に送り、目的とする分析工程および反応工程に付すこともできる。
第5実施態様においては、水性液体同士の間の媒体流体は、通常分岐流路の1つから廃棄される。
第5実施態様において、流路、電気抵抗を測定する方法および電気抵抗測定手段については第3実施態様と同様であり、検出部で測定され出力された電気抵抗の変化に基づき、流体を特定の分岐流路に送る手段、そのための弁および/またはポンプについては第2実施態様と同様である。
本発明の第6実施態様は、流路を流れる液体中の粒子の通過を検出する方法であって、流路における検出部において流体の電気抵抗を測定し、該電気抵抗の変化を検出することにより、流体が該検出部を通過したことを検出する該通過検出方法に関する。
本発明の第7実施態様は、分岐を有する流路において該流路を流れる液体中の粒子を特定の分岐流路に送る方法であって、分岐の上流の検出部において流路内の電気抵抗を測定して出力し、出力された電気抵抗の変化に基づいて各分岐流路へ粒子を送る方法に関する。
第6および第7実施態様は、非常に狭い流路を粒子が通過すると、その狭い流路の前後の電気抵抗が変化するという現象に基づくものである。
電気抵抗の測定は、当技術分野において通常用いられる方法によって測定すればよく、特に制限されない。例えば、流路内の検出部に1組の電極を設け、この電極間の電気抵抗を測定することによって、検出部に流れてきた流体の電気抵抗を測定することができる。
電気抵抗を測定するための電極および電極間の流路の構造ならびに印加電圧等については、第1および第2実施態様において通過検出器に電極を用いた場合と同様のものを使用できる。
第7実施態様は、単一の液体中に含まれる粒子を特定の分岐流路にふりわけることができ、電気抵抗を測定する検出部を、流路中に複数設けてそれぞれ通過検出を行うことにより、目的の粒子の流路における位置を把握することができる。
液体としては、特に制限されないが、水を主成分とする水性液体が好ましい。粒子には、微生物、細胞、タンパク質、DNAおよびRNAなどの核酸等が含まれ、特に細胞、例えば白血球や赤血球の通過検出に好適に用いられる。細胞またはビーズ(例えばポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、メチルペンテンコポリマー、ポリジメチルシロキサンなどのプラスチック材のビーズ)に固定された物質、化学合成高分子または生体高分子(例えば、DNAおよびRNAなどの核酸、ポリペプチド、オリゴペプチド、タンパク質)の通過検出にも好適に用いられる。
通過検出する粒子の大きさは、流路を通過できるものであれば特に制限されないが、粒子の断面積が流路断面積の通常10〜90%、好ましくは20〜80%、より好ましくは30〜70%となるようにする。より具体的には、通常直径10〜200μm、好ましくは直径30〜150μm、より好ましくは直径50〜100μmの粒子である。
本発明はまた、上記の実施態様に使用可能なデバイスに関する。一実施形態において該デバイスは、分岐を有する流路と、該分岐の上流に設置された電気抵抗測定装置と、各分岐から分かれる分岐流路入口に設置され該電気抵抗測定装置から出力された信号に応じて開閉する弁および/または分岐流路に設置され該電気抵抗測定装置から出力された信号に応じて作動するポンプを有する、デバイスに関する。
これらのデバイスに用いられる弁やポンプについては、上記と同様である。
本発明のデバイスにおいて、電気抵抗測定装置は、当技術分野において通常用いられるものを使用できる。好ましくは流路の分岐の上流に設置された1組の電極を用い、電極間の電気抵抗を測定することにより、流路における電気抵抗の変化を測定する。電気抵抗を測定するための電極および電極間の流路の構造ならびに印加電圧等については、第1および第2実施態様において通過検出器に電極を用いた場合と同様のものを使用できる。
本発明のデバイスの好ましい態様では、複数の分岐および分岐流路を有する流路において、その分岐点および分岐流路ごとに、電気抵抗測定装置ならびに弁および/またはポンプの組み合わせを設置する。これにより、複雑な分岐流路を有する反応および/または分析システムにおいても、試料液の送液制御および試料液の流れの把握が可能になる。
本発明のデバイスにおける流路は、当技術分野において通常用いられる方法によって製造することができる。例えば、基板に流路パターンを形成し、これに上板を圧着させることにより作成することができる。この場合に、基板上における流路は、例えば、光リソグラフィー法を用いて流路パターンを形成し、エッチングすることにより形成することができる。
基板としては、当技術分野において通常用いられるものを使用でき、例えば、石英、シリコン、サファイア、ガラス、アルミナ、ボロンナイトライド並びにポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、メチルペンテンコポリマー、ポリジメチルシロキサンなどのプラスチック材料を使用できる。プラスチック材料を用いると安価に製造できるため、使い捨てのチップ等に使用する場合に好ましい。
本発明においては、特に、ポリジメチルシロキサン、石英又はガラスを使用するのが好ましい。
本発明はまた、本発明の上記デバイスを備えたマイクロ流体デバイスに関する。マイクロ流体デバイスは、内部に細い毛細管状の流路を有し、流路を合成や分析の場として用いるデバイスであって、マイクロ・フルイディック・デバイス、ラボ・オン・チップ、またはマイクロ・トータル・アナリティカル・システム(μTAS)などとも呼ばれる。マイクロ流体デバイスは、化学、生化学、物理化学用などの微小反応デバイス(マイクロ・リアクター)や、集積型DNA分析デバイス、電気泳動デバイス、クロマトグラフィーデバイスなどの微小分析デバイスとして使用される。
マイクロ流体デバイスは、シリコン、石英、ガラス、有機ポリマーなどの一部材の表面にエッチング法などにより細い溝を形成し、この溝形成面である表面にガラス板などの別部材を、ネジ止め、接着、融着(熔着)などにより固定または固着させて流路を外部から仕切って形成する方法が知られている。
図1において、流路深さが100μm、101が235μm、102が100μm、103が100μm、104が100μm、105が300μm、106が49.9μm、107が80度の通過検出器を用いて、直径90μmのポリスチレンビーズを含む水を送液し、50mVの電圧を周波数10kHzで電極間に印加し、インピーダンスを測定した。結果を図2に示す。また、流路内でビーズを往復させ、同様にインピーダンスを測定した。結果を図3に示す。
さらに、形状の異なる流路を用い、同様にインピーダンスの変化を測定した。用いた流路の形状および検出されたインピーダンスの変化を図4に示す。
図2〜図4の結果から、本発明により、マイクロビーズが通過した際に、パルス状のシグナルを検出できることがわかった。
1組の電極を用いた通過検出器の一態様を示す。 実施例で、マイクロビーズが電極を有する流路を通過したときに検出された電極間のインピーダンス変化を表す。 実施例で、マイクロビーズが電極を有する流路を往復して通過したときに検出された電極間のインピーダンス変化を表す。 実施例で用いた、電極を有する流路の例、ならびにマイクロビーズが電極を有する各流路を通過したときに検出された電極間のインピーダンス変化を表す。
符号の説明
101・・・電極間の距離、102・・・電極の幅、103・・・断面積が小さい部分の流路長さ、104・・・断面積が小さい部分の流路幅、105・・・通過検出部における流路幅、107・・・角度、108・・・電極

Claims (10)

  1. 媒体となる流体の中で該媒体と界面を有して1つ以上のまとまった塊状に存在し、かつ該媒体と電気抵抗が異なる流体状の試料を流すための微少流体デバイスであって、
    なくとも2つ以上の区画と、区画間を接続する流路と、その流路を通じて試料を区画間で移動させるための駆動装置とを備え、かつ区画と区画の間になくとも1つ以上の試料の通過検出器と、通過検出器からの信号に基づいて該駆動装置を制御する制御器とを備え、
    前記通過検出器が、断面積の異なる部位を試料が通過することにより生じる電気抵抗変化により試料の通過速度に関する情報を得、これによって目的とする試料の通過とそれ以外の物質の通過を区別して、目的とする試料の通過をより正確に判断することにより、駆動装置の動作や停止のタイミングを出し、自動的に区画間の試料の移動または停止を行う微小流体デバイス。
  2. 媒体となる流体の中で該媒体と界面を有して1つ以上のまとまった塊状に存在し、かつ該媒体と電気抵抗が異なる流体状の試料を流すための微少流体デバイスであって、
    料に対して定、試薬の混合、または光もしくは電界の印加の操作を行うためのなくとも1つ以上の測定器、混合器、光もしくは電界の印加装置またはその組み合わせを備え、かつその操作点の上流または下流に試料の通過検出器を備え、
    前記通過検出器が、断面積の異なる流路を試料が通過することにより生じる電気抵抗変化により試料の通過速度に関する情報を得、これによって目的とする試料の通過とそれ以外の物質の通過を区別して、目的とする試料の通過をより正確に判断することにより、該操作を行うタイミングを出し、個々の試料に対し正確な操作を実現する微小流体デバイス。
  3. 媒体となる流体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する細胞、ビーズに固定された物質または高分子を試料として流すための微少流体デバイスであって、
    なくとも2つ以上の区画と、区画間を接続する流路と、その流路を通じて試料を区画間で移動させるための駆動装置とを備え、かつ区画と区画の間に少なくとも1つ以上の試料の通過検出器および通過検出器からの信号に基づいて該駆動装置を制御する制御器を備え、
    前記通過検出器が、断面積の異なる流路を試料が通過することにより生じる電気抵抗変化により試料の通過速度に関する情報を得、これによって目的とする試料の通過とそれ以外の物質の通過を区別して、目的とする試料の通過をより正確に判断することにより、駆動装置の動作や停止のタイミングを出し、自動的に区画間の試料の移動または停止を行う微小流体デバイス。
  4. 媒体となる流体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する細胞、ビーズに固定された物質または高分子を試料として流すための微少流体デバイスであって、
    料に対して、測定、試薬の混合、または光もしくは電界の印加の操作を行うための、少なくとも1つ以上の測定器、混合器、光もしくは電界の印加装置またはその組み合わせを備え、かつその操作点の上流または下流に試料の通過検出器を備え、
    前記通過検出器が、断面積の異なる流路を試料が通過することにより生じる電気抵抗変化により試料の通過速度に関する情報を得、これによって目的とする試料の通過とそれ以外の物質の通過を区別して、目的とする試料の通過をより正確に判断することにより、該操作を行うタイミングを出し、個々の試料に対し正確な操作を実現する微小流体デバイス。
  5. 1つの塊状の試料が移動しうる流路および区画内に通過検出器が2個以上存在する請求項1〜4のいずれか1項記載の微小流体デバイス。
  6. 通過検出器が、流路に曝露されたまたは流路に近接して設置された電極であり、試料の通過によって生じる電極近傍での流路内の物質の直流または交流の電気抵抗変化を感知する請求項1〜5のいずれか1項記載の微小流体デバイス。
  7. 1つの通過検出器に用いられる電極が、2つ以上の近接した電極群であることを特徴とする請求項6記載の微小流体デバイス。
  8. 流路における前記異なる断面積が通過検出器の中で10%以上変化することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の微小流体デバイス。
  9. 流路における流体または流体中の細胞、ビーズに固定された物質もしくは高分子の通過速度を検出する方法であって、
    互いに界面を有しかつ異なる電気抵抗を有する2種以上の流体、または流体の中で1つ以上のまとまった塊状に存在する細胞、ビーズに固定された物質または高分子断面積の異なる流路に流し、
    流路における検出部において流体の電気抵抗を測定し、該断面積の異なる流路を流体が通過することによって生じる該電気抵抗の変化を検出することにより、流体または流体中の細胞、ビーズに固定された物質もしくは高分子の通過速度を検出する、前記通過速度検出方法。
  10. 検出部に設置された電極によって電気抵抗を測定する請求項記載の方法。
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