JP4640266B2 - 電動パーキングブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両において採用されるパーキングブレーキ装置、特に、電気モータを入力源として、同電気モータの正回転駆動によりパーキングブレーキを制動状態とし、前記電気モータの逆回転駆動により前記パーキングブレーキを解除状態とするように構成した電動パーキングブレーキ装置に関する。
この種の電動パーキングブレーキ装置の一つとして、電気モータと、この電気モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、この変換機構の出力部に連結されて前記直線駆動力をパーキングブレーキに伝達するケーブルと、前記電気モータと前記変換機構間の回転駆動伝達系に設けられて前記電気モータから前記変換機構への回転駆動力伝達を許容し前記変換機構から前記電気モータへの回転駆動力伝達を規制するワンウェイ動力伝達機構を備えるとともに、前記電気モータの回転駆動を制御する電気制御装置を備えていて、前記電気モータの正回転駆動により前記ケーブルが引っ張られて前記パーキングブレーキが解除状態から制動状態とされ、前記電気モータの逆回転駆動により前記ケーブルがリリースされて前記パーキングブレーキが制動状態から解除状態とされるように構成するとともに、前記パーキングブレーキの制動状態が前記電気モータの正回転駆動停止時に前記ワンウェイ動力伝達機構により保持可能に構成したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−16600号公報
上記した公報の電動パーキングブレーキ装置においては、前記ワンウェイ動力伝達機構(リリース制限機構Dと記載されている)が、前記電気モータによって回転駆動される入力回転部(歯車24の突起24aと記載されている)と、この入力回転部に対して同軸的に連結されて所定量相対回転可能な出力回転部(ロータ63と記載されている)と、この出力回転部と前記入力回転部の連結部外周を包囲する回転不能な固定筒部(固定リング61と記載されている)と、この固定筒部内に周方向にて摺動可能に収容されていて、各端部(62a,62b)が前記入力回転部と係合して前記入力回転部により回転駆動されるときには、縮径動作することにより前記固定筒部との摩擦係合力を減少されて前記固定筒部内での回転を許容され、各端部が前記出力回転部と係合して前記出力回転部により回転駆動されるときには拡径動作することにより前記固定筒部との摩擦係合力を増大されて前記固定筒部内での回転を規制されるクラッチコイルスプリング(スプリングクラッチ62と記載されている)によって構成されている。
このため、電気モータの正回転駆動によりケーブルが引っ張られてパーキングブレーキが解除状態から制動状態とされるときには、ワンウェイ動力伝達機構において、電気モータにより正回転駆動される入力回転部がクラッチコイルスプリングの引張側端部(62a)に係合してクラッチコイルスプリングを縮径動作させるため、クラッチコイルスプリングと固定筒部間の摩擦係合力が減少して、クラッチコイルスプリングが固定筒部内での回転を許容される。このため、このときには、入力回転部とクラッチコイルスプリングが一体的に正回転駆動される。また、入力回転部とクラッチコイルスプリングが一体的に正回転駆動されることにより、入力回転部がクラッチコイルスプリングの引張側端部を介して出力回転部に係合するときには、出力回転部が入力回転部およびクラッチコイルスプリングとともに一体的に正回転駆動される。
また、パーキングブレーキの制動状態が電気モータの正回転駆動停止時にワンウェイ動力伝達機構により保持されるときには、ワンウェイ動力伝達機構において、出力回転部がケーブルに作用する張力によって逆回転トルクを受けて回転しようとするが、このときには、出力回転部がクラッチコイルスプリングの引張側端部(62a)に係合してクラッチコイルスプリングを拡径動作させるため、クラッチコイルスプリングと固定筒部間の摩擦係合力が増大して、クラッチコイルスプリングが固定筒部内での回転を規制される。このため、このときには、出力回転部がクラッチコイルスプリングにより逆回転を規制されて保持される。
また、電気モータの逆回転駆動によりケーブルがリリースされてパーキングブレーキが制動状態から解除状態とされるときには、ワンウェイ動力伝達機構において、電気モータにより逆回転駆動される入力回転部がクラッチコイルスプリングの解除側端部(62b)に係合してクラッチコイルスプリングを縮径動作させるため、クラッチコイルスプリングと固定筒部間の摩擦係合力が減少して、クラッチコイルスプリングが固定筒部内での回転を許容される。このため、このときには、入力回転部とクラッチコイルスプリングが一体的に逆回転駆動される。
ところで、電気モータの逆回転駆動により入力回転部とクラッチコイルスプリングが一体的に逆回転駆動されるとき、出力回転部がケーブルに作用する張力によって逆回転しない場合(出力回転部がセルフロック状態である場合)には、クラッチコイルスプリングの引張側端部(62a)が出力回転部から周方向に所定量離れた状態で、入力回転部がクラッチコイルスプリングの解除側端部を介して出力回転部に係合して、出力回転部を逆回転させ出力回転部のセルフロック状態を解除する。このため、セルフロック状態を解除された出力回転部は、ケーブルに作用する張力によって急速に逆回転して、クラッチコイルスプリングの引張側端部(62a)に激突して当接音を発生させる。
本発明は、上記した当接音を小さくすべくなされたものであり、上記した形式の電動パーキングブレーキ装置において、前記ワンウェイ動力伝達機構が、前記電気モータによって回転駆動される入力回転部と、この入力回転部に対して同軸的に連結されて所定量相対回転可能な出力回転部と、この出力回転部と前記入力回転部の連結部外周を包囲する回転不能な固定筒部と、この固定筒部内に周方向にて摺動可能に収容されていて、各端部が前記入力回転部と係合して前記入力回転部により回転駆動されるときには、縮径動作することにより前記固定筒部との摩擦係合力を減少されて前記固定筒部内での回転を許容され、各端部が前記出力回転部と係合して前記出力回転部により回転駆動されるときには拡径動作することにより前記固定筒部との摩擦係合力を増大されて前記固定筒部内での回転を規制されるクラッチコイルスプリングと、このクラッチコイルスプリング内にて前記入力回転部と前記出力回転部間に設けられて、前記入力回転部が前記電気モータにより逆回転駆動されるとき、前記入力回転部が前記クラッチコイルスプリングの解除側端部を介して前記出力回転部に係合して前記出力回転部を逆回転駆動するより先に、前記入力回転部から前記出力回転部に逆回転トルクを伝達するトルク伝達部材を備えていることに特徴がある。
上記した本発明による電動パーキングブレーキ装置においては、電気モータの逆回転駆動により入力回転部とクラッチコイルスプリングが一体的に逆回転駆動されるとき、出力回転部がケーブルに作用する張力によって逆回転しない場合(出力回転部がセルフロック状態である場合)には、入力回転部がクラッチコイルスプリングの解除側端部を介して出力回転部に係合して出力回転部を逆回転駆動するより先に、トルク伝達部材が入力回転部から出力回転部に逆回転トルクを伝達する。これにより、入力回転部がクラッチコイルスプリングの解除側端部を介して出力回転部に係合して出力回転部を逆回転駆動するより先に、出力回転部のセルフロックを解除して、出力回転部を逆回転させることが可能である。このため、トルク伝達部材を設けない場合に比して、セルフロックを解除される出力回転部とクラッチコイルスプリングの引張側端部間の周方向隙間を小さくすることが可能であり、出力回転部がクラッチコイルスプリングの引張側端部に当接する際の当接音を小さくすることが可能である。
また、本発明の実施に際して、前記トルク伝達部材は前記入力回転部または前記出力回転部に組付けられていて、前記出力回転部または前記入力回転部と前記トルク伝達部材との係合部は、前記入力回転部と前記クラッチコイルスプリングの端部との係合部に対して、前記クラッチコイルスプリングの軸方向にて異なる位置にあることも可能である。また、前記トルク伝達部材は前記入力回転部または前記出力回転部に組付けられた弾性体であることも可能であり、この場合において、前記入力回転部が前記電気モータにより逆回転駆動されて、前記入力回転部が前記クラッチコイルスプリングの解除側端部を介して前記出力回転部に係合するとき、前記トルク伝達部材の弾性変形量は設定値以下であることがトルク伝達部材の耐久性を十分に確保する上で好ましい。また、前記トルク伝達部材は、前記入力回転部または前記出力回転部に対して、所定の摩擦力で係合していて、所定トルク以上にて周方向に相対移動可能に組付けられていることも可能である。
以下に、本発明の各実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明を実施した自動車用の電動パーキングブレーキ装置のアクチュエータを示していて、このアクチュエータは、電気モータ11の出力である回転駆動力を減速して伝達する減速機構Aと、この減速機構Aを介して伝達される電気モータ11の回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構Bと、この変換機構Bにより変換された直線駆動力によって駆動されるとともに直線駆動力を二つの出力部に分配するイコライザ12と、このイコライザ12の各出力部12a,12bに連結されて直線駆動力を各パーキングブレーキ13,14に伝達する一対のケーブル15,16と、電気モータ11と変換機構B間の回転駆動伝達系に設けられて電気モータ11から変換機構Bへの回転駆動力伝達を許容し変換機構Bから電気モータ11への回転駆動力伝達を規制するワンウェイ動力伝達機構Cを備えるとともに、電気モータ11の回転駆動を制御する電気制御装置ECU(図5参照)を備えている。
電気モータ11は、図5に示したように、電気制御装置ECUによって作動を制御されるようになっていて、運転者が制動スイッチSW1を操作することにより正方向に回転駆動され、運転者が解除スイッチSW2を操作することにより逆方向に回転駆動されるようになっている。減速機構Aは、入力歯車21と出力歯車22によって構成されていて、ハウジング31の一側に設けたケーシング32内に組み込まれている。入力歯車21は、電気モータ11の出力軸11aに固着されていて、出力軸11aと一体的に回転する。出力歯車22は、入力歯車21に噛合していて、支持軸23に固着されており、支持軸23と一体的に回転する。支持軸23は、図1〜図4に示したように、ハウジング31に固着したホルダ33に回転可能に組付けられている。
変換機構Bは、図1に示したように、上述した支持軸23に対して同軸的かつ相対回転可能に連結されたねじ軸41を入力要素とし、このねじ軸41に螺合して組付けたナット42を出力要素とする構成であり、ねじ軸41が正方向に回転駆動されることによりナット42が図1左方の解除位置(図示位置)から図1右方の制動位置に向けてねじ軸41の軸線方向に移動され、また、ねじ軸41が逆方向に回転駆動されることによりナット42が図1左方の解除位置に向けてねじ軸41の軸線方向に移動されるようになっている。
ねじ軸41は、ケーブル15,16の移動方向を軸方向として配置されていて、二条の台形雄ねじ(雄ねじの条数や形状は適宜変更可能である)を有しており、ハウジング31に対して軸方向に移動不能かつ回転可能に組付けられている。ナット42は、連結ピン43を介してイコライザ12と連結されていて、イコライザ12を揺動可能に支持している。イコライザ12は、ナット42に作用する直線駆動力を二つの出力部に等分に分配するものであり、その中央部にてナット42に揺動可能に組付けられている。また、イコライザ12は、一方の出力部であるアーム部12aにて、一方のケーブル15におけるインナーワイヤ15aの一端と回動可能に連結され、他方の出力部であるアーム部12bにて、他方のケーブル16におけるインナーワイヤ16aの一端と回動可能に連結されている。
一方のケーブル15は、インナーワイヤ15aと、このインナーワイヤ15aの両端部以外の外周を被覆するアウターチューブ15bによって構成されていて、インナーワイヤ15aの他端部は、一方のパーキングブレーキ13の作動部に連結されている。他方のケーブル16は、インナーワイヤ16aと、このインナーワイヤ16aの両端部以外の外周を被覆するアウターチューブ16bによって構成されていて、インナーワイヤ16aの他端部は、他方のパーキングブレーキ14の作動部に連結されている。
ワンウェイ動力伝達機構Cは、図1〜図4に示したように、支持軸23の出力端部に一体的に形成されて電気モータ11によって減速機構Aを介して回転駆動される入力回転部23aと、ねじ軸41の入力端部に一体的に形成され入力回転部23aに対して同軸的に連結されて所定量相対回転可能な出力回転部41aと、ホルダ33に一体的に形成されて出力回転部41aと入力回転部23aの連結部外周を包囲する回転不能な固定筒部33aと、この固定筒部33a内に周方向にて摺動可能に収容されたクラッチコイルスプリング24と、クラッチコイルスプリング24内にて入力回転部23aと出力回転部41a間に設けられたトルク伝達部材25によって構成されている。
クラッチコイルスプリング24は、断面が矩形のばね線材によって形成されていて、引張側端部24aと解除側端部24bが内周に向けて突出しており、引張側端部24aと解除側端部24bにて入力回転部23aと出力回転部41aに係合離脱可能である。また、クラッチコイルスプリング24は、各端部24a,24bが入力回転部23aと係合して入力回転部23aにより回転駆動されるときには、縮径動作することにより固定筒部33aとの摩擦係合力を減少されて固定筒部33a内での回転を許容され、各端部24a,24bが出力回転部41aと係合して出力回転部41aにより回転駆動されるときには拡径動作することにより固定筒部33aとの摩擦係合力を増大されて固定筒部33a内での回転を規制されるように設定されている。
トルク伝達部材25は、薄肉のばね板材(弾性体)によって形成されていて、出力回転部41aの外周に形成した溝41a1に中間部にて組付けられており、入力回転部23aの引張側端部と係合離脱可能な引張側端部25aを有するとともに、入力回転部23aの解除側端部と係合離脱可能な解除側端部25bを有している。また、トルク伝達部材25は、入力回転部23aが電気モータ11により逆回転駆動されるとき、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の解除側端部24bを介して出力回転部41aに係合して出力回転部41aを逆回転駆動するより先に、入力回転部23aから出力回転部41aに逆回転トルクを伝達するように設定されている。
また、このトルク伝達部材25においては、引張側端部25aの最大弾性変形量(図6に示したように、入力回転部23aが電気モータ11により正回転駆動されて、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の引張側端部24aを介して出力回転部41aに係合するときの弾性変形量)と、解除側端部25bの最大弾性変形量(図9に示したように、入力回転部23aが電気モータ11により逆回転駆動されて、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の解除側端部24bを介して出力回転部41aに係合するときの弾性変形量)が、それぞれ設定値以下に設定されていて、トルク伝達部材25の耐久性が十分に確保されている。
上記のように構成した第1実施形態においては、当該アクチュエータが正常に作動する場合、制動スイッチSW1が操作されると、電気モータ11が正回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸41が正回転され、これに伴ってナット42とイコライザ12が図1の左方位置(解除位置)から図1の右方位置(制動位置)に向けてねじ軸41の軸方向に移動する。このため、両ケーブル15,16のインナーワイヤ15a,16aが引っ張られて両パーキングブレーキ13,14が解除状態から制動状態とされる。
このときには、ワンウェイ動力伝達機構Cにおいて、電気モータ11により正回転駆動される入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の引張側端部24aに係合してクラッチコイルスプリング24を縮径動作させるため、クラッチコイルスプリング24と固定筒部33a間の摩擦係合力が減少して、クラッチコイルスプリング24が固定筒部33a内での回転を許容される。このため、このときには、入力回転部23aとクラッチコイルスプリング24が一体的に正回転駆動される。また、入力回転部23aとクラッチコイルスプリング24が一体的に正回転駆動されることにより、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の引張側端部24aを介して出力回転部41aに係合するときには(図6参照)、出力回転部41aが入力回転部23aおよびクラッチコイルスプリング24とともに一体的に正回転駆動される。
また、両パーキングブレーキ13,14の制動状態が電気モータ11の正回転駆動停止時にワンウェイ動力伝達機構Cにより保持されるときには、ワンウェイ動力伝達機構Cにおいて、出力回転部41aが両ケーブル15,16(詳細には、インナーワイヤ15a,16a)に作用する張力によって逆回転トルクを受けて回転しようとするが、このときには、出力回転部41aがクラッチコイルスプリング42の引張側端部24aに係合してクラッチコイルスプリング24を拡径動作させるため、クラッチコイルスプリング24と固定筒部33a間の摩擦係合力が増大して、クラッチコイルスプリング41aが固定筒部33a内での回転を規制される。このため、このときには、出力回転部41aがクラッチコイルスプリング24により逆回転を規制されて保持される。
また、当該アクチュエータが正常に作動する場合において、解除スイッチSW2が操作されると、電気モータ11が逆回転駆動されて、変換機構Bのねじ軸41が逆回転され、これによりナット42とイコライザ12が図1の右方位置(制動位置)から図1の左方位置(解除位置)に移動する。このため、両ケーブル15,16のインナーワイヤ15a,16aが緩められて両パーキングブレーキ13,14が制動状態から解除状態とされる。
このときには、ワンウェイ動力伝達機構Cにおいて、電気モータ11により逆回転駆動される入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の解除側端部24bに係合してクラッチコイルスプリング24を縮径動作させるため(図7参照)、クラッチコイルスプリング24と固定筒部33a間の摩擦係合力が減少して、クラッチコイルスプリング24が固定筒部33a内での回転を許容される。このため、このときには、入力回転部23aとクラッチコイルスプリング24が一体的に逆回転駆動される。
ところで、このとき、出力回転部41aが両ケーブル15,16に作用する張力によって逆回転しない場合(出力回転部41aがセルフロック状態である場合)には、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の解除側端部24bを介して出力回転部41aに係合して出力回転部41aを逆回転駆動するより先に、入力回転部23aがトルク伝達部材25の解除側端部25bに係合して(図8および図9参照)、トルク伝達部材25が入力回転部23aから出力回転部41aに逆回転トルクを伝達する。
これにより、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の解除側端部24bを介して出力回転部41aに係合して出力回転部41aを逆回転駆動するより先に、出力回転部41aのセルフロックを解除して、出力回転部41aを逆回転させることが可能である。このため、トルク伝達部材25を設けない場合に比して、セルフロックを解除される出力回転部41aとクラッチコイルスプリング24の引張側端部24a間の周方向隙間を小さくすることが可能であり、出力回転部41aがクラッチコイルスプリング24の引張側端部24aに当接する際の当接音を小さくすることが可能である。
なお、入力回転部23aとクラッチコイルスプリング24が一体的に逆回転駆動されるときに、出力回転部41aがセルフロックしていなくて両ケーブル15,16に作用する張力によって逆回転可能である場合には、入力回転部23aとクラッチコイルスプリング24が一体的に逆回転駆動されるのに伴って、出力回転部41aが両ケーブル15,16に作用する張力によって逆回転する。このため、このときには、図7に示したような状態が維持されて、出力回転部41aとクラッチコイルスプリング24の引張側端部24a間に周方向隙間は生じず、出力回転部41aがクラッチコイルスプリング24の引張側端部24aに当接することはない。
上記した第1実施形態においては、トルク伝達部材25が出力回転部41aに組付けられるようにして実施したが、図10〜図14に示した第2実施形態のように、トルク伝達部材125が入力回転部23aに組付けられるようにして実施することも可能である。第2実施形態のトルク伝達部材125は、入力回転部23aに対して、所定の摩擦力で係合していて、所定トルク以上にて周方向に相対移動可能に組付けられていて、第1実施形態のトルク伝達部材25と同等に機能する(すなわち、入力回転部23aが電気モータ11により逆回転駆動されるとき、入力回転部23aがクラッチコイルスプリング24の解除側端部24bを介して出力回転部41aに係合して出力回転部41aを逆回転駆動するより先に、入力回転部23aから出力回転部41aに逆回転トルクを伝達する)。
トルク伝達部材125以外の構成は、上記した第1実施形態と同じであるため、同一符号を付してその説明は省略する。また、この第2実施形態の作動は、上記した第1実施形態の作動と実質的に同じであり、上記した第1実施形態の作動説明と図11〜図14の記載内容から容易に理解されると思われるため、その説明は省略する。なお、第2実施形態における作動説明のための図11〜図14は、上記した第1実施形態の図6〜図9にそれぞれ対応するものである。
上記した第2実施形態においては、トルク伝達部材125を入力回転部23aに組付けて実施したが、トルク伝達部材125に相当するトルク伝達部材を出力回転部41aに組付けて実施することも可能である。これらの実施形態(第2実施形態のその変形実施形態)においては、トルク伝達部材を必ずしも弾性体で構成する必要はない。
また、上記した第1実施形態においては、トルク伝達部材25を薄肉のばね板材(弾性体)によって形成したが、図15に示した第3実施形態のトルク伝達部材225または図16に示した第4実施形態のトルク伝達部材325のように、ゴム弾性体によって形成して実施することも可能である。
図15に示した第3実施形態のトルク伝達部材225は、入力回転部23aに一体的に組付けられていて、引張側端部225aにて出力回転部41aの引張側端部に係合離脱可能であり、解除側端部225bにて出力回転部41aの解除側端部に係合離脱可能である。なお、引張側端部225aと解除側端部225bには、引張側端部225aの最大弾性変形量と解除側端部225bの最大弾性変形量をそれぞれ設定値以下とするための抜き孔225a1と225b1がそれぞれ設けられていて、トルク伝達部材225の耐久性が十分に確保されている。
図16に示した第4実施形態のトルク伝達部材325は、出力回転部41aに一体的に組付けられていて、引張側端部325aにて入力回転部23aの引張側端部に係合離脱可能であり、解除側端部325bにて入力回転部23aの解除側端部に係合離脱可能である。なお、引張側端部325aと解除側端部325bには、引張側端部325aの最大弾性変形量と解除側端部325bの最大弾性変形量をそれぞれ設定値以下とするための抜き孔325a1と325b1がそれぞれ設けられていて、トルク伝達部材325の耐久性が十分に確保されている。
本発明による電動パーキングブレーキ装置の第1実施形態を示す一部破断平面図である。 図1の2−2線に沿った拡大断面図である。 図2の3−3線に沿った拡大断面図を時計方向に90度回転させた図である。 図2の4−4線に沿った拡大断面図を時計方向に135度回転させた図である。 図1に示した電気モータと図1に示されていない電気制御装置、制動スイッチ、解除スイッチとの関係を示すブロック図である。 図1〜図4に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより正回転駆動されている状態の作動説明図である。 図1〜図4に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより逆回転駆動されてクラッチコイルスプリングの解除側端部に係合した状態の作動説明図である。 図1〜図4に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより逆回転駆動されてトルク伝達部材の解除側端部に係合した状態の作動説明図である。 図1〜図4に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより逆回転駆動されてクラッチコイルスプリングの解除側端部を介して出力回転部の解除側端部に係合した状態の作動説明図である。 第2実施形態の図2相当の断面図である。 図10に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより正回転駆動されている状態の作動説明図である。 図10に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより逆回転駆動されてクラッチコイルスプリングの解除側端部に係合した状態の作動説明図である。 図10に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより逆回転駆動されてトルク伝達部材の解除側端部に係合した状態の作動説明図である。 図10に示したワンウェイ動力伝達機構において入力回転部が電気モータにより逆回転駆動されてクラッチコイルスプリングの解除側端部を介して出力回転部の解除側端部に係合した状態の作動説明図である。 第3実施形態の図2相当の断面図である。 第4実施形態の図2相当の断面図である。
符号の説明
11…電気モータ、13,14…パーキングブレーキ、15,16…ケーブル、23…支持軸、23a…入力回転部、24…クラッチコイルスプリング、24a…引張側端部、24b…解除側端部、25…トルク伝達部材、25a…引張側端部、25b…解除側端部、31…ハウジング、32…ケーシング、33…ホルダ、33a…固定筒部、41…ねじ軸、41a…出力回転部、42…ナット、B…変換機構、C…ワンウェイ動力伝達機構、ECU…電気制御装置

Claims (4)

  1. 電気モータと、この電気モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、この変換機構の出力部に連結されて前記直線駆動力をパーキングブレーキに伝達するケーブルと、前記電気モータと前記変換機構間の回転駆動伝達系に設けられて前記電気モータから前記変換機構への回転駆動力伝達を許容し前記変換機構から前記電気モータへの回転駆動力伝達を規制するワンウェイ動力伝達機構を備えるとともに、前記電気モータの回転駆動を制御する電気制御装置を備えていて、前記電気モータの正回転駆動により前記ケーブルが引っ張られて前記パーキングブレーキが解除状態から制動状態とされ、前記電気モータの逆回転駆動により前記ケーブルがリリースされて前記パーキングブレーキが制動状態から解除状態とされるように構成するとともに、前記パーキングブレーキの制動状態が前記電気モータの正回転駆動停止時に前記ワンウェイ動力伝達機構により保持可能に構成した電動パーキングブレーキ装置において、
    前記ワンウェイ動力伝達機構が、前記電気モータによって回転駆動される入力回転部と、この入力回転部に対して同軸的に連結されて所定量相対回転可能な出力回転部と、この出力回転部と前記入力回転部の連結部外周を包囲する回転不能な固定筒部と、この固定筒部内に周方向にて摺動可能に収容されていて、各端部が前記入力回転部と係合して前記入力回転部により回転駆動されるときには、縮径動作することにより前記固定筒部との摩擦係合力を減少されて前記固定筒部内での回転を許容され、各端部が前記出力回転部と係合して前記出力回転部により回転駆動されるときには拡径動作することにより前記固定筒部との摩擦係合力を増大されて前記固定筒部内での回転を規制されるクラッチコイルスプリングと、このクラッチコイルスプリング内にて前記入力回転部と前記出力回転部間に設けられて、前記入力回転部が前記電気モータにより逆回転駆動されるとき、前記入力回転部が前記クラッチコイルスプリングの解除側端部を介して前記出力回転部に係合して前記出力回転部を逆回転駆動するより先に、前記入力回転部から前記出力回転部に逆回転トルクを伝達するトルク伝達部材を備えていることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の電動パーキングブレーキ装置において、前記トルク伝達部材は前記入力回転部または前記出力回転部に組付けられていて、前記出力回転部または前記入力回転部と前記トルク伝達部材との係合部は、前記入力回転部と前記クラッチコイルスプリングの端部との係合部に対して、前記クラッチコイルスプリングの軸方向にて異なる位置にあることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  3. 請求項1または2に記載の電動パーキングブレーキ装置において、前記トルク伝達部材は前記入力回転部または前記出力回転部に組付けられた弾性体であることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
  4. 請求項3に記載の電動パーキングブレーキ装置において、前記入力回転部が前記電気モータにより逆回転駆動されて、前記入力回転部が前記クラッチコイルスプリングの解除側端部を介して前記出力回転部に係合するとき、前記トルク伝達部材の弾性変形量は設定値以下であることを特徴とする電動パーキングブレーキ装置。
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