JP4640261B2 - 次期モデル商品の需要量を予測する装置と方法 - Google Patents

次期モデル商品の需要量を予測する装置と方法 Download PDF

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Description

本発明は、現行モデル商品と次期モデル商品の総合効用値から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を予測し、次期モデル商品について予測されるシェアを予測シェア向上率で補正することによって、未だ市場に投入されていない次期モデル商品の需要量を予測する技術に関する。
本明細書中で使用する主要な用語についての説明をする。
現行モデル商品とは、既に市場に投入されて発売されている商品を指す。
次期モデル商品とは、現行モデル商品の次に市場に投入される商品であり、別な仕様をもつ同一種類の商品を指す。
前期モデル商品とは、現行モデル商品の前に市場に投入されていた商品であり、さらに別な仕様を持つ同一種類の商品を指す。
単位期間とは、次期モデル商品の需要量の予測をする単位となる期間を指す。これは、商品の需要量の変化周期に基づいて設定することができる。例えば保存食のように、商品の需要量が長期に亘って安定している商品に就いては、長い期間毎に需要量を予測すればよい。季節商品のように、商品の需要量が短期間のうちに大きく変動する商品に就いては、短い期間毎に需要量を予測する必要がある。例えば自動車という商品の場合、1ヶ月、3ヶ月、半年、あるいは1年といった期間ごとの需要量を予測することが求められる。
商品提供者は、現行モデル商品からモデルチェンジした新仕様の次期モデル商品を市場に投入することがある。商品提供者は、新仕様の商品を市場に投入する前に、新仕様の商品に対する需要量を予測する必要がある。新仕様の商品に対する需要量を予測することができれば、需要に対して過不足のない商品供給体制を整えることができる。
しかしながら、モデルチェンジされた新仕様の商品の需要量を事前に予測することは困難である。市場に投入するまでは新仕様の商品が需要者に知らされず、需要者の反応を知ることができない。新仕様の商品に関する守秘義務を負っている関係者の評価からだけでは、モデルチェンジされた新仕様の商品の需要量を事前に予測することは困難である。
商品が占有するシェアと商品が属する市場の規模等から商品に対する需要量を予測する各種の技術が開発されている。それらの技術の一つに、商品の過去の販売実績に基づいて将来の販売数を予測をする技術が存在する。その一例に、要因分解法が挙げられる。
要因分解法は、売上高あるいは販売数の変動が、
(1)趨勢要因
(2)周期的要因
(3)季節的要因
(4)ランダムな変動要因
の4つの要因からなるものとして分析し、各種要因を反映した関数を乗じることによって将来の販売数を予測する。商品の販売数の時間的な変化に認められる周期的パターンは、趨勢要因や周期的要因によって生じる長期的変動と、季節的要因やランダムな変動要因によって生じる短期的変動とに分けることができる。要因分解法によると、商品の過去の販売実績に基づいて、それぞれの要因を表わす関数を算出することができ、それによってモデル式を構成し、将来の販売予測を行うことができる。
このような要因分解法は、一般的な景気変動パターンの変化や、市場の競合関係などの企業外的環境、技術状況などの企業内的環境、企業のマーケティングやR&D戦略の方向性などの分析に用いられている。例えば、センサス局法IIやEPA法がこの手法を用いている。
次期モデル商品の需要量の動向は、現行モデル商品から仕様が変更されているために、現行モデル商品の販売実績と同一の推移を辿るとは限らない。要因分解分析等を実施して得られた現行モデル商品の過去の販売実績に関する関数を得るだけでは、次期モデル商品の需要量を予測することができない。時間の経過に伴う商品価値の劣化や、仕様の変更に伴う商品価値の増大や、市場規模の変化等の様々な情勢の変化を考慮した予測技術が必要とされる。そのような要素まで考慮した技術が開発されている。例えば特許文献1の技術では、需要者が商品に抱く価値観が時間の経過と共に劣化することを考慮し、商品の仕様に対する効用値を価値劣化係数で補正する。補正することで得られる販売予測日時における商品価値を用いて需要量を算出し、さらに需要量と販売価格により売上額を算出する技術が開示されている。
特開2003−296544号公報
特許文献1の技術によれば、時間の経過によって需要者が商品に抱く価値観が劣化することを加味することができるが、モデルチェンジが行われた場合には、商品の仕様が変わってしまう。特許文献1の技術では、モデルチェンジによって商品の仕様が変わることによって生じる需要量の変化の予測を行うことができない。さらに、特許文献1の技術では、競合関係にある商品のシェアの変化を考慮して需要量を予測することができない。
本発明は、現行モデル商品から次期モデル商品へモデルチェンジすることによって生じるシェア向上率に着目する。シェア向上率を用いることによって、次期モデル商品のシェアを予測し、次期モデル商品の需要量を予測する技術を提供する。
本発明は、需要量を予測装置に具現化することができる。この装置は、商品を構成する属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を需要者毎に記憶しておく「属性/水準/効用値/需要者」記憶手段と、各属性に属する各水準に対する効用値を現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が現行モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出して記憶しておく「商品選択確率/現行モデル商品/需要者」記憶手段と、各属性に属する各水準に対する効用値を次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が次期モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出して記憶しておく「商品選択確率/次期モデル商品/需要者」記憶手段と、需要者毎の現行モデル商品の商品選択確率から、現行モデル商品の予測シェアを算出して記憶しておく「予測シェア/現行モデル商品」記憶手段と、需要者毎の次期モデル商品の商品選択確率から、次期モデル商品の予測シェアを算出して記憶しておく「予測シェア/次期モデル商品」記憶手段と、現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアより、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を計算して記憶しておく「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段と、現行モデル商品が属する市場規模の実績を単位期間毎に記憶している市場規模記憶手段と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎に記憶している「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段と、現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績の変動を平滑化した単位期間毎の市場規模の推移に適合する適合関数を記憶している市場規模推移適合関数記憶手段と、現行モデル商品の市場規模の季節変動値から季節変動調整係数を算出して記憶している季節変動調整係数記憶手段と、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出して記憶している「需要量/次期モデル商品」記憶手段とを備えている。
コンジョイント分析の対象となる調査結果は、複数の異なる属性に属する水準の組合せを需要者に2つずつ提示し、好みに合う方の組合わせを選択してもらい、これを繰り返すことで得ることができる。需要者の水準の組合わせに対する総合的な選好度の評価に対してコンジョイント分析を実施すると、需要者が各属性の各水準に対して認める個別の効用値を知ることができる。例えば、「エンジン排気量」という属性の「1600cc」という水準に対する効用値がx1であり、「3500cc」という水準に対する効用値がx2であるといったことを知ることができる。効用値とは、提示された複数の水準の組合せに対して需要者が認めた総合的な選好度の評価を分析し、各属性の各水準がどの程度に影響しているかを表わす値である。
商品を構成する各属性の各水準に対し、コンジョイント分析によって算出される各属性の各水準の効用値を加算することにより商品の総合効用値を算出することができる。例えば、「エンジン種類」という属性の「4気筒」という水準に対する効用値がy1であり、「6気筒」という水準に対する効用値がy2であるとき、1600ccのエンジン排気量を持つ4気筒の車両に対する総合効用値はx1+y1であることがわかる。このように商品の持つ水準に対する効用値を加算することで、商品の総合効用値を算出することができる。
「商品選択確率/現行モデル商品/需要者」記憶手段は、現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、それらの総合効用値から需要者の現行モデル商品を選択する確率を算出して需要者毎に記憶している。現行モデル商品の商品選択確率は、例えば、総合効用値から現行モデル商品の商品選択確率を算出するための関数を用いてもよいし、現行モデル商品の総合効用値を、現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値の総和で序して算出してもよい。
「商品選択確率/次期モデル商品/需要者」記憶手段は、次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、それらの総合効用値から需要者の次期モデル商品を選択する確率を算出して需要者毎に記憶している。次期モデル商品の商品選択確率は、現行モデル商品の商品選択確率と同様に、例えば、総合効用値から次期モデル商品の商品選択確率を算出するための関数を用いても良いし、次期モデル商品の総合効用値を、次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値の総和で序して算出してもよい。
「予測シェア/現行モデル商品」記憶手段は、現行モデル商品の商品選択確率から、現行モデル商品の予測シェアを算出して記憶している。「予測シェア/次期モデル商品」記憶手段は、次期モデル商品の商品選択確率から、次期モデル商品の予測シェアを算出して記憶している。
予測シェアの算出方法は、Share of Preference方式や、First Choice方式や、Randomized First Choice方式などを用いることができる。例えば、Share of Preference方式を用いると、需要者毎の商品の選択確率の総和を需要者の人数で除す関数を用いて予測シェアを算出できる。
現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアは、全需要者を対象として算出してもよいし、年齢や性別、嗜好する車種などによりグループ分けした需要者を対象として算出してもよい。
「シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段は、現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアから、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を計算して記憶している。予測シェア向上率は、例えば、次期モデル商品の予測シェアを現行モデル商品の予測シェアで除することで算出できる。予測シェア向上率は、属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を基準にしたときの、現行モデルから次期モデルへのモデルチェンジによる商品価値の向上度を示している。図1に、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率αを示す。次期モデル商品の需要量の予測式をこの予測シェア向上率αで補正することで、次期モデル商品の需要量の予測精度を向上することができる。
市場規模記憶手段は、現行モデル商品が属する市場規模の実績を単位期間毎に記憶している。図1に、市場規模の実績の推移を示す。市場規模の実績は、図1の(a)に示すような長期的な周期変動と、図1の(b)に示すような短期的な周期変動に分解することができる。
市場規模推移適合関数記憶手段は、現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績の長期的な周期変動に適合する関数を記憶している。例えば、図1の(a)に示した市場規模の実績の長期的な周期変動は、単位期間毎の市場規模の実績の変動を平滑化した値の推移曲線である。市場規模推移適合関数は、市場規模の推移の長期的な周期変動を一つの式で表して記憶していてもよいし、複数の単位期間を1つの所定期間として、所定期間毎に市場規模の推移をいくつかの適合関数にわけて記憶していてもよい。例えば、現行モデル商品投入後の経過単位期間を、市場規模が増加傾向にある所定期間と、緩やかな減少傾向にある所定期間と、急激な減少傾向にある所定期間等とに区分して適合関数を用意すれば、それらの適合関数を用いてさらに詳細な次期モデル商品の需要量の予測を行うことができる。
季節変動調整係数記憶手段は、短期的な周期変動を表す係数を記憶している。例えば、図1の(b)に示した市場規模の実績の短期的な周期変動は、単位期間毎の市場規模の値を平滑化した単位期間毎の市場規模の値で除することで算出した季節変動値である。例えば、この季節変動値の単位期間毎の平均を算出し、季節変動調整係数として記憶することができる。季節変動調整係数は、単位期間毎の短期的な周期変動要因の影響度を表わす係数である。例えば、1年を短期的な周期変動の単位とするならば、季節変動調整係数記憶手段は春夏秋冬の4つの季節毎に季節変動調整係数を記憶していてもよいし、月毎に季節変動調整係数を記憶していてもよい。
「需要量/次期モデル商品」記憶手段は、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出して記憶している。図1に、次期モデル商品の需要量を表わす。例えば、次期モデル商品の投入後4ヶ月目に当たる7月の需要量は、モデルチェンジによる次期モデル商品の予測シェア向上率αと、現行モデル商品の現行モデル商品投入後4ヶ月目のシェア実績と、現行モデル商品投入後4ヶ月目の市場規模の推移に適合する市場規模推移適合関数と、7月の季節変動調整係数とを乗じて算出できる。
例えば、図1に示した推移曲線から、商品の市場が緩やかな下降傾向にあることがわかる。このため、図1の場合、現行モデル商品に対して次期モデル商品の予測シェアは向上率αの上昇が期待されるが、商品の市場が下降傾向にあることから、次期モデル商品の需要量については必ずしも向上率αの上昇が期待できるとは限らないことがわかる。
本発明によると、要因分解分析による時系列的な需要量の予測を用いて、さらに次期モデル商品の予測シェアを予測シェア向上率で補正して次期モデル商品の需要量を算出することで、より精度の高い次期モデル商品の需要量の予測をすることができる。
本発明を具現化する装置は、さらに、現行モデル商品が市場に未投入であった時期に調査した属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を用いて、現行モデル商品の市場投入前に市場に投入されていた前期モデル商品から現行モデル商品へ移行する際の予測シェア向上率を計算した結果を記憶している「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段と、前期モデル商品の前期モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎に記憶している「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段と、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率に現行モデルのシェア実績を乗じ、前期モデルのシェア実績で除し、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段に記憶されている予測シェア向上率で除することによって、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正した修正予測シェア向上率を記憶している「修正予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段と、次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出して記憶している「需要量/次期モデル商品」記憶手段とを備えていてもよい。
「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段に記憶されている予測シェア向上率を「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段に記憶されている予測シェア向上率で除すことで、現行モデル商品が市場に投入される前に実施した前回のモデルチェンジによる現行モデル商品の予測シェアの向上に対し、今回のモデルチェンジがさらにどの程度予測シェアを向上させるかを知ることができる。さらに、現行モデル商品のシェア実績を前期モデル商品のシェア実績で除すことで、前回のモデルチェンジによって実際に生じたシェア実績の向上率を知ることができる。
次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率は、前回のモデルチェンジによる予測シェア向上率に対して需要者の認める商品価値の向上率から導出される次期モデル商品の今回のモデルチェンジによる予測シェア向上率と、前回のモデルチェンジによって実際に生じたシェア実績の向上率を乗じることによって算出している。本発明によると、次期モデル商品の需要量をこの修正予測シェア向上率を用いて算出することで、さらに精度の高い次期モデル商品の需要量の予測をすることができる。
例えば、図2に今回のモデルチェンジによる次期モデル商品の予測シェア向上率αと、前回のモデルチェンジによる現行商品の予測シェア向上率βを示す。修正予測シェア向上率は、前回のモデルチェンジと今回のモデルチェンジにおける商品価値の差による予測シェア向上率α/βと、前回のモデルチェンジによるシェア実績の向上率γ/δを乗じて算出できる。シェア実績の向上率は、図2に示すようにそれぞれの年間シェア実績の平均を除して算出してもよいし、単位期間毎のシェア実績を除して平均して算出してもよい。
また、図2に示した推移曲線から、商品の市場が増加傾向にあることがわかる。このため、図2の場合、現行モデル商品に対して次期モデル商品の予測シェアは向上率αの上昇が期待され、さらに次期モデル商品の需要量については、市場の増加傾向を加味した増加が期待できることがわかる。
本発明は、方法に具現化することもできる。この方法は、商品を構成する属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を需要者毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、各属性に属する各水準に対する効用値を現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が現行モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、各属性に属する各水準に対する効用値を次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が次期モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、需要者毎の現行モデル商品の商品選択確率から、現行モデル商品の予測シェアを算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、需要者毎の次期モデル商品の商品選択確率から、次期モデル商品の予測シェアを算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアから、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を計算してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、現行モデル商品が属する市場規模の実績を単位期間毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績の変動を平滑化した単位期間毎の市場規模の推移に適合する適合関数をコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、現行モデル商品の市場規模の季節変動値から季節変動調整係数を算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じて、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程とを備えている。
本発明によると、次期モデル商品の需要量は現行モデル商品の販売実績から算出される各種の周期的変動に準じるだけでなく、さらに次期モデル商品へのモデルチェンジよる予測シェア向上率で予測シェアを修正して算出することができる。
本発明によると、現行モデル商品を市場に投入した時期と、次期モデル商品を市場に投入する時期が異なっていても、次期モデル商品の需要量を予測したい時間と、市場投入後の経過時間を指定して次期モデル商品の需要量の算出を行うことができる。市場の短期的な周期変動および長期的な周期変動が示す需要量の予測動向に、さらに次期モデル商品そのものが有する商品価値の変化率を付加した次期モデル商品の需要量の予測が可能となる。
本発明を具現化する方法は、さらに、現行モデル商品が市場に未投入であった時期に調査した属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を用いて、現行モデル商品の市場投入前に市場に投入されていた前期モデル商品から現行モデル商品への移行する際の予測シェア向上率を計算した結果をコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、前期モデル商品の前期モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率に、現行モデルのシェア実績を乗じ、前期モデルのシェア実績で除し、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段に記憶されている予測シェア向上率で除することによって、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正した修正予測シェア向上率をコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、モデルチェンジによる次期モデル商品の修正予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じて、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程とを備えていてもよい。
本発明によると、前回のモデルチェンジの際に実施した現行モデル商品の予測シェア向上率の予測値と前回のモデルチェンジによるシェア実績の向上率で、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正することができる。本発明によると、さらに実際値に近似する次期モデル商品の需要量の予測値を算出することができる。
本発明を用いることで、未だ市場に投入されていない次期モデル商品の需要量を、モデルチェンジによる商品価値観の変化と、競合関係にある商品の予測シェアの変化を加味したうえで予測することができる。
精度の高い需要量の予測が可能となることから、設備投資計画や販売施策が立案しやすくなる。
最初に、以下に説明する実施例の主要な特徴を列記する。
(特徴1) CPUと、CPUに分析演算を実行させる各種プログラムを備えている。
(特徴2) 現行モデル商品を構成する各属性に属する各水準の仕様と、次期モデル商品を構成する各属性に属する各水準の仕様と、前期モデル商品を構成する各属性に属する各水準の仕様と、現行モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準の仕様と、次期モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準の仕様とを商品毎に記憶している「属性/水準/仕様/商品」記憶手段を備えている。
(特徴3) 各種記憶手段に記憶されているデータは、各種プログラムの指令に応じて、あるいは入力部から入力する指令に応じて表示部に表示することができる。
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。それぞれの実施例のブロック図について、共通部位に関しては同一の番号を付し、重複説明は省略する。以下の実施例においては、車1の次期モデル商品の需要量を算出する場合を想定して説明する。
(第1実施例)
図3に、本実施例の次期モデル商品の需要量を予測する需要量予測装置40の概略構成を表わすブロック図を示す。「属性/水準/仕様/商品」記憶手段1は、現行モデル商品を構成する各属性の水準の仕様と、次期モデル商品を構成する各属性の水準の仕様と、現行モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性の水準の仕様と、次期モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性の水準の仕様を商品毎に記憶している。現行モデル商品と競合関係にある商品は、自社商品において現行モデル商品と競合関係にある商品であってもよいが、現行モデル商品と同様の需要者群を購買層としてもつ商品すべてを含んでいることが好ましい。次期モデル商品と競合関係を持つことが予期される、未だ市場に投入されていない商品を含んでいてもよいし、自社製・他社製を問わず、次期モデル商品と同様の需要者群を購買層としてもつ商品のすべてを含んでいてもよい。
図8に、商品を構成する各属性の水準の仕様を表わす図を示す。商品が仕様として有する水準の組合せは、商品毎に異なっている。例えば、車種1の現行モデルが「2500ccの排気量」と「4気筒エンジン」と「16インチアルミのタイヤホイール」という水準の仕様を有するのに対し、車種1の次期モデルは「3000ccの排気量」と「6気筒エンジン」と「16インチアルミのタイヤホイール」という水準の仕様を有している。
商品毎の総合効用値は、「属性/水準/仕様/商品」記憶手段1に記憶されている商品を構成する各属性の水準の仕様に対して、「属性/水準/効用値/需要者」記憶手段2に記憶されている各属性に属する各水準に対する効用値を当てはめて算出される。図9に、需要者毎の各属性に属する各水準に対する効用値を表わす図を示す。各属性に属する各水準に対する効用値は、需要者毎に異なっている。各属性に属する各水準に対する効用値は、需要者がそれぞれの水準に対して認めている価値を示している。図8の商品を構成する各属性の水準の仕様に、図9の各属性に属する各水準に対する効用値を当てはめて算出した商品毎の総合効用値を、図10に例示する。商品毎の総合効用値は、各需要者がその商品に対して総合的に認める価値を示している。
図3の「商品選択確率/現行モデル商品/需要者」記憶手段4は、現行モデル商品の総合効用値と、現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値から需要者が現行モデル商品を選択する確率を算出して需要者毎に記憶している。図11に、車1の現行モデル商品の需要者毎の商品選択確率を表わす図を示す。
図3の「商品選択確率/次期モデル商品/需要者」記憶手段6は、次期モデル商品の総合効用値と、次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値から需要者が次期モデル商品を選択する確率を算出して需要者毎に記憶している。図11に、車1の次期モデル商品の需要者毎の商品選択確率を表わす図を示す。
現行モデル商品の商品選択確率と次期モデル商品の商品選択確率は、各商品の総合効用値を商品群の総合効用値の総和で除すことで算出できる。
図3の「予測シェア/現行モデル商品」記憶手段8は、需要者毎の現行モデル商品の商品選択確率から現行モデル商品の予測シェアを算出して記憶している。例えば、現行モデル商品の予測シェアは、Share of Preference方式により算出することができる。この方法によると、現行モデル商品の予測シェアは、需要者1の現行モデル商品選択確率から需要者Nの現行モデル商品選択確率の総和を、需要者の人数で除することで算出できる。図12(a)に、現行モデル商品の予測シェアを表わす図を示す。
図3の「予測シェア/次期モデル商品」記憶手段10は、需要者毎の次期モデル商品の商品選択確率から次期モデル商品の予測シェアを算出して記憶している。次期モデル商品の予測シェアは、現行モデル商品の予測シェアと同様に、例えばShare of Preference方式により算出することができる。この方法によると次期モデル商品の予測シェアは、例えば、需要者1の次期モデル商品選択確率から需要者Nの次期モデル商品選択確率の総和を、需要者の人数で除することで算出できる。図12(a)に、次期モデル商品の予測シェアを表わす図を示す。
図3の「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段12は、現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアより、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を計算して記憶している。例えば、予測シェア向上率は、次期モデル商品の予測シェアを現行モデル商品の予測シェアで除することで算出できる。図12(b)に、予測シェア向上率を例示する。
図3の「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段14は、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎に記憶している。図13に、車1の現行モデル商品のシェア実績を例示する。
市場規模記憶手段16は、現行モデル商品が属する市場規模の実績を単位期間毎に記憶している。図14に、車1の現行モデル商品の属する市場規模の実績を例示する。図15は、図14の単位期間毎の市場規模の実績値をグラフ化した図である。例えば、車1の現行モデル商品の需要量の実績は、シェア実績の値と市場規模の実績値を乗じることで求めることができる。例えば、2005年12月の車1の現行モデル商品の需要量の実績は、0.0557×43000=2395台であったことがわかる。
図3の市場規模推移適合関数記憶手段18は、現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績の変動を平滑化した単位期間毎の市場規模の推移に適合する関数を記憶している。市場規模の実績値の平滑化は、例えば、移動平均法を用いて行うことができる。図16に、図14に示した市場規模の推移を平滑化した値を表わす図を示す。平滑化した市場規模の推移は、図17に示すような曲線を描く。この曲線は、車1の現行モデル商品の属する市場規模の長期的な変動傾向を表わしている。需要量の予測に用いる適合関数は、平滑化した市場規模の実績値より算出して市場規模推移適合関数記憶手段18に記憶されていてもよいし、予め市場規模推移適合関数記憶手段18に記憶されているモデル式の中から、平滑化した市場規模の実績値に近い値をとる関数を特定してもよい。
図3の季節調整変動係数記憶手段20は、現行モデル商品の市場規模の季節変動値から季節変動調整係数を算出して記憶している。例えば、単位期間毎の季節変動値の平均を算出して季節変動調整係数とすることができる。図18に、車1の現行モデル商品の属する市場規模の実績値から算出される季節変動値を示す。季節変動値は、例えば、単位期間毎の市場規模の実績値を単位期間毎の市場規模の実績値を平滑化した値で除すことで算出できる。図19に、車1の現行モデル商品の属する市場規模の季節変動調整係数を示す。季節変動調整係数は、需要者の季節毎の商品の購買周期を表わしている。例えば、図19の季節変動調整係数からは、車1の現行モデル商品の属する市場規模は、特に春期の増加が顕著であることがわかる。
図3の「需要量/次期モデル商品」記憶手段26は、単位期間毎の次期モデル商品の需要量を算出して記憶している。図20に、次期モデル商品の需要量を例示する。
本装置を用いると、次期モデル商品の予測シェア向上率を利用して次期モデル商品のシェアを予測することから、次期モデル商品の時系列的なシェアの変化が正確に予測でき、次期モデル商品の需要量の時系列的な変化を正確に予想することができる。
図4に、装置40の需要者毎に実行する動作処理の概略を表わすフローチャートを示す。ステップS2では、現行モデル商品の総合効用値を算出する。例えば、図10に示した需要者1の車1の現行モデル商品の総合効用値は、図8に示した車1を構成する各属性の水準の仕様に、図9の需要者1の各属性に属する各水準に対する効用値を当てはめて算出できる。例えば、次のような式で算出できる。
42+12+…+30=988
ステップS4では、現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出する。例えば、図10に示した車Kの現行モデル商品は、車1の現行モデル商品と競合関係にある商品である。この商品の需要者1の総合効用値は、上記の場合と同様に、次のような式で算出できる。
20+12+…+42=912
ステップS6では、次期モデル商品の総合効用値を算出する。例えば、図10に示した需要者1の車1の次期モデル商品の総合効用値は、上記の場合と同様に、次のような式で算出できる。
66+55+…+42=1230
図4のステップS8では、現行モデル商品の商品選択確率を算出する。例えば、図11の需要者1の車1の現行モデル商品の選択確率は、次のような式で算出できる。
exp(988)/[exp(988)+exp(784)+…+exp(962)]=0.06231
ステップS10では、次期モデル商品の商品選択確率を算出する。例えば、図11の需要者1の車1の次期モデル商品の選択確率は、次のような式で算出できる。
exp(1230)/[exp(988)+exp(1230)+exp(784)+…+exp(962)]=0.08028
ステップS12では、ステップS8で算出した現行モデル商品の商品選択確率を「商品選択確率/現行モデル商品/需要者」記憶手段4に記憶する。
ステップS14では、ステップS10で算出した次期モデル商品の商品選択確率を「商品選択確率/次期モデル商品/需要者」記憶手段6に記憶する。
ステップS2からステップS14までの処理は、需要者毎に実行される。例えば、N人の需要者がいる場合、ステップS2からステップS14までの処理はN回繰り返される。ステップS2からステップS14までの処理は、CPU100と、CPU100にステップS2からステップS14までの処理を実行させる各種プログラムにより実行される。
図5に、商品の予測シェアの算出に関して実行する動作処理の概略を表わすフローチャートを示す。ステップS20では、現行モデル商品の商品選択確率から現行モデル商品の予測シェアを算出する。例えば、車1の現行モデル商品の予測シェアS1現は、図11に示した需要者1から需要者Nの現行モデル商品の商品選択確率を用いて、次のような式で算出できる。
1現=100×(p1現+…+pN現)/N=6.1628
ステップS21では、次期モデル商品の商品選択確率から次期モデル商品の予測シェアを算出する。例えば、車1の次期モデル商品の予測シェアS1次は、図11に示した需要者1から需要者Nの次期モデル商品の商品選択確率を用いて、次のような式で算出できる。
1次=100×(p1次+…+pN次)/N=9.257
図12(a)に、上記の処理によって算出された車1の現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアを例示する図を示す。ステップS20とステップS21で算出される予測シェアは、需要者が商品に対して認める総合的な商品価値より算出される値であり、実際のシェア実績とは異なる。
ステップS22では、ステップS20で算出した現行モデル商品の予測シェアを「予測シェア/現行モデル商品」記憶手段8に記憶する。
ステップS24では、ステップS21で算出した次期モデル商品の予測シェアを「予測シェア/次期モデル商品」記憶手段10に記憶する。
図5のステップS26では、現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアから、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を算出する。例えば、車1の次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率r1は、次のような式で算出できる。
1=S1次/S1
例えば、図12(a)に示す車1の現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアの場合、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率は、図12(b)に示すように、r1=9.257÷6.1628=1.502であることがわかる。
この予測シェア向上率は、属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を基準にしたときの、現行モデルから次期モデルへのモデルチェンジによる商品価値の向上度を示している。例えば、1.502という予測シェア向上率の値からは、車1のモデルチェンジが需要者に好意的に受け入れられる可能性が高いことを知ることができる。
ステップS28では、算出した予測シェア向上率を「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」に記憶する。
ステップS20からステップS28までの処理は、CPU100と、CPU100にステップS20からステップS28までの処理を実行させる各種プログラムにより実行される。
図6に、市場規模の実績に対する動作処理の概略を表わすフローチャートを示す。ステップS30では、現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績を平滑化する。本実施例における平滑化の方法は、移動平均法を用いている。例えば、図14に示した市場規模の実績を、1年を所定の期間として、図16に示したような移動平均の値を算出することができる。例えば、2002年1月期の移動平均値は、2002年1月期から2002年12月期の総和を12で除した値であり、2002年2月期の移動平均値は、2002年2月期から2003年1月期までの総和を12で除した値である。このようにして算出した市場規模の実績の移動平均値は、図17に示したような曲線として表わすことができる。
ステップS32では、平滑化した市場規模の単位期間毎の実績の変動に適合する適合関数を特定する。例えば、図16に示した平均移動値を解にもつような関数を算出して適合関数として特定してもよいし、予め市場規模推移適合関数記憶手段18に記憶されているモデル式の中から、図17に示した曲線に近似する関数を選び出して適合関数として特定してもよい。
ステップS34では、特定した適合関数を市場規模推移適合関数記憶手段18に記憶する。
図6のステップS36では、市場規模の単位期間毎の季節変動値を算出する。季節変動値は、市場規模の単位期間毎の実績を平滑化した市場規模の単位期間毎の実績で除することによって算出できる。例えば、図18に示した2002年1月の季節変動値は、次のような式で算出できる。
52000÷75200=0.6915
ステップS38では、ステップS36で算出した季節変動値から、単位期間毎の季節変動係数を算出する。例えば、1月の季節変動調整係数は、複数の年度の1月の季節変動値の平均値を算出して得ることができる。例えば、図19に示した1月の季節変動係数は、次のような式で2002年から2005年の季節変動値の平均を算出して得ることができる。
(0.6915+0.8524+…+0.7429)/4=0.7761
ステップS39では、ステップS38で算出した季節変動調整係数を季節変動調整係数記憶手段20に記憶する。
ステップS30からステップS39までの処理は、CPU100と、CPU100にステップS30からステップS39までの処理を実行させる各種プログラムにより実行される。
図7に、次期モデル商品の需要量を算出する動作処理の概略を表わすフローチャートを示す。ステップS40では、次期モデル商品の需要量を予測する年月を設定する。次期モデル商品の需要量を予測する年月は、入力部44から入力して設定してもよいし、CPU100にステップS40を実行させるプログラムによって予め設定されていてもよい。
ステップS42では、ステップS40で設定した年月の次期モデル商品の市場投入からの経過時間を算出する。例えば、2006年10月に市場に投入する予定の車1の次期モデル商品について、ステップS40で「2007年1月」を次期モデル商品の需要量を予測する年月として設定した場合、ステップS42において「2007年1月」は次期モデル商品の「市場投入からの経過時間3ヶ月」であると算出される。
ステップS44では、「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段14から、該当する経過時間のシェア実績を読み出す。例えば、「市場投入からの経過時間3ヶ月」の時点における現行モデル商品のシェア実績は、図13に示したように、12.43%である。
ステップS46では、市場規模推移適合関数記憶手段18から、該当する経過時間の適合関数を読み出す。例えば、「市場投入からの経過時間3ヶ月」の時点における適合関数f(3)を、市場規模推移適合関数記憶手段18から読み出すことができる。
ステップS48では、季節変動調整係数記憶手段20から、該当月の季節変動調整係数を読み出す。例えば、「1月」の季節変動調整係数は、図19に示したように、0.7761である。
ステップS50では、「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段12から予測シェア向上率を読み出す。例えば、車1のモデルチェンジによる予測シェア向上率は、図12(b)に示したように、1.502である。
図7のステップS52では、ステップS44からステップS50において読み出した現行モデル商品の該当する経過時間のシェア実績と、該当する経過時間の適合関数と、該当する月の季節変動調整係数と、予測シェア向上率とを乗じて、設定した年月の次期モデル商品の需要量を算出する。例えば、車1の「2007年1月」における、「市場投入からの経過時間3ヶ月」の時点での次期モデル商品の需要量は、例えば、次のような式により算出できる。
0.1243×f(3)×0.7761×1.502=9859
ステップS54では、算出した結果を「需要量/次期モデル商品」記憶手段26に記憶する。図20に、車1の次期モデル商品の需要量の予測を表わした図を示す。
ステップS40からステップS54までの処理は、CPU100と、CPU100にステップS40からステップS54までの処理を実行させる各種プログラムにより実行される。
本装置を用いることで、未だ市場に投入されていない次期モデル商品の需要量について、モデルチェンジによる商品価値の増加を考慮しつつ、競合関係にある商品とのシェアバランスを反映した精度の高い予測をすることができる。
(第2実施例)
さらに、本発明の装置は、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段と、「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段と、「修正予測シェア向上率/現行モデル−次期モデル商品」記憶手段と、「需要量/次期モデル商品」記憶手段とを備えていてもよい。
このような構成を持つことで、現行モデル商品が市場に投入される前に実施した前回のモデルチェンジによる現行モデル商品の予測シェアの向上率に対する今回のモデルチェンジの予測シェアの向上率を次期モデル商品の需要量の予測に反映させることができる。さらに、前回のモデルチェンジによって実際に生じたシェア実績の向上率を次期モデル商品の需要量の予測に反映させることで、さらに精度の高い次期モデル商品の重要量の予測が可能となる。
図21に、本実施例の次期モデル商品の需要量を予測する需要量予測装置50の概略構成を表わすブロック図を示す。この装置50は、第1実施例の装置40の構成に加えて、
さらに「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段22と、「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段24と、「修正予測シェア向上率/現行モデル−次期モデル商品」記憶手段34と、「需要量/次期モデル商品」記憶手段36とを備えている。
図21の「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段22は、現行モデル商品が市場に未投入であった時期に調査した属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を用いて、現行モデル商品の市場投入前に市場に投入されていた前期モデル商品から現行モデル商品へ移行する際の予測シェア向上率を計算した結果を記憶している。この予測シェア向上率は、現行モデル商品が市場に未投入であった時期に実施した調査結果に対して、第1実施例に示したステップS2からステップS28までの動作処理と同様の処理を実行することで算出されている。図24(a)に、前回のモデルチェンジの際に実施した調査結果から算出された予測シェアを例示する。前期モデル商品から現行モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率は、図24(a)に示した前期モデル商品の予測シェアで現行モデル商品の予測シェアを除することによって算出することができる。図24(b)に、車1の前期モデル商品から現行モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率r2を示す。
図21の「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段24は、前期モデル商品の前期モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎に記憶している。図25に、車1の前期モデル商品のシェア実績を例示する。
図21の「修正予測シェア向上率/現行モデル−次期モデル商品」記憶手段34は、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を、現行モデルのシェア実績を乗じ、前期モデルのシェア実績で除し、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段22に記憶されている予測シェア向上率で除することによって、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正した修正予測シェア向上率を記憶している。
本実施例では、現行モデルのシェア実績と前期モデルのシェア実績の平均値を除算するが、投入後に経過した単位期間毎に除算して平均を算出してもよい。時間図26(e)に、車1のモデルチェンジによる修正予測シェア向上率r3を例示する。
図21の「需要量/次期モデル商品」記憶手段36は、次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出して記憶している。
図22に、修正予測シェア向上率を算出する動作処理の概略を表わすフローチャートを示す。この動作処理を開始する時点で、本実施例の装置50は少なくとも前回のモデルチェンジの際に実施した調査の結果と、今回のモデルチェンジの際に実施した調査の結果に対してステップS2からステップS28までの処理をすでに実行している。
ステップS60では、「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段14に記憶されている現行モデル商品のシェア実績の平均値を算出する。現行モデル商品のシェア実績の平均値は、例えば、シェア実績の総和を単位期間数で除算することで算出できる。例えば、図26(c)に、車1の現行モデル商品のシェア実績の2002年1月期から2005年12月期の平均値を例示する。
ステップS62では、「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段24に記憶されている前期モデル商品のシェア実績の平均値を算出する。前期モデル商品のシェア実績の平均値は、現行モデル商品のシェア実績の平均値と同様に、例えば、シェア実績の総和を単位期間数で除算することで算出できる。例えば、図26(c)に、車1の前期モデル商品のシェア実績の2000年1月期から2003年12月期の平均値を例示する。
ステップS64では、現行モデル商品のシェア実績の平均値を、前期モデル商品のシェア実績の平均値で除してシェア実績向上率q1を算出する。例えば、図26(d)に示す車1のシェア実績向上率は、9.0532/7.8964=1.146という式により算出できる。
ステップS66では、「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段12に記憶されている予測シェア向上率r1を読み出す。例えば、図26(a)に、車1の現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率r1を例示する。
ステップS68では、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段22に記憶されている予測シェア向上率r2を読み出す。例えば、図26(b)に、車1の前期モデル商品から現行モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率r2を例示する。
ステップS70では、車1の現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率r1を車1の前期モデル商品から現行モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率r2で除算する。例えば、図26に示す予測シェア向上率を用いると、次のような式で算出できる。
1.502/1.3196=1.1382
ステップS70で算出される値は、前回のモデルチェンジによる予測シェア向上率に対して今回のモデルチェンジによる予測シェア向上率が、どの程度の向上率を有するかを表わしている。上記の値からは、今回の車1のモデルチェンジが前回のモデルチェンジよりもさらに車1のシェアの向上に効果を及ぼす可能性が高いことを知ることができる。
図22のステップS72では、次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率を算出する。例えば、修正予測シェア向上率は、ステップS64で算出したシェア実績向上率とステップS70で算出した値を乗じることによって算出できる。図26(e)に示した車1の次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率は、次のような式で算出できる。
1.146×1.1382=1.305
ステップS74では、ステップS72で算出した修正予測シェア向上率を「修正予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段34に記憶する。
ステップS60からステップS74までの処理は、CPU100と、CPU100にステップS60からステップS74までの処理を実行させる各種プログラムにより実行される。
図23に、次期モデル商品の需要量を算出する動作処理の概略を表わすフローチャートを示す。この動作処理を開始する時点で、需要量を予測する装置50は少なくともステップS30からステップS39までの処理と、ステップS60からステップS74までの処理をすでに実行している。
ステップS80では、ステップS40と同様に、次期モデル商品の需要量を予測する年月を設定する。次期モデル商品の需要量を予測する年月は、入力部44から入力して設定してもよいし、CPU100にステップS80を実行させるプログラムによって予め設定されていてもよい。
ステップS82では、ステップS42と同様に、ステップS80で設定した年月の次期モデル商品の市場投入からの経過時間を算出する。例えば、2006年10月に市場に投入する予定の車1の次期モデル商品について、ステップS80で「2007年1月」を需要量を予測する年月として設定した場合、ステップS82において「2007年1月」は次期モデル商品の「市場投入からの経過時間3ヶ月」であると算出される。
ステップS84では、ステップS44と同様に、「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段14から、該当する経過時間のシェア実績を読み出す。例えば、「市場投入からの経過時間3ヶ月」の時点における現行モデル商品のシェア実績は、図13に示したように、12.43%である。
ステップS86では、ステップS46と同様に、市場規模推移適合関数記憶手段18から、該当する経過時間の適合関数を読み出す。例えば、「市場投入からの経過時間3ヶ月」の時点における適合関数f(3)を、市場規模推移適合関数記憶手段18から読み出すことができる。
ステップS88では、ステップS48と同様に、季節変動調整係数記憶手段20から該当月の季節変動調整係数を読み出す。例えば、「1月」の季節変動調整係数は、図19に示したように、0.7761である。
ステップS90では、「修正予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段34から修正予測シェア向上率を読み出す。例えば、車1のモデルチェンジによる修正予測シェア向上率は、図26(e)に示したように、1.305である。
図23のステップS92では、ステップS84からステップS90において読み出した現行モデル商品の該当する経過時間のシェア実績と、該当する経過時間の適合関数と、該当する月の季節変動調整係数と、修正予測シェア向上率とを乗じて、設定した年月の次期モデル商品の需要量を算出する。例えば、車1の「2007年1月」における、「市場投入からの経過時間3ヶ月」の時点での次期モデル商品の需要量は、例えば、次のような式により算出できる。
0.1243×f(3)×0.7761×1.305=8566
ステップS94では、算出した結果を「需要量/次期モデル商品」記憶手段36に記憶する。図27に、車1の次期モデル商品の需要量を表わした図を示す。
ステップS80からステップS94までの処理は、CPU100と、CPU100にステップS80からステップS94までの処理を実行させる各種プログラムにより実行される。
次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率は、需要者の認める商品価値の向上率から導出される次期モデル商品の今回のモデルチェンジによる予測シェア向上率と、前回のモデルチェンジによって実際に生じたシェア実績の向上率を乗じている。本実施例の装置50は、前回のモデルチェンジの際に実施した現行モデル商品へのモデルチェンジによるシェア向上率の予測値と、前回のモデルチェンジによるシェア実績の向上率で次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正している。次期モデル商品の需要量をこの修正予測シェア向上率を用いて算出することで、さらに精度の高い次期モデル商品の需要量の予測をすることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、実施例では1年を所定の期間として移動平均値を算出しているが、商品の販売周期に合わせて、3ヶ月、6ヶ月、20ヶ月など、移動平均を算出する単位を適宜設定してもよいし、移動平均値を算出する際の平均誤差と平均二乗誤差を比較して、最も誤差が少ない期間を移動平均を算出する所定の期間として設定することで、予測精度を向上できる。
また、市場規模の推移の平滑化は、実施例で用いた移動平均法以外に指数平滑法を用いてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
請求項1の次期モデル商品の需要量の予測を概念的に表わす図である。 請求項2の次期モデル商品の需要量の予測を概念的に表わす図である。 次期モデル商品の需要量を予測する需要量予測装置40の概略構成を表わすブロック図である。 装置40の需要者毎に実行する動作処理の概略を表わすフローチャートである。 商品の予測シェアの算出に関して実行する動作処理の概略を表わすフローチャートである。 市場規模の実績に対する動作処理の概略を表わすフローチャートである。 次期モデル商品の需要量を算出する動作処理の概略を表わすフローチャートである。 商品を構成する各属性に属する各水準の仕様を表わす図である。 需要者毎の各属性に属する各水準に対する効用値を表わす図である。 商品毎の総合効用値を表わす図である。 車1の現行モデル商品の需要者毎の商品選択確率を表わす図である。 現行モデル商品と次期モデル商品の予測シェアと、予測シェア向上率を表わす図である。 車1の現行モデル商品のシェア実績を表わす図である。 車1の現行モデル商品の属する市場規模の実績を表わす図である。 市場規模の実績の値をグラフ化した図である。 市場規模の実績の推移を平滑化した値を表わす図である。 市場規模の実績の推移を平滑化した値をグラフ化した図である。 車1の現行モデル商品の属する市場規模の季節変動値を示す図である。 車1の現行モデル商品の属する市場規模の季節変動調整係数を示す図である。 次期モデル商品の需要量を例示する図である。 次期モデル商品の需要量を予測する需要量予測装置50の概略構成を表わすブロック図である。 修正予測シェア向上率を算出する動作処理の概略を表わすフローチャートである。 次期モデル商品の需要量を算出する動作処理の概略を表わすフローチャートである。 前期モデル商品と現行モデル商品の予測シェアと、予測シェア向上率を表わす図である。 車1の前期モデル商品のシェア実績を例示する図である。 予測シェア向上率と、シェア実績平均と、シェア実績向上率と、修正予測シェア向上率の値を表わす図である。 車1の次期モデル商品の需要量の予測を表わした図である。
符号の説明
1:「属性/水準/仕様/商品」記憶手段
2:「属性/水準/効用値/需要者」記憶手段
4:「商品選択確率/現行モデル商品/需要者」記憶手段
6:「商品選択確率/次期モデル商品/需要者」記憶手段
8:「予測シェア/現行モデル商品」記憶手段
10:「予測シェア/次期モデル商品」記憶手段
12:「予測シェア向上率/現行モデル商品―次期モデル商品」記憶手段
22:「予測シェア向上率/前期モデル商品―現行モデル商品」記憶手段
32:「修正予測シェア向上率/現行モデル商品―次期モデル商品」記憶手段
14:「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段
24:「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段
16:市場規模記憶手段
18:市場規模推移適合関数記憶手段
20:季節変動調整係数記憶手段
26:「需要量/次期モデル商品」記憶手段
42:表示部
44:入力部
40:次期モデル商品の需要量を予測する装置
50:次期モデル商品の需要量を予測する装置
100:CPU

Claims (4)

  1. 市場に投入済の現行モデル商品からモデルチェンジされているとともに未だ市場に投入されていない次期モデル商品の需要量を予測する装置であって、
    商品を構成する属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を需要者毎に記憶しておく「属性/水準/効用値/需要者」記憶手段と、
    各属性に属する各水準に対する効用値を現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が現行モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出して記憶しておく「商品選択確率/現行モデル商品/需要者」記憶手段と、
    各属性に属する各水準に対する効用値を次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が次期モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出して記憶しておく「商品選択確率/次期モデル商品/需要者」記憶手段と、
    需要者毎の現行モデル商品の商品選択確率から、現行モデル商品の予測シェアを算出して記憶しておく「予測シェア/現行モデル商品」記憶手段と、
    需要者毎の次期モデル商品の商品選択確率から、次期モデル商品の予測シェアを算出して記憶しておく「予測シェア/次期モデル商品」記憶手段と、
    現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアから、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を計算して記憶しておく「予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段と、
    現行モデル商品が属する市場規模の実績を単位期間毎に記憶している市場規模記憶手段と、
    現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎に記憶している「シェア実績/現行モデル商品」記憶手段と、
    現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績の変動を平滑化した単位期間毎の市場規模の推移に適合する適合関数を記憶している市場規模推移適合関数記憶手段と、
    現行モデル商品の市場規模の季節変動値から季節変動調整係数を算出して記憶している季節変動調整係数記憶手段と、
    次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出して記憶している「需要量/次期モデル商品」記憶手段と、
    を備えている次期モデル商品の需要量を予測する装置。
  2. 現行モデル商品が市場に未投入であった時期に調査した属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を用いて、現行モデル商品の市場投入前に市場に投入されていた前期モデル商品から現行モデル商品へ移行する際の予測シェア向上率を計算した結果を記憶している「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段と、
    前期モデル商品の前期モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎に記憶している「シェア実績/前期モデル商品」記憶手段と、
    現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率に、現行モデルのシェア実績を乗じ、前期モデルのシェア実績で除し、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段に記憶されている予測シェア向上率で除することによって、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正した修正予測シェア向上率を記憶している「修正予測シェア向上率/現行モデル商品−次期モデル商品」記憶手段と、
    次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出して記憶している「需要量/次期モデル商品」記憶手段と、
    を備えていることを特徴とする請求項1の次期モデル商品の需要量を予測する装置。
  3. 市場に投入済の現行モデル商品からモデルチェンジされているとともに未だ市場に投入されていない次期モデル商品の需要量を予測する方法であって、
    商品を構成する属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を需要者毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    各属性に属する各水準に対する効用値を現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて現行モデル商品と現行モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が現行モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    各属性に属する各水準に対する効用値を次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品を構成する各属性に属する各水準に当てはめて次期モデル商品と次期モデル商品と競合関係にある商品の総合効用値を算出し、需要者が次期モデル商品を選択する確率を需要者毎に算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    需要者毎の現行モデル商品の商品選択確率から、現行モデル商品の予測シェアを算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    需要者毎の次期モデル商品の商品選択確率から、次期モデル商品の予測シェアを算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    現行モデル商品の予測シェアと次期モデル商品の予測シェアから、次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を計算してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    現行モデル商品が属する市場規模の実績を単位期間毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    現行モデル商品が属する市場規模の単位期間毎の実績の変動を平滑化した単位期間毎の市場規模の推移に適合する適合関数をコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    現行モデル商品の市場規模の季節変動値から季節変動調整係数を算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    を備えている次期モデル商品の需要量を予測する方法。
  4. 現行モデル商品が市場に未投入であった時期に調査した属性群の各属性に属する各水準に対して需要者が認める価値を示す調査結果をコンジョイント分析して得られた各属性に属する各水準に対する効用値を用いて、現行モデル商品の市場投入前に市場に投入されていた前期モデル商品から現行モデル商品へ移行する際の予測シェア向上率を計算した結果をコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    前期モデル商品の前期モデル商品投入後のシェア実績を単位期間毎にコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率に、現行モデルのシェア実績を乗じ、前期モデルのシェア実績で除し、「予測シェア向上率/前期モデル商品−現行モデル商品」記憶手段に記憶されている予測シェア向上率で除することによって、現行モデル商品から次期モデル商品へのモデルチェンジによる予測シェア向上率を修正した修正予測シェア向上率をコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    次期モデル商品へのモデルチェンジによる修正予測シェア向上率と、現行モデル商品の現行モデル商品投入後のシェア実績と、市場規模推移適合関数と、季節変動調整係数とを乗じることによって、次期モデル商品の単位期間毎の需要量を算出してコンピュータに利用可能に記憶しておく工程と、
    を備えていることを特徴とする請求項3の次期モデル商品の需要量を予測する方法。


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