JP4639795B2 - 楽器の演奏駆動装置、鍵盤楽器の演奏駆動システム及び鍵盤楽器。 - Google Patents

楽器の演奏駆動装置、鍵盤楽器の演奏駆動システム及び鍵盤楽器。 Download PDF

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Description

この発明は、楽器の演奏操作子を機械的に駆動するための演奏駆動装置、鍵盤楽器の演奏駆動システム並びに鍵盤楽器に関する。
周知の通りアコーステックのピアノ(アップライト又はグランドピアノ)においては、演奏者の打鍵操作に応じた鍵の運動が、アクション装置の作動によりハンマの打弦運動に変換される。前記ハンマは前記鍵に与えられた運動に応じた速度で、該打鍵操作された対応する弦を打撃することで該弦を振動せしめる。これにより所定の音高の楽音が発音される。前記演奏者の打鍵操作は、押鍵操作(鍵を押し下げる動作)と離鍵操作(押し下げた鍵からを指を離す操作)とからなる。
また、従来から知られる自動演奏ピアノにおいては、アコースティックのピアノ(アップライト又はグランドピアノ)に備わる各鍵に対して、該鍵を駆動するための駆動手段(例えば電磁ソレノイド)が配設され、再生すべき演奏情報に応じて該電磁ソレノイドの駆動を選択的に制御することで、該演奏情報に基づき発音すべき楽音の音高に対応する鍵が自動的に駆動される。前記駆動された鍵の機械的な打鍵動作に連動してハンマが打弦動作することで、前記演奏情報に応じた自動演奏が実現される。
鍵盤楽器の演奏操作を表す演奏情報の構成としては、例えば、演奏情報を、楽音の音高やベロシティ(押鍵速度)などを規定したMIDIデータなどが知られている。しかし、前記内容のMIDIデータでは、所謂ハーフストローク奏法などによる微妙な演奏操作の(従って楽音の)ニュアンスを表現できず、アコースティックピアノの演奏操作(鍵の打鍵操作)の表現するには不十分であった。この点について、アコースティックピアノの演奏操作(鍵の打鍵操作)を高度に表現可能な演奏情報として、鍵の位置情報を連続的に記録することで、打鍵操作された鍵の軌道を記録することが可能な装置があった(例えば、下記特許文献1を参照)。
また、演奏者が演奏操作する操作部と、アコースティックな楽音を発生する発音部とを分離して、両者の間に、前記操作部に対する演奏操作を表す演奏情報を異なる演奏内容の情報に変換して、該変換した情報を前記発音部に供給する演奏制御装置を介在せしめて構成される発音システムが知られている(例えば、下記特許文献2を参照)。該特許文献2には、前記発音システムにより、アコースティックな楽音発生でありながら、種々の使用環境等に合わせて、操作部の演奏情報や演奏内容とは異なる内容の楽音を発生させることができることが示されている。
また、鍵盤楽器の演奏練習を始めたばかりの初心者、容易に演奏または演奏の練習を行うための工夫として、各々手の指に対応づけた複数の鍵を有し、運指を指定するための運指データを含む楽曲データに基づき、楽曲データ中の運指データによって指定される指に対応づけられた鍵と、実際に操作された鍵とが一致したときに、前記楽曲データ中の演奏データに従って楽音信号を生成して出力する鍵盤楽器演奏の練習用装置があった(下記特許文献3を参照)。通常の鍵盤楽器においては、各鍵には夫々特定の音高が割り当てられており、操作された鍵と、該鍵の操作に応じて発音される楽音の音高が一対一で対応付けられているが、前記特許文献3の記載によれば、運指データの内容と操作された鍵とが一致したときに、楽曲データ中の演奏データに従って楽音信号が生成される。従って、或る鍵の操作に基づき発生せられる楽音の音高は一様でない:即ち、或る同じ鍵を操作した場合であっても、その時点で出力されている演奏データの内容に従って、異なる音高の楽音が発音されうる。言い換えれば、或る鍵の操作(キーオン指示)が異なる複数種類の音高の発音に共用させる発想がそこにある。
特開2004‐077521号公報 特開2003‐208154号公報 特開2001‐066982号公報
この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、或る演奏操作子に対する演奏操作に同期して、該或る演奏操作子とは別の演奏操作子を動作させることを目的とし、詳しくは、前記或る演奏操作子の軌道に対応する動きを前記別の演奏操作子で再生することを目的とする。
この発明は、演奏者によって操作される演奏操作子と、前記操作された演奏操作子の移動に関する物理量を連続的に検出する第1検出手段と、前記第1検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第1正規化手段と、前記第1正規化手段により該正規化された物理量に基づき前記操作された演奏操作子の軌道に関する操作情報を生成する操作情報手段と、前記操作情報に基づき、前記操作された演奏操作子の軌道に対応する動きを該操作された演奏操作子とは別の音高の演奏操作子に指示する軌道データを生成する軌道データ生成手段と、前記別の音高の演奏操作子の移動に関する物理量を連続的に検出する第2検出手段と、前記第2検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第2正規化手段と、前記軌道データ生成手段により生成された軌道データと前記第2正規化手段により正規化された物理量に基づくサーボ制御により、前記別の音高の演奏操作子を駆動する駆動手段を具える楽器の演奏駆動装置である。
また、この発明は、データ通信可能に接続された少なくとも2台以上の鍵盤楽器を含む演奏駆動システムであって、演奏者によって操作された鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第1検出手段と、前記第1検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第1正規化手段と、前記第1正規化手段により該正規化された物理量に基づき前記操作された鍵の軌道に関する操作情報を生成する操作情報手段を含むマスター鍵盤楽器前記操作情報に基づき、前記操作された鍵の軌道に対応する動きを該操作された鍵とは別の鍵に指示する軌道データを生成する軌道データ生成手段、及び、前記別の鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第2検出手段と、前記第2検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第2正規化手段と、前記軌道データ生成手段により生成された軌道データと前記第2正規化手段により正規化された物理量に基づくサーボ制御により、前記別の鍵を駆動する駆動手段を含むスレーブ鍵盤楽から構成される鍵盤楽器の演奏駆動システムである。
また、この発明は、演奏者によって操作される鍵と、前記操作された鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第1検出手段と、前記第1検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第1正規化手段と、前記第1正規化手段により該正規化された物理量に基づき前記操作された鍵の軌道に関する操作情報を生成する操作情報手段と、前記操作情報に基づき、前記操作された鍵の軌道に対応する動きを該操作された鍵とは別の音高の鍵に指示する軌道データを生成する軌道データ生成手段と、前記別の音高の鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第2検出手段と、前記第2検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第2正規化手段と、前記軌道データ生成手段により生成された軌道データと前記第2正規化手段により正規化された物理量に基づくサーボ制御により、前記別の音高の鍵を駆動する駆動手段を具える鍵盤楽器である。
この発明に係る楽器の演奏駆動装置によれば、演奏者による演奏操作に応じた演奏操作子の移動に関する物理量を連続的に検出し、該検出した物理量を正規化してから鍵の軌道に関する操作情報を生成し、その操作情報に基づいて、当該操作された演奏操作子とは別の音高の演奏操作子に指示する軌道データを生成し、且つ、別の音高の演奏操作子の移動に関する物理量を連続的に検出し、その検出された物理量を正規化して、生成された軌道データと別の演奏操作子の動きに関する正規化された物理量に基づいてサーボ制御を行うことができる。ここで、操作を検出する側で得た実際の物理量と、駆動対象側で得た実際の物理量を、それぞれ、軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により正規化しているので、演奏者により実際に演奏操作された演奏操作子とは別の音高の演奏操作子、その演奏操作された演奏操作子略同時且つ同軌道で、該演奏操作された演奏操作子の動きに対して正確に追従するよう、駆動することができるという優れた効果を奏する。従って、演奏者による或る演奏操作子に対する演奏操作に同期して、該演奏者に操作された或る演奏操作子との軌道に対応する動きを別の音高の演奏操作子で正確に再現することができるという優れた効果を奏する。
また、この発明に係る鍵盤楽器の演奏駆動システムによれば、マスター鍵盤楽器において、演奏者による演奏操作に応じた鍵の移動に関する物理量を連続的に検出し、該検出した物理量を正規化してから鍵の軌道に関する操作情報を生成し、軌道データ生成手段において、その操作情報に基づいて、当該操作された鍵とは別の鍵に指示する軌道データを生成する。そして、スレーブ鍵盤楽器において、該別の鍵の移動に関する物理量を連続的に検出し、その検出された物理量を正規化して、軌道データ生成手段により生成された軌道データと、その別の音高の鍵の動きに関する正規化された物理量に基づいてサーボ制御を行うことができる。ここで、マスター鍵盤楽器側で得た実際の物理量と、スレーブ鍵盤楽器側で得た実際の物理量を、それぞれ、軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により正規化しているので、スレーブ鍵盤楽器再生される打鍵動作は、マスター側で行われた打鍵(押鍵及び離鍵)軌道の忠実な再現となり、マスター鍵の動きに対するスレーブ鍵の追従生が向上する。よって、マスター鍵で演奏者が行った演奏操作のタッチ感、演奏感をスレーブ鍵の動作として高度に再現でき、スレーブ側において微妙な演奏のニュアンスなども高度に表現できるようになる。よって、スレーブ側の打鍵動作や、機械的発音機構による発音は、アコースティック楽器の楽器演奏感として十分な性能を発揮する、という優れた効果を奏する。
また、この発明は鍵盤楽器の発明として構成することもできる。この場合も、操作を検出する側で得た実際の物理量と、駆動対象側で得た実際の物理量を、それぞれ、軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により正規化しているので、演奏者により演奏操作された鍵の動きに対して正確に追従するよう、別の音高の鍵を駆動することができるという優れた効果を奏する。
以下、添付図面を参照してこの発明の一実施例について説明する。
図1はこの発明の概略を概念的にブロック図である。先ず、図1を参照してこの発明の概要を説明する。図1において、符号100は、演奏者によって打鍵操作されるマスター鍵である。マスター鍵100の打鍵操作(押鍵及び離鍵動作)に応じて、該マスター鍵100の打鍵軌道に関する操作情報が作成され、該作成された操作情報は変換部101に供給される。変換部101は後述する変換処理を実行し、前記供給された操作情報に基づきスレーブ鍵102の軌道を指示するための駆動情報(軌道データ)をリアルタイム処理で生成する。スレーブ鍵102は、前記生成された駆動情報に基づき駆動されることで、マスター鍵100の操作に同期して、該マスター鍵100の軌道に対応する打鍵軌道で打鍵動作する。従って、詳しくは後述から明らかになる通り、この発明に従えば、操作されたマスター鍵100の動作と略同時刻且つ同一の軌道で、スレーブ鍵102を打鍵駆動することができる。
この発明の実施形態の一例として、マスター鍵100とスレーブ鍵102が別々の鍵盤楽器に具備される例について説明する。すなわち、この実施例においては、マスター装置となるピアノの鍵盤の各鍵が演奏者に操作されるマスター鍵100となり、スレーブ装置となるピアノの鍵盤の各鍵がスレーブ鍵102となる。マスター側のピアノ(マスター鍵100に相当)と、スレーブ側のピアノ(スレーブ鍵102に相当する)は、図1に示す変換部101に相当する変換装置を介してデータ通信可能に接続される。変換装置101は、マスター・スレーブ間のデータ通信を中継するための装置であり、マスター乃至スレーブ装置からは独立した別体の信号処理装置によって構成される。変換装置101は、少なくとも操作情報を駆動情報に変換する処理を実行するための信号処理手段とデータ送受信のための通信手段とを具えた信号処理装置によって構成されるものとする。なお、各装置間でのデータ通信の方式は従来から知られる適宜の方式を適用してよい。
図2は当該実施例に適用されるマスター側のピアノ(マスター装置)の概要構成図であり、図3はスレーブ鍵側のピアノ(スレーブ装置)の概要構成図である。アコースティック楽器としての機械的な発音機構の構成は、マスター装置及びスレーブ装置に共通であるため、両装置における同一部材には同一符号を付与する。また、図2及び図3に示す通り、マスター装置及びスレーブ装置として適用されるピアノは、大別して、機械的な発音機構と電気的な信号処理系(マスター側:信号処理部10M、スレーブ側:信号処理部10S)を有している。図3に示す通り、スレーブ装置は、再生すべき駆動情報に基づき鍵1Sを自動的に駆動するための機構を有する自動演奏ピアノである。また、図2に示すように、マスター装置は、少なくとも鍵1Mの移動を検出する手段を有していればよい。すなわち、マスター装置として図3のような自動演奏ピアノを利用しても差し支えないが、その場合、鍵の駆動機構は使用しないまでである。
先ず、マスター装置及びスレーブ装置に共通な機械的な発音機構の構成について簡単に説明する。図2、図3において、マスター装置乃至スレーブ装置として適用される自動演奏ピアノは、通常のアコースティックのピアノと同様に、鍵1M,1S(マスター側は符号1M、スレーブ側は符号1S)と、鍵1M,1Sに対する打鍵操作をハンマの打弦運動に変換するのアクション機構2と、対応する鍵1M,1Sに連動して打弦運動するハンマ3と、該ハンマ3によって打撃される弦4と、弦4の振動を止めるためのダンパ5等を含んで構成され、これら各部材は、当該自動演奏ピアノに具わる複数の鍵(典型的には88鍵)の各々に対応して具備される。該自動演奏ピアノに備わる88鍵の各鍵には、個々の鍵毎の音高を識別するためのキーナンバKn(Kn1〜Kn88)が割り当てられており、本実施例では、キーナンバKnは、低音側から順に若い番号が割り当てられているものとする。すなわち、キーナンバKnは、ピアノ鍵盤に向かって左側の鍵(低音の鍵)から右に向かって順次Kn1、Kn2、Kn3…Kn88という具合に割り当てられる。
鍵1M,1Sは、バランスピンPに貫通された位置を凡その支点として、上下ストローク変位可能に支持されており、非押鍵時(外力を加えない状態)では図1において実線で示すレスト位置(ストローク量0mmの位置)にある。鍵1M,1Sは、打鍵操作(押鍵及び離鍵)に応じて、前記レスト位置からエンド位置の間で上下に往復動作する。前記エンド位置は、例えばレスト位置から10mm押し下げられたストローク位置として規定される。図1において2点鎖線は該エンド位置まで押し下げられた状態にある鍵を示す。
図3に示すように、スレーブ装置の鍵1Sの後端下面側には、当該鍵1Sを自動的に駆動するための駆動手段(アクチュエータ)として、電磁ソレノイド7が具備される。電磁ソレノイド7は、コイル軸心内において双方向的に直線移動可能に挿入された棒状のプランジャの先端部が鍵1Sの後端下面部に当接可能に配設されている。当該ソレノイド7に励磁電流が与えられてソレノイド7が駆動されると、プランジャが上方変位して、対応する鍵1Sの後端下面を突き上げる。このプランジャの突き上げによって鍵1Sの押鍵駆動が行われる。なお、マスター装置においては鍵駆動用のソレノイドは不要であるが、センサ付き自動演奏ピアノを利用してもよい。
また、図2及び図3に示す通り、マスター装置乃至スレーブ装置として適用されるピアノの各鍵1M,1Sの下面側には、鍵1M,1Sの動作に応じた物理量を検出するためのキーセンサ6M,6Sが配設される。キーセンサ6M,6Sは、例えば、鍵1M,1Sの動作ストロークの全工程について連続的な位置情報を表すアナログ信号を出力する光学式の位置センサによって構成することができる。なお、キーセンサ6M,6Sとして適用可能な光学式の位置センサの具体的な構成例については、例えば上記特許文献1に記載の構成等、従来から知られる適宜のセンサ構成を採用してよい。また、光学式のセンサに限らず、その他適宜の連続量センサによって構成しても差し支えない。キーセンサ6M,6Sの出力は、マスター装置において信号処理部10Mに、また、スレーブ装置において信号処理部10Sに夫々供給されている。
マスター装置とスレーブ装置とでは、信号処理部10M,10Sにおいて実行する信号処理の内容が異なる:マスター装置では、信号処理部10Mは、キーセンサ6Mの出力に基づき演奏操作を表す操作情報の生成処理を行い、該生成した操作情報を変換装置101(図1参照)に出力する。一方、スレーブ装置では、信号処理部10Sは、外部(変換装置101;図1参照)から供給される駆動情報(軌道データ)の再生処理を行う。具体的には、該駆動情報とキーセンサ6Sの出力とに基づきソレノイド7の駆動をサーボ制御する。
図4は、マスター装置又はスレーブ装置の電気的なハードウェア構成の概略を示している。図4において、マスター装置又はスレーブ装置に具わる信号処理・制御系は、CPU20、ROM21、RAM22及び通信インターフェース23を含んで構成され、各装置間がデータ及びアドレスバス20Bを介して接続される。CPU20は、全体的な動作や制御や、各種の信号処理の実行を制御する。ROM21には、CPU20により実行される各種信号処理のためのプログラムが記録されている。ここで、前記各種信号処理には、マスター装置において実行される操作情報の生成処理、スレーブ装置において実行される駆動情報の再生処理が含まれる。RAM22は、CPU20のワークエリアとして使用され、該各種信号処理の実行中に発生した各種データや各種パラメータ等や、キーセンサ6M,6Sの出力値のバッファ等に利用されてよい。通信インターフェース23は、マスター装置においては自機で生成した操作情報を外部に送出するために利用され、スレーブ装置では外部から駆動情報を取り込むために利用される。また、入出力インターフェース(I/O)24はAD変換器を含んでいる。CPU20では所定のクロックタイミング毎に各センサの出力を取得する処理を行っており、キーセンサ6M,6Sから出力される検出信号(アナログ信号)は当該I/O24を介してディジタル信号に変換され信号処理系に取り込まれる。
また、スレーブ装置にはソレノイド7を駆動するための励磁電流を発生するドライバが更に具わる(図4においては、便宜上、ソレノイド7とドライバ25を点線で示した)。ドライバはCPU20が発生したソレノイド駆動用のディジタル信号を適宜の電流信号(例えばPWM形式の電流信号)に変換して、これをソレノイド7に供給する。なお、この実施例では、ソレノイド7の駆動方式として、PWM(パルス幅変調)形式式の電流信号(PWM信号)を適用するものとするが、ソレノイド7の駆動電流の方式はこれに限らず、従来から知られるどのような方式も適用可能である。また、マスター装置又はスレーブ装置には、図示の構成要素の他にも、操作者が各種選択や指示入力等を行うための操作子群や操作子等を駆動、検出するための機構、その機構を制御するためのソフトウェア等が具備されてよい。
なお、この実施例においては、図2又は図3に示す信号処理部10M,10Sにおける処理は、CPU20(図4参照)が実行するソフトウェアプログラムによって構成及び実施されるものとするが、これに限らず、前記処理を実行するための信号処理回路によってハードウェア的に構成及び実現することも可能である。
図5(a)は、上記構成により実現されるマスター・スレーブ制御の一例を機能的に示すブロック図である。なお、この実施例では、同図に示す各モジュールで実行される信号処理は、マスター装置、変換装置乃至スレーブ装置において実行するソフトウェアプログラムにより実現されるものとする。また、図5において、図1〜図4で既に示した要素については、同一の符号を付与して適宜説明を省略する。また、同図において、マスター装置100側の鍵に符号「1M」、スレーブ装置102側の鍵に符号「1S」を付与、並びに、マスター装置100側のキーセンサに符号「6M」、スレーブ装置102側のキーセンサに符号「6S」を付与して、マスター装置とスレーブ装置の区別を明瞭にする。また、マスター装置100及びマスター装置102におけるAD変換部24は図4における入出力インターフェースに相当する。
図5(a)において、マスター装置100側では、キーセンサ6Mが出力するマスター側の鍵1Mの操作位置に基づく検出信号(アナログ位置信号)yxMaは、AD変換部24においてディジタル位置信号yxMdに変換される。なお、この明細書中では、AD変換部24にてディジタル変換した後のディジタル位置信号を「位置AD変換値」と呼ぶ。正規化部30は所定の正規化処理により位置AD変換値yxMdを正規化した値「位置値yxM」を作成する。所定の正規化処理は、位置AD変換値yxMdの記述単位を、後述するスレーブ側で扱う位置目標値の記述単位(例えばミリメートル単位)に換算する処理や、各装置個体に固有の値ずれの補正などである。
また、同図に示すように、スレーブ装置102側において、キーセンサ6Sの出力に基づく位置AD変換値yxSdをフィードバック信号として取り込む経路においても、正規化部31において同様な正規化処理を行い、位置値yxSをフィードバック信号として取り込んでいる。
マスター装置100側の速度生成部32は、正規化部30から出力された位置値yxMに基づき速度値yvMを生成する。すなわち、速度値yvMを計算によって求めることで、位置情報を速度情報に変換している。或る時点の位置値yxMに対応する速度値yvMの計算方法としては、例えば過去の1乃至複数のサンプリング時点で取り込んだ位置値yxM´をバッファしておき、現時点の位置値yxMと過去の位置値yxM´を使用して適宜微分演算する方法等を適用しうる。スレーブ装置102側の速度生成部33も、マスター側と同様に、正規化部31から出力された位置値yxSに基づき速度値yvSを生成する。
マスター装置100において、操作情報生成部34は、位置値yxM、速度値yxM及び操作された鍵のキーナンバ「操作キーナンバKnM」をセットとする操作情報rMを生成する。前記操作情報rMは、操作情報送信部35を介して変換装置101に送信される。図5(b)に操作情報rMのデータ構成例を示す。操作情報rMは、時刻情報tと、当該時刻tにおける位置値yxM、速度値yxM及び操作された鍵の操作キーナンバKnMとからなる。
変換装置101において、変換処理部37は、操作情報受信部36を介して受信した操作情報rMに基づきスレーブ装置102に与えるべき駆動情報rSを生成する処理を行う。この実施例においては、変換装置101における変換処理の一例として、操作されたマスター鍵の音高に対して、駆動すべきスレーブ鍵の音高を1オクターブ下及び上にシフトする「オクターブシフト」処理を行う例を示す。すなわち、操作情報rMに含まれる操作キーナンバKnMに対して−12した値:「KnM−12」を「第1駆動キーナンバKnS1」とし、また、操作キーナンバKnMに対して+12した値;「KnM+12」を「第2駆動キーナンバKnS2」とする。また、操作情報rMに含まれる位置値yxS、速度値yvSについては、そのままの値を夫々スレーブ鍵駆動用の位置目標値rxS及び速度目標値rvSとする。そして、時刻情報t、該時刻情報tに対応する位置目標値rxS、速度目標値rvSに第1駆動キーナンバKnS1並びに第2駆動キーナンバKnS2を加えて、全体を駆動情報rSとし、操作情報送信部38を介して、該駆動情報rSをスレーブ装置102側に送信する。図5(b)に前記駆動情報rSのデータ構成例を示す。この駆動情報rSが、スレーブ側の鍵1Sの軌道を指示するための軌道データであり、後述するスレーブ装置102のフィードバックループに、鍵1Sを駆動するための目標値を与える。
スレーブ装置102において、目標値生成部40は、駆動情報受信部39を介して受信した駆動情報rSに基づき、駆動すべき鍵のキーナンバ(第1駆動キーナンバKnS1及び第2駆動キーナンバKnS2)を特定すると共に、位置目標値rxS及び速度目標値rvSを取得する。図5(a)において点線で囲む部分はスレーブ側の鍵1Sのサーボ駆動を行うためのフィードバックループである。位置比較部41は、正規化部31の出力である位置値yxSが負帰還入力されていおり、位置目標値rxSと該位置値yxSの偏差exを出力する。また、速度比較部42は、速度生成部33の出力である速度値yvSが負帰還入力されており、速度目標値rvSと該速度値yvSの偏差evを出力する。位置比較部31から出力された偏差exは位置増幅部43を介して所定のゲイン値Kxで増幅され、また、速度比較部32から出力された偏差evは速度増幅部44を介して所定のゲイン値Kvで増幅される。ここで、位置増幅部43の出力uxと速度増幅部44の出力uvは、ソレノイド7に供給すべき励磁電流中の位置成分及び速度成分の使用比率(パーセンテージ)に換算せられた値をとる。すなわち、各増幅部43及び44は、入力された信号の記述単位(ミリメートル単位及びmm/s単位)を、後段のPWM発生器におけるデューティ比の増減値に対応する単位に単位変換する機能を果たしている。加算部45は、位置増幅部43の出力uxと速度増幅部44の出力uvを加算して一本化することで、ソレノイド7を駆動するための操作量となる制御信号uを出力する。そして、PWM発生器25において該制御信号uに基づくPWM信号(励磁電流)を発生し、該PWM信号に従ってソレノイド7が駆動される。
上記図5(a)の制御構成に従う信号処理動作の手順についてフローチャートを参照して説明する。図6(a)〜(c)は、マスター装置100、変換装置101及びスレーブ装置102において実行される信号処理の一例を示すフローチャートであり、(a)はマスター装置における処理、(b)は変換装置における処理、(c)はスレーブ装置における処理に、夫々対応している。(a)〜(c)に示す各処理は、マスター装置100、変換装置101及びスレーブ装置102の各装置の電源投入に従い起動するものとする。
先ず、マスター装置100において、制御系は所定周期でキーセンサ6Mの出力信号(鍵の位置の検出値)yxMaを取り込む(ステップS1)。ステップS2において前記ステップS1で取得した出力信号yxMaをAD変換してAD変換値yxMdとし、ステップS3では該AD変換値yxMdを正規化して、位置値yxMを得る。ここで、AD変換値yxMdの正規化処理の一例を挙げると、予めゲイン較正値Rと、オフセット較正値をキーセンサ6Mの測定(検出信号)によって求めておき、下記の式1によって正規化した値yxMを求めてよい。
式1)yxM=R*yxdM+S
また、正規化処理の別の例としては、キーセンサ6Mの測定によって、鍵のレスト位置(ストロークの長さ0mmの位置)でのAD変換値YXDrと、鍵のエンド位置(前記レスト位置からのストロークの長さ10mmの位置)でのAD変換値YXDeを取得しておき、下記式2によって正規化した値yxMを求めてよい。
式2)yxM=(yxdM−YXDr)/(YXDe−YXDr)
なお、上記の正規化処理の方法はマスター装置側のみならずスレーブ装置側でも同様に適用できる。また、正規化の方法は上記の例に限定されない。
ステップS4において、位置値yxMがレスト位置(ストローク長さ0mm)の値以下であれば(ステップS4のno)処理をステップS1に戻し、上述S1〜S3を繰り返す。演奏者による鍵の操作があれば、鍵の位置はレスト位置から変位しているので、ステップS4をyesに分岐する。
ステップS5では、操作された鍵のキーナンバKnMを取得する。ステップS6では、位置値yxMに基づき鍵の動作の速度情報(速度値yvM)を求める。速度値yvMは、例えば現在の位置値yxMと過去タイミングで取り込んだ位置値yxM´とから適宜の微分演算により求めることができる。ステップS7では、上記の処理により取得した位置値yxM、速度値yvM及びキーナンバKnMに従って操作情報rMを生成する(操作情報rMの構成例は図5(b)を参照)。そして、ステップS8において、前記生成された操作情報rMを変換装置101(図5(a)を参照)に送信する。
変換装置101では、所定周期で外部(マスター装置100)から送信されるデータを取り込む処理を行っている。図6(b)に示すように、ステップS9において操作情報rMを受信すると、ステップS10において、該受信した操作情報rMに含まれるキーナンバKnMに基づき、スレーブ側で駆動対象となる鍵のキーナンバを設定する処理を行う。この実施例では「上下オクターブシフト」させる例を示している。すなわちKnMに対して−12した値;「KnM−12」を「第1駆動キーナンバKnS1」とし、また、操作キーナンバKnMに対して+12した値;「KnM+12」を「第2駆動キーナンバKnS2」とする。言い換えれば、この実施例において、変換装置101は、スレーブ側で駆動すべき鍵の音高を、マスター側で操作された鍵の音高とは別の種類の音高に変換する音高変換手段として機能している。
ステップS11では、該受信した操作情報rMに含まれる位置値yxM及び速度値yvMを、それぞれスレーブ鍵1Sの駆動目標値(位置目標値rxS,速度目標値rvS)として設定する。ステップS12では、上記位置目標値rxS、速度目標値rvS及び第1駆動キーナンバKnS1並びに第2駆動キーナンバKnS2に従って駆動情報rSを生成する(駆動情報rSの構成例は図5(c)を参照)。そして、ステップS13において前記生成した駆動情報rSをスレーブ装置102(図5(a)を参照)に送信する。
スレーブ装置102では、所定周期で変換装置101から送信されるデータを取り込む処理を行っている。図6(c)に示すように、ステップS14において、変換装置101から送信された駆動情報rSを受信すると、ステップS15では、該受信した駆動情報rSに基づき、駆動対象となる鍵のキーナンバ(第1駆動キーナンバKnS1並びに第2駆動キーナンバKnS2)と位置目標値rxSと速度目標値rvSを取得する。ステップS16では、前記取得したキーナンバKnS1及びKnS2から駆動すべき鍵を特定する。上述の通りこの実施例では、マスター側で操作された鍵に対して1オクターブ上及び1オクターブ下の音高に当たる2つの鍵をスレーブ側での駆動対象としている。そして、ステップS17では、前記ステップS16において駆動対象に特定した各鍵について駆動制御(サーボ制御)を行う。
図7はサーボ駆動制御の手順の一例を示すフローチャートである。以下、一例としてキーナンバKnS1の鍵についてのサーボに駆動処理を説明する。ステップS20では、キーナンバKnS1の鍵に対応するキーセンサ6M(図5(a)を参照)の出力信号ykSaを取り込み、ステップS21において、前記取り込んだ出力信号yxSaをAD変換してAD変換値yxSdとし、ステップS22では該AD変換値yxSdを正規化して、位置値yxSを得る。位置値yxSは当該サーボ制御におけるフィードバック信号の位置成分となる。なお、前記正規化の処理は、上述した図6(a)のステップS3の処理と同様の処理である。
ステップS23において、前記図6(c)のステップS15で取得した位置目標値rxSと前記位置値yxSの偏差exを求め、ステップS24では該偏差exを所定のゲイン値Kxで増幅する。また、ステップS25では、前記位置値yxSに基づき速度値yvSを生成する。速度値yvSの生成方法については、前記図6(a)のステップS5と同様であってよい。ステップS26では、前記図6(c)のステップS15で取得した速度目標値rvSと前記生成した速度値yvSの偏差evを求め、ステップS27では該偏差evを所定のゲイン値Kvで増幅する。
そして、前記偏差exと前記偏差evを加算して制御信号uを得て(ステップS28)、該制御信号uをソレノイド駆動用の電流値(この例ではPWM信号)に変換し(ステップS29)、ステップS30において前記制御信号uに基づく励磁電流によってソレノイド7を駆動することで、スレーブ側の鍵1Sの打鍵駆動が行われる。
上記図6(a)〜(c)及び図7のフローチャートに示す処理を繰り返し実行することで、2台のピアノによるマスター−スレーブ制御が実現される。この実施例によれば、マスター側の或る鍵1Mの打鍵操作に応じて、スレーブ装置102では、該鍵1Mの音高(キーナンバKnMに対応する音高)に対して、上及び下に1オクターブだけシフトさせた音高に対応する2つの鍵(第1駆動キーナンバKnS1並びに第2駆動キーナンバKnS2に対応する各鍵)が同時に駆動されることになる。
以上の制御により、スレーブ装置102では、マスター装置100で時々刻々検出されるマスター側の鍵の位置情報及び速度情報に基づき、スレーブ側の鍵の軌道を指示するための駆動情報(軌道データ)を、リアルタイムの処理で作成することができる。従って、スレーブ装置102は、前記駆動情報に基づく駆動目標値に従い打鍵駆動の制御を行うことで、マスター側の鍵1Mの打鍵操作と略同時且つ同軌道でスレーブ側の鍵1Sの打鍵駆動を実現することができるようになる。
上述の実施例においては、2台のピアノによるマスター−スレーブ制御のシステム構成例、すなわち、マスター鍵100及びスレーブ鍵102(図1参照)が、夫々別々の鍵盤に具わっている例を示した。次に、この発明の別の実施例として、同じ鍵盤上において、つまり、1台のピアノで、マスター鍵100及びスレーブ鍵102の制御を実現する例について説明する。
図8は該別の実施例に適用可能な自動演奏ピアノの構成例を示す図である。同図において、既述の構成要素については、前出と同一な符号を付与して、その説明を適宜省略する。図8に示すように、このピアノは、鍵1と、アクション機構2、ハンマ3などの機械的発音機構と、鍵1の位置を連続量で検出可能なキーセンサ6と、鍵1を駆動するソレノイド7を備える。これらの構成要素は、当該ピアノに具わる88個の鍵の夫々に対応して具備される。また、当該ピアノはCPU、ROM、RAM等からなる信号処理装置を有する。信号処理装置の機能は、キーセンサ6の出力に基づく操作情報rMの生成処理(同図において符号11で示すブロック)や、駆動情報rSの再生処理(同図において符号12で示すブロック)や、操作情報rMを駆動情報rSに変換する処理(同図において符号13で示すブロック)等であり、該信号処理処理装置は前記各処理を実行するためのソフトウェアプログラムを実行する。前記信号処理装置を含む当該ピアノの電気的ハードウェア構成は前述図4のものと同様であって差し支えない。
この実施例では、同一鍵盤上に具わる或る鍵がマスター鍵100(図1参照)となり、該或る鍵とは別の鍵がスレーブ鍵102(図1参照)となる。図9は、当該別の実施例に係るマスター・スレーブ制御の構成例を機能的に示すブロック図である。図に示すように、当該ブロック図は前記図5のブロック図から外部通信用のモジュールを除けたものとなる。また、図10は、図9に示す制御構成に従う信号処理の手順の一例を示すフローチャートである。図9及び図10を参照して信号処理の動作説明を簡単に行う。図10のフローチャートに示す処理は、例えば、当該ピアノのコントローラ(信号処理装置)の電源投入に応じて起動するものとする。
キーセンサ6Mによってマスター鍵1Mの位置を示す出力信号(鍵の位置の検出値)yxMaを検出し、該出力信号yxMaに基づき、AD変換部24、正規化部30を介して、位置値yxMを生成し、速度生成部32では該位置値yxMに基づき速度値yvMを生成している。前記生成した位置値yxM及び速度値yvMと操作された鍵のキーナンバKnMを1組とする操作情報rMを生成する。操作情報rMの構成例は上記図5(b)を参照されたい。以上の動作は、図10のステップS40〜S46に示すマスター側の処理に相当する。図10の信号処理例では、ステップS43において鍵操作の有無を調べ、鍵の操作がなければ、センサ出力の取り込み(ステップS40)に戻るようになっている。
図9に示す鍵番号変換部13において、操作情報rMに基づきスレーブ鍵として駆動対象となる鍵のキーナンバを設定すると共にスレーブ駆動用の位置目標値rxSと速度目標値rvSを設定することで駆動情報rSを作成する。駆動対象となる鍵のキーナンバは、上述図6(b)のステップS10での処理と同様に、操作情報rMに含まれるキーナンバKnMを上下に1オクターブシフトした値を利用する。位置目標値rxSと速度目標値rvSについては、操作情報rMに含まれる位置値yxM及び速度値yvMをそのまま利用する。この処理が図10のステップS47〜S49に示す変換処理に相当する。
そして、図9の目標値生成部39において、前記駆動情報rSに含まれるキーナンバ(第1駆動キーナンバKnS1並びに第2駆動キーナンバKnS2)から、駆動すべき鍵を特定し、該特定した各鍵について、位置目標値rx及び速度目標値rvに従うスレーブ鍵1Sの駆動制御(サーボ駆動制御)を行う。この処理が図10のステップS50〜S52に相当する。ステップS52のスレーブ鍵1Sの駆動(サーボ駆動)は、上記図7と同様であり、上記を援用してその説明を省略する。この実施例によれば、1台のピアノに具わる1つの鍵盤上でマスター−スレーブ制御が実現され、マスター鍵1Mの打鍵操作に応じて、該鍵1Mの音高(キーナンバKnMに対応する音高)に対して上及び下に1オクターブだけシフトさせた音高に対応する2つのスレーブ鍵(第1駆動キーナンバKnS1並びに第2駆動キーナンバKnS2に対応する各鍵)が同時に駆動されることになる。
上記図8〜図10を参照して説明した実施例によれば、1台の自動演奏ピアノの鍵盤上の或るマスター鍵1Mの打鍵操作と、略同時且つ同軌道でスレーブ側の鍵1Sの打鍵駆動を実現することができる。
なお、図5(a)或いは図9においてブロック図で示した制御アルゴリズムは一例であってこれに限定されない。すなわち、上記の例では、マスタ側において、演奏操作に関する物理量として、センサ出力に応じた位置情報と、該位置情報に基づき計算した速度情報とのセットからなる操作情報を出力し、スレーブ側に与える駆動情報として前記位置情報と前記速度情報とを利用する例を示したが、これに限らず、マスタの演奏操作に関する物理量としては位置情報のみを出力し、スレーブ側において該位置情報に基づき速度情報(速度目標値)を計算してもよい。言い換えれば、センサの出力(位置)に基づき物理量(速度)を計算する処理は、操作情報の生成時であっても良いし、駆動情報の再生時であってもよい。また、上記実施例において、キーセンサ6M,6Sとして位置センサを適用する例を示したが、センサの種類は、これに限らず、速度、加速度或いは力などであってもよいし、複数の種類のセンサを適用してもよい。また、操作情報乃至駆動情報として利用する物理量は、位置及び速度のみに限らず、加速度や力などを利用してもよい。また、上記のセンサ種類並びに利用する物理量の種類を、マスター側及びスレーブ側にて適宜に組み合わせた実施態様が考えられる。例えば、マスター側で速度センサが出力した速度情報を駆動情報としてスレーブに与え、駆動情報の再生に際して、速度情報から位置値や加速度値を計算してもよい。
以上説明した通り、この発明によれば、マスター鍵の打鍵操作に応じて、該マスター鍵とは別のスレーブ鍵を、該マスター鍵の打鍵操作と略同時且つ同軌道で打鍵駆動させることができるようになる。すなわち、スレーブ側の鍵で再生される打鍵動作は、マスター鍵における打鍵(押鍵及び離鍵)の軌道の忠実な再現となり、マスター鍵の動きに対するスレーブ鍵の追従生が向上する。よって、マスター鍵で演奏者が行った演奏操作のタッチ感、演奏感をスレーブ鍵の動作として高度に再現でき、スレーブ側において微妙な演奏のニュアンスなども高度に表現できる。よって、スレーブ側の打鍵動作や機械的発音機構による発音は、アコースティック楽器の演奏感として十分な性能を発揮する。
また、操作したマスター鍵とは別のスレーブ鍵を、該操作したマスター鍵と同一の軌道で動かすことができるので、スレーブ鍵の動きを演奏者自身或いは他人が目視体験することができるようになり、自分の或いは他人の奏法を詳細に観察することができる。このことから、この発明は、例えば、ピアノのレッスンに効果的に応用することがでじきる。すなわち、マスター側のピアノで教師が演奏し、スレーブ側のピアノにて生徒は、教師の奏法を目視したり、或いは、教師の打鍵操作に合わせ駆動されたピアノ鍵を自身も演奏することで、教師が行った演奏操作のタッチ感などを指で感じることができ、効果的である。また、一台のピアノを用いて教師が生徒にピアノ演奏を教示する場合には、例えば、ピアノ鍵盤の所定鍵域(例えば左右半分ずつ等)に分割して、一方の鍵域を教師用、すなわち、マスター鍵とし、他の鍵域を生徒用、すなわち、スレーブ鍵としてもよい。
上記図1〜図7及び図8〜図10を参照して説明した何れの実施例においても、操作情報を駆動情報に変換する処理の一例として、スレーブ側で駆動すべき鍵の音高を、マスター側で操作された鍵の音高から1オクターブだけシフトした値を利用する処理例を示した。これにより、発音される演奏音として3オクターブにわたるユニゾンの演奏音を奏でることとなり、音の厚みが増すという音楽的効果を得ることができる。なお、この例では音高変換の例として、操作された鍵の音高に対して、上下に1オクターブシフトした値の両方を利用する例を示したが、音高変換の態様はこれに限定されない。例えば、上又は下に1オクターブずらした値の何れか一方だけでもよいし、1オクターブに限らず2オクータブ、3オクターブ…など、或いは、シフトさせる音高幅も1オクターブに限らず適宜であってよい。また、上記の例では変換部において、所定の変換処理(音高変換)を行うものとしたが、別途駆動すべき音高を指示する情報を入力するための手段により、スレーブ鍵として駆動すべき音高が指定されてもよい。
また、上記の例では、操作された1つのマスター鍵に対して、駆動すべきスレーブ鍵として2つの鍵が設定される構成例、すなわち、1つのマスター鍵のキーナンバを2つのスレーブ鍵のキーナンバに変換する例を示したが、マスター鍵に対するスレーブ鍵の数は、上記に限定されない。すなわち、1つのマスター鍵の操作に応じて、1つのスレーブ鍵が駆動される構成でもよいし、1つのマスター鍵の操作に応じて、n個(nは適宜の複数)のスレーブ鍵が駆動される構成でもよい。また、2台のピアノによりマスター・スレーブ制御システムを構成する例(図1〜図7の例)では、スレーブ側で駆動すべき鍵の音高を変換することなく、マスター側で操作された鍵の音高と同じ音高の鍵を駆動するようにしてもよい。更に、2台のピアノによるマスター・スレーブ制御システムの例では、スレーブ装置側でのスレーブ鍵駆動(マスターとは別の鍵盤の鍵を駆動)に加えて、マスター装置側の鍵盤で別の鍵を駆動(同一鍵盤上の別の鍵を駆動)するように構成してもよい。
要するに、操作された鍵(マスター鍵)とは異なる鍵が、駆動される鍵(スレーブ鍵)として指定されさえすれば、如何様に異なっているかに係わらず、この発明を適用可能である。
また、変換処理の例としては、マスター鍵に対する打鍵操作と、スレーブ側の打鍵駆動とで、適宜に運動特性が変換されるようにしてもよい。例えば、マスター側での押し込み量と、該押し込み量に対応するスレーブ側の駆動量の比率を変更したり、或るいは、速度について同様な比率の変更を行うなどの実施が有りうる。
なお、上記の各種変換処理について、実行する処理の種類の選択や、変換のパラメータ設定などを、ユーザが入力できるように構成してもよい。
また、上記図1〜図7に示す2台のピアノによりマスター・スレーブ制御システムにおいては、変換装置101をマスター又はスレーブ装置とは別体の信号処理装置で構成する例を示したが、これに限らず、マスター装置100側の信号処理装置に変換手段を含む構成であってもよいし、或いは、スレーブ装置102側の信号処理装置に変換手段を含む構成であってもよい。また、マスター装置‐スレーブ装置間の外部通信は、従来から知られる適宜の通信方式を利用できる。すなわち、インターネットなどの通信ネットワークを介して、遠隔地との間での通信も可能であり、これは例えばピアノの在宅レッスン、すなわち、生徒宅のピアノにて、別地点にいる教師の演奏操作をリアルタイム再生すること等に応用しうる。
更に、上記図1〜図7及び図8〜図10を参照して説明した実施例において、マスター鍵の打鍵操作に応じた発音及びスレーブ鍵の打鍵駆動に応じた発音の、双方の発音がなされてもよいし、何れか一方が非発音としてもよい。非発音とすることは、例えば、そもそも発音機構を持たない装置を用いることや、発音機構に対して消音制御することなどによって実現しうる。
また、上記の何れの実施例においても、鍵が演奏操作及び駆動の対象となる例について説明したが、これに限らず、その他の演奏操作を受ける部材、例えば、ペダル操作子など、その他の種類の演奏操作子に対してもこの発明を適用可能である。また、マスター・スレーブの関係を互いに異なる種類の演奏操作子の間で適用することもできる。例えば、ペダル操作子をマスターとして、該ペダル操作子の演奏操作に応じて、スレーブ側では鍵が駆動される構成であってもよいし、反対に、鍵をマスターとして、該ペダル操作子の演奏操作に応じて、スレーブ側では鍵が駆動される構成等も可能である。
なお、上述の実施例においては、操作情報の生成や、操作情報を駆動情報に変換する処理、或いは、駆動情報の再生処理などの信号処理は、ソフトウェアプログラムによって実施される構成を示したが、これに限らず、専用のハードウェア的信号処理装置によって当該処理を実行するよう構成することも可能である。また、上記実施例を実施するピアノの形態としては、グランドピアノ、アップライトピアノのいずれであってもよい。また、この発明を適用可能なピアノは、自動演奏ピアノ、消音ピアノなどの、アコースティックな発音機構を有するピアノに限らず、機械的発音機構を持たないタイプの鍵盤装置、例えば電子鍵盤楽器など、その他各種鍵盤楽器にも適用可能である。
この発明の概要を説明するための概念図。 この発明の一実施例に係る演奏駆動システムを構成するマスター装置側のピアノの概略構成を示す図。 同実施例に係る演奏駆動システムを構成するスレーブ装置側のピアノの概略構成を示す図。 同実施例に係るピアノの電気的ハードウェア構成例を示す図。 (a)は同実施例に係る演奏駆動システムにおける駆動制御の構成例を示す機能ブロック図、(b)は同実施例に係る操作情報の構成例、(c)は同実施例に係る駆動情報の構成例。 (a)〜(c)は図5に示す駆動制御構成に従う鍵の駆動処理の手順の一例を示すフローチャート。 同実施例にサーボ制御の手順の一例を示すフローチャート。 この発明の別の実施例に係る自動演奏ピアノの概略構成を示す図。 前記別の実施例に係る自動演奏ピアノにおける駆動制御の構成例を示す機能ブロック図。 図9に示す駆動制御構成に従う鍵の駆動処理の手順の一例を示すフローチャート。
符号の説明
1(1M,1S) 鍵、2 アクション機構、3 ハンマ、4 弦、5 ダンパ、6(6M,6S) キーセンサ、7 電磁ソレノイド、10(10M,10S) 信号処理部、11 操作情報生成処理部、12 駆動情報再生処理部、13 変換処理部、100 マスター鍵(マスター装置)、101 変換部(変換装置)、102 スレーブ鍵(スレーブ装置)

Claims (7)

  1. 演奏者によって操作される演奏操作子と、
    前記操作された演奏操作子の移動に関する物理量を連続的に検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第1正規化手段と、
    前記第1正規化手段により該正規化された物理量に基づき前記操作された演奏操作子の軌道に関する操作情報を生成する操作情報手段と、
    前記操作情報に基づき、前記操作された演奏操作子の軌道に対応する動きを該操作された演奏操作子とは別の音高の演奏操作子に指示する軌道データを生成する軌道データ生成手段と、
    前記別の音高の演奏操作子の移動に関する物理量を連続的に検出する第2検出手段と、
    前記第2検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第2正規化手段と、
    前記軌道データ生成手段により生成された軌道データと前記第2正規化手段により正規化された物理量に基づくサーボ制御により、前記別の音高の演奏操作子を駆動する駆動手
    を具える楽器の演奏駆動装置。
  2. データ通信可能に接続された少なくとも2台以上の鍵盤楽器を含む演奏駆動システムであって、
    演奏者によって操作された鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第1検出手段と、前記第1検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第1正規化手段と、前記第1正規化手段により該正規化された物理量に基づき前記操作された鍵の軌道に関する操作情報を生成する操作情報手段を含むマスター鍵盤楽器と、
    前記操作情報に基づき、前記操作された鍵の軌道に対応する動きを該操作された鍵とは別の鍵に指示する軌道データを生成する軌道データ生成手段と、
    前記別の鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第2検出手段と、前記第2検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第2正規化手段と、前記軌道データ生成手段により生成された軌道データと前記第2正規化手段により正規化された物理量に基づくサーボ制御により、前記別の鍵を駆動する駆動手段含むスレーブ鍵盤楽
    から構成される鍵盤楽器の演奏駆動システム。
  3. 演奏者によって操作される鍵と、
    前記操作された鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第1検出手段と、
    前記第1検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第1正規化手段と、
    前記第1正規化手段により該正規化された物理量に基づき前記操作された鍵の軌道に関する操作情報を生成する操作情報手段と、
    前記操作情報に基づき、前記操作された鍵の軌道に対応する動きを該操作された鍵とは別の音高の鍵に指示する軌道データを生成する軌道データ生成手段と、
    前記別の音高の鍵の移動に関する物理量を連続的に検出する第2検出手段と、
    前記第2検出手段により検出された物理量の記述単位を軌道データの記述単位に換算する処理を含む正規化処理により、該物理量を正規化する第2正規化手段と、
    前記軌道データ生成手段により生成された軌道データと前記第2正規化手段により正規化された物理量に基づくサーボ制御により、前記別の音高の鍵を駆動する駆動手
    を具える鍵盤楽器。
  4. 前記軌道データ生成手段は前記マスター鍵盤楽器及びスレーブ鍵盤楽器とは別体の装置によって構成されることを特徴とする前記請求項2に記載の鍵盤楽器の演奏駆動システム。
  5. 前記軌道データ生成手段において、前記演奏者によって操作された演奏操作子に対応する音高とは異なる音高に対応する演奏操作子を、前記駆動手段によって駆動されるべき前記別の音高の演奏操作子として設定する音高変換手段を含むことを特徴とする請求項1に記載の楽器の演奏駆動装置。
  6. 前記軌道データ生成手段において、前記演奏者によって操作された鍵に対応する音高とは異なる音高に対応する鍵を、前記スレーブ鍵盤楽器において駆動されるべき前記別の鍵として設定する音高変換手段を含むことを特徴とする請求項2又は4に記載の鍵盤楽器の演奏駆動システム。
  7. 前記軌道データ生成手段において、前記演奏者によって操作される鍵に対応する音高とは異なる音高に対応する鍵を、前記駆動手段によって駆動されるべき前記別の音高の鍵として設定する音高変換手段を含むことを特徴とする請求項3に記載の鍵盤楽器。
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