JP4638682B2 - 水晶振動子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、時計や移動体通信機の基準信号源として用いられる水晶振動子の製造方法に関する。
時計や移動体通信機の基準信号源として2本の振動する脚を持った、いわゆる音叉型の水晶振動子が広く用いられている。音叉型の水晶振動子は図7に示すように一つの基部5と、基部5から伸びる2本の振動脚7によって構成されている。振動脚7の脚幅9である音叉型の水晶振動子の短辺は、水晶の結晶軸の一つであるX軸(電気軸)に一致しており、脚長11である長辺は、水晶の結晶軸のY軸(機械軸)からX軸の周りに0°〜5°回転した方向であるY’軸に向いている。厚み方向であるZ’軸はX軸とY’軸のそれぞれに直交する方向である。このような水晶振動子は振動脚7の脚幅9および脚長11によってその共振周波数が決まるため、均一な脚幅9と脚長11を得るためにフォトリソグラフィーの技術によって製造されている(例えば、特許文献1参照。)。
図8は水晶振動子の製造工程の概要を示した流れ図である。水晶振動子は水晶原石より切り出され、研磨加工が施されて所定の厚みに調整された矩形の水晶ウエハを出発点として順次フォトリソグラフィの技術を用いて形成される。図8の工程(a)において、水晶ウエハにはまず、表裏の両面に金属膜としてCrを下地にAu膜がスパッタリングによって形成される。工程(b)において、Au膜の上にはフォトレジストが両面に塗布される。塗布には例えばスピンコータが用いられる。工程(c)において、所定の温度でフォトレジストを乾燥させる工程(プリベーク)の後、工程(d)において、水晶振動子の完成体パターンが露光される。工程(e)において、フォトレジストに露光されたパターンは現像液中で現像される。工程(f)において、現像されたフォトレジストのパターンをマスクとして金属膜(Au、Cr)のエッチングが施される。この時残った金属膜(Au、Cr)のパターンが水晶振動子の外形となる。工程(g)において、フォトレジストは剥離される。工程(h)において、新たなフォトレジストが両面全面に塗布され、工程(i)において、フォトレジストがプリベークされた後、工程(j)において、周波数調整に使われる金メッキ膜のパターンが露光、現像され、工程(k)において金メッキが施される。
工程(l)において、金メッキ膜を形成したフォトレジストは剥離され、工程(m)において、新たにフォトレジストが両面に塗布される。工程(n)においてプリベークの後、工程(o)において、このフォトレジスト膜には電極となるパターンが露光される。工程(p)で現像後、工程(q)において、先に工程(f)で形成された金属膜(Crを下地とするAu膜)のパターンをマスクとして水晶がフッ酸とフッ化アンモニウム溶液の混合液によってエッチングされ、水晶振動子の外形が形成される。工程(r)において、先に工程(o)、工程(p)で形成した電極パタ−ン用のフォトレジスト膜に覆われた部分を残し、金属膜(Au,Cr膜)がエッチングによって除去される。工程(s)において、ウエハを回転しながらTiを下地としてPdが蒸着される。これによって表裏面、および側面の電極膜が形成される。工程(t)において電極用のフォトレジスト膜が剥離され、いわゆるリフトオフによって電極となる部分のみにTi、Pd膜が残る。工程(u)において、不要なAu、Cr膜がエッチングによって除去される。この際、Pd膜を残すために、エッチング液にはAuは溶解するが、Pdは溶解しないヨウ素をヨウ化カリウム溶液中に溶かしたエッチング液を用いる。以上で電極が形成されかつ音叉型の外形を持った水晶振動子が完成する。
上述のように、水晶ウエハをエッチング加工する際のマスクとなるパターンは、水晶ウエハ上に形成された金属膜(Au、Cr膜)のパターンであり、その金属膜パターン形成は、水晶振動子の完成体パターンが露光、現像されたフォトレジストをマスクとしてAu、Crのエッチング液によって行われる。水晶ウエハはエッチングによって厚さ方向だけでなく、横方向(側面)もエッチングされるので、金属膜パターンの幅は、エッチングによる減少分も考慮して少し大きくしてある。しかし、フォトレジスト現像時の温度、時間、液流れの状態およびAu、Crエッチングの際のサイドエッチング等により、形成された金属膜のパターンの寸法は、露光マスクの寸法と必ずしも一致しない。また、形成された金属膜のパターンの寸法と露光マスクの寸法との差はいつも一定ではなく、露光、現像時の状態、やAu、Crエッチング時の状態等により変動する。このため、形成された金属膜のパターン寸法、特に共振周波数への影響が大きい脚幅を測定し、この脚幅の測定値と設計値とを比較して、脚幅が設計値となるように測定値と設計値との差に基づいて水晶ウエハのエッチング時間を決定している。金属膜のパターン寸法の測定は通常(g)フォトレジスト剥離の後に行われる。
ところで、水晶は三方晶系に属する異方性の単結晶であり、このため結晶方位によってエッチング速度が異なり、エッチング後の脚の断面形状は矩形とはならず、図10に示すような+X方向に凸部3を有する形状となる。上記の実験によって測定されるエッチング後の脚幅W’は図中に示すように表面近傍の脚幅である。測定は金属顕微鏡を用いて行うので、深さ方向にある凸部を測定することが困難なためである。
特開平5−315881号公報(第3−4頁、第1−2図)
しかしながら、上述した従来の技術では、脚幅を管理するだけなので、たとえ完成した脚幅が同じでもエッチング時間の違いにより前記凸部の大きさが異なるため、完成した水晶振動子の周波数のバラツキが大きく、歩留りが悪いという課題があった。
例えば図11に示す様に、金属膜パターン1が形成された2本の脚A、Bの脚幅がW1、W2でありW1>W2であったとすると、従来の技術ではW1のエッチング時間t1、W2のエッチング時間t2はt1>t2となる。仮にエッチングが理想的に行われ、エッチング後の脚幅が両者とも図11に示すように設計値通りWとなったとしても、それぞれの凸部3の大きさδ1、δ2はエッチング時間が長いほど小さくなるのでδ1<δ2となり、実効的な脚幅であるW+δ1、W+δ2の関係は、W+δ1<W+δ2となって、エッチング時間が長い方の実効的な脚幅が小さくなる。よって今の場合、従来の技術を用いたのでは完成したそれぞれの周波数f1、f2はf1<f2となり、異なってしまう。よって完成した水晶振動子の周波数のバラツキが大きく、歩留まりが悪いという課題があった。なお、水晶は異方性により+X側からの減少量の方が大きく、−X側からの減少量は非常に小さいので図では−X側からの減少量をないものとして表している。他の図も同様とする。
上記の課題を解決するために、本発明の目的は周波数のバラツキが小さく歩留りの良い水晶振動子の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の水晶振動子の製造方法は、所定の周波数で振動する振動脚を有する水晶振動子の製造方法において、水晶ウエハの両面に前記水晶振動子の外形に応じた形状の金属膜を形成する金属膜形成工程と、前記振動脚の脚幅に応じた箇所の前記金属膜の寸法を測定する測定工程と、予め試料用水晶振動子に基づいて求めた振動脚の脚幅と周波数との第一の相関関係と、エッチングによる脚幅の減少量と周波数との第二の相関関係と、エッチング時間と脚幅の減少量との第三の相関関係とを用いて、前記測定工程で測定した寸法と前記所定の周波数とからエッチング時間を求める算出工程と、前記金属膜をマスクとして、前記算出工程で求めたエッチング時間、前記水晶ウエハをエッチングするエッチング工程と、を有することを特徴とする
本発明の水晶振動子の製造方法は、前記振動脚の短辺方向は前記水晶ウエハのX軸と一致することを特徴とする。
前記の製造方法によれば、振動脚幅のみならず振動脚断面の凸部の大きさをエッチング時間の決定に考慮することができるので、エッチングによって製造した直後の水晶振動子の周波数バラツキが小さくなるという効果がある。
また、前記の製造方法によれば、エッチング時間と振動脚幅および周波数の関係式が簡便に求められ、エッチング時間の計算式が導き出せるという効果がある。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて説明する。最初に、予め製造した複数の試料用水晶振動子に基づいて、水晶振動子の所定部位の寸法と周波数との関係を示す第一の相関関係と、前記所定部位のエッチングによる減少量と周波数との関係を示す第二の相関関係と、エッチング時間と前記所定部位のエッチングによる減少量との関係を示す第三の相関関係とをそれぞれ求める工程を説明する。
図2〜図4は試料用水晶振動子として、量産品におけるデータを用いてプロットしたものである。図2は、エッチング後の脚幅W’と周波数fとの関係をプロットしたグラフである。エッチング後の脚幅W’と周波数fにはほぼ直線で近似できる相関関係が見られる。図3は脚幅のエッチングによる減少量dと周波数fとの関係をプロットしたグラフである。エッチング前の金属膜パターン上の脚幅は一定でないにもかかわらず、脚幅のエッチングによる減少量dと周波数fにはほぼ直線で近似できる相関関係が見られる。これは、脚幅のエッチングによる減少量dが凸部の大きさを反映しており、dが大きくなると凸部が小さくなるため、周波数が減少することによると考えられる。図4はエッチング時間tと脚幅のエッチングによる減少量dとの関係をプロットしたグラフである。エッチング時間tと脚幅のエッチングによる減少量dにはほぼ直線で近似できる相関関係が見られる。
図2のグラフに示す実線は各測定点から最小二乗法により求めた回帰直線であり、数式(1)のように表現できる。ここでgは脚幅が単位長さ変化した時の周波数変化の大きさを示す係数であり、hは調整項となる切片である。この数式(1)によって水晶振動子の所定部位の寸法である脚幅と周波数との第一の相関関係が表される。
f=gW’+h ・・・・(1)
図3のグラフに示す実線は各測定点から最小二乗法により求めた回帰直線であり、数式(2)のように表現できる。ここでiは脚幅のエッチングによる減少量が単位量変化した時の周波数変化の大きさを示す係数であり、jは調整項となる切片である。この数式(2)によって所定部位のエッチングによる減少量と周波数との関係を示す第二の相関関係が表される。
f=id+j ・・・・(2)
図4のグラフに示す実線は各測定点から最小二乗法により求めた回帰直線であり、数式(3)のように表現できる。ここでkはエッチング時間が単位量変化した時の脚幅のエッチングによる減少量の変化の大きさを示す係数であり、mは調整項となる切片である。この数式(3)によってエッチング時間と所定部位のエッチングによる減少量との関係を示す第三の相関関係が表される。
d=kt+m ・・・・(3)
また、脚幅のエッチングによる減少量dは金属膜パターン上の脚幅の測定値W0とエッチング後の脚幅W’とを用いて、数式(4)の様に定義できる。
d=W0−W’ ・・・・(4)
数式(1)と(2)をそれぞれs倍とu倍した上、足し合わせるいわゆる一次結合を行い、数式(4)から求められるW’=W0−dの関係を用いてW’を消去し、さらにdに数式(3)を代入して整理すると、数式(5)の様に周波数fと金属膜パターン上の脚幅W0からエッチング時間tを求める数式が得られる。ここで、pは周波数を一定とした時に金属膜パターン上の脚幅の測定値が単位長さ変化した時のエッチング時間の変化の大きさを示す係数であり、qは金属膜パターン上の脚幅の測定値が一定である時に周波数を単位量変える場合のエッチング時間の変化の大きさを示す係数であり、rは切片である。
t=pW0+qf+r ・・・・(5)
sおよびuは数式(1)、(2)に対する重みづけの意味があり、任意の値をとることが出来るが、実験によればs,uをそれぞれ1とした時が最も好適であった。
脚長2250μm、脚幅200μm、板厚100μm、周波数32.768kHzの水晶振動子を製造する例として、脚幅の単位としてμm、エッチング時間tの単位として分を用いると、数式(1)〜(5)の各係数は次のような値をとる。g=117.3(Hz/μm)、h=10715.1(Hz)、i=−91.4(Hz/μm)、j=33816.6(Hz)、k=0.044(μm/分)、m=−3.4(μm)、p=12.8(分/μm)、q=−0.22(分/Hz)、r=4926(分)である。ここで挙げた各係数の値は一例であり、脚長や、脚幅、エッチング条件等によって異なることは言うまでもないことである。
次に、本発明における製造工程を説明する。図5は本発明による製造工程の流れ図である。水晶振動子は水晶原石より切り出され、研磨加工が施され所定の厚みに調整された矩形の水晶ウエハを出発点として順次フォトリソグラフィの技術を用いて形成される。なお、以下の説明で記載したカッコ付アルファベットは図5の工程(a)〜(u)を表している。最初に所定形状の水晶ウエハを用意する。(a)水晶ウエハにはまず、表裏の両面に金属膜としてCrを下地にAu膜がスパッタリングによって形成される。(b)Au膜の上にはフォトレジストが両面に塗布される。塗布には例えばスピンコータが用いられる。(c)所定の温度で乾燥させる工程(プリベーク)の後、(d)水晶振動子の完成体パターンが露光される。(e)フォトレジストに露光されたパターンは現像液中で現像される。(f)現像されたフォトレジストのパターンをマスクとして金属膜(Au、Cr)のエッチングが施される。この時残った金属膜(Au、Cr)のパターンが水晶振動子の外形となる。(g)その後、フォトレジストは剥離される。
工程(g)の後、(A1)金属膜パターン上の脚幅を測定する。同時に処理するウエハの枚数、即ち1ロットの枚数は30枚程度であり、全枚数の測定を行うことが望ましいが、手間がかかるので、任意の3〜5枚を抜き出して測定を行えば良い。同一ロットでは温度等の処理条件が同一なので、3〜5枚程度の試料数でも良い代表値を得ることができるからである。各ウエハの測定は1枚について5点程度行う。これらの測定データの平均値を求め、エッチング時間tを計算するための金属膜パターン上の脚幅W0とする。(A2)求めた金属膜パターン上の脚幅W0と所定の周波数fとを前述の数式(5)に代入してエッチング時間tを計算する。(h)新たなフォトレジストが両面に塗布され、(i)プリベークされた後、(j)周波数調整に使われる金メッキ膜のパターンが露光、現像され、(k)金メッキが施される。(l)金メッキ膜を形成したフォトレジストは剥離され、(m)新たにフォトレジストが両面に塗布される。(n)プリベークの後、(o)このフォトレジスト膜には電極となるパターンが露光される。
(p)現像後、(q)先に(f)で形成された金属膜(Crを下地とするAu膜)のパターンをマスクとして水晶がフッ酸とフッ化アンモニウム溶液の混合液によってエッチングされる。エッチングする時間は工程(A2)で計算したエッチング時間tとする。この工程で水晶振動子の外形が形成される。(r)先に(o)、(p)で形成した電極パタ−ン用のフォトレジスト膜に覆われた部分を残し金属膜(Au,Cr膜)がエッチングによって除去される。(s)ウエハを回転しながらTiを下地としてPdが蒸着される。これによって表裏面、および側面の電極膜が形成される。(t)電極用のフォトレジスト膜が剥離され、いわゆるリフトオフによって電極となる部分のみにTi、Pd膜が残る。(u)不要なAu、Cr膜がエッチングによって除去される。この際、Pd膜を残すために、エッチング液にはAuは溶解するが、Pdは溶解しないヨウ素をヨウ化カリウム溶液中に溶かしたエッチング液を用いる。以上で電極が形成されかつ音叉型の外形を持った水晶振動子が完成する。
次に、上記製造方法で製造される音叉型水晶振動子の振動脚の状態を図1に基づいて説明する。図1の(a)は金属膜1を有する水晶ウエハの振動脚を表す断面図であり、金属膜1の幅Wは周波数f1を有する振動脚の設計値を表している。図1の(b)、(c)は、それぞれ金属膜幅W20、W10を有する水晶ウエハの振動脚を表す断面図であり、金属膜幅W10<金属膜幅W20となっている。図1の(d)は、上述の製造方法で(a)の水晶ウエハをエッチングした後の振動脚を示す断面図、図1(e)は、上述の製造方法で(b)の水晶ウエハをエッチングした後の振動脚を示す断面図である。
例えば、図1(b)、(c)((a)、(b))ともに周波数f1の振動脚に製造しようとすると、従来は両方の水晶ウエハとも振動脚の幅がWになるまでエッチングしていたが、本実施形態の製造方法によれば、上記の式(6)のW0にW20、W10を代入し、fにf1を代入して算出したエッチング時間はそれぞれ時間が異なり、図1(d)、図1(e)に示す如く、最終的に残存する凸部3を考慮したエッチング時間となるため、幅W20の金属膜1に対応する部分は、設計値の幅Wよりも長い幅W20’となり、幅10の金属膜1に対応する部分は、設計値の幅Wよりも短い幅W10’となることを表している。そして最終的に製造された振動脚の幅は異なるものの、その周波数はどちらも所望の周波数f1に近いものとすることができた。
この図1は本発明の概念を表すものであって、あくまでも一例を示したにすぎないが、このように所望の周波数と所定部位の金属膜の幅(振動脚に対応する金属膜1の幅)に基づき、適切なエッチング時間を導き出せるので、水晶振動子の製造歩留まりを向上させることができる。
上述の本実施形態では図5の工程(A1)、(A2)を工程(g)の直後に入れた例を示したが、これまでの説明で明らかな様に、工程(A1)、(A2)は金属膜パターンが
形成される工程(f)の後で、かつ水晶ウエハのエッチングを行う工程(q)の前であれば、どこで行っても良い。
図6は本発明の製造方法によって製作した水晶振動子の周波数のロット平均値の頻度と従来の方法によって製作した水晶振動子のロット平均値の頻度とを比較したグラフである。本発明の製造方法による方が周波数のバラツキが小さくなっている。従来の製造方法では周波数分布の標準偏差が約140Hzだったのに対し、本発明による製造方法では約100Hzになり30%程度の顕著な改善が見られた。
(a)は金属膜1を有する水晶ウエハの振動脚を表す断面図、(b)、(c)はそれぞれ金属膜幅W20、W10を有する水晶ウエハの振動脚を表す断面図、(d)は(b)の水晶ウエハをエッチングした後の振動脚を示す断面図、(e)は(c)の水晶ウエハをエッチングした後の振動脚を示す断面図である。 本発明に係わる説明図であり、水晶振動子の脚幅と周波数との関係を示す図である。 本発明に係わる説明図であり、エッチングによる脚幅の減少量と周波数との関係を示す図である。 本発明に係わる説明図であり、エッチング時間とエッチングによる脚幅の減少量との関係を示す図である。 本発明における製造工程を示す流れ図である。 水晶振動子の周波数のロット平均値の頻度を従来の技術と本発明による方法とで比較した図である。 音叉型の水晶振動子の構造を説明する図である。 従来の技術における水晶振動子の製造工程を示す流れ図である。 エッチング時間と金属膜パターン上の脚幅とエッチング後の脚幅の差との関係を示す図である。 水晶振動子の脚断面を示す図である。 水晶振動子のエッチング前の金属膜パターン上の脚幅とエッチング後の脚幅および凸部との関係を示す断面図である。
符号の説明
1 金属膜パターン
3 凸部
5 基部
7 振動脚
9 脚幅
11 脚長

Claims (2)

  1. 所定の周波数で振動する振動脚を有する水晶振動子の製造方法において、
    水晶ウエハの両面に前記水晶振動子の外形に応じた形状の金属膜を形成する金属膜形成工程と、
    前記振動脚の脚幅に応じた箇所の前記金属膜の寸法を測定する測定工程と、
    予め試料用水晶振動子に基づいて求めた振動脚の脚幅と周波数との第一の相関関係と、エッチングによる脚幅の減少量と周波数との第二の相関関係と、エッチング時間と脚幅の減少量との第三の相関関係とを用いて、前記測定工程で測定した寸法と前記所定の周波数とからエッチング時間を求める算出工程と、
    前記金属膜をマスクとして、前記算出工程で求めたエッチング時間、前記水晶ウエハをエッチングするエッチング工程と、を有することを特徴とする水晶振動子の製造方法。
  2. 前記振動脚の短辺方向は前記水晶ウエハのX軸と一致することを特徴とする請求項1に記載の水晶振動子の製造方法。
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