JP4638431B2 - 目標物質検出用の架橋型要素部品 - Google Patents
目標物質検出用の架橋型要素部品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4638431B2 JP4638431B2 JP2006522797A JP2006522797A JP4638431B2 JP 4638431 B2 JP4638431 B2 JP 4638431B2 JP 2006522797 A JP2006522797 A JP 2006522797A JP 2006522797 A JP2006522797 A JP 2006522797A JP 4638431 B2 JP4638431 B2 JP 4638431B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molecule
- template
- junction
- target
- dna
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6813—Hybridisation assays
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q1/00—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
- C12Q1/68—Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
- C12Q1/6813—Hybridisation assays
- C12Q1/6816—Hybridisation assays characterised by the detection means
- C12Q1/6825—Nucleic acid detection involving sensors
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
- G01N33/00—Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
- G01N33/48—Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
- G01N33/50—Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
- G01N33/53—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
- G01N33/543—Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
- G01N33/54366—Apparatus specially adapted for solid-phase testing
- G01N33/54373—Apparatus specially adapted for solid-phase testing involving physiochemical end-point determination, e.g. wave-guides, FETS, gratings
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12Q—MEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
- C12Q2523/00—Reactions characterised by treatment of reaction samples
- C12Q2523/30—Characterised by physical treatment
- C12Q2523/307—Denaturation or renaturation by electric current/voltage
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Immunology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- Hematology (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Urology & Nephrology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Biophysics (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Cell Biology (AREA)
- Pathology (AREA)
- Food Science & Technology (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
- Testing Or Calibration Of Command Recording Devices (AREA)
- Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
Description
分子はそれが置かれた環境の変化の影響を受ける。例えば、一本鎖デオキシリボ核酸(ssDNA)はそれと相補的なssDNAの存在に反応を示す。1本の一本鎖DNAがそれに相補的な一本鎖とハイブリダイゼーションを起こす(会合する)とその外観形状全体としての長さは短くなり、同時にDNAとしての電気伝導度も変化する。これら変化の大きさはこのときの2本の一本鎖DNA間の相補的正確度と直接的に関係しており、ヌクレオチド一箇所のみの相違であっても、これら変化は測定可能な大きさとなる。これら変化を分析することで、種々の病原性微生物の同定し、あるいは同微生物をそれらが属する株ごとに分類・識別できる。
図1は何らかの目標物質を検出、同定するための典型的な操作方法100を示すものである。一例にあっては、一種類の一本鎖DNA断片などが当該目標物質として特定される。
図2には、一例におけるセンサー200を示す。基板215は、構造体部分、すなわち対照の役目を果たす基盤(対照基盤)であり、その上にカンチレバーが配置・固定される。固定台210はカンチレバー205Aの一端に結合されその端部を固定すると同時に、同カンチレバー205Aが上記基板215の上方に突き出した空間位置まで持ち上げ支える。一例では、カンチレバー205Aは約200μmの長さ、約20μmの幅、および約1μmの厚さを有する。鋳型分子220の一部分がカンチレバー205Aの自由端に取り付けられる。
図3には、ダイレクテッド・テンプレート回路(DiTC)の構造を採用して作製されたセンサーの構成を示す。ダイレクテッド・テンプレート回路は、微小電気機械の様々なシステム、複数の自己組織化単分子膜(SAMs)、DNAハイブリダイゼーションのそれぞれを利用する様に構成される。リソグラフィー手法を用いて、それぞれが銀(Ag),クロム(Cr)、金(Au)および炭素といった金属などのいずれかを材料とし、ミクロン単位の寸法の種々なパターン形状を有する複数枚の薄膜が形成される。形成する自己組織化単分子膜の種類を選択することでMEMSの表面に固定する鋳型分子を選択することが可能となる。SAMs(複数の自己組織化単分子膜)を使うことで、金などの表面にタンパク質や他の生物学的成分分子を固定化することが可能となる。加えて電流測定的手法と電極上に配置されたSAMs(複数の自己組織化単分子膜)を利用して目標検体分子を検出することが可能である。
一例にあっては、一本鎖DNAの強度およびその長さはそれを構成する塩基の種類、配列並びに環境条件によって変化する。すなわちDNAの一本鎖がそれに相補的な一本鎖断片との間で相互作用を起こすとそれに伴って測定可能な生物物理学的な現象が生起する。具体的な数値を示すと、DNA一本鎖がその相補的一本鎖とハイブリダイズ(会合)するのに伴う長さ方向の自由収縮の平均的割合は約40%である。
DNAを構成するヌクレオチド配列ならびにその組成の異同はその構造的ないしは上記以外の生物物理学的パラメータにも影響を及ぼす。
図5Aおよび図5Bはカンチレバー型センサー500の概略図である。図5Aには、鋳型分子545が並置型カンチレバー505Aの双方の自由端を架橋ないし接続している状態が示されている。カンチレバー505Aのそれぞれは導電体550と双方のカンチレバー505Aの固定端に配置された接続板535を経由して検出器回路530と電気的に接続されている。接続板535は二種類の層、レイヤ515およびレイヤ520の上に形成されたレイヤ510に接着されている。一実施例では、レイヤ510、515、520はそれぞれSi3N4、Si、Si3N4から成り、それぞれの厚さは約50nm、150nm、250nmである。カンチレバー505Aのそれぞれはレイヤ515の内部に形成される試料配送路540の上方に配され支持されていることになる。カンチレバー505Aのそれぞれは、一実施例では、2種類の層、レイヤ555(金)とレイヤ560(クロム)とからなり、その厚さはそれぞれ約40nm、約5nmである。
図8には、鋳型分子が形成する架橋を用いて目標分子を検出し同定を行うのにどのように共鳴現象を利用するのかを示すグラフがある。
図9には、一例における作製処方900をフロー・チャートにして示す。この図では、操作905にてカンチレバーがベース上に形成される。例えば一端が固定されもう一端が自由になった環状または螺旋状の構造体も含めて、前記カンチレバーとは異なる機構を採用することも考えられる。加えて、ドラム楽器のヘッドのように、中央部が可動し周縁部が固定台ストラクチャに固定された円盤状または長方形状の機構も考えうる。一実施例では、固定台上にカンチレバーを形成するために半導体部品の製造技術が使用される。
一実施例にあってはでは、処方900の実行は、特定された用途のセンサーを専門に作製するする製造業者によって行われるものである。
図10および図11には、試験の実施処方1000および試験の実施処方1100を示す。これらの実施処方は、他の実施処方と同様に、センサーに接続されたコンピュータまたは他の制御回路を用いて、実施できるものである。一例では、センサーを手動で制御してこの実施処方が実行される。
図11には、一試料に関して複数種の項目の試験を順次実施する場合を想定した処方1100を示す。これら対象とする項目の試験をパラレルに実施するほかここに示したものとは異なる順序にて実施することも十分考えうるものである。例えば、共鳴周波数、共鳴振幅および導電率の変化の測定は、同時に実施可能である。処方1100にあっては、初期条件、すなわちベース・ライン値は操作1105にて確定される。
架橋部分分子の長さやそれに加わる力の変化については測定が可能であるがそれらに加えて当該DNAの分子が構成する構造自身が導電体でありその導電特性が同分子の構造体の内容、配列順、長さ、ならびに当該架橋構造部分を含んでなる回路の化学的環境に依存して定まる種類のものである。一例にあっては、測定した導電度から当該分子構造中のグアニン/シトシンの含有割合を算出するものである。
一例にあっては、センサーは、その一例がカンチレバーであるが、一端で保持された動作型部材を有する。ここで使用される鋳型分子は接触点に接合されており、この接触点は同稼動部材上にすくなくとも一つ存在する。カンチレバーが採用された実例にあっては、カンチレバーは曲線形であったり、環形状をしていたり、網目構造に形成されていたりと様々である。一例では、この可動部材が一定の軸を有し回転する部材となっている。回転する部材にあっては、当該鋳型分子と目標分子との会合が起こると前記接触点は弧を描いてその位置を移動させる。一例にあっては、回転する部材の一端のみが回転移動しもう一方の端が一定位置に留まる構成、あるいは一端が一定方向に回転移動しもう一方の端が前記一端とは反対方向に回転移動をする、もしくは前記一端より小さい移動範囲で回転移動をする構成としこれら両端の回転運動に関わる位相間のズレに基づくズレ信号によって当該目標分子の種別を推定している。
一例では、当該システムには、目標分子の検出・同定に必要な信号の増幅、信号処理および、処理結果の表示の工程が含まれる。一例にあっては電子的な制御には、オン/オフの切り替え、モードの設定、表示の制御設定、バッテリ寿命に関わる設定、自己試験の実施およびリセットの実行などの様々な機能がある。一例にあっては、当該システムには一つないしはそれ以上数の液体用通路が備わっており、その各々が調製された試料液を各々のセンサーの表面に配送する。ここで各センサーには、それぞれに対してその検出・同定の目標とする病原体、その類似微生物あるいはこれらに関連した様々な変種である目標DNA分子があらかじめ定められており、また目標とする様々な成分分子は破壊済み溶液である当該試料液中に存在する。
本願発明に係るシステムは、生物学的ないし化学的分析に関係するものであり、目標物質の存在の有無の判定、同定および定量を行う方法および装置の双方を含むものである。一例にあっては、受けた圧力に応じて変形するアームを少なくとも一つ、生物学的で電子機器的でもあるカンチレバーにて、一定の電子回路の一部分として作製し、同アームに一定の表面処理を施し、その表面に一定の鋳型高分子を接合できるようにする。この鋳型高分子には、検出することが求められる物質に関わる何らかの目標分子の出現といった、それを取巻く環境の変化に応じて何らかの物理特性に係るパラメータにおいて測定可能な大きさの変化を来たす性質のものを採用する。例えば、当該鋳型分子の物理的形状または種々の部分の寸法が変化するとそれに応じてカンチレバーのアームが湾曲することになる。一例にあっては、一本鎖DNAで構成される一本の架橋を構成する鋳型分子にそれと相補的な分子鎖がハイブリダイズ(会合)する時に、当該鋳型分子をはさんで観測される電気特性に生じる変化が、検出される。物理特性あるいは物理特性に係るパラメータ生じるこのような変化を測定することで、問題とする物質の存在の有無や同定に有用な情報を獲得できる。一例では、様々なしかしある面で同様な鋳型分子の一つずつを用いてそれぞれが形成された複数本の架橋を一本ずつ有する複数個の回路が構成されており、これによると問題とする物質の濃度あるいは絶対量に関する情報が得られる。
ここで言う場合にあっては、生物学的な検出・同定用のデバイスなる表現は、生物学的な目標物質成分に関わる科、種、および株を特定的にかつ正確に識別するシステム機能に関係したものに対して限定的に使用される。DNAを利用した生物学的検出・同定用の治具に関係する場合においては、前記表現は前記システムを構成するDNA部品のものであって生物学的物質成分由来のDNAと特異的な相補関係を有し、特異的に同DNAと会合(ハイブリダイゼーション)できる能力に関わって使用されることもある。検出工程において陽性反応をする物質成分ならびに識別される物質成分の特異性を高めるため、本願発明にあっては採用する生物学的物質成分であるDNAの断片の種類を複数種(一例にあっては3種類を超える種類)とする。この際のDNA断片としてどこの領域部分を採用するかについてはその部分に係る分子鎖の算定長、分子鎖の特異性、分子鎖の電気伝導特性に関わるパラメータの種類、更にはMEMSである回路内の架橋を構成できるために必要な要素である分子鎖外観形状の自由度を考慮して決定する。種々のDNA断片長については、それが大きいことはその特異性(検出目標とする生物学的物質成分の各々に特有なDNA配列)が大きくなる方向に作用するものの、それが小さくなるとグアニン(G)とシトシン(C)の含有率が高い領域を選択的に採用することがし易くなる。
一例にあっては、検出・同定の対象とする生物学的物質成分であるDNAから特定のDNA領域を複数箇所選び出し、選び出した部分を形成し、選び出した部分を大量に作製し、次にそれら作製されたものに備わった高次構造を化学的に破壊する。同高次構造の化学的破壊はMEMSである当該回路の特定部分への接合を達成するために必要となるものである。以上に加えて、前記選択したDNA領域部分の変種が幾種類か形成され、そしてそれらDNA領域部分の変種が大量に生産され、前記した手順で作製される回路が然るべき排他的識別能力を発揮するか否かの試験に使用される。一例にあっては、ヌクレオチド組成・配列に関して2%〜30%相当部分が当該採用される鋳型DNA鎖のものとマッチングしないものを前記した変種として作製される。一例にあっては、検出・同定の対象である生物学的物質成分そのものから形成したり、同生物学的物質成分そのものをPCR法によって増幅したり、あるいはサブクローンイングしたりして4種類の150〜200塩基対断片が調製される。高い信頼度の有するDNAの形成となると形成できるssDNA断片はその長さが概ね50塩基対程度以下のものに限定されるため、目指す150〜200塩基対の長さを有する鋳型DNA鎖を得るにはハイブリダイゼーション(会合)やライゲーションの工程が必要になる。このように前記50塩基対以下程度の長さの断片を構成単位として形成される鋳型DNA鎖は、その5’(5ダッシュ)/3’(3ダッシュ)末端においてそれぞれ必要とされる特異性を持った接合用配位子で修飾されているものであった場合にあっては、MEMSの該当する接続用先端表面にそのまま接合される。これと別の方法にあっては、この様にして完成された150〜200塩基対の鋳型分子鎖がプラスミド・クローンイング・ベクトルにライゲーションされ、その後においてそれぞれ必要とされる種類のものを大量に作製するのに備えて、様々な種類を有する架橋形成用鋳型DNA鎖のライプラリーが構築される。一例にあっては、前記MEMSの該当する一対の接続用先端部の間を架橋するために、それぞれに選定された前記DNA領域に対応するものとして選ばれた分子鎖は制限エンドヌクレオターゼ消化工程によって当該検出・同定の対象とされる生物学的物質成分そのものから切り出したり、同生物学的物質成分からPCR法で増幅したり、同生物学的物質成分からサブクローニングしたりして調製される。
一例にあっては、回路の架橋部分を構成する種々のDNA鎖、種々の変種DNA鎖のそれぞれの配列の信頼度が評価される。配列の信頼度とは実際に与えられたヌクレオチド配列そのものがそうあるべきとされる配列とどれだけ正確に一致するかをいうものである。DNA配列については様々な配列確認方法があり。それらを駆使することにより、その末端に修飾を施しMEMSの先端部表面に接合しようとする分子のいずれについてもそれを構成するヌクレオチド配列を正確に捉えることができる。本発明に係る事項は、塩基対の一つずつにおけるミスマッチングにも敏感に反応できるレベルのものであり、したがって塩基対配列一つひとつ相違までが検出・確認の対象になる。
一例にあっては、特定のssDNA分子が複数種選定され、大量に作製され、そしてMEMSである回路の動作型構成要素部品の間に架橋を形成するのに使用される。これら特定のssDNA分子の選定にあっては、いくつもの生物学的でかつ物理的な特性が勘案され、同勘案の対象となる特性の例としては、分子長、分子のヌクレオチド組成、同分子のヌクレオチド配列、分子の変形し易さと機械的動き、ならびに電気伝導度に係る各種パラメータがある。想定された動きや電気伝導度に係る種々のパラメータが取る値は分子間力顕微鏡(atomic force microscopy:AFM)によって算定される。ここで用いる分子間力顕微鏡(AFM)は架橋を構成する鋳型ssDNA分子と種々の変種ssDNA断片の各々に排他的な特有性をもって関係付けられる物理的特性(すなわち、先端の位置移動として捉えられる分子の動きおよび電気伝導度)を測定できるものである。分子間力顕微鏡の先端側部品の各々とステージ側部品の各々は既刊の文献に公開されている処方によって金およびストレプタビジンで塗工されており、それぞれの対を形成する先端側部品とステージ側部品の間にはその両端の一方をチオール、他方をビオチンで修飾された架橋用鋳型DNA分子鎖で架橋が形成される。当該MEMSデバイスの構造の然るべき箇所に相補的ssDNA分子や種々の変種ssDNA分子が送入される直前、送入されている間、更に送入されたssDNA分子とのハイブリダイゼーション(会合)工程の完了時点において原子間力顕微鏡の先端部分の位置移動および結果する種々の電気的特性値が測定される。
b) 加水分解反応の制御: 水系環境の媒体自身を流れる電流が加水分解を誘発し、誘発された加水分解が当該環境媒体を流れる電流の大きさをかえることがある。この様な作用を適当な試薬を使用して調整する必要性がある。
c) 酸化反応の制御: DNAに電流をながすとその電流によってDNAに酸化反応を誘発しその構成、特にグアニン残基を酸化・破損することがある。適当な酸化防止剤(すなわちアスコルビン酸やクエン酸)を添加し酸化的破損の発生を防止することが必要となる。
d) DNAの熱安定性確保に必要な要因の充足。(すなわち、0.5〜3モル濃度のベタイン(N,N,N−トリメチルグリシン);(Rees et al., Biochem., (1993) 32:137-144参照))
e) 高次構造破壊誘引剤の使用。(すなわち、2〜4モル濃度の酢酸四エチル、尿素、カオトロピック塩(トリクロロアセテート、パークロレート、チオシアネート類化合物、およびフロロアセテート類化合物の混合体)あるいはグリセロール、ホルムアルデヒド、およびジメチルスルフォオキシド(DMSO)の混合体)
f) 分子間の相違識別除外現象を利用しDNAとDNAとの会合を活発化するようなハイブリダイゼーション(会合)促進剤の使用。典型的な促進剤としては酢酸塩類とアルコール類化合物の混合体、一定の分子構造を有するアミン類化合物(スペルミン、スペルミジン、ポリリシン)、0.1〜0.5モル濃度の分散剤化合物(ドデシルトリメチルアンモニウム・ブロマイド、およびセチルトリメチルアンモニウム・ブロマイド)および一本鎖の形状を有し、会合能を有するものであって更に特定の特徴を有する低分子量タンパク質分子がある。
一例にあっては、回路内の架橋を構成する鋳型DNA分子の個別的に識別すること、および種々の変種分子を個別的に認識することが実行される。ここでいう個別的な認識とは当該分子の塩基配列の特異性に基づく個々の分子の識別をいう。ソフトウェア・プログラムを利用した分析を行うことで検出対象とされる何らかの生物学的物質成分が生体物質成分特異性スクリーニングの実施が可能なタイプのものであって、かつある株に由来する一特定領域に相当するDNA断片であるものについてはその特異性を明らかにすることができる。
一例にあっては、DNAを有機物表面あるいは無機物表面に接合する様々な既知の方法を採用してDNA分子断片(MEMSで構成される回路の接続用先端部の対に橋を架ける目的で選ばれた分子断片)をMEMSの特定部位表面に接合する。ここで用いるDNA分子断片は特定の配列形成により獲得した分子断片、PCR法により増幅し獲得した分子断片、あるいはクローニングにより獲得した分子断片である。一例にあっては、架橋形成用の当該鋳型DNA分子の修飾された両端にある特異な化学的構造部分のそれぞれとMEMSの接続用先端部表面とに架橋反応が生じて、分子鎖配置方向について特定的な形でこの鋳型DNA分子の接合・固定が実現される。特定部位の化学構造に関して特異的に機能を発揮するクロスリンカーで市販されているタイプのものは一般に親核置換型の化学反応を利用するものである。この型の化学反応は一般的に言って、離脱する側の官能基が接近してくる親核型官能基に直接的に置換されることで完結する。一例にあっては、前記MEMSで構成される回路の接続用先端部位の対が金で塗工された先端部とストレプタビジンで塗工された先端部の対となっている。一例にあっては、架橋形成用の鋳型ssDNA分子がビオチンとストレプタビジンの間、ならびにチオールと金の間にそれぞれ生じる共有結合によって原子間力顕微鏡を構成する部位であり同時にMEMSの部位である部位表面対の双方それぞれに接合・固定される。
一例にあっては、微小電子機械機構システム(MEMS)は、100万分の1メートル(ミクロン)のオーダーの寸法にて構成される微小な動作型部位を有する様々な機構を利用する技術に関わるものである。これらの機構は、集積回路(IC)の製造に関わるものと同様の様々な治具・手法を駆使して作製される。一例にあっては、MEMSであるデバイスは、機械的な素子部品と電気的な素子部品との様々な組み合わせで構成されておりその作製が完了するとピンを有する封止容器内に収められ、封止容器と一体のものとしてプリント回路板(PCB)上に配されたソケットに挿し込まれることで同PCBに装着される。
一般に、MEMSであるデバイスの作製には、基板に何らかの物質の薄膜形成をすること、同物質の薄膜上にフォトリソグラフの技術を使って一定形状のマスクを形成すること、完成したこのマスクを利用して前記薄膜の特定の箇所にエッチングを加えることが求められる。前記物質を基板(シリコン・ウェファー)表面に沈着するにあっては化学反応を利用した手法(化学蒸着、エピタキシ、エレクトロデポジション、または加熱酸化)または物理的現象を利用した手法(蒸散、スパッタリング、あるいはキャスティング)を使う。これらの手法は当該工程のスピード、精密さ、工程費用の点でそれぞれに異なるものの、いずれの手法による場合にも完成される薄膜の厚さは2〜3ナノメーターから約100ミクロンまでと様々に調製できる。一定の形状のパターンを形成する作業は、感光性材料を基板表面に塗工する工程、その表面上に当該パターンが形成されたマスクを所定の位置に置く工程(当該表面とマスクの双方に然るべく配された位置決めマークを利用するのが典型的な手法である)、そしてこの感光性材料の塗工膜に光を照射する工程で構成される。採用される工程に応じて前記露光工程を終えた塗工膜の光の照射を受けた部分または照射の影となった部分のどちらかが除去され、当該基板材には所定のパターンが形成されることになる。MEMSであるデバイスの作製には、以上の外、基板表面の生成、感光性塗工膜の現像、作製品の洗浄などの工程が必要である。
動作型要素部品がその複数箇所に配置された回路で構成されたMEMSであるデバイスの物理的な作製が完了した後に、必要なタイプのssDNA分子(鋳型分子)の一本一本がデバイスに導入・接合される。カンチレバーの腕が形成されてなる一例にあってはカンチレバーの自由端からカンチレバーの下方対面にある基板側の接触点までをssDNAが架橋を形成する様に接合される。一例にあっては、これら接合相手の表面それぞれは、同表面それぞれに当該鋳型ssDNAの両端の各々に付与された所定の機能性に従って同両端のそれぞれが接合を完了できる様な特定の表面調整が加えられている。
いくつかのケースにあっては、分子鎖1本のみが当該空隙を架橋する形で接合を完了したときにはそれ以外の幾本ものssDNA鎖が金で塗工された表面のみに接合しており、また、更に別のいくほんものssDNA鎖がビオチン化された表面のみに接合している。このような分子鎖、いわば「はずれもの分子鎖」、は検出対象である病原体由来の種々配列を有するssDNA鎖と何らかの形態でつながり、本来の検出・同定の実行に悪影響を及ぼす可能性がある。一例にあっては、所定のセンサー部位以外においてつながり現象が生起しないように、その両端において接合を達成できていないssDNA分子をすべて除去するために当該デバイスをエクソヌクリアーゼで処理する。
d) 検出、同定、および識別の達成
e) デバイスの表示部上への結果の表示
本願発明の実施例であるシステムにおいて採用される典型的な構成にあっては、これらに限定するものではないが、土壌、水、あるいは空気中に存在する種々の動物、細菌、ビールス、カビ、植物、古細菌に由来する種々の成分をリアル・タイムで検出、同定、識別、更には濃度測定する。ここで言う種々の成分の内典型的なものに、これらに限定するものでなく、ヒト、植物、動物の病気の原因となる病原体に関係した有機成分(核酸類、アミノ酸類、各種炭水化物などの化合物)、無機成分(すなわち、金属類、無機のリン酸塩類化合物など)があり、食品の安全性上の問題成分とそれを含有する物質、治療対象の病気に関する問題成分とそれを含有する物質、疾病素因である遺伝子配列に関する問題成分とそれを含有する物質、植物や動物の病気の発症前診断に関する問題成分とそれを含有する物質、診断用の道具として特定された成分とそれを含有する物質、特定のRNAの遺伝子発現を検査する試験道具としての成分とそれを含有する物質、多型識別法によるヒトや動物の個体識別を実施するため成分とそれを含有する物質が挙げられる。
1) プリオン分子が他の構造のプリオン分子との間に示すタンパク質分子間相互作用を利用することが考えられる。牛海綿状脳症(BSEと略される。狂牛病とも呼ばれる)は牛の神経細胞において細胞変性が進行する病気であり、その病気に罹患した牛の肉を使用した肉製品を食したヒトにクロイツフェルト・ヤコブ病(CJDおよびvCJD)を発症させる。牛以外のいくつかの種の動物が罹患するBSEに近似した種々の病気の存在が確認されており、これら近似の病気は伝播性海綿脳症類の病気(TSE類の病気)として区別される。牛におけるBSEあるいはヒトにおけるCJDはプリオンと呼ばれる神経タンパク質分子が正常な折りたたみ形状から伝染性の不正な折りたたみ形状に変化することで発症する。不正な折りたたみが起こったプリオン分子のそれぞれはその周りのプリオン・タンパク質分子にも不正な折りたたみを誘発する。本願発明になるシステムは正常なプリオンが有する物理的形状をそれが病変して生じる伝染性の形状とは区別された形で検出できる。一例にあっては、正常なプリオン・タンパク質分子では当該分子の立体構造の外側表面に露出される位置にシステインやヒスチジン残基を有しているがこれらシステインやヒスチジン残基によって正常なプリオン・タンパク質分子がMEMS中の金、ニッケル、あるいは白金でその表面を塗工された部位に捕捉されることになる。
1) 細胞外炭水化物の抗原部位(エピトープ)と受容体タンパク質との間に発現する相互作用の検出・分析ができる。このような生物学的現象の具体例にビールスやバクテリアへの感染がある。これらに該当する典型的な相互作用がタチナタ豆(Jack bean/Canavalia ensiformis)のタンパク質分子、コンカナバリンA(con.A)とマンノース糖類化合物との間に発現するものである(Acta Crystallogr., Sect. D 50 pp. 847 (1994) 参照)。一例にあっては、MEMSとして構成された回路に配置されたそれぞれの動作性要素部品がヒスチジン残基あるいはシステイン残基を間に介してCon.Aで架橋される。グルコースを含有する種々の試料はこれに何らかの形態でつながりCon.Aタンパク質分子の形状・寸法に変化をもたらし、その結果システム側に信号を送出する。本願発明になるシステムはこの種の回路を保有するものにあっては残存するグルコースの有無ならびに残存濃度を確認できるものであり、糖尿病のコントロールを実施に利用できる。
二つの細胞間に発現する相互作用、すなわち細胞と細胞とを結合する力は多かれ少なかれ炭水化物分子がほかの炭水化物分子あるいは糖質タンパク分子との間に発現する相互作用によって生じる(J Cell Biol. 2004 May 24; 165(4):529-37. 2004 May 17 参照)。スフィンゴ糖脂質(GSL)間の相互作用はマウス・メラノーマ細胞における細胞間力に関与しているようである。典型的な一例にあってはがんの細胞増殖観察に利用するために、GSLをその結合形成部位として糖タンパク質分子が結合してなる様々な構造が作製される。
最初に触れる現象は物理的なもので、二本鎖DNA(dsDNA)のラセン形状に関わる。一本鎖DNA(ssDNA)は一般に1本の線のような形状の構造を有しそのヌクレオチド1塩基当たりの長さは5.84Å程度である(DNA鎖を形成するブロックともいうべき塩基の一つひとつはグアニン(G)、アデニン(A)、チミン(T)、およびシトシン(C)の内のいずれかである)。1本のDNA鎖がそれと相補的なもう1本のDNAと並びあいつながりを持つ(この工程をハイブリダイゼーション(会合)と呼ぶ)ことでdsDNAに特有のラセン形状の構造が形成される。この構造をとることで隣り合うヌクレオチド塩基間の距離が3.4Åとなる。したがって、50塩基のssDNAの長さが292Å程度であるのにdsDNAにおける同じ数のヌクレオチドの長さは175Å(17.5nm)にしか過ぎない。すなわち約40%もの短縮化が起こっている(各鎖の詳細な長さについては塩基配合、塩基配列、おかれた環境により多少の違いがおこる)。この長さにおける減少量は当該鎖の各々ごとに一意的に定まるものであり、また物理的に測定・識別できる。
二番目に述べる事象は生理的なもので、互いが相補的にマッチングする2本のssDNAが引寄せ会うことで生起する。これは当該ssDNAの電気伝導度がハイブリダイゼーション(会合)に原因して著しく上昇する現象である。ssDNAが電気伝導性を持つことは多くの研究によってこれまでに知られている。これら研究によると、ssDNAが示すこの電気伝導性の大きさは当該ssDNAの遺伝子配列の如何に大きく依存し、グアニンとシトシン(GとC)は導電体として働く傾向にある一方アデニンとチミン(AとT)は相対的には絶縁体として働く傾向にある(文献データに基づく)。
が、ハイブリダイゼーション(会合)後のそれがハイブリダイゼーション(会合)前のssDNAのそれの100倍にも及ぶものである。このような著しい上昇をもたらす機序に関しては今なお文献上で議論されている所である。議論の対象である機序、塩基対が整列する領域に電子トンネルが形成されるとするものと糖リン酸骨格内に電子ホッピングが起こるとするもののどちらが正しいものであるにしろ、伝導度の上昇幅は大きく、またそれに伴うシグナル/ノイズ比は十分に大きくなるため、その上昇量を測定することは可能である。
[印加された電圧による分子の高次構造破壊]
三番目の事象は生理的なもので、互いに引寄せ会い1本となったdsDNAが2本の互いの相補的なssDNAに分離する現象に関わる。DNA分子のハイブリダイゼーション(会合)とそれに伴う分子の高次構造破壊の現象を実験室で再現・制御する手法として良く知られているものにサウザン・ハイブリダイゼーションがある(文献データによる)。塩類の種類・濃度や温度条件などの環境条件値を調節することでDNA分子のハイブリダイゼーションや高次構造破壊の進行を制御することができる。分子の高次構造破壊にあっては当該dsDNAに十分な大きさの電流を流すことで生起させることも可能である。その機序については、ここでも十分に解ってはいないものの、現実にこのような現象の進行制御が数多く報告されている(文献データによる)。
「バシルス・サブチリス菌の遺伝子DNAの調製」: バシルス・サブチリス菌(エーレンベルグ)コーン168株(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション社 27370番(American Type Culture Collection (ATCC) #27370))を滅菌後のATCC社製培地#265、100ml中で培養した。同培地は1リットル当たり12.5gのハート・インフージョン・ブロス(BD#238400),5.4gのニュトリエント・ブロス(BD#234000)、および2.5gのイースト・イクストラクト(BD#212730)を含む。菌株の培養は30℃で15時間とし、この間140rpmで振とうした。このようにして得られた菌株から遺伝子を分離するにあたっては一定の調整を加えたもののそのための標準的とされる方法を採用した(Marmur,J.1961.A procedure for the isolation of deoxyribonucleic acid from microorganisms. J.Mol.Biol.3:208−218)。この方法の概略は、当該バシルスの菌株を含む培地100mlを10分間、重力の4000倍の加速度の遠心分離機にかけ、集積したペレット状物体を再度培地に分散して培養室に戻し37℃で一時間培養した。このときの培地は9.5mlのTE、0.5mlのSDS10%液、および50マイクロリットルの濃度が20mg/mlであるプロテイナーゼK酵素の液の混合物であった。ここでTEはトリス、すなわち、トリスヒドロキシ−アミノメタン(EM社#9210)の濃度が10mMでEDTA(エチレンジアミン四酢酸、EM社#4010)の濃度が1mMである水溶液、SDSはドデシルスルホン酸ナトリウム(EM社#DX2490−2)であり、プロテイナーゼK酵素はEM#24568−3であった。
1) B.サブチリスDNAを元にするサブクローニング: 微生物DNAからクローニングで生成される断片は、多くの場合、研究者個人や商業目的の供給者から入手できる。必要な121塩基対長の断片も含めて、B.サブチリスDNAの長い断片を挿入断片として持つ種々のプラスミドは制限酵素、AatIIとSphIを使用することで消化できる。この消化過程からは171塩基対長の断片が得られ、得られた断片から、pGem−T(Promega社)AstIIとSphIサイトなど、その後の目的に沿った如何なるクローニング・ベクターをもクローニング生成することができる。必要な121塩基対長の断片は上述したPCR処方に従うことでこのプラスミドからサブクローニングによって生成できる。
以上述べてきた作業は83塩基対長ないし2854塩基対長におよぶ約80種類の分子を使用して実施された分子とAFMに関する検討作業である。DNAはプラスミド・ベクター、ラムダ・ビールス、E.コーライ菌のゲノム、およびB.サブチリス菌のゲノムそれぞれのDNAに由来するものであった。上述した121塩基対長の分子鎖断片を検討作業に最も頻繁に利用したが、検討作業で使用したすべての分子に関し同様の結果が得られた。本検討で最初に行った作業は、上述の通りの方法でAFMの先端部分と基盤部分との双方にその両端をそれぞれ接合された121塩基対の一本鎖断片の長さ方向の収縮の測定であった。この測定は、121塩基対長の一本鎖断片あるいは121塩基対の挿入分子鎖を保有する変性プラスミドの低濃度液(1〜2分子/μl)の4−5μlをピペットにて供給し、供給後数秒以内に発生するAFMの先端部分の位置移動を観測するというものである。図4には121塩基対長の分子鎖断片にどのようにして約10nmの長さ方向の収縮が発生するかが示されている。
ステップ1‐ リンカー(小文字で示す)を持つ様々な分子断片(A+、A−、B+、B−)の生成
(A+) =5'-CTGGGCTACACACGTGCTACAATGGACAGAACAAAGGGCAGCGAAACCGCGAGGTTAAGCCAATCC
(B+) =5'-CACAAATCTGTTCTCAGTTCGGATCGCAGTCTGCAACTCGACTGCGTGAAGCTGGgcatg
(A-) =3'-tgcaGACCCGATGTGTGCACGATGTTACCTGTCTTGTTTCCCGTCGCTTTGGCGCT
(B-) =3'-CCAATTCGGTTAGGGTGTTTAGACAAGAGTCAAGCCTAGCGTCAGACGTTGAGCTGACGCACTTCGACC
ステップ2− 分子断片のハイブリダイゼーション(会合)(A+をA−と、そしてB+をB−と)
(A+/A−)‐ 95℃に加熱後室温まで徐々に冷却
CTGGGCTACACACGTGCTACAATGGACAGAACAAAGGGCAGCGAAACCGCGAGGTTAAGCCAATCC
tgcaGACCCGATGTGTGCACGATGTTACCTGTCTTGTTTCCCGTCGCTTTGGCGCT
(B+/B−)‐ 95℃に加熱後室温まで徐々に冷却
CACAAATCTGTTCTCAGTTCGGATCGCAGTCTGCAACTCGACTGCGTGAAGCTGGgcatg
CCAATTCGGTTAGGGTGTTTAGACAAGAGTCAAGCCTAGCGTCAGACGTTGAGCTGACGCACTTCGACC
ステップ3‐ 分子断片をライゲーションする(A+/A−をB+/B−に)
(A+/A−)‐ T4・DNAリガーゼを加えた1倍濃度ライゲーション緩衝液を室温で使用
CTGGGCTACA----ACCGCGAGGTTAAGCCAATCCCACAAATCTGTT---GTGAAGCTGGgcatg
tgcaGACCCGATGT----TGGCGCTCCAATTCGGTTAGGGTGTTTAGACAA---CACTTCGACC
生成される121塩基対分子はpGem−TのAatII/SphIのクローンニング・サイトにらいゲートできるものとなる。
溶液類:
溶液I: 50mMのグルコース溶液(0.9%w/v)、25mMのTris pH8、10mMのEDTA pH7.5
溶液II: 0.2NのNaOH、1%のSDS
溶液III: 2.7Mの酢酸カリウムに氷酢酸をいれてpH4.8に調整
SOC培地=(100ml当たり、Bacto(R)‐tryptone(BD社)を2グラム、イースト抽出液(BD社)を0.5グラム、1Mの濃度の食塩水を1ml、1M濃度の塩化カリ溶液を0.25ml、2モル濃度のMg2+ストック液を1ml、2モル濃度のグルコース液を1ml含有する)
Mg2+ストック液=MgCl2を1モル濃度で、かつMgSO4を1モル濃度で含有する溶液
LB/アンピシリン/IPTG/X−Galプレート=培地1リットル当たり15グラムの寒天(BD社)、10グラムのBacto(R)‐tryptone(BD社)、5グラムのイースト抽出物(BD社)、および5グラムの食塩を含む。更にそのpHhaNaOHで調整した後、オートクレーブし、50℃まで冷却。その後アンピシリンを1mlあたり100マイクログラム、IPTGを0.5ミリモル濃度になる量、そしてX−Galを1ミリリットル当たり80マイクログラムとなる量を追加する。85mmのプレートの各々にこの培地30〜35ml注入し、寒天が固まるまで22℃で維持しその後4℃にて保存する。
[省略表現]:
ml:ミリリットル、 μl:マイクロリットル、 g:グラム、 mg:ミリグラム、ng:ナノグラム、 M:モル濃度またはモル/リットル、mM:ミリモル濃度。
(BD=Becton、Dickinson and Company, Franklin Lakes,NJ)
(EM=EMD Chemical Inc.、 Gibbstown、 NJ)
(VWR=VWR International, West Chester, PA)
(Calbiochem/Novabiochm Corp. San Diego, CA)
(Promega=Promega Corporation Madison、 WI)
(Pierce=Pierce Botechnology Inc.、Rockford,IL)
化学的ないしは生物学的検出・同定システムはいずれにしろ(A)試料の採取、(B)試料の調製と輸送、(C)試料の分析技術、および(D)信号処理と結果の出力(図1参照)の機能を持つことが必要である。一例にあっては、それが有するマイクロチップ(複数のマイクロチップのこともある)が微小電気機械システム(MEMSと略称される)である数千個ものDNA感応型カンチレバーを備えており、またこれらカンチレバーはそのために必要な位置に配置されていることもあって、当該システムによって複数種類(それがマルチプレックス型であれば)の病原体の検出・同定・濃度測定が可能となる。
Claims (38)
- 第一の表面に設けられた第一の接合点と第二の表面に設けられた第二の接合点とを含む少なくとも二箇所の接合点の間に繋ぎつけられた鋳型分子と、
前記第一の接合点と前記第二の接合点に接続された検出器とを含んで構成されるデバイスであって、
前記第一の表面は前記第二の表面から独立したものであること、前記鋳型分子は目標分子を認識する部位を少なくとも一箇所含むこと、前記第一の接合点と前記第二の接合点が第一物理パラメータを有し、前記検出器が前記鋳型分子に流れる電流を示す前記第一物理パラメータの変化に基づき出力信号を生成するよう構成されていること、前記第一物理パラメータの変化が前記目標分子と前記鋳型分子との間のハイブリダイズに対応するものであること、一本鎖導電体核酸分子が前記鋳型分子として選択されることを特徴とするデバイス。 - 前記鋳型分子がssDNAまたはssRNAであることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記目標分子が核酸であり、前記核酸の塩基配列が前記鋳型分子の塩基配列に対して、前記目標分子が前記鋳型分子とハイブリダイゼーションできるに十分な程度に相補的であることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記鋳型分子が核酸であり、前記核酸分子は、前記核酸分子の3’末端位置で前記第一の接合点に接合され、5’末端位置で前記第二の接合点に接合されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- さらに、
或る対照部位を基準とする前記第一の接合点の共鳴振動の周波数、
前記対照部位を基準とする前記第一の接合点の共鳴振動の振幅、
前記対照部位と前記第一の接合点との間の距離、および
前記第一の接合点と前記対照部位との間の配列関係、
の内の少なくとも一つを含む第二物理パラメータを備えることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。 - 前記対照部位は前記第二の接合点を含むことを特徴とする請求項5に記載のデバイス。
- 前記第一の表面が可動面を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記検出器が少なくとも光学的センサー、磁場センサー、電場センサー、電気容量センサー、電気抵抗センサー、ならびに応力センサーの内の少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記検出器が比較器とブリッジ回路の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記検出器が前記第一の表面に通じた共鳴振動発生器を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記検出器が前記第二物理パラメータの変化に基づき出力信号を生成するように構成されることを特徴とする請求項5に記載のデバイス。
- 前記検出器が前記第二の接合点と接続されており、前記第一物理パラメータを有する前記第一の接合点が、第一電気パラメータを有する前記第一の接合点および前記第二の接合点を含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記検出器が前記第一の接合点ならびに前記第二の接合点に接続された電圧供給源を含み、前記第一電気パラメータが電流値を含むことを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
- 前記電圧供給源が徐々に上昇する電圧を供給するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載のデバイス。
- 前記検出器が前記第一の接合点ならびに前記第二の接合点に接続された電流源を含み、前記第一電気パラメータが電圧値であることを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
- 前記電流源が徐々に上昇する電流を供給するように構成されていることを特徴とする請求項15に記載のデバイス。
- 前記検出器が電気信号を配信するべく構成された駆動回路を含み、前記第一物理パラメータに生じる変化が前記目標分子と前記鋳型分子の乖離に対応することを特徴とする請求項12に記載のデバイス。
- 前記第一および第二の表面の少なくとも一方がガラス、石英、珪素、およびポリマーの内の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記鋳型分子はチオール、金、ビオチン、およびストレプタビジンの内の少なくとも一つで前記接合点と接続することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 第一の表面に設けられた第一の接合点と第二の表面に設けられた第二の接合点を含む少なくとも二箇所の接合点の間に繋ぎつけられた鋳型分子に目標分子を暴露することと、
前記鋳型分子に流れる電流を示す、対照点と対比する形で前記第一の接合点を利用して測定した、第一物理パラメータの変化の関数として出力信号を生成することとを備えた方法であって、
前記鋳型分子は前記目標分子を認識する部位を少なくとも一箇所含むこと、
前記第一物理パラメータの前記変化が前記目標分子と前記鋳型分子との間のハイブリダイズに対応するものであること、
一本鎖導電体核酸分子が前記鋳型分子として選択されることを特徴とする方法。 - 前記対照点に対する前記第一の接合点の共鳴振動の周波数を監視すること、
前記対照点に対する前記第一の接合点の共鳴振動の振幅を監視すること、
前記第一の接合点と前記対照点との間の距離を監視すること、および
前記第一の接合点と前記対照点との間の配列関係を監視することを更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。 - 前記対照点が前記第二の接合点を含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
- 前記鋳型分子に電気信号を与えて前記目標分子の結合を解くことを更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
- 試料を受け入れるための目標分子導入口、
前記目標分子導入口と連通した位置に配置された鋳型分子を保有しているセンサーであって、該鋳型分子は第一の表面上の第一の接合点と第二の表面上の第二の接合点との間に架橋され、かつ目標分子を認識する部位を少なくとも一箇所に有するものであり、一本鎖導電体核酸分子が前記鋳型分子として選択され、前記第一の表面は前記第二の表面から独立したものであるセンサー、
前記第一の接合点と前記第二の接合点に接続されており、前記鋳型分子と前記目標分子との間のハイブリダイズに対応する、前記第一の接合点の測定対象パラメータの変化に基づいて、出力信号を生成するように構成された検出器、および
前記出力信号に基づいた結果を提供する出力回路を含んで構成されるシステムであって、
測定されたパラメータが前記鋳型分子に流れる電流であることを特徴とするシステム。 - それぞれがマルチプレクサを経由して前記検出器に接続されている複数のセンサーを更に含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- メモリにアクセスできるプロセッサが前記検出器に接続されており、前記メモリが前記測定対象パラメータの変化に基づいて目標分子の同定を実施するためのデータ保存を提供することを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- 前記出力回路はインターフェース、表示装置、および無線送受信機の内の少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- 前記鋳型分子に接続された、前記鋳型分子の電気伝導度を測定するための試験回路を更に含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- 前記鋳型分子に接続された、前記鋳型分子から目標分子の結合を解くためのリセット回路を更に含むことを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- 前記目標分子導入口、前記センサー、前記検出器、および前記出力回路の内の少なくとも一つを収容するためのハウジングを更に有することを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- 前記第一物理パラメータの増加が、前記目標酢酸分子と前記鋳型酢酸分子との間のハイブリダイズに対応するものであることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 第一の表面に設けられた第一の接合点と第二の表面に設けられた第二の接合点とを含む少なくとも二箇所の接合点の間に繋ぎつけられた鋳型核酸分子と、
前記第一の接合点と前記第二の接合点に接続された検出器とを含んで構成されるデバイスであって、
前記第一の表面は前記第二の表面から独立したものであること、前記鋳型核酸分子は目標核酸分子を認識する部位を少なくとも一箇所含み一本鎖導電体核酸分子として選択されること、前記第一の接合点と前記第二の接合点が前記鋳型酢酸分子に流れる電流を示す第一物理パラメータを有し、前記検出器が目標酢酸分子と前記鋳型酢酸分子のハイブリダイズおよび前記目標酢酸分子と前記鋳型酢酸分子で形成されたハイブリダイズの破壊に関する前記鋳型酢酸分子に流れる電流の変化に基づき出力信号を生成するよう構成されていることを特徴とするデバイス。 - 前記第一および第二の表面が互いに一定の距離であることを特徴とする請求項32に記載のデバイス。
- a)第一の表面に設けられた第一の接合点と第二の表面に設けられた第二の接合点を含む少なくとも二箇所の接合点の間に繋ぎつけられた鋳型酢酸分子に目標酢酸分子を、混合を与えるために暴露することと、
b)前記鋳型酢酸分子に流れる電流を示す、対照点と対比する形で前記第一の接合点を利用して測定した、前記鋳型酢酸分子に流れる電流を示す第一物理パラメータの変化の関数として出力信号を生成することと、
c)ハイブリダイズされた酢酸分子を破壊する状態に混合を受けることを備えた方法であって、
前記鋳型酢酸分子は前記酢酸目標分子を認識する部位を少なくとも一箇所含み一本鎖導電体核酸分子として選択されること、
前記第一物理パラメータの前記変化は前記混合で目標酢酸分子と前記鋳型酢酸分子のハイブリダイズに関することを特徴とする方法。 - 前記第一物理パラメータは、前記目標酢酸分子と前記鋳型酢酸分子との間で核酸配列の信頼度の一致に相関することを特徴とする請求項34に記載の方法。
- 前記出力信号は、前記鋳型分子と前記目標分子との間で核酸配列の信頼度の一致に相関することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
- 前記出力信号は、前記鋳型分子と前記目標分子との間で核酸配列の信頼度の一致に相関することを特徴とする請求項20に記載の方法。
- 前記出力信号は、前記鋳型分子と前記目標分子との間で核酸配列の信頼度の一致に相関することを特徴とする請求項24に記載のシステム。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US49314203P | 2003-08-06 | 2003-08-06 | |
PCT/US2004/025708 WO2005038459A2 (en) | 2003-08-06 | 2004-08-06 | Bridged element for detection of a target substance |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007501400A JP2007501400A (ja) | 2007-01-25 |
JP2007501400A5 JP2007501400A5 (ja) | 2007-09-13 |
JP4638431B2 true JP4638431B2 (ja) | 2011-02-23 |
Family
ID=34465061
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006522797A Expired - Fee Related JP4638431B2 (ja) | 2003-08-06 | 2004-08-06 | 目標物質検出用の架橋型要素部品 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
US (4) | US8078408B2 (ja) |
EP (4) | EP2365324A3 (ja) |
JP (1) | JP4638431B2 (ja) |
KR (1) | KR101214179B1 (ja) |
CN (1) | CN1846130B (ja) |
AU (1) | AU2004281449B2 (ja) |
BR (1) | BRPI0413294B1 (ja) |
CA (1) | CA2534632C (ja) |
HK (1) | HK1090697A1 (ja) |
IL (1) | IL173458A (ja) |
WO (1) | WO2005038459A2 (ja) |
Families Citing this family (33)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7366704B2 (en) * | 2001-06-28 | 2008-04-29 | Waters Investments, Limited | System and method for deconvoluting the effect of topography on scanning probe microscopy measurements |
US6954025B2 (en) * | 2002-05-13 | 2005-10-11 | University Of Florida Research Foundation, Inc. | Resonant energy MEMS array and system including dynamically modifiable power processor |
CA2534632C (en) | 2003-08-06 | 2017-07-11 | Bridger Technologies, Inc. | Bridged element for detection of a target substance |
KR100746961B1 (ko) * | 2006-07-31 | 2007-08-07 | 한국과학기술연구원 | 단백질 키나아제 a 검출용 바이오 센서, 및 이를 포함하는키트 |
GB2444510B (en) * | 2006-12-09 | 2010-04-14 | Univ Sheffield | Substance detection system and method |
JP4849409B2 (ja) * | 2007-02-20 | 2012-01-11 | セイコーインスツル株式会社 | 化学分析センサ及び相互作用計測装置 |
TWI346777B (en) * | 2007-07-20 | 2011-08-11 | Long Sun Huang | Micro-sensor for sensing chemical substance |
US8236569B2 (en) * | 2007-08-07 | 2012-08-07 | University Of South Carolina | Multi-dimensional integrated detection and analysis system (MIDAS) based on microcantilvers |
DE102008039624B4 (de) * | 2008-08-25 | 2010-05-20 | Kist-Europe Forschungsgesellschaft Mbh | MIP-Nanopartikel-Chipsensor, dessen Verwendung und analytisches Nachweisverfahren |
JP4609562B2 (ja) * | 2008-09-10 | 2011-01-12 | 日立電線株式会社 | 微細構造転写用スタンパ及びその製造方法 |
US20100083762A1 (en) * | 2008-10-02 | 2010-04-08 | Evoy Stephane | Fabrication and use of submicron wide suspended structures |
JP5242347B2 (ja) * | 2008-11-11 | 2013-07-24 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 検出センサ |
JP5419767B2 (ja) * | 2010-03-24 | 2014-02-19 | オリンパス株式会社 | 検出センサ、物質検出方法 |
CN102551674B (zh) * | 2012-01-30 | 2015-04-22 | 东南大学 | 具有生物检测功能的针头及其应用 |
US10352899B2 (en) | 2014-10-06 | 2019-07-16 | ALVEO Technologies Inc. | System and method for detection of silver |
US9506908B2 (en) | 2014-10-06 | 2016-11-29 | Alveo Technologies, Inc. | System for detection of analytes |
US10196678B2 (en) | 2014-10-06 | 2019-02-05 | ALVEO Technologies Inc. | System and method for detection of nucleic acids |
US10627358B2 (en) | 2014-10-06 | 2020-04-21 | Alveo Technologies, Inc. | Method for detection of analytes |
US9921182B2 (en) | 2014-10-06 | 2018-03-20 | ALVEO Technologies Inc. | System and method for detection of mercury |
WO2016165828A1 (de) * | 2015-04-15 | 2016-10-20 | Yxlon International Gmbh | Verfahren zum prüfen eines elektronischen bauteils |
CN104777369A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-07-15 | 中山大学 | 一种测定等离子体杀菌后悬浮液电导率的方法 |
AU2017330304A1 (en) | 2016-09-23 | 2019-04-11 | Alveo Technologies, Inc. | Methods and compositions for detecting analytes |
KR102006651B1 (ko) * | 2017-06-12 | 2019-08-02 | 한국표준과학연구원 | 나노역학적 바이오센서 및 이의 제조방법 |
BR112020023494A2 (pt) | 2018-05-17 | 2021-03-30 | Stuart Lindsay | Dispositivo, sistema e método para medição elétrica direta de atividade enzimática, bem como método para sequenciamento |
CN113874728A (zh) * | 2019-01-30 | 2021-12-31 | 代表亚利桑那大学的亚利桑那校董事会 | 生物电子电路、***及其制备和使用方法 |
BR112021024958A2 (pt) * | 2019-06-20 | 2022-01-25 | Univ Arizona State | Dispositivo para sequenciar ácidos nucleicos, sistema e métodos |
CN110658235B (zh) * | 2019-09-30 | 2021-01-01 | 浙江大学 | 一种可抛弃式直压型污染物阻抗检测装置 |
US20220373542A1 (en) * | 2019-10-25 | 2022-11-24 | University Of Utah Research Foundation | Micro-Balance Biosensors to Detect Whole Viruses |
US20210247347A1 (en) * | 2020-02-12 | 2021-08-12 | Arizona Board Of Regents On Behalf Of Arizona State University | Electronic conductance in bioelectronic devices and systems |
JP2023516167A (ja) | 2020-02-28 | 2023-04-18 | アリゾナ・ボード・オブ・リージェンツ・オン・ビハーフ・オブ・アリゾナ・ステイト・ユニバーシティー | 生体高分子の配列を決定する方法 |
CN113671167A (zh) * | 2020-05-14 | 2021-11-19 | 北京元芯碳基集成电路研究院 | 生物电子器件及其制备方法和可控转化方法 |
US20220205945A1 (en) * | 2020-12-25 | 2022-06-30 | Aurangzeb Nafees Nagy | Detection of Target Nucleic Acid Molecules |
US20230067667A1 (en) * | 2021-08-30 | 2023-03-02 | Visera Technologies Company Limited | Biosensor structure, biosensor system, and method for forming biosensor |
Family Cites Families (38)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5595908A (en) | 1985-09-26 | 1997-01-21 | University Of Southern Mississipi | Piezoelectric device for detection of polynucleotide hybridization |
US4847198A (en) | 1987-10-07 | 1989-07-11 | The Board Of Governors For Higher Education, State Of Rhode Island And Providence Plantations | Detection and indentification of bacteria by means of ultra-violet excited resonance Raman spectra |
US6306598B1 (en) | 1992-11-13 | 2001-10-23 | Regents Of The University Of California | Nucleic acid-coupled colorimetric analyte detectors |
FR2703693B1 (fr) * | 1993-04-06 | 1995-07-13 | Pasteur Institut | Procédé rapide de détermination d'une séquence d'ADN et application au séquençage et au diagnostic. |
AU2636995A (en) | 1994-05-18 | 1995-12-05 | Research And Development Institute, Inc. | Simple, rapid method for the detection, identification and enumeration of specific viable microorganisms |
US6403367B1 (en) | 1994-07-07 | 2002-06-11 | Nanogen, Inc. | Integrated portable biological detection system |
US6485625B1 (en) | 1995-05-09 | 2002-11-26 | Curagen Corporation | Apparatus and method for the generation, separation, detection, and recognition of biopolymer fragments |
US6017434A (en) | 1995-05-09 | 2000-01-25 | Curagen Corporation | Apparatus and method for the generation, separation, detection, and recognition of biopolymer fragments |
US5972693A (en) | 1995-10-24 | 1999-10-26 | Curagen Corporation | Apparatus for identifying, classifying, or quantifying DNA sequences in a sample without sequencing |
US5871697A (en) | 1995-10-24 | 1999-02-16 | Curagen Corporation | Method and apparatus for identifying, classifying, or quantifying DNA sequences in a sample without sequencing |
US6418382B2 (en) | 1995-10-24 | 2002-07-09 | Curagen Corporation | Method and apparatus for identifying, classifying, or quantifying DNA sequences in a sample without sequencing |
US6238866B1 (en) | 1996-04-16 | 2001-05-29 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army | Detector for nucleic acid typing and methods of using the same |
US6054277A (en) | 1996-05-08 | 2000-04-25 | Regents Of The University Of Minnesota | Integrated microchip genetic testing system |
US6506564B1 (en) | 1996-07-29 | 2003-01-14 | Nanosphere, Inc. | Nanoparticles having oligonucleotides attached thereto and uses therefor |
US5981297A (en) | 1997-02-05 | 1999-11-09 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Biosensor using magnetically-detected label |
US5763768A (en) * | 1997-03-17 | 1998-06-09 | Iowa State University Research Foundation, Inc. | Analytical method using modified scanning probes |
US7052650B2 (en) * | 1997-03-28 | 2006-05-30 | Center National De La Recherche Scientifique (Cnrs) | Apparatus and method for the manipulation and testing of molecules, and in particular of DNA |
GB9706654D0 (en) * | 1997-04-02 | 1997-05-21 | Scient Generics Ltd | Disassociation of interacting molecules |
CA2306384A1 (en) | 1997-10-14 | 1999-04-22 | Patterning Technologies Limited | Method of forming an electronic device |
US6437563B1 (en) | 1997-11-21 | 2002-08-20 | Quantum Design, Inc. | Method and apparatus for making measurements of accumulations of magnetically susceptible particles combined with analytes |
US6251660B1 (en) * | 1997-11-25 | 2001-06-26 | Mosaic Technologies, Inc. | Devices and methods for detecting target molecules in biological samples |
US6197503B1 (en) | 1997-11-26 | 2001-03-06 | Ut-Battelle, Llc | Integrated circuit biochip microsystem containing lens |
US6287765B1 (en) | 1998-05-20 | 2001-09-11 | Molecular Machines, Inc. | Methods for detecting and identifying single molecules |
US7034660B2 (en) * | 1999-02-26 | 2006-04-25 | Sri International | Sensor devices for structural health monitoring |
US6289717B1 (en) | 1999-03-30 | 2001-09-18 | U. T. Battelle, Llc | Micromechanical antibody sensor |
JP4555484B2 (ja) | 1999-04-07 | 2010-09-29 | デニス マイケル コノリー | 高解像度のdna検出の方法および装置 |
US6352838B1 (en) | 1999-04-07 | 2002-03-05 | The Regents Of The Universtiy Of California | Microfluidic DNA sample preparation method and device |
US6386015B1 (en) | 1999-08-30 | 2002-05-14 | Sandia Corporation | Apparatus to collect, classify, concentrate, and characterize gas-borne particles |
US6447887B1 (en) | 1999-09-14 | 2002-09-10 | Virginia Tech Intellectual Properties, Inc. | Electrostrictive and piezoelectric thin film assemblies and method of fabrication therefor |
US20020090649A1 (en) * | 1999-12-15 | 2002-07-11 | Tony Chan | High density column and row addressable electrode arrays |
US6523392B2 (en) | 2000-01-25 | 2003-02-25 | Arizona Board Of Regents | Microcantilever sensor |
US6482642B2 (en) | 2001-03-29 | 2002-11-19 | Environmental Biodetection Products.Com | Testing kit and methodology for testing for the presence of microorganisms |
CA2450109A1 (en) * | 2001-06-11 | 2003-05-22 | Genorx, Inc. | Electronic detection of biological molecules using thin layers |
KR100442822B1 (ko) | 2001-10-23 | 2004-08-02 | 삼성전자주식회사 | 전단응력 측정을 이용한 생분자들간의 결합 여부 검출 방법 |
US6677697B2 (en) * | 2001-12-06 | 2004-01-13 | Veeco Instruments Inc. | Force scanning probe microscope |
WO2003057901A2 (en) * | 2002-01-08 | 2003-07-17 | Integrated Nano-Technologies, Llc | Method for detecting nucleic acid molecules based on the relative movement of surfaces |
FR2834445B1 (fr) | 2002-01-09 | 2004-04-02 | Sofradim Production | Anneau gastrique de traitement de l'obesite |
CA2534632C (en) | 2003-08-06 | 2017-07-11 | Bridger Technologies, Inc. | Bridged element for detection of a target substance |
-
2004
- 2004-08-06 CA CA2534632A patent/CA2534632C/en not_active Expired - Fee Related
- 2004-08-06 CN CN2004800255626A patent/CN1846130B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2004-08-06 AU AU2004281449A patent/AU2004281449B2/en not_active Ceased
- 2004-08-06 US US10/913,021 patent/US8078408B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2004-08-06 JP JP2006522797A patent/JP4638431B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2004-08-06 EP EP10075585A patent/EP2365324A3/en not_active Withdrawn
- 2004-08-06 EP EP10075584.2A patent/EP2365323B1/en not_active Not-in-force
- 2004-08-06 KR KR1020067002533A patent/KR101214179B1/ko active IP Right Grant
- 2004-08-06 EP EP04816802.5A patent/EP1654533B1/en active Active
- 2004-08-06 EP EP20100075586 patent/EP2388576A1/en not_active Withdrawn
- 2004-08-06 WO PCT/US2004/025708 patent/WO2005038459A2/en active Application Filing
- 2004-08-06 BR BRPI0413294A patent/BRPI0413294B1/pt not_active IP Right Cessation
-
2006
- 2006-01-31 IL IL173458A patent/IL173458A/en active IP Right Grant
- 2006-10-23 HK HK06111657.5A patent/HK1090697A1/zh not_active IP Right Cessation
-
2011
- 2011-11-10 US US13/293,702 patent/US20120128535A1/en not_active Abandoned
-
2013
- 2013-10-22 US US14/059,826 patent/US9857366B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2017
- 2017-12-19 US US15/846,245 patent/US20180095081A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US8078408B2 (en) | 2011-12-13 |
EP2365324A2 (en) | 2011-09-14 |
WO2005038459A3 (en) | 2005-09-15 |
AU2004281449A1 (en) | 2005-04-28 |
EP2365323A2 (en) | 2011-09-14 |
BRPI0413294A (pt) | 2006-10-10 |
IL173458A0 (en) | 2006-06-11 |
EP2365324A3 (en) | 2011-11-16 |
US20180095081A1 (en) | 2018-04-05 |
EP2365323B1 (en) | 2015-07-29 |
EP1654533A2 (en) | 2006-05-10 |
CA2534632C (en) | 2017-07-11 |
HK1090697A1 (zh) | 2006-12-29 |
CN1846130B (zh) | 2012-01-18 |
US20050074871A1 (en) | 2005-04-07 |
CN1846130A (zh) | 2006-10-11 |
KR101214179B1 (ko) | 2013-01-10 |
EP2388576A1 (en) | 2011-11-23 |
AU2004281449B2 (en) | 2010-12-16 |
US20140141525A1 (en) | 2014-05-22 |
KR20060130007A (ko) | 2006-12-18 |
JP2007501400A (ja) | 2007-01-25 |
WO2005038459A2 (en) | 2005-04-28 |
IL173458A (en) | 2014-12-31 |
CA2534632A1 (en) | 2005-04-28 |
BRPI0413294B1 (pt) | 2019-01-02 |
EP1654533B1 (en) | 2016-03-23 |
US9857366B2 (en) | 2018-01-02 |
US20120128535A1 (en) | 2012-05-24 |
BRPI0413294A8 (pt) | 2017-08-22 |
EP2365323A3 (en) | 2011-11-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4638431B2 (ja) | 目標物質検出用の架橋型要素部品 | |
EP1543328B1 (en) | Detecting molecular binding by monitoring feedback controlled cantilever deflections | |
Carrascosa et al. | Nanomechanical biosensors: a new sensing tool | |
US7105301B2 (en) | Detecting molecular binding by monitoring feedback controlled cantilever deflections | |
Ingebrandt et al. | Label‐free detection of DNA using field‐effect transistors | |
EP1896847B1 (en) | Carbon nanotube transistor biosensors with aptamers as molecular recognition elements and method for sensing a target material using the same | |
Marotta et al. | Limitations of surface enhanced Raman scattering in sensing DNA hybridization demonstrated by label-free DNA oligos as molecular rulers of distance-dependent enhancement | |
JP2014518567A (ja) | アプタマーコーティングされた測定電極及び基準電極並びにこれらを使用してバイオマーカーを検出する方法 | |
US6391624B1 (en) | Highly sensitive biological agent probe | |
JP2006512583A (ja) | 小サンプル体積における分子分析の方法及び装置 | |
JP5085320B2 (ja) | 生体反応又は生体内状態変化の複数同時解析法 | |
WO2021133340A1 (en) | Ready-to-use diagnostic kit based on electrochemical nanobiosensor for antibiotic resistance gene determination | |
MXPA06001398A (en) | Bridged element for detection of a target substance | |
Kumar et al. | Lab-on-a-chip based on BioMEMS | |
JP2005164387A (ja) | Dnaチップおよびそれを用いたバイオセンサー | |
Bedi et al. | BIOSENSORE AND MEDICINE | |
Gudea et al. | Design of A Micro-Cantilever Biosensor for Micro-Level Detections | |
US20060100787A1 (en) | Synthesis of nanocodes, and imaging using scanning probe microscopy | |
WO2004088298A1 (ja) | キャビティ電極構造体並びにそれを用いたセンサー及び蛋白質検出デバイス | |
Gerber | Hans Peter Lang | |
Kumar et al. | Microcantilever based diagnostic chip for multiple analytes | |
Lai et al. | Fast-Response Smart Self-Assembling Biosensors for Biomarker Detection | |
Luo et al. | Proximity Hybridization Induced Bipedal DNA Walker for Signal-On Electrochemical Detection of Α-Synuclein Oligomers |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A524 | Written submission of copy of amendment under article 19 pct |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524 Effective date: 20070730 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070730 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100330 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20100625 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20100702 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100929 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20101026 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20101125 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131203 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |