JP4636317B2 - 車両企画支援システム - Google Patents
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Description
これにより、デザイン用モデルにおいて、例えば最低限必要な形態的条件を示すことができる。
これにより、企画車両の断面における形態的条件を明確に示すことができる。
これにより、車両モデルの形態的条件をより明確に表示することができる。
これにより、デザイン用モデルにおいて、企画車両として決定された必須の形態的条件を示す部分と、自由裁量の範囲を示す部分とを容易に区別することができる。
これにより、車両のデザインにおいて重要な形態的条件を表示することができる。
(1.システム全体)
まず、図1を参照して、実施形態における車両企画支援システムの概要を説明する。図1は、本実施形態の車両企画支援システムの基本構成を示すブロック図である。
本実施形態による車両企画支援システム1は、コンピュータを利用して車両企画を支援するために、図1に示すように、企画しようとする車両の車両モデルを構築するモデル構築手段としてのコンピュータ2及びデータベースサーバ4と、車両モデルを評価するために当該車両モデルを仮想空間内の形態として表示する評価用モニタ手段としての評価用モニタ装置6とから構成されている。
このコンピュータ2は、CPU8、ROM10、RAM12,記憶部14、入力部16、表示部18、画像処理部20、及び通信部22を有し、これらは互いにシステムバスを介して接続されている。
ROM10には、コンピュータ2を起動させるブートプログラム等が格納されている。
記憶部14は、ハードディスクドライブ等の記憶装置である。この記憶部14は、企画支援プログラム格納部を有し、この格納部に、後述する企画支援プログラム30が格納されている。
CPU8は、中央演算装置であり、一般的なコンピュータの演算処理に加え、企画支援プログラム30(図2参照)による処理を実行する。
表示部18は、液晶ディスプレイ等であり、画像処理部20で演算処理された車両モデルやデータを表示する。
通信部22は、無線又は有線の通信回線を介して、データベースサーバ4、評価用モニタ装置6及び他のコンピュータ(図示せず。)との間で情報を送受信するものである。
次に、図2を参照して、データベースサーバ4について説明する。
データベースサーバ4には、図2に示すように、種々のデータベースが含まれている。これらのデータベースのうち、基準データベース60、外観データベース62、外観パーツデータベース64、内装データベース66及び内装パーツデータベース68には、それぞれ、車両モデルのテンプレートとなる「車両データ」が格納されている。「車両データ」は、車両に関する寸法や角度の諸元値をパラメータ(変数)として、車両の形状や乗員姿勢等を規定したデータである。
次に、図3を参照して、評価用モニタ装置6について説明する。
図3に示すように、評価用モニタ装置6は、プロジェクタ24と、平面スクリーン26とを備えている。プロジェクタ24は、画像処理部20で演算処理された情報に基づいて、車両モデルを平面スクリーン26に後方から投影する。そして、平面スクリーン26の前方に位置する車両企画者(企画車両の評価や、車両企画支援システムの操作等を行う者)が、それらの車両モデルを表示する画面28を見ることができるようになっている。これにより、評価用モニタ装置6により、試作車を製作しなくても、車両企画者が企画車両の検討や評価を行うことができる。
次に、企画支援プログラム30、及び、企画支援システムにおける企画支援プログラムによる処理の流れの概要について説明する。
図3に示すように、企画支援プログラム30には、モデル構想プログラム32と、シミュレーションプログラム34とが含まれている。
さらに、コンピュータ2でシミュレーションプログラム34による処理を実行して、車両モデルを表示して、企画車両の評価を行う。
まず、企画支援プログラム30のうちのモデル構想プログラム32、及び、そのプログラムの処理をコンピュータ2により実行することによる車両企画支援について説明する。
図3に示すように、モデル構想プログラム32には、諸元値入力プログラム(諸元値入力画面表示プログラム)36、車両モデルデータ生成プログラム38、モーフィング画面表示プログラム40及びデザイン用モデルデータ生成プログラム42が含まれている。
また、シミュレーションプログラム34には、シミュレーション画像表示プログラム44が含まれている。
まず、構想モデルプログラムのうち、諸元値入力プログラム36について説明する。
諸元値入力プログラム36は、車両企画者の入力等に基づいて「諸元値データ」を生成するためのプログラムである。ここで、「諸元値データ」とは、企画車両の車型や車両寸法を決定する寸法等の諸元値等をいう。また、車型とは、スポーツ、セダン、トラックなどの車両のタイプをいう。
そして、諸元値入力プログラム36により入力された諸元値を利用して、以下に説明する車両モデルデータ生成プログラムにより、車両モデルのための車両モデルデータが生成される。
次に、モデル構成プログラムのうち、車両モデルデータ生成プログラム38について説明する。
車両モデルデータ生成プログラム38は、諸元入力プログラム36によって入力された諸元値データ、及びデータベースサーバ4に格納されている車両データに基づいて、企画車両の「車両モデルデータ」を生成するためのプログラムである。車両モデルデータは、例えば、データベースサーバ4からテンプレートとして読み出した車両データに諸元値データを代入して生成され、例えば、3次元座標データの集合により構成される。そして、この車両モデルデータにより、企画車両の形態としての「車両モデル」の表示が可能となる。
基準モデルデータ生成プログラム46による処理を実行することにより、データベースサーバ4に格納されている基準データベース60に基づいて、基準モデル80のための基準モデルデータが生成される。基準モデル80は、企画車両における乗員配置等のパッケージングや企画車両の基本的な諸元値を規定するモデルである。
また、外観モデルデータ生成プログラム52による処理を実行することにより、データベースサーバ4に格納されている外観データベース62に基づいて、外観モデル90のための外観モデルデータが生成される。外観モデル90は、企画車両の外観イメージ等を規定するモデルである。外観モデル90には、図4に示すように、エクステリアモデル92が含まれる。
外観モデル90により、企画車両の外観イメージ等を検討することができる。さらに、外観モデル90を基準モデル80と組み合わせることにより、車両の弧住空間等のパッケージングをより詳細に検討することができる。
また、外観パーツモデルデータ生成プログラム100による処理を実行することにより、データベースサーバ4に格納されている外観パーツデータベース64に基づいて、外観パーツモデル100のための外観パーツモデルデータが生成される。外観パーツモデル100は、企画車両の外観の一部を構成するドアやウインドウガラスの形状や配置を個別に規定するモデルである。外観パーツモデル100には、図4に示すように、ドアモデル102及びガラスモデル104が含まれている。
また、内装モデルデータ生成プログラム52による処理を実行することにより、データベースサーバ4に格納されている内装データベース66に基づいて、内装モデル110のための内装モデルデータが生成される。内装モデル110は、企画車両の内装を構成するトリムやトップシーリング等の形状及び配置に関する種々の寸法や角度を規定するモデルである。内装モデル110には、図4に示すように、上部インテリアモデル112及び下部インテリアモデル114が含まれる。
さらに、図8(b)に下部インテリアモデル112の表示例を示す。下部インテリアモデル114は、前後ドア及びリフトゲートのトリム114a、カウルサイドトリム114b、Bピラー下部トリム114c、リアサイドトリム114d及びスカッフプレート114eに関するモデルである。
また、内装パーツモデルデータ生成プログラム54による処理を実施することにより、データベースサーバ4に格納されている内装パーツデータベース68に基づいて、内装パーツモデル120のための内装パーツモデルデータが生成される。内装パーツモデル120は、企画車両の内装の一部を構成するインパネやコンソールやとシートの配置や形状に関する種々の数値や角度を規定するモデルである。
次いで、図10に示すように、これらのモデルを重ね合わせて表示することにより、互いの干渉状態等を視覚的に確認することができる。
そのような車両モデルの調整は、以下に説明するモーフィング画面表示プログラムにより容易に行うことができる。
次に、モデル構想プログラムのうち、モーフィング画面表示プログラムについて説明する。
モーフィング画面表示プログラムは、車両モデルデータ生成プログラム38により生成されたモデルデータに基づいて、表示部18の画面上に車両モデルを表示し、且つ、その車両モデルを表示しながら変形させるためのプログラムである。モーフィング画面表示プログラムには、図3に示すように、3次元モーフィング画面表示プログラム58と、2次元モーフィング画面表示プログラム56とが含まれている。
コンピュータで3次元モーフィング画面表示プログラム58による処理を実行することにより、3次元モーフィング画面が表示される。
ここで、図11及び図12に、3次元モーフィング画面の表示例を示す。図11に示すように、3次元モーフィング画面では、車両モデルを任意の視点から見た3次元的な形状を、その視点に合わせて遠近感が出るよう表示することができる。また、図10に示したように、外観モデル90や乗員モデル84等の個々の車両モデルを任意に組み合わせて表示してもよいし、個々の車両モデルを別個に表示してもよい。
なお、図11では、「A」で示すような一部分の諸元ポイントだけを表示している。
また、コンピュータで2次元モーフィング画面表示プログラムによる処理を実行することにより、2次元モーフィング画面が表示される。2次元モーフィング画面では、車両を側面、平面又は正面から見た所定の断面、及び主要な形状に関する諸元値のみを選択的に組み込んだ車両モデル(2次元車両モデル)が表示される。
これらの2次元モーフィング画面では、車両モデルは、所定の断面及び主要な形状が直線や曲線で表示される(モーフィング形状表示)。例えば、図13(a)では、側面図表におけるモーフィング形状表示として、車両中間面の断面上に表れるルーフやカウル等の形状、及び側面形状を特徴付けるベルトライン形状等の主要な形状が太線で表示されている。
次に、図3に示すモデル構想プログラム32うち、デザイン用モデルデータ生成プログラム42について説明する。
デザイン用モデルデータ生成プログラム42は、上述の評価用モデルとしての車両モデルとは別に、車両デザインのためのデザイン用モデルデータを生成するためのプログラムである。デザイン用モデルデータは、例えば、車両モデルのうちの評価用モデルとして生成された上述の種々の車両モデルデータから必要な情報を選択的に抽出して生成するとよい。そして、デザイン用モデルデータにより、デザイン用モデルが表示される。
図14に示すデザイン用モデル130の表示例では、車両モデルの形態的条件として、車両外形の最大枠132、ホイールベースの長さ、及び車輪の直径を表示し、さらに、エンジンの占有範囲138、燃料タンクの占有範囲142を表示する。
なお、図14では示していないが、例えば、車両外形の最小枠、及び車室空間の最大枠のうち少なくとも一つを表示してもよい。
固定部分では、形態的条件を示す線がそのままデザインラインとなる。これに対し、可変部分では、形態的条件を示す線の外側、内側、或いは一定範囲内でデザインラインが描かれることになる。
次に、図3に示す企画支援プログラム30のうち、シミュレーション画像表示プログラム44について説明する。
シミュレーション画像表示プログラム44は、車両モデルデータに基づいて、車両モデルを評価用モニタ装置6に表示させるためのプログラムである。シミュレーション画像表示プログラム44により、仮想空間データベース74から選択した仮想空間における、運転者の視点(アイポイントEP)から見た映像や、車両の外側の所定の視点から見た車両モデルの走行状態等の映像を表示させることができる。
これらの映像により、車両企画者は、運転席からの視認性、運転者の感じる圧迫感等の視界に関する評価や、走行風景と合わせた車両の外観等の評価を行うことができる。
また、本発明において、手段とは、必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウエアによって実現さえる場合も包含する。また、一つの物理的手段の機能が二以上の物理的手段により実現されてもよいし、二以上の物理的手段の機能が一つの物理的手段により実現されてもよい。
4 データベースサーバ
6 評価用モニタ装置
30 企画支援プログラム
32 モデル構想プログラム
34 シミュレーションプログラム
36 諸元値入力プログラム
38 車両モデルデータ生成プログラム
40 モーフィング画面表示プログラム
42 デザイン用モデルデータ生成プログラム
Claims (5)
- コンピュータを利用して車両の企画を支援する車両企画支援システムであって、
企画しようとする車両の車両モデルを構築するモデル構築手段と、
上記車両モデルを評価するために、当該車両モデルを仮想空間内の形態として表示する評価用モニタ手段と、
を有し、
上記モデル構築手段は、上記車両モデルとして、上記評価用モニタ手段に表示して企画車両を評価するための評価用モデルに加えて、車両デザインのためのデザイン用モデルを構築し、
上記デザイン用モデルは、企画車両として決定された必須の形態的条件であってデザイナーが位置を変更することができない部分と、デザイナーの裁量でデザインできる部分とを区別可能に表示し、企画車両として決定された必須の形態的条件の少なくとも一部分を、デザイナーの裁量でデザインできる範囲を規制する線又は面として表示する
ことを特徴とする車両企画支援システム。 - 上記デザイン用モデルは、上記形態的条件として、車両外形の最大枠、ホイールベースの長さ、及び車輪の直径を表示する請求項1記載の車両企画支援システム。
- 上記デザイン用モデルは、企画車両の断面における上記形態的条件の少なくとも一部分を表示する請求項1又は2記載の車両企画支援システム。
- 上記評価用モデルは、車両の外形に関する外観モデルを含み、
上記デザイン用モデルは、上記形態的条件の少なくとも一部分を線又は面で表示し、且つ、上記外観モデルの一部分を重ねて表示する請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両企画支援システム。 - 上記デザイン用モデルは、上記形態的条件として、エンジンの占有範囲、燃料タンクの占有範囲、車両外形の最小枠、及び車室空間の最大枠のうち少なくとも一つを表示する請求項1乃至4の何れか一項に記載の車両企画支援システム。
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