実施の形態1.
以下、本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
なお、演出表示装置9とは別に、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示時間中に、第1特別図柄に対応した第1飾り図柄の可変表示を行う第1飾り図柄表示器9aと、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示時間中に、第2特別図柄に対応した第2飾り図柄の可変表示を行う第2飾り図柄表示器9bとを備えるようにしてもよい。この場合、第1飾り図柄表示器9aおよび第2飾り図柄表示器9bは、演出制御用マイクロコンピュータ100によって制御され、例えば、2つのLEDや7セグメントのLEDによって構成される。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、遊技制御用マイクロコンピュータ560によって制御され、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
なお、特別図柄表示器が1つの表示器として構成され、そのうちの一部の表示領域が第1特別図柄の可変表示を行う第1可変表示部を形成し、他の一部の表示領域が第2特別図柄の可変表示を行う第2可変表示部を形成していてもよい。この場合、例えば、特別図柄表示器が4つの7セグメントLEDを含む1つの表示器として構成され、そのうちの2つの7セグメントLEDが第1可変表示部を形成し、他の2つの7セグメントLEDが第2可変表示部を形成していてもよい。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への入賞と第2始動入賞口14への入賞のうち第2始動入賞口14への入賞を優先させて可変表示の開始条件を成立させる。すなわち、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態であれば、第1保留記憶数が0でない場合でも、第2保留記憶数が0になるまで、第2特別図柄の可変表示を続けて実行する。なお、第1始動入賞口13への入賞および第2始動入賞口14への入賞に関わりなく、始動入賞が生じた順に可変表示の開始条件を成立させるようにしてもよい。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合計保留記憶数)を表示する領域(以下、合計保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合計保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、合計保留記憶表示部18cが設けられているので、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bは、設けられていなくてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、または、開放回数が増加される。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
この実施の形態では、打球供給皿(上皿)3に、遊技者が操作可能な操作手段としての操作ボタン120が設けられている。この操作ボタン120は、後述する確変昇格演出の実行中に遊技者によって操作される。操作ボタン120が遊技者によって押されると、電極が接触することによりオン状態になって、オン信号(検出信号)が基板上に搭載されているマイクロコンピュータ(この実施の形態では演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100:図3参照)に出力される。なお、図1に示す例では、操作ボタン120は打球供給皿(上皿)3に設けられているが、他の箇所(例えば打球操作ハンドル5の真上)に設けられていてもよい。
この実施の形態では、大当りと決定された場合に、確変に昇格するか否かを報知する確変昇格演出が実行され、所定の報知条件が成立するとともに内部的に確変大当りと決定されていることを条件として、確変に昇格することが報知される。この実施の形態では、確変昇格演出の実行中に操作ボタン120による操作が行われたことにもとづいて所定の報知条件が成立し、さらに内部的に確変大当りと決定されていることを条件として、確変に昇格することが報知される。具体的には、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示結果が大当りであったことにもとづいて確変昇格演出が実行される場合には、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数以上連打したときに確変に昇格することを報知する第1確変昇格演出が実行される。この場合、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数以上連打したときに所定の報知条件が成立し、内部的に確変大当りと決定されていることを条件として、確変に昇格することが報知される。また、第2特別図柄の可変表示結果が大当りであったことにもとづいて確変昇格演出が実行される場合には、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間内に操作したときに確変に昇格したことを報知する第2確変昇格演出が実行される。この場合、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間内に操作したときに所定の報知条件が成立し、内部的に確変大当りと決定されていることを条件として、確変に昇格することが報知される。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、ランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを判定する。そして、大当りとすると判定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合計保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103aを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、入力ポート103bを介して、操作ボタン120からの検出信号を入力する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
VDP109は、演出制御用CPU101の指示に従って、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。VDP109は、演出制御用CPU101の指示に従って、キャラクタROMから読み出したデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示は、第1始動入賞口13に進入した遊技球が第1始動口スイッチ13aによって検出されたことなどにより第1始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態、小当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示は、第2始動入賞口14に進入した遊技球が第2始動口スイッチ14aによって検出されたことなどにより第2始動条件が成立した後に、例えば前回の特別図柄の可変表示や大当り遊技状態、小当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことにもとづいて、開始される。
第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示では、特別図柄の可変表示を開始させた後、所定時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となり、大当り図柄や小当り図柄以外の特別図柄が停止表示されれば「ハズレ」となる。特別図柄の可変表示での可変表示結果が「大当り」になった後には、特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。また、特別図柄の可変表示での可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この実施の形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「1」、「7」を示す数字を大当り図柄とし、「5」を示す数字を小当り図柄とし、「−」を示す記号をハズレ図柄としている。なお、第1特別図柄表示器8aによる特別図柄の可変表示における大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の可変表示における各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特別図柄の可変表示において共通の特別図柄が大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄となるようにしてもよい。
この実施の形態では、大当り図柄となる「1」、「7」の数字を示す特別図柄のうち、「7」の数字を示す特別図柄を15ラウンド大当り図柄とし、「1」の数字を示す特別図柄を2ラウンド大当り図柄とする。特別図柄の可変表示における確定特別図柄として15ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第1特定遊技状態としての大当り遊技状態(15ラウンド大当り状態)では、特別可変入賞球装置20の開閉板が、第1期間となる所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば10個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが実行される。こうしてラウンド中に大入賞口を開放状態とした開閉板は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置20を遊技者にとって不利な第2状態に変化させて、1回のラウンドを終了させる。15ラウンド大当り状態では、大入賞口の開放サイクルであるラウンドの実行回数が、第1回数(例えば「15」)となる。ラウンドの実行回数が「15」となる15ラウンド大当り状態における遊技は、15回開放遊技とも称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として2ラウンド大当り図柄が停止表示された後に制御される第2特定遊技状態としての大当り遊技状態(2ラウンド大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる期間(開閉板により大入賞口を開放状態とする期間)が、15ラウンド大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.5秒間)となる。また、2ラウンド大当り状態では、ラウンドの実行回数が、15ラウンド大当り状態における第1回数よりも少ない第2回数(例えば「2」)となる。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、ラウンドの実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよく、それ以外の制御は15ラウンド大当り状態と同様に行われるようにしてもよい。ラウンドの実行回数が「2」となる2ラウンド大当り状態における遊技は、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態では、各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた所定の入賞球装置を、遊技者にとって不利な第2状態から遊技者にとって有利な第1状態に変化させ、所定期間(第1期間または第2期間)が経過した後に第2状態へと戻すようにしてもよい。
また、この実施の形態では、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示された場合には、通常大当りと確変大当りとのいずれかの大当りとなる。15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて通常大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後には、通常状態に比べて特別図柄の可変表示における特別図柄の変動時間(特図変動時間)が短縮される時短状態に制御される。ここで、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態、後述する確変状態および小当り遊技状態以外の遊技状態のことであり、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に初期化処理を実行した状態)と同一の制御が行われる。この実施の形態では、通常大当りによる大当り遊技終了後に、時短状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。
15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづいて確変大当りとなり、15ラウンド大当り状態が終了した後や、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が特別図柄の可変表示における確定特別図柄として停止表示されたことにもとづく2ラウンド大当り状態が終了した後には、例えば通常状態に比べて特図変動時間が短縮されるとともに、継続して確率変動制御(確変制御)が行われる確変状態(高確率遊技状態)に制御される。この確変状態では、各特別図柄の可変表示や飾り図柄の可変表示において、可変表示結果が「大当り」となって更に大当り遊技状態に制御される確率が、通常状態よりも高くなるように向上する。この実施の形態では、確変状態は、確変状態となった後に、所定回数(例えば100回)の特別図柄の可変表示が実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、いずれかの条件が先に成立したときに終了する。なお、確変状態は、特別図柄の可変表示の実行回数にかかわりなく、次に可変表示結果が「大当り」となるまで継続してもよい。また、確変状態において所定回数の特別図柄の可変表示が実行されたり可変表示結果が「大当り」となる以前であっても、特別図柄の可変表示が開始されるときに、所定の割合で確変状態が終了することがあるようにしてもよい。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として小当り図柄が停止表示された後には、大当り遊技状態とは異なる小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に特別可変入賞球装置20を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置20が備える開閉板により大入賞口を第2期間にわたり開放状態とする動作が、第2回数に達するまで繰り返し実行される。なお、小当り遊技状態では、2ラウンド大当り状態と同様に、大入賞口を開放状態とする期間が第2期間となることと、大入賞口を開放状態とする動作の実行回数が第2回数となることのうち、少なくともいずれか一方が行われるように制御されればよい。小当り遊技状態が終了した後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御されることになる。可変入賞動作により大入賞口を開放状態とする回数が「2」である小当り遊技状態における遊技は、2ラウンド大当り状態における遊技と同様に、2回開放遊技とも称される。なお、2ラウンド大当り状態における各ラウンドで特別可変入賞球装置20とは別個に設けられた入賞球装置を第1状態に変化させる場合には、小当り遊技状態でも、2ラウンド大当り状態と同様の態様で、その入賞球装置を第1状態に変化させるようにすればよい。
確変状態や時短状態では、普通図柄表示器10による普通図柄の可変表示における普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普通図柄の可変表示で普通図柄の可変表示結果が「普通図柄当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普通図柄当り」となったことにもとづく可変入賞球装置15における可動翼片の傾動時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、第2始動入賞口14に遊技球が進入する可能性を高めて第2始動条件が成立しやすくなることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。従って、この実施の形態では、確変状態および時短状態以外の通常状態においては、第2始動入賞口14と比較して第1始動入賞口13の方が始動入賞しやすいのであるが、確変状態または時短状態においては、第1始動入賞口13と比較して第2始動入賞口14の方が始動入賞しやすい。なお、確変状態や時短状態では、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。確変状態と時短状態とでは、行われる制御が異なるようにしてもよいし、行われる制御の組合せ(同一の制御を含んでも含まなくてもよい)が異なるようにしてもよい。
飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が所定のリーチ状態となることがある。ここで、リーチ状態とは、演出表示装置9の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では飾り図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。また、リーチ状態となったことに対応して、演出表示装置9の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることがある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、飾り図柄の変動態様の変化を、リーチ演出表示(あるいは単にリーチ演出)という。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための特定演出が実行されることがある。この実施の形態では、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」といった特定演出が実行可能に設定されている。
「滑り」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」または「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリアと「右」の飾り図柄表示エリアのいずれか一方または双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に停止表示された飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、停止表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の特定演出では、特別図柄の可変表示の第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことにもとづき、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大4回まで)行うことができる。一例として、「擬似連」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、図4(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。ここで、「左図柄」は「左」の飾り図柄表示エリアに表示(停止表示または仮停止表示)される飾り図柄であり、「中図柄」は「中」の飾り図柄表示エリアに表示される飾り図柄であり、「右図柄」は「右」の飾り図柄表示エリアに表示される飾り図柄である。なお、擬似連チャンス目GC1〜GC8は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。
「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される以前に、例えばリーチ演出にて行われる演出表示の導入部分といった、所定の演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて、予め定められた特殊組合せに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態として所定のリーチ演出が開始される。一例として、「発展チャンス目」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、図4(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する飾り図柄が仮停止表示される。そのため、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが仮停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となることや、リーチ状態となった後に可変表示結果が「大当り」となることに対する、遊技者の期待感が高められる。
「発展チャンス目終了」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、全部の飾り図柄表示エリアにて、発展チャンス目として予め定められた組合せの飾り図柄を、確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる演出表示が行われる。一例として、「発展チャンス目終了」の特定演出では、「発展チャンス目」の特定演出で仮停止表示される発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかが、確定飾り図柄として停止表示される。
さらに、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出や特定演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像を表示することなどといった、飾り図柄の可変表示態様以外の表示態様により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。この実施の形態では、「キャラクタ表示」、「ステップアップ画像」、「メール表示」といった予告演出が実行可能に設定されている。
「キャラクタ表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」および「右」の飾り図柄表示エリアなど)にて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域における所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ画像」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、演出表示装置9の表示領域にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り替えて表示させる演出表示が行われることがある。なお、「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つ(例えば所定の順番において最初に表示される演出画像など)が表示された後、演出画像が切り替えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
「メール表示」の予告演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させる以前に、遊技者により操作ボタン120が操作されたことに応じて、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示を変更させるといった、演出動作が変化する演出表示が行われる。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄、あるいは、特殊組合せのうち発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が、停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」(「通常ハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され通常大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄が停止表示される。ここで、通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように通常大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、通常図柄(「非確変図柄」ともいう)と称される。なお、この実施の形態では、通常大当りには、第1通常大当りと第2通常大当りとの2つがある。第1通常大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示されるのみで、後述する確変昇格演出は実行されない。第2通常大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出において確変昇格演出が実行される。
なお、この実施の形態では、所定の有効ラインとして、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて1つのライン上に飾り図柄が表示される場合を示しているが、演出表示装置9上に1ラインの有効ラインが表示される場合に限らず、複数ライン(例えば5ライン)の有効ラインが表示されるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、確変大当りには、第1確変大当り、第2確変大当りおよび第3確変大当りの3つがある。この実施の形態では、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され確変大当りとなる場合には、第1確変、第2確変および第3確変の3つの表示態様のうちのいずれかの表示態様で、演出表示装置9において飾り図柄の可変表示が行われる。なお、第1確変の表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常」である場合と同様のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)を実行し、又はリーチ演出を実行せずに、飾り図柄の停止図柄として確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄を高い確率で停止表示する表示態様である(低い確率で、通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)が停止表示される)。また、第2確変の表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常」である場合とは異なるリーチ演出(例えば、スーパーリーチ)を実行し、飾り図柄の停止図柄として確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄を高い確率で停止表示する表示態様である。また、第3確変の表示態様とは、飾り図柄の可変表示中に「通常」である場合と同様のリーチ演出(例えば、ノーマルリーチ)を実行し、又はリーチ演出を実行せずに、確変大当りであるにもかかわらず、飾り図柄の停止図柄として通常大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄(非確変図柄)を停止表示する表示態様である。また、第3確変大当りとなった場合には、演出表示装置9において非確変図柄が停止表示された後、大当り遊技演出において確変昇格演出が実行される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第1確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定の確変大当りを想起させる組合せとなる確定飾り図柄が高い確率で停止表示されることがある。ここで、確変大当りを想起させる大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第2確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、可変表示態様が「通常」である場合とは異なるリーチ演出が実行された後に、所定の確変大当りを想起させる大当り組合せとなる確定飾り図柄(確変図柄)が高い確率で停止表示される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、15ラウンド大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄が停止表示され第3確変大当りとなる場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後に、あるいは、リーチ演出が実行されずに、通常大当りを想起させる大当り組合せの確定飾り図柄(非確変図柄)が停止表示される。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図4(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図4(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。なお、突確チャンス目TC1〜TC4は、特殊組合せに含まれる飾り図柄の組合せとして、予め定められていればよい。また、特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後、あるいは、リーチ演出が実行されずに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特別図柄の可変表示における確定特別図柄が2ラウンド大当り図柄である「1」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様と称される。こうして「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となった後には、2ラウンド大当り状態に制御され、その2ラウンド大当り状態が終了すると、確変状態に制御されることになる。
特別図柄の可変表示における確定特別図柄として、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示態様が「突確」である場合と同様にして飾り図柄の可変表示が行われた後、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、図4(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示されること、あるいは、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このように特別図柄の可変表示における確定特別図柄が小当り図柄である「5」の数字を示す特別図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、「小当り」の可変表示態様と称される。ここで、図4(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄は、飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる場合に限り停止表示され、可変表示態様が「小当り」となる場合などには確定飾り図柄として停止表示されない。すなわち、飾り図柄の可変表示にて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄が停止表示された場合には、「突確」の可変表示態様により可変表示結果が「大当り」となることが確定する。なお、図4(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4を、突然確変大当りの場合と小当りの場合とで共通に用いるようにしてもよい。そのようにすれば、突然確変大当りであるか小当りであるか(すなわち、遊技状態が確変状態に移行されるか否か)を分かりにくくすることによって、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、可変表示結果が「小当り」となった後には、2ラウンド大当り状態と同様の可変入賞動作が行われる小当り遊技状態に制御され、その小当り遊技状態が終了すると、遊技状態が変更されないことから、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態が継続する。なお、可変表示結果が「小当り」となる可変表示ゲームに対応して、確変状態や時短状態を終了する旨の判定がなされた場合には、小当り遊技状態の終了後に通常状態へと制御するようにしてもよく、小当りとなる変動表示の終了時に通常状態へと制御するようにしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される制御コマンドについて説明する。中継基板15を介して主基板31から演出制御基板80に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば演出表示装置9における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ27L,27Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。図5(A)は、この実施の形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。なお、図5(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図5(A)に示す例において、コマンド8001(H)は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002(H)は、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示における変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。 コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアで可変表示される飾り図柄などの変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XX(H)は不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXX(H)は、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する表示結果コマンドである。表示結果コマンドでは、例えば図5(B)に示すように、可変表示結果が「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとなるかの事前判定結果、また、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれとなるかの大当り種別判定結果に対応して、異なるEXTデータが設定される。
具体的には、コマンド8C00(H)は、可変表示結果が「ハズレ」となる旨の判定結果を示す第1表示結果コマンドである。コマンド8C01(H)は、可変表示結果が「第1通常大当り」となる旨の判定結果を示す第2表示結果コマンドである。コマンド8C02(H)は、可変表示結果が「第2通常大当り」となる旨の判定結果を示す第3表示結果コマンドである。なお、第3表示結果コマンドは、第2通常大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C03(H)は、可変表示結果が「第1確変大当り」となる旨の判定結果を示す第4表示結果コマンドである。コマンド8C04(H)は、可変表示結果が「第2確変大当り」となる旨の判定結果を示す第5表示結果コマンドである。コマンド8C05(H)は、可変表示結果が「第3確変大当り」となる旨の判定結果を示す第6表示結果コマンドである。なお、第6表示結果コマンドは、第3確変大当りを指定するとともに、確変昇格演出の実行も指定するコマンドである。コマンド8C06(H)は、可変表示結果が「大当り」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「突確」となる旨の判定結果を示す、すなわち突然確変大当りであることを指定する第7表示結果コマンドである。コマンド8C07(H)は、可変表示結果が「小当り」となる旨の判定結果を示す第8表示結果コマンドである。
コマンド8F00(H)は、演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアで飾り図柄の可変表示の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドである。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示を行う場合と、第2特別図柄の可変表示に同期して飾り図柄の可変表示を行う場合とで、共通の飾り図柄停止指定コマンドを用いる。
コマンド9500(H)は、遊技状態が通常状態であるときに送信される演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)であり、コマンド9501(H)は、遊技状態が高確率状態であるときに送信される演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。以下、コマンド9500(H),9501(H)の演出制御コマンドを背景指定コマンドという。演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した背景指定コマンドに応じて、演出表示装置9に表示する背景の種類(例えば色)を選択する。なお、この実施の形態では、遊技状態が高確率状態を伴わない時短状態に制御されている場合にも、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))が送信される。
A0XX(H)は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。当り開始指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り開始指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図5(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り〜第3確変大当りのいずれであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「05」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類にかかわらず、当り開始指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドで大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り状態に対応して、各ラウンドの終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間おける演出画像(例えばラウンド間のインターバルにおける演出画像)の表示を指定する15ラウンド大当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。15ラウンド大当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば15ラウンド大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドA3XX(H)は、大当り遊技状態や小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。当り終了指定コマンドでは、例えば表示結果コマンドや当り開始指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前判定結果や大当り種別判定結果に応じて異なるEXTデータが設定される。あるいは、当り終了指定コマンドでは、事前判定結果および大当り種別判定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、表示結果コマンドや当り開始指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。例えば、図5(B)に示すように、表示結果コマンドでは、大当りの種類が第1通常大当り、第2通常大当り、第1確変大当り〜第3確変大当りのいずれであるかに応じてEXTデータとして「01」〜「05」のデータが設定されるのであるが、大当りの種類にかかわらず、当り終了指定コマンドではEXTデータとして同じデータ(例えば、「01」)が設定されるようにしてもよい。
コマンドA4XX(H)は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることにもとづく2ラウンド大当り状態や、可変表示結果が「小当り」であることにもとづく小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作で大入賞口が開放状態となっている期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドである。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り状態や小当り遊技状態に対応して、各ラウンドや可変入賞動作の終了により大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間における演出画像の表示を指定する突確・小当り用の大入賞口開放後指定コマンドである。突確・小当り用の大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドでは、例えば2ラウンド大当り状態におけるラウンドや小当り遊技状態における可変入賞動作の実行回数(例えば「1」または「2」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
なお、この実施の形態では、可変表示結果が「小当り」である場合にも、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドを送信する場合を示すが、可変表示結果が「小当り」である場合には、大入賞口開放中指定コマンド、大入賞口開放後指定コマンド、当り終了指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
コマンドB001(H)は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことにもとづき、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB002(H)は、第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことにもとづき、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、演出表示装置9の表示領域に設けられた合計保留記憶表示部18cなどにて合計保留記憶数を特定可能に表示するために、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドである。保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したことに対応して、第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドのいずれかが送信されたことに続いて、主基板31から演出制御基板80に対して送信される。保留記憶数通知コマンドでは、例えば、後述する合計保留記憶数カウンタの値(例えば「1」〜「8」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。これにより、演出制御基板80の側では、第1始動条件と第2始動条件のいずれかが成立したときに、主基板31から伝送された保留記憶数通知コマンドを受信して、合計保留記憶数を特定することができる。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560における遊技制御処理において用いられる各乱数について説明する。主基板31では、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100が備える乱数回路503などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図6は、主基板31の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、主基板31の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。乱数回路503は、これらの乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。
なお、CPU56は、乱数回路503とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1、MR2−1、MR2−2、MR3、MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。一例として、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データは、乱数回路503によりCPU56とは独立して更新され、それ以外の乱数値MR2−1、MR2−2、MR3、MR4を示す数値データは、CPU56がランダムカウンタを用いてソフトウェアにより更新されればよい。乱数回路503は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特別図柄の可変表示における特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65535」の範囲の値をとる。
大当り種別判定用の乱数値MR2−1は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、飾り図柄の可変表示態様を「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」といった複数種類の特定可変表示種別としての大当り種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。リーチ判定用の乱数値MR2−2は、可変表示結果を「ハズレ」とする場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「239」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、飾り図柄の変動パターン種別を、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「241」の範囲の値をとる。変動パターン判定用の乱数値MR4は、飾り図柄の変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「251」の範囲の値をとる。
変動パターン種別判定用の乱数値MR3は、リーチ状態とする場合にどの種類のリーチの変動パターン種別とするか(例えば、スーパーリーチAとするかスーパーリーチBとするか)に分類したり、リーチ状態としない場合に特定の演出(例えば「滑り」演出)のある変動パターン種別とするか否かに分類するための乱数値である。そして、分類したあとに、乱数値MR4を用いて、分類した変動パターン種別中のどの変動パターンとするか(例えば、分類したスーパーリーチAの変動パターン種別のうちのどのスーパーリーチAを含む変動パターンとするか)が決定される。
図7は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図7に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−7、非リーチPB1−1および非リーチPB1−2、非リーチPC1−1および非リーチPC1−2の変動パターンが用意されている。また、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−8、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4の変動パターンが用意されている。
図8は、可変表示結果が「大当り」または「小当り」となる場合に対応して予め用意された飾り図柄の変動パターンを例示する説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8、スーパーPA4−1〜スーパーPA4−8、スーパーPA5−1〜スーパーPA5−4、スーパーPB4−1〜スーパーPB4−4、スーパーPB5−1〜スーパーPB5−4、スーパーPC4−1およびスーパーPC4−2、スーパーPD1−1およびスーパーPD1−2、スーパーPE1−1およびスーパーPE1−2、スーパーPF1−1〜スーパーPF1−3、特殊PG1−1〜特殊PG1−4、特殊PG2−1〜特殊PG2−3、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンが用意されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM54には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM54には、CPU56が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM54には、CPU56が主基板31から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、飾り図柄の変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが記憶されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、例えば図9(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aと、図9(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bとが含まれている。第1特図表示結果判定テーブル130Aは、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果判定テーブル130は、後述する確変フラグがオフであるかオンであるか(遊技状態が確変状態であるか否か)に応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データや小当り判定値データ、ハズレ判定値データに対応付ける(割り当てる)設定データ(決定用データ)などから構成されている。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示において可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果判定テーブル130Bは、確変フラグがオフであるかオンであるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1を、大当り判定値データやハズレ判定値データに割り当てる決定用データなどから構成されている。
なお、図9に示す例では、第2特図表示結果判定テーブル130Bが大当り判定値データとハズレ判定値データのみを含む場合を示すが、第2特図表示結果判定テーブル130Bは、さらに小当り判定値データを含んでいてもよい。そして、第2特図表示結果判定テーブル130Bを用いて、第2特別図柄の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かが決定されるとともに、第2特別図柄の可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かが決定されるようにしてもよい。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図10に示す大当り種別判定テーブル131が含まれている。大当り種別判定テーブル131は、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2−1にもとづき、飾り図柄の可変表示態様を「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブル131は、後述する特別図柄ポインタの値(特別図柄ポインタ値)が1であるか2であるか(第1特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか、第2特別図柄の可変表示に対応した大当りであるか)に応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を、「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」の大当り種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。また、大当り種別判定テーブル131は、後述する大当り種別バッファの値(大当り種別バッファ値)を、大当り種別判定用の乱数値MR2−1にもとづいて決定された大当り種別に対応した「00」〜「05」のいずれかに設定するためのテーブルデータ(設定用データ)を含んでいてもよい。
この実施の形態では、図10に示す大当り種別判定テーブル131の設定では、特別図柄ポインタ値が1であるか2であるかに応じて、「突確」の大当り種別に対する大当り種別判定用の乱数値MR2−1の割当てが異なっている。すなわち、特別図柄ポインタ値が1である場合には、大当り種別判定用の乱数値MR2−1のうち「83」〜「100」の範囲の値が「突確」の大当り種別に割り当てられる一方で、特別図柄ポインタ値が2である場合には、「突確」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の可変表示を開始するための第1開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の可変表示を開始するための第2開始条件が成立したことにもとづいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別を「突確」に決定する割合を、異ならせることができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図11(A)〜(F)および図12(A)〜(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iが含まれている。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iは、可変表示結果を「大当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iは、例えば図12(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかや、大当り種別の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iは、大当り種別の判定結果が「通常」(第1通常および第2通常の両方を含む。以下、単に「通常」という場合には第1通常および第2通常の両方を指す。)、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8、スーパーCB3−1〜スーパーCB3−5、特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
一例として、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態である場合に着目すれば、大当り種別が「通常」または「第3確変」である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「第1確変」である場合に用いられる図11(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない。他方、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132BではスーパーCA3−4の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれかである場合に着目して、その遊技状態において大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Dや(通常状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132E〜132H(確変状態のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C、132I(時短状態のときに選択)を互いに比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
特に、大当り種別が「突確」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132D、132H、132Iでは、例えば特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2といった、大当り種別が「突確」以外である場合には変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられない変動パターン種別に対して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。これにより、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突確」となることに応じて2ラウンド大当り状態に制御する場合には、15ラウンド大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、他の一例として、大当り種別が「通常」に決定された場合に着目すれば、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態である場合に用いられる図11(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、遊技状態が確変状態である場合に用いられる図11(E)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Eとでは、ノーマルCA3−1やスーパーCA3−2の変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっている。また、大当り用変動パターン種別判定テーブル132AではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている一方で、大当り用変動パターン種別判定テーブル132EではスーパーCA3−3の変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられていない。このように、大当り種別が「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」、「突確」のいずれかに決定された場合に着目して、パチンコ遊技機1における遊技状態に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A、132E(「通常」または「第3確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132B、132F(「第1確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132C、132G(「第2確変」のときに選択)、大当り用変動パターン種別判定テーブル132D、132H、132I(「突確」のときに選択)を互いに比較すると、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて各変動パターン種別に対する変動パターン種別判定用の乱数値MR3の割当てが異なっており、また、遊技状態に応じて異なる変動パターン種別に対して変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられることがある。これにより、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態や時短状態であるか確変状態であるかなどに応じて、異なる変動パターン種別に決定することが可能となり、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図13(A)〜(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cが含まれている。小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、例えば図13(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cは、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図13(A)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Aにて変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CA4−1の変動パターン種別には、図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dにおいても変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。図13(B)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Bにて変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CB4−1の変動パターン種別には、図12(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Hにおいても変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。図13(C)に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133Cにて変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられた特殊CC4−1の変動パターン種別には、図12(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Iにおいても変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、特殊CA4−1、特殊CB4−1、特殊CC4−1の変動パターン種別は、大当り種別が「突確」となる場合と、可変表示結果が「小当り」となる場合で共通の変動パターン種別となっている。すなわち、大当り種別が「突確」である場合に用いられる図11(D)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Dや、図12(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132H、図12(C)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Iは、可変表示結果が「小当り」となる場合に決定される変動パターン種別と共通の変動パターン種別を含むように設定されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図14(A)〜(C)に示すリーチ判定テーブル134A〜134Cが含まれている。リーチ判定テーブル134A〜134Cは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを、リーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづいて判定するために参照されるテーブルである。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、例えば図14(D)に示すようなテーブル選択設定に従い、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態、確変状態および時短状態のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。各リーチ判定テーブル134A〜134Cは、リーチ判定用の乱数値MR2−2を、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の判定結果や、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の判定結果のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定では、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値を非リーチHA1−1の判定結果に割り当てる一方で「205」〜「239」の範囲の値をリーチHA2−1の判定結果に割り当てる。また、合計保留記憶数が「1」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「217」の範囲の値を、非リーチHA1−2の判定結果に割り当てる。さらに、合計保留記憶数が「2」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1や非リーチHA1−2に割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「220」の範囲の値を、非リーチHA1−3の判定結果に割り当てる。合計保留記憶数が「3」または「4」である場合や「5」〜「8」のいずれかである場合のそれぞれに対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち非リーチHA1−1〜非リーチHA1−3の判定結果のそれぞれに割り当てる乱数値の個数よりも多い「1」〜「230」の範囲の値を、非リーチHA1−4や非リーチHA1−5の判定結果に割り当てる。このような設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「3」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされる割合が低くなる。そして、「非リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「リーチ」に対応した変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図15は、大当りおよび小当りとしないことに決定した場合のリーチ発生確率を示す説明図である。この実施の形態では、図14に示すリーチ判定テーブル134A,134B,134Cを用いて、図15に示す確率でリーチ演出を実行するか否かが決定される。図15に示すように、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合計保留記憶数が3個以上であれば3.8パーセントの確率でリーチ演出を実行すると決定され、合計保留記憶数が2個であれば7.9パーセントの確率でリーチ演出を実行すると決定され、合計保留記憶数が1個であれば9.2パーセントの確率でリーチ演出を実行すると決定され、合計保留記憶数が0個であれば14.6パーセントの確率でリーチ演出を実行すると決定される。なお、合計保留記憶数にかかわらず、遊技状態が確変状態である場合には、1.7パーセントの確率でリーチ演出を実行すると決定され、遊技状態が時短状態であれば3.3パーセントの確率でリーチ演出を実行すると決定される。
この実施の形態では、図15に示すように、遊技状態が通常状態である場合に、合計保留記憶数(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)が多いときには、変動表示中にリーチ演出を実行する頻度を低減している。そのため、変動表示の稼働率を向上させることができるとともに、遊技制御手段(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560)の処理負担を軽減している。なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、合計保留記憶数が多いときにリーチ演出を実行する頻度を低減するようにしてもよい。また、遊技状態に応じて、合計保留記憶数が多いときにリーチ演出を実行する頻度を増加させるようにしてもよい。そのようにすれば、変動表示による演出を長引かせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図16(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cが含まれている。リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1といったリーチ状態とする旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、リーチHA2−1〜リーチHA2−3の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aが使用テーブルとして選択され、リーチHB2−1の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bが使用テーブルとして選択され、リーチHC2−1の判定結果に応じてリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Cが使用テーブルとして選択される。各リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cは、リーチ状態とする旨の判定結果がリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1、リーチHC2−1のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、ノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、例えば図16(A)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Aの設定では、リーチHA2−1の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「128」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる一方で、それ以外の乱数値をスーパーCA2−2やスーパーCA2−3の変動パターン種別に割り当てる。また、リーチHA2−2の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「170」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。さらに、リーチHA2−3の判定結果に対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち「1」〜「182」の範囲の値をノーマルCA2−1の変動パターン種別に割り当てる。リーチHA2−1の判定結果は、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aの設定により、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−2の判定結果は、合計保留記憶数が「1」である場合や「2」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。リーチHA2−3の判定結果は、合計保留記憶数が「3」、「4」のいずれかである場合や「5」〜「8」のいずれかである場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2が割り当てられている。これらの設定により、合計保留記憶数が所定数(例えば「1」)以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、「ノーマル」のリーチ演出が実行されるノーマルCA2−1の変動パターン種別に決定される割合が高くなる。そして、「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間が「ノーマル」以外のリーチ演出を実行する変動パターンにおける平均的な特図変動時間に比べて短くなるように設定されていれば、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図17(A)〜(C)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cが含まれている。非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2といったリーチ状態としない旨の判定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aが使用テーブルとして選択され、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Bが使用テーブルとして選択され、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2の判定結果に応じて非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Cが使用テーブルとして選択される。各非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cは、リーチ状態としない旨の判定結果が非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1、非リーチHC1−2のいずれであるかに応じて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を、非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3の変動パターン種別のいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図18、図19(A)および(B)に示す当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cが含まれている。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、可変表示結果を「大当り」または「小当り」とする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1、スーパーCA3−2〜スーパーCA3−8のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をスーパーCB3−1〜スーパーCB3−5のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2、特殊CB4−1、特殊CB4−2、特殊CC4−1、特殊CC4−2のいずれかとする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Cが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Cは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」または「小当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM54が記憶する判定テーブルには、図20および図21に示すハズレ変動パターン138A、138Bが含まれている。ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定がなされたときに、リーチ状態とするか否かや変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターンを、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各ハズレ変動パターン判定テーブル138A、138Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を非リーチCA1−1〜非リーチCA1−4、非リーチCB1−1〜非リーチCB1−3、非リーチCC1−1〜非リーチCC1−3のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別をノーマルCA2−1、スーパーCA2−2、スーパーCA2−3、スーパーCB2−1、スーパーCB2−2のいずれかとする旨の決定結果に応じてハズレ変動パターン判定テーブル138Bが使用テーブルとして選択される。ハズレ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。ハズレ変動パターン判定テーブル138Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数値MR4を、飾り図柄の可変表示結果が「ハズレ」であり可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、図20に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Aの設定では、非リーチCA1−4や非リーチCC1−3といった非リーチの変動パターン種別となる場合に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7といった特定演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、非リーチCB1−3の変動パターン種別に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4のうち、「1」〜「100」の範囲の値が「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する非リーチPA1−7の変動パターンに割り当てられている。このような設定により、飾り図柄の可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定、および、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態としない旨の判定に対応して、非リーチPA1−4〜非リーチPA1−7の変動パターンのいずれかとする決定を行い、特定演出となる演出動作を実行することができる。
そして、非リーチCA1−4の変動パターン種別に対しては、図17(A)に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136Aにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3のうち、非リーチHA1−1に対応して「217」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−2に対応して「230」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−3に対応して「231」〜「241」の範囲の値が割り当てられており、非リーチHA1−4と非リーチHA1−5のそれぞれに対応して「237」〜「241」の範囲の値が割り当てられている。ここで、非リーチHA1−1の判定結果に対しては、図14(A)に示すリーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「0」である場合に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「204」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−2の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「1」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「217」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−3の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「2」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「220」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−4の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「3」、「4」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。非リーチHA1−5の判定結果に対しては、リーチ判定テーブル134Aにおいて、合計保留記憶数が「5」〜「8」に対応して、リーチ判定用の乱数値MR2−2のうち「1」〜「230」の範囲の値が割り当てられている。従って、合計保留記憶数が「1」や「2」である場合には、合計保留記憶数が「0」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。また、合計保留記憶数が「3」、「4」あるいは「5」〜「8」のいずれかである場合には、合計保留記憶数が「0」である場合や、「1」または「2」である場合に比べて、非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなる。
図7に示す変動パターンの一例では、特定演出が実行されない非リーチPA1−1の変動パターンにおける特図変動時間が5.75秒であり、非リーチPA1−2の変動パターンにおける特図変動時間が3.75秒であり、非リーチPA1−3の変動パターンにおける特図変動時間が1.50秒である。これに対して、「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンにおける特図変動時間は8.25秒であり、「擬似連」の特定演出が実行される非リーチPA1−5の変動パターンにおける特図変動時間は16.70秒であり、「イントロ」の特定演出が実行される非リーチPA1−6の変動パターンにおける特図変動時間は10.20秒であり、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される非リーチPA1−7の変動パターンにおける特図変動時間は9.25秒である。すなわち、「非リーチ」に対応して特定演出が実行される変動パターンにおける特図変動時間はいずれも、特定演出が実行されない変動パターンにおける特図変動時間に比べて長くなっている。そして、合計保留記憶数が「1」以上である場合には、「0」である場合に比べて特定演出を実行する非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっており、また、合計保留記憶数が「3」以上である場合には、「3」未満である場合に比べて非リーチCA1−4の変動パターン種別に決定される割合が低くなっている。こうして、合計保留記憶数が所定数以上であるときには、所定数未満であるときに比べて、平均的な特図変動時間を短縮することができる。
図21に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Bの設定では、ノーマルCA2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4といった「ノーマル」のリーチ演出を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。また、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4といったリーチ演出α1を実行する変動パターンや、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8といったリーチ演出α2を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−5といったリーチ演出β1を実行する変動パターンに、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。
加えて、例えばスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4の変動パターンのように、「擬似連」の特定演出を実行する変動パターンについては、擬似連変動が行われた後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により変動パターン種別が分類されている。すなわち、スーパーPA3−4の変動パターンは、リーチ演出α1を実行する変動パターンであることから、図21に示すハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPA3−8の変動パターンは、リーチ演出α2を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−2の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。スーパーPB3−4の変動パターンは、リーチ演出β1を実行する変動パターンであることから、ハズレ変動パターン判定テーブル138Bにおいて、スーパーCA2−3やスーパーCB2−1の変動パターン種別となる場合に対応して、変動パターン判定用の乱数値MR4が割り当てられている。
そして、ノーマルCA2−1やスーパーCA2−2の変動パターン種別に対しては、図16(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれにおいても、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。また、スーパーCA2−3の変動パターン種別に対しては、図16(A)および(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A、135Cにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。スーパーCB2−1の変動パターン種別に対しては、図16(B)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135Bにおいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3が割り当てられている。このように、図16(A)〜(C)に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータ(決定用データ)が構成されている。また、リーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cでは、「擬似連」の特定演出を実行した後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことにもとづいて実行されるリーチ演出における演出動作の種類により分類された変動パターン種別のいずれかに決定できるように、テーブルデータが構成されている。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御処理において用いられる各乱数について説明する。演出制御基板80では、例えば乱数回路(図示せず)などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。図22は、演出制御基板80の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図22に示すように、この実施の形態では、演出制御基板80の側において、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3、第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3、第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1〜SR6−3、予告パターン種別判定用の乱数値SR7、第1〜第3予告パターン判定用の乱数値SR8−1〜SR8−3のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。演出制御基板80が搭載する乱数回路は、これらの乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3の全部または一部を示す数値データをカウントするものであればよい。演出制御用CPU101は、例えば図39に示す演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。また、演出制御基板80に乱数回路が搭載されていない場合には、演出制御用CPU101がランダムカウンタを用いて、乱数値SR1−1〜SR1−3、SR3、SR4−1〜SR4−3、SR6−1〜SR6−3、SR7、SR8−1〜SR8−3の全部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1〜SR1−3は、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアに停止表示される飾り図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数値である。なお、ここでの最終停止図柄は、飾り図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアそれぞれにて最終的に停止表示される3つの飾り図柄のことである。一例として、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1は「1」〜「80」の範囲の値をとり、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2は「1」〜「70」の範囲の値をとり、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3は「1」〜「96」の範囲の値をとる。
滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3は、「滑り」の特定演出を実行する場合や「発展チャンス目」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部にて仮停止表示させる飾り図柄を決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「101」の範囲の値をとる。
第1〜第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1〜SR4−3は、「擬似連」の特定演出を実行する場合に、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる仮停止図柄の組合せを、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1は「1」〜「211」の範囲の値をとり、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2は「1」〜「229」の範囲の値をとり、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3は「1」〜「311」の範囲の値をとる。
第1〜第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1〜SR6−3は、「滑り」、「擬似連」、「イントロ」といった特定演出を実行する場合における演出動作の内容に対応した特定演出パターンを、複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1は、「滑り」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「71」の範囲の値をとる。第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2は、「擬似連」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「150」の範囲の値をとる。第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3は、「イントロ」の特定演出を実行する場合における特定演出パターンを決定するために用いられ、「1」〜「100」の範囲の値をとる。
予告パターン種別判定用の乱数値SR7は、予告演出を実行するか否かを決定し、予告演出を実行する場合における予告パターン種別を予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「191」の範囲の値をとる。第1〜第3予告パターン判定用の乱数値SR8−1〜SR8−3は、予告パターンを予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。一例として、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1は、「キャラクタ表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「499」の範囲の値をとる。第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2は、「ステップアップ画像」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「1009」の範囲の値をとる。第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3は、「メール表示」の予告演出における予告パターンを決定するために用いられ、「1」〜「200」の範囲の値をとる。
演出制御基板80に搭載されたROM112には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM112には、演出制御用CPU101が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、制御パターンテーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。
また、ROM112が記憶する決定テーブルには、所定の非リーチ組合せや発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図23(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160A〜160Dが含まれている。図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリアにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ1−1を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「右」の飾り図柄表示エ リアにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ1−2を、左最終停止図柄FZ1−1や第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Bは、左最終停止図柄FZ1−1として決定された飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図23(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cは、所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリアにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ1−3を、左最終停止図柄FZ1−1や右最終停止図柄FZ1−2、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3などにもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、ROM112が記憶する判定テーブルには、図24に示すような左右出目判定テーブル161が含まれており、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せから、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定が行われる。最終停止図柄決定テーブル160Cは、左右出目タイプDC1−1がLR0、LR11〜LR18、LR31〜LR38のいずれに該当するかの判定結果に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bでは、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄の図柄番号と右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄の図柄番号とが同一となる部分には、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せ(突確チャンス目TC1〜TC4を除く)とはならないようにすることができる。また、図23(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cでは、左最終停止図柄FZ1−1、右最終停止図柄FZ1−2、中最終停止図柄FZ1−3の組合せが、予め定められた飾り図柄の組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。例えば、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図4(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8となる部分や、図4(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8となる部分、図4(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4となる部分、さらには、図25に示すような一定の非リーチ組合せとなる部分には、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3が割り当てられていない。このような割当てにより、最終停止図柄として所定の非リーチ組合せとなる確定飾り図柄を決定する場合に、その確定飾り図柄が擬似連チャンス目GC1〜GC8や発展チャンス目HC1〜HC8、突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、これらのチャンス目と類似する一定の非リーチ組合せとはならないようにすることができる。
図23(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dは、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合に「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアでの最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル160Dは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM112が記憶する決定テーブルには、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図26(A)および(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162A、162Bが含まれている。図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「左」の飾り図柄表示エリアにて停止表示される確定飾り図柄となる左最終停止図柄FZ2−1と、「右」の飾り図柄表示エリアにて停止表示される確定飾り図柄となる右最終停止図柄FZ2−2とを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル162Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左最終停止図柄FZ2−1および右最終停止図柄FZ2−2として同一になる飾り図柄(左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2)の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bは、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄のうち、「中」の飾り図柄表示エリアにて停止表示される確定飾り図柄となる中最終停止図柄FZ2−3を、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。
ここで、リーチハズレ組合せを構成する中最終停止図柄FZ2−3は、左最終停止図柄FZ2−1や右最終停止図柄FZ2−2となる飾り図柄の図柄番号との差分値である図柄差により特定される。すなわち、飾り図柄の可変表示において、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて飾り図柄の変動を開始させ、「左」→「右」→「中」といった所定順序で飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄を停止表示する場合に、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア以外の「左」および「右」の飾り図柄表示エリアに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2が最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて決定された後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて「中」の飾り図柄表示エリアに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3と左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2との差分(図柄差)を決定する。このとき決定された図柄差に応じて、「中」の飾り図柄表示エリアに停止表示される中最終停止図柄FZ2−3となる確定飾り図柄が決定される。最終停止図柄決定テーブル162Bは、ノーマルPA2−1、ノーマルPA2−2、特殊PG2−1、特殊PG2−2の変動パターンのいずれかである場合や、ノーマルPA2−3、ノーマルPA2−4のいずれかである場合、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−1〜PB3−5、スーパーPC3−1〜スーパーPC3−4、特殊PG2−3の変動パターンのいずれかである場合、スーパーPA3−5〜スーパーPA3−8の変動パターンのいずれかである場合に応じて、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を、図柄差「−2」、「−1」、「+1」、「+2」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM112が記憶する判定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図27(A)〜(D)に示す最終停止図柄決定テーブル163A〜163Dが含まれている。図27(A)に示す第1最終停止図柄決定テーブル163Aは、通常大当りとなる場合に、非確変図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。第1最終停止図柄決定テーブル163Aは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる偶数図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、図27(B)に示す第2最終停止図柄決定テーブル163Bは、第3確変大当りとなる場合に、非確変図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Bは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる偶数図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。図27(B)に示すように、確変昇格演出が実行される第3確変大当り時には、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が導出表示される。
また、図27(A),(B)に示すように、この実施の形態では、第3確変大当り時には、通常大当り時と比較して、図柄「4」、「6」、「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「2」が停止図柄として決定される割合よりも高い。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「4」、「6」、「8」が停止表示される場合には、「2」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。また、この実施の形態では、第3確変大当り時には、通常大当り時と比較して、図柄「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「4」、「6」が停止図柄として決定される割合よりも高い。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「8」が停止表示される場合には、「4」、「6」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。
図27(C)に示す第3最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1確変大当りまたは第2確変大当りとなる場合に、非確変図柄または確変図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。第3最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる偶数図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」または奇数図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」、「9」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
なお、図27(C)に示すように、第3最終停止図柄決定テーブル163Cでは、確変図柄である奇数図柄に割り当てられる判定値の方が、非確変図柄である偶数図柄に割り当てられる判定値よりも多いものの、少ない割合で偶数図柄にも判定値が割り当てられている。従って、この実施の形態では、第1確変大当りまたは第2確変大当りの場合であっても、低い割合で飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が導出表示されることがある。そのようにすることによって、非確変図柄が導出表示された場合であっても、遊技者に確変大当りであるかもしれないとの期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、図27(C)に示すように、第3最終停止図柄決定テーブル163Cでは、非確変図柄のうち、図柄「4」、「6」、「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「2」が停止図柄として決定される割合よりも高い。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「4」、「6」、「8」が停止表示される場合には、「2」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。また、非確変図柄のうち、図柄「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「4」、「6」が停止図柄として決定される割合よりも高い。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「8」が停止表示される場合には、「4」、「6」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。
図27(D)に示す最終停止図柄決定テーブル163Dは、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアでの左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3となる確定飾り図柄の組合せを、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。最終停止図柄決定テーブル163Cは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、突確チャンス目TC1〜TC4に割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM112が記憶する判定テーブルには、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定するためのテーブルとして、例えば図28(A)〜(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164A〜164Cが含まれている。図28(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aは、「滑り」の特定演出が実行される場合に、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1にもとづき、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Aは、非リーチPA1−4、ノーマルPA2−2、ノーマルPA2−4、ノーマルPA2−6、ノーマルPA2−8、スーパーPA3−2、スーパーPA3−6、スーパーPA4−2、スーパーPA5−2、スーパーPB3−2、スーパーPB4−2、スーパーPB5−2、スーパーPC3−2、スーパーPC3−4、スーパーPD1−2、スーパーPE1−2、スーパーPF1−3、特殊PG1−2、特殊PG2−2、特殊PG3−3の変動パターンといった、「滑り」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1を、滑りTP1−1〜滑りTP1−4の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、滑りTP1−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の飾り図柄表示エリアにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−2の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を高速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の飾り図柄表示エリアにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−3の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「右」の飾り図柄表示エリアにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。滑りTP1−4の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「左」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を低速に再変動させた後に停止表示させることで、「左」の飾り図柄表示エリアにて停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
図28(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2にもとづき、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Bは、非リーチPA1−5、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPB3−4、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3の変動パターンといった、「擬似連」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2を、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、擬似連TP2−1の特定演出パターンでは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて飾り図柄を仮停止表示させてから再変動(擬似連変動)させる全再変動表示動作が、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに1回行われる。擬似連TP2−2の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が2回行われる。擬似連TP2−3の特定演出パターンでは、確定飾り図柄が停止表示されるまでに全再変動表示動作が3回行われる。従って、この実施の形態では、特定演出パターン判定テーブル164Bを用いて特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定することにより、擬似連変動の実行回数を決定することができる。
図28(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164Cは、「イントロ」の特定演出が実行される場合に、第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3にもとづき、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。特定演出パターン判定テーブル164Cは、非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンといった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)に応じて、第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3を、イントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、例えば図39に示す演出制御バッファ設定部164に設けられた前回演出バッファ値が1〜3のいずれであるかに応じて、複数種類の演出動作に対応したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の各特定演出パターンに対する第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3の割当てが異なっている。前回演出バッファ値は、「イントロ」の特定演出における特定演出パターンがイントロTP3−1に決定された場合に1に設定され、イントロTP3−2に決定された場合に2に設定され、イントロTP3−3に決定された場合に3に設定される。そして、前回演出バッファ値が1であるときには、イントロTP3−1に対して第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3が割り当てられておらず、前回演出バッファ値が2であるときには、イントロTP3−2に対して第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3が割り当てられておらず、前回演出バッファ値が3であるときには、イントロTP3−3に対して第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3が割り当てられていない。このような割当てにより、非リーチPA1−6の変動パターンに応じて「イントロ」の特定演出が実行される場合には、前回実行された「イントロ」の特定演出における特定演出パターンと同一の特定演出パターンにはならないようにすることができる。
また、ROM112が記憶する決定テーブルには、「滑り」の特定演出が実行される場合に仮停止表示させる飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図29(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、例えば図29(E)に示すようなテーブル選択設定に従い、特定演出パターンが滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれであるかに応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、特定演出パターンが滑りTP1−1である場合には仮停止図柄決定テーブル166Aが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−2である場合には仮停止図柄決定テーブル166Bが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−3である場合には仮停止図柄決定テーブル166Cが使用テーブルとして選択され、滑りTP1−4である場合には仮停止図柄決定テーブル166Dが使用テーブルとして選択される。各仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dは、飾り図柄を再変動させる飾り図柄表示エリアにおいて最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、仮停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。すなわち、仮停止図柄決定テーブル166Aは、滑りTP1−1の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−1となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Bは、滑りTP1−2の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−2となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Cは、滑りTP1−3の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「右」の飾り図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての右最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、右仮停止図柄KZ1−3となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。仮停止図柄決定テーブル166Dは、滑りTP1−4の特定演出パターンに従い飾り図柄が仮停止表示される「左」の飾り図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左仮停止図柄KZ1−4となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に割り当てる決定用データを含んでいる。
また、ROM112が記憶する決定テーブルには、「擬似連」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図30(A)〜(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dが含まれている。各仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dは、「擬似連」の特定演出が実行される場合に、変動パターンが非リーチPA1−5であるか、スーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであるかや、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数などに応じて、使用テーブルとして選択される。ここで、全再変動表示動作の残り回数は、例えば最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「0」となり、その1回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「1」となり、2回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「2」となり、3回前に仮停止図柄が停止表示される飾り図柄の変動(擬似連変動)では「3」となるように、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示される擬似連変動が実行されるまでに、あと何回の擬似連変動(仮停止図柄が停止表示される変動)が実行されるかに対応している。
一例として、仮停止図柄決定テーブル167Aは、変動パターンが非リーチPA1−5であることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Bは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「1」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ2−1、「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ2−2、「中」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ2−3を決定するための使用テーブルとして選択される。
また、仮停止図柄決定テーブル167Cは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「2」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ3−1、「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ3−2、「中」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ3−3を決定するための使用テーブルとして選択される。仮停止図柄決定テーブル167Dは、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1のいずれかであることに応じて、最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでに実行される全再変動表示動作の残り回数が「3」である場合に、「左」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる左図柄となる左仮停止図柄KZ4−1、「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる右図柄となる右仮停止図柄KZ4−2、「中」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示させる中図柄となる中仮停止図柄KZ4−3を決定するための使用テーブルとして選択される。なお、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図28(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづき特定演出パターンが擬似連TP2−1に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が1回だけであることから、仮停止図柄決定テーブル167Cや仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。変動パターンが特殊PG1−3である場合には、図28(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bの設定にもとづき特定演出パターンが擬似連TP2−1または擬似連TP2−2に決定され、飾り図柄を仮停止表示させてから再変動させる全再変動表示動作の実行回数が多くとも2回であることから、仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択する必要はない。
図30(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aと図30(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bはそれぞれ、「左」の飾り図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を、左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cは、仮停止図柄決定テーブル167Bを用いて決定された左仮停止図柄KZ2−1、右仮停止図柄KZ2−2、中仮停止図柄2−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を、左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。図30(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dは、仮停止図柄決定テーブル167Cを用いて決定された左仮停止図柄KZ3−1、右仮停止図柄3−2、中仮停止図柄KZ3−3の組合せが擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれであるかに応じて、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せによって構成される擬似連チャンス目GC1〜GC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
このような仮停止図柄決定テーブル167A〜167Dを用いて仮停止図柄を決定することにより、例えば図31に示すように、擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3の各特定演出パターンによる擬似連変動の実行回数に応じて、各回の変動で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部にて仮停止表示させる飾り図柄を、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかに決定することができる。
また、ROM112が記憶する決定テーブルには、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合に仮停止表示される飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図32に示す仮停止図柄決定テーブル168が含まれている。仮停止図柄決定テーブル168は、「左」の飾り図柄表示エリアにおける最終停止図柄としての左最終停止図柄となる飾り図柄の図柄番号「1」〜「8」に応じて、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を、左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せによって構成される発展チャンス目HC1〜HC8に割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、ROM112が記憶する判定テーブルには、図33に示す予告パターン種別判定テーブル170が含まれている。予告パターン種別判定テーブル170は、予告パターン種別判定用の乱数値SR7にもとづき、予告パターン種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン種別判定テーブル170は、変動パターンが非リーチPA1−1、非リーチPA1−2、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1のいずれかである場合や、非リーチPA1−3である場合、非リーチPA1−4である場合、非リーチPA1−6、非リーチPB1−2、非リーチPC1−2、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB3−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3のいずれかである場合、これらの変動パターン以外の変動パターンである場合に応じて、予告パターン種別判定用の乱数値SR7を、予告なし、あるいは、予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別に割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告パターン種別判定テーブル170では、変動パターンが非リーチPA1−6、スーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3といった、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターン(図7および図8を参照)である場合に対応して、予告パターン種別判定用の乱数値SR7が全て予告なしに割り当てられている。そのため、「イントロ」の特定演出が実行される場合には、予告演出となる演出動作の実行が制限される。ここで、「イントロ」の特定演出では、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて飾り図柄の変動を開始させた後、短時間のうちに特定演出における演出表示が開始され、予告演出が行われる場合には、実行期間に重複が生じる。そこで、予告パターン種別判定テーブル170では、「イントロ」の特定演出が実行される変動パターンである場合には常に予告なしとなるように予告パターン種別判定用の乱数値SR7を割り当てることで、「イントロ」の特定演出と実行期間が重複する予告演出は実行しないようにすることができる。
また、ROM112が記憶する判定テーブルには、予告パターンを複数種類のいずれに決定するためのテーブルとして、例えば図34〜図36に示す予告パターン判定テーブル171A〜171Cが含まれている。予告パターン判定テーブル171Aは、予告パターン種別が予告CY1に決定されたときに、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1にもとづき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP1−1〜予告YP1−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Aは、変動パターンに応じて、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1を、予告なし、あるいは、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「キャラクタ表示」の予告演出における演出表示が行われる。「キャラクタ表示」の予告演出では、予告YP1−1〜予告YP1−4の各予告パターンに対応するキャラクタ画像を、演出表示装置9の表示領域に表示させる。
予告パターン判定テーブル171Bは、予告パターン種別が予告CY2に決定されたときに、第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2にもとづき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP2−1〜予告YP2−4のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Bは、変動パターンに応じて、第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2を、予告なし、あるいは、予告YP2−1〜予告YP2の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「ステップアップ画像」の予告演出における演出表示が行われる。「ステップアップ画像」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のいずれかを演出表示装置9の表示領域に表示させた後、予告YP2−1〜予告YP2−4の各予告パターンに対応して、所定の順番に従い複数種類の演出画像を切り替えて表示すること、あるいは、演出画像の切り替えが行われないことがある。
予告パターン判定テーブル171Cは、予告パターン種別が予告CY3に決定されたときに、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3にもとづき、予告なし、あるいは、予告パターンを予告YP3−1〜予告YP3−3のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。予告パターン判定テーブル171Cは、変動パターンに応じて、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3を、予告なし、あるいは、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンに割り当てる決定用データなどから構成されている。
ここで、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンでは、互いに異なる演出表示態様で、「メール表示」の予告演出における演出表示が行われる。「メール表示」の予告演出では、操作ボタン120の操作を促す演出画像を演出表示装置9の表示領域に表示させた後、操作ボタン120が操作されたことに応じて、予告YP3−1〜予告YP3−3の各予告パターンに対応した演出画像を表示させる一方で、操作ボタン120が操作されなければ、各予告パターンに対応した演出画像の表示が行われない。このように、「メール表示」の予告演出では、操作ボタン120が操作されたことに応じて演出動作が変化する。
図36に示す予告パターン判定テーブル171Cでは、特定演出が実行される非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンに対応して、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3のうち「1」〜「170」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。他方、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも少ない個数の乱数値SR8−3が、予告なしに割り当てられている。例えば、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−4の変動パターンに対応して、「1」〜「160」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。その他のリーチ状態となる変動パターンでは、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となるか否かや、リーチの種類(ノーマルまたはスーパー)により、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3の割当てが異なっている。これに対して、特定演出が実行されない非リーチPA1−1〜非リーチPA1−3、非リーチPB1−1、非リーチPC1−1の変動パターンに対応して、非リーチPA1−4、PA1−5、PA1−7の変動パターンよりも多い個数の乱数値SR8−3が、予告なしに割り当てられている。すなわち、「1」〜「190」の範囲の値が予告なしに割り当てられている。このような設定により、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が低くなるとともに、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて予告演出を実行する割合が高くなる。また、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行される変動パターンであるときには、「非リーチ」に対応した変動パターンであって特定演出が実行されない変動パターンであるときに比べて信頼度(可変表示結果が「大当り」となる可能性)の高い予告演出を実行する割合が高くなる一方で、飾り図柄の可変表示態様がリーチ状態となる変動パターンであるときに比べて信頼度の高い予告演出を実行する割合が低くなる。
また、ROM112が記憶する制御パターンテーブルには、例えば図37(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180、図37(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181、図38に示す各種演出制御パターンテーブル182などが含まれている。図37(A)に示す図柄変動制御パターンテーブル180には、飾り図柄の変動が開始されてから最終停止図柄となる確定飾り図柄が停止表示されるまでの期間における、演出表示装置9の表示領域における飾り図柄の可変表示動作や、リーチ演出における演出表示動作、特定演出における演出表示動作といった、各種の演出動作の制御内容を示すデータが、図柄変動制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各図柄変動制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
図37(B)に示す予告演出制御パターンテーブル181には、複数種類の予告パターンのそれぞれに対応して、例えば予告演出における演出表示動作といった、予告演出に対応した演出動作の制御内容を示すデータが、予告演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各予告演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、飾り図柄の可変表示に応じた各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が設定されていればよい。
一例として、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP1−1〜予告CYP1−4の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP1−1の予告演出制御パターンは、予告YP1−1の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101を表示させる。予告CYP1−2の予告演出制御パターンは、予告YP1−2の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC102を表示させる。予告CYP1−3の予告演出制御パターンは、予告YP1−3の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101とキャラクタ画像MC103を表示させる。予告CYP1−4の予告演出制御パターンは、予告YP1−4の予告パターンに対応して、キャラクタ画像MC101〜MC103を表示させる。
また、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンのそれぞれに対応して、予告CYP2−1〜予告CYP2−4の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP2−1の予告演出制御パターンは、予告YP2−1の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、予告演出を終了する。予告CYP2−2の予告演出制御パターンは、予告YP2−2の予告パターンに対応して、第2ステップの演出画像を表示させ、演出画像の切り替えを行わずに、予告演出を終了する。予告CYP2−3の予告演出制御パターンは、予告YP2−3の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替えた後に、予告演出を終了する。予告CYP2−4の予告演出制御パターンは、予告YP2−4の予告パターンに対応して、第1ステップの演出画像を表示させ、その演出画像を第2ステップの演出画像に切り替え、さらに第3ステップの演出画像に切り替えた後に、予告演出を終了する。
加えて、予告演出制御パターンテーブル181には、予告YP3−1の予告パターンに対応して予告CYP3−1−1および予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−2の予告パターンに対応して予告CYP3−2−1および予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンが格納され、予告YP3−3の予告パターンに対応して予告CYP3−3−1および予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンが格納されている。ここで、予告CYP3−1−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。予告CYP3−1−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−1の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる。予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。予告CYP3−2−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−2の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる。予告CYP3−3−1の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出される以前における演出画像を表示させる。予告CYP3−3−2の予告演出制御パターンは、予告YP3−3の予告パターンに対応して、操作ボタン120の操作が検出された後における演出画像を表示させる。
図38に示す各種演出制御パターンテーブル182には、大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間における、各種の演出制御の内容を示すデータが、演出制御パターンとして複数種類格納されていればよい。各演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ設定値、演出制御プロセスタイマ判定値、演出表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、終了コードといった、大当り遊技状態や小当り遊技状態における演出動作の進行に応じた各種の演出制御の内容や、演出制御の切替タイミング等が、時系列的に設定されていればよい。
図38に示すように、この実施の形態では、当り制御中の演出制御パターンとして、ラウンド毎に対応した演出制御パターンのデータCRD1−1〜CRD1−17が用意されている。ただし、後述するように、この実施の形態では、大当り中の15ラウンド目において確変昇格演出が実行される場合があるので、図38に示すように、ラウンド15に対応した演出制御パターンとして、確変昇格演出を行わない場合の演出制御パターンのデータCRD1−15と、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづく第1確変昇格演出を行う場合の演出制御パターンのデータCRD1−16と、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづく第2確変昇格演出を行う場合の演出制御パターンのデータCRD1−17とが用意されている。なお、第1確変昇格演出および第2確変昇格演出については後述する。
演出制御基板80に搭載されたRAM113には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図39に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。図39に示す演出制御用データ保持エリア190は、演出制御フラグ設定部191と、演出制御タイマ設定部192と、演出制御カウンタ設定部193と、演出制御バッファ設定部194とを備えている。
演出制御フラグ設定部191には、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示状態といった演出動作状態や主基板31から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部192には、例えば演出表示装置9の表示領域における演出画像の表示動作といった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
次に遊技機の動作について説明する。図40および図41は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS4)。ステップS4の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次に、入力ポート1のビット0の状態によって電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する(ステップS5)。遊技機に対する電力供給が開始されたときに、+5V電源などの各種電源の出力電圧は徐々に規定値に達するのであるが、ステップS5の処理によって、すなわち、電源断信号が出力されていない(ハイレベルになっている)ことを確認することによりCPU56は電源電圧が安定したことを確認することができる。
電源断信号がオン状態である場合には、CPU56は、所定期間(例えば、0.1秒)の遅延時間の後に(ステップS80)、再度、電源断信号がオフ状態になっているか否か確認する。電源断信号がオフ状態になっている場合には、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、電源断信号がオフ状態である場合に、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板31)が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS91)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS92)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS91およびS92の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS93)、その内容に従って停電復旧中であることを報知することを指定する停電復旧指定コマンドをサブ基板(演出制御基板)に送信する処理を実行する(ステップS94)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。また、出力ポートバッファにおける接続確認信号を出力する出力ポートに対応するビットがセット(接続確認信号のオン状態に対応)される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
次いで、CPU56は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路の状態を確認する乱数回路確認処理を実行する(ステップS95)。乱数回路確認処理では、CPU56は、乱数回路が遊技機1に内蔵されている場合には、乱数回路の設定(例えば、乱数回路の動作を開始させる)を行う。また、CPU56は、乱数回路が出力する乱数確認信号を所定時間監視する。乱数確認信号は、乱数回路が内蔵するクロック信号発生回路が内部クロック信号を正常に出力している場合にはオン状態であり、そうでなければ(例えば、内部クロック信号のレベルが低下した場合には)オフ状態になる。CPU56は、所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する乱数回路に異常が発生したと判定し、主基板31の乱数回路エラーを報知することを指定する主基板エラー指定コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する。所定時間継続して乱数確認信号のオフ状態を検出しなければ、CPU56は、乱数回路が正常に動作していると判定して、そのままステップS15に移行する。
なお、ハードウェア乱数を生成する乱数回路503は、遊技機1に内蔵してもよいし、遊技機1に外付けで備えてもよい。この実施の形態では、図2に示したように、乱数回路503は、ROM54およびRAM55とともに1チップ内(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560)に内蔵されている。
そして、CPU56は、所定時間(例えば2ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS15)。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、表示図柄乱数更新処理(ステップS17)および初期値決定用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。CPU56は、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして(ステップS16)、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする(ステップS19)。
なお、表示図柄乱数とは、特別図柄表示器8の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示図柄乱数として、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4などが用いられる。この実施の形態では、これらの乱数値は、例えば、リフレッシュレジスタを用いて、更新する対象や更新時の加算値を異ならせることによってランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、表示図柄乱数更新処理とは、表示図柄乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、初期値決定用乱数更新処理とは、初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値決定用乱数とは、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当り判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。また、例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4のうちソフトウェアによって更新する乱数がある場合には、その乱数を発生するためのカウンタのカウント値の初期値を決定するための乱数も初期値決定用乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置9、可変入賞球装置15、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示図柄乱数更新処理および初期値決定用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS25,S26でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17,S18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示図柄乱数や初期値決定用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17,S18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
以上のように、遊技店員等は、クリアスイッチをオン状態してクリア信号が出力される状態にしながら遊技機に対する電力供給を開始する(例えば電源スイッチをオンする)ことによって、容易に初期化処理を実行させることができる。すなわち、RAMクリア等を行うことができる。
次に、遊技制御処理について説明する。図42は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS16〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。次いで、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次いで、CPU56は、第1特別図柄表示器8aや、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、状態表示灯などの各種表示器へのDG信号の出力やクリアを行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。次いで、CPU56は、大入賞口への異常入賞を検出したことを報知する異常入賞報知処理を実行する(ステップS23)。具体的には、後述する特別図柄プロセス処理において大入賞口を開放する前である(具体的には、後述するステップS300〜S303の処理の段階である)にもかかわらず、カウントスイッチ23のオンを検出した場合に、大入賞口への異常入賞を検出したと判定し報知する制御を行う。
次に、遊技制御に用いられる各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(乱数更新処理:ステップS24)。また、CPU56は、初期値決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値決定用乱数更新処理:ステップS25)。さらに、CPU56は、表示図柄乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示図柄乱数更新処理:ステップS26)。
乱数更新処理、初期値決定用乱数更新処理および表示図柄乱数更新処理を行うと、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、第1特別図柄および第2特別図柄の変動に同期する飾り図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS29)。なお、飾り図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等がオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す賞球個数コマンド等の払出指令コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ370は、賞球個数を示す賞球個数コマンドの受信に応じて球払出装置97を駆動する。
また、CPU56は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS32)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート2のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS33:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS34)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて第1特別図柄および第2特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS35)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理で開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。なお、開始フラグおよび終了フラグを用いずに、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値にもとづいて表示制御データの値を更新するようにしてもよい。例えば、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が変動パターン設定処理に対応した値(この実施の形態では1)となると、特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値(この実施の形態では3)となるまで、0.2秒が経過する毎に表示制御データの値を+1するようにしてもよい。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。そして、CPU56は、終了フラグがセットされ、または特別図柄プロセスフラグの値が特別図柄停止処理に対応した値となると、特別図柄プロセス処理で決定されている特別図柄の停止図柄を第1特別図柄表示器8aや第2特別図柄表示器8bに導出表示する。
次いで、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。
さらに、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS37)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)である場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯1の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。また、遊技状態が時短状態である場合には、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定する。
なお、遊技機への電源投入時以外の時に状態表示灯表示処理を実行する場合には、遊技状態が時短状態である場合にのみ、時短状態であることを示す状態表示灯2の表示を行なうようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態が確変状態であることが内部的に決定されている場合であっても、遊技者に確変状態であることを認識できないようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
この実施の形態では、遊技制御処理は定期的(例えば2msごと)に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はフラグがセットされたことにもとづいてメイン処理において実行されるようにしてもよい。なお、この実施の形態において、ステップS21〜S37の処理(ステップS30およびS32を除く)が、遊技の進行を制御する遊技制御処理に相当する。
その後、CPU56は、割込許可状態に設定し(ステップS38)、処理を終了する。
次に、メイン処理における特別図柄プロセス処理(ステップS27)を説明する。図43は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56)が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理において、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
なお、ステップS311では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えば、入力ポートから入力した入力データのうち、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aに対応するビットがオン状態であるか否かを確認してもよい。また、例えば、スイッチ処理(ステップS21参照)において、第1始動入賞口13または第2始動口スイッチ14aが2回連続してオン状態となったことにもとづいてフラグをセットするようにし、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS311において、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合計保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合計保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合計保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かや小当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。また、小当りとする場合には小当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグや小当りフラグは、大当り遊技または小当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン種別判定用の乱数MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンドすなわち可変表示パターンコマンド)を送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(この例では2)に更新する。
なお、この実施の形態では、各乱数値を始動入賞発生時に抽出する場合を示すが、変動パターン種別判定用の乱数MR3や変動パターン判定用の乱数値MR4など変動パターンを決定するための乱数値については、特別図柄の変動開始時に(すなわち、変動パターン決定のタイミングで(ステップS331,S333参照))抽出するようにしてもよい。そのようにすれば、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に偶然同じタイミングで遊技球が入賞してしまった場合であっても、変動開始のタイミングで変動パターンを決定するための乱数値を読み出すことによって、読み出す乱数値を異ならせることができ、異なる変動パターンで変動表示を行なうことができる。従って、特別図柄の可変表示の演出バリエーションを増加させることができる。
特別図柄変動処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウトすなわち特別図柄プロセスタイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値(この例では3)に移行するように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄表示器8における特別図柄を停止させる。そして、特別図柄の停止図柄が大当り図柄である場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(この例では5)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。また、大入賞口の閉成条件が成立したときには、大入賞口を閉成する制御を行う。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を閉状態にして大入賞口を閉成する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放後処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(この例では6)に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態の残りラウンドがあるか否かを確認する処理等を行う。まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308:特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞球装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって小当り開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に応じた値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、ラウンドを開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。小当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に移行するように更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に応じた値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態を終了するための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値(この例では0)に更新する。
図44は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図45(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図45(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図45(A)には、合計保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図45(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちいずれか多い方に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行し、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが同数である場合には保留記憶特定情報記憶領域にセットされている入賞順が早い方の特別図柄の変動表示を実行するのであるが、常に第1保留記憶数と第2保留記憶数とのうちいずれか多い方に対応する特別図柄の変動表示を優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域はなくてもよい。また、遊技状態が確変状態であるかや時短状態であるかに応じていずれかの特別図柄の変動表示を優先して実行する場合や、あらかじめ定められたいずれか一方の特別図柄の変動表示を常に優先して実行する場合には、保留記憶特定情報記憶領域はなくてもよい。そのようにすれば、RAM55の必要容量を削減することができる。
図45(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図45(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。
次いで、CPU56は、第1始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合計保留記憶数を示す保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS218)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第1始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。
次いで、CPU56は、第2始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS226)。また、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS227)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS228)。なお、保留記憶数通知コマンドを、第2始動口入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
また、この実施の形態では、第1保留記憶数バッファと第2保留記憶数バッファとを別々に備える場合を例にしたが、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通の保留記憶数バッファを備えるようにしてもよい。図46は、第1保留記憶数と第2保留記憶数とに対して共通に備える共通保留記憶数バッファの構成例を示す説明図である。図46に示すように、共通保留記憶数バッファは、保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域とを組み合わせた領域を8つ含む。また、共通保留記憶数バッファにおいて、保留記憶特定情報保存領域および乱数値保存領域の各領域には連続したアドレスが割り当てられている。
共通保留記憶数バッファを用いる場合、CPU56は、ステップS213で第1保留記憶数カウンタの値を1増やした後、ステップS214の処理に代えて、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域に、「第1」を示すデータをセットする処理を実行する。また、CPU56は、ステップS223で第2保留記憶数カウンタの値を1増やした後、ステップS224の処理に代えて、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域に、「第2」を示すデータをセットする処理を実行する。具体的には、CPU56は、合計保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数とを毎回加算して求めてもよい)にもとづいてデータ格納先のアドレスを指定するポインタの位置を更新することによって、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。
共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭を特定する場合、例えば、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合計保留記憶数に乗算した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、図46に示す例では、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と乱数値保存領域との2つのデータ格納領域が設けられている。そのため、合計保留記憶数を2倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新する。例えば、合計保留記憶数が3である場合には、図46に示すように、オフセット値+7(合計保留記憶数3を2倍して1を加えた値)に対応する保留記憶特定情報保存領域にデータをセットする。この場合、ステップS214の処理を行う場合には「第1」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットし、ステップS224の処理を行う場合には「第2」を示すデータを保留記憶特定情報保存領域にセットする。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1用と、大当り種別判定用の乱数値MR2−1用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合計保留記憶数を3倍した値に1(すなわち、保留記憶特定情報保存領域1領域分)を加えた値をアドレスのオフセット値として求め、求めたオフセット値に従ってポインタを更新するようにすればよい。
また、データ格納先のアドレスを指定するポインタの初期位置を共通保留記憶数バッファの1つ目の領域(図46に示す保留記憶1用の保留記憶特定情報保存領域)とする場合には、CPU56は、1つの保留記憶あたりに対して共通保留記憶数バッファに格納するデータ数を合計保留記憶数に乗算した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。例えば、図46に示す例では、合計保留記憶数を2倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにしてもよい。そして、CPU56は、ポインタの位置を初期位置からオフセット値の分だけ移動した位置とすることによって、ポインタを更新するように制御してもよい。なお、例えば、共通保留記憶数バッファに、1つの保留記憶あたり保留記憶特定情報保存領域と2つの乱数値保存領域(例えば、特図表示結果判定用の乱数値MR1用と、大当り種別判定用の乱数値MR2−1用)との合計3つのデータ格納領域が設けられている場合には、合計保留記憶数を3倍した値をアドレスのオフセット値として求めるようにすればよい。
また、CPU56は、ステップS215,S225の処理に代えて、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の乱数値保存領域に格納する処理を実行する。具体的には、CPU56は、保留記憶特定情報保存領域にデータをセットした後に、アドレスを指定するポインタの位置を1つ更新して、更新後のポインタが指すアドレスの乱数値保存領域に乱数値を格納する。なお、CPU56は、格納する乱数値の種類の数分だけ同様の処理を行ってもよい。
図47および図48は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、まず、合計保留記憶数の値を確認する(ステップS1501)。具体的には、合計保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。特別図柄通常処理では、CPU56は、まず、合計保留記憶数カウント値などにもとづき、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計値である合計保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS1501)。
合計保留記憶数が「0」であれば、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出を行うためのデモ表示設定処理を実行する(ステップS1502)。具体的には、CPU56は、客待ちデモンストレーションの演出が実行されていることを示すデモ表示フラグがセットされているか否かを確認する。セットされていれば、そのまま特別図柄通常処理を終了する。セットされていなければ、CPU56は、デモ表示フラグをセットし、客待ちデモンストレーションの表示を指定するデモ表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
合計保留記憶数が「0」でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多いか否かを確認する(ステップS1503)。具体的には、CPU56は、まず、第1保留記憶数カウンタの値および第2保留記憶数カウンタの値がともに1以上であるか否かを確認し、ともに1以上であれば、第2保留記憶数カウンタの値が第1保留記憶数カウンタの値よりも多いか否かを確認する。第2保留記憶数が第1保留記憶数より多ければ、CPU56は、ステップS1507に移行する。第2保留記憶数が第1保留記憶数より多くなければ、CPU56は、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多いか否かを確認する(ステップS1504)。具体的には、CPU56は、まず、第1保留記憶数カウンタの値および第2保留記憶数カウンタの値がともに1以上であるか否かを確認し、ともに1以上であれば、第1保留記憶数カウンタの値が第2保留記憶数カウンタの値よりも多いか否かを確認する。第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多ければ、CPU56は、ステップS1506に移行する。
なお、ステップS1503,S1504において、第1保留記憶数または第2保留記憶数のいずれか一方が0である場合には、CPU56は、0でない方の保留記憶数に対応する特別図柄の変動表示を実行するように制御する。例えば、第1保留記憶数が1以上であるとともに第2保留記憶数が0であれば、CPU56は、第1特別図柄の変動表示を実行するように制御する。また、第2保留記憶数が1以上であるとともに第1保留記憶数が0であれば、CPU56は、第2特別図柄の変動表示を実行するように制御する。
第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多くなければ(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数とが等しければ)、CPU56は、保留特定領域(図45(A)参照)に設定されているデータのうち1番目のデータが「第1」を示すデータであるか否か確認する(ステップS1505)。
第1保留記憶数が第2保留記憶数より多い場合(ステップS1504のY)、または保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータである場合(ステップS1505のY)、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS1506)。
第2保留記憶数が第1保留記憶数より多い場合(ステップS1503のY)、または保留特定領域に設定されている1番目のデータが「第1」を示すデータでない(すなわち、「第2」を示すデータである)場合(ステップS1505のN)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS1507)。
以上のように、ステップS1503〜S1507の処理が実行されることによって、CPU56は、第1保留記憶数が第2保留記憶数より多い場合には、第2特別図柄の変動表示に優先して第1特別図柄の変動表示を実行するように制御する。また、CPU56は、第2保留記憶数が第1保留記憶数より多い場合には、第1特別図柄の変動表示に優先して第2特別図柄の変動表示を実行するように制御する。そのように、保留記憶数が多い方の特別図柄の変動表示を優先して実行するように制御することによって、無効な始動入賞が発生する事態を低減している。
なお、例えば、遊技状態が通常状態である場合に第1始動入賞口13が始動入賞しやすく、遊技状態が確変状態や時短状態であるときに第2始動入賞口14が始動入賞しやすく構成されている場合には、合計保留記憶数が0でないと判定したときに、確変状態であることを示す確変フラグや時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認するようにしてもよい。そして、確変フラグや時短フラグがセットされていれば、第2保留記憶数が0でないことを条件にステップS1507に移行し、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する用にしてもよい。また、確変フラグや時短フラグがセットされていなければ、第1保留記憶数が0でないことを条件にステップS1506に移行し、第1特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態に応じて保留記憶が溜まりやすい方の特別図柄の変動表示を優先して実行することができ、無効な始動入賞が発生する事態を低減することができる。
また、例えば、第2保留記憶数が0でないことを条件に常に第2特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよいし、第1保留記憶数が0でないことを条件に常に第1特別図柄の変動表示を実行するようにしてもよい。
CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS1508)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値(具体的には、特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データと、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データ)を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS1509)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする。また、この際、CPU56は、保留特定領域に設定されているデータのうち、特別図柄ポインタが示す方の最も古いデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、保留特定領域に設定されている最も古い「第1」のデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、保留特定領域に設定されている最も古い「第2」のデータを削除し、かつ、各保留特定領域の内容をシフトする。
次いで、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値を1減算し(ステップS1510)、減算後の合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS1511)。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特図表示結果判定テーブルをセットする(ステップS1512)。具体的には、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(A)に示す第1特図表示結果判定テーブル130Aを選択してセットする。この場合、例えば、ステップS1512の処理では、RAM55の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM54における第1特図表示結果判定テーブル130Aの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、可変表示結果を「ハズレ」、「大当り」、「小当り」のいずれとするかを判定するための使用テーブルとして、図9(B)に示す第2特図表示結果判定テーブル130Bを選択してセットする。この場合、例えば、ステップS1512の処理では、RAM55の所定領域に設けられた判定テーブルポインタなどに、ROM54における第2特図表示結果判定テーブル130Bの記憶アドレス(先頭アドレス)をセットすればよい。
次いで、CPU56は、ステップS1512でセットした第1特図表示結果判定テーブル130Aまたは第2特図表示結果判定テーブル130Bを参照することにより、ステップS1508にて読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、大当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1513)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図9に示す確変フラグオンに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図9に示す確変フラグオフに対応する大当り判定値データと合致するか否かを判定する。そのようにすることによって、遊技状態が確変状態である場合には、通常状態や時短状態である場合と比較して高い割合で大当りとすることに決定する。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には(ステップS1513のY)、CPU56は、大当りと決定したことを示す大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1514)。次いで、CPU56は、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図10に示す大当り種別判定テーブル131を選択してセットする(ステップS1515)。そして、CPU56は、ステップS1508で読み出した大当り種別判定用の乱数値MR2−1を示す数値データにもとづき、ステップS1515にてセットした大当り種別判定テーブル131を参照することにより、大当り種別を、「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」、「第2確変」、「第3確変」、「突確」という複数種類のいずれかに決定する(ステップS1516)。なお、この場合、CPU56は、特別図柄ポインタの値が「1」である場合には、図10に示す特別図柄ポインタ「1」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。また、特別図柄ポインタの値が「2」である場合には、図10に示す特別図柄ポインタ「2」に対応する大当り種別バッファ値にもとづいて、大当りの種別を決定する。
また、この実施の形態では、ステップS1516で「第2通常」または「第3確変」に決定された場合には、大当り遊技中に確変昇格演出が実行される。従って、この実施の形態では、ステップS1516における大当り種別判定用の乱数値MR2−1を用いた判定処理において、大当りの種別を通常大当り、確変大当りまたは突然確変大当りのいずれとするかが決定されるとともに、大当り遊技中に確変昇格演出を実行するか否かが決定される。
なお、この実施の形態では、通常大当りのうち第2通常大当りのときにのみ確変昇格演出を実行する場合を示しているが、通常大当りと決定した場合には必ず確変昇格演出を実行するように構成してもよい。また、通常大当りや確変大当りと決定した場合に限らず、例えば、突然確変大当りや小当りと決定したときにも確変昇格演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で大当り種別とともに確変昇格演出の有無を決定する場合を示しているが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの種別を決定するのみで、確変昇格演出を実行するか否かについては決定しないようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、例えば、変動開始コマンドや変動パターンコマンドなど変動開始時の演出制御コマンドを受信したことにもとづいて、確変昇格演出を実行するか否かを判定するようにしてもよい。そのようにすれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側の処理負担を軽減することができる。
なお、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「2」に設定した場合には、図10に示すように、大当り種別判定テーブル131にて「突確」の大当り種別に対して大当り種別判定用の乱数値MR2−1が割り当てられていないことから、大当り種別が「突確」に決定されることはない。そのように構成することによって、突然確変大当り後に確変状態に移行されているときにさらに突然確変大当りまたは小当りとなることを防止することができる。そのため、遊技者が損をしたと感じることを防止することができ、遊技に対する興趣が低下する事態を防止することができる。例えば、突然確変大当り後に確変状態に移行されているときに突然確変大当りが発生すると、遊技者が1回の大当りを逃してしまったかのように感じ損をしたと感じるおそれがあるが、そのような事態を防止することができる。
そして、CPU56は、ステップS1517にて決定した大当り種別に対応して、大当り種別バッファ値を、「00」〜「05」のいずれかに設定する(ステップS1517)。
乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致しない場合には(ステップS1513のN)、ステップS1508にて読み出した特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが、小当り判定値データと合致するか否かを判定する(ステップS1518)。なお、この場合、CPU56は、確変フラグがオン状態であるか否かを確認し、確変フラグがオン状態であれば、図9に示す確変フラグオンに対応する小当り判定値データと合致するか否かを判定する。また、確変フラグがオフ状態であれば、図9に示す確変フラグオフに対応する小当り判定値データと合致するか否かを判定する。
なお、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「2」に設定した場合には、図9に示すように、第2特図表示結果判定テーブル130Bにて小当り判定値データが割り当てられてないことから、小当りと決定されることはない。従って、この実施の形態では、ステップS1507の処理を実行し特別図柄ポインタ値を「1」に設定した場合のみ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ)、小当りと決定される場合がある。
特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致すれば(ステップS1518のY)、CPU56は、小当りと決定したことを示す小当りフラグをオン状態にセットする(ステップS1519)。そして、ステップS1520に移行する。特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データとも合致しなければ(ステップS1518のN)、ステップS1521に移行する。
次いで、CPU56は、大入賞口開放回数最大値を設定する(ステップS1520)。この場合、CPU56は、例えば、図49に示すように、大当り種別が「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかであれば、大入賞口開放回数最大値を15回開放遊技に対応した「15」に設定する。また、CPU56は、大当り種別が「突確」である場合や、小当り種別が「小当り」である場合には、大入賞口開放回数最大値を2回開放遊技に対応した「2」に設定する。なお、CPU56は、大入賞口開放回数最大値の設定を、大当り遊技の開始前(例えば、特別図柄停止処理や大入賞口開放前処理)に行うようにしてもよい。
次いで、CPU56は、可変表示結果の判定や大当り種別の決定を行った結果に対応して、確定特別図柄を設定する(ステップS1521)。一例として、ステップS1518で乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データとも合致しなかった場合には、可変表示結果を「ハズレ」とする旨の判定結果に対応して、ハズレ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップS1518で乱数値MR1を示す数値データが小当り判定値データと合致した場合には、可変表示結果を「小当り」とする旨の判定結果に対応して、小当り図柄となる「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、ステップS1513で乱数値MR1を示す数値データが大当り判定値データと合致した場合には、ステップS1516における大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「7」の数字を示す特別図柄のいずれかを、確定特別図柄に設定する。すなわち、大当り種別を「第1通常」、「第2通常」、「第1確変」〜「第3確変」のいずれかとする決定結果に応じて、確変大当り図柄となる「7」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。さらに、大当り種別を「突確」とする決定結果に応じて、2ラウンド大当り図柄となる「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。
次いで、CPU56は、遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1522)。この場合、CPU56は、確変フラグがセットされているか否かを確認し、セットされていれば、高確率状態背景指定コマンド(図5に示すコマンド9501(H))を送信する制御を行う。また、CPU56は、確変フラグがセットされていなければ、通常状態背景指定コマンド(図5に示すコマンド9500(H))を送信する制御を行う。従って、この実施の形態では、遊技状態が確変状態であれば高確率状態背景指定コマンドが送信され、確変状態以外の遊技状態(通常状態または時短状態)であれば通常状態背景指定コマンドが送信される。なお、遊技状態が通常状態である場合にのみ通常状態背景指定コマンドを送信するようにし、遊技状態が時短状態であれば(例えば、時短状態であることを示す時短フラグがセットされていれば)、時短状態背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS1523)。
図50は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理では、CPU56は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS321)。大当りフラグがオンであれば(ステップS321のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、図12(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図11および図12に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Iのいずれかを選択してセットする(ステップS322)。そして、ステップS331に移行する。
大当りフラグがオフである場合には(ステップS321のN)、CPU56は、小当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS323)。小当りフラグがオンであれば(ステップS323のY)、CPU56は、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、図13(D)に示すテーブル選択設定に従い、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図13に示す小当り用変動パターン種別判定テーブル133A〜133Cのいずれかを選択してセットする(ステップS324)。そして、ステップS331に移行する。
小当りフラグがオフである場合には(ステップS323のN)、すなわち、はずれである場合には、遊技状態が通常状態、確変状態または時短状態のいずれであるかにもとづき(具体的には、確変フラグがセットされているか、時短フラグがセットされているかにもとづき)、図14(D)に示すテーブル選択設定に従い、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを判定するための使用テーブルとして、図14に示すリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを選択してセットする(ステップS325)。
次いで、CPU56は、例えば、合計保留記憶数カウンタのカウント値を読み取ることなどにより、合計保留記憶数を特定する(ステップS326)。次いで、CPU56は、特定した合計保留記憶数およびリーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづき、ステップS325でセットしたリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを参照することにより、リーチ状態の有無を判定する(ステップS327)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されているリーチ判定用の乱数値MR2−2を読み出して、読み出したリーチ判定用の乱数値MR2−2にもとづいてリーチ状態の有無を判定する。
リーチ状態ありとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のY)、CPU56は、ステップS328でリーチHA2−1〜リーチHA2−3、リーチHB2−1またはリーチHC2−1のいずれのリーチ状態ありの判定結果(図14参照)としたかに応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図16に示すリーチ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Cのいずれかを選択してセットする(ステップS329)。リーチ状態なしとする旨の判定結果が得られた場合には(ステップS328のN)、CPU56は、ステップS328で非リーチHA1−1〜非リーチHA1−5、非リーチHB1−1、非リーチHB1−2、非リーチHC1−1または非リーチHC1−2のいずれのリーチ状態なしの判定結果(図14参照)としたかに応じて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図17に示す非リーチ用変動パターン種別判定テーブル136A〜136Cのいずれかを選択してセットする(ステップS330)。そして、ステップS331に移行する。
次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづき、ステップS322,S324,S329,S330のいずれかにてセットした使用テーブルを参照することにより、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS331)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン種別判定用の乱数値MR3を読み出して、読み出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。
ステップS331の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターン種別を決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、ステップS331の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン種別判定用となる共通の乱数値MR3を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS331の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターン種別の決定を行うようにすればよい。
次いで、CPU56は、変動パターン種別の決定結果にもとづき、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A〜137C(図18,図19参照)やハズレ変動パターン判定テーブル138A、138B(図20,図21)といった複数種類の変動パターン判定テーブルのいずれかを選択してセットする(ステップS332)。次いで、CPU56は、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづき、ステップS332でセットした変動パターン判定テーブルを参照することにより、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する(ステップS333)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている変動パターン判定用の乱数値MR4を読み出して、読み出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
ステップS333の処理では、第1始動条件が成立したことにもとづき第1特別図柄表示器8aにより第1特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターンを決定するか、第2始動条件が成立したことにもとづき第2特別図柄表示器8bにより第2特別図柄の可変表示に対応した飾り図柄の変動パターンを決定するかに関わりなく、共通のランダムカウンタなどによって更新される変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、ステップS331で決定した変動パターン種別に含まれる複数種類の変動パターンのうちのいずれかを決定する。また、ステップS333の処理では、ステップS327におけるリーチ状態の有無の判定結果に関わりなく、変動パターン判定用となる共通の乱数値MR4を示す数値データを用いて、共通の処理モジュールにより変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができる。一例として、ステップS333の処理では、判定テーブルポインタにセットされたROM54のアドレスに記憶された判定テーブルを参照して変動パターンが決定されればよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄の変動を開始する(ステップS334)。例えば、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される開始フラグをセットする。なお、開始フラグや終了フラグを用いずに、ステップS35の特別図柄表示制御処理において、特別図柄プロセスフラグの値のみにもとづいて特別図柄の変動を制御する場合には、ステップS334において、CPU56は、第1特別図柄または第2特別図柄のいずれの変動であるかを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、CPU56は、ステップS333の変動パターンの判定結果に応じて、特図変動時間を変動時間タイマに設定する(ステップS335)。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップS336)。例えば、特別図柄ポインタ値が1である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタ値が2である場合、CPU56は、主基板31から演出制御基板80に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、表示結果コマンドを順次に送信する制御を行なう。なお、ステップS336において、CPU56は、はずれである場合には、時短フラグがセットされているか否かを確認する。時短フラグがセットされていれば、図5(B)に示す表示結果コマンドのうち、第1表示結果コマンドを送信するように制御する。また、時短フラグがセットされていなければ、図5(B)に示す表示結果コマンドのうち、第2表示結果コマンドを送信するように制御する。なお、コマンドの送信は、具体的には、ステップS336における設定に従って、CPU56によって演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)が実行されることによってなされる。
ステップS336の処理を実行することによって、CPU56は、同一のタイマ割込内で変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信する。そして、CPU56は、変動開始コマンドおよび変動パターン指定コマンドを送信した後に、表示結果コマンドおよび保留記憶数通知コマンドの順に、2msecごと(または4msecごとでもよい)に送信する。そのようにすれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、少なくとも演出表示装置9における液晶表示に関するコマンドを確実に受信することができる。
また、この実施の形態では、CPU56がステップS336の処理を行い、ステップS336の設定に従って演出図柄コマンド制御処理(ステップS29参照)を実行することによって、少なくとも特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行させるか否かと可変表示パターン(変動パターン)とを特定可能なコマンドを送信するコマンド送信手段が実現される。なお、コマンド送信手段は、この実施の形態に示すように、変動パターンを特定可能な変動パターンコマンドと表示結果を特定可能な表示結果コマンドとを別々のコマンドとして送信するようにしてもよいし、1つのコマンド(例えば、変動パターンと表示結果との両方を特定可能な変動パターンコマンド)のみを送信するようにしてもよい。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS337)。
なお、この実施の形態では、ステップS327において、合計保留記憶数にもとづいて、図14に示すリーチ判定テーブル134A〜134Cのいずれかを用いて判定処理を行うことによって、図15に示すように、遊技状態が通常状態である場合には、合計保留記憶数(すなわち、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)が多いときには、変動表示中にリーチ演出を実行する頻度を低減するように、リーチ状態の有無が決定される。
また、この実施の形態では、ステップS327で合計保留記憶数にもとづいてリーチ状態の有無が判定された判定結果に従ってステップS330でセットされた非リーチ用変動パターン種別判定テーブルを用いて、ステップS331で変動パターン種別が決定され、さらにステップS333で最終的に変動パターンが決定されることによって、はずれであってリーチ演出を実行しない場合に、合計保留記憶数が多いときには短縮変動用の変動パターンが決定される。具体的には、遊技状態が通常状態であって合計保留記憶数が3個または4個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPA1−2に決定され、合計保留記憶数が5〜8個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPA1−3に決定される。また、遊技状態が確変状態であって合計保留記憶数が2〜8個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPB1−2に決定される。また、遊技状態が時短状態であって合計保留記憶数が2〜8個である場合には、短縮用の変動パターンである非リーチPC1−2に決定される。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13や第2始動入賞口14への遊技球の入賞時に、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、および変動パターン判定用の乱数値MR4の全てを抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納するようにする場合を示したが、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を、始動入賞時ではなく第1特別図柄または第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。
例えば、第1特別図柄または第2特別図柄の変動開始時に乱数値MR3,MR4を抽出するようにする場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理において、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aのオンを検出したときに(ステップS211,S221参照)、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、およびリーチ判定用の乱数値MR2−2のみを抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する(ステップS215,S225参照)。また、CPU56は、変動パターン設定処理のステップS331において、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を抽出し、抽出した変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定する。また、CPU56は、変動パターン設定処理のステップS333において、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、変動パターン判定用の乱数値MR4を抽出し、抽出した変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する。
例えば、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を含む全ての乱数値を、始動入賞時に抽出して第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納するようにすると、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに偶然同時に遊技球が入賞したような場合には、第1保留記憶バッファの保存領域と第2保留記憶バッファの保存領域とに同じ乱数値が格納されてしまう可能性がある。そうすると、その後に実行される第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで、ともに同じ変動パターンに従って変動表示が実行される事態が生じてしまう。これに対して、上記に示したように、変動パターン種別判定用の乱数値MR3および変動パターン判定用の乱数値MR4を変動開始時に抽出するようにすれば、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに偶然同時に遊技球が入賞したような場合であっても、その後に実行される第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とで変動パターンを異ならせることができる。
また、この実施の形態では、リーチ判定用の乱数値MR2−2や、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4を、例えば、リフレッシュレジスタを用いてランダムに更新することができる。そのようにすることによって、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に用いる変動パターンをよりランダムに決定するようにすることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
図51は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動処理において、まず、CPU56は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、そのまま特別図柄変動処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS353)。
図52は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、CPU56は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS1301)。例えば、CPU56は、ステップS35の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う。また、CPU56は、演出表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンド(8F00(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1302)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1303)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS1303のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1304)。そして、CPU56は、当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1305)。
次いで、CPU56は、大当りフラグをリセットする(ステップS1306)とともに、セットされていれば、確変フラグや時短フラグ、時短回数カウンタをリセットする(ステップS1307)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS1308)。
ステップS1303で大当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1309)。セットされていなければ、そのままステップS1313に移行する。セットされていれば、CPU56は、時短回数カウンタの値を1減算する(ステップS1310)とともに、時短回数カウンタの減算後の値が0であるか否かを確認する(ステップS1311)。なお、時短回数カウンタとは、時短状態に移行してからの特別図柄および飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするためのカウンタである。
時短回数カウンタの値が0でなければ、CPU56は、そのままステップS1313に移行する。時短回数カウンタの値が0であれば、CPU56は、時短フラグをリセットする(ステップS1312)。すなわち、大当り終了後に時短状態に移行した後に、特別図柄および飾り図柄の変動表示を所定回数(例えば100回)終了した場合であるので、時短フラグをリセットし、通常状態に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1313)。小当りフラグがセットされていれば(ステップS1313のY)、CPU56は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、小当り図柄を停止表示した後に小当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(小当り表示時間(例えば、3秒))をセットする(ステップS1314)。そして、CPU56は、当り開始指定コマンド(ファンファーレ指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS1315)。
次いで、CPU56は、小当りフラグをリセットする(ステップS1316)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に応じた値に更新する(ステップS1317)。
ステップS1313で小当りフラグがセットされていなければ、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS1318)。
図53は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS461)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS462)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS462のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0であれば(ステップS462のY)、CPU56は、ステップS1516で決定した大当り種別バッファ値を読み出す(ステップS463)。次いで、CPU56は、読み出した大当り種別バッファ値が「通常」の大当り種別に対応した「00」であるか否かを判定する(ステップS464)。この場合、CPU56は、大当り種別バッファ値が「00」または「01」であれば(ステップS464のY)、時短状態への制御を開始するために、時短フラグをセットする(ステップS465)とともに、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS466)。そして、ステップS470に移行する。
ステップS464で大当り種別バッファ値が「00」および「01」以外である場合には(ステップS313のN)、確変状態への制御を開始するために、確変フラグをセットする(ステップS467)とともに、時短フラグをセットする(ステップS468)。また、時短回数カウンタに所定値(例えば「100」)をセットする(ステップS469)。そして、ステップS470に移行する。なお、ステップS469で時短回数カウンタに所定値をセットせずに、次の大当りが発生するまで時短状態を継続するようにしてもよい。
そして、CPU56は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS470)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図54は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、33ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
次いで、演出制御用CPU101は、所定の乱数(図22参照)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行し(ステップS702)、タイマ割込フラグの監視(ステップS703)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS704)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS706)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。その後、ステップS702に移行する。
図55および図56は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS705)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS1611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS1612)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:81XX(H))であれば(ステップS1613)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS1614)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS1615)。
受信した演出制御コマンドが、表示結果指定の演出制御コマンド(表示結果コマンド:8CXX(H))であれば(ステップS1616)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS1617)、表示結果受信フラグをセットする(ステップS1618)。
また、受信した演出制御コマンドが、ファンファーレ指定の演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A0XX(H))であれば(ステップS1619)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるファンファーレデータ格納領域に格納し(ステップS1620)、ファンファーレコマンドを受信したことを示すファンファーレフラグをセットする(ステップS1621)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:A3XX(H))であれば(ステップS1622)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS1623)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS1624)。
また、受信した演出制御コマンドが、高確率状態背景指定コマンド(コマンド9501(H))であれば(ステップS1625)、演出制御用CPU101は、確変状態であるか否かを特定不能な表示を行うことを指定する不特定表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1626)。なお、不特定表示フラグは、後述する確変昇格演出を実行した際に確変の昇格操作に失敗したことにもとづいてセットされる。不特定表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として赤色の背景を表示する制御を行う(ステップS1627)。不特定表示フラグがセットされていれば、ステップS1629に移行する。
また、受信した演出制御コマンドが、通常状態背景指定コマンド(コマンド9500(H))であれば(ステップS1628)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う(ステップS1629)。また、ステップS1625で不特定表示フラグがセットされていた場合にも、演出制御用CPU101は、ステップS1629に移行して演出表示装置9に背景色として緑色の背景を表示する制御を行う。
ステップS1625〜S1629の処理が実行されることによって、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であって確変となることが既に報知されている場合には、演出表示装置9において赤色の背景が表示され、確変状態であることを認識可能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。また、通常大当りと決定された後に大当りが実行された後や、確変大当りと決定された後に大当りが実行された後であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、演出表示装置9において緑色の背景が表示され、確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出が行われる。なお、この確変状態であるか否かが認識不能な演出は、飾り図柄の変動表示中も継続される。
なお、通常状態背景指定コマンドを受信した場合には、遊技状態が通常状態であることを示す背景色(例えば、青色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。そして、この場合に、確変大当りと決定されている場合であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、遊技状態が通常状態である場合と同様の背景色(例えば、青色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。そのようにしても、通常大当りと決定されている場合や、確変大当りと決定されている場合であっても確変昇格演出において確変への昇格操作に失敗し確変となることが報知されていない場合には、確変状態であるか否かが認識不能な状態で飾り図柄の変動表示などの演出を行うことができる。
また、例えば、遊技状態が時短状態である場合に時短状態背景指定コマンドを送信するように構成されている場合には、演出表示装置9は、時短状態背景指定コマンドを受信した場合に、さらに異なる背景色(例えば、黄色)で演出表示装置9に背景を表示するようにしてもよい。また、確変となることが既に報知されている場合に常に赤色の背景を表示するのではなく、高確率状態のみに移行されている場合と、高確率状態に移行されるとともに時短状態にも移行されている場合とで、異なる背景色の背景を演出表示装置9に表示するようにしてもよい。なお、この場合、遊技球が始動入賞しやすい高ベース状態である場合には時短状態の場合と同じ背景色(例えば、黄色)を表示するようにし、遊技球が始動入賞しにくい低ベース状態である場合には通常状態の場合と同じ背景色(例えば、青色)を表示するようにしてもよい。
また、受信した演出制御コマンドが、第1変動開始指定コマンド(コマンド8001(H))であれば(ステップS1630)、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を開始することを示す第1変動開始フラグをセットする(ステップS1631)。
また、受信した演出制御コマンドが、第2変動開始指定コマンド(コマンド8002(H))であれば(ステップS1632)、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の変動表示に同期して飾り図柄の変動表示を開始することを示す第2変動開始フラグをセットする(ステップS1633)。
また、受信した演出制御コマンドが、飾り図柄停止指定コマンド(コマンド8F00(H))であれば(ステップS1634)、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことを示す飾り図柄停止指定受信フラグをセットする(ステップS1635)。
ステップS1612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用CPU101は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS1636)。
図57は、図54に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれを受信したかを確認する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる第1変動開始コマンド受信フラグや、第2変動開始コマンド受信フラグ、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否を確認する。第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンドのいずれかと変動パターンコマンドとを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信したことにもとづいて、飾り図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドにもとづいてラウンド数の表示制御等を行う。また、確変昇格演出を実行することに決定されている場合には、ラウンド15において確変昇格演出を実行する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドにもとづいてインターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図58は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用CPU101は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図58に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図59および図60は、図57に示された演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域から表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータを読み出す(ステップS820)。そして、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「ハズレ」であるか否かを判定する(ステップS821)。可変表示結果が「ハズレ」であれば(ステップS821のY)、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンド、または変動パターンコマンドを示すデータを読み出す(ステップS822)。そして、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とする場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS823)。
非リーチ変動パターンであると判定した場合には(ステップS502;Yes)、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップS824)。一例として、ステップS823で非リーチ変動パターンであると判定された場合には、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが非リーチPA1−7の変動パターンであれば(図7を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定する。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定した場合には(ステップS824のY)、演出制御用CPU101は、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS825)。一例として、ステップS825の処理では、演出制御用CPU101は、図23(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6の組合せを、確定飾り図柄として決定する。
「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンではないと判定した場合には(ステップS824のN)、演出制御用CPU101は、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する非リーチ図柄決定処理を実行する(ステップS826)。
図61は、非リーチ図柄決定処理の例を示すフローチャートである。非リーチ図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS2601)。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS2602)。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1となる飾り図柄を決定する(ステップS2603)。次に、演出制御用CPU101は、図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS2604)。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2最終停止図柄決定用の乱数値SR1−2を示す数値データを抽出する(ステップS2605)。そして、抽出した乱数値SR1−2を示す数値データにもとづき、最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2となる飾り図柄を決定する(ステップS2606)。
次いで、演出制御用CPU101は、左最終停止図柄FZ1−1と右最終停止図柄FZ1−2との組合せにもとづき、図24に示すような左右出目判定テーブル161を参照することにより、左右出目タイプDC1−1が複数種類のいずれとなるかを判定する。そして、演出制御用CPU101は、判定した左右出目タイプに従って、図23(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS2607)。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を抽出する(ステップS2608)。そして、抽出した乱数値SR1−3と、左右出目タイプDC1−1とにもとづき、最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、中最終停止図柄FZ1−3となる飾り図柄を決定する(ステップS2609)。
以上のように、ステップS826の非リーチ図柄決定処理では、最終停止図柄決定テーブル160A〜160Cや、左右出目判定テーブル161を参照して、左中右最終停止図柄FZ1−1〜FZ1−3となる飾り図柄を決定することで、確定飾り図柄の組合せがリーチ組合せや大当り組合せとなることがなく、また、リーチ組合せや大当り組合せ以外であっても、図5(A)に示す擬似連チャンス目GC1〜GC8や、図5(B)に示す発展チャンス目HC1〜HC8、図5(C)に示す突確チャンス目TC1〜TC4、さらには、図25に示すような一定の非リーチ組合せとなることもない。
非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS823のN)、演出制御用CPU101は、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定するリーチ図柄決定処理を実行する(ステップS827)。
図62は、リーチ図柄決定処理の例を示すフローチャートである。リーチ図柄決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、図26(A)に示す最終停止図柄決定テーブル162Aを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS2701)。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する(ステップS2702)。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、最終停止図柄決定テーブル162Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ2−1と右最終停止図柄FZ2−2となる同一の飾り図柄を決定する(ステップS2703)。次に、演出制御用CPU101は、図26(B)に示す最終停止図柄決定テーブル162Bを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS2704)。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3最終停止図柄決定用の乱数値SR1−3を示す数値データを抽出する(ステップS2705)。そして、抽出した乱数値SR1−3を示す数値データにもとづき、最終停止図柄決定テーブル162Bを参照することにより、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄と中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄との図柄差を決定する。そして、演出制御用CPU101は、決定した図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄を決定する(ステップS2706)。
以上のように、ステップS827のリーチ図柄決定処理では、まず、最終停止図柄決定テーブル162Aを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリア以外の「左」および「右」の飾り図柄表示エリアに停止表示される左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄が決定される。その後、最終停止図柄決定テーブル162Bを用いて、最後に飾り図柄が停止表示される「中」の飾り図柄表示エリアにおける中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄と、左右最終停止図柄FZ2−1、FZ2−2となる飾り図柄との図柄差を決定し、決定された図柄差に応じて、中最終停止図柄FZ2−3となる飾り図柄が決定される。
可変表示結果が「ハズレ」以外である場合には(ステップS821のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「小当り」であること、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」であることのうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS828)。可変表示結果が「小当り」である場合、もしくは、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合には(ステップS828のY)、演出制御用CPU101は、ステップS822で読み出した変動パターンが特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS829)。
図8に示すように、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示態様を「非リーチ」とすることを指定している。そのため、演出制御用CPU101は、特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定した場合には(ステップS829のY)、ステップS824の処理に進み、ステップS825、S826の処理のいずれかにより、最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS829で特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターンのいずれかであると判定した場合には、ステップS824の処理にて、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが特殊PG1−4の変動パターンであれば(図8を参照)、「発展チャンス目終了」の特定演出を実行する変動パターンであると判定することになる。
特殊PG1−1〜特殊PG1−4の変動パターン以外であると判定した場合には(ステップS829のN)、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS830)。
図8に示すように、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とした後に「ノーマル」のリーチ演出を行うことを指定している。そのため、演出制御用CPU101は、特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターンのいずれかであると判定した場合には(ステップS830のY)、ステップS827の処理に進み、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄を決定する。
特殊PG2−1〜特殊PG2−3の変動パターン以外であると判定した場合には(ステップS830のN)、演出制御用CPU101は、指定された変動パターンが特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかとなる。
図8に示すように、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンはいずれも、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄の組合せを、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとすることを指定している。演出制御用CPU101は、特殊PG3−1〜特殊PG3−3の変動パターンのいずれかが指定されたことに対応して、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS831)。一例として、ステップS831の処理では、図27(D)に示す突然確変時最終停止図柄決定テーブル163Dを、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、突然確変時最終停止図柄決定テーブル163Dを参照することにより、突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ4−1、FZ4−2、FZ4−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
可変表示結果が「小当り」ではなく、大当り種別が「突確」でもない場合には(ステップS828のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第1通常大当り」と「第2通常大当り」のうち、いずれか一方であるか、または、それら以外であるかを判定する(ステップS832)。大当り種別が「第1通常大当り」である場合、もしくは、大当り種別が「第2通常大当り」である場合には(ステップS832のY)、演出制御用CPU101は、図27(A)に示す第1最終停止図柄決定テーブル163Aを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS833)。一例として、ステップS833の処理では、演出制御用CPU101は、図27(A)に示す第1最終停止図柄決定テーブル163Aを、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、第1最終停止図柄決定テーブル163Aを参照することにより、非確変図柄である偶数図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
大当り種別が「第1通常大当り」でも「第2通常大当り」でもない場合には(ステップS832のN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第3確変大当り」であるか否かを判定する(ステップS834)。大当り種別が「第3確変大当り」である場合には(ステップS834のY)、演出制御用CPU101は、図27(B)に示す第2最終停止図柄決定テーブル163Bを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS835)。一例として、ステップS835の処理では、演出制御用CPU101は、図27(B)に示す第2最終停止図柄決定テーブル163Bを、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、第2最終停止図柄決定テーブル163Bを参照することにより、非確変図柄である偶数図柄となる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せ、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
なお、ステップS832〜S835の処理において、演出制御用CPU101は、図27(A),(B)に示すテーブルを用いることによって、第3確変大当り時には、通常大当り時と比較して、図柄「4」、「6」、「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「2」が停止図柄として決定される割合よりも高くなるように確定飾り図柄を決定する。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「4」、「6」、「8」が停止表示される場合には、「2」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。また、演出制御用CPU101は、図27(A),(B)に示すテーブルを用いることによって、第3確変大当り時には、通常大当り時と比較して、図柄「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「4」、「6」が停止図柄として決定される割合よりも高くなるように確定飾り図柄を決定する。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「8」が停止表示される場合には、「4」、「6」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。
大当り種別が「第3確変大当り」でもない場合には(ステップS834のN)、演出制御用CPU101は、大当り種別が「第1確変大当り」と「第2確変大当り」のいずれかであることに対応して、図27(C)に示す第3最終停止図柄決定テーブル163Cを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS834)。一例として、ステップS834の処理では、演出制御用CPU101は、図27(C)に示す第3最終停止図柄決定テーブル163Cを、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR1−1を示す数値データにもとづき、第3最終停止図柄決定テーブル163Cを参照することにより、確変図柄である奇数図柄または非確変図柄である偶数図柄のいずれかとなる左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3の組合せを、確定飾り図柄として決定する。そして、ステップS837に移行する。
なお、ステップS836の処理において、演出制御用CPU101は、図27(C)に示す第3最終停止図柄決定テーブル163Cを用いることによって、第1確変大当りまたは第2確変大当りの場合であっても、低い割合で飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が導出表示されることがある。そのようにすることによって、非確変図柄が導出表示された場合であっても、遊技者に確変大当りであるかもしれないとの期待感をもたせることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、ステップS836の処理において、演出制御用CPU101は、図27(C)に示す第3最終停止図柄決定テーブル163Cを用いることによって、非確変図柄のうち、図柄「4」、「6」、「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「2」が停止図柄として決定される割合よりも高くなるように確定飾り図柄を決定する。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「4」、「6」、「8」が停止表示される場合には、「2」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。また、演出制御用CPU101は、非確変図柄のうち、図柄「8」が停止図柄として決定される割合が、図柄「4」、「6」が停止図柄として決定される割合よりも高くなるように確定飾り図柄を決定する。従って、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄が停止表示される場合であっても、「8」が停止表示される場合には、「4」、「6」が停止表示される場合よりも確変への期待感を高めることができる。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出設定処理を実行する(ステップS837)。図63は、ステップS837で実行される特定演出設定処理の一例を示すフローチャートである。特定演出設定処理では、演出制御用CPU101は、まず、変動パターン指定コマンドによって指定された変動パターンが特定演出を含む変動パターンであるか否かを判定する(ステップS3501)。特定演出を含まない変動パターンであれば(ステップS3501のN)、そのまま特定演出設定処理を終了する。
特定演出を含む変動パターンと判定した場合には(ステップS3501のY)、その特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS3502)。「滑り」、「擬似連」、「イントロ」の特定演出のいずれかであれば、演出制御用CPU101は、その特定演出に応じた特定演出パターン判定テーブルを、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3503)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には図28(A)に示す特定演出パターン判定テーブル164Aをセットし、「擬似連」の特定演出である場合には図28(B)に示す特定演出パターン判定テーブル164Bをセットし、「イントロ」の特定演出である場合には図28(C)に示す特定演出パターン判定テーブル164Cをセットする。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップS3504)。一例として、「滑り」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1特定演出パターン判定用の乱数値SR6−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−1を示す数値データにもとづき、ステップS3503でセットした特定演出パターン判定テーブル164Aを参照することにより、特定演出パターンを滑りTP1−1〜滑りTP1−4のいずれかに決定する。「擬似連」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2特定演出パターン判定用の乱数値SR6−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR6−2を示す数値データにもとづき、ステップS3503でセットした特定演出パターン判定テーブル164Bを参照することにより、特定演出パターンを擬似連TP2−1〜擬似連TP2−3のいずれかに決定する。「イントロ」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3特定演出パターン判定用の乱数値SR6−3を示す数値データを抽出する。この場合、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、演出制御バッファ設定部194に記憶されている前回演出バッファ値を読み出す。そして、変動パターンが非リーチPA1−6である場合には、抽出した乱数値SR6−3を示す数値データと前回演出バッファ値にもとづき、変動パターンが非リーチPA1−6以外である場合には、抽出した乱数値SR6−3を示す数値データにもとづき、特定演出パターン判定テーブル164Cを参照することにより、特定演出パターンをイントロTP3−1〜イントロTP3−3のいずれかに決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、特定演出が「イントロ」であるか否かを判定し(ステップS3505)、「イントロ」の特定演出である場合には(ステップS3505のY)、ステップS3504で決定したイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに応じて、特定演出パターン判定テーブル164Cにおける前回演出バッファ更新設定値によって、前回演出バッファ値を更新する(ステップS3506)。例えば、ステップS3504でイントロTP3−1の特定演出パターンに決定した場合には、前回演出バッファ値を1に更新する。また、ステップS3504でイントロTP3−2の特定演出パターンに決定した場合には、前回演出バッファ値を2に更新する。また、ステップS3504でイントロTP3−3の特定演出パターンに決定した場合には、前回演出バッファ値を3に更新する。
以上のように、ステップS3506の処理を実行することにより、「イントロ」の特定演出を実行する変動パターンに対応して、演出動作の種類ごとに用意されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンのいずれかに決定するごとに、その決定されたイントロTP3−1〜イントロTP3−3の特定演出パターンに対応する前回演出バッファ値が設定されるように更新することができる。すなわち、「イントロ」の特定演出における演出動作を複数種類のいずれかに決定するごとに、その決定された演出動作の種類を、前回演出バッファ値として更新可能に記憶することができる。そして、ステップS3504の処理では、非リーチPA1−6の変動パターンである場合に、前回演出バッファ値を読み出して図28(C)に示すような特定演出パターン判定テーブル164Cを用いた判定を行うことで、前回演出バッファ値として記憶されている演出動作の種類と同一種類の演出動作は実行しないように、特定演出パターンの決定を行うことができる。
ステップS3502で特定演出が「滑り」、「擬似連」、「イントロ」以外であると判定した場合や、ステップS3505で特定演出が「イントロ」以外であると判定した場合、ステップS3506の処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、特定演出が「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」のいずれかであるか、または、それら以外の特定演出であるかを判定する(ステップS3507)。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」以外の特定演出であれば(ステップS3507のN)、特定演出設定処理を終了する。「滑り」、「擬似連」、「発展チャンス目」の特定演出のいずれかであれば(ステップS3507のY)、特定演出にて仮停止表示させる仮停止図柄を決定してから(ステップS3508)、特定演出設定処理を終了する。
ステップS3508の処理では、一例として、「滑り」の特定演出である場合に、演出制御用CPU101は、ステップS3504で決定した特定演出パターンにもとづき、図29(E)に示すテーブル選択設定に従い、仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3にもとづき、セットした仮停止図柄決定テーブル166A〜166Dのいずれかを参照することにより、右仮停止図柄KZ1−1、左仮停止図柄KZ1−2、右仮停止図柄1−3、左仮停止図柄KZ1−4のいずれかとなる飾り図柄を決定する。
また、他の例として、「擬似連」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、まず、ステップS3504で決定した特定演出パターンにもとづき、擬似連変動の実行回数を定数Mにセットする。例えば、擬似連TP2−1の特定演出パターンである場合には、定数Mを「1」に設定し、擬似連TP2−2の特定演出パターンである場合には、定数Mを「2」に設定し、擬似連TP2−3の特定演出パターンである場合には定数Mを「3」に設定する。この場合、演出制御用CPU101は、決定した仮停止図柄の組合せ数を示す変数Nを「0」に設定しておく。また、変動パターンが非リーチPA1−5である場合には、図30(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを使用テーブルとして選択してセットする一方で、変動パターンがスーパーPA3−4、スーパーPA3−8、スーパーPA4−4、スーパーPA4−8、スーパーPB3−4、スーパーPB4−4、スーパーPB5−4、スーパーPF1−1、特殊PG1−3のいずれかである場合には、図30(B)に示す仮停止図柄決定テーブル167Bを使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−1を示す数値データにもとづき、セットした仮停止図柄決定テーブル167Aと仮停止図柄決定テーブル167Bのいずれかを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3の組合せを決定する。この場合、演出制御用CPU101は、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
以上のように、更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、演出制御用CPU101は、ステップS3508の処理を終了する。また、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図30(C)に示す仮停止図柄決定テーブル167Cを使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−2を示す数値データにもとづき、仮停止図柄決定テーブル167Cを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ3−1、KZ3−2、KZ3−3の組合せを決定する。この場合、演出制御用CPU101は、変数Nを1加算して更新し、更新後の変数Nが定数Mと合致するか否かを判定する。
また、以上のように、更新後の変数Nが定数Mと合致すれば、演出制御用CPU101は、ステップS3508の処理を終了する。また、更新後の変数Nが定数Mと合致しなければ、演出制御用CPU101は、図30(D)に示す仮停止図柄決定テーブル167Dを使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3擬似連時仮停止図柄決定用の乱数値SR4−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR4−3を示す数値データにもとづき、仮停止図柄決定テーブル167Dを参照することにより、擬似連チャンス目GC1〜GC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定する。そのような処理により、左中右仮停止図柄KZ4−1、KZ4−2、KZ4−3の組合せを決定した後には、ステップS3508の処理を終了する。
さらに他の例として、「発展チャンス目」の特定演出である場合には、演出制御用CPU101は、図32に示す仮停止図柄決定テーブル168を、使用テーブルとして選択してセットする。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、滑り・発展チャンス目時仮停止図柄決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR3にもとづき、仮停止図柄決定テーブル168を参照することにより、発展チャンス目HC1〜HC8のいずれかとなる左中右仮停止図柄KZ6−1、KZ6−2、KZ6−3の組合せを決定する。
特定演出設定処理を実行した後には、演出制御用CPU101は、予告演出設定処理を実行する(ステップS838)。図64は、ステップS838で実行される予告演出設定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出設定処理では、演出制御用CPU101は、まず、図33に示す予告パターン種別判定テーブル170を、使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3701)。次いで、演出制御用CPU101は、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、予告パターン種別判定用の乱数値SR7を示す数値データを抽出する(ステップS3702)。そして、ステップS3702で抽出した乱数値SR7を示す数値データにもとづき、予告パターン種別判定テーブル170を参照することにより、変動パターンに応じて、予告なし、あるいは、予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定する(ステップS3703)。この場合、演出制御用CPU101は、予告なしと決定した場合には(ステップS3704のN)、予告演出設定処理を終了する。
予告CY1〜予告CY3の予告パターン種別のいずれかに決定した場合には(ステップS3704のY)、演出制御用CPU101は、決定した予告パターン種別に応じて、図34に示す予告パターン判定テーブル171Aと、図35に示す予告パターン判定テーブル171Bと、図36に示す予告パターン判定テーブル171Cとのうち、いずれかを使用テーブルとして選択してセットする(ステップS3705)。すなわち、ステップS3703で予告CY1の予告パターン種別に決定された場合には予告パターン判定テーブル171Aをセットし、予告CY2の予告パターン種別に決定された場合には予告パターン判定テーブル171Bをセットし、予告CY3の予告パターン種別に決定された場合には予告パターン判定テーブル171Cをセットする。その後、演出制御用CPU101は、予告パターンを複数種類のいずれかに決定してから(ステップS3706)、予告演出設定処理を終了する。
ステップS3706の処理では、一例として、演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY1に決定した場合に、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第1予告パターン判定用の乱数値SR8−1を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−1を示す数値データにもとづき、ステップS3705でセットした予告パターン判定テーブル171Aを参照することにより、予告なし、あるいは、予告YP1−1〜予告YP1−4の予告パターンのいずれかに決定する。
また、他の例として、演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY2に決定した場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第2予告パターン判定用の乱数値SR8−2を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−2を示す数値データにもとづき、ステップS3705でセットした予告パターン判定テーブル171Bを参照することにより、予告なし、あるいは、予告YP2−1〜予告YP2−4の予告パターンのいずれかに決定する。
さらに他の例として、演出制御用CPU101は、予告パターン種別を予告CY3に決定した場合には、例えば演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタなどから、第3予告パターン判定用の乱数値SR8−3を示す数値データを抽出する。そして、抽出した乱数値SR8−3を示す数値データにもとづき、ステップS3705でセットした予告パターン判定テーブル171Cを参照することにより、予告なし、あるいは、予告YP3−1〜予告YP3−3の予告パターンのいずれかに決定する。
そして、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS839)。そして、選択したプロセスデータにおける演出実行データ1に対応したプロセスタイマをスタートさせる(ステップS840)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS841)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27L,27Rからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS842)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS843)。
なお、この実施の形態では、CPU56がステップS825,S826,S827,S831,S833,S835,S836の処理を実行することによって、演出表示装置9における複数の可変表示部に表示結果として導出表示する識別情報を複数種類の中から決定する識別情報決定手段が実現されている。なお、CPU56がステップS3508などの仮停止図柄を決定する部分についても、識別情報決定手段を構成するとしてもよい。
図65は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止指定受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1831)。なお、飾り図柄停止指定受信フラグは、コマンド解析処理において、飾り図柄停止指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる(ステップS1635参照)。飾り図柄停止指定受信フラグがセットされていれば、ステップS1839に移行する。セットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS1832)。変動時間タイマがタイムアウトしていれば、ステップS1839に移行する。そして、ステップS1839では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する。
なお、この実施の形態では、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かを判断するとともに(ステップS1831参照)、変動時間タイマがタイムアウトしたか否かを判断して(ステップS1832参照)、飾り図柄変動停止処理に移行する場合を示すが、飾り図柄停止指定コマンドを受信したか否かのみを判断して飾り図柄変動停止処理に移行するようにしてもよい。この場合、CPU56は、ステップS1831で飾り図柄停止指定受信フラグがセットされていなければ、ステップS1832を実行することなく、そのままステップS1833に移行するようにすればよい。
変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS1833)、変動時間タイマを1減算する(ステップS1834)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、各種ランプ、スピーカ27L,27R)の制御を実行する(ステップS1835)。次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1836)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1837)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1838)。
図66は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU101は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS871)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、ステップS877に移行する。この実施の形態では、後述するように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄又は小当り図柄を表示した場合には、ステップS876で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS878で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS870で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS871〜S873の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS877に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。そして、ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)には、演出制御用CPU101は、所定のフラグ(例えば、飾り図柄停止指定受信フラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
なお、演出制御用CPU101は、ステップS874において、後述する不特定表示フラグおよび操作条件成立フラグについてはリセットしないように制御する。ただし、演出制御用CPU101は、例えば、遊技状態が時短状態に移行した後の飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするようにし、ステップS874において、飾り図柄の変動表示の実行回数が所定の時短回数(例えば、100回)に達したと判定すると、不特定表示フラグがセットされていれば、その不特定表示フラグをリセットする。
ステップS872で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップS876)、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS877)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS877のY)、演出制御用CPU101は、停止図柄表示フラグをリセットし(ステップS878)、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS879)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS880)、セットされていれば、不特定表示フラグをリセットする(ステップS881)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS882)。
図67は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出(ラウンド数に応じたラウンド表示を実行する演出)を選択する(ステップS907)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図68〜図70は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU101は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1901)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS1901のN)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1902)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS1902のN)、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の可変表示結果が大当りであったことにもとづいて大当り遊技を行う場合に確変昇格演出を実行することを示す第1確変昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1903)。また、第1確変昇格演出実行フラグもセットされていないときには(ステップS1903のN)、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の可変表示結果が大当りであったことにもとづいて大当り遊技を行う場合に確変昇格演出を実行することを示す第2確変昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1904)。なお、第1確変昇格演出実行フラグおよび第2確変昇格演出実行フラグは、後述するラウンド後処理において第2通常大当りまたは第3確変大当りであることにもとづいてセットされる(ステップS1983,S1987参照)。
第2確変昇格演出実行フラグもセットされていないときは(ステップS1904のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1905)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1906)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1907)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1908)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1909)。
ステップS1902において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS1902のY)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS1910)。そして、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS1911)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1912)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS1914)。
ステップS1901においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS1901のY)、演出制御用CPU101は、エンディングフラグをリセットし(ステップS1915)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1916)。また、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1917)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS1918)。
ステップS1903において第1確変昇格演出実行フラグがセットされていたときは(ステップS1903のY)、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマを1減算する(ステップS1920)。そして、演出制御用CPU101は、減算後の演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格演出の実行開始時間である確変昇格演出開始時間(例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から5秒経過後)を経過したか否かを確認する(ステップS1921)。確変昇格演出開始時間を経過していなければ(ステップS1921のN)、ステップS1905に移行する。この場合、確変昇格演出開始時間となるまでは、ステップS1905,S1906の処理が実行されることによって、通常のラウンド中演出と同様の演出(例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出)が実行されることになる。
確変昇格演出開始時間を経過していれば(ステップS1921のY)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算する(ステップS1922)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1923)。例えば、演出制御用CPU101は、後述するように、演出表示装置9にメータを表示させるとともに、後述する操作回数カウンタの値に応じたメータのレベルを表示する演出を行う。また、例えば、演出表示装置9において所定のキャラクタなどを表示させ、キャラクタのセリフとしてメータのレベルが最大まで増加するように操作ボタン120を連打する操作をすることを促す旨を表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格演出の終了時間である確変昇格演出終了時間(例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から15秒経過後)を経過したか否かを確認する(ステップS1924)。確変昇格演出終了時間を経過していなければ(ステップS1924のN)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120からのオン信号を検出したか否かを確認する(ステップS1925)。操作ボタン120からのオン信号を検出しなかった場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作されなかった場合)には、ステップS1907に移行する。操作ボタン120のオン信号を検出した場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作された場合)には、演出制御用CPU101は、遊技者が操作ボタン120を操作した回数を示す操作回数カウンタを1加算する(ステップS1926)。そして、演出制御用CPU101は、加算後の操作回数カウンタの値が所定の条件成立回数以上であるか否かを確認する(ステップS1927)。
なお、所定の条件成立回数は、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に移行されることの報知の実行条件(以下、確変報知実行条件という)を成立させるための操作ボタン120の操作回数である。この実施の形態では、所定の条件成立回数のデフォルト値として、あらかじめ10回が設定されている。よって、ラウンド中演出(この実施の形態では、ラウンド15のラウンド中演出)において、確変昇格演出の実行期間内に遊技者が操作ボタン120を10回連打することに成功すると、ステップS1927で操作回数カウンタの値が所定の条件成立回数以上であると判定され、確変報知実行条件が成立したと判定される。
また、この実施の形態では、後述するように、前回の確変昇格演出の実行時に遊技者が操作ボタン120の操作によって確変報知実行条件を成立させることができなかった場合には(例えば、確変昇格演出の実行期間内に遊技者が操作ボタン120を10回連打することができなかった場合には)、所定の条件成立回数が5回に変更され、確変報知実行条件を成立させるための操作難易度が低くなるように変更される。この場合、ラウンド中演出(この実施の形態では、ラウンド15のラウンド中演出)において、確変昇格演出の実行期間内に遊技者が操作ボタン120を5回連打することに成功すると、ステップS1927で操作回数カウンタの値が所定の条件成立回数以上であると判定され、確変報知実行条件が成立したと判定される。
操作回数カウンタの値が所定の条件成立回数以上であると判定すると(ステップS1927のY)、演出制御用CPU101は、確変報知実行条件が成立したと判定し、操作ボタン120を用いた操作に成功し確変報知実行条件が成立したことを示す操作条件成立フラグをセットする(ステップS1928)。そして、ステップS1907に移行する。操作回数カウンタの値が所定の条件成立回数以上でなければ(ステップS1927のN)、そのままステップS1907に移行する。
確変昇格演出終了時間を経過していれば(ステップS1924のY)、演出制御用CPU101は、操作条件成立フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1929)。操作条件成立フラグがセットされていなければ、ステップS1932に移行する。操作条件成立フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、可変表示結果が第3確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1930)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータにもとづいて、可変表示結果が第3確変大当りであるか否かを判定する。
可変表示結果が第3確変大当りであれば(ステップS1930のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1931)。例えば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に「確変に昇格しました!」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。
操作条件成立フラグがセットされていない場合(ステップS1929のN)、または可変表示結果が第3確変大当りでない(すなわち、第2通常大当りである)場合、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1932)。例えば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に「残念!!昇格失敗」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。そして、演出制御用CPU101は、不特定表示フラグをセットする(ステップS1933)。すなわち、この場合、確変大当りであるものの遊技者が操作ボタン120を用いた操作に失敗し確変報知実行条件を成立させられなかった場合、または通常大当りである場合であるので、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示させ、大当り終了後に確変状態であるか否かを特定不能な表示を行わせるために不特定表示フラグをセットする。
なお、この実施の形態では、ステップS1930の判定を行うことによって、操作ボタン120を遊技者が所定の条件成立回数以上連打し確変報知実行条件を成立させた場合であっても、第2通常大当りと決定されている場合には、確変への昇格に失敗した旨を重畳表示するように制御する。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、操作回数カウンタの値にかかわらず、演出表示装置9において恰もメータのレベルが最大まで達しなかったかのような表示制御を行えばよい。
また、この実施の形態では、遊技者が操作ボタン120の操作に成功し確変報知実行条件が成立したときに、確変昇格演出終了時間を経過してから確変に昇格した旨を報知する場合を示したが、ステップS1927で所定の条件成立回数以上であると判定しステップS1928で操作条件成立フラグをセットした後に、直ちにステップS1930,S1931の処理を実行して確変に昇格した旨を報知するようにしてもよい。
ステップS1904において第2確変昇格演出実行フラグがセットされていたときは(ステップS1904のY)、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマを1減算する(ステップS1940)。そして、演出制御用CPU101は、減算後の演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格演出の実行開始時間である確変昇格演出開始時間(例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から5秒経過後)を経過したか否かを確認する(ステップS1941)。確変昇格演出開始時間を経過していなければ(ステップS1941のN)、ステップS1905に移行する。この場合、確変昇格演出開始時間となるまでは、ステップS1905,S1906の処理が実行されることによって、通常のラウンド中演出と同様の演出(例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出)が実行されることになる。
確変昇格演出開始時間を経過していれば(ステップS1941のY)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマを1減算する(ステップS1942)。そして、演出制御用CPU101は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1943)。例えば、演出制御用CPU101は、後述するように、演出表示装置9にメータを表示させるとともに、メータのレベルを所定のスピードで増加させる演出を行う。また、例えば、演出表示装置9において所定のキャラクタなどを表示させ、キャラクタのセリフとしてメータのレベルが最大まで増加したタイミングで操作ボタン120を操作することを促す旨を表示する演出が実行される。なお、演出表示装置9に表示されたメータのレベルは、例えば、確変昇格演出開始時間(例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から5秒経過後)から、確変昇格演出終了時間(例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から15秒経過後)までの時間にわたって徐々に増加し最大の点まで達するような演出が行なわれる。
次いで、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマの値にもとづいて、確変昇格演出の終了時間である確変昇格演出終了時間(例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から15秒経過後)を経過したか否かを確認する(ステップS1944)。確変昇格演出終了時間を経過していなければ(ステップS1944のN)、演出制御用CPU101は、操作ボタン120からのオン信号を検出したか否かを確認する(ステップS1945)。操作ボタン120からのオン信号を検出しなかった場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作されなかった場合)には、ステップS1907に移行する。操作ボタン120のオン信号を検出した場合(すなわち、遊技者によって操作ボタン120が操作された場合)には、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマの値にもとづいて、所定の操作成功期間内であるか否かを確認する(ステップS1947)。
なお、所定の操作成功期間は、確変報知実行条件を成立させるための操作ボタン120の操作期間である。この実施の形態では、所定の操作成功期間のデフォルト値として、例えば、ラウンド15のラウンド演出開始から13秒経過後から14秒経過後までの1.0秒間が設定されている。よって、ラウンド中演出(この実施の形態では、ラウンド15のラウンド中演出)において、確変昇格演出の実行期間内に遊技者が操作ボタン120をラウンド演出開始から13秒経過後から14秒経過後までの1.0秒間に操作することに成功すると、ステップS1927で所定操作成功期間内であると判定され、確変報知実行条件が成立したと判定される。なお、この場合、演出表示装置9の表示画面では、例えば、メータのレベルが最大となったタイミングで操作ボタン120の操作に成功したかのような表示が行なわれる。
また、この実施の形態では、後述するように、前回の確変昇格演出の実行時に遊技者が操作ボタン120の操作によって確変報知実行条件を成立させることができなかった場合には(例えば、確変昇格演出の実行期間内に遊技者が所定の操作成功期間内に操作ボタン120を操作できなかった場合には)、所定の操作成功期間が、例えば、ラウンド中演出開始から13秒経過後から14.5秒経過後までの1.5秒間に変更され、確変報知実行条件を成立させるための操作難易度が低くなるように変更される。この場合、ラウンド中演出(この実施の形態では、ラウンド15のラウンド中演出)において、確変昇格演出の実行期間内に遊技者が操作ボタン120をラウンド演出開始から13秒経過後から14.5秒経過後までの1.5秒間に操作することに成功すると、ステップS1947で所定の走査成功期間であると判定され、確変報知実行条件が成立したと判定される。
所定の操作成功期間内であると判定すると(ステップS1947のY)、演出制御用CPU101は、確変報知実行条件が成立したと判定し、操作条件成立フラグをセットする(ステップS1948)。そして、ステップS1907に移行する。所定の操作成功期間内でないと判定すると(ステップS1947のN)、そのままステップS1907に移行する。
確変昇格演出終了時間を経過していれば(ステップS1944のY)、演出制御用CPU101は、操作条件成立フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1949)。操作条件成立フラグがセットされていなければ、ステップS1952に移行する。操作条件成立フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、可変表示結果が第3確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1950)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータにもとづいて、可変表示結果が第3確変大当りであるか否かを判定する。
可変表示結果が第3確変大当りであれば(ステップS1950のY)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1951)。例えば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に「確変に昇格しました!」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。
操作条件成立フラグがセットされていない場合(ステップS1949のN)、または可変表示結果が第3確変大当りでない(すなわち、第2通常大当りである)場合、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示させる制御を行う(ステップS1952)。例えば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に「残念!!昇格失敗」などの文字列を重畳表示させる制御を行う。そして、演出制御用CPU101は、不特定表示フラグをセットする(ステップS1953)。すなわち、この場合、確変大当りであるものの遊技者が操作ボタン120を用いた操作に失敗し確変報知実行条件を成立させられなかった場合、または通常大当りである場合であるので、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示させ、大当り終了後に確変状態であるか否かを特定不能な表示を行わせるために不特定表示フラグをセットする。
なお、この実施の形態では、ステップS1950の判定を行うことによって、操作ボタン120を遊技者が所定の操作成功期間内に操作し確変報知実行条件を成立させた場合であっても、第2通常大当りと決定されている場合には、確変への昇格に失敗した旨を重畳表示するように制御する。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、所定の操作成功期間内であるか否かにかかわらず、演出表示装置9において恰もメータのレベルが最大以外であるタイミングで操作ボタン120を操作したかのような表示制御を行えばよい。
また、この実施の形態では、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間に操作することに成功し確変報知実行条件が成立したときに、確変昇格演出終了時間を経過してから確変に昇格した旨を報知する場合を示したが、ステップS1947で所定の操作成功期間であると判定しステップS1948で操作条件成立フラグをセットした後に、直ちにステップS1950,S1951の処理を実行して確変に昇格した旨を報知するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、ステップS1903,S1904,S1920〜S1933,S1940〜S1953の処理が実行されることによって、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合と、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行する場合とで、異なる態様の確変昇格演出が実行される。具体的には、第1特別図柄の可変表示結果が大当りであったことにもとづいて実行される第1確変昇格演出では、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数以上連打したことを条件に確変に昇格することを報知する演出が実行され、第2特別図柄の可変表示結果が大当りであったことにもとづいて実行される第2確変昇格演出では、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間内に操作したことを条件に確変に昇格したことを報知する演出が実行される。そのようにすることによって、複数の特別図柄の可変表示を可能な構成において、遊技の多様性を高めることができる。
なお、確変昇格演出の演出態様は、上記に示したものに限られない。例えば、演出制御用CPU101は、確変昇格演出において、演出表示装置9を用いて左中右の飾り図柄の変動を行い、操作ボタン120からのオン信号を検出したことにもとづいて、左中右の飾り図柄を停止表示させる演出を行ってもよい。演出制御用CPU101は、例えば、遊技者が操作ボタン120を3回操作したことにもとづいて、左右中の順番に操作ごとにその操作に対応する飾り図柄を停止表示させる。この場合、第3確変大当りとすることが事前決定されているときに、遊技者が左中右の飾り図柄が同じ図柄で揃うタイミングで操作ボタン120を操作すると、演出制御用CPU101は、左中右の飾り図柄が同じ確変図柄で揃った状態で最終停止させる。すなわち、確変報知実行条件が成立し、左中右の飾り図柄が同じ確変図柄で揃った状態で停止表示され、確変に昇格したことが報知されることになる。また、この場合に、演出制御用CPU101は、操作難易度に応じて飾り図柄が変動するスピードを変化させてもよい。例えば、演出制御用CPU101は、設定した操作難易度が高い場合に飾り図柄が変動するスピードを速くし、設定した操作難易度が低い場合に飾り図柄が変動するスピードを遅くしてもよい。また、演出制御用CPU101は、操作難易度に応じて、ステップS548で引き込み数を設定するようにし、操作ボタン120のオン信号を検出してから図柄の変動を停止するまでの図柄の最大引き込み数(操作ボタン120のオン信号を検出してから最大で何図柄変動させるか)を変化させてもよい。例えば、演出制御用CPU101は、設定した操作難易度が高い場合に、図柄の引き込み数を0(操作ボタン120のオン信号を検出したタイミングで図柄の変動を最終停止させる)とし、設定した操作難易度が低い場合に、図柄の引き込み数を最大で4(操作ボタン120のオン信号を検出してから最大で4図柄変動させてから最終停止させる)にするようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、操作ボタン120が操作されたタイミングと、操作難易度として設定した最大引き込み数とにもとづいて、確変報知実行条件が成立したか否かを判定し、判定結果にしたがって図柄を停止させるようにしてもよい。例えば、後述する図85に示す例では、図85(3)に示す中リールの「6」の位置で「7」を止めるときに引き込み数が0のときは「6」の位置で「7」を押さなければならないが、引き込み数が4のときには「7」の図柄が「6」の位置よりも4図柄以内の範囲で上にあるときに操作ボタン120が操作されれば、「6」の位置で「7」が止まるようにしてもよい。なお、この実施の形態では、遊技機が操作ボタン120を1つ備える場合を説明したが、遊技機は、飾り図柄に対応して3つの操作ボタンを備えてもよい(例えば、図85では、各飾り図柄に対応して3つの目押しボタンを備える場合が示されている)。
また、例えば、遊技機が、液晶表示装置(例えば、演出表示装置9)とは別にドラムモータによって回転駆動される左中右の3つの回転ドラム(回転リール)を備える場合には、演出制御用CPU101は、確変昇格演出において、左中右の回転ドラムを回転させることによって、確変昇格演出を行ってもよい。そして、操作ボタン120からのオン信号を検出したことにもとづいて、左中右の回転ドラムを停止させる演出を行ってもよい。演出制御用CPU101は、例えば、遊技者が操作ボタン120を3回操作したことにもとづいて、左右中の順番に操作ごとにその操作に対応する回転ドラムの回転を停止させる。この場合、確変大当りとすることが事前決定されているときに、遊技者が左中右の回転ドラムの停止図柄が同じ図柄で揃うタイミングで操作ボタン120を操作すると、演出制御用CPU101は、左中右の回転ドラムが同じ確変図柄で揃った状態で回転を停止させる。すなわち、確変報知実行条件が成立し、左中右の回転ドラムが同じ確変図柄で揃った状態で停止され、確変に昇格したことが報知されることになる。また、この場合に、演出制御用CPU101は、操作難易度に応じて回転ドラムが回転するスピードを変化させてもよい。例えば、演出制御用CPU101は、設定した操作難易度が高い場合に回転ドラムが回転するスピードを速くし、設定した操作難易度が低い場合に回転ドラムが回転するスピードを遅くしてもよい。また、演出制御用CPU101は、操作難易度に応じて、操作ボタン120のオン信号を検出してから回転ドラムの回転を停止するまでの図柄の最大引き込み数(操作ボタン120のオン信号を検出してから最大で何図柄変動させてから最終停止するか)を変化させてもよい。例えば、演出制御用CPU101は、設定した操作難易度が高い場合に、図柄の引き込み数を0(操作ボタン120のオン信号を検出したタイミングで図柄の変動を最終停止させる)とし、設定した操作難易度が低い場合に、図柄の引き込み数を最大で4(操作ボタン120のオン信号を検出してから最大で4図柄変動させてから最終停止させる)にするようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、操作ボタン120が操作されたタイミングと、操作難易度として設定した最大引き込み数とにもとづいて、確変報知実行条件が成立したか否かを判定し、判定結果にしたがって回転ドラムを停止させるようにしてもよい。例えば、後述する図85に示す例では、図85(3)に示す中リールの「6」の位置で「7」を止めるときに引き込み数が0のときは「6」の位置で「7」を押さなければならないが、引き込み数が4のときには「7」の図柄が「6」の位置よりも4図柄以内の範囲で上にあるときに操作ボタン120が操作されれば、「6」の位置で「7」が止まるようにしてもよい。なお、この実施の形態では、遊技機が操作ボタン120を1つ備える場合を説明したが、遊技機は、回転ドラムに対応して3つの操作ボタンを備えてもよい(例えば、図85では、各飾り図柄に対応して3つの目押しボタンを備える場合が示されている)。
また、演出制御用CPU101は、上記に示した確変昇格演出の演出態様のいずれかを選択して実行するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は、例えば、演出態様決定用乱数の値にもとづいて、演出表示装置9にメータを表示させて行う演出、演出表示装置9を用いて左中右の飾り図柄を変動させて行う演出、または左中右の回転ドラムを回転させて行う演出のいずれかを選択し、選択した演出態様に従って確変昇格演出を実行してもよい。
また、この実施の形態では、押下することによって1種類のオン信号を出力する操作ボタン120からのオン信号にもとづいて確変報知実行条件が成立したか否かを判定する場合を説明するが、遊技機は、例えば、上下左右のいずれの部分が押されたかに応じて4種類のオン信号を出力するボタン(いやゆる十字キー)を備えてもよい。この場合、例えば、所定時間以内(例えば3秒以内)に十字キーの上下左右の部分が所定の順番で押されたことを検出すると、演出制御用CPU101は、確変報知実行条件が成立したと判定してもよい。
図71および図72は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1971)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1971のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS1972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS1973)。例えば、演出表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS1974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS1975)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1976)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1971のY)、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中コマンドで示されるラウンド数が15であるか否かを確認する(ステップS1977)。ラウンド数が15でなければ、ステップS1992に移行する。ラウンド数が15であれば、演出制御用CPU101は、可変表示結果が第2通常大当りまたは第3確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1978)。具体的には、演出制御用CPU101は、表示結果コマンド格納領域に格納されている表示結果コマンド、または表示結果コマンドを示すデータにもとづいて、可変表示結果が第2通常大当りまたは第3確変大当りであるか否かを判定する。可変表示結果が第2通常大当りおよび第3確変大当りのいずれでもなければ、ステップS1992に移行する。
可変表示結果が第2通常大当りまたは第3確変大当りであれば、演出制御用CPU101は、第1変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1979)。第1変動開始フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、操作条件成立フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1980)。操作条件成立フラグがセットされていれば、そのままステップS1982に移行する。操作条件成立フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、所定の条件成立回数を5回に変更する(ステップS1981)。
ステップS1980で操作条件成立フラグがセットされているのは、前回実行された確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功し確変報知実行条件を成立させたときである。この場合、図73(A)に示すように、所定の条件成立回数としてデフォルトである10回を用いて確変昇格演出が実行されることになる。また、ステップS1980で操作条件成立フラグがセットされていないのは、前回実行された確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗し確変報知実行条件を成立させることができなかったときである。この場合、図73(A)に示すように、所定の条件成立回数を5回に変更して操作難易度を低く設定し、確変昇格演出が実行されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行される大当り遊技中(この実施の形態では、ラウンド15)に実行される第1確変昇格演出に応じたプロセスデータを選択するとともに(ステップS1982)、第1確変昇格演出を実行することを示す第1確変昇格演出実行フラグをセットする(ステップS1983)。
ステップS1979で第1変動開始フラグがセットされていなければ(すなわち、第2変動開始フラグがセットされていれば)、演出制御用CPU101は、操作条件成立フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1984)。操作条件成立フラグがセットされていれば、そのままステップS1986に移行する。操作条件成立フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、所定の操作成功期間を1.5秒に変更する(ステップS1985)。
ステップS1984で操作条件成立フラグがセットされているのは、前回実行された確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功し確変報知実行条件を成立させたときである。この場合、図73(B)に示すように、所定の操作成功期間としてデフォルトであるラウンド演出開始から13秒経過後から14秒経過後までの1.0秒間を用いて確変昇格演出が実行されることになる。また、ステップS1984で操作条件成立フラグがセットされていないのは、前回実行された確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗し確変報知実行条件を成立させることができなかったとき、または第2通常大当りであったときである。この場合、図73(B)に示すように、所定の操作成功期間をラウンド中演出開始から13秒経過後から14.5秒経過後までの1.5秒間に変更して操作難易度を低く設定し、確変昇格演出が実行されることになる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行される大当り遊技中(この実施の形態では、ラウンド15)に実行される第2確変昇格演出に応じたプロセスデータを選択するとともに(ステップS1986)、第2確変昇格演出を実行することを示す第2確変昇格演出実行フラグをセットする(ステップS1987)。
以上のように、ステップS1979〜S1987の処理が実行されることによって、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行された大当り遊技中には第1確変昇格演出(確変報知実行条件を成立させるために操作ボタン120を連打する演出)が実行され、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行された大当り遊技中には第2確変昇格演出(確変報知実行条件を成立させるために操作ボタン120を所定のタイミングで操作する演出)が実行される。従って、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行された場合と、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて大当り遊技状態に移行された場合とで、異なる演出態様で確変昇格演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS1988)、セットされていれば、操作条件成立フラグをリセットする(ステップS1989)。すなわち、前回実行された確変昇格演出において操作条件成立フラグがセットされていれば、今回の確変昇格演出を開始する前に操作条件成立フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU101は、演出期間計測タイマをスタートさせる(ステップS1990)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1991)。
次いで、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中コマンドに示されるラウンド数にもとづいてラウンド中演出を選択する(ステップS1992)。また、演出制御用CPU101は、選択したラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1993)とともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS1994)。そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS1995)。
なお、この実施の形態では、ステップS1977,S1978の処理が実行されることによって、大当り遊技中のラウンド15に対応するラウンド中演出において確変昇格演出を実行する場合を示しているが、確変昇格演出の実行タイミングは、この実施の形態で示した場合に限られない。例えば、確変昇格演出をラウンド15以外の他のラウンド中演出において実行してもよいし、ラウンド間のインターバル演出において実行するようにしてもよい。また、確変昇格演出を大当り後のエンディング演出において実行するようにしてもよいし、飾り図柄を非確変図柄で仮停止した後に飾り図柄の変動中に確変昇格演出を実行するようにしてもよい。また、確変報知実行条件が成立しなかったことを条件に確変昇格演出を複数回実行するようにしてもよい。
図74は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU101は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算するとともに(ステップS971)、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしたときは(ステップS972のY)、演出制御用CPU101は、操作条件成立フラグおよび不特定表示フラグを除く所定のフラグ(例えば、第1確変昇格演出実行フラグや第2確変昇格演出実行フラグ)をリセットし(ステップS978)、演出制御プロセスフラグの値を変動開始コマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS979)。
次に、演出表示装置9の表示領域における飾り図柄の可変表示を中心とした、各種の演出画像を表示することによる演出動作の具体例について説明する。演出制御基板80では、主基板31から伝送された第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドを受信したことに対応して、変動パターン指定コマンドにて指定された変動パターンなどにもとづき、演出表示装置9の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにて、飾り図柄の変動を開始させる。
まず、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合における具体例について、図75〜図82を用いて説明する。
図75は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、特定演出が実行されない場合や、「擬似連」の特定演出が実行される場合、「滑り」の特定演出が実行される場合、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−1の変動パターンが指定されたときには、図75(C1)および(C2)に示すような特定演出が実行されない場合となり、非リーチPA1−4の変動パターンが指定されたときには図75(E1)〜(E4)に示すような「滑り」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−5の変動パターンが指定されたときには図75(D1)〜(D6)に示すような「擬似連」の特定演出が実行される場合となり、非リーチPA1−7の変動パターンが指定されたときには図75(F1)〜(F6)に示すような「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合となる。図75(A)では、例えば特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図75(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリアにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
特定演出が実行されない場合や「滑り」の特定演出が実行される場合には、図23(A)に示す最終停止図柄決定テーブル160Aを参照することにより、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定されたことに対応して、図75(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。なお、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に「滑り」の特定演出が実行される非リーチPA1−4の変動パターンであれば、図28(A)に示すように、特定演出パターンが常に滑りTP1−1のみに決定され、「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を高速に再変動させる「滑り」の特定演出が実行されることから、「左」の飾り図柄表示エリアに停止表示する飾り図柄は、「滑り」の特定演出によっては変更されない。また、「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、図23(D)に示す最終停止図柄決定テーブル160Dを参照することにより、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右最終停止図柄FZ1−4、FZ1−5、FZ1−6として決定されたことに対応して、図75(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。「擬似連」の特定演出が実行される場合には、左最終停止図柄FZ1−1として「6」の数字を示す飾り図柄が決定され、その左最終停止図柄FZ1−1にもとづき図30(A)に示す仮停止図柄決定テーブル167Aを参照することにより、擬似連チャンス目GC6を構成する飾り図柄の組合せが左中右仮停止図柄KZ2−1、KZ2−2、KZ2−3として決定されたことに対応して、図75(B)に示すような飾り図柄の停止表示が行われることになる。
その後、特定演出が実行されない場合には、一例として、図75(C1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図75(C2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリアにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このとき「右」の飾り図柄表示エリアや「中」の飾り図柄表示エリアにて停止表示される確定飾り図柄は、図23(B)に示す最終停止図柄決定テーブル160Bを参照することや、図24に示す左右出目判定テーブル161とともに図23(C)に示す最終停止図柄決定テーブル160Cを参照することにより、右最終停止図柄FZ1−2や中最終停止図柄FZ1−3として決定される。
これに対して、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図75(D1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図75(D2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリアにて「6」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)することにより、擬似連チャンス目GC6となる飾り図柄が停止表示される。このときには、例えば飾り図柄の揺れ変動表示といった仮停止表示を行ってから、図75(D3)に示すように全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させればよい。その後、例えば図61(D4)〜(D6)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「6」、「7」、「4」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図75(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて「5」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図75(E2)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を高速に再変動させる。その後、図75(E3)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて「7」の数字を示す飾り図柄となるように、停止表示させる飾り図柄を変更させる。ここで、図75(E1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示される飾り図柄は、例えば、決定された右最終停止図柄FZ1−2にもとづき、図29(A)に示す仮停止図柄決定テーブル166Aを参照することにより、決定される。その後、例えば図75(E4)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリアにて「4」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)した後、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
「発展チャンス目終了」の特定演出が実行される場合には、一例として、図75(F1)に示すように「右」の飾り図柄表示エリアにて「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)してから、図75(F2)に示すように「中」の飾り図柄表示エリアにも「7」の数字を示す飾り図柄を停止表示(仮停止表示)する。これにより、発展チャンス目HC6を構成する飾り図柄が仮停止表示される。このときには、例えば図75(F3)に示すように、仮停止表示された飾り図柄が一定方向に回転するような演出表示が行われ、続いて図75(F4)に示すように、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる発展が生じることを遊技者に期待させるような演出表示が行われる。ここで、図75(F4)に示すような演出表示から仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転すれば、リーチ状態となる発展が生じることになる。この例では、リーチ状態となる発展が生じることなく、例えば図75(F5)に示すように、回転状態にあった仮停止表示された飾り図柄が元に戻るような演出表示が行われてから、発展チャンス目HC6を構成する確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図76は、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドにより非リーチPA1−6の変動パターンが指定されたときには図76に示すような「イントロ」の特定演出が実行される場合となる。図76(A)では、例えば特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図76(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリアにて「3」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)され、「右」の飾り図柄表示エリアにて「2」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)されるとともに、「中」の飾り図柄表示エリアに相当する表示位置に、キャラクタ画像CH1が表示される。なお、キャラクタ画像CH1は、後に飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった場合に実行されるリーチ演出にて、演出画像として出現するものであればよい。
続いて、例えば図76(C)に示すように、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図76(D)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示エリアでは「4」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示エリアでは「3」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。また、例えば図76(E)に示すように、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて更新表示された飾り図柄をさらに更新させるような演出表示が行われてから、例えば図76(F)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」の飾り図柄表示エリアでは「2」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、「右」の飾り図柄表示エリアでは「1」の数字を示す飾り図柄への更新表示が、それぞれ行われる。そして、例えば図76(G)に示すように、キャラクタ画像CH1の変化に伴って、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示された飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、例えば図76(H)〜(K)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリアでは「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される一方で、「右」の飾り図柄表示エリアでは「1」〜「3」の数字を示す飾り図柄が所定順序で更新表示される。その後、「右」の飾り図柄表示エリアでは、例えば図76(L)に示すように飾り図柄を更新させるような演出表示が行われてから、図76(M)に示すように「3」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示される。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば図76(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。
図77は、飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合のうち、「イントロ」の特定演出が実行される場合の表示動作例を示している。例えば、変動パターン指定コマンドによりスーパーPA3−3、スーパーPA3−7、スーパーPB3−3、スーパーPA4−3、スーパーPA4−7、スーパーPA5−3、スーパーPB4−3、スーパーPB5−3の変動パターンのいずれかが指定されたときなどには図77に示すような「イントロ」の特定演出が実行される場合となる。図77に示す表示動作例では、図77(A)〜(L)の部分において、図76(A)〜(L)と同様の演出表示が行われる。その後、「右」の飾り図柄表示エリアでは、例えば図77(M)に示すように「2」の数字を示す飾り図柄が仮停止表示されることにより、「左」の飾り図柄表示エリアにて仮停止表示されている飾り図柄と揃って、可変表示状態がリーチ状態となる。こうして「イントロ」の特定演出が終了すると、例えば図77(N)に示すように、キャラクタ画像CH1が消去されてから、可変表示状態がリーチ状態となったことに対応したリーチ演出などが開始され、その後にリーチ組合せとなる確定飾り図柄や、大当り組合せとなる確定飾り図柄などが、停止表示(最終停止表示)される。
図78〜図80は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」以外である場合の表示動作例を示している。図78(A)では、例えば特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図78(B)に示すように、「左」の飾り図柄表示エリアにて「6」の数字を示す飾り図柄が停止表示(仮停止表示)される。
そして、例えば変動パターンがスーパーPA4−2であるときなどのように、「滑り」の特定演出が実行される場合には、一例として、図78(C1)〜(C3)に示すように、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、「右」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるように、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。また、例えば変動パターンがスーパーPA4−4であるときなどのように、「擬似連」の特定演出が実行される場合には、一例として、図78(D1)〜(D5)に示すように、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示が行われる。その後、「左」および「右」の飾り図柄表示エリアにて「6」の数字を示す飾り図柄が揃って停止表示(仮停止表示)されることにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。さらに、例えば変動パターンがスーパーPC4−1であるときなどのように、「発展チャンス目」の特定演出が実行される場合には、一例として、図78(E1)〜(E6)に示すように、全部の飾り図柄表示エリアにて、発展チャンス目HC6となる飾り図柄の組合せを停止表示(仮停止表示)した後、仮停止表示されている飾り図柄が反転する方向に回転するような演出表示が行われた後に、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる。
図78(C3)や図78(D5)に示すようにしてリーチ状態となった後には、例えば図79(A)に示すように、「中」の飾り図柄表示エリアにおける飾り図柄の変動速度が低下する。そして、例えば変動パターンがノーマルPA2−5〜ノーマルPA2−8のいずれかであるときなどには、図79(B)に示すように「中」の飾り図柄表示エリアにて「6」を示す数字が「左」および「右」の飾り図柄表示エリアと揃って停止表示(仮停止表示)される「ノーマル」のリーチ演出が行われる。なお、図79(B)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図79(H)に示すように「5」を示す数字が「中」の飾り図柄表示エリアにて停止表示されることを示す演出画像を表示させてから「中」の飾り図柄表示エリアにて「5」を示す数字の飾り図柄を停止表示させるといった、「中」の飾り図柄表示エリアにて「6」を示す数字以外の飾り図柄を停止表示させることなどにより、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。リーチ演出α1〜リーチ演出α3やリーチ演出β1〜リーチ演出β3のいずれかが実行される場合には、例えば図79(C)に示すように、低下していた「中」の飾り図柄表示エリアにおける飾り図柄の変動速度が再び上昇し、各種のリーチ演出表示が開始される。例えば、リーチ演出β1では、図79(D)に示すようなキャラクタ画像CH2が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。また、リーチ演出α1〜リーチ演出α3のいずれかである場合には、図79(E)に示すようなキャラクタ画像CH1が表示された後、図79(F)に示すようなリーチ演出表示が進行する。そして、リーチ演出α1では、例えば図79(G)に示すように、1段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。図79(G)に示す例では、可変表示結果が「大当り」である場合に対応して、大当り組合せを構成する飾り図柄が停止表示されているが、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了すればよい。これに対して、リーチ演出α2やリーチ演出α3では、例えば図79(H)および(I)に示すように、2段階目の演出表示に進むことになる。他方、リーチ演出β2やリーチ演出β3では、図79(J)に示すようなキャラクタ画像CH3が表示された後、対応するリーチ演出表示が進行する。
図79(I)に示すようにして2段階目の演出表示が進行すると、リーチ演出α2であれば、例えば図80(A)に示すように、2段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。なお、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、例えば図80(B)に示すように、表示されている飾り図柄が変更されず、リーチハズレ組合せを構成する確定飾り図柄を停止表示させ、飾り図柄の可変表示を終了させればよい。これに対して、リーチ演出α3では、例えば図80(B)〜(D)に示すように、3段階目の演出表示(「救済演出」ともいう)に進むことになる。そして、3段階目の演出表示で停止表示(仮停止表示)される飾り図柄が出現する。例えば、図80(E)に示すように、仮停止表示された飾り図柄がそのまま最終停止図柄となる確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)される。
なお、飾り図柄の変動中に確変昇格演出(変動中昇格演出)を実行するように構成する場合には、図80(F)に示すようにして非確変図柄となる飾り図柄を仮停止表示した後に、図80(G)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させるようにしてもよい。そして、変動中昇格演出が実行され確変報知実行条件が成立する場合には、例えば図80(H)に示すように、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変図柄となる確定飾り図柄を停止表示する変動中昇格成功演出が行われる。なお、変動中昇格演出において確変への昇格に失敗したことを報知する変動中昇格失敗演出が実行される場合には、図80(G)に示すような飾り図柄の再変動を行った後、例えば図80(F)と同様に、非確変図柄となる確定飾り図柄を停止表示させればよい。
図81は、「メール表示」の予告演出が実行される場合の表示動作例を示している。この表示動作例では、まず、例えば特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、図81(A)に示すように「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて停止表示されていた飾り図柄が、図81(B)に示すように「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアの全部にて変動を開始する。その後、例えば、決定された予告YP3−2の予告パターンに対応して決定された予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンから読み出した演出表示制御データなどに従い、例えば図81(C)に示すように、遊技者に操作ボタン120の操作を促す演出画像YH1を表示させる。そして、遊技者が所定期間内に操作ボタン120を操作し、それに応じて操作ボタン120から演出制御基板80へと伝送される操作検出信号がオン状態となった場合には、例えば演出制御用CPU101が予告CYP3−2−1の予告演出制御パターンを予告CYP3−2−2に切り替えることなどにより、図81(D)に示すようなメールメッセージを示す演出画像YH2を表示させることで、予告演出における演出動作を変化させる。これに対して、所定期間内に操作ボタン120の操作がなされなかった場合には、予告演出制御パターンが切り替えられずに、例えば図81(E)に示すように演出画像YH1が消去されて、予告演出が終了する。その後、例えば図81(F)に示すように「左」の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示するなど、飾り図柄の可変表示が進行していく。
図82は、可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「突確」である場合の表示動作例を示している。図82(A)では、例えば特別図柄の可変表示における特別図柄の変動開始などに対応して、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアの全部にて飾り図柄の変動が開始される。その後、例えば図82(B)〜(D)に示すように、「左」→「右」→「中」といった所定順序で、「1」、「5」、「3」の数字を示す飾り図柄を順次に停止表示(仮停止表示)した後、突確チャンス目TC1となる確定飾り図柄が停止表示(最終停止表示)される。このときには、2ラウンド大当り状態における大当り中演出として、例えば図82(E)に示すようにLIVEモードといった特別な演出モードに移行することを報知する演出画像を表示させる。そして、2ラウンド大当り状態が終了することに応じたエンディング演出として、例えば図82(F)に示すような演出画像を表示させ、LIVEモードであることを認識可能とする表示については、例えば図82(G)に示すように、次の飾り図柄の変動が開始された後にも、表示させたままにしておく。なお、可変表示結果が「小当り」である場合にも、図82に示す「突確」時の演出と同様の表示態様に従って演出が実行される。また、例えば、突然確変大当り時や小当り時の変動表示の場合にかぎらず、例えば、確変昇格演出において確変への昇格が報知されなかった場合に次の変動表示を行う際にも、図82(E)〜(G)に示す態様でLIVEモードの演出を実行するようにしてもよい。
次に、演出表示装置9において実行される確変昇格演出の演出態様について説明する。図83および図84は、演出表示装置において実行される確変昇格演出の表示例を示す説明図である。このうち、図83は、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行される大当り遊技中に行われる第1確変昇格演出の演出態様の表示例を示す。また、図84は、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行される大当り遊技中に行われる第2確変昇格演出の演出態様の表示例を示す。また、図83および図84において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。また、図83および図84に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。また、図83および図84では、大当り遊技のラウンド15のラウンド中演出において確変昇格演出を実行する場合を例に説明する。
なお、確変昇格演出の実行タイミングは、この実施の形態で示した場合に限らず、例えば、確変昇格演出をラウンド15以外の他のラウンド中演出において実行してもよいし、ラウンド間のインターバル演出において実行するようにしてもよい。また、確変昇格演出を大当り後のエンディング演出において実行するようにしてもよいし、飾り図柄を非確変図柄で仮停止した後に飾り図柄の変動中に確変昇格演出を実行するようにしてもよい。また、確変報知実行条件が成立しなかったことを条件に確変昇格演出を複数回実行するようにしてもよい。
まず、図83を用いて、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行される大当り遊技中に行われる第1確変昇格演出の演出態様について説明する。前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が、大当りの判定(ステップS1513参照)において大当りとする旨の判定を行い、また大当り種別として確変昇格演出を伴う第3確変大当りと決定をしたものとする(ステップS1516参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、大入賞口開放中コマンドにもとづいてラウンド数が15であると判定し(ステップS1977のY参照)、可変表示結果が第3確変大当りであると判定すると(ステップS1978参照)、第1変動開始フラグがセットされていることにもとづいて(ステップS1979のY参照)、第1確変昇格演出を選択して実行する(ステップS1982,S1983参照)。
第1確変昇格演出を実行する場合、まず、図83(1)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出の実行が開始される。例えば、演出表示装置9において、ラウンド数である15を示す文字列が表示されたり、所定のキャラクタを表示する演出が行われる。
次いで、確変昇格演出開始時間を経過すると(ステップS1921のY参照)、図83(2)に示すように、演出表示装置9において第1確変昇格演出が開始される。例えば、演出表示装置9の画面上にメータが表示されるとともに、キャラクタのセリフとして「確変に昇格させたければボタンを連打!」などの文字列が表示される。遊技者は、演出表示装置9の表示に従って、操作ボタン120を操作(連打)する。すると、操作ボタン120の操作に従って操作回数カウンタの値が加算され(ステップS1926参照)、図83(3)に示すように、操作回数カウンタの値に応じてメータのレベルが徐々に上昇していくような表示が行われる(ステップS1923参照)。
第1確変昇格演出中に遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数以上操作することに成功し操作条件成立フラグがセットされた場合には、図83(4)の左側の図に示すように、演出表示装置9においてメータのレベルが最大に達しているような表示が行われる。一方、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数以上操作することに失敗し操作条件成立フラグがセットされなかった場合には、図83(4)の右側の図に示すように、演出表示装置9においてメータのレベルが最大に達しなかったような表示が行われる。なお、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数以上操作することに成功し操作条件成立フラグがセットされた場合であっても、可変表示結果が第2通常大当りである場合には、図83(4)の右側の図と同様な態様で、演出表示装置9においてメータのレベルが恰も最大に達しなかったような表示を行えばよい。
次いで、確変昇格演出終了時間を経過すると(ステップS1924のY参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作条件成立フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1929参照)。また、操作条件フラグがセットされていれば、可変表示結果が第3確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1930参照)。そして、可変表示結果が第3確変大当りであれば、図83(5)の左側の図に示すように、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示する(ステップS1931参照)。例えば、演出表示装置9にキャラクタのセリフとして「確変に昇格しました!」などの文字列を表示する演出が行われる。
一方、操作条件フラグがセットされていなかった場合や、可変表示結果が第2通常大当りであった場合には、図83(5)の右側の図に示すように、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示する(ステップS1932参照)。例えば、演出表示装置9にキャラクタのセリフとして「残念!!昇格失敗」などの文字列を表示する演出が行われる。
次に、図84を用いて、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行される大当り遊技中に行われる第2確変昇格演出の演出態様について説明する。前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が、大当りの判定(ステップS1513参照)において大当りとする旨の判定を行い、また大当り種別として確変昇格演出を伴う第3確変大当りと決定をしたものとする(ステップS1516参照)。
演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、大入賞口開放中コマンドにもとづいてラウンド数が15であると判定し(ステップS1977のY参照)、可変表示結果が第3確変大当りであると判定すると(ステップS1978参照)、第2変動開始フラグがセットされていることにもとづいて(ステップS1979のN参照)、第2確変昇格演出を選択して実行する(ステップS1986,S1987参照)。
第2確変昇格演出を実行する場合、まず、図84(1)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出の実行が開始される。例えば、演出表示装置9において、ラウンド数である15を示す文字列が表示されたり、所定のキャラクタを表示する演出が行われる。
次いで、確変昇格演出開始時間を経過すると(ステップS1941のY参照)、図84(2)に示すように、演出表示装置9において第2確変昇格演出が開始される。例えば、演出表示装置9の画面上にメータが表示されるとともに、キャラクタのセリフとして「確変に昇格させたければMAXでボタンを押せ!」などの文字列が表示される。そして、図84(3)に示すように、演出期間計測タイマの値にもとづいて時間経過に応じてメータのレベルが徐々に上昇していくような表示が行われる(ステップS1943参照)。そして、遊技者は、演出表示装置9に表示されるメータのレベルが最大となるタイミングを狙って操作ボタン120を操作する。
第2確変昇格演出中に遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間内に操作することに成功し操作条件成立フラグがセットされた場合には、図84(4)の左側の図に示すように、演出表示装置9においてメータのレベルが最大に達したところで停止したような表示が行われる。一方、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間内に操作することに失敗し操作条件成立フラグがセットされなかった場合には、図84(4)の右側の図に示すように、演出表示装置9においてメータのレベルが最大の点以外のところで停止したような表示が行われる。なお、図84(4)の右側の図では、所定の操作成功期間よりも前の期間で操作ボタン120を操作してしまった場合の表示例が示されているが、所定の操作成功期間よりも後の期間で操作ボタン120を操作してしまった場合には、例えば、メータのレベルが最小の点に戻ってしまったような表示を行ってもよい。
また、1回の第2確変昇格演出中にメータのレベルが複数回数最大に達するような演出を行なってもよい。この場合、例えば、メータのレベルが1回目に最大に達するタイミングで操作ボタン120の操作に成功しなかった場合には、一旦メータのレベルが最小に点に戻ったような表示を行なってから再びレベルが増加するような演出を行ない、メータのレベルが再び最大に達するタイミングで操作ボタン120の操作に成功すれば、メータのレベルが最大に達したところで停止したような表示が行われるようにしてもよい。なお、例えば、1回の第2確変昇格演出中にメータのレベルが3回最大に達するような演出を行う場合には、例えば、ラウンド中演出開始より5秒経過後から15秒経過後まで10秒間に確変昇格演出を行う場合、3.3秒間でメータのレベルが最大に達するような演出を3回繰り返して行うようにしてもよい。また、メータのレベルが最大に達するような演出は、1回の第2確変昇格演出中に2回や3回行う場合にかぎらず、4回や5回行うなど何回行ってもよい。
なお、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間内に操作することに成功し操作条件成立フラグがセットされた場合であっても、可変表示結果が第2通常大当りである場合には、図84(4)の右側の図と同様な態様で、演出表示装置9においてメータのレベルが最大の点以外のところで停止したような表示を行えばよい。
次いで、確変昇格演出終了時間を経過すると(ステップS1944のY参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作条件成立フラグがセットされているか否か確認する(ステップS1949参照)。また、操作条件フラグがセットされていれば、可変表示結果が第3確変大当りであるか否かを確認する(ステップS1950参照)。そして、可変表示結果が第3確変大当りであれば、図84(5)の左側の図に示すように、演出表示装置9に確変に昇格する旨を重畳表示する(ステップS1951参照)。例えば、演出表示装置9にキャラクタのセリフとして「確変に昇格しました!」などの文字列を表示する演出が行われる。
一方、操作条件フラグがセットされていなかった場合や、可変表示結果が第2通常大当りであった場合には、図84(5)の右側の図に示すように、演出表示装置9に確変への昇格に失敗した旨を重畳表示する(ステップS1952参照)。例えば、演出表示装置9にキャラクタのセリフとして「残念!!昇格失敗」などの文字列を表示する演出が行われる。
なお、確変昇格演出において、演出表示装置9を用いて左中右の飾り図柄の変動を行い、操作ボタン120からのオン信号を検出したことにもとづいて、左中右の飾り図柄を停止表示させる演出を実行することにより確変昇格演出を行ってもよい。また、例えば、遊技機が、ドラムモータによって回転駆動される左中右の3つの回転ドラム(回転リール)を備える場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出において、左中右の回転ドラムを回転させることによって、確変昇格演出を行ってもよい。
図85は、遊技機が左中右の3つの回転ドラム(回転リール)を備える場合に、左中右の回転ドラムを回転させることによって行う確変昇格演出の表示例を示す説明図である。なお、図85では、回転ドラムを用いて確変昇格演出を行う場合を説明するが、演出表示装置9を用いて左中右の図柄の変動を行うことによって確変昇格演出を行う場合も同様である。また、回転ドラムを用いて確変昇格演出を行う場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄の可変表示に同期した飾り図柄の可変表示を演出表示装置9を用いて実行する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変昇格演出を実行する場合のみ、回転ドラムを回転させることによって所定の演出を実行する。
図85において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。また、図85に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。また、図85では、大当り遊技のラウンド15のラウンド中演出において確変昇格演出を実行する場合を例に説明する。また、図85に示す例では、前提条件として、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が、大当りの判定(ステップS1513参照)において大当りとする旨の判定を行い、また大当り種別として確変昇格演出を伴う第3確変大当りと決定をしたものとする(ステップS1516参照)。
また、図85に示す例では、遊技機1は、左の回転ドラムの回転を停止させるための左図柄用目押しボタン、中の回転ドラムの回転を停止させるための中図柄用目押しボタン、右の回転ドラムの回転を停止させるための右図柄用目押しボタンの3つの操作ボタンを供えているものとする。なお、遊技機1は、1つの操作ボタンのみを備え、その操作ボタンが順に3回押されるに従って、例えば、左右中の順に回転ドラムの回転を停止させるように制御してもよい。
確変昇格演出を実行する場合、まず、図85(1)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出において、確変昇格演出開始時間を経過すると(ステップS1921のY参照)、左中右の回転ドラムの回転(可変表示)が開始され、確変昇格演出が開始される。
次いで、図85(2)に示すように、遊技者によって左図柄目押しボタンが押されると、左の回転ドラムの回転が停止される。また、図85(3)に示すように、次に遊技者によって右図柄用目押しボタンが押されると、右の回転ドラムの回転が停止される。そして、図85(4)に示すように、さらに遊技者によって中図柄用目押しボタンが押されると、中の回転ドラムの回転が停止される。
図85(4)に示すように、左中右の回転ドラムが全て停止されると、確変報知実行条件が成立したか否かが判断される。この場合、例えば、所定のタイミングでそれぞれ左右中の図柄用目押しボタンが押されると、確変報知実行条件が成立したと判断され、左中右の回転ドラムに示される停止図柄が横方向または斜め方向に同じ図柄で揃った状態で停止される。図85(4)に示す例では、左中右の回転ドラムに示される停止図柄が同じ図柄で揃った状態で停止し、確変報知実行条件が成立したと判断される。このような左中右の回転ドラムに示される停止図柄が同じ図柄で揃った状態で停止した状態が確変に昇格した旨の表示に該当する。
一方、例えば、所定のタイミングで左右中の図柄用目押しボタンが押されなかったときには、確変報知実行条件が成立しなかったと判断され、左中右の回転ドラムに示される停止図柄が横方向および斜め方向のいずれの方向にも同じ図柄で揃っていない状態で停止される。このような左中右の回転ドラムに示される停止図柄が同じ図柄で揃っていない状態で停止した状態が確変への昇格に失敗した旨の表示に該当する。
なお、遊技者によって左右中の図柄用目押しボタンのうちの少なくともいずれかが操作されなかった場合には、確変昇格演出終了時間が経過すると、例えば、左中右の回転ドラムに示される停止図柄が同じ図柄で揃っていない状態で停止され、確変昇格演出が終了される。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100による確変昇格演出の実行タイミングについて説明する。
図86は、確変昇格演出の実行タイミングを示すタイミング図である。このうち、図86(A)は、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功し、確変に昇格する旨が報知された場合を示す。また、図86(B)は、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗し、確変への昇格に失敗した旨が報知された場合を示す。
また、図86では、説明を分かりやすくするために、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行された大当り遊技において第1確変昇格演出が実行される場合を例に説明する。なお、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行された大当り遊技において第2確変昇格演出が実行される場合についても同様である。また、前回第1確変昇格演出が実行された後に第2確変昇格演出が実行される場合も同様であり、逆に、前回第2確変昇格演出が実行された後に第1確変昇格演出が実行される場合も同様である。
まず、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功し、確変に昇格する旨が報知された場合について説明する。例えば、第1特別図柄の可変表示結果として第3確変大当りと決定されたことにもとづいて大当り遊技が実行されたものとする。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、図86(A)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出において第1確変昇格演出を実行する(ステップS1977〜S1983,S1903,S1920〜S1933参照)。
第1確変昇格演出において、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、デフォルトの10回)連打することに成功すると(ステップS1927のY参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変報知実行条件が成立したと判断し、操作条件成立フラグをセットする(ステップS1928参照)。そして、確変に昇格することが報知される(ステップS1931参照)。なお、第2確変昇格演出を実行する場合には、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間(例えば、デフォルトの1.0秒間)に操作することに成功すると、操作条件成立フラグがセットされる(ステップS1947,S1948参照)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1変動開始コマンドや変動パターンコマンドを受信し、第1特別図柄の変動表示(大当りの変動表示)に同期して飾り図柄の変動表示を実行する場合には、図86(A)に示すように、受信した高確率状態背景指定コマンドにもとづいて演出表示装置9において赤色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる(ステップS1625,S1627参照)。なお、図86(A)では第1特別図柄の変動表示として大当りの変動表示を行う場合が示されているが、確変昇格演出で確変に昇格することが報知されなかった後に、第1特別図柄の変動表示としてはずれの変動表示を行う場合も同様に、受信した高確率状態背景指定コマンドにもとづいて演出表示装置9において赤色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる。
次いで、大当り遊技中に第1確変昇格演出が実行される場合には、図86(A)に示すように、前回の第1確変昇格演出で操作条件成立フラグがセットされていることにもとづいて、所定の条件成立回数をデフォルトの10回のまま変更することなく(ステップS1980のY参照)、第1確変昇格演出が実行される。なお、大当り遊技中に第2確変昇格演出が実行される場合には、操作条件成立フラグがセットされていることにもとづいて、所定の操作成功期間を1.0秒間のまま変更することなく(ステップS1984のY参照)、第2確変昇格演出が実行される。
そして、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、デフォルトの10回)連打することに成功すると確変に昇格することが報知され(ステップS1931参照)、所定の条件成立回数連打することに失敗すると確変への昇格に失敗したことが報知される(ステップS1932参照)。
次に、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗し、確変への昇格に失敗した旨が報知された場合について説明する。例えば、第1特別図柄の可変表示結果として第3確変大当りと決定されたことにもとづいて大当り遊技が実行されたものとする。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図86(B)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出において第1確変昇格演出を実行する(ステップS1977〜S1983,S1903,S1920〜S1933参照)。
第1確変昇格演出において、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、デフォルトの10回)連打することに失敗すると(ステップS1927のN参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変報知実行条件が成立しなかったと判断し、操作条件成立フラグをセットしない。そして、確変への昇格に失敗したことが報知され(ステップS1932参照)、不特定表示フラグがセットされる(ステップS1933参照)。なお、第2確変昇格演出を実行する場合には、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間(例えば、デフォルトの1.0秒間)に操作することに失敗すると、操作条件成立フラグがセットされずに(ステップS1947参照)、確変への昇格に失敗したことが報知され、不特定表示フラグがセットされる(ステップS1952,S1953参照)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1変動開始コマンドや変動パターンコマンドを受信し、第1特別図柄の変動表示(大当りの変動表示)に同期して飾り図柄の変動表示を実行する場合には、図86(B)に示すように、高確率状態背景指定コマンドを受信するものの、不特定表示フラグがセットされていることにもとづいて、演出表示装置9において緑色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる(ステップS1626,S1629参照)。そのようにすることによって、確変への昇格に失敗した旨の報知がされた後に変動表示を行う場合には、確変状態であるか否かが特定不能な態様で飾り図柄の変動表示が行われる。なお、図86(B)では第1特別図柄の変動表示として大当りの変動表示を行う場合が示されているが、確変昇格演出で確変に昇格することが報知されなかった後に、第1特別図柄の変動表示としてはずれの変動表示を行う場合も同様に、不特定表示フラグがセットされていることにもとづいて演出表示装置9において緑色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる。
次いで、大当り遊技中に第1確変昇格演出が実行される場合には、図86(B)に示すように、前回の第1確変昇格演出で操作条件成立フラグがセットされていないことにもとづいて、所定の条件成立回数を5回に変更して操作難易度が低くなるように変更し(ステップS1980のN,S1981参照)、第1確変昇格演出が実行される。なお、大当り遊技中に第2確変昇格演出が実行される場合には、操作条件成立フラグがセットされていないことにもとづいて、所定の操作成功期間を1.5秒間に変更して操作難易度が低くなるように変更し(ステップS1984のN,S1985参照)、第2確変昇格演出が実行される。
そして、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、変更後の5回)連打することに成功すると確変に昇格することが報知され(ステップS1931参照)、所定の条件成立回数連打することに失敗すると確変への昇格に失敗したことが報知される(ステップS1932参照)。
なお、この実施の形態では、(1)飾り図柄の変動表示で確変図柄が停止表示されたことにもとづいて、確変昇格演出を実行することなく、図86(A)に示すように、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に赤色の背景色を用いた演出が実行される場合、(2)飾り図柄の変動表示で非確変図柄が停止表示された後に、確変昇格演出が実行されて確変に昇格する旨が報知され、図86(A)に示すように、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に赤色の背景色を用いた演出が実行される場合、(3)飾り図柄の変動表示で非確変図柄が停止表示された後に、確変昇格演出が実行されて確変への昇格に失敗した旨が報知され、図86(B)に示すように、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に緑色の背景色を用いた演出が実行される場合、および(4)飾り図柄の変動表示で非確変図柄が停止表示されたことにもとづいて、確変昇格演出を実行することなく、図86(B)に示すように、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に緑色の背景色を用いた演出が実行される場合の4つの演出態様がある。なお、(4)の確変昇格演出を実行することなく非確変図柄を停止表示させる場合、次の飾り図柄の変動表示を実行する際に通常状態である場合の背景色(例えば、青色)を用いた演出を行うようにしてもよい。
この実施の形態では、確変大当りと決定された場合には、上記の(1)〜(4)すべての演出態様が行われる可能性がある。例えば、第1確変大当りまたは第2確変大当りと決定された場合であって、飾り図柄変動開始処理において第3最終停止図柄決定テーブル163Cを用いて確変図柄を最終停止図柄に決定された場合には(ステップS836参照)、上記の(1)の演出態様が行われる。また、例えば、第1確変大当りまたは第2確変大当りと決定された場合であって、飾り図柄変動開始処理において第3最終停止図柄決定テーブル163Cを用いて非確変図柄を最終停止図柄に決定された場合には(ステップS836参照)、上記の(4)の演出態様が行われる。また、例えば、第3確変大当りと決定された場合であって、飾り図柄変動開始処理において第2最終停止図柄決定テーブル163Bを用いて非確変図柄を最終停止図柄に決定される(ステップS835参照)とともに、確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功した場合には、上記の(2)の演出態様が行われる。さらに、例えば、第3確変大当りと決定された場合であって、飾り図柄変動開始処理において第2最終停止図柄決定テーブル163Bを用いて非確変図柄を最終停止図柄に決定される(ステップS835参照)とともに、確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗した場合には、上記の(3)の演出態様が行われる。
また、この実施の形態では、通常大当りと決定された場合には、上記の(3)または(4)の演出態様が行われる可能性がある。例えば、第1通常大当りと決定された場合であって、飾り図柄変動開始処理において第1最終停止図柄決定テーブル163Aを用いて確変図柄を最終停止図柄に決定された場合には(ステップS834参照)、上記の(4)の演出態様が行われる。また、例えば、第2通常大当りと決定された場合であって、飾り図柄変動開始処理において第1最終停止図柄決定テーブル163Aを用いて非確変図柄を最終停止図柄に決定された場合には(ステップS834参照)、確変昇格演出における操作ボタン120の操作の成否にかかわらず、上記の(3)の演出態様が行われる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第3確変大当りと決定されるとともに、確変昇格演出の実行中に操作ボタン120による操作に成功したことを条件に、確変に昇格することを報知する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120の操作に成功したか否かの操作状況にもとづいて、操作難易度が低くなるように変更する。そのため、遊技者の特性に応じて遊技演出を実行することができ、確変状態が発生することの報知演出(確変昇格演出)に対する遊技者の興趣を向上させることができる。また、遊技者に対して操作ボタン120の操作に成功したことにより確変に昇格したと認識させることができ、操作ボタン120による操作に対する興趣をより向上させることができる。
例えば、操作ボタン120を連打したり所定のタイミングで目押しすることができない操作技術の低い遊技者であっても、毎回操作ボタン120による操作に成功することができないために、所定の報知条件(確変報知実行条件)を満たすことができず、確変への昇格が報知されないという事態を防止することができる。従って、操作ボタン120による操作に対する興趣をより向上させることができる。
なお、この実施の形態では、所定の報知条件(確変報知実行条件)として、操作ボタン120の連打回数(所定の条件成立回数)や、操作ボタン120の操作タイミング(所定の操作成功期間)を設定する場合を示したが、これらの条件に限らず、例えば、遊技者によって1度でも操作ボタン120が操作されたことにもとづいて所定の報知条件が成立するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技者の操作状況に応じて、操作難易度として所定の条件成立回数を変更したり、所定の操作成功期間を変更する場合を示したが、これらに限らず、例えば、回転ドラムを用いた目押し演出を確変昇格演出として行う場合には、操作状況に応じて、回転ドラムが回転するスピードを変化させたり、図柄の引き込み数を変化させるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、遊技者の操作状況として、前回の確変昇格演出時における操作ボタン120の操作状況にもとづいて操作難易度を変更する場合を示したが、これらに限らず、例えば、遊技者の操作を伴う予告演出やリーチ演出を行なう場合には、予告演出やリーチ演出における操作ボタン120の操作状況にもとづいて操作難易度を変更するようにしてもよい。例えば、飾り図柄の変動表示中に予告演出やリーチ演出を実行する場合に、演出制御用CPU101は、飾り図柄の変動表示中の予告演出やリーチ演出において操作ボタン120から検出信号を入力した回数を所定のカウンタを用いてカウントするようにしてもよい。そして、演出制御用CPU101は、次に大当り遊技中に確変昇格演出を実行するときに、そのカウンタのカウント値が所定回数未満であれば、操作難易度が易しくなるように変更してもよい。また、逆に、そのカウンタのカウント値が所定回数以上であれば、操作難易度が難しくなるように変更してもよい。また、前回の確変昇格演出に限らず、前々回など複数回数前に実行した他の確変昇格演出時における操作ボタン120の操作状況にもとづいて操作難易度を変更するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、各々を識別可能な複数種類の特別図柄の可変表示を行い表示結果を導出表示する第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bを備える。そのため、複数の特別図柄の可変表示を行えるようにすることによって、より遊技性に幅をもたせるようにすることができる。
なお、この実施の形態では、操作ボタン120の操作に失敗したときに操作難易度が低くなるように変更する場合を示したが、操作ボタン120の操作に成功したときに操作難易度が高くなるように変更するようにしてもよい。図87は、作ボタンの操作に成功したときに操作難易度が高くなるように変更する場合のラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。
図87に示す例において、ステップS1971〜S1980の処理は、図71に示したそれらの処理と同様である。ステップS1980で操作条件成立フラグがセットされていなければ、そのままステップS1982に移行する。すなわち、図88(A)に示すように、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に失敗した場合には、所定の条件成立回数をデフォルトの10回としたまま変更しない。操作条件成立フラグがセットされていれば(ステップS1980のY)、演出制御用CPU101は、所定の条件成立回数を15回に変更する(ステップS1981A)。すなわち、図88(A)に示すように、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に成功した場合には、所定の条件成立回数を15回に変更し操作難易度を高くするように変更する。
また、図87に示す例において、ステップS1982〜S1984の処理は、図71に示すそれらの処理と同様である。ステップS1984で操作条件成立フラグがセットされていなければ、そのままステップS1986に移行する。すなわち、図88(B)に示すように、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に失敗した場合には、所定の操作成功期間をデフォルトの1.0秒としたまま変更しない。操作条件成立フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、所定の操作成功期間を0.5秒に変更する(ステップS1985A)。すなわち、図88(B)に示すように、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に成功した場合には、所定の操作成功期間を0.5秒に変更し操作難易度を高くするように変更する。
なお、ステップS1986以降の処理については、図71および図72に示したそれらの処理と同様である。
図89は、操作ボタンの操作に成功したときに操作難易度が高くなるように変更する場合の確変昇格演出の実行タイミングを示すタイミング図である。このうち、図89(A)は、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功し、確変に昇格する旨が報知された場合を示す。また、図89(B)は、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗し、確変への昇格に失敗した旨が報知された場合を示す。
また、図89では、説明を分かりやすくするために、第1特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行された大当り遊技において第1確変昇格演出が実行される場合を例に説明する。なお、第2特別図柄の可変表示結果が大当りとなったことにもとづいて移行された大当り遊技において第2確変昇格演出が実行される場合についても同様である。また、前回第1確変昇格演出が実行された後に第2確変昇格演出が実行される場合も同様であり、逆に、前回第2確変昇格演出が実行された後に第1確変昇格演出が実行される場合も同様である。
まず、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に成功し、確変に昇格する旨が報知された場合について説明する。例えば、第1特別図柄の可変表示結果として第3確変大当りと決定されたことにもとづいて大当り遊技が実行されたものとする。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、図89(A)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出において第1確変昇格演出を実行する(ステップS1977〜S1983,S1903,S1920〜S1933参照)。
第1確変昇格演出において、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、デフォルトの10回)連打することに成功すると(ステップS1927のY参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変報知実行条件が成立したと判断し、操作条件成立フラグをセットする(ステップS1928参照)。そして、確変に昇格することが報知される(ステップS1931参照)。なお、第2確変昇格演出を実行する場合には、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間(例えば、デフォルトの1.0秒間)に操作することに成功すると、操作条件成立フラグがセットされる(ステップS1947,S1948参照)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1変動開始コマンドや変動パターンコマンドを受信し、第1特別図柄の変動表示(大当りの変動表示)に同期して飾り図柄の変動表示を実行する場合には、図89(A)に示すように、受信した高確率状態背景指定コマンドにもとづいて演出表示装置9において赤色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる(ステップS1625,S1627参照)。なお、図89(A)では第1特別図柄の変動表示として大当りの変動表示を行う場合が示されているが、確変昇格演出で確変に昇格することが報知されなかった後に、第1特別図柄の変動表示としてはずれの変動表示を行う場合も同様に、受信した高確率状態背景指定コマンドにもとづいて演出表示装置9において赤色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる。
次いで、大当り遊技中に第1確変昇格演出が実行される場合には、図89(A)に示すように、前回の第1確変昇格演出で操作条件成立フラグがセットされていることにもとづいて、所定の条件成立回数を15回に変更して操作難易度が高くなるように変更し(ステップS1980のY,S1981A参照)、第1確変昇格演出が実行される。なお、大当り遊技中に第2確変昇格演出が実行される場合には、操作条件成立フラグがセットされていることにもとづいて、所定の操作成功期間を0.5秒間に変更して操作難易度が高くなるように変更し(ステップS1984のY,S1985A参照)、第2確変昇格演出が実行される。
そして、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、変更後の5回)連打することに成功すると確変に昇格することが報知され(ステップS1931参照)、所定の条件成立回数連打することに失敗すると確変への昇格に失敗したことが報知される(ステップS1932参照)。
次に、前回の確変昇格演出において遊技者が操作ボタン120の操作に失敗し、確変への昇格に失敗した旨が報知された場合について説明する。例えば、第1特別図柄の可変表示結果として第3確変大当りと決定されたことにもとづいて大当り遊技が実行されたものとする。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図89(B)に示すように、ラウンド15に対応するラウンド中演出において第1確変昇格演出を実行する(ステップS1977〜S1983,S1903,S1920〜S1933参照)。
第1確変昇格演出において、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、デフォルトの10回)連打することに失敗すると(ステップS1927のN参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変報知実行条件が成立しなかったと判断し、操作条件成立フラグをセットしない。そして、確変への昇格に失敗したことが報知され(ステップS1932参照)、不特定表示フラグがセットされる(ステップS1933参照)。なお、第2確変昇格演出を実行する場合には、遊技者が操作ボタン120を所定の操作成功期間(例えば、デフォルトの1.0秒間)に操作することに失敗すると、操作条件成立フラグがセットされずに(ステップS1947参照)、確変への昇格に失敗したことが報知され、不特定表示フラグがセットされる(ステップS1952,S1953参照)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1変動開始コマンドや変動パターンコマンドを受信し、第1特別図柄の変動表示(大当りの変動表示)に同期して飾り図柄の変動表示を実行する場合には、図89(B)に示すように、高確率状態背景指定コマンドを受信するものの、不特定表示フラグがセットされていることにもとづいて、演出表示装置9において緑色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる(ステップS1626,S1629参照)。そのようにすることによって、確変への昇格に失敗した旨の報知がされた後に変動表示を行う場合には、確変状態であるか否かが特定不能な態様で飾り図柄の変動表示が行われる。なお、図89(B)では第1特別図柄の変動表示として大当りの変動表示を行う場合が示されているが、確変昇格演出で確変に昇格することが報知されなかった後に、第1特別図柄の変動表示としてはずれの変動表示を行う場合も同様に、不特定表示フラグがセットされていることにもとづいて演出表示装置9において緑色の背景色を表示して飾り図柄の変動表示が行われる。
次いで、大当り遊技中に第1確変昇格演出が実行される場合には、図89(B)に示すように、前回の第1確変昇格演出で操作条件成立フラグがセットされていないことにもとづいて、所定の条件成立回数をデフォルトの10回のまま変更することなく(ステップS1980のN参照)、第1確変昇格演出が実行される。なお、大当り遊技中に第2確変昇格演出が実行される場合には、操作条件成立フラグがセットされていないことにもとづいて、所定の操作成功期間を1.0秒間のまま変更することなく(ステップS1984のN参照)、第2確変昇格演出が実行される。
そして、遊技者が操作ボタン120を所定の条件成立回数(例えば、デフォルトの10回)連打することに成功すると確変に昇格することが報知され(ステップS1931参照)、所定の条件成立回数連打することに失敗すると確変への昇格に失敗したことが報知される(ステップS1932参照)。
以上のように、図87〜図89に示すように構成した場合であっても、遊技者の特性に応じて遊技演出を実行することができ、確変状態が発生することの報知演出(確変昇格演出)に対する遊技者の興趣を向上させることができる。
例えば、操作ボタン120の操作技術の高い遊技者に対して、さらに所定の報知条件(確変報知実行条件)を成立させるための条件を厳しくすることによって、遊技に対する満足度を高めることができる。従って、操作ボタン120による操作に対する興趣をより向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、第3確変大当りと決定されたときに、確変昇格演出において、操作ボタン120の操作に成功しなかったことにもとづいて確変に昇格することが報知されなかったときには、大当り遊技状態を終了した後に、確変状態であることを認識不能な演出を実行(例えば、緑色の背景色で背景を表示して飾り図柄の変動表示を実行)する。そのため、遊技者による操作ボタン120を用いた操作にかかわらず、大当り遊技状態を終了した後に内部的に確変大当りと決定されていることが把握されてしまう事態を防止することができ、遊技者の操作ボタン120を用いた操作意欲や遊技に対する興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aに表示結果を導出表示したときまたは第2特別図柄表示器8bに表示結果を導出表示したときに、第1保留記憶数が1以上であるとともに第2保留記憶数が1以上である場合に(具体的には、特別図柄通常処理のステップS1503,S1504において第1保留記憶数および第2保留記憶数がともに1であると判断したときに)、第1保留記憶数が第2保留記憶数よりも多いときには、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示を第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示に優先して実行し、第2保留記憶数が第1保留記憶数よりも多いときには、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示を第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示に優先して実行する。そのため、始動入賞が無効となってしまうことを低減することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄表示器8aに導出表示される表示結果を大当りとすると決定されたときと、第2特別図柄表示器8bに導出表示される表示結果を大当りとすると決定されたときとで、異なる演出態様で確変昇格演出を実行する。そのため、確変昇格演出の演出態様にバリエーションをもたせることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
例えば、確変昇格演出の演出態様が毎回同じで単調になってしまうことを防止することができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。また、この実施の形態では、第1始動入賞口13と比較して、可変入賞球装置15を備えた第2始動入賞口14は、確変状態や時短状態において入賞しやすくなるのであるから、遊技状態が確変状態や時短状態であるときには、第2始動入賞口14に始動入賞したことにもとづいて第2特別図柄の可変表示が行なわれる頻度が高くなる。よって、遊技状態が通常状態であるか確変状態や時短状態であるかによって、確変昇格演出の演出態様の種類の割合を異ならせることができ、遊技者の遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計に対応する合計保留記憶数が所定数以上のときには、合計保留記憶数が所定数未満であるときに比べて可変表示時間を短縮する。そのため、合計保留記憶数が所定値以上であるときに、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとのうちのいずれか一方の特別図柄表示器で短縮変動が行われ、他方の特別図柄表示器では短縮変動が行われない事態が発生することを防止できる。よって、遊技者に違和感を与える事態を防止することが出来るとともに、始動入賞が無効となってしまう事態を低減することができる。従って、可変表示の稼働率を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれと決定した場合に、演出表示装置9における飾り図柄の可変表示においてリーチ演出を実行するか否かを決定する。また、技制御用マイクロコンピュータ560は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計保留記憶数が多いときには、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計保留記憶数が少ないときと比較して、少ない割合でリーチ演出を実行すると決定する。そのため、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計保留記憶数が多いときには、飾り図柄の変動表示中にリーチ演出を実行する頻度を低減することができる。従って、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを備えた遊技機において、可変表示の稼働率を向上させることができるとともに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。また、可変表示の稼働率を向上させることによって、始動入賞が無効となってしまう事態を低減することができる。
また、この実施の形態によれば、リーチ判定用の乱数値MR2−2を用いたリーチ状態とするか否かの決定結果にもとづいて、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて識別情報の変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。また、決定した変動パターン種別に含まれる変動パターンの中から、変動パターン判定用の乱数値MR4を用いて特別図柄(第1特別図柄、第2の特別図柄)の変動パターンを決定する。そのため、リーチ状態とする旨の決定がなされたか否かにかかわらず、共通の変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて変動パターンの種別を決定することができ、変動パターンを決定するためのデータ容量(変動パターンを決定するための作業領域のデータ容量)を低減することができる。また、この実施の形態によれば、変動パターン種別判定テーブルを選択した後に、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて共通の処理ルーチンで変動パターン種別を決定し、変動パターン判定テーブルを選択した後に、変動パターン判定用の乱数値MR4を用いて共通の処理ルーチンで変動パターンを決定する。そのため、処理ルーチンを共通化することによって、変動パターン種別および変動パターン決定のためのプログラムを圧縮することができ、プログラム容量を低減することができる。
また、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りと決定されたときと、通常大当りと決定されたときとで、異なる選択割合で飾り図柄の停止図柄を決定する。そのため、演出表示装置9に導出表示された飾り図柄の表示結果により、遊技者に対して確変状態に移行する期待度を異ならせることができる。従って、演出表示装置9に導出表示された識別情報の表示結果の種類により、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りと決定したときに、確変大当りとするか否かとともに、確変昇格演出を実行可能とするか否かを、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を用いて表示結果の導出表示以前に決定する。そのため、確変昇格演出を実行する演出パターンと、確変昇格演出を実行しない演出パターンとを実現することができ、演出のバリエーションを増加させることができる。また、確変大当りとするか否かと、確変昇格演出を実行可能とするか否かとを、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を用いて決定するので、確変大当りの成否および確変昇格演出を実行可能とするか否かを決定するための制御負担の増加を防止することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとすることに決定したときに、大当り種別判定用の乱数値MR2−1を用いた決定結果に応じて変動パターン種別の振り分けが異なる振分テーブルを選択し、選択した振分テーブルおよび変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて変動パターン種別を複数種類のいずれかに決定する。そのため、決定した変動パターンに応じて確変への昇格の可能性を示唆することができ、可変表示中の演出に対しても興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態によれば、リーチ判定用の乱数値MR2−2を用いた判定処理によってリーチ状態とする旨の決定がなされたことに対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いてリーチ状態に応じた複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。また、リーチ判定用の乱数値MR2−2を用いた判定処理によってリーチ状態としない旨の決定がなされたことに対応して、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて特別図柄の可変表示中に演出表示装置9において特定の演出(「滑り」、「擬似連」、「イントロ」、「発展チャンス目」などの演出)を実行する変動パターン種別を含む複数種類の変動パターン種別のいずれかに決定する。そのため、はずれと決定されたときであってリーチ状態としない旨の決定がなされたときであっても、変動表示中に特定の演出を実行することができる。従って、大当りとならないとともにリーチ態様とならないときであっても、変動表示中に多様な演出を実行することができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、リーチ状態とする旨が決定されたか否かにかかわらず、共通の変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて変動パターン種別を決定するので、変動パターンを決定するためのプログラムの容量を低減することができる。
例えば、従来の遊技機として、特開2005−160763号公報には、変動種別カウンタCS1,CS2などの2つの変動種別カウンタの値を用いることで、第1変動種別カウンタCS1の値にもとづいてリーチ種別などを決定するとともに、第2変動種別カウンタCS2の値にもとづいてより細かな図柄変動態様を決定するように構成された遊技機が記載されている。しかし、特開2005−160763号公報に記載された遊技機では、大当り時やリーチ発生時における変動パターンを決定するために、2つの変動種別カウンタの値が用いられているものの、大当りでもリーチでもない場合には、第2変動種別カウンタCS2を使わずに、第1変動種別カウンタCS1だけを用いて図柄変動種別を決定している。そのため、大当りでもリーチでもない場合に決定される図柄変動種別が少なくなり、大当りでもリーチでもない場合における遊技興趣を向上させることができない。
また、大当りでもリーチでもない場合には1つの乱数のみを用いて変動パターンを決定しているので、各変動パターンが選択される確率が同じになりやすく、各変動パターンの選択割合にランダム性がなく偏りが生じやすい。また、あえて各変動パターンの選択割合をランダムにしようとすれば、乱数値に対する判定値の割り当て方法が複雑となり、各変動パターンの出現頻度を設計する際の煩雑さが増加する。
この実施の形態では、大当りでもリーチでもない場合であっても2つの乱数を用いて特定の演出を含む変動パターンに決定される場合があるので、大当りでもリーチでもない場合における図柄変動種別を増加させることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、変動パターン種別判定用の乱数値MR3を用いて変動パターンの種別の振り分けを行った上で、さらに変動パターン判定用の乱数値MR4を用いて最終的に変動パターンを決定するように構成されているので(すなわち、2段階の抽選処理で変動パターンを決定するので)、各変動パターンの選択割合を容易にランダムにすることができ、各変動パターンの選択割合に偏りが生じないようにすることができる。
また、例えば、1つの乱数のみを用いて変動パターンを決定する場合には、各変動パターンの振り分けを変更しようとするときに、全ての変動パターンに対する乱数値の振り分けを変更しなければならない。これに対し、この実施の形態では、振り分けられた変動パターン種別内の各変動パターンに対する乱数値の振り分けのみを変更すればよいので、各変動パターンの出現頻度を容易に設計変更することができる。
また、この実施の形態によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示を停止するときと、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示を停止するときとで、共通の飾り図柄停止指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。そのため、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を削減することができる。
なお、この実施の形態では、各演出装置(演出表示装置9、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28c)を制御するための基板のうち、演出制御基板80にのみ演出制御用マイクロコンピュータ100が搭載される場合を示したが、各演出装置を制御する複数の基板にマイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。
例えば、遊技機1は、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御する音/ランプ制御基板と、演出表示装置9を制御する図柄制御基板とを備え、音/ランプ制御基板に音/ランプ制御用マイクロコンピュータが搭載され、図柄制御基板に図柄制御用マイクロコンピュータが搭載されるようにしてもよい。この場合、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工を加えた上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、演出表示装置9において飾り図柄の変動表示を行なうようにしてもよい。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄停止指定コマンドを、まず、音/ランプ制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから図柄制御用マイクロコンピュータに飾り図柄停止指定コマンドが転送(または加工を加えた上で送信)されるようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)した飾り図柄停止指定コマンドにもとづいて、演出表示装置9における飾り図柄の変動表示を停止して、飾り図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。また、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、予告演出の有無や予告演出の種類、飾り図柄の停止図柄などを決定するようにし、それらの決定内容をコマンドに付加して図柄制御用マイクロコンピュータに転送するようにしてもよい。そして、図柄制御用マイクロコンピュータは、音/ランプ制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、予告演出を実行したり、飾り図柄の停止図柄を導出表示するようにしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動開始コマンドや変動パターンコマンド、表示結果コマンド、飾り図柄停止指定コマンドなどのコマンドを、まず、図柄制御用マイクロコンピュータに送信するようにし、図柄制御用マイクロコンピュータから音/ランプ制御用マイクロコンピュータにこれらのコマンドが転送(または加工を加えた上で送信)されるようにしてもよい。そして、音/ランプ制御用マイクロコンピュータは、図柄制御用マイクロコンピュータから転送(または受信)したコマンドにもとづいて、スピーカ27L,27R、ランプ28a,28b,28cを制御するようにしてもよい。
また、例えば、遊技機1は、スピーカ27L,27Rを制御する音制御用基板と、ランプ28a,28b,28cおよび演出表示装置9を制御するランプ/図柄制御基板とを備えるものであってもよい。さらに、遊技機は、スピーカ27L,27Rおよび演出表示装置9を制御する音/図柄制御用基板と、ランプ28a,28b,28cを制御するランプ制御基板とを備えるものであってもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を行うときと、第2特別図柄の変動表示を行なうときとで、大当り判定の処理(ステップS1508〜S1517参照)などを共通ルーチンの処理として実行する場合を示したが、始動口スイッチ通過処理(ステップS312参照)において、第1始動入賞口13への始動入賞の確認処理と、第2始動入賞口14への始動入賞の確認処理とについても、共通ルーチン化してもよい。図90は、共通ルーチン化した場合の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。図90に示す例では、CPU56は、まず、第2始動入賞口スイッチ14aがオンであるか否かを確認する(ステップS211A)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、始動口ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS211B)。第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ(すなわち、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば)、始動口ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS211B)。
始動口ポインタには、第1保留記憶数カウンタのアドレスまたは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示すデータが設定される。すなわち、始動口ポインタに設定される「第1」を示すデータは第1保留記憶数カウンタのアドレスを示し、「第2」を示すデータは第2保留記憶数カウンタのアドレスを示す。始動口ポインタはRAM55に形成されている。また、第1保留記憶数カウンタおよび第2保留記憶数カウンタもRAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。なお、始動口ポインタの代わりに、遊技制御用マイクロコンピュータ560内部のレジスタに「第1」または「第2」を示すデータを設定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値が4でるか否かを確認する(ステップS212A)。始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。
始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、始動口ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213A)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合計保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする(ステップS214A)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、始動口ポインタが示す方の保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215A)。
次いで、CPU56は、始動口ポインタが示す方の始動口入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS216A)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計保留記憶数を示す合計保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS217)。そして、CPU56は、合計保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合計保留記憶数を示す保留記憶数通知コマンドを送信する(ステップS218)。
なお、第1始動口スイッチ13aおよび第2始動口スイッチ14aが両方とも同じタイミングでオン状態となることもありうる。そのため、ステップS211Aで第2始動口スイッチ14aがオン状態であったことにもとづいてステップS211Bで始動口ポインタに「第2」を示すデータをセットした場合に、ステップS212A〜S218の処理を実行した後に、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、ステップS211Cを実行して始動口ポインタに「第1」を示すデータをセットし、ステップS212A以降の処理を実行するようにしてもよい。
また、始動口スイッチ通過処理を共通ルーチン化する場合に、図46と同様の共通保留記憶数バッファを用いるようにしてもよい。この場合、CPU56は、ステップS213Aで第1保留記憶数カウンタの値を1増やした後、ステップS214Aの処理に代えて、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の保留記憶特定情報保存領域に、始動口ポインタが示すデータをセットする処理を実行する。また、CPU56は、ステップS215Aの処理に代えて、各乱数値(特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2−1、リーチ判定用の乱数値MR2−2、変動パターン種別判定用の乱数値MR3、変動パターン判定用の乱数値MR4)を抽出し、それらを、共通保留記憶数バッファの空き領域の先頭の乱数値保存領域に格納する処理を実行する。
また、始動口スイッチ通過処理を共通ルーチン化する場合も、CPU56は、図50に示した変動パターン設定処理と同様の処理に従って、変動パターン種別判定用の乱数値MR3にもとづいて変動パターン種別を決定した後に(ステップS331参照)、変動パターン判定用の乱数値MR4にもとづいて変動パターンを決定する(ステップS333参照)。
また、始動口スイッチ通過処理を共通ルーチン化する場合においても、全ての乱数値を始動入賞発生時に抽出するのではなく、変動パターン種別判定用の乱数MR3や変動パターン判定用の乱数値MR4など変動パターンを決定するための乱数値については、特別図柄の変動開始時に(すなわち、変動パターン決定のタイミングで(ステップS331,S333参照))抽出するようにしてもよい。
実施の形態2.
第1の実施の形態では、前回の確変昇格演出において操作ボタン120を用いた操作に成功し確変に昇格することが報知されたか否かにもとづいて次に実行される確変昇格演出における操作難易度を変更する場合を示したが、確変昇格演出自体を実行するか否かの決定割合を変更するようにしてもよい。以下、前回の確変昇格演出において操作ボタン120を用いた操作に成功し確変に昇格することが報知されたか否かにもとづいて、確変昇格演出自体を実行するか否かの決定割合を変更する第2の実施の形態について説明する。
なお、この実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成および処理をなす部分についてはその詳細な説明を省略し、主として第1の実施の形態と異なる部分について説明する。
まず、この実施の形態における最終停止図柄決定テーブルについて説明する。図91は、第2の実施の形態における最終停止図柄決定テーブルの例を示す説明図である。この実施の形態では、ROM112が記憶する判定テーブルには、大当り組合せや突確チャンス目TC1〜TC4のいずれかとなる確定飾り図柄を決定するためのテーブルとして、例えば図91(A)〜(C)に示す最終停止図柄決定テーブル163D,163E,163Fが含まれている。
図91(A)に示す通常時最終停止図柄決定テーブル163Eは、通常大当りとなる場合に、非確変図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。通常時最終停止図柄決定テーブル163Eは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる偶数図柄の図柄番号「2」、「4」、「6」、「8」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
また、図91(B)に示す確変時最終停止図柄決定テーブル163Fは、確変大当りとなる場合に、確変図柄として、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて停止表示される左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3を、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1にもとづいて決定するために参照されるテーブルである。確変時最終停止図柄決定テーブル163Fは、第1最終停止図柄決定用の乱数値SR1−1を、左中右最終停止図柄FZ3−1、FZ3−2、FZ3−3として同一になる奇数図柄の図柄番号「1」、「3」、「5」、「7」に割り当てる決定用データなどから構成されている。
図91(A),(B)に示すように、この実施の形態では、確変大当りと決定される場合には、確変昇格演出が実行される場合を除いて、飾り図柄の停止図柄として必ず確変図柄を用いる点で、第1の実施の形態と異なる。
なお、図91(C)に示す突然確変時最終停止図柄決定テーブル163Dは、第1の実施の形態における図27(D)で示した突然確変時最終停止図柄決定テーブル163Dと同様である。
図92および図93は、第2の実施の形態における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、ステップS820〜S831の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS832Aでは、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第2通常大当り」または「第3確変大当り」であるか否かを判定する。大当り種別が「第2通常大当り」または「第3確変大当り」である場合には、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行するか否かを決定するための確変昇格演出決定用乱数を抽出する(ステップS833A)。そして、操作条件成立フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS833B)。
操作条件成立フラグがセットされていれば(ステップS833BのY)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行するか否かを決定するための確変昇格演出決定用テーブルとして操作成功時確変昇格演出決定用テーブルを選択する(ステップS833C)。また、操作条件成立フラグがセットされていなければ(ステップS833BのN)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行するか否かを決定するための確変昇格演出決定用テーブルとして操作失敗時確変昇格演出決定用テーブルを選択する(ステップS833C)。そして、演出制御用CPU101は、抽出した確変昇格演出決定用乱数および選択した確変昇格演出決定用テーブルを用いて、確変昇格演出を実行するか否かを決定する(ステップS833E)。
図94は、確変昇格演出を実行するか否かを決定するための確変昇格演出決定用テーブルの例を示す説明図である。このうち、図94(A)は、操作成功時確変昇格演出決定用テーブルを示す。また、図94(B)は、操作失敗時確変昇格演出決定用テーブルを示す。ステップS833Eでは、操作条件成立フラグがセットされていた場合(すなわち、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に成功し、確変に昇格する旨が報知された場合)には、図94(A)に示す操作成功時確変昇格演出決定用テーブルを用いて、高い確率で(図94(A)に示す例では、80パーセントの確率で)確変昇格演出を実行すると決定する。また、操作条件成立フラグがセットされていなかった場合(すなわち、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に失敗し、確変に昇格する旨が報知されなかった場合)には、図94(B)に示す操作失敗時確変昇格演出決定用テーブルを用いて、低い確率で(図94(B)に示す例では、40パーセントの確率で)確変昇格演出を実行すると決定する。
確変昇格演出を実行することに決定した場合には(ステップS833FのY)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出を実行することを示す確変昇格演出実行フラグをセットする(ステップS833G)とともに、図91(A)に示す通常時最終停止図柄決定テーブル163Eを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして非確変図柄を決定する(ステップS833H)。
確変昇格演出を実行することに決定しなかった場合には(ステップS833FのN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第2通常大当り」であるか否かを判定する(ステップS833I)。大当り種別が「第2通常大当り」である場合には、演出制御用CPU101は、図91(A)に示す通常時最終停止図柄決定テーブル163Eを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして非確変図柄を決定する(ステップS833J)。大当り種別が「第2通常大当り」でない場合(すなわち、「第3確変大当り」である場合)には、演出制御用CPU101は、図91(B)に示す確変時最終停止図柄決定テーブル163Fを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして確変図柄を決定する(ステップS833K)。
以上のように、ステップS832A〜S833Kの処理が実行されることによって、可変表示結果が第2通常大当りまたは第3確変大当りと決定されている場合のうち、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に成功し確変に昇格する旨が報知されている場合には、高い確率で確変昇格演出を実行することに決定し、前回の確変昇格演出において操作ボタン120の操作に失敗し確変に昇格する旨が報知されていない場合には、低い確率で確変昇格演出を実行することに決定するように制御される。
大当り種別が「第2通常大当り」および「第3確変大当り」のいずれでもない場合には(ステップS832AのN)、演出制御用CPU101は、可変表示結果が「大当り」となる場合のうち、大当り種別が「第1通常大当り」であるか否かを判定する(ステップS834A)。大当り種別が「第1通常大当り」である場合には、演出制御用CPU101は、図91(A)に示す通常時最終停止図柄決定テーブル163Eを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして非確変図柄を決定する(ステップS835A)。大当り種別が「第1通常大当り」でない場合(すなわち、「第1確変大当り」または「第2確変大当り」である場合)には、演出制御用CPU101は、図91(B)に示す確変時最終停止図柄決定テーブル163Fを用いて最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せとして確変図柄を決定する(ステップS836A)。
なお、ステップS837〜S843の処理については、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
図95は、第2の実施の形態におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、ステップS1971〜S1978の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
可変表示結果が第2通常大当りまたは第3確変大当りであれば(ステップS1978のY)、演出制御用CPU101は、確変昇格演出実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1978A)。確変昇格演出実行フラグがセットされていれば、演出制御用CPU101は、その確変昇格演出実行フラグをリセットし(ステップS1978B)、第1変動開始フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1979)。
第1変動開始フラグがセットされていれば(ステップS1979のY)、ステップS1982に移行し、第1確変昇格演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1982)。なお、ステップS1982,S1983の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
ステップS1979で第1変動開始フラグがセットされていなければ(ステップS1979のN。すなわち、第2変動開始フラグがセットされていれば)、演出制御用CPU101は、第2確変昇格演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1986)。なお、ラウンド後処理におけるステップS1986以降の処理は、第1の実施の形態で示したそれらの処理と同様である。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第3確変大当りと決定されたときに、確変図柄を演出表示装置9に導出表示することによって確変大当りであることを報知するか、または非確変図柄を演出表示装置9に導出表示して確変昇格演出を実行するかを決定する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第3確変大当りのうち確変昇格演出を実行すると決定したときに確変昇格演出を実行する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、操作ボタン120の操作に成功したか否かの操作状況にもとづいて、確変図柄を演出表示装置9に導出表示することによって確変大当りであることを報知するか、または非確変図柄を演出表示装置9に導出表示して確変昇格演出を実行するかの決定割合を変更する。そのため、遊技者の特性に応じて遊技演出を実行することができ、確変状態が発生することの報知演出(確変昇格演出)に対する遊技者の興趣を向上させることができる。
例えば、操作ボタン120を連打することができない遊技者や、所定のタイミングで目押しすることができない遊技者に対して、いつまで経っても所定の報知条件(確変報知実行条件)を満たすことができず、確変への昇格が報知されないという事態を防止することができる。また、操作ボタン120の操作自体を億劫に感じる遊技者に対しては、執拗に操作ボタン120の操作を要求する事態を防止することができる。従って、操作ボタン120による操作に対する興趣をより向上させることができる。