JP4633565B2 - 河川データ測定方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波を用い河川などの川底形状(河床形状)や流量などの河川データを測定する方法及び装置に係り、特に、測定装置の移動量と移動方向の測定精度の向上に関する。
河川の河床形状は水面から河底までの距離、つまり、水深を河川断面で連続的に求めることで測定できる。流速分布は色々な深さを流れる反射体の移動速度から計測できる。流量はある位置での水深と水中の流速分布を検出すれば、河川断面の積分量として換算できる。これらの計測には超音波を用いることが多い。
超音波を用いる検出方法は、例えば、特許文献1の「水深・流速・水温測定装置」に述べられている。この方法は、深さ方向に棒状の垂下材を設け、その垂下材に沿って複数の超音波トランスジューサを設置する。河底の超音波トランスジューサから超音波を発射し、垂下材各所のトランスジューサでこれを受信し、その伝搬時間を求めて各トランスジューサ間の音速・水深を測定するものである。この方法は、河川の断面全体の河床形状、流速分布を求めるためには、垂下材を多数設ける必要がある。
超音波トランスジューサを移動させるため移動手段を備えたものに、特許文献2の「河川流量測定装置及び方法」がある。この方法も、超音波トランスジューサを複数個水面及び水中に配置する必要があり、さらに、河底付近に超音波反射体を沈める必要があるため、簡便な測定法ではない。
特許文献3に記載された「河川状態計測方法および装置」の方法は、水のない部分はレーザー光線計測装置で形状を測定し、河川部分の形状計測には超音波を用いるものである。河床形状の計測に用いる超音波は100kHz〜500kHzを使っているが、超音波ビームの広がりによる精度低下がある。また、流速分布を測定することができない。
複数の超音波ビームを使い海洋での水深、流速分布を測定し、流量を求める装置で、さらに計測器を搭載した水面上の浮揚***置を求める公知例として特許文献4の方法がある。この方法は、例えば4本の超音波を垂直方向から設定角度離して斜め方向に、発信源から離れるにつれて互いに離れる方向に送信し、水中散乱体の反射を検出して流速を求める。さらに、海底の反射から深さを求めるとともに、測定装置を搭載した浮揚体の移動を検出する。
その方法は、複数回超音波を放射して反射波を検出し、その反射波検出時間の変化を求める。海底は静止しているので、超音波を照射した部分のもっとも反射強度が高い位置は不動と仮定すると、浮揚体の移動に伴って反射波検出時間は変化する。この変化量から不動である海底から相対的に浮揚体が移動した量と方向を求めるものである。
この方法では、ビーム間に角度があるため、水深が大きくなるほど超音波ビームは互いに離れて行き、離れた位置での海底状態が異なると検出時間差に誤差がでる。また、海底に凹凸があれば異なる超音波往復時間となって、大きな誤差を伴い、移動量の測定が不可能となる。海底に比べ川底の凹凸が激しい河川への適用はさらに難しい。
超音波を使用せずに河床形状を求めるものに、特許文献5に記載された「河床探査具」がある。これは、河底から採取した河床材料に永久磁石を埋め込んだ探査具を多数河底に配置し、磁場の測定からこの探査具の位置や移動を測るものである。この方法は、測定範囲が限られること、水深測定に別の手段が必要なことなどの課題がある。
特開2000−97738号公報(第6,7頁、図1) 特許第2955920号公報(第8〜9頁、図1) 特開平11−304484号公報(第3頁、図1) USP5122990 特開2000−98046号公報(第3頁、図2) 応用物理学会誌、第46巻、第8号(1977年)、「スペックルの性質と応用」
従来、浮揚体に搭載した発信源から発信される、中心軸線の異なる複数の超音波ビームを使って河川等の水深、流速分布を測定して、流量を求める装置においては、
1)河底の凹凸により浮揚体移動中に各超音波ビームの行程が変化し、河底での反射位置の水平方向移動量が、浮揚体の水平方向移動量と一致しない場合が生じるため移動量・移動方向の測定に大きな誤差が発生し、河床形状の測定精度が低下する、
2)ビーム間に角度があるため水深が大きくなるほど超音波ビームは離れて行き、異なる場所の流速を測ることになり流速、ひいては流量の誤差となる、
という惧れがあった。
すなわち、本発明の第1の課題は、測定装置の移動量の計測精度低下に伴う河床形状の測定精度の低下を防ぐことであり、第2の課題は、流速分布、流量の測定精度の低下を防ぐことである。
本発明の第1の課題は、測定装置の移動量、移動方向の測定精度を向上させることにより解決される。具体的には、本発明の第1の課題は、測定線に沿って移動する浮揚体に搭載され、河底に向かって発信される超音波によって河川のデータを測定する測定装置であって、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信する超音波送信手段と、前記超音波送信手段から発信され、河底で散乱・反射された超音波を受信する2次元状に配置された2次元超音波受信手段と、前記超音波送信手段から時間をおいて発信された2回の超音波それぞれに対応する前記2次元超音波受信手段の出力に基づいて河底からの反射波の強度分布を前記2次元超音波受信手段の中心を基準位置として求める信号処理手段と、信号処理手段に接続され、信号処理手段から出力される二つの強度分布の間の相関の強度を、前記二つの強度分布のうちの先に発信された超音波に対応するものを他方に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向を前記2回の超音波発信の間の超音波送信手段の移動ベクトルとして出力する信号解析手段と、前記移動ベクトルが格納される記憶手段とを有してなる河川データ測定装置により、解決される。
上記構成によれば、超音波送信手段から河底に向け、一定周波数で位相のそろった超音波が発信される。発信された超音波は、河底の照射領域で反射される。照射領域の表面が超音波の波長以上のランダムな凹凸があると、超音波反射は散乱状態となる。通常、河底は砂や小石があるため、その凹凸は波長以上になり種々の方向に超音波が反射される散乱状態となる。散乱反射波は、空間的に互いに干渉しあい、超音波の重ね合わせで強め合う部分と打ち消しあう部分が発生し、強度の高い場所と低い場所をもった強度分布を形成する。この強度むらを形成する現象をスペックルといい、波長がそろったレーザー光や超音波で発生する。この強度むらであるスペックルパターンが、水面付近で2次元状に配置された2次元超音波受信手段で受信される。超音波送信手段と2次元超音波受信手段は浮揚体に搭載されているから、超音波は浮揚体と一体となって移動する。移動前後のスペックルパターンは、移動量が小さく超音波照射領域の重なりが大きいと、移動前後の強度分布の変化は少ない。スペックルパターンの強度分布を移動前後で求めると、移動により検出位置が動いた分、強度分布がシフトするため、移動前後の強度分布の相関を計算すると、相関のピーク位置から移動量と移動方向を求めることができる。
このように、超音波を用いそのスペックルパターンの移動によるシフトから、超音波送信、受信部分、つまり、浮揚体の移動を精度よく検出できる。
前記超音波送信手段に代えて、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信するとともに反射波を受信する超音波送受信手段と、前記超音波送受信手段に接続され、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定する河底反射測定手段とが設けられ、前記信号解析手段は、前記河底反射測定手段の出力を入力として水深を算出して前記記憶手段に格納し、さらに、前記移動ベクトルを順次結合して前記超音波送受信手段の移動の軌跡を生成するとともに、前記移動の軌跡を構成する各移動ベクトルの終点位置に対応する水深のデータを前記記憶手段から読み出して前記終点位置のデータに組み合わせて前記記憶手段に格納するよう構成されていることを特徴とする河川データ測定装置としてもよい。
このように構成することで、各移動ベクトルの終点位置における水深を、前記終点位置のデータに容易に組み合わせることができ、河床形状を精度よく測定することができる。
本発明の前記第2の課題は、前記河川データ測定装置において、前記超音波送信手段に代えて、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信するとともに反射波を受信する超音波送受信手段と、前記超音波送受信手段に接続され、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定する河底反射測定手段とが設けられ、前記2次元超音波受信手段は河底で散乱・反射された超音波に加え、水中に浮遊する水中反射体で反射された反射波を受信するよう構成されているとともに前記信号処理手段は、超音波発信から水中反射体で反射された反射波を検出するまでの時間と該反射波の強度分布及び位相分布をも測定するよう構成され、前記記憶手段には、それぞれ異なる深さでかつ前記超音波送受信手段との水平方向相対位置が所定の位置にある水中反射体によって前記超音波送受信手段から発信された超音波が反射されたときの反射波の強度分布及び位相分布が基準強度分布及び基準位相分布として格納され、前記信号解析手段は、前記河底反射測定手段の出力を入力として水深を算出して前記記憶手段に格納し、前記信号処理手段の出力に基づいて水中反射体が浮遊している深さを検出し、前記検出された深さの水中反射体の反射波の基準強度分布及び基準位相分布と前記測定された反射波の強度分布及び位相分布のいずれか若しくは双方の相関の強度を、測定された分布を基準分布に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向に基づいて当該水中反射体の超音波送受信手段に対する水平方向位置を求め、所定の時間間隔で検出された水中反射体の超音波送受信手段に対する水平方向相対位置及び前記算出された超音波送受信手段の移動ベクトルに基づいて、前記移動ベクトルの終点位置における、前記検出された深さの流速を求めるように構成されていることを特徴とする河川データ測定装置により解決される。
上記構成によれば、浮揚体に搭載された超音波送受信手段から河底に向け、一定周波数で位相のそろった超音波が発信される。超音波は水中を伝搬するが、その水中には水中を浮遊しつつ水流とともに移動する反射体が多数存在する。発信された超音波ビーム中に前記反射体、すなわち水中反射体があると、超音波の一部はその水中反射体で反射され、水中反射体を中心とする球面波として上方に伝搬する。この反射球面波を2次元状に配置した2次元超音波受信手段で受信して2次元のデータとし、2次元超音波受信手段に接続された信号処理手段で前記2次元のデータに基づいて反射波の強度分布や位相分布を2次元のデータとして測定する。超音波を所定の時間間隔で複数回発信し、水中反射体の位置が連続的に動いていると球面波の2次元超音波受信手段に対する分布状態も移動し、この移動シフト量を検出することで水中反射体の移動、つまり、ある深さでの流速を検出できる。流速を検出する深さは、超音波送信からの時間で弁別し、深さ方向の流速分布を知ることができる。
前記移動ベクトル終点位置となる超音波発信時に対応する深さ方向の流速分布を、各移動ベクトル終点位置となる超音波発信時について積分することにより、流量を得ることができる。
本発明の前記第1の課題は、測定線に沿って移動する浮揚体に搭載された測定装置から河底に向かって発信される超音波によって河川のデータを測定する河川データ測定方法であって、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信し、河底で散乱・反射された超音波を2次元状に配置された2次元超音波受信手段で受信し、時間をおいて発信された2回の超音波それぞれに対応する河底からの反射波の強度分布を前記2次元超音波受信手段の中心を基準位置としてそれぞれ求め、前記二つの強度分布の間の相関の強度を、前記二つの強度分布のうちの先に発信された超音波に対応するものを他方に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向を前記2回の超音波発信の間の超音波発信源の移動距離及び移動方向として出力する手順を有してなる河川データ測定方法によっても、解決される。
上記河川データ測定方法において、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定し、超音波発信から河底の反射波受信までの時間を入力として水深を算出して記憶手段に格納し、さらに、前記移動ベクトルを順次結合して測定装置の移動の軌跡を生成するとともに、前記移動の軌跡を構成する各移動ベクトルの終点位置に対応する水深のデータを前記記憶手段から読み出して前記終点位置のデータに組み合わせて前記記憶手段に格納する手順を有してなる河川データ測定方法としてもよい。
本発明の前記第2の課題は、上記河川データ測定方法において、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定し、河底で散乱・反射された超音波に加え、水中に浮遊する水中反射体で反射された反射波を前記2次元超音波受信手段で受信するとともに、超音波発信から水中反射体で反射された反射波を検出するまでの時間と該反射波の強度分布及び位相分布をも測定し、それぞれ異なる深さでかつ超音波発信源との水平方向相対位置が所定の位置にある水中反射体によって前記超音波送受信手段から発信された超音波が反射されたときの反射波の強度分布及び位相分布を基準強度分布及び基準位相分布として前記記憶手段に格納され、前記超音波発信から河底の反射波受信までの時間を入力として水深を算出して前記記憶手段に格納し、前記超音波発信から水中反射体の反射波受信までの時間に基づいて水中反射体が浮遊している深さを検出し、前記検出された深さの水中反射体の反射波の基準強度分布及び基準位相分布と前記測定された反射波の強度分布及び位相分布のいずれか若しくは双方の相関の強度を、測定された分布を基準分布に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向に基づいて当該水中反射体の超音波発信源に対する水平方向位置を求め、所定の時間間隔で検出された水中反射体の超音波発信源に対する水平方向相対位置及び前記算出された超音波発信源の移動ベクトルに基づいて、前記移動ベクトルの終点位置における、前記検出された深さの流速を求める手順を有してなる河川データ測定方法によっても解決される。
本発明によれば、測定装置の移動量と移動方向を十分な精度で測定することが可能になり、河床形状の測定精度が向上するとともに、流速分布、流量の測定精度が向上する効果が得られる。
本発明では、水面付近に配置した超音波測定装置で河床形状、流速分布、流量などの河川データを測定する。測定線に沿った河底の形状は、指向性を小さくした超音波送受信器からの超音波を河底に向けて照射し、照射開始から反射波検出までの時間とあらかじめ知られている水中の音速から河底までの距離を算出する。流速分布は、上記の河底に向けて放射した超音波ビームのビーム領域中にある水中反射体がある時間中に移動する量を、反射体の球面反射波から求め、流速に換算する。これには、上記の超音波送受信器とは別個に2次元状に配置した超音波検出器を用い、この検出器で反射体の球面反射波の分布を検出する。
河川水面に浮かべた測定装置の位置は、河底の散乱で形成される超音波スペックルパターンの移動による変化を検出して求める。
河床形状、流速分布、流量の計測に必要な測定装置の位置はこの移動計測結果から算出する。
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に、河床形状、流速分布、流量の測定の基本概念を示す。測定は、図1に示すように、河川1に、河川1を横切る方向に、ある測定線2を設定し、測定線2に沿った河底の形状(河床形状)や河川断面の流速分布、流量を求める。このために、測定装置を搭載した浮揚体3を、自走或いは牽引などの方法で、測定線2に沿って移動させる。
図2に、本実施の形態に係る河川データ測定装置の要部構成を示す。図示の河川データ測定装置は、浮揚体3に搭載されており、浮揚体3底部外面に配置されて河底方向に超音波を放射する超音波送受信器301と、超音波送受信器301に接続された送受信回路302と、浮揚体3底部外面に配置された2次元超音波検出器303と、2次元超音波検出器303に接続された信号処理装置304と、前記送受信回路302及び信号処理装置304に接続された信号解析装置305と、信号解析装置305に接続された図示されていない記憶手段であるメモリ、図示されていない画面表示手段、入力手段及び電源とを含んで構成されている。
浮揚体3は、図2に示すように、測定装置を搭載して水面に浮いており、自走などにより水面を移動する。図2では、浮揚体3を水面上で移動させるための自走装置などは省略してあり、本発明に係わる測定装置部分のみを示してある。
河底反射測定手段である送受信回路302は、超音波送受信手段である超音波送受信器301から河底に向かって超音波を発信させ、反射波を超音波送受信器301を介して受信する。超音波送受信器301から送信された超音波は水中を伝搬し、河底面で反射してその反射波が超音波送受信器301で検出される。
超音波送受信器301から河底に向かって発信された超音波が水中に浮遊している物体(水中反射体)に当たると、超音波は反射されて球面波となって浮揚体3の方向にも伝搬する。また、河底で反射・散乱した超音波も浮揚体3の方向に伝搬する。なお、本実施の形態では、超音波送受信器301は、超音波の送受信を行なうが、水深計測を別の装置で行う場合は、超音波送信手段として、送信専用としてもよい。
2次元超音波受信手段である2次元超音波検出器303は2次元平面に密に配置された複数の検出器で構成され、個々の検出器はこれらの球面波、散乱波の強度、位相をそれぞれ検出し、信号処理手段である信号処理装置304に伝送する。
信号処理装置304は、2次元超音波検出器303で得た信号を処理する装置であり、入力された信号の増幅やフィルタリングを行ったあと強度、位相を抽出し、アナログ−デジタル変換して、その結果と検出タイミング信号を信号解析手段である信号解析装置305に転送する。
信号解析装置305はメモリを備えた演算手段、いわゆるマイクロコンピュータであり、図示されていないメモリが接続されており、実行する処理内容はソフトウエアとして搭載されている。信号解析装置305は、図6に示す送信超音波波形信号W02を生成して送受信回路302に送るとともに、位相検出のための基準波形信号W01を生成して信号処理装置304に送る。また、前記メモリに、超音波送受信器301の真下で水面から予め定められた複数の深さレベルdにある反射体で反射された球面波、散乱波が前記2次元超音波検出器303で受信され、信号処理装置304で処理された時の強度、位相の分布状態のデータが予め算出されて基準強度分布、基準位相分布のパターンとして格納されている。前記複数の深さレベルdは、d=0を水面として、d=1,2,…i,…,mまで、例えば0.5m間隔で設定されている。前記ソフトウエアには、流速測定の際、演算対象となる深さレベルを指定するパラメータd=iが含まれており、初期値は、i=1に設定されている。本実施の形態では、1MHzの超音波を用いる。
なお、本実施の形態の河川データ測定装置には、装置全体の電源を投入・遮断する電源スイッチのほかに、超音波の生成・発信を停止する超音波発信停止スイッチが設けられ、測定終了時、超音波の生成・発信を停止した状態(超音波発信停止スイッチオフ)で、データ処理を行なうことが出来るようになっている。
以下、流速の検出について図3を参照して説明する。流速は、水中に浮遊して移動している物体(散乱・反射体)が反射する超音波を、時間をおいて複数回受信することで求められる。通常、河川の流水中には、超音波を反射するに足る大きさの微小な物体が種々の深さで浮遊し、流水とともに移動している。河川の流速は、それら物体が、超音波送受信器301から発信された超音波ビーム中にあって移動するとき、それら物体が反射する超音波(反射波)を、その移動の前後で検出して求められる。
図3に示すように、超音波ビーム中の位置Aに反射体があると、その反射波は球面波となって2次元超音波検出器303で検出される。球面波は2次元分布であるが、簡単のため図3では一方向のみの分布を示している。たとえば、2回の超音波送信で、1回目にある深さで位置Aに反射体が検出され、2回目に同じ深さで位置Aには反射体がなく、位置Bで反射体が検出されたら、反射体が、2回の超音波送信の間に位置Aから位置Bに移動したと考える。なお、2次元超音波検出器303は、超音波ビーム中の種々の深さにある反射体すべての反射波を受信するが、信号解析装置305は、前記予め定められた深さにある反射体からの反射波のデータを選別して解析する。つまり、超音波の発信後、前記定められた深さレベルそれぞれに対応する時間後に受信された反射波のデータを選別して解析する。
反射・散乱波は、位置A、位置Bを中心とする球面波となって2次元超音波検出器303で検出される。図3に示すように、強度分布はほぼ位置A、位置Bの真上で大きく、真上から離れるに従って小さくなる特性となる。超音波送信から検出深さに応じた時間後の球面波位相は、位置A、位置Bの真上でほぼ平坦で、離れるのに従って遅れる位相となる。図3の位相は、±180度の範囲を示しているため、途中で切れた特性となっている。
このように、強度、位相とも反射・散乱体の位置を仮定すれば分布特性を推測でき、あらかじめ計算し前記メモリに格納されている基準強度分布、基準位相分布のパターンと比較することによって逆に反射・散乱体が超音波送受信器301の真下の位置からどの方向にどれくらい離れた位置にあるかを算出できる。位置A、Bが求まると、超音波の送信間隔からその移動速度、つまり、その深さでの流速が算出できる。算出されたデータは、前記2回の超音波発信のうちの後の超音波発信の時刻データ、深さレベルデータとともにメモリに格納される。
図3では一方向の反射体の移動について述べたが、2次元超音波検出器303は2次元面のデータを採取するため、強度、位相の2次元状の分布パターンをあらかじめ基準強度分布パターン、基準位相分布パターンとして求めて格納しておくことで、二次元平面での流速分布を検出できる。さらに、位相の算出時、超音波送信から検出深さに応じた時間を同じとすることで、A、B真上での位相の差から超音波の放射から検出までの時間を求めることができ、深さ方向の位置、つまり、深さ方向の流速も算出可能である。これにより、ある深さの3次元流速分布を検出できる。
次に、超音波のスペックルパターンを用いた浮揚体3、つまり測定装置の移動量と移動方向を求める方法について図4を参照して説明する。超音波送受信器301から河底に向かって送信された超音波は、河底に到達し、反射する。河底が鏡面であればその反射は入射角と反射角の関係で反射特性が決まる。しかし、通常、河底表面は砂や小石で覆われている。超音波の波長より砂や小石の凹凸が大きいと、超音波は鏡面反射とならず、凹凸により種々の方向に散乱される状態となる。水中を伝播する1MHzの超音波の波長は約1.5mmであり、河底表面の砂や小石の凹凸はそれよりも大きいから、反射波は種々の方向に散乱される。
照射面の各点から散乱された超音波は水中空間で互いに干渉し合い、超音波の重ね合わせで強度の大きい部分と小さい部分の強度むら(スペックルパターン)を形成する。この強度むらを、浮揚体3の底面に設置した2次元超音波検出器303を介して信号処理装置304で検出する。2次元超音波検出器303では、浮揚体3の底面である受信面で、スペックルパターンである強度分布を受信することになる。
超音波送受信器301は、ビームの指向角α度を持った円錐形に広がる超音波ビームを放射すると仮定する。2次元超音波検出器303を介して信号処理装置304で検出される強度むらには、種々の空間周波数が含まれるが、その強度むらの平均変化幅は、指向角α度と水中における超音波の波長できまり、深さに依存しない。これは、光の場合も同様であり、詳細は非特許文献1に述べられている。具体的な数値例をあげると、α=2.5度の超音波送信器を使い、周波数を1MHzにすると、水中の音速は1500m/s であるから、強度むらの平均変化幅は3.4cmとなる。2次元超音波検出器303の各検出器はこの平均変化幅より小さくする必要がある。また、α=2.5度 の超音波送信器で送信された超音波は、深さ5mで、直径22cmの円形の照射領域を持つ。
図4に強度分布の例を示す。超音波送受信器301から発信された超音波ビームによる河底の散乱超音波は、2次元超音波検出器303で受信されて2次元の強度分布を示すが、図4では簡単のため一方向の散乱強度データを例として示した。浮揚体が実線で示すAFの位置にあると、スッペックルパターンの強度分布は、図中の<AFでの強度分布>となり、これが検出される。浮揚体が位置AFから破線で示す位置BFに移動した時を考える。位置AFから位置BFへの移動量が河底の超音波照射領域の大きさより十分小さければ、<BFでの強度分布>は、位置BFでの照射部分が位置AFでの照射部分と少し異なるため、<AFでの強度分布>と分布の形は若干違う。しかし、照射領域の大部分が位置AF、位置BFで同じであるため、分布の差は小さく、<BFでの強度分布>は、位置AFと検出位置が違うため、<AFでの強度分布>が位置AFから位置BFへの移動量だけシフトした強度分布波形に近い。なお、図5に示す<AFでの強度分布>と<BFでの強度分布>の横軸は、2次元超音波検出器303を構成する個々の検出器の位置に対応している。
このシフト量の検出のため、図5に示すように、<AFでの強度分布>パターンと<BFでの強度分布>パターンの相関演算を行う。図5では、簡単のため一方向の相関計算を示してある。<BFでの強度分布>パターンを基準とし、<BFでの強度分布>パターンに対して<AFでの強度分布>パターンを予め定めた距離だけ移動させつつ二つの強度分布の相関演算を行う。図5の右側の図は、移動量を横軸に、相関の強度を縦軸にとって、相関演算の結果を示している。相関演算を行うと二つの強度分布が最も一致した移動量の位置で相関の強度が最大になる。このピーク位置を求めることで浮揚体3の位置AFと位置BFの距離差が検出される。
図5は一方向の相関演算であるが、2次元超音波検出器303を介して信号処理装置304で2次元の強度分布を求め、2次元相関演算を行うと、浮揚体3がどちらの方向に、どれだけの距離を移動したか、つまり、方向と大きさを持ったベクトルとして浮揚体の移動を算出できる。このベクトルを順次連結することによりある基準点からの浮揚体3の水平方向移動軌跡を求めることが可能となる。得られた水平方向位置データは、位置BFにおいて超音波を発信したときの時刻データとともに、メモリに格納される。
ここで検出波形の例を示して、上記計測法を述べる。図6に、流速を求める時の波形の関係を示す。周波数fなる正弦波を基準波形W01とする。その一部の波形(送信超音波波形W02)を超音波送受信器301から放射する。2次元超音波検出器303のある任意の検出器で、超音波ビーム内で反射***置AとBとで検出した波形(W03、W06)を得る。波形W03、W06は、送信超音波波形W02をある間隔で放射した時の、2次元超音波検出器303の同一検出器の検出波形であり、この間に反射体は点Aから点Bに移動したと仮定する。検出波形で強度W04、W07と位相W05、W08を算出する。強度は、例えば包絡線検波で求まる。位相は、基準波形と検出波形の積を低域ろ波することで算出できる。tを時間、ΔTを超音波放射から検出までの時間、検出信号の振幅をVとし、基準波形をsin(2πft)、検出波形をV*sin(2πf(t+ΔT))とすれば、その積の低域ろ波信号は、0.5V*cos(2πf*ΔT)となる。また、cos(2πft)なる波形と検出波形の積、低域ろ波処理で0.5V*sin(2πf*ΔT)が求まり、両者からtan(2πf*ΔT)を得て、位相を算出できる。
位相の波形W05、W08で、意味をもつのは反射体の反射強度がある部分のみで、そのほかの部分は不定になる可能性がある。このような波形の処理手順で、反射体の移動前後の強度、位相が算出できる。この波形は、検出器1個の信号について示したが、複数の検出器の信号について同じ処理を行うことにより、反射体の移動前後で強度分布、位相分布のパターンを得ることができる。このパターンと、あらかじめ求めておいたパターンとの一致性から反射体が移動した距離を算定する。さらに、2回の超音波放射の時間間隔を考慮して、反射体の移動速度、つまり、流速を検出する。
図7は、水深と浮揚体3の移動量を検出する際の波形例である。この場合、超音波の放射は1回(送信超音波波形W12)で水深とスペックルパターンが求まる。超音波送受信器301の受信波形(W13)で、河底の反射位置を検出し、これより水深がわかる。前記位置BFで発信された超音波で測定された水深データは、発信超音波の時刻データとともにメモリに格納される。2次元超音波検出器303で異なる2個の検出器で検出した波形(W14、W16)を検波して強度を求める。河底反射位置で反射、散乱された超音波を2次元超音波検出器303で受信した時の反射波強度分布がスペックルパターンとなる。この強度分布が、浮揚体3の移動で変化する。浮揚体3の移動前後でこのスペックルパターンを求め、両者の相関のピークから移動ベクトルを計算する。
上記信号処理は主に信号処理装置304で実行される。信号処理装置304の詳細を図8によって説明する。2次元超音波検出器303は2次元平面状に配置された複数の検出器で構成され、前記検出器それぞれに個別に信号処理装置304の処理回路304iが接続されている。
各処理回路304iは、前記検出器に接続されたフィルターアンプ304i−1と、フィルターアンプ304i−1に接続された検波器304i−2及び位相検出器304i−3と、前記検波器304i−2に接続されたレベル判定器304i−4と、前記検波器304i−2及びレベル判定器304i−4に接続されたスイッチ素子304i−5と、スイッチ素子304i−5に接続されたアナログ−デジタル変換器304i−7と、前記レベル判定器304i−4及び位相検出器304i−3に接続されたスイッチ素子304i−6と、スイッチ素子304i−6に接続されたアナログ−デジタル変換器304i−8とを含んで構成されている。
フィルターアンプ304i−1は、検出信号のノイズを低減し、信号レベルを増大させる。検波器304i−2は、検出信号の振幅波形を得る。位相検出器304i−3は、検出信号波形と基準信号とから上記の演算手順で位相を算出する。レベル判定器304i−4は、検波器304i−2の出力があらかじめ設定した振幅以上のとき信号を出し、スイッチ素子304i−5、6を導通させる。レベル判定器304i−4は、超音波を送信したタイミング信号を受けており、これを基準に超音波反射波を受信する時間範囲を規定する。アナログ−デジタル変換機304i−7、8は、スイッチ素子304i−5、6を通って来た信号、つまり、振幅と位相情報をデジタル信号に変換して出力する。
処理回路304iを構成する要素は、いずれもICにより製作可能であり、小型にできる。各処理回路304iでこれらの強度、位相信号を得て、信号解析装置305に送信し、信号解析装置305が強度、位相の分布情報としてまとめる。
送受信回路302は、図9に示すように、超音波送受信器301に接続されたスイッチ素子302−1と、スイッチ素子302−1に接続されたフィルターアンプ302−3及び増幅器302−2と、フィルターアンプ302−3に接続された検波器302-4と、検波器302-4に接続されたレベル判定器302−5と、を含んで構成されている。
増幅器302−2は、信号解析装置305から入力された送信超音波波形W02を増幅してスイッチ素子302−1に伝送する。スイッチ素子302−1は、超音波送受信器301の送信、受信を切り替えるもので、超音波送信時は、増幅器302−2で増幅された送信超音波波形W02が超音波送受信器301に伝送されるように、また、受信時は、超音波送受信器301とフィルターアンプ302−3がつながるように切替動作を行う。フィルターアンプ302−3は、スイッチ素子302−1を介して超音波送受信器301から入力された検出信号のノイズを低減し、信号レベルを増大させる。検波器302−4は、検出信号の振幅波形を得る。レベル判定器302−5は、検波器302-4の出力があらかじめ設定したレベルを超えたとき、河底の反射と判断してその検出タイミング信号を信号解析装置305に送る。
信号解析装置305の処理フローを図10によって説明する。計測処理の実施前に、流速測定に必要な、種々の深さの反射体から反射された反射球面波の強度パターン、位相パターンのデータをあらかじめ計算しておき、基準強度分布、基準位相分布のデータベースとして信号解析装置305のメモリに格納しておく。
計測を開始すると、まず、パラメータ設定が行なわれる(305−01)。これは、観測する深さ(最大深さ何メートルまで測定するか、つまりd=1〜n)や浮揚体3の移動情報(浮揚体3の移動速度を設定)などの計測条件の設定である。浮揚体3の移動速度を設定することにより、浮揚体3の移動量を測定する場合のデータ採取間隔が決まる。また、流速測定のためのデータ採取間隔を設定する。ここでいうデータ採取間隔は、移動量測定あるいは流速測定の演算を行なうとき、異なる時点で発信された2度の超音波のデータを用いるが、定められた時間間隔で発信される超音波に対し、何回おきのデータを用いるかということである。また、その時点における浮揚体3の位置を特定するデータ、つまり測定始点が記録される。例えば、GPSシステムにより決定される位置、あるいは、川岸に設定された基線との相対関係で決定される位置である。
次に超音波信号を送信するタイミング信号、基準波形W01を信号処理装置304に送信するとともに、送信超音波波形W02を送受信回路302に送信する(305−02)。この段階で超音波送受信器301から超音波が送信される。ここでいうタイミング信号は超音波を発信する時間間隔を指示する信号であるが、この信号を受ける都度、超音波送受信器301から超音波が送信されるものであってもよい。
次いで、超音波送受信器301で受信した超音波信号を、送受信回路302で処理した結果(河底検出タイミング)と、2次元超音波検出器303で受信した超音波信号を、信号処理装置304で処理した結果(種々の深さの反射体からの反射強度パターン、位相パターン及びタイミング信号)を受信し、発信時刻データとともに格納する(305−03)。このとき、反射体からの反射強度パターン、位相パターンについて、同時に入力されるタイミング信号で反射体の深さレベルを判定し、深さレベルdが前記d=1〜nのいずれかに合致するものを、合致する深さレベルを示すd=1〜nのいずれかとともに格納する。
さらに、受信した河底検出タイミングに基づいて河底深さ情報を算出して超音波発信時刻データとともに格納し(305−04)、河底からの反射超音波のスペックルパターンである強度分布を、同様に、超音波発信時刻データとともに格納する(305−05)。
次いで手順305−06に進み、今回得られた強度分布と予め設定された前記データ採取間隔だけ以前に格納された強度分布の相関演算を行ない、相関の強度が最大となる位置を求めて、浮揚体3の移動ベクトルを算出し、移動ベクトルの始点、終点の超音波発信時刻データとともに格納する。手順305−05、305−06の処理が、浮揚体の移動検出処理である。
次に、305−07に進んで流速測定処理を行う。深さレベルiは、初期値1にセットされている。手順305−03で、種々の深さで水中に浮遊している反射体の反射球面波の強度パターン、位相パターンの測定データが反射体の深さレベルとともに格納されており、また、定められた複数の深さにある反射体による反射球面波の強度パターンと位相パターンはデータベースとしてメモリに格納されている。
まず、305−07で、前記格納されている測定データのなかの最新のもののうち、深さレベル(d=i)の反射体の反射球面波の強度パターン、位相パターン及び、データベースとしてメモリに格納されている同じ深さレベルの反射体による反射球面波の強度パターンと位相パターンを取り出し、測定データの強度パターンとデータベース内強度パターン、測定データの位相パターンとデータベース内位相パターン間の相関演算をそれぞれ行い、相関強度のピーク位置を検出して反射体の最新位置を求める。このとき、強度パターンの相関の強度のピークから算出した反射体の位置と位相パターンの相関の強度のピークから算出した反射体の位置との平均の位置を、反射体の位置とする。次いで、前記格納されている測定データのなかの前記データ採取間隔だけ以前のもので、同じ深さレベルの反射体の反射球面波の強度パターン、位相パターン及び、データベースとしてメモリに格納されている同じ深さレベルの反射体による反射球面波の強度パターンと位相パターンを取り出し、測定データの強度パターンとデータベース内強度パターン、測定データの位相パターンとデータベース内位相パターン間の相関演算をそれぞれ行い、相関強度のピーク位置を検出して反射体の前回位置を求める。求めた前記最新位置と前回位置から反射体の移動ベクトルを算出する。
算出された反射体の移動ベクトルには、浮揚体3の移動ベクトル成分が入っているため、差を取って真の流速ベクトルを求め、移動ベクトル終点の時刻データとともにメモリに格納する(305−08)。この操作を、深さレベルdについて深さレベル1から設定された最大深さレベルnに達するまで繰り返す(305−09、305−10)。
305−09で、最大深さレベルnでの流速算出終了が確認されたら、さらに次の浮揚***置での測定を行なうのかどうか、言い換えると超音波発信停止スイッチがオフかオンかを判断する(305−11)。超音波発信停止スイッチがオンのとき、計測終了ではないと判断して深さレベルを指定するパラメータiを初期値i=1として手順305−02に戻り、所定の時間間隔で上記手順を繰り返す。
超音波発信停止スイッチがオフのとき、計測終了と判断して手順305−12に進み、浮揚体の移動ベクトルの和として浮揚***置を求め、流速分布、河床形状、流量などを画面表示手段に表示する。
浮揚体の移動の軌跡は、前記移動ベクトルの和として求められ、各移動ベクトルの終点位置が、水深、流速の測定点となる。したがって、河床形状は、各移動ベクトルの終点位置の時刻データと同じ時刻データを持つ水深データを各測定点の水深データとして前記浮揚体の移動の軌跡上に配列することで得られる。また、流量は、各深さレベルでの流速が検出されているため、各移動ベクトルの終点位置の時刻データと同じ時刻データを持つ流速データをメモリから順に取り出し、これらを積分計算して求める。
本実施の形態によれば、河川水面を移動する浮揚体、すなわち超音波を発信する測定装置の移動速度・方向を精度よく求めることができる。また、超音波ビームを用いて水深、流速分布を検出し、前記測定装置の移動速度・方向から測定装置移動軌跡の河床形状、流速分布、流量を精度良く算出できる。
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、超音波送受信器301は、発信する超音波ビームの指向性を制御することが可能になっている点である。他の構成は前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
第1の実施の形態の説明で述べたように、2次元超音波検出器303で検出される河底からの反射波の強度むらの平均的な変化幅は、超音波ビームの指向角αと水中における超音波の波長できまり、深さに依存しない。本実施の形態では、流れの方向と垂直な方向に浮揚体3を移動させる場合、浮揚体3の移動方向にはビーム角度を狭く、流れの方向にはビーム角度が広くなるように超音波送受信器301を制御する。ビーム指向角度の制御には、超音波レンズの使用、アレイ状センサの使用など公知の方法が使える。この制御により、河底反射によるスペックルパターン(強度分布)の平均的な変化幅は浮揚体の移動方向で大きくなり、移動量が大きい場合有効である。また流れの方向にビーム角が広いため、水中に浮遊する反射体の移動幅も大きくすることができ、測定範囲が拡大する。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態におけると同様の効果が得られるとともに、測定装置を搭載した浮揚体の移動速度が大きい場合や、流速が大きい場合の対応が可能になるという効果がある。
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態が前記第1の実施の形態と異なるのは、浮揚体3に傾きセンサを設置し、超音波放射時の浮揚体の傾きを求めて河底までの距離、反射体の位置の補正を行うようにした点である。他の構成は前記第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
超音波の放射時、浮揚体3が傾くと河底や反射体深さまでの超音波経路が長くなる。また、超音波照射ごとに浮揚体3の傾きが異なると反射***置が見かけ上ずれ、流速測定の誤差となる。このため、浮揚体3に傾きセンサを設置し、超音波放射時の浮揚体3の傾きを求めて河底までの距離、反射体の位置の補正を行う。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態におけると同様の効果が得られるとともに、河床形状、流速分布の計測がより正確になる効果がある。
なお、河床形状の測定のみを行なう場合には、流速を測定する部分は除去し形状測定部分のみを使用してもよい。
河川データ測定の基本的概念を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態に係る河川データ測定装置の要部構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態による流速分布の測定を模式的に説明する概念図である。 本発明の第1の実施の形態による浮揚体の移動測定を模式的に説明する概念図である。 本発明の第1の実施の形態による浮揚体の移動測定における相関演算を説明する概念図である。 本発明の第1の実施の形態における超音波の波形、強度、位相について説明する概念図である。 本発明による河床形状、流速分布、流量の測定装置に関し、河底などの波形関係と強度の検出を説明する図である。 図2に示す実施の形態の部分の詳細を示すブロック図である。 図2に示す実施の形態の他の部分の詳細を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態の信号解析装置305の処理の流れを示す手順図である。
符号の説明
1 河川
2 測定線
3 浮揚体
301 超音波送受信器
302 送受信回路
302−1 スイッチ素子
302−2 増幅器
302−3 フィルターアンプ
302−4 検波器
302−5 レベル判定器
303 2次元超音波検出器
304 信号処理装置
304i 信号処理装置304のひとつの処理回路
304i−1 フィルターアンプ
304i−2 検波器
304i−3 位相検出器
304i−4 レベル判定器
304i−5、6 スイッチ素子
304i−7、8 アナログ−デジタル変換器
305 信号解析装置

Claims (9)

  1. 測定線に沿って移動する浮揚体に搭載され、河底に向かって発信される超音波によって河川のデータを測定する測定装置であって、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信する超音波送信手段と、前記超音波送信手段から発信され、河底で散乱・反射された超音波を受信する2次元状に配置された2次元超音波受信手段と、前記超音波送信手段から時間をおいて発信された2回の超音波それぞれに対応する前記2次元超音波受信手段の出力に基づいて河底からの反射波の強度分布を前記2次元超音波受信手段の中心を基準位置として求める信号処理手段と、信号処理手段に接続され、信号処理手段から出力される二つの強度分布の間の相関の強度を、前記二つの強度分布のうちの先に発信された超音波に対応するものを他方に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向を前記2回の超音波発信の間の超音波送信手段の移動ベクトルとして出力する信号解析手段と、前記移動ベクトルが格納される記憶手段とを有してなる河川データ測定装置。
  2. 請求項1記載の河川データ測定装置において、前記超音波送信手段に代えて、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信するとともに反射波を受信する超音波送受信手段と、前記超音波送受信手段に接続され、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定する河底反射測定手段とが設けられ、前記信号解析手段は、前記河底反射測定手段の出力を入力として水深を算出して前記記憶手段に格納し、さらに、前記移動ベクトルを順次結合して前記超音波送受信手段の移動の軌跡を生成するとともに、前記移動の軌跡を構成する各移動ベクトルの終点位置に対応する水深のデータを前記記憶手段から読み出して前記終点位置のデータに組み合わせて前記記憶手段に格納するよう構成されていることを特徴とする河川データ測定装置。
  3. 請求項1記載の河川データ測定装置において、前記超音波送信手段に代えて、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信するとともに反射波を受信する超音波送受信手段と、前記超音波送受信手段に接続され、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定する河底反射測定手段とが設けられ、前記2次元超音波受信手段は河底で散乱・反射された超音波に加え、水中に浮遊する水中反射体で反射された反射波を受信するよう構成されているとともに前記信号処理手段は、超音波発信から水中反射体で反射された反射波を検出するまでの時間と該反射波の強度分布及び位相分布をも測定するよう構成され、前記記憶手段には、それぞれ異なる深さでかつ前記超音波送受信手段との水平方向相対位置が所定の位置にある水中反射体によって前記超音波送受信手段から発信された超音波が反射されたときの反射波の強度分布及び位相分布が基準強度分布及び基準位相分布として格納され、前記信号解析手段は、前記河底反射測定手段の出力を入力として水深を算出して前記記憶手段に格納し、前記信号処理手段の出力に基づいて水中反射体が浮遊している深さを検出し、前記検出された深さの水中反射体の反射波の基準強度分布及び基準位相分布と前記測定された反射波の強度分布及び位相分布のいずれか若しくは双方の相関の強度を、測定された分布を基準分布に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向に基づいて当該水中反射体の超音波送受信手段に対する水平方向位置を求め、所定の時間間隔で検出された水中反射体の超音波送受信手段に対する水平方向相対位置及び前記算出された超音波送受信手段の移動ベクトルに基づいて、前記移動ベクトルの終点位置における、前記検出された深さの流速を求めるように構成されていることを特徴とする河川データ測定装置。
  4. 請求項3記載の河川データ測定装置において、前記信号解析手段は、前記移動ベクトルを順次結合して前記超音波送受信手段の移動の軌跡を生成し、前記移動の軌跡を構成する各移動ベクトルの終点位置に対応する水深のデータを前記記憶手段から読み出して前記終点位置のデータに組み合わせて前記記憶手段に格納するよう構成されていることを特徴とする河川データ測定装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の河川データ測定装置において、前記超音波送信手段若しくは超音波送受信手段は、発信する超音波の指向特性を制御する手段を備えてなることを特徴とする河川データ測定装置。
  6. 請求項2乃至5のいずれかに記載の河川データ測定装置において、前記浮揚体の傾きを検出する傾き検出手段を備え、前記信号解析手段は、傾き検出手段の出力に基づいて算出する水深を補正するように構成されていることを特徴とする河川データ測定装置。
  7. 測定線に沿って移動する浮揚体に搭載された測定装置から河底に向かって発信される超音波によって河川のデータを測定する河川データ測定方法であって、河底方向に所定の時間間隔で超音波を発信し、河底で散乱・反射された超音波を2次元状に配置された2次元超音波受信手段で受信し、時間をおいて発信された2回の超音波それぞれに対応する河底からの反射波の強度分布を前記2次元超音波受信手段の中心を基準位置として求め、前記二つの強度分布の間の相関の強度を、前記二つの強度分布のうちの先に発信された超音波に対応するものを他方に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向を前記2回の超音波発信の間の超音波発信源の移動距離及び移動方向として出力する手順を有してなる河川データ測定方法。
  8. 請求項7記載の河川データ測定方法において、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定し、超音波発信から河底の反射波受信までの時間を入力として水深を算出して記憶手段に格納し、さらに、前記移動ベクトルを順次結合して測定装置の移動の軌跡を生成するとともに、前記移動の軌跡を構成する各移動ベクトルの終点位置に対応する水深のデータを前記記憶手段から読み出して前記終点位置のデータに組み合わせて前記記憶手段に格納する手順を有してなる河川データ測定方法。
  9. 請求項7記載の河川データ測定方法において、超音波発信から河底の反射波受信までの時間と河底からの反射波の強度を測定し、河底で散乱・反射された超音波に加え、水中に浮遊する水中反射体で反射された反射波を前記2次元超音波受信手段で受信するとともに、超音波発信から水中反射体で反射された反射波を検出するまでの時間と該反射波の強度分布及び位相分布をも測定し、それぞれ異なる深さでかつ超音波発信源との水平方向相対位置が所定の位置にある水中反射体によって前記超音波送受信手段から発信された超音波が反射されたときの反射波の強度分布及び位相分布を基準強度分布及び基準位相分布として前記記憶手段に格納され、前記超音波発信から河底の反射波受信までの時間を入力として水深を算出して前記記憶手段に格納し、前記超音波発信から水中反射体の反射波受信までの時間に基づいて水中反射体が浮遊している深さを検出し、前記検出された深さの水中反射体の反射波の基準強度分布及び基準位相分布と前記測定された反射波の強度分布及び位相分布のいずれか若しくは双方の相関の強度を、測定された分布を基準分布に近づけつつ移動距離の関数として求め、相関の強度が最大となる移動距離及びそのときの移動方向に基づいて当該水中反射体の超音波発信源に対する水平方向位置を求め、所定の時間間隔で検出された水中反射体の超音波発信源に対する水平方向相対位置及び前記算出された超音波発信源の移動ベクトルに基づいて、前記移動ベクトルの終点位置における、前記検出された深さの流速を求める手順を有してなることを特徴とする河川データ測定方法。
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