JP4633232B2 - 成長因子誘導剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内因性の成長因子を誘導しうるグリコサミノグリカン又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する成長因子誘導剤に関する。
【従来の技術】
【0002】
従来、各種疾病の治療を目的として、DNA組み換え技術により得られた成長因子自体を投与する試みがなされている。しかし、成長因子自体の投与には、成長因子がタンパク質であって一般的に不安定であり、またその製造コストが高いなどの欠点がある。また、成長因子の多くがガン細胞を活性化しうることから、成長因子自体を直接投与することには懸念がある。
【0003】
一方、ヘパリンは、グリコサミノグリカンの一種であり、体内に存在する種々の成長因子に結合性を示し、成長因子の血中半減期を延長し、生物学的利用能を増大させることが既に知られており、更に近年、ヘパリン及びヘパリンを含む各種グリコサミノグリカンについて、種々の成長因子に対する作用が研究されている。
【0004】
特開平5−148305には、線維芽細胞増殖因子結合担体に結合性を有するヘパラン硫酸をヘパリチナーゼI処理することによって得られ、線維芽細胞増殖因子(FGF)に結合性を有するオリゴ糖とFGFを含有する組成物を投与することにより、FGFのタンパク分解酵素に対する抵抗性が増大し、更に、細胞外マトリックス中においてFGFが高拡散性を示すようになるので、このような組成物が医薬として高い有用性を有し得ることが記載されている。また、特開平5−301824には、肝細胞増殖因子(HGF)と、ヘパリン、デキストラン硫酸などの多糖類とからなる組成物を投与することにより、HGFの活性が増強され、HGFの分解が抑制されることが報告されている。更に、USP5,849,689には、肝細胞増殖因子とヘパリンなどの併用投与によりHGFの血漿内半減期が延長されるなど、HGFの作用を増強する効果が報告されている。また、HGFに関しては、HGFを併用せずに、ヘパリン、ヘパラン硫酸などを単独で投与しても、HGF産生細胞におけるHGF産生が促進されるとの報告がされている(特開平6−312941)。
【0005】
また、多糖に限らず、ヘパリン型又は硫酸ヘパラン型の少糖類も、成長因子に対し顕著な親和性を示し、成長因子と併用しなくても単独で投与することにより、細胞の分割及び分化に対する活性が示されること(特開昭63−66192)や、多糖だけではなく硫酸化された特定の構造を有する8糖以上の硫酸化多糖が、HGFに親和性を有し、HGFを安定化し、その増殖活性を向上させること(特開平8−34801)も報告されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、各種グリコサミノグリカンと共に、成長因子を外的に投与することにより、当該成長因子の寿命が延長されたり、薬理作用が増強されることは従来知られていたが、成長因子をなんら人為的に外部から併用投与しなくても、グリコサミノグリカンを単独で投与することにより、体内に存在する内因性の各成長因子の濃度を上昇させうることは、ヘパリン及び硫酸ヘパラン型の少糖類以外については、現在に至るまで知られていなかった。また、成長因子は、ガン細胞から発見されたものであり、ガン細胞を活性化すると認識されているため、成長因子を外的に投与することには懸念があり、更にヘパリンについては出血活性も知られている。そのため、外部から成長因子を併用投与しなくても、単独で投与することにより、体内に存在する内因性の成長因子の濃度を増加及び/又は活性を増強し、かつ出血傾向などの副作用が少なく、成長因子誘導剤として有用な医薬の開発が求められていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意研究を重ねた結果、各種グリコサミノグリカン又はその薬理学的に許容される塩が、外部から成長因子を併用投与したり、又は予め成長因子を配合又は結合して投与しなくても、単独に投与された場合に細胞や生体内に存在する内因性の成長因子の濃度を増加させる作用を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち本発明は、グリコサミノグリカン(以下、GAGという)又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する成長因子誘導剤に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明をさらに詳細に説明する。本発明における「グリコサミノグリカン」(GAG)とは、ヘキスロン酸残基又はD−ガラクトースとヘキソサミン残基が、ヘキスロン酸残基又はD−ガラクトースの1位とヘキソサミン残基の3位又は4位とでグリコシド結合した二糖単位の繰り返し構造で形成された基本骨格を有する、ヘパリン以外の多糖又はオリゴ糖を指し、直鎖状のものであっても、分枝状のものであっても良い。
【0010】
本発明に使用されるGAGの構成成分であるヘキスロン酸残基としては、イズロン酸残基、ガラクツロン酸残基、グルクロン酸残基、グルロン酸残基、マンヌロン酸残基などを挙げることができ、好ましくは、イズロン酸残基、ガラクツロン酸残基及びグルクロン酸残基、より好ましくは、イズロン酸残基及びグルクロン酸残基、特に好ましくは、L−イズロン酸及びD−グルクロン酸を挙げることができる。
【0011】
本発明に使用されるGAGの構成成分であるヘキソサミン残基としては、グルコサミン残基、ガラクトサミン残基、マンノサミン残基、及びこれらのN−アセチル化物を挙げることができ、好ましくはグルコサミン残基及びそのN−アセチル化物、並びにガラクトサミン残基及びそのN−アセチル化物、より好ましくは、N−アセチルガラクトサミン残基、特に好ましくは、N−アセチル−D−ガラクトサミン残基を挙げることができる。
【0012】
本発明に使用されるGAGを構成する糖残基は、前述の各残基よりそれぞれ選択することができ、イズロン酸残基又はグルクロン酸残基とN−アセチル−D−グルコサミン残基を構成糖とするヘパラン硫酸及びヒアルロン酸、D−ガラクトースとN−アセチル−D−グルコサミンから成るケラタン硫酸などに加えて、特に好ましくは、L−イズロン酸残基又はD−グルクロン酸残基のいずれかとN−アセチル−D−ガラクトサミン残基の組み合わせからなるデルマタン硫酸、コンドロイチン、コンドロイチン硫酸などをGAGとして用いることができる。
【0013】
本発明の好ましい態様においては、なかでもヘパラン硫酸や、デルマタン硫酸及びコンドロイチン硫酸のようなガラクトサミノグリカンを用いることができ、特にデルマタン硫酸及びコンドロイチン硫酸のようなガラクトサミノグリカンをGAGとして好ましく用いることができる。
【0014】
本発明に使用されるGAGは、その起源、由来によっては特に限定されるものではなく、天然から得られるグリコサミノグリカン(本明細書中では単に天然グリコサミノグリカンという)、天然グリコサミノグリカンを化学的又は硫酸基転移酵素などにより酵素的に改変したグリコサミノグリカン、人工的に化学合成したグリコサミノグリカン、遺伝子工学的に動物細胞、植物細胞、微生物などにより合成させたグリコサミノグリカンなどいずれのグリコサミノグリカンも用いることができる。
【0015】
本発明に使用されるGAGとして用いることが可能な天然グリコサミノグリカンは、グリコサミノグリカンを含む生物体(例えば動物組織)から通常用いられている方法(物理的抽出法、酵素抽出法、有機溶媒分画法、イオン交換樹脂などを用いるクロマトグラフィー分画法などの単独又は組合わせ)により抽出・精製して得ることができる。天然グリコサミノグリカンの供給源は、当該グリコサミノグリカンを得ることが可能であれば、特に限定はされないが、例えば、鶏冠、ブタ皮、ヒト臍帯、サメ軟骨又はクジラ軟骨、ウシ腎臓、ウシ腸などから得られるグリコサミノグリカンを用いることができる。このような生物の組織、器官から抽出、精製されたグリコサミノグリカンは市販されており、本発明に使用されるGAGとして、このような市販のグリコサミノグリカンを用いることも可能である。
【0016】
また、本発明に使用されるGAGにおけるヘキソサミン残基及びヘキスロン酸残基は、好ましくは硫酸化されており、その硫酸化の位置や割合は特に限定されない。硫酸化とは、ヘキソサミン残基又はヘキスロン酸残基を構成している炭素原子上に、オキソ基(−O−)又はイミノ基(−NH−)を介して硫酸基(−SO3H)及び/又はヒドロキシスルフィニル基(−SO・OH)が結合していることを意味する。
【0017】
本発明に使用されるGAGの分子量は、特に限定されないが、平均分子量5千〜200万のGAGが好ましく、より好ましくは平均分子量5,000〜200,000、更に好ましくは平均分子量5,000〜50,000のGAGを用いることができる。なお、多糖類の平均分子量は、重量平均分子量で示すのが一般的であるが、グリコサミノグリカンの平均分子量は、同一試料でも測定方法や測定条件などによって多少異なることは当業者にとって常識であり、本発明に使用されるGAGにおいても、上記の平均分子量の範囲のものに厳密に限定されるべきものではない。
【0018】
本発明の成長因子誘導剤は、上述のGAG又はその薬理学的に許容しうる塩を含有するが、その薬理学的に許容しうる塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩などの無機塩基との間で形成された塩、又はジエタノールアミン塩、シクロヘキシルアミン塩、アミノ酸塩などの有機塩基との塩のうち、薬理学的に許容しうる塩を選択し用いることができる。
【0019】
ヘパリンは、本発明の成長因子誘導剤に含まれるGAGではないが、グリコサミノグリカンの1種類であり、抗血液凝固活性(出血活性)を有することが知られている。一方、本発明の成長因子誘導剤に含まれるGAGは、ヘパリンと比較して抗血液凝固活性が極めて低いため、本発明の成長因子誘導剤を生体に投与しても、出血傾向などの副作用を惹起する可能性が少ない。またヘパリンは、副作用として血小板減少症を惹起しやすいが、本発明の成長因子誘導剤に含まれるGAGであるデルマタン硫酸ではこのような副作用は起こりにくい。
【0020】
一般に、物質の抗血液凝固活性を表す指標としては、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)及びトロンビン時間(TT)がある。出血活性を有することが知られているヘパリンと比較するため、後述する試験例1に記載する方法により、ヘパリン及び本発明に使用されるGAGのAPTT及びTT値を測定し、また、何も添加しない状態におけるAPTT及びTT値(以下、正常値)の2倍の凝固時間を示すヘパリン及び本発明に使用されるGAGの濃度を求め、下記式によって百分率で表した数値(%)を、それぞれAPTT活性、TT活性として比較に用いた。両活性とも数値(%)が大きいほど、出血活性が高いことを示している。
(ヘパリンの濃度/各GAGの濃度)×100
【0021】
【表1】
【0022】
本発明に使用されるGAGのAPTT活性は、10%以下であり、特に5%以下である。なかでも、本発明に使用されるGAGの一例として挙げられるデルマタン硫酸のAPTT活性は、1.5%以下であると、より好ましい。また、本発明に使用されるGAGのTT活性は、15%以下であり、特に10%以下である。
【0023】
このように、本発明に使用されるGAGは、極めて低いAPTT活性、TT活性を示し、その抗血液凝固活性が極めて低いため、本発明の成長因子誘導剤を医薬品として投与した際に、出血を惹起する危険性が低く、本発明の成長因子誘導剤の安全性は高い。
【0024】
上述したように、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸などの本発明の成長因子誘導剤に含有されるGAGは、外因性の成長因子を併用投与しなくても、単独に投与された場合に内因性の成長因子濃度を増加させる作用を有する。なお、PDGF-AB(血小板由来増殖因子)については、本発明に使用されるGAGを単独投与した後の培養細胞中濃度は、ほぼ0であり、本発明に使用されるGAGは、PDGF-ABの体内における調節機能にも影響を及ぼすことが判明しているので、PDGF−ABの生体内での産生を抑制するために利用できる可能性がある。
【0025】
本発明に使用されるGAGの投与により誘導することができる体内に存在する成長因子は、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、肝細胞増殖因子(HGF)などである。
【0026】
本発明の成長因子誘導剤は、本発明に使用されるGAGの投与により誘導しうる各種成長因子の欠乏あるいは減少を原因とする疾患の予防、維持(悪化防止)、軽減(症状の改善)及び治療などを目的として投与することができる。本発明の成長因子誘導剤を適応しうる疾患としては、具体的には肝疾患(肝炎、肝硬変、肝不全など)、外科手術後の肝再生、腎疾患(糸球体腎炎、腎不全、腎性貧血症、糖尿病性腎症、薬剤投与後の腎障害など)、皮膚疾患(白斑病、熱傷、床擦れ、皮膚潰瘍、禿頭症など)、血液疾患(血小板減少症、血流障害など)、骨髄移植手術時、眼疾患(角膜潰瘍など)、肺疾患(肺炎、肺気腫、肺結核、慢性閉塞性肺疾患、塵肺、肺繊維症など)、胃十二指腸疾患(胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍など)、癌疾患、各種癌又は癌療法による肝毒性、腎毒性、悪心、嘔吐、血小板減少、脱毛など副作用の予防、骨疾患(骨粗鬆症、骨異形成症、変形性関節炎など)、中枢疾患(神経分化異常症など)などを挙げることができる。
【0027】
本発明の成長因子誘導剤は、注射(筋肉内、皮下、皮内、静脈内、関節腔内、眼内、腹腔内など)、点眼、点入、経皮、経口、経直腸、吸入などの投与方法によって経口又は非経口的に投与することができる。本発明の成長因子誘導剤は、これらの投与方法に応じて適宜製剤化することができる。選択し得る剤型も、本発明の成長因子誘導剤の有効性が保持され、重篤な副作用が惹起されない範囲において、特に限定はされず、例えば注射剤(溶液、懸濁液、乳濁液、用時溶解用固形剤など)、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤、リポ化剤、軟膏剤、ゲル剤、外用散剤、スプレー剤、吸入散剤、点眼剤、眼軟膏剤、坐剤などの剤型とすることができる。
【0028】
また、本発明の成長因子誘導剤の上記製剤の調製にあたり、慣用の賦形剤、結合剤、滑沢剤、保存剤、着色剤、崩壊剤、溶媒、可溶化剤、乳化剤、界面活性剤、浸透圧調節剤など、通常医薬品の製剤に用いられる成分を必要に応じて適宜配合することができる。さらに、本発明の成長因子誘導剤には、その有効成分であるGAGのほか、成長因子誘導作用を有する他の物質や、有効成分であるGAGの作用を損うことのない薬理学上許容されうる他の物質を、組成成分として配合し、あるいは結合体として、又は併用薬剤として、投与することもできる。
【0029】
上記の「成長因子誘導作用を有する他の物質」とは、本発明に使用されるGAGとの組合せ配合あるいは結合させて、又は併用投与により、重篤な副作用を惹起したり、一方の物質が他方の物質の本来有する成長因子誘導作用を阻害する物質ではない限りにおいて特に限定されない。
【0030】
本発明の成長因子誘導剤中の有効成分であるGAGの配合量、及びその投与量は、その製剤の投与方法、投与形態、使用目的、患者の具体的症状、疾患の重症度、患者の年齢、体重などに応じて個別に決定することができ、特に限定はされないが、GAGの臨床投与量としては、例えば成人に対しては、1日当り約0.1mg/kg〜300mg/kg・体重を例示することができる。また、投与回数は1日1回程度でも可能であり、また1日2〜4回、又はそれ以上の回数に分けて投与することもできる。また、例えば点滴などにより連続的に投与することも可能である。
【0031】
【実施例】
以下に、本発明を以下の製造例、試験例、及び製剤例によりさらに具体的に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
製造例1
〔鶏冠由来デルマタン硫酸(ACDS)の製造〕
鶏冠由来デルマタン硫酸(ACDS)は「新規ガラクトサミノグリカン」(特開2000−40601号公報)に開示の方法で製造した。
ACDSの調製
<1>鶏冠1,500kgに水4000Lを加えてミンチした後、煮沸し、冷却後、プロテアーゼ(商品名:プロナーゼ 科研製薬(株)製)を添加して一晩放置し、加水分解した。加水分解液に、塩化ベンザルコニウム溶液32Lを添加後、珪藻土でろ過し、ろ過上清を捨て、珪藻土180kgを得た。この珪藻土に水350Lと塩化ナトリウム42kgを加えた後、ろ過し、ろ液にエタノール250Lを加え、得られた沈殿物を乾燥させて、粉体1.3kgを得た。
<2>上記粉体を水1.3Lに溶解して10%溶液となるように調製し、ShivelyとConrad法により亜硝酸処理を行って、ヘパリン/ヘパラン硫酸を除去した。すなわち、上記粉体を溶解した溶液を、0.1%亜硝酸水溶液に混和し、室温で10分間放置した後、沈殿をろ過して除いた。ろ過液のpHを10.5に調整し、塩化ナトリウムを終濃度1%になるように加え、さらにエタノールを終濃度48%になるように30〜40分かけて攪拌しながら加えた。得られた沈殿物に活性炭を加えて、吸引ろ過し、ろ過液をイオン交換樹脂Diaion SA-12A(三菱化学(株))に通して脱塩し、通過液にエタノールを加え、鶏冠由来デルマタン硫酸の調製品(ACDS)105gを得た。
【0032】
製造例2
〔ウシ腸由来デルマタン硫酸(BIDS)の製造〕
ウシ腸由来デルマタン硫酸(BIDS)は「抗血栓剤」(WO95/09188)に開示の方法で製造した。
BIDSの調製
<1>ウシ小腸10kgを切断し、糞及び脂肪を除去後、粘膜を回収した。これに水酸化ナトリウムを加え、2.5N、3Lに調整して、37℃で2時間抽出した。この抽出液を中和後、珪藻土で濾過し、濾液を水で透析し、生じた不溶物を遠心分離して除去した。上清に等量のエタノール及び5gの酢酸ナトリウムを加えて、沈澱物を得た。この沈澱物を0.65M食塩溶液に溶かし、0.5M食塩溶液で平衡化した Diaion HPA-10(三菱化学(株)製)アニオン交換樹脂に負荷し、0.65M及び1.1M食塩溶液で順次洗浄後、1.5M食塩溶液で溶出した。溶出画分を蒸留水を用いて透析し、透析内液に酢酸カルシウム及び酢酸を加え、それぞれ終濃度5%及び0.5Mに調整した。この液にエタノールを加え、15〜30%(V/V)で沈澱する画分を集めた。沈澱物を水に溶解して、イオン交換樹脂に通液して脱塩後、通過液を酢酸又は水酸化ナトリウム水溶液にて中和した。中和液に2倍量のエタノールを加え、生じた沈殿を70%エタノール、純エタノール及びエーテルの順で洗浄後、五酸化リン存在下で減圧乾燥し、BIDS中間品を得た。
<2><1>で得られたBIDS中間品について、ShivelとConrad法(Biochemistry 15, 3932-3942, 1976)の方法に準拠して亜硝酸分解を行い、ヘパリン・ヘパラン硫酸を除去し、ウシ腸由来デルマタン硫酸の調製品(BIDS)を得た。
【0033】
以上のデルマタン硫酸2種(ACDS、BIDS)に加え、サメ軟骨由来コンドロイチン硫酸Cナトリウム塩(以下、CSCという。生化学工業(株)製)、ウシ腎臓由来ヘパラン硫酸ナトリウム塩(以下HSという。生化学工業(株)製)を後述する試験例の被検物質として用いた。
【0034】
試験例1
〔活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)及びトロンビン時間(TT)の測定法〕
APTT活性の測定方法
ラットの下大静脈より3.2%クエン酸1/10容量で採血し、血液を3000r.p.mで10分間遠心分離して血漿を得た。血漿100μlと既知濃度の製造例1で得た鶏冠由来デルマタン硫酸(ACDS)、製造例2で得たウシ腸由来デルマタン硫酸(BIDS)、又はヘパリン(Syntex社製ウシ腸由来ヘパリンナトリウム塩、M.W.10,000Da)溶液100μlを測定用カップに入れ、37℃で1分間保温した。その後、あらかじめ37℃に保温しておいたアクチン100μlを添加し、さらに2分間保温した。ついで37℃に保温しておいた0.02M塩化カルシウム溶液100μlを添加し、この時より凝固が起こるまでの時間を血液凝固自動測定装置(KC-10A、アメルング社製)により測定した。
【0035】
TT活性の測定方法
血漿100μlと既知濃度の製造例1で得た鶏冠由来デルマタン硫酸(ACDS)、製造例2で得たウシ腸由来デルマタン硫酸(BIDS)、又はヘパリン(Syntex社製ウシ腸由来ヘパリンナトリウム塩、M.W.10,000Da)溶液100μlを測定用カップに入れ、37℃で2分間保温した。その後、5分前より37℃に保温しておいたトロンビン(10U/ml)100μlを添加し、この時より凝固が起こるまでの時間を血液凝固自動測定装置(KC-10A、アメルング社製)により測定した。
【0036】
上記試験法によって測定したAPTT及びTT値を示すグラフを、図1及び図2に示す。この結果から、試験したACDS、BIDS及びヘパリンのいずれも、濃度依存性に血液凝固開始までの時間の延長傾向を示したものの、ACDS及びBIDSは、ヘパリンに比して抗血液凝固作用が極めて弱いことが示された。したがって、本発明の成長因子誘導剤の出血傾向は、ヘパリンより非常に弱く、本発明の成長因子誘導剤は、ヘパリンより安全性が高い医薬であることが示された。
【0037】
試験例2
〔正常ヒト皮膚線維芽細胞(HSF−1)に対する各種グリコサミノグリカンの成長因子誘導作用〕
正常ヒト皮膚線維芽細胞(HSF−1)を26才の成人女性肘内側皮膚より分離し、真皮を分離後トリプシン処理し、10%FBS(ウシ胎児血清)含有DMEM(Dulbecco's modified Eagle's medium)培地にて8世代継代維持した後、通常の方法により凍結保存した。
試験時には、凍結保存したHSF−1をHuMedia-EG2培地(クラボウ(株)製)を用いて24wellマイクロプレートでコンフルエントになるまで培養した。
【0038】
培地を HuMedia-EG培地(クラボウ(株)製)に置換したのち、最終濃度0.1mg/mlになるようにACDS、BIDS、CSC、又はヘパリン(SPL社製ブタ腸由来ヘパリンナトリウム塩、M.W.9,000)を添加した。48時間培養後、培養上清を別の容器に移し、遠心分離して、細胞成分を除去した後、各種成長因子の濃度を測定した。
【0039】
培養上清中に含まれるbFGFおよびHGFの濃度は、それぞれQuantikine HUMAN FGF-basic ELISA kitおよび Quantikine HUMAN HGF ELISA kit(いずれもR&D systems製)を用いて測定した。対象として何も添加せず同様にして得られた培養上清中の各種成長因子の濃度も測定した。この測定結果を図3及び図4に示す。
【0040】
この結果から、ACDS、BIDS、CSC、又はヘパリンのいずれを添加した場合においても、無添加対照群に比して、培養終了後における培養上清中のbFGF及びHGFの濃度が高いことが示された。また、本試験例では、各種GAG又はヘパリンの添加後48時間しか経過しておらず、細胞***は起こっていないと推測され、更に、本試験例における添加濃度0.1mg/mlにおいては各種GAG自身に細胞毒性がないことも確認済みである。したがって、本試験に用いたACDS、BIDS、CSC、及びヘパリンが、培養線維芽細胞自体が有する内因性成長因子の濃度に関する制御機構に働きかけ、bFGF及びHGFの濃度を増加させたものと考えられる。
【0041】
試験例3
〔初代ヒト真皮線維芽細胞に対する各種グリコサミノグリカンの成長因子誘導作用〕
初代ヒト真皮線維芽細胞(日水製薬(株)製)を、type-1コラーゲン(Cell Matrix Type-1A、新田ゼラチン製)をコートしたディッシュ上で、5%のFBSを含有する線維芽細胞用培地(日水製薬(株)製)にて培養した。適度に増殖させた後、細胞をトリプシン/0.02%エチレンジアミン4酢酸水溶液を用いて、回収した。回収した細胞を5%FBSを含有する線維芽細胞用培地で5×104個/wellになるように48−wellプレートに播種した。常法で24時間培養した後、培地を1%FBSを含むDMEM培地に交換し、ACDS、HS又はヘパリン(SPL社製ブタ腸由来ヘパリンナトリウム塩、M.W.9,000)を、種々の濃度(1μg/ml、10μg/ml、100μg/ml、1000μg/ml、ただしACDSのみ10μg/ml、100μg/ml、1000μg/ml、2500μg/ml)で添加した。さらに24時間培養後、培養上清を別の容器に移し遠心分離して細胞成分を除去した後、成長因子の濃度を測定した。
【0042】
培養上清中に含まれるHGFの濃度は、Quantikine HUMAN HGF ELISA kit( R&D systems製)を用いて測定した。対照として何も添加せず同様にして得られた培養上清中の成長因子の濃度も測定した。その結果を図5に示す。
【0043】
この結果から、ACDS、HS又はヘパリンのいずれを添加した場合でも、培養上清中のHGF濃度が増加したことが示された。試験例2においては各種GAG又はヘパリンの添加濃度は0.1mg/mlであったが、0.1mg/mlの10分の1あるいは100分の1の低濃度においても各種GAG及びヘパリンが、培養線維芽細胞自体が有する内因性のHGF濃度を増加させることが示された。
【0044】
製剤例
製剤例1:眼用溶液
製造例1で得たACDS 1mg
塩化ナトリウム 900mg
チオメルサール 1mg
上記に精製水を加えて全100mlとし、pH5.5〜7.5に調整したのち、無菌濾過し、無菌容器に充填した。
【0045】
製剤例2:軟膏1
製造例2で得たBIDS 2g
鉱油 4g
石油ゼリー 8g
混合メチル/プロピルパラバン 0.06g
非イオン性界面活性剤 1g
精製水 30g
上記を常法により混合し、容器に充填した。
【0046】
製剤例3:軟膏2
製造例1で得たACDS 0.1g
白色ワセリン 18g
精製水 2g
上記を常法により混合し、容器に充填した。
【0047】
製剤例4:注射用製剤
製造例1で得たACDS 0.5g
上記に注射用食塩水20mlを加え、無菌濾過した後アンプルに分注し、密封した。
【0048】
【発明の効果】
グリコサミノグリカン(GAG)を有効成分として含有する本発明の成長因子誘導剤は、成長因子を人為的に外部から併用投与したり、又は予め成長因子を配合又は結合させて投与しなくても、単独に投与された場合に細胞や生体内に存在する内因性の成長因子の濃度調節機構に働きかけ、内因性の成長因子の濃度を増加させる。また、本発明の成長因子誘導剤では、ヘパリン系医薬において問題となる抗血液凝固活性が低く、出血の危険性が極めて低いため、成長因子の欠乏あるいは減少を原因とする疾患の予防、維持(悪化防止)、軽減(症状の改善)及び治療のために、安全で有用な医薬として投与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ACDS、BIDS、及びヘパリンのAPTT測定値を示す。
【図2】ACDS、BIDS、及びヘパリンのTT測定値を示す。
【図3】培養上清中のbFGF濃度に対するACDS、BIDS、CSC、及びヘパリンの効果を示す。
【図4】培養上清中のHGF濃度に対するACDS、BIDS、CSC、及びヘパリンの効果を示す。
【図5】培養上清中のHGF濃度に対するACDS、HS、及びヘパリンの効果を示す。
Claims (3)
- コンドロイチン硫酸C若しくはデルマタン硫酸又はその薬理学的に許容される塩を有効成分として含有する、塩基性線維芽細胞増殖因子又は肝細胞増殖因子誘導剤。
- デルマタン硫酸が、鶏冠由来のデルマタン硫酸又はウシ腸由来のデルマタン硫酸である、請求項1記載の誘導剤。
- 皮膚組織における塩基性線維芽細胞増殖因子又は肝細胞増殖因子を誘導する、請求項1又は2記載の誘導剤。
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