JP4631044B2 - レーザ加工方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工方法および装置に関し、特に、誘電体材料基板や半導体材料基板などの加工対象物に対し、パルスレーザ照射により微細な損傷(改質)を形成したり、加工対象物の切断に使用される切断起点領域を形成したりするのに好適なレーザ加工方法および装置に関する。
近年のパルスレーザの応用の一つに材料の微細加工が挙げられる。特に、加工領域のサイズをより小さく微細にするためには、使用するパルスレーザのパルス時間幅をより短くすることが重要である。市販品として普及しているレーザのパルス幅としては、マイクロ(サブミリ)秒(1ms=10−6秒)、ナノ秒(1ns=10−9秒)、ピコ秒(1ps=10−12秒)、フェムト秒(1fs=10−15秒)がある。一般に、加工に使用するレーザのパルス幅が長くなるにつれて、加工部位の周辺には熱的損傷が顕著になる。また、レーザのパルス幅が長いと多光子吸収などの非線形光学効果を利用し難くなる。すなわち、加工に使用するレーザのパルス幅が長くなると加工精度(加工の空間分解能)が低下し、レーザ波長よりも微細な加工は困難になる。
ナノテクノロジーに代表されるように、最近ではマイクロメートル以下の微細な加工技術の確立が急務となっている。そのため、レーザ加工技術においてもレーザの短パルス化が一つの流れとなっており、具体的には、100フェムト秒(=10−13秒)前後のパルス幅のレーザを用いた加工技術が多数提案されている。このようなフェムト秒レーザを物質に照射すれば、フェムト秒という極めて短い時間に光エネルギを集中して注入することができる。そのため、照射部位の周囲への熱拡散をほとんど無視することができ、かつ、多光子吸収などの非線形効果を効果的に生起することができる。その結果、フェムト秒パルスレーザの場合には、その波長以下のサイズの微細加工が可能になることもある。
このようなフェムト秒レーザ加工における従来技術として、特許文献1に記載された技術がある。特許文献1記載の技術は、金などの金属やガラスなどの誘電体材料を対象にし、パルスレーザを照射し、損傷(LIB:Laser Induced Breakdown)が誘起されるフルエンス(J/cm)のしきい値(Fth)のレーザパルス幅(τ)依存性を調べた。損傷は、主にプラズマ放射強度をモニタすることにより確認している。すなわち、特許文献1記載の技術における損傷とは、主としてプラズマ発生型の損傷である。ここで、プラズマという用語は、電離、誘電破壊、絶縁破壊、アバランシェなどとほぼ同義語である。
特許文献1記載の技術において、パルス幅τが長い領域(ガラスの場合、τ>10ピコ秒)では、しきい値Fthはτの1/2乗に比例する(Fth∝√τ)というスケーリング則が観測された。一方、パルス幅τがそれより短くなると、プロットのカーブは急激にスケーリング則から変化/逸脱することが観測された。スケーリング則から逸脱する、パルス幅が短い領域で材料にレーザ照射を行うと、レーザ波長よりも小さなサイズの切断空洞が形成された。例えば、ガラスを加工対象物とし、レーザ波長800nm、レーザパルス幅150フェムト秒の場合、損傷のしきい値Fthは30J/cmと大きな値となり、このような大きなFthは多光子アバランシェ理論と一致することを指摘している。すなわち、ガラスで誘起される損傷は多光子アバランシェによるプラズマ発生であるが、生起される損傷のサイズに関する具体的な値は示されていない。
特許文献1記載の技術は、ガラスの他にも、金などの金属や生体組織を加工対象物にした場合の実施例を示している。そのいずれも「スケーリング則から逸脱するパルス幅の短い範囲では加工精度が向上する」ことを指摘している。すなわち、特許文献1記載の技術で定義するところの「損傷」では、そのフルエンスしきい値(Fth)のレーザパルス幅(τ)依存性は、パルス幅の長い領域では、いずれもFth∝√τのスケーリング則が成り立ち、パルス幅がある値よりも短くなればこのスケーリング則から予測される値よりもしきい値(Fth)は大きくなる。このような挙動を示す「損傷」のみに対して、特許文献1記載の技術は加工精度の向上を見出している。
特表平9−511688号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術においては、特にガラスのような誘電体材料では、損傷を誘起する機構は多光子アバランシェによるプラズマ発生である。上記のように特許文献1記載の技術においては、Fth∝√τのスケーリング則から逸脱するような短いパルス幅で、損傷しきい値のフルエンスFthはパルス幅の減少に応じて減少することなく(スケーリング則から逸脱して)増加する。すなわち、損傷を誘起するには高いフルエンスが必要となり、このような高いフルエンスでは、まさにプラズマ発生による損傷が誘起されるわけである。
プラズマ発生においては、照射部位における温度は瞬間的に数万度にも達し、しかも高い運動エネルギを有する自由電子が多数発生する。したがって、照射位置における原子構造は完全に破壊されるばかりか、高い温度上昇による熱拡散により損傷領域のサイズも大きくなる。さらに、高い運動エネルギを有する自由電子もランダムに拡散し、損傷を誘起することになり、この効果も損傷のサイズを大きくする一因である。すなわち、損傷のサイズの減少、つまり加工の微細化の観点からは、プラズマの生起は好ましいものではない。このようなプラズマ生起による加工では、損傷のサイズはレーザ波長を下回ることは可能かもしれないけれども、レーザ波長の回折限界値(およそレーザ波長λの0.6倍)の半分以下程度の微細加工は不可能である。
本発明は、かかる点を鑑みてなされたものであり、半導体材料や、ガラスなどの誘電体材料に対し、レーザパルス照射により、プラズマを生起することなく、照射部位においてレーザ波長の回折限界値よりも小さな損傷(改質)を生起することができるレーザ加工方法および装置を提供することを目的とする。
本発明は、加工対象物にプラズマを生起させるレーザ強度のしきい値よりも小さいレーザ強度を有するレーザ光を、光学系を介して加工対象物に集光照射し、加工対象物にプラズマを生起させることなく損傷を生起させるようにした。
本発明によれば、様々な誘電体材料や半導体材料に対し、プラズマを誘起することなく、レーザ波長の回折限界値よりも小さな損傷(改質)を生起することができるレーザ加工方法および装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明者は、ガラスなどの誘電体材料に対物レンズを含む光学系により各種パルスレーザを材料内部に集光し、同時に照射部位のレーザ散乱画像拡大観察を行った。その結果、プラズマを生起するフルエンスしきい値からレーザ強度を徐々に下げていくと、特許文献1記載の技術のようなプラズマを全く生起しないようなフルエンスでも、新たな損傷が生起されることを見出した。この全く新しいレーザ損傷現象に基づき、本発明者は以下詳述する本願発明を着想するに到った。
本発明は、加工対象物に回折限界値よりも微細な加工を施し、かつその加工部位を観察する方法および装置に関する。本発明では、精緻に最適化された照射光学系によりパルスレーザ光を集光し、同時に照射部位を暗視野型レーザ光散乱法により画像計測し、損傷の有無を精密計測する。照射光学系の設計指針には、集光位置において自己収束効果を生起させない工夫も肝要な点として含まれる。また、パルスレーザ照射における集光位置の変化を計測することにより、照射位置にプラズマを生起することなく、プラズマを生起するよりも低い光エネルギにおいて、プラズマによる損傷とは全く異なる微細な損傷を生起させるものである。
上記のように、本発明における損傷は、特許文献1記載の技術におけるプラズマ誘起損傷とは根本的に異なる。これは、下記のような観測事実からも容易に理解できよう。本発明における損傷のフルエンスしきい値を後述するレーザ光散乱画像計測法により各種材料に対し決定した。その結果、本発明における損傷のフルエンスしきい値は、加工対象物がガラスの場合、プラズマ誘起しきい値の1/1.5程度の大きさであることがわかった。さらに、例えば、ガラスを加工対象物として、本願発明の損傷しきい値のレーザパルス幅依存性を、特許文献1記載の技術と同様に調べた。その結果、レーザパルス幅を150フェムト秒から30ナノ秒まで広範に変化させた場合、損傷のしきい値は、レーザパルス幅の減少に従い、線形的に単調に減少することを見出した。すなわち、本発明における損傷ではFth∝τが成り立つ。これは、特許文献1記載の技術のスケーリング則Fth∝√τとは明確に異なる振る舞いであり、本発明における損傷が特許文献1記載の技術とは全く異なる機構により生起されることを示している。
上記挙動は、レーザ強度をフルエンスで表した場合に観測される。「フルエンス」とは、単位面積あたりの光エネルギであり、[J/cm]の単位で表される。一方、レーザ強度の定義には、単位面積、単位時間あたりに照射される光エネルギで表す「イラディアンス」と呼ばれる量もあり、これは[W/cm]の単位で表される。そこで、上記したFth∝τの依存性をイラディアンスしきい値を用いて書き直した。すなわち、本発明における損傷のイラディアンスしきい値(Ith)のレーザパルス幅(τ)の依存性を調べた。その結果、イラディアンスしきい値はパルス幅に全く依存せず、一定値をとる(Ith=一定)ような、極めて特異的な挙動が観測された。本発明は、このような挙動に従う損傷を生起させるものである。
以下、図面を用いて本発明の好適な実施の形態を説明する。
本発明で加工の対象とする材料は、ガラス、アルカリハライド(フッ化カルシウムなど)、サファイア、ダイヤモンドなどの誘電体や半導体である。使用するパルスレーザの波長(λ)は、これら材料のバンドギャップよりも低い光子エネルギに対応するものであり、具体的には500nm程度の可視光から1〜2μm程度の近赤外光が相当する。このような波長のパルス光を供給使用するパルスレーザとしては、例えば、パルス幅10〜500フェムト秒のフェムト秒パルス発振のチタンサファイアレーザ(λ〜800nm)およびその高調波(λ〜400nm)、パルス幅10ピコ秒前後のピコ秒パルス発振のチタンサファイアレーザ(λ〜800nm)およびその高調波(λ〜400nm)、パルス幅10〜30ピコ秒のピコ秒Nd:YAGレーザ(λ=1064nm)およびその高調波(λ=532nmまたは355nm)、パルス幅10ナノ秒前後のナノ秒パルス発振のNd:YAGレーザ(λ=1064nm)およびその高調波(λ=532nmまたは355nm)などを用いることができる。損傷の微細化には、フェムト秒パルスレーザの使用が好ましい。本発明における損傷は、単発照射で形成できるため、パルス発振の繰り返し発振周波数(単位時間あたりのパルス供給の数)は特に限定されないが、加工対象物に多数の損傷を高速に生起するためには高繰り返し発振形態であることが好ましく、具体的には、例えば、1kHz(キロヘルツ)発振のフェムト秒チタンサファイアレーザなどが用いられる。
図1は、本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。
このレーザ加工装置100は、本発明に係る上記損傷を誘起し、同時にその損傷を確認する装置であって、加工対象物10内部に本発明における損傷を誘起するための照射光学系20と、生起した損傷を観察するためのレーザ光散乱画像計測光学系30とを有する。加工対象物10は、三次元ステージ12に固定されており、所定の位置に加工が施されるよう、三次元的に任意に駆動走査できるようになっている。
照射光学系20は、レーザ光を加工対象物10内部に光の回折限界値にまで絞り込み、かつ自己収束効果を生起しないように設計されている。照射光学系20は、テレスコープ光学系22、ダイヤフラム24、および対物レンズ26を有する。図示しないレーザ光源で発生したレーザ光1は、テレスコープ光学系22によってビーム径が所定の倍率(例えば、3倍程度)に拡大される。具体的には、例えば、レーザ光1の直径はテレスコープ光学系22によって6mmから最大20mmにまで拡大される。ビーム径が拡大されたレーザ光1は、ダイヤフラム24を通じて、リング状のビーム断面にビーム整形される。リング状にビーム整形する理由は後述する。リングの直径は、例えば、8〜10mmである。ビーム整形されたレーザ光1は、高い開口数(NA値)を有する油浸対物レンズ26によって加工対象物10内部の所定の集光位置3に集光される。具体的には、例えば、対物レンズ26の開口数(NA:Numerical Aperture)は、NA=1.0以上である。実際には、ダイヤフラム24および対物レンズ26は、光学顕微鏡に組み込まれて使用される。このような光学配置により、レーザ光1は大きな立体角をなして加工対象物10の内部に集光される。その結果、集光位置3において自己収束効果によるビームスポットの伸長は生起されることなく、集光位置3におけるビームスポット径は、レーザ光1の回折限界値(およそλ×0.6)程度にまで集光することができる。
一方、レーザ照射の反対側に配置されているのは、生起された損傷を確認するためのレーザ光散乱画像計測光学系30である。損傷を生起するために上記のように加工対象物10の内部に集光されたレーザ光1は、自己が生起した損傷により散乱されるため、その散乱光を暗視野で拡大画像計測することにより微細な損傷を確認することができる。損傷を確認するためにこのような方法が必要な理由は、本発明における損傷は、特許文献1記載の技術におけるプラズマによる空洞状の損傷(クラックや穴)ではなく、照射部位の密度、屈折率が変化するような損傷であり、単純な光学顕微鏡により確認するのは困難であるからである。
レーザ光散乱画像計測光学系30は、スポットスクリーン(開口)32、対物レンズ34、CCDカメラ36、および光学フィルタ38を有する。上記のようにリング状のビーム断面を有し損傷を生起するために加工対象物10の内部に集光されたレーザ光1は、リング状のビーム断面を有するまま再び発散するが、加工対象物10を抜け出た後にスポットスクリーン32により遮断される。しかし、損傷が集光位置3に生起された場合においては、入射レーザ光1の一部は集光位置3での損傷により散乱され、光路(進行方向)が変化する。その結果、散乱光5はスポットスクリーン32を通過することができる。その後、散乱光5は対物レンズ34を通過して拡大され、散乱像がCCDカメラ36によって撮像される。すなわち、本発明における損傷が生起されない場合には、散乱像は完全な暗視野となり、損傷が誘起された場合にのみ散乱像がCCD画面上に現れ、損傷の生起を確認することができる。また、レーザ照射により特許文献1記載の技術のようにプラズマを生起させる場合には、CCDカメラ36の前面にレーザ波長のみをカットする光学フィルタ38を配置してレーザ散乱光5をカットし、プラズマ発光のみを撮像することもできる。
レーザ光散乱画像計測光学系30により、加工対象物10に対する本発明における損傷を誘起できる照射条件(フルエンスしきい値)が決定される。決定された照射条件は直ちに照射手順にフィードバックされ、レーザ出力が決定された出力になるようにレーザ光源(図示せず)が調整される。加工対象物10は、上記のように、三次元ステージ12に固定されており、所定の位置に加工が施されるよう、三次元的に任意に駆動走査可能である。レーザ光1は、上記のように、照射光学系20を用いて加工対象物10に集光され、所定の位置に加工を施すことができる。
図2は、図1のレーザ加工装置100を用いた加工の手順を示すフローチャートである。図2に示すように、加工の手順は、加工のレーザ強度が未知の場合と既知の場合とで異なる。
加工のレーザ強度が未知の場合は、加工対象物10を三次元ステージ12に転載し、加工位置を位置決めした後、レーザ光1を加工対象物10に照射し、レーザ光散乱画像計測光学系30により、加工対象物10の損傷のしきい値を決定し、加工のレーザ強度を決定する(ステップS100)。そして、ステップS100で決定したレーザ強度で、照射光学系20を通じて、加工予定位置にレーザ光1を照射する(ステップS200)。そして、あらかじめ決められた加工予定ラインに沿って二次元/三次元的に三次元ステージ12を駆動走査し、加工予定ラインに沿った損傷を誘起して所望の加工を行う(ステップS300)。
加工のレーザ強度が既知の場合は、ステップS100の手順は必要ではなく、直ちにステップS200およびステップS300の手順を行う。
ここで、上記方法により生起する本発明における損傷のサイズ(レーザ光軸に対し垂直方向のサイズ)は、次の数値計算に従って計算することができる。本発明において使用するレーザ光は、その進行方向に対して垂直方向の光の強度分布(つまり、ビームの断面の強度分布)がガウス関数で表され、このような光ビームはガウシアンビームと呼ばれている。このようなガウシアンビームを加工対象物に対物レンズで集光すると、集光位置における光の強度分布I(r,z)およびビームの集光スポットサイズの半径w(z)は、それぞれ、次の(式1)および(式2)のように表される。
ここで、rはビームの断面方向の座標(ビームの中心でr=0)であり、zはビームの進行方向の座標である(焦点位置でz=0)。nは加工対象物の屈折率であり、λは真空中のレーザ波長である。Iは焦点位置におけるビーム中心(r=z=0)での光強度であり、wは焦点位置(z=0、この位置は「ビームウェスト」と呼ばれる)におけるビームの集光スポットサイズである。(式2)において、zはレイリー長と呼ばれるものであり、次の(式3)のように表される。
(式1)から、ビームウェスト(z=0)における集光スポットの周辺部(r=z)の光強度Iは、I=I/eの関係に従って中心部Iからその強度が減衰する。一方、集光スポットサイズとしては、慣例的には、ビームの集光スポットサイズの直径dを半値全幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)で考える。すなわち、断面方向のビームの光強度Iがビーム中心の光強度Iの半分になる(I=I/2)ところの集光スポットの直径で、レーザビーム断面方向の損傷の直径Dを定義する。換言すれば、ビームスポットサイズを、光強度が中心部の強度のI=I/eに減衰する位置か、または、I=I/2に減衰する位置かで考えるわけであるが、慣例では後者(FWHMでの定義)で考え、この場合、後者の定義に従うdは前者の定義に従った場合よりも2/√2In(2)=1.699だけ小さくなる(1.699分の1になる)。一方、ビームの進行方向においては、この光強度が半分になる位置はz=zである。以上に基づき、本発明における損傷のサイズを計算することができる。
すなわち、損傷のしきい値Ith以上の光強度Iにおける損傷に関し、(式1)においてI(r,z)=Ithとおくと、本発明における損傷のレーザビーム断面方向のサイズ(直径)Dおよびレーザビーム光軸方向のサイズ(長さ)Lは、それぞれ、次の(式4)および(式5)のように表すことができる。
ここで、ビームウェスト(z=0)における集光スポットサイズwは、使用する対物レンズの開口数をNAとおくと、次の(式6)で近似的に表すことができる。
そこで、(式4)および(式5)を用いれば、損傷のレーザビーム断面方向の直径Dおよびレーザビーム光軸方向の長さLをそれぞれ計算することができる。
本発明者は、上記の理論((式4)と(式5))に基づき、シリケートガラス(屈折率n=1.515)を対象に、波長800nmのレーザ光を集光した場合の損傷のサイズ(上記DとL)のレーザ強度依存性をシミュレーション計算した。図3は、そのシミュレーション結果を示す図である。図3(A)は、レーザビーム断面方向の損傷の直径Dのシミュレーション結果であり、図3(B)は、レーザビーム光軸方向の損傷の長さLのシミュレーション結果である。ここで、図3(A)および(B)には、いずれも、二つの異なる対物レンズ(NA=0.55とNA=1.30)を用いた場合のシミュレーション結果を示している。同図において、横軸は、レーザ強度Iを損傷のしきい値Ithで規格化した値(I/Ith)を目盛っている。すなわち、横軸のレーザ強度は、損傷のしきい値で規格化した値である。
図3(A)から、損傷のレーザビーム断面方向の直径Dに関しては、レーザ強度が増加するにつれて損傷の直径Dも増大することが容易に認識される。その際、注目すべきはそのサイズである。対物レンズの開口数が0.55の場合(NA=0.55)、レーザ強度Iがしきい値Ithの1.10倍に達すると、直径Dは増大するものの200nm程度である。さらに、対物レンズを開口数NA=1.30のものにすると、直径Dを100nm以下にすることができる。また、図3(B)から、損傷のレーザビーム光軸方向の長さLに関しては、開口数NA=0.55の場合、レーザ強度Iがしきい値Ithの1.10倍に達すると、Lはレーザ波長(800nm)にまで達していることがわかる。しかし、対物レンズの開口数を大きくしてNA=1.30にすると、損傷の長さLは150nm以下にまで小さくすることができる。このように、使用する対物レンズの開口数NAを大きくすることにより(例えば、NA>1)、損傷のサイズをレーザ波長の回折限界値の半分以下にまで小さくことができる。
このように、本実施の形態によれば、プラズマが生起するレーザ強度のしきい値よりも低い(例えば、1/1.5倍程度)レーザ強度を有するレーザ光を、集光位置において自己収束効果を生起させないように精密設計された縮小投影光学系を用いて加工対象物に集光照射するため、誘電体材料基板や半導体材料基板などの加工対象物の内部にプラズマを生起させることなく、加工に使用するレーザ波長の回折限界値の半分以下の極めて微細な改質領域を形成することができる。
なお、この微細な改質領域は、通常の方法で確認することは困難であるが、上記のように、暗視野型光散乱観察法を用いることにより、明確に改質が施された場所を特定することができ、所望の位置に当該微細な加工を施すことができる。
また、本発明者は、本発明を実証するために実験を行った。
(実験例1)
実験例1では、加工対象物としてシリケートガラス(商標名:BK7)を用いた。加工を施すレーザとして、フェムト秒チタンサファイアレーザ(波長800nm、パルス幅150fs)を使用した。そして、図1の装置により、レーザ光1を回折限界値(800nm×0.6=480nm)にほぼ等しい直径550nmのスポットにまで集光できることを確認した。これは、表面集光の対照実験、原子間力顕微鏡観察、数値シミュレーションにより確認した値である。
以下において、損傷の生起は、1箇所につきすべて単発のレーザパルス照射で行った。
(実験例2)
実験例2では、実験例1と同様にして、ガラスのフェムト秒パルスレーザ誘起損傷のレーザ強度依存性を調べた。すなわち、加工対象物としてシリケートガラス(商標名:BK7)を用い、レーザとしてフェムト秒チタンサファイアレーザ(波長800nm、パルス幅150fs)を用いた。図4は、このときのレーザ照射位置における暗視野光散乱画像の代表的な例を示す図である。図4(A)は、フルエンスF=1.45J/cm(イラディアンスI=6.6TW/cm)で誘起した、本発明における損傷の光散乱像を示し、図4(B)は、フルエンスF=2.1J/cm(イラディアンスI=9.4TW/cm)で誘起した、プラズマ発光の画像を示している。
すなわち、照射部位におけるイラディアンスIがしきい値I th=9.8TW/cmに達すると、照射部位にはスパーク状の可視発光が観測された(図4(B)参照)。これは、特許文献1記載の技術においても観測されているようなレーザ集光によるプラズマの生起である。次に、レーザ強度をプラズマ発生のしきい値I thよりも低くし、照射部位を光散乱画像により詳細に観測したところ、プラズマ発生のしきい値I thの1/1.5倍のイラディアンスしきい値I th=6.6TW/cmにおいても、図4(A)のように、プラズマは生起されることなく、レーザ光散乱像が観測されており、損傷が生起されていることが確認できた。このしきい値において、1パルスあたりの光エネルギは40nJであった。上記の数値シミュレーションや共焦点型顕微鏡によりこの損傷のサイズを見積もったところ、損傷のサイズは、使用したレーザ波長の回折限界値(800nm×0.6=480nm)よりもはるかに小さい100〜200nmであることがわかった。
このように、本発明によれば、プラズマを生起することなく、レーザ波長の回折限界値よりもはるかに小さい(回折限界値の半分以下の)サイズの損傷を誘起できることが実証された。
(実験例3)
そこで、実験例3では、ガラス(例えば、BK7ガラス)を対象にして、本発明における損傷のレーザ強度(イラディアンス)のしきい値のパルス幅依存性を調べた。使用したパルスレーザは、フェムト秒チタンサファイアレーザ(波長800nm、パルス幅150fs)、ピコ秒Nd:YAGレーザ(波長1064nm、パルス幅30ps)、ナノ秒Nd:YAGレーザ(波長1064nm、パルス幅10ns)などである。その結果、図5(A)に示すように、パルス幅が100フェムト秒から30ナノ秒の広い範囲にわたって、損傷のイラディアンスしきい値I thは、ほぼ6TW/cmと一定値を保つことがわかった。すなわち、損傷のイラディアンスしきい値I thは、使用するパルスレーザのパルス幅τには全く依存せず、ほぼ一定値をとることがわかった。これは、本発明における損傷を特徴付ける重要な実験事実である。
比較のため、特許文献1記載の技術におけるガラスに対するフルエンスしきい値のパルス幅依存性をイラディアンスに書き改めたものを図5(B)に示す。すなわち、図5(B)は、特許文献1記載の技術における損傷のレーザ強度(イラディアンス)のしきい値のパルス幅依存性を示している。
図5(A)と図5(B)において、加工対象物はともにガラスである。したがって、図5(A)と図5(B)を比較すれば、本発明が特許文献1記載の技術とは全く異なる機構に基づく加工であることは一目瞭然である。
逆に、本発明の損傷のしきい値を今度はフルエンスに換算して、パルス幅に対してプロットすると、図6に示すようになる。図6から、フルエンスしきい値Fthはパルス幅τに対して単調に減少する、つまり、Fth∝τの関係を満たすことがわかる。
すなわち、図6から明らかなように、本発明においては、特許文献1記載の技術で見られたようなスケーリング則(Fth∝√τ)は全く観測されず、すべてのパルス幅の範囲でFth∝τの関係がよく成り立つことがわかった。
ここで、本発明における損傷の生起の機構について説明する。本発明における損傷は、特許文献1記載の技術におけるようなプラズマ発生により生起される空洞状の損傷ではなく、密度変化/屈折率変化で特徴付けられる損傷である。上記のように、この損傷はパルス幅の値にかかわらず、単位時間、単位面積あたりの光エネルギ(つまり、イラディアンス)が一定値I thに達すれば誘起される現象である。このことは、多光子吸収により材料物質の化学結合に関与する電子が結合から解放され、この解放された電子の数(密度)がある一定値を超えると損傷が誘起されることを示唆している。結合に関与していた電子が解放されると、結合エネルギが瞬間的に弱くなり、電子の脱離に伴い、原子核の配置/構造が歪むことになる。その後、脱離していた電子が結合軌道に再び戻ってくると、原子核配置/構造は、その歪んだ配置/構造のまま凍結することになる。この様子を図7に模式的に示す。
すなわち、図7は、ガラスに対して本発明における損傷で誘起される構造変化を模式的に示す図である。図7(A)は、レーザ照射前のガラスの構造を示し、図7(B)は、レーザ照射後のガラスの構造を示している。前者では、ガラスは規則的な構造/配置を有し、後者では、ガラスの構造/配置は大きく乱れたまま凍結されている。このような構造変化は、金属−誘電体相転移に類似している。したがって、本発明における損傷(密度/屈折率変化)はこのような機構により誘起されていると考えられる。
(実験例4)
実験例4では、様々な加工対象物に対する本発明における損傷のレーザ強度しきい値を測定した。すなわち、上記ガラスで示した本発明における損傷は、もちろん、他の誘電体材料に対して生起可能である。そこで、開口数NA=1.07、波長800nm、パルス幅220fsのパルスレーザを用いて、損傷を生起するためのレーザ強度のしきい値(パルスエネルギ/フルエンス/イラディアンス)を、図1の装置を用いて測定した。いくつかの誘電体、例えば、フッ化カルシウム(CaF)、フッ化ストロンチウム(SrF)、フッ化バリウム(BaF)、フッ化マグネシウム(MgF)、およびBK7ガラス(SiO)に対する結果を、図8に示す。したがって、本手法は各種固体材料に対して極めて汎用性の高い技術であることがわかる。
このように、本発明によれば、様々な誘電体材料や半導体材料に対し、プラズマを誘起することなく、レーザ波長の回折限界値の半分以下のサイズを有する極めて微細な損傷(改質)を誘起することができる。このような損傷は、加工対象物に対し、焦点位置を自在に変えることにより、加工対象物内部の任意の位置に誘起することができる。
その際、この損傷は、屈折率変化となって現れるため、光学的な読み出しが可能な損傷である。したがって、このような微細な損傷スポットをメモリドットに用いれば、従来よりも記憶密度が1桁以上向上した二次元/三次元メモリを各種固体材料で作製することができる。
あるいは、本発明における損傷を固体材料中に任意に形成することにより、各種材料に微細なマーキングを施すことも可能となる。
あるいは、本発明における損傷は密度変化をも誘起するものであるため、このような損傷は材料切断の起点にもなる。切断予定ラインに沿って損傷を整列させれば、マイクロメートル以下の加工精度で、固体材料を切断することもできる。
このように、本発明は、プラズマを誘起することなく、100〜200nm、または、100nm以下の極めて微細な損傷を各種材料に施すことができる、汎用性の高い技術を提供するものである。
本発明に係るレーザ加工方法および装置は、様々な誘電体材料や半導体材料に対し、プラズマを誘起することなく、レーザ波長の回折限界値の半分以下のサイズを有する極めて微細な損傷(改質)を誘起することができるレーザ加工方法および装置として有用である。
本発明の一実施の形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図 図1のレーザ加工装置を用いた加工の手順を示すフローチャート (A)ガラス(屈折率n=1.515)におけるレーザビーム断面方向の損傷のサイズ(直径)のレーザ強度依存性のシミュレーション結果を示す図、(B)同ガラスにおけるレーザビーム光軸方向の損傷のサイズ(長さ)のレーザ強度依存性のシミュレーション結果を示す図 (A)本発明における損傷の光散乱像を示す図、(B)プラズマ発光の画像を示す図 (A)本発明における損傷のレーザ強度(イラディアンス)のしきい値のパルス幅依存性を示す図、(B)特許文献1記載の技術における損傷のレーザ強度(イラディアンス)のしきい値のパルス幅依存性を示す図 本発明における損傷のレーザ強度(フルエンス)のしきい値のパルス幅依存性を示す図 ガラスに対して本発明における損傷で誘起される構造変化を模式的に示す図 様々な加工対象物に対する本発明における損傷のレーザ強度しきい値の測定結果を示す図
符号の説明
1 レーザ光
3 集光位置
5 散乱光
10加工対象物
12 三次元ステージ
20 照射光学系
22 テレスコープ光学系
24 ダイヤフラム
26、34 対物レンズ
30 レーザ光散乱画像計測光学系
32 スポットスクリーン
36 CCDカメラ
38 光学フィルタ
100 レーザ加工装置

Claims (7)

  1. 加工対象物に損傷を生起させるイラディアンスしきい値以上、かつ前記加工対象物にプラズマを生起させるイラディアンスしきい値未満のイラディアンスのレーザ光を、光学系を介して前記加工対象物に集光照射し、前記加工対象物にプラズマを生起させることなく損傷を生起させるレーザ加工方法であって、
    前記加工対象物は、ガラス、フッ化カルシウム、フッ化ストロンチウム、フッ化バリウムまたはフッ化マグネシウムであり、
    前記レーザ光のイラディアンスは、
    前記加工対象物がガラスの場合は、6.60TW/cm以上であり、
    前記加工対象物がフッ化カルシウムの場合は、13.99TW/cm以上であり、
    前記加工対象物がフッ化ストロンチウムの場合は、12.57TW/cm以上であり、
    前記加工対象物がフッ化バリウムの場合は、10.69TW/cm以上であり、
    前記加工対象物がフッ化マグネシウムの場合は、16.50TW/cm以上であ
    前記損傷は、前記レーザ光の集光位置において暗視野型光散乱観察法により観察される、密度変化または屈折率変化である、
    レーザ加工方法。
  2. 前記光学系を、前記レーザ光の集光位置において自己収束効果を生起させないように設定することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 前記光学系は、対物レンズを有し、
    前記対物レンズは、前記レーザ光の集光位置において自己収束効果を生起させない開口数を有することを特徴とする請求項2記載のレーザ加工方法。
  4. 前記対物レンズは、開口数NA>1のレンズであることを特徴とする請求項3記載のレーザ加工方法。
  5. 前記光学系は、対物レンズを有し、
    前記レーザ光は、ビーム径を拡大した後、前記対物レンズに導入することを特徴とする請求項2記載のレーザ加工方法。
  6. 前記レーザ光を、所定のビーム断面形状に整形した後、前記加工対象物に集光照射し、前記加工対象物からの散乱光を、所定の開口を介して確認することにより、前記損傷の生起を確認することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  7. 前記レーザ光のパルス幅は、10フェムト秒から100ナノ秒の範囲内にあることを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
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