JP4628095B2 - 統合されたマイクロアレイシステムおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、マイクロアレイシステム、特に自動マイクロアレイシステムに関する。
ゲノミクスおよびプロテオミクス研究の近年の進歩によって、多くのヌクレオチド配列およびペプチド配列が利用可能になったが、遺伝子および/または遺伝子発現の存在および/または量に関して、高スループットの試料スクリーニングを必要とする。個々の工程(例えば、DNA分離、タンパク分画等)の高スループットのスクリーニングの自動化は、比較的単純な機器構成を使用して行なわれるが、自動化された高スループットスクリーニングにおける複数の異なる工程を統合するには、依然として問題がある。
例えば、1つまたは複数の分析物の検出および定量化のための試料解析は、シングルチップ(例えば、Agilent社あるいはCaliper Technologies社の「Lab−on−a−chip」を参照すること)を用いてナノボリュームで実行され得る。このような複数の分析物検出が、有利には、最小量の試料を用いて比較的短時間で実行され得る。さらには、試料塗布後の試料の取扱いから検出および解析までの全工程が、同じ装置内で実行される。しかし、超微細電気泳動を用いて検出された分析物の同定および定量化は、一般にその分析物の大きさに制限される。さらに、個々の分析物の分解能は、分析物間の大きさまたは電荷の差が小さくなるにしたがって、一層困難になる。このため、そのような超微細電気泳動システムは、一般に、分析物をその分子量で特徴付けすることに制限される。
分析物の分子量の高い分解能が特に重要である場合、複合的な試料解析は、レーザ脱離型のタイムオブフライト質量分光解析(例えば、Ciphergen Biosystems社のLD−TOFマルチ分析物脱離チップ、あるいはSequenome社のチップを参照すること)と組み合わせられ得る。ここでは、複合的な試料の成分は、担体チップ(例えば、アニオン交換樹脂または疎水的相互作用樹脂を備えたチップ)上で固定され、解析システムにおいて、その分子特性に従って脱離後、粒径解析に供される。LD−TOFを組み合わせた解析は、典型的には高感度であり、最小限の試料調製だけを必要とすることが多い。さらに、LD−TOFを組み合わせた解析は、特定の分析物において比較的高い分解能を提供する。しかし、特定の分析物の同定は、依然として寸法決定に大きく制限される。
また、特には、分析物がDNAあるいはRNAの場合、種々の形式の自動モジュラのPCRをベースにした解析が、当該技術において知られている。例えば、単一の試料を、特定の配列の有無について解析する場合、試薬および試料の全部またはほぼ全部が、シングルカートリッジ(例えば、Cepheid社のi−COREシステム)から自動システムに導入され得る。他方では特に、比較的多数の試料を同時に解析する場合、完全ロボット型PCRステーション(例えば、Orchid Biocomputer社のSNP Analysisシステム)が、採用され得る。このようなシステムは、典型的には、試料操作を核酸増幅および生成物解析と統合する解析手順を提供する。しかし、自動モジュラのPCRをベースにした解析は、典型的には感知可能な信号を生成するために標的DNAの増幅によるので、非常に複雑で、多数の間違いが生じ易い手順になる。さらに、PCRに基づくシステムは、試料以外の固有の信号を防ぐために、専用の機器を用いて専用の環境内で操作されることが多いが、試料のキャリーオーバーによる汚染に関連する問題が、依然として残るかもしれない。このため、自動モジュラのPCRをベースにした解析は、非常に高価なものになり易く、一般に核酸の解析専用に限定される。
さらなる例においては、核酸を含んだ試料は、少なくとも部分的に相補的で、かつ固定された核酸を有するそのハイブリダイゼーション特性によって解析され、これによって特定の試料上の定量的および定性的情報が提供され得る。核酸のハイブリッド環境の温度および/またはイオン強度を変化させることによって、核酸と対応する固相の固定化された核酸とのハイブリダイゼーションを制御することができ、また当該技術では数多くのシステムが知られている。 例えば、シリコンチップ上に固定されたオリゴヌクレオチドの高密度アレイは、該固定されたオリゴヌクレオチドの少なくとも一部と相補的である核酸を含有する試料に曝露され得る(例えば、Affymetrix社のGeneChipシステムを参照すること)。このようなシステムでは、処理された試料(典型的には、予め調製済みのcDNAの標識が付けられ、かつビオチニル化されたin−vitro転写産物)は、試薬の流れおよびハイブリダイゼーション温度をさらに制御するフルイディクスステーション内のチップに提供される。相補的標識が付けられた核酸が、チップ上の対応する核酸とハイブリダイゼーションされた後、該チップは、フルイディクスステーションから除去され、試料が蛍光標識の検出によって解析されるスキャナステーションまで手を使って移動される。このような解析装置は、典型的には、試料内の膨大な数のDNA/RNA分析物の同一性、存在、および/または量をユーザが測定することを可能にするが、多大な試料調製時間(典型的には数時間から2日以上)およびハイブリダイゼーション時間(例えば、40℃、約16時間)が必要となることが多い。さらには、そのようなシステムを用いて検出かつ定量化される分析物は、核酸に限定される傾向がある。
また、試料のキャプチャおよびハイブリダイゼーションは、静電力を用いて制御され得る(例えば、Nanogen社のNanoChipシステムを参照すること)。このようなシステムでは、キャプチャプローブおよびハイブリダイゼーション条件が、個々に制御され得るので、個々の分析物画素をカスタムにアドレッシングすることが可能となる。しかし、ローディングおよび読込み手順が複雑なために、解析工程が、少なくとも2つの独立した装置に分割される。つまり、分析物は、典型的にはローダー部分に結合され、一方、読取装置(すなわち、アレイプロセッサおよびスキャナ)は、試料の読出しを実行するであろう。
別のシステムでは、検出は、チップ(例えば、Motorola社のiSensorシステムを参照すること)上に固定された対応するオリゴヌクレオチドに結合された分析物オリゴヌクレオチドに、シグナリングオリゴヌクレオチドを結合させるときに、信号を提供する電子チップを用いて実行され得る。電子的な検出および定量化は、少なくともいくつかの利点を提供するかもしれないが、そのようなシステムの大半は、汚染に起因して非特異的な偽陽性および/または偽陰性の信号を生じ易い。さらには、そのようなシステムを用いて検出かつ定量化される分析物は、核酸に限定される傾向がある。
このため、マイクロアレイシステム用の種々のシステムが、当該技術において知られているが、依然として数多くの問題が残っている。とりわけ、種々のシステムは、少なくともいくつかの自動化を提供するかもしれないが、流体の取扱いおよび結合する分析物の試料検出/定量化は、典型的には別個の装置で操作されるので、システムに試料を適用した後に、ユーザによる少なくともなんらかの介入が必要となる。さらには、知られているマイクロアレイシステムの全部またはほとんどは、核酸あるいはペプチドの解析に限定される。このため、自動解析装置用の方法およびシステムの改善が、依然として必要とされている。
本発明は、解析装置を操作する方法、特に、試料処理および種々の分析物(例えば、核酸、タンパク試料、低分子量化合物等)の検出/定量化を、単一の解析装置で完全に自動化することを可能にする、自動マイクロアレイシステムを操作する方法に向けられたものである。
本発明の主題の一態様では、バイオチップ上の分析物を解析する方法は、複数の所定位置に複数の基質を有するバイオチップを受け取る第1のセクションおよび第2のセクションを備えた解析装置が提供される一工程を含む。別の工程では、基質の少なくとも1つに分析物を結合できる条件下で、第1のセクション内で、非分析物および分析物を含んだ試料とバイオチップを接触させ、さらに別の工程では、バイオチップが、第1のセクションから第2のセクションに自動的に移動されるように、第1のセクションは第2のセクションに作用結合される。さらなる工程では、バイオチップ上の基質の少なくとも1つへの分析物の結合が、第2のセクションにおいて光学的に検出される。
想定されるバイオチップは、自動アクチュエータを用いてマガジンから第1のセクションに提供され得、該マガジンは、解析装置内に配設され、また第1のセクションが、少なくとも第2のバイオチップを受け取るように構成され得ることがさらに好ましい。第1のセクションは、エネルギ源(例えば、超音波、マイクロ波、および/または加熱/冷却源)をさらに含んでよい。想定される試料は、組織を含んだ生物学的流体、核酸、ペプチド、および/または酵素抑制因子を分析物として含んでよい。したがって、適切な基質は、架橋剤を介してバイオチップに非共有結合されてよいか、あるいは非共有結合されなくてよい、核酸、ペプチド、および/または酵素を含む。
接触させる好適な工程は、解析装置内に配設された自動ピペットを用いて試料をピペットで移す一工程を含んでよく、バイオチップは、加熱されてよいか、あるいは加熱されなくてもよい。作用結合させる特に想定される工程は、第1のセクションの第1のプラットフォームから第2のセクションの第2のプラットフォームに、バイオチップを移動させる自動アクチュエータを提供する工程を含み、光学検出の好適な工程は、バイオチップ上に設けられた基準標識からの基準信号を用いて焦点が合わせられ得る共焦点顕微鏡または暗視野顕微鏡を使用した、蛍光信号、化学発光信号、および/またはリン光信号の検出を含む。
本発明の主題の別の態様では、バイオチップ上で分析物を解析する方法は、基準標識および複数の基質を付けたバイオチップが提供される一工程を含んでよく、少なくとも1つの基質が、分析物を結合する。別の工程では、この基準標識(例えば、蛍光物質、発光遺伝子基質、および/またはリン光化合物から成る)は、基準信号を発生させるために照射され、分析物は、分析物信号を発生させるために照射される。さらに別の工程では、焦点面が、基準信号を用いて光学検出器に対して決定され、光学検出器は、焦点面に対して調整され、さらなる工程では、分析物信号は、光学検出器を用いて取得される。
基準標識および/または分析物の好ましい照射には、暗視野照明法を含み、レーザを用いた分析物の照射が、特に好ましい。さらに特に想定される基準標識および分析物の照射は、独立した光源を用いて実行されてよい。
本発明の主題のさらなる態様では、解析装置を操作する方法は、検出器に結合されたデータ転送インタフェース、マルチ試薬パック、自動ピペット、および/または試料処理プラットフォームから成る解析装置が提供される一工程を含む。別の工程では、データ転送インタフェースは、解析装置のユーザ以外の人に電子的に結合され、さらに別の工程では、検出器、マルチ試薬パック、自動ピペット、および/または試料処理プラットフォームから、データ転送インタフェースを介してデータが解析装置のユーザ以外の人に提供される。さらなる工程では、データを利用して解析装置の動作状態が解析される。
操作の特に好適な方法は、ユーザ以外の人が解析装置に対して離れた場所にいて、データを提供する工程が、インターネットを介して、あるいはモデム接続を介して実行される方法を含む。データは、解析装置のユーザの動作に応じて、あるいはユーザ以外の人の要求に応じて提供されてよい。想定されるデータは、マルチ試薬パック内の試薬のバッチ番号、製造日、有効期限、または種類と、マルチ試薬パック内の試薬の容量と、自動ピペットを用いて移送された液体の容量と、試料処理プラットフォームの温度と、解析装置を用いて実行された試験の種類とに関連してよい。したがって、解析装置の動作状態は、1つまたは複数の構成要素の不具合、および/または1つまたは複数の試薬が無くなったことを含んでよい。
本発明の主題のさらに別の態様では、マーケティング(marketing)方法は、解析装置内の構成要素の状態データを受け取るデータ転送インタフェースを備えた解析装置が提供される一工程を含む。別の工程では、このデータ転送インタフェースは、解析装置に対して離れた場所にあるシステムに電子的に結合され、さらに別の工程では、状態データは、データ転送インタフェースを用いて該遠隔システムに提供される。さらに別の工程では、構成要素の交換品の供給を開始するために、状態データが遠隔システムで使用される。
特に想定される解析装置は、バイオチップ上の基質への分析物の結合を解析し、特に想定される構成要素は、試薬を含み、構成要素の状態データは、解析装置内の試薬の容量である。電子的結合は、インターネットへのモデムまたは他のデータ転送接続を介して実行されてよく、状態データの送信は、解析装置のプロセッサで実行される所定のスケジュールによって、あるいは離れた場所にあるシステムのプロセッサで実行される所定のスケジュールによって制御されてよい。送信の特に好適な供給の開始は、発注あるいは在庫管理(例えば、構成要素のパッケージングおよび/またはラベリング、あるいは構成要素供給の状態/不足を表示する顧客への警報)の自動作成工程を含む。
本発明の種々の目的、特徴、態様、および利点は、同様の符号が同様の構成要素を表す添付図面とともに、本発明の好適な実施形態の以下の詳細な説明からより明白となろう。
本発明者らは、バイオチップを採用した統合解析装置を用いて、1つまたは複数の分析物を検出かつ/または定量化できることを見出し、(a)分析物および/またはバイオチップの処理、分析物の検出、および/または定量化が、ユーザの介入を必要としない工程に統合されており、(b)該統合された解析装置は、核酸、ペプチド、および小分子(例えば、酵素基質あるいは阻害遺伝子等)を含む、種々の生化学的に異なる分析物を同時にあるいは後から解析することを可能にするように構成されている。
本願明細書において用いられるように、「解析装置」という用語は、1つまたは複数の分析物を検出かつ/または定量化するために用いられる、任意の装置または装置の組み合わせを意味する。特に好適な解析装置は、マイクロアレイシステムを含み、ここで「マイクロアレイシステム」という用語は、複数の分析物が、バイオチップ上の複数の基質に所定位置で結合され、かつ分析物の少なくとも1つの存在および/または量が測定される、統合システムを意味する。
また本願明細書で用いられているように、「バイオチップ」という用語は、一般に、複数の基質が、その上で所定位置に固定された担体を意味し、かつ基質の少なくとも1つが試料から分析物を結合する。あるクラスの特に好適なバイオチップは、基質に結合された多機能マトリクス層に結合された担体を含み、該多機能マトリクス層は、担体の自己蛍光、担体の入射光吸収、担体の荷電効果、および担体の表面凹凸のうち少なくとも1つの低減を提供し、かつ基質は、試料流体がバイオチップに接触する際に、試料流体内に配設された分析物に結合する。
代替的には、別のクラスの特に想定されるバイオチップは、複数の第1の所定位置内に複数の第1の基質を含み、該複数の第1の基質の各々は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、糖質、および薬理的活性のある分子から成る群から選択されたクラスに属する。複数の第2の所定位置内の複数の第2の基質が、そのようなバイオチップにさらに含まれてよく、該複数の第2の基質の各々は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、糖質、および薬理的活性のある分子から成る群から選択されたクラスに属し、第1の基質の各々のクラスおよび第2の基質の各々のクラスは同じではない。特に想定されるバイオチップが、同時係属米国特許出願第09/735402号(2000年12月12日出願)、および同時係属国際出願PCT/US01/47991号(2001年12月11日出願)に開示されており、これらはともに参照によって本願明細書に組み入れられている。
想定されるバイオチップは、(閉じられてもよいし、閉じられなくてもよい)ハウジング内にさらに配設けられてよく、特に好適なバイオチップは、基準標識および複数の基質を所定位置に含むマルチ基質チップを、少なくとも部分的に封入するハウジングを備え、該基準標識は、第1の光源によって第1の角度で照射され、該複数の基質の少なくとも1つは、第2の光源によって第2の角度で照射され、かつ該ハウジングは、第1の角度および第2の角度が同じではないように構成されている。さらに特に想定されるバイオチップが、同時係属国際出願PCT/US02/03917号(2002年1月24日出願)に開示されており、これは参照によって本願明細書に組み入れられている。
さらに本願明細書で用いられているように、「分析物」という用語は、存在、量、または活性が、試料から測定される分子または分子集合を意味する。特に想定される分析物には、天然核酸および合成核酸、天然ペプチドおよび合成ペプチド、薬理的活性のある分子、生物学的作用因子、ウイルスおよびそれらの一部分、細菌細胞およびそれらの一部分、ならびに真核細胞およびそれらの一部分を含む。
例えば、分析物が、天然核酸または合成核酸を含む場合、適切な分析物は、オリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド、DNAおよびRNA(例えば、cDNA、増幅DNA、in−vitro転写産物、tRNA、rRNA等)、核酸類似体(例えば、ペプチド核酸、ホスホロチオネート核酸等)、および官能基あるいは非官能基(例えば、放射性同位元素、ビオチン、蛍光物質等)と共有結合あるいは非共有結合した核酸錯体を含む。同様に、分析物が、天然ペプチドまたは合成ペプチドを含む場合、適切なペプチドは、オリゴペプチド(例えば、2〜20のアミノ酸)、ポリペプチド(例えば、21〜20000以上のアミノ酸)、天然および/または非天然の(例えば、D配置またはL配置)アミノ酸を含み得る線形、環状、および/または分岐ペプチド、および官能基あるいは非官能基(例えば、糖タンパク、リポタンパク、ビオチン、放射性同位元素標識体等)と共有結合あるいは非共有結合したペプチド錯体を含む。
想定される薬理的活性のある分子は、細胞の増殖、構造保全、および/または代謝と相互作用する分子を含む。したがって、適切な分子は、アポトーシス、細胞***または減数***、チューブリンの会合および分解、酵素抑制剤または酵素活性化剤、およびDNA/RNA発現のためのシス活性およびトランス活性調節要素を含む、種々の生物学的過程と相互作用する分子を含む。生物学的作用因子は、種々の器官および組織の機能のために分泌された作用因子を特に含み、またホルモン、サイトカイン、ケモカイン、および抗体を含む。ウイルス、細菌細胞、および真核細胞に関しては、知られているすべてのウイルス、1つまたは複数の細菌細胞および真核細胞、ならびにそのフラグメント(例えば、膜およびそれらの成分、リボソームおよびそれらの成分、細胞小器官およびそれらの成分等)が、本願明細書で用いられるのに適していると想定されることを理解すべきである。さらに想定される分析物は、組織、および特に動物組織を含んでもよい。
さらに特に想定される態様では、分析物の特徴は、その1つまたは複数の基質に(特異的に)結合する能力であってもよく、ここで「分析物の結合」という用語は、生理的pH、20℃において、解離定数K10−4M以下および150mMより小さい全塩濃度を有する錯体を形成する、分析物と基質との間の非共有結合性相互作用を意味する。「分析物の結合」という用語は、基質を酵素の活性部位に結合させることを特に含むこともさらに理解されるべきである。したがって、本願明細書で用いられる「基質」という用語は、分析物を結合して、生理的pH、20℃において、解離定数K10−4M以下および150mMより小さい全塩濃度を有する錯体を形成することのできる、任意の組成、分子、または分子集合を意味する。特に好適な基質には、天然核酸および合成核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)、天然ペプチドおよび合成ペプチドならびに特に抗体(およびそれらのフラグメント)、酵素、小分子、ウイルスおよびそれらのフラグメント、および1つまたは複数の細菌細胞および真核細胞およびそれらのフラグメント(例えば、膜およびそれらの成分、リボソームおよびそれらの成分、細胞小器官およびそれらの成分等)が、本願明細書で用いるのに適していると想定される。さらに想定される基質には、組織、および特に動物組織を含んでもよい。
したがって、「非分析物」という用語は、特異的結合がないことに基づくか、かつ/またはその化学組成の点で、分析物ではない、任意の組成、分子、または分子の集合体を意味する。例えば、試料が、サイトカインおよびリボソームタンパクを含み、基質が、サイトカインに対して向けられた抗体を含む場合、サイトカインは分析物として働き、リボソームタンパクは非分析物として働く。しかし、試料は、比較的高い親和性で基質に結合する分子を含んでもよく、分子の1つだけが分析物であり、その他の分子は分析物ではない(例えば、基質に対して相補的な単一の塩基対ミスマッチを有する一本鎖核酸、および基質に対して完全相補性を有する一本鎖核酸)ことが認識されるべきである。ここでは、試験条件に応じて、分析物の一方のみあるいは両方の分析物であってよい。
図1Aは、ハウジング110を備えた例示的な統合マイクロアレイシステム100を概略的に示しており、該ハウジングにおいて、ロボットアセンブリ120が、自動ピペット124および自動アクチュエータ123の動作を制御する二次アクチュエータ122の動作を制御する。フルイディックスステーション130が、複数のマルチ試薬パック132を含む。試料ステーション140は、好適には複数の試料容器142(例えば、マイクロウェルを有するマイクロプレート)から構成される。ピペット先端部格納領域150は、自動ピペット124用の使い捨て可能なピペット先端部を含み、マガジンホルダ160は、複数のマガジン162を含み、該マガジン162は、少なくとも2枚の、およびより典型的には少なくとも8枚のバイオチップを格納する。このバイオチップは、マガジン162から(超音波源、マイクロ波源、ヒータ、および/またはクーラなどのエネルギ源をさらに含んでよい)試料処理プラットフォーム170に移動され、そこでバイオチップが、試料容器142からピペットで移された試料を受け取ってよい。代替的には、より高いハイブリダイゼーションの特異性を達成するために、ストリンジェンシーステーション181(例えば、ストリンジェンシーステーション上に置かれたときに、バイオチップに熱および/または冷却を提供する熱的要素)が含まれてよい。基質への分析物の結合を促進し、かつプラットフォームから非分析物を除去するために、バイオチップが試料処理プラットフォーム上にある間に、インキュベーション、加熱、冷却、ストリンジェンシーの調整、および/または洗浄から成る次工程が、バイオチップ上で実行される。このような試料操作工程に必要とされる試薬(結合された分析物用の染色試薬を含む)は、有利にはマルチ試薬パック132から取り出される。一旦分析物がバイオチップ上で適切に処理されると、分析物の検出および/または定量化のために、バイオチップは、プラットフォームから自動アクチュエータ123を介して光学検出器180まで移動される。データ転送装置190は、解析装置の種々の構成要素に電子的に結合され、かつ遠隔システムまたは操作者以外の人(図示せず)にデータを提供する。図1Bに、例示的な解析装置の斜視図が示されている。
したがって、本発明の主題の特に好適な一態様では、バイオチップ上の分析物を解析する方法は、第1のセクションおよび第2のセクションを有する解析装置が提供される工程を含み、両セクションは、複数の所定位置に複数の基質を有するバイオチップを受け取る。別の工程では、バイオチップは、基質の少なくとも1つに分析物を結合できる条件下で、第1のセクション内で非分析物および分析物を含んだ試料と接触される。さらに別の工程では、バイオチップが、第1のセクションから第2のセクションに自動的に移動されるように、第1のセクションは第2のセクションに作用結合され、さらにまた別の工程では、バイオチップ上の基質の少なくとも1つへの分析物の結合が、第2のセクションにおいて光学的に検出される。
特に想定される解析装置は、検出および(a)バイオチップへの試料塗布、(b)バイオチップ上での基質への分析物の結合、(c)ハイブリダイゼーションストリンジェンシーの調整(例えば、分析物基質複合体の温度を変化させること、分析物基質複合体環境内でイオン強度を変化させること、あるいは溶媒を変化させることによる)、および(d)分析物が結合を保ち、非分析物の少なくとも75%(より典型的には少なくとも95%、および最も典型的には少なくとも99%)が、バイオチップから洗い出されるようにバイオチップを洗浄することのうち少なくとも1つが、好適にはユーザが介入することなく(すなわち、ユーザが手でバイオチップを操作することなく)同一の装置内で実行される装置を含む。さらに特に想定される解析装置は、試料処理プラットフォーム、1つまたは複数のマルチ試薬パック、ロボットアセンブリ、および光学検出器または他の検出器をさらに含み得る、統合マイクロアレイシステムを含む。
第1のセクションに関し、第1のセクションがバイオチップを受け取るように構成される限り、そのようなセクションは、種々の構成を有してよいことが想定され、バイオチップは、バイオチップ上の基質の少なくとも1つに分析物を結合できる条件下で、非分析物および分析物を含んだ試料と接触され得る。したがって、特に適した第1のセクションは、バイオチップと係合する概ね平坦な表面を含み、あるいはバイオチップを所定位置において受け取り、かつ保持するために、バイオチップと係合する少なくとも1つのガイド要素(例えば、レール、突起部、あるいは他の要素)を含んでよい。例えば、適切な第1のセクションは、バイオチップを受け取る概ね平坦なプラットフォーム形またはU字トレイ形に形成されてよい。さらには、想定される第1のセクションは、少なくとも第2のバイオチップを受け取るように構成されてよいことが理解されるべきであり、特に好適な態様では、適切な第1のセクションは、典型的には1〜10枚のバイオチップを受け取るように構成されるであろう。
特に好適な第1のセクションは、基質の少なくとも1つへの分析物の結合を可能にする予め選択された条件を提供するように構成されてよい。例えば、適切な第1のセクションは、直接的または間接的にバイオチップ(および故に基質分析物複合体に)にエネルギを供給するエネルギ源に結合されてよい。直接的なエネルギ伝達が望まれる場合、エネルギ源は、バイオチップ上の基質分析物複合体にエネルギを届けるために、熱放射/熱対流および/または電磁放射(例えば、マイクロ波源)を含んでよい。代替的には、直接的エネルギ源は、バイオチップ内の流体に接触する超音波プローブを含んでもよく、流体は、基質分析物複合体を含んでいる。
他方、間接的なエネルギ伝達が望まれる場合、適切なエネルギ源は、前記第1のセクションを介してバイオチップ上の基質分析物複合体に熱または冷却を供給する、熱素子(例えば、ペルチェ素子、ヒータ、またはクーラ)または他のヒータおよび/またはクーラ要素を含む。例えば、適切な第1のセクションは、アルミニウムから製造されてよく、ペルチェ素子が一方の側に結合されてよいが、この場合バイオチップはその反対側に配設されるであろう。
さらに別の特に好適な態様では、バイオチップを少なくとも1つの座標に沿ってマガジンから第1のセクションに移動させる自動アクチュエータを用いて、バイオチップは、マガジンから第1のセクションに提供される(当該マガジンは、解析装置内に配設されるのが好ましい)。例えば、マガジンは、第1のセクションに近接して位置決めされ、2つの開口部を含んでよく、アクチュエータは、第1の開口部に導かれ、バイオチップは、第2の開口部を介して第1のセクション(例えば、試料処理プラットフォーム)に進む。しかし、別の態様では、バイオチップは、ユーザが手によって、あるいは任意の適切な送り機構を用いて自動的に、第1のセクションに提供されてもよい。例えば、想定される送り機構は、シュート、コンベヤベルト等を含む。さらには、第1のセクションは、第2のセクション(または解析装置内の他の構成要素)に対して移動されてよいことが認識されるべきであり、第1のセクションは、(例えば、ステッピングモータによって動かされるレール上で)少なくとも1つの座標に沿って解析装置内で移動可能であることが特に好ましい。
第2のセクションに関し、該第2のセクションは、バイオチップを受け取り(好適には第1のセクションから直接)、バイオチップ上の基質への分析物の結合を検出する光学検出器をさらに備えることが一般的に好ましい。したがって、適切な第2のセクションは、解析装置内において第1のセクションに近接して位置することになり、好適には、バイオチップが、直接的かつ自動的に第1のセクションから第2のセクション(例えば、バイオチップを受け取りかつ保持するためにバイオチップと係合する、略水平な表面、ガイドレール、あるいは他の要素を含む)に移動されるように構成される。
例えば、バイオチップの直接的かつ自動的な移動(すなわち、ユーザがバイオチップを手で動かすことのない移動)には、自動アクチュエータまたはコンベヤベルト式の機構を用いて、近接する第1のプラットフォームから第2のプラットフォームにバイオチップを水平に移動させることを含んでよい。他方では、バイオチップの直接的かつ自動的な移動には、第2のセクションよりも高い位置から第2のセクションに(例えば、第1のセクションを傾けることによって)バイオチップを滑動させることを含んでもよい。代替的には、バイオチップの移動には、2つ、およびより典型的には3つの座標に沿ってバイオチップの移動を制御するロボットアセンブリを用いて、第1のセクションから第2のセクションにバイオチップを直接的かつ自動的に移動させることを含んでもよい。
さらに、適した第2のセクションは、解析装置内の固定位置か、あるいは可動位置にあってよいことが想定され、第2のセクションが可動である場合、第2のセクションの移動は、1、2、または3つの座標に沿ってよいことが想定される。さらには、統合マイクロアレイシステムの好適な態様においては、第2のセクションの少なくとも1つの環境変数が制御されてよいことが想定される。例えば、第2のセクションの特に想定される構成では、温度および湿度が、(例えば、ペルチェ素子および/または加湿器を用いて)制御されてよい。
想定される光学検出器は、一般にバイオチップ上の所定位置で光信号を検出できるあらゆる光学装置を含み、特に想定される検出器は、共焦点顕微鏡および/または暗視野顕微鏡に光学的に結合されてよい、光電子増倍管、電荷結合素子(CCD)を含む。このような光学検出器によって検出される想定される光信号は、蛍光信号、化学発光信号、および/またはリン光信号を含む。当該技術において知られているバイオチップからの光信号を検出するために光学検出器は数多くあり、知られている装置のすべてが、ここで用いられるのに適していると考えられる。さらに好適な構成では、バイオチップは、照射されると基準信号を発生する基準標識を含み、光学検出器は、基準信号を用いて焦点が合わされる(以下に記載)。
したがって、第1および第2のセクションの特定の構成によれば、第1のセクションを第2のセクションに作用結合させる多数の構成があることを理解すべきである。しかし、あらゆる形式の作用結合によって、第1から第2のセクションへのバイオチップの自動移動が可能になるであろうことが一般に想定される。本願明細書で用いられるバイオチップの「自動移動」という用語は、ユーザが手を使ってバイオチップを接触かつ/または移動させることなく、バイオチップが第1から第2のセクションに移動されることを意味する。したがって、作用結合は、バイオチップが、第1から第2のセクションに自動的に移動されるように(例えば、1つまたは複数の方向に動く、ロボットアセンブリ、コンベヤベルト、またはアクチュエータを介して)、第1および第2のセクションを相互に対して位置決めすることによって達成されてよく、想定される位置決めには、一方のセクションを他方のセクションに対して固定して位置決めすること(例えば、第1および第2のセクションは固定かつ当接した位置になる)、あるいは一方のセクションが他方のセクションに対して移動するように可動的に位置決めすること(例えば、第1のセクションは、モータによって作動されるガイドレールに沿って、第2のセクションに当接する位置に動く)を含んでよい。
適した解析装置は、(解析装置に電子的に結合され、かつ機能(例えば、解析装置の、インキュベーション工程の期間および温度、実行される分析の種類、データ解析等)の少なくとも一部を制御する)コンピュータに、環境情報を提供する種々のセンサをさらに含んでよく、特に好適なセンサは、湿度センサおよび/または温度センサを含む。またさらに想定されるセンサは、バーコード読取装置を含んでよく、試薬パック、バイオチップ、および試料容器のうち少なくとも1つにあるバーコードを読み取るであろうことが特に好ましい。
想定されるバイオチップに関し、適切なバイオチップは、所定位置内の複数の基質が結合される担体を含むであろうことが一般に想定され、該基質の少なくとも1つは、分析物を選択的に結合することができる。あるクラスの特に好適なバイオチップは、基質に結合された多機能マトリクス層に結合された担体を含み、該多機能マトリクス層は、担体の自己蛍光、担体の入射光吸収、担体の荷電効果、および担体の表面凹凸のうち少なくとも1つの低減を提供し、かつ基質は、試料流体がバイオチップに接触する際に、試料流体内に配設された分析物に結合する。
代替的には、別のクラスの特に想定されるバイオチップは、複数の第1の所定位置内に複数の第1の基質を含み、ここでは複数の第1の基質の各々は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、糖質、および薬理的活性のある分子から成る群から選択されたクラスに属する。複数の第2の所定位置内の複数の第2の基質が、そのようなバイオチップにさらに含まれてよく、複数の第2の基質の各々は、ポリペプチド、ポリヌクレオチド、糖質、および薬理的活性のある分子から成る群から選択されたクラスに属し、第1の基質の各々のクラスおよび第2の基質の各々のクラスは、同じではない。特に想定される態様では、複数の基質の少なくとも1つは、架橋剤を介してバイオチップに非共有結合している。特に想定されるバイオチップは、米国特許同時係属出願第号09/735402号、および国際特許出願PCT/US01/47991号(上記)に開示されている。
想定されるバイオチップは、(閉じられてもよいし、閉じられなくてもよい)ハウジング内にさらに配設されてよく、特に好適なバイオチップは、基準標識および複数の基質を所定位置に含むマルチ基質チップを少なくとも部分的に封入するハウジングを備え、該基準標識は、第1の光源によって第1の角度で照射され、該複数の基質の少なくとも1つは、第2の光源によって第2の角度で照射され、かつ該ハウジングは、第1の角度および第2の角度が同じではないように構成されている。さらに特に想定されるバイオチップが、同時係属国際出願PCT/US02/03917号(上記)に開示されている。
想定される方法の特に好適な態様では、複数の所定位置に複数の第2の基質を有する第2のバイオチップが、第1および第2のセクションの少なくとも1つにおいて提供されてよく、該第2のバイオチップは、第2のバイオチップの第2の基質の少なくとも1つに第2の分析物を結合できる条件下で、第1のセクション内で第2の非分析物および第2の分析物を含んだ試料と接触される。本発明の主題に限定しない限り、第1および第2のバイオチップの基質は、異なるクラスに属することが想定される。例えば、一方では第1のバイオチップが、基質として核酸を含んでよく、他方では第2のバイオチップは、基質としてペプチドを含んでよい。当然、想定されるバイオチップが、少なくとも2つの異なるタイプの基質を含んでもよいことも認識されるべきであり、想定されるタイプの基質は、核酸、ペプチド、小分子、薬理的活性のある分子、ウイルス、細菌または真核細胞あるいはそれらの一部分、および組織を含む。したがって、特に好適な試料は、生物学的流体(例えば、全血または処理血、血漿、血清、生検試料、尿、脊髄液、唾液等)を含み、特に好適な分析物は、組織、核酸、ペプチド、および酵素抑制因子を含む。
バイオチップ上の試料および/または基質の特定のタイプに応じて、バイオチップを試料に接触させる工程には、自動塗布が含まれることが一般に想定されるが、試料をバイオチップに手で塗布することも、適切であると考えられる。特に好適な態様においては、試料は、液体であり、分析装置内に配設された自動ピペットを用いてピペットから移される(例えば、流体の吸引は、モータまたは電動真空ポンプを用いて行われる)。当該分野では多数の自動ピペットが知られており、知られている自動ピペットのすべてが、ここで用いられるのに適していると考えられる。特に好適な自動ピペットは、Gilson社、Eppendorf社、およびRainin社の自動ピペットであり、これらはさらに変形されてもよいし、さらには変更されなくてもよい。
想定される自動ピペットの特に好適な変形例は、容量センサおよび先端部高センサのうち少なくとも1つを含むであろう。例えば、特に好適な容量センサは、ピペット先端部内にレーザビームを使用してよく、先端部内の吸引された液体の高さ(およびこれを用いて容積)を測定するために、該レーザビームが用いられる。別の特に好適な態様は、ピペット先端部の流体分与端部と流体が分与される表面との間の距離を測定するのに用いられる、超音波(または第2のレーザ)ビームを含む。
分析物の結合を光学的に検出する工程に関し、知られているすべての検出方法が、ここで用いられるのに適していることが一般に想定されよう。しかし、特に好適な検出工程においては、非分析物は、非分析物の解離または非結合を促進する条件を提供することによって、検出に先だってバイオチップから除去される。例えば、適切な条件には、洗浄液(例えば、マルチ試薬パックから提供される)を用いた洗浄、温度変更(例えば、加熱)、超音波処理、等が含まれてよい。結合の光学検出は、放射、発光、または色素の光吸収、あるいは分析物に結合された他の標識の検出を用いて実行されてよい(ここでは、色素または他の標識を結合させる工程は、個別の工程で行われてよい)。
特に好適な検出は、化学発光、蛍光発光、および/またはリン光の検出を含み、(別のセクションあるいは当該セクション内に設けられてよい)暗視野顕微鏡または共焦点顕微鏡とともに、光電子増倍管を用いて実行されてよい。特に好適な光学検出は、焦点面が、基質に結合された分析物の照明(および故に光退色)を回避する工程において決定される工程を含む。
このため、本発明の主題の別の特に好適な態様では、バイオチップ上の分析物を解析する方法は、基準標識および基質の少なくとも1つが分析物を結合する複数の基質を有するバイオチップを提供する工程、基準標識を照射して基準信号を発生させる工程、分析物を照射して分析物信号を発生させる工程、基準信号を用いて光学検出器に関する焦点面を決定する工程、焦点面に対して光学検出器を調整する工程、および光学検出器を用いて分析物信号を取得する工程を含む。
バイオチップに関して、上記考察と同じ考察が適用される。特に想定されるバイオチップは、(バイオチップの角部分に位置決めされてよい)少なくとも1つ、より好適には2つ、最も好適には4つの基準標識を含み、適した基準標識は、光学的に検出可能な多数の素子を含む。他の素子のうち、適した基準標識は、蛍光物質、発光遺伝子基質、およびリン光化合物を含む。代替的には、色素混合物の色素も適している。
さらに、適切なバイオチップは、1つまたは複数のクラスの(化学的に異なってよいか、あるいは異なっていなくてもよい)基質を有してよく、想定される基質は、核酸、ペプチド、および酵素抑制因子を含み、基質の少なくとも1つが、架橋剤を介してバイオチップと非共有結合している。特に好適な架橋剤は、知られている類縁対を含み、これはペプチドまたは小分子を含み得る。例えば、想定される架橋剤は、ビオチン/ストレプトアビジン、抗体(フラグメント)/ハプテン、キレートされたニッケル/ポリヒスチジル部分等を含み、類縁対のいずれかは、バイオチップに(共有あるいは非共有)結合してよい。したがって、基質への分析物の結合は、非共有結合であることが好ましいが、共有結合が除外されるわけではない。
さらに好適な態様では、バイオチップは、解析装置内で自動アクチュエータを用い、試料処理プラットフォーム(例えば、上記の第1のセクション)から検出器(例えば、上記の第2のセクション内)まで移動される。想定される自動アクチュエータは、ステッピングモータを用いて少なくとも2次元で、特に好適には3次元で制御されるロボットアクチュエータを含む。しかし、他の移動手段も適切に想定され、コンベヤベルト、滑動部等を含む。
基準標識を照射する想定される工程は、基準標識が、光学検出および焦点合わせを可能にするのに十分な光を受ける限り、多数の方法で実行されてよい。したがって、基準標識の適した照射は、(例えば、バイオチップのハウジングを介した)暗視野照明法を含み、これは分析物が、光に反応し易い標識を含んでいる場合には特に好ましい。しかし、基準標識の直接照明法も、ここで用いるのに適していると想定される。したがって、照射用光源は、かなり幅広い種類のものであってよく、分析物の照射に用いられる光源以外の光源を用いた基準標識の照射を含んでよい。例示的な光源は、種々のレーザおよびレーザダイオード、LEDダイオード、白熱光源および蛍光光源等を含む。
したがって、分析物の位置に対する空間的関係が知られている基準標識を照射することによって、検出装置(好適には共焦点顕微鏡)の焦点面を決定するために基準標識が用いられてよい。したがって、および特に2つ以上の基準標識が用いられる場合、バイオチップの凹凸のある表面に配設された分析物の正確な焦点合わせが、新しい分析物毎に再び焦点を合わせる別の工程を必要とせずに可能となる。さらに、独立した基準標識を使用すれば、有利には、分析物への光損傷が著しく低減されるか、あるいは全く光損傷のない波長を有する光を用いて、焦点合わせ用にバイオチップを照射することが可能となる。光学検出器の調整は、種々の方法で行われてよく、典型的には光学検出器とバイオチップとの間の少なくとも一次元の相対移動を含むであろう。しかし、バイオチップは、少なくとも一次元で移動され得るプラットフォーム上、およびより典型的には三次元すべてに移動され得るプラットフォーム上において、検出ユニット内で移動されることが一般に好ましい。
したがって、(分析物によって直接生成され得るか、あるいは分析物に結合された標識によって間接的に生成され得る)分析物信号は、蛍光信号、化学発光信号、およびリン光信号から成る群から選択された信号から選択された信号を含む。この信号の特定の性質は、典型的には、少なくとも一部は特定の分析物によって決定され、当業者であれば適切な信号源を容易に決定するであろう。
本発明の主題のまたさらに特に想定される態様において、また特に解析装置がデータ転送インタフェースを含んでいる場合、本発明者らは、検出器、マルチ試薬パック、自動ピペット、および試料処理プラットフォームのうち少なくとも1つに結合されたデータ転送インタフェースを含む解析装置を提供する工程と、解析装置のユーザ以外の人にデータ転送インタフェースを電子的に結合させる工程と、検出器、マルチ試薬パック、自動ピペット、および試料処理プラットフォームのうち少なくとも1つからデータ転送ユニットを介して該解析装置のユーザ以外の人にデータを提供する工程と、データを用いて解析装置の動作状態を解析する工程とを含む、解析装置を操作する方法を想定している。
特に適したデータ転送インタフェースは、電話またはケーブルモデムなどの、パーソナルコンピュータで用いられる電子的データ転送インタフェースを含む。したがって、適したデータ転送インタフェースは、解析装置内でマイクロプロセッサ(特に好適には、解析装置の動作を制御するマイクロプロセッサ)によって制御されるのが好ましい。特に想定される動作モードにおいては、データ転送インタフェースは、電話モデムを介して、リモートコンピュータに一時的に電子的に接続され、解析装置またはリモートコンピュータのいずれかが、電子的通信を開始する。
特に想定される態様では、データ転送インタフェースは、検出器、マルチ試薬パック、自動ピペット、および/または試料処理プラットフォームに電子的に結合され、データ転送インタフェースは、検出器、マルチ試薬パック、自動ピペット、および/または試料処理プラットフォームからのデータを受け取るか、あるいはデータを提供する。例えば、検出器は、信号強度、波長、較正信号、または分析の種類に関連するデータをインタフェースに提供してよく、マルチ試薬パックは、パック内の試薬の(残りの)含有量、実行された試験の種類、パック購入されたおよび/または最初に使用された日付等に関するデータを提供してよい。同様に、自動ピペットは、ピペット機能の数、使用された先端部の寸法等に関するデータを提供してよい。したがって、データ転送インタフェースは、解析装置の動作状態に関連するデータを収集しかつ/または広めてよい。したがって、データ転送インタフェースは、双方向データ転送インタフェースであり、すなわち、データは解析装置に提供され、かつ解析装置から提供されることを認識すべきである。
したがって、本発明の主題の一態様では、検出器、マルチ試薬パック、自動ピペット、試料処理プラットフォーム、または他の構成要素(ハードディスクドライブ、CPU、ピペットラック等)からのデータを提供するために、データ転送インタフェースは、解析装置のユーザ以外の人に電子的に結合されてよい。このような構成は、解析装置が動作不能なった場合、あるいはユーザにエラー通知を提供する場合には、特に有利であり得る。この場合、ユーザは、データ転送インタフェースと離れた場所にあるコンピュータとの間で電子的通信を(手動あるいはデフォルト設定で)開始してよく、ユーザ以外の人(例えば、保守技術者)が、状態データを要求するか、あるいは受け取って、離れた場所から解析装置の診断を直ちに行う。ここで用いられるように「ユーザ以外の人」という用語は、典型的には解析装置の近くにいながら、解析装置を用いた試験(試験結果の解析を含む)を開始、継続、あるいは終了しない者を意味する。ここで用いられるように「解析装置の近く」という用語は、同じ部屋内、すなわち解析装置によって生成されたデータに関与する場所(例えば、医師の事務所)にいることを意味する。したがって、特に想定されるユーザ以外の人は、解析装置の構成要素または試薬の販売員、解析装置の保守技術者等を含む。
データを提供する工程に関し、特に、離れた場所でデータを要求するユーザ以外の人、および解析装置とユーザ以外の人との間で電子的通信を開始するユーザを含む、データ転送の知られているすべての方法が、想定されることを理解すべきである。したがって、データを提供する工程は、好適にはインターネットを介してあるいはモデム接続を介して実行されてよく、解析装置のユーザの動作に応答して行われてよい。
特に想定されるデータは、マルチ試薬パック内の試薬の種類、マルチ試薬パック内の少なくとも1つの試薬の容量、自動ピペットを用いて移された液体の容量、試料処理プラットフォームの温度、解析装置を用いて実行される試験の種類、マルチ試薬パック内の試薬のバッチナンバー、マルチ試薬パック内の試薬の製造日、およびマルチ試薬パック内の試薬の有効期限を含む。したがって、動作状態は、解析装置の動作不能性(例えば、試薬の不足に起因する動作不能、自動ピペットの故障に起因する動作不能、選択された試験との試薬の不適合に起因する動作不能、および/または検出器の故障に起因する動作不能)、解析装置の現在の動作状態(例えば、分与、焦点合わせ、検出等)、および供給状態(例えば、試薬の残量)を含む。
したがって、本発明の主題のさらに特に想定される態様は、解析装置が提供されるマーケチィング方法を含み、解析装置は、解析装置内の構成要素の状態データを受け取るデータ転送インタフェースを備える。データ転送装置は、解析装置に対して離れた場所にあるシステムに電子的に結合され、データ転送装置は、データ転送インタフェースを用いて離れたシステムに状態データを提供し、構成要素の交換品の提供を開始するために、状態データが離れたシステム(または解析システム)で使用される。
解析装置、データ転送インタフェース、状態データ、構成要素に関しては、上記と同じ考察が適用される。特に好適な解析装置は、バイオチップ上の基質への分析物の結合を解析する解析装置を含む。しかし、多数の他の解析装置も適していると考えられ、解析的なおよび/または準備的なシステム(例えば、HPLC、GC等)を含む。さらに特に好適な構成要素は、試薬(固体、液体、あるいは気体)を含み、該構成要素の状態データは、解析装置内の試薬の(残りの)容量である。しかし、試薬以外の構成要素、および特に使い捨て可能な試薬以外の構成要素も想定される。したがって、適した構成要素は、ピペット先端部を含み、該構成要素の状態データは、解析装置内の残りのピペット先端部の数量である。
電子的に結合させる手段は、(例えば、ユーザあるいは装置により開始される)永久的結合あるいは一時的結合を含んでよいことが、さらに認識されるべきである。しかし、特に適した結合は、解析装置をインターネットと結合させることを含む。さらに想定される態様では、状態データを提供する工程は、解析装置のプロセッサで実行される所定のスケジュールによって制御される。代替的には、状態データを提供する工程は、離れた場所にあるシステムのプロセッサで実行される所定のスケジュールによって制御されてよい。
構成要素の交換の提供を開始するために、離れたシステム内で(あるいは解析装置内で)状態データが使用されてよいことが一般に想定される。ここで用いられているような「提供を開始する」という用語は、顧客に製品を提供するか否かの決定につながる事象を意味する。このため、提供の開始は、発注書の自動生成、離れたシステムから解析装置まで購入するための自動申込み等を含んでよい。したがって、想定される方法および構成が、解析装置のオペレータ側の在庫制御および管理のために用いられてよい。
したがって、想定されるシステムは、手を使った介入を最も少なくして、定量的かつ定性的に、1つまたは複数の試料内の1つまたは複数の分析物を解析する能力をオペレータに提供するであろう。例えば、知られている多数のシステムは、試料および/または分析物の取扱い(例えば、取付け、洗浄、ハイブリダイゼーション)を分析物検出から分離しているが、想定されるシステムは、ある好適な態様では、試料および/または分析物の取扱いおよび分析物検出を、自動的および典型的には連続した形態で実行するであろう。
したがって、想定されるシステムは、次のサブセクション、つまり、試料および試薬の取扱い、使い捨て可能な取扱い、マイクロアレイの処理、ストリンジェンシーステーション、光学検出システム、廃棄物の取扱い、およびデータ/結果の解析を含むであろう。これらのセクションは、SNPおよびSTR解析、マイクロサテライト解析、遺伝子およびタンパク発現解析、およびタンパク定量および同定を含むが、これらに限定されない解析のために、DNAおよびプロテオミック解析に必要なすべての処理を取り扱う。
したがって、以下の処理工程、すなわち、試料および試薬の分与操作、試料および試薬の環境条件の解析、吸引ディスペンサ、超音波エネルギ、および熱を用いた洗浄工程、混合のために超音波エネルギを用いたハイブリダイゼーションおよび結合の向上、試薬追跡および試料同定用のバーコード、チップ表面検出用の音響照射、容量および表面検出用のレーザ照射、および製造、アッセイ開発の技術者、ユーザ、およびオペレータからの介入のないテクニカルサポートのうちの少なくとも2つの間での通信回線としての試薬モジュールの使用のうちの1つまたは複数が、想定される解析システムに含まれてよい。さらに想定される態様では、熱によって決定されるストリンジェンシー(例えば、特異性を高めるための熱的ストリンジェンシー)が、少なくとも部分的に制御されるのが好ましく、光学検出は、共焦点顕微鏡技術を用いた励起および検出のために2つの波長システムを使用する。新たな試験の自動化を支援するために、アッセイ開発ソフトウェアが想定される。
またさらに想定される態様では、ソフトウェア/オペレータインタフェースが、システムに特定の試料用の特定の試験要件を提供し、これはホストコンピュータからダウンロードされ得る。さらには、ウェブまたはモデムを介して結果を送信するために、インタフェースが用いられてもよいことが想定される。このため、想定されるオペレーション通信リンクは、統合されたカラーモニタ、マウスおよびキーボード、リード/ライトコンパクトディスク、40GBのハードディスクドライブ、およびデータ/結果解析用のバイオインフォマティックスソフトウェアを含んでよい。
上記のように、統合マイクロアレイシステムの特定の実施形態および適用を開示してきた。しかしながら、上記のものに加えさらに多くの変形が、本願明細書の発明の概念から逸脱しない範囲で可能であることは当業者には明白である。したがって、本発明の主題は、添付の特許請求の範囲を除いて限定されない。さらに、本願明細書および特許請求の範囲の両方を解釈する場合、すべての用語は、文脈に一致しかつ考えられる広範な様式で解釈されるべきである。特に、「備える」および「備えている」という用語は、要素、構成要素、または工程を意味するものであることが非排他的に解釈されるべきであるとともに、参照された要素、構成要素、または工程が、存在してよいか、利用されてよいか、あるいは明示的に参照していない他の要素、構成要素、または工程と組み合わされてよいことを示す。
本発明の主題の例示的解析装置を示す略図である。 本発明の主題の例示的解析装置を示す斜視図である。 本発明の主題のバイオチップ上の分析物を解析する方法を示すフローチャートである。 本発明の主題のバイオチップ上の分析物を解析する別の方法を示すフローチャートである。 本発明の主題の解析装置の操作方法を示すフローチャートである。 本発明の主題のマーケティング方法を示すフローチャートである。

Claims (23)

  1. バイオチップ上の分析物を解析する方法であって、
    複数の所定位置に複数の基質を有するバイオチップを受け取る第1のセクションおよび第2のセクションを単一のハウジング内に備える解析装置を提供する工程と、
    基質の少なくとも1つに分析物を結合させることのできる条件下で、第1のセクション内で、非分析物および分析物を含んだ試料にバイオチップを接触させる工程であって、試料を試料ステーションからバイオチップ内にユーザの手動介入なしに移送することを含む、前記接触させる工程と、
    バイオチップが、第1のセクションから第2のセクションに水平な経路に沿って自動的に移動されるように、第2のセクションに第1のセクションを作用結合させる工程と、
    第2のセクション内で、バイオチップ上の基質の少なくとも1つへの分析物の結合を、光学装置を用いて光学的に検出する工程とを含み、バイオチップの平らでない表面に配設された分析物の正確な焦点合わせを、新しい分析物毎に再び焦点合わせする必要なく可能とするように、バイオチップ上に設けられた、分析物の位置に対する空間的関係が知られた複数の基準標識からの基準信号を用いて、光学装置の焦点面の位置が決定され、
    基準標識が、第1の光源によって第1の角度で照射され、複数の基質が、第2の光源によって第2の角度で順次に照射され、かつ第1の角度および第2の角度が同じでないようにハウジングが構成された、方法。
  2. バイオチップが、自動アクチュエータを用いてマガジンから第1のセクションに提供され、マガジンが、解析装置内に配設された、請求項1に記載の方法。
  3. 第1のセクションが、少なくとも1つの第2のバイオチップを受け取るように構成された、請求項1に記載の方法。
  4. 第1のセクションがエネルギ源をさらに備えた、請求項1に記載の方法。
  5. エネルギ源が、超音波源、マイクロ波源、ヒータ、およびクーラから成る群から選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 試料が、生物学的流体を含み、分析物が、組織、核酸、ペプチド、および酵素抑制因子から成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 複数の基質が、核酸、ペプチド、および酵素抑制因子のうち少なくとも1つを含み、複数の基質の少なくとも1つが、架橋剤を介してバイオチップに非共有結合される、請求項1に記載の方法。
  8. 接触させる工程が、解析装置内に配設された自動ピペットを用いて、試料をピペットで移す工程を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 接触させる工程が、解析装置内でバイオチップを加熱する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 作用結合させる工程が、第1のセクションの第1のプラットフォームから第2のセクションの第2のプラットフォームにバイオチップを移動させる自動アクチュエータを提供する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 光学的に検出する工程が、共焦点顕微鏡または暗視野顕微鏡を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 光学的に検出する工程が、蛍光信号、化学発光信号、およびリン光信号から成る群から選択された信号を検出する工程を含む、請求項1に記載の方法。
  13. 複数の所定位置に複数の第2の基質を有する第2のバイオチップを提供する工程と、
    第2のバイオチップの第2の基質の少なくとも1つに第2の分析物を結合させることのできる条件下で、第1のセクション内で、第2の非分析物および第2の分析物を含んだ試料に第2のバイオチップを接触させる工程とをさらに含み、複数の基質が核酸を含み、複数の第2の基質がペプチドを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 析装置を用いてバイオチップ上の分析物を解析する方法であって、
    複数の基準標識および複数の基質を有するハウジングを備えるバイオチップを、解析装置のハウジング内に提供する工程を含み、少なくとも1つの基質が分析物を結合し、前記方法がさらに、
    基準標識をハウジング内で照射して基準信号を生成し、かつ分析物を照射して分析物信号を生成する工程と、
    バイオチップの平らでない表面に配設された分析物の正確な焦点合わせを、新しい分析物毎に再び焦点合わせする必要なく可能とするように、分析物の位置に対する空間的関係が知られた複数の基準標識からの基準信号を用いて光学検出器に関する焦点面を決定し、かつ焦点面に対して光学検出器を調整する工程とを含み、
    基準標識が、第1の光源によって第1の角度で照射され、複数の基質のうち少なくとも1つが、第2の光源によって第2の角度で照射され、かつ第1の角度および第2の角度が同じでないようにハウジングが構成され、前記方法がさらに、
    ハウジング内で光学検出器を用いて分析物信号を取得する工程を含む方法。
  15. 基準標識が、蛍光物質、発光遺伝子基質、またはリン光化合物から選択された化合物を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 基質の少なくとも1つが、核酸、ペプチド、および酵素抑制因子から成る群から選択され、かつ基質の少なくとも1つが、架橋剤を介してバイオチップに非共有結合される、請求項14に記載の方法。
  17. 基質の少なくとも1つへの分析物の結合が非共有結合である、請求項14に記載の方法。
  18. バイオチップを提供する工程が、自動アクチュエータを用いて試料処理プラットフォームから検出器にバイオチップを移動する工程を含む、請求項14に記載の方法。
  19. 基準標識を照射する工程が、暗視野で基準標識を照射する工程を含む、請求項14に記載の方法。
  20. 分析物を照射する工程が、レーザを用いて照射する工程を含む、請求項14に記載の方法。
  21. 基準標識を照射する工程および分析物を照射する工程が、独立した光源を用いて実行される、請求項14に記載の方法。
  22. 光学検出器が共焦点顕微鏡を含む、請求項14に記載の方法。
  23. 分析物信号が、蛍光信号、化学発光信号、およびリン光信号から成る群から選択される信号である、請求項14に記載の方法。
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